JPH11192073A - もとに戻る凍結乾燥魚介類ストリング練製品の製造方法およびその製品 - Google Patents

もとに戻る凍結乾燥魚介類ストリング練製品の製造方法およびその製品

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JPH11192073A
JPH11192073A JP9368739A JP36873997A JPH11192073A JP H11192073 A JPH11192073 A JP H11192073A JP 9368739 A JP9368739 A JP 9368739A JP 36873997 A JP36873997 A JP 36873997A JP H11192073 A JPH11192073 A JP H11192073A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 元の色、味、香りを保持し、凍結前の練製品
への復原性に優れ、かつ、練製品であることが視認でき
る大きさと形状を有する凍結乾燥魚介類ストリング練製
品の提供。 【解決手段】 魚介類すり身を主原料とし、エクストル
ーダにより溶融押出して得た魚介類ストリング練製品を
予備凍結し凍結乾燥するに際し、あらかじめ凍結工程お
よび解凍工程を経たものを予備凍結することを特徴とす
るもとに戻る凍結乾燥魚介類ストリング練製品の製造方
法およびその製品。上記凍結乾燥用素材として用いる魚
介類ストリング練製品は、一つの方向に配向された繊維
が棒状に結合されており、繊維方向に沿って切り裂くこ
とができ、しかも、各繊維間の結合が水中に投入して攪
拌することにより解繊されない程度に強固であり、かつ
繊維に対して水平方向に切断されないものである。上記
魚介類ストリング練製品は、滑らかな表皮によっておお
われた表面をもつ場合、筋きり処理をされたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業の属する技術分野】本発明は、インスタント食品
用のもとに戻る凍結乾燥魚介類ストリング練製品の製造
方法および該練製品、つまり凍結乾燥カマボコ製品に関
する。より詳細には、本発明は、即席麺の具材、各種ス
ープ類の具材などの具材を多く使用するインスタント食
品用の具材として適したもとに戻る凍結乾燥魚介類スト
リング練製品の製造方法および該練製品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インスタント食品の種類も豊富に
なり、また、一つの製品について常に改良が加えられ、
そこに用いられる固形具材に対して、味覚、形状など高
品質のものが要求されて来ている。固形のインスタント
食品としては、乾燥食品が利用されている。一般的な乾
燥食品は、(1)貯蔵性・保存性が向上し腐敗しないた
め、長期保存ができる、(2)選別された原料を旬に処
理するため品質がほぼ安定している、(3)契約栽培・
大量生産が可能であり、価格がほぼ安定している、
(4)前処理済みのため残材がでないなどの利点がある
が、風味の劣化、油脂の酸化、フレーバーの減少などの
欠点がある。一方、乾燥食品の中でも特に凍結乾燥食品
は、他の乾燥法に比べて、(a)色、味、香り、形状が
ほぼ原形のまま残り、元の性質を保持する、(b)低
温、真空下で乾燥するためビタミン、蛋白質の変性が少
なく、栄養的に優れる、(c)多孔質に乾燥するため、
短時間に復元するなどの利点を有するが、コスト高い、
もろく壊れ易い、酸化され易いなどの欠点がある。
【0003】例えば、固形の即席味噌汁類、卵とじ類、
各種スープ類、その他インスタント麺類などの固形具材
を定量あて含ませ一定の形に保つために、カラギーナ
ン、キサンタンガム、ローカストビーンガムなどのガム
類、乳蛋白、ゼラチンなどの蛋白質類、または小麦粉、
小麦澱粉、馬鈴薯澱粉、トウモロコシ澱粉などの澱粉類
を糊化物として使用していた。そして、即席乾燥食品を
製造する方法については食品加工業者間で各種の試みが
行われている。すなわち、野菜類については湯通しまた
はボイルなどのブランチングのうえ脱水し、さらに、糖
液あるいは調味料を添加したのち凍結乾燥をする方法が
行われている。しかし、畜肉製品や水産練製品について
は調理後熱風乾燥による通常の乾燥が行われ、いまだ種
類の豊富化や改良は十分とはいえない。また、インスタ
ント麺類などの固形具材としての練り製品の凍結乾燥品
は、実際には、膜状の薄切り片が用いられているのが現
状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、元の色、
味、香りを保持し、凍結前の練製品への復原性に優れ、
かつ、練製品であることが視認できる大きさと形状を有
する凍結乾燥魚介類ストリング練製品を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、インスタント
食品として利用するのに適したもとに戻る凍結乾燥カマ
ボコ製品の製造方法であり、凍結乾燥用素材の種類、並
びに凍結乾燥前の前処理手段を特徴としている。すなわ
ち、本発明は、魚介類すり身を主原料とし、エクストル
ーダにより溶融押出して得た魚介類ストリング練製品を
予備凍結し凍結乾燥するに際し、あらかじめ凍結工程お
よび解凍工程を経たものを予備凍結することを特徴とす
るもとに戻る凍結乾燥魚介類ストリング練製品の製造方
法を要旨としている。上記凍結乾燥用素材として用いる
魚介類ストリング練製品は、一つの方向に配向された繊
維が棒状に結合されており、繊維方向に沿って切り裂く
ことができ、しかも、各繊維間の結合が水中に投入して
攪拌することにより解繊されない程度に強固であり、か
つ繊維に対して水平方向に切断されないものである。上
記魚介類ストリング練製品は、滑らかな表皮によってお
おわれた表面をもつ場合、筋きり処理をされたものであ
る。
【0006】また本発明は、上記方法で製造された元に
戻る凍結乾燥魚介類ストリング練製品を要旨としてい
る。好ましくは、練製品であることが視認できる大きさ
と形状を有することを特徴とするもとに戻る凍結乾燥魚
介類ストリング練製品である。
【0007】
【発明の実施の形態】凍結乾燥用素材として用いる魚介
類練製品の製造方法について説明する。本発明でいう
「ストリング練製品」とは、表面が滑らかな表皮によっ
ておおわれ、内部は一方向性の繊維状組織化物、すなわ
ち、各繊維のフィラメントで繊維が一つの方向に配向さ
れた繊維フィラメントが棒状に結合された棒状構造対か
らなって、しかも、この棒状構造体は繊維方向、各繊維
フィラメントに沿って容易に切り裂くことができるのに
対し、各フィラメントはその断直方向には切断されない
ものであって、この構造のストリング練製品を一軸又は
二軸を利用して製造する。
【0008】すなわち、魚介類すり身を主原料とする原
料を、バレル温度を進行方向に温度勾配をつけ、先端部
では原料が完全に溶融している条件下でエクストルーダ
処理し、そのエクストルーダを通過した溶融原料をエク
ストルーダの先端に連結する長い冷却ノズルに押し出
し、この長い冷却ノズルを通過する原料を徐々に冷却し
て、長さ方向に平行に配向され、かつ棒状に結合された
繊維状組織化物を形成させ、該組織化物は、一つの方向
に配向された繊維が棒状に結合されており、繊維方向に
そって切り裂くことができ、しかも、各繊維間の結合が
水中に没入して攪拌することにより解繊されない程度に
強固であり、かつ繊維に対して垂直方向に切断されない
ものである魚介類ストリング練製品を製造する。
【0009】上記凍結乾燥用素材として用いる魚介類ス
トリング練製品を図面によって詳しく説明すると、次の
通りである。図1は凍結乾燥用素材として用いる魚介類
ストリング練製品の一例の斜視図であり、図2は図1の
A−A視断面図であり、図3は図2の切り裂き状態の説
明である。図4は(a)シーグレース、(b)従来のカ
マボコ製品(カニ棒)のそれぞれ図面に代わる顕微鏡写
真(×700)である。
【0010】まず、図1に示すように、凍結乾燥用スト
リング練製品1は、その表面は滑らかで、その内部は、
図2に示すように、各繊維フィラメント2が結合一体化
され、各フィラメントは、互いに平行に配置されてい
る。従って、図3に示すように、所望のところ、つま
り、引き裂き部3で示すところで自由に繊維フィラメン
ト2に沿って引き裂くことができ、更に、繊維フィラメ
ント2は一つの方向、つまりその長さ方向に配向性を持
って、あたかも、糸などの繊維に近い構造を持っている
ため、長さ方向の引張力が加えられたとき、途中の断面
方向では切断されることがない。
【0011】上記凍結乾燥用素材を製造するのには、原
料としては、魚介類すり身を主原料とするが、副原料と
してブタ脂身、澱粉、グルテン、大豆蛋白、ゼラチンな
どを用いることができる。冷凍魚肉すり身を主原料とし
て用いる場合、これを解凍した後、所望に応じて副原料
を添加し、更に蛋白、食塩、澱粉、香辛料、調味料など
の添加物を加えてサイレントカッターなどで混練してゾ
ル状とし、このゾル状物を80〜90℃の範囲で30〜
60分間加熱して凝固しゲル化する。このゲル化物をチ
ョッパー又はカッターなどで粉砕して2.5mm位の大
きさの粒状に成形する。このようにして得られた粒状物
を二軸エクストルーダに供給し、このエクストルーダ中
で混練、加熱、溶融、押出などの各処理を次のように行
う。エクストルーダは、粒状物の供給又はフィーダ、バ
レル温度170〜260℃、スクリュー回転数170〜
200rpmで回転して原料を送り、その間に混練する
スクリューならびにダイから成って、バレルはヒータに
よって上記のごとく加熱される。エクストルーダのダイ
の先端には、長尺の冷却ノズルが直結されている。フィ
ーダから供給された粒状物はバレルを通過する間に加熱
されつつスクリューによって混練され、ダイに達すると
きには十分に溶融されて、冷却ノズルに押出される。冷
却ノズルがダイに直結されているため、押出された溶融
物は膨張することがない。
【0012】また、冷却ノズルは十分に長く、後の実施
例で示すように4m程度とってあるため、膨張すること
なく押出された線状の溶融物は徐々に冷却し、その際、
線状の溶融物は冷却される間、繊維が一つの方向に配向
されて繊維状になる。また、長尺冷却ノズルは、各繊維
フィラメント間の結合をある程度強固に結合し、繊維を
一つの方向に配向させるのに十分な長さのものが好まし
く、エクストルーダはスクリューが一つか二つかにより
一軸型と二軸型との2種があるが、二軸型のエクストル
ーダが好ましい。この理由は、二軸型では互いにかみあ
って回転するスクリューは押出し作用と滑り作用を持っ
ているため、一軸型の場合に比べて材料の移送作業が円
滑に行われ、更に、線状の押出もきわめて円滑だからで
ある。なお、上記の通り処理する際の適性条件を示す
と、次の通りである。
【0013】まず、エクストルーダでゲル化状態の粒状
物を処理する場合には、原料の供給速度60kg/h、
スクリュー回転数170〜200rpm、圧力5〜20
kg/cm2、バレル温度170〜260℃、好ましく
は190℃以上の条件下に行い、エクストルーダ内で温
度勾配を設けて加熱することが必要である。この条件で
あると、先端のダイに達したときには粒状物は十分に溶
融されて繊維化が十分に行われる条件がセットできる。
また、温度勾配の一例を示すと、例えば中央部付近が1
70℃、先端のダイで260℃であって、進行方向に上
向きの勾配をつけるのが好ましく、上記のところから明
らかなように、先端のダイでは190℃以上、つまり1
90〜260℃の範囲に保つのが好ましい。
【0014】このところに関連して、特開昭63−68
060号公報には、エクストルーダの吐出口直前で原料
温度150〜190℃で約20秒以下保持して20秒以
内で溶融して押出し、その後、冷却ノズルで徐冷して繊
維状態をつくることが記載されている。しかしながら、
この場合はスクリューによって加えられる剪断力によっ
て原料のタンパク分子間の内部摩擦熱のみによって加熱
されるため、原料が十分溶解されない。このため、繊維
状化されていると云っても、その後、徐冷されても各繊
維フィラメント間の結合は弱く簡単に解繊されたり、ま
た、繊維の配向性が十分でなく垂直方向に切断されてし
まう。これに対し、上記製造方法では、スクリューは1
70〜200rpmの如く回転して特開昭63−680
60号公報と同等の内部摩擦が発生するが、これに加え
てバレルでヒータによって170〜260℃範囲内で外
部加熱するため、原料は十分に溶融し、その後の徐冷の
間で各繊維フィラメントで繊維が一つの方向に配向し、
各繊維フィラメントは強固に結合し、その後においてわ
ざわざ解繊する必要がない。
【0015】このようにして魚介類すり身を主原料と
し、エクストルーダにより溶融押出して得た魚介類スト
リング練製品は、一つの方向に配向された繊維が棒状に
結合されており、繊維方向に沿って切り裂くことがで
き、しかも、各繊維間の結合が水中に投入して攪拌する
ことにより解繊されない程度に強固であり、かつ繊維に
対して水平方向に切断されないものである。
【0016】このようにして魚介類すり身を主原料と
し、エクストルーダにより溶融押出して得た魚介類スト
リング練製品をあらかじめ凍結工程および解凍工程に通
す。その後で通常の予備凍結および凍結乾燥を行う。本
発明で使用する上記の魚介類ストリング練製品は、食品
から水分だけを上手に取り除いて、栄養や色、つや、
味、香りはそのまま、素材本来の持ち味を生かすという
凍結乾燥に適した食品であることが分かった。そして、
本発明で使用する上記の魚介類ストリング練製品は、凍
結乾燥した後の固体の組織が、多孔質状態になり、水分
を後から補給したとき、いずれのカマボコ製品よりすみ
やかにもとの形状に復元することができることが分かっ
た。魚介類ストリング練製品は、凍結乾燥処理をするま
えに通常、脱臭、カット、着味、殺菌、袋詰、凍結、解
凍、予備凍結の各工程を経る。
【0017】凍結乾燥処理は、高真空下(0.3〜0.
4Torr)で昇華熱を与え乾燥する。機内は高真空の
ため液体(水)は存在せず固体(氷)と気体(水蒸気)
の2相のみ存在する。包装処理は、選別、異物除去、解
砕、篩分、混合、金属探知機による検査よりなる検品を
行い、適宜水分、菌数、復元性、官能検査などの分析を
行い、製品を包装する。凍結乾燥品の包装は、バルク包
装、乾燥剤または脱酸素剤を封入する防湿包装、あるい
はアルミフィルムを包装材とし必要により窒素ガス置換
をする個包装で行う。
【0018】上記の魚介類ストリング練製品は、(i)
ポーラス状の繊維で乾燥効率及び水戻りが良い、(ii)
ミクロン単位の繊維状であるため、多気泡であるがしっ
かりした食感が保てる、(iii)無菌又は低菌数である、
(iv)定型性であるなどの点で凍結乾燥品として優れた
ものである。そのため、本発明のもとに戻る凍結乾燥魚
介類ストリング練製品は、練製品であることが視認でき
る大きさと形状を有することができる。大きさとか形は
目的とする食品によって、また戻り性を重視する用途等
のかねあいで、適宜決定することができる。本発明のも
とに戻る凍結乾燥魚介類ストリング練製品は、色、味、
香り(例えばホタテ風味、カニ風味)、形状がほぼ原形
のまま残り、低温、真空下で乾燥するためビタミン、蛋
白質の変性が少ないため栄養的に優れ、多孔質に乾燥す
るため、短時間に復元する。もろく壊れ易い点は一般に
は賦形剤(主に糖類)を活用して対応しているが、本発
明で使用する上記の魚介類ストリング練製品は、組織が
しっかりしていてかつ戻り性が良好なため、賦形剤を用
いても用いなくてもよい。酸化され易い欠点は、抗酸化
処理、ガス置換、脱酸素剤の活用により対応することが
できる。上記魚介類ストリング練製品が滑らかな表皮に
よっておおわれた表面をもつ場合、筋きり処理をして戻
り性を改善することができる。
【0019】
【実施例】本願発明の詳細を実施例で説明する。本願発
明はこれら実施例によって何ら限定されるものではな
い。
【0020】実施例1 1)ホタテ風味の凍結乾燥用シーグレース〔日本水産
(株)の登録商標〕の製造 スケソウダラすり身50重量部、スケソウ落身50重量
部、卵白2重量部、澱粉2重量部、水10部、食塩1.
3部、調味料、ホタテ風味エキス、着色料(カロチン)
等を配合して、常法通りサイレントカッターでよく混練
した。得られたゾル状物を成型し、90℃で60分間加
熱してゲル化し、チョッパーで挽き、粒状のゲル化物と
した。このゲル化物をフィード量40kg/hで二軸エ
クストルーダ(KK末広鉄工所製α50型エクストルー
ダ)に供給し、バレル温度195℃、スクリュー回転数
175rpm、直径18mm×長さ4m長尺冷却ダイで
処理して、良好なフレーバーをもつ変色がなく(ハンタ
ー白度75.0)内部が長手方向に一方向性の繊維状の
組織化された断面が円形の棒状構造体(以下、「原木」
という。)からなる風味、食感に優れた魚肉加工食品を
得ることができた。これを繊維方向に沿って引き裂いた
ところ、容易に引き裂きができたが垂直方向には切れな
いものであった。
【0021】2)凍結乾燥用前処理 上記原木(直径11mm)を筋きりし脱臭したものを用
いて、ベビーホタテ用に長さ10mmにカットし、ロー
タリーミキサーに入れて着味させ(粉末調味料を使用、
若干量の液体エキス吹き付け使用)、ついで殺菌のため
に蒸煮(95℃、2分)してから、6.5kg/p(ホ
ットパック)で袋詰めして、−23℃で一晩おいて凍結
させた。これを解凍し、さらに−25〜−30℃で予備
凍結した。
【0022】3)凍結乾燥処理 高真空下(0.3〜0.4Torr)昇華熱を与え乾燥
する。機内は高真空のため液体(水)は存在せず固体
(氷)と気体(水蒸気)の2相のみ存在する。 4)包装処理 選別、異物除去、解砕、篩分、混合、金属探知機による
検査よりなる検品を行い、適宜水分、菌数、復元性、官
能検査などの分析を行い、製品を包装する。凍結乾燥品
の包装は、バルク包装、乾燥剤または脱酸素剤を封入す
る防湿包装、あるいはアルミフィルムを包装材とし必要
により窒素ガス置換をする個包装で行う。
【0023】ホタテ風味の凍結乾燥用シーグレースは市
販のカマボコ凍結乾燥品よりもかたちがくずれやすくな
い硬さを有し〔そのため製品歩留まりが28%と従来品
(22%)より優れている。〕、戻り性がよく(湯をか
けると1分で戻った。)、さらに湯をかけて戻すとき香
りがするし、食するときホタテの食感ともとの香りのも
のに復元する。
【0024】実施例2 1)カニ風味のシーグレース〔日本水産(株)の登録商
標〕を次の示す条件で製造した。実施例1と同様にカニ
風味をもった原木を製造した。原木カニ(直径25mm
の生原木使用)から実施例1と同じような工程で凍結乾
燥品を得た。生原木を着色機に通して天然着色料で紅色
に着色した。厚さ5mm、最大38mm程度の大きさに
なるようにななめにカットした。調味の際には、カニ風
味調味液にトコフェロールを追加した。図4(a)から
明らかなように、カニ風味の凍結乾燥用シーグレースに
ついても、市販のカニ味カマボコの凍結乾燥品よりもか
たちがくずれやすくない硬さを有し〔そのため、ななめ
切りであるにもかかわらず製品歩留まりが26%と、図
4(b)の従来品(澱粉と糖分で戻りをよくした配合
で、かつ、2mm以下に薄切りしたものの凍結乾燥22
%)より優れている。〕、戻り性がよく(湯をかけると
1分で戻った。)、さらに湯をかけて戻すとき香りがす
るし、食するときカニカマボコの食感ともとの香りのも
のに復元する。図4(a)から明らかなように、本発明
の上記の魚介類ストリング練製品は、従来品(b)と比
べると、ポーラス状のミクロン単位の繊維であるり、多
気泡であることが分かる。
【0025】
【発明の効果】元の色、味、香りを保持し、凍結前の練
製品への復原性に優れ、かつ、練製品であることが視認
できる大きさと形状を有する凍結乾燥魚介類ストリング
練製品を提供することができる。を目的とする。すなわ
ち、(i)乾燥効率及び水戻りが良い、(ii)多気泡で
あるがしっかりした食感が保てる、(iii)無菌又は低菌
数である、(iv)定型性である、(v)練製品であるこ
とが視認できる大きさと形状を有するなどの点で優れた
凍結乾燥魚介類ストリング練製品を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】凍結乾燥用素材として用いる魚介類ストリング
練製品の一例の斜視図である。
【図2】図1のA−A視断面図である。
【図3】図2の切り裂き状態の説明図である。
【図4】(a)シーグレース、(b)従来のカマボコ製
品(カニ棒)のそれぞれ図面に代わる顕微鏡写真(×7
00)である。
【符号の説明】
1 ストリング練製品 2 繊維状組織物 3 引き裂き部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 魚介類すり身を主原料とし、エクストル
    ーダにより溶融押出して得た魚介類ストリング練製品を
    予備凍結し凍結乾燥するに際し、あらかじめ凍結工程お
    よび解凍工程を経たものを予備凍結することを特徴とす
    るもとに戻る凍結乾燥魚介類ストリング練製品の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 魚介類ストリング練製品が一つの方向に
    配向された繊維が棒状に結合されており、繊維方向に沿
    って切り裂くことができ、しかも、各繊維間の結合が水
    中に投入して攪拌することにより解繊されない程度に強
    固であり、かつ繊維に対して水平方向に切断されないも
    のである請求項1のもとに戻る凍結乾燥魚介類ストリン
    グ練製品の製造方法。
  3. 【請求項3】 魚介類ストリング練製品が、滑らかな表
    皮によっておおわれた表面をもつ場合、筋きり処理をさ
    れたものである請求項1または2のもとに戻る凍結乾燥
    魚介類ストリング練製品の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3の方法で製造され
    たもとに戻る凍結乾燥魚介類ストリング練製品。
  5. 【請求項5】 練製品であることが視認できる大きさと
    形状を有する請求項4のもとに戻る凍結乾燥魚介類スト
    リング練製品。
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