JPH11150255A - 光電変換装置 - Google Patents

光電変換装置

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JPH11150255A
JPH11150255A JP9318113A JP31811397A JPH11150255A JP H11150255 A JPH11150255 A JP H11150255A JP 9318113 A JP9318113 A JP 9318113A JP 31811397 A JP31811397 A JP 31811397A JP H11150255 A JPH11150255 A JP H11150255A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 SN比、使い勝手の向上、低コスト化が困
難。 【解決手段】 光電変換画素(T,S)を行列方向に複
数個配置し、同一列の光電変換画素の出力を結線した複
数の信号配線SIGを列方向に配線し、同一行の光電変
換画素の信号出力動作を制御する制御端子を結線した複
数の制御線gを行方向に配線した光電変換装置におい
て、信号配線SIGの各々に、光電変換画素に基づく情
報電荷をアナログ電圧に変換するアナログ電圧変換手段
11,12〜31,32により変換されたアナログ電圧
を記憶し出力として維持するアナログ記憶手段13〜3
3を接続し、アナログ記憶手段の出力線を分けて複数の
出力線群とし、出力線群の各々にアナログ切替手段14
〜34を接続し、アナログ切替手段の出力の各々にA/
D変換手段17〜37を接続した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は可視光、放射線等に
より像を形成する光電変換装置に係り、特にスチールカ
メラあるいはX線撮像システム等の二次元の光電変換装
置に好適に用いることができる光電変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、写真といえば光学カメラと銀塩フ
ィルムを使用した銀塩写真が大半を占めていた。半導体
技術が発達しCCD型センサ、MOS型センサで代表さ
れるSi単結晶センサを用いた固体撮像素子を用いてビ
デオカムコーダのような動画の画像を撮影できる撮像装
置が発達してきているものの、これら画像は画素数にお
いてもSN比においても銀塩写真にはかなわず、静止し
た画像を写し込むには銀塩写真を使うのが普通であっ
た。
【0003】これに対し近年、コンピュータによる画像
処理、電子ファイルによる保存、電子メールによる画像
の伝送の要求が高まり、銀塩写真画像に劣らないディジ
タル信号として出力する電子撮像装置が望まれている。
このことは一般の写真のみならず医療の分野でも同じこ
とがいえる。
【0004】医療の分野において銀塩写真技術を使うも
のとしてX線写真が有名である。これはX線源から出た
X線を人体の患部に照射し、その透過の情報をもって、
例えば骨折や腫瘍の有無を判断するもので長い間医療の
診断に広く使われている。通常、患部を透過したX線は
一度蛍光体に入射させ可視光に変換しこれを銀塩フィル
ムに露光する。しかし、銀塩フィルムは感度がよく、ま
た解像度が高いという長所があるものの、現像に時間が
かかる、保存・管理に手間がかかる、遠隔地にすぐ送れ
ない、等の短所があり、先に述べたように銀塩写真画像
に劣らないディジタル信号として出力する電子X線撮像
装置が望まれている。これを実現する提案として、CC
D型センサ、MOS型センサ等の単結晶を用いた小型の
光電変換装置で縮小光学系を使って像を形成する方法が
あった。しかし蛍光体が発した光の1000分の1程度
しか利用できず、X線で人体を観察する場合できるだけ
弱いX線で診断しなければならないという要求を満たせ
なかった。よって光の利用効率の悪い縮小光学系を用い
た小型光電変換装置で医療用X線診断装置を実現するの
は困難であった。
【0005】この要望に対し水素化アモルファスシリコ
ン(以下、a−Siと記す)の光電変換素子を用いた撮
像素子を二次元に並べた大型センサを用いた撮像装置の
開発がされている。この種の撮像装置はおよそ一辺が3
0〜50cmの絶縁基板上にスパッタ装置や化学的気相
堆積装置(CVD装置)等を使ってメタルやa−Siを
堆積しおよそ2000×2000個の半導体ダイオード
を形成しこれに逆バイアスの電界を印加し、また同時に
作り込んだ薄膜トランジスタ(以下、TFTと記す)に
よりこれら個々のダイオードの逆方向に流れた電荷を個
々に検知できるようにしたものである。半導体のダイオ
ードに逆方向の電界を印加すると半導体層に入射した光
量に応じた光電流が流れることは広く知られておりこれ
を利用したものである。しかしながら、光を全く当てな
い状態でもいわゆる暗電流といわれる電流が流れてしま
い、これがショットノイズを発生してしまい装置全体の
検知能力、つまりSN比といわれる感度を低下させる要
因になっている。よってこの暗電流をいかに減少させる
かが開発のポイントである。
【0006】これらの要求を満足させる様に我々は先に
特開平8−116044号公報によりいくつかのX線撮
像システムの構成を開示している。図7に特開平8−1
16044号公報で提案したX線撮像システムに使われ
る光電変換装置の概略的回路図を示す。また、図8に特
開平8−116044号公報で提案した別のX線撮像シ
ステムの模式的ブロック図を示す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の撮像装置ではS/Nがさらに高く、また、使い勝手
がさらに良く、そしてさらなる低コストにという要求に
対し十分に満足させることは難しい。以下その問題点に
ついて図7、図8の撮像装置を例にとって説明する。
【0008】第1の問題点は、図7の例のように1ライ
ン上にn個の光電変換素子をmラインで構成した光電変
換装置内の(n×m)個の光電変換素子の情報を得る場
合、もしnやmが1000以上の場合A/D変換器の動
作のスピードが十分でないことにある。
【0009】図7においては、A/D変換器の記載はな
いが、通常はVoutに一つのA/D変換器を接続し、ア
ナログ電圧をディジタル情報に変換する。この構成で光
電変換素子からの情報をディジタルに変換した情報を得
るにはVoutに出力されたアナログ電圧をA/D変換器
がディジタルに変換する時間が必要である。1番目のラ
イン上のn個のディジタル情報を得るのに必要な時間は
A/D変換器がディジタルに変換する時間をTadとする
と、1ライン上のn個のディジタル情報を得る時間T(1
line)は、 T(1line)≧n×Tad が必要である。また、実際には転送用TFT・Tx1〜T
xnをオンさせる時間と、スイッチM1〜Mnを順次オンさ
せる時間が必要なのでさらに時間がかかる。
【0010】また、1フレームの情報を得る時間T(1fr
ame)にはさらに、 T(1frame)≧m×n×Tad の時間が必要である。ここでもしn=m=2000とす
ると、1フレームの情報を得るには 4,000,000×Tad の時間が最低であっても必要である。通常A/D変換器
がディジタルに変換する時間は100nsec〜100
0nsecであるから結局1フレームの情報を得るには
0.4秒〜4秒が必要ということになる。この時間はS
/N比の向上、使い勝手を考慮すると短縮が望まれる。
その理由は暗電流の蓄積時間が長くなるからである。光
電変換素子への露光が終了してから読み出しが開始する
が、読み出しに4秒かかった場合、最後に読み出される
光電変換素子は最低でも4秒間の間に流れた暗電流が光
電変換素子内に蓄積されてしまう。これでは先に述べた
ようにいくら暗電流が小さい光電変換素子を使用しても
暗電流の蓄積時間が長過ぎてショットノイズを発生して
しまい装置全体の検知能力、つまりSN比といわれる感
度を低下させる要因になってしまう。また、読み出しに
4秒かかることは読み出しサイクルが4秒以上になるか
ら、患者は4秒以上静止する覚悟で息を止めていなけれ
ばならず、使い勝手の点で改善が望まれる。
【0011】また、この点を改善するため、信号配線S
IGをいくつかの群に分け、複数のA/D変化器を用い
たシステムが図8に示すシステムである。また同様な装
置として特開平4−212456号公報が開示されてい
る。しかしながらこの装置は次に示す第2、3の問題点
を解決していない。
【0012】第2の問題点は、スイッチM1〜Mnを順次
オンさせる前に転送用TFT・Tx1〜Txnをオンさせ信
号配線SIGの電位が安定していなければならない点で
ある。1つのスイッチMyが開いている間にA/D変換
器がアナログ電圧をディジタルに変換しなければならな
いので、スイッチM1〜Mnを順次オンさせる時間TM
は、 TM≧n×Tad が必要である。実際にはスイッチMyからスイッチM(y+
1)に切り替わってVoutの電位が安定するまでの時間は
A/D変換器は動作できないのでさらに時間がかかる。
この問題点は先に述べた図8のシステムや特開平4−2
12456号公報に開示された装置のように複数のA/
D変換器を用いることで小さくすることができる。しか
しながら、1つのラインのディジタル情報を得てから次
のラインのディジタル情報を得るまでの間に転送用TF
T・Tx1〜Txnをオンさせ信号配線SIGの電位が安定
していることが必要である。この時間をTtftとする
と、1ライン上のn個のディジタル情報を得る時間T(1
line)は、 T(1line)≧TM+Ttft が必要である。
【0013】第3の問題点は、転送用TFT・Tx1〜T
xnをオンさせ信号配線SIGの電位が安定してからスイ
ッチM1〜Mnを順次オンさせるのが理想であるのに対し
て、実際には信号配線SIGには微少なリーク電流があ
りスイッチM1〜Mnを順次オンさせている間にも信号電
荷が減少したり、本来の信号でない電荷が加わったりし
てSN比が低下してしまうことである。転送用TFTは
オンしてもある抵抗値(いわゆるオン抵抗)を持ち、こ
れが原因で信号電荷の移動が不安定になることもある。
SN比の低下は転送用TFT・Tx1〜Txnをオンさせて
からスイッチMyを介してA/D変換器が情報をディジ
タルに変換する瞬間までの時間tが長いと起きやすい。
また、逆にこの時間tが短いと転送用TFTのオン抵抗
によりSN比の低下を招くこともある。つまり、高いS
N比を得るにはこの時間tの望ましい値がある。
【0014】これに対して、スイッチM1〜Mnを順次オ
ンさせスイッチMyを介してA/D変換器が情報をディ
ジタルに変換する方法であると、光電変換素子Sx1〜S
xnそれぞれの光電変換素子により時間tが異なってしま
う。つまり、光電変換素子Sx1は転送用TFT・Tx1〜
TxnをオンさせてからスイッチM1を介してA/D変換
器が情報をディジタルに変換する瞬間までの時間tは短
く、光電変換素子Sxnは転送用TFT・Tx1〜Txnをオ
ンさせてからスイッチMnを介してA/D変換器が情報
をディジタルに変換する瞬間までの時間tは長い。これ
ではすべての光電変換素子に対して望ましい時間tで情
報を得ることができない。この第3の問題点は図7で示
した装置のみならず、特開平4−212456号公報で
示した装置のようにスイッチ群、いわゆるアナログマル
チプレクサの前に増幅器等の素子があっても同様に起き
得る問題点である。
【0015】上記第1〜3の問題点の解決策としてA/
D変換器をn個設けてスイッチMyを用いず転送用TF
T・Tx1〜Txnをオンさせ、望ましい時間tの経過後す
べてのA/D変換器を動作させ情報をディジタルに変換
すればよいが、nが1000以上のような多数の場合、
現実には難しく、たとえ構成できても高価なA/D変換
器を多数使うことになってコストアップを招くことにな
る。
【0016】(発明の目的)本発明はSN比が高く、使
い勝手のよい、低コストの光電変換装置および、X線撮
像システム等で必要とされる大面積で高SN比のディジ
タル情報を得ることが可能な低コストのシステムを提供
することを目的にする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の光電変換
装置は、光電変換画素を行列方向に複数個配置し、同一
列の前記光電変換画素の出力を結線した複数の信号配線
を列方向に配線し、同一行の前記光電変換画素の信号出
力動作を制御する制御端子を結線した複数の制御線を行
方向に配線した光電変換装置において、前記信号配線の
各々に、前記光電変換画素に基づく情報電荷をアナログ
電圧に変換するアナログ電圧変換手段により変換された
前記アナログ電圧を記憶し出力として維持するアナログ
記憶手段を接続し、前記アナログ記憶手段の出力線を分
けて複数の出力線群とし、該出力線群の各々にアナログ
切替手段を接続し、該アナログ切替手段の出力の各々に
A/D変換手段を接続したことを特徴とするものであ
る。
【0018】また本発明の第2の光電変換装置は、上記
第1の光電変換装置において、前記信号配線の各々に前
記アナログ電圧変換手段と前記アナログ記憶手段とを接
続したことを特徴とするものである。
【0019】また本発明の第3の光電変換装置は、上記
第1または第2の光電変換装置において、前記複数の出
力群をN群の出力線群で構成し、前記光電変換画素をn
列で構成し、前記A/D変換手段の変換時間をTad秒、
前記光電変換画素から出力される情報電荷を前記アナロ
グ電圧変換手段を介してアナログ電圧に変換する時間を
Ttft秒としたとき、前記Nは、N≧n×Tad/Ttftを
満たすことを特徴とするものである。
【0020】また本発明の第4の光電変換装置は、上記
第3の光電変換装置において、前記Nは、n×Tad/T
tft≦N<n×Tad/Ttft+1を満たすことを特徴とす
るものである。
【0021】また本発明の第5の光電変換装置は、上記
第1〜4のいずれかの光電変換装置において、前記光電
変換画素は、光電変換素子と該光電変換素子の信号出力
動作を制御するスイッチ素子とからなり、前記光電変換
画素の制御端子は該スイッチ素子の制御端子であること
を特徴とするものである。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。 (実施例1)図1に本発明の第1の実施例に係わる光電
変換装置の概略的回路図を示す。
【0023】同図に示すように、絶縁基板上にアモルフ
ァス・シリコン(a−Si)によって画素素子群100
が形成されている。1つの画素素子(光電変換画素)は
光電変換素子であるセンサSとスイッチ素子である薄膜
トランジスタTによって構成されている。画素素子群1
00は行方向(図1において横方向)に1行あたり13
76個、列方向(同じく縦方向)に1列あたり1376
個の合わせて1893376個の画素素子により構成さ
れている。同一列上の画素素子内の薄膜トランジスタT
の出力は信号配線SIGとして共通に配線され、同一行
内の薄膜トランジスタTの制御端子は制御線gとして共
通に配線されている。制御線gは総計1376本あり、
シフトレジスタ101に接続され順次オンされる。1本
の制御線gがオンされるとその制御線gに接続された1
376個の薄膜トランジスタTがオンし、その薄膜トラ
ンジスタTに接続されている光電変換素子S内の情報電
荷は信号配線SIGに転送される。信号配線SIGは3
群の信号配線群に分けられ、それぞれ第1の信号配線群
10(352本)、第2の信号配線群20(512
本)、第3の信号配線群30(512本)で構成されて
いる。
【0024】第1の信号配線群10はダミーの配線32
本とあわせて384個のリセットスイッチ群11、38
4個のアンプ群12、アナログ記憶回路である384個
のサンプル・アンド・ホールド回路(以下、S/H回路
と記す)群13に接続されている。384個のS/H回
路の出力は384本で構成された出力配線群としてアナ
ログ切替器である一つのアナログマルチプレクサ14に
接続されている。アナログマルチプレクサ14は9本の
アドレス線ad0〜8での制御で384本のS/H回路
群13の出力うち1本を選択しその電圧を出力する。こ
の電圧はアンプ15およびアンプ16で低インピーダン
ス化し、コネクタ105を介しA/D変換器17により
アナログ電圧がディジタル情報としてDout1に出力され
る。第2信号配線群20も同様に512個の各回路群2
1〜23、アナログマルチプレクサ24、アンプ25,
26およびA/D変換器27を介しディジタル情報とし
てDout2として出力される。第3信号配線群30も同様
に512個の各回路群31〜33、アナログマルチプレ
クサ34、アンプ35,36およびA/D変換器37を
介しディジタル情報としてDout3として出力される。
【0025】各々の回路はコントローラ102によりr
c0〜rc3、smpl、ad0〜8信号で制御され駆
動される。このコントローラ102によりリセット信号
rc0〜rc3は4種類発生し、列方向に4個おきにリ
セット・スイッチ群11,12,13内のスイッチを制
御し、これにより間引き動作や4本の交互動作を可能と
している。基準電圧発生器103はコントローラ102
で制御されながらシフトレジスタ101を介し薄膜トラ
ンジスタTのオン電圧Vcom、オフ電圧Vssを供給す
る。シフトレジスタ101は制御線gを1本ずつ順次に
制御でき、また、間引き動作時には複数本同時にオン、
オフ制御したり、飛び飛びの制御線をオンさせることも
できる。パルス発生器104は光電変換素子Sの共通電
極にセンサバイアス・パルスを供給する。このセンサバ
イアス・パルスは4種類発生し、列方向に4本おきに共
通のパルスを供給している。これにより間引き動作や4
本の交互動作を可能としている。
【0026】次に図2、図3により上記光電変換装置の
動作について説明する。
【0027】図2は図1においての画素素子群100中
の1個の画素素子を代表して記している。図2におい
て、信号配線群10,20,30中1本の信号配線SI
GをSIG、リセットスイッチ群11,21,31中1
個のリセットスイッチをリセットスイッチ1、アンプ群
12,22,32中1個のアンプをアンプ2、S/H回
路群13,23,33中1個のS/H回路をS/H回路
3、アナログマルチプレクサ14,24,34中の1個
のアナログマルチプレクサをアナログマルチプレクサ
4、A/D変換器17,27,37中の1個のA/D変
換器をA/D変換器7として、代表して記している。ま
た、アンプ15,16に相当するアンプは説明を簡単に
するため省略した。パルス1101はシフトレジスタ1
01中の1個の回路、パルス1104はパルス発生器1
04中の1個の回路を模式的に示した。また、1376
本の制御線gのうち1本の制御線をgxとして示してい
る。また、リセット信号rc0〜3中の1本をrcとし
て示した。Cは信号配線に形成されている容量を示して
いる。この容量Cは素子として形成されておらず信号配
線に接続されている1376個の薄膜トランジスタの浮
遊容量である。その他図1と同一構成部材には同一の記
号を付した。
【0028】図3は、図2においての制御線gxとr
c、smpl、ad0〜8により制御されるタイミング
とgxの次にオンされる制御線gx+1とrc、smpl、
ad0〜8により制御されるタイミングとを表すタイム
チャートである。パルス切り替わり個所に記した数字は
時間を示すもので1増すごとに1μsec経過すること
を示している。
【0029】以下、図2の回路の動作を図3を用いて説
明する。ここではまず1行上の1376個の画素素子の
動きについて述べる。まずrcにオンのパルスが加わり
リセットスイッチ1がオンする。すると容量Cの電荷が
初期化される。次にrcがオフレベルとなってリセット
スイッチ1がオフした後、制御線gxにパルスが加わり
薄膜トランジスタTがオンし、光電変換素子S内の情報
電荷が薄膜トランジスタTを介して容量Cに転送され
る。これは光電変換素子内の容量よりも容量Cの方が十
分に大きいからである。容量Cの電位は情報電荷により
上昇する。これはアンプ2により増幅されてアナログ電
圧として出力される。つまり、容量Cとリセットスイッ
チ1とアンプ2は情報電荷をアナログ電圧に変換するア
ナログ電圧変換器として働いている。また、別のアナロ
グ変換器としてアンプ2のかわりに電流積分型のアンプ
を用いてもよい。この場合リセットスイッチ1は電流積
分型アンプ内の初期化回路内(通常は積分電荷蓄積用コ
ンデンサの両端)に位置する。この方法は容量Cのバラ
ツキの影響を受けない利点がある。
【0030】制御線gxがオフレベルとなって薄膜トラ
ンジスタTがオフした後、smplにパルスが加わりS
/H回路内3内のスイッチSWがオンする。すると、ア
ンプ2で出力されたアナログ電圧はホールド容量Cshに
電圧として記録される。この記録された電圧はsmpl
がオフレベルとなってスイッチSWがオフした後、アン
プ2の出力されたアナログ電圧が変化しても影響は受け
ずS/H回路3の出力は電圧として維持される。この出
力電圧はad0〜8のパルスによりしかるべきタイミン
グでアナログマルチプレクサ4からA/D変換器7に入
力されディジタル情報としてDoutに出力される。S/
H回路3の出力が電圧として維持され情報がA/D変換
器7で処理されている間にrc、gx+1のパルスにより
次の薄膜トランジスタTがオンし、次の情報がアンプ2
にアナログ電圧として出力されている。ここまでは1行
上の1376個の画素素子の動きについて説明したが、
この動きをオンさせる制御線gをずらせながら1376
回繰り返せば1フレーム分の1376行の画素素子、つ
まり、1376列×1376行=1893376個の画
素素子のディジタル情報を得ることができる。
【0031】図3において、光電変換素子S内の情報電
荷を、gxにより薄膜トランジスタTと変換器(容量C
とリセットスイッチ1とアンプ2)を介してアナログ電
圧に変換する時間をTtftで示した。また、gx+1により
次の情報電荷が変換される時間をTtft′として示して
いる。また、マルチプレクサ4が動作してA/D変換器
7により512個のS/H回路出力がディジタル情報と
してDoutに出力されるのに必要な時間をTMとして示
した。本実施例においてはTtft=Ttft′=78μse
cであり、TMは76.8μsecである(本実施例で
はA/D変換器の変換時間Tadは150nsecであ
る)。これは、 Ttft>TM となっており、本実施例では光電変換素子S内の情報電
荷をgxにより薄膜トランジスタTと変換器(容量Cと
リセットスイッチ1とアンプ2)を介してアナログ電圧
に変換する時間Ttftが光電変換装置としてのスピード
を決定していることがわかる。本実施例では信号配線S
IGは3群の信号配線群に分けられているが、もし、信
号配線SIGが2群の信号配線群に分けられているとす
るとTMは最低でも103.2μsec(1376/2
×150nsec)かかり、スピードが遅くなる。ま
た、もし、信号配線SIGが4群の信号配線群に分けら
れているとするとTMは51.6μsec(1376/
4×150nsec)で済むが、Ttftが78μsec
なので、スピードは78μsecとなり変らないので、
信号配線群を増やしたことによるコスト上昇の点で不利
になる。つまり、使い勝手が良く、そして低コストな光
電変換装置を得るには信号配線をいくつの群に分けるか
が問題となるのである(この点については後述する)。
【0032】本実施例では全画素についてTtftを一定
の時間78μsecで画素素子の情報を得ることができ
ている。全画素についてTtftが一定になっていること
は信号配線SIGのリーク電流がたとえあってもリーク
電流による影響は一定となり、補正が簡単である。ま
た、薄膜トランジスタTがオフしてから一定の時間14
μsec後の電圧がディジタル情報として変換されてい
る。これは薄膜トランジスタがオフした瞬間にgxの電
圧変化が信号配線SIGに影響を与えても、この影響が
一定であり、補正等で影響を軽減できる。もしS/H回
路がなく薄膜トランジスタがオフ後、順次信号配線SI
Gの電圧もディジタル情報に変換していたら、光電変換
素子S内の情報電荷をアナログ電圧変換器(容量Cとリ
セットスイッチ1とアンプ2)を介してアナログ電圧に
変換する動作と、A/D変換器がアナログ電圧をディジ
タルに変換する動作を図3のように同時に行なうことが
できないので、時間が(Ttft+TM)という長時間必
要であるし、画素素子により信号配線SIGのリーク電
流の影響が画素素子により異なってしまい、また、薄膜
トランジスタがオフした瞬間のgxの電圧変化が信号配
線SIGに与える影響が画素素子により異なってしまう
ことになる。
【0033】また、本実施例では放射ノイズや電源ノイ
ズにより突発的にノイズを受けても1行内の画素素子に
含まれるノイズが一定になる。これは1376本の信号
配線SIGのアナログ電圧を、smplがオフレベルと
なりスイッチSWがオフする同時刻のタイミングで処理
するため、その後アンプ2の出力されたアナログ電圧が
変化しても影響は受けずS/H回路3の出力は電圧とし
て維持されるからである。つまり、同一行内では同時刻
に受けたノイズの影響を受けるだけである。本実施例で
は1893376個の画素素子を1376行、1376
列に配列し1376列の読み込みをするための1376
本の信号配線を3つの群に分け、3個のアナログ切替器
と3個のA/D変換器で構成している。ここで、列の数
が他の場合についての群の数について説明する。
【0034】画素素子がn列で構成されている場合にN
群に分けた場合、NをいくつにするとS/Nが高く、ま
た、使い勝手が良く、そして低コストになるか説明す
る。
【0035】n列をNに分けると、1群の中には(n/
N)本以上の信号配線SIGがあり、この出力をディジ
タル情報に変えるには、(n/N)×Tad以上の時間が
必要である。つまり、 TM≧(n/N)×Tad となる。ここで、S/Nが良く使い勝手の良い光電変換
装置を作るには全画素素子をできるだけ早くディジタル
情報にしなければならないため、1列にかかる時間もで
きるだけ早くしなければならない。しかし、画素素子の
情報を信号配線SIGのアナログ電圧に変換するのにT
tftが必要である。本実施例では図3に示すように、光
電変換素子S内の情報電荷をアナログ電圧に変換する動
作と、A/D変換器がアナログ電圧をディジタルに変換
する動作を同時に行なっているので、1列を読むのにか
かる時間はTMとTtftの長い方の時間がかかる。上記
式よりNを大きくすればTMは小さくなるので、 Ttft≧TM とすればS/Nが良く使い勝手の良い光電変換装置とな
る。上記2式より、 Ttft≧(n/N)×Tad が得られる。これを変形すると、 N≧n×Tad/Ttft ・・・・・(1) となり、これを満足することがS/Nが良く使い勝手の
良い光電変換装置を作ることになる。
【0036】ここで、具体的に数値を示して説明する。
本実施例では、Nは3群、nは1376列であり、Tad
は150nsec(=0.15μsec)、Ttftは7
8μsecである。これを前述の式に代入すると、右辺
は、 1376×0.15(μsec)/78(μsec)=
2.646… となり、 3>2.646… であるから、S/Nが良く使い勝手の良い光電変換装置
であることがわかる。
【0037】ただし、Nをより大きく、例えばNを4に
した場合、TMは51.6μsecと早くなるが1列に
かかる時間はTtftと変わらず、いたずらにコストを高
くするだけである。
【0038】S/Nが良く使い勝手の良い、且つ低コス
トの光電変換装置にするには、N≧n×Tad/Ttftの
関係を維持しつつ、Nが最も(n×Tad/Ttft)に近
くなる値にNを設定すればよい。そのためには、 N−1<n×Tad/Ttft となるNを求めればよい。この式を変形すると、 N<n×Tad/Ttft+1 ・・・・・(2) であればよいことになる。
【0039】具体的に数値を示して説明すると、本実施
例では右辺は、 1376×0.15(μsec)/78(μsec)+
1=3.646… となり、 3<3.646… より、N=3の場合が、S/Nが良く使い勝手の良い、
低コストの光電変換装置となることがわかる。
【0040】上記説明のように(1)式と(2)式を同
時に満足する次式 n×Tad/Ttft≦N<n×Tad/Ttft+1 を満足することがS/Nが良く使い勝手のよい、低コス
トの光電変換装置といえる。
【0041】なお、(2)式は薄膜トランジスタやA/
D変換器の性能を規定するものではない。例えば、低コ
ストでスピードの速いA/D変換器を使えば(例えばT
ad=100nsec)、S/Nが良く使い勝手の良い光
電変換装置を実現できる。ただし、この場合でも(2)
式を満足すればなお良い。
【0042】図4に本発明の第2の実施例に係わる光電
変換装置の概略的回路図を示す。
【0043】本実施例が第1の実施例と異なるところ
は、第1行目と第1列目の光電変換素子の電極の片側を
GND電位にし基準素子としているところである。光電
変換素子の片側がGND電位であると光電変換素子は光
に反応しなくなる。しかし、信号配線SIGのリーク電
流の影響や薄膜トランジスタがオフした瞬間のgxの電
圧変化が信号配線SIGに与える影響は受けるため、こ
れらの1行目素子から得られた情報を他の画素素子の情
報から引き算すれば高S/Nの情報が得られる。この
時、1376個の情報を記憶しておき、対応している列
からの画素素子の情報の補正値とすることもできるが、
回路を簡単にするため1行目の1376個の情報の平均
を記憶しこれを各画素素子の情報の補正値とすることが
できる。これは本実施例が各画素素子の信号配線SIG
のリーク電流の影響や薄膜トランジスタがオフした瞬間
のgxの電圧変化が信号配線SIGに与える影響を一定
になるように構成してあるからである。この理由は第1
の実施例で述べている。1376個の情報の平均を記憶
すれば良いため記憶手段が小規模で良く低コストにでき
る。
【0044】また、1列目素子から得られた情報を対応
している行からの画素素子の情報の補正値とし、画素素
子の情報から引き算すればさらに高S/Nの情報が得ら
れる。これはS/Nの低下の原因になる放射ノイズや電
源ノイズは1列目の素子にも影響し、1列目の素子は光
情報が入っていないため、各画素素子の情報から引き算
すれば各画素素子の光情報がS/N良く得られるからで
ある。これは本実施例が同一行内であれば一定のノイズ
を受けているためであり、この理由は第1の実施例で述
べている。
【0045】本実施例では1行目と1列目の光電変換素
子の電極の片側をGND電位にし基準素子としたが、こ
れに限らず、例えば接続は他の画素素子と同じにして、
光学的に光の影響を受けないようにし、基準素子として
も良い。例えば印刷等により黒い有機膜で画素素子上に
遮光してもよい。またX線検出用の光電変換装置の場
合、被写体の前もしくは後に鉛板等の部材を置いてもよ
い。また、1行、1列でなく2以上の行や2以上の列に
しても良い。例えば100行、100列の多数行や多数
列でも良い。この場合、光学的に遮光しやすい効果や、
基準素子自身のノイズを平均をとることにより画素素子
のリーク電流や読出しのための変換器の諸特性のバラツ
キの影響による誤差が軽減できる。また、行方向のみも
しくは、列方向のみでもそれぞれの効果を得ることがで
きる。
【0046】図5、図6に本発明の第3の実施例に係わ
る光電変換装置の模式的構造図と概略的回路図を示す。
【0047】図5は模式的構造図であり、A,B,C,
D4枚のパネルを隙間無く貼り合わせ、大面積の光電変
換装置を構成している。図中、1100,2100,3
100,4100は各々各パネル内の画素素子群であ
る。CP2はリセットスイッチ群、アンプ群、S/H回
路群、アナログマルチプレクサで構成されたICであ
る。各ICには128個のリセットスイッチ群、アンプ
群、S/H回路群と1/4個のアナログマルチプレクサ
が含まれている。ここで1/4個のアナログマルチプレ
クサとは4つのIC内のアナログマルチプレクサで51
2本の入力を扱える1つの大きなアナログマルチプレク
サを構成できる128入力の小さなアナログマルチプレ
クサのことを示す。CP1はシフトレジスタICであ
り、11個のシフトレジスタICを直列に接続すること
により1376段の大きなシフトレジスタを構成してい
る。DB2はコントローラ、基準電圧発生器、パルス発
生器を構成しているPCB(プリント回路板)であり、
DB1はCP1に信号や電源を供給する配線を構成して
いるPCBである。CRLはそれぞれのパネルを制御す
るコントロール回路である。
【0048】パネルAのCP2には11個のICがあ
り、右側から3個、4個、4個の3つの群に別れ、各群
にはそれぞれ352本、512本、512本の信号配線
SIGが接続されている。1番右側のICには32本の
ダミー配線としてGND線がさらに入力されている。電
気回路的には第1の実施例、もしくは第2の実施例と同
じである。
【0049】パネルBはパネルAのミラー構造になって
いる。また、パネルCはパネルAと同一構造であり、パ
ネルDはパネルBと同一構造である。4枚のパネルは1
枚の基台に貼り合わせて大きな1つのパネルを構成して
いる。ただし、パネルとパネルの間には貼り合わせを容
易にするため1行(もしくは1列)分の画素素子の間隔
の隙間を作っている。
【0050】図6は概略的回路図である。パネルA,B
の2パネルに6個のA/Dと6個のバッファーの役目を
するメモリがあり、このメモリの出力をディジタルマル
チプレクサにより1つのディジタル出力D1としてい
る。ここでメモリとは最初にいれた情報が最初に出力さ
れるいわゆるFIFO(First In First
Out)型メモリで構成される。この上部2パネルであ
たかも1枚の中型パネルのように動作する。ここでこの
1枚の中パネルで群の数はN=3、列数はn=1376
×2=2752、Tad=0.15μsec、Ttft=7
8μsecで構成されている。これは n×Tad/Ttft≦N<n×Tad/Ttft+1 を満足している。つまり、S/Nが良く使い勝手の良
い、低コストの光電変換装置であることがわかる。
【0051】同様に下部2パネルも6個のA/Dと6個
のバッファーの役目をするメモリがあり、このメモリの
出力をディジタルマルチプレクサにより1つのディジタ
ル出力D2としている。この下部2パネルであたかも1
枚の中型パネルのように動作する。
【0052】図9(a)、図9(b)は本発明をX線検
出用の光電変換装置に適用した場合の模式的構成図及び
模式的断面図である。
【0053】光電変換素子とTFTはa−Siセンサ基
板6011内に複数個形成され、シフトレジスタSR1
と検出用集積回路ICが実装されたフレキシブル回路基
板6010が接続されている。フレキシブル回路基板6
010の逆側は回路基板PCB1、PCB2に接続され
ている。前記a−Siセンサ基板6011の複数枚が基
台6012の上に接着され大型の光電変換装置を構成す
る基台6012の下には処理回路6018内のメモリ6
014をX線から保護するため鉛板6013が実装され
ている。a−Siセンサ基板6011上にはX線を可視
光に変換するための蛍光体6030例えばCsIが、塗
布または貼り付けられている。ここでは図9(b)に示
されるように全体をカーボンファイバー製のケース60
20に収納している。
【0054】図10は本発明の光電変換装置のX線診断
システムへの応用例を示したものである。
【0055】X線チューブ6050で発生したX線60
60は患者あるいは被験者6061の胸部6062を透
過し、蛍光体を上部に実装した光電変換装置6040に
入射する。この入射したX線には患者6061の体内部
の情報が含まれている。X線の入射に対応して蛍光体は
発光し、これを光電変換して、電気的情報を得る。この
情報はディジタルに変換されイメージプロセッサ607
0により画像処理され制御室のディスプレイ6080で
観察できる。
【0056】また、この情報は電話回線6090等の伝
送手段により遠隔地へ転送でき、別の場所のドクタール
ームなどディスプレイ6081に表示もしくは光ディス
ク等の保存手段に保存することができ、遠隔地の医師が
診断することも可能である。またフィルムプロセッサ6
100によりフィルム6110に記録することもでき
る。
【0057】なお、本発明は上述した実施例の画素構成
に限定されるものでなく、画素が行列方向に複数個配置
でき、同一列の画素(光電変換画素)の出力が複数の信
号配線に結線でき、同一行の画素の信号出力動作を制御
する制御端子が共通に複数の制御線に結線できれば、他
の構成の画素であってもよい。また、光電変換素子の構
成も特に本実施例のものに限定されない。さらに上述し
た実施例では信号配線の各々にアナログ変換手段を接続
させているが、画素ごとにアナログ変換手段を設けても
よい。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればS
N比が高く、使い勝手のよい、低コストの光電変換装置
および、X線撮像システム等で必要とされる大面積で高
SN比のディジタル情報を得ることが可能な低コストの
システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係わる光電変換装置の
概略的回路図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係わる光電変換装置の
画素素子の動作を示す概略的回路図である。
【図3】図2においてのタイミングを表すタイムチャー
トである。
【図4】本発明の第2の実施例に係わる光電変換装置の
概略的回路図である。
【図5】本発明の第3の実施例に係わる光電変換装置の
模式的構造図である。
【図6】本発明の第3の実施例に係わる光電変換装置の
概略的回路図である。
【図7】従来のX線撮像システムに使われる光電変換装
置の概略的回路図である。
【図8】従来の別のX線撮像システムの模式的ブロック
図を示す。
【図9】(a)はX線検出用装置に適用した場合の一形
態を説明する模式的構成図、(b)は模式的断面図であ
る。
【図10】本発明の光電変換装置を有するシステムの一
形態を説明するためのシステム構成図である。
【符号の説明】
10 第1の信号配線群 20 第2の信号配線群 30 第3の信号配線群 11,21,31 リセットスイッチ群 12,22,32 アンプ群 13,23,33 サンプル・アンド・ホールド回路
(S/H回路)群 14,24,34 アナログマルチプレクサ 15,16,25,26,35,36 アンプ 105 コネクタ 17,27,37 A/D変換器 101 シフトレジスタ 102 コントローラ 103 基準電圧発生器 104 パルス発生器 105 コネクタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光電変換画素を行列方向に複数個配置
    し、同一列の前記光電変換画素の出力を結線した複数の
    信号配線を列方向に配線し、同一行の前記光電変換画素
    の信号出力動作を制御する制御端子を結線した複数の制
    御線を行方向に配線した光電変換装置において、 前記信号配線の各々に、前記光電変換画素に基づく情報
    電荷をアナログ電圧に変換するアナログ電圧変換手段に
    より変換された前記アナログ電圧を記憶し出力として維
    持するアナログ記憶手段を接続し、 前記アナログ記憶手段の出力線を分けて複数の出力線群
    とし、該出力線群の各々にアナログ切替手段を接続し、
    該アナログ切替手段の出力の各々にA/D変換手段を接
    続したことを特徴とする光電変換装置。
  2. 【請求項2】 前記信号配線の各々に、前記アナログ電
    圧変換手段と前記アナログ記憶手段とを接続したことを
    特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の出力群をN群の出力線群で構
    成し、前記光電変換画素をn列で構成し、前記A/D変
    換手段の変換時間をTad秒、前記光電変換画素から出力
    される情報電荷を前記アナログ電圧変換手段を介してア
    ナログ電圧に変換する時間をTtft秒としたとき、前記
    Nは、 N≧n×Tad/Ttft を満たすことを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載の光電変換装置。
  4. 【請求項4】 前記Nは、 n×Tad/Ttft≦N<n×Tad/Ttft+1 を満たすことを特徴とする請求項3に記載の光電変換装
    置。
  5. 【請求項5】 前記光電変換画素は、光電変換素子と該
    光電変換素子の信号出力動作を制御するスイッチ素子と
    からなり、前記光電変換画素の制御端子は該スイッチ素
    子の制御端子であることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかの請求項に記載の光電変換装置。
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