JP2011098918A - 歯磨剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】製剤の口腔内での局所滞留性が高く、口腔バイオフィルム殺菌力に優れ、かつ嫌味がほとんどない香味で、べたつきも少なく、使用感にも優れる歯磨剤組成物を提供する。
【解決手段】(A)イソプロピルメチルフェノール、
(B)3−オクタノール、3−オクチルアセテート、3−オクタノン、フェンコンから選ばれる少なくとも1種の香料成分、
(C)ソルビット、
(D)グリセリン、
(E)平均分子量が280〜9,300のポリエチレングリコール
を含有してなることを特徴とする歯磨剤組成物。更に、上記歯磨剤組成物に(F)アニスアルデヒドを配合する。
【選択図】なし

Description

本発明は、製剤の口腔内滞留性が高く、口腔バイオフィルム殺菌力に優れ、かつ嫌味が少なく、べたつきの少ない、使用感に優れた歯磨剤組成物に関する。
う蝕、歯周病の2大口腔疾患の原因は、口腔内のバイオフィルム中の各種細菌によるものであると考えられている。特に、う蝕はストレプトコッカス ミュータンス(S.mutans)等の連鎖球菌、歯周病はポルフィロモナス ジンジバリス(P.gingivalis)等の偏性嫌気性グラム陰性桿菌を主とした細菌による感染症であり、また口臭の原因としてはフゾバクテリウム ヌクレアタム(F.nucleatum)等の口腔内細菌が関与している。従って、口腔内疾患の予防、改善に有効な手段として、口腔内バイオフィルム中の病原性細菌数を低レベルに保つことが有用であると言われている。
一方、口腔内の病原性細菌数を低下させるには、難水溶性殺菌剤やカチオン性殺菌剤、アニオン性殺菌剤を用いることが有効であり、特に、バイオフィルムの細菌に対してはイソプロピルメチルフェノールが好適に使用されている(特許文献1;特開2005−179266号公報、特許文献2;特開2006−182662号公報)。
バイオフィルム内部の病原性細菌に適するとされているイソプロピルメチルフェノールは、バイオフィルム内への浸透性が他の殺菌成分より優れることが知られている。しかし、イソプロピルメチルフェノールを含有する組成物は、特有な嫌味を有するために使用感を著しく損なうという欠点が生じ、この点の改善が求められていた。
この課題に対し、例えば特定のアシルサルコシン塩をフェノキシエタノールに対し特定の配合割合で組み合わせて配合することで抗菌成分の異味を低減させる技術(特許文献3;特開2007−161613号公報)、l−メントール及び塩化ナトリウムをイソプロピルメチルフェノールに対して特定の質量比で配合することにより異臭・異味を低減する技術(特許文献4;特開2008−143825号公報)が提案されている。しかし、アシルサルコシン塩を多く配合した場合にはアシルサルコシン塩由来と考えられる口腔粘膜刺激が生じたり、塩化ナトリウムを配合した場合には塩味により香味のタイプが限定される場合があるなどの新たな課題が生じ、満足な使用感とは言い難かった。
また、サッカリンなどの甘味剤により嫌味をマスキングして低減する方法もあるが、この場合は、甘味剤の味が強調され過ぎたりして必ずしも嫌味を抑えることができるとは言えなかった。よって、イソプロピルメチルフェノール由来の嫌味を低減する新たな技術が求められていた。
更に、バイオフィルム内部の病原性細菌を効果的に殺菌するためには、イソプロピルメチルフェノールを高濃度で局所的に作用させると共に、バイオフィルム内部への浸透性を高める必要があった。しかしながら、従来の歯磨剤組成物ではその分散性によって口腔内で製剤が拡散し、薬剤を高濃度で満足に留めることが困難であった。
口腔内でのイソプロピルメチルフェノール配合製剤の滞留性を高める技術としては、特定のポリオキシエチレン(POE)硬化ヒマシ油と増粘性シリカを配合する方法が提案されている(特許文献5;特開2009−96747号公報)。しかしながら、この技術は研磨性のある清掃剤を配合しない歯磨剤に限定されたものであり、また、ノニオン性界面活性剤特有の嫌味が生じることがあり、使用性の面での課題が残されていた。
殺菌成分を効果的に供給することの出来る方法として、殺菌成分を含むコラーゲンフィルム又はコラーゲンシートを歯牙表面に貼る貼付剤が提案されている(特許文献6;特開2006−182705号公報、特許文献7;特開2007−182705号公報)。しかし、この貼付剤型組成物を用いる方法では歯間部や歯と歯茎の間に存在するバイオフィルム内部の殺菌効果を高めることは困難であった。
一方、ソルビット、グリセリン、ポリエチレングリコールは、一般的にいずれも湿潤剤として歯磨剤組成物に乾燥を防ぐ目的や外観を良好に保つ目的などで配合されている(特許文献8;特許第3959636号公報)。しかし、これら湿潤剤は、その粘性の高さからその配合量によっては製剤の曳糸性が高まり、べたつきが生じることから使用感が悪くなるといった課題があった。
このようにイソプロピルメチルフェノールは口腔バイオフィルムへの浸透性に優れることから歯磨剤組成物の殺菌成分として有用であるが、歯磨剤組成物にイソプロピルメチルフェノールを配合して、使用感を損なうことなく、口腔内に満足に滞留させ、高いバイオフィルム殺菌効果を発揮させることは従来技術では困難であり、実用化し難いものであった。従って、製剤の口腔内での滞留性に優れ、高い口腔バイオフィルム殺菌効果が発揮される上、嫌味やべたつきが少なく使用感に優れた歯磨剤組成物の開発が望まれる。
特開2005−179266号公報 特開2006−182662号公報 特開2007−161613号公報 特開2008−143825号公報 特開2009−96747号公報 特開2006−182705号公報 特開2007−182705号公報 特許第3959636号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、製剤の口腔内での滞留性が高く、口腔バイオフィルム殺菌力に優れ、かつ嫌味が少なく、べたつきも少なく、使用感に優れた歯磨剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、(A)イソプロピルメチルフェノールと、(B)3−オクタノール、3−オクチルアセテート、3−オクタノン、フェンコンから選ばれる1種以上の香料成分と、(C)ソルビットと、(D)グリセリンと、(E)平均分子量が280〜9,300のポリエチレングリコールとを配合した歯磨剤組成物が、意外にも製剤の口腔内での滞留性が高く、バイオフィルム内部の殺菌力に優れ、かつ嫌味が少なく、べたつきも少なく、使用感に優れることを知見し、本発明をなすに至った。
本発明では、平均分子量が280〜9,300のポリエチレングリコールの存在下でイソプロピルメチルフェノールの有する殺菌作用が、バイオフィルム内部で効果的に発揮されると共に、更にソルビットとグリセリンとの併用によって、製剤の口腔内での滞留性が高まり殺菌作用が効果的に作用し、製剤のべたつきを抑えることもできる上、イソプロピルメチルフェノールに特定の香料成分を併用して配合することによって歯磨成分由来の嫌味の発生を抑え、良好な香味とすることができる。
従って、本発明によれば、(A)イソプロピルメチルフェノールを含有する歯磨剤組成物に、(B)成分の特定香料を配合し、かつ(C)〜(E)成分を併用することによって、従来の種々の課題が解決されて、イソプロピルメチルフェノールに由来する嫌味や製剤のべたつきが抑制され、使用感を損なうことなく製剤を口腔内に満足に滞留させ、高いバイオフィルム殺菌効果を発揮させることができ、優れた殺菌効果と使用感を兼ね備えた歯周病等の口腔疾患の予防又は改善に有効な歯磨剤組成物を得ることができる。
上記(B)成分の香料成分は、いずれも特徴的な香気を有しており、チーズなどの調合フレーバーに微量用いられることはあるが、それ自体不快な香気であるため、歯磨剤組成物の香料としての使用は限定的であった。本発明者らは、このような上記(B)成分の特定香料をイソプロピルメチルフェノールと併用して歯磨剤組成物に配合すると、意外にもイソプロピルメチルフェノール由来の嫌味を十分に抑制できることを見出した。
更に、本発明では、(D)成分/(C)成分が質量比で0.6〜1.8であることで、製剤の口腔内滞留性やべたつきのなさをより改善できる。
また、本発明では、上記(A)〜(E)成分を配合した歯磨剤組成物に更に(F)アニスアルデヒドを配合することで、特有な嫌味をより低減でき、使用感を更に改善できる。
従って、本発明は下記の歯磨剤組成物を提供する。
請求項1:
(A)イソプロピルメチルフェノール、
(B)3−オクタノール、3−オクチルアセテート、3−オクタノン、フェンコンから選ばれる少なくとも1種の香料成分、
(C)ソルビット、
(D)グリセリン、
(E)平均分子量が280〜9,300のポリエチレングリコール
を含有してなることを特徴とする歯磨剤組成物。
請求項2:
(D)/(C)成分の質量比が0.6〜1.8である請求項1記載の歯磨剤組成物。
請求項3:
(A)成分を0.01〜0.2質量%、(B)成分を0.0001〜0.1質量%、(C)成分を5〜30質量%、(D)成分を5〜30質量%、及び(E)成分を0.1〜5質量%含有する請求項1又は2記載の歯磨剤組成物。
請求項4:
更に、(F)アニスアルデヒドを含有する請求項1、2又は3記載の歯磨剤組成物。
請求項5:
(F)成分を0.0001〜0.1質量%含有する請求項4記載の歯磨剤組成物。
請求項6:
練歯磨剤として調製される請求項1乃至5のいずれか1項記載の歯磨剤組成物。
本発明の歯磨剤組成物は、製剤の口腔内での局所滞留性が高く、口腔バイオフィルム殺菌力に優れ、かつ嫌味がほとんどなく、べたつきも少なく、使用感にも優れる。
以下、本発明につき更に詳細に説明する。本発明の歯磨剤組成物は、(A)イソプロピルメチルフェノール、(B)3−オクタノール、3−オクチルアセテート、フェンコンから選ばれる1種又は2種以上の香料成分、(C)ソルビット、(D)グリセリン、及び(E)平均分子量が280〜9,300のポリエチレングリコールを含有することを特徴とする。
本発明で用いる(A)イソプロピルメチルフェノールは、4−イソプロピル−3−メチルフェノールであり、大阪化成(株)製のイソプロピルメチルフェノールといった市販品を使用できる。
(A)イソプロピルメチルフェノールの配合量は、組成物全体の0.01〜0.2%(質量%、以下同様)、特に0.02〜0.1%が好適であり、0.01%未満では十分な殺菌効果が発揮されないことがあり、0.2%を超えると嫌味が生じて味が悪くなる場合がある。
(B)成分は、イソプロピルメチルフェノール由来の嫌味をマスキングするのに有効な香料成分であり、3−オクタノール、3−オクチルアセテート、3−オクタノン、フェンコンから選ばれる1種又は2種以上の香料成分である。
上記香料成分の2種以上を組み合わせる場合は、3−オクタノールと3−オクチルアセテート及び/又はフェンコンとの組み合わせが好適である。
なお、オクタノールであっても、歯磨剤組成物の香料として一般的な1−オクタノールは、イソプロピルメチルフェノール由来の嫌味をマスキングする効果がなく、本発明にかかわる香料成分として相応しくない。
上記(B)成分は市販品を用いることができ、例えば3−オクタノールは塩野香料(株)の製品、3−オクチルアセテート及び3−オクタノンはそれぞれ(株)井上香料製造所の製品、フェンコンは香栄興業(株)の製品などを用いることができる。
(B)成分の総配合量は特に制限されないが、組成物全量に対して、0.0001〜0.1%、特に0.0005〜0.05%、とりわけ0.001〜0.02%が望ましい。配合量が0.0001%未満では、イソプロピルメチルフェノール由来の嫌味をマスキングできず、使用感が悪くなる場合があり、0.1%を超えると、香料成分自体の香味が強すぎて嫌味を生じる場合がある。
(C)ソルビットは、湿潤剤として、また製剤の口腔内での滞留性を高める一つの要因、更には嫌味を抑える要因の一つとなる成分である。ソルビットとしては、通常歯磨剤組成物に使用されるものであれば特に制限なく使用でき、具体的には東和化成工業(株)製 D−ソルビトール液(70%ソルビット液)等の市販品を用いることができる。
ソルビットの配合量は、組成物全体の5〜30%が好ましく、製剤の口腔内での滞留性や香味発現性向上の点から、より好ましくは10〜25%である。配合量が5%より少ないと、製剤の口腔内滞留性に劣ったり、嫌味が満足に抑えられずに香味に劣る場合があり、30%を超えるとべたつきが高まり使用感に劣ることがある。
(D)グリセリンは、湿潤剤として、また製剤の口腔内滞留性を高める一つの要因、更にはべたつきを抑える要因の一つとなる成分である。グリセリンとしては、通常歯磨剤組成物に使用されるものであれば特に制限はなく、具体的にはライオンケミカル(株)製 グリセリン(85%グリセリン)等の市販のものを用いることができる。
グリセリンの配合量は、組成物全体の5〜30%が好ましく、製剤の口腔内での滞留性向上の点から、より好ましくは10〜25%である。配合量が5%より少ないと製剤の口腔内滞留性に劣ったり、べたつきが抑えられずに使用感に劣る場合があり、30%を超えるとべたつきが高まり使用感に劣ると共に、嫌味が生じることがある。
本発明において、(D)グリセリンと(C)ソルビットとの質量比((D)/(C))は0.5〜2.0、特に0.6〜1.8であることが、製剤の口腔内滞留性、べたつきの少なさの点から好ましい。
(E)成分は、平均分子量が280〜9,300のポリエチレングリコールであり、口腔内滞留性及びバイオフィルム殺菌効果を向上させる要因の一つとなる成分である。
ポリエチレングリコールは、平均分子量が280〜9,300であり、好ましくは380〜3,800であることが、イソプロピルメチルフェノール由来の高いバイオフィルム殺菌効果を得る点で重要である。平均分子量が280未満では味に劣り嫌味が生じる場合があり、9,300を超えるとバイオフィルム内部への浸透効果が低くなり、殺菌効果に劣ったり、べたつきが高まり使用感に劣る場合がある。
なお、上記平均分子量は医薬部外品原料規格2006第2刷記載のポリエチレングリコールの平均分子量の値である(以下、同様。)
具体的には、ポリエチレングリコール300(平均分子量280〜320)、ポリエチレングリコール400(平均分子量380〜420)、ポリエチレングリコール600(平均分子量570〜630)、ポリエチレングリコール1000(平均分子量950〜1,050)、ポリエチレングリコール1540(平均分子量1,290〜1,650)、ポリエチレングリコール2000(平均分子量1,850〜2,150)、ポリエチレングリコール4000(平均分子量2,600〜3,800)、ポリエチレングリコール6000(平均分子量7,300〜9,300)等が例示できる。商品によっては、例えばポリエチレングリコール#200等のようにポリエチレングリコールと数値の間に#がつく場合がある。
(E)ポリエチレングリコールとしては、市販品を用いることができ、第一工業製薬(株)、日油(株)、三洋化成(株)等から販売されているものを使用できる。
上記ポリエチレングリコールの配合量は、バイオフィルム内部でのイソプロピルメチルフェノールの殺菌効果の点から、組成物全体の0.1〜5%、特に0.2〜3%が好ましい。配合量が0.1%未満ではイソプロピルメチルフェノールのバイオフィルム内部への浸透性が低下して、バイオフィルム内部の殺菌効果に劣る場合があり、5%を超えるとべたつきが高まり使用感に劣る場合がある。
更に、本発明では、(F)成分としてアニスアルデヒドを配合することが好ましく、(B)成分の香料成分に加えてアニスアルデヒドを添加することで、イソプロピルメチルフェノール由来の嫌味に対するマスキング効果をより高めることができ、より良好な香味となる。
アニスアルデヒドとしては、大洋香料(株)の製品などの市販品を用いることができる。その配合量は、組成物全量に対して、0.0001〜0.1%、特に0.001〜0.02%が望ましい。配合量が0.0001%未満では、イソプロピルメチルフェノール由来の嫌味のマスキング効果を十分に高めることができない場合があり、0.1%を超えると、(B)成分と同様にアニスアルデヒド自体の香味が強すぎて嫌味を生じる場合がある。
(F)アニスアルデヒドを配合する場合、イソプロピルメチルフェノール由来の嫌味のマスキング効果をより高める点から、(B)成分と(F)成分の合計配合量が0.0002〜0.15%、特に0.002〜0.03%であることが望ましい。合計配合量が0.0002%未満では、嫌味のマスキング効果を十分高めることができない場合があり、0.15%を超えると、(B)及び(F)成分自体の香味が強すぎて嫌味を生じる場合がある。
なお、(B)成分と(F)成分との組み合わせとしては、特に3−オクタノール及びアニスアルデヒドとの組み合わせが好ましく、これによりイソプロピルメチルフェノール由来の嫌味に対して、とりわけ優れたマスキング効果が発揮される。
本発明の歯磨剤組成物は、練歯磨、液体歯磨、液状歯磨、潤製歯磨等の歯磨剤、特に練歯磨剤として調製できる。この場合、剤型に応じ、本発明の効果を損なわない範囲で、上記必須成分に加えて任意成分としてその他の公知の添加剤を配合できる。例えば研磨剤、粘稠剤(湿潤剤)、粘結剤、界面活性剤、甘味剤、防腐剤、有効成分、香料、着色剤等を配合でき、これら成分と水とを混合し製造できる。
研磨剤としては、シリカゲル、アルミノシリケート、ジルコノシリケート等のシリカ系研磨剤、第2リン酸カルシウム2水和物、第2リン酸カルシウム無水和物、ピロリン酸カルシウム等のリン酸系研磨剤、水酸化アルミニウム、アルミナ、2酸化チタン、結晶性ジルコニウムシリケート、ポリメチルメタアクリレート、不溶性メタリン酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、ゼオライト、ケイ酸ジルコニウム、ハイドロキシアパタイト、フルオロアパタイト、カルシウム欠損アパタイト、第3リン酸カルシウム、第4リン酸カルシウム、第8リン酸カルシウム、合成樹脂系研磨剤などが挙げられ、1種又は2種以上用いられる。配合量は通常、組成物全量に対して0〜50%、特に5〜40%である。
湿潤剤としては、ソルビット、グリセリン、平均分子量280〜9,300のポリエチレングリコールに加えて、他の公知の湿潤剤、例えばプロピレングリコール、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、還元でんぷん糖化物等の糖アルコール、多価アルコールの1種又は2種以上を配合することができる。上記した他の湿潤剤は、配合しなくてもよいが、配合する場合は組成物全体の0〜10%配合できるが、(C)、(D)及び(E)成分との合計配合量が10〜60%となる範囲が好ましい。
粘結剤としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルエチルセルロース、メチルセルロースなどのセルロース系粘結剤、キサンタンガム、カラギーナン、グアガム、アルギン酸ナトリウム、カチオン化セルロース、モンモリロナイト、ゼラチン、ポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を配合できる。配合量は通常、組成物全量に対して0.1〜5%である。
界面活性剤としては、通常、歯磨剤組成物に使用されるアニオン性界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤等を配合できる。
アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、ラウロイルサルコシンナトリウム、ミリストイルサルコシンナトリウム等のアシルサルコシン塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、N−パルミトイルグルタミン酸ナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩、N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム、N−メチル−N−アシルアラニンナトリウム、α−オレフィンスルフォン酸ナトリウムなどが挙げられ、中でもアルキル硫酸塩、特にラウリル硫酸ナトリウムが好適である。
ノニオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ショ糖脂肪酸エステル、アルキロールアマイド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、アルキルグルコシド、ラウリン酸デカグリセリル等が用いられる。この中でも泡立ちの点からポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルグリコシドなどが好適である。
両性界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインや、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等が用いられるが、上記に限られるものではない。
界面活性剤の配合量は通常0.1〜10%である。
甘味剤としては、サッカリンナトリウム、アスパラテーム、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、ぺリラルチン等、防腐剤としては、ブチルパラベン、エチルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム等が挙げられる。
各種有効成分としては、イソプロピルメチルフェノールに加えて、その他の有効成分、例えばフッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化スズなどのフッ素化合物、デキストラナーゼ、ムタナーゼなどの酵素、正リン酸のカリウム塩、ナトリウム塩等の水溶性リン酸化合物、トラネキサム酸、イプシロン−アミノカプロン酸、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、ヒノキチオール、ラウロイルサルコシンナトリウム、アスコルビン酸、酢酸dl−トコフェロール、ジヒドロコレステロール、α−ビサボロール、クロルヘキシジン塩類、アズレン、グリチルレチン、グリチルレチン酸、銅クロロフィリンナトリウム、クロロフィル、グリセロホスフェートなどのキレート性リン酸化合物、グルコン酸銅等の銅化合物、乳酸アルミニウム、塩化ストロンチウム、硝酸カリウム、ベルベリン、ヒドロキサム酸及びその誘導体、トリポリリン酸ナトリウム、ゼオライト、メトキシエチレン、無水マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドン、エピジヒドロコレステリン、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、ジヒドロコレステロール、トリクロロカルバニリド、クエン酸亜鉛、トウキ軟エキス、オウバクエキス、カミツレ、チョウジ、ローズマリー、オウゴン、ベニバナ等の抽出物などを配合できる。なお、これら有効成分の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で有効量とすることができる。
(B)成分、更には(F)成分に加えて、その他香料として、例えば、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、クローブ油、タイム油、セージ油、バジル油、カルダモン油、コリアンダー油、ペパーミント油、スペアミント油、ハッカ油、オレンジ油、レモン油、マンダリン油、ライム油、グレープフルーツ油、柚子油、スウィーティー油、ラベンダー油、ローズマリー油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、マジョラム油、セロリ油、ベイ油、オリガナム油、パインニードル油、ネロリ油、レモングラス油、ローズ油、ジャスミン油、パチュリ油、イリスコンクリート、ローズアブソリュート、オレンジフラワーアブソリュート、バニラアブソリュート、マンゴーアブソリュート、パチュリアブソリュート、ジンジャーオレオレジン、ペッパーオレオレジン、カプシカムオレオレジン、トウガラシ抽出物等の天然香料、及び、これら天然香料の加工処理(前溜部カット、後溜部カット、分留、液液抽出、エッセンス化、粉末香料化等)した香料、及び、リモネン、ピネン、ブタノール、イソアミルアルコール、n−ヘキセノール、cis−3−ヘキセノール、cis−6−ノネノール、リナロール、α−テルピネオール、メントール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、アネトール、チモール、メチルチャビコール、オイゲノール、カルボン、メントン、プレゴン、1,8−シネオール、ヨノン、キャロン、n−ヘキサナール、trans−2−ヘキセナール、シトラール、シンナムアルデヒド、ベンズアルデヒド、エチルアセテート、エチルブチレート、イソアミルアセテート、ヘキシルアセテート、エチル2−メチルブチレート、アリルヘキサノエート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、リナリルアセテート、メンチルアセテート、メンチルラクテート、カルビールアセテート、フェノキシエチルイソブチレート、メチルジャスモネート、サリチル酸メチル、サリチル酸エチル、メチルシンナメート、メチルアンスラニレート、フェニルエチルグリシデート、エチルラクテート、バニリン、マルトール、炭素数4〜12のガンマ及びデルタラクトン、アンブレットリド、ジメチルサルファイド、トリメチルピラジン、エチルβ−メチルチオプロピオネート、フラネオール、エチルシクロペンテノロン、シクロテン、2−メチルブチリックアシッド、プロピオニックアシッド、p−メトキシシンナミックアルデヒド、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール、メントングリセリンアセタール、スピラントール、モノメンチルサクシネート、リナロールオキサイド、バニリルブチルエーテル、イソプレゴール、等の単品香料、更に、ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、メロンフレーバー、バナナフレーバー、ピーチフレーバー、ラズベリーフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー、マンゴーフレーバー、ウメフレーバー、オレンジフレーバー、レモンフレーバー、グレープフルーツフレーバー、ティーフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー等の調合香料、及び、エチルアルコール、プロピレングリコール、トリアセチン、グリセリン脂肪酸エステル等の香料溶剤等、歯磨剤組成物に用いられる公知の香料素材を組み合わせて使用することができる。これらの香料素材の配合量は特に限定されないが、組成物中に0.000001〜1%使用するのが好ましい。また、上記香料素材を使用した賦香用香料としては、組成物中に0.1〜2.0%使用するのが好ましい。
着色剤としては青色1号、黄色4号、緑色3号等が例示される。なお、これら成分の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
本発明の歯磨剤組成物を収容する容器の材質は特に制限されず、通常、歯磨剤組成物に使用される容器を使用できる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等のプラスチック容器等が使用できる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、以下の例において%は特に記載のない限りいずれも質量%である。
〔実施例、比較例〕
表3〜5に示す組成の歯磨剤組成物(練歯磨)を下記製造法により調製した。
(製造法)
(1)精製水中に水溶性成分(粘結剤、プロピレングリコールを除く)を常温で混合溶解させたA相を調製した。
(2)プロピレングリコール中に粘結剤を常温で分散させたB相を調製した。
(3)撹拌中のA相の中にB相を添加混合し、C相を調製した。
(4)C相中に、香料、研磨剤等の水溶性成分以外の成分を1.5Lニーダー(石山工作所製)を用いて常温で混合し、減圧(4kPa)による脱泡を行い、歯磨剤組成物1.2kgを得た。
なお、歯磨剤組成物の調製には、イソプロピルメチルフェノール(大阪化成(株)製)、ソルビット(東和化成工業(株)製、D−ソルビトール液(70%水溶液))、グリセリン(ライオンケミカル(株)製、85%グリセリン)、ポリエチレングリコール4000(第一工業製薬(株)製、平均分子量3,500)を用いた。
なお、形態が水溶液の成分については、表中も含めいずれも純分換算の配合量を示した。
(B)香料成分として、3−オクタノールは塩野香料(株)製、3−オクチルアセテート及び3−オクタノンは(株)井上香料製造所製、フェンコンは香栄興業(株)製、アニスアルデヒドは大洋香料(株)製、1−オクタノールは高砂香料工業(株)製を用いた。
また、香料については、表1に示す香料組成物A〜Iを調製し、配合した。なお、表1に示す香料組成物中に3−オクタノール、3−オクチルアセテート、3−オクタノン、フェンコン、アニスアルデヒドは含まれない。
Figure 2011098918
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調製した歯磨剤組成物は、最内層が直鎖状低密度ポリエチレンからなる直径26mmのラミネートチューブ(LDPE55/PET12/LDPE20/白LDPE60/EMAA20/AL10/EMAA30/LDPE20/LLDPE30、厚み257μm(大日本印刷(株)製))に50g充填した。
使用したラミネートチューブの層構成における略号と名称は以下の通りであり、略号に続く数字は各層の厚み(μm)を示したものである。
LDPE:低密度ポリエチレン
白LDPE:白色低密度ポリエチレン
LLDPE:直鎖状低密度ポリエチレン
AL:アルミニウム
PET:ポリエチレンテレフタレート
EMAA:エチレン・メタクリル酸の共重合体樹脂
得られた歯磨剤組成物について、製剤の口腔内滞留性、殺菌効果、使用時のべたつきの少なさ、嫌味のなさについて、以下の方法により評価した。結果を表3〜5に併記する。
(1)製剤の滞留効果(口腔内滞留性)の評価方法
調製した歯磨剤組成物を約1.0g入れた栓付試験管に水20mLを加え、10秒間上下に強く撹拌したときの歯磨剤組成物の溶け残りを製剤の滞留量として測定し、下記基準にて口腔内滞留性を評価した。なお、撹拌前の初期質量の測定値を100%とし、この値に対する撹拌後の歯磨剤組成物の残分を濾過した時の残分質量を滞留率としてパーセンテージで算出した。
◎:滞留率が60%以上
○:滞留率が30%以上60%未満
△:滞留率が10%以上30%未満
×:滞留率が10%未満
(2)モデルバイオフィルム殺菌効果の評価法
直径7mmのハイドロキシアパタイト(HA)板を0.45μmのフィルターで濾過した人無刺激唾液で4時間処理し、ヘミン及びメナジオンを添加したトリプチケースソイブロス中、ストレプトコッカス ミュータンス(Streptococcus mutans)、アクチノマイセス ナエスランディ(Actinomyces naeslundii)、ベイヨネラ パルビュラ(Veillonella parvula)、フゾバクテリウム ヌクレアタム(Fusobacterium nucleatum)及びポルフィロモナス ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)の5菌種混合系で2週間連続培養することにより、HA板上にモデルバイオフィルムを形成させた。2週間培養後より1日1回、下記表3〜5に示した歯磨製剤に人口唾液(50mmol/L KCl+1mmol/L KH2PO4+1mmol/L CaCl2+0.1mmol/L MgCl2(pH7.0))を2倍質量添加し、分散させた後の遠心上清を試験薬剤液として、これにモデルバイオフィルムを3分間浸漬処理し、更に3日間培養した。培養終了時にモデルバイオフィルムを取り出し、分散後、寒天平板上で培養することによりモデルバイオフィルム中の各菌種の生菌数を求めた。生菌数は、培養条件により多少振れるが、試験薬剤の代わりに人口唾液を作用させた場合では、約8.5log cfu(colony forming units/HA板)であり、6.0log cfu/HA板未満の場合において、バイオフィルム殺菌力が高いと判断した。
モデルバイオフィルム殺菌効果評価基準
◎:5.0log cfu/HA板未満
○:5.0log cfu/HA板以上〜6.0log cfu/HA板未満
△:6.0log cfu/HA板以上〜7.0log cfu/HA板未満
×:7.0log cfu/HA板以上
(3)使用中のべたつきの少なさの評価方法
専門家パネラー10人を用いた官能試験により評価した。歯磨剤組成物約1gを市販品歯ブラシに載せて3分間ブラッシングを行い、使用中のべたつきの少なさについて、対照品(比較例2)との比較で下記の4段階で評価した。10名の平均点を次の基準に従い、◎、○、△、×で表に示した。
使用後の口腔内のべたつきの少なさ(対照品:比較例2)
4:対照品と比較してべたつきが非常に少なかった
3:対照品と比較してべたつきがかなり少なかった
2:対照品と比較してべたつきがやや少なかった
1:対照品と比較して同等もしくはそれ以上のべたつきであった
使用感評価基準
◎:3.0点以上〜4.0点以下
○:2.0点以上〜3.0点未満
△:1.5点以上〜2.0点未満
×:1.5点未満
(4)嫌味のなさの評価方法
専門家パネラー10人を用いた官能試験を実施した。歯磨剤組成物約1gを市販品歯ブラシに載せて3分間ブラッシングを行い、使用中に感じた嫌味のなさを、以下の評点に従って評価した。10名の評価結果の平均値を求め、以下の基準で◎及び○の評価が確保されるものを、嫌味のない歯磨剤組成物であると判断した。
嫌味のなさ
4点:嫌味が全くない
3点:嫌味がほとんどない
2点:嫌味がややある
1点:嫌味がある
嫌味のなさの評価基準
◎ :3.7点以上〜4.0点以下
◎〜○:3.3点以上〜3.7点未満
○ :3.0点以上〜3.3点未満
△ :2.0点以上〜3.0点未満
× :2.0点未満
Figure 2011098918
Figure 2011098918
Figure 2011098918
Figure 2011098918
上記実施例1〜40において、香料組成物Aを香料組成物B〜Iのいずれかに置き換えても、同様の結果を得た。
Figure 2011098918
Figure 2011098918
Figure 2011098918
Figure 2011098918
Figure 2011098918
Figure 2011098918

Claims (6)

  1. (A)イソプロピルメチルフェノール、
    (B)3−オクタノール、3−オクチルアセテート、3−オクタノン、フェンコンから選ばれる少なくとも1種の香料成分、
    (C)ソルビット、
    (D)グリセリン、
    (E)平均分子量が280〜9,300のポリエチレングリコール
    を含有してなることを特徴とする歯磨剤組成物。
  2. (D)/(C)成分の質量比が0.6〜1.8である請求項1記載の歯磨剤組成物。
  3. (A)成分を0.01〜0.2質量%、(B)成分を0.0001〜0.1質量%、(C)成分を5〜30質量%、(D)成分を5〜30質量%、及び(E)成分を0.1〜5質量%含有する請求項1又は2記載の歯磨剤組成物。
  4. 更に、(F)アニスアルデヒドを含有する請求項1、2又は3記載の歯磨剤組成物。
  5. (F)成分を0.0001〜0.1質量%含有する請求項4記載の歯磨剤組成物。
  6. 練歯磨剤として調製される請求項1乃至5のいずれか1項記載の歯磨剤組成物。
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