JPH11127610A - 作業機の昇降制御構造 - Google Patents

作業機の昇降制御構造

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JPH11127610A
JPH11127610A JP29982497A JP29982497A JPH11127610A JP H11127610 A JPH11127610 A JP H11127610A JP 29982497 A JP29982497 A JP 29982497A JP 29982497 A JP29982497 A JP 29982497A JP H11127610 A JPH11127610 A JP H11127610A
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Japan
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hydraulic
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JP29982497A
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English (en)
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Toshio Watabe
敏男 渡部
Takahide Furukawa
貴英 古川
Kazunari Abe
和成 阿部
Tetsuo Yamaguchi
哲雄 山口
Norimi Nakamura
法身 中村
Mitsugi Furubayashi
貢 古林
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KENSETSUSHO HOKURIKU CHIHOU KE
KENSETSUSHO HOKURIKU CHIHOU KENSETSUKYOKUCHO
Kubota Corp
Original Assignee
KENSETSUSHO HOKURIKU CHIHOU KE
KENSETSUSHO HOKURIKU CHIHOU KENSETSUKYOKUCHO
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業地の状況に応じた適切な作業装置の昇降
制御モードを容易に現出でき、それによって、作業装置
を作業地の状況に応じた適切な対地高さ位置に容易に位
置させることができて良好な作業結果を得ることのでき
る作業機の昇降制御構造を提供する。 【解決手段】 走行機体1に作業装置Aを油圧シリンダ
3にて昇降駆動されるよう昇降リンク機構4を介して連
結した作業機の昇降制御構造において、高さ検出センサ
S4で検出される作業装置Aの対機体高さ位置が、高さ
設定器47で設定された作業装置Aの目標高さ位置と合
致するように、油圧シリンダ3の作動を制御するポジシ
ョン制御モードと、下降操作時に、油圧シリンダ3内の
圧力を圧力設定器53で設定された低い側の設定値まで
低下させるフローティング制御モードとに、昇降制御モ
ードが切り換え可能に構成された昇降制御手段9Bを備
えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体に、刈取
装置や集草装置あるいは除雪装置などの作業装置を、油
圧シリンダの作動により昇降駆動されるように昇降リン
ク機構を介して連結してある草刈り又は除雪用の作業機
の昇降制御構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような草刈り又は除雪用の
作業機の昇降制御構造においては、作業走行時に、作業
装置を予め設定された走行機体に対する所定の作業用の
下降位置に保持するポジション制御を行うように構成さ
れたものや、作業走行時に、作業装置昇降駆動用の油圧
シリンダ内の圧力を低下させる下降操作状態を現出維持
することにより、作業装置に装備された接地体を地面に
接地追従させて作業装置を所定の対地高さに位置させる
フローティング制御を行うように構成されたものがあっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術のうちの前者のものにおいては、作業装置を走行
機体に対する所定の下降位置に保持するものであること
から、地面の凹部においては作業装置が地面から不必要
に離間するようになって草類の刈り残しや雪の掻き残し
などが生じるようになり、又逆に、地面の凸部において
は作業装置が地面に接触して土削りが生じるようにな
り、もって、所定の対地高さに揃えた良好な草刈りや除
雪が行えない上に作業装置の損耗を招く虞があった。
【0004】一方、上記従来技術のうちの後者のものに
おいては、接地体の接地追従により作業装置を地面の凹
凸に沿った所定の対地高さに位置するように昇降させる
ものであることから、所定の対地高さに揃えた良好な草
刈りや除雪などが行えるものの、石やコンクリート片な
どが多く点在する作業地では、作業装置が石やコンクリ
ート片などに接触してそれらを跳ね飛ばしてしまう不都
合が生じるとともに、その接触により作業装置の損傷を
招く虞があった。しかも、油圧シリンダ内の圧力を低下
させる下降操作状態を維持して接地体を地面に接地追従
させることによって作業装置を所定の対地高さに位置さ
せるものであることにより、作業走行時には作業装置の
全重量が地面にかかるようになることから、作業地が軟
弱である場合には、接地体が地面にめり込むようになっ
てそれに起因した土削りが生じるようになっていた。
又、この後者のものはポジション制御を行うようには構
成されていないことから、上記の不都合を回避するため
には、手動による作業装置の「上昇」「停止」「下降」
の各操作を行って、作業装置を作業地の状況に応じた適
切な対地高さ位置に位置決めする必要があることから、
それらの不都合を回避するための操作が煩わしいものと
なっていた。
【0005】本発明の目的は、作業地の状況に応じた適
切な作業装置の昇降制御モードを容易に現出でき、それ
によって、作業装置を作業地の状況に応じた適切な対地
高さ位置に容易に位置させることができて良好な作業結
果を得ることのできる作業機の昇降制御構造を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のうちの請求項1記載の発明では、走行機体
に作業装置を、油圧シリンダの作動により昇降駆動され
るように昇降リンク機構を介して連結してある作業機の
昇降制御構造において、高さ検出センサにより検出され
る前記走行機体に対する前記作業装置の高さ位置が、高
さ設定器により設定された前記走行機体に対する前記作
業装置の目標高さ位置と合致するように、前記油圧シリ
ンダの作動を制御するポジション制御モードと、下降操
作時に、前記油圧シリンダ内の圧力を、圧力設定器によ
り設定された低い側の設定値まで低下させるフローティ
ング制御モードとに、昇降制御モードが切り換え可能に
構成された昇降制御手段を備えた。
【0007】〔作用〕上記請求項1記載の発明による
と、石やコンクリート片などが殆ど点在していない作業
地で作業を行う場合には、昇降制御手段による作業装置
の昇降制御モードをフローティング制御モードに切り換
えておくことにより、作業装置に装備されている接地体
が地面を接地追従するようになって、作業装置を、地面
の凹凸に応じて所定の対地高さに位置する状態に昇降さ
せるようになるので、作業装置が地面から不必要に離間
することによって生じる草類の刈り残しや雪の掻き残
し、あるいは、作業装置が地面に接触することによって
生じる土削りや作業装置の損耗、などの不都合を回避す
ることができるようになる。つまり、作業装置による所
定の対地高さに揃えた良好な草刈りや除雪を容易に行え
るようになる。又、フローティング制御モードにおいて
は、下降操作時に、作業装置を昇降駆動する油圧シリン
ダ内の圧力を圧力設定器により設定された低い側の設定
値まで低下させるようにしていることから、作業地が軟
弱である場合には、圧力設定器により設定される低い側
の設定値の値を高くしておくことによって、作業走行時
に油圧シリンダにかかる作業装置の重量の割合を大きく
することができ、その分、地面にかかる作業装置の重量
の割合を小さくすることができるので、作業走行時に接
地体が地面にめり込むようになることを阻止することが
でき、もって、それに起因した土削りが生じることを回
避することができるようになる。
【0008】一方、石やコンクリート片などが多く点在
する作業地では、昇降制御手段による作業装置の昇降制
御モードをポジション制御モードに切り換えておくこと
により、手動による作業装置の「上昇」「停止」「下
降」の各操作をこまめに繰り返さなくても、高さ設定器
を操作するだけの簡単な操作で、作業装置を作業地の状
況に応じた適切な対地高さ位置に位置させることができ
るとともに、この操作を行うことによって、作業装置が
石やコンクリート片などに接触してそれらを跳ね飛ばし
てしまう不都合や、その接触に起因した作業装置の損傷
を容易に回避することができるようになる。
【0009】〔効果〕従って、作業地の状況に応じた適
切な作業装置の昇降制御モードを容易に現出することが
でき、それによって、作業装置を作業地の状況に応じた
適切な対地高さ位置に容易に位置させることができて良
好な作業結果を得ることのできる作業機の昇降制御構造
を提供し得るに至った。
【0010】本発明のうちの請求項2記載の発明では、
上記請求項1記載の発明において、前記ポジション制御
モードにおける高さ設定器が、前記フローティング制御
モードにおいては前記圧力設定器として機能するよう構
成した。
【0011】〔作用〕上記請求項2記載の発明による
と、一つの設定器を、ポジション制御モードにおいて
は、その制御モードにおいてのみ使用される高さ設定器
として、又、フローティング制御モードにおいては、そ
の制御モードにおいてのみ使用される圧力設定器として
機能させるようにしていることから、それぞれ専用の設
定器を設ける場合に比較して構成の簡素化及び製造コス
トの低減化を図れるようになる。
【0012】〔効果〕従って、作業装置を作業地の状況
に応じた適切な対地高さ位置に容易に位置させることが
できて良好な作業結果を得ることのできる作業機の昇降
制御構造を、構成の簡素化及び製造コストの低減化を図
りながら構成できるようになった。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0014】図1には作業機の一例である無線遠隔操縦
式の作業機の全体側面が、又、図2にはその作業機の全
体平面がそれぞれ示されており、この作業機は、走行機
体1の前部に、作業装置Aの一例である刈取装置2を、
左右一対の単動型の油圧シリンダ3の作動により昇降駆
動されるように昇降リンク機構4を介して連結すること
によって、草刈機として機能するように構成されてい
る。
【0015】走行機体1は、機体フレーム5、機体フレ
ーム5の後部に搭載されたエンジン6、エンジン6の後
方に配備された冷却ファン7とラジエータ8、機体フレ
ーム5の前部に載置された制御装置9、機体フレーム5
の左右に装着されたクローラ式走行装置10、及び左右
のクローラ式走行装置10をそれぞれ独自に駆動する左
右の静油圧式無段変速装置11、などによって構成され
ている。
【0016】刈取装置2は、横軸芯周りに回動駆動され
ることによって地面に生えた草類を叩き切るフレールモ
ーア型式の刃体12、刃体12を上方から覆う刈取ケー
ス13、刈取ケース13の右上部に配備された油圧モー
タM1、刃体12と油圧モータM1とに亘って伝動可能
に回し掛けられたベルト式伝動機構14、刈取ケース1
3の左右両側にそれぞれ装備された接地体としてのソリ
部材15、及び刈取ケース13の前部左右にそれぞれ装
備された接地体としてのゲージ輪16、などによって、
油圧モータM1の作動により刃体12が回動駆動される
油圧駆動型に構成されている。
【0017】昇降リンク機構4は、走行機体1の前上部
から前方に向けて上下揺動自在に延設されたトップリン
ク17、走行機体1の前下部から前方に向けて上下揺動
自在に延設された左右一対のロアーリンク18、それら
の各リンク17,18の前端に枢支連結された略A字状
のヒッチ19、走行機体1の前上部に配備された左右一
対のリフトアーム20から対応するロアーリンク18に
亘ってそれぞれ架け渡された吊り下げリンク21、など
によって、左右の油圧シリンダ3の伸縮作動により左右
のリフトアーム20が上下揺動操作されるのに伴って上
下揺動駆動される油圧駆動型に構成されている。
【0018】つまり、この作業機は、左右のクローラ式
走行装置10の回動駆動、刈取装置2における刃体12
の回動駆動、及び刈取装置2の昇降駆動、などが油圧で
行われるように構成されている。
【0019】図3に示すように、この作業機の油圧回路
には、刈取装置2に装備された油圧モータM1に向けて
作動油を圧送する作業装置駆動用の油圧ポンプP1、左
側のクローラ式走行装置10を駆動する油圧モータM2
に向けて作動油を圧送する左走行装置駆動用の油圧ポン
プP2、右側のクローラ式走行装置10を駆動する油圧
モータM3に向けて作動油を圧送する右走行装置駆動用
の油圧ポンプP3、冷却ファン7を駆動する油圧モータ
M4に向けて作動油を圧送する冷却ファン駆動用の油圧
ポンプP4、左右の油圧シリンダ3に向けて作動油を圧
送する作業装置昇降用の油圧ポンプP5、作業装置駆動
用の油圧ポンプP1と油圧モータM1との間で作動油を
循環させる作業装置駆動用の循環油路R1に作動油を補
給するチャージポンプP6、及び左右の走行装置駆動用
の油圧ポンプP2,P3と対応する油圧モータM2,M
3との間で作動油をそれぞれ循環させる左右の走行装置
駆動用の循環油路R2,R3に作動油を補給するチャー
ジポンプP7、が装備されている。尚、図3における符
号22は、作業装置駆動用の循環油路R1における走行
機体側の油路部分と作業装置側の油路部分とを着脱自在
に接続する逆止弁付きのコネクタである。作業装置駆動
用の油圧ポンプP1、左走行装置駆動用の油圧ポンプP
2、及び右走行装置駆動用の油圧ポンプP3には、可変
容量型のものが採用されている。
【0020】図4にも示すように、走行用の油圧ポンプ
P2、油圧ポンプP3、及びチャージポンプP7は、エ
ンジン6の前部に前後向きに直結直列連結されており、
エンジン6の前部に配備された第一出力軸6aから出力
される動力にて駆動されるようになっている。作業用の
油圧ポンプP1とチャージポンプP6は、エンジン6の
後部に前後向きに直結直列連結されており、エンジン6
の後部に配備された第二出力軸6bから出力される動力
にて駆動されるようになっている。冷却用の油圧ポンプ
P4と昇降用の油圧ポンプP5は、エンジン6の左側部
に前後向きに直結直列連結されており、エンジン6の左
側部に配備された第三出力軸6cから出力される動力に
て駆動されるようになっている。つまり、エンジン6と
各ポンプP1〜P7とをユニット化しているのであり、
これによって、それらの連結構造及び支持構造の簡素化
を図るようにしている。尚、図4における符号23は、
ユニット化されたエンジン6及び各ポンプP1〜P7を
防振支持する防振ゴムである。
【0021】図3に示すように、作業装置駆動用の油圧
ポンプP1は、チャージポンプP6より圧送される作動
油の流動状態を切り換えるサーボ弁24の作動によって
斜板角が変更されるようになっており、この斜板角の変
更によって、作業装置駆動用の油圧モータM1に対する
作動油の吐出量及び循環方向が変更されるようになって
いる。つまり、サーボ弁24の作動を制御することによ
って、油圧モータM1の出力回転数を走行機体1に連結
される作業装置Aに応じて調節できるとともに、作業装
置Aの回転方向を作業状況に応じて変更できるようにな
っている。尚、走行機体1に連結される作業装置Aとし
ては、刈取装置2以外に集草装置(図示せず)や除雪装
置(図示せず)などがある。
【0022】左右の走行装置駆動用の油圧ポンプP2,
P3は、それぞれ、チャージポンプP7より圧送される
作動油の流動状態を切り換えるサーボ弁25,26の作
動によって斜板角が変更されるようになっており、この
斜板角の変更によって、左右の走行装置駆動用の油圧モ
ータM2,M3に対する作動油の吐出量及び循環方向が
変更されるようになっている。つまり、走行装置駆動用
の左右の油圧ポンプP2,P3、油圧モータM2,M
3、循環油路R2,R3、サーボ弁25,26、及びチ
ャージポンプP7、などによって、左右の静油圧式無段
変速装置11が構成されており、サーボ弁25,26の
作動を制御することによって、左右の各静油圧式無段変
速装置11により独自に駆動される左右の各クローラ式
走行装置10の無段階での変速操作及び正逆転切り換え
操作を行えるようになっている。左右の走行装置駆動用
の油圧モータM2,M3には、それぞれ、それらの出力
回転数を検出して制御装置9へ出力する電磁ピックアッ
プ式の回転数検出センサS1,S2が装備されている。
【0023】冷却ファン駆動用の油圧ポンプP4と油圧
モータM4とを接続する油路R4には、油圧ポンプP4
から油圧モータM4に向けて圧送される作動油の流動方
向を切り換えることによって、油圧モータM4の回転方
向を変更する電磁切換弁27が装備されており、この電
磁切換弁27の作動を制御して油圧モータM4を正方向
に回転させることによって、冷却ファン7の駆動状態
を、機体後部の吸気口28(図1参照)から冷却外気を
取り入れてラジエータ8やエンジン6などに向けて流動
させる冷却駆動状態に切り換えることができ、又、油圧
モータM4を逆方向に回転させることによって、冷却フ
ァン7の駆動状態を、ラジエータ8の防塵ネット(図示
せず)に付着した塵埃などを機体後部の吸気口28から
機外に放出する逆洗駆動状態に切り換えることができる
ようになっている。
【0024】作業装置昇降用の油圧ポンプP5と左右の
油圧シリンダ3とを接続する油路R5には、フロープラ
イオリティ弁29、電磁アンロード弁30、電磁比例圧
力制御弁31、及び電磁チェック弁32、が装備されて
いる。フロープライオリティ弁29における余剰油は、
補助動力取り出し用のサービスポートに装着された逆止
弁付きの補助コネクタ33に接続される補助作業装置
(図示せず)に電磁切換弁34を介して供給されるよう
になっている。
【0025】左右の各クローラ式走行装置10にはネガ
ティブブレーキ10Aが装備されており、各ネガティブ
ブレーキ10Aは、チャージポンプP7より圧送される
作動油の各ネガティブブレーキ10Aに対する流動状態
を切り換える電磁切換弁35の作動を制御することによ
って、コイルバネ10aの付勢により対応するクローラ
式走行装置10に対して制動力を付与する制動状態と、
チャージポンプP7からの作動油により対応するクロー
ラ式走行装置10への制動力の付与が阻止される非制動
状態とに切り換えられるようになっている。
【0026】作業装置駆動用の油圧ポンプP1とその斜
板角を変更するサーボ弁24とを接続する一対の制御油
路R6には、それらを短絡する短絡油路R7が接続され
ており、この短絡油路R7には、短絡油路R7を開状態
(一対の制御油路R6を短絡しない状態)と閉状態(一
対の制御油路R6を短絡する状態)とに切り換える短絡
用の電磁切換弁36が介装されている。左右の静油圧式
無段変速装置11において、左右の走行装置駆動用の油
圧ポンプP2,P3とそれらの斜板角を変更するサーボ
弁25,26とを接続する各一対ずつの制御油路R8,
R9には、それらをそれぞれ短絡する短絡油路R10,
R11が接続されており、それらの各短絡油路R10,
R11には、短絡油路R10,R11を開状態(一対の
各制御油路R8,R9を短絡しない状態)と閉状態(一
対の各制御油路R8,R9を短絡する状態)とに切り換
える短絡用の電磁切換弁37,38が介装されている。
尚、短絡用の各電磁切換弁36〜38には、非通電時に
各短絡油路R9〜R11の短絡状態を現出するよう短絡
位置側にバネ付勢されたネガティブ型のものが採用され
ている。
【0027】図5に示すように、各サーボ弁24〜2
6、及び各種電磁弁27,30〜32,34〜38の作
動は、送信機能を備えた遠隔操縦装置Bから送信される
制御信号に基づく受信機能を備えたマイクロコンピュー
タからなる制御装置9の制御作動によって制御されるよ
うになっている。図6にも示すように、遠隔操縦装置B
には、メインスイッチ39、中立復帰型の車速スティッ
ク40、減速操作スイッチ41、減速調節ダイヤル4
2、中立復帰型の操向スティック43、中立(昇降停止
位置)復帰型の昇降スイッチ44、昇降制御モード切換
スイッチ45、自動モード設定スイッチ46、作業高さ
設定ダイヤル47、正転駆動スイッチ48、駆動停止ス
イッチ49、逆転駆動スイッチ50、作業出力調節ダイ
ヤル51、及びエンジン停止スイッチ52、などが装備
されている。図5に示すように、制御装置9には、遠隔
操縦装置Bからの制御信号に基づいて、左右のクローラ
式走行装置10の駆動を制御する走行制御手段9A、作
業装置Aの昇降を制御する昇降制御手段9B、作業装置
Aの駆動を制御する作業制御手段9C、及びエンジン6
を停止させるエンジン停止手段9D、などが制御プログ
ラムとして備えられている。
【0028】図3及び図5〜8に示すように、走行制御
手段9Aは、車速スティック40が中立位置から前進領
域又は後進領域に操作される走行開始時には、先ず、そ
の操作と同時に左右の静油圧式無段変速装置11におけ
る短絡用の電磁切換弁37,38に通電して、短絡油路
R10,R11を開状態に切り換えることによって、各
サーボ弁25,26の作動による各油圧ポンプP2,P
3の斜板角の中立状態からの変更操作が可能となる走行
可能状態を現出し、その所定時間(例えば0.1秒)経
過後に、各サーボ弁25,26に通電して各油圧ポンプ
P2,P3の斜板角変更操作を開始し、更にその所定時
間(例えば0.3秒)経過後に、ネガティブブレーキ操
作用の電磁切換弁35に通電して、各ネガティブブレー
キ10Aを制動状態から非制動状態に切り換えるととも
に、車速スティック40の操作により設定された目標速
度と、各回転数検出センサS1,S2により検出された
各油圧モータM2,M3の出力回転数から演算した左右
のクローラ式走行装置10の実駆動速度とが合致するよ
うに、各サーボ弁25,26の作動を制御するようにな
っている。尚、走行開始時において、既に走行可能状態
が現出されている場合には、車速スティック40が中立
位置から前進領域又は後進領域に操作されると、上記の
各サーボ弁25,26への通電、以後の制御作動を行う
ようになっている。
【0029】逆に、車速スティック40が前進領域又は
後進領域から中立位置に操作される走行停止時には、そ
の操作と同時に、各サーボ弁25,26の作動を制御し
て各油圧ポンプP2,P3の斜板角を中立側に変更する
ことによって各油圧モータM2,M3の出力回転数を低
下させるとともに、時間計測を開始し、所定時間(例え
ば2秒)以内で各回転数検出センサS1,S2により検
出される各油圧モータM2,M3の出力回転数が零(各
油圧ポンプP2,P3の斜板角が中立状態)になった場
合には、左右のクローラ式走行装置10の駆動停止状態
が現出されたと判断して、ネガティブブレーキ操作用の
電磁切換弁35への通電を停止して各ネガティブブレー
キ10Aを非制動状態から制動状態に切り換え、その
後、時間計測開始から所定時間(例えば5秒)の間にお
いて車速スティック40の前進領域又は後進領域への操
作が行われなかった場合には、短絡用の電磁切換弁3
7,38への通電を停止して、短絡油路R10,R11
を閉状態に切り換えることによって、各サーボ弁25,
26の作動による各油圧ポンプP2,P3の斜板角の中
立状態からの変更操作が不能となる走行不能状態を現出
するようになっている。一方、図8に示すように、各油
圧ポンプP2,P3の斜板角を中立側に操作しているに
もかかわらず、所定時間(例えば2秒)経過しても各回
転数検出センサS1,S2により検出される各油圧モー
タM2,M3の出力回転数が零(各油圧ポンプP2,P
3の斜板角が中立状態)にならない場合には、傾斜地で
の機体のずり落ちや各回転数検出センサS1,S2の異
常が発生していると判断して、強制的に各サーボ弁2
5,26、ネガティブブレーキ操作用の電磁切換弁3
5、及び短絡用の電磁切換弁37,38への通電を停止
して、走行不能状態と制動状態とを同時に現出する強制
停止作動を実行するようになっている。
【0030】つまり、走行開始時には、走行可能状態を
現出してから所定時間経過後に各クローラ式走行装置1
0の駆動を開始させるようにしていることから、走行開
始時におけるショックの発生を防止できるようになって
いる。又、各クローラ式走行装置10の駆動を開始して
から所定時間経過後に各ネガティブブレーキ10Aを制
動状態から非制動状態に切り換えるようにしていること
から、登坂状態での走行開始時に機体がずり落ちること
を防止できるようになっている。一方、走行停止時に
は、各クローラ式走行装置10の駆動停止状態が現出さ
れた後に各ネガティブブレーキ10Aを非制動状態から
制動状態に切り換えるようにしていることから、走行停
止時におけるショックの発生を防止できるようになって
いる。又、各ネガティブブレーキ10Aを制動状態に切
り換えてから所定時間経過後に走行不能状態を現出する
ようにしていることから、所定時間の間における走行再
開時には各クローラ式走行装置10の再駆動を速やかに
行うことができるとともに、所定時間経過後は走行停止
状態を保証できるようになっている。更に、各油圧ポン
プP2,P3の斜板角の中立側への操作にかかわらず、
所定時間経過後に左右のクローラ式走行装置10の駆動
停止状態が現出されない場合には、機体を強制停止させ
るようになることから、登降走行状態での走行停止時に
おいては、傾斜に起因した機体のずり落ちを防止でき、
又、それ以外の走行状態での走行停止時においては、回
転数検出センサS1,S2の異常を容易に認識できるよ
うになっている。
【0031】走行制御手段9Aは、車速スティック40
の操作による左右のクローラ式走行装置10の駆動状態
において、減速操作スイッチ41が「OFF」位置から
「ON」位置に操作された減速走行時には、車速スティ
ック40にて設定された目標速度に減速調節ダイヤル4
2にて設定されたパーセンテージを乗算して得られる値
を新たな目標速度として設定し、その新たな目標速度と
左右のクローラ式走行装置10の実駆動速度とが合致す
るように各サーボ弁25,26の作動を制御することに
よって、左右のクローラ式走行装置10の減速走行状態
を現出するようになっている。逆に、減速操作スイッチ
41が「ON」位置から「OFF」位置に操作された通
常走行時には、車速スティック40にて設定される目標
速度を新たな目標速度として設定し、その新たな目標速
度と左右のクローラ式走行装置10の実駆動速度とが合
致するように各サーボ弁25,26の作動を制御するこ
とによって、左右のクローラ式走行装置10の通常走行
状態を現出するようになっている。
【0032】図3,図5,図6及び図9に示すように、
走行制御手段9Aは、車速スティック40の操作による
左右のクローラ式走行装置10の駆動状態において、操
向スティック43が中立位置に位置している直進走行時
には、機体の左右方向での傾斜方向及び傾斜角を検出す
るように走行機体1に装備された傾斜角検出センサS3
からの検出値の移動平均値に基づいて、各サーボ弁2
5,26の作動を制御するようになっている。
【0033】例えば、図9に示すように、走行制御手段
9Aは、傾斜角検出センサS3により検出される傾斜角
の移動平均値が±10度以内となる平地での直進走行時
や傾斜地での傾斜方向に沿った登降直進走行時などにお
いては、左右の回転数検出センサS1,S2により検出
される左右の油圧モータM2,M3の出力回転数が同期
するように、各サーボ弁25,26の作動を制御して左
右の油圧ポンプP2,P3の斜板角を変更することによ
って、左右のクローラ式走行装置10の等速駆動状態を
現出するようになっている。これによって、平地での直
進走行時や傾斜地での傾斜方向に沿った登降直進走行時
などにおける作業機の直進性を確保できるようになって
いる。
【0034】一方、傾斜角検出センサS3により検出さ
れる傾斜角の移動平均値が±10度よりも大きくなる傾
斜地で等高線上を走行させる等高線走行時においては、
作業機に、その自重に起因して作業機を傾斜下方側に引
き下げる力が作用するようになり、又、その引き下げ力
は傾斜地の傾斜角が大きいほど増大するものであること
から、傾斜角検出センサS3により検出される傾斜角の
移動平均値が大きいほど、山側に位置するクローラ式走
行装置10を駆動する油圧モータM2(又はM3)の出
力回転数が谷側に位置するクローラ式走行装置10を駆
動する油圧モータM3(又はM2)の出力回転数よりも
低下するように、各サーボ弁25,26の作動を制御し
て左右の油圧ポンプP2,P3の斜板角を変更すること
によって、傾斜地の傾斜角に応じて変化する等高線走行
時の作業機に作用する引き下げ力に応じた適切な引き上
げ力を得ることのできる左右のクローラ式走行装置10
の不等速駆動状態を現出するようになっている。
【0035】つまり、傾斜角検出センサS3により検出
される傾斜角の移動平均値が±10度よりも大きくなる
傾斜地での等高線走行時には、走行制御手段9Aが、そ
の傾斜角の移動平均値が大きいほど谷側に位置するクロ
ーラ式走行装置10の駆動速度を山側に位置するクロー
ラ式走行装置10の駆動速度よりも速くする、という傾
斜地の傾斜角に応じて変化する引き下げ力に応じた引き
上げ力が得られる適切な傾斜上方側への操向操作を自動
的に行うようになっており、これによって、その引き下
げ力に対応する適切な引き上げ力を作業機が有するよう
になることから、遠隔操縦装置Bの手動操作を行わなく
ても、その引き下げ力に起因した作業機のずり落ちを阻
止することができ、もって、等高線走行時における作業
機の直進性を容易に確保できるようになっている。
【0036】又、走行制御手段9Aは、作業機の重量が
走行機体1の前部に連結される作業装置Aの種類によっ
て変化するものであり、又、等高線走行時の作業機にそ
の自重に起因して作用する引き下げ力が作業機の重量が
大きいほど増大するものであることから、傾斜角検出セ
ンサS3により検出される傾斜角の移動平均値が±10
度よりも大きくなる傾斜地での等高線走行時において
は、走行機体1の前部に連結される作業装置Aの重量が
大きいほど、山側に位置するクローラ式走行装置10を
駆動する油圧モータM2(又はM3)の出力回転数が谷
側に位置するクローラ式走行装置10を駆動する油圧モ
ータM3(又はM2)の出力回転数よりも低下するよう
に、各サーボ弁25,26の作動を制御して左右の油圧
ポンプP2,P3の斜板角を変更することによって、作
業機の重量に応じて変化する等高線走行時の作業機に作
用する引き下げ力に応じた適切な引き上げ力を得ること
のできる左右のクローラ式走行装置10の不等速駆動状
態を現出するようになっている。
【0037】つまり、傾斜角検出センサS3により検出
される傾斜角の移動平均値が±10度よりも大きくなる
傾斜地での等高線走行時には、走行制御手段9Aが、走
行機体1の前部に連結される作業装置Aの重量が大きい
ほど谷側に位置するクローラ式走行装置10の駆動速度
を山側に位置するクローラ式走行装置10の駆動速度よ
りも速くする、という作業機の重量に応じて変化する引
き下げ力に応じた引き上げ力が得られる適切な傾斜上方
側への操向操作をも自動的に行うようになっており、こ
れによって、その引き下げ力に対応する適切な引き上げ
力を作業機が有するようになることから、遠隔操縦装置
Bの手動操作を行わなくても、その引き下げ力に起因し
た作業機のずり落ちを阻止することができ、もって、等
高線走行時における作業機の直進性を走行機体1の前部
に連結される作業装置Aの種類(重量)にかかわらず容
易に確保できるようになっている。尚、走行制御手段9
Aは、走行機体1に連結した作業装置Aの種類に応じて
切り換え操作される走行機体1に装備した選択手段であ
る作業装置選択スイッチ67(図1及び図5参照)の操
作位置に基づいて作業装置Aの種類を判別するようにな
っており、これによって、傾斜角検出センサS3により
検出される傾斜角の移動平均値が±10度よりも大きく
なる傾斜地での等高線走行時には、その作業装置Aの重
量を考慮した適切な左右のクローラ式走行装置10の不
等速駆動状態を現出できるようになっている。ちなみ
に、走行機体1に連結される作業装置Aの重量は、刈取
装置2が約350kg、集草装置が約250kg、除雪
装置が約400kgである。
【0038】更に、走行制御手段9Aは、作業装置Aが
走行機体1の前部に連結されるものであり、又、等高線
走行時の作業機にその自重に起因して作用する引き下げ
力が作業機の重量バランスによって作業機に与える影響
が前進走行時と後進走行時とで異なるものであることか
ら、傾斜角検出センサS3により検出される傾斜角の移
動平均値が±10度よりも大きくなる傾斜地での等高線
走行時においては、図10に示すように、山側に位置す
るクローラ式走行装置10を駆動する油圧モータM2
(又はM3)と、谷側に位置するクローラ式走行装置1
0を駆動する油圧モータM3(又はM2)の出力回転数
の差が、後進走行時には前進走行時の1/2に変更され
るように、各サーボ弁25,26の作動を制御して左右
の油圧ポンプP2,P3の斜板角を変更することによっ
て、作業機の重量バランスの関係から前進走行時と後進
走行時とで異なる等高線走行時の作業機に作用する引き
下げ力に応じた適切な引き上げ力を得ることのできる左
右のクローラ式走行装置10の不等速駆動状態を現出す
るようになっている。
【0039】つまり、傾斜角検出センサS3により検出
される傾斜角の移動平均値が±10度よりも大きくなる
傾斜地での等高線走行時には、走行制御手段9Aが、進
行方向に応じて谷側に位置するクローラ式走行装置10
と山側に位置するクローラ式走行装置10との速度差を
変更する、という作業機の重量バランスの関係から前進
走行時と後進走行時とで異なる引き下げ力に応じた引き
上げ力が得られる適切な傾斜上方側への操向操作をも自
動的に行うようになっており、これによって、重い側を
前にすることによって作業機がその進行方向前部側を傾
斜下方側に向けながらずり落ちるようになる前進走行時
には、作業機の進行方向前部側を上向き方向に修正しな
がら作業機のずり落ちを阻止できるだけの引き上げ力を
作業機が有するようになり、逆に、重い側を後にするこ
とによって作業機がその進行方向後部側を傾斜下方側に
向けながらずり落ちるようになる後進走行時には、作業
機のずり落ちのみを阻止する引き上げ力を作業機が有す
るようになることから、遠隔操縦装置Bの手動操作を行
わなくても、進行方向によって変化する引き下げ力に起
因した作業機のずり落ちを阻止することができ、もっ
て、等高線走行時における作業機の直進性を作業機の進
行方向にかかわらず容易に確保できるようになってい
る。
【0040】しかも、走行制御手段9Aは、上述のよう
に左右のクローラ式走行装置10の駆動速度を制御する
際には、各静油圧式無段変速装置11の出力側である油
圧モータM2,M3の出力回転数を検出する各回転数検
出センサS1,S2からの検出値に基づいて制御作動を
行うよう構成されたものであることから、左右の静油圧
式無段変速装置11における各油圧ポンプP2,P3及
び油圧モータM2,M3の性能のバラツキや油温の変化
などの影響を受けることなく、その制御作動によって作
業機の直進性を精度よく確保できるようになっている。
【0041】図3,図5及び図6に示すように、走行制
御手段9Aは、車速スティック40の操作による左右の
クローラ式走行装置10の駆動状態において、操向ステ
ィック43がピボットモード領域内で左ステアリング領
域に操作された左旋回走行時には、左走行装置駆動用の
油圧ポンプP2の斜板角が中立状態となるようにサーボ
弁25の作動を制御して、左側のクローラ式走行装置1
0を駆動停止させる左ピボット旋回走行状態を現出する
ようになっている。逆に、操向スティック43がピボッ
トモード領域内で右ステアリング領域に操作された右旋
回走行時には、右走行装置駆動用の油圧ポンプP3の斜
板角が中立状態となるようにサーボ弁26の作動を制御
して、右側のクローラ式走行装置10を駆動停止させる
右ピボット旋回走行状態を現出するようになっている。
【0042】又、車速スティック40の操作による左右
のクローラ式走行装置10の駆動状態において、操向ス
ティック43がスピンモード領域内で左ステアリング領
域に操作された左旋回走行時には、左走行装置駆動用の
油圧ポンプP2の斜板角が等速逆転状態(左走行装置駆
動用の油圧モータM2が右走行装置駆動用の油圧モータ
M3と同じ回転数を逆方向に出力する状態)となるよう
にサーボ弁25の作動を制御して、左側のクローラ式走
行装置10を右側のクローラ式走行装置10に対して等
速逆転駆動させる左スピン旋回走行状態を現出するよう
になっている。逆に、操向スティック43がスピンモー
ド領域内で右ステアリング領域に操作された右旋回走行
時には、右走行装置駆動用の油圧ポンプP3の斜板角が
等速逆転状態(右走行装置駆動用の油圧モータM3が左
走行装置駆動用の油圧モータM2と同じ回転数を逆方向
に出力する状態)となるようにサーボ弁26の作動を制
御して、右側のクローラ式走行装置10を左側のクロー
ラ式走行装置10に対して等速逆転駆動させる左スピン
旋回走行状態を現出するようになっている。
【0043】図3,図5及び図6に示すように、昇降制
御手段9Bは、電磁アンロード弁30、電磁比例圧力制
御弁31、及び電磁チェック弁32の作動を制御するこ
とによって、走行機体1に装備された高さ検出センサS
4により検出される走行機体1に対する刈取装置2(作
業装置Aの一例)の高さ位置が、高さ設定器としての作
業高さ設定ダイヤル47により設定された走行機体1に
対する刈取装置2の目標高さ位置と合致するように左右
の油圧シリンダ3の作動を制御するポジション制御手段
9Ba、及び、下降操作時に左右の油圧シリンダ3内の
圧力を予め設定された低い側の設定値まで低下させるフ
ローティング状態と、昇降操作時にその操作時間の間だ
け油圧シリンダ3に対して作動油を供排した後に、油圧
シリンダ3に対する油圧回路R5a内の圧力を予め設定
された高い側の設定値に調節してその状態を維持する待
機状態とを現出するフローティング制御手段9Bbによ
って構成されており、昇降制御モード切換スイッチ45
の操作によって、ポジション制御手段9Baによるポジ
ション制御モードとフローティング制御手段9Bbによ
るフローティング制御モードとに昇降制御モードが切り
換えられるようになっている。尚、高さ検出センサS4
は、リフトアーム20の上下揺動角から走行機体1に対
する刈取装置2の高さ位置を検出するものである。
【0044】詳述すると、ポジション制御手段9Ba
は、昇降制御モード切換スイッチ45の操作によりポジ
ション制御モードを選択している状態では、作業高さ設
定ダイヤル47により設定された走行機体1に対する刈
取装置2の目標高さ位置と、高さ検出センサS4により
検出される現時点での走行機体1に対する刈取装置2の
高さ位置とを比較し、刈取装置2の高さ位置が目標高さ
位置よりも低い場合において昇降スイッチ44が上昇側
に操作された場合には、作業高さ設定ダイヤル47の操
作位置に基づいて電磁アンロード弁30、電磁比例圧力
制御弁31、及び電磁チェック弁32の作動を制御する
ことによって、刈取装置2が作業高さ設定ダイヤル47
により設定した走行機体1に対する刈取装置2の目標高
さ位置に位置するように左右の油圧シリンダ3を伸長作
動させるようになっている。逆に、昇降スイッチ44が
下降側に操作された場合には、その操作に基づいて電磁
アンロード弁30、電磁比例圧力制御弁31、及び電磁
チェック弁32の作動を制御することによって、その操
作時間の間だけ左右の油圧シリンダ3を短縮作動させる
ようになっている。一方、刈取装置2の高さ位置が目標
高さ位置よりも高い場合において昇降スイッチ44が下
降側に操作された場合には、作業高さ設定ダイヤル47
の操作位置に基づいて電磁アンロード弁30、電磁比例
圧力制御弁31、及び電磁チェック弁32の作動を制御
することによって、刈取装置2が作業高さ設定ダイヤル
47により設定した走行機体1に対する刈取装置2の目
標高さ位置に位置するように左右の油圧シリンダ3を短
縮作動させるようになっている。逆に、昇降スイッチ4
4が上昇側に操作された場合には、その操作に基づいて
電磁アンロード弁30、電磁比例圧力制御弁31、及び
電磁チェック弁32の作動を制御することによって、そ
の操作時間の間だけ左右の油圧シリンダ3を伸長作動さ
せるようになっている。
【0045】つまり、ポジション制御モードにおいて
は、ポジション制御手段9Baが、昇降スイッチ44の
操作に基づいて、刈取装置2を作業高さ設定ダイヤル4
7により設定された目標高さ位置に位置させるようにな
ることから、コンクリート片や石などの障害物が多く点
在する作業地においては、作業高さ設定ダイヤル47に
て刈取装置2の適切な目標高さ位置を設定して昇降スイ
ッチ44を操作するだけの簡単な操作で、障害物との接
触を回避できる高さ位置に刈取装置2を浮上させた状態
で刈り取り作業を行う高刈り作業状態を容易に現出する
ことができ、もって、コンクリート片や石などの障害物
が多く点在する作業地での刈り取り作業時に、刈取装置
2がコンクリート片や石などの障害物に接触することに
より、それらの障害物が跳ね飛ばされる、あるいは刈取
装置2が損傷する、などの不都合が生じることを容易に
防止することができるようになっている。
【0046】一方、フローティング制御手段9Bbは、
昇降制御モード切換スイッチ45の操作によりフローテ
ィング制御モードを選択している状態では、図11に示
すように、電磁アンロード弁30の油圧シリンダ3に対
する開状態と電磁チェック弁32の閉状態を現出すると
ともに電磁比例圧力制御弁31の作動を制御して、作業
装置昇降用の油圧ポンプP5から電磁チェック弁32に
亘る油圧回路R5a内の圧力を、刈取装置2の重量と均
衡するように予め設定された高い側の設定値である待機
圧(例えば2.5MP)まで上昇させる待機状態を現出
するようになっており、これによって、上昇操作時での
電磁チェック弁32の開状態の現出に伴って、刈取装置
2が急激に上昇するあるいは刈取装置2が一旦下降して
から上昇する、といった不都合が生じることや、下降操
作時での電磁チェック弁32の開状態の現出に伴って、
刈取装置2が急激に下降するあるいは刈取装置2が一旦
上昇してから下降する、といった不都合が生じることを
阻止できるようになっている。
【0047】又、この状態において、自動モード設定ス
イッチ46を操作(ON)すると、フローティング制御
手段9Bbが、その操作に基づいて電磁アンロード弁3
0の油圧シリンダ3に対する開状態と電磁チェック弁3
2の開状態とを現出するとともに電磁比例圧力制御弁3
1の作動を制御して、左右の油圧シリンダ3内の圧力を
予め設定された低い側の設定値(例えば1.0MP)ま
で低下させる下降操作を行うことにより、刈取装置2
を、その重量の一部を地面に預ける状態にして地面の凹
凸に沿って接地追従させるフローティング状態を現出す
るようになっている。つまり、コンクリート片や石など
の障害物が殆ど点在していない作業地においては、この
フローティング状態を現出させることによって、刈取装
置2を地面の凹凸に沿ってゲージ輪16が接地する所定
の対地高さ位置に安定的に位置させることができるの
で、刈取装置2が地面から不必要に離間することによっ
て生じる草類の刈り残しや、刈取装置2が地面に接触す
ることによって生じる土削りや刈取装置2の損耗、など
を回避することができ、もって、地面に生えた草類を所
定の対地高さに刈り揃えることのできる良好な草刈り作
業を行えるとともに、刈取装置2の耐久性の向上を図れ
るようになっている。
【0048】このフローティング状態は、昇降スイッチ
44の操作を行うことによって解除できるようになって
おり、この解除操作が行われると、フローティング制御
手段9Bbは、昇降スイッチ44の操作方向に基づいて
電磁比例圧力制御弁31の作動を制御して油圧シリンダ
3に対する作動油の給排作動を行うとともに、昇降スイ
ッチ44の操作後(昇降停止位置への復帰後)に電磁チ
ェック弁32の閉状態を現出し、最終的に、油圧シリン
ダ3に対する油圧回路R5a内の圧力が前述の待機圧
(高い側の設定値)となるように、電磁比例圧力制御弁
31の作動を制御するようになっている。
【0049】例えば、昇降スイッチ44が上昇側に操作
された場合において、その操作が油圧回路R5a内の圧
力が待機圧に達するまでに終了すると、図11において
実線で示すように、フローティング制御手段9Bbは、
その操作の終了に伴って電磁チェック弁32の閉状態を
現出する(電磁アンロード弁30は油圧シリンダ3に対
して開状態のまま)とともに電磁比例圧力制御弁31の
作動を制御して、油圧回路R5a内の圧力が前述の待機
圧(高い側の設定値)に達するまで作動油を油圧シリン
ダ3に向けて供給して待機状態を現出し、その待機状態
を維持するようになっている。又、昇降スイッチ44の
上昇側への操作が、油圧回路R5a内の圧力が待機圧に
達した後も継続された場合には、図11において破線で
示すように、フローティング制御手段9Bbは、昇降ス
イッチ44の上昇側への操作が継続されている間、電磁
チェック弁32を開状態に保持するとともに電磁比例圧
力制御弁31の作動を制御して、油圧シリンダ3に作動
油を供給して刈取装置2を上昇させ、その操作が終了す
るのに伴って電磁チェック弁32の閉状態を現出して油
圧シリンダ3への作動油の供給を絶つことによって、刈
取装置2をそのときの昇降スイッチ44の操作による所
望の高さ位置に保持するとともに、電磁比例圧力制御弁
31の作動を制御して、油圧回路R5a内の圧力が前述
の待機圧(高い側の設定値)まで減圧されるように油圧
回路R5a内の作動油を排出して待機状態を現出し、そ
の待機状態を維持するようになっている。
【0050】一方、昇降スイッチ44が下降側に操作さ
れた場合には、図11において実線で示すように、フロ
ーティング制御手段9Bbは、昇降スイッチ44の下降
側への操作が継続されている間、電磁チェック弁32を
開状態に保持するとともに電磁比例圧力制御弁31の作
動を制御して、油圧シリンダ3から作動油を排出して刈
取装置2の接地圧を上昇させ、その操作が終了するのに
伴って電磁チェック弁32の閉状態を現出して油圧シリ
ンダ3からの作動油の排出を絶つことによって、刈取装
置2をそのときの昇降スイッチ44の操作による所望の
接地圧で地面に接地させるとともに、電磁比例圧力制御
弁31の作動を制御して、油圧回路R5a内の圧力が前
述の待機圧(高い側の設定値)まで昇圧されるように作
動油を油圧シリンダ3に向けて供給して待機状態を現出
し、その待機状態を維持するようになっている。ちなみ
に、本実施形態においては、図11に示すように、昇降
スイッチ44の操作により現出可能な油圧シリンダ3内
の圧力の最低値を0.2MPに設定している。
【0051】尚、電磁チェック弁32には、作動油の流
動を阻止する停止位置側にバネ付勢されたネガティブ型
のものが採用されており、万一の電源ダウン時には、電
磁チェック弁32が油路を遮断して刈取装置2が急落下
することを阻止するようになっている。
【0052】図5に示すように、フローティング制御モ
ードにおいては、作業高さ設定ダイヤル47が、前述し
た低い側の設定値を設定変更するための設定器である圧
力設定器53として機能するようになっており、この圧
力設定器53の操作によって低い側の設定値を、待機圧
である最大値(2.5MP=100%)から最低値
(0.2MP=0%)の間で変更できるようになってい
る。これによって、作業地が軟弱である場合には、その
程度に応じて作業地が軟弱であるほど低い側の設定値を
待機圧に近づける状態に圧力設定器53を操作して油圧
シリンダ3内の圧力を高めることによって、フローティ
ング状態での刈り取り時において地面にかかる刈取装置
2の重量の割合を小さくすることができるので、刈り取
り作業時に接地体としてのソリ部材15及びゲージ輪1
6が地面にめり込むようになることを阻止することがで
き、もって、それに起因した土削りが生じることを回避
できるようになっている。又、刈り取る草の種類や刈り
取り量に応じて圧力設定器53の操作を行うことによっ
て、地面にかかる刈取装置2の重量(接地圧)を調節で
きることから、刈り取り作業時に、刈取装置2が刈り草
の抵抗を受けて浮上することによって不必要に高刈りに
なる不都合が生じることも防止できるようになる。更
に、ポジション制御モードにおける作業高さ設定ダイヤ
ル47を、フローティング制御モードにおいては圧力設
定器53として機能させるようにしていることから、そ
れぞれ専用の設定器を設ける場合に比較して構成の簡素
化及び製造コストの低減化を図れるようになっている。
【0053】先述のように、走行機体1に連結される作
業装置Aとしては、刈取装置2以外に集草装置や除雪装
置などがあり、それらの作業装置Aはそれぞれ重量が異
なるもの(刈取装置2は約350kg、集草装置は約2
50kg、除雪装置は約400kg)であることから、
フローティング制御手段9Bbは、作業装置選択スイッ
チ67の操作位置に基づいて走行制御手段9Aと同様に
作業装置Aの種類の判別を行うとともに、その判別に基
づいて、油圧シリンダ3に対する油圧回路R5a内の圧
力と連結された作業装置Aの重量とが均衡するように、
予め設定された高い側の設定値である待機圧を設定変更
する(例えば、重量が約250kgである集草装置の場
合には2.0MPに、又、重量が約400kgである除
雪装置の場合には3.0MPに設定変更する)ととも
に、圧力設定器53の操作によって設定される低い側の
設定値の最大値を、連結される作業装置Aの待機圧の値
に変更する(例えば、集草装置である場合には2.0M
Pに、又、除雪装置である場合には3.0MPに変更す
る)ようになっている。これによって、走行機体1に連
結される作業装置Aの種類に関係なく、作業装置Aの上
昇操作の際に刈取装置2が急激に上昇するあるいは刈取
装置2が一旦下降してから上昇する、といった不都合
や、作業装置Aの下降操作の際に刈取装置2が急激に下
降するあるいは刈取装置2が一旦上昇してから下降す
る、といった不都合が生じることを阻止できるととも
に、作業地の状況に応じた適切なフローティング状態を
現出できるようになっている。
【0054】尚、フローティング制御手段9Bbは、電
磁比例圧力制御弁31に対する制御電流量から圧力値を
算出するようになっている。
【0055】又、フローティング制御手段9Bbは、作
業装置Aの種類判別に基づいて、作業装置Aを駆動する
PTO軸54(各作業装置Aに装備される作業装置駆動
用の油圧モータM1の出力軸)の出力回転数を設定変更
する作業駆動制御を行うようになっている。具体的に
は、フローティング制御手段9Bbは、作業出力調節ダ
イヤル51により調節可能となるPTO軸54の出力回
転数の設定範囲を、作業装置Aが刈取装置2である場合
には本来の最高出力に対して80〜100%の範囲に変
更し、集草装置である場合には本来の最高出力に対して
20〜65%の範囲に変更し、除雪装置である場合には
本来の最高出力に対して40〜100%の範囲に変更す
るようになっている。つまり、フローティング制御手段
9Bbは、作業装置Aの種類に応じてPTO軸54の最
低出力及び最高出力を規制するように構成されており、
これによって、出力不足による作業不良の発生、及び出
力オーバーによる作業装置Aの損傷を防止できるように
なっている。尚、このフローティング制御手段9Bbに
よる作業駆動制御はポジション制御モードにおいても実
行されるようになっている。更に、フローティング制御
手段9Bbは、遠隔操縦装置Bのメインスイッチ39が
「ON」操作される以前から、昇降スイッチ44の上昇
側又は下降側への操作、あるいは、自動モード設定スイ
ッチ46の「ON」操作が行われている場合には、昇降
スイッチ44の中立操作あるいは自動モード設定スイッ
チ46の「OFF」操作を確認するまで、昇降スイッチ
44及び自動モード設定スイッチ46の操作に基づく制
御作動を実行しないようになっており、これによって、
遠隔操縦装置Bのメインスイッチ39の「ON」操作に
伴って、急に作業装置Aが不測に昇降することを防止で
きるようになっている。
【0056】作業制御手段9Cは、遠隔操縦装置Bに装
備された正転駆動スイッチ48の操作に基づいてサーボ
弁24の作動を制御することにより、作業装置駆動用の
油圧ポンプP1の斜板角を変更して作業装置駆動用の油
圧モータM1を正転作動させることによって、刈取装置
2の正転駆動状態を現出するようになっている。又、逆
転駆動スイッチ50の操作に基づいてサーボ弁24の作
動を制御することにより、油圧ポンプP1の斜板角を変
更して油圧モータM1を逆転作動させることによって、
刈取装置2の逆転駆動状態を現出するようになってい
る。更に、駆動停止スイッチ49の操作に基づいてサー
ボ弁24の作動を制御することにより、油圧ポンプP1
の斜板角を中立状態に変更して油圧モータM1を作動停
止させることによって、刈取装置2の駆動停止状態を現
出するようになっている。
【0057】エンジン停止手段9Dは、遠隔操縦装置B
に装備されたエンジン停止スイッチ52の操作に基づい
てエンジン6を停止させるようになっている。又、走行
機体1の左側部に装備された操作レバー55(図1参
照)の操作により、エンジン6に対する燃料供給を強制
的に遮断することによって、エンジン6を緊急停止させ
ることができるようになっている。ちなみに、エンジン
6の始動は、走行機体1の左側部に装備されたキースイ
ッチ56(図1参照)の操作で行えるようになってい
る。
【0058】図2に示すように、走行機体1と刈取装置
2とは、作業効率の面から刈取装置2の刈り幅が極力広
くなるように、又、機体の安定性の面から走行機体1の
トレッド寸法を極力大きく取れるようにしながらも、ト
ラックなどの運搬車による運搬時にはそれぞれが運搬車
の荷台幅内に収まるようにするために、運搬車の荷台幅
内に収めることのできる最大寸法で略同幅になるよう
に、それぞれの幅寸法が設定されている。これによっ
て、作業効率及び機体に安定性の向上を図りながらも、
走行機体1又は刈取装置2が荷台から食み出すことに起
因した運搬時における走行機体1又は刈取装置2の他物
との接触を防止できるようにしている。
【0059】図12に示すように、ヒッチ19は、上部
左右中央に配置されるフック金具19Aと、下部左右両
端に配置された係合金具19Bとを、略正三角形状のフ
レーム19Cにて連結することによって構成されてい
る。左右の係合金具19Bは、正面側が開放された凹部
19aと、凹部19a内において横軸芯周りに上下揺動
自在に装備されたフック状の係合片19b、係合片19
bが凹部19aの正面を閉塞する状態となるように係合
片19bを上昇揺動付勢する付勢バネ(図示せず)、な
どによって構成されている。各係合片19bの下降揺動
操作は、各係合片19bに対する正面からの押圧の付
与、又は、フレーム19Cの中央部に横軸芯周りに揺動
自在に支持された操作レバー57の操作で行えるように
なっている。一方、刈取装置2の刈取ケース13には、
その左右中央に位置する第一連結部13Aと、第一連結
部13Aから右方向に所定量(例えば200mm)だけ
変位した位置に位置する第二連結部13Bとが装備され
ている。各連結部13A,13Bは、刈取ケース13か
ら上方に向けて延設された一対の支持フレーム13aの
上端部にそれぞれ装備された第一連結ピン13bと、支
持フレーム13aの下部左右両側方に一対ずつ配備され
た第二連結ピン13c、などによって構成されている。
【0060】以上の構成から、ヒッチ19を下降させた
状態で走行機体1を刈取装置2に向けて前進させること
により、ヒッチ19のフック金具19Aを刈取装置2に
おける第一連結部13A又は第二連結部13Bの第一連
結ピン13bの下方に位置させ、その状態でヒッチ19
を上昇させると、先ず、刈取装置2の第一連結ピン13
bにヒッチ19のフック金具19Aが係合し、次に、刈
取装置2が第一連結ピン13b周りにヒッチ19側に揺
動してヒッチ19に正面側から押圧接当することによっ
て、刈取装置2の第二連結ピン13cがヒッチ19の係
合金具19Bに係合するようになり、もって、走行機体
1に対する刈取装置2の連結が完了するようになってい
る。又、操作レバー57の操作で各係合金具19Bの係
合片19bを下降揺動させた状態でヒッチ19を下降さ
せると、先ず、刈取装置2の第二連結ピン13cがヒッ
チ19の係合金具19Bから離脱し、次に、ヒッチ19
のフック金具19Aが刈取装置2の第一連結ピン13b
から離脱するようになり、もって、走行機体1からの刈
取装置2の取り外しが完了するようになっている。つま
り、刈取装置2の刈取ケース13に第一連結部13Aと
第二連結部13Bとを装備するだけの簡単な構成で、走
行機体1に対する刈取装置2の着脱及び連結位置の変更
を容易に行えるようになっている。
【0061】又、ヒッチ19を刈取装置2の第一連結部
13Aに連結すると、図2において実線で示すように、
走行機体1に対して刈取装置2が、走行機体1の左右両
側端と刈取装置2の左右両側端とが略一致する非オフセ
ット位置に位置するようになることから、通常の刈り取
り作業を行う場合や運搬車で運搬する際には、この非オ
フセット連結状態を現出することによって、機体の左右
バランスが略均衡した安定状態で刈り取り作業を行える
とともに、走行機体1及び刈取装置2を運搬車の荷台幅
内に収めることができるようになっている。一方、ヒッ
チ19を刈取装置2の第二連結部13Bに連結すると、
図2において一点鎖線で示すように、走行機体1に対し
て刈取装置2が、走行機体1の左側端から刈取装置2の
左側端が突出するオフセット位置に位置するようになる
ことから、堤防天端部や路肩などにおける斜面(崖)と
の境界側で刈り取り作業を行う場合には、このオフセッ
ト連結状態を現出することによって、走行機体1を堤防
天端部や路肩などにおける斜面から遠ざけた状態で、斜
面との境界側に生えた草類の刈り取りを行えるようにな
っている。しかも、このオフセット連結状態において
は、刈取装置駆動用の油圧モータM1が配備されること
によって比較的に重くなった刈取装置2の右端側が走行
機体1の幅内に位置し、その右端側よりも比較的に軽い
左端側が走行機体1の左側端から突出するようになるこ
とから、機体の左右バランスの均衡を図れるようになっ
ており、もって、斜面との境界側に生えた草類の刈り取
りを機体の左右バランスの均衡が図られた安定状態で行
えるようになっている。
【0062】図13及び図14に示すように、機体フレ
ーム5は、走行装置駆動用の油圧モータM2,M3の内
側箇所に空間sが形成されるように、エンジンフレーム
5Aをトラックフレーム5Bの上位に配置した段違い状
に構成されており、これによって、極力機体重心を低く
しながらも、油圧モータM2,M3や回転数検出センサ
S1,S2などのメンテナンス空間を確保することがで
き、もって、メンテナンス性の向上を図れるようになっ
ている。図1及び図14に示すように、左右のトラック
フレーム5Bには、それぞれ、クローラ式走行装置10
の外側方に突出する作用姿勢と、クローラ式走行装置1
0の幅内に収納された退避姿勢とに姿勢切り換え可能な
吊り下げ金具5aが前後一対ずつピン連結されており、
故障時には、この吊り下げ金具5aを作用姿勢に切り換
えてクレーンなどのフックを係合させることによって、
クレーンなどによる吊り下げ搬送を行えるようになって
いる。又、この吊り下げ金具5aに代えて、左右のトラ
ックフレーム5Bに亘る保護フレーム(図示せず)を連
結することによって、転倒時の破損を抑制できるように
なっている。尚、吊り下げ金具5aは、図外のデテント
機構の作用によって作用姿勢及び退避姿勢に保持できる
ようになっている。
【0063】図1及び図2に示すように、走行機体1の
前後略中間位置には、アーチ状の支持フレーム5Cが立
設されており、この支持フレーム5Cに、前後のボンネ
ット58,59が上下揺動自在に支持されるようになっ
ている。つまり、前側のボンネット58を上昇揺動させ
て走行機体1の前部側を開放することによって、走行機
体1の前部に配備された制御装置9、走行装置駆動用の
油圧ポンプP2,P3、及びチャージポンプP7、など
のメンテナンスを走行機体1の前部側から容易に行える
ようになっている。又、後側のボンネット59を上昇揺
動させて走行機体1の後部側を開放することによって、
走行機体1の後部に配備されたエンジン6、冷却ファン
駆動用の油圧ポンプP4、及び作業装置昇降用の油圧ポ
ンプP5、などのメンテナンスを走行機体1の後部側か
ら容易に行えるようになっている。
【0064】図15に示すように、支持フレーム5Cの
上部には、左右二個ずつの防振ゴム60を介して載置台
61が取り付けられており、この載置台61には、赤、
黄、緑の三色の回転灯62,63,64が防振ゴム65
を介して載置されている。つまり、各回転灯62,6
3,64に対して二重の防振支持構造を採用することに
よって、各回転灯62,63,64の耐久性の向上を図
るようにしている。赤色の回転灯62は、受信などの異
常が生じた場合に点灯することによって、その異常を操
縦者に警告するようになっている。黄色の回転灯63
は、傾斜角検出センサS3により検出される傾斜角が所
定値を超えた場合に点灯することによって、機体が転倒
する虞のあることを操縦者に警告するようになってい
る。緑色の回転灯64は、刈取装置2を駆動している場
合に点灯することによって、刈取装置2の駆動状態を操
縦者に把握させるようになっている。つまり、三色の回
転灯62,63,64を装備し、警告内容に応じて点灯
させる回転灯62,63,64を変更するようにしてい
ることから、操縦者に警告内容を容易かつ正確に認識さ
せることができるようになっている。又、載置台61の
上部左側には、受信アンテナ66が前後揺動自在かつ姿
勢保持可能に装着されており、これによって、メンテナ
ンス時に前後のボンネット58,59を上昇揺動させる
際には、受信アンテナ66を使用時の後傾姿勢(図1に
おいて実線で示す状態)から直立姿勢(図1において一
点鎖線で示す状態)に切り換えることによって、受信ア
ンテナ66が邪魔になる不都合が生じることを回避でき
るようになっている。
【0065】〔別実施形態〕以下、別実施形態を列記す
る。 作業機としては、走行機体1に集草装置を連結する
ことによって構成される集草機あるいは走行機体1に除
雪装置を連結することによって構成される除雪機であっ
てもよい。 刈取装置2としては、フレールモーア型式のもの以
外に、ブレードモーア型式のものやリールモーア型式の
ものなどであってもよい。 専用の高さ設定器47と圧力設定器53とを設ける
ようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】草刈機の全体側面図
【図2】草刈機の全体平面図
【図3】草刈機の油圧回路図
【図4】エンジンと各ポンプをユニット化した状態を示
す側面図
【図5】草刈機の制御構成を示すブロック図
【図6】遠隔操縦装置の構成を示す斜視図
【図7】走行制御手段の走行開始時及び走行停止時の制
御作動を示すタイムチャート
【図8】走行制御手段の走行停止時における強制停止作
動を示すタイムチャート
【図9】傾斜角検出センサからの検出に基づく走行制御
手段の制御作動における作業装置の重量に応じた左右の
走行装置の速度差を示すグラフ
【図10】傾斜角検出センサからの検出に基づく走行制
御手段の制御作動における走行方向に応じた左右の走行
装置の速度差を示すグラフ
【図11】フローティング制御手段の制御作動を示すタ
イムチャート
【図12】走行機体と刈取装置の連結構造を示す斜視図
【図13】走行機体のフレーム構造を示す側面図
【図14】走行機体のフレーム構造を示す縦断背面図
【図15】回転灯及び受信アンテナの支持構造を示す縦
断正面図
【符号の説明】
1 走行機体 3 油圧シリンダ 4 昇降リンク機構 9B 昇降制御手段 47 高さ設定器 53 圧力設定器 A 作業装置 S4 高さ検出センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 和成 新潟県西蒲原郡黒崎町大字山田字堤付2310 ―5 建設省北陸地方建設局北陸技術事務 所内 (72)発明者 山口 哲雄 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 中村 法身 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 古林 貢 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体に作業装置を、油圧シリンダの
    作動により昇降駆動されるように昇降リンク機構を介し
    て連結してある作業機の昇降制御構造であって、 高さ検出センサにより検出される前記走行機体に対する
    前記作業装置の高さ位置が、高さ設定器により設定され
    た前記走行機体に対する前記作業装置の目標高さ位置と
    合致するように、前記油圧シリンダの作動を制御するポ
    ジション制御モードと、下降操作時に、前記油圧シリン
    ダ内の圧力を、圧力設定器により設定された低い側の設
    定値まで低下させるフローティング制御モードとに、昇
    降制御モードが切り換え可能に構成された昇降制御手段
    を備えてある作業機の昇降制御構造。
  2. 【請求項2】 前記ポジション制御モードにおける高さ
    設定器が、前記フローティング制御モードにおいては前
    記圧力設定器として機能するよう構成してある請求項1
    記載の作業機の昇降制御構造。
JP29982497A 1997-10-31 1997-10-31 作業機の昇降制御構造 Pending JPH11127610A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019126277A (ja) * 2018-01-23 2019-08-01 株式会社クボタ コンバイン
JP2019187294A (ja) * 2018-04-24 2019-10-31 株式会社クボタ 収穫機

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