JP2868919B2 - 新規なチオエーテル化合物およびそれを用いたハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

新規なチオエーテル化合物およびそれを用いたハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はハロゲン化銀写真感光材料の現像
処理方法に関するものであり、特に軟調で直線性に優れ
た写真特性が得られるハロゲン化銀写真感光材料の現像
処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料の写真特性と
しては、目的に応じて、種々の階調が要求される。例え
ば、X線感光材料では、患部の位置により要求される階
調が異なる。そのため、従来は種々の階調の感光材料を
整備するかまたは処理温度を上下させて微調整をするこ
とが一般的であった。しかし、種々の階調を持つ感光材
料を整備することは多種類の感光材料を用意することが
必要になり、更に、これに感度レベルの異なる感光材料
を整備するとなると、品種が非常に多くなり、製造に重
大な負担がかかる。又、現像処理温度を変えることで階
調を調節できれば非常に便利であるが、この方法で階調
の変更が可能な感光材料は、一方では他の現像処理要因
(例えば処理時間、攪拌条件)の変動によって写真特性
が変化しやすいという欠点を有する。従って、一つの感
光材料に対して軟調な写真特性を与える処理液組成を開
発することが望まれている。
【0003】米国特許第4,434,226号、同4,
439,520号、同4,414,310号、同4,4
35,435号、同4,399,215号、同4,43
5,501号、同4,386,156号、同4,40
0,463号、同4,414,306号、同4,425
4,326号、欧州特許第84637A2号、特開昭5
9−99433号、リサーチデイスクロージャーNo2
2534(1983年1月)、特願昭62−14111
2号、同63−92805号等に記載されている平板状
ハロゲン化銀粒子を含む感光材料は現像処理温度を変化
させても階調が変わりにくいので、感度を維持しながら
現像処理で階調を変化させるには別の手段が必要であ
る。又、特開平2−216146号に記載されているハ
ロゲン化銀溶剤を含む現像液組成で現像した感光材料
は、軟調で直線性に優れた写真特性が得られるが、未だ
不十分であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ハロ
ゲン化銀写真感光材料の現像処理方法に関するものであ
り、第一にハロゲン化銀溶剤として新規なチオエーテル
化合物を提供すること、第二に現像処理液によってハロ
ゲン化銀感光材料の階調を軟調化する方法を提供するこ
と、第三に感度を犠牲にすることなく、直線性に優れた
軟調の特性曲線を得ることができる現像処理方法を提供
することにある。第四に、平版状ハロゲン化銀粒子を含
む乳剤を用いた感光材料の階調を軟調化する現像処理方
法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、像様露光した
ハロゲン化銀写真感光材料を少なくともハイドロキノン
系現像主薬、3−ピラゾリドン系現像主薬、現像液1l
に対して0.1モル以上の水溶性臭化塩、ジアルデヒド
系硬膜剤、現像液1lに対して0.06ミリモル未満の
水溶性沃化塩と化2のチオエーテル化合物を含む現像液
で処理することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料
の処理方法により達成された。
【0006】
【化2】
【0007】式中X1 はカルボキシ基を表わし、X2
水素原子又はカルボキシ基を表わし、Rはアルキレン基
(例えば、エチレン、プロピレン、テトラメチレン)を
表わし、nは2〜4を表わす。
【0008】本発明に用いる現像液の特徴は化2のハロ
ゲン化銀溶剤と水溶性沃化塩を含み、かつ高濃度の水溶
性臭化塩を含む点にある。現像液中に水溶性臭化塩を含
有させることは従来の現像液でも行われているが、その
添加量は通常0.05モル/l以下であり、本発明のよ
うに多量の臭化塩を現像の最初から用いることは極めて
希である。一方、水溶性沃化塩をかぶり防止剤として現
像液に添加することは知られており、また沃臭化銀乳剤
を用いた感光材料を処理した場合には現像液中に数ミリ
グラムは溶出してくることもある。まして、ジアルデヒ
ド系の硬膜剤を含む現像液に多量の水溶性沃化塩を含有
させると著しいかぶりを招くことがあるので最初から沃
化塩を用いることは通常行われない。本発明は、水溶性
臭化塩を0.1モル/l以上用いることにより、中濃度
部から高濃度部にかけての特性曲線の軟調化が達成され
ること、そして化2のハロゲン化銀溶剤を用いることに
よって、感度を犠牲にすることが少なくて階調を低下さ
せられることを見い出だした。
【0009】本発明で用いる水溶性臭化塩は、アルカリ
金属あるいはアンモニウムの臭化塩であることが好まし
い。その例としては臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭
化アンモニウムなどがある。本発明では、これらの水溶
性臭化塩を1種又は2種以上使用することができる。水
溶性臭化塩の好ましい添加量は0.1〜0.25モル/
l、特に0.11〜0.2モル/lである。本発明で用
いる水溶性沃化塩もアルカリ金属あるいはアンモニウム
の沃化塩であることが好ましく、例えば沃化ナトリウ
ム、沃化カリウム、沃化アンモニウムなどを単独でまた
は2種以上混合して用いることができる。水溶性沃化塩
の好ましい添加量は0.06ミリモル/l未満、特に
0.01〜0.05ミリモル/lである。0.06ミリ
モル/lをこえる水溶性沃化塩を添加すると、現像処理
後も増感色素が十分に洗浄されないで感光材料中に残
る、いわゆる残色を起こすので好ましくない。
【0010】本発明に用いられるチオエーテル誘導体の
代表的な化合物を以下に示す。
【0011】
【化3】
【0012】
【化4】
【0013】
【化5】
【0014】
【化6】
【0015】
【化7】
【0016】
【化8】
【0017】本発明のチオエーテル誘導体の合成は基本
的には、相当するチオールのアルキル化により行なっ
た。アルキル化剤は例えばジャーナル・オブ・オルガニ
ック・ケミストリー(J・O・C・)26,4987
(1961)の方法で容易に合成できる。以下に合成例
を用いて、合成方法の詳細を述べる。
【0018】合成例1 (化3の化合物の合成) チオサリチル酸1.5gをエチルアルコール30mlに
溶解し、トリエチルアミン1.1gを加え、続いて2−
クロルジエチルチオエタノール2.0gを加えた。加熱
還流2時間後、反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽
出後、酢酸エチル層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した。酢酸エチルを減圧留去後、残渣をカラムクロマ
トグラフィ(クロロホルム/メタノール=3/1)で分
離した。溶媒を濃縮し、得られた固体を酢酸エチル/n
−ヘキサンの混合溶媒で再結晶し、1.5gの白色結晶
を得た。m.p.99.5〜100.5℃CMR(DM
SO)δ165.6,137.7,130.0,12
8.9,127.1,123.8,122.1,59.
4,32.0,29.9,29.6,28.1。
【0019】本発明のハロゲン化銀溶剤の添加量は好ま
しくは0.1〜5ミリモル/l、本発明に用いられるハ
イドロキノン系現像主薬としては、ハイドロキノン、ク
ロルハイドロキノン、メチルハイドロキノン等が使われ
るが、特に好ましいのはハイドロキノンである。その添
加量は現像液1l当たり1〜50g、好ましくは5〜3
5gである。
【0020】本発明では、補助現像主薬としては、3−
ピラゾリドン系現像主薬も用いるのが好ましい。例え
ば、1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−
4−メチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4
−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−エ
チル−3−ピラゾリドン、5−フェニル−1−フェニル
−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−ヒドロキシメ
チル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−
4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニ
ル−4,4−ジヒドロキシメチル−3−ピラゾリドンな
どが挙げられる。これらの3−ピラゾリドン系現像主薬
は現像液1l当たり、0.1〜10g、好ましくは0.
4〜3gの範囲で用いられる。
【0021】本発明に用いられるジアルデヒド系硬膜剤
は、その重亜硫酸塩付加物を含む。ジアルデヒド系硬膜
剤の例としては、グルタルアルデヒド、α−メチルグル
タルアルデヒド、β−メチルグルタルアルデヒド、マレ
インアルデヒド、サクシンジアルデヒド、メトキシサク
シンジアルデヒド、α−メトキシ−β−エトキシジグル
タルアルデヒド、α−nブトキシジグルタルアルデヒ
ド、α,α−ジメトキシサクシンジアルデヒド、β−イ
ソプロピルサクシンジアルデヒド、α,α−ジエチルサ
クシンジアルデヒド、ブチルマレインアルデヒド、また
はこれらの重亜硫酸塩付加物などが挙げられる。中でも
グルタルアルデヒドまたはその重亜硫酸塩付加物が最も
好ましく用いられる。
【0022】ジアルデヒド系硬膜剤は処理される感光材
料の感度が抑制されない程度で、また乾燥時間が著しく
長くならない程度の量で用いられる。具体的には現像液
1l当たり1〜50g、好ましくは3〜10gである。
本発明の現像液のpHは好ましくは9.2〜11.0で
あり、特に9.4〜10.7、更には9.5〜10.5
である。
【0023】本発明の現像液には、現像液成分として公
知の化合物を添加することができる。例えば、本発明の
現像液にはかぶり防止剤を用いることができる。かぶり
防止剤としては、インダゾール系、ベンズイミダゾール
系、ベンゾトリアゾール系またはメルカプトアゾール系
のかぶり防止剤のいずれも使用できる。具体的には5−
ニトロインダゾール、5−p−ニトロベンゾイルアミノ
インダゾール、1−メチル−ニトロノインダゾール、6
−ニトロインダゾール、3−メチル−5−ニトロノイン
ダゾール、5−ニトロベンズイミダゾール、2−イソプ
ロピル−5−ニトロベンズイミダゾール、5−ニトロベ
ンゾトリアゾール、4−(2−メルカプト−1,3,4
チアジアゾール−2−イル−チオ)ブタンスルホン酸ナ
トリウム、5−アミノ−1,3,4−チアジアゾール−
2−チオール、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾ
ールなどが挙げられる。本発明ではニトロ基を有したか
ぶり防止剤が特に好ましい。また上記のかぶり防止剤の
中では、5−ニトロインダゾール、5−ニトロベンズイ
ミダゾール、5−ニトロベンゾトリアゾール、が好まし
く、特に安全性の観点からも5−ニトロインダゾールが
好ましい。かぶり防止剤の使用量は通常現像液1l当た
り0.01〜3ミリモルであり、好ましくは0.1〜2
ミリモルである。
【0024】本発明では現像液に保恒剤を添加すること
が好ましい。保恒剤としては、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、
メタ重亜硫酸塩等があり、具体的には亜硫酸ナトリウ
ム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜
硫酸カリウム、重亜硫酸カリウム、メタ重亜硫酸カリウ
ム、亜硫酸アンモニウムなどが用いられる。
【0025】本発明では現像液に各種の有機または無機
のキレート剤を使用することができっる。無機キレート
剤としては、テトラメタリン酸ナトリウム、ヘキサメタ
シリン酸ナトリウム等を用いることができる。有機のキ
レート剤としては、主に有機カルボン酸、アミノポリカ
ルボン酸、有機ホスホン酸、アミノホスホン酸を用いる
ことができる。これらのキレート剤はアルカリ金属塩や
アンモニウム塩の形で使用してもよい。キレート剤は現
像液1l当たり好ましくは1×10-3〜1×10-1
ル、特に1×10-3〜2×10-2モルの範囲で使用され
る。
【0026】本発明の現像液には、必要により緩衝剤
(例えば炭酸塩、ホウ酸、ホウ酸塩)、、アルカリ剤
(例えば水酸化物、炭酸塩)、溶解助剤(例えばポリエ
チレングリコール類、そのエステル類)、pH調整剤
(例えば酢酸のような有機酸)、現像促進剤(例えば米
国特許第2,648,604号、同3,171,247
号、特公昭44−9503号に記載されている各種のピ
リミジウム化合物やその他のカチオニック化合物、フェ
ノサフラニンのようなカチオン性色素、ホウ酸タリウム
や硝酸カリウムのような中性塩、特公昭44−9304
号、米国特許第2,533,990号、同第2,53
1,832号、同第2,950,970号、同第2,
577,127号に記載のポリエチレングリコールやそ
の誘導体、ポリチオエーテルのようなノニオン性化合
物、特公昭44−9509号、ベルギー特許第6828
62号に記載の有機溶剤など)、上記以外の補助現像主
薬(例えばp−アミノフェノール類)、界面活性剤、溶
出する銀コロイドの分散剤(例えばメルカプト化合物)
などを含有させることができる。
【0027】現像処理温度および時間は相互に関係し、
かつ全処理時間との関係で決定されるが、通常は20℃
〜50℃で10秒〜3分である。本発明の現像液で現像
処理された感光材料は、通常次いで定着処理される。定
着液はチオ硫酸塩と必要に応じて硬膜剤(水溶性アルミ
ニウム塩など)や酸(酒石酸、クエン酸、グルコン酸、
ホウ酸またはこれらの塩など)を含む水溶液であり、望
ましくはpH約3.8〜7.0(20℃)を有する。本
発明では現像と定着の間に停止工程を設けることもでき
るが、一般に自動現像機には停止工程が省略されてい
る。そのため現像液が定着液に持ち込まれて定着液のp
Hが上昇することがある。従って、定着液にアルミニウ
ム化合物を用いる場合にはその反応性を高く維持するた
めに、定着液のpHを約3.8〜5.0(20℃)に調
整しておくことが望ましい。
【0028】定着剤はチオ硫酸アンモニウム、チオ硫酸
ナトリウムなどのチオ硫酸イオンを必須成分とするもの
であり、定着速度の点からチオ硫酸アンモニウムが特に
好ましい。定着剤の量は適宜変更できるが、一般には約
0.1〜5モル/lである。定着液中で主として硬膜剤
として作用する水溶性アルミニウム塩は一般に酸性硬膜
定着液の硬膜剤として知られている化合物であり、例え
ば塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、カリ明ばんな
どがある。この化合物の使用量は通常10-2〜2×10
-1モル/l(アルミニウム換算)である。定着液中に
は、酒石酸あるいはその誘導体、クエン酸あるいはその
誘導体、グルコン酸あるいはその誘導体などの酸または
その塩を単独で、あるいは二種以上を併用することがで
き、これらの酸またはその塩の使用量は通常0.005
モル/l〜0.05モル/lである。定着液には必要に
応じて、保恒剤(例えば亜硫酸塩、重亜硫酸塩)、pH
緩衝剤(例えばホウ酸、ホウ酸塩)、キレート剤(前述
のもの)などを含ませることができる。定着温度と時間
は適宜変更できるが、通常約20℃〜50℃で10秒〜
3分が好ましい。
【0029】本発明の現像液は特に自動現像機を用いて
処理する場合に有効である。本発明の現像液を適用する
のに好ましい感光材料は、X線感光材料(直接X線感光
材料、間接X線感光材料、CRT感光材料、X線シネマ
撮影用感光材料など)の他に通常の黒白感光材料(例え
ば撮影用ネガフィルム、印画紙、マイクロフィルム)お
よびカラ−反転感光材料などがある。本発明の現像液は
特にX線感光材料に用いるのに適している。本発明に使
用されるハロゲン化銀は、塩化銀、臭化銀、沃臭化銀、
塩臭化銀、塩沃化銀、塩沃臭化銀のいずれでもよいが、
特に沃臭化銀が好ましい。
【0030】本発明に使用されるハロゲン化乳剤は、表
面潜像型乳剤であっても、内部潜像型乳剤であってもよ
い。内部潜像型乳剤は造核剤や光カブラセとを組み合わ
せて直接反転乳剤として使用される。また、特公昭41
−2068号に記載されているように表面潜像型乳剤と
内部潜像型乳剤を組み合わせで使用してもよい。また、
粒子内部と粒子表層が異なる相を持ったいわゆるコアシ
ェル乳剤であってもよい。 ハロゲン化乳剤は単分散で
も多分散でもよく、単分散乳剤を混合してもよい。粒子
サイズは0.1〜2μ、特に0.2〜1.5μが好まし
い。ハロゲン化粒子の晶癖は立方体、8面体、14面
体、高アスペクト比の平板状その他のいずれでもよい。
【0031】本発明の現像処理法は、米国特許第4,4
34,226号、同4,439,520号、同4,41
4,310号、同4,435,435号、同4,39
9,215号、同4,435,501号、同4,38
6,156号、同4,400,463号、同4,41
4,306号、同4,4254,326号、欧州特許第
84637A2号、特開昭59−99433号、リサー
チデイスクロージャーNO.22534(1983年1
月)、特願昭62−141112号、同63−9280
5号等に記載されている高アスペクト比(特にアスペク
ト比3以上の)平板状ハロゲン化銀粒子を含む感光材料
の階調を軟調化するのに効果がある。微粒子乳剤は、全
乳剤の10〜30重量%(銀量換算)の割合で使用する
ことが好ましい。
【0032】ハロゲン化銀乳剤は未後熟のまま使用して
もよいが通常は硫黄増感法、還元増感法、貴金属増感法
などの化学増感を単独又は組み合わせて使用する。これ
らの化学増感を含窒素複素環化合物の存在下で行うこと
もできる。ハロゲン化銀乳剤には、その製造工程中又は
塗布直前に、分光増感色素(例えばシアニン色素、メロ
シアニン色素又はその混合物)、安定剤(例えば、4−
ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザ
インデン)、増感剤(例えば、米国特許第361919
8号に記載の化合物)、カブリ防止剤(例えば、ベンゾ
トリアゾール、5−ニトロベンツイミダゾール)、硬膜
剤(例えば、ホルマリン、グリオキザール、ムコクロル
酸、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−s−トリアジ
ン)、塗布助剤(例えば、サポニン、ソジウムラウリル
サルフェート、ドデシルフェノールポリエチレンオキサ
イドエーテル、ヘキサデシルトリチルアンモニウムブロ
マイド)などを添加することができる。この様にして製
造されたハロゲン化銀乳剤はセルロースアセテートフィ
ルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの支持
体にデイップ法、エアーナイフ法、ビード法、エクスト
ルージョンドクター法、両面塗布法などによって塗布乾
燥される。
【0033】
【実施例】以下に実施例を挙げ本発明を詳細に説明す
る。
【0034】実施例1 (イ) 微粒子乳剤の調整 0.4gのKBr、20gのNH4 NO3 を含有する
0.3wt%のゼラチン水溶液1lに、激しく攪拌しな
がら、AgNO3 130gを含む水溶液500ccと2
モル%のKIを含むKBrとKIの混合溶液を40分か
けてダブルジェット法で添加した。この間反応溶液の内
温は65℃に一定に保ち、pBrは3.0に保った。添
加後沈降法で乳剤を水洗し、ゼラチンを追加しpH7.
0、pAg8.5になるようKBr溶液およびNaOH
溶液で調節し、金増感剤および硫黄増感剤を加えて60
℃、50分化学増感を行った。平均粒子サイズ0.28
μ、変動係数12%の単分散立方体粒子からなる乳剤A
を得た。
【0035】(ロ) 丸みを持った平板状粒子乳剤の調
製 6gのKBr、0.3gのKIおよび0.1gのチオエ
ーテル化合物HO(CH2 2 S(CH2 2 S(CH
2 )OHを含有する1.5wt%のゼラチン水溶液1l
に、激しく攪拌しながら,AgNO3 8.3gを含む水
溶液45ccと6.2gのKBrと0.4gのKIを含
む水溶液45ccを60秒かけてダブルジェット法で添
加した。この間反応溶液の内温は40℃に保った。添加
後53℃に昇温した。その後60分に150gのAgN
3 を含む水溶液が加速された流量(終了時の流量が開
始時の5倍)で添加された。この間pBrが1.8に保
たれるように2モル%のKIを含むKBrとKIの混合
溶液をダブルジェット法で添加した。また110gのA
gNO3 が添加された時点で上記と同じチオエーテル化
合物5gを含む水溶液を添加した。AgNO3 添加終了
後0.5gのKIを含む水溶液を添加した。乳剤を沈降
法で水洗し、ゼラチンを追加し、pHを6.0に、pA
gを8.0に調節し、再分散した。ついで化9の増感色
素を560mg/モルAg加えた後、チオ硫酸ナトリウ
ム10mg/モルAg、テトラクロロ金酸カリウム9m
g/モルAg、チオシアン酸カリウム140mg/モル
Agを加えて56℃で20分間化学増感した。
【0036】
【化9】
【0037】この様にして、ヨ−ド含有率2.2モル
%、平均円相当径0.8μ、平均厚み0.13μ、平均
アスペクト比6.2、変動係数22%、特願昭63−9
2805号に定義されたα値が1/3≦α≦1の範囲に
入る粒子の比率が80%の単分散円形平板粒子からなる
乳剤Bを得た。
【0038】(ハ) 塗布試料の作製 (イ)(ロ)で調製された乳剤A、Bを用いて、下記の
処方に従って乳剤層塗布液、表面保護層塗布液を調製
し、100μ厚の青色に染色したポリエチレンテレフタ
レ−ト支持体上に塗布した。塗布銀量は1.8g/
2 、表面保護層ゼラチン塗布量は1.3g/m2 であ
った。また、支持体の乳剤塗布面の裏側にλmax=5
40nmのマゼンタ染料を含むゼラチン層を光学濃度が
1.1になるように設けた。
【0039】 <乳剤層塗布液処方> 乳剤Aと乳剤Bの混合物 50g (A:B=20:80) (銀4.06g、ゼラチン4.3g) 水 65cc KI水溶液(0.5%) 0.5cc ポリスチレン−p−スルホン酸カリウム(平均重合度3000)2%水溶液 3cc 2,6−ビス(ヒドロキシアミノ)−4−ジエチルアミノ−1,3,5−トリ アジン 0.1% 5cc 4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン2% 4cc 下記の硬膜剤1と2の3:1(モル比)の混合物1% 4cc 1)(CH2 =CHSO2 CH2 CONHCH2 −)2 2)(CH2 =CHSO2 CH2 CONHCH2 −)2 −CH2 CH3 CH2 C(CH2 OH)3 10% 5cc
【0040】 <表面保護層塗布液処方> 不活性ゼラチン 100g 水 1174cc メタノール 103cc p−ノニルフェノキシブタンスルホン酸ナトルウム2% 37cc ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒子サイズ3μ) 60g C1633O(CH2 CH2 O)10H 10% 31.5cc
【0041】(ニ) 像様露光上記のようにして作製し
た感光材料に1/100秒緑色のウエッジ露光を与え
た。
【0042】(ホ) 現像液の調製 下記の処方で現像液Aを調製した。
【0043】 (現像液A) ジエチレントリアミン五酢酸 2g ホウ酸 3g 亜硫酸カリウム 75g 水酸化ナトリウム 6g 炭酸カリウム 10g 臭化ナトリウム 5g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.1g 1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン 1.5g ハイドロキノン 20g ジエチレングリコール 10g 水で 350cc この溶液に下記の溶液を添加し、pHを10.10に調
整した。(現像液A)
【0044】 グルタールアルデヒド(50%) 7g 5−ニトロインダゾール 0.12g 1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン 0.025g 酢酸(90%) 3.5g 水酸化ナトリウム 0.16g l−アスコルビン酸 0.1g 水 6g
【0045】上記の現像液Aに表1に示す化合物を加え
て現像液B〜Iを調製し三菱製紙株式会社製の定着液
(MRA−CF601)を使用し、自動現像機で20f
t/minの速度で現像処理した。結果を表1に示す。
表1において、「感度」はかぶり上1.0の光学濃度に
おける露光量の逆数であり、現像液Aを用い、27℃で
現像した時を100として相対値で表した。「階調」は
特性曲線のかぶり上0.25の点とかぶり上1.25の
点を結んだ直線の傾きから求めた。表1の結果から、本
発明の現像液組成を持つF〜Iは感度を維持しながら階
調を低くすることができる。
【0046】またF〜Iを、下記の組成の液を用意し、
これを現像液Aにそれぞれ15ml、20ml、30m
l加えることによって調製した場合にも、同様の結果が
得られた。この様に追加分を別溶液として準備し、添加
量を変えて加えることによって本発明の現像液を調製す
れば、その添加量に応じて必要な階調を調節することも
できる。
【0047】 臭化ナトリウム 100g 沃化カリウム 0.05g 化3の化合物 2g 水で 200cc
【0048】
【表1】
【0049】実施例2 実施例1での現像液F〜Iの化3化合物の代わりに化
4,化5,化6,化7,化8を添加した現像液でも実施
例1と同様望む階調が得られた。
【0050】
【発明の効果】実施例からわかるように本発明の現像液
は高温処理しても望ましい階調が殆ど感度低下なしに得
られる。又従来用いられているチオエーテル物質とは比
較にならないほど良好な結果が得られる。 整理番号 05P1815−01 化学式等を記載した書面 明細書
【表1】

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式で示される新規なチオエーテル化
    合物。 【化1】 式中X1 はカルボキシ基を表わし、X2 は水素原子又は
    カルボキシ基を表わし、Rはアルキレン基を表わし、n
    は2〜4を表わす。
  2. 【請求項2】 像様露光されたハロゲン化銀写真感光材
    料を、少なくとも下記の成分a、b、c、d、及びeと
    請求項1で示される化1のチオエーテル化合物を含有す
    る現像液で処理することを特徴とするハロゲン化銀写真
    感光材料の処理方法。 a:ハイドロキノン系現像主薬。 b:3−ピラゾリドン系現像主薬。 c:現像液1lに対して0.1モル以上の水溶性臭化
    塩。 d:ジアルデヒド系硬膜剤。 e:現像液1lに対して0.06ミリモル未満の水溶性
    沃化塩。
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