JPH1036575A - エマルジョン組成物 - Google Patents

エマルジョン組成物

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JPH1036575A
JPH1036575A JP21329196A JP21329196A JPH1036575A JP H1036575 A JPH1036575 A JP H1036575A JP 21329196 A JP21329196 A JP 21329196A JP 21329196 A JP21329196 A JP 21329196A JP H1036575 A JPH1036575 A JP H1036575A
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isobutylene
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Hiroshi Fujisawa
博 藤沢
Masafumi Sakaguchi
雅史 坂口
Junji Takase
純治 高瀬
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この出願発明は、ポリイソブチレンのエマル
ジョンのような飽和炭化水素系重合体の水分散性組成物
であって架橋硬化しうる組成物を提供することを目的と
する。 【解決手段】 この出願発明は、ケイ素原子に結合した
水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形
成することにより架橋しうる珪素含有基を有する飽和炭
化水素系重合体を水中に分散させた組成物に関し、とく
に、(CH3 O)3 Si− のようなケイ素基を有する
ポリイソブチレンのエマルジョンに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 この出願発明は、例えば建
築物、自動車、家電製品、プラスティックなどに対する
各種コーティング剤、各種繊維処理剤等として好適に使
用可能な分散型組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】 末端に加水分解性シリル基を有するイ
ソブチレン系重合体の硬化物は、高いガスバリアー性、
良好な耐候性、高い電気絶縁性を示すことが明らかにな
っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 しかし、これらの物
質をコーティング剤又は繊維処理剤として用いた場合、
均一でなおかつ薄い塗膜を得ることは困難であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】 この出願発明者らは、
上記の課題を解決するため、鋭意検討を重ねた結果、イ
ソブチレン系重合体をエマルジョン化することにより、
均一で薄い塗膜を得ることに成功し、この出願発明を完
成した。すなわち、この出願発明は、ケイ素原子に結合
した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合
を形成することにより架橋しうるケイ素含有基を少なく
とも1個有する飽和炭化水素系重合体を含有する架橋型
水分散性組成物に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】 この出願発明は、ケイ素原子に
結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン
結合を形成することにより架橋しうるケイ素含有基、
(すなわち反応性ケイ素基、)を少なくとも1個有する
飽和炭化水素系重合体(以下、飽和炭化水素系重合体A
という。)が使用される。この出願発明において用いら
れる上記反応性ケイ素基はよく知られた官能基であり、
その代表例としては、一般式(1):
【0006】
【化3】
【0007】〔式中、R1およびR2はいずれも炭素数1
〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭
素数7〜20のアラルキル基またはR3 3SiO−(R3
は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であり、3個のR
3は同じか異なる)で示されるトリオルガノシロキシ基
であり、R1またはR2が2個以上存在するとき、それら
は同じか異なる。Xは水酸基または加水分解性基であ
り、2個以上存在するとき、それらは同じか異なる。a
は0〜3の整数、bは0〜2の整数、ただし、a+Σb
≧1。また、m個の
【0008】
【化4】
【0009】におけるbは同じか異なる。mは0〜19
の整数。〕で表される基を挙げることができる。
【0010】一般式(1)の加水分解性基としては、特
に限定されるものではなく、従来既知の加水分解性基で
よいが、例えば、水素原子、アルコキシ基、アシルオキ
シ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノ
オキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等を挙げ
ることができる。これらのうちでは、加水分解性が温和
で、取り扱いやすいという点から、メトキシ基、エトキ
シ基などのアルコキシ基が特に好ましい。
【0011】この加水分解性基や水酸基は、1個のケイ
素原子に1〜3個の範囲で結合することができ、(a+
Σb)は1〜5の範囲であることが好ましい。加水分解
性基や水酸基が反応性ケイ素基中に2個以上結合する場
合には、それらは同じであっても、異なっていてもよ
い。この反応性ケイ素基を形成するケイ素原子は1個で
もよく、2個以上であってもよいが、シロキサン結合等
により連結されたケイ素原子の場合には、20個以下の
ものが好ましい。特に、一般式(2):
【0012】
【化5】
【0013】(式中、R2、Xおよびaは前記と同じで
ある。)で表される反応性ケイ素基が入手容易であるの
で好ましい。
【0014】また、上記一般式(1)、(2)における
1およびR2としては、たとえばメチル基、エチル基な
どのアルキル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキ
ル基、フェニル基などのアリール基、ベンジル基などの
アラルキル基や、R3がメチル基、フェニル基などであ
るR3 3SiOーで示されるトリオルガノシロキシ基等が
あげられ(好ましく)、R1やR2としてはメチル基が特
に好ましい。反応性ケイ素基は、飽和炭化水素系重合体
の1分子中に少なくとも1個、好ましくは1.1〜5個
存在する。分子中に含まれる反応性ケイ素基の数が1個
未満になると、硬化性が不充分になり、良好なゴム弾性
挙動を発現し難くなることがある。
【0015】反応性ケイ素基は、飽和炭化水素系重合体
分子鎖の末端に存在していても、内部に存在していても
よいが、両方に存在していてもよい。反応性ケイ素基が
分子鎖末端に存在する場合には、最終的に形成される硬
化物に含まれる飽和炭化水素系重合体成分の有効網目鎖
量が多くなるため、高強度で高伸びのゴム状硬化物が得
られやすくなる等の点から特に好ましい。また、これら
反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系重合体は単独で
使用しても、2種以上併用して使用してもよい。
【0016】この出願発明において用いられる飽和炭化
水素系重合体Aは、(1)エチレン、プロピレン、1−
ブテン、イソブチレンなどのような炭素数1〜6のオレ
フィン系化合物を主モノマーとして重合させる方法、
(2)ブタジエン、イソプレンなどのようなジエン系化
合物を単独重合させたり、上記オレフィン系化合物とジ
エン系化合物とを共重合させたりした後水素添加する方
法、などの方法により製造することができるが、末端に
官能基を導入しやすい、分子量制御しやすい、末端官能
基の数を多くすることができるなどの点から、イソブチ
レン系重合体や水添ポリブタジエン系重合体あるいは水
添ポリイソプレン系重合体であることが好ましく、イソ
ブチレン系重合体がとくに好ましい。このうち、イソブ
チレン系重合体については、単量体単位のすべてがイソ
ブチレン単位から形成されていてもよいが、イソブチレ
ンと共重合性を有する単量体単位を含有してもよい。そ
のような単量体単位の含有量は、イソブチレン系重合体
中の50%(重量%、以下同様)以下が好ましく、30
%以下が更に好ましく、10%以下が特に好ましくい。
【0017】このような単量体成分としては、例えば炭
素数4〜12のオレフィン、ビニルエ−テル、芳香族ビ
ニル化合物、ビニルシラン類、アリルシラン類等が挙げ
られる。このような共重合体成分(単量体成分)として
は、例えば1−ブテン、2−ブテン、2−メチル−1−
ブテン、3−メチル−1−ブテン、ペンテン、4−メチ
ル−1−ペンテン、ヘキセン、ビニルシクロヘキサン、
メチルビニルエ−テル、エチルビニルエ−テル、イソブ
チルビニルエ−テル、スチレン、α−メチルスチレン、
ジメチルスチレン、p−t−ブトキシスチレン、p−ヘ
キセニルオキシスチレン、p−アリロキシスチレン、p
−ヒドロキシスチレン、β−ピネン、インデン、ビニル
ジメチルメトキシシラン、ビニルトリメチルシラン、ジ
ビニルジメトキシシラン、ジビニルジメチルシラン、
1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシ
ロキサン、トリビニルメチルシラン、テトラビニルシラ
ン、アリルジメチルメトキシシラン、アリルトリメチル
シラン、ジアリルジメトキシシラン、ジアリルジメチル
シラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジ
メトキシシラン等が挙げられる。
【0018】イソブチレンと共重合性を有する単量体と
して、ビニルシラン類やアリルシラン類を使用すると、
ケイ素含有量が増加しシランカップリング剤として作用
しうる基が多くなり、得られる組成物の接着性が向上す
る。
【0019】水添ポリブタジエン系重合体や他の飽和炭
化水素系重合体においても、上記イソブチレン系重合体
の場合と同様に、主成分となる単量体単位の他に、他の
単量体単位を含有させてもよい。
【0020】また、この出願発明の飽和炭化水素系重合
体Aには、この出願発明の目的が達成される範囲でブタ
ジエン、イソプレン、1,13−テトラデカジエン、
1,9−デカジエン、1,5−ヘキサジエンのようなポ
リエン化合物などの重合後2重結合の残るような単量体
単位を少量、好ましくは10%以下、さらには5%以
下、特には1%以下の範囲で含有させてもよい。
【0021】飽和炭化水素系重合体Aは、イソブチレン
系重合体、水添ポリイソプレンまたは水添ポリブタジエ
ン系重合体が好ましく、数平均分子量は、500〜10
0000程度であるのが好ましく、500〜40000
がさらに好ましく、1000〜40000程度の液状
物、流動性を有するものであるのが取り扱いやすさなど
の点から特に好ましい。また、分子量分布(Mw/M
n)に関しては、同一分子量における粘度が低くなると
いう点で分子量分布が狭いほど好ましい。
【0022】反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系重
合体の製造方法について、特にイソブチレン系重合体お
よび水添ポリブタジエン系重合体の場合を例として説明
する。反応性ケイ素基を有するイソブチレン系重合体の
うち、分子末端に反応性ケイ素基を有するイソブチレン
系重合体は、イニファー法と呼ばれる重合法(イニファ
ーと呼ばれる開始剤と連鎖移動剤を兼用する特定の化合
物を用いるカチオン重合法)で得られた末端官能型、好
ましくは全末端官能型イソブチレン系重合体を用いて製
造することができる。
【0023】イニファー法では主に末端にハロゲン原子
を有する重合体が得られるが、このハロゲン原子の反応
性を利用して反応性ケイ素基を導入することができる。
例えば、この重合体の脱ハロゲン化水素反応や特開昭6
3−105005号公報に記載されているような不飽和
シラン化合物を用いた重合体への不飽和基導入反応等に
より末端に不飽和基を有するポリイソブチレンを得た
後、一般式(3)で表されるヒドロシラン化合物(この
化合物は一般式(1)で表される基に水素原子が結合し
た化合物である。)、好ましくは、一般式(4)で示さ
れる化合物を白金触媒を用いてヒドロシリル化反応と呼
ばれる付加反応をさせることにより反応性ケイ素基を重
合体に導入する方法があげられる。
【0024】
【化6】
【0025】(式中、R1、R2、X,aおよびbは前記
と同じである。)
【0026】
【化7】
【0027】(式中、R2、Xおよびaは前記と同じで
ある。)
【0028】この一般式(3)で表されるヒドロシラン
化合物の具体例としては、例えば、トリクロロシラン、
メチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、フェニ
ルジクロロシラン等のハロゲン化シラン類;トリメトキ
シシラン、トリエトキシシラン、メチルジエトキシシラ
ン、メチルジメトキシシラン、フェニルジメトキシシラ
ン等のアルコキシシラン類;メチルジアセトキシシラ
ン、フェニルジアセトキシシラン等のアシロキシシラン
類;ビス(ジメチルケトキシメート)メチルシラン、ビ
ス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシラン等の
ケトキシメートシラン類等が挙げられるが、これらに限
定されるものではない。これらのうち、特にアルコキシ
シラン類が好ましい。このような製造法の例は、特開昭
63−6003号、同63−6041号、同63−25
4149号、同64−22904号、同64−3840
7号の各明細書等に記載されている。
【0029】また、分子内に反応性ケイ素基を有するイ
ソブチレン系重合体は、イソブチレンを主体とする単量
体中に、反応性ケイ素基を有するビニルシラン類やアリ
ルシラン類を添加し、共重合させることによって製造さ
れる。
【0030】さらに、分子内部および分子末端の両方に
反応性ケイ素基を有するイソブチレン系重合体は、上記
分子末端に反応性ケイ素基を有するイソブチレン系重合
体を製造する際の重合にあたって、主成分であるイソブ
チレン単量体以外に反応性ケイ素基を有するビニルシラ
ン類やアリルシラン類等を共重合させた後、末端に反応
性ケイ素基を導入することによって製造することができ
る。
【0031】この反応性ケイ素基を有するビニルシラン
類やアリルシラン類等の具体例としては、例えば、ビニ
ルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビ
ニルジメチルクロロシラン、ビニルジメチルメトキシシ
ラン、ジビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシ
ラン、アリルトリクロロシラン、アリルメチルジクロロ
シラン、アリルジメチルクロロシラン、アリルジメチル
ジメトキシシラン、ジアリルジクロロシラン、ジアリル
ジメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
【0032】水添ポリブタジエン系重合体の製造法につ
いては、例えば、末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系
重合体の水酸基を−ONaや−OKなどのオキシメタル
基にした後、一般式: CH2=CH−R4−Y (式中、Yは塩素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原
子、R4は−R5−、−R5−OC(=O)−または−R5
−C(=O)−(R5は炭素数1〜20の2価の炭化水
素基で、好ましい具体例としてはアルキレン基、シクロ
アルキレン基、アリレ−ン基、アラルキレン基が挙げら
れる)で示される2価の有機基で、−CH2−、−p−
6−C64−CH2−(R6は炭素数1〜10の炭化水
素基)より選ばれた2価の基が特に好ましい。)で示さ
れる不飽和基含有有機ハロゲン化合物を反応させること
により、末端オレフィン基を有する水添ポリブタジエン
系重合体(以下、末端オレフィン水添ポリブタジエン系
重合体ともいう)をまず製造する。
【0033】末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合
体の末端水酸基をオキシメタル基にする方法としては、
Na、Kなどのアルカリ金属;NaHなどの金属水素化
物;NaOCH3 などの金属アルコキシド;NaOH、
KOHなどの苛性アルカリなどと反応させる方法が挙げ
られる。
【0034】上記方法において、出発原料として使用し
た末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合体とほぼ同
じ分子量をもつ末端オレフィン水添ポリブタジエン系重
合体が得られるが、より高分子量の重合体を得たい場合
には、不飽和基含有有機ハロゲン化合物を反応させる前
に、塩化メチレン、ビス(クロロメチル)ベンゼン、ビ
ス(クロロメチル)エーテルなどの、1分子中にハロゲ
ン原子を2個以上含む多価有機ハロゲン化合物と反応さ
せれば分子量を増大させることができ、その後不飽和基
含有有機ハロゲン化合物と反応させれば、より高分子量
でかつ末端にオレフィン基を有する水添ポリブタジエン
系重合体を得ることができる。
【0035】不飽和基含有有機ハロゲン化合物の具体例
としては、例えばアリルクロライド、アリルブロマイ
ド、ビニル(クロロメチル)ベンゼン、アリル(クロロ
メチル)ベンゼン、アリル(ブロモメチル)ベンゼン、
アリル(クロロメチル)エーテル、アリル(クロロメト
キシ)ベンゼン、1−ブテニル(クロロメチル)エーテ
ル、1−ヘキセニル(クロロメトキシ)ベンゼン、アリ
ルオキシ(クロロメチル)ベンゼンなどが挙げられる
が、それらに限定されるものではない。これらのうちで
は安価で、かつ容易に反応するなどの理由からアリルク
ロライドが好ましい。末端オレフィン水添ポリブタジエ
ン系重合体への反応性ケイ素基の導入は、分子末端に反
応性ケイ素基を有するイソブチレン系重合体の場合と同
様に、前記したヒドロシリル化反応により達成すること
ができる。
【0036】この出願発明の水分散性組成物を製造する
には、必要に応じて乳化剤として界面活性剤等を使用す
ることができる。界面活性剤としては、カルボン酸塩、
スルホン酸塩、硫酸エステル類、リン酸エステル類、あ
るいはこれらの塩類等、具体的にはラウリル硫酸ナトリ
ウム等の脂肪族硫酸エステル類、ドデシルベンゼンスル
ホン酸等の脂肪族炭化水素基置換ベンゼンスルホン酸、
脂肪族炭化水素基置換ナフタレンスルホン酸、ポリエチ
レングリコール硫酸エステル塩、ラウリルリン酸塩、等
が例示される。
【0037】また、この出願発明における乳化剤として
は、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、ベン
ザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム
塩、イミダゾリニウム塩、あるいはリン酸カルシウム類
を用いることも可能である。また、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエーテル、等の非イオン系乳化剤あるいはふっ素系乳
化剤を用いることも可能である。
【0038】また、この出願発明においては、必要に応
じて有機溶剤を用いることも可能である。有機溶剤とし
ては、通常、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘ
キサン、メチルシクロヘキサン、トルエン、キシレン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジブチ
ルエーテル、酢酸エチル、酢酸ブチル等を使用するが、
これらの中でもシクロヘキサン、トルエン、酢酸ブチル
等が好ましい。
【0039】また、この出願発明においては、可塑剤を
用いることも可能である。可塑剤とは流動特性を調整
し、作業性をよくするためのものであり、一般的に使用
されている可塑剤が使用できるが、飽和炭化水素系重合
体と相溶性のよいものが好ましい。相溶性のよい可塑剤
の具体例としては、例えばポリブテン、水添ポリブテ
ン、α−メチルスチレンオリゴマ−、液状ポリブタジエ
ン、水添液状ポリブタジエン、パラフィン油、ナフテン
油、アタクチックポリプロピレン等が挙げられるが、そ
の中でも好ましくは不飽和結合を含まない水添ポリブテ
ン、水添液状ポリブタジエン、パラフィン油、ナフテン
油、アタクチックポリプロピレンなどの炭化水素系化合
物類が好ましい。これらの可塑剤は、単独で使用しても
よく、また、2種以上を併用してもよい。さらに単独で
は相溶性が悪い可塑剤についても、上記炭化水素系化合
物類との併用により相溶性を良好にすれば使用できる。
【0040】この出願発明においては、シラノール縮合
触媒を使用してもよい。シラノール縮合触媒の具体例と
しては、例えば、テトラブチルチタネート、テトラプロ
ピルチタネート等のチタン酸エステル類;ジブチル錫ジ
ウラレート、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫ジアセ
テート、オクチル酸錫、ナフテン酸錫等の錫カルボン酸
塩類;ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反
応物;ジブチル錫ジアセチルアセトナート;アルミニウ
ムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエ
チルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウム
エチルアセトアセテート等の有機アルミニウム化合物
類;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、チタン
テトラアセチルアセトナート等のキレート化合物類;オ
クチル酸鉛;ブチルアミン、オクチルアミン、ラウリル
アミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレント
リアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、
シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミ
ノプロピルアミン、キシリレンジアミン、トリエチレン
ジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,
4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、
モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−4−
メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ(5,
4,0)ウンデセン−7(DBU)等のアミン系化合
物、あるいはこれらのアミン系化合物のカルボン酸等と
の塩;過剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低分
子量ポリアミド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合
物との反応生成物;γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン等のアミノ基を有するシランカップリ
ング剤;等のシラノール複合触媒、さらには他の酸性触
媒、塩基性触媒等の公知のシラノール縮合触媒等が例示
できる。
【0041】これらの触媒は、単独で使用してもよく、
2種以上併用してもよい。シラノール縮合触媒の配合量
は、成分である飽和炭化水素系重合体A、100重量部
に対して0.1〜20重量部程度が好ましく、1〜10
重量部が更に好ましい。
【0042】この出願発明において、水分散性組成物中
の水の量は、通常、反応性ケイ素基を有する飽和炭化水
素系重合体A、100部にたいして25〜1500部使
用するが、100〜1000部使用するのがより好まし
い。
【0043】この出願発明の架橋水分散性組成物の調製
方法は、特に制限はないが、調製の際には攪拌をおこな
うことが望ましい。攪拌の際には、ホモジナイザー、ホ
モミキサー、ロール、ニーダー等を使用することができ
る。この出願発明の架橋型水分散性組成物は種々の用途
に使用できる。特に好ましいものは、コーティング剤又
は繊維処理剤である。
【0044】
【実施例】
製造例1 飽和炭化水素系重合体Aの製造 1Lの耐圧ガラス製オートクレーブに一般式(5):
【0045】
【化8】
【0046】で示される化合物(P−DCC)7.5m
moleを入れ、攪拌用羽根、三方コック及び真空ライ
ンを取り付けた後、内部を窒素置換した。その後、三方
コックの一方から窒素を流しながら、注射器を用いてオ
−トクレ−ブにモレキュラ−シ−ブ処理によって乾燥さ
せた溶媒、トルエン330mL、ヘキサン141mLを
導入した。次いで添加剤α−ピコリン3.0mmolを
添加した。次に、酸化バリウムを充填したカラムを通過
させることにより脱水したイソブチレンが113g入っ
ているニ−ドルバルブ付耐圧ガラス製液化ガス採取管を
三方コックに接続した後、容器本体を−70℃のドライ
アイスーアセトンバスに浸積し、重合器内部を攪拌しな
がら1時間冷却した。冷却後、真空ラインにより内部を
減圧した後、ニ−ドルバルブを開け、イソブチレンを耐
圧ガラス製液化ガス採取管から重合容器に導入した。そ
の後三方コックの一方から窒素を流すことにより常圧に
戻した。次に、重合容器内が−70℃で安定しているこ
とを確認し、TiCl4 7.18g(3.8mmol)
を注射器を用いて三方コックから添加して重合を開始さ
せ、2時間経過した時点で、アリルトリメチルシラン
2.57g(22.5mmole)を添加した。さらに
1時間反応させた後、反応混合物を水に注ぎ込むことに
より触媒を失活させた。次に有機層を純水により3回洗
浄した後分液し、溶剤を減圧留去することにより、アリ
ル基末端のイソブチレンポリマ−を得た。次いで、こう
して得られたアリル基末端のイソブチレンポリマ−10
0gを、n−ヘプタン50mLに溶解し、約70℃まで
昇温した後、メチルジメトキシシラン1.2[eq./
アリル基]、白金(ビニルシロキサン)錯体1×10-4
[eq./アリル基]を添加し、ヒドロシリル化反応を
行った。FT−IRにより反応追跡を行い、約4時間で
1640cm-1のオレフィン由来の吸収が消失したのを
確認し、反応を停止した。反応溶液を減圧濃縮すること
により、次の構造を有すると考えられる、目的とする両
末端に反応性ケイ素を有するイソブチレンポリマーが得
られた。
【0047】
【化9】
【0048】こうして得られたポリマ−の収量より収率
を算出するとともに、Mn及びMw/MnをGPC法に
より、また、末端構造を300MHz1H−NMR分析
により各構造に帰属するプロトン(開始剤由来のプロト
ン:6.5〜7.5ppm、ポリマ−末端由来のケイ素
原子に結合したメチルプロトン:0.0〜0.1ppm
及びメトキシプロトン:3.5〜3.4)の共鳴信号の
強度を測定、比較することにより求めた。ポリマーの分
析値は、Mn=17500(但し、ポリスチレン換算
値)、Mn/Mw=1.30、Fn(シリル)=2.0
0であった(Fn(シリル)はNMR分析により求めた
重合体におけるシリル基の当量数と開始剤に基因する基
の当量数の比であり、イソブチレンポリマー1分子当た
りの末端シリル官能基の個数を示す指標と考えられ
る)。
【0049】実施例1〜3 製造例1で得られたイソブチレン系重合体の有機溶剤溶
液あるいは可塑剤溶液、水、界面活性剤、および必要に
応じてシラノール縮合触媒を表に示す割合で仕込み、ホ
モジナイザーを用いて25℃で攪拌し、水分散性組成物
を得た。
【0050】 表 実施例1 実施例2 実施例3 重合体部数 100 100 100 溶剤種 シクロヘキサン トルエン ホ゜リフ゛テン0H 溶剤部数 300 300 300 水部数 500 500 500 乳化剤種 ラウリル硫酸ナトリウム ラウリル硫酸ナトリウム リン酸カルシウム 乳化剤部数 2 2 2 シラノール縮合触媒種 ナシ ナシ U−220 縮合触媒部数 − − 2 ポリブテンOH:出光石油化学製可塑剤 U−220:日東化成製硬化剤
【0051】実施例4 実施例1〜3で得られた架橋型水分散性組成物をステン
レス鋼板に塗布した後、50℃のオーブンで3日間養生
し、均質な塗膜を得た。
【0052】
【発明の効果】この出願発明の方法により、均一で薄い
塗膜を与えるエマルジョンを得ることができるので、建
築物、自動車、家電製品、プラスティックなどに対する
各種コーティング剤、各種繊維処理剤等として好適に使
用することができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケイ素原子に結合した水酸基または加水
    分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより
    架橋しうるケイ素含有基を少なくとも1個有する飽和炭
    化水素系重合体を含有することを特徴とする架橋型水分
    散性組成物。
  2. 【請求項2】 シロキサン結合を形成することにより架
    橋しうるケイ素含有基が一般式(1) 【化1】 〔式中、R1およびR2はいずれも炭素数1〜20のアル
    キル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20
    のアラルキル基またはR3 3SiO−(R3は炭素数1〜
    20の1価の炭化水素基であり、3個のR3は同じか異
    なる)で示されるトリオルガノシロキシ基であり、R1
    またはR2が2個以上存在するとき、それらは同じか異
    なる。Xは水酸基または加水分解性基であり、2個以上
    存在するとき、それらは同じか異なる。aは0〜3の整
    数、bは0〜2の整数、ただし、a+Σb≧1。また、
    m個の 【化2】 におけるbは同じか異なる。mは0〜19の整数。〕で
    表される基であることを特徴とする請求項1に記載の架
    橋型水分散性組成物。
  3. 【請求項3】 加水分解性基が、水素原子、アルコキシ
    基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、ア
    ミド基、アミノオキシ基、メルカプト基またはアルケニ
    ルオキシ基であることを特徴とする請求項1または2に
    記載の架橋型水分散性組成物。
  4. 【請求項4】 加水分解性基が、アルコキシ基であるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の架橋型水分散
    性組成物。
  5. 【請求項5】 飽和炭化水素系重合体が、イソブチレン
    系重合体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    かに記載の架橋型水分散性組成物。
  6. 【請求項6】 乳化剤を含有することを特徴とする請求
    項1〜5のいずれかに記載の架橋型水分散性組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の組成物
    よりなるコーティング剤又は繊維処理剤。
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