JPH1053681A - 熱可塑性樹脂組成物およびそのフィルム - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物およびそのフィルムInfo
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- JPH1053681A JPH1053681A JP18970596A JP18970596A JPH1053681A JP H1053681 A JPH1053681 A JP H1053681A JP 18970596 A JP18970596 A JP 18970596A JP 18970596 A JP18970596 A JP 18970596A JP H1053681 A JPH1053681 A JP H1053681A
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Abstract
線吸収能に特に優れ、紫外線吸収剤の溶出やブリードア
ウトが生じない、長期耐候性に優れた熱可塑性樹脂組成
物、および、フィルムを提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂組成物は、例えば、2−
〔2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシエ
チル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール等の紫外
線吸収性単量体と、4−メタクリロイルオキシ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン等の紫外線安定性
単量体とを含む単量体組成物を共重合してなる紫外線吸
収性共重合体を含んでなる。熱可塑性樹脂に対する紫外
線吸収性共重合体の添加量は、該紫外線吸収性共重合体
の数平均分子量が10,000未満である場合には、
0.005重量%以上、10重量%以下がより好まし
い。また、熱可塑性樹脂は、ポリ塩化ビニルがより好ま
しい。
Description
し、長期耐候性に優れた熱可塑性樹脂組成物、および、
そのフィルムに関するものである。
に添加してなる熱可塑性樹脂組成物は、その加工時或い
は使用時において、該熱可塑性樹脂組成物からの紫外線
吸収剤のブリードアウトによる性能の劣化が生じると共
に、生態系への毒性等が問題となっている。そこで、上
記の問題点を改善するため、重合可能な骨格を有する紫
外線吸収剤を用い、これを単独重合、或いは重合性モノ
マーと共重合させて熱可塑性樹脂組成物を得る方法が用
いられている。このような方法としては、例えば、2,
4−ジヒドロキシベンゾフェノンとアクリル酸とのエス
テル(特公昭36−6771号公報)を重合性モノマー
と共重合させる方法が報告されている。
フェノン系誘導体のアクリル酸エステルは、最大吸収波
長が比較的短く、従って、地上における太陽光線の紫外
線領域の中で、その積算エネルギーが比較的大きい波長
領域(320nm〜400nm)を吸収するには不充分
である。そのため、長波長領域での紫外線吸収能が高
く、より長い最大吸収波長を有し、しかも、熱可塑性樹
脂組成物からの溶出やブリードアウトのないベンゾトリ
アゾール系の紫外線吸収剤を含んでなる熱可塑性樹脂組
成物が望まれている。
溶性が悪い場合には、該紫外線吸収剤を熱可塑性樹脂に
添加すると、紫外線吸収剤が熱可塑性樹脂組成物中で相
分離を起こす。このため、熱可塑性樹脂組成物の透明性
の低下や、機械的強度の低下等、熱可塑性樹脂が本来有
する物性を低下させるという問題点を有している。
法において、該紫外線吸収剤と重合性モノマーとの相溶
性が悪い場合には、共重合し難くなり、重合時或いは使
用時に、未反応の紫外線吸収剤がブリードアウトする。
このため、得られる熱可塑性樹脂組成物の性能の劣化や
変質を招来するという問題点を有している。
たものであり、その目的は、300nm〜400nmの
波長領域での紫外線吸収能に特に優れ、紫外線吸収剤の
溶出やブリードアウトが生じない、長期耐候性に優れた
熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。また、他の
目的は、上記熱可塑性樹脂組成物からなるフィルムを提
供することにある。
的を達成すべく、熱可塑性樹脂組成物について鋭意検討
した。その結果、特定の構造を有する紫外線吸収性単量
体と、特定の構造を有する紫外線安定性単量体とを含む
単量体組成物を共重合してなる紫外線吸収性共重合体を
含んでなる熱可塑性樹脂組成物が、300nm〜400
nmの波長領域での紫外線吸収能に特に優れ、かつ、該
紫外線吸収性共重合体と熱可塑性樹脂との相溶性が良好
であり、紫外線吸収性共重合体の溶出やブリードアウト
を生じることがなく、長期耐候性に優れていることを見
い出し、本発明を完成するに至った。
組成物は、上記の課題を解決するために、一般式(1)
8の炭化水素基を表し、R2 は炭素数1〜6の直鎖状ま
たは枝分れ鎖状のアルキレン基を表し、R3 は水素原子
またはメチル基を表し、Xは水素原子、ハロゲン基、炭
素数1〜8の炭化水素基、炭素数1〜4のアルコキシ
基、シアノ基またはニトロ基を表す)で表される紫外線
吸収性単量体および/または一般式(2)
は枝分れ鎖状のアルキレン基を表し、R5 は水素原子ま
たはメチル基を表す)で表される紫外線吸収性単量体
と、一般式(3)
表し、R7 、R8 はそれぞれ独立して水素原子または炭
素数1〜2の炭化水素基を表し、R9 は水素原子または
炭素数1〜18の炭化水素基を表し、Yは酸素原子また
はイミノ基を表す)で表される紫外線安定性単量体およ
び/または一般式(4)
表し、R7 、R8 はそれぞれ独立して水素原子または炭
素数1〜2の炭化水素基を表し、Yは酸素原子またはイ
ミノ基を表す)で表される紫外線安定性単量体とを含む
単量体組成物を共重合してなる紫外線吸収性共重合体
と、熱可塑性樹脂とを含むことを特徴としている。
は、上記の課題を解決するために、請求項1記載の熱可
塑性樹脂組成物において、上記単量体組成物が一般式
(5)
2の炭化水素基を表し、Zは置換基を有していてもよい
シクロアルキル基を表す)で表される不飽和単量体をさ
らに含むことを特徴としている。
は、上記の課題を解決するために、請求項1または2記
載の熱可塑性樹脂組成物において、上記単量体組成物が
前記一般式(1)で表される紫外線吸収性単量体と、前
記一般式(3)で表される紫外線安定性単量体とを含む
ことを特徴としている。
は、上記の課題を解決するために、請求項1、2または
3記載の熱可塑性樹脂組成物において、熱可塑性樹脂が
ポリ塩化ビニルであることを特徴としている。
は、上記の課題を解決するために、請求項1、2、3ま
たは4記載の熱可塑性樹脂組成物において、熱可塑性樹
脂に対する紫外線吸収性共重合体の添加量が、0.00
5重量%以上、10重量%以下であることを特徴として
いる。
は、上記の課題を解決するために、請求項1、2、3ま
たは4記載の熱可塑性樹脂組成物において、紫外線吸収
性共重合体の数平均分子量が10,000以上であるこ
とを特徴としている。
は、紫外線吸収性共重合体を含んでなるので、300n
m〜400nmの波長領域での紫外線吸収能に特に優れ
ている。また、熱可塑性樹脂組成物は、高分子量である
紫外線吸収性共重合体と熱可塑性樹脂との相溶性が良好
であり、該紫外線吸収性共重合体の溶出やブリードアウ
トを生じることがなく、紫外線吸収性単量体に起因する
着色が殆ど起こらない。さらに、熱可塑性樹脂組成物
は、紫外線吸収性単量体および紫外線安定性単量体の相
乗効果により、紫外線吸収能および紫外線安定性が充分
に発現されるので、長期耐候性に優れている。即ち、3
00nm〜400nmの波長領域での紫外線吸収能に特
に優れ、かつ、紫外線吸収性共重合体と熱可塑性樹脂と
の相溶性が良好であり、紫外線吸収性共重合体の溶出や
ブリードアウトが生じない、長期耐候性に優れた熱可塑
性樹脂組成物を提供することができる。
上記の課題を解決するために、請求項1ないし6の何れ
か1項に記載の熱可塑性樹脂組成物からなることを特徴
としている。
長領域での紫外線吸収能に特に優れ、かつ、紫外線吸収
性共重合体と熱可塑性樹脂との相溶性が良好であり、紫
外線吸収性共重合体の溶出やブリードアウトが生じな
い、長期耐候性に優れたフィルムを提供することができ
る。
かかる熱可塑性樹脂組成物は、紫外線吸収性共重合体と
熱可塑性樹脂とを含んでなる。上記の熱可塑性樹脂とし
ては、具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリ−4−メチルペンテン−
1、ポリ塩化ビニリデン、ABS(アクリロニトリル−
ブタジエン−スチレン)樹脂、ポリスチレン、(メタ)
アクリル樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、並びに、
ポリ塩化ビニル系やポリウレタン系、ポリエステル系、
ポリアミド系、ポリブタジエン系等の熱可塑性エラスト
マー等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
上記例示の熱可塑性樹脂のうち、ポリ塩化ビニルがより
好ましい。尚、熱可塑性樹脂組成物は、これら熱可塑性
樹脂を二種類以上含んでいてもよい。
式(1)および/または前記一般式(2)で表される紫
外線吸収性単量体と、前記一般式(3)および/または
前記一般式(4)で表される紫外線安定性単量体とを含
む単量体組成物を共重合してなる。上記の単量体組成物
は、必要に応じて、前記一般式(5)で表される不飽和
単量体を含んでいてもよく、さらに、上記各単量体以外
の単量体を含んでいてもよい。
単量体(以下、紫外線吸収性単量体(1)と記す)は、
式中、R1 で示される置換基が水素原子または炭素数1
〜8の炭化水素基で構成され、R2 で示される置換基が
炭素数1〜6の直鎖状または枝分れ鎖状のアルキレン基
で構成され、R3 で示される置換基が水素原子またはメ
チル基で構成され、Xで示される置換基が水素原子、ハ
ロゲン基、炭素数1〜8の炭化水素基、炭素数1〜4の
アルコキシ基、シアノ基またはニトロ基で構成されるベ
ンゾトリアゾール類である。
は、具体的には、例えば、2−〔2’−ヒドロキシ−
5’−(メタクリロイルオキシメチル)フェニル〕−2
H−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−
5’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕−2
H−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−
5’−(メタクリロイルオキシプロピル)フェニル〕−
2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−
5’−(メタクリロイルオキシヘキシル)フェニル〕−
2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−
3’−t−ブチル−5’−(メタクリロイルオキシエチ
ル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−
〔2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチル−3’−(メタ
クリロイルオキシエチル)フェニル〕−2H−ベンゾト
リアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−5’−(メタク
リロイルオキシエチル)フェニル〕−5−クロロ−2H
−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−5’
−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕−5−メ
トキシ−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒド
ロキシ−5’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニ
ル〕−5−シアノ−2H−ベンゾトリアゾール、2−
〔2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシエ
チル)フェニル〕−5−t−ブチル−2H−ベンゾトリ
アゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリ
ロイルオキシエチル)フェニル〕−5−ニトロ−2H−
ベンゾトリアゾール等が挙げられるが、特に限定される
ものではない。これら紫外線吸収性単量体(1)は、一
種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合
して用いてもよい。
単量体(以下、紫外線吸収性単量体(2)と記す)は、
式中、R4 で示される置換基が炭素数2〜3の直鎖状ま
たは枝分れ鎖状のアルキレン基で構成され、R5 で示さ
れる置換基が水素原子またはメチル基で構成されるベン
ゾトリアゾール類である。
は、具体的には、例えば、2−〔2’−ヒドロキシ−
5’−(β−メタクリロイルオキシエトキシ)−3’−
t−ブチルフェニル〕−4−t−ブチル−2H−ベンゾ
トリアゾールが挙げられるが、特に限定されるものでは
ない。紫外線吸収性単量体(2)は、一種類のみを用い
てもよく、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよ
い。
単量体(以下、紫外線安定性単量体(3)と記す)は、
式中、R6 で示される置換基が水素原子またはシアノ基
で構成され、R7 、R8 で示される置換基がそれぞれ独
立して水素原子または炭素数1〜2の炭化水素基で構成
され、R9 で示される置換基が水素原子または炭素数1
〜18の炭化水素基で構成され、Yで示される置換基が
酸素原子またはイミノ基で構成されるピペリジン類であ
る。上記R7 、R8 で示される置換基とは、具体的に
は、例えば、水素原子、メチル基またはエチル基であ
り、R9 で示される置換基とは、具体的には、例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル
基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラ
デシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデ
シル基、オクタデシル基等である。
は、具体的には、例えば、4−(メタ)アクリロイルオ
キシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−
(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−
1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−
(メタ)アクリロイルアミノ−1,2,2,6,6−ペ
ンタメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アク
リロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン、4−クロトノイルアミノ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン等が挙げられる
が、特に限定されるものではない。紫外線安定性単量体
(3)は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以
上を適宜混合して用いてもよい。
単量体(以下、紫外線安定性単量体(4)と記す)は、
式中、R6 で示される置換基が水素原子またはシアノ基
で構成され、R7 、R8 で示される置換基がそれぞれ独
立して水素原子または炭素数1〜2の炭化水素基で構成
され、Yで示される置換基が酸素原子またはイミノ基で
構成されるピペリジン類である。
は、具体的には、例えば、1−(メタ)アクリロイル−
4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4
−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン、1−クロトノイル−
4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン等が挙げられるが、特に限定されるもので
はない。紫外線安定性単量体(4)は、一種類のみを用
いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用いても
よい。
は、式中、R10で示される置換基が水素原子または炭素
数1〜2の炭化水素基で構成され、Zで示される置換基
が、置換基を有していてもよいシクロアルキル基で構成
される化合物である。
ル基含有単量体と記す)としては、具体的には、例え
ば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシク
ロヘキシル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘ
キシル(メタ)アクリレート、シクロドデシル(メタ)
アクリレート等が挙げられるが、特に限定されるもので
はない。シクロアルキル基含有単量体は、一種類のみを
用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用いて
もよい。
単量体(1)・(2)、紫外線安定性単量体(3)・
(4)、および、シクロアルキル基含有単量体)以外の
単量体、即ち、単量体組成物に必要に応じて含まれるそ
の他の単量体(以下、その他の単量体と記す)は、該単
量体組成物を共重合してなる紫外線吸収性共重合体に要
求される各種物性、即ち、熱可塑性樹脂組成物に要求さ
れる各種物性を損なわない化合物であればよい。
は、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコ
ン酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基
含有不飽和単量体;ビニルスルホン酸、スチレンスルホ
ン酸、スルホエチル(メタ)アクリレート等のスルホン
酸基含有不飽和単量体;2−(メタ)アクリロイルオキ
シエチルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロ
イルオキシプロピルアシッドホスフェート、2−(メ
タ)アクリロイルオキシ−3−クロロプロピルアシッド
ホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルフェニ
ルリン酸等の酸性リン酸エステル系不飽和単量体;ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキ
シ(メタ)アクリレート(例えば、ダイセル化学工業株
式会社製;商品名 プラクセルFM)、フタル酸とプロ
ピレングリコールとから得られるポリエステルジオール
のモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有単量体;メ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソ
ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アク
リレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)ア
クリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;
グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有不
飽和単量体;(メタ)アクリルアミド、N,N’−ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、ビニルピリジ
ン、ビニルイミダゾール等の含窒素不飽和単量体;塩化
ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン含有不飽和単量
体;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等
の芳香族不飽和単量体;酢酸ビニル等のビニルエステ
ル;ビニルエーテル;(メタ)アクリロニトリル等の不
飽和シアン化合物等が挙げられるが、特に限定されるも
のではない。その他の単量体は、必要に応じて一種類の
みを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用
いてもよい。
量は、特に限定されるものではないが、紫外線吸収性単
量体(1)・(2)の合計量は、0.1重量%〜99.
9重量%の範囲内がより好ましく、5重量%〜40重量
%の範囲内がさらに好ましく、10重量%〜35重量%
の範囲内が特に好ましい。また、紫外線安定性単量体
(3)・(4)の合計量は、0.1重量%〜99.9重
量%の範囲内がより好ましく、5重量%〜40重量%の
範囲内がさらに好ましく、10重量%〜35重量%の範
囲内が特に好ましい。単量体組成物における紫外線吸収
性単量体(1)・(2)の合計量、および、紫外線安定
性単量体(3)・(4)の合計量を上記の範囲内とする
ことにより、両単量体の相乗効果が発現され、得られる
紫外線吸収性共重合体の紫外線吸収能および紫外線安定
性が充分となり、熱可塑性樹脂組成物の長期耐候性が実
現される。尚、上記単量体組成物における紫外線吸収性
単量体(1)と紫外線吸収性単量体(2)との重量比、
および、紫外線安定性単量体(3)と紫外線安定性単量
体(4)との重量比は、特に限定されるものではない。
(1)・(2)の合計量が0.1重量%よりも少ない場
合には、得られる紫外線吸収性共重合体の紫外線吸収能
が不充分となるおそれがある。また、合計量が99.9
重量%よりも多い場合には、紫外線安定性単量体(3)
・(4)の含有量が少なくなりすぎ、得られる紫外線吸
収性共重合体の紫外線安定性が不充分となるおそれがあ
る。
(3)・(4)の合計量が0.1重量%よりも少ない場
合には、得られる紫外線吸収性共重合体の紫外線安定性
が不充分となるおそれがある。また、合計量が99.9
重量%よりも多い場合には、紫外線吸収性単量体(1)
・(2)の含有量が少なくなりすぎ、得られる紫外線吸
収性共重合体の紫外線吸収能が不充分となるおそれがあ
る。
量体(1)および/または紫外線吸収性単量体(2)
と、紫外線安定性単量体(3)および/または紫外線安
定性単量体(4)との組み合わせは、特に限定されるも
のではない。種々の組み合わせのうち、紫外線吸収性単
量体(1)と紫外線安定性単量体(3)との組み合わ
せ、および、紫外線吸収性単量体(2)と紫外線安定性
単量体(3)との組み合わせがより好ましく、紫外線吸
収性単量体(1)と紫外線安定性単量体(3)との組み
合わせが特に好ましい。
の単量体は、必要に応じて、0重量%〜99.8重量%
の範囲内で用いられる。尚、シクロアルキル基含有単量
体の含有量は、99.8重量%以下であれば、特に限定
されるものではない。また、これらシクロアルキル基含
有単量体およびその他の単量体は、得られる紫外線吸収
性共重合体、即ち、熱可塑性樹脂組成物の物性を損なわ
ない範囲内で用いられるが、両単量体のうち、シクロア
ルキル基含有単量体を用いる方が、長期耐候性により優
れると共に、熱可塑性樹脂との相溶性がより良好なた
め、より好ましい。
性単量体(1)・(2)、紫外線安定性単量体(3)・
(4)、シクロアルキル基含有単量体、および、その他
の単量体の混合方法は、特に限定されるものではない。
つまり、単量体組成物を調製する方法は、特に限定され
るものではない。
は、特に限定されるものではなく、従来公知の種々の重
合方法、例えば、溶液重合法や懸濁重合法等を採用する
ことができる。溶液重合法を採用して単量体組成物を共
重合させる場合において用いることができる溶媒として
は、例えば、トルエン、キシレン、その他の高沸点の芳
香族系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセ
テート等のエステル系溶媒;メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン等のケトン系溶媒等が挙げられる
が、特に限定されるものではない。これら溶媒は、一種
類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合し
て用いてもよい。また、溶媒の使用量は、特に限定され
るものではない。さらに、懸濁重合法等を採用して単量
体組成物を共重合させる場合には、乳化剤や重合調整剤
を用いることができる。
は、重合開始剤を用いることができる。上記の重合開始
剤としては、例えば、2,2’−アゾビス−(2−メチ
ルブチロニトリル)、t−ブチルパーオキシ−2−エチ
ルヘキサノエート、2,2’−アゾビスイソブチロニト
リル、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパー
オキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド等の通常
のラジカル重合開始剤が挙げられるが、特に限定される
ものではない。また、重合開始剤の使用量は、特に限定
されるものではない。さらに、必要に応じて、ナトリウ
ム・ホルムアルデヒド・スルホキシレート(ロンガリッ
ト)等の還元剤を、重合開始剤の分解促進剤として用い
ることができる。
が、室温〜200℃の範囲がより好ましく、40℃〜1
40℃の範囲がさらに好ましい。尚、反応時間は、反応
温度、或いは、用いる単量体組成物の組成や重合開始剤
の種類等に応じて、重合反応が完結するように、適宜設
定すればよい。
および/または紫外線吸収性単量体(2)と、紫外線安
定性単量体(3)および/または紫外線安定性単量体
(4)とを含む単量体組成物を共重合させることによ
り、紫外線吸収性共重合体が得られる。
リアゾール系の骨格を有する紫外線吸収性単量体(1)
および/または紫外線吸収性単量体(2)、即ち、紫外
線吸収剤を含む単量体組成物を共重合してなるので、3
00nm〜400nmの波長領域での紫外線吸収能に特
に優れている。尚、ここで、「ベンゾトリアゾール系の
骨格」とは、ベンゾトリアゾール環の2位の窒素原子に
フェノール環が結合した構造を指している。
は、重合可能な不飽和二重結合を分子内に有しており、
紫外線安定性単量体(3)・(4)等の他の単量体と共
重合する。従って、上記の紫外線吸収性共重合体は、熱
可塑性樹脂との相溶性が良好である。
と紫外線吸収性共重合体との割合は、両者の組成や組み
合わせ、該紫外線吸収性共重合体の数平均分子量(M
n)、熱可塑性樹脂組成物の用途等に応じて設定すれば
よい。紫外線吸収性共重合体と熱可塑性樹脂とは、任意
の割合で相溶する。
0,000未満である場合には、該紫外線吸収性共重合
体は熱可塑性樹脂の添加剤として作用する。熱可塑性樹
脂に対する該紫外線吸収性共重合体の添加量は、0.0
05重量%以上、10重量%以下が好ましく、0.01
重量%以上、5重量%以下がより好ましく、0.1重量
%以上、1重量%以下がさらに好ましい。紫外線吸収性
共重合体の添加量が0.005重量%未満である場合に
は、紫外線吸収性共重合体を添加することによって得ら
れる効果が乏しくなり、紫外線吸収能および紫外線安定
性が充分に発現されないので、好ましくない。紫外線吸
収性共重合体の添加量が10重量%を越える場合には、
熱可塑性樹脂が本来有する物性、例えば加工性や機械的
強度等が低下するので、好ましくない。また、熱可塑性
樹脂組成物を安価に得ることができなくなる。尚、熱可
塑性樹脂組成物からなるフィルムを農業に用いる場合、
つまり、フィルムが農業用フィルムである場合には、紫
外線を過度に吸収して植物の生長阻害を招かないよう
に、熱可塑性樹脂に対する紫外線吸収性共重合体の添加
量を、0.5重量%以下にすることが特に好ましい。
0,000以上、より好ましくは50,000以上、さ
らに好ましくは100,000以上である場合には、該
紫外線吸収性共重合体が合成樹脂、即ち、(メタ)アク
リル系樹脂としての性質を備えることとなるので、熱可
塑性樹脂と紫外線吸収性共重合体とを任意の割合で混合
することができる。従って、紫外線吸収性共重合体およ
び熱可塑性樹脂が有する各々の物性の相乗効果を図るこ
とができる割合、つまり、熱可塑性樹脂組成物に要求さ
れる各種物性を満足するような割合で、熱可塑性樹脂と
該紫外線吸収性共重合体とを混合すればよい。熱可塑性
樹脂の割合の方が多い場合には、熱可塑性樹脂が本来有
する物性、例えば加工性や機械的強度等を向上させるこ
とができる。一方、紫外線吸収性共重合体の割合の方が
多い場合には、紫外線吸収性共重合体が本来有する物
性、例えばフィルムに加工する際の加工性や機械的強度
等を向上させることができる。
加・混合する方法、即ち、熱可塑性樹脂組成物の製造方
法は、特に限定されるものではなく、例えば熱可塑性樹
脂組成物の成形方法等に応じて、種々の方法を採用する
ことができる。具体的には、例えば、粉末状の熱可塑性
樹脂に粉末状の紫外線吸収性共重合体を添加・混合する
ことにより、粉末状の熱可塑性樹脂組成物が得られる。
該粉末状の熱可塑性樹脂組成物は、ペレット状等に予備
成形することもできる。或いは、熱可塑性樹脂組成物を
成形するときに、例えば成形機内部で、ペレット状の熱
可塑性樹脂と粉末状の紫外線吸収性共重合体とを加熱溶
融させながらスクリュー等で混練することにより、溶融
状態の熱可塑性樹脂組成物を得ることもできる。要する
に、紫外線吸収性共重合体は、熱可塑性樹脂組成物が成
形される時点で、熱可塑性樹脂に添加されていればよ
い。
性樹脂に用いられている各種添加剤、例えば、可塑剤、
安定剤、安定化助剤、滑剤、架橋剤、充填剤、顔料や染
料等の着色剤、レベリング剤等を含んでいてもよい。こ
れら添加剤の添加量や添加方法は、特に限定されるもの
ではない。
る場合における、熱可塑性樹脂組成物の製造方法につい
て、より一層具体的に説明する。先ず、粉末状のポリ塩
化ビニルと、可塑剤やポリ塩化ビニル用安定剤、安定化
助剤、滑剤等の各種配合剤とを計量し、両者を高速ミキ
サーを用いて加熱しながら激しく混合する。凡そ5分間
混合すると、混合物は、外部からの熱と摩擦熱とによっ
て、凡そ100℃〜120℃程度に加熱される。次い
で、混合物を取り出し、該混合物に、計量した紫外線吸
収性共重合体を添加した後、バンバリーミキサーや混練
ロール、押出機等を用いて混練することにより、熱可塑
性樹脂組成物としてのポリ塩化ビニル組成物が得られ
る。
ンゾトリアゾール系の骨格を有する紫外線吸収性単量体
(1)および/または紫外線吸収性単量体(2)、即
ち、紫外線吸収剤を含む単量体組成物を共重合してなる
紫外線吸収性共重合体を含んでなるので、300nm〜
400nmの波長領域での紫外線吸収能に特に優れてい
る。また、熱可塑性樹脂組成物は、高分子量である紫外
線吸収性共重合体と熱可塑性樹脂との相溶性が良好であ
り、かつ、抽出可能な未反応の紫外線吸収性単量体
(1)・(2)を含んでいない。このため、熱可塑性樹
脂組成物は、紫外線吸収性共重合体の溶出やブリードア
ウトを生じることがなく、また、紫外線吸収性単量体
(1)・(2)に起因する着色が殆ど起こらない。そし
て、熱可塑性樹脂組成物は、紫外線吸収性単量体(1)
・(2)および紫外線安定性単量体(3)・(4)の相
乗効果により、紫外線吸収能および紫外線安定性が充分
に発現されるので、長期耐候性に優れている。
での紫外線吸収能に特に優れ、かつ、紫外線吸収性共重
合体と熱可塑性樹脂との相溶性が良好であり、紫外線吸
収性共重合体の溶出やブリードアウトが生じない、長期
耐候性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供することがで
きる。
般的に行われている熱可塑性樹脂の成形方法を採用する
ことができる。該成形方法としては、具体的には、例え
ば、射出成形法、押出成形法、中空成形法、キャスト
法、プレス成形法、カレンダー成形法、および、ブロー
成形法等が挙げられるが、特に限定されるものではな
い。これら例示の成形方法のうち、フィルムを得る場合
には押出成形法が特に好適であり、成形品を得る場合に
は射出成形法が特に好適である。尚、成形条件は、用い
る熱可塑性樹脂および紫外線吸収性共重合体の種類や組
合せ等に応じて適宜設定すればよい。また、熱可塑性樹
脂組成物としてのポリ塩化ビニル組成物は、例えば、押
出機やカレンダーロール、射出成形機を用いて好適に成
形することができる。
脂が用いられている、あらゆる用途に好適に使用するこ
とができる。即ち、該熱可塑性樹脂組成物の用途として
は、例えば、射出成形品、中空成形品、フィルム成形
品、パイプ成形品、シート成形品、延伸成形品等の各種
成形品;ラミネーション用材料;等が挙げられる。そし
て、特に、熱可塑性樹脂がポリ塩化ビニルである熱可塑
性樹脂組成物は、例えば、いわゆる軟質塩化ビニルの用
途として、傘等の雨具用、文房具用、家具装飾用、木材
や金属の被覆用、電線の被覆用、各種包装用、車両用、
農業用、防水シート、外装材等の建材、マーキングフィ
ルム、テント、各種汎用フィルム、等のフィルムやシー
ト;壁紙用、車両用、家具用、靴用、鞄用、袋物用、履
物用、衣類用、文房具用、等の合成皮革;ガスケット、
ホース、チューブ、管継手、等の各種押出成形品;等が
挙げられる。また、例えば、いわゆる硬質塩化ビニルの
用途として、水道用、電線用、等のパイプ;鉱工業用、
サッシ用等の建材用、農業用、照明器具用、文房具用、
各種ディスプレイ用、看板用、自動車の各種部品用、等
の平板;各種ケースやキャップ、いわゆるパック等の包
装用、各種工業用、農業用、床材等の建材用、照明用、
文房具用、等のフィルムやシート;波板;等が挙げられ
る。
ィルム状に成形することができるので、300nm〜4
00nmの波長領域での紫外線吸収能に特に優れ、か
つ、紫外線吸収性共重合体と熱可塑性樹脂との相溶性が
良好であり、紫外線吸収性共重合体の溶出やブリードア
ウトが生じない、長期耐候性に優れたフィルムを提供す
ることができる。尚、フィルムの厚さは、特に限定され
るものではない。
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。尚、実施例および比較例に記載
の「部」は、「重量部」を示す。
を懸濁重合法により製造した。即ち、所定の容器に、紫
外線吸収性単量体(1)としての2−〔2’−ヒドロキ
シ−5’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕
−2H−ベンゾトリアゾール(以下、ベンゾトリアゾー
ル(A)と記す)5部、紫外線安定性単量体(3)とし
ての4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン(以下、ピペリジン(C)と記す)
5部、シクロアルキル基含有単量体としてのシクロヘキ
シルメタクリレート(以下、CHMAと記す)90部、
および、重合開始剤としての2,2’−アゾビス−(2
−メチルブチロニトリル)(以下、開始剤(a)と記
す)0.5部を入れ、混合・溶解させた。次に、この混
合物に、乳化剤(商品名・ハイテノールN−08;第一
工業製薬株式会社製)の0.5重量%水溶液150部を
加え、ホモミキサーを用いて10,000min-1の回
転数で1分間攪拌した。次いで、この水溶液を水250
部で希釈することにより、分散液を得た。
込み管、冷却器および攪拌機を取り付けた4ツ口フラス
コに仕込み、窒素ガス気流下で攪拌しながら、70℃で
5時間攪拌してラジカル共重合させた。反応終了後、得
られた反応生成物を濾過、水洗し、乾燥させた。これに
より、紫外線吸収性共重合体を得た。
いて、熱可塑性樹脂組成物を製造した。即ち、熱可塑性
樹脂としてのポリ塩化ビニル粉末(商品名・TH−10
00;東ソー株式会社製)50部に、上記の紫外線吸収
性共重合体1.5部を添加すると共に、可塑剤であるジ
オクチルフタレート30部、ステアリン酸0.1部、ポ
リ塩化ビニル用安定剤であるジオクチル錫メルカプト
(商品名・OT−4;東京ファインケミカル株式会社
製)1.0部、安定化助剤(商品名・NF−3000;
東京ファインケミカル株式会社製)1.5部、および、
滑剤(商品名・kalen A88;東京ファインケミ
カル株式会社製)0.1部を添加した。
ールが160℃に加熱されたロール混練機を用いて、1
0分間ロール混練した。これにより、本発明にかかる熱
可塑性樹脂組成物としてのポリ塩化ビニル組成物を得
た。
塩化ビニル組成物をフィルム状に成形した。これによ
り、厚さ0.5mmのフィルムを製造した。得られたフ
ィルムの外観は、透明であった。
るスーパーUV試験)を以下の方法により実施した。即
ち、試験装置として、275nm以下の波長領域を遮蔽
するフィルターを備えた超エネルギー照射試験機(スガ
試験機株式会社製;UE−1DEC型)を使用した。試
験条件として、UV照射強度を約100mW/cm2と
すると共に、ブラックパネル温度70℃・湿度50%R
hの状態を10時間保持する照射過程と、ブラックパネ
ル温度50℃・湿度96%Rhの状態を2時間保持する
湿潤過程とを合わせて1サイクルとする照射−湿潤サイ
クルを、15サイクル繰り返した。
ィルムの全光線透過率(%)およびフィルムヘイズ
(%)を所定の測定条件下で測定して、耐候性を評価し
た。その結果、試験前のフィルムの全光線透過率が9
5.5%であり、フィルムヘイズが14.1%であるの
に対し、試験後の該フィルムの全光線透過率は94.7
%であり、フィルムヘイズは16.3%であった。ま
た、試験後のフィルムの外観に、変化は認められなかっ
た。従って、上記のフィルムは、促進耐候性試験の前後
における全光線透過率やフィルムヘイズ、外観に殆ど変
化がなく、耐候性に優れていた。これら測定結果をまと
めて表1に示す。
を溶液重合法により製造した。即ち、温度計、ガス吹き
込み管、冷却器および攪拌機を取り付けた4ツ口フラス
コを反応器とした。この反応器に、ベンゾトリアゾール
(A)15部、ピペリジン(C)15部、溶媒としての
トルエン70部、および、開始剤(a)0.5部を仕込
んだ。その後、この反応液を窒素ガス気流下で攪拌しな
がら、90℃に昇温した。そして、該反応液を90℃で
5時間攪拌して共重合させた。反応終了後、反応液から
トルエンを留去することにより、紫外線吸収性共重合体
を得た。
いて、実施例1の操作と同様の操作を行うことにより、
ポリ塩化ビニル組成物を得た。その後、実施例1の成形
方法と同様の成形方法を行うことにより、厚さ0.5m
mのフィルムを製造した。得られたフィルムの外観は、
透明であった。
1と同様にして実施して、耐候性を評価した。その結
果、試験前のフィルムの全光線透過率が90.5%であ
り、フィルムヘイズが24.0%であるのに対し、試験
後の該フィルムの全光線透過率は90.0%であり、フ
ィルムヘイズは24.5%であった。また、試験後のフ
ィルムの外観に、変化は認められなかった。従って、上
記のフィルムは、促進耐候性試験の前後における全光線
透過率やフィルムヘイズ、外観に殆ど変化がなく、耐候
性に優れていた。これら測定結果をまとめて表1に示
す。
成を備えた反応器に、ベンゾトリアゾール(A)7.5
部、ピペリジン(C)7.5部、CHMA15部、トル
エン70部、および、開始剤(a)0.5部を仕込ん
だ。その後、この反応液を窒素ガス気流下で攪拌しなが
ら、90℃に昇温した。そして、該反応液を90℃で5
時間攪拌して共重合させた。反応終了後、反応液からト
ルエンを留去することにより、紫外線吸収性共重合体を
得た。
いて、実施例1の操作と同様の操作を行うことにより、
ポリ塩化ビニル組成物を得た。その後、実施例1の成形
方法と同様の成形方法を行うことにより、厚さ0.5m
mのフィルムを製造した。得られたフィルムの外観は、
透明であった。
1と同様にして実施して、耐候性を評価した。その結
果、試験前のフィルムの全光線透過率が95.0%であ
り、フィルムヘイズが15.3%であるのに対し、試験
後の該フィルムの全光線透過率は94.2%であり、フ
ィルムヘイズは18.4%であった。また、試験後のフ
ィルムの外観に、変化は認められなかった。従って、上
記のフィルムは、促進耐候性試験の前後における全光線
透過率やフィルムヘイズ、外観に殆ど変化がなく、耐候
性に優れていた。これら測定結果をまとめて表1に示
す。
成を備えた反応器に、ベンゾトリアゾール(A)15
部、CHMA15部、トルエン70部、および、開始剤
(a)0.5部を仕込んだ。その後、この反応液を窒素
ガス気流下で攪拌しながら、90℃に昇温した。そし
て、該反応液を90℃で5時間攪拌して共重合させた。
反応終了後、反応液からトルエンを留去することによ
り、比較用の紫外線吸収性共重合体を得た。
体を用いて、実施例1の操作と同様の操作を行うことに
より、比較用のポリ塩化ビニル組成物を得た。その後、
実施例1の成形方法と同様の成形方法を行うことによ
り、厚さ0.5mmの比較用フィルムを製造した。得ら
れた比較用フィルムの外観は、やや曇っていた。
実施例1と同様にして実施して、耐候性を評価した。そ
の結果、試験前の比較用フィルムの全光線透過率が9
1.0%であり、フィルムヘイズが19.5%であるの
に対し、試験後の該比較用フィルムの全光線透過率は9
0.3%であり、フィルムヘイズは25.5%であっ
た。また、試験後の比較用フィルムの外観は艶が無くな
っており、いわゆる艶引けの状態に変化していた。従っ
て、上記の比較用フィルムは、耐候性に劣っていた。こ
れら測定結果をまとめて表1に示す。
アゾール(A)15部に代えて、ピペリジン(C)15
部を用いた以外は、比較例1の反応および操作と同様の
反応および操作を行い、厚さ0.5mmの比較用フィル
ムを製造した。得られた比較用フィルムの外観は、不透
明であった。
実施例1と同様にして実施して、耐候性を評価した。そ
の結果、試験前の比較用フィルムの全光線透過率が8
9.6%であり、フィルムヘイズが75.8%であるの
に対し、試験後の該比較用フィルムの全光線透過率は8
5.5%であり、フィルムヘイズは56.8%であっ
た。また、試験後の比較用フィルムの外観は艶が無くな
っており、いわゆる艶引けの状態に変化していた。従っ
て、上記の比較用フィルムは、耐候性に劣っていた。こ
れら測定結果をまとめて表1に示す。
5部に代えて、メチルメタクリレート15部を用いた以
外は、比較例1の反応および操作と同様の反応および操
作を行い、厚さ0.5mmの比較用フィルムを製造し
た。得られた比較用フィルムの外観は、不透明であっ
た。
実施例1と同様にして実施して、耐候性を評価した。そ
の結果、試験前の比較用フィルムの全光線透過率が8
9.3%であり、フィルムヘイズが72.6%であるの
に対し、試験後の該比較用フィルムの全光線透過率は9
0.1%であり、フィルムヘイズは68.0%であっ
た。また、試験後の比較用フィルムの外観は艶が無くな
っており、いわゆる艶引けの状態に変化していた。従っ
て、上記の比較用フィルムは、耐候性に劣っていた。こ
れら測定結果をまとめて表1に示す。
5部に代えて、スチレン15部を用いた以外は、比較例
1の反応および操作と同様の反応および操作を行い、厚
さ0.5mmの比較用フィルムを製造した。得られた比
較用フィルムの外観は、不透明であった。
実施例1と同様にして実施して、耐候性を評価した。そ
の結果、試験前の比較用フィルムの全光線透過率が7
8.7%であり、フィルムヘイズが85.7%であるの
に対し、試験後の該比較用フィルムの全光線透過率は7
7.4%であり、フィルムヘイズは86.2%であっ
た。また、試験後の比較用フィルムの外観は艶が無くな
っており、いわゆる艶引けの状態に変化していた。従っ
て、上記の比較用フィルムは、耐候性に劣っていた。こ
れら測定結果をまとめて表1に示す。
ないで、比較用フィルムを製造した。即ち、紫外線吸収
性共重合体を用いない以外は、実施例1の操作と同様の
操作を行い、厚さ0.5mmの比較用フィルムを製造し
た。得られた比較用フィルムの外観は、透明であった。
実施例1と同様にして実施して、耐候性を評価した。そ
の結果、試験前の比較用フィルムの全光線透過率が9
0.7%であり、フィルムヘイズが20.5%であるの
に対し、試験後の該比較用フィルムの全光線透過率は8
6.3%であり、フィルムヘイズは25.2%であっ
た。また、試験後の比較用フィルムの外観は黄変してい
た。従って、上記の比較用フィルムは、耐候性に劣って
いた。これら測定結果をまとめて表1に示す。
本発明の熱可塑性樹脂組成物からなるフィルムは、30
0nm〜400nmの波長領域での紫外線吸収能に特に
優れており、着色等が殆ど起こらないことがわかる。つ
まり、熱可塑性樹脂組成物は、耐候性に優れていること
がわかる。
を溶液重合法により製造した。即ち、温度計、ガス吹き
込み管、滴下ロート、冷却器および攪拌機を取り付けた
4ツ口フラスコを反応器とした。この反応器に、溶媒と
しての酢酸エチル100部を仕込んだ。また、滴下ロー
トに、ベンゾトリアゾール(A)5部、ピペリジン
(C)5部、CHMA50部、その他の単量体としての
エチルアクリレート(以下、EAと記す)40部、およ
び、開始剤(a)0.5部を仕込んだ。
拌しながら、80℃に昇温した。次いで、反応器内の温
度を80℃に保ちながら、該滴下ロート内の混合物を2
時間かけて連続的に滴下した。そして、該反応液を80
℃でさらに5時間攪拌して共重合させた。反応終了後、
反応液から酢酸エチルを留去することにより、紫外線吸
収性共重合体を得た。得られた紫外線吸収性共重合体の
数平均分子量は53,000であり、重量平均分子量
(Mw)は251,000であった。
て、熱可塑性樹脂組成物を製造した。即ち、溶剤である
シクロヘキサノン80部に、ポリ塩化ビニル粉末(商品
名・TH−1000;東ソー株式会社製)6部と、上記
の紫外線吸収性共重合体14部とを添加し、溶解させる
ことにより、溶液を得た。該溶液における紫外線吸収性
共重合体とポリ塩化ビニル粉末との割合(重量比)は、
7:3である。
する(キャスト法)ことにより、本発明にかかる熱可塑
性樹脂組成物としてのポリ塩化ビニル組成物、即ち、厚
さ50μmのフィルムを製造した。得られたフィルムの
外観は、透明であった。
6732に準拠して実施し、該フィルムの伸び率(%)
および抗張力(Kg/cm2 )を測定した。その結果、
伸び率は5%であり、抗張力は380Kg/cm2 であ
った。また、フィルムの促進耐候性試験を実施例1と同
様にして実施して、耐候性を評価した。試験後のフィル
ムの外観に、変化は認められなかった。これら測定結果
をまとめて表2・3に示す。
ニル粉末の量を6部から10部に変更すると共に、紫外
線吸収性共重合体の量を14部から10部に変更した以
外は、実施例4の反応および操作と同様の反応および操
作を行い、本発明にかかる熱可塑性樹脂組成物としての
ポリ塩化ビニル組成物、即ち、厚さ50μmのフィルム
を製造した。該溶液における紫外線吸収性共重合体とポ
リ塩化ビニル粉末との割合は、5:5である。得られた
フィルムの外観は、透明であった。
様にして実施した結果、伸び率は5%であり、抗張力は
490Kg/cm2 であった。また、フィルムの促進耐
候性試験を実施例1と同様にして実施して、耐候性を評
価した。試験後のフィルムの外観に、変化は認められな
かった。これら測定結果をまとめて表2・3に示す。
ニル粉末の量を6部から10部に変更すると共に、紫外
線吸収性共重合体の量を14部から10部に変更し、か
つ、ジオクチルフタレート3.3部を用いた以外は、実
施例4の反応および操作と同様の反応および操作を行
い、本発明にかかる熱可塑性樹脂組成物としてのポリ塩
化ビニル組成物、即ち、厚さ50μmのフィルムを製造
した。該溶液における紫外線吸収性共重合体とポリ塩化
ビニル粉末との割合は、5:5である。得られたフィル
ムの外観は、透明であった。
様にして実施した結果、伸び率は200%であり、抗張
力は250Kg/cm2 であった。従って、上記のフィ
ルムは、伸び率と抗張力とのバランスに優れていた。ま
た、フィルムの促進耐候性試験を実施例1と同様にして
実施して、耐候性を評価した。試験後のフィルムの外観
に、変化は認められなかった。これら測定結果をまとめ
て表2・3に示す。
を乳化重合法により製造した。即ち、温度計、ガス吹き
込み管、滴下ロート、冷却器および攪拌機を取り付けた
4ツ口セパラブルフラスコを反応器とした。この反応器
に、溶媒としての脱イオン水200部と、乳化剤として
のジオクチルスルホコハク酸ナトリウム1.0部と、還
元剤としてのナトリウム・ホルムアルデヒド・スルホキ
シレート0.5部を仕込んだ。また、滴下ロートに、ベ
ンゾトリアゾール(A)5部、ピペリジン(C)5部、
CHMA20部、EA40部、その他の単量体としての
メチルメタクリレート30部、重合開始剤としてのキュ
メンハイドロパーオキサイド0.7部、および、重合調
整剤としてのドデシルメルカプタン0.1部を仕込ん
だ。
流下で攪拌しながら、65℃に昇温した。次いで、反応
器内の温度を65℃に保ちながら、該滴下ロート内の混
合物を3時間かけて連続的に滴下した。そして、該反応
液を65℃でさらに3時間攪拌して共重合させた。
に対して、常法に従って塩析、濾過、洗浄、乾燥等の各
種操作を行なった。これにより、紫外線吸収性共重合体
を得た。得られた紫外線吸収性共重合体の数平均分子量
は123,000であり、重量平均分子量は651,0
00であった。
て、実施例4の操作と同様の操作を行い、本発明にかか
る熱可塑性樹脂組成物としてのポリ塩化ビニル組成物、
即ち、厚さ50μmのフィルムを製造した。該溶液にお
ける紫外線吸収性共重合体とポリ塩化ビニル粉末との割
合は、7:3である。得られたフィルムの外観は、透明
であった。
様にして実施した結果、伸び率は100%であり、抗張
力は390Kg/cm2 であった。また、フィルムの促
進耐候性試験を実施例1と同様にして実施して、耐候性
を評価した。試験後のフィルムの外観に、変化は認めら
れなかった。これら測定結果をまとめて表2・3に示
す。
ないで、比較用フィルムを製造した。即ち、シクロヘキ
サノン80部に、ポリ塩化ビニル粉末(商品名・TH−
1000;東ソー株式会社製)20部を添加し、溶解さ
せた後、この溶液を、ガラス板上にキャスティングする
ことにより、厚さ50μmの比較用フィルムを製造し
た。得られた比較用フィルムの外観は、透明であった。
4と同様にして実施した結果、伸び率は3%であり、抗
張力は480Kg/cm2 であった。また、比較用フィ
ルムの促進耐候性試験を実施例1と同様にして実施し
て、耐候性を評価した。試験後の比較用フィルムの外観
は黄変していた。従って、上記の比較用フィルムは、耐
候性に劣っていた。これら測定結果をまとめて表2・3
に示す。
比較用フィルムを製造した。即ち、シクロヘキサノン8
0部に、実施例4にて得られた紫外線吸収性共重合体2
0部を添加し、溶解させた後、この溶液を、ガラス板上
にキャスティングすることにより、厚さ50μmの比較
用フィルムを製造した。得られた比較用フィルムの外観
は、透明であった。
4と同様にして実施した結果、伸び率は6%であり、抗
張力は210Kg/cm2 であった。従って、上記の比
較用フィルムは、実施例4〜6にて得られたフィルムと
比較して、抗張力が劣っていた。また、比較用フィルム
の促進耐候性試験を実施例1と同様にして実施して、耐
候性を評価した。これら測定結果をまとめて表2・3に
示す。
比較用フィルムを製造した。即ち、シクロヘキサノン9
5部に、実施例7にて得られた紫外線吸収性共重合体5
部を添加し、溶解させた後、この溶液を、ガラス板上に
キャスティングすることにより、厚さ50μmの比較用
フィルムを製造した。得られた比較用フィルムの外観
は、透明であった。
4と同様にして実施した結果、伸び率は75%であり、
抗張力は330Kg/cm2 であった。従って、上記の
比較用フィルムは、実施例7にて得られたフィルムと比
較して、伸び率、抗張力の両方が劣っていた。また、比
較用フィルムの促進耐候性試験を実施例1と同様にして
実施して、耐候性を評価した。これら測定結果をまとめ
て表2・3に示す。
成物は、以上のように、一般式(1)
8の炭化水素基を表し、R2 は炭素数1〜6の直鎖状ま
たは枝分れ鎖状のアルキレン基を表し、R3 は水素原子
またはメチル基を表し、Xは水素原子、ハロゲン基、炭
素数1〜8の炭化水素基、炭素数1〜4のアルコキシ
基、シアノ基またはニトロ基を表す)で表される紫外線
吸収性単量体および/または一般式(2)
は枝分れ鎖状のアルキレン基を表し、R5 は水素原子ま
たはメチル基を表す)で表される紫外線吸収性単量体
と、一般式(3)
表し、R7 、R8 はそれぞれ独立して水素原子または炭
素数1〜2の炭化水素基を表し、R9 は水素原子または
炭素数1〜18の炭化水素基を表し、Yは酸素原子また
はイミノ基を表す)で表される紫外線安定性単量体およ
び/または一般式(4)
表し、R7 、R8 はそれぞれ独立して水素原子または炭
素数1〜2の炭化水素基を表し、Yは酸素原子またはイ
ミノ基を表す)で表される紫外線安定性単量体とを含む
単量体組成物を共重合してなる紫外線吸収性共重合体
と、熱可塑性樹脂とを含む構成である。
物は、以上のように、上記単量体組成物が一般式(5)
2の炭化水素基を表し、Zは置換基を有していてもよい
シクロアルキル基を表す)で表される不飽和単量体をさ
らに含む構成である。
物は、以上のように、上記単量体組成物が前記一般式
(1)で表される紫外線吸収性単量体と、前記一般式
(3)で表される紫外線安定性単量体とを含む構成であ
る。
物は、以上のように、熱可塑性樹脂がポリ塩化ビニルで
ある構成である。
物は、以上のように、熱可塑性樹脂に対する紫外線吸収
性共重合体の添加量が、0.005重量%以上、10重
量%以下である構成である。
物は、以上のように、紫外線吸収性共重合体の数平均分
子量が10,000以上である構成である。
長領域での紫外線吸収能に特に優れ、かつ、紫外線吸収
性共重合体と熱可塑性樹脂との相溶性が良好であり、紫
外線吸収性共重合体の溶出やブリードアウトが生じな
い、長期耐候性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供する
ことができるという効果を奏する。
は、以上のように、請求項1ないし6の何れか1項に記
載の熱可塑性樹脂組成物からなる構成である。
長領域での紫外線吸収能に特に優れ、かつ、紫外線吸収
性共重合体と熱可塑性樹脂との相溶性が良好であり、紫
外線吸収性共重合体の溶出やブリードアウトが生じな
い、長期耐候性に優れたフィルムを提供することができ
るという効果を奏する。
Claims (7)
- 【請求項1】一般式(1) 【化1】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1〜8の炭化水素
基を表し、R2 は炭素数1〜6の直鎖状または枝分れ鎖
状のアルキレン基を表し、R3 は水素原子またはメチル
基を表し、Xは水素原子、ハロゲン基、炭素数1〜8の
炭化水素基、炭素数1〜4のアルコキシ基、シアノ基ま
たはニトロ基を表す)で表される紫外線吸収性単量体お
よび/または一般式(2) 【化2】 (式中、R4 は炭素数2〜3の直鎖状または枝分れ鎖状
のアルキレン基を表し、R5 は水素原子またはメチル基
を表す)で表される紫外線吸収性単量体と、一般式
(3) 【化3】 (式中、R6 は水素原子またはシアノ基を表し、R7 、
R8 はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜2の
炭化水素基を表し、R9 は水素原子または炭素数1〜1
8の炭化水素基を表し、Yは酸素原子またはイミノ基を
表す)で表される紫外線安定性単量体および/または一
般式(4) 【化4】 (式中、R6 は水素原子またはシアノ基を表し、R7 、
R8 はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜2の
炭化水素基を表し、Yは酸素原子またはイミノ基を表
す)で表される紫外線安定性単量体とを含む単量体組成
物を共重合してなる紫外線吸収性共重合体と、熱可塑性
樹脂とを含むことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項2】上記単量体組成物が一般式(5) 【化5】 (式中、R10は水素原子または炭素数1〜2の炭化水素
基を表し、Zは置換基を有していてもよいシクロアルキ
ル基を表す)で表される不飽和単量体をさらに含むこと
を特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項3】上記単量体組成物が前記一般式(1)で表
される紫外線吸収性単量体と、前記一般式(3)で表さ
れる紫外線安定性単量体とを含むことを特徴とする請求
項1または2記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項4】熱可塑性樹脂がポリ塩化ビニルであること
を特徴とする請求項1、2または3記載の熱可塑性樹脂
組成物。 - 【請求項5】熱可塑性樹脂に対する紫外線吸収性共重合
体の添加量が、0.005重量%以上、10重量%以下
であることを特徴とする請求項1、2、3または4記載
の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項6】紫外線吸収性共重合体の数平均分子量が1
0,000以上であることを特徴とする請求項1、2、
3または4記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項7】請求項1ないし6の何れか1項に記載の熱
可塑性樹脂組成物からなることを特徴とするフィルム。
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JP4514261B2 (ja) * | 1998-11-20 | 2010-07-28 | 株式会社Adeka | 塩化ビニル系樹脂組成物 |
JP2013049846A (ja) * | 2011-08-03 | 2013-03-14 | Mitsubishi Chemicals Corp | 遮音部材 |
JP2013049847A (ja) * | 2011-08-03 | 2013-03-14 | Mitsubishi Chemicals Corp | 自動車内装品 |
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-
1996
- 1996-07-18 JP JP18970596A patent/JP3638727B2/ja not_active Expired - Fee Related
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