JPH11255629A - 口腔用組成物 - Google Patents

口腔用組成物

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JPH11255629A
JPH11255629A JP10097903A JP9790398A JPH11255629A JP H11255629 A JPH11255629 A JP H11255629A JP 10097903 A JP10097903 A JP 10097903A JP 9790398 A JP9790398 A JP 9790398A JP H11255629 A JPH11255629 A JP H11255629A
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JP
Japan
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oral composition
composition according
polyoxyethylene
group
acid
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JP10097903A
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English (en)
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Kanesuzu Hayashi
金鈴 林
Toru Saito
徹 斎藤
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Original Assignee
Sunstar Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 殺菌剤単独では作用しにくいデンタルプラー
クなどの微生物の集合体や塊に対して、その殺菌剤の浸
透性を促進する物質を配合して優れた殺菌活性を示す口
腔用組成物を提供する。 【解決手段】 カチオン性殺菌剤及びEO付加モル数が
8〜10、アルキル基の炭素数が10〜18であるポリ
オキシエチレンアルキルエーテル系またはEO付加モル
数が10〜18であるポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル系のノニオン系界面活性剤を含有し、更にキ
レート剤、N-長鎖アシル塩基性アミノ酸低級アルキル
エステル又はその塩、アネトール,オイゲノール若しく
はプラムオイル等の香料を有していても良い口腔用組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、殺菌剤単独では作
用しにくいデンタルプラークなど微生物の集合体や塊に
対して、その殺菌剤の浸透性を促進する物質を配合する
ことにより、優れた殺菌活性を示す口腔用組成物に関す
る。
【0002】また、本発明は、カチオン性殺菌剤、ノニ
オン系界面活性剤又はN-長鎖アシル塩基性アミノ酸低
級アルキルエステルのいずれか少なくとも一種を配合し
た口腔用組成物において、カチオン性殺菌剤の活性効果
を妨げることなく該殺菌剤又はN-長鎖アシル塩基性ア
ミノ酸低級アルキルエステルに由来する苦みが有意に抑
制された、殺菌効果に優れ且つ呈味の良好な口腔用組成
物に関する。
【0003】
【従来の技術とその課題】う蝕および歯周炎の原因とし
て歯垢(プラーク)の付着があり、従来から、口腔衛生に
おいてはその除去や付着予防、すなわち歯垢付着予防
(プラークコントロール)が重要であることが指摘され
ている。
【0004】プラークコントロールの方法として一般的
に行われているのは、ブラッシングすなわち歯ブラシで
機械的に歯垢を除去する方法と、殺菌剤を用いることに
より口腔内細菌を殺菌する化学的プラークコントロール
の方法である。しかし、殺菌剤の殺菌効果には限界があ
り、プラークなどの微生物の集合体や塊に対して殺菌剤
は内部まで浸透しないため、その効果が充分発揮されな
いという問題点がある。そのため、殺菌剤の濃度を上げ
たり、処理時間を長くするなどの工夫の必要があるが、
安全性、経済性、殺菌効率の面から、必ずしも満足でき
るものではなかった。
【0005】プラークなどの微生物の集合体や塊への殺
菌の浸透に関し、特開平6−321744号公報には、
ノニオン系界面活性剤及び多価アルコールによってアン
トラニール酸系抗炎症剤のプラークへの浸透が促進され
ることが記載されている。しかし、塩化セチルピリジニ
ウウムや塩酸クロルヘキシジンなどのカチオン性殺菌剤
に、通常使用される浸透促進剤、特にノニオン系界面活
性剤を加えると、多くの場合ノニオン系界面活性剤によ
って形成されたミセル中に殺菌剤が取り込まれるため、
殺菌活性が低下してしまうという問題がある。
【0006】この問題を解決する従来技術として、例え
ば、特公平03―47245号公報には、カチオン性殺
菌剤とノニオン系界面活性剤とを併用してなる口腔用組
成物にチモールなどを配合することによって、殺菌剤の
失活を効果的に防止する方法が記載されている。また、
特開平7−165546号公報には、ノニオン系界面活
性剤に特定のカチオン界面活性剤を配合すると、ミセル
表面をカチオン性に制御した混合ミセルが形成されるた
め、静電気的な反発力により、塩化セチルピリジニウム
のミセル中への取り込みを防ぐことができることが記載
されている。さらに、特開平8−259428号公報に
は、シクロデキストリン類の配合によって、ノニオン系
界面活性剤によるカチオン性殺菌剤の殺菌効果の低下が
抑制できることが記載されている。
【0007】しかし上記公報のいずれにも、プラークな
どの微生物の集合体や塊に対して殺菌剤の浸透性を向上
させる技術については記載されていない。
【0008】一方、キレート剤に関しては、特開昭51
−139639号公報にキレート剤に歯の汚れ防止作用
があること、及び特開昭63−190825号公報にキ
レート剤に抗結石効果があることが記載されている。
【0009】また、特開平4−36230号公報又は特
開平4−36231号には、クロルヘキシジン塩又は塩
化セチルピリジニウムとN−長鎖アシル塩基性アミノ酸
アルキルエステルとを組み合わせることにより、クロル
ヘキシジン塩又は塩化セチルピリジニウムの歯牙表面へ
の吸着作用が促進されることが記載されている。しかし
ながら、これらの公報には、当該組成物が殺菌剤の浸透
性を向上させ、殺菌効果を向上させることについては記
載されていない。
【0010】ところで、水溶性のピリジニウム化合物、
第四級アンモニウム化合物およびビグアニド系殺菌剤
は、プラーク形成抑制に有効なカチオン性殺菌剤であ
り、従来から練歯磨組成物への配合が提案されている
(特開平6−239725号公報)。しかし、カチオン
系殺菌剤を口腔用組成物に配合すると、殺菌剤由来の苦
味が生じ、呈味が悪くなるという欠点があり、従来から
殺菌剤由来の苦味を低減するために様々な検討が行なわ
れてきている(特開平5−931号公報、特開平8−2
68855号公報号)。
【0011】
【問題点を解決するための手段】本発明者らはかかる事
情に鑑み鋭意検討を重ねたところ、カチオン性殺菌剤を
配合した口腔用組成物に特定のノニオン系界面活性剤を
加えることにより、浮遊微生物はもとよりプラークなど
の微生物の集合体に対して、その殺菌剤の浸透性が促進
され、さらにそのなかでもノニオン系界面活性剤として
ポリオキシエチレン(EO付加モル数:8〜10)アル
キルエーテル(アルキル基の炭素数:10〜18)また
はポリオキシエチレン(EO付加モル数:10〜18)
ノニルフェニルエーテルを用いることにより、優れた殺
菌効果を発揮する口腔用組成物が得られることを見出し
た。
【0012】さらに本発明者らは、上記成分にさらにキ
レート剤又はN-長鎖アシル塩基性アミノ酸低級アルキ
ルエステルのいずれか少なくとも一方を配合することに
よって、カチオン性抗菌剤の浸透性が促進され、抗菌効
果に優れた口腔用組成物が調製できることを見いだし
た。
【0013】また、さらに上記成分にアネトール、オイ
ゲノール又はプラムオイル等の香料成分を配合すること
によって、カチオン性殺菌剤の殺菌作用を妨げることな
く、カチオン性殺菌剤、ノニオン系界面活性剤、N-長
鎖アシル塩基性アミノ酸低級アルキルエステルに由来す
る苦みが抑制され、呈味の良好な口腔用組成物を調製で
きることを確認した。
【0014】本発明は、かかる知見に基づいて完成され
たものである。
【0015】すなわち、本発明は、以下の(1)〜(1
3)に記載される殺菌効果に優れる口腔用組成物であ
る。
【0016】(1) カチオン性殺菌剤及びノニオン系界面
活性剤を含有する口腔用組成物であって、該ノニオン系
界面活性剤が、エチレンオキシド付加モル数が8〜10
であり且つアルキル基の炭素数が10〜18であるポリ
オキシエチレンアルキルエーテル及びエチレンオキシド
付加モル数が10〜18であるポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも
1種であることを特徴とする口腔用組成物。
【0017】(2) ノニオン系界面活性剤が、エチレンオ
キシド付加モル数が8〜10であり且つアルキル基の炭
素数が13〜15であるポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル及びエチレンオキシド付加モル数が10〜18で
あるポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルからな
る群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とす
る(1)記載の口腔用組成物。
【0018】(3) カチオン性殺菌剤とノニオン系界面活
性剤との配合比が1:1〜1:20であることを特徴と
する(1)又は(2)に記載の口腔用組成物。
【0019】(4) ノニオン系界面活性剤を0.01〜1
0重量%含有することを特徴とする(1)乃至(3)のいずれ
かに記載の口腔用組成物。
【0020】(5) カチオン性殺菌剤が、第四級アンモニ
ウム化合物及びビグアニド系化合物からなる群から選択
されるいずれか少なくとも1種である(1)乃至(4)のいず
れかに記載の口腔用組成物。
【0021】(6) 第四級アンモニウム化合物が塩化セチ
ルピリジニウムである(5)記載の口腔用組成物。
【0022】(7) ビグアニド系化合物がクロルヘキシジ
ンの塩類である(5)又は(6)記載の口腔用組成物。
【0023】(8) さらにキレート剤を含有する(1)乃至
(7)のいずれかに記載の口腔用組成物。
【0024】(9) キレート剤がエチレンジアミンヒドロ
キシエチル三酢酸塩、エデト酸およびその塩類、グルコ
ノデルタラクトン、グルコン酸、ヒドロキシエチルエチ
レンジアミン三酢酸塩、ピロリン酸塩、ポリリン酸塩、
メタリン酸塩、アラニン、クエン酸およびその塩類、並
びに酒石酸およびその塩類からなる群より選ばれる少な
くとも1種である(8)記載の口腔用組成物。
【0025】(10) さらにN-長鎖アシル塩基性アミノ酸
低級アルキルエステルまたはその塩を含有する(1)乃至
(9)のいずれかに記載の口腔用組成物。
【0026】(11) N-長鎖アシル塩基性アミノ酸低級ア
ルキルエステルまたはその塩が、N-ココイル-L-アル
ギニンエチルエステル、N-ココイル-L-アルギニンメ
チルエステル、N-ラウリル-L-アルギニンエチルエス
テル、N-ラウリル-L-アルギニンメチルエステル及び
それらの薬学的に許容される塩からなる群より選択され
るいずれか少なくとも1種である(10)記載の口腔用組成
物。
【0027】(12) さらにアネトール、オイゲノール及
びプラムオイルからなる群から選ばれる香料成分の少な
くとも1種を含有することを特徴とする(1)乃至(11)の
いずれかに記載の口腔用組成物。
【0028】(13) アネトール、オイゲノール及びプラ
ムオイルからなる群から選ばれる香料成分の配合量が
0.00001〜2%である(12)記載の口腔用組成物。
【0029】なお、本明細書において、「EO付加モル
数」とはエチレンオキシドの付加モル数を意味する。
【0030】
【発明の実施態様】本発明の口腔用組成物で用いられる
カチオン性殺菌剤としては、好適には第四級アンモニウ
ム化合物及びビグアニド系化合物を挙げることができ
る。
【0031】第四級アンモニウム化合物に属する殺菌剤
としては、例えば塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザ
ルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ステアリルジメ
チルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニ
ウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化メチル
ベンゼトニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウ
ム、塩化ラウロイルコラミノホルミルメチルピリジニウ
ム等が挙げられる。好ましくは水溶性のものであり、よ
り好ましくは塩化セチルピリジニウムである。
【0032】また、ビグアニド系化合物に属する殺菌剤
としては、例えばクロルヘキシジン及びその塩を挙げる
ことができる。ここでクロルヘキシジンの塩としては、
薬学的に許容されるものであれば特に制限されないが、
例えば塩酸塩等の無機酸塩、グルコン酸塩等の有機酸塩
を挙げることができる。好ましくは水溶性のものであ
り、具体的にはクロルヘキシジンのジグルコン酸塩、塩
酸クロルヘキシジンが例示される。
【0033】なお、これらカチオン性殺菌剤はそれぞれ
単独で使用されてもよいし、また2種以上組み合わせて
使用することもできる。
【0034】本発明の口腔用組成物に配合されるカチオ
ン性殺菌剤の配合割合は、組成物全量に対して約0.0
01〜10重量%、好ましくは0.005〜5重量%、
より好ましくは0.01〜1重量%である。かかる範囲
であれば、歯牙の着色問題が起こる心配がなく、また充
分な殺菌効果が発揮できる。
【0035】本発明の口腔用組成物で用いられるノニオ
ン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキル
エーテルおよびポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテルが挙げられる。
【0036】ポリオキシエチレンアルキルエーテルは、
エチレンオキシド付加モル数が8〜10であり且つアル
キル基の炭素数が10〜18のもの、好ましくはエチレ
ンオキシド付加モル数が8〜10であり且つアルキル基
の炭素数が13〜15のものを挙げることができる。な
お、アルキル基は直鎖状、分岐状のいずれであってもよ
い。
【0037】かかるポリオキシエチレンアルキルエーテ
ルの具体例(エチレンオキシド付加モル数とアルキル基
の炭素数との組み合わせの態様)を表1に○で記載す
る。また、表中、好適なポリオキシエチレンアルキルエ
ーテルの例を◎で示す。
【0038】
【表1】
【0039】また、ポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエーテルは、エチレンオキシド付加モル数が10〜1
8であり、かつアルキル基の炭素数は9であるもの、具
体的には: ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(EO付加
モル数10) ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(EO付加
モル数11) ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(EO付加
モル数12) ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(EO付加
モル数13) ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(EO付加
モル数14) ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(EO付加
モル数15) ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(EO付加
モル数16) ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(EO付加
モル数17) ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(EO付加
モル数18) を例示することができる。なお、アルキル基は直鎖状、
分岐状のいずれであってもよい。
【0040】これらのノニオン系界面活性剤は単独で使
用されてもまた2種以上を組み合わせて使用されてもよ
く、本発明の口腔用組成物全量に対して約0.01〜1
0重量%、好ましくは0.05〜5重量%、より好まし
くは0.1〜1重量%の割合で配合することができる。
かかる割合で配合すれば、充分な浸透促進作用が発揮さ
れ、また、ミセル中への殺菌剤の取り込みによる殺菌活
性の低下はほとんど問題とならない。
【0041】本発明の口腔用組成物に配合される上記カ
チオン性殺菌剤とノニオン系界面活性剤との配合比は、
特に制限はされないが、通常1:1〜1:20(重量
比)であり、好ましくは1:5〜1:15(重量比)で
ある。
【0042】本発明の口腔用組成物は、基本的には上記
カチオン性殺菌剤及びノニオン系界面活性剤を必須成分
として含有するものであればよいが、該成分に加えて、
さらにキレート剤、又はN-長鎖アシル塩基性アミノ酸
低級アルキルエステル若しくはその塩のいずれか1種ま
たは2種以上を含有することもできる。
【0043】ここで用いられるキレート剤としては、特
に制限はされないが、例えばエチレンジアミンヒドロキ
シエチル三酢酸塩、エデト酸およびその塩類、グルコノ
デルタラクトン、グルコン酸、ヒドロキシエチルエチレ
ンジアミン三酢酸塩、ピロリン酸塩、ポリリン酸塩、メ
タリン酸塩、アラニン、クエン酸およびその塩類、また
は酒石酸およびその塩類を挙げることができる。
【0044】なお、ここで塩若しくは塩類とは、薬学的
に許容される塩若しくは塩類であれば特に制限されず、
例えばナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属の塩、
マグネシウムやカルシウムなどのアルカリ土類金属の
塩、亜鉛,クロム,銅,アルミニウム,タリウム,鉄な
どの金属イオンとの塩、水素塩などを例示することがで
きる。
【0045】特に好ましいキレート剤としては、ヒドロ
キシエチルエチレンジアミン三酢酸塩、エデト酸2ナト
リウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、ポリリ
ン酸ナトリウム、アラニン、クエン酸ナトリウムを挙げ
ることができる。
【0046】これらのキレート剤は、単独で使用されて
も、また2種以上を組み合わせて使用されてもよい。
【0047】これらのキレート剤の本発明の組成物に対
する配合割合は、特に制限されないが、組成物全量に対
して約0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜5
重量%、より好ましくは0.1〜1重量%の割合を挙げ
ることができる。かかる配合割合の範囲であれば、有意
な浸透促進効果を得ることができる。一方、キレート剤
を組成物に対して10重量%を大きく越えて配合すると
苦みが味や渋味等の問題が生じるの好ましくない。
【0048】また、N-長鎖アシル塩基性アミノ酸低級
アルキルエステル若しくはその塩において、その「塩基
性アミノ酸部分」は、塩基性のアミノ酸であれば特に制
限されないが、オルニチン、リジン、アルギニンが好ま
しく、これらは光学活性体またはラセミ体のいずれであ
ってもよい。
【0049】またその「長鎖アシル基」は、炭素数8〜
22の飽和または不飽和の天然または合成の脂肪酸残基
であることが好ましく、例えば、ラウロイル基、ミリス
チル基、バルミトイル基、ステアロイル基などの単一脂
肪酸残基の他、ヤシ油脂肪酸残基、牛油脂肪酸残基など
の天然系の混合脂肪酸残基であってもよい。
【0050】また、「低級アルキル」とは、通常炭素数
1〜6個の直鎖状又は分岐状のアルキル基を意味し、例
えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチ
ル基基、イソペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基
等を挙げることができる。好ましくはメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキ
ル基であり、より好ましくはメチル基及びエチル基の炭
素数1〜2個のアルキル基である。
【0051】これらのN-長鎖アシル塩基性アミノ酸低
級アルキルエステルの塩としては、例えばギ酸、酢酸、
プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、酒石酸、リンゴ酸、
マレイン酸、フマル酸、クエン酸、コハク酸、シュウ
酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ピロ
リドンカルボン酸、脂肪酸、酸性アミノ酸等の有機酸;
塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸等の無機酸等との塩を
挙げることができる。好ましくは、塩酸、グルタミン酸
塩、ピログルタミン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、ピロリ
ドンカルボン酸との塩である。
【0052】具体的なN-長鎖アシル塩基性アミノ酸低
級アルキルエステル及びその塩としては、N-ココイル-
L-アルギニンエチルエステル及びその塩酸塩又はピロ
リドンカルボン酸塩;N-ココイル-L-アルギニンメチ
ルエステル及びその塩酸塩又はピロリドンカルボン酸
塩;N-ラウリル-L-アルギニンエチルエステル及びそ
の塩酸塩又はピロリドンカルボン酸塩;N-ラウリル-L
-アルギニンメチルエステル及びその塩酸塩又はピロリ
ドンカルボン酸塩、等を挙げることができる。
【0053】かかるN-長鎖アシル塩基性アミノ酸低級
アルキルエステルまたはその塩の配合割合は、組成物に
含まれるカチオン性殺菌剤の重量に対し、通常1/5倍
以上、好ましくは1/5〜10倍程度であり、また、口
腔用組成物全体に対して0.005〜5重量%、好まし
くは0.01〜1重量%、より好ましくは0.01〜
0.5重量%である。
【0054】本発明の口腔用組成物には、更にアネトー
ル、オイゲノール又はプラムオイルのいずれか少なくと
も1種を配合することができる。
【0055】かかる香料成分によれば、それらの単独ま
たは2種以上の併用によって、本発明の組成物に含まれ
る、特にカチオン性殺菌剤、ノニオン系界面活性剤、N
-長鎖アシル塩基性アミノ酸低級アルキルエステル若し
くはその塩のいずれかに由来して、生じ得る苦みを低減
して、呈味の良好な口腔用組成物を調製することができ
る。
【0056】これらの配合割合は、特に制限されること
なく、好みに応じて適宜配合することができるが、口腔
用組成物全量に対して通常0.00001〜2重量%、
好ましくは0.0001〜1重量%、より好ましくは
0.001〜0.3重量%程度の割合で配合することに
より、上記の苦みの低減効果は達成できる。
【0057】発明の口腔用組成物の形態は、特に制限さ
れることなく、通常口腔用に使用され得る形態、例えば
練り歯磨、液体歯磨、マウスウォシュ、リンス、歯磨
粉、ジェル、歯肉マッサージクリーム、デンタルフロー
ス、チューインガム等のいずれの形態をもとることがで
き、更に菓子錠剤、並びに他の経口用の形態を取ること
ができる。
【0058】本発明の口腔用組成物は前述する各種成分
に加えて、さらに組成物の形態に応じて、以下に掲げる
例えば、界面活性剤、香料、甘味料、粘結剤、湿潤剤、
研磨剤、pH調整剤、その他の薬効成分などを、本発明
の効果を損なわない範囲で配合することができる。
【0059】例えば、界面活性剤としては、前述するノ
ニオン系界面活性剤以外に、その他のノニオン系界面活
性剤または両性界面活性剤を挙げることができる。
【0060】ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー型
ノニオン性界面活性剤ショ糖脂肪酸エステル、マルトー
ス脂肪酸エステル、ラクトース脂肪酸エステルなどの糖
脂肪酸エステル;脂肪酸アルカノールアミド類;ポリオ
キシエチレン硬化ヒマシ油などのポリオキシエチレン脂
肪酸エステル;ソルビタン脂肪酸エステル;脂肪酸モノ
グリセライドなどが挙げられる。両性イオン界面活性剤
としては、N−ラウリルジアミノエチルグリシン、N−
ミリスチルジエチルグリシンなどのN−アルキルジアミ
ノエチルグリシン;N−アルキル−N−カルボキシメチ
ルアンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキ
シエチルイミダゾリンベタインナトリウムが挙げられ
る。
【0061】これらの界面活性剤は、単独または2種以
上を組み合わせて使用することができる。その配合量
は、通常、組成物全量に対して0.01〜30重量%、
好ましくは0.1〜5重量%である。
【0062】香料としては、前述のアネトール、オイゲ
ノール及びプラムオイルの他に、メントール、カルボン
酸、サリチル酸メチル、リモネン、オシメン、n−デシ
ルアルコール、シトロネール、α−テルピネオール、メ
チルアセタート、シトロネニルアセタート、メチルオイ
ゲノール、シネオール、リナロール、エチルリナロー
ル、チモール、スペアミント油、ペパーミント油、レモ
ン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、珪皮
油、シソ油、冬緑油、丁子油、ユーカリ油、ピメント油
などを挙げることができる。これらは単独または2種以
上を組み合わせて、組成物全量に対して、0.1〜10
重量%、好ましくは0.5〜5重量%程度の割合で使用
することができる。
【0063】甘味剤としては、例えばサッカリンナトリ
ウム、アセスルファームカリウム、ステビオサイド、ネ
オヘスペリジルジヒドロカルコン、グリチルリチン、ペ
リラルチン、タウマチン、アスパラチルフェニルアラニ
ルメチルエステル、ρ−メトキシシンナミックアルデヒ
ドなどを挙げることができ、これらは単独若しくは2種
以上を組み合わせて、組成物全量に対して0.01〜1
重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%の割合で使用
することができる。
【0064】また粘結剤としては、組成物中にカチオン
性殺菌剤が含まれていることに鑑み、非イオン性又はカ
チオン性の粘結剤を用いることが好ましい。
【0065】かかる粘結剤としては、カチオン化ヒドロ
キシエチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなどのア
ルカリ金属アルギネート;アルギン酸プロピレングリコ
ールエステル、キサンタンガム、トラガントガム、カラ
ヤガム、アラビヤガム、カラギーナンなどのガム類;ポ
リビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カル
ボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドンなどの合
成粘結剤;シリカゲル、アルミニウムシリカゲル、ビー
ガム、ラポナイトなどの無機粘結剤などを挙げることが
できる。これらは単独若しくは2種以上を組み合わせ
て、組成物全量に対して通常0.3〜5重量%の割合で
使用することができる。
【0066】湿潤剤としては、ソルビット、グリセリ
ン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
3―ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、キシリット、マルチット、ラ
クチットなどを挙げることができ、これらは単独または
2種以上を組み合わせて、組成物全量に対して通常5〜
70重量%の割合で使用することができる。
【0067】本発明の組成物が歯磨類としての形態を有
する場合は、更に研磨剤を配合することができる。かか
る研磨剤としては、通常使用される研磨剤であれば特に
制限されないが、例えば第二リン酸カルシウム・二水和
物および無水物、第一リン酸カルシウム、第三リン酸カ
ルシウム、炭酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、水
酸化アルミニウム、アルミナ、無水ケイ酸、シリカゲ
ル、ケイ酸アルミニウム、不溶性メタリン酸ナトリウ
ム、第三リン酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸
カルシウム、ポリメタクリル酸メチルベントナイト、ケ
イ酸ジルコニウムおよび合成樹脂などを挙げることがで
きる。
【0068】これらは単独または2種以上を組み合わせ
て使用することができ、その配合割合は、組成物全量に
対して通常5〜70重量%、好ましくは10〜50重量
%である。
【0069】なお、本発明の口腔用組成物には、カチオ
ン性殺菌剤以外の薬効成分として、酢酸dl-α-トコフェ
ロール、コハク酸トコフェロール、またはニコチン酸ト
コフェロールなどのビタミンE類;ドデシルジアミノエ
チルグリシンなどの両性殺菌剤;トリクロサン、イソプ
ロピルメチルフェノールなどの非イオン性殺菌剤;デキ
ストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ムタナー
ゼ、リゾチーム、溶菌酵素(リテックエンザイム)など
の酵素;モノフルオロリン酸ナトリウムやモノフルオロ
リン酸カリウムなどのアルカリ金属モノフルオロフォス
フェート、フッ化ナトリウム、フッ化第一錫などのフッ
化物;トラネキサム酸やイプシロンアミノカプロン酸、
アルミニウムクロルヒドロキシルアラントイン、ジヒド
ロコレステロール、グリチルリチン塩類、グリチルレチ
ン酸、グリセロフォスフェート、クロロフィル、塩化ナ
トリウム、カロペプタイドなどを、単独または2種以上
を組み合わせて配合することができる。
【0070】pH調整剤としては、クエン酸及びその
塩、リン酸及びその塩、リンゴ酸及びその塩、グルコン
酸及びその塩、マレイン酸及びその塩、アスパラギン酸
及びその塩、グルコン酸及びその塩、コハク酸及びその
塩、グルクロン酸及びその塩、フマル酸及びその塩、グ
ルタミン酸及びその塩、アジピン酸及びその塩、塩酸、
フッ化水素酸、水酸化アルカリ金属等を挙げることがで
き、これらは単独または2種以上を組み合わせて使用す
ることができる。
【0071】また、本発明の口腔用組成物が液体歯磨
き、マウスウォッシュ、リンスといった形態を有する場
合は、更にエタノールを配合することも可能である。
【0072】
【実施例】以下、実施例、試験例及び処方例により本発
明をさらに詳細する。ただし、本発明はこれらの実施例
等によってなんら限定されるものではない。なお、実施
例、試験例及び処方例中、%は特に断らない限り重量%
を意味する。また、以下において、CPCとは塩化セチ
ルピリジニウムを、CHXとは塩酸クロルヘキシジンを
意味する。
【0073】試験例1.浸透力の測 定方法 ポリオキシエチレンアルキルエーテルまたはポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテルによる、カチオン性
殺菌剤のプラークなど微生物の集合体や塊への浸透促進
作用を検証するため、キャンバス法を用いて、in v
itroでの評価を行った。
【0074】<キャンバス法>表2に示した試験液20
mlをビーカーに入れ、37℃の水浴中で保温する。水
浴からビーカーを取り出し、撹拌した後5秒間静置す
る。ピンセットで長さ15mmに切った正方形のキャン
バス(綿帆布)をつかみ、水溶液面に静かに置く。タイ
マーをセットし、そのキャンバスが沈降し始める時間を
計測し、下記評価基準に照らして、浸透力を評価する。
【0075】 評価基準: 沈降し始める時間 30分 〜 0 10分 〜 30分 +1 5分 〜 10分 +2 2分 〜 5分 +3 1分 〜 2分 +4 30秒 〜 1分 +5 0秒 〜 30秒 +6 評価基準の数値が大きいほど、浸透力が高いことを示
す。
【0076】CPC水溶液を対照とし、さらに、浸透促
進物質であるポリオキシエチレンアルキルエーテルある
いはポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルを添
加した水溶液について、上記の方法で浸透力の変化を検
討した。結果を表2に示す。
【0077】
【表2】
【0078】表2の結果により、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル類またはポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテル類を配合したすべての試験液(実施例1
〜12)は、CPC単独で構成した0.05%CPC試
験液(0.05%CPC水溶液:対照)に比べて、キャ
ンバスが濡れやすく、浸透力が極めて優れていた。
【0079】試験例2.プラークモ デルに対する殺菌力
試験 本発明の口腔用組成物の、プラーク中の微生物に対する
殺菌力を検証するため、プラークモデルを作成し、in
vitroでの評価を行った。
【0080】<プラークモデルの作成方法>10mlブ
レイン・ハート・インフェージョン(BHI)液体培地
に37℃、24時間、5%N2、10%H2、85%CO
2嫌気条件下で培養したStreptococcus ora
lis ATCC10557菌液を1.5Lの人工唾液が
入れてある培養槽内に移す。培養槽内には、直径約0.
5cmのテフロン製支持体が設置してあり、その上に細
菌が付着してできたものをプラークモデルとする。その
後さらに5%CO2,95%O2の条件下で、37℃、4
日間培養し、プラークモデルを形成させる。
【0081】<殺菌力試験>形成されたプラークモデル
はテフロン支持体と共に滅菌容器に入れ、表3〜表5に
示した各組成からなる試験液10mlを加え、37℃、
1時間放置する。その後、上記テフロン支持体をポリオ
キシエチレンソルビタンモノオレエート0.5%とレシ
チンを0.07%含む滅菌PBS水溶液10mlに移
し、殺菌反応を停止させる。PBS水溶液を1分間撹拌
しプラークを分散させた後、ポリオキシエチレンソルビ
タンモノオレエートとレシチンを含む9mlのPBS水
溶液で段階希釈する。そして各希釈液各々100μl
を、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートを
0.5%とレシチンを0.07%含む不活化されたトリ
ブチカーゼ・ソイ・アガー(TSA)培地に塗抹、37
℃、48時間培養した後、コロニーの数を残存菌数とし
て計測し、下記評価基準に照らして殺菌効果を評価し
た。
【0082】対初期残存菌数とは、プラーク中の菌数を
初期値とした時の残存菌数であり、下記式によって求め
られる: 対初期残存菌数=残存菌数/プラーク中菌数。
【0083】<評価基準> 対初期残存菌数 殺菌効果 1/1 〜 1/102 0 1/102 〜 1/103 +1 1/103 〜 1/104 +2 1/104 〜 +3 なお、殺菌効果が殆ど認められない対初期残存菌数1/
1〜1/102の組成(対照)に比較して、殺菌効果が認
めれられる組成について、その効果に応じて+1→○、
+2→◎、+3→●と評価し、また効果の認められない
組成を×とした。[2−1].カチオン性殺菌 剤+ノニオ
ン系界面活性剤 の殺菌効果 プラークモデルを用いて、カチオン性殺菌剤に、浸透促
進物質であるポリオキシエチレンアルキルエーテルある
いはポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルを添
加した水溶液について、上記の方法で殺菌力を検討し
た。なお、0.05%CPC水溶液単独の殺菌力につい
て測定し、それを対照(コントロール)とした。結果を
表3に示す。
【0084】
【表3】
【0085】表3の結果に示す通り、0.05%CPC
水溶液(対照)に比べて、0.05%カチオン性殺菌剤
と特定の界面活性剤を組み合わせて含有する本発明の組
成物はいずれも殺菌効果に優れており、中でも実施例1
5、16、17、18、22及び23の組成物は極めて
優れた殺菌効果を示した。
【0086】一方、カチオン性殺菌剤に、ポリオキシエ
チレンの付加モル数が8以下あるいは20以上のポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテル(比較例1、
2、3)、又はアルキル基の炭素数が8であるポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル(比較例4)を配
合した試験液の殺菌効果は、CPC水溶液単独からなる
試験液(対照)の殺菌効果と有意差がなかった。
【0087】以上の試験例より、CPCなどのカチオン
性殺菌剤に特定のポリオキシエチレンアルキルエーテル
または特定のポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テルを添加することによって、カチオン性殺菌剤の浸透
性が促進されること、さらにノニオン系界面活性剤の中
でも、特にポリオキシエチレンの付加モル数が8〜1
0、かつアルキル基の炭素数が10〜18(好ましくは
13〜15)であるポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、およびポリオキシエチレンの付加モル数が10〜1
8(好ましくは10〜15)であるポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテルについては、浸透性に加えてC
PCの殺菌効果を向上させる作用があることが明らかと
なった。
【0088】[2−2].カチオン性殺菌剤+ノニオン系
界面活性剤+キレート剤の殺菌効果 プラークモデルを用いて、カチオン性殺菌剤、ノニオン
系界面活性剤及びキレート剤を含有する表4記載の組成
物について殺菌効果を検討した。なお、上記と同様に
0.05%CPC水溶液単独の殺菌力を対照(コントロ
ール)とした。結果を表4に併せて示す。
【0089】
【表4】
【0090】表4の結果に示す通り、0.05%CPC
水溶液(対照)に比べて、0.05%カチオン性殺菌
剤、特定の界面活性剤及びキレート剤を組み合わせて含
有する本発明の組成物はいずれも殺菌効果に優れてお
り、中でも実施例25、26、27、28、30、31
及び32の組成物は極めて優れた殺菌効果を示した。
【0091】また、ノニオン系界面活性剤としてポリオ
キシエチレンアルキルエーテル(EO付加モル数8〜10、
アルキル炭素数13〜15)を用いた実施例25、26及び2
7、ノニオン系界面活性剤としてポリオキシエチレンノ
ニルフェニルエーテル(EO付加モル数10〜15)を用いた実
施例30及び31において、それぞれ実施例15、1
6、18、22及び23の殺菌効果(表3)と比較し
て、キレート剤配合による殺菌力増強効果が認められ
た。
【0092】一方、ポリオキシエチレンの付加モル数が
6以下あるいは20以上のポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテル、カチオン殺菌剤及びキレート剤を含有
する組成物(比較例5、6)の殺菌効果は、CPC水溶
液単独からなる試験液(対照)の殺菌効果と有意差がな
かった。
【0093】[2−3].カチオン性殺菌剤+ノニオン系
界面活性剤+N-長鎖アシル塩基性アミノ酸低級アルキ
ルエステルの殺菌効果 プラークモデルを用いて、カチオン性殺菌剤、ノニオン
系界面活性剤及びN-長鎖アシル塩基性アミノ酸低級ア
ルキルエステルを含有する表5記載の組成物について殺
菌効果を検討した。なお、上記と同様に0.05%CP
C水溶液単独の殺菌力を対照(コントロール)とした。
結果を表5に併せて示す。
【0094】
【表5】
【0095】表5の結果に示す通り、0.05%CPC
水溶液(対照)に比べて、0.05%カチオン性殺菌
剤、特定の界面活性剤及びN-長鎖アシル塩基性アミノ
酸低級アルキルエステルを含有する本発明の組成物はい
ずれも殺菌効果に優れており、中でも実施例33、3
4、35、36、39、40及び41の組成物は極めて
優れた殺菌効果を示した。
【0096】また、ノニオン系界面活性剤としてポリオ
キシエチレンアルキルエーテル(EO付加モル数8〜10、
アルキル炭素数13〜15)を用いた実施例33,34及び3
5、ノニオン系界面活性剤としてポリオキシエチレンノ
ニルフェニルエーテル(EO付加モル数10〜15)を用いた実
施例39及び40において、それぞれ実施例15、1
6、18、22及び23の殺菌効果(表3)と比較し
て、N-長鎖アシル塩基性アミノ酸低級アルキルエステ
ル配合による殺菌力増強効果が認められた。
【0097】試験例3 苦み抑制効果試験 表6に示した処方により、常法に従って歯磨剤を調製し
た。得られた歯磨剤の調製初期品、及び55℃で2週間
放置品について苦味テストを行なった。評価は、5名の
パネラーに歯磨剤を1分間使用させて、苦味の程度を以
下の基準により5段階で行った。結果を表6に併せて示
す。
【0098】<苦味評価基準> − :苦味無し ± :苦味が判りにくい + :苦味あり ++ :かなり苦味あり +++ :非常に苦味あり
【0099】
【表6】
【0100】表6の結果より、カチオン性殺菌剤である
塩化セチルピリジニウム自身に苦みがあり(比較例
7)、またN-長鎖アシル塩基性アミノ酸低級アルキル
エステル塩(比較例8)、カチオン性殺菌剤+N-長鎖
アシル塩基性アミノ酸低級アルキルエステル塩(比較例
9)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル+N-長鎖
アシル塩基性アミノ酸低級アルキルエステル塩(比較例
10)をそれぞれ配合した組成物にもかなりの苦味が感
じられた。
【0101】それに対して、アネトール、オイゲノー
ル、プラムオイルを単独または複数組み合わせて配合し
た実施例42〜46の組成物はいずれも苦みが有意に低
減された。また、これらのいずれの香料の配合によって
も、本発明の組成物の殺菌効果は阻害されなかった。
【0102】以上のことから、アネトール、オイゲノー
ル、プラムオイル等の香料成分により、本発明の口腔用
組成物の苦味が改善され、殺菌効果に優れるとともに呈
味が良好な口腔用組成物が調製できることがわかった。
【0103】以下、本発明の口腔用組成物の処方例を挙
げる。
【0104】 処方例1 成分名 配合量(%) 第二リン酸カルシウム 30 グリセリン 20 カラギーナン 1.0 香料 1.0 サッカリンナトリウム 0.1 塩化セチルピリジニウム 0.2 モノフルオロリン酸ナトリウム 0.1 ポリオキシエチレン(10) ノニルフェニルエーテル 0.5 精製水 残部 この処方で得られた口腔用組成物は、上記のプラークモ
デルを用いた殺菌力試験法において、CPCの殺菌力が
促進されることが確認された。
【0105】処方例2 成分名 配合量(%) 第二リン酸カルシウム 20 グリセリン 20 塩化セチルピリジニウム 0.1 ポリオキシエチレン(194) ポリオキシプロピレングリコール(39) 30.0 香料 1.0 サッカリンナトリウム 0.1 モノフルオロリン酸ナトリウム 4.0 ポリオキシエチレン(10) ミリスチルエーテル 1.0 酢酸トコフェロール 0.1 精製水 残部 この処方で得られた口腔用組成物は、上記のプラークモ
デルを用いた殺菌力試験法において、CPCの殺菌力が
促進されることが確認された。
【0106】処方例3 成分名 配合量(%) 第二リン酸カルシウム 20 グリセリン 20 塩化セチルピリジニウム 0.1 ポリオキシエチレン(194) ポリオキシプロピレングリコール(39) 30.0 香料 1.0 サッカリンナトリウム 0.1 モノフルオロリン酸ナトリウム 0.2 ポリオキシエチレン(10) ミリスチルエーテル 1.0 酢酸トコフェロール 0.1 精製水 残部 この処方で得られた口腔用組成物は、上記のプラークモ
デルを用いた殺菌力試験法において、CPCの殺菌力が
促進されることが確認された。
【0107】処方例4 成分名 配合量(%) 無水シリカ 20 キサンタンガム 3 グリセリン 10 ソルビット 25 カチオン化ヒドロキシエチルセルロース 1.0 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0 香料 1.0 サッカリンナトリウム 0.1 塩化セチルピリジニウム 0.1 安息香酸ナトリウム 0.2 ポリオキシエチレン(15) ノニルフェニルエーテル 0.5 ポリリン酸ナトリウム 0.2 精製水 残部 この処方で得られた口腔用組成物は、上記のプラークモ
デルを用いた殺菌力試験法において、CPCの殺菌力が
促進されることが確認された。
【0108】処方例5 <マウスウォッシュ> 以下の処方により、常法に従い、マウスウォッシュを製
造した。
【0109】 成分名 配合量(%) エタノール 10 グリセリン 20 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60) 0.5 ポリオキシエチレン(8) トリデシルエーテル 1.0 香料 0.1 サッカリンナトリウム 0.1 塩化セチルピリジニウム 0.05 クエン酸ナトリウム 0.05 無水クエン酸ナトリウム 0.02 酢酸トコフェロール 0.02 精製水 残部 この処方で得られた口腔用組成物は、上記のプラークモ
デルを用いた殺菌力試験法において、CPCの殺菌力が
促進されることが確認された。
【0110】処方例6 <練歯磨> 以下の処方により、常法に従い、練歯磨を製造した。
【0111】 成分名 配合量(%) 第二リン酸カルシウム 30 グリセリン 20 カラギーナン 1.0 香料 1.0 サッカリンナトリウム 0.1 塩化セチルピリジニウム 0.2 モノフルオロリン酸ナトリウム 0.1 ポリオキシエチレン(10) ノニルフェニルエーテル 0.5 ピロリン酸ナトリウム 5.0 精製水 残部 得られた歯磨剤については、上記のプラークモデルを用
いた殺菌力試験法で評価したところ、CPCの殺菌力が
促進された効果が得られた。
【0112】処方例7 <練歯磨> 以下の処方により、常法に従い、練歯磨を製造した。
【0113】 成分名 配合量(%) 第二リン酸カルシウム 20 グリセリン 20 塩化セチルピリジニウム 0.1 ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール 30.0 香料 1.0 サッカリンナトリウム 0.1 モノフルオロリン酸ナトリウム 4.0 ポリオキシエチレン(10) トリデシルエーテル 1.0 酢酸トコフェロール 0.1 グルコノデルタラクトン 2.0 精製水 残部 得られた練歯磨については、上記のプラークモデルを用
いた殺菌力試験法で評価したところ、CPCの殺菌力が
促進された効果が得られた。
【0114】処方例8 <練歯磨> 以下の処方により、常法に従い、練歯磨を製造した。
【0115】 成分名 配合量(%) 第二リン酸カルシウム 20 グリセリン 20 塩化セチルピリジニウム 0.1 ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール 30.0 香料 1.0 サッカリンナトリウム 0.1 モノフルオロリン酸ナトリウム 0.2 ポリオキシエチレン(10) トリデシルエーテル 1.0 酢酸トコフェロール 0.1 グルコノデルタラクトン 2.0 精製水 残部 得られた練歯磨については、上記のプラークモデルを用
いた殺菌力試験法で評価したところ、CPCの殺菌力が
促進された効果が得られた。
【0116】処方例9 <液体歯磨> 以下の処方により、常法に従い、液体歯磨を製造した。
【0117】 成分名 配合量(%) キサンタンガム 0.2 グリセリン 10 ソルビット 25 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0 香料 1.0 サッカリンナトリウム 0.1 塩酸クロルヘキシジン 0.1 安息香酸ナトリウム 0.2 ポリオキシエチレン(15) ノニルフェニルエーテル 0.5 グルコン酸 0.2 精製水 残部 得られた液体歯磨については、上記のプラークモデルを
用いた殺菌力試験法で評価したところ、CPCの殺菌力
が促進された効果が得られた。
【0118】処方例10 <マウスウォッシュ> 以下の処方により、常法に従い、マウスウォッシュを製
造した。
【0119】 成分名 配合量(%) エタノール 10 グリセリン 20 硬化ヒマシ油(60) 0.5 ポリオキシエチレン(8) トリデシルエーテル 1.0 香料 0.1 サッカリンナトリウム 0.1 グルコン酸クロルヘキシジン 0.02 クエン酸ナトリウム 0.05 酢酸トコフェロール 0.02 エデト酸二ナトリウム 2.0 精製水 残部 得られたマウスウォッシュについては、上記のプラーク
モデルを用いた殺菌力試験法で評価したところ、CPC
の殺菌力が促進された効果が得られた。
【0120】処方例11 <練歯磨> 以下の処方により、常法に従い、練歯磨を製造した。
【0121】 成分名 配合量(%) 第二リン酸カルシウム 30 グリセリン 20 カラギーナン 1.0 香料 1.0 サッカリンナトリウム 0.1 塩化セチルピリジニウム 0.2 モノフルオロリン酸ナトリウム 0.1 ポリオキシエチレン(10) ノニルフェニルエーテル 0.5 ピロリン酸ナトリウム 5.0 精製水 残部 得られた歯磨剤については、上記のプラークモデルを用
いた殺菌力試験法で評価したところ、CPCの殺菌力が
促進された効果が得られた。
【0122】処方例12 <練歯磨> 以下の処方により、常法に従い、練歯磨を製造した。
【0123】 成分名 配合量(%) 第二リン酸カルシウム 20 グリセリン 20 塩化セチルピリジニウム 0.1 ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール 30.0 香料 1.0 サッカリンナトリウム 0.1 モノフルオロリン酸ナトリウム 4.0 ポリオキシエチレン(10) トリデシルエーテル 1.0 酢酸トコフェロール 0.1 グルコノデルタラクトン 2.0 精製水 残部 得られた練歯磨については、上記のプラークモデルを用
いた殺菌力試験法で評価したところ、CPCの殺菌力が
促進された効果が得られた。
【0124】処方例13 <練歯磨> 以下の処方により、常法に従い、練歯磨を製造した。
【0125】 成分名 配合量(%) 第二リン酸カルシウム 20 グリセリン 20 塩化セチルピリジニウム 0.1 ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール 30.0 香料 1.0 サッカリンナトリウム 0.1 モノフルオロリン酸ナトリウム 0.2 ポリオキシエチレン(10) トリデシルエーテル 1.0 酢酸トコフェロール 0.1 グルコノデルタラクトン 2.0 精製水 残部 得られた練歯磨については、上記のプラークモデルを用
いた殺菌力試験法で評価したところ、CPCの殺菌力が
促進された効果が得られた。
【0126】処方例14 <液体歯磨> 以下の処方により、常法に従い、液体歯磨を製造した。
【0127】 成分名 配合量(%) キサンタンガム 0.2 グリセリン 10 ソルビット 25 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0 香料 1.0 サッカリンナトリウム 0.1 塩酸クロルヘキシジン 0.1 安息香酸ナトリウム 0.2 ポリオキシエチレン(15) ノニルフェニルエーテル 0.5 グルコン酸 0.2 精製水 残部 得られた液体歯磨については、上記のプラークモデルを
用いた殺菌力試験法で評価したところ、CPCの殺菌力
が促進された効果が得られた。
【0128】処方例15 <マウスウォッシュ> 以下の処方により、常法に従い、マウスウォッシュを製
造した。
【0129】 成分名 配合量(%) エタノール 10 グリセリン 20 硬化ヒマシ油(60) 0.5 ポリオキシエチレン(8) トリデシルエーテル 1.0 香料 0.1 サッカリンナトリウム 0.1 グルコン酸クロルヘキシジン 0.02 クエン酸ナトリウム 0.05 酢酸酸トコフェロール 0.02 エデト酸二ナトリウム 2.0 精製水 残部 得られたマウスウォッシュについては、上記のプラーク
モデルを用いた殺菌力試験法で評価したところ、CPC
の殺菌力が促進された効果が得られた。
【0130】処方例16 <練歯磨> 以下の処方により、常法に従い、練歯磨を製造した。
【0131】 成分名 配合量(%) 無水ケイ酸 30 グリセリン 30 カラギーナン 1.5 l−メントール 1.0 サッカリンナトリウム 0.1 塩化セチルピリジニウム 0.5 モノフルオロリン酸ナトリウム 0.1ホ゜リオキシエチレン (13)アルキルエーテル(炭素数9) 0.5 N-ココイル-L-アルギニンエチルエステル塩酸塩 0.05 アネトール 0.01 精製水 残部 得られた歯磨剤については、上記の苦味評価法で評価し
たところ、苦味無しという評価が得られた。
【0132】処方例17 <練歯磨> 以下の処方により、常法に従い、練歯磨を製造した。
【0133】 成分名 配合量(%) 第二リン酸カルシウム 20 グリセリン 20 塩酸クロルヘキシジン 0.1 ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール 30.0 l−メントール 1.0 サッカリンナトリウム 0.1 モノフルオロリン酸ナトリウム 4.0ホ゜リオキシエチレン (14)アルキルエーテル(炭素数10) 1.0 酢酸トコフェロール 0.1 N-ココイル-L-アルギニンメチルエステル塩酸塩 0.1 オイゲノール 0.02 精製水 残部 得られた歯磨剤については、上記の苦味評価法で評価し
たところ、苦味無しという評価が得られた。
【0134】処方例18 <液体歯磨> 以下の処方により、常法に従い、液体歯磨を製造した。
【0135】 成分名 配合量(%) キサンタンガム 0.2 グリセリン 10 ソルビット 25 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0 香料 1.0 サッカリンナトリウム 0.1 塩酸クロルヘキシジン 0.1 安息香酸ナトリウム 0.2ホ゜リオキシエチレン (9)アルキルフェニルエーテル(炭素数12) 1.0 プラムオイル 0.01 精製水 残部 得られた液体歯磨については、上記の苦味評価法で評価
したところ、苦味無しという評価が得られた。
【0136】処方例19 <マウスウォッシュ> 以下の処方により、常法に従い、マウスウォッシュを製
造した。
【0137】 成分名 配合量(%) エタノール 10 グリセリン 20 硬化ヒマシ油(60) 0.5ホ゜リオキシエチレン (14)アルキルエーテル(炭素数9) 0.5 l−メントール 0.1 サッカリンナトリウム 0.1 グルコン酸クロルヘキシジン 0.02 クエン酸ナトリウム 0.05 酢酸トコフェロール 0.02 N-ココイル-L-アルギニンエチルエステルピロリドンカルボン酸塩 0.15 アネトール 0.02 精製水 残部 得られたマウスウォッシュについては、上記の苦味評価
法で評価したところ、苦味無しという評価が得られた。
【0138】
【発明の効果】本発明によれば、カチオン性殺菌剤単独
では作用しにくいプラークなどの微生物の集合体や塊に
対する浸透性が促進され、これにより優れた殺菌性を示
す口腔用組成物を提供することができる。また、アネト
ール、オイゲノール又はプラムオイルのいずれか少なく
とも1種を含有する本発明の組成物によれば、殺菌効果
を低減させることなく、各成分に由来する苦みを軽減さ
せ、殺菌効果に優れかつ呈味の良好な口腔用組成物を提
供することができる。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カチオン性殺菌剤及びノニオン系界面活性
    剤を含有する口腔用組成物であって、該ノニオン系界面
    活性剤が、エチレンオキシド付加モル数が8〜10であ
    り且つアルキル基の炭素数が10〜18であるポリオキ
    シエチレンアルキルエーテル及びエチレンオキシド付加
    モル数が10〜18であるポリオキシエチレンノニルフ
    ェニルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種
    であることを特徴とする口腔用組成物。
  2. 【請求項2】ノニオン系界面活性剤が、エチレンオキシ
    ド付加モル数が8〜10であり且つアルキル基の炭素数
    が13〜15であるポリオキシエチレンアルキルエーテ
    ル及びエチレンオキシド付加モル数が10〜18である
    ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルからなる群
    より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請
    求項1記載の口腔用組成物。
  3. 【請求項3】カチオン性殺菌剤とノニオン系界面活性剤
    との配合比が1:1〜1:20であることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
  4. 【請求項4】ノニオン系界面活性剤を0.01〜10重
    量%含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    かに記載の口腔用組成物。
  5. 【請求項5】カチオン性殺菌剤が、第四級アンモニウム
    化合物及びビグアニド系化合物からなる群から選択され
    るいずれか少なくとも1種である請求項1乃至4のいず
    れかに記載の口腔用組成物。
  6. 【請求項6】第四級アンモニウム化合物が塩化セチルピ
    リジニウムである請求項5記載の口腔用組成物。
  7. 【請求項7】ビグアニド系化合物がクロルヘキシジンの
    塩類である請求項5又は6記載の口腔用組成物。
  8. 【請求項8】さらにキレート剤を含有する請求項1乃至
    7のいずれかに記載の口腔用組成物。
  9. 【請求項9】キレート剤がエチレンジアミンヒドロキシ
    エチル三酢酸塩、エデト酸およびその塩類、グルコノデ
    ルタラクトン、グルコン酸、ヒドロキシエチルエチレン
    ジアミン三酢酸塩、ピロリン酸塩、ポリリン酸塩、メタ
    リン酸塩、アラニン、クエン酸およびその塩類、並びに
    酒石酸およびその塩類からなる群より選ばれる少なくと
    も1種である請求項8記載の口腔用組成物。
  10. 【請求項10】さらにN-長鎖アシル塩基性アミノ酸低
    級アルキルエステルまたはその塩を含有する請求項1乃
    至9のいずれかに記載の口腔用組成物。
  11. 【請求項11】N-長鎖アシル塩基性アミノ酸低級アル
    キルエステルまたはその塩が、N-ココイル-L-アルギ
    ニンエチルエステル、N-ココイル-L-アルギニンメチ
    ルエステル、N-ラウリル-L-アルギニンエチルエステ
    ル、N-ラウリル-L-アルギニンメチルエステル及びそ
    れらの薬学的に許容される塩からなる群より選択される
    いずれか少なくとも1種である請求項10記載の口腔用
    組成物。
  12. 【請求項12】さらにアネトール、オイゲノール及びプ
    ラムオイルからなる群から選ばれる香料成分の少なくと
    も1種を含有することを特徴とする請求項1乃至11の
    いずれかに記載の口腔用組成物。
  13. 【請求項13】アネトール、オイゲノール及びプラムオ
    イルからなる群から選ばれる香料成分の配合量が0.0
    0001〜2%である請求項12記載の口腔用組成物。
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