JPH10329176A - プラスチックレンズ用射出成形金型 - Google Patents

プラスチックレンズ用射出成形金型

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JPH10329176A
JPH10329176A JP9141418A JP14141897A JPH10329176A JP H10329176 A JPH10329176 A JP H10329176A JP 9141418 A JP9141418 A JP 9141418A JP 14141897 A JP14141897 A JP 14141897A JP H10329176 A JPH10329176 A JP H10329176A
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mold
plastic lens
movable
plate
sprue
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JP9141418A
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Kazuya Hirose
量哉 広瀬
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Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 略半球形状の光学面を有するプラスチックレ
ンズ成形時の離型を容易にする。 【解決手段】 成形金型内で成形されたプラスチックレ
ンズのスプル20を、形開き後に、エジェクターピン1
4にて突き出すことにより、可動型型板8あるいは可動
入子2のキャビティ形成面3における形開き面8aとの
縁部の1箇所を支点2aとして、プラスチックレンズ1
7を回転させつつ離型させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックレン
ズを射出成形する金型に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、射出成形にてプラスチックレンズ
を得るには、まず金型のキャビティに溶融樹脂を流し込
んで冷却固化させた後、金型から成形品(プラスチック
レンズ)を取り出すために型開きをし、型開きと平行な
方向にエジェクターピンにて成形品を突き出すことが行
われている。しかしながら、この構成では、エジェクタ
ーピンにて突き出す際に、突き出し跡が成形品の光学的
有効径内の光学面に局部的に残るため、光学性能上好ま
しくない。
【0003】このために、図12に示すように、成形品
120の光学的有効径の外側に形成したつば部101に
エジェクターピン100を配置していた。102は固定
入子、103は可動入子である。また図13に示すよう
に、光学面を形成する可動入子104をエジェクターピ
ンと兼用にして可動入子104の全成形面にて成形品1
20を突き出していた。102は固定入子、105は可
動側型板である。なお、図12あるいは図13において
形成されたつば部101は、レンズを鏡筒に組み込む際
にレンズを径方向あるいは軸方向に位置決めしたり、鏡
筒に保持させたりするために供せられるものであり、つ
ば部101をエジェクターピンにて突き出すために、つ
ば部101の幅を広くするとその分だけレンズの外形が
大きくなって不都合が生じるという問題がある。
【0004】また、つばの幅が小さいレンズを離型する
手段として、特開平1−263017号公報記載の技術
が知られている。この技術は、図14及び図15に示す
ように、プラスチックレンズ108の光学的有効径の外
側に前述したレンズを保持するためのつば部109を設
けるとともに、このつば部109のさらに外側にて四方
に余肉部110を一体に延設し、この余肉部110にエ
ジェクターピンを当接させることによりプラスチックレ
ンズ108に突き出し跡が残らないようにして離型し、
離型後に余肉部110をつば部109から切断除去して
実用に供するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図16
に示すように、プラスチックレンズ106の一方の光学
面が略半球107の場合は、成形品と成形面との接触面
積が大きいとともに深く嵌まりこんでいるため、略半球
107側が成形面に密着して離れにくい。従って、金型
からプラスチックレンズ106を取り出すためには、略
半球107側を突き出す必要があるが、レンズ106の
外形に形成するつば部111の径が大きくなることを回
避して小さくした場合は、図12に示すようにエジェク
ターピン100にて離型することが困難になる。
【0006】また、図13の方法では、略半球119の
成形面を可動入子104側に形成し、可動入子104全
体をエジェクターピンとしプラスチックレンズ120を
突き出そうとしても、可動入子104の成形面にプラス
チックレンズ120が密着していて離型することができ
ないという問題がある。
【0007】上記問題について、特開平1−26301
7号公報記載の技術においては解決することが可能であ
るものの、成形後に余肉部110(図14)を切断除去
する工程が必要があるために製造コストが嵩むという問
題がある。
【0008】よって本発明は前記問題点に鑑みてなされ
たものであり、プラスチックレンズの光学面が略半球形
状、かつ、つばが小さい状態であっても光学面に突き出
し跡が付かないようにして離型することが可能であり、
低コストにて成形品を製造することが可能な金型の提供
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の、請求項1は、プラスチックレンズを射出
成形する射出成形金型において、成形金型内にて成形さ
れたプラスチックレンズを、形開き後に可動型型板ある
いは可動入子のキャビティ形成面における形開き面との
縁部の1箇所を支点として回転させて離型する離型手段
を、可動形に配置したことを特徴とする。本請求項によ
れば、キャビティ形成面における形開き面との縁部の1
箇所を支点として回転させることにより離型が容易にな
る。請求項2は、前記離型手段は、成形金型内で成形さ
れたプラスチックレンズを、型開き方向に直交する方向
の軸を中心に回転しつつ離型する爪部材であることを特
徴とする。本請求項によれば、成形されたプラスチック
レンズの一端を爪部材から成る離型手段にて持ち上げる
ことにより他端を支点として回転させ、射出成形金型か
ら離型させることが可能となる。請求項3は、前記離型
手段は、可動金型内に配置されていて、成形金型内にて
成形されたプラスチックレンズを、型開き方向に直交す
る方向の軸を中心に回動しつつ離型する回動部材である
ことを特徴とする。本請求項によれば、回転可能な回動
部材から成る離型手段を回動により、成形されたプラス
チックレンズを回動させて射出成形金型から離型させる
ことが可能となる。
【0010】本発明では、さらに次に掲げる特徴を有す
る。 (1)前記請求項2における離型手段を作動させるエジ
ェクターピンをスプル部のみに配置したことを特徴とす
る。本項によれば、スプルをエジェクターピンにて突き
出すことにより、成形されたプラスチックレンズをスプ
ルゲートに対する反対側の端部を支点として回転させて
射出成形型から離型させることが可能となる。 (2)前記(1)項におけるエジェクターピンの先端が
R面又は球面であることを特徴とする。本項によれば、
スプルをエジェクターピンにて突き出す際に、エジェク
ターピンの先端がR面又は球面であることによりスプル
との接触が滑らかになる。 (3)前記請求項3における回動部材をエジェクターピ
ンで押して回動させることを特徴とする。本項によれ
ば、エジェクターピンの押圧により回動する回動部材に
てプラスチックレンズを回動させることにより、射出成
形金型から離型させることが可能となる。 (4)前記請求項3における回動部材を、弾性部材の弾
性力にて回動させることを特徴とする。本項によれば、
弾性部材にて回動部材を回転させることにより、成形さ
れたプラスチックレンズがその端部を支点として回転
し、射出成形金型から離型させることが可能となる。 (5)前記請求項3における回動部材は、プラスチック
レンズに触れて、プラスチックレンズを回転させること
を特徴とする。本項によれば、回動部材が、成形された
プラスチックレンズを直接に持ち上げることにより、プ
ラスチックレンズがその端部を支点として回転し、射出
成形金型から離型させることが可能となる。 (6)前記請求項3における回動部材は、スプル又は/
及びランナを回転させることにより、プラスチックレン
ズには触れずに回転させることを特徴とする。本項によ
れば、回動可能な部材がスプル又は/及びランナを回転
させることにより、ランナに連結したプラスチックレン
ズがその端部を支点として回転し、射出成形金型から離
型させることが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお各実施の形態において共通の
要旨は共通の符号を付して対応させることにより重複す
る説明を省略する。
【0012】(実施の形態1)図1及び図2は本発明の
実施の形態1を示し、図1は型開き面の一方の側に略半
球状のプラスチックレンズの成形面を形成した射出成形
金型の断面図、図2は射出成形金型の作用説明図であ
る。成形する略半球状のプラスチックレンズ17は、図
16の側面図に示すように、プラスチックレンズ106
の一方の側における光学的有効径内の光学面107が略
半球であり、この略半球の光学的有効径の外側にレンズ
の光軸方向を位置決めするためのつば部111を連設
し、光学面107反対側につば部111の外周縁から縮
径する方向のテーパ面112を形成するとともに光学的
有効径の光学面113を形成したものである。なお、前
記つば部111は、このつば部111に成形金型のエジ
ェクターピンを当接させてプラスチックレンズ106を
突き出すためには径方向の幅が小さすぎる。またプラス
チックレンズ106の光学面113は平面であるが、凸
面又は凹面を適宜に選択して形成することができる。
【0013】図1及び図2において、符号1及び2は固
定入子及び可動入子であり、それぞれにはプラスチック
レンズ17を成形するキャビティ3を形成している。な
お、可動入子2のゲート部18は、本発明の実施におい
て、成形品の離型時に剪断力を受けるので、通常のゲー
トより幅、深さともに大きめにして強度を高く設定する
ことが望ましい。
【0014】また符号4はスプルブッシュ、5はロケー
トリング、6は固定側取り付け板、7は固定側型板、8
は可動側型板、9はスペーサA,10はスペーサB、1
1は突き出し板上、12は突き出し板下、13は可動側
取り付け板である。これらは一般的な射出成形金型と同
様であるので、詳細な説明は省略する。固定型16は、
固定入子1、スプルブッシュ4、ロケートリング5、固
定側取り付け板6、及び固定側型板7によって構成し、
また可動型50は、可動側取り付け板13、スペーサA
9、スペーサB10、可動側型板8、可動入子2、ネジ
15、突き出し板上11、突き出し板下12、及びエジ
ェクターピン14にて構成している。
【0015】また、スプルブッシュ4に対向する可動側
型板8側には、スプルブッシュ4に形成したスプル20
に対向してコールドスラグ部31を設けており、この部
分はスプルブッシュ4側に向かって拡径するテーパ31
aとなっている。そしてテーパ31a内に対して、突き
出し板上11と突き出し板下12との間に頭部を固定し
たエジェクターピン14の他端が突出可能に構成してい
る。なお、このエジェクターピン14の先端面は平面に
形成しており、前記のテーパ31はこの平面の外周縁か
ら拡径する方向に形成している。
【0016】次に本実施の形態における作用を図1を用
いて説明する。まず射出成形金型にて通常通りにプラス
チックレンズ17を射出成形する。次に固定型16を可
動型50から分離、即ち、型開きをし、可動側型板8の
型開き面8aを露出させることにより、キャビティ3内
にて成形したプラスチックレンズ17及びレンズ17に
連結したゲート18、、ランナ19、スプル20が現れ
る。そして成形されたプラスチックレンズ17は略半球
状の光学面107を形成してキャビティ3に密着した状
態となっている。
【0017】次に、プラスチックレンズ17を可動入子
2のキャビティ3から離型させるために、図示しない射
出成形機の突き出しロッドにて、突き出し板上11及び
突き出し板下12を押圧し、エジェクターピン14を動
かしてその先端にてコールドスラグ部31ととともにス
プル20を突き出す。この場合、プラスチックレンズ1
7、ゲート18、ランナ19にはエジェクターピン14
が配置されていないために、プラスチックレンズ17の
ゲート18と反対側のつば部111、即ち、可動入子2
のキャビティ形成面におる型開き面2aとの縁部の1箇
所を支点17aとしてプラスチックレンズ17が回転す
ることによりこれらが一体となって可動入子2および可
動側型板8から離型する。離型した状態にあるプラスチ
ックレンズ17は、図示しない取り出しロボット等にて
スプル20の部分をつまんで取り出し、その後にプラス
チックレンズ17に一体になっているゲート18を切断
し、ランナ19とスプル20を除去する。
【0018】本実施の形態によれば、プラスチックレン
ズ17の光学面あるいは、つば部にエジェクターピン1
4を配置できなくても、単純な構造にてプラスチックレ
ンズ17を離型することが可能となる。また従来技術の
ようなつば部111が小さいプラスチックレンズ17に
余肉部110(図14)を形成して離型する場合に比べ
て、本実施の形態では余肉部110が不要であるため、
これを切除する必要がなく、より低コストにてプラスチ
ックレンズ17を得ることが可能となる。
【0019】(実施の形態1の変形例)図3は実施の形
態1の変形例を示す射出成形金型の作用説明図である。
本変形例では、前記実施の形態1における、エジェクタ
ーピン14先端に平面を形成したことに替えて、エジェ
クターピン22の先端にシリンドリカルに凹んだR面2
2aを形成したものであり、その他の構成は前記実施の
形態1と同様である。なお、エジェクターピン22の先
端に形成するR面22aの方向は、ランナ19の軸方向
と直交する方向に設定する。
【0020】本変形例における作用としては、前記実施
の形態1と同様に、プラスチックレンズ17を離型する
に際して、プラスチックレンズ17のゲート18と反対
側のつば部111,即ち、可動入子2のキャビティ3形
成面における型開き面2aとの縁部のうち1箇所を支点
17aとして、プラスチックレンズ17とゲート18、
ランナ19、スプル20を同時に回転させながらキャビ
ティ3から離型させるものである。
【0021】本変形例によれば、エジェクターピン22
の先端がR面に形成しているために、R面22aとスプ
ル20との接触面が滑りがよくなり、スプル20をスム
ースに回転させることが可能となる。なお、本実施の形
態にて示したエジェクターピン22の先端形状は、シリ
ンドリカルに凹んだR面22aに限らず、凹球面に形成
しても同様な効果を得ることができる。
【0022】(実施の形態2)図4から図6は本発明の
実施の形態2を示し、図4は型開き面の一方の側に略半
球状のプラスチックレンズ17の成形面を形成した射出
成形金型の断面図、図5は爪部材周辺の拡大詳細図、図
6は射出成形金型の作用説明図である。図4及び図5に
示す爪部材21は、可動側型板8の型開き面8a側の一
部を突出形成した一対の支持部32間に架渡した軸33
により可動側型板8に対して回動可能に取り付けられて
いる。爪部材21は、所定の幅(図4にて紙面に垂直な
方向の幅)を有し、軸33の嵌合部を大径に形成すると
ともにその他の部分を等厚の板部21bに形成する。さ
らに板部21bの端部にレンズ17のつば111と同等
な厚さの爪部21cを形成し、この部分を固定入子1と
可動入子2との間にて隙間なく挟持させるとともに爪部
21c先端に傾斜面21aを形成し、この傾斜面21a
をつば111の裏面、即ち、レンズ17の半球面107
側に潜ることが可能にしている。なお、爪部材21の軸
33及び支持部32に対向する固定側型板7の面にはこ
れらの部材を避けるための逃げ23を設けている。
【0023】エジェクターピン24は可動側型板8を貫
通し、爪部材21の板部21bを可動側型板8側から押
圧することが可能な構成となっている。そして、このエ
ジェクターピン24の先端形状は、爪部材21の面との
滑りを良くするために凸形R面又は凸球面に形成するこ
とが望ましい。
【0024】なお、固定入子1と可動入子2とにより形
成するキャビティ3内に溶融樹脂を導く成形金型のスプ
ル、ランナ、及びゲートの形成位置及びスプルブッシュ
の位置はエジェクターピン24の位置に対して直交方向
(図4の紙面に対して後方側)にあるので影に隠れて見
えない。また、エジェクターピン24とランナの配置位
置(角度)を直交させて形成したが、これに限らず、成
形品をエジェクターピン24により回転して押し出せる
範囲であれば適宜の角度に設定してもよい。
【0025】次に本実施の形態における作用について説
明する。図6において、まずプラスチックレンズ用射出
成形金型にて通常通りにプラスチックレンズ17を射出
成形する。次に固定型16を可動型50から分離、即
ち、型開きをし、可動側型板8の型開き面8aを露出さ
せることにより、キャビティ3内にて成形したプラスチ
ックレンズ17及びレンズ17に連結したゲート18、
ランナ19、スプル20が現れる。そして成形されたプ
ラスチックレンズ17は略半球状の光学面107を形成
したキャビティ3に密着した状態となっている。
【0026】この状態にて、図示しない射出成形機の突
き出しロッド作動させ、エジェクターピン24を動かし
て爪部材21を押圧する。これにより爪部材21は軸3
3を中心に回転し、爪部材21の先端傾斜面21aはプ
ラスチックレンズ17のつば部111を持ち上げる。こ
れにより、プラスチックレンズ17は可動入子2のキャ
ビティ3形成面における形開き面2aとの縁部の1箇所
が支点17aを中心に回転し、プラスチックレンズ17
はゲート及びランナ(図6では、プラスチックレンズ1
7の影に隠れて見えない)及びスプル20とともに回転
して離型する。
【0027】本実施の形態によれば、プラスチックレン
ズ17を爪部材21の先端傾斜面21aによって直接に
持ち上げることにより、プラスチックレンズ17を回転
させつつ、より確実に離型させることが可能となる。さ
らに、前記従来技術における余肉部110(図14)が
不要となり、これを切除する必要がなく、より低コスト
にてプラスチックレンズ17を得ることが可能となる。
【0028】(実施の形態3)図7は本発明の実施の形
態3を示す射出成形金型の作用説明図である。爪部材3
0は、可動側型板8の型開き面8a側の一部を突出形成
した一対の支持部32間に架渡した軸25により可動側
型板8に対して回動可能に取り付けている。爪部材30
は所定の幅(図4にて紙面に垂直な方向の幅)を有し、
等厚の板部30cに形成するとともに、板部30cの一
端をレンズ17のつば111と同等な厚さの爪部30a
を形成し、この部分を固定入子1と可動入子2との間に
て隙間なく挟持させるとともに爪部30a先端部に傾斜
面30bを形成し、この傾斜面30bをつば111の裏
面、即ち、レンズ17半球面107側に潜ることが可能
にしている。また、この傾斜面30bはキャビティ3の
一部を形成している。
【0029】さらに、図7において爪部材30の軸25
に捩じりコイルバネ27を設け、爪部材30の側面に設
けた突起26と可動側形板8に穿設した穴28とに掛止
して、爪部材30と可動側形板8との間にて爪部材30
の傾斜面30b側を矢印29の方向に持ち上げる方向に
付勢している。また爪部材30の爪部30bと反対側の
端部は、軸25を中心に回転した際に可動側形板8の面
に当接することにより爪部材30の回転量を制限するス
トッパー30cとなっている。なお、爪部材30、バネ
27、及び一対の支持部32それぞれが固定側形板7に
当接しないように固定側形板7側に図示しない逃げの空
間を形成している。さらに、爪部材30の延設方向と直
交する位置には、キャビティ3に連通するスプル20、
ランナ、ゲートのそれぞれを形成しており、スプル20
の先端側に前記実施の形態1と同様にコールドスラグ部
を介してスプル20を突き出すことが可能に図示しない
エジェクターピンを配置している。
【0030】次に本実施の形態における作用について説
明する。図7において、まず射出成形金型にて通常通り
にプラスチックレンズ17を射出成形する。次に固定型
16を可動型50から分離、即ち、型開きをし、可動側
型板8の型開き面8aを露出させることにより、キャビ
ティ3内にて成形したプラスチックレンズ17及びレン
ズ17に連結したゲート、ランナ(図7ではプラスチッ
クレンズ17の影に隠れて見えない)、スプル20が現
れ、爪部材30がバネ27の弾性力により矢印29の方
向に回転させられる。この時、爪部材30の先端傾斜面
30bによってプラスチックレンズ17のつば部111
を持ち上げ、可動入子2の成形面における形開き面2a
との縁部の1箇所17aを支点としてプラスチックレン
ズ17が回転する。これによりゲート及びランナ及びス
プル20も同時に回転してプラスチックレンズ17が離
型する。その後、さらに図示しない射出成形機の突き出
しロッドの作動によりエジェクターピンを動かしてスプ
ル20を突き出すことによりプラスチックレンズ17を
離型する。
【0031】本実施の形態によれば、前記実施の形態2
の効果に加えて、プラスチックレンズ17及び連結した
ランナ等が回転して離型した後、さらにスプル20を突
き出してプラスチックレンズ17等を取り出しやすくす
る。なお、上記において用いた捩じりコイルバネはこれ
に限らず、コイルバネ、板バネ、あるいはゴムなどの弾
性部材を用いてもよい。
【0032】(実施の形態4)図8から図11は本発明
の実施の形態4を示し、図8はプラスチックレンズを成
形する可動金型を型開き面の平面図、図9は図8のA−
A矢視断面図、図10は図9において射出成形後に型開
きした状態を示す図、図11は図8のB−B矢視断面図
における射出成形後に型開きした状態を示す要部断面図
である。
【0033】本実施の形態では、プラスチックレンズ1
7を回動させて離型する回動部材としての略長方形の回
動板40が、可動側形板8の型開き面8a側の一部を突
出形成した一対の支持部39間に架渡した軸41により
可動側型板8に対して回動可能に取り付けたもので、軸
41は回動板40の一部を突出させた突出部38に回転
可能に嵌合しており、プラスチックレンズ17を回動し
て離型させるとき、プラスチックレンズ17のふち部1
11において回動の中心となる支点17aと、同軸上に
なるように軸41を前記突出部38に嵌合している。従
って、支点17aは可動入子2のキャビティ3形成面に
おける型開き面8aとの縁部上に位置する。また回動板
40には、コールドスラグ部45とランナ部42を設
け、ランナ部42は前記軸41の軸線と平行になってい
る。
【0034】なお、軸41周辺の部材が固定側型板7に
当接を避けるために、固定側型板7の面に逃げの空間4
4を形成している。また回転板40を軸41を中心に回
動させるエジェクターピン43を、軸41の配置位置と
は反対側の裏面を押圧可能に配置している。なお、エジ
ェクターピン43の先端は、凸形R面、又は凸球面等を
形成することが望ましい。
【0035】次に本実施の形態における作用について説
明する。図10及び図11において、まず射出成形金型
にて通常通りにプラスチックレンズ17を射出成形す
る。次に固定型16を可動型50から分離、即ち、型開
きをし、可動側型板8の型開き面8aを露出させる。
【0036】次に、図示しない射出成形機の突き出しロ
ッドを作動させ、エジェクターピン43を動かして回動
板40を押圧する。これにより回動板40は軸41を中
心にスプル20とともに回動し、軸41の軸線上に位置
するプラスチックレンズ17のふち部111の支点17
aにも回転が作用して、ゲート、ランナ(図11ではプ
ラスチックレンズ17の影に隠れて見えない)やプラス
チックレンズ17も回転し、成形品の離型が可能とな
る。なお、本実施の形態では、プラスチックレンズ17
の光学的有効径外に形成した小さなふち部111が支点
17aとなるように説明したが、プラスチックレンズ1
7が回動板40の回動作用によりランナ・ゲートを介し
て回転するので、ふち部111を設けなくても回転する
ための支点17aを形成することが可能であり、必ずし
もふち部111を形成する必要がなくなる。
【0037】本実施の形態によれば、コールドスラグ部
45が回動板40とともに回転するため、コールドスラ
グ部45を逆テーパとし、スプル20がスプルブッシュ
4にとられることを防ぐことも可能となる。さらに、従
来の余肉部が不要であるため、これを切断除去する必要
もなく、より低コストにてプラスチックレンズ17を得
ることが可能となる。なお、本実施の形態における回転
板40による離型手段は、前記実施の形態2の変形例に
示したようにバネ等の弾性部材を用いて回動板40を離
型方向に付勢してもよい。
【0038】上記各実施の形態では、プラスチックレン
ズの光学的有効径に形成したふち部はリング状、あるい
は帯状にて図示したが、これに限らず、プラスチックレ
ンズの回転のための支点となる位置に突起として形成し
てもよく、この突起の大きさ、厚さ、あるいは数は適宜
に選定すればよい。またこの突起がレンズの径方向、あ
るいは軸方向の位置決め用や保持用として供することが
できれば、ふち部として用い得るものである。また、プ
ラスチックレンズは、固定入子及び可動入子を各型板に
装着してキャビティを形成するように説明したが、これ
に限らず、直接に型板にキャビティを形成しても、同様
に実施することが可能である。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、光学面が略半球状に形
成したプラスチックレンズのつば部が小さくても光学面
に突き出し跡を付けずに離型することが可能であるとと
もに、成形品を低コストにて製造することが可能な成形
金型を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1を示す射出成形金型の断
面図。
【図2】射出成形金型の作用説明図。
【図3】実施の形態1の変形例を示す作用説明図。
【図4】本発明の実施の形態2を示す射出成形金型の断
面図。
【図5】爪部材周辺の拡大詳細図。
【図6】射出成形金型の作用説明図。
【図7】本発明の実施の形態3を示す射出成形金型の作
用説明図。
【図8】本発明の実施の形態4を示す射出成形金型の可
動金型の型開き面の平面図。
【図9】図8のA−A矢視断面図。
【図10】図9において射出成形後に型開きした状態を
示す断面図。
【図11】図8のB−B矢視断面図。
【図12】従来の射出成形金型の要部断面図。
【図13】従来の射出成形金型の要部断面図。
【図14】従来のプラスチックレンズの正面図。
【図15】従来のプラスチックレンズの側面図。
【図16】従来のプラスチックレンズの側面図。
【符号の説明】
1 固定入子 2 可動入子 3 キャビティ 4 スプルブッシュ 5 ロケートリング 6 固定側取り付け板 7 固定側型板 8 可動側型板 9,10スペーサ 11,12 突き出し板 13 可動側取り付け板 14,22,24,43 エジェクターピン 16 固定型 17 プラスチックレンズ 18 ゲート 20 スプル 21,30 爪部材 25,41 軸 26 突起 27 捩じりコイルバネ 31,45 コールドスラグ部 32,39 支持部 33,41 軸 38 突き出し部 40 回動板 44 逃げ 50 可動部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックレンズを射出成形する射出
    成形金型において、成形金型内にて成形されたプラスチ
    ックレンズを、形開き後に可動型型板あるいは可動入子
    のキャビティ形成面における形開き面との縁部の1箇所
    を支点として回転させて離型する離型手段を、可動型に
    配置したことを特徴とするプラスチックレンズ用の射出
    成形金型。
  2. 【請求項2】 前記離型手段は、成形金型内で成形され
    たプラスチックレンズを、型開き方向に直交する方向の
    軸を中心に回転しつつ離型する爪部材であることを特徴
    とする請求項1記載のプラスチックレンズ用の射出成形
    金型。
  3. 【請求項3】 前記離型手段は、可動金型内に配置され
    ていて、成形金型内で成形されたプラスチックレンズ
    を、型開き方向に直交する方向の軸を中心に回動しつつ
    離型する回動部材であることを特徴とする請求項2記載
    のプラスチックレンズ用の射出成形金型。
JP9141418A 1997-05-30 1997-05-30 プラスチックレンズ用射出成形金型 Withdrawn JPH10329176A (ja)

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