JPH1080078A - 積層鉄心及びその製造方法 - Google Patents

積層鉄心及びその製造方法

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JPH1080078A
JPH1080078A JP24888596A JP24888596A JPH1080078A JP H1080078 A JPH1080078 A JP H1080078A JP 24888596 A JP24888596 A JP 24888596A JP 24888596 A JP24888596 A JP 24888596A JP H1080078 A JPH1080078 A JP H1080078A
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JP
Japan
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caulking
iron core
projection
core component
caulking projection
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JP24888596A
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English (en)
Inventor
Tokuo Torisu
徳夫 鳥巣
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Mitsui High Tec Inc
Original Assignee
Mitsui High Tec Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄心構成片のかしめ用突起の傾斜部が互いに
幾何学的に干渉し合い生じる上下の鉄心構成片間の隙間
の発生を解消し、高精度で安定した品質の積層鉄心及び
その製造方法を提供する。 【解決手段】 主平面3の下方に突出するように、傾斜
部4を含んだ形状に形成されたかしめ用突起1が設けら
れている鉄心構成片2であって、前記かしめ用突起1の
突出方向の裏面側の傾斜部4の肉厚が他部よりも薄く形
成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電動機や発電機
などの電機鉄心に用いられる積層鉄心及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】積層鉄心をプレス順送り加工で得る場合
は、金属材料にかしめ用突起を設け、この突起を含む部
分をプレス打ち抜きして鉄心構成片を得るとともに、外
形打ち抜きダイ内に先行して打ち抜かれている鉄心構成
片の突起裏面の凹部へ前記突起を嵌合させ、両者を一体
的にかしめ結合する工程を所定回数繰り返す方法が用い
られている。このような方法によれば、積層した鉄心構
成片をリベットや溶接などで一体化する方法に比べて生
産性が格段に向上する。
【0003】ところで、前記鉄心構成片のかしめ用突起
は、一般的に図6のような形状となっている。すなわち
かしめ用突起1は、鉄心構成片2の主平面3の下方に突
出するように、傾斜部4と、傾斜部4に連接する主平面
3に対する平行打ち出し部5により構成され、逆台形状
をなすように形成されている。かしめ用突起1の裏面側
には凹部6が形成されており、複数の鉄心構成片の結合
は、一方の鉄心構成片のかしめ用突起1を他方の凹部6
にかしめ嵌合することで一体化される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記形
状のかしめ用突起を形成した鉄心構成片を積み重ねた場
合、図5に示すように、各鉄心構成片のかしめ用突起1
の傾斜部4が互いに幾何学的に干渉して上下の鉄心構成
片間に隙間aが生じる。このような隙間が生じると、十
分な固着強度が得られないだけでなく、積層鉄心の端面
ズレ、直角度、総合隙間などの精度を向上することがで
きなかった。
【0005】また、これらの隙間を解消し、鉄心構成片
間の密着性を向上させるためには、積層鉄心を固着方向
に強圧することが一般的に行われているが、これにより
積層鉄心に歪みが残留したり、鉄心構成片表面に塗布さ
れたコーティングが破損してしまうといった問題が生じ
ていた。本発明は前記実情に鑑みてなされたものであ
り、鉄心構成片間に隙間が生じることのない、高精度で
安定した品質の積層鉄心及びその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明では鉄心構成片のかしめ用突起の突出方向裏
面側の傾斜部の肉厚を他部よりも薄く形成するようにし
ている。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の積層鉄心及びその
製造方法について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図4は本発明による積層鉄心の金型装置による電動機の
ステータの製造工程を示す図である。本実施形態におけ
る金型装置は、図示しているように第1ステーションI
から第6ステーションVIを有している。
【0008】第1ステーションIにおいては板厚0.5
mmのストリップ材7に軸孔8及びプレス順送り加工の
ためのパイロット孔9を穿設し、第2ステーションII
では複数のスロット孔10を穿設する。第3ステーショ
ンIIIは金型構成上強度を保持するための遊びのステ
ーションで加工は行わない。
【0009】第4ステーションIVでは、かしめ用突起
形成予定部にコイニング加工により薄肉部11を形成す
る。更に第5ステーションVにおいて、かしめ用突起形
成用ポンチにより、かしめ用突起1及びその裏面にかし
め用凹部6を形成する。なお、図3はこれらの加工の拡
大断面図である。なお、本実施形態では、図4に示すよ
うに平面が四角形状で断面が逆台形状をなすかしめ用突
起1が4箇所に設けられている。
【0010】ここでかしめ用突起1は、第4ステーショ
ンIVにおいてあらかじめ他部よりも薄肉に形成された
薄肉部11に形成されるので、図1に示すように、かし
め用突起突出方向裏面側の傾斜部4及び平行打ち出し部
5は他部よりも肉厚が薄く形成されることになる。
【0011】また、本実施例においては、かしめ用突起
突出方向裏面側の傾斜部4と連接している主平面3の一
部も他部よりも薄肉に形成されている。これは、第4ス
テーションIVにおいて形成される薄肉部11をかしめ
用突起1の面積よりも大きく設定することによって容易
に形成することができる。
【0012】この後、第6ステーションVIにおいて、
プレスストロークごとにブランキングパンチによって鉄
心構成片2が打ち抜かれ、金型装置のダイ内に抜き落と
される。そしてこのように抜き落とされた鉄心構成片2
(図4に仮想線12で示した部分)のかしめ用突起1
は、先行して抜き落とされている鉄心構成片のかしめ用
凹部にかしめ嵌合されて一体結合される。
【0013】ここで、前述したように各鉄心構成片のか
しめ用突起裏面側の傾斜部4及び平行打ち出し部5と、
かしめ用突起突出方向裏面側の傾斜部4と連接している
主平面3の一部の肉厚は他部よりも薄く形成されている
ので、図2に示すように、複数の鉄心構成片2を積み重
ねた場合にも、上下の鉄心構成片間に隙間が生じること
がなく、精度の良い安定した品質の積層鉄心を得ること
ができる。
【0014】このようにして形成された鉄心構成片が所
定枚数(通常は50枚乃至100枚程度)積み重ねられ
て、積層鉄心が完成される。
【0015】なお、本実施形態においては、前述したよ
うに、鉄心構成片のかしめ用突起裏面側の傾斜部及び平
行打ち出し部のみならず、かしめ用突起突出方向の裏面
の傾斜部と連接している主平面の一部も薄肉に形成され
ているが、これに限定されることなく、少なくともかし
め用突起裏面側の傾斜部が他部よりも肉厚が薄く形成さ
れていれば、本発明の目的は達成される。
【0016】また、本実施形態においては、かしめ用突
起形成前にかしめ用突起形成予定部を他部よりも薄肉に
形成しておき、その後当該薄肉部にかしめ用突起を形成
することによりかしめ用突起の薄肉部を形成したが、こ
れに限定されることなく、例えばかしめ用突起の形成と
同時に薄肉部を形成するようにしてもよい。この方法に
よれば、かしめ用突起の形成と薄肉部の形成が一工程で
行えるため、本実施形態に比べ工程数を削減することが
できる。また、かしめ用突起を形成した後で前記薄肉部
を形成するようにしてもよい。
【0017】更に、本実施形態では電動機のステータを
例に挙げ説明したが、例えばロータにも適用可能である
ことは言うまでもない。また、かしめ用突起の数や配置
箇所、形状も一例に過ぎず、各鉄心構成片が十分な結合
強度を得られることを条件に任意に設定することができ
る。例えば、かしめ用突起を2カ所、3カ所、5カ所、
6カ所、7カ所、8カ所、9カ所、10カ所に配置する
ようにしても良いし、かしめ用突起の形状、例えば断面
形状をV字状もしくは切起し突起状に、また平面形状を
例えば円形などとしても良い。
【0018】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の積層
鉄心及びその製造方法によれば、鉄心構成片のかしめ用
突起の突出方向の裏面側の傾斜部の肉厚を他部よりも薄
く形成するようにしているので、複数の鉄心構成片を積
み重ねた場合にも上下の鉄心構成片の傾斜部が互いに幾
何学的に干渉して鉄心片間に隙間が生じるといった不都
合を生じることがなく、もって精度の良い安定した品質
の積層鉄心を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層鉄心を示す図。
【図2】本発明の積層鉄心の積層状態を示す図。
【図3】本発明の積層鉄心の製造工程を示す拡大断面
図。
【図4】本発明に係る金型装置の各ステーションでの加
工態様を示す図。
【図5】従来の積層鉄心の積層状態を示す図。
【図6】従来の積層鉄心を示す図。
【符号の説明】
1 かしめ用突起 2 鉄心構成片 3 主平面 4 傾斜部 5 平行打ち出し部 6 凹部 7 ストリップ材 8 軸孔 9 パイロット孔 10 スロット孔 11 薄肉部 12 仮想線 a 隙間

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主平面の下方に突出するように、傾斜部
    を含んだ形状に形成されたかしめ用突起が設けられた鉄
    心構成片のかしめ用突起裏面の凹部に、後続する鉄心構
    成片のかしめ用突起が嵌合するように複数の鉄心構成片
    を所定枚数積み重ねてなる積層鉄心において、前記かし
    め用突起の突出方向の裏面側の傾斜部の肉厚が他部より
    も薄く形成されていることを特徴とする積層鉄心。
  2. 【請求項2】 主平面の下方に突出するように、傾斜部
    を含んだ形状に形成されたかしめ用突起が設けられた鉄
    心構成片のかしめ用突起裏面の凹部に、後続する鉄心構
    成片のかしめ用突起が嵌合するように複数の鉄心構成片
    を所定枚数積み重ねてなる積層鉄心の製造方法におい
    て、鉄心構成片のかしめ用突起形成予定部を他部よりも
    肉厚を薄く加工する工程と、当該薄肉部にかしめ用突起
    を形成する工程とを具えることを特徴とする積層鉄心の
    製造方法。
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