JPH11125763A - フローティングレンズ鏡筒、レンズ鏡筒及び共用レンズ鏡筒システム - Google Patents

フローティングレンズ鏡筒、レンズ鏡筒及び共用レンズ鏡筒システム

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JPH11125763A
JPH11125763A JP9292704A JP29270497A JPH11125763A JP H11125763 A JPH11125763 A JP H11125763A JP 9292704 A JP9292704 A JP 9292704A JP 29270497 A JP29270497 A JP 29270497A JP H11125763 A JPH11125763 A JP H11125763A
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lens barrel
lens
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optical axis
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誠 飯川
Takuji Hamazaki
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/02Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses
    • G02B7/04Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヘリコイド結合が1か所のみで駆動トルクが
小さく、フォーカス用前群と後群の間に偏心が発生しに
くく、組立時の前群と後群の間隔調整及びFB調整が容
易なフローティングレンズ鏡筒を得る。 【構成】 カメラボディに結合される固定鏡筒(1
0);この固定鏡筒に回転自在に支持され、焦点調節動
作によって回転駆動される回転環(12);固定鏡筒に
固定された雌ヘリコイド環(20);フォーカス用前群
レンズ(L1)を支持し光軸方向に直進案内された前群
レンズ支持環(30);この前群レンズ支持環に相対回
転は自在で光軸方向の相対移動は生じないように支持さ
れ、回転環の回転によって回転駆動される、雌ヘリコイ
ド環に螺合する雄ヘリコイド環(40);及び前群レン
ズ支持環によって光軸方向に直進案内され、雄ヘリコイ
ド環に形成したカム溝に従って、該レンズ支持環に対し
て光軸方向に相対移動する、フォーカス用後群レンズ
(L2)を支持した後群レンズ支持環(50);を備え
たフローティングレンズ鏡筒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、フローティングレンズ鏡筒、レ
ンズ鏡筒及び共用レンズ鏡筒システムに関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】フローティングレンズ
は、特に球面収差を補正するため、フォーカスレンズ群
を前群と後群に分け、被写体距離に応じて、この前群と
後群を僅かに相対移動させるレンズとして知られてい
る。このフローティングレンズを実現する鏡筒は従来、
焦点調節の原動力が与えられる距離環の回転によって、
前群と後群に相対移動を与えるために、光軸を中心とす
る同心の複数のヘリコイドを必須としていた。しかし複
数のヘリコイドを用いたレンズ鏡筒は、駆動トルクが大
きくなる、前群と後群の間に偏心が発生しやすい、組立
時に前群と後群の間隔が一定になりにくくかつその調整
が困難、FB(フランジバック)調整が困難、等の多く
の問題がある。特に、大きい駆動トルクは、AF化を図
る際の障害となる。
【0003】
【発明の目的】本発明は、従来のフローティングレンズ
鏡筒のこのような問題点を解決することを目的とする。
また本発明は、フローティング機能を持たないレンズ鏡
筒についても、組立性に優れたレンズ鏡筒を得ることを
目的とする。さらに本発明は、フローティングレンズ鏡
筒間、あるいは非フローティングレンズ鏡筒とフローテ
ィングレンズ鏡筒間で鏡筒の一部を共用化できる共用レ
ンズ鏡筒システムを得ることを目的とする。
【0004】
【発明の概要】本発明のフローティングレンズ鏡筒は、
カメラボディに結合される固定鏡筒;この固定鏡筒に回
転自在に支持され、焦点調節動作によって回転駆動され
る回転環;固定鏡筒に備えられた雌ヘリコイド環;フォ
ーカス用前群レンズを支持し光軸方向に直進案内された
前群レンズ支持環;この前群レンズ支持環に相対回転は
自在で光軸方向の相対移動は生じないように支持され
た、雌ヘリコイド環に螺合する雄ヘリコイド環;回転環
の回転を雄ヘリコイド環に伝達する回転伝達手段;及び
前群レンズ支持環によって光軸方向に直進案内され、雄
ヘリコイド環に形成したカム溝に従って、該レンズ支持
環に対して光軸方向に相対移動する、フォーカス用後群
レンズを支持した後群レンズ支持環;を備えたことを特
徴としている。
【0005】回転環と雄ヘリコイド環の間の回転伝達手
段は、例えば、回転環と雄ヘリコイド環の一方と他方に
設けた光軸と平行な回転伝達溝とこの回転伝達溝に隙間
なく嵌まる回転伝達ピンから構成することができる。
【0006】雌ヘリコイド環は、固定鏡筒とは別部材か
ら構成し、回転方向の相対位置を調節可能とすることに
より、FB調整を容易に行なうことができる。さらに、
雌ヘリコイド環は固定鏡筒に対して着脱可能な別部材と
し、該雌ヘリコイド環を固定鏡筒から外すと、前群レン
ズ支持環、雄ヘリコイド環、及び後群レンズ支持環が一
体に固定鏡筒及び回転環から離脱される関係にすること
が組立操作性の上から好ましい。
【0007】回転環は、MF鏡筒では、マニュアルで回
転駆動される距離環によって回転駆動し、AF鏡筒で
は、さらにAF駆動軸によって回転駆動するようにする
ことが好ましい。
【0008】前群レンズ支持環の直進案内は、固定鏡筒
に設けた光軸と平行な直進案内溝によって行なうことが
できる。また、前群レンズ支持環と、該前群レンズ支持
環に支持される前群レンズ用枠体のそれぞれの対向フラ
ンジの間に間隔ワッシャを介在させることにより、前群
レンズ支持枠と前群レンズ用枠体との光軸方向の相対位
置を調整し、前群レンズと後群レンズの間隔を調整する
ことができる。
【0009】本発明のレンズ鏡筒は、以上のフローティ
ングレンズ鏡筒において、後群レンズ関係の構成を取除
いたものであり、カメラボディに結合される固定鏡筒;
この固定鏡筒に回転自在に支持され、焦点調節動作によ
って回転駆動される回転環;記固定鏡筒に備えられた雌
ヘリコイド環;フォーカス用レンズを支持し光軸方向に
直進案内されたレンズ支持環;この前群レンズ支持環に
相対回転は自在で光軸方向の相対移動は生じないように
支持された、雌ヘリコイド環に螺合する雄ヘリコイド
環;及び回転環の回転を雄ヘリコイド環に伝達する回転
伝達手段;を備えたことを特徴としている。
【0010】本発明の共用レンズ鏡筒システムは、以上
のフローティングレンズ鏡筒とレンズ鏡筒とを組み合わ
せたものであり、共用鏡筒に対し、A個別鏡筒とB個別
鏡筒とを選択的に装着した点に特徴がある。
【0011】共用鏡筒は、カメラボディに結合される固
定鏡筒;及びこの固定鏡筒に回転自在に支持され、焦点
調節動作によって回転駆動される回転環;を有する。
【0012】A個別鏡筒は、この共用鏡筒の固定鏡筒に
その前方から着脱及び固定が可能な雌ヘリコイド環;上
記固定鏡筒にその前方から挿入可能で、該固定鏡筒に光
軸方向に直進案内される、フォーカス用前群レンズを支
持した前群レンズ支持環;この前群レンズ支持環に相対
回転は自在で光軸方向の相対移動は生じないように支持
された、上記雌ヘリコイド環に螺合する雄ヘリコイド
環;上記回転環と雄ヘリコイド環の一方と他方に設けた
光軸と平行な回転伝達溝とこの回転伝達溝に嵌まる回転
伝達ピン;及び上記前群レンズ支持環に光軸方向に直進
案内され、上記雄ヘリコイド環に形成したカム溝に従っ
て、該レンズ支持環に対して光軸方向に相対移動する、
フォーカス用後群レンズを支持した後群レンズ支持環;
を有する。
【0013】B個別鏡筒は、この共用鏡筒の固定鏡筒に
その前方から着脱及び固定が可能な雌ヘリコイド環と;
上記固定鏡筒にその前方から挿入可能で、該固定鏡筒に
光軸方向に直進案内される、フォーカスレンズ群を有す
るレンズ支持環;このレンズ支持環に相対回転は自在で
光軸方向の相対移動は生じないように支持された、上記
雌ヘリコイド環に螺合する雄ヘリコイド環;及び上記回
転環と雄ヘリコイド環の一方と他方に設けた光軸と平行
な回転伝達溝とこの回転伝達溝に嵌まる回転伝達ピン;
を有する。
【0014】
【発明の実施の形態】図1、図2は、本発明によるフロ
ーティングレンズ鏡筒を一眼レフカメラ用のAF交換レ
ンズ鏡筒に適用した第一の実施形態を示す。固定鏡筒1
0は、その後端部にカメラボディ側マウントに結合され
るレンズ側マウント11を有する。この固定鏡筒10に
は、その内周面と外周面に、回転環12と距離環13と
がそれぞれ回転自在に支持されている。回転環12に固
定した半径方向の回転伝達ピン14は、固定鏡筒10の
周方向溝10aを通って固定鏡筒10の外部に突出し、
この突出端が距離環13に形成した光軸と平行な連動溝
13aに嵌まっていて、距離環13と回転環12とが常
に一緒に回転する。
【0015】固定鏡筒10には、カメラボディのAF駆
動軸(図示せず)に結合されて回転駆動されるAF駆動
軸16が光軸と平行な方向に回転自在に支持されてお
り、このAF駆動軸16の先端には、回転環12の内周
に形成したギヤ12aと噛み合う連動ギヤ16aが形成
されている。従って、回転環12は、AF駆動軸16の
回転駆動によっても回転駆動される。回転環12にはま
た、その内周面に、光軸と平行な回転伝達溝12bが形
成されており、固定鏡筒10には、回転環12より後方
の小径部分に、光軸と平行な直進案内溝10bが形成さ
れている。以上の固定鏡筒10、レンズ側マウント1
1、回転環12、距離環13、回転伝達ピン14、連動
溝13a及びAF駆動軸16は、共用鏡筒側の構成部材
である。また、固定鏡筒10には、その前方に、フォー
カシングレンズ群を有する個別鏡筒を支持する内方フラ
ンジ10cが形成されている。
【0016】内方フランジ10cに支持される個別鏡筒
要素は、雌ヘリコイド環20、前群レンズ支持環30、
雄ヘリコイド環40、及び後群レンズ支持環50であ
る。フォーカスレンズ群は、フォーカス用前群レンズL
1と同後群レンズL2とからなっている。フォーカス用
前群レンズL1は、前群レンズ用枠体31に固定されて
おり、この前群レンズ用枠体31が前群レンズ支持環3
0に螺合固定されている。同様に、フォーカス用後群レ
ンズL2は後群レンズ用枠体51に固定されており、こ
の後群レンズ用枠体51が後群レンズ支持環50に螺合
固定されている。前群レンズ支持環30の内方フランジ
35は、前群レンズ用枠体31の外方フランジ36と対
向して、支持環30に対する枠体31の光軸方向位置を
決定する。以上の個別鏡筒要素は、雌ヘリコイド環20
を固定鏡筒10(内方フランジ10c)から取り外す
と、全体が固定鏡筒10に対して前方に抜くことができ
る関係となっている。以下、そのための構成を説明す
る。
【0017】雌ヘリコイド環20は、固定鏡筒10の内
方フランジ10cの前面に当接する外方フランジ21を
有する。この外方フランジ21と内方フランジ10c
は、挟着リング22及び固定ねじ23を介して固定する
ことができ、固定ねじ23を緩めれば、相対回動ができ
る。前群レンズ支持環30には、固定ねじ23を回動操
作する治工具挿入孔32が穿設されている。
【0018】雌ヘリコイド環20の内周に位置する前群
レンズ支持環30は、この雌ヘリコイド環20の雌ヘリ
コイド24とは係合せず、雄ヘリコイド環40の雄ヘリ
コイド41が、この雌ヘリコイド24に螺合している。
雄ヘリコイド環40は、前群レンズ支持環30に螺合さ
れたリテーナリング42により、該前群レンズ支持環3
0に対して、相対回転は自在で光軸方向の相対移動は生
じない(光軸方向には一体に移動する)ように支持され
ている。雄ヘリコイド環40には、径方向の回転伝達ピ
ン43が固定されており、この回転伝達ピン43が回転
環12の回転伝達溝12bに隙間なく嵌まっている。雄
ヘリコイド環40には、その周面に、リード溝(カム
溝)44(図2参照)が形成されている。
【0019】前群レンズ支持環30には、このリード溝
44に交差させて、光軸と平行な直進案内溝33が形成
されており、前群レンズ支持環30の内周面に相対移動
自在に嵌めた後群レンズ支持環50には、この直進案内
溝33とリード溝44に同時に嵌まるカムフォロアピン
52が固定されている。また、前群レンズ支持環30の
後端部には、固定鏡筒10の直進案内溝10bに隙間な
く嵌まる直進案内ピン34が形成されている。
【0020】上記構成の本フローティングレンズ鏡筒
は、その組立に当りまず、固定鏡筒10、レンズ側マウ
ント11、回転環12、距離環13、回転伝達ピン1
4、連動溝13a及びAF駆動軸16の各部材をサブア
ッセンブリして共用鏡筒を構成し、雌ヘリコイド環2
0、前群レンズ支持環30、雄ヘリコイド環40、後群
レンズ支持環50の各部材をサブアッセンブリして個別
鏡筒を構成する。雌ヘリコイド環20〜後群レンズ支持
環50の個別鏡筒をサブアッセンブリする際には、フォ
ーカス用前群レンズL1と同後群レンズL2の距離Aが
所定距離となるように選定した厚さの間隔調整ワッシャ
37を、前群レンズ支持環30の内方フランジ35と前
群レンズ用枠体31の外方フランジ36との間に挿入す
る。
【0021】このサブアッセンブリの終了した個別鏡筒
を、共用鏡筒に挿入し、前群レンズ支持環30の直進案
内ピン34を固定鏡筒10の直進案内溝10bに、雄ヘ
リコイド環40の回転伝達ピン43を回転環12の回転
伝達溝12bに嵌め、雌ヘリコイド環20の外方フラン
ジ21を固定鏡筒10の内方フランジ10cに当て付け
る。この状態において、距離環13の回転が生じないよ
うに固定し、雌ヘリコイド環20を固定鏡筒10に対し
て相対回転させると、前群レンズ支持環30と雄ヘリコ
イド環40の回転が、直進案内溝10bと固定されてい
る回転伝達溝12bによって規制されているため、前群
レンズ支持環30と雄ヘリコイド環40、つまり雌ヘリ
コイド環20を除く個別鏡筒の部材が光軸方向に進退す
る。よってFB調整(フォーカス用前群レンズL1と同
後群レンズL2の間隔を変化させずに行なう、同後群レ
ンズL2の後端面からフィルム面迄の距離の調整)を行
なうことができる。このFB調整終了後、固定ねじ23
で締めて、挟着リング22と内方フランジ10cの間に
外方フランジ21を挟着固定すれば、組立が終了する。
【0022】組立完了状態では、距離環13またはAF
駆動軸16を介して回転環12を回転駆動すると、その
回転が回転伝達溝12bと回転伝達ピン43を介して雄
ヘリコイド環40に伝達される。雄ヘリコイド環40は
雄ヘリコイド41を介して雌ヘリコイド環20の雌ヘリ
コイド24と螺合しているため、回転しながら光軸方向
に移動し、一方、雄ヘリコイド環40と光軸方向には一
緒に動く前群レンズ支持環30(フォーカス用前群レン
ズL1)は、直進案内ピン34と直進案内溝10bによ
り直進案内されているから、直進移動する。つまりフォ
ーカス用前群レンズL1が光軸方向に動く。また、雄ヘ
リコイド環40が回転すると、リード溝44と直進案内
溝33に同時に嵌まっているカムフォロアピン52によ
り、後群レンズ支持環50(同後群レンズL2)が光軸
方向に動く。すなわち、フローティング動作を伴う焦点
調節が行なわれる。図示例では、リード溝44はリニア
な溝であるが、フローティングレンズ系の性質に応じ
て、これをノンリニアなカム溝に変えることができる。
【0023】以上のフローティング機構では、ヘリコイ
ド結合は、雌ヘリコイド環20と雄ヘリコイド環40と
の間だけに用いられている。従来のように複数のヘリコ
イド結合が用いられていないので、駆動トルクは小さ
い。また、同じ理由から、フォーカス用前群レンズL1
と同後群レンズL2の偏心は生じにくい。さらに、フォ
ーカス用前群レンズL1と同後群レンズL2の間隔調整
は、間隔調整ワッシャ37の厚さを選定することで行な
うことができるので容易であり、FB調整も、上述のよ
うに極めて簡単である。間隔調整ワッシャ37は、通
常、ロット毎にフォーカス用前群レンズL1と同後群レ
ンズL2の間隔を測定して、同一厚さのものを用いるこ
とができる。
【0024】以上の説明から明らかなように、本実施例
のフローティングレンズ鏡筒は、固定鏡筒10〜AF駆
動軸16の共用鏡筒に対して、雌ヘリコイド環20〜後
群レンズ支持環50の個別鏡筒を組み合わせる構造であ
るため、雌ヘリコイド環20〜後群レンズ支持環50の
みを異なる仕様とすることができる。図3は、共用鏡筒
に対して異なる仕様の個別鏡筒を組み合わせたフローテ
ィングレンズ鏡筒を示している。この例では、フォーカ
ス用前群レンズL1と同後群レンズL2のレンズ厚やレ
ンズ間隔が図1の実施形態と異なっている。勿論、共用
鏡筒に挿脱できる範囲で、各環体の径を変えることがで
き、さらにリード溝44の形状も図2とは異ならせるこ
とができる。
【0025】さらに、本共用レンズ鏡筒システムは、フ
ローティング機構を用いない通常のフォーカシング(フ
ォーカスレンズ群を一体に移動させるタイプ)にも適用
できる。図4は、その実施形態で、フォーカスレンズ群
は、フォーカス用レンズL1単独である(つまりフォー
カス用後群レンズL2が存在しない)。図1ないし図3
の実施形態と比較すると、後群レンズL2に関連する要
素、すなわち、後群レンズ支持環50、後群レンズ用枠
体51、カムフォロアピン52、リード溝44が存在し
ない点で異なり、その他は、同一である。この実施形態
においては、フォーカス用前群レンズL1と同後群レン
ズL2のレンズ間隔や偏心の問題(効果)を除き、フロ
ーティングレンズ鏡筒と同じ作用効果を得ることができ
る。勿論、図1、図3及び図4の個別鏡筒のいずれか
を、共用鏡筒に選択的に組み合わせることもできる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、ヘリコイド結合が1か
所のみのフローティングレンズ鏡筒またはレンズ鏡筒を
得ることができ、駆動トルクを小さくすることができ
る。またフローティングレンズ鏡筒の前群レンズと後群
レンズの偏心を小さくし、間隔調整を容易にし、FB調
整を容易にすることができる。さらに、共用レンズ鏡筒
システムによれば、固定鏡筒側を共通にして、コストの
低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフローティングレンズ鏡筒の一実
施形態を示す上半断面図である。
【図2】図1のII矢視展開図である。
【図3】本発明によるフローティングレンズ鏡筒の別の
実施形態を示す上半断面図である。
【図4】図1、図2のフローティングレンズ鏡筒の共用
鏡筒を利用してフローティング機能を持たないレンズ鏡
筒を構成した本発明のさらに別の実施形態を示す上半断
面図である。
【符号の説明】
10 固定鏡筒 10a 周方向溝 10b 直進案内溝 12 回転環 12a ギヤ 12b 回転伝達溝 13 距離環 14 回転伝達ピン 13a 連動溝 16 AF駆動軸 20 雌ヘリコイド環 21 外方フランジ 23 固定ねじ 24 雌ヘリコイド 30 前群レンズ支持環 31 前群レンズ用枠体 32 治工具挿入孔 33 直進案内溝 34 直進案内ピン 37 間隔調整ワッシャ 40 雄ヘリコイド環 41 雄ヘリコイド 42 リテーナリング 43 回転伝達ピン 44 リード溝(カム溝) 50 後群レンズ支持環 51 後群レンズ用枠体 52 カムフォロアピン

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カメラボディに結合される固定鏡筒;こ
    の固定鏡筒に回転自在に支持され、焦点調節動作によっ
    て回転駆動される回転環;上記固定鏡筒に備えられた雌
    ヘリコイド環;フォーカス用前群レンズを支持し光軸方
    向に直進案内された前群レンズ支持環;この前群レンズ
    支持環に相対回転は自在で光軸方向の相対移動は生じな
    いように支持された、上記雌ヘリコイド環に螺合する雄
    ヘリコイド環;上記回転環の回転を雄ヘリコイド環に伝
    達する回転伝達手段;及び上記前群レンズ支持環によっ
    て光軸方向に直進案内され、上記雄ヘリコイド環に形成
    したカム溝に従って、該レンズ支持環に対して光軸方向
    に相対移動する、フォーカス用後群レンズを支持した後
    群レンズ支持環;を備えたことを特徴とするフローティ
    ングレンズ鏡筒。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のレンズ鏡筒において、上
    記回転伝達手段は、回転環と雄ヘリコイド環の一方と他
    方に設けた光軸と平行な回転伝達溝とこの回転伝達溝に
    隙間なく嵌まる回転伝達ピンからなっているフローティ
    ングレンズ鏡筒。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のレンズ鏡筒にお
    いて、上記雌ヘリコイド環は、固定鏡筒とは別部材から
    なっていて、回転方向の相対位置が調節可能であるフロ
    ーティングレンズ鏡筒。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項記載の
    レンズ鏡筒において、上記雌ヘリコイド環は固定鏡筒に
    対して着脱可能な別部材からなっており、該雌ヘリコイ
    ド環を固定鏡筒から離脱させた状態では、前群レンズ支
    持環、雄ヘリコイド環、及び後群レンズ支持環が一体に
    固定鏡筒及び回転環から離脱されるフローティングレン
    ズ鏡筒。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項記載の
    レンズ鏡筒において、上記回転環は、マニュアルで回転
    操作される距離環、及びAF駆動軸の回転によってそれ
    ぞれ回転駆動されるフローティングレンズ鏡筒。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項記載の
    レンズ鏡筒において、前群レンズ支持環は、固定鏡筒に
    設けた光軸と平行な直進案内溝に案内されているフロー
    ティングレンズ鏡筒。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1項記載の
    レンズ鏡筒において、前群レンズ支持環と、該前群レン
    ズ支持環に支持される前群レンズ用枠体のそれぞれの対
    向フランジの間には、該前群レンズ支持枠と前群レンズ
    用枠体との光軸方向の相対位置を調整する間隔ワッシャ
    が介在しているフローティングレンズ鏡筒。
  8. 【請求項8】 カメラボディに結合される固定鏡筒;こ
    の固定鏡筒に回転自在に支持され、焦点調節動作によっ
    て回転駆動される回転環;上記固定鏡筒に備えられた雌
    ヘリコイド環;フォーカス用レンズを支持し光軸方向に
    直進案内されたレンズ支持環;この前群レンズ支持環に
    相対回転は自在で光軸方向の相対移動は生じないように
    支持された、上記雌ヘリコイド環に螺合する雄ヘリコイ
    ド環;及び上記回転環の回転を雄ヘリコイド環に伝達す
    る回転伝達手段;を備えたことを特徴とするレンズ鏡
    筒。
  9. 【請求項9】 カメラボディに結合される固定鏡筒;及
    びこの固定鏡筒に回転自在に支持され、焦点調節動作に
    よって回転駆動される回転環;を有する共用鏡筒、 この共用鏡筒の固定鏡筒にその前方から着脱及び固定が
    可能な雌ヘリコイド環;上記固定鏡筒にその前方から挿
    入可能で、該固定鏡筒に光軸方向に直進案内される、フ
    ォーカス用前群レンズを支持した前群レンズ支持環;こ
    の前群レンズ支持環に相対回転は自在で光軸方向の相対
    移動は生じないように支持された、上記雌ヘリコイド環
    に螺合する雄ヘリコイド環;上記回転環と雄ヘリコイド
    環の一方と他方に設けた光軸と平行な回転伝達溝とこの
    回転伝達溝に嵌まる回転伝達ピン;及び上記前群レンズ
    支持環に光軸方向に直進案内され、上記雄ヘリコイド環
    に形成したカム溝に従って、該レンズ支持環に対して光
    軸方向に相対移動する、フォーカス用後群レンズを支持
    した後群レンズ支持環;を有するA個別鏡筒、及び上記
    共用鏡筒の固定鏡筒にその前方から着脱及び固定が可能
    な雌ヘリコイド環と;上記固定鏡筒にその前方から挿入
    可能で、該固定鏡筒に光軸方向に直進案内される、フォ
    ーカスレンズ群を有するレンズ支持環;このレンズ支持
    環に相対回転は自在で光軸方向の相対移動は生じないよ
    うに支持された、上記雌ヘリコイド環に螺合する雄ヘリ
    コイド環;及び上記回転環と雄ヘリコイド環の一方と他
    方に設けた光軸と平行な回転伝達溝とこの回転伝達溝に
    嵌まる回転伝達ピン;を有するB個別鏡筒、を備え、上
    記共用鏡筒に対しA個別鏡筒とB個別鏡筒のいずれかを
    選択して装着することを特徴とする共用レンズ鏡筒シス
    テム。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のレンズ鏡筒において、
    上記A個別鏡筒とB個別鏡筒の雌ヘリコイド環は、固定
    鏡筒との回転方向の相対位置が調節可能である共用レン
    ズ鏡筒システム。
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