JP2628220B2 - 魚介類を主成分とするエクストルーダによるストリング練り製品ならびにその製造方法 - Google Patents

魚介類を主成分とするエクストルーダによるストリング練り製品ならびにその製造方法

Info

Publication number
JP2628220B2
JP2628220B2 JP2114721A JP11472190A JP2628220B2 JP 2628220 B2 JP2628220 B2 JP 2628220B2 JP 2114721 A JP2114721 A JP 2114721A JP 11472190 A JP11472190 A JP 11472190A JP 2628220 B2 JP2628220 B2 JP 2628220B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
extruder
raw material
kneaded product
string
shellfish
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2114721A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0411868A (ja
Inventor
勇 佐々木
敏勝 高橋
昌志 浜井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Suisan KK
Original Assignee
Nippon Suisan KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Suisan KK filed Critical Nippon Suisan KK
Priority to JP2114721A priority Critical patent/JP2628220B2/ja
Publication of JPH0411868A publication Critical patent/JPH0411868A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2628220B2 publication Critical patent/JP2628220B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fish Paste Products (AREA)
  • Formation And Processing Of Food Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は魚介類を主成分とするエクストルーダによる
ストリング練り製品ならびにその製造方法に係り、詳し
くは、細かいフィラメントが繊維状に一体化された内部
組織を持って、外周面が滑らかな皮膜でおおわれ、各フ
ィラメントが中心軸方向に向って半径方向斜めに指向
し、各フィラメントが引き裂かれて剥離できるエクスト
ルーダによるストリング練り製品ならびにその製造方法
に係る。
従来の技術 従来から、魚介類等を主成分とする練り製品としてか
まぼこ、竹輪、魚肉ソーセージ等が知られ、市販食用に
供されている。これえら練り製品は、魚介類練り肉例え
ばすり身を原料とし、この原料を成型、加熱等の加工を
行なって製造されている。
また、最近の生活の洋風化ならびに多様化に伴う食品
嗜好の変化に応じて、従来のかまぼこ、竹輪等の魚介類
練り製品も改善され、食生活の洋風化、多様化に適応す
るものとして、えび、かに、ほたて貝柱等の天然魚介類
のもどき食品が提案されている。これらもどき食品は、
何れも実体はカマボコと同じ練り製品に過ぎないが、天
然魚介類に近い外観、風味、食感等を具えたもので、天
然魚介類に較べると相当価格的に安いこともあって、相
当普及されている。しかし、これらもどき食品は、所謂
かまぼこの域を脱しないもので、外観、風味、食感等を
更に自然魚介類に近づけるために、その改善がはかられ
ている。
例えば、細いフィラメントが繊維状を成す練り製品の
製造方法が特開昭63-68059号公報や、特開昭63-68060号
公報に示されている。この方法においては、魚介類すり
身等を加熱して一旦かまぼこ組織のものをつくり、これ
を小さく小片に切断して小片物又は粒状物を形成し、こ
の粒状物をエクストルーダで加圧力下で加熱して押出
し、この押出時に作用するせん断力によって、新しく構
成成分を一つの方向に配向させて繊維化し、更に、これ
ら各フィラメントを水中で解繊し、その後、この解繊さ
れた各フィラメントを所望組織に一体化してから蒸煮処
理している。なかでも、特開昭63-68060号公報に示す方
法では、バインダとしてすり身を添加すると共に、解繊
された各フィラメントをえびの組織に近づけて配列し、
蒸煮処理している。これら練り製品は、組織は繊維組織
であって自然の魚介類に近く、とくに、この繊維組織の
各フィラメントはエクストルーダを利用して、例えばタ
ンパク質などの構成成分を一つの方向に配向させたもの
であるため、食感、風味なども自然の魚介類に近づいた
優れたものになっている。
しかしながら、上記の方法ではすり身などの魚介類原
料に水分などを添加したゾル状態ではエクストルーダで
処理することができず、加熱してカマボコ状にゲル化し
たものを処理している。また、エクストルーダで繊維状
に組織化しても、この組織化が不十分で、各フィラメン
トも十分に配向されていない。このため、エクストルー
ダ処理後に、水中に投入し攪拌して解繊し、この解繊さ
れた各フィラメントを更に成形することが必要になり、
製造工程が煩雑である。また、得られる製品は、エクス
トルーダで処理される原料が一旦ゲル化されたカマボコ
状のものであるため、製品のフィラメントは線状に強固
に結合されたものでなく、フィラメントのみをとり上げ
ると、天然魚介類のものからほど遠いものになってい
る。
発明が解決しようとする課題 本発明は上記問題の解決を目的とし、具体的には、す
り身、落し身などの魚介類原料をそのままゾル状態でエ
クストルーダでの処理のみによって構成成分が一つの方
向に強固に結合されて線状で細いフィラメントが形成さ
れ、各フィラメントが半径方向斜め上向きに指向される
が、隣接フィラメント間の結合がやや低く、フィラメン
トをこの指向方向に沿って引き裂くことができ、組織的
にはかにつめ肉に近いストリング練り製品ならびにその
製造方法を提案する。
課題を解決するための手段ならびにその作用 すなわち、本発明に係るエクストルーダによるストリ
ング練り製品は、円型、だ円、八角若しくは四角の多角
型状断面の棒状、円筒状の長尺状材で、原料は主成分を
すり身などの魚介類原料とし、この原料をゾル化状態の
ままで各構成分を中心軸方向、つまり、半径方向で斜め
上向きに指向させて微細な繊維状に組織化されたもので
ある。従って、この製品の組織はかにつめ肉などの自然
魚介類の組織と略々近似し、とくに、半径方向斜め上向
きに指向する各フィラメントはその配合方向に沿って剥
離でき、新規なストリング練り製品が得られる。
また、このような構造のストリング練り製品を得るに
は、先端に長い冷却ゾーンを送りポンプを介在させて接
続した2軸エクストルーダを用い、なかでも、魚介類が
主成分の原料を水分が多いゾル化状態のままで2軸エク
ストルーダに投入し、送りポンプの回転数を調整するこ
とによって、長い冷却ゾーンでは、冷却条件を制御し
て、ゆっくりと冷却して、形成されるフィラメントの配
合性を高めて、ストリング構造が容易に得られる。
そこで、これら手段たる構成ならびにその作用につい
て、詳しく説明すると、次の通りである。
まず、本発明者らは、従前では主としてパン生地の混
練に利用されていたエクストルーダをすり身等の魚介類
原料の混練成形に適用し、エクストルーダに接続する冷
却ゾーン内で形成される各フィラメントを所定方向に配
向させると共に、ストリング状に構成し、しかも、スト
リング状のフィラメントを繊維状に組織化することにつ
いて研究し、先に、実開平1-80971号公報に示す如く、
エクストルーダの先端に、例えばギヤーポンプの如き送
りポンプを介して長い冷却ゾーンを接続し、エクストル
ーダの押出力の調整によることなく、送りポンプの回転
速度を調整することによって一定速度で冷却ゾーンに送
給できることがわかり、このところを更に進めて研究し
て本発明は成立したものである。
更に、図面によって本発明を更に具体的に説明する
と、次の通りである。
まず、第1図は本発明の一つの実施例に係るストリン
グ練り製品の斜視図であって、この練り製品をその中心
軸を通る縦断面図で切断し拡大すると、第2図に示す組
織のものが得られる。第1図において、符号1は本発明
に係るストリング練り製品が一般的に示され、この練り
製品1は、各フィラメント11がストリング状を成して構
成分子が一直線状に一つの方向に配合されて一体化され
ている。ストリング練り製品1は棒状、管状などの長尺
材であって、断面は円、だ円、三角形その他の多角形状
である。また、練り製品1の外周面は滑動性のある薄い
被膜12でおおられているが、内部の実体は各フィラメン
ト11が一体化されて構成されている。すなわち、第2図
に示す如く、各フィラメント11はストリング状、つまり
糸状を成すほど径が例えば1.0mm以下の如くきわめて細
く、このストリング状のフィラメント11が中心軸方向Y
−Yに対して斜めに向っている。従って、各フィラメン
トによって円錐形状が形成されている。このように繊維
状に組織化された練り製品11は第3図(a)に示す如く
三角形状断面、第3図(b)に示す如く円形断面、第3
図(c)に示す如くうず巻き状にも構成でき、このよう
に構成すると、あたかも竹の子の皮やかにつめ肉の如き
組織ならびに風味が得られる。また、このストリング練
り製品1において、各フィラメント11には単にストリン
グ状を成すほか、その長さ方向にわたって強固に結合さ
れているが、隣接フィラメント間では一体化される程度
の結合であって、その結合力は弱い。このため、肉質の
一部、例えば、一つのフィラメント11をとり上げると、
このフィラメント11に沿って切断できる。つまり、各フ
ィラメント11毎に切断でき、所謂ストリング製品にな
る。
また、上記構成の練り製品を製造するのには、次の方
法によって製造することができる。
第4図に示す製造装置10は先に本発明者らが上記の如
く先に提案したものであって、エクストルーダ20、分岐
管30a、30b、送りポンプ40a、40bならびに長い冷却ゾー
ン50a、50bから成っている。エクストルーダ20はバレル
本体21中に2本のスクリュウ軸22が配置され、これらス
クリュウ軸22のまわりにスクリュウ羽根23が巻付けられ
て、先端のバレルダイ24の中央から原料が加熱溶融状態
で各分岐管30a、30bに吐出される。なお、バレル本体21
内には図示しないヒータが設けられている。この製造装
置10においては、エクストルーダと冷却ゾーン50a、50b
との間に各分岐管30a、30bを介して送りポンプ40a、40b
を配設している。従って、これら送りポンプ40a、40bの
回転数を調整するだけで容易に冷却ゾーンの冷却条件を
制御できる。エクストルーダ20にはスクリュウ軸の数に
よって一軸型と二軸型とに分けられるが、二軸型である
と、互いにかみ合うスクリュウ軸22であるため、押出の
間に効果的なせん断作用があって、配向性が高められ
る。冷却ゾーン50a、50bは長いものが好ましく、3〜7m
の範囲である。冷却ゾーン50a、50bの長さをこのように
長くすると、エクストルーダ20から各分岐管30a、30bを
経て冷却ゾーン50a、50bに送られる送給量が変動し、練
り製品1の品質が損なわれる。しかし、送りポンプ40
a、40bを送ると、その送り量がコントロールできるほ
か、冷却ゾーン50a、50bの冷却条件、つまり、配向状態
を調整できる。
また、第4図に示す製造装置で製造する場合には、魚
介類原料を主成分とし、これに所望に応じて鳥肉、畜肉
のほか植物性タンパク質を添加でき、いずれの組成のも
のであっても、水分60〜90重量部、好ましくは、70〜85
重量部程度を配合し、ゾル状態にする。この原料は、第
4図に示す2軸エクストルーダ20の後端のフィーダ25か
ら送り圧入ポンプ26によって圧力1〜20Kg/cm2で供給す
る。このエクストルーダ20中においては、原料が温度15
0〜260℃に加熱されると同時に両スクリュウ羽根23によ
って混練搬送され、とくに、原料はこの搬送の間にせん
断され、エクストルーダ先端のバレルダイ24の中央部か
ら吐出されるときには、原料は加熱溶融状態になる。こ
の加熱溶融原料は分岐管30a、30bで一時的に滞留集積さ
せることによって、バレルダイ24の中央部から吐出した
ときの原料の吐出量のバラツキは吸収できる。つまり、
一時的に滞留させることによってある程度バラツキを持
って吐出された原料であっても、バラツキは吸収された
形で送りポンプ40a、40bに送られる。その後、送りポン
プ40a、40bに送られた加熱溶融原料は、送りポンプ40
a、40bによって各冷却ゾーン50a、50bに送られる。
各冷却ゾーン50a、50bにおいて全長にわたって徐々に
冷却される。冷却ゾーン50a、50bの長さが3〜7mの範囲
であって、この長い冷却ゾーンにおいて、入口で150〜2
30℃程度の加熱溶融原料を、110℃〜60℃程度まで冷却
させるように、送りポンプ40a、40bの回転数を調整して
冷却条件を制御し、ゆっくりと冷却する。
このように冷却すると、各冷却ゾーン50a、50bの外周
部から冷却され、とくに、エクストルーダ20の先端加熱
温度を少なくとも210℃以上、220〜260℃の範囲にする
と、冷却の間には細径(1.0mm以下)のフィラメントが
形成され、これらフィラメントが中心軸方向に斜めに指
向して繊維状に組織化される。この繊維状に組織化され
たものは一体であって、例えば、第3図(a)、(b)
ならびに(c)に示す断面を有し、各フィラメント間の
結合は弱いのに対し、各フィラメントは全長にわたって
強固に結合し、あたかもストランドをその長さ方向に引
張ると、ストランド方向に容易に剥離することができ
る。
また、原料は魚介類、畜肉、鳥肉、大豆タンパクその
他の植物性タンパク質以外に、澱粉、グルテン、ゼラチ
ン、調味料、着色剤、その他通常用いられる添加物が添
加できるが、食塩を添加して加温状態にするほかに、塩
分を全く又は僅か含ませることなく無塩状態にすること
もできる。とくに、無塩状態であっても、上記の如く処
理できると、きわめて健康的に無塩のストリング製品が
得られる。
また、原料をゾル状にするのには、すり身その他の魚
介類原料に副原料や添加物を添加し、サイレントカッタ
等で混練し、水分が60〜90重量部、とくに70〜85重量部
を含有させてゾル状態にする。なお、水分が60重量部未
満になると、水分が分離し、ゾル状態に保持しておくの
が困難であり、90重量部を超えると、エクストルーダ中
の処理で多量の蒸気が発生し、エクストルーダを定常的
に運転できないほか、冷却ゾーンにおける冷却条件が異
なって中心軸繊維方向に向って配向された製品が得られ
ない。
また、エクストルーダでは原料供給速度10〜60Kg/h、
好ましくは20〜60Kg/h、スクリュウ軸の回転数150〜200
rpm、圧力2〜50Kg/cm2で、バレル温度は、例えば中央
部付近が170℃〜190℃、先端バレルダイで190〜260℃に
するのが好ましく、冷却ゾーンでは温度勾配0.05℃/cm
〜0.35℃/cmをつけて冷却する。
なお、各冷却ゾーン50a、50bの周囲には、冷却水通路
51a、51bが形成され、冷却水は入口52a、52bから入っ
て、出口53a、53bから冷却水が排出される。また、各冷
却ゾーン50a、50bにおいて、温度勾配を0.05℃/cm〜0.3
5%/cmにするのは、0.05℃/cmより小さいとフィラメン
トの形成が不十分で、0.35℃/cmをこえると、フィラメ
ントの配向が不十分になるからである。
実施例1. スケソウタラの可食物を水晒し、脱水し、これに重量
比で5%のソルビットと0.2%のりん酸塩を加えて混練
し、所謂スケソウタラのすり身をつくった。このすり身
に重量比で3%の食塩と3%の澱粉とのほかに所望のフ
レーバを添加し、サイレントカッタで擂潰しよく混練
し、水分73重量%含有するゾル状の原料を得た。
次に、このゾル状原料をそのまま第4図に示す製造装
置の2軸エクストルーダ内に60Kg/時の割合で圧入し、
スクリュウ羽根回転数は170〜200rpm、バレル温度は中
間で170℃、先端で220℃、冷却ゾーンは直径18mm×長さ
4mであった。
このときに、送りポンプの回転数を調整することによ
り、エクストルーダからの冷却ゾーンへの供給量は安定
して一定の割合に常に維持でき、円滑な運転状態で行な
うことができた。
この調整された条件でゆっくりと冷却して得られた練
り製品の表面には、薄い滑かな皮膜が形成されて、良好
な風味があってフレーバが添加されているのにも拘らず
変色がなく(ハンター白度75.0)、形成された各フィラ
メントは、径が0.5mm以下の如くきわめて細くストリン
グ状になっており、中心軸に対し斜め上向きに向って円
錐状を成し、かにつめ肉と略々同様な構造のものであっ
た。
この練り製品は、風味、食感に優れるものであって、
各フィラメントの剥離面は円錐形を成して、この円錐面
に沿って各フィラメントが剥離し、長さ方向には切れな
かった。
更に、食塩を添加しない無塩すり身をつくり、これを
上記のところと同様に処理したところ、同様の組織を有
する練り製品が得られた。
実施例2. 実施例1で得られたスケソウタラの加塩すり身50重量
部、豚赤肉30重量部、水10重量部、食塩2.6重量部、香
辛料、調味料、着色料を配合して常法通りサイレントカ
ッタで混練し、水分80%を含むゾル状の原料をつくっ
た。これを実施例1と同様な条件で第4図に示す製造装
置で処理したところ、得られた棒状の練り製品の表面に
は滑かな薄い皮膜が全体にわたって形成され、内部は実
施例1と同様な繊維組織であった。この練り製品を適当
な長さに切断してから包装し、これを加熱して2次殺菌
したところ、ソーセージとして食用に供することができ
た。このソーセージを従来例の同組成のソーセージと対
比して試食したところ、試食に参加した全ての人が異な
る食感であることもあって、区別できた。
実施例3. 実施例1で得られたスケソウタラの加塩すり身50重量
部に対してスケソウタラの落し身50重部、卵白3重量
部、澱粉3重量部、水12重量部、食塩2.6重量部、調味
料を配合して、サイレントカッタで混練し、水分82%を
含むゾル状の原料を得た。この原料を実施例1ならびに
2に示す条件(ただし、先端バレルダイの温度が240℃
であって、実施例1ならびに2に較べると、やや高めに
加熱している)で2軸エクストルーダで押出し、送りポ
ンプの回転数を調整して冷却ゾーンでゆっくりと冷却し
て処理したところ、実施例1と同様の練り製品が得られ
たが、実施例1のものに較べると、各フィラメントの径
はほとんど変わるところがなかったが、より整然と配向
しており、その引張り強度は高くなっていた。
この練り製品は竹輪のように円筒状にし、これの表面
に焼色をつけ、竹輪状に包装したところ、外観では従来
の竹輪と同じものが得られた。そこで、この練り製品と
同組成の従来の竹輪とを対比して試食したところ、参加
した人のうちのほとんどが従来例のからこの練り製品が
新規な食感を有するものとして区別できた。
〈発明の効果〉 以上詳しく説明したように、本発明は、魚介類原料を
主成分とする練り製品ならびにその製造方法であって、
このように製造される練り製品は、その外周に滑かな皮
膜を有し、外周によっておおわれる内部組織が微細なフ
ィラメントから成って各フィラメントの間はフィラメン
トの指向方向に沿って引き裂くときに引き裂かれる程度
の結合力をもって結合している繊維状組織である。この
ため、内部の各フィラメントはその配向方向に沿って容
易に剥離でき、外周は滑らかな外皮におおわれているこ
とから、きわめて新規な製品が得られる。
また、各フィラメントは中心軸に向って半径方向斜め
に指向しているため、この繊維状組織、かにつめ肉など
の組織に近似し、同等な風味、食感等が得られる。
また、このような練り製品は、ゾル状態の魚介類原料
をエクストルーダと長い冷却ゾーンとを利用し、しか
も、この間に介在する送りポンプの回転数を制御して、
長い冷却ゾーンでゆっくりと冷却して得られるため、魚
介類原料はそれを混練したゾル化状態のままで処理がで
き、しかも、この処理は連続して一つのプロセスで行な
うことができる。更に、塩分を添加しない無塩すり身も
対象にできるため、健康に良い練り製品が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一つの実施例の練り製品の斜視図、第
2図は第1図の矢視A−A上の縦断面図、第3図
(a)、(b)ならびに(c)は本発明に係る各種練り
製品の各端面を示す横断面図、第4図は本発明に係る練
り製品を製造する際に用いられる装置の一例を示す縦断
面で示す説明図である。 符号1……ストリング練り製品 11……フィラメント 12……皮膜、…… Y−Y……中心軸 20……エクストルーダ 21……バレル本体 22……スクリュウ軸 25……フィーダ 30a、30b……分岐管 40a、40b……送りポンプ 50a、50b……冷却ゾーン
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−274664(JP,A) 特開 昭63−68059(JP,A) 特開 昭61−119172(JP,A) 特開 昭61−68060(JP,A) 実開 昭60−1293(JP,U)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】魚介類原料を主原料として棒状または筒状
    に成形された魚介類を主成分とする練り製品であって、
    この練り製品の外周に滑かな皮膜を具え、この外周にお
    おわれる内部は、細いフィラメントが中心軸方向に向っ
    て半径方向斜めに指向しかつ各フィラメントをその指向
    方向に沿って引き裂いたときに各フィラメントが剥離す
    るよう、結合された繊維状組織から成ることを特徴とす
    る魚介類を主成分とするエクストルーダによるストリン
    グ練り製品。
  2. 【請求項2】前記ストリング練り製品の断面を円形、だ
    円、そのほかの円弧を含む断面または三角形、四角形、
    そのほかの多角形状断面に構成して成ることを特徴とす
    る請求項1記載の魚介類を主成分とするエクストルーダ
    によるストリング練り製品。
  3. 【請求項3】主成分の魚介類原料のほかに、原料とし
    て、所望に応じて、鳥肉、畜肉、植物性タンパク質を添
    加して成ることを特徴とする請求項1または2記載の魚
    介類を主成分とするエクストルーダによるストリング練
    り製品。
  4. 【請求項4】主成分の前記魚介類原料を食塩を実質的に
    含まない無塩すり身とすることを特徴とする請求項1又
    は3記載の魚介類を主成分とするエクストルーダによる
    ストリング練り製品。
  5. 【請求項5】エクストルーダの先端に送りポンプを介在
    させて長さ3〜7mの冷却ゾーンが接続され、このエクス
    トルーダ内で後端から投入された魚介類原料を主成分と
    するゾル状態のゾル原料が前進する間にこのゾル原料を
    加圧、加熱、溶融して、エクストルーダの先端から加熱
    溶融原料を吐出し、その後、先端の冷却ゾーンにおいて
    冷却してストリング練り製品を製造する際に、 前記エクストルーダから吐出された加熱溶融原料をエク
    スルーダと介在させた送りポンプの間で一時滞留集積さ
    せてから、送りポンプによって長さ3〜7mの冷却ゾーン
    中に押出すとともに、送りポンプの回転数を調整するこ
    とによって長さ3〜7mの冷却ゾーン内の冷却条件を、加
    熱溶融原料が冷却されて細いフィラメントがストリング
    状になりかつ各フィラメントが中心軸方向に向って半径
    方向斜めに配向するよう、制御することを特徴とする魚
    介類を主成分とするエクストルーダによるストリング練
    り製品の製造方法。
  6. 【請求項6】前記エクストルーダの先端で150〜260℃の
    温度に保って前記加熱溶融原料を前記冷却ゾーンに押出
    し、前記冷却ゾーン内における前記冷却条件を、前記冷
    却ゾーンの長さ方向にわたって、0.05℃/cm〜0.35℃/cm
    の温度勾配をつけて前記加熱溶融原料を60〜110℃まで
    冷却する条件とすることを特徴とする請求項5記載の魚
    介類を主成分とするエクストルーダによるストリング練
    り製品の製造方法。
JP2114721A 1990-04-27 1990-04-27 魚介類を主成分とするエクストルーダによるストリング練り製品ならびにその製造方法 Expired - Fee Related JP2628220B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2114721A JP2628220B2 (ja) 1990-04-27 1990-04-27 魚介類を主成分とするエクストルーダによるストリング練り製品ならびにその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2114721A JP2628220B2 (ja) 1990-04-27 1990-04-27 魚介類を主成分とするエクストルーダによるストリング練り製品ならびにその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0411868A JPH0411868A (ja) 1992-01-16
JP2628220B2 true JP2628220B2 (ja) 1997-07-09

Family

ID=14644959

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2114721A Expired - Fee Related JP2628220B2 (ja) 1990-04-27 1990-04-27 魚介類を主成分とするエクストルーダによるストリング練り製品ならびにその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2628220B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100506064C (zh) * 2003-10-16 2009-07-01 日本水产株式会社 硫化氢气味得到控制的蛋白质食品材料及控制硫化氢气味的方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4591976B2 (ja) * 1997-12-30 2010-12-01 日本水産株式会社 もとに戻る凍結乾燥魚介類ストリング練製品の製造方法およびその製品
JP7464362B2 (ja) * 2018-12-27 2024-04-09 株式会社ニッスイ 高温・高圧処理して得られる組織化物の製造方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS601293U (ja) * 1983-06-18 1985-01-08 ヤマサ蒲鉾株式会社 カニ肉様練製品
JPS61119172A (ja) * 1984-11-16 1986-06-06 Nisshin Oil Mills Ltd:The 練製品の製造法
JPS61274664A (ja) * 1985-05-29 1986-12-04 Tech Res Assoc Extru Cook Food Ind 魚肉加工食品の製造法
JPS6368059A (ja) * 1986-09-09 1988-03-26 Ajikan:Kk 魚介肉すり身を原料とする繊維状練り製品の製造法
JPS6368060A (ja) * 1986-09-09 1988-03-26 Ajikan:Kk 魚肉すり身からのエビ風味食品製造法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100506064C (zh) * 2003-10-16 2009-07-01 日本水产株式会社 硫化氢气味得到控制的蛋白质食品材料及控制硫化氢气味的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0411868A (ja) 1992-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3970761A (en) Method of preparing dense, uniformly layered vegetable protein meat analogue
KR930000396B1 (ko) 수산물원료의 가공처리법
US5048405A (en) Apparatus for manufacturing fibrous fish or shellfish "neriseihin" product
US4125635A (en) Method for making a meat analog
US6770318B1 (en) Fish based food product and process for making
US4042715A (en) Dense, uniformly layered vegetable protein meat analogue
US4303688A (en) Method of producing fibrous fish paste
US4346652A (en) Apparatus for making a meat analog
US5198261A (en) Method of manufacturing a fibrous fish or shellfish neriseihin product
US4919959A (en) Method of producing a texturized material of a marine product from surimi of the same
KR0170770B1 (ko) 섬유상 어패류 연제품 제조방법 및 그 제조장치
JP2628220B2 (ja) 魚介類を主成分とするエクストルーダによるストリング練り製品ならびにその製造方法
JPS58121759A (ja) 肉様食品の製造法
US5549920A (en) Extrusion inactivation of protease enzyme in fish and fish food products
JPS60199350A (ja) 肉様食品の製造方法
WO1996019120A1 (en) Food products made from protease enzyme containing fish, methods of making same, and methods to inactivate protease enzyme in fish
JPS61119172A (ja) 練製品の製造法
JPS60221041A (ja) 蛋白素材の製造法
JPH0365744B2 (ja)
JP2523017B2 (ja) 魚介類ストリング練製品の製造方法
JPS6344849A (ja) 蛋白食品の製造方法
JPH0335906B2 (ja)
JP2689056B2 (ja) 魚介類のストリング練製品
JPH0646929B2 (ja) 魚介類の繊維状成型物の製造方法
JPH045413B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090418

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100418

Year of fee payment: 13

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees