JPH11176694A - 多連型電子部品の製造方法 - Google Patents

多連型電子部品の製造方法

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JPH11176694A
JPH11176694A JP9346052A JP34605297A JPH11176694A JP H11176694 A JPH11176694 A JP H11176694A JP 9346052 A JP9346052 A JP 9346052A JP 34605297 A JP34605297 A JP 34605297A JP H11176694 A JPH11176694 A JP H11176694A
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electrode
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Yukihito Yamashita
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多連型電子部品の内部に形成された、機能素
子を構成するそれぞれの電極と外部電極との電気的接続
を確保する。 【解決手段】 同一素体1内の並列方向に、所定間隔を
置いて設けた複数個の機能素子を有する多連型電子部品
において、前記機能素子を構成する電極5,8の内一方
の電極5の端部同士を隣合う各機能素子の電極5間で短
絡6させ、同様に他方の電極8の端部を隣合う各機能素
子の電極8間で短絡9させると共に、その各々の短絡部
6,9の端面を、前記素体の対向する側面にそれぞれ接
するように設け、次に前記隣合う機能素子の電極5,8
間に形成した短絡部6,9を断ち切るように、それぞれ
の素体側面から内方に向け切り溝13の加工を行い、素
体側面を凹凸形状にした後、素体側面の凸部を覆うよう
に外部電極15を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は同一素体内に複数個
の電子部品を形成した多連型電子部品の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の多連型電子部品の製造方法につい
て、多連型積層セラミックコンデンサ(以降、コンデン
サアレイと称する)を例に図を用いて説明する。
【0003】図7は従来のコンデンサアレイ用グリーン
積層体、図8はその展開図、図9は焼結体、図10は完
成品を示す図である。
【0004】公知の積層コンデンサの製造方法を用い、
図7に示すようなセラミック誘電体22層と内部電極2
3層を交互に複数枚積層し、さらに、無効層24を積層
したグリーン積層体ブロックをグリーン積層体21形状
に切断後、所定温度で焼成を行いコンデンサアレイ用の
焼結体25を作製する。次に焼結体25のバレル研磨を
行い、焼結体25の内部に形成された各積層コンデンサ
の内部電極23群を焼結体25の側面に露出させる。
【0005】次いで露出した個々の積層コンデンサ毎の
内部電極23群を覆うように外部電極27を形成し、コ
ンデンサアレイ26を作製する方法が一般に知られてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のコ
ンデンサアレイは、内部電極23の端部を焼結体25の
側面に完全に露出させるには長時間焼結体25のバレル
研磨を行う必要があった。またバレル研磨が不十分な場
合、外部電極27用ペーストを個々の積層コンデンサ毎
の内部電極23の露出面に塗布、焼付したとき、内部電
極23の端部と外部電極27との間で合金化反応が不十
分となり所謂容量抜け不良が発生するという問題点があ
った。
【0007】本発明は、前記従来の問題点を解決し、信
頼性の高いコンデンサアレイの製造方法を提供すること
を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明は、コンデンサアレイ素体内部に、所定の間隔
をおいて形成された積層コンデンサ内部電極の内一方の
電極の端部同士、また他方の電極の端部同士をそれぞれ
短絡電極で短絡させ、この短絡電極端面をそれぞれ素体
の対向する側面に露出させるように構成したコンデンサ
アレイ用焼結体において、各隣合う積層コンデンサの内
部電極間に形成した短絡電極を断ち切るように、素体側
面から内側に向けて切り溝加工を行い、内部電極を素体
側面、及び切り溝の側面に露出させ、内部電極端面の露
出面積をより大きくするものであり、従来の焼結体のバ
レル研磨だけでは完全に露出させることが困難であった
内部電極の端部を確実に露出させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、同一素体内の並列方向に、所定間隔を置いて設けた
複数個の機能素子を有する多連型電子部品において、前
記機能素子を構成する電極の内、一方の電極の端部同士
を隣合う各機能素子の電極間で短絡させ、同様に他方の
電極の端部を隣合う各機能素子の電極間で短絡させると
共に、各々の短絡部の端面を前記素体の対向する側面に
それぞれ接するように設け、次に隣合う機能素子の電極
間に形成された短絡部を断ち切るように、それぞれの素
体側面から内側方向に切り溝の加工を行い、素体側面を
凹凸形状にした後、素体側面の凸部を包み込むようにし
て外部電極を形成することを特徴とする多連型電子部品
の製造方法であって、素体の側面から内方に向け隣合う
機能素子の電極間に形成した短絡部を断ち切るように切
り溝を加工するため、素体側面に加工された凸部の三側
面に機能素子を構成する電極の引出端部を確実に露出さ
せることが出来る。これにより機能素子を構成する電極
の露出部に、各個独立した外部電極用ペーストを塗布・
焼き付けした際、機能素子の電極と外部電極間で良好な
合金化反応が促進され電気的接続を確保することができ
るという作用を有する。
【0010】本発明の請求項2に記載の発明は、各機能
素子電極間に形成した短絡電極に切込位置に合わせた切
り代を設けた請求項1に記載の多連型電子部品の製造方
法であって、これにより、切り溝を加工する際の切り溝
の位置決めが容易になるという作用を有する。
【0011】本発明の請求項3に記載の発明は、切り溝
の幅を、切込位置の切り代の幅より広く、また素体内に
形成した機能素子の間隔より狭く、且つ短絡電極の幅よ
り深く加工することを特徴とする請求項1または請求項
2に記載の多連型電子部品の製造方法であって、これに
より機能素子を構成する電極の露出面積を広くすること
ができ、電極露出面に形成する外部電極との接続をより
確実なものとすることができるという作用を有するもの
である。
【0012】本発明の請求項4に記載の発明は、機能素
子が、素体の上下面に並行に一定の間隔を置いて積層さ
れた内部電極を有する積層コンデンサ素子であり、この
積層コンデンサ素子の内部電極を、一層おきに交互に素
体の対向する側面に露出させ、外部電極と接続させるこ
とを特徴とした請求項1から請求項3の何れか一つに記
載の多連型電子部品の製造方法であって、これによりコ
ンデンサアレイ素体の内部に形成された各積層コンデン
サの内部電極と素体側面に形成する外部電極とを確実に
電気接続させることができるという作用を有する。
【0013】本発明の請求項5に記載の発明は、機能素
子が、素体の上面に抵抗膜を形成した抵抗素子であり、
この抵抗素子の電極を外部電極に接続させることを特徴
とした請求項1から請求項3の何れか一つに記載の多連
型電子部品の製造方法であって、これにより多連型抵抗
アレイを構成する抵抗素子の電極と外部電極を確実に接
続できるという作用を有する。
【0014】(実施の形態)以下、本発明の一実施形態
の多連型電子部品の製造方法を、コンデンサアレイの図
を用い説明する。
【0015】図1は本発明のコンデンサアレイのグリー
ン積層体、図2はグリーン積層体の展開図、図3はコン
デンサアレイの焼結体、図4は切り溝を加工したコンデ
ンサアレイの焼結体、図5はコンデンサアレイの完成
品、図6は完成品の平断面図を示した。
【0016】先ず、公知の積層コンデンサの製造方法を
用いセラミック誘電体シート2を作成する。次に、セラ
ミック誘電体シート2を複数枚積層し無効層4とする。
次いでセラミック誘電体シート2面に、図2に示す奇数
層の内部電極5、偶数層の内部電極8をそれぞれ印刷す
る。このとき内部電極5の一方の端部に短絡電極6、及
び切込位置切り代7、また内部電極8の一方の端部には
短絡電極9、及び切込位置切り代10が設けられてい
る。その後、無効層4の面に奇数層の内部電極5を印刷
したセラミック誘電体シート2を重ね、その上に偶数層
の内部電極8を印刷したセラミック誘電体シート2を重
ね、さらに奇数層の内部電極5を印刷したセラミック誘
電体シート2、偶数層の内部電極8を印刷したセラミッ
ク誘電体シート2と順次所定枚数交互に重ねた後、最後
に無効層4を積層加圧してグリーン積層体ブロック(図
示せず)を作成する。
【0017】作成したグリーン積層体ブロックを所定形
状に切断し、図1に示す本発明の四連型コンデンサアレ
イのグリーン積層体1を得る。得られたグリーン積層体
1はその対向した両側面にそれぞれ内部電極5、及び8
の短絡電極6,9と切込位置切り代7,10がセラミッ
ク誘電体シート2を介して一層おきに異なる側面にそれ
ぞれ交互に露出した構成となっている。
【0018】前記グリーン積層体1を所定温度で焼成を
行い、図3に示すようなコンデンサアレイの焼結体11
を作成する。
【0019】次に焼結体11の両側面から内方に向け短
絡電極6,9を切断するようにして、切込位置切り代
7,10幅より広く、且つ隣合うそれぞれの内部電極
5,8間隔より狭い、切り溝13の加工を行ってコンデ
ンサアレイ焼結体12を作成する。これによりコンデン
サアレイ焼結体12は、図6に示すようにその内部に積
層された隣合う内部電極5,8間の短絡電極6,9は切
り溝13で切断されて、4個の独立した積層コンデンサ
が形成され、しかも切り溝13の内側面には切断された
短絡電極6,9の切断面が露出した構成となっている。
【0020】次いで、焼結体11に切り溝13を加工す
ることにより凹凸形状となった素体側面の凸部をそれぞ
れ覆うように外部電極15を形成する。これにより同一
素体内に機能素子として、独立した4個の積層コンデン
サを内蔵した四連型コンデンサアレイ14を得ることが
できる。焼結体11の側面に切込位置切り代7,10を
露出させたのは、切込位置切り代7,10に従って切り
溝13の加工を行うことにより、その内部に形成された
積層コンデンサの内部電極5,8を傷つける事なく、そ
れぞれの内部電極5,8間の短絡電極6,9部分のみを
正確に切り溝13で切断するためである。また切り溝1
3の幅を切込位置切り代7,10の幅より広くするの
は、切り溝13の内側面に短絡電極6,9の切断面を露
出させ、短絡電極6,9の端面を介しそれぞれの内部電
極5,8を焼結体11の側面、及び切り溝13の内側面
の三面に、内部に形成された内部電極5,8の幅より広
い面積で確実に露出させるためであり、その後コンデン
サアレイ焼結体12側面の凸部を覆うように形成する外
部電極15との電気的接続を確保し、これにより容量抜
け不良の発生を解消することができる。
【0021】尚、本実施形態において、多連型電子部品
を四連型コンデンサアレイを用いて説明したが、機能素
子として、素体の表面に抵抗体を所定間隔で塗布し、抵
抗体の電極を、素体側面に接するように短絡電極として
形成した後、素体両側面から内方に向かって、抵抗体を
傷つけないように短絡電極のみを切断する切り溝を加工
する方法で、外部電極と抵抗体の電極とを確実に電気接
続した多連型抵抗アレイも同様に得ることができる。
【0022】
【発明の効果】以上本発明によれば、同一素体内の並列
方向に、所定間隔を置いて設けた複数個の機能素子を有
する多連型電子部品において、前記機能素子を構成する
電極の内一方の電極の端部同士を隣合う各機能素子の電
極間で短絡させ、同様に他方の電極の端部を隣合う各機
能素子の電極間で短絡させると共に、その各々の短絡部
の端面を、前記素体の対向する側面にそれぞれ接するよ
うに設け、次に前記隣合う機能素子の電極間に形成した
短絡部を断ち切るように、それぞれの素体側面から内方
に切り溝の加工を行い、素体側面を凹凸形状にした後、
素体側面の凸部を覆うようにして外部電極を形成するこ
とにより、素体内に形成した機能素子の電極と、外部電
極との電気的接続を確保した信頼性の高い多連型電子部
品の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の多連型積層セラミックコ
ンデンサのグリーン積層体斜視図
【図2】同、グリーン積層体の展開図
【図3】同、焼結体斜視図
【図4】同、切り溝を設けた焼結体斜視図
【図5】同、完成品斜視図
【図6】同、完成品の平断面図
【図7】従来品の多連型積層セラミックコンデンサのグ
リーン積層体斜視図
【図8】同、グリーン積層体の展開図
【図9】同、焼結体斜視図
【図10】同、完成品斜視図
【符号の説明】
1 コンデンサアレイグリーン積層体 2 セラミック誘電体シート 4 無効層 5 奇数層の内部電極 6 奇数層の短絡電極 7 奇数層の切込位置切り代 8 偶数層の内部電極 9 偶数層の短絡電極 10 偶数層の切込位置切り代 11 コンデンサアレイ焼結体 12 切り溝を形成したコンデンサアレイ焼結体 13 切り溝 14 コンデンサアレイ完成品 15 外部電極 21 コンデンサアレイグリーン積層体 22 セラミック誘電体 23 内部電極 24 無効層 25 コンデンサアレイ焼結体 26 コンデンサアレイ完成品 27 外部電極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一素体内の並列方向に、所定間隔を置
    いて設けた複数個の機能素子を有する多連型電子部品に
    おいて、前記機能素子を構成する電極の内、一方の電極
    の端部同士を隣合う各機能素子の電極間で短絡させ、同
    様に他方の電極の端部を隣合う各機能素子の電極間で短
    絡させると共に、その各々の短絡電極の端面を、前記素
    体の対向する側面にそれぞれ接するように設け、次に隣
    合う前記機能素子の電極間に形成された短絡電極を断ち
    切るように、それぞれの側面から素体の内側方向に切り
    溝の加工を行い、素体側面を凹凸形状にした後、素体側
    面の凸部を包み込むようにして外部電極を形成すること
    を特徴とする多連型電子部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 各機能素子電極間に形成した短絡電極に
    切込位置に合わせた切り代を設けた請求項1に記載の多
    連型電子部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 切り溝の幅を、切込位置の切り代の幅よ
    り広く、また素体内に形成した機能素子の間隔より狭
    く、且つ短絡電極の幅より深く加工することを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載の多連型電子部品の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 機能素子が、素体の上下面に並行に一定
    の間隔を置いて積層された内部電極を有する積層コンデ
    ンサ素子であり、この積層コンデンサ素子の内部電極
    を、一層おきに交互に素体の対向する側面に露出させ、
    外部電極と接続させることを特徴とした請求項1から請
    求項3の何れか一つに記載の多連型電子部品の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 機能素子が、素体の上面に抵抗膜を形成
    した抵抗素子であり、この抵抗素子の電極を外部電極に
    接続させることを特徴とした請求項1から請求項3の何
    れか一つに記載の多連型電子部品の製造方法。
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