JPH10316707A - 乳化重合方法 - Google Patents

乳化重合方法

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JPH10316707A
JPH10316707A JP14456897A JP14456897A JPH10316707A JP H10316707 A JPH10316707 A JP H10316707A JP 14456897 A JP14456897 A JP 14456897A JP 14456897 A JP14456897 A JP 14456897A JP H10316707 A JPH10316707 A JP H10316707A
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JP
Japan
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polymerization
silicate
monomer
alkali silicate
emulsion polymerization
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Pending
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JP14456897A
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English (en)
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Wataru Hatano
渉 波多野
Yoshihide Nagabuchi
慶秀 永渕
Atsushi Kawamura
篤志 川村
Harumoto Sato
晴基 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/002Scale prevention in a polymerisation reactor or its auxiliary parts
    • C08F2/005Scale prevention in a polymerisation reactor or its auxiliary parts by addition of a scale inhibitor to the polymerisation medium

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
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  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 重合器内壁面への重合体のスケールを効果的
に防止することができる乳化重合方法を開発する。 【解決手段】 ステンレス鋼からなる重合器内で重合性
単量体を乳化重合するに際し、水に可溶性のアルカリケ
イ酸塩を添加して乳化重合を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乳化重合方法に関
し、より詳しくは重合器内壁表面への重合体スケールの
付着を効果的に防止することの出来る乳化重合方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】重合器内で単量体を乳化重合して熱可塑
性樹脂を製造する方法においては、重合体がスケールと
して付着する問題が知られている。重合体スケールが重
合器内壁面に付着すると、重合体スケールの除去に多大
な労力と時間を要するばかりでなく、重合時に発生した
熱を除く効果を低下させたり、製品中に下落混入して、
製品物性や品質を悪化させたりする。
【0003】従来、重合器内壁面などへの重合体スケー
ルの付着を防止する方法として、例えば染料、顔料など
を重合器内壁面に塗布する方法(特公昭45−3083
5号公報)、予め重合器内の各部に芳香族系のキノン/
アミン化合物を塗布し、溶媒を乾燥除去して塗布膜を形
成する方法(特開昭59−68314号公報)、ヒドロ
キシル基含有高分子化合物とケイ酸化合物を主剤とした
塗布液を塗布し、乾燥して塗膜を形成する方法(特開平
3−258802号公報)、フッ素系界面活性剤とケイ
酸化合物を含有する塗布液を塗布し、乾燥して塗膜を形
成する方法(特開昭63−175002号公報)、キノ
ン化合物の縮合生成物と、無機コロイドおよびアルカリ
金属ケイ酸塩を含有するアルカリ性液を塗布し、乾燥し
て塗膜を形成する方法(特開平8−73510号公
報)、および重合反応器内に、案内筒および案内筒の内
部に僅かな間隙をもって位置する撹拌機を設置した特殊
構造の重合槽を用いる方法(特開昭55−62908号
公報)等が提案されている。
【0004】しかし、これらの方法は、ある程度の重合
体スケールの付着防止効果を有するものの、その効果は
完全でない。特公昭45−30835号公報に開示され
ている方法では、顔料としてクロム、鉛等の重金属を含
むものを使用するために毒性の問題がある。また、特開
昭59−68314号公報に記載される方法では、芳香
族系のキノン/アミン化合物等の有色のものが使用され
るため、これらのスケール防止剤からなる塗膜を形成し
た重合器内で重合を行うと重合体を着色させるという問
題がある。また、特開平3−258802号公報、特開
昭63−175002号公報および特開平8−7351
0号公報等に記載される方法では、薬液の塗布や加熱等
の処理に時間がかかるなど、重合器の稼動率を低下させ
るという欠点がある。また、特開昭55−62908号
公報に記載される特定構造の撹拌装置を使用する方法で
は、装置メンテナンスに多大な労力がかかる等の問題点
を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の状況
に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、単量体の乳化重合に際して重合器内壁への重合体ス
ケールの付着を効果的に防止でき、かつ重合器の稼動率
を向上できる乳化重合方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討を進めた結果、単量体を乳化
重合するに際し、特定のケイ酸塩を重合系に添加するこ
とにより上記の目的が達成できることを見い出し、本発
明を完成するに到った。
【0007】すなわち本発明は、ステンレス鋼からなる
重合器内で単量体を乳化重合するに際し、水に可溶性の
アルカリケイ酸塩を添加して乳化重合を行うことを特徴
とする乳化重合方法にある。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる水に可溶性の
アルカリケイ酸塩(以下、アルカリケイ酸塩と略記す
る。)は、ケイ酸ソーダ、ケイ酸カリウム、ケイ酸リチ
ウム等が挙げられる。取り扱いの利便さからはこれらの
水溶液を用いてもよい。
【0009】特にケイ酸ソーダの水溶液は、水ガラスと
称されるもので、その種類として日本工業規格に、ケイ
酸ソーダ1号から3号までケイ酸ソーダ溶液が規定され
ており、これらは種々の用途で広く流通していること、
および他のケイ酸アルカリより安価であることなどか
ら、本発明に用いるアルカリケイ酸塩として好適のもの
である。
【0010】重合系に添加するアルカリケイ酸塩の量は
重合処方によって異なるが、本発明の効果を発現するに
は、乳化重合に添加する単量体100重量部に対して、
アルカリケイ酸塩として0.2重量部以上10重量部以
下となる量が好ましく、より好ましくは0.5重量部以
上3重量部以下である。これは、アルカリケイ酸塩の使
用量が少なすぎると充分な重合体スケールの付着防止効
果が得られず、一方、使用量が多すぎると重合中に系内
でポリマー粒子のブロック化等が起ったりするためであ
る。
【0011】また、本発明におけるアルカリケイ酸塩の
添加方法は、何ら制約を受けるものではなく、撹拌重合
する際に、分散媒である水、単量体、乳化剤と共存して
いればよい。添加操作の利便性により、予め分散媒であ
る水に溶かしておく方法や直接重合器内に投与する方法
等選べばよい。重合反応開始時までにアルカリケイ酸塩
を添加すること以外は、一般的な乳化重合に適用され、
重合系に添加する乳化剤、重合開始剤等も通常用いられ
るものであれば、何ら制約を受けることなく使用するこ
とができる。
【0012】なお、アルカリケイ酸塩を添加することに
より、重合系のpHが上昇し、乳化剤の活性、安定性を
損なう恐れがあるので、その場合には、重合系、乳化剤
に適したpH値に適宜調節した後に乳化剤を仕込み、重
合すればよい。pH調節に使用する物質は、硫酸、塩
酸、硝酸、炭酸、リン酸、酢酸等が例示され特に制約さ
れるものではない。
【0013】また、本発明で用いられるステンレス鋼か
らなる重合器内壁の表面の仕上げ加工レベルは、バフ仕
上げ程度でよく、特に鏡面仕上げのような緻密なもので
はなく、単量体が接触する他の部分の表面、例えば撹拌
翼、バッフル等の器内の付属部品もステンレス鋼製で、
その表面も重合器の内壁と同程度の表面加工であれば、
ステンレス鋼の種類に何ら制約されることなく、顕著に
スケールの付着防止効果を得ることができる。
【0014】本発明で用いられる単量体としては、スチ
レン、ジクロロスチレン、α−メチルスチレン等のビニ
ル芳香族化合物;アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル等のビニルシアン化合物;アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸n−ブチル等のアクリル酸アル
キルエステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル等のメタクリル酸アルキルエステル;さらにはアクリ
ル酸、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル等のビ
ニル化合物;ブタジエン、クロロプレン、イソプレン等
のジエン系化合物;ジメチルシロキサン等が挙げられ
る。これら単量体は、1種でまたは2種以上混合して重
合される。
【0015】上記単量体の乳化重合の際に使用される乳
化剤としては、例えばラウリル酸ナトリウム、ラウリル
酸カリウム、ラウリル酸アンモニウム、オレイン酸ナト
リウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸アンモニウム
等の脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニ
ウム塩;ロジン酸ナトリウム、ロジン酸カリウム等の樹
脂酸のナトリウム塩およびカリウム塩;ラウリル硫酸ナ
トリウム、ラウリル硫酸カリウム等のアルキル硫酸エス
テルのナトリウム塩およびカリウム塩;アルキルベンゼ
ンスルホン酸金属塩、ジオクチルコハク酸塩、ジアルキ
ルスルホコハク酸塩等のアニオン性界面活性剤;ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレン
ソルビタン酸エステル類等の非イオン系界面活性剤など
が挙げられる。
【0016】また、乳化重合に際して使用される重合開
始剤としては、例えばクメンハイドロパーオキサイド、
t−ブチルハイドロパーオキサイドなどのパーオキサイ
ド類、過硫酸塩、レドックス系開始剤などの公知の重合
開始剤が挙げられる。
【0017】重合温度は、通常乳化重合に際して用いら
れる温度であり、40〜100℃の範囲とするのが好ま
しい。
【0018】また、本発明は、乳化重合系にアルカリケ
イ酸塩を添加し、重合を行うものであり、塗布や加熱処
理、さらに特殊な撹拌装置による操作等は不要である。
そのため、重合器の稼動率の低下や装置のメンテナンス
に要する多大な労力を省くことができる。
【0019】本発明におけるアルカリケイ酸塩の添加に
よるスケールの付着防止効果の発現の機構については明
かではないが、撹拌重合中にステンレス鋼製の重合器内
壁にSiO2 成分に富んだ表面を形成し、さらにこのS
iO2 成分自体が水和層を形成し、重合器内壁への単量
体の接触を阻止しているものと考えられる。いずれにせ
よスケール付着防止効果は、ライニングガラスの容器で
はスケールの付着防止効果はなく、本発明のステンレス
鋼の重合器に対して特に有効であることがわかった。
【0020】なお、前記の乳化重合方法によるスケール
の付着防止効果を発揮するためには、あらかじめ重合器
内壁表面は清浄な状態にしておくことが望ましい。
【0021】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
詳細に説明するが、本発明は実施例のみに限定されるも
のではない。なお、以下の例においては、「部」は「重
量部」を意味する。
【0022】[実施例1]3リットルのステンレス鋼製
重合器の内部を充分に水洗した後、脱イオン水280
部、3号水ガラス(ケイ酸ソーダ含有量約40%)5
部、アルケニルコハク酸カリ1部、過硫酸アンモニウム
0.2部、メタクリル酸メチル85部、アクリル酸n−
ブチル15部、n−オクチルメルカプタン0.02部か
らなる混合物を仕込み、重合器内を窒素にて置換した
後、撹拌下で重合器の温度を65℃に昇温し、2時間重
合した。そして重合終了後、重合器内壁の重合体スケー
ルの付着量を測定した。結果を表1に示した。
【0023】[実施例2〜4、比較例1]3号水ガラス
量を表1の如くに変更した以外は、実施例1と同様にし
て重合し重合体スケールの付着量を測定した。結果を表
1に示した。
【0024】
【表1】
【0025】[実施例5]3リットルのステンレス鋼製
重合器の内部を充分に水洗した後、脱イオン水250
部、3号水ガラス2.5部を仕込み、pH値が6.5〜
7.5となるよう3%希硫酸を加えて調整した。その
後、さらに水を加え全体が280部となるように調整し
た。次に、ポリオキシエチレンアルキルエーテルホスフ
ェイト1.5部、ソジュームホルムアルデヒドスルホキ
シレート0.2部、t−ブチルハイドロパーオキサイド
0.03部、メタクリル酸メチル35部からなる混合物
を仕込み、重合器内を窒素にて置換した後、撹拌下で重
合器の温度を65℃に昇温し、2時間重合した。次に、
スチレン30部、アクリル酸n−ブチル20部、t−ブ
チルハイドロパーオキサイド0.15部を2時間で滴下
し重合した。さらに、メタクリル酸メチル15部、t−
ブチルハイドロパーオキサイド0.01部を30分で滴
下し重合した。そして重合終了後、重合器内壁の重合体
スケールの付着量を測定した。結果を表2に示した。
【0026】[実施例6〜9、比較例2]アルカリケイ
酸塩の種類および量を表2の如くに変更した以外は、実
施例5と同様にして重合し、重合体スケールの付着量を
測定した。結果を表2に示した。
【0027】[比較例3]重合器としてグラスライニン
グ製の重合器を使用した以外は、実施例5と同様にして
重合し、重合体スケールの付着量を測定した。結果を表
2に示した。
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】本発明の方法によれば、従来、困難であ
った乳化重合による熱可塑性樹脂の製造における重合体
の重合器内壁面への付着を効果的に防止できる。特に、
アルカリケイ酸塩の添加に要する時間が短く、操作も簡
便であり、付着防止効果と相まって重合器の稼動率を上
げることができる。
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 晴基 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステンレス鋼からなる重合器内で単量体
    を乳化重合するに際し、水に可溶性のアルカリケイ酸塩
    を添加して乳化重合を行うことを特徴とする乳化重合方
    法。
JP14456897A 1997-05-20 1997-05-20 乳化重合方法 Pending JPH10316707A (ja)

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