JPH11186826A - 自動車用ガラスアンテナ - Google Patents

自動車用ガラスアンテナ

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JPH11186826A
JPH11186826A JP35150797A JP35150797A JPH11186826A JP H11186826 A JPH11186826 A JP H11186826A JP 35150797 A JP35150797 A JP 35150797A JP 35150797 A JP35150797 A JP 35150797A JP H11186826 A JPH11186826 A JP H11186826A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】AM放送帯全域にわたる感度向上、ラジオFM
放送の最低周波数近傍の周波数及び最低周波数近傍の周
波数以外の周波数域の感度向上。 【解決手段】ループ状の第1のアンテナ導体6は後部窓
ガラス板1のデフォッガ3より上部の余白部に設けら
れ、第2のアンテナ導体8が後部車体開口上縁15と第
1のアンテナ導体6との間に後部車体開口上縁15と略
平行に設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、AM放送帯(53
0〜1605kHz)、ラジオFM放送(76〜90M
Hz(日本))、ラジオFM放送(88〜108MHz
(米国))、テレビVHF帯(90〜108MHz、1
70〜222MHz)及びテレビUHF帯(470〜7
70MHz)受信に適する自動車用ガラスアンテナに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来のAM放送帯及びラジオFM放送受
信用のガラスアンテナ(図4参照)においては、アンテ
ナの感度の不足を補償するため、ヒータ線2とバスバ5
a、5bとを有する通電加熱式のデフォッガ3を自動車
の後部窓ガラス板1に設け、バスバ5bと直流電源10
との間にチョークコイル9及び高周波チョークコイル1
2a、12bを接続し、デフォッガ3との間で直流電流
の送受は行われないが高周波電流の送受は行われるよう
に容量結合させた第1のアンテナ導体6を後部窓ガラス
板1に設け、第1のアンテナ導体6の給電点4と受信機
(不図示)との間に共振回路7を接続して感度を向上さ
せていた。なお、この容量結合はアンテナ導体6と分岐
線3aとを近接させることによりなされている。
【0003】しかし、共振を利用しても充分な感度を得
ることには限界があり、充分な感度が得られない欠点が
あった。また、AM放送帯及びラジオFM放送受信の際
のみならず、テレビVHF帯及びテレビUHF帯受信の
際にも同様な欠点があった。したがって、第1のアンテ
ナ導体6のパターンを工夫して感度向上を達成すること
が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
前述の欠点の解消し、充分な感度を得られる自動車用ガ
ラスアンテナを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ヒータ線と該
ヒータ線に給電するバスバとを有する通電加熱式のデフ
ォッガと、該デフォッガに容量結合されている第1のア
ンテナ導体とが自動車の後部窓ガラス板に設けられてお
り、バスバと直流電源との間にチョークコイルが接続さ
れている自動車用ガラスアンテナにおいて、第1のアン
テナ導体は略長方形のループ状の導体パターンからな
り、後部窓ガラス板のデフォッガより上部の余白部に設
けられていて、接続導体を介して給電点に接続されてお
り、さらに第2のアンテナ導体が後部窓ガラス板の上部
の後部車体開口上縁と第1のアンテナ導体との間に該後
部車体開口上縁と略平行に設けられていて、給電点に接
続されていることを特徴とする自動車用ガラスアンテナ
を提供する。
【0006】また、第1のアンテナ導体の略長方形のル
ープ状の導体パターンの横方向の寸法が、受信する放送
帯の最低周波数の波長をλL 、ガラスアンテナの短縮率
をKとしたとき、(λL /8)×K〜(λL /4)×K
の範囲にある上記自動車用ガラスアンテナを提供する。
また、第2のアンテナ導体と後部車体開口上縁との間隔
が2〜20mmである上記自動車用ガラスアンテナを提
供する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に従って詳細
に説明する。図1は本発明の自動車用ガラスアンテナの
代表例の構成図である。図1において、3はデフォッ
ガ、3aはデフォッガの分岐線、5a、5bはバスバ、
6は第1のアンテナ導体、6aは第1のアンテナ導体6
の延長部、6bは第1のアンテナ導体用の接続導体、6
pは延長部6aと補助アンテナ導体用接続導体との接続
点、8は第2のアンテナ導体、15は後部車体開口上
縁、16aは第1の補助アンテナ導体、16bは第2の
補助アンテナ導体、16cは補助アンテナ導体用接続導
体である。以下の説明において、特記しないかぎり、寸
法の単位はmmとし、方向は図面上での方向をいう。
【0008】図1に示すように本発明の自動車用ガラス
アンテナは、ヒータ線2とヒータ線2に給電するバスバ
5a、5bとを有する通電加熱式のデフォッガ3を自動
車の後部窓ガラス板1に設けて、バスバ5a、5bと直
流電源10との間にチョークコイル9を接続し、デフォ
ッガ3と容量結合されている第1のアンテナ導体6を後
部窓ガラス板1に設けている。
【0009】第1のアンテナ導体6は後部窓ガラス板1
のデフォッガ3より上部の余白部に設けられており、略
長方形のループ状の導体パターンからなり、接続導体6
bを介して給電点4に接続されている。
【0010】デフォッガ3より上部の余白部には第1の
アンテナ導体6とは別に第2のアンテナ導体8が設けら
れている。第2のアンテナ導体8は後部車体開口上縁1
5と第1のアンテナ導体6との間に配置されていて、後
部車体開口上縁15と略平行であり、給電点4に接続さ
れている。ここで、後部車体開口上縁とは後部窓ガラス
板がはめ込まれる車体の開口の周縁上部であって車体ア
ースとなるべきものをいい、例えば、金属等の導電性材
料で構成されている。
【0011】第1のアンテナ導体6の略長方形のループ
状の導体パターンの横方向の寸法Lは、受信する放送帯
の最低周波数の波長をλL 、ガラスアンテナの短縮率を
Kとしたとき、(λL /8)×K〜(λL /4)×Kの
範囲にあることが好ましい。この範囲内である場合には
この範囲外である場合と比較して数dB、ラジオFM放
送、テレビVHF放送又はテレビUHF放送の感度が向
上する。なお、ガラス短縮率Kは0.64である。
【0012】第1のアンテナ導体6の略長方形のループ
状の導体パターンの縦方向の寸法は、0.1L〜0.4
Lの範囲であることが好ましい。この範囲内である場合
にはこの範囲外である場合と比較して0.5dB以上、
ラジオFM放送、テレビVHF放送又はテレビUHF放
送の感度が向上する。
【0013】接続導体6bの導体長は(λL /16)×
K〜(λL /4)×Kの範囲であることが好ましい。こ
の範囲内である場合にはこの範囲外である場合と比較し
て数dB、ラジオFM放送、テレビVHF放送又はテレ
ビUHF放送の感度が向上する。
【0014】第2のアンテナ導体の導体長は、(λL
4)×K〜(λL /2)×Kの範囲であることが好まし
い。この範囲内である場合にはこの範囲外である場合と
比較して数dB、ラジオFM放送、テレビVHF放送又
はテレビUHF放送の感度が向上する。
【0015】アンテナ導体6と分岐線3aとは、0.1
〜50mmの間隔で近接され、容量結合されている。デ
フォッガ3は、この容量結合によって、見かけ上、アン
テナの一部として機能するようになる。特にAM放送帯
受信の際は、デフォッガ3もAM放送用アンテナの一部
として機能して、AM放送用アンテナの実効長が長くな
るため、受信電波を多く受けられ感度が向上する。
【0016】図1では、デフォッガ3の最高位ヒータ線
2aに分岐線3aが設けられている。分岐線3aは図1
に示すように最高位ヒータ線2aの中央付近から垂直方
向に伸び、左右中央付近で水平方向に分岐するような略
T字状の形状となっている。分岐線3aにはヒータ電流
が流れないためノイズが少なく、アンテナ導体6とデフ
ォッガ3との容量結合により感度が向上する。
【0017】ただし、分岐線3aは上記機能を有してい
れば図1の形状に限定されずに任意の形状でよく、例え
ば略L字状でもよい。また、分岐線3aはヒータ線2の
一部分又はバスバ5a、5bの一部分でも代用でき、分
岐線3aは省略してもよい。しかし、ノイズ減少のため
には分岐線3aを設ける方が望ましい。
【0018】図1では第2のアンテナ導体8の形状は略
直線状と曲線状との合成形状である。しかしこれに限定
されず、略直線状であってもよい。第2のアンテナ導体
8と後部車体開口上縁15との間隔は2〜20mmであ
ることが好ましい。この範囲内である場合にはこの範囲
外である場合と比較して0.5dB以上、AM放送、ラ
ジオFM放送、テレビVHF放送又はテレビUHF放送
の感度が向上する。
【0019】延長部6aは、第1のアンテナ導体6に設
けられる略直線状の感度微調整用の導体であり、必要に
応じて設けられる。延長部6aの導体長の調整により、
ラジオFM放送、テレビVHF放送又はテレビUHF放
送の感度の微調整ができる。延長部6aを設けることに
より、感度が1dB程度まで向上する場合がある。
【0020】第1の補助アンテナ導体16a、第2の補
助アンテナ導体16b及び補助アンテナ導体用接続導体
16cは、AM放送の感度向上用及びラジオFM放送、
テレビVHF放送又はテレビUHF放送の感度微調整用
の導体であり、必要に応じて設けられる。図1では延長
部6aの接続点6pに補助アンテナ導体用接続導体16
cが設けられており、補助アンテナ導体用接続導体16
cに第1の補助アンテナ導体16a及び第2の補助アン
テナ導体16bが設けられており、感度向上の点から好
ましい形状にしている。しかし、これに限定されず、第
1のアンテナ導体6に直接に補助アンテナ導体用接続導
体16cを設け、補助アンテナ導体用接続導体16cに
第1の補助アンテナ導体16a又は第2の補助アンテナ
導体16bを設けてもよい。
【0021】接続点6pから第1の補助アンテナ導体1
6aの先端までの導体長は、(λL/4)×K〜(λL
/2)×Kの範囲であることが好ましい。この範囲内で
ある場合にはこの範囲外である場合と比較して0.5d
B以上、ラジオFM放送、テレビVHF放送又はテレビ
UHF放送の感度が向上する。
【0022】接続点6pから第2の補助アンテナ導体1
6bの先端までの導体長は、(λL/4)×K〜(λL
/2)×Kの範囲であることが好ましい。この範囲内で
ある場合にはこの範囲外である場合と比較して0.5d
B以上、ラジオFM放送、テレビVHF放送又はテレビ
UHF放送の感度が向上する。
【0023】第1の補助アンテナ導体16aと後部車体
開口上縁との間隔は、3〜15mmの範囲がAM放送帯
感度向上の点から好ましい。より好ましくは、4〜8m
mの範囲である。第2の補助アンテナ導体16bとデフ
ォッガ3(図1の場合は最高位ヒータ線2a)との間隔
は、3〜15mm、さらには4〜8mm、の範囲がAM
放送帯感度向上の点から好ましい。
【0024】図1においては、バスバ5a、5bとデフ
ォッガ用の直流電源10との間にチョークコイル9及び
高周波チョークコイル12a、12bを接続し、放送帯
域にてチョークコイル9及び高周波チョークコイル12
a、12bのインピーダンスを大きくすることによっ
て、直流電源10からデフォッガ3への直流電流は流す
が放送帯域の電流は遮断するようにしている。
【0025】このようにして、チョークコイル9及び高
周波チョークコイル12a、12bによりデフォッガ3
のヒータ線2とバスバ5a、5bとを車体アースから高
周波的に絶縁でき、ヒータ線2及びバスバ5a、5bに
誘起された放送帯域の受信電流が車体アースへ流れるの
を防止できて、この受信電流を漏れなく受信機に送るこ
とができる。
【0026】また、AM放送帯のみを受信する場合であ
れば、高周波チョークコイル12a、12bは、通常、
不要であり、チョークコイル9のみでよく、ラジオFM
放送、テレビVHF放送帯又はテレビUHF放送帯を受
信する場合であれば、高周波チョークコイル12a、1
2bのみでよい。また、AM放送帯、ラジオFM放送、
テレビVHF放送帯及びテレビUHF放送帯を受信する
場合であっても、チョークコイル9、高周波チョークコ
イル12a、12b両方の機能を満足するコイルがあれ
ば、かかるコイルのみでよい。
【0027】給電点4は図1では後部窓ガラス板1の右
周縁部に配設されている。しかし、これに限定されず、
後部窓ガラス板1のどの位置に配設されていてもよく、
例えば、後部窓ガラス板1の左右中央の上周縁部に配設
されていてもよい。
【0028】
【実施例】「例1(実施例)」自動車の後部窓ガラス板
を使用し、AM放送帯及び米国のラジオFM放送の受信
を目的とする自動車用ガラスアンテナであって、図1に
示すような自動車用ガラスアンテナを製作した。ただ
し、第1の補助アンテナ導体16a、第2の補助アンテ
ナ導体16b及び補助アンテナ導体用接続導体16cは
設けなかった。表1に図1のガラスアンテナの各部の寸
法を示す。また、米国のラジオFM放送の周波数−感度
特性を実線で図2に示し、AM放送帯の周波数−感度特
性を実線で図3に示す。
【0029】「例2(実施例)」第1の補助アンテナ導
体16a、第2の補助アンテナ導体16b及び補助アン
テナ導体用接続導体16cを設けた以外は、例1とまっ
たく同様の仕様とした自動車用ガラスアンテナを製作し
た。表2に例1に追加された各部の寸法を示す。例1と
比較するとAM放送帯の平均感度が2.0dB向上し、
ラジオFM放送の平均感度が1.0dB向上した。
【0030】「例3(比較例)」アンテナ導体6を図4
のような形状に変更した以外は、例1とまったく同様の
仕様とした自動車用ガラスアンテナを製作した。周波数
−感度特性を図2、3における点線で示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】本発明では、AM放送帯の感度がAM放
送帯の全域にわたって向上し、さらにラジオFM放送、
テレビVHF放送帯又はテレビUHF放送帯の最低周波
数近傍の周波数及び最低周波数近傍の周波数以外の周波
数域の感度を著しく向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用ガラスアンテナの代表例の構
成図
【図2】例1及び例3のラジオFM放送の周波数−感度
特性図
【図3】例1及び例3のAM放送帯の周波数−感度特性
【図4】従来例の構成図
【符号の説明】
1:後部窓ガラス板 2:ヒータ線 3:デフォッガ 5a、5b:バスバ 6:第1のアンテナ導体 6a:第1のアンテナ導体6の延長部 6b:接続導体 6p:延長部6aと補助アンテナ導体用接続導体16c
との接続点 8:第2のアンテナ導体 12a、12b:高周波チョークコイル 15:後部車体開口上縁 16a:第1の補助アンテナ導体 16b:第2の補助アンテナ導体 16c:補助アンテナ導体用接続導体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒータ線と該ヒータ線に給電するバスバと
    を有する通電加熱式のデフォッガと、該デフォッガに容
    量結合されている第1のアンテナ導体とが自動車の後部
    窓ガラス板に設けられており、バスバと直流電源との間
    にチョークコイルが接続されている自動車用ガラスアン
    テナにおいて、 第1のアンテナ導体は略長方形のループ状の導体パター
    ンからなり、後部窓ガラス板のデフォッガより上部の余
    白部に設けられていて、接続導体を介して給電点に接続
    されており、 さらに第2のアンテナ導体が後部窓ガラス板の上部の後
    部車体開口上縁と第1のアンテナ導体との間に該後部車
    体開口上縁と略平行に設けられていて、給電点に接続さ
    れていることを特徴とする自動車用ガラスアンテナ。
  2. 【請求項2】第1のアンテナ導体の略長方形のループ状
    の導体パターンの横方向の寸法が、受信する放送帯の最
    低周波数の波長をλL 、ガラスアンテナの短縮率をKと
    したとき、(λL /8)×K〜(λL /4)×Kの範囲
    にある請求項1記載の自動車用ガラスアンテナ。
  3. 【請求項3】第2のアンテナ導体と後部車体開口上縁と
    の間隔が2〜20mmである請求項1又は2記載の自動
    車用ガラスアンテナ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001168623A (ja) * 1999-12-14 2001-06-22 Asahi Glass Co Ltd 自動車用ガラスアンテナ
US11024941B2 (en) 2018-02-09 2021-06-01 AGC Inc. Window glass for vehicle and antenna

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001168623A (ja) * 1999-12-14 2001-06-22 Asahi Glass Co Ltd 自動車用ガラスアンテナ
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