JP4463710B2 - 光学素子および光学素子用ホルダ - Google Patents

光学素子および光学素子用ホルダ Download PDF

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Description

本発明は、光学素子および光学素子用ホルダに係り、特に、光学素子の位置調整を行うのに好適な光学素子および光学素子用ホルダに関する。
従来より、光ピックアップ装置においては、光源から出射された後に光ディスクに照射して反射された光を受光素子によって受光するようになっていた。
また、このような光ピックアップ装置においては、従来から、受光素子の入射側の位置にセンサレンズを配設することや、光源の出射側の位置に回折格子を配設することが行われていた。
センサレンズは、光ディスクからの反射光に非点収差を付与するとともに、この反射光を受光素子に向かって集光させる機能を有し、回折格子は、光源から出射された光をトラッキングのために3ビームに変換して出射する機能を有している。
図10、図11は、このような光ピックアップ装置に搭載されるセンサレンズの一例を示すものであり、このセンサレンズ1は、第1レンズ面2(シリンドリカル面)および第2レンズ面3の2つのレンズ面2、3を有するレンズ本体5と、このレンズ本体5を外側から保持する円筒形状のホルダ6とによって構成されている。
レンズ本体5とホルダ6とは、金型を用いた樹脂材料の射出成形によって一体的に成形されている。
さらに、図10、図11に示すように、ホルダ6の外周面には、センサレンズ1の位置調整を行うための正方形の平面形状を有する位置調整用凹部7が、光軸8側に向かって凹入するように成形されている。
この位置調整用凹部7には、調整ピン(図示せず)がその先端部から挿入可能とされており、この調整ピンを位置調整用凹部7に挿入した状態で、調整ピン7を、例えば、光軸8方向へ移動させたり、あるいは、光軸8を中心とした回転方向へ回転させたりすることによって、センサレンズ1の光軸8方向や回転方向等の位置調整が可能となっている。
そして、このようなセンサレンズ1を光ピックアップ装置に搭載する際には、光ディスクからの反射光が受光素子の受光部に適切に導かれるようにするために、光ピックアップ装置のフレーム上において、センサレンズ1に対して前述した位置調整を行った上で、センサレンズ1をフレームに接着等の手段によって固定するようになっている。
このようにセンサレンズ1の位置調整が行われた光ピックアップ装置は、センサレンズ1が所望の機能を適切に発揮することによって、光ディスクに記録された情報の読取りや、光ディスクに対する情報の書き込みを適切に行うことができる。
また、図示はしないが、回折格子についても、センサレンズ1と同様に、回折格子本体の外側に回折格子本体を保持する円筒形状のホルダが一体成形されているとともに、ホルダの外周面にセンサレンズ1と同様の位置調整用凹部が成形されていた。
このような回折格子も、センサレンズ1と同様に、フレーム上において位置調整が行われた後に、フレームに接着等の手段によって固定されるようになっていた。
特開昭60−234243号
ところで、従来は、射出成形によって図10、図11に示したような正方形の位置調整用凹部7を成形するには、図11において一点鎖線で示すように、第1レンズ面2を成形する可動側の金型である下型9と、第2レンズ面3を成形する固定側の金型である上型10とに加えて、位置調整用凹部7を成形するための半径方向に移動可能とされたスライド金型11(図11における斜線縁取り部)を用意する必要があった。
すなわち、従来の位置調整用凹部7の構成では、位置調整用凹部7を下型9内または上型10内のいずれに成形する場合においても、成形品を金型から確実に取り出すためにスライド金型11を用いることを余儀なくされていた。
このため、従来は、金型9、10、11のコストが高価になってしまい、これにともなって、金型9、10、11内で成形されるセンサレンズ1の製造コストも上昇してしまうといった問題が生じていた。
また、スライド金型11によって生じるバリ等のセンサレンズ1の成形不良の発生率が増加し、歩留まりが悪くなってしまうといった問題が生じていた。
さらに、センサレンズ1の量産ラインを構成する自動機を初期導入する場合には、金型9、10、11のコストが高価なことにともなって、そのような金型9、10、11を備えた自動機についても、当然にコストが上昇してしまうといった問題が生じていた。
また、既存の自動機を改修する場合においても、自動機の改修のために多大な設備コストを要するといった問題も派生していた。
さらに、金型9、10、11の個数が多いことにともなって、自動機のメンテナンスにも多くの費用がかかるといった問題も生じていた。
このような問題は、センサレンズ1に限らず、位置調整用凹部を備えた回折格子等の他の光学素子や、光学素子を保持するための光学素子とは別体のホルダに位置調整用凹部を成形する場合においても同様であった。
そこで、本発明は、このような種々の問題に鑑みなされたものであり、金型のコストや、自動機の初期導入、改修またはメンテナンスに要する費用等の位置調整用凹部の成形にともなう総コストを削減することができるとともに、位置調整用凹部を効率的に成形することができ、さらに、歩留まりを向上させることができる光学素子および光学素子用ホルダを提供することを目的とするものである。
前述した目的を達成するため、本発明の請求項に係る光学素子の特徴は、光軸を包囲する外周面に、光軸側に向かって凹設された位置調整用凹部を有し、この位置調整用凹部に調整部材を挿入した状態で、前記調整部材を移動させることによって、位置調整が可能とされた光学素子であって、前記外周面における光軸方向の一方の端部から他方の端部側に向かって延在し、少なくとも、第1の底面と、この第1の底面における前記光軸方向に直交する幅方向の一方の端部に形成された第1の側面と、前記第1の底面における前記幅方向の他方の端部に形成された第2の側面とを有する第1の溝と、前記外周面における前記光軸方向の他方の端部から前記一方の端部側に向かって延在するとともに、前記第1の溝と連通され、少なくとも、第2の底面と、この第2の底面における前記幅方向の一方の端部に形成された第3の側面と、前記第2の底面における前記幅方向の他方の端部に形成された第4の側面とを有する第2の溝とを有し、前記第1の溝と前記第2の溝との連通部に、前記調整部材によって、前記光軸方向、前記光軸を中心とした回転方向、前記幅方向およびこれら各方向のうちの少なくとも2つの方向を合成させた合成方向の位置調整が可能とされた位置調整用凹部を有し、前記第1の側面が、前記第3の側面よりも前記幅方向における一方の方向側となる位置に形成され、前記第3の側面が、前記第2の側面よりも前記幅方向における前記一方の方向側となる位置、または、前記第2の側面と前記幅方向における同一の位置に形成され、前記第2の側面が、前記第4の側面よりも前記幅方向における前記一方の方向側となる位置に形成され、前記第1の溝と前記第2の溝との連通部が、少なくとも、前記第1の側面における前記第2の溝の近傍に、前記外周面および前記第1の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して平行となる、又は、前記外周面における前記光軸方向の一方の端部側に向かって徐々に光軸から離間するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第1の当接面と、この第1の当接面における前記第2の溝側の端部または当該端部の近傍に、当該端部側から前記第1の溝の幅方向の中心側に向かって延出されることによって、前記外周面および前記第1の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して所定の角度を有するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第2の当接面と、前記第4の側面における前記第1の溝の近傍に、前記外周面および前記第2の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して平行となる、又は、前記外周面における前記光軸方向の他方の端部側に向かって徐々に光軸から離間するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第3の当接面と、この第3の当接面における前記第1の溝側の端部または当該端部の近傍に、当該端部側から前記第2の溝の幅方向の中心側に向かって延出されることによって、前記外周面および前記第2の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して所定の角度を有するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第4の当接面とを有し、これら第1から第4の当接面が、前記位置調整用凹部の側面の少なくとも一部をなす点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、第1の溝と第2の溝との連通部に、第1から第4の当接面が側面の少なくとも一部をなすような位置調整用凹部を有することによって、調整部材を各当接面に選択的に当接させて位置調整を適切に行うことが可能となり、かつ、第1の溝側の部位を成形する金型と、第2の溝側の部位を成形する金型との2つのみの金型によって、位置調整用凹部を有する光学素子を成形することが可能となり、さらに、成形された光学素子を、金型から確実に取り出すことが可能となる。
さらに、請求項に係る光学素子の特徴は、請求項において、前記第2の当接面が、前記外周面および前記第1の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に直交するような形状とされ、前記第4の当接面が、前記外周面および前記第2の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に直交するような形状とされ、前記位置調整用凹部の平面形状が正方形または長方形とされている点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、更に、既存の調整部材を用いることが可能となり、さらに、調整部材をすべての当接面に適切に当接させることができるため、位置調整をより簡便かつ高精度に行うことが可能となる。
さらにまた、請求項に係る光学素子の特徴は、光軸を包囲する外周面に、光軸側に向かって凹設された位置調整用凹部を有し、この位置調整用凹部に調整部材を挿入した状態で、前記調整部材を移動させることによって、位置調整が可能とされた光学素子であって、前記外周面における光軸方向の一方の端部から他方の端部側に向かって延在し、少なくとも、第1の底面と、この第1の底面における前記光軸方向に直交する幅方向の一方の端部に形成された第1の側面と、前記第1の底面における前記幅方向の他方の端部に形成された第2の側面とを有する第1の溝と、前記外周面における前記光軸方向の他方の端部から前記一方の端部側に向かって延在するとともに、前記第1の溝と連通され、少なくとも、第2の底面と、この第2の底面における前記幅方向の一方の端部に形成された第3の側面と、前記第2の底面における前記幅方向の他方の端部に形成された第4の側面とを有する第2の溝とを有し、前記第1の溝と前記第2の溝との連通部に、前記調整部材によって、前記光軸方向、前記光軸を中心とした回転方向、前記幅方向およびこれら各方向のうちの少なくとも2つの方向を合成させた合成方向の位置調整が可能とされた位置調整用凹部を有し、前記第1の側面と前記第3の側面とが前記幅方向における同一の位置に形成され、もしくは、前記第2の側面と前記第4の側面とが前記幅方向における同一の位置に形成され、または、前記第1の側面と前記第3の側面とが前記幅方向における同一の位置に形成されるとともに、前記第2の側面と前記第4の側面とが前記幅方向における同一の位置に形成され、前記第1の溝と前記第2の溝との連通部が、少なくとも、前記第1の側面における前記第2の溝の近傍に、前記外周面および前記第1の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して平行となる、又は、前記外周面における前記光軸方向の一方の端部側に向かって徐々に光軸から離間するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第1の当接面と、この第1の当接面における前記第2の溝側の端部または当該端部の近傍に、当該端部側から前記第1の溝の幅方向の中心側に向かって延出されることによって、前記外周面および前記第1の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して所定の角度を有するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第2の当接面と、前記第4の側面における前記第1の溝の近傍に、前記外周面および前記第2の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して平行となる、又は、前記外周面における前記光軸方向の他方の端部側に向かって徐々に光軸から離間するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第3の当接面と、この第3の当接面における前記第1の溝側の端部または当該端部の近傍に、当該端部側から前記第2の溝の幅方向の中心側に向かって延出されることによって、前記外周面および前記第2の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して所定の角度を有するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第4の当接面とを有し、これら第1から第4の当接面が、前記位置調整用凹部の側面の少なくとも一部をなす点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、第1の溝と第2の溝との連通部に、第1から第4の当接面が側面の少なくとも一部をなすような位置調整用凹部を有することによって、調整部材を各当接面に選択的に当接させて位置調整を適切に行うことが可能となり、かつ、第1の溝側の部位を成形する金型と、第2の溝側の部位を成形する金型との2つのみの金型によって、位置調整用凹部を有する光学素子を成形することが可能となり、さらに、成形された光学素子を、金型から確実に取り出すことが可能となる。
また、請求項に係る光学素子の特徴は、光軸を包囲する外周面に、光軸側に向かって凹設された位置調整用凹部を有し、この位置調整用凹部に調整部材を挿入した状態で、前記調整部材を移動させることによって、位置調整が可能とされた光学素子であって、前記外周面における光軸方向の一方の端部から他方の端部側に向かって延在する第1の溝と、前記外周面における前記光軸方向の他方の端部から前記一方の端部側に向かって延在し、前記第1の溝と連通された第2の溝とを有し、前記第1の溝と前記第2の溝との連通部に、前記調整部材によって、前記光軸方向、前記光軸を中心とした回転方向、前記光軸方向に直交する前記第1の溝および前記第2の溝の幅方向ならびにこれら各方向のうちの少なくとも2つの方向を合成させた合成方向の位置調整が可能とされた位置調整用凹部を有し、前記第1の溝と前記第2の溝とが、その幅方向における中心が、幅方向において互いに同一の位置となるような形状に形成され、前記第1の溝と前記第2の溝との連通部における幅方向の両側面のうち、少なくとも一方の側面が、当該側面に連なる前記第1の溝の側面および前記第2の溝の側面よりも前記第1の溝および前記第2の溝の幅方向における中心側に突出されていることによって、前記調整部材が当接可能とされた当接面が形成されている点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、第1の溝と第2の溝との連通部に、当接面が側面の少なくとも一部をなすような位置調整用凹部を有することによって、調整部材を当接面に当接させて位置調整を適切に行うことが可能となり、かつ、第1の溝側の部位を成形する金型と、第2の溝側の部位を成形する金型との2つのみの金型によって、位置調整用凹部を有する光学素子を成形することが可能となり、さらに、成形された光学素子を、金型から確実に取り出すことが可能となる。
さらにまた、請求項に係る光学素子用ホルダの特徴は、光学素子を保持した状態において当該光学素子の光軸を包囲する外周面に、光軸側に向かって凹設された位置調整用凹部を有し、光学素子を保持した状態で、前記位置調整用凹部に調整部材を挿入するとともに、この調整部材を移動させることによって、前記光学素子の位置調整が可能とされた光学素子用ホルダであって、前記外周面における光軸方向の一方の端部から他方の端部側に向かって延在し、少なくとも、第1の底面と、この第1の底面における前記光軸方向に直交する幅方向の一方の端部に形成された第1の側面と、前記第1の底面における前記幅方向の他方の端部に形成された第2の側面とを有する第1の溝と、前記外周面における前記光軸方向の他方の端部から前記一方の端部側に向かって延在するとともに、前記第1の溝と連通され、少なくとも、第2の底面と、この第2の底面における前記幅方向の一方の端部に形成された第3の側面と、前記第2の底面における前記幅方向の他方の端部に形成された第4の側面とを有する第2の溝とを有し、前記第1の溝と前記第2の溝との連通部に、前記調整部材によって、前記光学素子の前記光軸方向、前記光軸を中心とした回転方向、前記幅方向およびこれら各方向のうちの少なくとも2つの方向を合成させた合成方向の位置調整が可能とされた位置調整用凹部を有し、前記第1の側面が、前記第3の側面よりも前記幅方向における一方の方向側となる位置に形成され、前記第3の側面が、前記第2の側面よりも前記幅方向における前記一方の方向側となる位置、または、前記第2の側面と前記幅方向における同一の位置に形成され、前記第2の側面が、前記第4の側面よりも前記幅方向における前記一方の方向側となる位置に形成され、前記第1の溝と前記第2の溝との連通部が、少なくとも、前記第1の側面における前記第2の溝の近傍に、前記外周面および前記第1の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して平行となる、又は、前記外周面における前記光軸方向の一方の端部側に向かって徐々に光軸から離間するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第1の当接面と、この第1の当接面における前記第2の溝側の端部または当該端部の近傍に、当該端部側から前記第1の溝の幅方向の中心側に向かって延出されることによって、前記外周面および前記第1の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して所定の角度を有するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第2の当接面と、前記第4の側面における前記第1の溝の近傍に、前記外周面および前記第2の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して平行となる、又は、前記外周面における前記光軸方向の他方の端部側に向かって徐々に光軸から離間するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第3の当接面と、この第3の当接面における前記第1の溝側の端部または当該端部の近傍に、当該端部側から前記第2の溝の幅方向の中心側に向かって延出されることによって、前記外周面および前記第2の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して所定の角度を有するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第4の当接面とを有し、これら第1から第4の当接面が、前記位置調整用凹部の側面の少なくとも一部をなす点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、第1の溝と第2の溝との連通部に、第1から第4の当接面が側面の少なくとも一部をなすような位置調整用凹部を有することによって、調整部材を各当接面に選択的に当接させて光学素子の位置調整を適切に行うことが可能となり、かつ、第1の溝側の部位を成形する金型と、第2の溝側の部位を成形する金型との2つのみの金型によって、位置調整用凹部を有する光学素子用ホルダを成形することが可能となり、さらに、成形された光学素子用ホルダを、金型から確実に取り出すことが可能となる。
また、請求項に係る光学素子用ホルダの特徴は、請求項において、前記第2の当接面が、前記外周面および前記第1の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に直交するような形状とされ、前記第4の当接面が、前記外周面および前記第2の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に直交するような形状とされ、前記位置調整用凹部の平面形状が正方形または長方形とされている点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、更に、既存の調整部材を用いることが可能となり、さらに、調整部材をすべての当接面に適切に当接させることができるため、光学素子の位置調整をより簡便かつ高精度に行うことが可能となる。
さらに、請求項に係る光学素子用ホルダの特徴は、光学素子を保持した状態において当該光学素子の光軸を包囲する外周面に、光軸側に向かって凹設された位置調整用凹部を有し、光学素子を保持した状態で、前記位置調整用凹部に調整部材を挿入するとともに、この調整部材を移動させることによって、前記光学素子の位置調整が可能とされた光学素子用ホルダであって、前記外周面における光軸方向の一方の端部から他方の端部側に向かって延在し、少なくとも、第1の底面と、この第1の底面における前記光軸方向に直交する幅方向の一方の端部に形成された第1の側面と、前記第1の底面における前記幅方向の他方の端部に形成された第2の側面とを有する第1の溝と、前記外周面における前記光軸方向の他方の端部から前記一方の端部側に向かって延在するとともに、前記第1の溝と連通され、少なくとも、第2の底面と、この第2の底面における前記幅方向の一方の端部に形成された第3の側面と、前記第2の底面における前記幅方向の他方の端部に形成された第4の側面とを有する第2の溝とを有し、前記第1の溝と前記第2の溝との連通部に、前記調整部材によって、前記光学素子の前記光軸方向、前記光軸を中心とした回転方向、前記幅方向およびこれら各方向のうちの少なくとも2つの方向を合成させた合成方向の位置調整が可能とされた位置調整用凹部を有し、前記第1の側面と前記第3の側面とが前記幅方向における同一の位置に形成され、もしくは、前記第2の側面と前記第4の側面とが前記幅方向における同一の位置に形成され、または、前記第1の側面と前記第3の側面とが前記幅方向における同一の位置に形成されるとともに、前記第2の側面と前記第4の側面とが前記幅方向における同一の位置に形成され、前記第1の溝と前記第2の溝との連通部が、少なくとも、前記第1の側面における前記第2の溝の近傍に、前記外周面および前記第1の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して平行となる、又は、前記外周面における前記光軸方向の一方の端部側に向かって徐々に光軸から離間するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第1の当接面と、この第1の当接面における前記第2の溝側の端部または当該端部の近傍に、当該端部側から前記第1の溝の幅方向の中心側に向かって延出されることによって、前記外周面および前記第1の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して所定の角度を有するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第2の当接面と、前記第4の側面における前記第1の溝の近傍に、前記外周面および前記第2の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して平行となる、又は、前記外周面における前記光軸方向の他方の端部側に向かって徐々に光軸から離間するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第3の当接面と、この第3の当接面における前記第1の溝側の端部または当該端部の近傍に、当該端部側から前記第2の溝の幅方向の中心側に向かって延出されることによって、前記外周面および前記第2の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して所定の角度を有するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第4の当接面とを有し、これら第1から第4の当接面が、前記位置調整用凹部の側面の少なくとも一部をなす点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、第1の溝と第2の溝との連通部に、第1から第4の当接面が側面の少なくとも一部をなすような位置調整用凹部を有することによって、調整部材を各当接面に選択的に当接させて光学素子の位置調整を適切に行うことが可能となり、かつ、第1の溝側の部位を成形する金型と、第2の溝側の部位を成形する金型との2つのみの金型によって、位置調整用凹部を有する光学素子用ホルダを成形することが可能となり、さらに、成形された光学素子用ホルダを、金型から確実に取り出すことが可能となる。
さらにまた、請求項に係る光学素子用ホルダの特徴は、光学素子を保持した状態において当該光学素子の光軸を包囲する外周面に、光軸側に向かって凹設された位置調整用凹部を有し、光学素子を保持した状態で、前記位置調整用凹部に調整部材を挿入するとともに、この調整部材を移動させることによって、前記光学素子の位置調整が可能とされた光学素子用ホルダであって、前記外周面における光軸方向の一方の端部から他方の端部側に向かって延在する第1の溝と、前記外周面における前記光軸方向の他方の端部から前記一方の端部側に向かって延在し、前記第1の溝と連通された第2の溝とを有し、前記第1の溝と前記第2の溝との連通部に、前記調整部材によって、前記光学素子の前記光軸方向、前記光軸を中心とした回転方向、前記光軸方向に直交する前記第1の溝および前記第2の溝の幅方向ならびにこれら各方向のうちの少なくとも2つの方向を合成させた合成方向の位置調整が可能とされた位置調整用凹部を有し、前記第1の溝と前記第2の溝とが、その幅方向における中心が、幅方向において互いに同一の位置となるような形状に形成され、前記第1の溝と前記第2の溝との連通部における幅方向の両側面のうち、少なくとも一方の側面が、当該側面に連なる前記第1の溝の側面および前記第2の溝の側面よりも前記第1の溝および前記第2の溝の幅方向における中心側に突出されていることによって、前記連通部に、前記調整部材が当接可能とされた当接面が形成され、当該当接面が、前記位置調整用凹部の側面の少なくとも一部をなす点にある。
そして、この請求項に係る発明によれば、第1の溝と第2の溝との連通部に、当接面が側面の少なくとも一部をなすような位置調整用凹部を有することによって、調整部材を当接面に当接させて光学素子の位置調整を適切に行うことが可能となり、かつ、第1の溝側の部位を成形する金型と、第2の溝側の部位を成形する金型との2つのみの金型によって、位置調整用凹部を有する光学素子用ホルダを成形することが可能となり、さらに、成形された光学素子用ホルダを、金型から確実に取り出すことが可能となる。
求項に係る光学素子によれば、第1の溝と第2の溝との連通部に、第1から第4の当接面が側面の少なくとも一部をなすような位置調整用凹部を有することによって、調整部材を各当接面に選択的に当接させて位置調整を適切に行うことができ、かつ、第1の溝側の部位を成形する金型と、第2の溝側の部位を成形する金型との2つのみの金型によって、位置調整用凹部を有する光学素子を成形することができ、さらに、成形された光学素子を、金型から確実に取り出すことができる結果、金型のコストや、自動機の初期導入、改修またはメンテナンスに要する費用等の位置調整用凹部の成形にともなう総コストを削減することができるとともに、位置調整用凹部を効率的に成形することができ、かつ、歩留まりを向上させることができ、さらに、位置調整が適切に行われることによって、優れた光学性能を発揮することができる光学素子を実現することができる。
さらに、請求項に係る光学素子によれば、更に、既存の調整部材を用いることができ、さらに、調整部材をすべての当接面に適切に当接させることができることによって、位置調整をより簡便かつ高精度に行うことができる結果、請求項に係る光学素子の効果に加えて、さらに、光学素子を搭載した光学機器の製造効率および光学性能をより一層向上させることができる光学素子を実現することができる。
さらにまた、請求項に係る光学素子によれば、第1の溝と第2の溝との連通部に、第1から第4の当接面が側面の少なくとも一部をなすような位置調整用凹部を有することによって、調整部材を各当接面に選択的に当接させて位置調整を適切に行うことができ、かつ、第1の溝側の部位を成形する金型と、第2の溝側の部位を成形する金型との2つのみの金型によって、位置調整用凹部を有する光学素子を成形することができ、さらに、成形された光学素子を、金型から確実に取り出すことができる結果、金型のコストや、自動機の初期導入、改修またはメンテナンスに要する費用等の位置調整用凹部の成形にともなう総コストを削減することができるとともに、位置調整用凹部を効率的に成形することができ、かつ、歩留まりを向上させることができ、さらに、位置調整が適切に行われることによって、優れた光学性能を発揮することができる光学素子を実現することができる。
また、請求項に係る光学素子によれば、第1の溝と第2の溝との連通部に、当接面が側面の少なくとも一部をなすような位置調整用凹部を有することによって、調整部材を当接面に当接させて位置調整を適切に行うことができ、かつ、第1の溝側の部位を成形する金型と、第2の溝側の部位を成形する金型との2つのみの金型によって、位置調整用凹部を有する光学素子を成形することができ、さらに、成形された光学素子を、金型から確実に取り出すことができる結果、金型のコストや、自動機の初期導入、改修またはメンテナンスに要する費用等の位置調整用凹部の成形にともなう総コストを削減することができるとともに、位置調整用凹部を効率的に成形することができ、かつ、歩留まりを向上させることができ、さらに、位置調整が適切に行われることによって、優れた光学性能を発揮することができる光学素子を実現することができる。
さらにまた、請求項に係る光学素子用ホルダによれば、第1の溝と第2の溝との連通部に、第1から第4の当接面が側面の少なくとも一部をなすような位置調整用凹部を有することによって、調整部材を各当接面に選択的に当接させて光学素子の位置調整を適切に行うことができ、かつ、第1の溝側の部位を成形する金型と、第2の溝側の部位を成形する金型との2つのみの金型によって、位置調整用凹部を有する光学素子用ホルダを成形することができ、さらに、成形された光学素子用ホルダを、金型から確実に取り出すことができる結果、金型のコストや、自動機の初期導入、改修またはメンテナンスに要する費用等の位置調整用凹部の成形にともなう総コストを削減することができるとともに、位置調整用凹部を効率的に成形することができ、かつ、歩留まりを向上させることができ、さらに、位置調整が適切に行われることによって、光学素子が優れた光学性能を発揮することができる光学素子用ホルダを実現することができる。
また、請求項に係る光学素子用ホルダによれば、更に、既存の調整部材を用いることができ、さらに、調整部材をすべての当接面に適切に当接させることができるため、光学素子の位置調整をより簡便かつ高精度に行うことができる結果、請求項に係る光学素子用ホルダの効果に加えて、さらに、光学素子を搭載した光学機器の製造効率および光学性能をより一層向上させることができる光学素子用ホルダを実現することができる。
さらに、請求項に係る光学素子用ホルダによれば、第1の溝と第2の溝との連通部に、第1から第4の当接面が側面の少なくとも一部をなすような位置調整用凹部を有することによって、調整部材を各当接面に選択的に当接させて光学素子の位置調整を適切に行うことができ、かつ、第1の溝側の部位を成形する金型と、第2の溝側の部位を成形する金型との2つのみの金型によって、位置調整用凹部を有する光学素子用ホルダを成形することができ、さらに、成形された光学素子用ホルダを、金型から確実に取り出すことができる結果、金型のコストや、自動機の初期導入、改修またはメンテナンスに要する費用等の位置調整用凹部の成形にともなう総コストを削減することができるとともに、位置調整用凹部を効率的に成形することができ、かつ、歩留まりを向上させることができ、さらに、位置調整が適切に行われることによって、光学素子が優れた光学性能を発揮することができる光学素子用ホルダを実現することができる。
さらにまた、請求項に係る光学素子用ホルダによれば、第1の溝と第2の溝との連通部に、当接面が側面の少なくとも一部をなすような位置調整用凹部を有することによって、調整部材を当接面に当接させて光学素子の位置調整を適切に行うことができ、かつ、第1の溝側の部位を成形する金型と、第2の溝側の部位を成形する金型との2つのみの金型によって、位置調整用凹部を有する光学素子用ホルダを成形することができ、さらに、成形された光学素子用ホルダを、金型から確実に取り出すことができる結果、金型のコストや、自動機の初期導入、改修またはメンテナンスに要する費用等の位置調整用凹部の成形にともなう総コストを削減することができるとともに、位置調整用凹部を効率的に成形することができ、かつ、歩留まりを向上させることができ、さらに、位置調整が適切に行われることによって、光学素子が優れた光学性能を発揮することができる光学素子用ホルダを実現することができる。
(光学素子の実施形態)
(第1実施形態)
以下、本発明に係る光学素子の第1実施形態について、図1および図2を参照して説明する。
なお、従来と基本的構成が同一もしくはこれに類する箇所については、同一の符号を用いて説明する。
図1および図2は、本実施形態における光学素子の一例として、第1レンズ面(シリンドリカル面)2および第2レンズ面3の2つのレンズ面2、3を有するレンズ本体5と、このレンズ本体5を外側から保持する円筒形状のホルダ14とが樹脂材料の射出成形によって一体的に成形されたホルダ一体型のレンズ15を示すものである。
このレンズ15は、例えば、光ピックアップ装置(図9参照)における受光素子の入射側の位置に配設されるセンサレンズとして用いることができる。
図1および図2に示すように、本実施形態におけるレンズ15は、ホルダ14の外周面に、図1において仮想線(破線)で囲まれた位置調整用凹部16を有しており、この位置調整用凹部16は、底面が平坦面に形成されている。
そして、この位置調整用凹部16に、調整部材の一例としての調整ピン13を挿入した状態で調整ピン13を移動させることによって、レンズ15の位置調整が可能とされている。
具体的には、位置調整用凹部16に調整ピンを13を挿入した状態で、調整ピンを13を、レンズ15の光軸8方向(図1、図2における縦方向)に移動させれば、レンズ15の光軸8方向の位置調整が可能とされている。
また、位置調整用凹部16に調整ピンを13を挿入した状態で、調整ピンを13を、光軸8を中心とした回転方向に回転させれば、レンズ15の回転方向の位置調整が可能とされている。
さらに、位置調整用凹部16に調整ピンを13を挿入した状態で、調整ピンを13を、光軸8に直交する位置調整用凹部16の幅方向(図1における横方向)に移動させれば、レンズ15の幅方向の位置調整が可能とされている。
なお、位置調整用凹部16の幅方向は、後述する第1溝17と第2溝21との連通部の幅方向、第1溝17における第1底面17aの幅方向および第2溝21における第2底面21aの幅方向と同一の方向(図1における横方向)を示す。
さらにまた、位置調整用凹部16に調整ピンを13を挿入した状態で、調整ピンを13を、光軸8方向、回転方向および幅方向のうちの少なくとも2つの方向の合成方向へ移動させれば、レンズ15の合成方向の位置調整が可能とされている。
このように、位置調整用凹部16に調整ピン13を挿入した状態で、調整ピン13を移動させることによってレンズ15の位置調整を行うことについては従来と基本的に同様であるが、本実施形態においては、この位置調整用凹部16の構成が、従来とは大きく異なっている。
すなわち、図1に示すように、ホルダ14の外周面には、この外周面における光軸8方向の一方の端部(図1、図2における上端部)から外周面における光軸8方向の他方の端部(図1、図2における下端部)側に向かって延在する第1溝17が成形されている。
図1、図2に示すように、第1溝17は、光軸8方向に長尺な第1底面17aを有している。
また、第1溝17は、第1底面17aにおける光軸8方向に直交する幅方向の一方の端部、すなわち、第1底面17aにおける図1の右端部に形成された第1側面17bを有している。
さらに、第1溝17は、第1底面17aにおける幅方向の他方の端部、すなわち、第1底面17aにおける図1の左端部に形成された第2側面17cを有しており、この第2側面17cは、光軸8方向の寸法が第1側面17bよりも小さく形成されている。
一方、図1に示すように、ホルダ14の外周面には、この外周面における光軸8方向の他方の端部(下端部)から外周面における光軸8方向の一方の端部(上端部)側に向かって延在する第2溝21が成形されており、この第2溝21は、上端部において第1溝17の下端部に連通されている。
図1、図2に示すように、第2溝21は、光軸8方向に長尺な第2底面21aを有している。
また、第2溝21は、第2底面21aにおける光軸8方向に直交する幅方向の一方の端部、すなわち、第2底面21aにおける図1の右端部に形成された第3側面21bを有している。
この第3側面21bは、図1に示すように、第1側面17bよりも幅方向における左方となる位置であって、第2側面17cよりも幅方向における右方となる位置に形成されている。つまり、第3側面21bは、幅方向における第1側面17bと第2側面17cとの間の位置に形成されている。なお、この第3側面21bは、第2側面17cと幅方向における同一の位置に形成されていてもよい。
さらに、第2溝21は、第2底面21aにおける幅方向の他方の端部、すなわち、第2底面21aにおける図1の左端部に形成された第4側面21cを有しており、この第4側面21cは、光軸8方向の寸法が第3側面21bよりも大きく形成されている。
この第4側面21cは、第2側面17cよりも幅方向における左方となる位置に形成されている。
そして、本実施形態においては、第1溝17と第2溝21との連通部に、前述した位置調整用凹部16を有している。
この第1溝17と第2溝21との連通部についてさらに詳述すると、この連通部は、第1側面17bにおける第2溝21の近傍に、ホルダ14の外周面との交線Lおよび第1底面17aとの交線L’が光軸8方向に平行とされた第1当接面19を有しており、この第1当接面19には、調整ピン13が当接可能とされている。
さらに、第1当接面19は、2つの交線L、L’が図1における平面上において重なり合っており、全体として位置調整用凹部16の底面に直交する形状に形成されている。
なお、この第1当接面19は、位置調整の際に調整ピン13を当接させることができるものであれば、ホルダ14の外周面との交線Lおよび第1底面17aとの交線L’の少なくとも一方が光軸8方向に平行なものであればよい。
また、第1当接面19は、2つの交線L、L’の少なくとも一方が光軸8方向に平行となるものに限らず、2つの交線L、L’の少なくとも一方が、ホルダ14の外周面における上端部に向かって光軸8から徐々に離間するものであってもよい。このような第1当接面19の形状は、例えば、第1溝17に金型の抜きテーパを形成する場合や、それ以外にも、第1溝17に意図的なテーパを設ける場合を想定した形状である。
さらに、第1当接面19は、位置調整用凹部16の底面に直交する形状のものに限らず、例えば、位置調整用凹部16の深さ方向に沿って位置調整用凹部16の幅方向における内側または外側に傾斜する形状に形成されたものであってもよい。
このような第1当接面19に加えて、さらに、連通部は、第1当接面19における第2溝21側の端部に形成された第2当接面20を有しており、この第2当接面20には、調整ピン13が当接可能とされている。
この第2当接面20は、第1当接面19における第2溝21側の端部から、第1溝17の幅方向の中心側に向かって直角に延出されることによって、ホルダ14の外周面との交線Lおよび第1底面17aとの交線L’が、光軸8方向に対して直交するような形状に形成されている。
さらに、第2当接面20は、2つの交線L、L’が図1における平面上において重なり合っており、全体として位置調整用凹部16の底面に直交する形状に形成されている。
そして、第2当接面20は、第2溝21側の端部、すなわち、図1における左端部が、第3側面21bに連接されている。
なお、この第2当接面20についても、位置調整の際に調整ピン13を当接させることができるものであれば、ホルダ14の外周面との交線Lおよび第1底面17aとの交線L’の少なくとも一方が光軸8方向に直交するものであればよい。
また、第2当接面20は、位置調整用凹部16の底面に直交する形状のものに限らず、例えば、位置調整用凹部16の深さ方向に沿って位置調整用凹部16の光軸方向における内側または外側に傾斜する形状に形成されたものであってもよい。
第1当接面19、第2当接面20に加えて、さらに、連通部は、第4側面21cにおける第1溝17の近傍に、ホルダ14の外周面との交線Lおよび第2底面21aとの交線L’が光軸8方向に平行とされた第3当接面22を有しており、この第3当接面22には、調整ピン13が当接可能とされている。
さらに、第3当接面22は、2つの交線L、L’が図1における平面上において重なり合っており、全体として位置調整用凹部16の底面に直交する形状に形成されている。
なお、この第3当接面22についても、位置調整の際に調整ピン13を当接させることができるものであれば、ホルダ14の外周面との交線Lおよび第2底面21aとの交線L’の少なくとも一方が光軸8方向に平行なものであればよい。
また、第3当接面22は、2つの交線L、L’の少なくとも一方が光軸8方向に平行となるものに限らず、2つの交線L、L’の少なくとも一方が、ホルダ14の外周面における下端部に向かって光軸8から徐々に離間するものであってもよい。このような第3当接面22の形状は、例えば、第2溝21に金型の抜きテーパを形成する場合や、それ以外にも、第2溝21に意図的なテーパを設ける場合を想定した形状である。
さらに、第3当接面22は、位置調整用凹部16の底面に直交する形状のものに限らず、例えば、位置調整用凹部16の深さ方向に沿って位置調整用凹部16の幅方向における内側または外側に傾斜する形状に形成されたものであってもよい。
第1乃至第3当接面19、20、22に加えて、さらに、連通部は、第3当接面22における第1溝17側の端部に形成された第4当接面24を有しており、この第4当接面24には、調整ピン13が当接可能とされている。
この第4当接面24は、第3当接面22における第1溝17側の端部から、第2溝21の幅方向の中心側に向かって直角に延出されることによって、ホルダ14の外周面との交線Lおよび第2底面21aとの交線L’が、光軸8方向に対して直交するような形状に形成されている。
さらに、第4当接面24は、2つの交線L、L’が図1における平面上において重なり合っており、全体として位置調整用凹部16の底面に直交する形状に形成されている。
さらに、第4当接面24は、第1溝17側の端部、すなわち、図1における右端部が、第2側面17cに連接されている。
なお、この第4当接面24についても、位置調整の際に調整ピン13を当接させることができるものであれば、ホルダ14の外周面との交線Lおよび第2底面21aとの交線L’の少なくとも一方が光軸8方向に直交するものであればよい。
また、第4当接面24は、位置調整用凹部16の底面に直交する形状のものに限らず、例えば、位置調整用凹部16の深さ方向に沿って位置調整用凹部16の光軸方向における内側または外側に傾斜する形状に形成されたものであってもよい。
このようにして連通部に形成された第1乃至第4当接面19、20、22、24は、図1のように、平面形状が正方形とされた位置調整用凹部16の側面をなしている。
なお、第1当接面19および第3当接面22については、それぞれが、位置調整用凹部16の互いに異なる1つの側面(図1における左右の側面)の全部を形成している。
一方、第2当接面20および第4当接面24については、それぞれが、位置調整用凹部16の互いに異なる1つの側面(図1における上下の側面)の一部を形成している。
そして、このような位置調整用凹部16を有するレンズ15は、図1、図2の一点鎖線に示すように、第1レンズ面2とともに第1溝17側の部位を転写して成形する可動側の金型である下型26と、第2レンズ面3とともに第2溝21側の部位を転写して成形する固定側の金型である上型27との2つの金型26、27のみからなるレンズ成形金型28によって成形することが可能とされている。
すなわち、本実施形態においては、従来とは異なり、位置調整用凹部16が、金型(本実施形態においては下型26)または成形品の光軸8方向への移動(換言すれば、成形品の取り出し動作)を妨げない形状を有する第1溝17と第2溝21との連通部に成形されているため、2つの金型26、27のみによって位置調整用凹部16を成形したとしても、成形品を金型26、27から確実に取り出すことができる。
そして、このように成形されたレンズ15の位置調整用凹部16に、調整ピン13を挿入した状態で、調整ピン13を、光軸8方向、回転方向、幅方向またはこれら各方向の少なくとも2つの方向を合成させた合成方向のいずれの方向に移動させる場合においても、第1乃至第4当接面19、20、22、24の少なくとも1つに調整ピン13を選択的に当接させることが可能となっている。
この結果、調整ピン13を用いたレンズ15の位置調整を適切に行うことができる。
さらに、本実施形態においては、前述のように、位置調整用凹部16の平面形状が正方形に形成されていることにより、位置調整の際には、特別な形状を有しない既存の調整ピン(例えば、断面円形状のもの)を位置調整用凹部16に挿入してそのまま用いることができる。
さらに、すべての当接面19、20、22、24に調整ピンを適切に当接させることができる。
この結果、調整ピン13を用いたレンズ15の位置調整をさらに安価にかつ高精度に行うことができる。
なお、第1から第4当接面19、20、22、24は、必ずしも平坦面である必要はなく、位置調整の際に調整ピン13を当接させることができるものであれば、例えば、位置調整用凹部16の深さ方向に沿って蛇行状あるいはジグザグ状に形成されたものであってもよい。
また、本実施形態における位置調整用凹部16を回折格子に適用してもよいことは勿論である。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る光学素子の第2実施形態について、図3および図4を参照して説明する。
なお、第1実施形態と基本的構成が同一もしくはこれに類する箇所については、同一の符号を付して説明する。
図3、図4に示すように、本実施形態における光学素子としてのレンズ36は、第1実施形態のレンズ15とは異なり、第1側面17bよりも第2側面17cの方が、光軸8方向の寸法が大きく形成されている。
また、本実施形態におけるレンズ36は、第1実施形態のレンズ15とは異なり、第4側面21cよりも第3側面21bの方が、光軸8方向の寸法が大きく形成されている。
さらに、本実施形態において、第2当接面38の形状は、第1実施形態のように、ホルダ14の外周面との交線Lおよび第1底面17aとの交線L’が、光軸8方向に対して直交するような形状ではなく、光軸8方向に対して時計回りに所定の鋭角θを有するような形状とされている。
なお、この第2当接面38は、位置調整の際に調整ピン13を当接させることができるものであれば、ホルダ14の外周面との交線Lおよび第1底面17aとの交線L’の少なくとも一方が、光軸8方向に対して時計回りに所定の鋭角θを有するような形状であればよい。
そして、第2当接面38の第2溝21側の端部は、第2側面17cの第2溝21側の端部と光軸8方向における同一の高さに位置されている。
また、本実施形態において、第4当接面39の形状は、第1実施形態のように、ホルダ14の外周面との交線Lおよび第2底面21aとの交線L’が、光軸8方向に対して直交するような形状ではなく、光軸8方向に対して時計回りに所定の鋭角θを有するような形状とされている。
なお、この第4当接面39についても、位置調整の際に調整ピン13を当接させることができるものであれば、ホルダ14の外周面との交線Lおよび第2底面21aとの交線L’の少なくとも一方が、光軸8方向に対して時計回りに所定の鋭角θを有するような形状であればよい。
そして、このように第2当接面38および第4当接面39が形成されていることによって、本実施形態におけるレンズ36は、位置調整用凹部40の平面形状が、図3に示すように平行四辺形となっている。
このようなレンズ36は、位置調整用凹部40に挿入可能な形状の調整ピンを用意する必要があるが、第1実施形態と同様に、下型41と上型42との2つのみの金型からなるレンズ成形金型32によって成形することができるとともに、成形品を金型32から確実に取り出すことができる。
さらに、本実施形態においては、図3、図4において一点鎖線で示すように、下型41における上型42との接触面と、上型42における下型41との接触面とを、ともに光軸8方向に段差のない平面状に形成することができ、これにより、光学素子成形金型をさらに簡便かつ安価に製造することができる。
なお、第2当接面38および第4当接面39は、必ずしも平坦面である必要はなく、位置調整の際に調整ピン13を当接させることができるものであれば、例えば、位置調整用凹部40の深さ方向に沿って蛇行状あるいはジグザグ状に形成されたものであってもよい。
また、本実施形態における位置調整用凹部40を回折格子に適用してもよいことは勿論である。
(第3実施形態)
次に、本発明に係る光学素子の第3実施形態について、図5を参照して説明する。
なお、第1実施形態と基本的構成が同一もしくはこれに類する箇所については、同一の符号を付して説明する。
図5に示すように、本実施形態におけるレンズ60は、第1実施形態のレンズ15とは異なり、第1溝17と第2溝21とが、各溝の幅方向における中心が、幅方向において互いに同一の位置となるような形状に形成され、かつ、同一の幅寸法に形成されている。
さらに、第1溝17と第2溝21との連通部における幅方向の両側面、すなわち、第1側面17bと第3側面21bとの連接部と、第2側面17cと第4側面21cとの連接部とが、連接部以外の側面の部位よりも第1の溝17および第2溝21の幅方向における中心側に突出されている。
具体的には、これらの突出された連通部の両側面のうち、図5における右側の側面は、第1側面17bにアール面を介して連接され、第1側面17bに直交する第1の面と、この第1の面の左端部にアール面を介して連接され、第1側面17bに平行な第2の面と、この第2の面の下端部にアール面を介して連接されるとともに、右端部がアール面を介して第3側面21bに連接された第3の面とを有することによって、平面形状がほぼ矩形状に形成されている。
また、連通部の両側面のうち左側の側面は、第2側面17cにアール面を介して連接され、第2側面17cに直交する第1の面と、この第1の面の右端部にアール面を介して連接され、第2側面17cに平行な第2の面と、この第2の面の下端部にアール面を介して連接されるとともに、左端部がアール面を介して第4側面21cに連接された第3の面とを有することによって、平面形状がほぼ矩形状に形成されている。
これにより、これらの突出された連通部の両側面が、位置調整の際に調整ピン13が当接可能とされた当接面61、62をなしている。
さらに、これらの当接面61、62は、図5において仮想線(破線)で囲まれた位置調整用凹部63の側面をなしている。
本実施形態におけるレンズ60も、図5において一点鎖線で示すように、第1溝17側の部位を成形する下型65と、第2溝21側の部位を成形する上型66との2つの金型65、66のみからなるレンズ成形金型67によって成形することができるとともに、成形品67を金型から確実に取り出すことができる。
さらに、第2実施形態におけるレンズ36と同様に、下型65における上型66との接触面と、上型66における下型65との接触面とを、ともに光軸8方向に段差のない平面状に形成することができ、レンズ成形金型67を簡便かつ安価に製造することができる。
なお、図5においては、当接面61、62の平面形状がほぼ矩形状であったが、これに限る必要はなく、連通部の側面を、例えば、平面半円形状あるいは平面三角形状に突出させることによって、平面形状が半円形状あるいは三角形状等の矩形状以外の平面形状とされた当接面を形成するようにしてもよい。
また、連通部における幅方向の一方の側面のみを第1溝17および第2溝21の幅方向における中心側に突出させるようにしてもよい。この場合においても、調整ピンが当接可能とされた当接面を成形することは可能である。
さらに、本実施形態における位置調整用凹部63を回折格子に適用しても良いことは勿論である。
(第4実施形態)
次に、本発明に係る光学素子の第4実施形態について、図6を参照して説明する。
なお、第2実施形態と基本的構成が同一もしくはこれに類する箇所については、同一の符号を用いて説明する。
図6に示すように、本実施形態におけるレンズ70は、第1乃至第4当接面19、38、22、39の形状および各当接面19、38、22、39が側面をなす位置調整用凹部40の形状が、第2実施形態のレンズ36と基本的に同様である。
ただし、本実施形態におけるレンズ70は、第2実施形態のレンズ36とは異なり、第1側面17bと第3側面21bとが、幅方向における同一の位置に形成されているとともに、第2側面17cと第4側面21cとが、幅方向における同一の位置に形成されている。
本実施形態におけるレンズ70も、図6において一点鎖線で示すように、第1溝17側の部位を成形する下型71と、第2溝21側の部位を成形する上型72との2つの金型71、72のみからなるレンズ成形金型73によって成形することができるとともに、成形品を金型73から確実に取り出すことができる。
さらに、第2実施形態のレンズ36と同様に、下型71における上型72との接触面と、上型72における下型71との接触面とを、ともに光軸8方向に段差のない平面状に形成することができ、レンズ成形金型73を簡便かつ安価に製造することができる。
(光学素子用ホルダの実施形態)
次に、本発明に係る光学素子用ホルダの実施形態について、図7および図8を参照して説明する。
図7に示すように、本実施形態における光学素子用ホルダ43は、円筒形状のホルダ43とされている。
この光学素子用ホルダ43は、第1実施形態におけるレンズ15から、レンズ本体5を除いた構成、あるいは、第2実施形態における回折格子30から、回折格子本体31を除いた構成に加え、内周面に、ホルダ43内に収容する光学素子37を支持するための支持部47を有していることによって構成されている。
すなわち、本実施形態における光学素子用ホルダ43の外周面には、前述した第1溝17と第2溝21とが成形されており、これら第1溝17と第2溝21との連通部に、前述した位置調整用凹部16が成形されている。
光学素子用ホルダ43の内側には、例えば、レンズや回折格子等の別体の光学素子37を、支持部47に載置し、接着等の方法によって固定することができるようになっている。
そして、光学素子用ホルダ43に光学素子37を固定した状態で、位置調整用凹部16に調整ピン13を挿入し、調整ピン13を移動させることにより、光学素子の光軸8方向、回転方向、幅方向および各方向のうちの少なくとも2つの方向を合成させた合成方向の位置調整を行うことが可能とされている。
このような光学素子用ホルダ43も、前述したレンズ15や回折格子30と同様に、位置調整用凹部16が、金型または成形品の光軸8方向への移動を妨げない形状を有する第1溝17と第2溝21との連通部に成形されているため、図9において一点鎖線で示すような下型44と上型45との2つの金型のみからなる光学素子用ホルダ成形金型46によって成形することができる。また、成形品を金型46から確実に取り出すことができる。
さらに、本実施形態においては、位置調整用凹部16が正方形に成形されているため、位置調整の際には、既存の調整ピンをそのまま用いることができ、すべての当接面19、20、22、24に調整ピンを適切に当接させることができる。
なお、上記構成に限らず、光学素子用ホルダの位置調整用凹部を、図3乃至図6に示した構成に等しい構成としてもよい。この場合、光学素子成形金型をさらに簡便かつ安価に製造することができる。
(光ピックアップ装置の実施形態)
次に、本発明に係る光学素子を搭載した光ピックアップ装置の実施形態について、図9を参照して説明する。
図9に示すように、本実施形態における光ピックアップ装置48は、フレーム49内に、光源としてのLED光源50を有しており、このLED光源50は、CDに記録された情報を読み取るための780nm付近の波長のレーザ光を出射させるようになっている。
LED光源50に対して光の出射側の位置には、ホルダ14の外周面に位置調整用凹部16が成形された回折格子30が配設されており、この回折格子30には、LED光源50から出射された光が入射するようになっている。
そして、回折格子30は、LED光源50側から入射した光を、トラッキングのために3ビーム(以下、往路3ビームと称する)に変換して出射させるようになっている。
回折格子30に対して往路3ビームの出射側の位置には、プリズム51が配設されており、このプリズム51には、回折格子30から出射された往路3ビームが入射するようになっている。
そして、プリズム51は、回折格子30側から入射した往路3ビームを、入射方向に対して直交する方向に反射させるようになっている。
プリズム51に対して往路3ビームの反射側の位置には、コリメータレンズ52が配設されており、このコリメータレンズ52には、プリズム51によって反射された往路3ビームが入射するようになっている。
そして、コリメータレンズ52は、プリズム51側から入射した往路3ビームを平行光に変換して出射させるようになっている。
コリメータレンズ52に対して往路3ビームの出射側の位置には、対物レンズ53が配設されており、この対物レンズ53には、コリメータレンズ52から出射された往路3ビームが入射するようになっている。
そして、対物レンズ53は、コリメータレンズ52側から入射した往路3ビームを収束光に変換して出射させるようになっている。
対物レンズ53に対して往路3ビームの出射側の位置には、CD54が配置されており、このCD54の記録面には、対物レンズ53側から出射された往路3ビームが入射するようになっている。
CD54の記録面に入射した往路3ビームは、記録面からの光の反射の強弱によって記録面に記録された情報を取得して対物レンズ53側に反射されるようになっている。
対物レンズ53は、CD54の記録面から反射された3ビーム(以下、復路3ビームと称する)を受光すると、この復路3ビームを平行光に変換してコリメータレンズ52側に出射させるようになっている。
コリメータレンズ52は、対物レンズ53から出射された復路3ビームを受光すると、この復路3ビームを収束光に変換してプリズム51側に出射させるようになっている。
プリズム51は、コリメータレンズ52から出射された復路3ビームが入射されると、この入射された復路3ビームをそのまま透過させるようになっている。
プリズム51に対して復路3ビームの透過側の位置には、ホルダ14の外周面に前述した構成の位置調整用凹部16が成形されたセンサレンズ15が配設されており、このセンサレンズ15には、プリズム51を透過した復路3ビームが入射するようになっている。
そして、センサレンズ15は、プリズム51側から入射した復路3ビームに非点収差を付与するとともに、この復路3ビームを収束すなわち集光させた上で出射させるようになっている。
センサレンズ15に対して復路3ビームの出射側の位置には、受光素子としてのフォトディテクタ55が配設されており、このフォトディテクタ55には、センサレンズ15から出射された復路3ビームが入射するようになっている。
そして、フォトディテクタ55は、入射した復路3ビームを電気信号に変換する。
ここで、センサレンズ15および回折格子30は、位置調整用凹部16が、ともに金型または成形品の光軸方向への移動を妨げない形状を有する第1溝17と第2溝21との連通部に成形されており、下型26と上型27との2つの金型のみによって成形されたものである。
このようなセンサレンズ15と回折格子30とは、それぞれ光ピックアップ装置48の組み立て時に、フレーム49上において光軸8方向および回転方向の位置調整がなされた上でフレーム49に固定されているため、それぞれの機能を適切に発揮することができる。
これにより、光ピックアップ装置48は、CD54に記録された情報を適正に読み取ることができる。
以上述べたように、本発明によれば、下型26、41、44、65、71と、上型27、42、45、66、72との2つの金型のみによって、位置調整用凹部16、40、63を有するレンズ15、36、60、70、回折格子30および光学素子用ホルダ43を成形することができるとともに、成形品を金型から確実に取り出すことができる。
この結果、金型のコストや、自動機の初期導入、改修またはメンテナンスに要する費用等の位置調整用凹部の成形にともなう総コストを削減することができるとともに、位置調整用凹部を効率的に成形することができ、さらに、歩留まりを向上させることができる。
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
例えば、位置調整用凹部の側面をなす当接面の個数は、前述した実施形態のように最大4個に限らず、5個以上であってもよい。
また、光学素子用ホルダには、レンズや回折格子以外にも、光軸方向および回転方向の位置調整を要する他の光学素子を固定するようにしてもよい。
本発明に係る光学素子の第1実施形態において、位置調整用凹部が成形されたレンズを金型とともに示す正面図 図1のレンズを調整ピンとともに示す図1の2−2断面図 本発明に係る光学素子の第2実施形態において、位置調整用凹部が成形されたレンズを金型とともに示す正面図 図3の4−4断面図 本発明に係る光学素子の第3実施形態において、位置調整用凹部が成形されたレンズを金型とともに示す正面図 本発明に係る光学素子の第4実施形態において、位置調整用凹部が成形されたレンズを金型とともに示す正面図 本発明に係る光学素子用ホルダの実施形態を示す正面図 図7の8−8断面図 本発明に係る光学素子を搭載した光ピックアップ装置の実施形態を示す構成図 従来の位置調整用凹部が成形されたレンズの一例を示す正面図 図10の11−11断面図
符号の説明
14 ホルダ
15 レンズ(センサレンズ)
16 位置調整用凹部
17 第1溝
17a 第1底面
17b 第1側面
17c 第2側面
19 第1当接面
20 第2当接面
21 第2溝
21a 第2底面
21b 第3側面
21c 第4側面
22 第3当接面
24 第4当接面
26 下型
27 上型
30 回折格子
36 レンズ
38 第1当接面
39 第4当接面
40 位置調整用凹部
41 下型
42 上型
43 光学素子用ホルダ
44 下型
45 上型
60 レンズ
61 当接面
62 当接面
63 位置調整用凹部
65 下型
66 上型
70 レンズ
71 下型
72 上型

Claims (8)

  1. 光軸を包囲する外周面に、光軸側に向かって凹設された位置調整用凹部を有し、この位置調整用凹部に調整部材を挿入した状態で、前記調整部材を移動させることによって、位置調整が可能とされた光学素子であって、
    前記外周面における光軸方向の一方の端部から他方の端部側に向かって延在し、少なくとも、第1の底面と、この第1の底面における前記光軸方向に直交する幅方向の一方の端部に形成された第1の側面と、前記第1の底面における前記幅方向の他方の端部に形成された第2の側面とを有する第1の溝と、
    前記外周面における前記光軸方向の他方の端部から前記一方の端部側に向かって延在するとともに、前記第1の溝と連通され、少なくとも、第2の底面と、この第2の底面における前記幅方向の一方の端部に形成された第3の側面と、前記第2の底面における前記幅方向の他方の端部に形成された第4の側面とを有する第2の溝とを有し、
    前記第1の溝と前記第2の溝との連通部に、前記調整部材によって、前記光軸方向、前記光軸を中心とした回転方向、前記幅方向およびこれら各方向のうちの少なくとも2つの方向を合成させた合成方向の位置調整が可能とされた位置調整用凹部を有し、
    前記第1の側面が、前記第3の側面よりも前記幅方向における一方の方向側となる位置に形成され、
    前記第3の側面が、前記第2の側面よりも前記幅方向における前記一方の方向側となる位置、または、前記第2の側面と前記幅方向における同一の位置に形成され、
    前記第2の側面が、前記第4の側面よりも前記幅方向における前記一方の方向側となる位置に形成され、
    前記第1の溝と前記第2の溝との連通部が、
    少なくとも、
    前記第1の側面における前記第2の溝の近傍に、前記外周面および前記第1の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して平行となる、又は、前記外周面における前記光軸方向の一方の端部側に向かって徐々に光軸から離間するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第1の当接面と、
    この第1の当接面における前記第2の溝側の端部または当該端部の近傍に、当該端部側から前記第1の溝の幅方向の中心側に向かって延出されることによって、前記外周面および前記第1の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して所定の角度を有するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第2の当接面と、
    前記第4の側面における前記第1の溝の近傍に、前記外周面および前記第2の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して平行となる、又は、前記外周面における前記光軸方向の他方の端部側に向かって徐々に光軸から離間するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第3の当接面と、
    この第3の当接面における前記第1の溝側の端部または当該端部の近傍に、当該端部側から前記第2の溝の幅方向の中心側に向かって延出されることによって、前記外周面および前記第2の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して所定の角度を有するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第4の当接面と
    を有し、これら第1から第4の当接面が、前記位置調整用凹部の側面の少なくとも一部をなすこと
    を特徴とする光学素子。
  2. 前記第2の当接面が、前記外周面および前記第1の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に直交するような形状とされ、
    前記第4の当接面が、前記外周面および前記第2の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に直交するような形状とされ、
    前記位置調整用凹部の平面形状が正方形または長方形とされていることを特徴とする請求項に記載の光学素子。
  3. 光軸を包囲する外周面に、光軸側に向かって凹設された位置調整用凹部を有し、この位置調整用凹部に調整部材を挿入した状態で、前記調整部材を移動させることによって、位置調整が可能とされた光学素子であって、
    前記外周面における光軸方向の一方の端部から他方の端部側に向かって延在し、少なくとも、第1の底面と、この第1の底面における前記光軸方向に直交する幅方向の一方の端部に形成された第1の側面と、前記第1の底面における前記幅方向の他方の端部に形成された第2の側面とを有する第1の溝と、
    前記外周面における前記光軸方向の他方の端部から前記一方の端部側に向かって延在するとともに、前記第1の溝と連通され、少なくとも、第2の底面と、この第2の底面における前記幅方向の一方の端部に形成された第3の側面と、前記第2の底面における前記幅方向の他方の端部に形成された第4の側面とを有する第2の溝とを有し、
    前記第1の溝と前記第2の溝との連通部に、前記調整部材によって、前記光軸方向、前記光軸を中心とした回転方向、前記幅方向およびこれら各方向のうちの少なくとも2つの方向を合成させた合成方向の位置調整が可能とされた位置調整用凹部を有し、
    前記第1の側面と前記第3の側面とが前記幅方向における同一の位置に形成され、もしくは、前記第2の側面と前記第4の側面とが前記幅方向における同一の位置に形成され、または、前記第1の側面と前記第3の側面とが前記幅方向における同一の位置に形成されるとともに、前記第2の側面と前記第4の側面とが前記幅方向における同一の位置に形成され、
    前記第1の溝と前記第2の溝との連通部が、
    少なくとも、
    前記第1の側面における前記第2の溝の近傍に、前記外周面および前記第1の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して平行となる、又は、前記外周面における前記光軸方向の一方の端部側に向かって徐々に光軸から離間するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第1の当接面と、
    この第1の当接面における前記第2の溝側の端部または当該端部の近傍に、当該端部側から前記第1の溝の幅方向の中心側に向かって延出されることによって、前記外周面および前記第1の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して所定の角度を有するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第2の当接面と、
    前記第4の側面における前記第1の溝の近傍に、前記外周面および前記第2の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して平行となる、又は、前記外周面における前記光軸方向の他方の端部側に向かって徐々に光軸から離間するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第3の当接面と、
    この第3の当接面における前記第1の溝側の端部または当該端部の近傍に、当該端部側から前記第2の溝の幅方向の中心側に向かって延出されることによって、前記外周面および前記第2の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して所定の角度を有するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第4の当接面と
    を有し、これら第1から第4の当接面が、前記位置調整用凹部の側面の少なくとも一部をなすこと
    を特徴とする光学素子。
  4. 光軸を包囲する外周面に、光軸側に向かって凹設された位置調整用凹部を有し、この位置調整用凹部に調整部材を挿入した状態で、前記調整部材を移動させることによって、位置調整が可能とされた光学素子であって、
    前記外周面における光軸方向の一方の端部から他方の端部側に向かって延在する第1の溝と、
    前記外周面における前記光軸方向の他方の端部から前記一方の端部側に向かって延在し、前記第1の溝と連通された第2の溝とを有し、
    前記第1の溝と前記第2の溝との連通部に、前記調整部材によって、前記光軸方向、前記光軸を中心とした回転方向、前記光軸方向に直交する前記第1の溝および前記第2の溝の幅方向ならびにこれら各方向のうちの少なくとも2つの方向を合成させた合成方向の位置調整が可能とされた位置調整用凹部を有し、
    前記第1の溝と前記第2の溝とが、その幅方向における中心が、幅方向において互いに同一の位置となるような形状に形成され、
    前記第1の溝と前記第2の溝との連通部における幅方向の両側面のうち、少なくとも一方の側面が、当該側面に連なる前記第1の溝の側面および前記第2の溝の側面よりも前記第1の溝および前記第2の溝の幅方向における中心側に突出されていることによって、前記連通部に、前記調整部材が当接可能とされた当接面が形成され、
    当該当接面が、前記位置調整用凹部の側面の少なくとも一部をなすこと
    を特徴とする光学素子。
  5. 光学素子を保持した状態において当該光学素子の光軸を包囲する外周面に、光軸側に向かって凹設された位置調整用凹部を有し、光学素子を保持した状態で、前記位置調整用凹部に調整部材を挿入するとともに、この調整部材を移動させることによって、前記光学素子の位置調整が可能とされた光学素子用ホルダであって、
    前記外周面における光軸方向の一方の端部から他方の端部側に向かって延在し、少なくとも、第1の底面と、この第1の底面における前記光軸方向に直交する幅方向の一方の端部に形成された第1の側面と、前記第1の底面における前記幅方向の他方の端部に形成された第2の側面とを有する第1の溝と、
    前記外周面における前記光軸方向の他方の端部から前記一方の端部側に向かって延在するとともに、前記第1の溝と連通され、少なくとも、第2の底面と、この第2の底面における前記幅方向の一方の端部に形成された第3の側面と、前記第2の底面における前記幅方向の他方の端部に形成された第4の側面とを有する第2の溝とを有し、
    前記第1の溝と前記第2の溝との連通部に、前記調整部材によって、前記光学素子の前記光軸方向、前記光軸を中心とした回転方向、前記幅方向およびこれら各方向のうちの少なくとも2つの方向を合成させた合成方向の位置調整が可能とされた位置調整用凹部を有し、
    前記第1の側面が、前記第3の側面よりも前記幅方向における一方の方向側となる位置に形成され、
    前記第3の側面が、前記第2の側面よりも前記幅方向における前記一方の方向側となる位置、または、前記第2の側面と前記幅方向における同一の位置に形成され、
    前記第2の側面が、前記第4の側面よりも前記幅方向における前記一方の方向側となる位置に形成され、
    前記第1の溝と前記第2の溝との連通部が、
    少なくとも、
    前記第1の側面における前記第2の溝の近傍に、前記外周面および前記第1の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して平行となる、又は、前記外周面における前記光軸方向の一方の端部側に向かって徐々に光軸から離間するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第1の当接面と、
    この第1の当接面における前記第2の溝側の端部または当該端部の近傍に、当該端部側から前記第1の溝の幅方向の中心側に向かって延出されることによって、前記外周面および前記第1の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して所定の角度を有するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第2の当接面と、
    前記第4の側面における前記第1の溝の近傍に、前記外周面および前記第2の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して平行となる、又は、前記外周面における前記光軸方向の他方の端部側に向かって徐々に光軸から離間するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第3の当接面と、
    この第3の当接面における前記第1の溝側の端部または当該端部の近傍に、当該端部側から前記第2の溝の幅方向の中心側に向かって延出されることによって、前記外周面および前記第2の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して所定の角度を有するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第4の当接面と
    を有し、これら第1から第4の当接面が、前記位置調整用凹部の側面の少なくとも一部をなすこと
    を特徴とする光学素子用ホルダ。
  6. 前記第2の当接面が、前記外周面および前記第1の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に直交するような形状とされ、
    前記第4の当接面が、前記外周面および前記第2の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に直交するような形状とされ、
    前記位置調整用凹部の平面形状が正方形または長方形とされていることを特徴とする請求項に記載の光学素子用ホルダ。
  7. 光学素子を保持した状態において当該光学素子の光軸を包囲する外周面に、光軸側に向かって凹設された位置調整用凹部を有し、光学素子を保持した状態で、前記位置調整用凹部に調整部材を挿入するとともに、この調整部材を移動させることによって、前記光学素子の位置調整が可能とされた光学素子用ホルダであって、
    前記外周面における光軸方向の一方の端部から他方の端部側に向かって延在し、少なくとも、第1の底面と、この第1の底面における前記光軸方向に直交する幅方向の一方の端部に形成された第1の側面と、前記第1の底面における前記幅方向の他方の端部に形成された第2の側面とを有する第1の溝と、
    前記外周面における前記光軸方向の他方の端部から前記一方の端部側に向かって延在するとともに、前記第1の溝と連通され、少なくとも、第2の底面と、この第2の底面における前記幅方向の一方の端部に形成された第3の側面と、前記第2の底面における前記幅方向の他方の端部に形成された第4の側面とを有する第2の溝とを有し、
    前記第1の溝と前記第2の溝との連通部に、前記調整部材によって、前記光学素子の前記光軸方向、前記光軸を中心とした回転方向、前記幅方向およびこれら各方向のうちの少なくとも2つの方向を合成させた合成方向の位置調整が可能とされた位置調整用凹部を有し、
    前記第1の側面と前記第3の側面とが前記幅方向における同一の位置に形成され、もしくは、前記第2の側面と前記第4の側面とが前記幅方向における同一の位置に形成され、または、前記第1の側面と前記第3の側面とが前記幅方向における同一の位置に形成されるとともに、前記第2の側面と前記第4の側面とが前記幅方向における同一の位置に形成され、
    前記第1の溝と前記第2の溝との連通部が、
    少なくとも、
    前記第1の側面における前記第2の溝の近傍に、前記外周面および前記第1の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して平行となる、又は、前記外周面における前記光軸方向の一方の端部側に向かって徐々に光軸から離間するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第1の当接面と、
    この第1の当接面における前記第2の溝側の端部または当該端部の近傍に、当該端部側から前記第1の溝の幅方向の中心側に向かって延出されることによって、前記外周面および前記第1の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して所定の角度を有するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第2の当接面と、
    前記第4の側面における前記第1の溝の近傍に、前記外周面および前記第2の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して平行となる、又は、前記外周面における前記光軸方向の他方の端部側に向かって徐々に光軸から離間するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第3の当接面と、
    この第3の当接面における前記第1の溝側の端部または当該端部の近傍に、当該端部側から前記第2の溝の幅方向の中心側に向かって延出されることによって、前記外周面および前記第2の底面の少なくとも一方との交線が前記光軸方向に対して所定の角度を有するような形状に形成され、前記調整部材が当接可能とされた第4の当接面と
    を有し、これら第1から第4の当接面が、前記位置調整用凹部の側面の少なくとも一部をなすこと
    を特徴とする光学素子用ホルダ。
  8. 光学素子を保持した状態において当該光学素子の光軸を包囲する外周面に、光軸側に向かって凹設された位置調整用凹部を有し、光学素子を保持した状態で、前記位置調整用凹部に調整部材を挿入するとともに、この調整部材を移動させることによって、前記光学素子の位置調整が可能とされた光学素子用ホルダであって、
    前記外周面における光軸方向の一方の端部から他方の端部側に向かって延在する第1の溝と、
    前記外周面における前記光軸方向の他方の端部から前記一方の端部側に向かって延在し、前記第1の溝と連通された第2の溝とを有し、
    前記第1の溝と前記第2の溝との連通部に、前記調整部材によって、前記光学素子の前記光軸方向、前記光軸を中心とした回転方向、前記光軸方向に直交する前記第1の溝および前記第2の溝の幅方向ならびにこれら各方向のうちの少なくとも2つの方向を合成させた合成方向の位置調整が可能とされた位置調整用凹部を有し、
    前記第1の溝と前記第2の溝とが、その幅方向における中心が、幅方向において互いに同一の位置となるような形状に形成され、
    前記第1の溝と前記第2の溝との連通部における幅方向の両側面のうち、少なくとも一方の側面が、当該側面に連なる前記第1の溝の側面および前記第2の溝の側面よりも前記第1の溝および前記第2の溝の幅方向における中心側に突出されていることによって、前記連通部に、前記調整部材が当接可能とされた当接面が形成され、
    当該当接面が、前記位置調整用凹部の側面の少なくとも一部をなすこと
    を特徴とする光学素子用ホルダ。
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