JP2624849B2 - 積層コンデンサの製造方法 - Google Patents

積層コンデンサの製造方法

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JP2624849B2
JP2624849B2 JP1218275A JP21827589A JP2624849B2 JP 2624849 B2 JP2624849 B2 JP 2624849B2 JP 1218275 A JP1218275 A JP 1218275A JP 21827589 A JP21827589 A JP 21827589A JP 2624849 B2 JP2624849 B2 JP 2624849B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、積層コンデンサの製造方法に関し、より特
定的には、内部電極と誘電体側面との間のサイドマージ
ン領域の形成工程が改良された積層コンデンサの製造方
法に関する。
〔従来の技術〕
コンデンサの小型・大容量化を果たすために、積層コ
ンデンサが広く用いられている。積層コンデンサは、例
えば第2図(a)及び(b)に示すように、導電ペース
トよりなる内部電極材1,2が塗布されたセラミックグリ
ーンシート3,4を用意し、それぞれを交互に複数枚積層
し、得られた積層体を厚み方向に圧着した後に焼成し、
内部電極材1,2の引出されている焼結体側面に外部電極
を形成することにより得られている。
ところで、セラミックグリーンシート3,4上に形成さ
れている内部電極材1,2は、各セラミックグリーンシー
ト3,4の第1の端縁3a,4aから第2の端縁3b,4b側に向か
って延びるように形成されている。また、各内部電極材
1,2は、セラミックグリーンシート3,4の側端縁3c,3d,4
c,4dとの間に、幅xのサイドマージン領域5を残すよう
な幅に形成されている。
サイドマージン領域5を設けているのは、内部電極材
1,2の上下に位置するセラミックグリーンシート同士の
密着性を高めると共に、内部電極材1,2が焼結後に焼結
体側面に露出することを防止するためである。従って、
従来より、積層コンデンサにおいては、内部電極材1,2
の側方に幅xのサイドマージン領域5を形成することが
必須不可欠であった。
〔発明が解決しようとする技術的課題〕
しかしながら、サイドマージン領域5の幅xが広い場
合には、当然のことながら、内部電極材1,2の幅が狭ま
り、大容量化を妨げることになる。従って、より小型・
大容量化を果たすには、サイドマージン領域5の幅xは
狭い方が好ましい。
他方、積層コンデンサの量産に際しては、第3図
(a),(b)に示すように、比較的大きな母セラミッ
クグリーンシート6,7を用意し、その一方主面に複数の
母内部電極材8,9を形成したものを交互に複数枚積層し
た後に、一点鎖線A,Bに沿って積層体を切断することに
より、個々の積層体を得、該個々の積層体を焼成するこ
とにより個々の積層コンデンサを製造している。
ところが、複数の母内部電極材8,9が形成された母セ
ラミックグリーンシート6,7の積層に際しては、幾分か
の積層ずれが生じざるを得ず、その結果、切断後に個々
の積層体内において内部電極材が積層体の側面に露出す
る恐れがある。内部電極材が積層体の側面に露出する
と、耐圧不良や内部電極材同士の短絡が生じる。
また、露出しないまでも、内部電極材が焼結体の側面
近傍にまで至っている場合、すなわち第2図(a),
(b)のサイドマージン領域5が小さい場合には、上下
のセラミック層の密着強度が充分でなく、焼結後に層剥
がれが生じる原因となる。
さらに、積層ずれが生じた場合には、内部電極材同士
の重なり面積も小さくなり、容量値が設計容量よりも低
下するおそれがあった。
上記の諸理由により、サイドマージン領域5の幅xが
狭い方が好ましいにも関わらず、該幅xを必要以上に大
きくする必要があり、小型化・大容量化の妨げとなって
いた。また、積層ずれによる容量値のばらつきやデラミ
ネーションも生じがちであった。
よって、本発明の目的は、従来の積層コンデンサに比
べて、より一層小型化・大容量化が可能であり、容量値
のばらつきが少なく、かつ比較的簡単な工程で製造し得
る安価な積層コンデンサの製造方法を提供することにあ
る。
〔技術的課題を解決するための手段〕
本発明は、上記課題を達成するために成されたもので
あり、間に内部電極を介在させて複数の誘電体セラミッ
ク層が積層されており、該誘導体セラミック層よりも内
部電極の幅が狭くされており、それによって内部電極の
側方にサイドマージン領域が設けられた積層コンデンサ
の製造方法である。すなわち、本発明は、内部電極が間
に介在されて複数の誘電体セラミック層が積層された未
焼成のマザーの積層体を得る工程と、上記マザーの積層
体を厚み方向に切断することにより、内部電極の幅が誘
電体セラミック層の幅と同一にされている個々の未焼成
の積層体を得る工程と、上記個々の未焼結の積層体を焼
成して焼結体を得る工程と、上記焼結体の両端におい
て、外部電極の形成が予定されている領域にレジスト剤
を塗布する工程と、上記焼結体の側面において、露出し
ている内部電極の側端縁部分をエッチングまたは物理的
に除去することにより、内部電極の側方にサイドマージ
ン領域を形成する工程と、上記レジスト剤を除去する工
程と、上記焼結体の両端において、端面と、端面に連な
る4つの面に至るように外部電極を形成する工程とを備
えることを特徴とする。
なお、上記物理的除去方法としては、内部電極材をス
パッタリングにより飛散させる逆スパッタ法や、内部電
極材を電気泳動法により外部へ移動させる方法がある。
〔作用〕
本発明では、先ず未焼成のマザーの積層体が用意さ
れ、該未焼成の積層体を厚み方向に切断することにより
個々の積層コンデンサ単位の未焼成の積層体が得られ
る。従って、上記マザーの積層体を厚み方向に切断する
ことにより、個々の積層コンデンサ用の未焼成の積層体
を効率よく得ることができる。
しかも、上記のように、マザーの未焼成の積層体を切
断して、誘電体層の幅と同一幅の内部電極が積層された
個々の積層体を得るため、積層ずれに対する許容度が大
きく、よってマザーの積層体を得るにあたっての積層作
業を容易に行うことができる。
さらに、上記切断により得られた個々の未焼成の積層
体では、内部電極の幅が誘電体セラミック層の幅と同一
とされており、すなわち内部電極が積層体の側面に露出
されている。
本発明では、上記個々の積層体を焼成して焼結体を得
た後に、先ず、外部電極の形成が予定されている領域に
レジスト剤を塗布してから、露出している内部電極の側
端縁部分がエッチングまたは物理的に除去されてサイド
マージン領域が形成される。
従って、積層ずれを考慮して必要以上にサイドマージ
ン領域の幅を拡げる必要がないので、より小型・大容量
の積層コンデンサを容易に得ることができる。
さらに、上記エッチングまたは物理的除去によりサイ
ドマージン領域が形成されるので、サイドマージン領域
の幅を狭くし得るだけでなく、幅を正確に形成すること
ができ、内部電極の重なり面積を正確に制御することが
でき、ひいては容量ばらつきを低減することができる。
また、上記エッチング終了後にレジスト剤を除去して
から、外部電極が焼結体の端面と、端面に連なる4面す
なわち合計5面にわたって形成される。従って、積層コ
ンデンサをプリント回路基板などに半田付けした場合の
接合強度を高めることができる。
第4図〜第10図を参照して、本発明の一実施例の製造
方法を説明する。本実施例は、誘電体セラミックスを用
いて積層コンデンサの製造方法に適用したものである。
第4図は、本実施例の製造に用いられる誘電体層とし
てのセラミックグリーンシート及びその上に形成される
内部電極材を説明するための斜視図である。矩形のセラ
ミックグリーンシート11,12の上面に、それぞれ、内部
電極材13,14が膜状に形成されている。
セラミックグリーンシート11,12は、誘電体セラミッ
クスを主体とするセラミック・スラリーを図示の形状に
成形することにより得られる。内部電極材13,14は、Ni
またはCuのような導電性材料を主体とする導電ペースト
を塗布することにより構成されている。内部電極材を構
成する材料としては、Ni及びCuの他、AgまたはAg−Pdの
ような種々の金属材料を用いることができる。もっと
も、後述するエッチングに際し、適宜のエッチャントに
より蝕刻され得る材料により構成することが必要であ
る。
内部電極材13は、矩形のセラミックグリーンシート11
の一方端縁11aから反対側の端縁11b側に向かって延びる
ように、かつ端縁11bには至らないように形成されてい
る。また、内部電極材136の幅は、セラミックグリーン
シート11の幅と同一とされている。すなわち、セラミッ
クグリーンシート11の側端縁11c,11d間の全幅に至る幅
に、内部電極材13が形成されている。
内部電極材14についても、内部電極材13と同様に構成
されている。但し、セラミックグリーンシート11,12を
積層した際に、内部電極材13と内部電極材14とが積層体
の対向する側面に引出されるように、内部電極材14が引
出されているセラミックグリーンシート12の一方端縁12
aは、セラミックグリーンシート11の一方端縁11aと反対
側に位置されている。
第4図に示したセラミックグリーンシート11,12を、
交互に複数枚積層することにより、第5図に示す積層体
15を得ることができる。積層体15では、第1,第2のセラ
ミックグリーンシート11,12が3枚ずつ、交互に積層さ
れており、さらに最上部に(必要により最下部にも)内
部電極材の付与されていないセラミックグリーンシート
16が適宜数積層されている。
ここでは、3枚の一方の内部電極13a〜13cが積層体15
の第1の側面15aに、他方の内部電極材14a〜14cが第2
の側面15bに引出されている。また、各内部電極材13a〜
13c,14a〜14cは、共に、積層体15の第3,第4の側面15c,
15dにも露出している。
なお、積層体15を得るに際しては、実際の量産工程で
は、第6図に示す母セラミックグリーンシートを用いる
ことが好ましい。すなわち、比較的大きな矩形の母セラ
ミックグリーンシート17上に、所定距離を隔てて一方端
縁17aから他方端縁17bに至る母内部電極材18a,18bを形
成する。同様に、母誘導体シートとしてのセラミックグ
リーンシート19上にも母内部電極材20a,20bをセラミッ
クグリーンシート19の一方端縁19aから他方端縁19bに至
るように形成する。
そして、セラミックグリーンシート17,19を図示の向
きのまま交互に複数枚積層し、一点鎖線A,Bに沿う部分
に相当する部分で切断することにより、第5図に示す積
層体15と同様の構造を多数得ることができる。
このように、母セラミックグリーンシート17,19を利
用することにより、第5図に示した積層体15を効率良く
量産することができる。しかも、第5図の積層体15で
は、各内部電極材13a〜13c,14a〜14cは、第3,第4の側
面15c,15dにも露出する幅に形成されている。従って、
第6図のセラミックグリーンシート17,19を積層するに
際し、第6図の矢印C方向に多少ずれが生じたとして
も、得られた積層型の誘電体15においては矢印C方向に
は内部電極材の重なりずれは生じない。よって、母セラ
ミックグリーンシート17,19の積層に際して避けること
ができない積層ずれが多少生じたとしても、電極重なり
面積のばらつきが少ない積層体15を安定に得ることがで
きる。
さらに、第6図の一点鎖線A,Bに相当の部分で切断し
て積層体を得る場合、積層体側面において内部電極材が
垂れるおそれあがる。しかし、このような内部電極材の
垂れは、後述のエッチング材により確実に除去される。
また、第2図に示した従来例では、内部電極材1を構
成するための導電ペーストを塗布した場合、ペーストの
表面張力により、第7図(a)に示すように、内部電極
材1の側端縁に隆起部21a,21bが形成されていた。従っ
て、複数枚のセラミックグリーンシートを積層した場
合、内部電極材の厚みが均一でないため、焼結後に層剥
がれが生じ易い原因の一つとなっていた。
これに対して、本実施例では、第7図(b)に相当の
断面図で示すように、内部電極材13は、セラミックグリ
ーンシート11の側端縁11c,11d間の全幅に至るように形
成されるため、内部電極材13の厚みが幅方向において一
様とされる。従って、内部電極材の厚みの不均一に起因
するデラミネーションの発生を効果的に防止することが
できる。
第5図に戻り、積層体15は、焼成に先立ち、厚み方向
にプレスすることにより各セラミックグリーンシート間
が密着される。この場合、本実施例の積層体15では、内
部電極材13a〜13c,14a〜14cが第3,第4の側面15c,15d間
の全幅に至るように形成されているので、第5図のVIII
−VIII線に沿う第8図(b)の模式的断面図で示すよう
に、第5図のY方向において厚みが均一となるように圧
着することができる。
これに対して、第2図に示したセラミックグリーンシ
ートを用いた従来例では、サイドマージン領域5が予め
形成されているため、第8図(a)に示すように、積層
体15中のサイドマージン領域が形成されている部分Zに
おいて厚みが薄くなり、内部電極材1,2が形成されてい
る部分の積層体の厚みとサイドマージン領域が形成され
ている側方の部分Zとの厚みとの差により、得られる焼
結体の側面においてデラミネーションが生じがちであっ
た。
従って、本実施例の積層体では、このような理由によ
るデラミネーションの発生を効果的に防止できる。
次に、積層方向に圧着された第5図の積層体15を焼成
し、積層型の誘電体としての焼結体を得る。さらに、第
9図に示すように、得られた焼結体25の第1,第2の側面
をレジスト材26a,26bで被覆する。このレジスト材26a,2
6bは、後述するエッチングに際して用いるエッチャント
により侵されない材料により構成されており、一例を挙
げるとエポキシ樹脂等の合成樹脂を用いることができ
る。
焼結体25内には、前述した内部電極材がセラミックス
の焼成に際して焼付けられることにより、内部電極13a
〜13c,14a〜14cが形成されている。なお、内部電極の参
照番号は、前述した内部電極材と同一の参照番号を付し
て説明することにする。
各内部電極13a〜13c,14a〜14cは、レジスト材26a,26b
で被覆された部分を除いて、すなわち焼結体25の第3,第
4の側面25c,25dに露出されている。
次に、上記焼結体25の第3,第4の側面25c,25dを、内
部電極13a〜13c,14a〜14cを構成している材料を蝕刻し
得るエッチャントによりエッチングする。エッチャント
としては、例えば硝酸のような強酸を用いることができ
るが、内部電極材料として、Cu及びNi以外の金属材料を
用いた場合には、そのような金属材料をエッチングし得
る適宜のエッチャントが用いられる。
エッチング後の状態を第10図に平面断面図で示す。第
10図から明らかなように、焼結体25内においては、内部
電極13aが焼結体25の第1の側面25aに引出されている端
縁31と隣接している二辺32,33が、サイドマージン領域3
4,35を第3,第4の側面25c,25dとの間に形成するよう
に、第3,第4の側面25c,25dから内側に後退されてい
る。これは、エッチングにより、内部電極13aの両側端
縁部分が蝕刻され、それによってサイドマージン領域3
4,35が形成されていることを意味する。
他の内部電極13b,13c,14a〜14c部分においても同様に
サイドマージン領域が形成されている。
また、第11図から明らかなように、サイドマージン領
域が形成されている部分には、エッチングにより空隙34
a,34aが形成されている。
エッチング後、焼結体25を水等により洗浄し、エッチ
ャントを除去する。しかし水洗いだけでは、残留エッチ
ャント、特に空隙34a,35a内に残留しているエッチャン
トを完全に除去することは難しい場合がある。そこで、
本実施例では、次に焼結体25を加熱雰囲気下に置き、残
留エッチャントを飛散させて除去する。
なお、上記加熱は、後述の外部電極を焼付ける工程で
与えられる熱を利用してもよい。その場合には、残留エ
ッチャントの除去と外部電極の焼付けを同一工程で行い
得る。
また、残留エッチャントの除去は、残留エッチャント
による内積電極の腐蝕を防止するためである。従って、
エッチング作用を奪うことさえ可能であれば、加熱以外
の方法を用いても良い。例えば、強酸のエッチャントで
あれば、アルカリ溶液に浸漬して残留エッチャントを中
和してもよい。
上記残留エッチャントの除去に続いて、レジスト材26
a,26bを除去する。レジスト材26a,26bの除去は、機械的
研磨または薬剤を用いた方法等により行い得る。
本実施例では、サイドマージン領域34,35が、エッチ
ャントにより形成されるので、焼結体25の第3,第4の側
面25c,25dから内側に正確な幅のサイドマージン領域を
形成することができる。しかも、セラミックグリーンシ
ートと内部電極材とを積層し、積層体を得た後に、この
サイドマージン領域34,35が形成されるものであるた
め、積層ずれ等を考慮して余分な幅のサイドマージン領
域を形成する必要がない。すなわち、従来例に比べて、
より狭い幅にサイドマージン領域34,35を形成すること
ができる。従って、小型・大容量の積層コンデンサを実
現し得ることがわかる。
さらに、エッチングにより側面に露出した内部電極部
分を除去するものであるため、積層体15の側面で内部電
極材が露出している部分から垂れていたとしても、この
ような垂れは確実に除去される。
最後に、レジスト材26a,26bが除去された面に例えばA
gを主体とする導電ペーストを塗布し、焼付けることに
より、第1図及び第12図に示すように、一対の外部電極
36,37を形成する。外部電極36は、内部電極13a〜13c
に、外部電極37は内部電極14a〜14cに電気的に接続され
る。
好ましくは、外部電極36,37に形成した後に、焼結体2
5の第3,第4の側面25c,25dに酸化処理を施してもよい。
酸化処理は、例えば第12図の積層コンデンサを酸化雰囲
気中において所定の時間加熱処理を行うことにより達成
される。本実施例では、焼結体25の第3,第4の側面25c,
25dにおいて、比較的狭い幅のサイドマージン領域34,35
を経て内部電極13a〜13c,14a〜14cの側端縁が配置され
ているため、またエッチングによりサイドマージン領域
が形成されているものであるため、内部電極の側端縁が
酸化雰囲気により酸化されやすく、それによって内部電
極側端縁に酸化被膜が形成される。そして、この酸化被
膜の形成により、内部電極とセラミックスとの密着強度
が効果的に高められる。これは、酸化される際に、誘電
体セラミックスと内部電極との間に化学結合が生じるか
らである。
よって、上記のような酸化処理を行うことにより、内
部電極13a〜13c,14a〜14cと誘電体セラミックスとの密
着性をより一層高め得ることが可能となる。
なお、上記酸化処理は、エッチングによりサイドマー
ジン領域34,35を形成した後であれば何れの段階におい
て行ってもよい。すなわち、外部電極36,37の形成に先
立って酸化処理を行ってもよい。
また、好ましくは、第11図の空隙34a,35aに、第13図
に示すように、エポキシ樹脂等の合成樹脂39を加圧注入
することにより、焼結体25の側面25c,25dをシールする
ことができる。なお、シール材としては、合成樹脂の
他、ゴム等の任意の材料を用い得る。
上記シール処理についても、外部電極の形成後に行っ
てもよく、あるいは外部電極の形成に先立って行っても
よい。
さらに、上述した実施例では、エッチングを施した後
に、一対の外部電極36,37を形成したが、外部電極の形
成はエッチングに先立って行ってもよい。
上記実施例では、内部電極13a〜13c,14a〜14cが安価
なNiまたはCuを用いて構成されているので、電極コスト
を低減することができる。また、積層ずれ等を余り気に
せずに母セラミックグリーンシートを積層することがで
きるので、製造工程が簡略化され、積層コンデンサの量
産コストを効果的に低減することができる。
なお、好ましくは、外部電極36,37が形成される焼結
体側面に、Niを主体とする導電ペーストをコーティング
し、しかる後外部電極36,37を形成するようにすれば、
内部電極と外部電極との電気的接続の信頼性を高めるこ
とができる。また、Niに代えて、他の導電性材料層を焼
結体25の第1,第2の側面25a,25bに塗布しておいてもよ
く、その場合、エッチャントにより蝕刻されない材料を
用いれば、上述したレジスト材26a,26bの機能をも持た
せることができる。すなわち、外部電極形成用の下地電
極でレジスト材26a,6bを構成し得る。この場合には、レ
ジスト材の除去は必要でない。
上述した実施例では、硝酸等の化学的薬剤をエッチャ
ントとして用いて内部電極の側端縁をエッチングした
が、実際のエッチングは、エッチャントに焼結体を浸漬
することにより、あるいは回転バレル内にエッチャント
を貯留しておき、該バレル内に焼結体を投入しバレルを
回転させることにより行い得る。
また、第14図に断面図で示すように、エッチャント41
が貯留されている槽42に、焼結体25の第3または第4の
側面25c,25dのみを浸すようにしてエッチングを施して
もよい。この場合には、第3,第4の側面25c,25dを順に
エッチャントに浸すようにすることにより、焼結体の他
の外表面部分へのエッチャントの付着を防止しつつ、エ
ッチングを行い得る。従って、上述したようなレジスト
材26a,26bの使用を省略することができる。
上述してきた実施例では、誘電体シートとして、セラ
ミックグリーンシートを用いたが、本発明は、セラミッ
クグリーンシートを複数枚積層して内部電極材と共に一
体焼成してなる積層セラミックコンデンサに限定される
ものではない。すなわち、誘電体シートとしては、誘電
体樹脂フイルムを用いることもでき、いわゆる積層型フ
イルムコンデンサにも本発明を適用することができる。
さらに、長尺状のセラミックグリーンシートや樹脂フ
イルムを主面上に形成された内部電極と共に巻回してな
る巻回型コンデンサにも本発明を適用することができ、
従って、この種の巻回型コンデンサも本発明にいう積層
コンデンサに含まれるものであることを指摘しておく。
〔発明の効果〕
本発明の製造方法では、先ず、未焼成のマザーの積層
体が用意され、該マザーの積層体を厚み方向に切断する
ことにより、個々の積層コンデンサ単位の未焼成の積層
体が得られる。従って、未焼成のマザー積層体は、焼結
体に比べてやわらかいので、上記切断を容易に行うこと
ができ、個々の積層コンデンサ単位のチップを容易にか
つ効率よく得ることができる。
また、得られた個々の積層コンデンサ単位の未焼成の
積層体では、内部電極の側端縁が側面に露出されてい
る。従って、上記積層体を焼成して得られた焼結体の側
面において、上記エッチングまたは物理的除去により、
サイドマージン領域を容易に形成することができる。こ
の場合、エッチングまたは物理的除去によりサイドマー
ジン領域が積層後に形成されるものであるため、積層ず
れ等を考慮することなく必要最小限の幅のサイドマージ
ン領域を正確に形成することができる。よって、小型・
大容量であり、かつ容量値のばらつきの少ない積層コン
デンサを安定に得ることができると共に、先に行われる
積層作業も容易となる。
しかも、上記エッチングまたは物理的除去に先立っ
て、外部電極の形成が予定されている領域にレジスト剤
が塗布されている。従って、外部電極の形成が予定され
ている領域では、内部電極はエッチングまたは物理的除
去により除去されない。よって、上記サイドマージン領
域形成後に、レジスト剤を除去した後に、外部電極が形
成される領域に外部電極を形成することにより、内部電
極と確実に接続された外部電極を構成することができ
る。
しかも、外部電極は、焼結体の両端において、端面
と、該端面に連なる4つの面に至るように形成されてい
るため、例えばプリント回路基板上に半田付けされた場
合であっても、外部電極とプリント回路基板上の電極な
どとの電気的接続性の信頼性も高められる。
よって、本発明の製造方法によれば、上記のようにサ
イドマージン領域が小さく、かつ静電容量のばらつきの
少ない小型の積層コンデンサを、マザー未焼成の積層体
から効率よく量産することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の積層コンデンサの平面断面
図、第2図(a)及び(b)は従来の積層コンデンサを
製造するのに用いられるセラミックグリーンシート及び
その上に形成される内部電極材形状を示す各平面図、第
3図(a)及び(b)は従来の積層コンデンサの量産に
際して用いられる母セラミックグリーンシート及びその
上に形成される母内部電極材の形状を説明するための各
平面図、第4図は本発明の一実施例の製造に用いられる
誘電体シートとしてのセラミックグリーンシート及びそ
の上に形成される内部電極材の形状を説明するための斜
視図、第5図は積層体を示す斜視図、第6図は母セラミ
ックグリーンシートを積層する工程を説明するための斜
視図、第7図(a)及び(b)は、従来例及び実施例に
おける内部電極材の側端縁の形状を説明するための各断
面図であり、第8図(a)及び(b)は、それぞれ、従
来例及び実施例における積層体の圧着後の形状を説明す
るための略図的断面図であり、第8図(b)は第5図の
VIII−VIII線に沿う部分の断面図、第9図は焼結体の側
面にレジスト材を付与した状態を示す斜視図、第10図は
エッチング後の内部電極形状を説明するための平面断面
図、第11図はエッチングにより生じた空隙を示す略図的
拡大断面図、第12図は本発明の一実施例の積層コンデン
サの斜視図、第13図はシール材を空隙に充填した状態の
断面図、第14図はエッチングの一例を説明するための断
面図である。 図において、11,12は誘電体層としてのセラミックグリ
ーンシート、11a,11b,12a,12bは端縁、11c,11d,12c,12d
は側端縁、13,1a〜13c,14,14a〜14cは内部電極材、17,1
9は母セラミックグリーンシート、18a,18b,20a,20bは母
内部電極材、25は焼結体、25a,25bは第1,第2の側面、2
5c,25dは第3,第4の側面、26a,26bはレジスト材、34,35
はサイドマージン領域、34a,35aは空隙、36,37は外部電
極を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−65421(JP,A) 特開 昭55−65423(JP,A) 実開 昭57−69263(JP,U) 実開 昭59−191703(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】間に内部電極を介在させて複数の誘電体セ
    ラミック層が積層されており、前記誘電体セラミック層
    よりも内部電極の幅が狭くされており、それによって内
    部電極の側方にサイドマージン領域が設けられた積層コ
    ンデンサの製造方法であって、 内部電極が間に介在されて複数の誘電体セラミック層が
    積層された未焼成のマザーの積層体を得る工程と、 前記マザーの積層体を厚み方向に切断して、内部電極の
    幅が誘電体セラミック層の幅と同一にされている個々の
    未焼成の積層体を得る工程と、 前記積層体を焼成して焼結体を得る工程と、 前記焼結体の両端において、外部電極の形成が予定され
    ている領域にレジスト剤を塗布する工程と、 前記焼結体の側面において、露出している内部電極の側
    端縁部分をエッチングまたは物理的に除去することによ
    り、内部電極の側方にサイドマージン領域を形成する工
    程と、 前記レジスト剤を除去する工程と、 前記焼結体の両端面において、端面と、端面に連なる4
    つの面に至るように外部電極を形成する工程とを備える
    ことを特徴とする積層コンデンサの製造方法。
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