JPH10511385A - 多薬剤耐性のモジュレーターとしてのピペラジン−2,5−ジオン誘導体 - Google Patents
多薬剤耐性のモジュレーターとしてのピペラジン−2,5−ジオン誘導体Info
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- JPH10511385A JPH10511385A JP8520303A JP52030396A JPH10511385A JP H10511385 A JPH10511385 A JP H10511385A JP 8520303 A JP8520303 A JP 8520303A JP 52030396 A JP52030396 A JP 52030396A JP H10511385 A JPH10511385 A JP H10511385A
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Abstract
(57)【要約】
多薬剤耐性モジュレーターとしての活性を有する、一般式(I)のピペラジンジオン及びその薬学上許容される塩:
(式中、R1は水素;式−COR3、−(NH)t−COR3(式中、tは0又は1であり、R3は(i):(A)[vは、tが1のとき0又は1、tが0のとき0であり;及びnは、n及びmのいずれかが少なくとも0以外であるとき、0,1,2又は3である]、及び(ii):(B)[pは1又は2であり、ZはC2−C6アルケニル又は必要に応じてC1−C6アルコキシで置換されていてもよいフェニル基である]、及び(iii):(C)[R9はC1−C6アルキル、ピリミジニル又は必要に応じてC1−C6アルコキシで置換されていてもよいフェニル基である]から選択されるものである。);及び(F)から選択されるものであり、及びR2は水素又は上記式で示される基:−COR3である。但し、R1又はR2の一方が水素であるとき、他方は水素でない。)
Description
【発明の詳細な説明】
多薬剤耐性のモジュレーターとしての
ピペラジン−2,5−ジオン誘導体
本発明は、多薬剤耐性(multi-drug resistance)(MDR)のモジュレータ
ーとして有用な化合物、その製造並びにそれらを含有する薬学上及び獣医学上の
組成物に関する。
細胞障害性物質を用いた治療に対する腫瘍の耐性は、ガン患者の化学療法の成
功の障害となる。腫瘍は、先の治療において使用された細胞障害性物質に対する
耐性を獲得する。腫瘍は、以前にさらされたことのない細胞障害性物質に対する
内因性の耐性又は交差耐性をも表す。該物質は、先のガン治療に使用されたいず
れの物質にも構造又は作用機序について関連のないものである。
類似したものとして、ある病原体は、これら病原体がもととなった病気又は疾
患の先の治療において使用された薬学的物質に対する耐性を獲得する。病原体は
、以前にさらされたことのない薬剤に対する内因性の耐性又は交差耐性をも表す
。この効果の例には、マラリア、結核、リーシュマニア症及びアメーバ赤痢の多
薬剤耐性型を含む。
上記の現象は、ひとまとめにして多薬剤耐性(MDR)
と呼ばれる。後でより完全に議論されるように、原形質膜糖蛋白(P−gp)は
、MDRを引き起こす機構に関与している。P−gpは、薬剤結合特性を有する
。従って、MDRを調節する能力がある物質は、血液脳関門を通る薬剤の運搬の
促進並びにエイズ及びエイズ関連症候群の治療においても有用である。
MDRを調節するために現在まで用いられてきた、耐性修飾物質又はRMAs
と称される薬剤の欠点は、しばしばこれら薬剤が、その薬物速度論的プロファイ
ルが不充分であること、及び/又は、MDRを調節するのに必要な濃度において
有毒なことである。
今や、一連のピペラジンジオン誘導体が多薬剤(multi-drug)耐性のモジュレー
ターとしての活性を有していることが見つかっている。従って、本発明は、式(
I)で示されるピペラジンジオン誘導体、またはそれらの薬学上許容される塩を
提供するものである:
(式中、R1は
−水素;
−式−(NH)t−COR3で示される基;
(式中、tは0又は1であり、R3は
(式中、vは、tが1のとき0、tが0のとき1であり;及びnは0または1で
あり、mは0,1,2または3であり、n及びmの少なくとも一つは0以外であ
る、及び
(a) R4はHまたはC1−C6アルキルであり、R5は、必要に応じて1若しくは
2のC1−C6アルコキシ基で置換された1若しくは2のフェニル基によって、任
意に置換されていてもよいC1−C6アルキルであるか;または
(b) R4及びR5が、それらに結合している窒素原子とともに、(1)乃至(4)から
選択されるいずれかの複素環基を形成しているか、のいずれかである:
(式中、R6及びR7は、同一または異なって、HまたはC1−C6アルコキシであ
るか、またはR6及びR7は一緒にメチレンジオキシ基を形成している;Yは0ま
たは−NR8(式中、R8はC1−C6アルキル、または必要に応じてCF3で置換
されていてもよいフェニル基である。)である。));
(式中、pは1または2であり、ZはC2−C6アルケニル、または必要に応じて
C1−C6アルコキシで置換されていてもよいフェニル基である。);及び
(式中、R9はC1−C6アルキル、ピリミジニルまたは必要に応じてC1−C6ア
ルコキシで置換されていてもよいフェニル基である。);及び
(式中、wは1,2または3であり、Lは上記で定義した式(1)の複素環基で
ある。)から選ばれるものである。);
−式(D)で示される基:
(式中、R10及びR11は、各々、同一または異なって、C1−C6アルキルである
。);及び
−式(E)で示される基:
(式中、sは0または1であり、各rは、同一または異なって、1,2または3
であり、Lは上記で定義した式(1)の複素環基である。)から選ばれるもので
あり;
及び、R2は水素または上記で定義される式−COR3で示される基である。但し
、R1及びR2の一方が水素である場合は、他方は水素ではない。)
アルキル基は直鎖状または分岐状であってもよい。C1−C6アルキル基は、代
表的にはC1−C4アルキル基であり、例えばメチル,エチル,プロピル,i−プ
ロピル,n−ブチル,sec−ブチルまたはtert−ブチル基が挙げられる。
C1−C6アルコキシ基は、代表的にはC1−C4アルコキシ基であり、例えばメト
キシ,エトキシ,プロポキシ,i−プロポキシ,n−ブトキシ,sec−ブトキ
シまたはtert−ブトキシ基が挙げられる。
R1が式−(NH)t−COR3の基である場合、tは0
であってもよく、その場合該基は式−COR3を有する。そのとき、式(A)中
の整数vは1である。R3が式(A)で示される基であるとき、nは代表的に1
であって且つmが0,1,2または3であるか、またはnが0であって且つmが
2である。R4及びR5は、(a)で定義されたものであってよく、この場合、R4は
好ましくはC1−C6アルキルであり、例えばメチルである。R5は、好ましくは
C1−C6アルキルであり、例えば非置換であるか、若しくは末端の炭素原子が1
若しくは2のフェニル基で置換された、メチルまたはエチルである。次に、これ
らのフェニル基は、非置換であるか、または1若しくは2のメトキシ基で置換さ
れている。例えば、R5はジフェニルメチル,2−2−ジフェニルエチルまたは
3,4−ジメトキシフェネチル基であってもよい。代わりにR4及びR5は、(b)
で定義されたものであってもよい。R4及びR5が一緒になって複素環(1)を形
成する場合、R6及びR7は代表的には同一であり、好ましくは水素若しくはメト
キシであるか、または一緒になってメチレンジオキシ基を形成するものである。
R4及びR5が一緒になって複素環(2)を形成する場合は、YはOまたは−NR8
(式中、R8は好ましくはメチル、フェニルまたは3−トリフルオロメチルフェ
ニルで
ある。)である。
R3が式(B)で示される基である場合、Zは好ましくはエテニル、プロプ−
1−エニル(prop-1-enyl)若しくはプロプ−2−エニル(prop-2-enyl)、または
1若しくは2のC1−C6アルコキシ基,好ましくはメトキシ基で置換されたフェ
ニル基である。好適には、メトキシ基で3,4位が2カ所置換されたフェニル環
である。
R3が式(C)で示される基である場合、R9は好ましくはメチル,エチル,ピ
リミジニル及びフェニルから選択されるものであり、該フェニル基は、その2,
3位または4位の一カ所が、例えばメトキシといったC1−C6アルコキシで置換
されたものであり、より好ましくは4−メトキシフェニル基である。
R1が式(D)で示される基である場合、R10及びR11は、代表的には同一で
あり、好ましくは共にメチルである。R1が式(E)で示される基である場合、
Sは、該基が式−(CH2)r−Lを有するように、0であってもよい。式(E)
中、複素環の置換基R6及びR7は、代表的には同一であり、好ましくは共にH若
しくはメトキシ、または一緒にメチレンジオキシ基を形成するものである。
t=1及びv=0である場合の式(I)の第一の具体
例は、R1が水素であり、R2が、上記で定義されるように、R3が式Aの基であ
る式−COR3の基である。
式(I)の第二の具体例は、R2が水素であり、R1が、上記で定義されるよう
に、式−COR3の基である〔式中、R3は、式(A)の基,式(B)の基(式中
、Zはエテニル又は2つのC1−C6アルコキシ基で置換されたフェニルである。
),または式(C)の基(式中、R2はメチル,ピリミジニル若しくはフェニル
である。)である〕。2つのC1−C6アルコキシ基で置換されたフェニルとして
は、好ましくは3,4−ジメトキシフェニルである。
上記第1及び第2の具体例中の式(A)において、好ましくは、nが0であっ
て且つmが2であるか、またはnが1であって且つm=0,1若しくは2であり
、及び:
(a)R4がC1−C6アルキルであり、R5が、その末端のC原子が2つの非置換フ
ェニル基若しくはC1−C6アルコキシ基でジ置換された一つのフェニル基で置換
されたC1−C6アルキルであるか;または
(b)R4及びR5が、それらの結合している窒素原子とともに、式(1)(式中、
R6及びR7は、共にH若しくは共にC1−C6アルコキシであるか、またはR6及
びR7が一緒になってメチレンジオキシ基を形成する。);式(2)〔式中、Y
はOまたは−NR8(式中、R8はメチル,フ
ェニル若しくはトリフルオロメチルフェニルである。)である。〕;式(3);
及び式(4)で示される基から選択される複素環基を形成しているか、のいずれ
かである。
好適には、R4がメチルであり、R5がジフェニルメチル若しくは2−(3,4
−ジメトキシフェニル)エチルであり、またはR4及びR5が一緒になって代わり
の複素環(1)(R6及びR7は、共にH若しくは共にOMeである。)を形成す
るか、または一緒にメチレンジオキシ基を形成する。
式(I)の好適な化合物の例は、次のものである:
1−(4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキ
ソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンゾイル)−4−(2−ピリミジル)ピペ
ラジン(9022)
1−(4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキ
ソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンゾイル)−4−メチルピペラジン,ハイ
ドロクロライド(9052)
1−(4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−
メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンゾイル)−4−
(4−メトキシフェニル)ピペラジン,ハイドロクロライド(9071)N
−アリル−4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−
ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド(9070)N
−(2−ジフェニルメチルメチルアミノエチル)−4−((3Z,6Z)−6
−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチ
ルベンズアミド,ハイドロクロライド(9076)N
−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリル)エチル)−4
−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキソ−3−
ピペラジニリデン)メチルベンズアミド,ハイドロクロライド(9116)N
−(3,4−ジメトキシフェネチル)−4−((3Z,6Z)−6−ベンジリ
デン−1−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズア
ミド(9
117)N
−(4−(4−フェニル−1−ピペラジニル)メチルフェニル)−4−((3
Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピベラジ
ニリデン)メチルベンズアミド,ハイドロクロライド(9104)N
−(2−(4−メチル−1−ピペラジニル)エチル)−4−((3Z,6Z)
−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)
メチルベンズアミド(9007)N
−(2−モルホリノエチル)−4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1
−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド,ハ
イドロクロライド(9053)N
−(4−モルホリノフェニル)−4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−
1−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド,
ハイドロクロライド(9054)N
−(4−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリン−2−イル
)エチル)フェニル)−4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル
−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド(9080)N
−(4−(1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリン−2−イル)メチ
ルフェニル)−4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5
−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド(9096)N
−(4−(2−(4−フェニル−1−ピペラジニル)エチル)フェニル)−4
−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキソ−3−
ピペラジニリデン)メチルベンズアミド(9103)N
−(4−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリル)エチル
)フェニル)−4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5
−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド(9
065)N
−(4−(2−(4−(3−トリフルオロメチルフェニル)−1−ピペラジニ
ル)エチル)フェニル)−4−((3Z,6Z−)−6−ベンジリデン−1−メ
チル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド(904
9)N
−(4−(2−(4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロキシピペリジノ)
エチル)フェニル)−4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−
2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド(9079)N
−(4−(2−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−
イソキノリル)エチル)フェニル)−4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン
−1−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド
(9006)N
−(2−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキ
ノリル)エチル)−4−((3
Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジ
ニリデン)メチルベンズアミド(9008)N
−(4−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキ
ノリル)メチルフェニル)−4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メ
チル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド,ハイド
ロクロライド(9064)
(3Z,6Z)−6−ベンジリデン−3−(4−(3−ジメチルアミノ−2−ヒ
ドロキシプロポキシ)ベンジリデン)−1−メチル−2,5−ピペラジンジオン
(9023)
(3Z,6Z)−6−ベンジリデン−3−(4−(2−(6,7−ジメトキシ−
1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリル)エチル)ベンジリデン)−
1−メチル−2,5−ピペラジンジオン(9115)N
−(4−(2−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−
イソキノリル)エチル)フェニ
ル)−3−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキ
ソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド,ハイドロクロライド(905
1)N
−(4−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキ
ノリル)メチルフェニル)−3−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メ
チル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド(912
8)N
−(2−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキ
ノリル)エチル)−3−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2
,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド(9136)N
−(2−(3,4−ジメトキシフェネチル)メチルアミノ)エチル)−3−(
(3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペ
ラジニリデン)メチルベンズアミド(9137)N
−(4−(2−(3,4−ジメトキシフェネチル)メ
チルアミノ)エチル)フェニル)−3−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−
1−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド(
9138)N
−(4−(2−(4−フェニル−1−ピペラジニル)エチル)フェニル)−3
−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキソ−3−
ピペラジニリデン)メチルベンズアミド(9083)N
−(4−(3−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−
イソキノリル)プロピル)フェニル)−3−((3Z,6Z)−6−ベンジリデ
ン−1−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミ
ド,ハイドロクロライド(9161)N
−(2−(2,2−ジフェニルエチル)メチルアミノエチル)−3−((3Z
,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニ
リデン)メチルベンズアミド(9163)
(3Z,6Z)−6−ベンジリデン−3−(4−(4−(2−(6,7−ジメト
キシ−1,2,3,4−テトラ
ヒドロ−2−イソキノリル)エチル)ベンジルオキシ)ベンジリデン)−1−メ
チル−2,5−ピペラジンジオン(9176)
(3Z,6Z)−6−ベンジリデン−3−(3−(4−(2−(6,7−ジメト
キシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリル)エチル)ベンジルオ
キシ)ベンジリデン)−1−メチル−2,5−ピペラジンジオン(9177)N
−(4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキ
ソ−3−ピペラジニリデン)メチルフェニル)−4−(2−(6,7−ジメトキ
シ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリル)エチル)ベンズアミド
(9190)
1−(4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキ
ソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンゾイル)−4−(6,7−ジメトキシ−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリル)メチルピペリジン(9200)
式(I)の化合物は、式(II)
を有する1−アセチル−3−ベンジリデン−4−メチル−2,5−ピペラジンジ
オンを、次式(III)
(式中、R1とR2は式(I)と同様)のアルデヒドと、塩基の存在下に有機溶媒
中で処理すること、および、所望により、得られた化合物をその薬学的に許容さ
れる塩に転化することから成る方法により製造される。
適当な塩基として、炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナ
トリウム、カリウムt−ブトキシドおよびトリエチルアミンがある。
適当な有機溶媒として、ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラ
ン(THF)、およびカリウムt−ブトキシドの場合には、t−ブタノールおよ
びそれらの混合物を含む。
DMFが溶媒として使用されると、温度は典型的には
0℃と還流温度の間であり、例えば炭酸セシウムが塩基として使用されると、8
0℃〜95℃である。
水素化ナトリウムまたはカリウムt−ブトキシドが塩基として使用されると、
反応混合物は典型的には0℃から室温または40℃に加熱される。
反応時間は1〜4時間でよく、例えば2〜3時間でよい。
式(II)の化合物は、後に続く参考例1の記載のようにして製造してもよい
。式(III)の化合物は、市販されている出発原料から従来法により製造して
もよい。特定の出発原料と方法は、アルデヒドの本性に従い使用する。例えば、
式(III)のアルデヒド(前述したように、式中、R1とR2の一方が水素で、
他方が式−COR3の基である)は、式(IV)
(式中、R11とR21の一方が水素で、他方が−COOH、−COX(Xはハロゲ
ン)または−CO(OCOR′)(R′はC1-6のアルキル)である)の化合物
を、式 H−R3
(式中、R3は前述と同様)のアミンと、不活性有機溶媒
中で処理することから成る方法により製造される。該反応はR11またはR21が−
COOHのときはカップリング剤の存在下で行う。
R11またはR12が−COOHのときに使用する適切なカップリング剤として、
1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−シクロヘキシル−3−(2−モ
ルフォリノエチル)カルボジイミド メト−p−トルエンスルフォネート、およ
び2−クロロ−1−メチルピリジニウム ヨーダイドがある。
R11またはR21が前述したように−COXまたは−CO(OCOR′)基のと
き、反応は随意に塩基、例えばEt3Nのような第三級アミンまたはピリジン、
の存在下で行う。溶媒はジクロロメタンが好ましい。
式(IV)の活性化合物(式中、R11またはR21は、−COXまたは−CO(
OCOR′))は、式(IV)の対応化合物(式中、R11またはR21は、それぞ
れカルボキシ基−COOH)から、有機合成においてはごく普通の従来法により
製造してもよい。
例えば、R11またはR21が−COXである化合物は、カルボキシ化合物を、ハ
ロゲン化剤、例えばSOCl2、PCl3、オキサリル クロライドまたはPCl5
のような塩素化剤、と処理することにより製造してもよい。
R11またはR21が−CO(OCOR′)である化合物は、カルボキシ化合物を
、第三級アミンの存在下でC1−6アルキルハロフォルメートと、例えばEt3N
の存在下でEtOCOClまたはiBuOCOClと、処理することにより製造
してもよい。この場合には、得られた混合物を直接にアミンH−R3と処理する
のが一般的に都合がよい。
R3が前述のように式(A)の基(nが1でvが1)のとき、アミンH−R3は
、式(V)
(式中、m、R4およびR5は前述の式(A)と同様)の対応ニトロ化合物を、還
元することにより製造してもよい。還元は、メタノール中で鉄粉と濃塩酸を使用
して、典型的には還流下で、行うのが適切である。または、還元は、炭素触媒上
のパラジウムの上で水素を使用して行ってもよい。
式(V)の化合物は、次式(VI)
(式中、mは式(V)と同様、Xはハロゲン)の化合物を、式(VII)
(R4とR5は前述の式(A)と同様)のアミンと、塩基の存在下に有機溶媒中で
処理することにより製造してもよい。有機溶媒は、典型的にはDMFまたはアセ
トニトリルであり、塩基は、典型的にはK2CO3である。温度は、典型的には室
温〜100℃、例えば60℃〜80℃である。反応時間は、通常1〜30時間で
あり、例えば2〜24時間であり、典型的には約8時間〜約12時間である。
R3が前述のように式(A)の基(nが0でVが1)のとき、アミンH−R3は
、式(VIII)
(式中、mは1、2または3、R4およびR5は前述の式(A)と同様)の対応ニ
トリルを、還元することにより製造してもよい。還元は、エチレングリコールジ
メチルエーテル中でLiAlH4により、0℃と40℃の間の温
度で、典型的には0℃〜室温に加温して、例えば0℃〜20℃で、行うのが適切
である。他のアミンH−R3は、既知の出発原料を使用して類似の方法により製
造してもよいし、または市販の製品でもよい。
式(VIII)のニトリルは、前述の式(VII)の化合物を、式(X)
(式中、Xはハロゲン、mは前述の式(VIII)と同様)の化合物と、塩基の
存在下に有機溶媒中で処理することにより製造してもよい。溶媒としてはアセト
ニトリルが適切である。塩基は、例えばK2CO3でよい。反応は典型的には、溶
媒の還流温度で、1時間〜30時間で、例えば1時間〜20時間で行われる。
式(III)のアルデヒド(式中、R1は式(D)の基)は、式(XI)
の化合物を、式H−N(R10)(R11)
(式中、R10およびR11は前述の式(D)と同様)のア
ミンと、適切な溶媒中で処理することにより製造してもよい。そのような溶媒と
しては、含水THFがある。式(XI)の化合物は、4−ヒドロキシベンズアル
デヒドを、まず1.5Mの水酸化ナトリウムと、次にエピクロロヒドリンと、順
番に処理することにより製造してもよい。この反応は、典型的には約50℃で約
5時間で行われる。
式(III)のアルデヒド(式中、R1は式(E)の基でrは2(化合物5.
1))は、後に続く参考例5の記載のようにして製造してもよい。式(E)にお
けるrが1または3である対応アルデヒドは、出発原料として使用する4−(2
−ブロモエチル)安息香酸を、4−ブロモメチル安息香酸または4−(3−ブロ
モプロピル)安息香酸にそれぞれ置き換えて、類似の方法により製造してもよい
。
式(III)のアルデヒドは、式(XII)の対応ニトリルを、
ギ酸とラネーニッケルとで、例えば後に続く参考例7の記載のようにして処理す
ることにより製造してもよい。
式(I)の化合物は、薬学的に許容し得る塩に転換され、該塩は、慣用されて
いる方法により遊離の化合物に転換されてもよい。適した塩には、薬学的に許容
し得る無機又は有機酸の塩が含まれる。無機酸の例としては、塩酸、硫酸及びオ
ルトリン酸が挙げられる。有機酸の例としては、p−トルエンスルホン酸、メタ
ンスルホン酸、ムチン酸及びコハク酸が挙げられる。
MDR細胞と称される多薬剤耐性を示すガン細胞は、対応する薬剤感受性細胞
(drug-sensitive cells)と比較して、細胞内の薬剤蓄積の減少を示す。in vit
roで得られたMDR細胞株を用いた研究により、MDRは、薬剤結合特性を有す
る原形質膜糖蛋白(P−gp)の増強された発現としばしば関連することが示さ
れた。P−gpは、多くの疎水性化合物の流出ポンプとして機能すると考えられ
、クローン化P−gpを用いたトランスフェクションの研究により、その過度の
発現は、細胞にMDR表現型を付与することが示された:例えば、Ann.Rev.Bi
ochem 58 137-171(1989)を参照せよ。
正常な組織におけるP−gpの主な機能は、細胞内の毒素を細胞から運び去る
ことである。P−gpの過度の発現は、多薬剤耐性において臨床的な役割を果た
すことを示唆する証拠がある。増大したレベルのP−gpのm
RNA又はタンパクは、ヒトのガン、白血病、リンパ腫、肉腫及び癌腫という多
くの形態において検出されている。事実、いくつかの症例において、P−gpの
レベルが、化学療法から再発した後に得られた腫瘍バイオプシー中で増加してい
ることが見出されている。
P−gpに媒介されたMDRにおけるP−gpの機能の阻害が、細胞中の抗ガ
ン剤の最終的な蓄積を導くことが示されている。例えば、公知のカルシウムチャ
ンネル遮断薬であるベラパミルは、in vitro及びin vivoでMDR細胞をビンカ
アルカロイドに対して感受性にさせることを示している:Cancer Res.,41,196
7-1972(1981)。提起された作用機構は、P−gpに結合するための抗ガン剤との
競合を含む。この機構により作用する構造的に関連のない耐性修飾物質の範囲、
例えばタモキシフェン(ノルバデックス:ICI)及びその関連物質並びにシク
ロスポリンA及びその誘導体は、既に述べられてきた。
式Iの化合物及びその薬学的に許容される塩(以下、”本化合物”という)は
、多薬剤耐性の調節において活性を有することを生物学的試験において示した。
その結果を、後の実施例3に記載する。従って、本化合物は、多薬剤耐性調節物
質として用いられ、耐性調節物質又はRMAsとも称される。本化合物は、多薬
剤耐性を調節、
例えば低下又は排除できる。
従って、本化合物は、腫瘍細胞に対して細胞障害性である物質の細胞障害を増
強する方法に用いることができる。そのような方法は、例えば、腫瘍細胞を、問
題となっている細胞障害性物質にさらす一方で、本化合物の1種を投与すること
を含む。化学療法性又は抗腫瘍性物質の治療効果は、このようにして高められる
であろう。化学療法中の細胞障害物質に対する腫瘍細胞の多薬剤耐性は、低下又
は排除されるであろう。
本化合物は、関係している病原体が多薬剤耐性を示す疾患、例えば多薬剤耐性
型のマラリア(プラスモジウム ファルシパルム)、結核、リーシュマニア症及
びアメーバ赤痢を治療する方法にも使用できる。このような方法は、例えば、本
化合物の1種を(別々に、同時に又は連続して)、関係している病原体が多薬剤
耐性を示す薬剤と共に投与することを含む。薬剤の治療効果は、このようにして
高められ得る。
腫瘍を宿すヒト又は動物の患者は、本化合物の1種を投与することを含む方法
により、化学療法剤に対する耐性を治療し得る。本化合物は、該化学療法剤の細
胞障害性を増強するために有効な量を投与される。本発明の枠組みにおいて好適
な化学療法剤又は抗腫瘍性剤としては、
ビンクリスチン及びビンブラスチンのようなビンカアルカロイド;ダウノルビシ
ン及びドキソルビシンのようなアンスラサイクリン抗生物質;ミトキサントロン
;アクチノマイシンD;タキサン(taxanes)、例えばタクソール(taxol);エ
ピポドフィロトキシン(epipodophyllotoxins)、例えばエトポシド及びプリカ
マイシン(plicamycin)が例示される。
更に、原因となる病原体が多薬剤耐性を示す病気にかかっているヒト又は動物
の患者は、本化合物の1つを投与することを含む方法により、治療剤に対する耐
性を治療され得る。
このような病気としては、例えば多薬剤耐性型のマラリア(プラスモジウム
ファルシパルム)、結核、リーシュマニア症及びアメーバ赤痢が挙げられる。
MDRモジュレーターは、血液脳関門を通過する薬剤の運搬並びにエイズ及び
エイズ関連症候群の治療にも使用できる。従って、本化合物は、血液脳関門を通
る薬剤の運搬を促進する方法並びにエイズ及びエイズ関連症候群の治療において
も使用される。このような治療を必要とするヒト又は動物の患者は、本化合物の
1つを投与することを含む方法により治療され得る。
本化合物は、種々の投与形態、例えば、錠剤、カプセ
ル剤、糖衣−またはフィルム−コーティング錠、液体溶液または懸濁剤のような
経口投与形態、或いは例えば、筋肉内、経静脈または皮下のような非経口投与形
態で、投与され得る。本化合物は、従って、注射または注入により与えてもよい
。
投与量は、患者の年齢、体重および状態並びに投与経路を含む種々の因子に依
存する。しかしながら、代表的には、本発明の化合物が単独で成人に投与される
とき、各投与経路に採用される投与量は、0.001〜50mg/体重kg、最
も通常には0.01〜5mg/体重kgの範囲である。そのような投与量は、例
えば、ボーラス注入により1日に1〜5回、数時間にわたる注入及び/又は繰り
返し投与で与えられ得る。
式(1)のピペラジンジオン誘導体又はその薬学的に許容される塩は、更に薬
学的又は獣医学的に許容される担体又は希釈剤(diluent)を含有する医薬又は
獣医薬組成物として使用するように処方される。該組成物は、代表的には、常法
に従って製造され、薬学的又は獣医学的に適した形態で投与される。こうして、
本化合物のいずれかを含む多薬剤耐性のモジュレーターとして使用される薬剤が
提供される。
例えば、固形の経口形態は、活性化合物とともに、ラ
クトース、デキストロース、サッカロース、セルロース、コーンスターチ又はポ
テトスターチなどの希釈剤;シリカ、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグ
ネシウム若しくはカルシウム及び/又はポリエチレングリコール等の滑沢剤;デ
ンブン類、アラビアゴム、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセル
ロース又はポリビニルピロリドン等の結合剤;デンプン、アルギン酸、アルギン
酸塩(alginates)又はデンプングリコール酸ナトリウム等の崩壊剤;発泡性混
合物(effervescing mixtures);色素、甘味剤;レシチン、ポリソルベート、
ラウリル硫酸塩等の湿潤剤を含有することができる。このような製剤は公知の方
法、例えば、混合、造粒、錠剤化、糖衣又はフィルム被覆方法によって製造する
ことができる。
経口投与用の液状のディスパージョンは、シロップ剤、乳濁剤及び懸濁剤とす
ることができる。シロップ剤は、担体として、例えば、サッカロース又はサッカ
ロースとグリセリン及び/又はマンニトール及び/又はソルビトールを含有する
ことができる。特に、糖尿病患者用のシロップ剤は、担体として、グルコースに
代謝しないか又は非常に少量だけ代謝する製品、例えば、ソルビトールだけを含
有することができる。懸濁剤及び乳濁剤は、担
体として、例えば、天然ガム、寒天、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、メチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース又はポリビニルアルコールを含有する
ことができる。
筋肉内注射用の懸濁液剤又は液剤は、活性化合物とともに、滅菌水、オリーブ
オイル、オイレン酸エチル、プロピレングリコール等のグリコール類のような薬
学的に許容される担体、及び、必要であれば、適量の塩酸リドカインを含有する
ことができる。本化合物のある種のものは水に不溶性である。そのような化合物
はリポソーム中にカプセル化することができる。
本発明を、以下の実施例によりさらに説明する:参考例1:1−アセチル−3−ベンジリデン−4−メチル−2,5−ピペラジン ジオン
1,4−ジアセチル−2,5−ピペラジンジオン(マルクシオ及びエリックス
(Marcuccio and Elix,Aust.J. Chem,1984,37,1791)に記載)(25.0g
,126mmol)を、130℃で、DMF(200ml)中、トリエチルアミ
ン(17.6ml,126mmol)及びベンズアルデヒド(13.0ml,1
26mmol)で処理した。4時間後、混合物を室温に冷却し、EtO
Ac(1000ml)に注ぎ、食塩水(brine)で3回洗浄した。この段階で生
成する全固体を濾去した。濾液を乾燥(MgSO4)し、溶媒を真空除去した。
残渣をEtOAc:ヘキサンから再結晶して、1−アセチル−3−ベンジリデン
−2,5−ピペラジンジオン11.78g(38%)を得た。
後者の化合物を、DMF:THF(1:5)中、0℃の温度下にNaH及びM
eIで処理し、室温に戻して、標記化合物を57%の収率で得た。参考例2:置換ニトロベンゼンを経るアミンH-R3の製造
4−ブロモエチル ニトロベンゼン(2a)を、DMF中K2CO3の存在下、
80℃で8時間、1−フェニルピペラジン(2b)で処理した。化合物2cを5
8%の収率で得た。2cを次いで鉄粉及びMeOH中の濃HClを用いて還流下
3時間の処理により還元した。所望のアミン2.1を40%の収率で得た。
同様の合成経路に従い、必要なら4−(2−ブロモエチル)ニトロベンゼン(
2a)に代えて4−ブロモメチルニトロベンゼンもしくは4−(3−ブロモプロ
ピル)ニトロベンゼンを用い、また4−フェニルピペラジン(2b)に代えて一
般式(VII)の適当な化合物を用いて、表1に示す更なるアミンH−R3を製造し
た。之等更なるアミン類の製造における各段階で用いた条件は、上記アミン2.
1について上述した通りである。但し、還元段階をエタノール中、パラジウム炭
素上、水素50p.s.i.を用いて行なったアミン2.9を除く。該還元は室温下2
.5時間行なわれた。アミン2.4の場合、ニトロ基の還元は、4−クロロフェ
ニル基の水素添加分解により行なわれアミン2.4を与えた。
参考例3:置換ニトリルを経るアミンH−R3の製造
6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン塩酸塩(3
a)を、アセトニトリル中、還流下に24時間、K2CO3の存在下にクロロアセ
トニトリルで処理した。化合物3bを92%の収率で得た。3bを次いでエチレ
ングリコールジメチルエーテル中、室温下に一夜、LiAlH4で処理した。次
いで温度を40℃に上昇させ、反応を30分間続けた。所望のアミン3.1を9
8%の収率で得た。
同様の合成経路に従い、必要なら最初の工程の条件を変化させ、また化合物3
aを適当な一般式VIIの化合物に代えて、表2に示す更なるアミンH−R3を製造
した。
参考例4:更なるアミンH−R3の製造
1.(3,4−ジメトキシフェネチル)メチルアミン
2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチルアミン(4a)を、CH2Cl2中
トリエチルアミンの存在下に、−78℃下にMeOCOClで処理し、一夜0℃
に暖めた。化合物4bを9%の収率で得た。4bを、0℃の温度下に、THF中
LiAlH4で処理し、一夜室温に暖めた。参考例2において化合物2.9を製
造するために用いた原料アミンである化合物4.1を91%の収率で得た。
2.H2N−(CH2)2−NMe−CH2CHPh2
2,2−ジフェニルエチルアミンをEt2O中(CF3CO)2Oで、0℃下に
1時間処理した。定量的収率で得られた化合物(Ph)2−CH−CH2−NHC
OCF3をTHF中KHで0℃下に処理し、次いでMeI及び18−クラウン−
6で室温下24時間処理して、(Ph)2−CH−CH2−NMeCOCF3を9
1%の収率で得た。後者の化合物をメタノール中2M NaOHにて、還流下に
2時間処理して、(Ph)2−CH−CH2−NHMeを81%の収率で得た。こ
れを次にアセトニトリル中K2CO3の存在下に、クロロアセトニトリルで、還流
下に24時間処理して、(Ph)2−CH−CH2−NMe−CH2CNを83%
の収率で得た。この化合物のエチレ
ングリコールジメチルエーテル中LiAlH4による室温下2時間の還元によっ
て、化合物4.2である標記化合物を90%の収率で得た。
3.アミン4.3
化合物4cをCH2Cl2中、6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリンで、0℃下に2−クロロ−1−メチルピリジニウムヨーダイド
及びトリ
エチルアミンの存在下に処理した。溶液を一夜室温に暖めた。93%の収率で得
られた化合物4dを、ジクロロメタン中トリフルオロ酢酸で、室温下に30分間
処理した。アセトンとともに粉砕後、化合物4eを10%の収率で得た。化合物
4eをTHF中LiAlH4で、10℃下に処理し、一夜放置して室温に暖めた
。化合物4.3を75%の収率で得た。参考例5:アルデヒド5.1の製造
化合物5aをTHF中過剰のCH2N2で、0℃下に7時間処理した。5bを9
8%の収率で得た。化合物5bを次いでDMF中6,7−ジメトキシ−1,2,
3,4−テトラヒドロイソキノリン塩酸塩で、K2CO3の存在下に、室温で5日
間処理して、5cを56%の収率で得た。化合物5cをTHF中LiAlH4を
用いた室温、1時間の処理によって還元して、5d(収率80%)を得、これを
次にCH2Cl2中NaOAcで緩衝化したピリジニウムクロロクロメート(PC
C)にて、室温下に16時間処理した。化合物5.1を25%の収率で得た。参考例6:一般式(III)のアルデヒドの製造 方法1
下記表3に示す一般式IIIaのアルデヒドを、3−ホルミル安息香酸を、CH2
Cl2中、2−クロロ−1−メチルピリジニウムヨーダイドの存在下、0℃下に
、適当なアミンH−R3(参考例2及び3のいずれかによって得られた化合物)
で処理することによって製造した。反応は
一夜室温に暖めた。
方法2
下記表4に示す一般式IIIbのアルデヒドを、4−ホルミルベンゾイルクロライ
ドを、CH2Cl2中、トリエチ
ルアミンの存在下、0℃下に、適当なアミンH−R3で処理することによって製
造した。アルデヒド6.32の場合、4−ホルミルベンゾイルクロライドの代わ
りに4−カルボキシベンズアルデヒドを用い、反応混合物中に更に2−クロロ−
1−ピリジニウムヨーダイドを存在させた。反応は一夜室温に暖めた。各アミン
は参考例2及び3のいずれかで製造されたものであるか、市販品である。
方法3
上記一般式(XI)の化合物をTHF中HNMe2水溶液で室温下に約2時間処
理することによって、下記一般式(III)のアルデヒドを91%の収率で得た:
方法4
参考例5に記載の化合物5dを、THF中4−ヒドロキシベンズアルデヒドに
て、0℃下、トリフェニルホスフィン及びジエチルアジドカルボキシレートの存
在下に処理して、下記一般式(III)のアルデヒドを40%の収
率で得た:
4−ヒドロキシベンズアルデヒドに代えて3−ヒドロキシベンズアルデヒドを
用い、上記方法を繰り返して、下記一般式(III)のアルデヒドを50%の収率
で得た:
参考例7:アルデヒド7.1の製造
7aを過剰のSOCl2及び触媒量のDMFにて、トルエン中、還流下に4時
間処理した。得られる化合物7bをCH2Cl2中4−アミノベンゾニトリルにて
、トリエチルアミンの存在下に0℃で処理した。反応混合物を一夜室温に暖めた
。フラッシュクロマトグラフィー(1:1 ヘキサン:酢酸エチル)により、7
cを39%の収率で得た。これを、アセトニトリル中K2CO3の存在下、還流下
に18時間、6,7−ジメトキシ−1,2,3,
4−テトラヒドロイソキノリンで処理した。フラッシュクロマトグラフィー(酢
酸エチル中10%メタノール)により、7dを25%の収率で得た。7dを、蟻
酸及びラネーニッケルの50%水性スラリーを用い、還流下2時間処理した。ア
ルデヒド7.1を71%の収率で得た。実施例1:一般式(I)の化合物の製造
参考例1に記載の1−アセチル−3−ベンジリデン−4−メチル−2,5−ピ
ペラジンジオンを、DMF中、Cs2CO3の存在下、80〜90℃の温度下に、
参考例5、6又は7のひとつで製造したアルデヒドで処理することによって、表
5に示す一般式Iの化合物を製造した。
化合物9052、9071、9076、9116、9104、9053、90
54、9064及び9051を、最終工程において、各化合物のTHF溶液中に
ガス状HClをバブリングすることによって、それらの塩酸塩に変換した(之等
の化合物については、遊離塩基よりむしろ塩酸塩が実施例3に記載の生物学的試
験に用いられた)。
実施例2:医薬組成物
重量0.15gで本発明の化合物25mgを含む錠剤を、次のようにして製造
した:錠剤10,000錠用の組成
本発明の化合物(250g)
ラクトース(800g)
コーンスターチ(415g)
タルク粉末(30g)
マグネシウムステアレート(5g)
本発明の化合物、ラクトース及びコーンスターチの半分を、混合する。その混
合物を、メッシュサイズ0.5mmのふるいに、強制通過させる。コーンスター
チ(10g)を、温水(90ml)に懸濁させる。得られたペーストを、粉末を
顆粒状にするのに使用する。顆粒を乾燥し、メッシュサイズ1.4mmのふるい
上で、小さいフラグメントに粉砕する。残りのスターチ、タルク及びマグネシウ
ムステアレートを加え、注意して混合し、そして錠剤に加工する。
実施例3:MDRのモジュレーターとしての化合物
(I)の試験 材料及び方法
EMT6マウス乳癌細胞株及びMDR耐性サブライン(subline)AR1.0
を、ウシ胎仔血清10%及びグルタミン2mMを含有するRPMI 1640培
地中で、37℃において5%CO2中で培養した。細胞を、トリプシン処理(0
.25%トリプシン、0.2g1-1、EDTA)をした後、親細胞株の場合は、
200につき1〜2000につき1の割合で、MDRサブラインの場合は、20
につき1〜200につき1の割合で継代した。1.
薬剤蓄積アッセイ
AR1.0細胞を、96ウェルの不透明な培養プレート(キヤンベラ パッカ
ード(Canberra Packard))に播種した。該アッセイの培地は、トリチウム化さ
れたダウノルビシン(DNR)、細胞障害薬剤及び未標識のDNR(0.3μ
Ci/ml;2μM)の混合物を含有していた。式Iの化合物を、アッセイ培地
において、5nM〜100μMの範囲の濃度に連続的に希釈した。細胞を、洗浄
及び細胞関連放射能を測定する前に、37℃において1時間インキュベートした
。結果を、公知のRMAであるベラパミル100μMの存在下において得られた
ものを100%の蓄積とする%最大蓄積として表した。可能な場合は、IC50を
測定した。
結果を、以下の表6に示す。
2. ドキソルビシン細胞障害の増強
式(I)の化合物の、AR1.0細胞中におけるドキソルビシンの細胞障害増
強能を試験した。最初の増殖アッセイにおいて、化合物を、単独ではAR1.0
細胞に対して非毒性である固定された濃度のドキソルビシン(0.86μM)に
対して滴定した。ドキソルビシンを用いた4日間のインキュベーションの後、増
殖を、比色スルホロダミンBアッセイ(colorimetric sulphorhodamine B assay
)(Skehan et al; J.Natl.Cancer Inst. 82 pp 1107-1112(1990))を用い
て測定した。結果を、表7に示す。
高い内在的細胞障害のないドキソルビシン0.86μMに対してAR1.0細
胞を感受性にすることができることを示した化合物が、さらなる研究に選択され
た。細胞を、固定された濃度の各々の化合物の存在下において、ドキソルビシン
(0.01nM〜50μM)の滴定を用いて4日間培養した。増殖を、Skehan e
t al,前記引用
文献(loc cit);に記載されたように測定した。ドキソルビシン単独及び各々の
化合物を用いたIC50(未処理のコントロールの50%まで増殖が減少するのに
要する濃度)を導き、これを用いて増強指数(PI):
を計算した。
結果を表8に示す:
実施例4: 本化合物のキャラクタリゼーション
上記実施例において調製された化合物及び塩を、質量分析、微量分析及びプロ
トンnmrの手法を用いて評価した。結果を、表9及び10に示す。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U
G),AL,AM,AT,AU,BB,BG,BR,B
Y,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES
,FI,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG,
KP,KR,KZ,LK,LR,LS,LT,LU,L
V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ
,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,
SK,TJ,TM,TT,UA,UG,US,UZ,V
N
(72)発明者 ライダー ヘイミッシュ
イギリス国 エスエル1 4イーエフ バ
ークシャー スラウ バス ロード 240
(72)発明者 ブローキニ スティーブン ジェームス
アメリカ合衆国 08904 ニュージャージ
ー ハイランド パーク フォレスト グ
レン ドライブ 101
【要約の続き】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.一般式(I)で示されるピペラジンジオン誘導体、またはそれらの薬学上許 容される塩: (式中、R1は −水素; −式−(NH)t−COR3で示される基; (式中、tは0又は1であり、R3は (式中、vは、tが1のとき0、tが0のとき1であり;及びnは0または1 であり、mは0,1,2または3であり、n及びmの少なくとも一つは0以外で あり、及び (a) R4はHまたはC1−C6アルキルであり、R5は、必要に応じて1若しくは 2のC1−C6アルコキシ基で置換された1若しくは2のフェニル基によって、任 意に置換されていてもよいC1−C6アルキルであるか;または (b) R4及びR5が、それらに結合している窒素原子とともに、(1)乃至(4)から 選択されるいずれかの複素環基を形成しているか、のいずれかである: (式中、R6及びR7は、同一または異なって、HまたはC1−C6アルコキシで あるか、またはR6及びR7は一緒になってメチレンジオキシ基を形成している; Yは0または−NR8(式中、R8はC1−C6アルキル、 または必要に応じてCF3で置換されていてもよいフェニル基である。)である 。)); (式中、pは1または2であり、ZはC2−C6アルケニル、または必要に応じ てC1−C6アルコキシで置換されていてもよいフェニル基である。);及び (式中、R9はC1−C6アルキル、ピリミジニルまたは必要に応じてC1−C6 アルコキシで置換されていてもよいフェニル基である。);及び (式中、wは1,2または3であり、Lは上記で定義した式(1)の複素環基 である。)から選ばれるもので ある。); −式(D)で示される基: (式中、R10及びR11は、各々、同一または異なって、C1−C6アルキルである 。);及び −式(E)で示される基: (式中、sは0または1であり、各rは、同一または異なって、1,2または3 であり、Lは上記で定義した式(1)の複素環基である。)から選ばれるもので あり; 及び、R2は水素または上記で定義した式−COR3で示される基である。但し、 R1及びR2の一方が水素である場合は、他方は水素ではない。) 2.R1が水素であり、及びR2が請求項1で定義される式−COR3の基(式中 、R3は式Aの基である。)であ る、請求項1記載の化合物。 3.R2が水素であり、及びR1が請求項1で定義される式−COR3の基〔式中 、R3は式(A)の基,式(B)の基(式中、Zはエテニルまたは2つのC1−C6 アルコキシ基で置換されたフェニルである。),または式(C)の基(式中、 R2はメチル,ピリミジニル若しくはフェニルである。)である。〕である請求 項1記載の化合物。 4.式(A)において、nが0であり及びmが2であるか、またはnが1であり 及びm=0,1,2若しくは3であるか、またはnが1であり及びmが0であり 、及び: (a)R4が、C1−C6アルキルであり、及びR5が、その末端のC原子が2つの 非置換フェニル基若しくはC1−C6アルコキシ基でジ置換された一つのフェニル 基で置換されたC1−C6アルキルであるか;または (b)R4及びR5が、それらの結合している窒素原子とともに、式(1)(式中 、R6及びR7は、共にH若しくは共にC1−C6アルコキシであるか、または一緒 にメチレンジオキシ基を形成する。);式(2)〔式中、YはOまたは−NR8 (R8はメチル,フェニル又はトリフルオロメチルフェニルである。)である。 〕;式 (3);及び式(4)で示される基から選択される複素環基を形成しているか、 のいずれかである、請求項1乃至3のいずれかに記載される化合物。 5.R2が水素であり、R1が請求項1で定義される式(D)又は(E)で示され る基である、請求項1記載の化合物。 6.次から選択される化合物。 1−(4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキ ソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンゾイル)−4−(2−ピリミジル)ピペ ラジン(9022) 1−(4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキ ソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンゾイル)−4−メチルピペラジン,ハイ ドロクロライド(9052) 1−(4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキ ソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンゾイル)−4−(4−メトキシフェニル )ピペ ラジン,ハイドロクロライド(9071)N −アリル−4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5− ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド(9070)N −(2−ジフェニルメチルメチルアミノエチル)−4−((3Z,6Z)−6 −ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチ ルベンズアミド,ハイドロクロライド(9076)N −(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリル)エチル)−4 −((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキソ−3− ピペラジニリデン)メチルベンズアミド,ハイドロクロライド(9116)N −(3,4−ジメトキシフェネチル)−4−((3Z,6Z)−6−ベンジリ デン−1−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズア ミド(9117)N −(4−(4−フェニル−1−ピペラジニル)メチルフェニル)−4−((3 Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジ ニリデン)メチルベンズアミド,ハイドロクロライド(9104)N −(2−(4−メチル−1−ピペラジニル)エチル)−4−((3Z,6Z) −6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン) メチルベンズアミド(9007)N −(2−モルホリノエチル)−4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1 −メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド,ハ イドロクロライド(9053)N −(4−モルホリノフェニル)−4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン− 1−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド, ハイドロクロライド(9054)N −(4−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−β −カルボリン−2−イル)エチル)フェニル)−4−((3Z,6Z)−6−ベ ンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベ ンズアミド(9080)N −(4−(1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリン−2−イル)メチ ルフェニル)−4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5 −ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド(9096)N −(4−(2−(4−フェニル−1−ピペラジニル)エチル)フェニル)−4 −((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキソ−3− ピペラジニリデン)メチルベンズアミド(9103)N −(4−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリル)エチル )フェニル)−4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5 −ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド(9065)N −(4−(2−(4−(3−トリフルオロメチルフェニル)−1−ピペラジニ ル)エチル)フェニル)−4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチ ル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド(9049 )N −(4−(2−(4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロキシピペリジノ) エチル)フェニル)−4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル− 2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド(9079)N −(4−(2−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2− イソキノリル)エチル)フェニル)−4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン −1−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド (9006)N −(2−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキ ノリル)エチル)−4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2 ,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド (9008)N −(4−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキ ノリル)メチルフェニル)−4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メ チル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド,ハイド ロクロライド(9064) (3Z,6Z)−6−ベンジリデン−3−(4−(3−ジメチルアミノ−2−ヒ ドロキシプロポキシ)ベンジリデン)−1−メチル−2,5−ピペラジンジオン (9023) (3Z,6Z)−6−ベンジリデン−3−(4−(2−(6,7−ジメトキシ− 1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリル)エチル)ベンジリデン)− 1−メチル−2,5−ピペラジンジオン(9115)N −(4−(2−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2− イソキノリル)エチル)フェニル)−3−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン −1−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メ チルベンズアミド,ハイドロクロライド(9051)N −(4−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキ ノリル)メチルフェニル)−3−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メ チル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド(912 8)N −(2−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキ ノリル)エチル)−3−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2 ,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド(9136)N −(2−(3,4−ジメトキシフェネチル)メチルアミノ)エチル)−3−( (3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペ ラジニリデン)メチルベンズアミド(9137)N −(4−(2−(3,4−ジメトキシフェネチル)メチルアミノ)エチル)フ ェニル)−3−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジ オキソ− 3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミド(9138)N −(4−(2−(4−フェニル−1−ピペラジニル)エチル)フェニル)−3 −((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキソ−3− ピペラジニリデン)メチルベンズアミド(9083)N −(4−(3−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2− イソキノリル)プロピル)フェニル)−3−((3Z,6Z)−6−ベンジリデ ン−1−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンズアミ ド,ハイドロクロライド(9161)N −(2−(2,2−ジフェニルエチル)メチルアミノエチル)−3−((3Z ,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキソ−3−ピペラジニ リデン)メチルベンズアミド(9163) (3Z,6Z)−6−ベンジリデン−3−(4−(4−(2−(6,7−ジメト キシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリル)エチル)ベンジルオ キシ)ベンジリデン)−1−メチル−2,5−ピペラジンジオ ン(9176) (3Z,6Z)−6−ベンジリデン−3−(3−(4−(2−(6,7−ジメト キシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリル)エチル)ベンジルオ キシ)ベンジリデン)−1−メチル−2,5−ピペラジンジオン(9177)N −(4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキ ソ−3−ピペラジニリデン)メチルフェニル)−4−(2−(6,7−ジメトキ シ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリル)エチル)ベンズアミド (9190) 1−(4−((3Z,6Z)−6−ベンジリデン−1−メチル−2,5−ジオキ ソ−3−ピペラジニリデン)メチルベンゾイル)−4−(6,7−ジメトキシ− 1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリル)メチルピペリジン(9200) 7.薬学上または獣医学上許容される担体または希釈剤、及び有効主成分として 請求項1乃至6のいずれかに記載 される化合物を含有する、薬学上または獣医学上の組成物。 8.塩基の存在下、有機溶媒中で、1−アセチル−3−ベンジリデン−4−メチ ル−2,5−ビペラジンジオンを、式(III): (式中、R1及びR2は請求項1の定義の通り。) のアルデヒドで処理し、;及び、所望により、得られる化合物をその薬学上許容 される塩に変換することを含む、請求項1記載の化合物の製造方法。 9.多薬剤耐性のモジュレーターとして用いられる、請求項1乃至6のいずれか に記載の化合物。 10.多薬剤耐性のモジュレーターとして用いられる医薬品の製造における、請 求項1乃至6のいずれかに記載される化合物の使用。
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