JPH11106570A - ポリオレフィン−ポリアミド樹脂組成物とその製造方法 - Google Patents
ポリオレフィン−ポリアミド樹脂組成物とその製造方法Info
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- JPH11106570A JPH11106570A JP26615197A JP26615197A JPH11106570A JP H11106570 A JPH11106570 A JP H11106570A JP 26615197 A JP26615197 A JP 26615197A JP 26615197 A JP26615197 A JP 26615197A JP H11106570 A JPH11106570 A JP H11106570A
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Abstract
ト状の組成物を提供することを目的とする。 【解決手段】(a)ポリオレフィン90〜40重量部,
(b)ポリアミド重量部10〜60重量部及び(a)と
(b)の合計100重量%に対して(c)シランカップ
リング剤0.1〜5.5重量部からなるポリオレフィン
−ポリアミド樹脂組成物中にポリアミドが繊維状に分散
していることを特徴とする。
Description
ポリアミドからなる樹脂組成物であり,ゴムや樹脂の強
化材料として好適に使用できる。
向上させるためには,ガラス繊維や無機充填剤を配合し
ていた。しかし,これらを配合すると剛性,弾性率,強
度,耐クリープ性が向上するが,成形品の外観が悪くな
ったり,成形品が重くなっていた。
9−59431号公報にはポリオレフィンとゴム状ポリ
マーをマトリックスとして熱可塑性性ポリアミド繊維を
微細な繊維として分散させてた組成物を開示されてい
る。これらはゴムと配合すると機械的性質を向上させる
ことが可能である。しかし,配合するゴムは限定され混
練中にゲル化する場合もあった。特に高温でゲル化しや
すい傾向であり,強度,伸び,弾性率などは本来の性質
が発現されない場合もあった。一方,ポリアミド極細繊
維の製造法として特開昭63−75108号公報には皮
革用基材構成要素として襞を有する内外層の境界線が特
定の範囲を有する多成分繊維が開示されている。特開昭
54−73921号公報にはポリアミドを混合高速防糸
して得られる混合高速防糸繊維をポリスチレンとポリエ
チレングリコールを溶媒除去して太さ0.1デニールの
ポリアミド極細繊維が開示されている。特開平3−27
9419号公報,特開平4−272222号公報,特開
平4−281015号公報にはポリプロピレンとポリア
ミドの界面での剥離のない軽量複合繊維が開示されてい
る。芯鞘繊維でポリプロピレンの染色性を改善を目的と
している。しかし,これらの方法や繊維は口径の小さな
防糸ノズルから押し出し,高速防糸したり溶媒処理、そ
の他溶融して太さ0.1〜1デニール(d)の極細繊維
を得るのが目的であったので生産性が悪く経済的な製法
とは言えない。またこれらの繊維は極細繊維の連続繊維
であって光沢や風合の良い織物,合成皮革の素材として
優れているがゴムや樹脂に充填して混練する場合には連
続繊維であるために混練による分散が困難であった。
72)及び高分子論文集,47,4,331(199
0)には無水マレイン酸変性ポリプロピレンを少量介在
させたナイロン/ポリプロピレンブレンド系では両者の
相溶性が向上して分散粒子径を極めて小さくして機械的
性質(耐衝撃性,引張強度)を向上させている。しかし
ブレンド比=50/50付近で機械的性質が著しく低下
した。
解決して剛性,強度,耐クリープ性に優れ密度の小さな
成形品を与える組成物を提供することを目的とする。更
に極細繊維が経済的に製造できしかも樹脂やゴムに分散
性が良く,しかもゴムを配合する時にゲル化しにくいポ
リオレフィン−ポリアミド樹脂組成物を提供することを
目的とする。
(a)ポリオレフィン90〜40重量部,(b)ポリア
ミド10〜60重量部,(c)(a)と(b)100重
量部に対してシランカップリング剤 0.1〜5.5重
量部及び(d)ポリアミドが繊維状に分散した構造から
なるポリオレフィン−ポリアミド樹脂組成物が提供され
る。そして,分散したポリアミドが繊維状の平均繊維径
が1μm以下であり,アスペクト比が20以上,1,0
00以下であることを特徴とする。更に(a)ポリオレ
フィン,(b)ポリアミド及び(c)シランカップリン
グ剤を溶融・混練して押し出し,ドラフトを掛けて引取
り延伸又は圧延することにより(a)ポリオレフィン中
に(b)ポリアミドを平均繊維径1μm以下の繊維状に
分散させてペレット状に仕上げることを特徴とするポリ
アミド−ポリオレフィン樹脂組成物の製造方法が提供さ
れる。
オレフィン樹脂組成物及びその製造方法における構成成
分を具体的に説明する。(a)成分はポリオレフィンで
あって,80〜250℃の範囲の融点のものが好まし
い。又,50℃以上,特に好ましくは50〜200℃の
ビカット軟化点を有するものも用いられる。このような
好適な例としては,炭素数2〜8のオレフィンの単独重
合体や共重合体、及び、炭素数2〜8のオレフィンとス
チレンやクロロスチレン,α−メチルスチレンなどの芳
香族ビニル化合物との共重合体,炭素数2〜8のオレフ
ィンと酢酸ビニルとの共重合体,炭素数2〜8のオレフ
ィンとアクリル酸あるいはそのエステルとの共重合体,
炭素数2〜8のオレフィンとメタアクリル酸あるいはそ
のエステルとの共重合体,及び炭素数2〜8のオレフィ
ンとビニルシラン化合物との共重合体が好ましく用いら
れるものとして挙げられる。
密度ポリエチレン,線状低密度ポリエチレン,ポリプロ
ピレン,エチレン・プロピレンブロック共重合体,エチ
レン・プロピレンランダム共重合体,ポリ4−メチルペ
ンテン−1,ポリブテン−1,ポリヘキセン−1,エチ
レン・酢酸ビニル共重合体,エチレン・ビニルアルコー
ル共重合体,エチレン・アクリル酸共重合体,エチレン
・アクリル酸メチル共重合体,エチレン・アクリル酸エ
チル共重合体,エチレン・アクリル酸プロピル共重合
体,エチレン・アクリル酸ブチル共重合体,エチレン・
アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体,エチレン・ア
クリル酸ヒドロキシエチル共重合体,エチレン・ビニル
トリメトキシシラン共重合体,エチレン・ビニルトリエ
トキシシラン共重合体,エチレン・ビニルシラン共重合
体,エチレン・スチレン共重合体,及びプロピレン・ス
チレン共重合体などがある。又,塩素化ポリエチレンや
臭素化ポリエチレン,クロロスルホン化ポリエチレンな
どのハロゲン化ポリオレフィンも好ましく用いられる。
で特に好ましいものとしては,高密度ポリエチレン(H
DPE),低密度ポリエチレン(LDPE),線状低密
度ポリエチレン(LLDPE),ポリプロピレン(P
P),エチレン・プロピレンブロック共重合体,エチレ
ン・プロピレンランダム共重合体,エチレン・酢酸ビニ
ル共重合体(EVA),エチレン・アクリル酸エチル共
重合体(EEA),及びエチレン・ビニルアルコール共
重合体が挙げられ,中でもメルトフローインデックス
(MFI)が0. 2〜50g/10分の範囲のものが最
も好ましいものとして挙げられる。これらは1種のみ用
いてもよく,2種以上を組合わせてもよい。
熱可塑性ポリアミド(以下,ポリアミド)であり、融点
135〜350℃の範囲のものが用いられ,しかも
(a)成分のポリオレフィンの融点より高いものであ
り,中でも融点160〜265℃の範囲のものが好まし
い。かかる(b)成分としては,押出し及び延伸によっ
て強靱な繊維を与えるポリアミドが好ましいものとして
挙げられる。
ナイロン66,ナイロン6−ナイロン66共重合体,ナ
イロン610,ナイロン612,ナイロン46,ナイロ
ン11,ナイロン12,ナイロンMXD6,キシリレン
ジアミンとアジピン酸との重縮合体,キシリレンジアミ
ンとピメリン酸との重縮合体,キシリレンジアミンとス
ペリン酸との重縮合体,キシリレンジアミンとアゼライ
ン酸との重縮合体,キシリレンジアミンとセバシン酸と
の重縮合体,テトラメチレンジアミンとテレフタル酸の
重縮合体,ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸の重
縮合体,オクタメチレンジアミンとテレフタル酸の重縮
合体,トリメチルヘキサメチレンジアミンとテレフタル
酸の重縮合体,デカメチレンジアミンとテレフタル酸の
重縮合体,ウンデカメチレンジアミンとテレフタル酸の
重縮合体,ドデカメチレンジアミンとテレフタル酸の重
縮合体,テトラメチレンジアミンとイソフタル酸の重縮
合体,ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸の重縮合
体,オクタメチレンジアミンとイソフタル酸の重縮合
体,トリメチルヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸
の重縮合体,デカメチレンジアミンとイソフタル酸の重
縮合体,ウンデカメチレンジアミンとイソフタル酸の重
縮合体,及びドデカメチレンジアミンとイソフタル酸の
重縮合体などが挙げられる。
体例としては,ナイロン6(PA6),ナイロン66
(PA66),ナイロン12(PA12),ナイロン6
−ナイロン66共重合体などが挙げられる。これらの1
種又は2種以上でもよい。これらのポリアミドは,1
0,000〜200,000の範囲の分子量を有してい
ることが好ましい。
例としては、ビニルトリメトキシシラン,ビニルトリエ
トキシシラン,ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)
シラン.ビニルトリアセチルシラン,γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン,β−(3,4−エポキ
シシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン,γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン,γ−グリシド
キシプロピルメチルジメトキシシラン,γ−グリシドキ
シプロピルメチルジエトキシシラン,γ−グリシドキシ
プロピルエチルジメトキシシラン,γ−グリシドキシプ
ロピルエチルジエトキシシラン,N−β−(アミノエチ
ル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(ア
ミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン,N−
β−(アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン,N−β−(アミノエチル)アミノプロピルエチ
ルジメトキシシラン,N−β−(アミノエチル)アミノ
プロピルエチルジエトキシシラン,γ−アミノプロピル
トリエトキシシラン,N−フェニル−γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン,γ−〔N−(β−メタクリロキ
シエチル)−N,N−ジメチルアンモニウム(クロライ
ド)〕プロピルメトキシシラン及びスチリルジアミノシ
ランなどが挙げられる。中でも、アルコキシ基などから
水素原子を奪って脱離し易い基及び又は極性基とビニル
基とを有するものが特に好ましく用いられる。
(a)成分と (b)成分100重量部に対し0. 1〜5.
5重量部の範囲が好ましく,特に好ましくは0. 2〜
3. 0重量部の範囲である。シランカップリング剤の量
が0. 1重量部よりも少ないと、強度の高い組成物が得
られず,シランカップリング剤の量が5. 5重量部より
も多いと弾性率に優れた組成物が得られない。シランカ
ップリング剤の量が0.1重量%より少ないと,(a)
成分及び(b)成分との間に強固な結合が形成されず,
強度の低い組成物しか得られない。一方,シランカップ
リング剤の量が5. 5重量%より多いと,成分(b)は
良好な微細繊維にならないので,やはり弾性率に劣る組
成物しか得られない。
る場合は,有機過酸化物を併用することができる。有機
過酸化物を併用することにより(a)成分の分子鎖にラ
ジカルが形成されシランカップリング剤と反応すること
により(a)成分とシランカップリング剤の反応は促進
されるからである。有機過酸化物の使用量は(a)成分
100重量部に対して0.01〜1.0重量部である。
有機過酸化物としては1分間の半減期温度が,(a)成
分の融点或いは(c)成分の融点のいずれか高い方と同
じ温度ないし,この温度より30℃程高い温度範囲であ
るものが好ましく用いられる。具体的には1分間の半減
期温度が110〜200℃程度のものが好ましく用いら
れる。
ミルパーオキサイド、1,1−ジ−t−ブチルパーオキ
シ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−
ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、2,2−ジ
−t−ブチルパーオキシブタン、n−ブチル4,4−ジ
−t−ブチルパーオキシバレリネート、2,2−ビス
(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン)
プロパン、2,2,4−トリメチルペンチルパーオキシ
ネオデカネート、α−クミルパーオキシネオデカネー
ト、t−ブチルパーオキシネオヘキサネート,t−ブチ
ルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシアセー
ト、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパー
オキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシイソフタレ
ートなどが挙げられる。中でも1分間の半減期温度が溶
融混練温度ないしこの温度より30℃程高い温度の範囲
であるもの,具体的には1分半減期温度が80〜260
℃程度のものが好ましく用いられる。
上記マトリックス中に均一に分散している。具体的には
その70重量%,好ましくは80重量%,特に好ましく
は90重量%以上が微細な繊維として分散している。
(b)成分の繊維は,平均繊維径が1μm以下で平均繊
維長が100μm以下であることが好ましい。アスペク
ト比(繊維長/繊維径の比)は20以上であり1,00
0以下であことが好ましい。そして,(a)成分は
(b)成分と界面で結合している。(a)成分と(b)
成分の割合は(a)成分は90〜40重量部,(b)成
分は10〜60重量部,特に好ましくは(a)成分は1
5〜35重量部,(b)成分は85〜65重量部であ
る。(b)成分の割合が10重量部より少ないと弾性率
或いは強度の向上効果が少なく,(b)成分の割合が6
0重量部より多いと成形品の表面光沢が損なわれる。
樹脂組成物の製造方法について説明する。以下の工程か
ら製造される。 (1)(a)成分のポリオレフィンと(c)成分のシラ
ンカップリング剤とを溶融混練して化学変成する工程,
(2)(c)成分で化学変成した(a)成分に(b)成
分のポリアミドを(b)成分の融点以上で溶融混練する
工程,(3)(c)成分で化学変成した(a)成分に
(b)成分のポリアミドを(b)成分の融点以上で溶融
混練・化学変成して押出す工程,(4)溶融混練・化学
変成した押出物を(a)成分の融点以上でしかも(b)
成分の融点以下でドラフトをかけつつ延伸又は圧延する
工程,(5)延伸又は圧延した組成物を室温に冷却して
ペレタイズする工程,からなる。
(c)成分のシランカップリング剤とを溶融混練(以下
同様)して化学変成する工程について説明する。溶融混
練温度は(a)成分の融点以上である。融点より30℃
高い温度である。融点より30℃高い温度で溶融混練す
ると(c)成分のシランカップリング剤と反応して化学
変成される。溶融混練は樹脂やゴムの混練に通常用いら
れている装置で行うことができる。このような装置とし
てはバンバリー型ミキサー,ニーダー,ニーダーエキス
トルーダー,オープンロール,一軸混練機,二軸混練機
などが用いられる。これらの装置の中では短時間で且つ
連続的に溶融混練が行える点で二軸混練機が最も好まし
い。
分に(b)成分の熱可塑性ポリアミドを(b)成分の融
点以上で溶融混練する工程について説明する。溶融混練
温度は(b)成分の融点以上である。融点より10℃高
い温度である。溶融混練温度が(b)成分の融点より低
いと混練できないし,繊維状に分散しないので,融点よ
り高い温度,特に好ましくは20℃高い温度で溶融混練
する。
分に(b)成分のポリアミドを(b)成分の融点以上で
溶融混練・化学変成して押出す工程について説明する。
押出しする工程において得られた混練物を紡糸口金或
いはインフレーションダイ又はTダイから押出す。紡
糸、押出しのいずれも成分(b)の融点より高い温度で
実施する必要がある。具体的には,(b)成分の融点よ
り高い温度,この融点より30℃高い温度の範囲で実施
することが好ましい。本工程で成分(b)の融点より低
い温度で溶融・混練を行っても,混練物は(a)成分か
らなるマトリックス中に(b)成分の微細な粒子が分散
した構造にはならない。従って,かかる混練物を紡糸・
延伸しても,(b)成分は微細な繊維にはなり得ない。
(a)成分の融点以上でしかも(b)成分の融点以下で
ドラフトをかけつつ延伸又は圧延する工程について説明
する。押出された紐状乃至糸状紡糸は,連続的に冷却,
延伸,又は圧延処理して行われる。冷却・延伸又は圧延
処理は,(b)成分の融点より10℃以下の低い温度で
行われる。延伸及び圧延することにより,より強固な繊
維が形成されるので繊維強化樹脂組成物としての特性が
より発揮できてより好ましい。延伸又は圧延は,例えば
混練物を紡糸口金から押し出して紐状ないし糸状に紡糸
し,これをドラフトを掛けつつホビンなどに巻き取る。
または,切断してペレットにするなどの方法で実施でき
る。ここでドラフトを掛けるとは、紡糸口金速度より巻
取速度を高くとることを言う。巻取速度/紡糸口金速度
の比(ドラフト比)は,1.5〜100の範囲とするこ
とが好ましく,更に好ましくは2〜50の範囲,特に好
ましくは3〜30である。
却してペレタイズする工程について説明する。ペレット
化することにより樹脂やゴム成分などを追加して均一に
混練できるから,ポリオレフィン−ポリアミド樹脂組成
物としてはペレット状のものを用いることが好ましい。
ペレット状の樹脂組成物を用いれば,樹脂組成物はエラ
ストマーと均一に混練でき,微細な繊維が均一に分散し
た強化エラストマー組成物が容易に得られるからであ
る。
に分離して説明したが,(a)成分,(b)成分,及び
(c)成分を供給できる第1供給口,第2供給口及び第
3供給口を有し,且つ各供給口に対応する第1混練帯,
第2混練帯及び第3混練帯を有する二軸混練機を用いて
一括して連続的なプロセスで処理することも可能であ
る。そうすることにより経済的,安定した,安全な製造
方法になる。
組成物には,このほかカーボンブラック,ホワイトカー
ボン,活性炭酸カルシウム,超微粒子珪酸マグネシウ
ム,ハイスチレン樹脂,フェノール樹脂,リグニン,変
成メラミン樹脂,クマロンインデン樹脂,石油樹脂など
の補助剤,炭酸カルシウム,塩基性炭酸マグネシウム,
クレー,亜鉛華,珪草土,再生ゴム,粉末ゴム,エボナ
イト粉など各種の充填剤、アミン・アルデヒド類,アミ
ン・ケトン類,アミン類,フェノール類,イミダゾール
類,含硫黄系酸化防止剤,含燐系酸化防止剤などの安定
剤及び各種顔料を含んでいてもよい。
ついてより具体的に説明するが本発明はこれらの実施例
の範囲に限定されるものではない。実施例及び比較例に
おいて,ポリオレフィン−ポリアミド樹脂組成物の物性
は以下のようにして測定した。繊維形状 :;形態・分散性と平均繊維径: 樹脂組成物
をトルエンに溶解して繊維分を取り出し洗浄した後走査
型電子顕微鏡で観察し,微細な繊維で分散している場合
は分散性良好;○,微細な繊維やフィルム状で凝集して
分散不良;×,で評価した。分散性良好な場合は,分散
した微細繊維200本について、上記の走査型電子顕微
鏡で繊維径を測定し,その平均を求めて平均繊維径とし
た。引張強度・引張弾性率・伸び :; JIS K6760
に準じて温度23℃,引張速度200mm/minで,
引張強度,引張弾性率及び伸びを求めた。樹脂及びゴムへの分散性評価 :;190℃に設定したブ
ラベンダープラストグラフに低密度ポリエチレン35g
を投入してポリオレフィン−ポリアミド樹脂組成物5g
を加えて5分間混練した。混練物を取り出して肉眼で見
ると共に走査型電子顕微鏡で観察して分散性を評価し
た。分散性良好;○,繊維やフィルム状のものが凝集し
た分散状態;×で評価した。
エチレン〔宇部興産社製,F522,融点110℃,M
FR=5.0(g/10min)〕100重量部に
(c)成分としてγ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン1.0重量部と酸化防止剤のイルガノックス
1010を0.5重量部及び過酸化物としてジ−α−ク
ミルパーオキサイド(濃度40%)を0.5重量部を混
合して170℃に加熱した45φの二軸押出機に投入し
混練してペレット化した。シラン変性ポリエチレンを得
た。得られたシラン変性ポリエチレン50重量部とナイ
ロン6(宇部興産社製,1030B,融点215〜22
5℃)50重量部と更にイルガノックス1010を0.
5重量部を235℃に設定した3mmφのダイスを付け
た二軸押出機に投入して混練,ダイスよりストランド状
に押し出し,空気で冷却して引き取りロールでドラフト
比7で引取り5インチロール間で室温で1.5倍延伸し
てペレタイズした。ペレット化した形状は径1mm,長
さ3mmであった。得られたペレットを熱トルエンでポ
リエチレンを溶出した。不溶分は攪拌羽根にまとわりつ
かず,懸濁液は均一であった。不溶分はを走査型電子顕
微鏡で観察すると径が0.3μmの微細な繊維状であっ
た。又,ペレットを150℃に加熱したブラベンダープ
ラストグラフで5分混練し2mmの厚さに120℃でプ
レスした。引張試験を行った。結果を表1に示した。
トリメトキシシランとジ−α−ジクミルパーオキサイド
を加えなかった他は実施例1と同様にして低密度ポリエ
チレン,ナイロン6を混練して押し出しストランドは吐
出変動をおこしてドラフトを調整してどうにか巻き取る
ことができペレット化した。このペレットについて,そ
れぞれの物性を測定した。熱トルエン不溶分はフィルム
状(厚さ10〜30μm)やペレット状であった。ブラ
ベンダープラストグラフで同様に処理した。結果を表1
に示した。
イロン6を表1のように配合して実施例1と同様に処理
してそれぞれペレット化した。結果を表1に示した。
イロン6を表1のように配合して実施例1と同様に処理
してそれぞれペレット化した。結果を表1に示した。
に変えた以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に
示した。 〔比較例4〜5〕
施例1と同様に行った。結果を表2に示した。
イロンの種類を変えた以外は実施例1と同様に行った。
結果を表3に示した。実施例及び比較例で使用した樹脂
グレードを表4にまとめて示した。
脂組成物はポリオレフィンマトリックス中に平均繊維径
が0.2〜0.6μmの微細なポリアミド繊維が均一に
分散していると共に、ポリオレフィンと繊維が界面で結
合している。ペレット状態で得られるので樹脂やゴムに
混練した場合には分散性が容易で補強性を有する。従っ
て,本発明の組成物は取扱が容易なポリオレフィン−ポ
リアミド樹脂組成物を提供できる。
Claims (3)
- 【請求項1】ポリオレフィン−ポリアミド樹脂組成物が
以下(a),(b),(c)及び(d)からなる; (a)ポリオレフィン 90〜40重量部,(b)ポリ
アミド 10〜60重量部,(c)(a)と(b)10
0重量部に対してシランカップリング剤 0.1〜5.
5重量部及び(d)ポリアミドがポリオレフィン−ポリ
アミド樹脂組成物中に繊維状に分散した構造からなるこ
とを特徴とする。 - 【請求項2】繊維状に分散したポリアミドの平均繊維径
が1μm以下であり,アスペクト比が20以上,1,0
00以下であることを特徴とする請求項1記載のポリオ
レフィン−ポリアミド樹脂組成物。 - 【請求項3】(a)ポリオレフィン,(b)ポリアミド
及び(c)シランカップリング剤を溶融・混練して押出
し,ドラフトを掛けて引取り延伸又は圧延することによ
り(a)ポリオレフィン中に(b)ポリアミドを平均繊
維径1μm以下の繊維状に分散させてペレット状に仕上
げることを特徴とする請求項1記載のポリオレフィン−
ポリアミド樹脂組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26615197A JP3661736B2 (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | ポリオレフィン−ポリアミド樹脂組成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP26615197A JP3661736B2 (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | ポリオレフィン−ポリアミド樹脂組成物の製造方法 |
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