JPH1055039A - ハロゲン化銀写真感光材料及び画像形成方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料及び画像形成方法

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JPH1055039A
JPH1055039A JP21240096A JP21240096A JPH1055039A JP H1055039 A JPH1055039 A JP H1055039A JP 21240096 A JP21240096 A JP 21240096A JP 21240096 A JP21240096 A JP 21240096A JP H1055039 A JPH1055039 A JP H1055039A
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JP
Japan
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group
silver halide
silver
solution
emulsion
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JP21240096A
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English (en)
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Yoshihiro Haga
義広 羽賀
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高鮮鋭性、コントラスト及び残色に優れたハ
ロゲン化銀写真感光材料及び画像形成方法を提供する。 【解決手段】 ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層に
下記一般式(1)及び一般式(2)又は一般式(1)及
び一般式(3)で表される化合物を含有するハロゲン化
銀写真感光材料を、イットリウムタンタレート系蛍光体
を主成分とする蛍光増感紙を介して撮影し画像を形成す
ること、及び固体処理剤を供給する機構を有する自動現
像機で処理する画像形成方法。 一般式(3) Het−(J)−(Q)n

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀写真
感光材料の画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハロゲン化銀写真感光材料に対す
る高感度化、高画質化のみ成らず、写真性能の安定性の
要請は益々厳しくなり、ハロゲン化銀乳剤を中心に様々
な改良技術が検討されてきた。
【0003】特に医用X線撮影においては、X線による
人体への被爆線量低減のために高感度なシステムが望ま
れている。更に四肢骨、血管造影などの画像としては高
鮮鋭性で高コントラストなシステムが好ましい。
【0004】イットリウムタンタレート系蛍光体の発光
は、一般に広く利用されているタングステン酸カルシウ
ム系蛍光体の発光に比べ発光強度が高く被爆線量の低減
に有利であり、更にボケの原因となるハロゲン化銀写真
感光材料内でのクロスオーバー光をカットするためシャ
ープな画像が得られるが、感光波長のピークが紫外光領
域に位置するため、乳剤層中のゼラチンバインダー等の
吸収が強く、得られる画像のコントラストが劣化する欠
点を有しており、改良が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高鮮
鋭性、コントラスト及び残色に優れたハロゲン化銀写真
感光材料の画像形成方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成により達成された。
【0007】(1)支持体上に少なくとも一層のハロゲ
ン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、該ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層に下記一般
式(1)及び一般式(2)で表される化合物を各々少な
くとも1種含有し、イットリウムタンタレート系蛍光体
を主成分とする蛍光増感紙を介して撮影し画像を形成す
ることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0008】
【化3】
【0009】〔式中、R1及びR2は各々独立にヒドロキ
シ基、−OM基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキル
スルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、ア
ルコキシカルボニルアミノ基、メルカプト基又はアルキ
ルチオ基を表し、Mはアルカリ金属原子又はアンモニウ
ム基を表し、Xは、R1及びR2が置換している2つのビ
ニル炭素とカルボニル炭素と共に5〜6員環を形成する
のに必要な原子群を表す。〕
【0010】
【化4】
【0011】〔式中、Zはヘテロ環を形成するのに必要
な原子群を表す。〕 (2)支持体上に少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層
を有するハロゲン化銀写真感光材料において、該ハロゲ
ン化銀乳剤層の少なくとも一層に前記一般式(1)及び
下記一般式(3)で表される化合物を各々少なくとも1
種含有し、イットリウムタンタレート系蛍光体を主成分
とする蛍光増感紙を介して撮影し画像を形成することを
特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0012】一般式(3) Het−(J)−(Q)n 式中、Hetは置換基としてメルカプト基若しくはメル
カプト基をブロックされた基を有さない5〜6員の含窒
素ヘテロ環を表し、Jはn+1価の連結基を表し、Qは
水溶性基を表し、nは1以上の整数を表す。
【0013】(3)前記1及び2記載のハロゲン化銀写
真感光材料の画像形成方法において、自動現像機の処理
槽に固体処理剤を供給する機構を有する自動現像機で処
理することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の画
像形成方法。
【0014】以下、本発明を、より詳細に説明する。
【0015】本発明に使用されるイットリウムタンタレ
ート系蛍光体を主成分とする蛍光増感紙は、特開昭55
−28095号、特開平4−300993号等に記載さ
れているイットリウムタンタレート蛍光体を用いた増感
紙又は蛍光体と支持体に塗設した増感紙が好ましいが、
これらに限定されるものではない。
【0016】次に本発明に用いられる一般式(1)の化
合物について述べる。
【0017】一般式(1)において、R1及びR2は各々
独立にヒドロキシ基、−OM基(Mはアルカリ金属原子
又はアンモニウム基を表す。)、アミノ基(置換基とし
てメチル基、エチル基、n−ブチル基、ヒドロキシエチ
ル基等の炭素数1〜10のアルキル基を有するものを含
む)、アシルアミノ基(アセチルアミノ基、ベンゾイル
アミノ基等)、アルキルスルホニルアミノ基(メタンス
ルホニルアミノ基等)、アリールスルホニルアミノ基
(ベンゼンスルホニルアミノ基、p−トルエンスルホニ
ルアミノ基等)、アルコキシカルボニルアミノ基(メト
キシカルボニルアミノ基等)、メルカプト基又はアルキ
ルチオ基(メチルチオ基、エチルチオ基等)を表し、好
ましくはヒドロキシ基、アミノ基、アルキルスルホニル
アミノ基、アリールスルホニルアミノ基である。Xは−
O−、−C(R3)(R4)−、−C(R5)=、−C
(=O)−、−N(R6)−、−N=、或いはこれらの
連結した基であって、好ましくは炭素原子、酸素原子又
は窒素原子であって、R1及びR2が置換している2つの
ビニル炭素とカルボニル炭素と共に5〜6員環を形成す
る。ここにR3〜R6は各々独立に水素原子、置換基(ヒ
ドロキシ基、カルボキシ基、スルホ基等)を有してもよ
い炭素数1〜10のアルキル基、置換基(アルキル基、
ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホ基
等)を有してもよい炭素数6〜15のアリール基、ヒド
ロキシ基、カルボキシ基を表す。構成数5、6員環には
飽和或いは不飽和の縮合環を形成してもよく、ジヒドロ
フラノン環、ジヒドロピロン環、ピラノン環、シクロペ
ンテノン環、シクロヘキセノン環、ピロリノン環、ピラ
ゾリドン環、ピリドン環、アザシクロヘキセノン環、ウ
ラシル環等が挙げられ、好ましくはジヒドロフラノン
環、シクロペンテノン環、シクロヘキセノン環、ピラゾ
リドン環、アザシクロヘキセノン環、ウラシル環であ
る。
【0018】以下に一般式(1)で表される化合物の具
体例を挙げるが、これに限定されるものではない。
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】
【化8】
【0023】本発明の一般式(1)で表される化合物が
酸である場合は、フリーの酸でも塩の形でもよい。
【0024】一般式(1)で表される化合物をハロゲン
化銀乳剤層に添加する場合は、ハロゲン化銀1モル当た
り5×10-6〜1×10-1モルが好ましく、更に好まし
くは、1×10-6〜1×10-2モルが好ましい。
【0025】一般式(1)で表される化合物を非感光性
ゼラチン層に添加する場合は、5×10-7〜1×10-2
モル/m2が好ましく、更に好ましくは、1×10-7
1×10-3モル/m2が好ましい。
【0026】また、一般式(1)で表される化合物の添
加により、現像処理後の残色が少なくなった。
【0027】本発明に用いられる一般式(2)で表され
る化合物は、酸解離定数が1×10-8以下、銀イオンと
の溶解度積が1×10-10以下の物性値を有するもので
あれば好ましく、式中のZはヘテロ環を形成するのに必
要な原子群であり、該ヘテロ環は任意のヘテロ環を選ぶ
ことができるが、特に好ましいものとしてはベンゾイミ
ダゾール環、ベンゾトリアゾール環、プリン環、8−ア
ザプリン環、ピラゾロピリミジン環を挙げることができ
る。該ヘテロ環は置換基を有していてもよく、例えば、
ハロゲン原子(例えば塩素、臭素、沃素等の各原子)、
ニトロ基、アミノ基、それぞれ置換されてもよい炭素数
1〜20のアルキル基、炭素数1〜16のアルキルチオ
基、アルキルアミノ基等が挙げられる。
【0028】本発明における、ハロゲン化銀粒子は、酸
解離定数が1×10-8以下、銀イオンとの溶解度積が1
×10-10以下の物性値を有する一般式(2)で表され
る化合物の存在下で化学増感されることが好ましい。前
記一般式(2)で表される化合物の酸解離定数は1×1
-8〜1×10-18の範囲が更に好ましい。
【0029】以下に本発明に用いられる一般式(2)で
表される化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
【0030】
【化9】
【0031】
【化10】
【0032】
【化11】
【0033】
【化12】
【0034】上記一般式(2)で表される化合物のハロ
ゲン化銀乳剤に添加される添加量はハロゲン化銀1モル
当たり2×10-7〜1×10-2モルを用いるのが好まし
いが、更に好ましくは2×10-7〜5×10-3モルであ
る。上記一般式(2)で表される化合物のハロゲン化銀
乳剤への添加方法は、該乳剤に有害な作用を及ぼさない
適当な溶媒、例えば水或いはアルカリ水溶液に溶解し
て、溶液として添加する方法を挙げることができる。
又、固体微粒子状にして添加することもできる。上記一
般式(2)で表される化合物をハロゲン化銀乳剤に添加
する際の添加時間は、化学増感工程の開始前、途中、終
了後の何れの時間でもよい。
【0035】本発明の一般式(3)で表される化合物は
下記一般式(4)又は(5)で表される化合物が好まし
い。
【0036】
【化13】
【0037】一般式(3)、(4)及び(5)で表され
る化合物に於いてメルカプト基をブロックされた基を有
しないとは、現像処理時にブロック基が解裂してメルカ
プト基になりうる基を有しないと言うことであり、その
ブロック基の具体例としてはアシル基、スルホニル基、
シアノエチル基等が挙げられる。一般式(3)における
Hetで表される含窒素ヘテロ環の具体例としてはピロ
リジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピ
ロール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジ
ン、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、チアゾ
ール、イソキサゾール、イソチアゾール、トリアゾー
ル、テトラゾール、チアジアゾール、オキサジアゾール
などのヘテロ環及びこれらのベンゼン環との縮合環類が
挙げられる。
【0038】一般式(3)〜(5)におけるJで表され
る連結基は具体的にはアルキレン、アリーレン、ヘテロ
アリーレン、−SO2−、−SO−、−O−、−S−、
−N(R13)−又は単なる結合手を単独、又は組み合わ
せて構成されるn+1価の基が挙げられる。但し、R13
はアルキル基、アリール基、水素原子を表す。Jは好ま
しくは単なる結合手又はアリーレンであり、最も好まし
くはフェニレンである。
【0039】一般式(3)〜(5)におけるQで表され
る水溶性基とは、現像液中でアニオン化が可能な基を表
し具体的にはスルホンアミド基、スルファモイル基、フ
ェノール性水酸基、カルボキシル基、スルホ基、及びそ
れらの塩が挙げられる。好ましくはカルボキシル基、ス
ルホ基である。nは1又は2が好ましい。
【0040】一般式(4)のWは酸素原子、硫黄原子、
窒素原子又はC(R11)を表し、Xは窒素原子又はC
(R11)を表し、Z1はW−C=Xとともに5〜6員の
ヘテロ環を形成するに必要な非金属原子群を表し、5〜
6員ヘテロ環としてはピリジン、ピリミジン、ピラジ
ン、トリアジン、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾ
ール、チアゾール、イソキサゾール、イソチアゾール、
トリアゾール、テトラゾール、チアジアゾール、オキサ
ジアゾールの各環及びこれらのベンゼン環との縮合環類
が挙げられる。好ましくはトリアゾール、テトラゾール
である。
【0041】一般式(5)のP、V、Y、Tは各々酸素
原子、硫黄原子、窒素原子又はC(R11)を表し、P、
V、Y、Tのうちの3つがN原子であることが好まし
く、特にP、V、Yが窒素原子である場合が特に好まし
い。
【0042】R11で表される置換基としては具体的には
ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子等)、アルキル基
(例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、ヒドロ
キシエチル基、メトキメチル基、トリフルオロメチル
基、t−ブチル基等)、シクロアルキル基(例えばシク
ロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アラルキル基
(例えばベンジル基、2−フェネチル基等)、アリール
基(例えばフェニル基、ナフチル基、p−トリル基、p
−クロロフェニル基等)、アルコキシ基(例えばメトキ
シ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基
等)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ基等)、シ
アノ基、アシルアミノ基(例えばアセチルアミノ基、プ
ロピオニルアミノ基等)、アルキルチオ基(例えばメチ
ルチオ基、エチルチオ基、n−ブチルチオ基等)、アリ
ールチオ基(例えばフェニルチオ基等)、スルホニルア
ミノ基(例えばメタンスルホニルアミノ基、ベンゼンス
ルホニルアミノ基等)、ウレイド基(例えば3−メチル
ウレイド、3,3−ジメチルウレイド基、1,3−ジメ
チルウレイド基等)、スルファモイルアミド基(ジメチ
ルスルファモイルアミノ基等)、カルバモイル基(例え
ばメチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、ジメ
チルカルバモイル基等)、スルファモイル基(例えばエ
チルスルファモイル基、ジメチルスルファモイル基
等)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボ
ニル基、エトキシカルボニル基等)、アリールオキシカ
ルボニル基(例えばフェノキシカルボニル基等)、スル
ホニル基(例えばメタンスルホニル基、ブタンスルホニ
ル基、フェニルスルホニル基等)、アシル基(例えばア
セチル基、プロパノイル基、ブチロイル基等)、アミノ
基(メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ
基等)、ヒドロキシ基、ニトロ基、ニトロソ基、アミン
オキシド基(例えばピリジン−オキシド基)、イミド基
(例えばフタルイミド基等)、ジスルフィド基(例えば
ベンゼンジスルフィド基、ベンゾチアゾリル−2−ジス
ルフィド基等)、カルボキシル基、スルホ基、ヘテロ環
基(例えば、ピリジル基、ベンズイミダゾリル基、ベン
ズチアゾリル基、ベンズオキサゾリル基等)が挙げられ
る。
【0043】一般式(3)〜(5)で表される化合物の
−(J)−(Q)n以外のヘテロ環の置換位置には置換
基を有していても良く、その具体例は上述の置換基を挙
げることが出来る。
【0044】以下、本発明の一般式(3)から(5)で
表される化合物の具体例を挙げるが本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0045】
【化14】
【0046】
【化15】
【0047】本発明の一般式(3)〜(5)で表される
化合物はJ.Prakt.Chem.[2],124,
286等の公知の文献に記載の方法で容易に合成するこ
とができる。
【0048】一般式(3)〜(5)で表される化合物の
ハロゲン化銀乳剤層に添加される添加量は、ハロゲン化
銀1モル当たり5×10-6〜1×10-1モルが好まし
く、更に好ましくは、1×10-6〜1×10-2モルが好
ましい。
【0049】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子のハ
ロゲン組成は任意であり、臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化
銀、塩臭化銀、塩化銀、塩沃化銀、沃化銀のいずれであ
ってもよい。
【0050】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子は、
立方体、14面体、8面体のような正常晶粒子でもよ
く、球状の粒子、板状の粒子あるいはアスペクト比が2
未満の双晶粒子から成っていてもよく、じゃがいも状な
どの変則的な結晶形を有するものでもよい。
【0051】本発明において球状であるとは、ハロゲン
化銀粒子の外形を形作る多角形のうち最大面積を有する
面に着目したときの長さLに対し1/10L〜1/2L
に相当する曲率半径の丸みを球型化前の多角形の稜部分
に有していることと定義される。
【0052】粒子の丸みは電子顕微鏡によるハロゲン化
銀粒子の観察から求めることができる。
【0053】本発明において単分散性ハロゲン化銀粒子
とは、平均粒径dを中心に±20%の粒径範囲内に含ま
れるハロゲン化銀重量が全ハロゲン化銀重量の60%以
上であるものを言い、好ましくは70%以上、更に好ま
しくは80%以上である。
【0054】ここに平均粒径dは、粒径diを有する粒
子の頻度niとdi3との積ni×di3が最大になると
きの粒径diと定義する(有効数字3桁、最小桁数字は
4捨5入する)。
【0055】ここで言う粒径とは、球状のハロゲン化銀
粒子の場合は、その直径、また球状以外の形状の粒子の
場合は、その投影像を同面積の円像に換算したときの直
径である。
【0056】粒径は、例えば該粒子を電子顕微鏡で1万
倍から5万倍に拡大して撮影し、そのプリント上の粒子
直径又は撮影時の面積を実測することによって得ること
ができる(測定粒子個数は無差別に1000個以上ある
とする)。
【0057】単分散性ハロゲン化銀粒子は、分布の広さ
が20%以下のものであり、更に好ましくは15%以下
のものである。
【0058】ここに粒径測定方法は前述の測定方法に従
うものとし、平均粒径は単純平均とする。
【0059】平均粒径=Σ(dini)/Σni 本発明に用いられる単分散性コア/シェル型ハロゲン化
銀粒子は、沃化銀含有率の異なる2層以上の層から構成
されている粒子構造のハロゲン化銀粒子から成るもので
あり、コア(内部層)と該コアを被覆するシェルとから
構成される粒子であり、シェルは一層或いはそれ以上の
層によって形成される。コアとシェルとのヨード含有率
は、それぞれ異なることが好ましく、特にコア部のヨー
ド含有率を最高にして形成されるのが好ましい。
【0060】上記コアのヨード含有率は5モル%以上固
溶限界以下であることが好ましいが、7モル%以上固溶
限界以下のものがより好ましい。
【0061】また、コアのヨード含有率がシェルのヨー
ド含有率より少なくとも3モル%以上であることが好ま
しい。
【0062】コアのヨード分布は通常は均一であるが、
分布をもっていてもよい。例えば、中心部から外部に向
かうにつれ、高濃度となっていても、中間領域に極大又
は極小濃度を有していてもよい。
【0063】単分散性コア/シェル型ハロゲン化銀粒子
は、反応容器に予め保護コロイドを含む水溶液及び種粒
子を存在させ、必要に応じて銀イオン、ハロゲンイオ
ン、或いはハロゲン化銀微粒子を供給して種粒子を結晶
成長させて得るものが好ましい。この場合、粒子中心部
には、コアとは異なるハロゲン組成領域をもつことがで
きる。
【0064】前記種粒子のハロゲン組成は任意であり、
臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀、塩臭化銀、塩化銀、塩
沃化銀、沃化銀のいずれであってもよい。
【0065】ハロゲン化銀写真乳剤は、特開平3−16
8734号に記載されているアンモニア、チオエーテ
ル、チオ尿素、チオシアネート等の公知のハロゲン化銀
溶剤を存在させ、前述の定義の如く実質的に丸みを有す
るようにすることができる。
【0066】また、ハロゲン化銀粒子形成工程におい
て、少なくともハロゲン化銀乳剤の粒子形成に用いる水
溶性銀塩の70%が添加された以降のpAgを水溶性銀
塩の70%添加される以前のpAgより1以上大きくす
ることにより、前述の定義の如く実質的に丸みを有する
ようにしてもよい。
【0067】また、このようにして調製された乳剤にお
いて、ハロゲン化銀粒子が形成されたときから化学熟成
開始時までの任意の時点で乳剤にハロゲン化溶剤の適量
を適宜の時間に添加して均一に混合し、実質的に丸みを
有するようにしてもよい。
【0068】尚、ハロゲン化銀乳剤が形成された後、溶
剤処理する前のハロゲン化銀乳剤を脱塩処理(水洗も含
む)してもよい。
【0069】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子は、
酸性法、中性法、アンモニア法のいずれの方法で製造す
ることができる。また、アンモニア性硝酸銀水溶液を用
い、pH7.5以下で製造してもよい。
【0070】個々のハロゲン化銀粒子の沃化銀含有率及
び平均沃化銀含有率はEPMA法(Electron
Probe Micro Analyzer法)を用い
ることにより求めることができる。この方法は乳剤粒子
を互いに接触しないようによく分散したサンプルを作製
し、電子ビームを照射し、電子線励起によるX線分析を
行うもので極微小な部分の元素分析を行える。この方法
により、各粒子から放射される銀及び沃度の特性X線強
度を求めることにより、個々の粒子のハロゲン化銀組成
を決定できる。少なくとも50個の粒子についてEPM
A法により沃化銀含有率を求めれば、それらの平均から
平均沃化銀含有率が求められる。
【0071】ハロゲン化銀粒子内部のハロゲン組成分布
は粒子を超薄切片に前処理した後、冷却しながら透過電
子顕微鏡で観察、分析を行うことにより求められる。具
体的には乳剤からハロゲン化銀粒子を取り出した後、樹
脂中に包埋し、これをダイヤモンドナイフで切削するこ
とにより厚さ60nmの切片を作製する。この切片を液
体窒素で冷却しながら、エネルギー分散型X線分析装置
を装着した透過電子顕微鏡により観察と点分析を行い、
定量計算することにより求められる(井上、長澤:写真
学会昭和62年年次大会講演要旨集p62)。
【0072】ハロゲン化銀粒子の最表面の沃化銀含有率
とは、XPS法(X−ray Photoelectr
on Spectroscopy:X線光電子分光法)
によって分析される深さ50Åまでの部分の沃化銀含有
率を言い、以下のようにして求めることができる。
【0073】試料を1×10-8torr以下の超高真空
中で−110℃以下まで冷却し、プローブ用X線として
MgKαをX線源電圧15kV、X線源電流40mAで
照射し、Ag3d5/2、Br3d、I3d3/2電子
について測定する。測定されたピークの積分強度を感度
因子(Sensitivity Factor)で補正
し、これらの強度比から最表面のハライド組成を求め
る。
【0074】試料を冷却するのは、室温でのX線照射に
よる試料の破壊(ハロゲン化銀の分解とハライド(特に
沃素)の拡散)で生じる測定誤差をなくし、測定精度を
高めるためである。−110℃まで冷却すれば、試料破
壊は測定上支障のないレベルに抑えることができる。
【0075】板状粒子は2つの平行する(111)の主
平面に互いに平行な双晶面を2枚有た平板状ハロゲン化
銀粒子でもよく、2つの平行する(100)面を主平面
とする平板状ハロゲン化銀粒子でもよい。
【0076】双晶とは、一つの粒子内に一つ以上の双晶
面を有するハロゲン化銀結晶であるが、双晶の形態の分
類はクラインとモイザーによる報文ホトグラフィッシェ
・コレスポンデンツ〔Photographishe
Korrespondenz〕99巻99頁、同100
巻、57頁に詳しく述べられている。
【0077】双晶面は、透過型電子顕微鏡により観察す
ることができる。具体的な方法は次のとおりである。ま
ず、含有されるハロゲン化銀粒子が支持体上に配向する
様にハロゲン化銀写真乳剤を塗布し、試料を作製する。
これをダイヤモンド・カッターを用いて切削し、厚さ
0.1μm程度の薄切片を得る。この切片を透過型電子
顕微鏡で観察することにより双晶面の存在を確認するこ
とができる。
【0078】平板状ハロゲン化銀乳剤を得る方法として
は、種結晶上にハロゲン化銀を析出させる方法を用いて
もよく、平板状ハロゲン化銀乳剤を得るための、水溶性
銀塩溶液と水溶性ハロゲン化物溶液を保護コロイドの存
在化に供給して行うハロゲン化銀写真乳剤の製造方法に
おいて、 (イ)分散媒体中に銀塩及びハロゲン化物塩を導入し平
板状の核形成を行う工程 (ロ)核形成に引き続き、平板状粒子の(100)また
は(111)主面を維持する条件でオストワルド熟成を
行う工程 (ハ)次いで、水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン化物溶
液及び/又はハロゲン化微粒子を加えて種粒子を肥大さ
せ、所望の粒径、ハロゲン組成になるように粒子成長を
行う工程(粒子形成工程)を設ける方法をもちいてもよ
い。
【0079】平板状ハロゲン化銀粒子とは、二つの対向
する平行な主平面を有する粒子をいい、アスペクト比は
粒子厚さに対する粒径の比で表される。ここで粒径とは
平均投影面積径(以下粒径と記す)のことで、該平板状
ハロゲン化銀粒子の投影面積の円相当直径(該ハロゲン
化銀粒子と同じ投影面積を有する円の直径)で示され、
厚さとは平板状ハロゲン化銀粒子を形成する2つの平行
な主平面間の距離をいう。
【0080】平板状ハロゲン化銀粒子のアスペクト比の
平均値は2以上が好ましい。
【0081】本発明において平板状ハロゲン化銀粒子が
含まれる乳剤層には全投影面積の50%以上が平板状ハ
ロゲン化銀粒子からなり、好ましくは70%以上、更に
好ましくは90%以上である。
【0082】平板状ハロゲン化銀粒子の平均粒径は0.
15〜5.0μmであることが好ましく、0.4〜3.
0μmであることが更に好ましく、最も好ましくは0.
4〜2.0μmである。
【0083】平板状ハロゲン化銀粒子の平均厚さは0.
15〜0.3μmであることが好ましく、粒径及び厚さ
は、感度、その他写真特性を最良にするように最適化す
ることができる。感度、その他写真特性に影響する感光
材料を構成する他の因子(親水性コロイド層の厚さ、硬
膜度、化学熟成条件、感光材料の設定感度、銀付量等)
によって最適粒径、最適厚さは異なる。
【0084】ハロゲン化銀粒子は粒子間のハロゲン組成
比率がより均一になっていることが好ましい。例えば、
EPMA法により粒子間の沃度含有量の分布を測定した
とき、相対標準偏差が35%以下、更に20%以下であ
ることが好ましい。
【0085】平板状ハロゲン化銀粒子は転位を有してい
てもよい。転位は例えばJ.F.Hamilton,P
hot.Sci.Eng,57(1967)や、T.S
hiozawa,J.Soc.Phot.Sci.Ja
pan,35,213(1972)に記載の低温での透
過型電子顕微鏡を用いた直接的な方法により観察するこ
とができる。即ち、乳剤から粒子に転位が発生する程の
圧力をかけないよう注意して取りだしたハロゲン化銀粒
子を電子顕微鏡観察用のメッシュに載せ、電子線による
損傷(プリントアウト等)を防ぐように試料を冷却した
状態で透過法により観察を行う。このとき、粒子の厚み
が厚いほど電子線が透過しにくくなるので、高圧型
(0.25μmの厚さの粒子に対して200kV以上)
の電子顕微鏡を用いた方がより鮮明に観察することがで
きる。
【0086】平板状ハロゲン化銀粒子は粒径分布の狭い
単分散乳剤が好ましく、具体的には (粒径の標準偏差/平均粒径)×100=粒径分布の広
さ(%) によって分布の広さを定義したとき25%以下のものが
好ましく、更に好ましくは20%以下のものである。
【0087】平板状ハロゲン化銀粒子は厚さの分布が小
さいことが好ましい。
【0088】具体的には、 (厚さの標準偏差/平均厚さ)×100=厚さ分布の広
さ(%) によって分布の広さを定義したとき25%以下のものが
好ましく、更に好ましくは20%以下のものである。
【0089】ハロゲン化銀粒子を得るために、製造され
た種粒子を肥大させる条件としては、特開昭51−39
027号、同55−142329号、同58−1139
28号、同54−48521号及び同58−49938
号にも見られるように、水溶性銀塩溶液と水溶性ハライ
ド溶液をダブルジェット法によって添加し、添加速度を
粒子の肥大に応じて新核形成が起こらず、オストワルド
熟成が起こらない範囲で徐々に変化させる等が挙げられ
る。種粒子を肥大させる別の条件として、日本写真学会
昭和58年年次大会要旨集88項に見られるように、ハ
ロゲン化銀微粒子を加え溶解、再結晶することにより肥
大させる方法も用い得る。
【0090】成長に当たっては硝酸銀水溶液とハロゲン
化物水溶液をダブルジェット添加すことができるが、沃
度は沃化銀として系内に供給することもできる。添加速
度は、新しい核が発生しないような速度で、かつオスト
ワルド熟成によるサイズ分布の広がりがない速度、即ち
新しい核が発生する速度の30〜100%の範囲で添加
することが好ましい。
【0091】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤の製
造に当たっては、製造時の撹拌条件が極めて重要であ
る。撹拌装置としては特開昭62−160128号に示
される、添加液ノズルを撹拌機の母液吸入口に近く液中
に設置した装置が特に好ましく用いられる。又、この
際、撹拌回転数は100〜1200rpmにすることが
好ましい。
【0092】また、乳剤の調整に当たって、種粒子形成
工程及び種粒子の成長時にアンモニア、チオエーテル、
チオ尿素等の公知のハロゲン化銀溶剤を存在させること
ができる。
【0093】ハロゲン化銀粒子の作成において、成長時
は銀塩溶液とハライド溶液をダブルジェット法によって
添加し、添加速度を粒子の成長に応じて、新核形成が起
こらず、かつオストワルド熟成によるサイズ分布の広が
りがない速度、即ち新しい核が発生する速度の30〜1
00%の範囲で徐々に変化させる方法により所望の粒
径、分布を有する粒子を得ることができる。
【0094】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子は、
いわゆるハロゲン変換型(コンバージョン型)の粒子で
あっても構わない。ハロゲン変換量は銀量に対して0.
2〜0.5モル%が好ましく、変換の時期は物理熟成中
でも物理熟成終了後でも良い。
【0095】ハロゲン変換の方法としては、通常ハロゲ
ン変換前の粒子表面のハロゲン組成よりも銀との溶解度
積の小さいハロゲン水溶液またはハロゲン化銀微粒子を
添加する。このときの微粒子サイズとしては0.2μm
以下が好ましく、より好ましくは0.02〜0.1μm
である。
【0096】ハロゲン化銀粒子の最表面の沃化銀を含有
させる場合、その方法としては、基盤となるハロゲン化
銀粒子を含有する乳剤に硝酸銀溶液とヨードイオンを含
有する溶液を同時添加する方法、沃化銀,沃臭化銀また
は塩沃臭化銀等のハロゲン化銀微粒子を添加する方法、
沃化カリウムまたは沃化カリウムと臭化カリウムの混合
物等の添加法などが適用できる。これらのうち好ましい
のはハロゲン化銀微粒子を添加する方法である。特に好
ましいのは沃化銀微粒子の添加である。
【0097】上記の最表面の沃化銀含有率を調整する時
期は、ハロゲン化銀結晶の製造工程の最終的過程から化
学熟成工程、更にハロゲン化銀乳剤の塗布直前の調液工
程終了までの間に選ぶことができるが、化学熟成工程終
了までに調整することが好ましい。ここで言う化学熟成
工程とは、本発明のハロゲン化銀乳剤の物理熟成及び脱
塩操作が終了した時点から、化学増感剤を添加し、その
後化学熟成を停止するための操作を施した時点までの間
を指す。又、ハロゲン化銀微粒子の添加は時間間隔をと
って数回に分けて行ってもよいし、該微粒子の添加後
に、更に別の化学熟成済み乳剤を加えてもよい。
【0098】ハロゲン化銀微粒子を添加する際の本発明
の乳剤液の温度は、30〜80℃の範囲が好ましく、更
には40〜65℃の範囲が特に好ましい。又、本発明は
添加するハロゲン化銀微粒子が、添加後塗布直前までの
間に一部もしくは全部が消失する条件で実施されること
が好ましく、更に好ましい条件は添加したハロゲン化銀
微粒子の20%以上が塗布直前において消失しているこ
とである。
【0099】本発明において現像速度を促進するために
脱塩工程前にハロゲン化銀溶剤を添加することも好まし
い。例えば、チオシアン酸化合物(チオシアン酸カリウ
ム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸アンモニウ
ム等)を銀1モル当たり1×10-3モル以上、3×10
-2モル以下加えることが好ましい。
【0100】本発明において、ハロゲン化銀粒子の保護
コロイド用分散媒としてはゼラチンを用いることが好ま
しく、ゼラチンとしてはアルカリ処理ゼラチン、酸処理
ゼラチン、低分子量ゼラチン(分子量が1000〜5
万)、フタル化ゼラチン等の修飾ゼラチンが用いられ
る。また、これ以外の親水性コロイドも使用できる。具
体的にはリサーチ・ディスクロージャー誌(Resea
rch Disclosure.以下RDと略す)第1
76巻No.17643(1978年12月)の項に記
載されているものが挙げられる。
【0101】ハロゲン化銀粒子の作成において、ハロゲ
ン化銀粒子の成長時に不要な可溶性塩類を除去してもよ
いし、或いは含有させたままでもよい。該塩類を除去す
る場合にはRD第176巻No.17643のII項に記
載の方法に基づいて行うことができる。
【0102】更に本発明に用いられるハロゲン化銀粒子
は、粒子を形成する過程及び/又は成長する過程で、カ
ドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩
(錯塩を含む)、ロジウム塩(錯塩を含む)及び鉄塩
(錯塩を含む)から選ばれる少なくとも1種の金属イオ
ンを添加し、粒子内部に及び/又は粒子表面層にこれら
の金属元素を含有させることができ、また適当な還元的
雰囲気におくことにより、粒子内部及び/又は粒子表面
に還元増感核を付与できる。
【0103】また、粒子形成の所望の時点で添加した還
元剤の作用を過酸化水素(水)及びその付加物、ペルオ
キソ酸塩、オゾン、I2等の酸化剤を所望の時点で添加
することによって失活させ、還元剤を抑制又は停止する
ことが好ましい。
【0104】酸化剤の添加時期は、ハロゲン化銀粒子形
成時から化学増感工程の金増感剤(金増感剤を用いない
場合には、化学増感剤)添加前までならば任意である。
【0105】ハロゲン化銀写真乳剤は、ハロゲン化銀粒
子の成長の終了時に不要な可溶性塩類を除去してもよい
し、あるいは含有させたままでもよい。該塩類を除去す
る場合には、リサーチ・ディスクロージャー(Rese
arch Disclosure,以下RDと略す)N
o.17643号II項に記載の方法に基づいて行うこと
ができ、本発明のハロゲン化銀粒子は化学増感を施すこ
とができる。化学熟成即ち化学増感の工程の条件、例え
ばpH、pAg、温度、時間等については特に制限がな
く、当業界で一般に行われている条件で行うことができ
る。化学増感のためには銀イオンと反応しうる硫黄を含
む化合物や活性ゼラチンを用いる硫黄増感法、セレン化
合物を用いるセレン増感法、テルル化合物を用いるテル
ル増感法、還元性物質を用いる還元増感法、金その他、
貴金属を用いる貴金属増感法等を単独または組み合わせ
て用いることができる。
【0106】セレン増感剤の使用量は、使用するセレン
化合物、ハロゲン化銀粒子、化学熟成条件等により変わ
るが一般にハロゲン化銀1モル当たり10-8〜10-4
ル程度を用いる。添加方法は使用するセレン化合物の性
質に応じて水またはメタノール、エタノールなどの有機
溶媒の単独または混合溶媒に溶解して添加する方法でも
よい。またゼラチン溶液と予め混合して添加する方法、
或いは特開平4−140739号に開示されている方法
で有機溶媒可溶性の重合体との混合溶液の乳化分散物の
形態で添加する方法でもよい。
【0107】セレン増感剤を用いる化学熟成の温度は4
0〜90℃の範囲が好ましく、より好ましくは45℃以
上、80℃以下である。またpHは4〜9、pAgは6
〜9.5の範囲が好ましい。
【0108】テルル増感剤の使用技術は、セレン増感剤
の使用技術に準じる。
【0109】また適当な還元的雰囲気におくことによ
り、粒子表面にいわゆる還元増感を行うことも好まし
い。
【0110】還元剤の好ましい例としては、二酸化チオ
尿素およびアスコルビン酸およびそれらの誘導体が挙げ
られる。また別の好ましい還元剤としては、ヒドラジ
ン、ジエチレントリアミンのごときポリアミン類、ジメ
チルアミンボラン類、亜硫酸塩類等が挙げられる。
【0111】還元剤の添加量は、還元増感剤の種類、ハ
ロゲン化銀粒子の粒径、組成及び晶癖、反応系の温度、
pH、pAgなどの環境条件によって変化させることが
好ましいが、例えば二酸化チオ尿素の場合は、大凡の目
安としてハロゲン化銀1モル当たり約0.01〜2mg
を用いると好ましい結果が得られる。アスコルビン酸の
場合はハロゲン化銀1モル当たり約50mg〜2gの範
囲が好ましい。
【0112】還元増感の条件としては温度が約40〜7
0℃、時間は約10〜200分、pHは約5〜11、p
Agは約1〜10の範囲が好ましい(尚、ここでpAg
値はAg+イオン濃度の逆数である)。
【0113】水溶性銀塩としては硝酸銀が好ましい。水
溶性銀塩の添加により還元増感技術の1種であるいわゆ
る銀熟成が行われる。銀熟成時のpAgは1〜6が適当
であり、好ましくは2〜4である。温度、pH、時間な
どの条件は上記の還元増感条件範囲が好ましい。
【0114】本発明におけるハロゲン化銀粒子は、メチ
ン色素類その他によって分光増感されてもよい。用いら
れる色素は、シアニン色素、メロシアニン色素、複合シ
アニン色素、複合メロシアニン色素、ホロポーラーシア
ニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素及びヘミオ
キソノール色素が包含される。特に有用な色素はシアニ
ン色素、メロシアニン色素及び複合メロシアニン色素に
属する色素である。
【0115】これらの色素類は通常利用されている核の
いずれをも適用できる。即ち、ピロリン核、オキサゾリ
ン核、チアゾリン核、ピロール核、オキサゾール核、チ
アゾール核、セレナゾール核、イミダゾール核、テトラ
ゾール核、ピリジン核などで、これらの核に脂肪式炭化
水素環が融合した核、即ちインドレニン核、ベンズイン
ドレニン核、インドール核、ベンズオキサゾール核、ナ
フトオキサゾール核、ベンゾチアゾール核、ナフトチア
ゾール核、ベンゾセレナゾール核、ベンズイミダゾール
核、キノリン核などが適用できる。これらの核は炭素原
子上に置換基を有していてもよい。
【0116】メロシアニン色素又は複合メロシアニン色
素にはケトメチン構造を有する核として、ピラゾリン−
5−オン核、チオヒダントイン核、2−チオオキサゾリ
ジン−2,4−ジオン核、チアゾリン−2,4−ジオン
核、ローダニン核、チオバルビツール酸核などの5〜6
員異節環核を適用することができる。
【0117】これらの増感色素は単独又は組み合わせて
用いてもよく組み合わせは特に強色増感の目的でしばし
ば用いられる。また、増感色素とともにそれ自身、分光
増感性を持たない色素或いは可視光を実質的に吸収しな
い物質であって、強色増感作用を示す物質を乳剤層中に
含有してもよい。例えば含窒素異節環核基であって置換
されたアミノスチルベン化合物(例えば米国特許2,9
33,390号、同3,635,721号記載のも
の)、芳香族有機酸ホルムアルデヒド縮合物(例えば米
国特許3,743,510号記載のもの)、カドミウム
塩、アザインデン化合物などを含有してもよい。
【0118】米国特許3,615,613号、同3,6
15,641号、同3,617,295号、同3,63
5,721号などに記載の組み合わせはとくに有用であ
る。なお増感色素は核形成、成長、脱塩、化学増感の各
工程中または工程の間、或いは化学増感後のいずれに添
加してもよい。
【0119】本発明の写真感光材料は迅速処理に適する
ように、該感材の塗布工程において、予め適量の硬膜剤
を添加しておき、現像−定着−水洗工程での水膨潤率を
調整することで乾燥開始前の感光材料中の含水量を少な
くしておくことが好ましい。尚、本発明のハロゲン化銀
感光材料は現像処理中の膨潤率が150〜250%が好
ましく、膨張後の膜厚が70μm以下が好ましい。水膨
潤率が250%を越えると乾燥不良を生じ、例えば自動
現像機処理、特に迅速処理において搬送不良も併発す
る。
【0120】また、水膨潤率が150%未満では現像し
た際に現像ムラや残色が増加する悪い傾向がある。ここ
で言う水膨潤率とは、各処理液中で膨潤した後の膜厚と
現像処理前の膜厚との差を求め、これを処理前の膜厚で
除して100倍したものを言う。
【0121】本発明において粉末処理剤や錠剤、丸薬、
顆粒の如き固形処理剤などを使用しても良く、更に必要
に応じ防湿加工を施したものを使用しても良い。。
【0122】本発明でいう粉末とは、微粒結晶の集合体
のことをいう。本発明でいう顆粒とは、粉末に造粒工程
を加えたもので、粒径50〜5000μmの粒状物のこ
とをいう。本発明でいう錠剤とは、粉末又は顆粒を一定
の形状に圧縮成型したもののことを言う。
【0123】写真性能の変動原因として、自動現像機中
の現像液の開口係数を小さくすることが有効である。特
に開口係数が80cm2/リットル以下が好ましくい。
すなわち、開口係数が80cm2/リットルを超えると
未溶解の固形処理剤や溶解した直後の濃厚な液が空気酸
化を受け易くその結果、不溶物やスカムが発生し、自現
機あるいは処理される感材を汚染する等の問題を発生す
るが、開口係数が80m2/リットル以下でこれらの問
題が解決される。ここで言う開口係数は、処理液単位体
積当たりの空気との接触面積で表され、単位は(cm2
/リットル)である。この発明においては開口係数が8
0cm2/リットル以下が好ましく、より好ましくは5
0〜3cm2/リットルであり、さらに好ましくは35
〜10cm2/リットルである。
【0124】開口係数は一般に空気遮断する樹脂等を浮
きブタとすることで小さくしたり、また、特開昭63−
131138号、同63−216050号、同63−2
35940号とに記載のスリット型現像装置によって小
さくできる。
【0125】本発明に用いられる固形処理剤は現像剤、
定着剤、リンス剤等写真用処理剤に用いられるが、本発
明の効果とりわけ写真性能を安定化させる効果が大きい
のは現像剤である。
【0126】本発明に用いられる固形処理剤はある処理
剤の1部の成分のみ固形化しても良いが、好ましくは該
処理剤の全成分が固形化されていることである。各成分
は別々の固形処理剤として成型され、同一個装されてい
ることが望ましい。又別々の成分が定期的に包装でくり
返し投入される順番に包装されていることも望ましい。
【0127】本発明において固形処理剤を処理槽に供給
する供給手段としては、例えば、固形処理剤が錠剤であ
る場合、実開昭63−137783号公報、同63−9
7522号公報、実開平1−85732号公報等公知の
方法があるが要は錠剤を処理槽に供給せしめる機能が最
低限付与されていればいかなる方法でも良い。又固形処
理剤が顆粒又は粉末である場合には実開昭62−819
64号、同63−84151号、特開平1−29237
5号、記載の重力落下方式や実開昭63−105159
号、同63−195345号等記載のスクリュー又はネ
ジによる方式が公知の方法としてあるがこれらに限定さ
れるものではない。
【0128】本発明において固形処理剤を投入する場所
は処理槽中であればよいが、好ましいのは、感光材料を
処理する処理部と連通し、該処理部との間を処理液が流
通している場所であり、更に処理部との間に一定の処理
液循環量があり溶解した成分が処理部に移動する構造が
好ましい。固形処理剤は温調されている処理液中に投入
されることが好ましい。
【0129】また、現像剤中には、現像主薬として特開
平6−138591号(19〜20頁)記載のジヒドロ
キシベンゼン類、アミノフェノール類、ピラゾリドン類
の他に特開平5−165161号記載のレダクトン類も
好ましく用いられる。使用されるピラゾリドン類のうち
特に4位が置換されたもの(ジメゾン、ジメゾンS等)
は水溶性や固形処理剤自身の経時による変化が少なく特
に好ましい。
【0130】保恒剤として特開平6−138591号記
載の亜硫酸塩の他、有機還元剤を保恒剤として用いるこ
とができる。その他にキレート剤や硬膜剤の重亜硫酸塩
付加物を添加することができる。また、銀スラッジ防止
剤として特開平5−289255号、特開平6−308
680号(一般式[4−a][4−b])記載の化合物
を添加することも好ましい。シクロデキストリン化合物
の添加も好ましく、特開平1−124853号記載の化
合物が特に好ましい。
【0131】現像剤にアミン化合物を添加することもで
き、米国特許4,269,929号記載の化合物が特に
好ましい。
【0132】現像剤には、緩衝剤を用いることが必要
で、緩衝剤としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、リン酸三ナトリウ
ム、リン酸三カリウム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナト
リウム、ホウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム(ホウ
酸)、四ホウ酸カリウム、o−ヒドロキシ安息香酸ナト
リウム(サリチル酸ナトリウム)、o−ヒドロキシ安息
香酸カリウム、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸ナ
トリウム(5−スルホサリチル酸ナトリウム)、5−ス
ルホ−2−ヒドロキシ安息香酸カリウム(5−スルホサ
リチル酸カリウム)等を挙げることができる。
【0133】現像促進剤としては、特公昭37−160
88号、同37−5987号、同38−7826号、同
44−12380号、同45−9019号及び米国特許
3,813,247号等に表されるチオエーテル系化合
物、特開昭52−49829号及び同50−15554
号に表されるp−フェニレンジアミン系化合物、特開昭
50−137726号、特公昭44−30074号、特
開昭56−156826号及び同52−43429号等
に表される4級アンモニウム塩類、米国特許2,61
0,122号及び同4,119,462号記載のp−ア
ミノフェノール類、米国特許2,494,903号、同
3,128,182号、同4,230,796号、同
3,253,919号、特公昭41−11431号、米
国特許2,482,546号、同2,596,926号
及び同3,582,346号等に記載のアミン系化合
物、特公昭37−16088号、同42−25201
号、米国特許3,128,183号、特公昭41−11
431号、同42−23883号及び米国特許3,53
2,501号等に表されるポリアルキレンオキサイド、
その他1−フェニル−3−ピラゾリドン類、ヒドロジン
類、メソイオン型化合物、イオン型化合物、イミダゾー
ル類、等を必要に応じて添加することができる。
【0134】カブリ防止剤としては、沃化カリウムの如
きアルカリ金属ハロゲン化物及び有機カブリ防止剤が使
用できる。有機カブリ防止剤としては、例えば、ベンゾ
トリアゾール、6−ニトロベンズイミダゾール、5−ニ
トロイソインダゾール、5−メチルベンゾトリアゾー
ル、5−ニトロベンゾトリアゾール、5−クロロ−ベン
ゾトリアゾール、2−チアゾリル−ベンズイミダゾー
ル、2−チアゾリルメチル−ベンズイミダゾール、イン
ダゾール、ヒドロキシアザインドリジン、アデニンの如
き含窒素ヘテロ環化合物を代表例1−フェニル−5−メ
ルカプトテトラゾールを例として挙げることができる。
【0135】さらに、現像剤組成物には、必要に応じ
て、メチルセロソルブ、メタノール、アセトン、ジメチ
ルホルムアミド、シクロデキストリン化合物、その他特
公昭47−33378号、同44−9509号各公報記
載の化合物を現像主薬の溶解度を上げるための有機溶剤
として使用することができる。
【0136】さらにまた、その他ステイン防止剤、スラ
ッジ防止剤、重層効果促進剤等各種添加剤を用いること
ができる。
【0137】定着剤は定着剤として公知の化合物を添加
できる。定着主薬やキレート剤、pH緩衝剤、硬膜剤、
保恒剤などが添加でき、これらは例えば特開平4−24
2246号(4頁)や特開平5−113632号(2〜
4頁)記載のものが使用できる。その他に硬膜剤の重亜
硫酸塩付加物や公知の定着促進剤も添加することができ
る。
【0138】処理に先立ち、スターターを添加すること
も好ましく、スターターを固形化して添加することも好
ましい。スターターとしてはポリカルボン酸化合物の如
き有機酸の他にKBrの如きアルカリ土類金属のハロゲ
ン化物や有機抑制剤、現像促進剤が用いられる。
【0139】本発明は、黒白ハロゲン化銀写真感光材料
(例えば医療用感材、印刷用感材、一般撮影用ネガ感材
等)、カラー写真感光材料(例えば、カラーネガ感材、
カラーリバーサル感材、カラープリント用感材等)、拡
散転写用感光材料、熱現像感光材料等に適用できるが、
黒白ハロゲン化銀写真感光材料により好ましく適用する
ことできる。
【0140】一般的に、黒白写真感光材料の現像処理に
用いられる現像液には、多くの場合、現像主薬としてハ
イドロキノン類が使用されているが、本発明は作業上の
安全性改善及び環境保全の観点から実質的にハイドロキ
ノン類を含まない、例えば米国特許第5,236,81
6号に記載されているアスコルビン酸を用いた現像液を
使用しても良い。
【0141】本発明の黒白写真感光材料の現像時間は3
〜90秒で、より好ましくは5〜60秒であり、処理時
間はDry to Dryで15〜210秒で、より好
ましは15〜90秒である。
【0142】本発明のハロゲン化銀写真感光材料はハロ
ゲン化銀乳剤に更に目的に応じて種々の添加剤を添加す
ることができる。使用される添加剤その他としては例え
ばRD−17643(1978年12月)、同1871
6(1979年11月)及び同308119(1989
年12月)に記載されたものが挙げられる。それらの記
載箇所を以下に掲載した。
【0143】 添加剤 RD-17643 RD-18716 RD-308119 頁 分類 頁 分類 頁 分類 化学増感剤 23 III 648右上 996 III 増感色素 23 IV 648〜649 996〜8 IVA 減感色素 23 IV 998 IVB 染料 25〜26 VIII 649〜650 1003 VIII 現像促進剤 29 XXI 648右上 カブリ抑制剤・安定剤 24 IV 649右上 1006〜7 VI 増白剤 24 V 998 V 硬膜剤 26 X 651左 1004〜5 X 界面活性剤 26〜7 XI 650右 1005〜6 XI 帯電防止剤 27 XII 650右 1006〜7 XIII 可塑剤 27 XII 650右 1006 XII スベリ剤 27 XII マット剤 28 XVI 650右 1008〜9 XVI バインダー 26 XXII 1003〜4 IX 支持体 28 XVII 1009
XVII 本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用いることのでき
る支持体としては、例えば前述のRD−17643の2
8頁及びRD−308119の1009頁に記載されて
いるものが挙げられる。
【0144】適当な支持体としてはプラスチックフィル
ムなどで、これら支持体の表面は塗布層の接着をよくす
るために下塗層を設けたり、コロナ放電、紫外線照射な
どを施してもよい。
【0145】
【実施例】以下、本発明を実施例にて説明するが、本発
明はこれらによって限定されるものではない。
【0146】実施例1 (沃化銀微粒子の調製) 〈溶液A〉 オセインゼラチン 100g KI 8.5g 蒸留水で2000mlにする 〈溶液B〉 AgNO 360g 蒸留水で605mlにする 〈溶液C〉 KI 352g 蒸留水で605mlにする 反応容器に溶液Aを加え、40℃に保ち撹拌しながら溶
液B及び溶液Cを同時混合法により30分を要して定速
で添加した。添加中のpAgは常法のpAg制御手段で
13.5に保った。生成した沃化銀は平均粒径0.06
μmのβ−AgIとγ−AgIの混合物であった。この
乳剤を沃化銀微粒子乳剤と呼ぶ。
【0147】(分光増感色素の固体微粒子分散物の調
製)下記、分光増感色素(A)及び(B)を40:60
の比率で予め27℃に調温した水に加え、高速撹拌機
(ディゾルバー)で3500rpmにて30〜120分
間撹拌することによって分光増感色素の固体微粒子状の
分散物を得た。このとき増感色素(A)の濃度が2%に
なるように調製した。
【0148】
【化16】
【0149】(六角平板状種乳剤の調製)以下の方法に
より沃化銀含量2.0モル%の六角平板状種乳剤Em−
Aを作成した。
【0150】 〈溶液A〉 オセインゼラチン 60.2g 蒸留水 20.0リットル HO−(CH2CH2O)n−[CH(CH3)CH2O]17 −(CH2CH2O)mH (n+m=5〜7) 10%メタノール溶液 5.6ml KBr 26.8g 10%H2SO4 144ml 〈溶液B〉 AgNO3 1487.5g 蒸留水で3500mlにする 〈溶液C〉 KBr 1029g KI 29.3g 蒸留水で3500mlにする 〈溶液D〉 1.75N KBr水溶液 下記電位制御量 35℃において、特公昭58−58288号、同58−
58289号に示された混合撹拌機を用いて、溶液Aに
溶液B及び溶液Cの各々64.1mlを同時混合法に2
分の時間を要して添加し、核形成を行った。溶液B及び
溶液Cの添加を停止した後、60分の時間を要して溶液
Aの温度を60℃に上昇させ、再び溶液Bと溶液Cを同
時混合法により各々68.5ml/minの流量で50
分間添加した。この間の銀電位(飽和銀−塩化銀電極を
比較電極として銀イオン選択電極で測定)を溶液Dを用
いて+6mVになるように制御した。添加終了後、3%
KOHによってpHを6に合わせ、直ちに脱塩、水洗を
行い種乳剤Em−Aとした。このように作成した種乳剤
Em−Aはハロゲン化銀粒子の全投影面積の90%以上
が最大隣接辺比が1.0〜2.0の六角平板粒子よりな
り、六角平板の平均厚さ0.07μm、平均直径(円直
径換算)0.5μm、変動係数は25%であることが電
子顕微鏡観察により判明した。
【0151】(平板状乳剤Em−1の調製)以下の5種
類の溶液を用いて1.3モル%の沃化銀を含有する平板
状沃臭化銀乳剤Em−1を調製した。
【0152】 〈溶液A〉 オセインゼラチン 29.4g HO(CH2CH2O)n[CH(CH3)CH2O]17(CH2CH2O)mH (n+m=5〜7)10%メタノール溶液 1.25ml 種乳剤Em−A 1.91モル相当 蒸留水で3000mlとする 〈溶液B〉 3.50N−AgNO3水溶液 1976ml 〈溶液C〉 KBr 823g 蒸留水で1976mlとする 〈溶液D〉 沃化銀微粒子乳剤 0.077モル相当 〈溶液E〉 1.75 KBr水溶液 下記電位制御量 60℃において、特公昭58−58288号、同58−
58289号に示された混合撹拌機を用いて、溶液A、
溶液B及び溶液Cの各々110mlと溶液Dの全量を同
時混合法(トリプルジェット法)により添加終了時の流
速が添加開始時の流速の2倍になるように40分の時間
を要して第1被覆層の添加成長を行った。その後、引き
続き溶液B、及び溶液Cの残り全量をダブルジェット法
により添加終了時の流速が添加開始時の流速の1.5倍
になるように105分の時間を要して第2被覆層の添加
成長を行った。
【0153】この間の銀電位は溶液Dを用いて+20m
Vになるように制御した。添加終了後、過剰な塩類を除
去するため、以下に示す方法で沈澱脱塩を行った。
【0154】1.混合終了した反応液を40℃にして、
凝集ゼラチン剤を20g/AgX1モル加え、56wt
%酢酸を加えてpHをおとし、静置し、デカンテーショ
ンを行う。
【0155】2.40℃の純水1.8リットル/AgX
1モルを加え、10分間撹拌させた後、静置、デカンテ
ーションを行う。
【0156】3.上記2の工程をもう1回繰り返す。
【0157】4.後ゼラチン15g/AgX1モルと炭
酸ナトリウム、水を加え、pH6.0にして分散させ、
450cc/AgX1モルに仕上げる。
【0158】Em−1の粒子約1000個を電子顕微鏡
により観察、測定し形状を分析したところ、平均円相当
直径1.52μm、粒子厚さ0.21μmの平板状粒子
であり変動係数は24%、平均アスペクト比は7.24
であった。
【0159】 (単分散立方晶種乳剤Em−Bの調製) 〈溶液A〉 オセインゼラチン 30g KBr 1.25g 硝酸(0.1N) 150ml 蒸留水で 7700mlとする 〈溶液B〉 KBr 6g KI 0.16g 蒸留水で 740mlとする 〈溶液C〉 KBr 680g KI 20g 蒸留水で 2480mlとする 〈溶液D〉 硝酸銀 8.4g 硝酸(0.1N) 32ml 蒸留水で 740mlとする 〈溶液E〉 硝酸銀 991.6g 硝酸(0.1N) 80ml 蒸留水で 2480mlとする。
【0160】60℃で激しく撹拌した溶液Aに、溶液B
と溶液Dをダブルジェット法により10分間かけて添加
した。そして、溶液Cと溶液Eをダブルジェット法によ
り140分間かけて添加した。このとき初期添加流量は
最終添加流量の1/8で、時間とともに直線的に増感せ
しめた。これら液を添加せしめている間は、pH=2、
pAg=8に一定に調製した。添加終了後に炭酸ナトリ
ウムでpHを6まで上げ、KBr150gを加えた後
に、直ちに脱塩、水洗を行って、平均粒径0.3μmの
沃化銀2モル%を含む沃臭化銀の単分散立方晶種乳剤E
m−Bを得た。電子顕微鏡観察によれば、双晶の発生率
は個数で1%以下であった。
【0161】(正常晶コア/シェル乳剤Em−2の調
製)以下の5種類の溶液を用いて2.0モル%AgIを
含有する正常晶乳剤Em−2を作成した。
【0162】 〈溶液A〉 オセインゼラチン 75.5g HO(CH2CH2O)n[CH(CH3)CH2O]17(CH2CH2O)mH (n+m=5.7)10%メタノール水溶液 15ml 種乳剤Em−B 0.40モル相当 蒸留水で4000mlとする。
【0163】 〈溶液B〉 AgNO3 46.2g AgNO3と等モル量のアンモニア溶液と蒸留水を加えて259mlとする。
【0164】 〈溶液C〉 AgNO3 647.6g AgNO3と等モル量のアンモニア溶液と蒸留水を加えて1088mlとする 。
【0165】 〈溶液D〉 KBr 22.6g KI 13.5g 蒸留水で259mlにする。
【0166】 〈溶液E〉 KBr 453.3g 蒸留水で1088mlにする。
【0167】反応釜内に溶液Aを40℃に保ち、さらに
アンモニア水と酢酸を加えpHを9.5に調整した。ア
ンモニア性銀イオン液にてpAgを7.3に調製後、p
HとpAgを一定に保ちつつ溶液Bと溶液Dをダブルジ
ェット法で添加し、沃化銀30モル%を含む沃臭化銀層
を形成せしめた。酢酸とKBrを用いてpHを9.0、
pAgを9.0に調製した後に溶液Cと溶液Eを同時に
添加し成長後、粒径の90%にあたるまで成長させた。
このときのpHは、9.0から8.20まで徐々に下げ
た。KBr液を加え、pAgを11にした後にさらに溶
液Cと溶液Eを加えてpHを徐々に8まで下げながら成
長せしめ、沃化銀2モル%の沃臭化銀乳剤を得た。
【0168】添加終了後、過剰な塩類を除去するため、
Em−1と同様の方法で沈澱脱塩を行い、オセインゼラ
チン92.2gを含むゼラチン水溶液を加え2500m
lとして、撹拌再分散し、Em−2とした。
【0169】Em−2の粒子約1000個を電子顕微鏡
により観察・測定し形状を分析したところ、平均粒子直
径0.51μm、分布の広さが12%の単分散球状粒子
であった。
【0170】(化学増感)次に、得られた乳剤を以下の
方法で分光増感及び化学増感を施した。
【0171】乳剤を50℃にした後、増感色素(A)が
銀1モル当たり40mgになるように、上記固体微粒子
分散物を加えた後に、チオシアン酸アンモニウム塩を銀
1モル当たり4.0×10-4モル、及び塩化金酸3.2
×10-6モルとチオ硫酸ナトリウム3.4×10-5モル
添加し、その40分後に、上記沃化銀微粒子乳剤を1.
7×10-3モル/Ag1モル添加後、4−ヒドロキシ−
6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン(T
AI)1.2×10-2モルで安定化した。
【0172】次に乳剤Em−1及びEm−2にセレン増
感を施した乳剤Em−3及びEm−4を調製した。即
ち、チオシアン酸アンモニウム、塩化金酸、チオ硫酸ナ
トリウムとともに下記セレン増感剤を7.0×10-6
ル添加した以外は乳剤Em−1及びEm−2と同様にし
て化学増感を行い、セレン増感した。
【0173】
【化17】
【0174】Em−1にセレン増感を施した乳剤をEm
−3とし、Em−2にセレン増感を施した乳剤をEm−
4とした。
【0175】(感光材料の作成)得られたそれぞれの乳
剤Em−3とEm−4を1:1に混合し、下記の各種添
加剤を加えて乳剤液(感光性ハロゲン化銀塗布液)とし
た。添加量はハロゲン化銀1モル当たりの量で示す。
【0176】 t−ブチル−カテコール 400mg ポリビニルピロリドン(分子量10.000) 1.0g スチレン無水マレイン酸共重合体 2.5g トリメチロールプロパン 10g ジエチレングリコール 5g ニトロフェニル−トリフェニルホスホニウムクロリド 50mg 1,3−ジヒドロキシベンゼン−4−スルホン酸アンモニウム 4g 2−メルカプトベンズインダゾール−5−スルホン酸ナトリウム 1.5mg n−C49OCH2CH(OH)CH2N(CH2COOH)2 1g
【0177】
【化18】
【0178】また保護層に用いた添加剤は次の通りであ
る。添加量はゼラチン1g当たりの量で示す。
【0179】保護層用塗布液 面積平均粒径7μmのポリメチルメタクリレートからなるマット剤 7mg コロイドシリカ(平均粒径0,013μm) 70mg 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジンナトリウム塩 30mg
【0180】
【化19】
【0181】 (CH2=CHSO2CH22O(硬膜剤) 36mg 更に表1に示すように一般式(1)の化合物及び一般式
(2)の化合物を乳剤液に添加した。
【0182】得られた乳剤塗布液及び保護層塗布液を、
支持体として青色に着色した厚さ175μmの下引き済
みポリエチレンテレフタレートフィルムベースの両面
に、片面当たり銀量が2.3g/m2で、乳剤のゼラチ
ン付き量としては1.85g/m2、保護膜のゼラチン
としては1.0g/m2となるように2台のスライドホ
ッパー型コーターを用い、毎分80mのスピードで支持
体上に両面同時塗布を行い、表1で示される試料1〜1
0を作成した。
【0183】(現像補充用錠剤の作製)以下の操作
(A,B)に従って現像補充用錠剤を作成した。
【0184】操作(A) 現像主薬のハイドロキノン3000gを市販のバンダム
ミル中で平均粒径10μになるまで粉砕する。この粉砕
に、亜硫酸ナトリウム3000g、亜硫酸カリウム20
00g、ジメゾンS1000gを加え、ミル中で30分
間混合して市販の撹拌造粒機中で室温にて約10分間、
30mlの水を添加することにより造粒した後、造粒物
を流動層乾燥機で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水
分をほぼ完全に除去する。このようにして調製した造粒
物にポリエチレングリコール6000を100g、25
℃、40%RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて
10分間均一に混合した後、得られた混合物を菊水製作
所(株)製タフプレストコレクト1527HUを改造し
た打錠機により1錠当たりの充填量を3.84gにして
圧縮打錠を行い、2500個の現像補充用錠剤A剤を作
製した。
【0185】操作(B) DTPA100g、炭酸カリウム4000g、5−メチ
ルベンゾトリアゾール10g、1−フェニル−5−メル
カプトテトラゾール7g,2−メルカプトヒポキサンチ
ン5g、KOH200g,N−アセチル−D,L−ペニ
シラミン10gを操作(A)と同様、粉砕、造粒する。
水の添加量は、30mlとし、造粒後、50℃で30分
間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このよ
うにして得られた混合物を上記打錠機により1錠当たり
の充填量を1.73gにして圧縮打錠を行い、2500
個の現像補充用錠剤B剤を作製した。
【0186】DTPA:ジエチレントリアミン5酢酸 (定着用補充用錠剤の作製)以下の操作で定着用補充用
錠剤を作製した。
【0187】操作(C) チオ硫酸アンモニウム/チオ硫酸ナトリウム(70/3
0重量比)14000g、亜硫酸ナトリウム1500g
を操作(A)と同様粉砕した後、市販の混合機で均一に
混合する。次に操作(A)と同様にして、水の添加量を
500mlにして造粒を行う。造粒後、造粒物を60℃
で30分間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去す
る。このようにして、調製した造粒物にN−ラウロイル
アラニンナトリウム4gを添加し、25℃、40%RH
以下に調湿された部屋で混合機を用いて3分間混合す
る。次に得られた混合物を上記打錠機により1錠当たり
の充填量を6.202gにして圧縮打錠を行い、250
0個の定着用補充用錠剤C剤を作製した。
【0188】操作(D) ホウ酸1000g,硫酸アルミニウム・18水塩150
0g,酢酸水素ナトリウム(氷酢酸と酢酸ナトリウムを
等モル混ぜ乾燥させたもの)3000g,酒石酸200
gを操作(A)と同様、粉砕、造粒する。水の添加量を
100mlとし、造粒後、造粒物を50℃で30分間乾
燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。このように
して、調製した造粒物にN−ラウロイルアラニンナトリ
ウム4gを添加し、3分間混合した後、得られた混合物
を上記打錠機により1錠当たりの充填量を4.562g
にして圧縮打錠を行い、1250個の定着用補充用錠剤
D剤を作製した。
【0189】(感光材料の現像処理) 現像液 スターター 氷酢酸 2.98g KBr 4.0g 水を加えて1リットルとした。
【0190】現像液の処理開始(ランニング開始)時に
は現像補充用錠剤のA剤及びB剤各々434個を希釈水
で希釈調製した現像液16.5リットルに対しスタータ
ー330mlを添加した液をスタート液として現像槽を
満たして処理を開始した。尚、スターターを添加した現
像液のpHは10.45であった。また、定着開始液
は、定着用補充用錠剤のC剤298g相当、D剤149
g相当を希釈水で希釈調製した定着液11.0リットル
をスタート液として定着槽を満たした。試料の現像処理
後の光学濃度が1.0となるように露光を施し、ランニ
ングを行った。ランニングにはコニカ(株)製自動現像
機SRX−502に固体処理剤の投入部材をつけ、処理
速度が25秒で処理できるように改造したものを用い
た。
【0191】ランニング中、現像液には感光材料0.6
2m2当たり上記A,B剤が各々2個と水を76mlを
添加して行った。A,B剤を各38mlの水に溶解した
ときのpHは10.70であった。定着液には感光材料
0.62m2当たり上記C剤を2個とD剤を1個及び水
を74mlを添加した。各処理剤1個に対して水の添加
速度は処理剤の添加とほぼ同時に開始し、処理剤の溶解
速度におよそ比例して10分間等速で添加した。
【0192】処理条件は、現像35℃ 25秒、定着3
3℃、水洗20℃、乾燥50℃で処理時間がdry t
o dryで90秒である。
【0193】〈センシトメトリー(写真性能)の評価〉
得られた試料をそれぞれ2枚の増感紙で挟み、即ち比較
用増感紙NR−160(コニカ(株)製、蛍光体:タン
グステン酸カルシウム)または本発明に係る蛍光増感紙
ウルトラビジョンファーストディーテルUVFD(Du
Pont社製、蛍光体:イットリウムタンタルオキサ
イド)で挟み、アルミウエッジを介して管電圧80kV
p、管電流50mA、0.05秒間のX線を照射した。
【0194】次いで前述の現像処理を行い、現像処理し
て得られた各試料の感度及びコントラストを評価した。
【0195】〈感度、コントラストの評価〉感度はカブ
リ+1.0の濃度を与える露光量の逆数で表し、試料N
o.1の蛍光増感紙NR−160を使用した場合の感度
を100とした時の相対感度で示した。
【0196】また、コントラストは特性曲線において、
最低濃度+0.25〜最低濃度+2.0までの傾きを
(平均グラジエンドG)として表したものである。
【0197】〈鮮鋭性の評価〉感度を評価した各蛍光増
感/感光材料の組み合わせについて、京都科学製胸部フ
ァントームを120kVp(3mm厚のアルミニウム等
価フィルタ装着)のX線源を用い、距離140cmの位
置にファントームを置き、その後ろにグリッドレシオ
8:1の散乱防止グリッド、その後ろに感光材料と蛍光
増感紙を置き撮影を行った。
【0198】何れの写真も肺野の最も濃度の高い部分が
1.8±0.5になるようにX線露光量を露光時間を変
えることにより調節した。得られた写真について目視で
観察し、鮮鋭性を下記の評価基準で評価した。
【0199】鮮鋭性評価基準 A:非常にシャープ B:良好だが僅かにボケがある C:僅かにボケがあるが読影に支障はない D:ボケが目立ち読影に若干支障あり E:ボケにより読影困難 〈残色性の評価〉未露光の試料を前記の処理方法で処理
し、以下の基準で評価した。
【0200】 A:全く発生しない B:注視するとフィルム辺縁部が僅かに黄色っぽいが、
実用上支障はない C:注視するとフィルム辺縁部がムラ状に黄色っぽい
が、実用上支障なし D:フィルム中央部に黄色っぽいムラが発生し、実用上
支障あり E:フィルム中央部に濃い黄色っぽいムラが発生し、実
用不能 以上、得られた結果を表1に示す。
【0201】
【表1】
【0202】表1から明らかなように、本発明の試料
は、高鮮鋭性、高コントラストであり、残色が少ないこ
とがわかる。
【0203】実施例2 実施例1の一般式(2)の化合物の代わりに一般式
(3)の化合物を表2のように添加した以外は、実施例
1と同様にして試料11〜17を作製し、実施例1と同
様に評価した。得られた結果を表2に示す。
【0204】
【表2】
【0205】表2から明らかなように、本発明の試料
は、高鮮鋭性、高コントラストであり、残色が少ないこ
とがわかる。
【0206】
【発明の効果】本発明の構成により、高鮮鋭性、高コン
トラストであり、残色が少ない画像が形成されることが
わかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G21K 4/00 G21K 4/00 B

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも一層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    該ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層に下記一般式
    (1)及び一般式(2)で表される化合物を各々少なく
    とも1種含有し、イットリウムタンタレート系蛍光体を
    主成分とする蛍光増感紙を介して撮影し画像を形成する
    ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 【化1】 〔式中、R1及びR2は各々独立にヒドロキシ基、−OM
    基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキルスルホニルア
    ミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アルコキシカル
    ボニルアミノ基、メルカプト基又はアルキルチオ基を表
    し、Mはアルカリ金属原子又はアンモニウム基を表し、
    Xは、R1及びR2が置換している2つのビニル炭素とカ
    ルボニル炭素と共に5〜6員環を形成するのに必要な原
    子群を表す。〕 【化2】 〔式中、Zはヘテロ環を形成するのに必要な原子群を表
    す。〕
  2. 【請求項2】 支持体上に少なくとも一層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    該ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層に前記一般式
    (1)及び下記一般式(3)で表される化合物を各々少
    なくとも1種含有し、イットリウムタンタレート系蛍光
    体を主成分とする蛍光増感紙を介して撮影し画像を形成
    することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(3) Het−(J)−(Q)n 〔式中、Hetは置換基としてメルカプト基若しくはメ
    ルカプト基をブロックされた基を有さない5〜6員の含
    窒素ヘテロ環を表し、Jはn+1価の連結基を表し、Q
    は水溶性基を表し、nは1以上の整数を表す。〕
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のハロゲン化銀写真
    感光材料を、自動現像機の処理槽に固体処理剤を供給す
    る機構を有する自動現像機で処理することを特徴とする
    ハロゲン化銀写真感光材料の画像形成方法。
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