JP2004047707A - 積層セラミックコンデンサアレイ - Google Patents

積層セラミックコンデンサアレイ Download PDF

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JP2004047707A
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Daisuke Otsuka
大塚 大輔
Norimasa Asakura
朝倉 教真
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Abstract

【課題】静電容量のばらつきの少なく、所望の静電容量を得ることが可能で、しかも、内部電極どうしのショート不良やカット不良の発生が少なく、生産性及び信頼性の高い積層セラミックコンデンサアレイを提供する。
【解決手段】複数のコンデンサ素子(コンデンサ部)5a,5b,5c,5dが、一つのセラミック素子1中に配設された構造を有する積層セラミックコンデンサアレイにおいて、同一平面に配設された複数の内部電極2(2a,2b)においては、互いに隣り合う内部電極2a,2bのうちの、一方の内部電極の面積を、他方の内部電極の面積より大きく形成するとともに、セラミック層を介して互いに対向する内部電極2a,2bについては、一方の内部電極の面積を、セラミック層を介して互いに対向する他方の内部電極の面積より大きく形成する。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層セラミックコンデンサに関し、詳しくは、複数のコンデンサ部が一つのセラミック素子中に配設された構造を有する積層セラミックコンデンサアレイに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の積層セラミックコンデンサアレイは、通常、誘電体グリーンシート(セラミックグリーンシート)に複数の内部電極を印刷し、これを所望の静電容量を取得できるように、所定枚数積層、圧着し、所定の位置で切断して、個々のセラミック素子に分割した後、焼成し、外部電極を形成することにより製造されている。
【0003】
図4(a),(b)は、このようにして製造された積層セラミックコンデンサアレイを示すものであり、図4(a)は平面透視図、図4(b)は正面を図4(a)のb−b線に沿って断面とした斜視図である。
図4(a),(b)に示すように、この積層セラミックコンデンサアレイは、セラミック素子51中に、セラミック層51aを介して互いに対向し、かつ互いに逆側の側面に引き出されるように内部電極52(52a,52b)を配設することにより形成された複数個(この例では4個)のコンデンサ素子部55a,55b,55c,55dを備えており、セラミック素子51の側面には、引き出された内部電極52(52a,52b)と導通するように、各コンデンサ素子部55a,55b,55c,55dについて一対の外部電極53(53a,53b)が配設された構造を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図4(a),(b)に示すような積層セラミックコンデンサアレイにおいては、各コンデンサ素子部55a,55b,55c,55dを構成する内部電極52(52a,52b)の、セラミック層51aを介して互いに対向する一対の内部電極52a,52bについてみた場合の有効電極部の形状及び面積が同一に形成されていることから、マザーシートを積層、圧着する際に、内部電極が積層された領域と積層されていない領域とに加わる応力に差が生じ、内部電極の積層ずれにより、静電容量取得面積が変化し、形成される静電容量にばらつきが生じるという問題点がある。
【0005】
また、大きな静電容量が得られるように、内部電極の面積を大きくした場合、同一平面で隣り合う内部電極どうしの間隔が狭くなり、内部電極印刷時の位置ずれによって内部電極間のショート不良を引き起こしやすくなるという問題点がある。
【0006】
また、内部電極52(52a,52b)の幅W(図4(a))が狭い場合、特に幅Wが100μm以下になると、マザーシートを積層、圧着する際に、内部電極52(52a,52b)の積層ずれが発生しやすく、静電容量に大きなばらつきが生じたり、カットして個々の積層セラミックコンデンサアレイに分割する際に、内部電極の引き出し電極部以外の部分が切断端面に露出するカット不良が発生しやすくなるという問題点がある。
【0007】
本発明は上記問題点を解決するものであり、静電容量のばらつきが少なく、所望の静電容量を得ることが可能で、しかも、内部電極どうしのショート不良やカット不良の発生が少なく、生産性及び信頼性の高い積層セラミックコンデンサアレイを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明(請求項1)の積層セラミックコンデンサアレイは、
セラミック素子中の同一平面に複数の内部電極が配設され、かつ、該同一平面に配設された複数の内部電極のそれぞれが、セラミック素子中の他の同一平面に配設された複数の内部電極のうちの所定の内部電極と、セラミック層を介して互いに対向することにより、複数のコンデンサ部が一つのセラミック素子中に配設された構造を有する積層セラミックコンデンサアレイにおいて、
同一平面に配設された複数の内部電極においては、互いに隣り合う内部電極の、一方の内部電極の面積が他方の内部電極の面積より大きく形成され、かつ、
積層方向についてみた場合に、略同一の領域にセラミック層を介して配設された複数の電極のうちの、セラミック層を介して互いに対向する一対の内部電極においては、一方の内部電極の面積が、セラミック層を介して互いに対向する他方の内部電極の面積より大きく形成されていること
を特徴としている。
【0009】
同一平面に配設された複数の内部電極においては、互いに隣り合う内部電極のうちの、一方の内部電極の面積を、他方の内部電極の面積より大きく形成するとともに、セラミック層を介して互いに対向する内部電極については、一方の内部電極の面積を、セラミック層を介して互いに対向する他方の内部電極の面積より大きく形成することにより、同一平面で隣り合う内部電極間の距離を大きくしてショート不良の発生を抑制することが可能になるとともに、内部電極の積層領域を分散させて積層、圧着時の応力による内部電極の積層ずれを抑制、防止して、カット不良の発生を減少させることができるようになる。また、セラミック層を介して互いに対向する一対の内部電極のうちの一方の内部電極の面積を、他方の内部電極の面積より大きく形成することにより、内部電極の位置ずれによる対向面積の変動を抑制、防止して、静電容量のばらつきを抑えることが可能になる。
【0010】
また、請求項2の積層セラミックコンデンサアレイは、前記セラミック層を介して互いに対向する一対の内部電極の、一方の内部電極の有効電極部の幅及び長さのいずれもが、他方の内部電極の有効電極部の幅及び長さとは異なっていることを特徴としている。
【0011】
対向する内部電極のうちの、一方の内部電極の有効電極部の幅及び長さを、他方の内部電極の有効電極部の幅及び長さと異ならせた場合、従来の積層セラミックコンデンサアレイにおいて生じるような、同一形状、同一寸法の多数枚の内部電極が同一領域に配設され、内部電極が配設された領域と内部電極が配設されていない領域との間の応力のばらつきが生じることなどによる、積層ずれや圧着時の密度ばらつきなどの増大などを確実に抑制することが可能になり、内部電極どうしのショート不良やカット不良の発生が少なく、しかも静電容量のばらつきの少ない、信頼性の高い積層セラミックコンデンサアレイを得ることが可能になる。
【0012】
なお、本発明において、内部電極の有効電極部とは、内部電極のうちのセラミック層を介して隣り合う一対の内部電極についてみた場合の、互いに対向する領域を意味する概念である。
【0013】
また、請求項3の積層セラミックコンデンサアレイは、
前記セラミック層を介して互いに対向する一対の内部電極の、一方の内部電極の焼成前における有効電極部の幅が100μm未満であり、
他方の内部電極の、焼成前における有効電極部の幅が、前記一方の内部電極の焼成前における有効電極部の幅よりも20μmを超えて広いこと
を特徴としている。
【0014】
内部電極の幅が狭い場合(特に幅が100μm未満の場合)、マザーシートを積層、圧着する際に、内部電極の積層ずれが発生し、静電容量に大きなばらつきが生じたり、カットして個々の積層セラミックコンデンサアレイに分割する際に、カット不良が発生しやすいが、上述のように、セラミック層を介して互いに対向する一対の内部電極の、一方の内部電極の焼成前における有効電極部の幅が100μm未満である場合に、他方の内部電極の、焼成前における有効電極部の幅を、一方の内部電極の焼成前における有効電極部の幅よりも20μmを超えて広くすることにより、内部電極どうしのショート不良やカット不良の発生が少なく、しかも静電容量のばらつきの少ない、信頼性の高い積層セラミックコンデンサアレイをより確実に得ることが可能になる。
【0015】
また、請求項4の積層セラミックコンデンサアレイは、前記内部電極をセラミック素子の端面に引き出すための引き出し電極部の幅が、内部電極の有効電極部の幅よりも狭く形成されていることを特徴としている。
【0016】
内部電極の引き出し電極部の幅を、内部電極の有効電極部の幅より狭くすることにより、セラミック素子の端面からの水分の侵入や、はがれなどの発生を抑制して、さらに信頼性の高い積層セラミックコンデンサアレイを得ることが可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を示して、その特徴とするところをさらに詳しく説明する。
【0018】
[実施形態1]
図1(a),(b)は、本発明の一実施形態にかかる積層セラミックコンデンサアレイを示す図であり、図1(a)は平面透視図、図1(b)は正面を図1(a)のb−b線に沿って断面とした斜視図である。
【0019】
この実施形態1の積層セラミックコンデンサアレイは、図1(a),(b)に示すように、セラミック素子1中に、セラミック層1a(図1(b))を介して互いに対向するように内部電極2(2a,2b)を配設することにより形成された複数個の素子部(この例では4個のコンデンサ素子(コンデンサ部)5a,5b,5c,5d)を備えているとともに、セラミック素子1の互いに対向する側面6a,6b(図1(a))には、交互に逆側の端面に引き出された内部電極2(2a,2b)と導通するように、各コンデンサ素子5a,5b,5c,5dのそれぞれに、一対の外部電極3a,3bが配設された構造を有している。
【0020】
そして、この積層セラミックコンデンサアレイは、図2(a)に示すように、表面に複数の第1の内部電極パターン12aを印刷した第1のセラミックグリーンシート11aと、図2(b)に示すように、複数の第2の内部電極パターン12bを印刷した第2のセラミックグリーンシート11bを交互に50枚ずつ、合計100枚積層するとともに、さらにその上下に内部電極パターンの形成されていないセラミックグリーンシート(ダミーシート)を積層、圧着し、焼成を行った後、外部電極3a,3b(図1(a))を形成することにより製造される。なお、実際には、マザーセラミックグリーンシートの状態で積層、圧着し、カットして個々の積層セラミックコンデンサアレイ用のセラミック素子に分割した後、焼成、外部電極の形成を行う、いわゆる多数個取りの製造方法により製造される。
【0021】
この実施形態の積層セラミックコンデンサアレイは、寸法が、2.0mm(長さ)×1.25mm(幅)×0.85mm(厚み)で、0.1μF×4素子の積層セラミックコンデンサアレイである。
【0022】
そして、この実施形態では、図2(a)に示す第1の内部電極パターン12aの幅a,bと、長さe,f、各内部電極パターン12aの間隔g及び、図2(b)に示す第2の内部電極パターン12bの幅のc,dと、長さg,h、各内部電極パターン12bの間隔gの値を表1に示すように変化させセラミックグリーンシートを用いて積層セラミックコンデンサアレイを作製し、形成される静電容量の大きさと、ショート不良の発生率の関係を調べた。その結果を表1に併せて示す。なお、この実施形態の積層セラミックコンデンサアレイにおいては、内部電極をセラミック素子の端面に引き出すための引き出し電極部22の幅(焼成前の幅)W1(図2(a),(b))を焼成前の内部電極(すなわち内部電極パターン)の有効電極部23の幅W2(図2(a),(b))より狭く形成している。
【0023】
また、比較のため、第1の内部電極パターン12aと第2の内部電極パターン12bとで、各部の寸法aとc,bとd,eとg,fとhがそれぞれ同一である内部電極パターンから形成した内部電極を備えた積層セラミックコンデンサアレイ(比較例1)と、aとbが同一、cとdが同一で、aとcが異なり、bとdが異なる一方、e,f,g,及びhが同一である内部電極パターンから形成した内部電極を備えた積層セラミックコンデンサアレイ(比較例2)を作製して、その特性を調べた。その結果を表1に併せて示す。
【0024】
【表1】
Figure 2004047707
【0025】
表1より、同一平面に配設された内部電極2aにおいては、互いに隣り合う一方の内部電極2aの幅(すなわち、内部電極パターン12aの幅a)が他方の内部電極2aの幅(すなわち、内部電極パターン12aの幅b)と異なり、セラミック層1a(図1(b))を介して配設された複数の内部電極のうちの、セラミック層を介して互いに対向する一対の内部電極についてみた場合に、一方の内部電極2aと他方の内部電極2bの幅が異なる(すなわち、内部電極パターン12a,12bの幅aとcが異なり、bとdが異なる)実施例1の積層セラミックコンデンサアレイにおいては、上述の内部電極2a,2bの幅が全て等しい比較例1の積層セラミックコンデンサアレイに比べて、静電容量のばらつきが減少していることがわかる。
【0026】
また、比較例2の場合は、同一平面に配設された内部電極2aにおいて、互いに隣り合う内部電極2aの幅(すなわち、内部電極パターン12aの幅aとb)が等しく、セラミック層を介して互いに対向する一対の内部電極についてみた場合に、一方の内部電極2aと他方の内部電極2bの幅が異なる(すなわち、内部電極パターン12a,12bの幅aとcが異なり、bとdが異なる)ため、静電容量のばらつきは比較例1に比べて減少している。
しかしながら、内部電極2aにおいて全ての内部電極の幅を比較例1より大きくしているため、内部電極2aの間隔(すなわち、内部電極パターン12aの間隔g)が小さくなり、ショート不良が生じやすいという問題が生じている。これに対して、実施例1では、比較例2より広い内部電極間隔gを確保することができるため、ショート不良率が増加するという問題は生じていない。
【0027】
さらに、同一平面に配設された内部電極2aにおいては、互いに隣り合う一方の内部電極2aの幅(すなわち、内部電極パターン12aの幅aとb)及び長さ(すなわち、内部電極パターン12aの長さeとf)が異なり、セラミック層1aを介して配設された複数の内部電極のうちの、セラミック層を介して互いに対向する一対の内部電極についてみた場合に、一方の内部電極2aと他方の内部電極2bの幅及び長さが異なる(すなわち、内部電極パターン12a及び12bにおける幅aとc、bとdが異なり、長さeとg、fとhが異なる)実施例2の積層セラミックコンデンサアレイにおいては、さらに静電容量のばらつきが減少していることがわかる。
【0028】
なお、実施例1と同様に、同一面の隣り合うコンデンサ素子間において、内部電極の幅を互いに異ならせて、幅の広い内部電極と幅の狭い内部電極を交互に配設することにより、内部電極間のギャップg,gを広く確保することが可能になり、隣り合う内部電極間の短絡を防止することが可能になる。
【0029】
なお、内部電極パターンの印刷精度や製造誤差などを勘案すると、隣り合う内部電極間の、印刷のにじみなどによる短絡を防止するためには、一般に30μm以上のギャップが必要であるが、上記実施例1及び2では約40μmのギャップを確保することが可能になり、内部電極の積層ずれが少なくなることを考慮すれば、ショート不良率は従来と同程以下に抑えることが可能である。
【0030】
また、上記実施例1及び2の積層セラミックコンデンサアレイにおいては、内部電極をセラミック素子の端面に引き出すための引き出し電極部22の幅を内部電極の有効電極部23の幅より狭く形成しているので、セラミック素子の端面からの水分の侵入や、はがれなどの発生を抑制して、さらに信頼性に優れた積層セラミックコンデンサアレイを得ることができる。
【0031】
[実施形態2]
図2(a),(b)に示すように、表面に複数の第1の内部電極パターン12aを印刷した第1のセラミックグリーンシート11aと、複数の第2の内部電極パターン12bを印刷した第2のセラミックグリーンシート11bを、交互に5枚ずつ、合計10枚積層するとともに、さらにその上下に内部電極パターンの形成されていないセラミックグリーンシート(ダミーシート)を積層、圧着し、焼成を行った後、外部電極3a,3b(図1(a))を形成することにより図1(a),(b)に示すような積層セラミックコンデンサアレイを作製した。
【0032】
なお、この実施形態2において、第1の内部電極パターン12aの各部の寸法a,b,e,f、及び第2の内部電極パターン12bの各部の寸法c,d,g,hは、表2に示すような値とした。
【0033】
そして、得られた積層セラミックコンデンサアレイ(寸法が2.0mm(長さ)×1.25mm(幅)×0.6mm(厚み)で、1000pF×4素子の積層セラミックコンデンサアレイ)について、カット不良発生率を調べた。なお、ここでのカット不良とは、図3に示すように、カット後のセラミック素子の端面に内部電極(内部電極パターン)2(2a,2b)が露出して、所望の静電容量を取得できなくなったり、内部電極2(2a,2b)の露出部分が外部と短絡を生じたりするおそれがある場合をいう。
表2に内部電極の幅とカット不良発生率の関係を示す。
【0034】
【表2】
Figure 2004047707
【0035】
表2より、セラミック層を介して互いに対向する一対の内部電極についてみた場合に、一方の内部電極2aの幅(詳しくは、内部電極パターン12aの幅a)が95μmで、他方の内部電極2bの幅(詳しくは、内部電極パターン12bの幅c)が115μmである実施例3の積層セラミックコンデンサアレイにおいては、カット不良の発生率が0.5%と低くなっていることがわかる。また、一方の内部電極2aの幅(詳しくは、内部電極パターン12aの幅a)が95μmで、他方の内部電極2bの幅(詳しくは、内部電極パターン12bの幅c)が120μmである実施例4,及び一方の内部電極2aの幅(詳しくは、内部電極パターン12aの幅a)が95μmで、他方の内部電極2bの幅(詳しくは、内部電極パターン12bの幅c)が450μmである実施例5の積層セラミックコンデンサアレイにおいては、カット不良の発生率が0%となっている。すなわち、一方の内部電極2aの幅(詳しくは、内部電極パターン12aの幅a)が95μmと100μm未満であり、他方の内部電極2bの幅(詳しくは、内部電極パターン12bの幅c)が120μm(実施例4)又は450μm(実施例5)であって、両者の差が20μmを超えて広く形成されているので、カット不良の発生を確実に防止することが可能になる。
【0036】
これに対して、セラミック層を介して互いに対向する一対の内部電極(詳しくは内部電極パターン)の両方を、いずれも95μmとした比較例3の積層セラミックコンデンサアレイの場合には、カット不良の発生率が5.0%と高くなっており、好ましくないことがわかる。このように、内部電極の幅がいずれも100μm未満の場合には、特にカット不良が生じやすいことがわかる。
【0037】
また、実施形態1及び2では、内部電極の引き出し電極部の幅を、有効電極部の幅よりも狭くした場合を例にとって説明したが、引き出し電極部の幅を有効電極部の幅と同じに構成することも可能である。また、引き出し電極部をテーパ形状にすることも可能である。
【0038】
また、上記実施形態1及び2では4個のコンデンサ素子部を備えた積層セラミックコンデンサアレイを例にとって説明したが、コンデンサ素子部の数は4個に限られるものではなく、コンデンサ素子部の数が4個未満、あるいは5個以上の積層セラミックコンデンサアレイにも本発明を適用することが可能であることはいうまでもない。
【0039】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、内部電極の具体的な形状、積層数、セラミック素子の寸法などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
【0040】
【発明の効果】
上述のように、本発明(請求項1)の積層セラミックコンデンサアレイは、同一平面に配設された複数の内部電極においては、互いに隣り合う内部電極のうちの、一方の内部電極の面積を、他方の内部電極の面積より大きく形成するとともに、積層方向についてみた場合に、略同一の領域にセラミック層を介して配設された複数の電極のうちの、セラミック層を介して互いに対向する一対の内部電極については、一方の内部電極の面積を、セラミック層を介して互いに対向する他方の内部電極の面積より大きく形成するようにしているので、同一平面で隣り合う内部電極間の距離を大きくしてショート不良の発生を抑制することが可能になるとともに、内部電極の積層領域を分散させて積層、圧着時の応力による内部電極の積層ずれを抑制、防止して、カット不良の発生を減少させることができるようになる。また、セラミック層を介して互いに対向する一対の内部電極のうちの一方の内部電極の面積を、他方の内部電極の面積より大きく形成することにより、内部電極の位置ずれによる対向面積の変動を抑制、防止して、静電容量のばらつきを抑えることが可能になる。
【0041】
また、請求項2の積層セラミックコンデンサアレイのように、対向する内部電極のうちの、一方の内部電極の有効電極部の幅及び長さを、他方の内部電極の有効電極部の幅及び長さと異ならせた場合、従来の積層セラミックコンデンサアレイにおいて生じるような、同一形状、同一寸法の多数枚の内部電極が同一領域に配設され、内部電極が配設された領域と内部電極が配設されていない領域との間の応力のばらつきが生じることなどによる、積層ずれや圧着時の密度ばらつきなどの増大などを確実に抑制することが可能になり、内部電極どうしのショート不良やカット不良の発生が少なく、しかも静電容量のばらつきの少ない、信頼性の高い積層セラミックコンデンサアレイを得ることが可能になる。
【0042】
また、請求項3の積層セラミックコンデンサアレイのように、セラミック層を介して互いに対向する一対の内部電極の、一方の内部電極の焼成前における有効電極部の幅が100μm未満である場合に、他方の内部電極の、焼成前における有効電極部の幅を、一方の内部電極の焼成前における有効電極部の幅よりも20μmを超えて広くすることにより、内部電極どうしのショート不良やカット不良の発生が少なく、しかも静電容量のばらつきの少ない、信頼性の高い積層セラミックコンデンサアレイをより確実に得ることが可能になる。
【0043】
また、請求項4の積層セラミックコンデンサアレイのように、内部電極の引き出し電極部の幅を、内部電極の有効電極部の幅より狭くすることにより、セラミック素子の端面からの水分の侵入や、はがれなどの発生を抑制して、さらに信頼性に優れた積層セラミックコンデンサアレイを得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる積層セラミックコンデンサアレイを示す図であり、(a)は平面透視図、(b)は正面を断面とした斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる積層セラミックコンデンサアレイの内部電極の形状を示す図であり、(a)は第1の内部電極が形成された第1のセラミックグリーンシートを示す平面図、(b)は第2の内部電極が形成された第2のセラミックグリーンシートを示す平面図である。
【図3】カット後のセラミック素子の端面に内部電極が露出したカット不良の状態を模式的に示す平面図である。
【図4】従来の積層セラミックコンデンサアレイを示す図であり、(a)は平面透視図、(b)は正面を断面とした斜視図である。
【符号の説明】
1        セラミック素子
1a       セラミック層
2(2a,2b) 内部電極
3a,3b    外部電極
5a,5b,5c,5d   コンデンサ素子(コンデンサ部)
6a,6b    セラミック素子の側面
11a      第1のセラミックグリーンシート
11b      第2のセラミックグリーンシート
12a      第1の内部電極パターン
12b      第2の内部電極パターン
22       引き出し電極部
23       有効電極部
a,b      第1の内部電極パターンの幅
c,d      第2の内部電極パターンの幅
e,f      第1の内部電極パターンの長さ
g,h      第2の内部電極パターンの長さ
        内部電極パターンどうしの間隔
        内部電極パターンどうしの間隔
W1       引き出し電極部の幅
W2       有効電極部の幅

Claims (4)

  1. セラミック素子中の同一平面に複数の内部電極が配設され、かつ、該同一平面に配設された複数の内部電極のそれぞれが、セラミック素子中の他の同一平面に配設された複数の内部電極のうちの所定の内部電極と、セラミック層を介して互いに対向することにより、複数のコンデンサ部が一つのセラミック素子中に配設された構造を有する積層セラミックコンデンサアレイにおいて、
    同一平面に配設された複数の内部電極においては、互いに隣り合う内部電極の、一方の内部電極の面積が他方の内部電極の面積より大きく形成され、かつ、
    積層方向についてみた場合に、略同一の領域にセラミック層を介して配設された複数の電極のうちの、セラミック層を介して互いに対向する一対の内部電極においては、一方の内部電極の面積が、セラミック層を介して互いに対向する他方の内部電極の面積より大きく形成されていること
    を特徴とする積層セラミックコンデンサアレイ。
  2. 前記セラミック層を介して互いに対向する一対の内部電極の、一方の内部電極の有効電極部の幅及び長さのいずれもが、他方の内部電極の有効電極部の幅及び長さとは異なっていることを特徴とする請求項1記載の積層セラミックコンデンサアレイ。
  3. 前記セラミック層を介して互いに対向する一対の内部電極の、一方の内部電極の焼成前における有効電極部の幅が100μm未満であり、
    他方の内部電極の、焼成前における有効電極部の幅が、前記一方の内部電極の焼成前における有効電極部の幅よりも20μmを超えて広いこと
    を特徴とする請求項1又は2記載の積層セラミックコンデンサアレイ。
  4. 前記内部電極をセラミック素子の端面に引き出すための引き出し電極部の幅が、内部電極の有効電極部の幅よりも狭く形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサアレイ。
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