JPH1140449A - 積層セラミック電子部品の製造方法、積層セラミック電子部品および積層セラミック電子部品アセンブリ - Google Patents

積層セラミック電子部品の製造方法、積層セラミック電子部品および積層セラミック電子部品アセンブリ

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JPH1140449A
JPH1140449A JP19663097A JP19663097A JPH1140449A JP H1140449 A JPH1140449 A JP H1140449A JP 19663097 A JP19663097 A JP 19663097A JP 19663097 A JP19663097 A JP 19663097A JP H1140449 A JPH1140449 A JP H1140449A
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multilayer ceramic
ceramic electronic
electronic component
chip
mother
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JP19663097A
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English (en)
Inventor
Yukio Sakabe
行雄 坂部
Yukio Tanaka
雪夫 田中
Makoto Murata
誠 村田
Shinichi Kobayashi
真一 小林
Mitsuru Nagashima
満 永島
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層セラミックコンデンサ等の積層セラミッ
ク電子部品のための積層体チップは、脱バインダ処理を
経て製造されるものであるが、たとえば高容量化のため
に積層体チップが大型化されたときには、脱バインダを
十分に行なうことが困難で、得られた積層体チップにお
いてデラミネーションを生じやすい。 【解決手段】 隣り合うマザーシート上の帯状の内部電
極10および11が互いに直交する方向に延びるように
複数のマザーシートを積み重ねてなるマザー積層体を切
断して積層体チップ2を得るようにする。この積層体チ
ップ2のすべての切断面14〜17上に内部電極10,
11のいずれかの切断端縁が露出するので、脱バインダ
工程において、バインダが内部電極10,11に沿って
積層体チップ2の外表面にまで至りやすく、バインダを
効率的に飛ばすことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、たとえば積層セ
ラミックコンデンサまたは積層セラミックバリスタのよ
うな積層セラミック電子部品の製造方法、この製造方法
によって得られる積層セラミック電子部品、およびこの
ような複数の積層セラミック電子部品を備えて構成され
る積層セラミック電子部品アセンブリに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】積層セラミックコンデンサは、複数のセ
ラミック層をもって構成された積層体チップを備え、積
層体チップの内部には、複数の内部電極が互いに対向す
るように形成されている。このような積層体チップを得
るため、バインダを含む生のセラミックからなる複数の
セラミック層を積層して構成された段階にあるものを、
脱バインダ処理し、焼成することが行なわれている。
【0003】典型的な積層セラミックコンデンサにあっ
ては、上述の複数の内部電極は、積層体チップの相対向
する第1および第2の端面のうち、第1の端面にまで引
き出される第1グループの内部電極と第2の端面にまで
引き出される第2グループの内部電極とに分類され、こ
れら第1グループの内部電極と第2グループの内部電極
とは、積層体チップ内で交互に配置されている。
【0004】また、積層体チップの第1および第2の端
面上には、第1グループおよび第2グループの内部電極
にそれぞれ接続される第1および第2の外部電極が形成
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したような積層セ
ラミックコンデンサの高容量化を図るため、積層体チッ
プを大型化すると、これを得るために実施される脱バイ
ンダ処理を十分に行なうことが困難になる、という問題
がある。脱バインダ処理において、バインダの多くは、
内部電極が延びる界面に沿って積層体チップの端面にま
で至り、ここから外部に飛ばされることになるが、積層
体チップが大型化し、それによって内部電極が大面積化
したときには、バインダが積層体チップの端面にまで十
分に至らないことがあるからである。
【0006】上述のように、脱バインダが十分に行なわ
れないと、焼成後の積層体チップにおいてデラミネーシ
ョンが発生しやすくなる。また、内部電極が上述のよう
に大面積化すると、積層セラミックコンデンサの等価直
列抵抗が上昇する。また、内部電極の角の部分に電界が
集中するため、積層セラミックコンデンサの耐電圧が低
くなる。
【0007】同様の問題は、積層セラミックコンデンサ
だけでなく、たとえば積層セラミックバリスタのような
他の積層セラミック電子部品においても遭遇し得る。そ
こで、この発明の目的は、上述した問題を解決し得る、
積層セラミック電子部品の製造方法、この製造方法によ
って得られる積層セラミック電子部品、およびこのよう
な複数の積層セラミック電子部品をもって構成される積
層セラミック電子部品アセンブリを提供しようとするこ
とである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る積層セラ
ミック電子部品の製造方法は、上述した技術的課題を解
決するため、バインダを含む生のセラミックからなる複
数のマザーシートを用意する工程と、マザーシートの特
定のものの上に、互いの間にギャップを形成しながら互
いに平行に延びる複数列をなすように、帯状の内部電極
を形成する工程と、内部電極が形成されたマザーシート
については、隣り合うマザーシート上の帯状の各内部電
極が互いに直交する方向に延びるように、複数のマザー
シートを積み重ねてマザー積層体を得る工程と、内部電
極間のギャップを通るように位置するとともに互いに直
交する各々複数の切断線に沿ってマザー積層体を切断す
ることによって、すべての切断面上にいずれかの内部電
極の切断端縁が露出している積層体チップを得る工程
と、積層体チップを脱バインダ処理し、次いで焼成する
工程と、焼成された積層体チップの各切断面上に、内部
電極の切断端縁と電気的に接続されるように外部電極を
形成する工程とを備えることを特徴としている。
【0009】上述した積層セラミック電子部品の製造方
法において、好ましくは、積層体チップを得るためのマ
ザー積層体の切断工程は、マザー積層体をダイサーによ
り切断する工程を含む。この発明は、また、上述した製
造方法によって得られた、積層セラミック電子部品にも
向けられる。
【0010】上述した積層セラミック電子部品におい
て、好ましくは、内部電極の延びる方向に測定したとき
の積層体チップの縦方向寸法と横方向寸法とは互いに等
しくされる。また、この発明に係る積層セラミック電子
部品は、典型的には、積層セラミックコンデンサであっ
たり、積層セラミックバリスタであったりする。
【0011】この発明は、上述したような積層セラミッ
ク電子部品を複数備える積層セラミック電子部品アセン
ブリにも向けられる。この積層セラミック電子部品アセ
ンブリにおいて、各外部電極が積み重ね方向に整列する
ように、複数の積層セラミック電子部品が積み重ねら
れ、整列した外部電極がそれぞれ導電接続される。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の一実施形態に
よる積層セラミックコンデンサ1を示す斜視図である。
限定するものではないが、この実施形態において用いら
れるコンデンサ1の外形寸法は、20mm×20mm×5mm
の大型サイズである。概略的に説明すると、積層セラミ
ックコンデンサ1は、図2に示すような積層体チップ2
を備え、積層体チップ2は、図3に互いに分離して示す
ような複数のセラミック層3および4を含んでいる。ま
た、積層体チップ2は、図4に互いに分離して示すよう
なマザーシート5および6を含む複数のマザーシートを
積み重ねて、図5に示すようなマザー積層体7を得た
後、これを切断する工程を経て得られるものである。
【0013】以下に、積層セラミックコンデンサ1の製
造方法について詳細に説明する。図4に示すようなマザ
ーシート5および6を含む複数のマザーシートが用意さ
れる。これらマザーシートは、バインダを含む生のセラ
ミックからなる。図4に示した特定のマザーシート5お
よび6上には、それぞれ、互いの間にギャップ8および
9を形成しながら互いに平行に延びる複数列をなすよう
に、帯状の内部電極10および11がたとえば金属粉末
を含有するペーストを印刷することによって形成され
る。
【0014】次いで、図4に示した内部電極10および
11がそれぞれ形成された各々所定数のマザーシート5
および6が交互に積み重ねられるとともに、これらマザ
ーシート5および6の積み重ねの両側に内部電極を形成
していない所定数のマザーシートが積み重ねられること
によって、図5に示したマザー積層体7が得られる。こ
の積み重ねにおいて、内部電極10および11がそれぞ
れ形成されたマザーシート5および6については、図4
に示すように、隣り合うマザーシート5および6上の帯
状の各内部電極10および11が互いに直交する方向に
延びるようにされる。
【0015】次いで、マザー積層体7は、必要に応じて
プレスされた後、図5に1点鎖線で示した互いに直交す
る各々複数の切断線12および13に沿って切断され
る。これら切断線12および13のうち、一方の切断線
12は、マザーシート5上の内部電極10間のギャップ
8のほぼ中央部を通り、他方の切断線13は、マザーシ
ート6上の内部電極11間のギャップ9のほぼ中央部を
通るように位置している。
【0016】この切断により、マザー積層体7から、図
2に示すような積層体チップ2が複数取り出される。各
積層体チップ2の側面は、上述した切断線12および1
3に沿う切断によって形成された切断面14、15、1
6および17によって規定されている。上述したよう
に、複数の積層体チップ2を得るためのマザー積層体7
の切断は、ダイサーにより行なうことが好ましい。ダイ
サーによる切断は、切断面14〜17の表面粗さのコン
トロールを容易にし、そのため、後述する脱バインダお
よび焼成工程において好都合な条件を積層体チップ2に
与えることが容易になるからである。
【0017】積層体チップ2は、図3に示すようなセラ
ミック層3および4を各々複数ずつ備えている。セラミ
ック層3は、帯状の内部電極10を形成しているマザー
シート5を切断した結果としてもたらされたもので、内
部電極10の切断端縁は、セラミック層3の相対向する
2つの端縁上に位置している。また、セラミック層4
は、帯状の内部電極11を形成しているマザーシート6
を切断した結果としてもたらされたもので、内部電極1
1の切断端縁は、上述した内部電極10の切断端縁を位
置させる側にある端縁とは異なる、セラミック層4の相
対向する2つの端縁上に位置している。
【0018】このようなことから、図2に示すように、
積層体チップ2のすべての切断面14、15、16およ
び17上に、いずれかの内部電極10または11の切断
端縁が露出することになる。より詳細には、相対向する
切断面14および16には、内部電極10の切断端縁が
露出し、これら切断面14および16間を連結するよう
に内部電極10が延びている。他方、相対向する切断面
15および17には、内部電極11の切断端縁が露出
し、これら切断面15および17間を連結するように内
部電極11が延びている。
【0019】このようにして得られた積層体チップ2
は、この段階では、生のセラミックを含んでいるので、
この積層体チップ2は、脱バインダ処理され、次いで焼
成される。上述した脱バインダにおいて、前述したよう
に、バインダの多くは、内部電極10および11が延び
る界面に沿って積層体チップ2の外表面にまで至り、こ
こから外部に飛ばされることになるが、この実施形態で
は、内部電極10および11は、各々の両端縁を積層体
チップ2の切断面14〜17のいずれか2つの面上に露
出させているので、脱バインダを能率的に行なうことが
できる。したがって、たとえ積層体チップ2が大型化
し、それによって内部電極10および11が大面積化し
ても、十分な脱バインダ処理を比較的短時間で終えるこ
とができる。
【0020】また、上述のように脱バインダが十分に行
なわれると、焼成後の積層体チップ2においてデラミネ
ーションを生じにくくすることができる。次いで、焼成
された積層体チップ2の切断面14〜17の各々上に、
図1に示すように、内部電極10および11の各切断端
縁と電気的に接続されるように、外部電極18、19、
20および21がそれぞれ形成される。外部電極18〜
21は、たとえば、金属粉末を含有するペーストを塗布
し、焼き付けたり、乾式めっきなどによって形成され
る。
【0021】このようにして、所望の積層セラミックコ
ンデンサ1が得られる。このような積層セラミックコン
デンサ1において、複数組の内部電極10および11の
対向により形成される複数の静電容量は、外部電極18
〜21によって並列に接続されながら外部に取り出され
る。この積層セラミックコンデンサ1によれば、内部電
極10および11は、各々の両端において端子電極とな
る外部電極18〜21のいずれかに接続されているの
で、積層体チップ2の大型化に伴い内部電極10および
11が大面積化しても、当該積層セラミックコンデンサ
1の等価直列抵抗が上昇することを抑制できる。
【0022】また、内部電極10および11は、いずれ
も、積層体チップ2内において、角を形成しないので、
電界集中の度合いが小さく、したがって、積層セラミッ
クコンデンサ1の耐電圧が向上する。この実施形態で
は、積層体チップ2の寸法に関して、図1に示すよう
に、内部電極10および11の延びる方向に測定したと
きの縦方向寸法22と横方向寸法23とは互いに等しく
され、積層体チップ2の平面形状が正方形となってい
る。このような正方形内において最大限とり得る内部電
極10と11との有効対向面積は、同一面積の四角形内
において最大限とり得る内部電極の有効対向面積の中
で、最も大きくなり、したがって、縦方向寸法22と横
方向寸法23とが互いに等しくされることは、大容量取
得に有利である。
【0023】また、縦方向寸法22と横方向寸法23と
が互いに等しくされると、積層体チップ2の切断面14
〜17に関する方向性がなくなるため、外部電極18〜
21の形成やその他の取扱いのための工程を容易に進め
ることができる。また、縦方向寸法22と横方向寸法2
3とが互いに等しくされることにより、積層体チップ2
の平面形状が点対称となるので、焼結時の歪みを生じに
くくすることができる。
【0024】図6は、この発明の他の実施形態による積
層セラミックコンデンサアセンブリ24を示す斜視図で
ある。図6には、図1に示したような複数の、たとえば
4つの積層セラミックコンデンサ1が図示されている。
これら積層セラミックコンデンサ1は積み重ねられ、各
々の外部電極18〜21がこの積み重ね方向に整列する
ようにされる。そして、整列した外部電極18〜21の
各々が導電接続される。より具体的には、たとえば金属
板からなる端子部材25、26、27および28によっ
て一連に接続される。
【0025】このような積層セラミックコンデンサアセ
ンブリ24は、複数の積層セラミックコンデンサ1を端
子部材25〜28により並列に接続した構造を有してい
て、この並列接続により、複数の積層セラミックコンデ
ンサ1のそれぞれが与える静電容量の合計が、端子部材
25または27と端子部材26または28との間で取り
出すことができる。なお、端子部材25と端子部材27
とを互いに接続し、また、端子部材26と端子部材28
とを互いに接続しておいてもよい。
【0026】この積層セラミックコンデンサアセンブリ
24は、前述した積層セラミックコンデンサ1が奏する
効果をそのまま保有しており、たとえば、内部電極10
および11(図1等参照)の各両端にそれぞれ接続され
る外部電極18〜21のすべてに端子部材25〜28を
それぞれ接続して、静電容量を取り出すようにしている
ので、当該積層セラミックコンデンサアセンブリ24全
体としての等価直列抵抗も小さくすることができる。ま
た、このような端子部材25〜28の接続状態によれ
ば、電流容量を大きくすることができるとともに、積層
セラミックコンデンサ1の内部で生じ得る発熱を端子部
材25〜28を通して有利に放熱することができる。
【0027】また、図1に示すように、縦方向寸法22
と横方向寸法23とが等しい積層セラミックコンデンサ
1を用いるときには、外部電極18〜21の向く方向に
関する方向性がないので、積層セラミックコンデンサア
センブリ24を組み立てることが容易になる。積層セラ
ミックコンデンサアセンブリ24は、図示しないが、所
定以上の耐衝撃性を確保するため、これをケース内に収
納したり、さらにケースと積層セラミックコンデンサア
センブリ24との隙間に樹脂を充填したりしてもよい。
このように耐衝撃性が確保された積層セラミックコンデ
ンサアセンブリ24は、たとえば電気自動車用の平滑コ
ンデンサのように、比較的大きな衝撃を受けやすい用途
に有利に向けることができる。
【0028】以上、この発明を積層セラミックコンデン
サに関連する実施形態について説明したが、この発明
は、積層セラミックバリスタ等の他の積層セラミック電
子部品にも適用することができる。この発明が積層セラ
ミックバリスタに適用される場合には、上述した積層セ
ラミックコンデンサに係る実施形態の説明において、
「コンデンサ」を「バリスタ」に置き換えることによ
り、この説明の実質的部分および図面を援用することが
できる。
【0029】
【発明の効果】以上のように、この発明に係る積層セラ
ミック電子部品の製造方法によれば、脱バインダ処理を
しようとする積層体チップは、マザー積層体の切断によ
ってもたらされる切断面のすべてに内部電極の切断端縁
を露出させている状態になっているので、脱バインダに
おいて、内部電極が延びる界面に沿って積層体チップの
切断面にまで至ったバインダを、迅速に外部に飛ばすこ
とができ、脱バインダを能率的に行なうことができる。
したがって、高容量化のために積層体チップが大型化
し、それによって内部電極が大面積化しても、十分な脱
バインダ処理を比較的短時間で終えることができる。そ
の結果、焼成後の積層体チップにおいてデラミネーショ
ンを生じにくくすることができる。
【0030】上述した積層セラミック電子部品の製造方
法において、積層体チップを得るためのマザー積層体の
切断をダイサーにより行なうと、切断面の表面粗さをコ
ントロールしやすくなる。そのため、脱バインダおよび
焼成工程において好都合な条件を積層体チップに与える
ことが容易になる。この発明に係る積層セラミック電子
部品は、上述した製造方法によって得られるものである
ので、脱バインダ処理の不十分さやデラミネーションに
煩わされることなく、積層体チップを大型化し、高容量
化を図ることを可能にする。また、内部電極は、各々の
両端において端子電極となる外部電極のいずれかに接続
されているので、積層体チップの大型化に伴い内部電極
が大面積化しても、当該積層セラミック電子部品の等価
直列抵抗が上昇することを抑制できる。また、内部電極
は、いずれも、積層体チップ内において、角を形成しな
いので、電界集中の度合いが小さく、したがって、積層
セラミック電子部品の耐電圧を向上させることができ
る。
【0031】上述した積層セラミック電子部品におい
て、内部電極の延びる方向に測定したときの積層体チッ
プの縦方向寸法と横方向寸法とが互いに等しくされてい
ると、これら縦方向寸法と横方向寸法とによって規定さ
れる正方形内において最大限とり得る内部電極間の有効
対向面積は、同一面積の四角形内において最大限とり得
る内部電極の有効対向面積の中で、最も大きくなるた
め、たとえば積層セラミックコンデンサにおける大容量
取得に有利である。また、積層体チップの切断面に関す
る方向性がなくなるため、外部電極の形成のための工程
を容易に進めることができる。また、積層体チップの平
面形状が点対称となるので、焼結時の歪みを生じにくく
することができる。
【0032】また、この発明に係る積層セラミック電子
部品の構造は、積層セラミックコンデンサまたは積層セ
ラミックバリスタに有利に適用することができる。この
発明に係る積層セラミック電子部品アセンブリは、上述
したような積層セラミック電子部品を複数備え、各外部
電極が積み重ね方向に整列するように、これら複数の積
層セラミック電子部品が積み重ねられ、整列した外部電
極がそれぞれ導電接続されているので、前述した積層セ
ラミック電子部品が奏する効果をそのまま保有してい
る。たとえば、内部電極の各両端にそれぞれ接続される
外部電極のすべてが静電容量を取り出すようにしている
ので、当該積層セラミック電子部品アセンブリ全体とし
ての等価直列抵抗も小さくすることができる。また、端
子部材を用いて整列した外部電極を導電接続したもので
は、その接続状態により、電流容量を大きくすることが
できるとともに、各積層セラミック電子部品の内部で生
じ得る発熱を端子部材を通して有利に放熱することがで
きる。
【0033】また、上述した積層セラミック電子部品ア
センブリにおいて、内部電極の延びる方向に測定したと
きの縦方向寸法と横方向寸法とが等しい積層体チップを
備える積層セラミック電子部品を用いると、外部電極の
向く方向に関する方向性がないので、積層セラミック電
子部品アセンブリを組み立てることが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態による積層セラミックコ
ンデンサ1を示す斜視図である。
【図2】図1に示した積層セラミックコンデンサ1に備
える積層体チップ2を示す斜視図である。
【図3】図2に示した積層体チップ2に含まれるセラミ
ック層3および4を示す斜視図である。
【図4】図2に示した積層体チップ2を得るために用意
されるマザーシート5および6を示す斜視図である。
【図5】図4に示したマザーシート5および6を含む複
数のマザーシートを積み重ねて得られたマザー積層体7
を示す斜視図である。
【図6】この発明の他の実施形態による積層セラミック
コンデンサアセンブリ24を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 積層セラミックコンデンサ 2 積層体チップ 3,4 セラミック層 5,6 マザーシート 7 マザー積層体 8,9 ギャップ 10,11 内部電極 12,13 切断線 14,15,16,17 切断面 18,19,20,21 外部電極 22 縦方向寸法 23 横方向寸法 24 積層セラミックコンデンサアセンブリ 25,26,27,28 端子部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 真一 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 永島 満 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バインダを含む生のセラミックからなる
    複数のマザーシートを用意する工程と、 前記マザーシートの特定のものの上に、互いの間にギャ
    ップを形成しながら互いに平行に延びる複数列をなすよ
    うに、帯状の内部電極を形成する工程と、 前記内部電極が形成された前記マザーシートについて
    は、隣り合う前記マザーシート上の帯状の各前記内部電
    極が互いに直交する方向に延びるように、複数の前記マ
    ザーシートを積み重ねてマザー積層体を得る工程と、 前記内部電極間の前記ギャップを通るように位置すると
    ともに互いに直交する各々複数の切断線に沿って前記マ
    ザー積層体を切断することによって、すべての切断面上
    にいずれかの前記内部電極の切断端縁が露出している積
    層体チップを得る工程と、 前記積層体チップを脱バインダ処理し、次いで焼成する
    工程と、 焼成された前記積層体チップの各前記切断面上に、前記
    内部電極の切断端縁と電気的に接続されるように外部電
    極を形成する工程とを備える、積層セラミック電子部品
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記積層体チップを得るための前記マザ
    ー積層体の切断工程は、前記マザー積層体をダイサーに
    より切断する工程を含む、請求項1に記載の積層セラミ
    ック電子部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の製造方法によ
    って得られた、積層セラミック電子部品。
  4. 【請求項4】 前記内部電極の延びる方向に測定したと
    きの前記積層体チップの縦方向寸法と横方向寸法とは互
    いに等しい、請求項3に記載の積層セラミック電子部
    品。
  5. 【請求項5】 当該積層セラミック電子部品が積層セラ
    ミックコンデンサである、請求項3または4に記載の積
    層セラミック電子部品。
  6. 【請求項6】 当該積層セラミック電子部品が積層セラ
    ミックバリスタである、請求項3または4に記載の積層
    セラミック電子部品。
  7. 【請求項7】 請求項3ないし6のいずれかに記載の積
    層セラミック電子部品を複数備え、各前記外部電極が積
    み重ね方向に整列するように、複数の前記積層セラミッ
    ク電子部品が積み重ねられ、整列した前記外部電極をそ
    れぞれ導電接続した、積層セラミック電子部品アセンブ
    リ。
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