JP2001262040A - プライマー組成物および接着方法 - Google Patents

プライマー組成物および接着方法

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JP2001262040A
JP2001262040A JP2000071764A JP2000071764A JP2001262040A JP 2001262040 A JP2001262040 A JP 2001262040A JP 2000071764 A JP2000071764 A JP 2000071764A JP 2000071764 A JP2000071764 A JP 2000071764A JP 2001262040 A JP2001262040 A JP 2001262040A
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JP2000071764A
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Toshihiko Okamoto
敏彦 岡本
Junji Takase
純治 高瀬
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 難接着塗装金属基材や多孔質基材への接着性
の良好なプライマー組成物および接着方法を供するこ
と。 【解決手段】 ケイ素原子に結合した水酸基または加水
分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより
架橋し得るケイ素含有基を少なくとも1個有するポリブ
タジエン系重合体を含有することを特徴とするプライマ
ー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プライマー組成物
および接着方法に関する。更に詳しくは、ケイ素原子に
結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン
結合を形成することにより架橋し得るケイ素含有基(以
下、「反応性ケイ素基」という。)を有する飽和炭化水
素系重合体を主成分として含有するシーリング材(特に
イソブチレン系重合体を主鎖骨格とするイソブチレン系
シーリング材)に有効なプライマー組成物および接着方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】弾性シーリング材は、近年、建築物・自
動車両等に幅広く使用されるようになってきている。シ
ーリング材は、各種部材間の接合部や隙間に充填し、水
密・気密を付与する目的で使用されている材料である。
従って、目地部や窓枠周り等を構成する各種基材、すな
わち、ガラス、セラミックス、金属、セメント、モルタ
ル等の無機材料やプラスチック等の有機材料(以下、こ
れらをまとめて「基材」という。)に対して良好な接着
性を示す必要がある。しかし、シーリング材自身の接着
性は不十分なことが多く、プライマーの使用が多くの場
合必須となっている。
【0003】一般建築物の内外装の目地部に適用される
シーリング材として、シリコーン系、変性シリコーン
系、ポリサルファイド系およびポリウレタン系等が良く
知られている。これらのシーリング材は、目地の種類
(基材の種類も含めて)別に適切なシーリング材を選ん
で使う「適材適所」の考え方に基づいて使い分けられて
おり、それぞれのシーリング材に適合する専用プライマ
ーが開発されている。
【0004】一方、反応性ケイ素基を含有するイソブチ
レン系重合体を主鎖骨格とするイソブチレン系シーリン
グ材が最近開発された。このイソブチレン系シーリング
材は、動的追従性、耐熱性、耐候性、耐水性、塗装性に
優れ、目地周辺を汚染しない等の特徴を有し、万能シー
リング材としての性能を有している。このイソブチレン
系シーリング材に有効なプライマーとして、反応性ケイ
素基を有する飽和炭化水素系重合体を含有するプライマ
ー組成物が特開平11−343429号公報に開示され
ているが、このプライマーを用いた場合にも、コンクリ
ートやモルタルなどの多孔質基材や、アクリル塗料を塗
装した難接着金属基材などに対する接着性は十分なレベ
ルに至っていないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、難接着塗装
金属基材や多孔質基材などの各種被着体への接着性の良
好なプライマー組成物を提供することを目的とし、特に
反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系重合体を主成分
とするシーリング材と各種基材を良好に接着させるため
のプライマー組成物および接着方法を提供することを目
的とする。
【0006】
【問題点を解決する為の手段】本発明者等は、このよう
な問題を解決するために鋭意検討した結果、反応性ケイ
素基を有するポリブタジエン系重合体を含有するプライ
マー組成物によって、その目的を達成しうることを見出
して、本発明を完成させた。
【0007】すなわち、本発明は、(A)ケイ素原子に
結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン
結合を形成することにより架橋し得るケイ素含有基を少
なくとも1個有するポリブタジエン系重合体を含有する
ことを特徴とするプライマー組成物に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。
【0009】本発明に用いられる(A)成分の反応性ケ
イ素基を有するポリブタジエン系重合体は本発明の特徴
となる成分であり、ガラスや金属などの各種基材に対す
る密着性が良好で、ガラス越しの耐候接着性に優れ、難
接着塗装金属基材や多孔質基材への接着性の良好な被膜
を形成する成分として機能する。また、イソブチレン系
シーリング材等の極性の低いシーリング材とも馴染みが
良い被膜を形成する成分として機能する。
【0010】反応性ケイ素基としては、一般式(1)、
【0011】
【化2】 (式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、炭素数1
〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭
素数7〜20のアラルキル基または(R’)3SiO−
(R’は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の置換ある
いは非置換の炭化水素基である)で示されるトリオルガ
ノシロキシ基である。また、Xは、それぞれ独立に、水
酸基または加水分解性基である。さらに、aは0、1、
2、3のいずれかであり、bは0、1、2のいずれかで
あり、aとbとが同時に0になることはない。また、m
は0または1〜19の整数である)で表される基があげ
られる。
【0012】加水分解性基としては、たとえば、水素原
子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケ
トキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ
基、メルカプト基、アルケニルオキシ基などの一般に使
用されている基があげられる。
【0013】これらのうちでは、アルコキシ基、アミド
基、アミノオキシ基が好ましいが、加水分解性がマイル
ドで取り扱い易いという点から、アルコキシ基がとくに
好ましい。
【0014】加水分解性基や水酸基は、1個のケイ素原
子に1〜3個の範囲で結合することができ、(a+Σ
b)は1〜5個の範囲が好ましい。加水分解性基や水酸
基が反応性ケイ素基中に2個以上結合する場合には、そ
れらは同じであってもよいし、異なってもよい。
【0015】反応性ケイ素基を形成するケイ素原子は1
個以上であるが、シロキサン結合などにより連結された
ケイ素原子の場合には、20個以下であることが好まし
い。
【0016】とくに、一般式(2)
【0017】
【化3】 (式中、R2、X、aは前記と同じ)で表される反応性
ケイ素基が、入手が容易であるので好ましい。
【0018】前記ポリブタジエン系重合体は、例えば、
ブタジエンのラジカル重合や、金属ナトリウム錯体触媒
によるアニオン重合、および、いわゆるチーグラー(Z
iegler)触媒により製造されるポリブタジエン系
重合体に、一般式(3)
【0019】
【化4】 (式中、R1、R2、X、aおよびbは前記と同じであ
る。)で表されるヒドロシラン化合物(この化合物は一
般式(1)で表される基に水素原子が結合した化合物で
ある。)、好ましくは、一般式(4)
【0020】
【化5】 (式中、R2、Xおよびaは前記と同じである。)で表
されるヒドロシラン化合物を白金触媒を用いてヒドロシ
リル化反応と呼ばれる付加反応をさせることにより得る
ことができる。ヒドロシラン化合物としては、たとえ
ば、トリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチ
ルクロロシラン、フェニルジクロロシランのようなハロ
ゲン化シラン類;トリメトキシシラン、トリエトキシシ
ラン、メチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラ
ン、フェニルジメトキシシランのようなアルコキシシラ
ン類;メチルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキ
シシランのようなアシロキシシラン類;ビス(ジメチル
ケトキシメート)メチルシラン、ビス(シクロヘキシル
ケトキシメート)メチルシランのようなケトキシメート
シラン類などがあげられるが、これらに限定されるもの
ではない。これらのうちではとくにハロゲン化シラン
類、アルコキシシラン類が好ましい。
【0021】該ポリブタジエン系重合体中の単位重量当
りの加水分解性シリル基のmol数(以下、「 Si当
量」という。)は、0.2mmol/g以上であること
が好ましく、0.5mmol/g以上であることがより
好ましく、1.0mmol/g以上であることが特に好
ましい。 Si当量がこの範囲を下回るとプライマー組
成物の接着性や皮膜形成性が十分でないことがある。
【0022】該ポリブタジエン系重合体の数平均分子量
は500〜50,000程度であるのが好ましく、とく
に1,000〜20,000程度の液状ないし流動性を
有するものが取扱いやすいなどの点から好ましい。
【0023】該ポリブタジエン系重合体は、1,2−結
合と1,4−結合がランダムに結合した分子構造を有す
るが、前記ヒドロシリル化反応は、1,2−結合により
生成する側鎖のビニル基に対して反応性が高い為、1,
2−結合の割合の高いポリブタジエン系重合体を用いる
のが好ましい。ポリブタジエン系重合体の1,2−結合
の割合は、10重量%以上が好ましく、30重量%以上
がより好ましく、50重量%以上が特に好ましい。具体
的には、日本石油化学(株)製の日石ポリブタジエンB
−3000や、日本曹達(株)製のNISSO−PB
B−2000等を用いることができる。また、ポリブタ
ジエン系重合体は、水酸基やカルボキシル基を導入した
ものを用いてもよく、アクリル変性、エポキシ化変性、
マレイン化変性したもの、一部水素添加したものを用い
てもよい。
【0024】本発明のプライマー組成物中の反応性ケイ
素基を有するポリブタジエン系重合体の含有率は1重量
%以上が好ましく、3重量%以上がより好ましく、5重
量%以上がとくに好ましい。特に本発明のプライマー組
成物をモルタルなどの多孔質の基材に対して用いる場合
には、多孔質基材からの水分の浸出防止のため被膜の膜
厚をより厚くする必要があり、該重合体の含有率は2重
量%以上が好ましく、5重量%以上がより好ましく、1
0重量%以上がとくに好ましい。
【0025】本発明に用いられる(B)成分の反応性ケ
イ素基を有する飽和炭化水素系重合体は、ガラスや金属
などの各種基材に対する密着性が良好で、ガラス越しの
耐候接着性に優れ、イソブチレン系シーリング材等の極
性の低いシーリング材とも馴染みが良い被膜を形成する
成分として機能する。
【0026】この反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素
系重合体は、芳香環以外の炭素ー炭素不飽和結合を実質
的に含有しない重合体であり、たとえば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、水素添加ポリ
ブタジエン、水素添加ポリイソプレンなどがあげられ
る。
【0027】反応性ケイ素基としては、(A)成分の反
応性ケイ素基を有するポリブタジエン系重合体の場合と
同様に、一般式(1)または一般式(2)で表される基
があげられる。
【0028】飽和炭化水素系重合体1分子中の反応性ケ
イ素基は1個以上であり、1.1〜5個あることが好ま
しい。分子中に含まれる反応性ケイ素基の数が1個未満
になると、硬化性が不充分になり、良好な被膜が得られ
なくなることがある。
【0029】反応性ケイ素基は、飽和炭化水素系重合体
分子鎖の末端あるいは内部にあってもよいし、また、両
方にあってもよい。とくに、反応性ケイ素基が分子末端
にあるときは、最終的に形成される硬化被膜に含まれる
飽和炭化水素系重合体成分の有効網目鎖量が多くなるた
め、高強度の被膜が得られやすくなるなどの点から好ま
しい。
【0030】また、これら反応性ケイ素基を有する飽和
炭化水素系重合体は単独あるいは2種以上併用すること
ができる。
【0031】本発明に用いる反応性ケイ素基を有する飽
和炭化水素系重合体の骨格をなす重合体は、(1)エチ
レン、プロピレン、1ーブテン、イソブチレンなどのよ
うな炭素数1〜6のオレフィン系化合物を主モノマーと
して重合させるか、(2)ブタジエン、イソプレンなど
のようなジエン系化合物を単独重合させ、あるいは、上
記オレフィン系化合物とを共重合させた後、水素添加す
るなどの方法により得ることができるが、イソブチレン
系重合体や水添ポリブタジエン系重合体は、末端に官能
基を導入しやすく、分子量を制御しやすく、また、末端
官能基の数を多くすることができるので好ましい。
【0032】イソブチレン系重合体は、単量体単位のす
べてがイソブチレン単位から形成されていてもよいし、
イソブチレンと共重合性を有する単量体単位をイソブチ
レン系重合体中の好ましくは50%以下(重量%、以下
同じ)、さらに好ましくは30%以下、とくに好ましく
は10%以下の範囲で含有してもよい。
【0033】このような単量体成分としては、たとえ
ば、炭素数4〜12のオレフィン、ビニルエーテル、芳
香族ビニル化合物、ビニルシラン類、アリルシラン類な
どがあげられる。このような共重合体成分としては、た
とえば1ーブテン、2ーブテン、2ーメチルー1ーブテ
ン、3ーメチルー1ーブテン、ペンテン、4ーメチルー
1ーペンテン、ヘキセン、ビニルシクロヘキセン、メチ
ルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチル
ビニルエーテル、スチレン、αーメチルスチレン、ジメ
チルスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレ
ン、βーピネン、インデン、ビニルトリクロロシラン、
ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシ
ラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリメチ
ルシラン、ジビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキ
シシラン、ジビニルジメチルシラン、1,3−ジビニル
ー1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、トリビ
ニルメチルシラン、テトラビニルシラン、アリルトリク
ロロシラン、アリルメチルジクロロシラン、アリルジメ
チルクロロシラン、アリルジメチルメトキシシラン、ア
リルトリメチルシラン、ジアリルジクロロシラン、ジア
リルジメトキシシラン、ジアリルジメチルシラン、γー
メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ
ーメタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラ
ンなどがあげられる。
【0034】また、イソブチレンと共重合性を有する単
量体として、ビニルシラン類やアリルシラン類を使用す
ると、ケイ素含有量が増加しシランカップリング剤とし
て作用しうる基が多くなり、得られるプライマー組成物
の接着性が向上する。
【0035】水添ポリブタジエン系重合体や他の飽和炭
化水素系重合体においても、上記イソブチレン系重合体
のばあいと同様に、主成分となる単量体単位の他に他の
単量体単位を含有させてもよい。
【0036】また、本発明に用いる反応性ケイ素基を有
する飽和炭化水素系重合体には、本発明の目的が達成さ
れる範囲で、ブタジエン、イソプレンなどのポリエン化
合物のような重合後2重結合の残るような単量体単位を
少量、好ましくは10重量%以下、さらには5重量%以
下、とくには1重量%以下の範囲で含有させてもよい。
【0037】飽和炭化水素系重合体、好ましくはイソブ
チレン系重合体または水添ポリブタジエン系重合体の数
平均分子量は500〜50,000程度であるのが好ま
しく、とくに1,000〜20,000程度の液状ない
し流動性を有するものが取扱いやすいなどの点から好ま
しい。
【0038】つぎに反応性ケイ素基を有する飽和炭化水
素系重合体の製法について説明する。
【0039】反応性ケイ素基を有するイソブチレン系重
合体のうち、分子鎖末端に反応性ケイ素基を有するイソ
ブチレン系重合体は、イニファー法と呼ばれる重合法
(イニファーと呼ばれる開始剤と連鎖移動剤を兼用する
特定の化合物を用いるカチオン重合法)で得られた末端
官能型、好ましくは、全末端官能型イソブチレン系重合
体を用いて製造することができる。例えば、この重合体
の脱ハロゲン化水素反応や特開昭63−105005号
公報に記載されているような重合体への不飽和基導入反
応等により末端に不飽和基を有するポリイソブチレンを
得た後、先述の(A)成分の反応性ケイ素基を有するポ
リブタジエン系重合体の場合と同様に、一般式(3)で
表されるヒドロシラン化合物を白金触媒を用いてヒドロ
シリル化反応と呼ばれる付加反応をさせることにより、
反応性ケイ素基を重合体に導入することができる。
【0040】このような製造法は、たとえば、特公平4
−69659号、特公平7−108928号、特許公報
第2512468号、特開昭64−22904号、特許
公報第2539445号の各明細書などに記載されてい
る。
【0041】また、分子鎖内部に反応性ケイ素基を有す
るイソブチレン系重合体は、イソブチレンを主体とする
モノマー中に反応性ケイ素基を有するビニルシラン類や
アリルシラン類を添加し、共重合せしめることにより製
造される。
【0042】さらに、分子鎖末端に反応性ケイ素基を有
するイソブチレン系重合体を製造する際の重合に際し
て、主成分であるイソブチレンモノマー以外に反応性ケ
イ素基を有するビニルシラン類やアリルシラン類などを
共重合せしめたのち末端に反応性ケイ素基を導入するこ
とにより、末端および分子鎖内部に反応性ケイ素基を有
するイソブチレン系重合体が製造される。
【0043】反応性ケイ素基を有するビニルシラン類や
アリルシラン類としては、たとえば、ビニルトリクロロ
シラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチル
クロロシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ジビニ
ルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、アリル
トリクロロシラン、アリルメチルジクロロシラン、アリ
ルジメチルクロロシラン、アリルジメチルメトキシシラ
ン、ジアリルジクロロシラン、ジアリルジメトキシシラ
ン、γーメタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γーメタクリロイルオキシプロピルメチルジメト
キシシランなどがあげられる。
【0044】前記水添ポリブタジエン系重合体は、たと
えば、まず、末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合
体の水酸基を−ONaや−OKなどのオキシメタル基に
した後、一般式(5): CH2=CH−R3−Y (5) (式中、Yは塩素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原
子、R3は−R4−、−R4−OCO−または−R4−
CO−(R4は炭素数1〜20の2価の炭化水素基で、
アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、ア
ラルキレン基が好ましい)で示される2価の有機基で、
−CH2−、−R”−C6H5−CH2−(R”は炭素
数1〜10の炭化水素基)より選ばれる2価の基がとく
に好ましい)で示される有機ハロゲン化合物を反応させ
ることにより、末端オレフィン基を有する水添ポリブタ
ジエン系重合体(以下、末端オレフィン水添ポリブタジ
エン系重合体ともいう)が製造される。
【0045】末端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合
体の末端水酸基をオキシメタル基にする方法としては、
Na、Kのごときアルカリ金属;NaHのごとき金属水
素化物;NaOCH3のごとき金属アルコキシド;Na
OH、KOHなどのアルカリ水酸化物などと反応させる
方法があげられる。
【0046】前記方法では、出発原料として使用した末
端ヒドロキシ水添ポリブタジエン系重合体とほぼ同じ分
子量をもつ末端オレフィン水添ポリブタジエン系重合体
が得られるが、より高分子量の重合体を得たい場合に
は、一般式(5)の有機ハロゲン化合物を反応させる前
に、塩化メチレン、ビス(クロロメチル)ベンゼン、ビ
ス(クロロメチル)エーテルなどのごとき、1分子中に
ハロゲンを2個以上含む多価有機ハロゲン化合物と反応
させれば分子量を増大させることができ、その後一般式
(5)で示される有機ハロゲン化合物と反応させれば、
より高分子量でかつ末端にオレフィン基を有する水添ポ
リブタジエン系重合体をうることができる。
【0047】前記一般式(5)で示される有機ハロゲン
化合物の具体例としては、たとえばアリルクロライド、
アリルブロマイド、ビニル(クロロメチル)ベンゼン、
アリル(クロロメチル)ベンゼン、アリル(ブロモメチ
ル)ベンゼン、アリル(クロロメチル)エーテル、アリ
ル(クロロメトキシ)ベンゼン、1ーブテニル(クロロ
メチル)エーテル、1ーヘキセニル(クロロメトキシ)
ベンゼン、アリルオキシ(クロロメチル)ベンゼンなど
があげられるが、それらに限定されるものではない。こ
れらのうちではアリルクロライドが安価であり、しかも
容易に反応するので好ましい。
【0048】前記末端オレフィン水添ポリブタジエン系
重合体への反応性ケイ素基の導入は、分子鎖末端に反応
性ケイ素基を有するイソブチレン系重合体の場合と同様
にヒドロシラン化合物を白金系触媒を用いて付加反応を
させることにより製造される。
【0049】前記のように反応性ケイ素基を有する飽和
炭化水素系重合体が、芳香環でない不飽和結合を分子中
に実質的に含有しない場合には、不飽和結合を有する有
機系重合体やオキシアルキレン系重合体のような従来の
ゴム系重合体より形成される被膜とくらべて、著しく耐
候性がよくなる。また、該重合体は炭化水素系重合体で
あるので湿気遮断性や耐水性がよく、ガラス、アルミな
どの各種無機質基材に対して優れた接着性能を有すると
ともに、湿気遮断性の高い被膜を形成する。
【0050】本発明のプライマー組成物中の反応性ケイ
素基を有する飽和炭化水素系重合体の含有率は1重量%
以上が好ましく、3重量%以上がより好ましく、5重量
%以上がとくに好ましい。特に本発明のプライマー組成
物をモルタルなどの多孔質の基材に対して用いる場合に
は、多孔質基材からの水分の浸出防止のため被膜の膜厚
をより厚くする必要があり、該重合体の含有率は2重量
%以上が好ましく、5重量%以上がより好ましく、10
重量%以上がとくに好ましい。
【0051】上記の反応性ケイ素基を有する飽和炭化水
素系重合体はそれ自身の粘度が高く、用途によっては作
業性が悪いことがある。そのため、該重合体の粘度を下
げて取扱いを改善することを目的に、本発明のプライマ
ー組成物の接着性や汚染性が悪化しない程度に各種の可
塑剤を添加しても良い。
【0052】本発明の(B)成分である飽和炭化水素系
重合体と相溶性がよい可塑剤としては、例えば、ポリブ
テン、水添ポリブテン、水添α−オレフィンオリゴマ
ー、アタクチックポリプロピレンなどのポリビニル系オ
リゴマー;ビフェニル、トリフェニルなどのなどの芳香
族系オリゴマー;水添液状ポリブタジエンなどの水添ポ
リエン系オリゴマー;パラフィン油、塩化パラフィン油
などのパラフィン系オリゴマー;ナフテン油などのシク
ロパラフィン系オリゴマーなどがあげられる。
【0053】また、フタル酸エステル系可塑剤や非芳香
族2塩基酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤
等も本発明のプライマー組成物の接着性、耐候性、耐熱
性などを低下させない程度に、上記の可塑剤と併用して
使用してもよい。これらは単独で用いてもよく、2種以
上併用してもよい。
【0054】前記可塑剤は、飽和炭化水素系重合体に反
応性ケイ素基を導入する際に、反応温度の調節、反応系
の粘度の調節などの目的で溶剤のかわりに用いてもよ
い。前記可塑剤の配合量は、反応性ケイ素基含有飽和炭
化水素系重合体100部(重量部、以下同じ)に対して
1〜100部が好ましく、10〜50部が更に好まし
い。可塑剤の配合量がこの範囲を下回ると可塑化効果が
小さく、また、この範囲を上回ると十分な接着性が得ら
れないことがある。
【0055】本発明の(C)成分であるシリケート化合
物は、(A)成分である反応性ケイ素基を有するポリブ
タジエン系重合体および(B)成分である反応性ケイ素
基を有する飽和炭化水素系重合体との反応等により強靭
な被膜を形成するとともに、ガラス・金属・モルタル等
の各種基材とイソブチレン系シーリング材や変性シリコ
ーン系シーリング材等の各種シーリング材との接着強度
を向上させるものである。
【0056】シリケート化合物は、一般式(7) (R5O)4-aSiR6 a (7) (式中、 R5はそれぞれ独立に、水素原子または炭素数
1〜10、好ましくは1〜4のアルキル基、アリール
基、好ましくはフェニル基などの炭素数6〜9のアリー
ル基およびアラルキル基、好ましくはベンジル基などの
炭素数7〜9のアラルキル基から選ばれた1価の炭化水
素基である。また、R6はそれぞれ独立に、炭素数1〜
10、好ましくは1〜4のアルキル基、アリール基、好
ましくはフェニル基などの炭素数6〜9のアリール基お
よびアラルキル基、好ましくはベンジル基などの炭素数
7〜9のアラルキル基から選ばれた1価の炭化水素基で
ある。さらに、aは0または1のいずれかである。)で
表わされるオルガノシリケート化合物またはその部分加
水分解縮合物である。
【0057】前記オルガノシリケート化合物の具体例と
しては、たとえばテトラメチルシリケート、テトラエチ
ルシリケート、テトラn−プロピルシリケート、テトラ
i−プロピルシリケート、テトラn−ブチルシリケー
ト、テトラi−ブチルシリケート、テトラt−ブチルシ
リケートなどのテトラアルキルシリケート(テトラアル
コキシシラン);メチルトリメトキシシラン、メチルト
リエトキシシラン、メチルトリsec−オクチルオキシ
シラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリ
ブトキシシランなどのアルキルトリアルコキシシラン、
フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシ
ランなどのアリールトリアルコキシシラン、メチルトリ
フェノキシシランなどのアルキルトリアリールオキシシ
ランなどのトリアルコキシシランまたはトリアリールオ
キシシランなどがあげられる。
【0058】前記オルガノシリケート化合物の部分加水
分解縮合物としては、たとえば通常の方法でテトラアル
キルシリケートやトリアルコキシシラン、トリアリール
オキシシランなどのオルガノシリケート化合物に水を添
加し、部分加水分解させて縮合させたものがあげられ
る。また、オルガノシリケート化合物の部分加水分解縮
合物は、市販のものを用いることができる。このような
縮合物としては、例えば、MSI51、ESI28、E
SI40(いずれもコルコート(株)製)等が挙げられ
る。
【0059】本発明に用いるシリケート化合物は、反応
性ケイ素基含有飽和炭化水素系重合体100部に対し、
0.1〜10000部の範囲で使用される。特に、1〜
100部の範囲で使用するのが好ましい。上記シリケー
ト化合物は1種類のみで使用しても良いし、2種類以上
混合使用しても良い。
【0060】本発明の(D)成分であるシランカップリ
ング剤は、(A)成分である反応性ケイ素基を有するポ
リブタジエン系重合体との反応等により強靭な被膜を形
成するとともに、ガラス・金属・モルタル等の各種基材
とイソブチレン系シーリング材や変性シリコーン系シー
リング材等の各種シーリング材との接着強度を向上させ
るものである。シランカップリング剤は、加水分解性基
が結合したケイ素原子を含む基(以下加水分解性ケイ素
基という)及びそれ以外の官能基を有する化合物であ
る。この加水分解性ケイ素基の例としては、一般式
(1)で表される基の内Xが加水分解性基である物を挙
げることができる。具体的には、加水分解性基として既
に例示した基を挙げることができるが、メトキシ基、エ
トキシ基等が加水分解速度の点から好ましい。加水分解
性基の個数は、2個以上、特に3個以上が好ましい。
【0061】加水分解性ケイ素基以外の官能基として
は、1級、2級、3級のアミノ基、メルカプト基、エポ
キシ基、カルボキシル基、ビニル基、イソシアネート
基、イソシアヌレート、ハロゲン等を例示できる。これ
らの内、1級、2級、3級のアミノ基、エポキシ基、イ
ソシアネート基、イソシアヌレート等が好ましく、イソ
シアネート基、アミノ基が特に好ましい。
【0062】シランカップリング剤の具体例としては、
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイ
ソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメト
キシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラ
ン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメト
キシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピル
メチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエ
チル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−
(2−アミノエチル)アミノプロピルトリイソプロポキ
シシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、
N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−ベンジル−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、N−ビニルベンジル−γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン等のアミノ基含有シラン類;γ−メルカプ
トプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエ
トキシシラン等のメルカプト基含有シラン類;γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキ
シシラン等のエポキシ基含有シラン類;β−カルボキシ
エチルトリエトキシシラン、β−カルボキシエチルフェ
ニルビス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−β−
(カルボキシメチル)アミノエチル−γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン等のカルボキシシラン類;ビニル
トリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−
メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−アクロイルオキシプロピルメチルトリエトキシ
シラン等のビニル型不飽和基含有シラン類;γ−クロロ
プロピルトリメトキシシラン等のハロゲン含有シラン
類;トリス(トリメトキシシリル)イソシアヌレート等
のイソシアヌレートシラン類;γ−イソシアネートプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピル
トリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチ
ルジエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチ
ルジメトキシシラン等のイソシアネート基含有シラン類
等を挙げることができる。また、これらを変性した誘導
体である、アミノ変性シリルポリマー、シリル化アミノ
ポリマー、不飽和アミノシラン錯体、ブロックイソシア
ネートシラン、フェニルアミノ長鎖アルキルシラン、ア
ミノシリル化シリコーン、シリル化ポリエステル等もシ
ランカップリング剤として用いることができる。
【0063】本発明に用いるシランカップリング剤は、
(A)成分の反応性ケイ素基含有ポリブタジエン系重合
体100部に対し、0.1〜10000部の範囲で使用
される。特に、1〜100部の範囲で使用するのが好ま
しい。上記シランカップリング剤は1種類のみで使用し
ても良いし、2種類以上混合使用しても良い。本発明の
プライマー組成物にはシランカップリング剤以外の接着
性付与剤も用いることができる。
【0064】本発明においては、プライマー組成物を硬
化させ風乾性を与える機能を有する成分として、シラノ
ール縮合触媒を用いることができる。
【0065】かかるシラノール縮合触媒としては、例え
ば2価および4価のスズ系硬化触媒、アルミニウム系触
媒、アミン系触媒、および、有機チタン酸エステル類等
が挙げられる。これらの内、2価スズ系硬化触媒、有機
チタン酸エステル類がより好ましい。
【0066】2価のスズ系硬化触媒の具体例としては、
オクチル酸スズやステアリン酸スズを挙げることができ
る。4価のスズ系硬化触媒の具体例としては、錫カルボ
ン酸塩類、ジアルキル錫オキサイド類、および、一般式
(7)、 QdSn(OZ)4-d、又は[Q2Sn(OZ)]2O (7) (式中、Qは炭素数1〜20の1価の炭化水素基を、Z
は炭素数1〜20の1価の炭化水素基又は自己内部にS
nに対して配位結合を形成し得る官能性基を有する有機
基を表す。さらに、dは0、1、2、3のいずれかであ
る。)で示される化合物などが示される。また、ジアル
キル錫オキサイドやジアルキル錫ジアセテート等の4価
錫化合物と、テトラエトキシシランやメチルトリエトキ
シシランやジフェニルジメトキシシランやフェニルトリ
メトキシシランなどの加水分解性ケイ素基を有する低分
子ケイ素化合物との反応物もまた、シラノール縮合反応
を顕著に加速する硬化触媒として有効である。これらの
中でも、一般式(7)で示される化合物、すなわち、ジ
ブチル錫ビスアセチルアセトナートなどのキレート化合
物や錫アルコラート類はシラノール縮合触媒としての活
性が高く、プライマー組成物の被膜形成速度が速くなる
のでより好ましい。
【0067】前記錫カルボン酸塩類の具体例としては、
例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテ
ート、ジブチル錫ジエチルヘキサノレート、ジブチル錫
ジオクテート、ジブチル錫ジメチルマレート、ジブチル
錫ジエチルマレート、ジブチル錫ジブチルマレート、ジ
ブチル錫ジイソオクチルマレート、ジブチル錫ジトリデ
シルマレート、ジブチル錫ジベンジルマレート、ジブチ
ル錫マレエート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチ
ル錫ジステアレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオ
クチル錫ジエチルマレート、ジオクチル錫ジイソオクチ
ルマレート等が挙げられる。
【0068】前記ジアルキル錫オキサイド類の具体例と
しては、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサイ
ドや、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの混
合物等が挙げられる。
【0069】前記キレート化合物を具体的に例示する
と、
【0070】
【化6】 等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの中では、ジブチル錫ビスアセチルアセトナート
は、触媒活性が高く、低コストであり、入手が容易であ
るために最も好ましい。
【0071】前記錫アルコラート類を具体的に例示する
と、
【0072】
【化7】 等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの中ではジアルキル錫ジアルコキサイドが好まし
い。特に、ジブチル錫ジメトキサイドは、低コストであ
り、入手が容易であるためにより好ましい。
【0073】また、上記のスズ系硬化触媒以外の触媒の
具体例として、アルミニウムトリスアセチルアセトナー
ト、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイ
ソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート等の
アルミニウム系硬化触媒;ジルコニウムテトラアセチル
アセトナート;オクチル酸鉛;ブチルアミン、オクチル
アミン、ラウリルアミン、ジブチルアミン、モノエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、
オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミ
ン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミ
ン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグ
アニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチ
ル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、
2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザ
ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)等の
アミン系硬化触媒、あるいはこれらのアミン系化合物の
カルボン酸等との塩等が例示できる。
【0074】前記有機チタン酸エステル類としては、有
機チタン酸エステル、チタンのキレート化合物、チタン
のケイ酸エステルによるキレート化合物、チタネート系
カップリング剤、これらの部分加水分解縮合物が挙げら
れる。有機チタン酸エステル類の具体例としては、テト
ライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタ
ネート、ブチルチタネートダイマー、テトラキス(2−
エチルヘキシル)チタネート、テトラステアリルチタネ
ート、テトラメチルチタネート、ジエトキシビス(アセ
チルアセトナト)チタン、ジイソプロピルビス(アセチ
ルアセトナト)チタン、ジイソプロポキシビス(エチル
アセトアセテート)チタン、イソプロポキシ(2−エチ
ル−1,3−ヘキサンジオラト)チタン、ジ(2−エチ
ルヘキソキシ)ビス(2−エチル−1,3−ヘキサンジ
オラト)チタン、ジ−n−ブトキシビス(トリエタノー
ルアミナト)チタン、テトラアセチルアセトネートチタ
ン、ヒドロキシビス(ラクタト)チタンおよびこれらの
加水分解縮合物等を挙げることができる。
【0075】これらの触媒は、単独で使用してもよく、
2種以上併用してもよい。
【0076】このシラノール縮合触媒の配合量は、
(A)成分の反応性ケイ素基含有ポリブタジエン系重合
体100部に対して0.01〜100部程度が好まし
く、0.1〜20部が更に好ましい。シラノール縮合触
媒の配合量がこの範囲を下回ると被膜形成速度が遅くな
ることがあり、また被膜が十分に形成し難くなる場合が
ある。一方、シラノール縮合触媒の配合量がこの範囲を
上回ると、オープンタイムが短くなり過ぎて作業性が悪
くなることがあり、また貯蔵安定性の点から好ましくな
い。
【0077】本発明においては、プライマー組成物をプ
ライマー塗布作業に適した粘度に調節するために溶剤を
用いることができる。溶剤は本発明の(A)成分〜
(D)成分を溶解するものであればよく、その種類は特
に限定されない。かかる溶剤の具体例としては、トルエ
ン、キシレン、ヘプタン、ヘキサン、石油系溶媒等の炭
化水素系溶剤、トリクロロエチレン等のハロゲン系溶
剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等
のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパ
ノール等のアルコール系溶剤、ヘキサメチルシクロトリ
シロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デ
カメチルシクロペンタシロキサン等のシリコーン系溶剤
が例示される。これらの溶剤は、単独で使用してもよ
く、2種以上併用してもよい。
【0078】この溶剤の配合量は、反応性ケイ素基含有
ポリブタジエン系重合体100部に対して100〜10
000部程度が好ましく、200〜2000部が更に好
ましい。溶剤の配合量がこの範囲を下回るとプライマー
組成物の粘度が高くなりすぎるため作業性の点から好ま
しくない。溶剤の配合量がこの範囲を上回ると十分な接
着性が得られないことがある。
【0079】本発明のプライマー組成物には、各種老化
防止剤、耐候接着性改良剤が必要に応じて用いられる。
これらの添加剤の具体例は、特開平11−343429
号の明細書に記載されている。また、本発明のプライマ
ー組成物には、各種充填材が必要に応じて用いられる。
前記充填材の具体例としては、たとえば、木粉、パル
ブ、木綿チップ、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維、
マイカ、クルミ殻粉、もみ殻粉、グラファイト、ケイソ
ウ土、白土、ヒュームシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ
酸、カーボンブラック、炭酸カルシウム、クレー、タル
ク、酸化チタン、炭酸マグネシウム、石英、アルミニウ
ム微粉末、フリント粉末、亜鉛末などがあげられる。こ
れら充填材のうちでは沈降性シリカ、ヒュームシリカ、
カーボンブラック、炭酸カルシウム、酸化チタン、タル
クなどが好ましい。これらの充填材は単独で用いてもよ
く、2種以上併用してもよい。充填材を用いる場合の使
用量は(A)成分100部に対して1〜500部が好ま
しく、50〜200部がさらに好ましい。
【0080】本発明のプライマー組成物には脱水剤を配
合してもよく配合しなくてもよいが、繰返し使用しても
問題のない安定性や長期にわたる安定性を確保するため
には脱水剤を配合するほうが好ましい。
【0081】このような脱水剤の具体例としては、たと
えばオルトギ酸メチル、オルトギ酸エチル、オルト酢酸
メチル、オルト酢酸エチルなどの加水分解性エステル化
合物があげられる。
【0082】前記脱水剤は、シリル基含有ビニル系重合
体の重合前に加えて溶剤と兼用させてもよく、重合終了
後に加えておいてもよく、さらにはこの組成物を用いて
本発明のプライマーを調製する際に配合してもよい。
【0083】本発明のプライマー組成物には、(A)成
分〜(D)成分や先に記載した可塑剤、溶剤、シラノー
ル縮合触媒、老化防止剤、耐候接着性改良剤、充填材お
よび脱水剤の他に、必要に応じて各種添加剤が添加され
る。
【0084】このような添加剤の例としては、たとえ
ば、生成する硬化被膜の引張特性を調整する物性調整
剤、貯蔵安定性改良剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化
剤、オゾン劣化防止剤、タレ防止剤、滑剤、顔料、発泡
剤などがあげられる。
【0085】このような添加物の具体例は、たとえば、
特公平4−69659号、特公平7−108928号、
特許公報第2512468号、特開昭64−22904
号の各明細書などに記載されている。
【0086】本発明におけるプライマー層上に適用する
シーリング材としては、変性シリコーン系、シリコーン
系、ポリウレタン系、アクリルウレタン系、ポリサルフ
ァイド系、変性ポリサルファイド系、ブチルゴム系、ア
クリル系、SBR系、含フッ素系などのシーリング材、
油性コーキング材、シリコーン系マスチック、および、
反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系重合体を主成分
とするシーリング材などを使用できる。本発明のプライ
マー組成物は、これらの中でも、反応性ケイ素基を有す
る飽和炭化水素系重合体を主成分とするシーリング材に
用いた場合に有効であり、特に反応性ケイ素基を有する
イソブチレン系重合体を主成分とするシーリング材(例
えば特公平4−69659号公報に開示されたイソブチ
レン系シーリング材)に適用した場合に接着性が良好で
あるため好ましい。
【0087】本発明のプライマー組成物は、鉄,ステン
レススチール,アルミニウム,ニッケル,亜鉛,銅など
の各種金属、アクリル樹脂,フェノール樹脂,エポキシ
樹脂,ポリカーボネート樹脂,ポリブチレンテレフタレ
ート樹脂,アルカリ処理されたフッ素樹脂などの合成樹
脂材料、ガラス,セラミック,セメント,モルタル等の
無機材料、および、変性シリコーン系,シリコーン系,
ポリウレタン系,アクリルウレタン系,ポリサルファイ
ド系,変性ポリサルファイド系,ブチルゴム系,アクリ
ル系,SBR系,含フッ素系,イソブチレン系などの先
打ちシーリング材と、各種シーリング材とを強固に接着
させることができる。
【0088】本発明のプライマー組成物は通常採用され
ているコーティング法、例えば、ハケ塗り法、スプレー
コーティング法、ワイヤバー法、ブレード法、ロールコ
ーティング法、ディッピング法などを用いて基材にコー
ティングできる。本発明のプライマー組成物は通常常温
にて被膜形成しうるが、被膜形成速度を調整するために
各温度条件下で被膜形成を行っても良い。
【0089】
【実施例】つぎに実施例および比較例によって本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるもので
はない。 〔製造例1〕2Lの耐圧ガラス製容器に、三方コックを
取り付け、容器内を窒素置換した後、注射器を用いて容
器内に、エチルシクロヘキサン(モレキュラーシーブス
3Aとともに1夜間以上放置することにより乾燥したも
の)138mlおよびトルエン(モレキュラーシーブス
3Aとともに1夜間以上放置することにより乾燥したも
の)1012ml、p−DCC(下記化合物)8.14
g(35.2mmol)を加えた。
【0090】
【化8】 次にイソブチレンモノマー254ml(2.99mo
l)が入っているニードルバルブ付耐圧ガラス製液化採
取管を、三方コックに接続して、重合容器を−70℃の
ドライアイス/エタノールバス中につけて冷却した後、
真空ポンプを用いて容器内を減圧にした。ニードルバル
ブを開け、イソブチレンモノマーを液化ガス採取管から
重合容器内に導入した後、三方コック内の一方から窒素
を導入することにより容器内を常圧に戻した。次に、2
−メチルピリジン0.387g(4.15mmol)を
加えた。次に、四塩化チタン4.90ml(44.7m
mol)加えて重合を開始した。反応時間70分後に、
アリルトリメチルシラン9.65g(13.4mmo
l)を加えてポリマー末端にアリル基の導入反応を行っ
た。反応時間120分後に、反応溶液を水200mlで
4回洗浄したあと、溶剤を留去することによりアリル末
端イソブチレン系重合体を得た。
【0091】次いで、こうして得られたアリル末端イソ
ブチレンポリマ−120gを90℃まで昇温した後、メ
チルジメトキシシラン1.5[eq/ビニル基]、白金
(ビニルシロキサン)錯体5x10−5[eq/ビニル
基]を添加し、ヒドロシリル化反応を行った。FT−I
Rにより反応追跡を行い、5時間で1640cm−1のオ
レフィン吸収が消失した。
【0092】目的とする両末端に反応性ケイ素基を有す
るイソブチレンポリマ−:A−1(下記化合物)が得ら
れた。
【0093】
【化9】 こうして得られたポリマ−の収量より収率を算出すると
ともに、Mn及びMw/MnをGPC法により、また末
端構造を300MHz1H−NMR分析により各構造に
帰属するプロトン(開始剤由来のプロトン:6.5〜
7.5ppm、ポリマ−末端由来のケイ素原子に結合し
たメチルプロトン:0.0〜0.1ppm及びメトキシ
プロトン:3.4〜3.5)の共鳴信号の強度を測定、
比較することにより求めた。1H−NMRは、Vari
an Gemini300(300MHz for 1
H)を用い、CDCl3中で測定した。
【0094】なお、FT−IRは島津製作所製IR−4
08、GPCは送液システムとしてWaters LC
Module1、カラムはShodex K−804
を用いて行った。分子量はポリスチレンスタンダードに
対する相対分子量で与えられる。ポリマーの分析値は、
Mn=5800、Mw/Mn=1.35、Fn(シリ
ル)=1.90であった。(数平均分子量はポリスチレ
ン換算、末端シリル官能基数はイソブチレンポリマー1
分子当たりの個数)。 〔製造例2〕200ml4つ口フラスコに三方コックを
取り付け、容器内を窒素置換した後、窒素下にて日本石
油化学製:日石ポリブタジエンB−3000(数平均分
子量:3000。ブタジエン単位で65%の1,2−ビ
ニル基を有する。)41.8g(0.50molの1,
2−ビニル基を含有)をトルエン(モレキュラーシーブ
ス3Aとともに1夜間以上放置することにより乾燥した
もの)67.8gに溶解し、白金(ビニルシロキサン)
錯体(3wt%キシレン溶液)74.6μl(2x10
−5当量/1,2−ビニル基) を添加して、液温を6
0℃まで昇温した。これにメチルジメトキシシラン2
7.4g(0.25mol)を滴下管を用いて、反応熱
に注意しながら徐々に滴下した。滴下終了後液温を80
℃に保ち、3時間反応した後、IRにてSiH基(21
50cm-1)の消失を確認した。得られた溶液を200
mlのなす型フラスコに移液し、エバポレーターにて溶
媒留去を行い、目的とする反応性ケイ素基を有するポリ
ブタジエン系重合体:B−1を得た。Si当量は3.7
mmol/gであった。 〔実施例1〜2および比較例1〕製造例1で得られた
(A)成分である反応性ケイ素基を有するポリブタジエ
ン系重合体(A−1)、製造例2で得られた(B)成分
である反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系重合体
(B−1)、(C)成分のシリケート化合物であるエチ
ルシリケート40(コルコート(株)製)と、(D)成
分のシランカップリング剤であるγ−(2−アミノエチ
ル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン(信越化学
工業(株)製、商品名KBM−602)、シラノール縮
合触媒であるテトラ−n−ブチルチタネート(和光純薬
工業(株))およびオクチル酸錫(日東化成(株)製、
商品名ネオスタンU−28)、および、溶剤としてヘキ
サンとイソプロパノール(和光純薬工業(株))を表1
に示す重量比で混合し、プライマー組成物を調製した。
【0095】
【表1】 引張接着性試験方法は以下の方法により評価した。 ア
クリル系塗料を焼付塗装したアルミニウム板(広苑社
製、寸法:5×5×0.5cm)をメチルエチルケトン
(和光純薬工業(株))で洗浄し、表1のプライマーを
ハケで1回塗布した。23℃で30分以上放置し被膜形
成したプライマー層上に、サンスター技研(株)製イソ
ブチレン系シーリング材(商品名:ペンギンシール70
00)を5mmの厚さで打設した。養生条件はいずれ
も、23℃×7日である。養生後、カッターナイフを使
って接着面に1cm程度の切れ込みを入れてから、手で
引っ張って基材から硬化物を引き剥がした後、基材の表
面を観察した。プライマーの配合組成、および、接着性
試験の評価結果を表1にまとめて示す。なお、表1中の
○は凝集破壊を示し、△は一部界面破壊を示し、×は界
面破壊を示す。
【0096】比較例1で示すプライマー組成物は、
(A)成分である反応性ケイ素基を有するポリブタジエ
ン系重合体を含有しないプライマーであり、アクリル焼
付塗装アルミに対し界面破壊を示したが、(A)成分を
含有する実施例1のプライマー組成物と、(A)成分と
(B)成分を併用添加した実施例2のプライマー組成物
は、アクリル焼付塗装アルミに対し凝集破壊を示した。 〔実施例3〜4および比較例2〕製造例1で得られた
(A)成分である反応性ケイ素基を有するポリブタジエ
ン系重合体(A−1)、製造例2で得られた(B)成分
である反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系重合体
(B−1)、(C)成分のシリケート化合物であるエチ
ルシリケート40(コルコート(株)製)と、(D)成
分のシランカップリング剤であるN−フェニル−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)
製、商品名KBM−573)、シラノール縮合触媒であ
るテトラ−n−ブチルチタネート(和光純薬工業
(株))およびジブチル錫オキサイドとフタル酸エステ
ルとの混合物(三共有機合成(株)製、商品名No.9
18)、および、溶剤としてヘキサン(和光純薬工業
(株))を表2に示す重量比で混合し、プライマー組成
物を調製した。
【0097】
【表2】 引張接着性試験方法は以下の方法により評価した。 モ
ルタル板(広苑社製、寸法:5×5×1cm)に表2の
プライマーを2回塗布し、23℃で30分以上放置して
被膜形成したプライマー層上に、サンスター技研(株)
製イソブチレン系シーリング材(商品名:ペンギンシー
ル7000)を5mmの厚さで打設した。養生条件はい
ずれも、23℃×7日である。養生後、接着面をカッタ
ーナイフで切り込みながら手剥離試験を行い、基材の表
面を観察した。プライマーの配合組成、および、接着性
試験の評価結果を表2にまとめて示す。
【0098】比較例2で示すプライマー組成物は、
(A)成分である反応性ケイ素基を有するポリブタジエ
ン系重合体を含有しないプライマーであり、モルタル板
に対し界面破壊を示したが、(A)成分と(B)成分を
併用添加した実施例3〜4のプライマー組成物は、モル
タル板に対し凝集破壊を示した。
【0099】以上のように、(A)分子中に少なくとも
1個の反応性ケイ素基を有するポリブタジエン系重合体
を含有するプライマー組成物は、難接着塗装アルミや多
孔質基材などの各種基材に対する接着性が良好で、特に
イソブチレン系シーリング材に適用した場合に効果を示
す。
【0100】
【発明の効果】本発明のプライマー組成物は、難接着塗
装アルミや多孔質基材などの各種基材に対する接着性を
著しく改善することができる。その効果はイソブチレン
系シーリング材に適用した場合に特に有用である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ケイ素原子に結合した水酸基また
    は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成すること
    により架橋し得るケイ素含有基を少なくとも1個有する
    ポリブタジエン系重合体を含有することを特徴とするプ
    ライマー組成物。
  2. 【請求項2】 (B)成分として、ケイ素原子に結合し
    た水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を
    形成することにより架橋し得るケイ素含有基を少なくと
    も1個有する飽和炭化水素系重合体をさらに含有する請
    求項1記載のプライマー組成物。
  3. 【請求項3】 (C)成分として、シリケート化合物を
    さらに含有する請求項1または2記載のプライマー組成
    物。
  4. 【請求項4】 (D)成分として、シランカップリング
    剤をさらに含有する請求項1から3のいずれかに記載の
    プライマー組成物。
  5. 【請求項5】 (A)成分のポリブタジエン系重合体
    が、数平均分子量が500〜50000の範囲内にあ
    り、主鎖の末端および/または側鎖の末端に、一般式
    (1)、 【化1】 (式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、炭素数1
    〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭
    素数7〜20のアラルキル基または(R’)3SiO−
    (R’は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の置換ある
    いは非置換の炭化水素基である)で示されるトリオルガ
    ノシロキシ基である。また、Xは、それぞれ独立に、水
    酸基または加水分解性基である。さらに、aは0、1、
    2、3のいずれかであり、bは0、1、2のいずれかで
    あり、aとbとが同時に0になることはない。また、m
    は0または1〜19の整数である)で表される加水分解
    性シリル基を、0.2mmol/g以上有することを特
    徴とする請求項1記載のプライマー組成物。
  6. 【請求項6】 (B)成分の飽和炭化水素系重合体が、
    数平均分子量が500〜50000の範囲内にあり、主
    鎖の末端および/または側鎖の末端に、前記一般式
    (1)で表される加水分解性シリル基を、1分子あた
    り、1個以上有することを特徴とする請求項2記載のプ
    ライマー組成物。
  7. 【請求項7】 (B)成分の飽和炭化水素系重合体が、
    イソブチレンに起因する繰り返し単位を総量で50重量
    %以上有することを特徴とする重合体である請求項2記
    載のプライマー組成物。
  8. 【請求項8】 (D)成分のシランカップリング剤が、
    アミノ基含有シランカップリング剤である請求項4記載
    のプライマー組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1記載のプライマー組成物を基材
    上に塗布した後、該塗布面に、ケイ素原子に結合した水
    酸基または加水分解性基を有しシロキサン結合を形成す
    ることにより架橋し得るケイ素含有基を少なくとも1個
    有する飽和炭化水素系重合体を主成分とするシーリング
    材を接着させることを特徴とする該シーリング材の基材
    への接着方法。
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