JP2000049035A - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

積層セラミックコンデンサ

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JP2000049035A
JP2000049035A JP10215162A JP21516298A JP2000049035A JP 2000049035 A JP2000049035 A JP 2000049035A JP 10215162 A JP10215162 A JP 10215162A JP 21516298 A JP21516298 A JP 21516298A JP 2000049035 A JP2000049035 A JP 2000049035A
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external terminal
electrode layer
layers
green sheet
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Kazutaka Uchi
一隆 内
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 素子を小型化した場合も、切断時において内
部電極層間のグリーンシートによって十分に切断応力が
吸収され、ヒビを発生させることがない積層セラミック
コンデンサを提供する。 【解決手段】 複数の矩形状誘電体磁器層1a〜1eの
積層体の誘電体磁器層1a〜1e間に、交互に第1内部
電極層2a、2c及び第2内部電極層2b、2dを配置
するとともに、前記積層体1の一方の端部に前記第1内
部電極層2a、2cに接続する外部端子電極3を、他方
の端部に前記第2内部電極層2b、2dに接続する外部
端子電極4を夫々形成して成る積層セラミックコンデン
サである。そして、前記複数の一方の内部電極層2a、
2cは、一方の外部端子電極3に、該外部端子電極3が
形成される積層体1端部の両側の2つの角部W、Zに各
々分かれて延出して接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は積層セラミックコン
デンサの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、積層セラミックコンデンサは、誘
電体磁器層と内部電極層とが交互に積層された積層体
と、該積層体の一対の端部に形成された外部端子電極と
から構成されていた。
【0003】積層体は、図4(a)に示す第1内部電極
層42aとなる導体膜が形成された矩形状誘電体磁器層
となる誘電体グリーンシート41aと、図4(b)に示
す第2内部電極層42bとなる導体膜が形成された矩形
状誘電体磁器層となる誘電体グリーンシート41bとを
交互に積層し、一体的に焼成して構成されている。
【0004】第1内部電極層42aは、誘電体磁器層4
1aの一方の端縁(積層体の一方の端部)に全電極幅に
渡って延出されている。また、第2内部電極層42b
は、誘電体磁器層41bの他方の端縁(積層体の他方の
端部)に全電極幅に渡って延出されている。
【0005】また、別の従来の内部電極層の形状は、図
5(a)〜図5(d)に示すように、4層の誘電体磁器
層となるグリーンシートが1組に用いられていた。第1
内部電極層52a、52cとなる導体膜が形成された矩
形状誘電体磁器層51a、51cとなる誘電体グリーン
シートは、例えば、図5(a)、(c)に示す、誘電体
磁器層51a、51cの一方の端縁となる部位に、電極
幅に比較して小さい電極幅の延出導体膜53a、53c
を介して延出されている。
【0006】また、第2内部電極層52b、52dとな
る導体膜が形成された矩形状誘電体磁器層51b、51
dとなる誘電体グリーンシートは、例えば、図5
(b)、(d)に示す誘電体磁器層51b、51dの他
方の端縁となる部位に、電極幅に比較して小さい幅の延
出導体膜53b、53dを介して延出されている。
【0007】この図4(a)(b)や図5(a)〜
(d)に示す第1内部電極層となる導体膜を形成した誘
電体グリーンシート、第2内部電極層となる導体膜を形
成した誘電体グリーンシートを交互に複数積層し、さら
に、例えば最上層に誘電体グリーンシートを積層し、こ
れらの複数の誘電体グリーンシートを積層し、圧着し、
所定形状に裁断した後、焼成して、積層体を形成する。
そして、積層体の一対の端面に、各々第1及び第2外部
端子電極を被着形成する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述の製造方法におい
て、図4(a)(b)に示す内部電極層を形成した誘電
体グリーンシートを積層し、この未焼成状態の積層グリ
ーンシートを切断する。
【0009】そして、一対の端面に相当する辺を切断し
た時、この端面に内部電極層42a、42bとなる導体
膜が電極幅の略全幅に渡って露出することになるため、
切断の応力が大きくなってしまう。この結果、誘電体磁
器層41a、41bとなるグリーンシートにヒビが入り
やすくなる。
【0010】ここでグリーンシートが比較的厚い場合に
は、グリーンシートでこの応力を吸収することができ
る。しかし、グリーンシートの厚みが数10μm程度の
薄い場合、また、シートの積層枚数が多い場合などは、
ヒビの発生が顕著となる。このヒビの発生ために積層セ
ラミックコンデンサの信頼性は大きく低下するという問
題点があった。
【0011】また、図5(a)〜(d)に示すグリーン
シートを積層した場合には、積層体の端面から内部電極
層が露出する幅(延出導体膜53a〜53dの幅)が小
さくなるため、未焼成状態の積層グリーンシートを切断
した際には、誘電体グリーンシートによって十分に切断
応力が吸収され、ヒビを発生させることがない。しか
し、内部電極層52a〜52dと外部端子電極との間の
十分な接続強度及び安定した接続を得るためには、内部
電極層52a〜52dから外部端子電極に延出する導体
膜の幅を0.2mm以上にする必要がある。
【0012】また、積層体の一対の端面を含む端部に外
部端子電極を形成した時、積層体の側面部分で一方側の
外部端子電極が他方側の内部電極層に短絡しないよう
に、また、他方側の外部端子電極が一方側の内部電極層
に短絡しないように、積層体の側面両側端部、すなわ
ち、平面的に内部電極層が存在していない周囲部(以
下、サイドマージン部)をそれぞれ0.06mm以上設
ける必要がある。
【0013】このため、素子が小型化した場合、例えば
素子の幅方向の寸法(以下、W寸)が0.5mm(10
05形)の場合は、積層方向に互いに隣合う2つの内部
電極層が、切断時の切断面において積層方向に互いに重
なり合わないようにするのは困難になるという問題点が
あった。
【0014】本発明は、上述の問題点に鑑みて案出され
たものであり、その目的は、誘電体磁器層の端部に付近
でのヒビの発生がなく、また、素子が小型化しても内部
電極層と外部端子電極との安定した接続を得ることがで
きる積層セラミックコンデンサを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の矩形状
誘電体磁器層から成る積層体の誘電体磁器層間に、交互
に第1内部電極層及び第2内部電極層を配置するととも
に、前記積層体の一方端部に前記第1内部電極層に接続
する第1外部端子電極を、他方端部に前記第2内部電極
層に接続する第2外部端子電極を夫々形成して成る積層
セラミックコンデンサにおいて、前記第1、第2内部電
極層の各々は、積層体端部の2つの角部に振り分けられ
て、第1、第2外部端子電極に接続されていることを特
徴とする積層セラミックコンデンサである。
【0016】
【作用】本発明では、前記複数の一方の内部電極層は、
一方の外部端子電極に、該外部端子電極が形成される積
層体端部の両側の2つの角部に各々分かれて延出して接
続されている。即ち、未焼成状態のグリーンシート上に
配置された内部電極層となる導体膜から延出する導体膜
は、素子形状の角部になる位置に延出し、当該角部を構
成する2つの辺に振り分けられることになる。
【0017】従って、内部電極層が形成されたグリーン
シートを積層・圧着し、積層グリーンシートを所定形状
に切断するにあたり、切断すべき辺に位置する延出導体
膜の幅は、実際の導体幅に比較して小さくなり、これに
伴い切断時に発生する誘電体グリーンシートに及ぶ切断
応力が小さくなり、誘電体グリーンシートに発生するヒ
ビを有効に抑えることができる。
【0018】しかも、一方の複数の内部電極層において
は、積層体の一方端面の2つの両端の角部に分けて配置
されることから、積層体の厚み方向で1つの角部付近に
配置される延出導体膜の積層数が半減することからも、
この部分を切断した場合に誘電体グリーンシートに発生
する切断応力を小さくすることができる。
【0019】また、素子の形状を小型化しても、誘電体
磁器層の長辺側端辺と内部電極層の長辺側端辺との間隔
であるサイドマージン部を設け、しかも、サイドマージ
ン部の大きさとは無関係に内部電極層から延出導体膜を
形成することができる。
【0020】している。即ち、外部端子電極と延出導体
膜との接続部分が、積層体の一方の端面とこの端面と接
する側面との2つの面で接続されることになる。従っ
て、外部端子電極と延出導体膜との接続幅は、延出導体
膜の実際に幅に比較して広く設定することができる。こ
のため、内部電極層と外部端子電極との接続が安定化
し、接続部分における抵抗成分を小さくすることがで
き、等価直列抵抗(ESR)を小さくし、Q値を大きく
することが可能になる。
【0021】尚、積層体の角部に内部電極層の延出導体
膜が露出することになるため、誘電体グリーンシートを
積層し、切断した時の4つの角部を目視することによ
り、誘電体グリーンシートの積層ずれや内部電極層の印
刷ずれなどに起因する位置ずれを検出することができ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の積層セラミックコ
ンデンサを図面に基づいて詳説する。
【0023】図1は、本発明の積層セラミックコンデン
サ10を示す外観斜視図であり、図2は積層セラミック
コンデンサ10の積層体の外観斜視図であり、図3
(a)〜図3(d)は、内部電極層を形成した1素子相
当分のシートの概略平面図である。
【0024】積層セラミックコンデンサ10は、積層体
1と該積層体1の一対の端面を含む端部に形成した第1
外部端子電極3、第2外部端子電極4とから構成されて
いる。
【0025】この積層体1は、複数の誘電体磁器層1
a、1b・・・が積層され、しかも、その誘電体磁器層
1a、1b・・・の層間に4種類の内部電極層2a〜2
dが配置されて構成されている。
【0026】各誘電体磁器層1a、1b・・・は、チタ
ン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムなどの誘電体材
料から成り、矩形状となっている。また、第1内部電極
層〜第4内部電極層2a〜2dは、PdまたはAg−P
d合金などの貴金属材料あるいはNiなどの卑金属材料
からなり、例えば矩形状の誘電体磁器層1a〜1d上の
外周部分にマージン部(空白領域)を有するように概略
矩形状に形成され、さらに、概略矩形状の内部電極層2
a〜2dから誘電体磁器層の角部に延出する延出導体膜
21a〜21dを有している。
【0027】例えば、図3(a)に示すように、誘電体
磁器層1aとなる1素子あたりのグリーンシート上に、
第1の内部電極層2aとなる導体膜が配置されている。
尚、この第1の内部電極層2aから誘電体磁器層1aの
角部に延出する導体膜21aは、図中右上隅の角部Wに
延出されている。
【0028】また、図3(b)に示すように、誘電体磁
器層1bとなる1素子あたりのグリーンシート上に、第
2の内部電極層2bとなる導体膜が配置されている。
尚、この第2の内部電極層2bから誘電体磁器層1bの
角部に延出する導体膜21bは、図中左上隅の角部Xに
延出されている。
【0029】また、図3(c)に示すように、誘電体磁
器層1cとなる1素子あたりのグリーンシート上に、第
3の内部電極層2cとなる導体膜が配置されている。
尚、この第3の内部電極層2cから誘電体磁器層1cの
角部に延出する導体膜21cは、図中右下隅の角部Zに
延出されている。
【0030】また、図3(d)に示すように、誘電体磁
器層1dとなる1素子あたりのグリーンシート上に、第
4の内部電極層2dとなる導体膜が配置されている。
尚、この第4の内部電極層2dから誘電体磁器層1dの
角部に延出する導体膜21dは、図中左下隅の角部Yに
延出されている。
【0031】このような図3(a)〜(d)の1素子あ
たりのグリーンシートを積層し、さらに、最外面に内部
電極層等を形成していないグリーンシートを積層した状
態が図2の積層体1となる。
【0032】即ち、複数の第1の内部電極層2a・・
は、延出導体膜21aを介して積層体1の角部Wより外
部延出し、複数の第2の内部電極層2b・・は、延出導
体膜21bを介して積層体1の角部Xより外部延出し、
複数の第3の内部電極層2c・・は、延出導体膜21c
を介して積層体1の角部Zより外部延出し、複数の第4
の内部電極層2d・・は、延出導体膜21dを介して積
層体1の角部Yより外部延出することになる。
【0033】このような積層体1の一対の端部に第1外
部端子電極3、第2外部端子電極4が形成されている。
第1外部端子電極3、第2外部端子電極4は、例えばA
g、Ag−Pd合金、Cuなどの厚膜下地導体膜と、該
下地導体膜上に形成された半田接合可能なメッキ層とか
ら構成されている。
【0034】第1外部端子電極3は、角部W、Zに囲ま
れた端面及びその端面と接する両側面、上下面の一部に
形成されている。即ち、角部Wに露出する第1内部電極
層2aの延出導体膜21aを、角部Zに露出する第3内
部電極層2cの延出導体膜21cを包含するように形成
されている。
【0035】第2外部端子電極4は、角部X、Yに囲ま
れた端面及びその端面と接する両側面、上下面の一部に
形成されている。即ち、角部Xに露出する第2内部電極
層2bの延出導体膜21bを、角部Yに露出する第4内
部電極層2dの延出導体膜21dを包含するように形成
されている。
【0036】これにより、第1内部電極層2aと第3内
部電極層2cは、夫々第1外部端子電極3に電気的に接
続する。また、第2内部電極層2bと第4内部電極層2
dは、夫々第2外部端子電極4に電気的に接続する。
【0037】従って、第1及び第3内部電極層2a、2
cと第2及び第4内部電極層2b、2dとの対抗部分で
発生する容量成分が合成されて、第1外部端子電極3と
第2外部端子電極4との間により導出されることにな
る。
【0038】上記構成の積層セラミックコンデンサ10
はつぎのように作製する。
【0039】まず、まず誘電体磁器層1a、1b、・・
・となる誘電体グリーンシートを用意する。誘電体グリ
ーンシートは、所定誘電体材料のスリップ材をドクター
ブレード法により成型し、複数の素子が抽出できる程度
の大きさにテープ成型されて形成される。
【0040】このグリーンシートには、1素子あたり図
3(a)〜図3(d)に示す内部電極層2a〜2d及び
延出導体膜21a〜21dとなる導体膜が形成された4
種類のグリーンシートを形成し、また、導体膜が形成さ
れていないグリーンシートを用意する。
【0041】内部電極層2a〜2d及び延出導体膜21
a〜21dとなる導体膜は、例えば、Ag−Pd合金な
どを主成分とする導電性ペーストを所定形状に印刷し、
乾燥して形成する。
【0042】このようなグリーンシートは、積層順序を
考慮して積層し、一体的に圧着する。
【0043】例えば、下側から、図3(d)に示す第4
グリーンシート、図3(c)に示す第3グリーンシー
ト、図3(b)に示す第2グリーンシート、図3(b)
に示す第1グリーンシート、第4グリーンシート、第3
グリーンシート、第2グリーンシート、第1グリーンシ
ート・・・・・内部電極層を形成していないグリーンシ
ートの順である。尚、第1のグリーンシートと第3のグ
リーンシートとを、また、第2のグリーンシートと第4
のグリーンシートとを夫々入れ換えても構わない。
【0044】次に、上述の未焼成状態の積層したグリー
ンシートを各素子の形状に応じて切断する。これによ
り、図2に示すように、未焼成状態の積層体の角部Wか
らは、第1内部電極層2aの延出導体膜21aが、角部
Xからは、第2内部電極層2bの延出導体膜21bが、
角部Yからは、第4内部電極層2dの延出導体膜21d
が、角部Zからは、第3内部電極層2cの延出導体膜2
1cが夫々延出することになる。
【0045】次いでこの未焼成状態積層体を所定の雰囲
気、温度で焼成し、内部電極層2a〜2bおよび複数の
誘電体磁器層1a、1b・・・の誘電体セラミックスと
の一体焼結体が得られる。その後、各内部電極層2a〜
2dの延出導体膜21a〜21dが安定して外部に露出
できるようにバレル研磨処理を行う。
【0046】次いでこの積層体1の一対の両端部、即
ち、角部W、Zを含む端部に第1外部端子電極3を形成
し、角部X、Yを含む端部に第2外部端子電極4を形成
する。
【0047】外部端子電極3、4は、Ag系(Agまた
はAg−Pd合金など)導電性ペーストの焼き付けによ
り、厚膜下地導体膜を形成し、さらにその表面に半田食
われが生じ難い材料からなるNiメッキ層、このメッキ
層の上にSnまたはSn−Pb合金などの材料からなる
メッキ層を形成する。
【0048】以上のように、本発明においては、4種類
の内部電極層2a〜2dは、各々誘電体磁器層1a〜1
d等を積層した積層体の角部W、X、Y、Zに分かれて
導出されている。即ち、第1外部端子電極3に接続する
第1内部電極層2a及び第3内部電極層2cは、夫々第
1外部端子電極3の両端部側の角部W、Zに夫々振り分
けられて接続されている。また、第2外部端子電極4に
接続する第2内部電極層2b及び第4内部電極層2d
は、夫々第2外部端子電極4の両端部側の角部X、Yに
夫々振り分けられて接続されている。
【0049】従って、一方の外部端子電極、例えば第1
外部端子電極3に接続する第1内部電極層2a、第3内
部電極層2cの延出導体膜21a、21cとが、積層体
1の平面状態で重なり合うことがない。
【0050】これにより、複数のグリーンシートを積層
し、圧着した時には、内部電極層2a〜2dの周囲での
磁器密度分布のばらつきを抑え、未焼成状態グリーンシ
ートの積層や焼成で発生する誘電体磁器層1a〜1d剥
離を有効に防止できる。
【0051】同時に、一方の複数の内部電極層(第1及
び第3内部電極層2a、2c)においては、積層体1の
一方端面の2つの両端の角部に分けて配置されることか
ら、積層体の厚み方向で1つの角部WやZ付近に配置さ
れる延出導体膜21a、21cの積層数が半減すること
からも、この部分を切断した場合に誘電体グリーンシー
トに発生する切断応力を小さくすることができる。
【0052】しかも、第1及び第3内部電極層2a、2
cの延出導体膜21a、21cが、第1外部端子電極3
が形成された端面と側面との2つ面に渡って形成されて
いる。
【0053】従って、積層体1の端面を形成すべく積層
グリーンシートを切断しても、2つの部位に振り分けら
れ、さらに、1つの延出導体膜が2つの面に分けられて
いるため、積層グリーンシートを所定形状に切断するに
あたり、切断すべき辺に位置する延出導体膜の幅は、実
際の導体幅に比較して小さくなり、これに伴い切断時に
発生する誘電体グリーンシートに及ぶ切断応力が小さく
なり、誘電体グリーンシートに発生するヒビを有効に抑
えることができる。
【0054】また、素子の形状を小型化しても、誘電体
磁器層の長辺側端辺と内部電極層の長辺側端辺との間隔
であるサイドマージン部を設け、しかも、サイドマージ
ン部の大きさとは無関係に内部電極層から延出導体膜を
形成することができる。
【0055】また、延出導体膜21a〜21dは、積層
体1の一方の端面とこの端面と接する側面との2つの面
で、第1外部端子電極3又は第2外部端子電極4に接続
されることになる。即ち、延出導体膜21a〜21dを
斜めに切断する部分で第1外部端子電極3又は第2外部
端子電極4に接続されることになる。従って、外部端子
電極3、4と延出導体膜21a〜21dとの接続幅は、
延出導体膜21a〜21dの実際に幅に比較して広く設
定することができる。このため、内部電極層2a〜2d
と外部端子電極3、4との接続が安定化し、接続部分に
おける抵抗成分を小さくすることができ、等価直列抵抗
(ESR)を小さくし、Q値を大きくすることが可能に
なる。
【0056】また、積層グリーンシートを切断した時
に、4つの角部W〜Zから延出する延出導体膜21a〜
21dの状態の目視により、誘電体グリーンシートの積
層ずれや内部電極層2a〜2dの印刷ずれなどに起因す
る位置ずれを検出することができ、製造方法の効率化が
達成できる。
【0057】また、延出導体膜を端面と側面との角部W
〜Zから引き出すことにより、内部電極層2a〜2dの
正方形の部分の端部から誘電体磁器層を挟んで引き出し
電極までの距離が長くなることにより、電気力線が長く
なり、単位長さ当たりの電界強度を小さくすることがで
きる。このため、内部電極層の端部への電界集中を緩和
することができ、絶縁破壊電圧が向上する。
【0058】なお、本発明は上記の実施の形態例に限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内
での種々の変更や改良等は何ら差し支えない。
【0059】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、積層状
態のグリーンシートを積層体の形状に切断しても、内部
電極層間のグリーンシートによって十分に切断応力が吸
収され、ヒビの発生を有効に抑えることができる。
【0060】また、素子が小型化しても内部電極層と外
部端子電極との安定した接続を得ることができる。ま
た、積層体の一対の端面と側面との2つ面に内部電極層
の延出導体膜を延出させることができるため、内部電極
層と外部端子電極との接続を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層セラミックコンデンサの外観斜視
図である。
【図2】図1の積層体の外観斜視図である。
【図3】(a)〜(d)は、積層セラミックコンデンサ
の内部電極層のパターンを示す平面図である。
【図4】(a)〜(b)は、従来の積層セラミックコン
デンサに用いられる内部電極層のパターンを示す平面図
である。
【図5】(a)〜(d)は、従来の別の積層セラミック
コンデンサに用いられる内部電極層のパターンを示す平
面図である。
【符号の説明】
10・・・・・積層セラミックコンデンサ 1・・・・・・積層体 1a〜1e・・誘電体磁器層 2a〜2d・・内部電極層 21a〜21d・・延出導体膜 3・・・第1外部端子電極 4・・・第2外部端子電極 X〜Z・・角部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の矩形状誘電体磁器層から成る積層
    体の誘電体磁器層間に、交互に第1内部電極層及び第2
    内部電極層を配置するとともに、前記積層体の一方端部
    に前記第1内部電極層に接続する第1外部端子電極を、
    他方端部に前記第2内部電極層に接続する第2外部端子
    電極を夫々形成して成る積層セラミックコンデンサにお
    いて、 前記第1、第2内部電極層の各々は、積層体端部の2つ
    の角部に振り分けられて、第1、第2外部端子電極に接
    続されていることを特徴とする積層セラミックコンデン
    サ。
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