JPH10313603A - 畦塗り機 - Google Patents

畦塗り機

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JPH10313603A
JPH10313603A JP9130079A JP13007997A JPH10313603A JP H10313603 A JPH10313603 A JP H10313603A JP 9130079 A JP9130079 A JP 9130079A JP 13007997 A JP13007997 A JP 13007997A JP H10313603 A JPH10313603 A JP H10313603A
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mud
ridge
old
restoration
rotation
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Kaoru Honda
薫 本多
Yukio Saito
行雄 斉藤
Hiroyuki Yoda
博之 依田
Hiroshi Matsui
浩 松井
Yoichi Uesugi
洋一 上杉
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Matsuyama Plow Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Matsuyama Plow Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 旧畦Aの側面部Bの泥土を十分に生かし泥土
を掻き出すことなく旧畦Aの側面部Bに除々に強く押し
付けて塗り固め、旧畦Aの側面部Bを傾斜側面に十分に
固く締め固めて修復でき、崩れ難く整畦できる畦塗り機
を提供する。 【解決手段】 多数の切削刃36を有するロータリー33
と、泥土を塗り付けて旧畦Aを修復する畦塗り体42とを
具備する。畦塗り体42は旧畦Aの側面部Bを傾斜側面に
修復する側面修復体43と、側面修復体43に連設し旧畦A
の上面部を水平状面に修復する上面修復体44とを有す
る。側面修復体43は旧畦Aの側面部Bに泥土を塗り付け
る外周面80を、側面修復体43の回転方向に回転軸40を中
心として回転半径を小さくした径小部68及びこの径小部
68から側面修復体43の回転方向と反対側に向かって回転
軸40を中心として次第に回転半径を大きくした円弧状の
径大部69を有する複数の泥土塗付け面79にて形成する。
側面修復体43を偏心回転可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は畦塗り機に係り、主
として水田を区画する旧畦を畦塗り修復して整畦するも
のに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の畦塗り機としては、たと
えば、特開平8−9706号公報に記載されているよう
に、トラクタに連結する機枠に左右方向の伝導ケースを
突設し、この伝導ケースに畦際の土を掘土する回転自在
の掘土ロータリ及び前記トラクタの車輪の外側方に突出
して前記掘土ロータリからの掘土を旧畦上に落下させる
誘導部材をそれぞれ固定し、この誘導部材の後方に位置
して前記機枠に固定された前後方向の伝導ケースに旧畦
上に落下された盛土を掻き込んで畦塗り整畦する整畦体
を回転自在に軸架し、この整畦体は畦斜面を形成する笠
状回転体と、この笠状回転体の頂部側の中心部に軸方向
に突設した円筒体と、を有し、前記笠状回転体の外周面
を多数本の稜線角部を放射状に配設した多角錐台の外面
形状に形成する構成が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記公報に記載の構成
では、整畦体の笠状回転体の外周面の多数本の稜線角部
で畦斜面(旧畦の側面部)の盛土を押し付けて畦斜面に
塗り固めるようにしたものであるが、この際、多数本の
稜線角部で盛土を掻き出すことも少なくなく、畦斜面の
盛土を畦斜面の塗り固めに十分に生かすことができず、
また、笠状回転体の外周面の多数本の稜線角部はこの整
畦体を駆動回転する回転軸を中心として同じ回転半径で
それぞれ形成されているため、この多数本の稜線角部は
畦斜面の盛土を同じ押付力で畦斜面に押し付けて塗り固
めることができても、盛土を畦斜面に除々に強く押し付
けて塗り固めることができず、畦斜面を十分に固く締め
固めることができない、という問題がある。
【0004】また、円筒体の外周面にて畦上の盛土を塗
り固めるため、畦上面の盛土を同じ押付力で畦上面に押
し付けて塗り固めることができても、除々に強く押し付
けて塗り固めることができず、畦上面を十分に固く締め
固めることができず、整畦後の畦は畦斜面と畦上面との
連続部に形成される角部から崩れ易い、という問題があ
る。
【0005】本発明は、このような課題に鑑みてなされ
たもので、側面修復体の複数の泥土塗付け面にて旧畦の
側面部の泥土を十分に生かしこの泥土を掻き出すことな
く旧畦の側面部に除々に強く押し付けて塗り固めるとと
もに、この旧畦の側面部を下方に向かって拡開した傾斜
側面に十分に固く締め固めて修復でき、また、上面修復
体の肩修復部にて旧畦の肩部を固く締め固めて略円弧状
面に修復できるとともに、この上面修復体の複数の泥土
塗付け面にて泥土を旧畦の上面部に除々に強く押し付け
て塗り固めるとともに、この旧畦の上面部を水平状に固
く締め固めて修復でき、全体として崩れ難く整畦できる
畦塗り機を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の畦塗り機
は、トラクタの懸架機構に連結される連結部を有する機
枠と、この機枠に回転自在に設けられ畦塗り用の泥土を
切削して跳ね上げる多数の切削刃を有するロータリー
と、このロータリーの後方に位置して前記機枠に回転自
在に設けられ前記ロータリーの各切削刃にて跳ね上げら
れた泥土を旧畦に塗り付けて旧畦を修復する畦塗り体
と、を具備し、前記畦塗り体は、前記機枠に回転自在に
設けられた回転軸と、この回転軸に固着され前記旧畦の
側面部を下方に向かって拡開した傾斜側面に修復する側
面修復体と、この側面修復体に連設され前記旧畦の上面
部を水平状面に修復する上面修復体と、を有し、前記側
面修復体は、前記旧畦の側面部に泥土を塗り付ける外周
面を、この側面修復体の回転方向に所定の間隔をおいて
前記回転軸を中心として回転半径を小さくした径小部及
びこの径小部からこの側面修復体の回転方向と反対側に
向かってそれぞれ前記回転軸を中心として次第に回転半
径を大きくした円弧状の径大部を有する複数の泥土塗付
け面にて形成したものである。
【0007】そして、トラクタの懸架機構にて機枠が旧
畦際に沿って牽引進行されるとともに、この機枠に設け
られたロータリー及び畦塗り体がそれぞれ駆動回転され
ることにより、このロータリーの各切削刃にて旧畦の側
面部及び旧畦の畦際が順次切削されるとともに、これら
の切削土が畦塗り用の泥土として畦塗り体に向かって跳
ね上げ供給される。
【0008】また、畦塗り体に供給された畦塗り用の泥
土は、この畦塗り体の側面修復体にて旧畦の側面部に順
次塗り付けられて十分に固く締め固められ旧畦の側面部
が下方に向かって拡開した傾斜側面に修復されると同時
に、この畦塗り体の上面修復体にて畦塗り用の泥土が旧
畦の上面部に順次塗り付けられて十分に固く締め固めら
れ旧畦の上面部が水平状面に修復される。
【0009】この際、すなわち、側面修復体にて旧畦の
側面部に泥土を塗り付けて修復する際、この側面修復体
の外周面を、この側面修復体の回転方向に所定の間隔を
おいて回転半径を小さくした径小部及びこの径小部から
この側面修復体の回転方向と反対側に向かってそれぞれ
次第に回転半径を大きくした円弧状の径大部を有する複
数の泥土塗付け面にて形成したことにより、この複数の
泥土塗付け面にて旧畦の側面部にこの旧畦の側面部の泥
土を十分に生かしこの泥土を掻き出すことなく旧畦の側
面部に除々に強く押し付けて順次固く塗り付けられ、し
たがって、旧畦の側面部が十分に固く締め固められて下
方に向かって拡開した傾斜面に順次修復される。
【0010】請求項2記載の畦塗り機は、請求項1記載
の畦塗り機において、複数の泥土塗付け面は、一端部を
径小部とし他端部を径大部とする略扇形状の複数の泥土
塗付け板にて形成し、この複数の泥土塗付け板は径大部
の端縁部にこの端縁部から内側に向かって突設され隣接
する泥土塗付け板の径小部の端縁部を取り付ける取付片
をそれぞれ有し、この取付片にて隣接する泥土塗付け板
の径小部の端縁部と径大部の端縁部との間に段差部を形
成する、ものである。
【0011】そして、略扇形状の複数の泥土塗付け板
は、その径大部の端縁部に突設された取付片に隣接する
泥土塗付け板の径小部の端縁部を順次取り付けることに
より、この複数の泥土塗付け板にて側面修復体の回転方
向に所定の間隔をおいて回転半径を小さくした複数の径
小部及びこの径小部からこの側面修復体の回転方向と反
対側に向かってそれぞれ次第に回転半径を大きくした円
弧状の複数の径大部を有する側面修復体の外周面が構成
される。
【0012】また、この側面修復体が駆動回転されるこ
とにより、この複数の泥土塗付け板にて旧畦の側面部に
この旧畦の側面部の泥土を十分に生かしこの泥土を掻き
出すことなく旧畦の側面部に除々に強く押し付けて順次
固く塗り付けられ、したがって、旧畦の側面部が十分に
固く締め固められて下方に向かって拡開した傾斜面に順
次修復される。
【0013】請求項3記載の畦塗り機は、請求項1また
は2記載の畦塗り機において、複数の泥土塗付け板は、
回転軸に固着された略円錐形状の取付基板の外周面に順
次配設して取り付ける、ものである。
【0014】そして、この略円錐形状の取付基板の外周
面に複数の泥土塗付け板がそれぞれ確実に取り付けら
れ、この取付基板にて複数の泥土塗付け板が土圧を受け
ても複数の泥土塗付け板が確実に保持される。
【0015】請求項4記載の畦塗り機は、請求項1記載
の畦塗り機において、上面修復体は、側面修復体の縮径
端部に嵌合し旧畦の肩部を略円弧状面に修復する拡開部
を形成した略円筒状の肩修復部と、この肩修復部に連設
され旧畦の上面部を水平状面に修復する上面修復部と、
を有する、ものである。
【0016】そして、略円筒状の肩修復部にて旧畦の肩
部が順次略円弧状面に修復されると同時に、上面修復部
にて旧畦の上面部が順次水平状面に修復される。また、
旧畦の肩部が順次略円弧状面に修復されることにより、
整畦された畦が肩部から簡単に崩れことが防止される。
【0017】請求項5記載の畦塗り機は、請求項4記載
の畦塗り機において、上面修復部は、前記旧畦の上面部
を修復する外周面を、この上面修復部の回転方向に所定
の間隔をおいてこの上面修復部の回転中心を中心として
回転半径を小さくした径小部及びこの径小部からこの上
面修復部の回転方向と反対側に向かってそれぞれ上面修
復部の回転中心を中心として次第に回転半径を大きくし
た径大部を有する複数の泥土塗付け面にて形成した、も
のである。
【0018】そして、複数の泥土塗付け面にて旧畦の上
面部にこの旧畦の上面部の泥土を十分に生かしこの泥土
を掻き出すことなく旧畦の上面部に除々に強く押し付け
て順次固く塗り付けられ、したがって、旧畦の上面部が
十分に固く締め固められて水平状面に順次修復される。
【0019】請求項6記載の畦塗り機は、請求項5記載
の畦塗り機において、複数の泥土塗付け面は、肩修復部
に連設された円筒体の外周面に取り付けられる複数の円
弧状板にて形成し、この複数の円弧状板は上面修復部の
回転方向を一端部とし上面修復部の回転方向と反対側を
他端部とし、この円弧状板の一端部上に隣接する円弧状
板の他端部を重合固定して、複数の円弧状板の一端部を
回転半径を小さくした径小部とするとともに複数の円弧
状板の他端部を回転半径を大きくした径大部とする、も
のである。
【0020】そして、複数の円弧状板は、この円弧状板
の一端部上に隣接する円弧状板の他端部を重合固定して
順次取り付けることにより、この複数の円弧状板にて上
面修復体の回転方向に所定の間隔をおいて回転半径を小
さくした複数の径小部及びこの径小部からこの上面修復
体の回転方向と反対側に向かってそれぞれ次第に回転半
径を大きくした複数の径大部を有する上面修復体の外周
面が構成される。
【0021】また、この上面修復体が駆動回転されるこ
とにより、この複数の円弧状板にて旧畦の上面部にこの
旧畦の上面部の泥土を十分に生かしこの泥土を掻き出す
ことなく旧畦の上面部に除々に強く押し付けて順次固く
塗り付けられ、したがって、旧畦の上面部が十分に固く
締め固められて水平状面に順次修復される。
【0022】請求項7記載の畦塗り機は、請求項1記載
の畦塗り機において、側面修復体は、機枠に回転自在に
設けられた回転軸にこの回転軸を中心として偏心回転可
能に設けた、ものである。
【0023】そして、側面修復体に供給された畦塗り用
の泥土は、この側面修復体を構成する複数の泥土塗付け
面の径大部にて泥土を掻き出すことなく旧畦の側面部に
除々に強く押しつけ順次塗付けられるとともに、この複
数の泥土塗付け面にて構成される側面修復体の外周面の
偏心回転により泥土が旧畦の側面部に十分に固く締め固
められ、したがって、旧畦の側面部が下方に向かって拡
開した傾斜側面に順次固く修復される。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面を参照して説明する。
【0025】1は機枠で、この機枠1は中空角柱状の左
右方向の主フレーム2を有し、この主フレーム2の両端
部にロワアーム3がそれぞれ前下方に向かって傾斜して
一体に突設され、この両側のロワアーム3の先端部に連
結部4がそれぞれ突設され、この両側の連結部4は左右
方向のロワピン5にてそれぞれ形成されている。
【0026】また、前記主フレーム2の中間上部にマス
ト6が前上方に向かって傾斜して一体に突設され、この
マスト6の先端部に連結部7が設けられ、この連結部7
は着脱可能な連結ピン8にて形成されている。また、前
記主フレーム2の下部に沿って板状の取付フレーム9が
一体に固着され、この取付フレーム9の左右方向の略中
間部に軸受体10にて前後方向の動力中継軸11が回転自在
に軸架され、この動力中継軸11は前後に前記軸受体10の
前後部から突出された連結軸部12をそれぞれ有してい
る。
【0027】また、前記主フレーム2の両側端部にこの
主フレーム2の上下から後方に向かって取付板13がそれ
ぞれ相対して平行に一体に突設され、この両側端部の上
下の取付板13に上下方向の取付軸14がそれぞれ挿脱自在
に取り付けられている。
【0028】さらに、前記一方側のロワアーム3の外側
部に上下面に開口した中空筒状のスタンドホルダー15が
一体に固着され、前記他方側のロワアーム3の外側部に
左右方向の支持アーム16が外側方に向かって水平状に一
体に突設され、この支持アーム16の突出端部に上下面に
開口した中空筒状のスタンドホルダー17が一体に固着さ
れている。
【0029】18は前記主フレーム2の後方に配置される
機枠としての可動フレームで、この可動フレーム18は左
右方向に延在した中空パイプ状のフレーム本体19を有
し、このフレーム本体19の一端部に前後方向の第1の伝
動ケース20が上下方向に回動自在に取り付けられ、前記
フレーム本体19の他端部に前記第1の伝動ケース20と平
行に前後方向の回動板21が上下方向に回動自在に取り付
けられている。
【0030】また、前記フレーム本体19は中間部に入力
軸22を前方に向けて回転自在に突出したミッション23が
設けられ、このミッション23の第1の出力軸24が前記フ
レーム本体19内の一方側に回転自在に設けられ、この第
1の出力軸24の出力端部が前記第1の伝動ケース20の基
端部内に回転自在に突出されている。
【0031】また、前記ミッション23の第2の出力軸25
が前記フレーム本体19内の他方側に回転自在に設けられ
ている。また、前記ミッション23内に前記第1の出力軸
24のベベルギヤ26、前記第2の出力軸25のベベルギヤ27
及びこの両ベベルギヤ26,27に噛合した前記入力軸22の
ベベルギヤ28がそれぞれ設けられている。
【0032】また、前記第1の伝動ケース20と前記回動
板21との先端部間に前記フレーム本体19と平行に中空パ
イプ状の左右方向の第2の伝動ケース29が取り付けら
れ、この第2の伝動ケース29内に左右方向の伝動軸30が
回転自在に設けられ、この伝動軸30の一端部が前記第1
の伝動ケース20の先端部内に回転自在に突出され、この
伝動軸30の突出端部は前記第1の出力軸24の出力端部に
前記第1の伝動ケース20内に設けた連動媒体31を介して
連動連結されている。
【0033】つぎに、前記伝動軸30の他端部は前記第2
の伝動ケース29の他端部に設けた軸受体32にて回転自在
に軸支され、この伝動軸30の他端部にこの伝動軸30の延
長方向の外側方に向かって畦塗り用の泥土を切削して後
述する畦塗り体に跳ね上げるロータリー33が回転自在に
連結されている。
【0034】前記ロータリー33は前記伝動軸30の他端部
に連結され旧畦Aに交差する方向の左右方向の回転軸34
と、この回転軸34に軸方向に間隔をおいて周側部にブラ
ケット35を介して放射状に突設された多数の切削刃36
と、を有して構成され、この多数の切削刃36の中で外側
端部に位置する切削刃36は他の切削刃36の長さより短く
その先端部が内側方に向かって折り曲げ形成されてい
る。
【0035】また、前記回動板21の先端部に前記ロータ
リー33の前方面、上方面及び両側方面をそれぞれ被覆し
たカバー体37が固着されている。そして、前記ロータリ
ー33がアップカット方向に回転駆動されることにより、
その各切削刃36にて旧畦Aの側部及び畦際を畦塗り用の
泥土として切削されるとともに、これらの泥土は前記カ
バー体37に案内されてこのカバー体37の後方面から後述
する畦塗り体に跳ね上げ供給されるようになっている。
【0036】また、前記フレーム本体19の他端部に後下
方に向かって下降傾斜した前後方向の第3の伝動ケース
38が固定され、この第3の伝動ケース38内に前記第2の
出力軸25の出力端部が突出されている。また、前記第3
の伝動ケース38の後端部に軸受体39が固定され、この軸
受体39に旧畦Aに交差する方向の左右方向の回転軸40が
回転自在に軸架され、この回転軸40の一端部が前記第3
の伝動ケース38内に突出され、この回転軸40の突出端部
は前記第2の出力軸25の出力端部に連動媒体41を介して
連動連結されている。
【0037】つぎに、前記回転軸40の他端部に前記ロー
タリー33の後方に位置してこのロータリー33の各切削刃
36にて跳ね上げられた泥土を旧畦Aに塗り付けて旧畦A
を修復する畦塗り体42が固着されている。この畦塗り体
42は後述するように前記回転軸40の他端部に固着され旧
畦Aの側面部Bを下方に向かって拡開した傾斜側面に修
復する略円錐形状の側面修復体43と、この側面修復体43
の縮径端部に一体に連設され旧畦Aの上面部Cを水平状
面に修復する略円筒形状の上面修復体44と、を有してい
る。
【0038】そして、前記畦塗り体42は前記回転軸40に
てダウンカット方向に駆動回転されることにより、その
側面修復体43にて旧畦Aの側面部Bを下方に向かって拡
開した傾斜側面に修復すると同時にその上面修復体44に
て旧畦Aの上面部Cを水平状面に修復するようになって
いる。また、前記畦塗り体42は前記カバー体37に連続し
た延長カバー部37a にて上方部が被覆されるようになっ
ている。
【0039】つぎに、前記フレーム本体19の両側部に前
後方向の連結アーム45がそれぞれ前方に向かって水平か
つ平行に一体に固着され、この両側部の連結アーム45の
先端部の上下に取付板46がそれぞれ相対して平行に一体
に固着され、この両側部の上下の取付板46に前記両側部
の取付軸14と略同間隔で上下方向の連結軸47がそれぞれ
挿脱自在に装着されている。
【0040】つぎに、前記機枠1の主フレーム2に平行
リンク48にて前記可動フレーム18が左右方向に移動自在
に連結され、この可動フレーム18の前記ロータリー33及
び前記畦塗り体42がトラクタの一方側の車輪より外側方
に突出させた畦塗り作業位置及びトラクタの内側方に後
退させた非畦塗り作業位置にそれぞれ移動可能になって
いる。
【0041】前記平行リンク48は所定の間隔をおいて平
行に配設される前後方向の一対のリンク49にて形成さ
れ、この一対のリンク49の一端部に形成された軸挿通部
が前記主フレーム2の両側部の上下の取付板13間にそれ
ぞれ挿入された状態で、この軸挿通部が前記取付軸14に
てそれぞれ回動自在に取り付けられている。また、前記
一対のリンク49の他端部に形成された軸挿通部が前記フ
レーム本体19の両側部の上下の取付板46間にそれぞれ挿
入された状態で、この軸挿通部が前記連結軸47にてそれ
ぞれ回動自在に取り付けられている。
【0042】そして、前記一対のリンク49及びこの一対
のリンク49を連結した両側部の連結アーム45にて前記機
枠1の主フレーム2に前記可動フレーム18のフレーム本
体19が所定の高さ位置に支持され、かつ、このフレーム
本体19の他端部に固定された前記第3の伝動ケース38を
介して前記畦塗り体42が所定の高さ位置に支持されてい
る。
【0043】そうして、前記一対のリンク49にて前記前
側左右の取付軸14及び後側左右の連結軸47を介して前記
機枠1の主フレーム2に対して前記可動フレーム18が左
右方向に移動自在に連結支持されていることにより、こ
の可動フレーム18の前記ロータリー33及び前記畦塗り体
42がトラクタの一方側の車輪より外側方に突出させた畦
塗り作業位置及びトラクタの内側方に後退させた非畦塗
り作業位置にそれぞれ移動可能になっている。
【0044】つぎに、前記機枠1の主フレーム2に前記
ロータリー33及び前記畦塗り体42を畦塗り作業位置及び
非畦塗り作業位置に移動させた前記一対のリンク49を回
動移動不能に支持する平行リンク支持手段52が回動自在
に取り付けられている。
【0045】前記平行リンク支持手段52は前記一対のリ
ンク49及びこの一対のリンク49の両端部間を結んで形成
される平行四辺形の一方の対角位置に配設される支持片
53にて形成され、この支持片53は一端部が前記主フレー
ム2の一方の取付軸14の下端部に回動自在に取り付けら
れ、その他側部にこの支持片53の他端部に向かって所定
の間隔をおいて離間し前記他方の連結軸47に係脱自在に
係合する複数の係合孔54がそれぞれ形成されている。
【0046】つぎに、前記第3の伝動ケース38の前端部
に略コ字形状のブラケット55が前方に向かって一体に突
設され、このブラケット55に前記回動板21を介して前記
ロータリー33を上下方向に設定位置を調節可能に支持す
る調節手段56が取り付けられている。
【0047】前記調節手段56は、前記回動板21に突設さ
れた略L字形状のブラケット57に下端部が回動自在に軸
架された上下方向の調節支杆58と、この調節支杆58に回
動自在に螺着された調節螺杆59と、この調節螺杆59を回
動自在に挿通支持しかつ前記第3の伝動ケース38のブラ
ケット55に回動自在に支持されたブロック状の支持体60
と、前記調節螺杆59を回動操作する操作ハンドル61と、
を有して構成されている。
【0048】そして、前記操作ハンドル61を回動操作す
ることにより、この調節螺杆59にて調節支杆58が上下動
されるとともに、この調節支杆58にてブラケット57を介
して回動板21が前記フレーム本体19を中心として上下方
向に回動され、かつ、この回動板21にて一端部が第1の
伝動ケース20に支持されている第2の伝動ケース29が上
下方向に回動され、この第2の伝動ケース29に連結した
ロータリー33が上下方向に設定位置が調節されるように
なっている。
【0049】つぎに、前記畦塗り体42は、前記回転軸40
の多角形軸部62に嵌合してボルト・ナットにて連結され
この回転軸40にて駆動回転される中空多角形状に形成さ
れた回転軸としての左右方向の軸受体63と、この軸受体
63の外端部に固着すなわちこの軸受体63を中心部に固着
した円盤状のフランジ64と、このフランジ64に連結され
旧畦Aの側面部Bを下方に向かって拡開した傾斜側面に
修復する前記略円錐形状の側面修復体43と、この側面修
復体43の縮径端部に位置して前記フランジ64に連結され
旧畦Aの上面部Cを水平状面に修復する前記略円筒形状
の上面修復体44と、を有している。
【0050】前記側面修復体43は、前記フランジ64の外
側部に環状の縮径端部65を接合し前記第3の伝動ケース
38に向かって拡開した略円錐形状の取付基板66と、この
取付基板66の外周面に沿って順次配設された略扇形状の
複数の泥土塗付け板67と、を有して構成されている。
【0051】また、前記複数の泥土塗付け板67は、前記
軸受体63を中心として前記側面修復体43の回転方向の一
端部を径小部68とし、この径小部68から前記側面修復体
43の回転方向と反対側の他端部を径大部69とするように
なっている。
【0052】また、前記径小部68の端縁部70に複数の取
付孔71が離間してそれぞれ形成され、前記径大部69の端
縁部72にこの端縁部72から前記取付基板66に向かって略
直角状に折り曲げられ隣接する泥土塗付け板67の径小部
68の端縁部70を当接して取り付ける取付片73が形成さ
れ、この取付片73は隣接する泥土塗付け板67の径小部68
の前記一方の取付孔71に連通する連通孔74を形成した突
片75を有している。
【0053】そして、前記複数の泥土塗付け板67は、そ
の径小部68が前記取付基板66の外面に接合され、その径
大部69が前記取付基板66の外面から次第に離間する円弧
状に湾曲した形状にそれぞれ形成され、この各泥土塗付
け板67の外周面が泥土塗付け面79として形成されてい
る。
【0054】また、前記複数の泥土塗付け板67は、前記
取付片73の高さにより径大部69が径小部68から側面修復
体43の回転方向と反対側に向かって次第に回転半径が大
きくなるように形成されている。
【0055】つぎに、前記取付基板66の外周面に沿って
前記複数の泥土塗付け板67が順次配設され、これらの各
泥土塗付け板67において隣接する泥土塗付け板67の相互
の取付は、その一方の泥土塗付け板67の径小部68の端縁
部70を前記取付基板66の外面に接合し、この径小部68の
端縁部70に他方の泥土塗付け板67の径大部69の端縁部70
に突設した取付片73を当接し、この取付片73の突片75の
連通孔74から径小部68の端縁部70の一方の取付孔71及び
これらに連通して形成された前記取付基板66の一方の挿
通孔76にボルト77を挿通し、このボルト77にナット78を
締着する。
【0056】また、一方の泥土塗付け板67の径小部68の
他方の取付孔71から前記取付基板66の他方の挿通孔76に
ボルト77を挿通し、このボルト77にナット78を締着す
る。このようにして、前記取付基板66の外周面に沿って
前記複数の泥土塗付け板67が順次取り付けられている。
【0057】そして、前記各泥土塗付け板67の泥土塗付
け面79にて旧畦Aの側面部Bに泥土を塗付ける側面修復
体43の外周面80が構成され、この外周面80に側面修復体
43の回転方向に所定の間隔をおいて側面修復体43の縮径
端部65から拡径端部に亘って前記軸受体63を中心として
回転半径を小さくした複数の径小部68及びこの各径小部
68から側面修復体43の回転方向と反対側に向かって前記
軸受体63(回転軸)を中心として次第に回転半径を大き
くした、すなわち、外方に向かって次第に突出した円弧
状の複数の径大部69がそれぞれ形成され、かつ、前記径
小部68の端縁部70と、この端縁部70に隣接する前記径大
部69の端縁部72との間に複数の段差部81がそれそれ放射
状に形成されている。
【0058】つぎに、前記上面修復体44は、前記取付基
板66の縮径端部65の外側部に取り付ける左右方向の円筒
体82と、この円筒体82の側面修復体43側に位置して外周
部に嵌合固定され旧畦Aの肩部Dを修復する略円筒状の
肩修復部83と、この肩修復部83に連結され前記円筒体82
の外側に位置して外周部に嵌合され旧畦Aの上面部Cを
修復する略円筒形状の上面修復部84と、を有して構成さ
れている。
【0059】また、前記円筒体82は、内端部に前記取付
基板66の縮径端部65の外側部に当接する内端板85が固定
され、外端部に外端板86が固定され、前記内端板85と外
端板86との間の中間部に固定された中間板87をそれぞれ
有している。
【0060】そして、前記多角形軸部62のフランジ64に
取付基板66の縮径端部65を介して円筒体82の内端板85が
当接された状態でこのフランジ64に円筒体82の中間板87
から前記内端板85及び縮径端部65を挿通した複数のボル
ト82a 及びナット82b にて円筒体82が一体に固着されて
いる。また、前記中間板87に外端板86が複数のボルト82
c 及びナット82d にて一体に固着されている。
【0061】また、前記肩修復部83は、前記各泥土塗付
け板67の縮径端部88に位置する内端部に前記各泥土塗付
け板67の縮径端部88に向かって次第に拡開しこの縮径端
部88に嵌合する拡開部89を有して形成されている。
【0062】また、前記上面修復部84は、前記円筒体82
の外周部に取り付ける複数の円弧状板90にて形成され、
この各円弧状板90は前記上面修復体44の回転方向の一端
部を径小部91とし、前記上面修復体44の回転方向と反対
側の他端部を径大部92として形成されている。
【0063】また、前記各円弧状板90の一端部の径小部
91に前記円筒体82に形成された複数の取付孔93に連通す
る複数の挿通孔94がそれぞれ形成され、前記各円弧状板
90の他端部の径大部92に隣接する円弧状板90の一端部の
径小部91の複数の挿通孔94及び前記円筒体82に形成され
た複数の取付孔93に連通する複数の挿通孔95がそれぞれ
形成されている。
【0064】そして、前記各円弧状板90は、その径小部
91が前記円筒体82の外面に接合され、その径大部92が前
記円筒体82の外面から次第に離間する円弧状に湾曲した
形状にそれぞれ形成され、その外周面が泥土塗付け面96
として形成されている。
【0065】つぎに、前記円筒体82の外周面に沿って前
記複数の円弧状板90が順次配設され、これらの各円弧状
板90において隣接する円弧状板90の相互の取付は、その
一方の円弧状板90の径小部91の端縁部を前記円筒体82の
外面に接合し、この径小部91の端縁部に他方の円弧状板
90の径大部92の端縁部を重合する。そして、この径大部
92の複数の挿通孔95から径小部91の複数の挿通孔94及び
これらに連通して形成された前記円筒体82の複数の取付
孔93にボルト97をそれぞれ挿通し、この各ボルト97にナ
ット98をそれぞれ締着する。
【0066】そして、前記円弧状板90の泥土塗付け面96
にて旧畦Aの上面部Cに泥土を塗付ける上面修復部84の
外周面99が構成され、この外周面99に上面修復部84の回
転方向に所定の間隔をおいて上面修復部84を回転中心を
中心として回転半径を小さくした複数の径小部91及びこ
の各径小部91から上面修復部84の回転方向と反対側に向
かって上面修復部84の回転中心を中心として次第に回転
半径を大きくした円弧状の複数の径大部92がそれぞれ形
成されている。
【0067】つぎに、前記実施の形態の作用を説明す
る。
【0068】トラクタEの懸架機構Fすなわち、トップ
リンクa及び両側部のロワリンクbに連結されたクイッ
クカプラcの上部フックdを機枠1の連結ピン8に係合
するとともに前記クイックカプラcの左右の下部フック
eを機枠1の両側部のロワピン5にそれぞれ係合する。
【0069】また、トラクタEの動力取出軸(PTO
軸)に動力伝達軸(図示せず)の一端部をユニバーサル
ジョイントを介して連結するとともに、この動力伝達軸
の他端部を機枠1の動力中継軸11の前側部の連結軸部12
にユニバーサルジョイントを介して連結する。
【0070】さらに、機枠1の動力中継軸11の後側部の
連結軸部12に動力伝達軸(図示せず)の一端部をユニバ
ーサルジョイントを介して連結するとともに、この動力
伝達軸の他端部を可動フレーム18のフレーム本体19に設
けたミッション23の入力軸22にユニバーサルジョイント
を介して連結する。
【0071】つぎに、畦塗り作業時は、平行リンク支持
手段52すなわち支持片53を連結軸47から取り外すことに
より、平行リンク48の支持が解除される。そして、機枠
1の主フレーム2に対して平行リンク48を介して可動フ
レーム18を外側方に向かって押動することにより、この
平行リンク48にて可動フレーム18が主フレーム2に対し
て離間しつつ外側方に向かって水平移動され、この可動
フレーム18のロータリー33及びこのロータリー33の後方
に位置した畦塗り体42がトラクタEの一方側の車輪より
外側方に突出される。
【0072】また、可動フレーム18のロータリー33及び
畦塗り体42が畦塗り作業位置に突出移動された時点で、
支持片53の所定の位置の係合孔54内に連結軸47を挿入す
るとともに、この連結軸47に支持片53を抜け止めする図
示しない抜止めピンを装着することにより、この支持片
53が平行リンク48の対角位置の一方の取付軸14と他方の
連結軸47との間に掛け渡された状態で位置決めされる。
【0073】そして、この支持片53にて平行リンク48が
回動移動不能に支持されて位置固定されることにより、
この可動フレーム18が位置固定されるとともに、この可
動フレーム18のロータリー33及び畦塗り体42がトラクタ
Eの一方側の車輪より外側方に突出された畦塗り作業位
置に位置決めされる。
【0074】つぎに、トラクタEにて機枠1が旧畦A際
に沿って牽引進行されるとともに、このトラクタEのP
TO軸からの出力により動力伝達軸を介して動力中継軸
11が回転され、この動力中継軸11にて動力伝達軸を介し
て可動フレーム18のミッション23の入力軸22が回転さ
れ、この入力軸22のベベルギヤ28にて第1の出力軸24の
ベベルギヤ26及び第2の出力軸25のベベルギヤ27がそれ
ぞれ回転される。
【0075】そして、第1の出力軸24にて第1の伝動ケ
ース20内の連動媒体31及び第2の伝動ケース29内の伝動
軸30がそれぞれ回転され、この伝動軸30にてロータリー
33がアップカット方向に向かって駆動回転される。ま
た、第2の出力軸25にて第3の伝動ケース38内の連動媒
体41を介して回転軸40が回転され、この回転軸40にてこ
の回転軸40を中心として畦塗り体42がダウンカット方向
に向かって泥土に対してスリップ回転する早い速度で駆
動回転される。
【0076】また、ロータリー33が駆動回転されること
により、このロータリー33の各切削刃36にて旧畦Aの側
面部B及び旧畦A際が順次切削されるとともに、これら
の切削土が各切削刃36にてカバー体37に沿って持ち回ら
れ、かつ、このカバー体37の案内作用により畦塗り用の
泥土として畦塗り体42に向かって供給される。
【0077】この際、ロータリー33がアップカット方向
に向かって駆動回転されることにより、このロータリー
33の各切削刃36にて切削土がカバー体37に沿って持ち回
られるとともに、これらの切削土が旧畦Aに対して上方
から落下され、畦塗り体42の前方に畦塗り用の泥土とし
て十分に供給される。また、切削土が旧畦Aに対して上
方から落下供給されることにより、ロータリー33に畦塗
り体42を可及的に近付けた位置に配設することができ、
前後方向の全長を可及的に短小化することが可能にな
る。
【0078】また、畦塗り体42に供給された畦塗り用の
泥土は、この畦塗り体42の側面修復体43にて旧畦Aの側
面部Bに沿って順次塗り付けられて十分に固く締め固め
られ、この旧畦Aの側面部Bは下方に向かって拡開した
傾斜側面に順次修復されると同時に、この畦塗り体42の
上面修復体44の肩修復部83にて旧畦Aの肩部Dに沿って
順次塗り付けられ十分に固く締め固められ、この旧畦A
の肩部Dが円弧状に順次修復されるとともに、この上面
修復体44の上面修復部84にて旧畦Aの上面部Cに沿って
順次塗り付けられて十分に固く締め固められ、この旧畦
Aの上面部Cが水平状面に順次修復される。
【0079】この際、側面修復体43の外周面80を、この
側面修復体43の回転方向に所定の間隔をおいて縮径端部
から拡径端部に亘って回転半径を小さくした複数の径小
部68及びこの各径小部68からこの側面修復体43の回転方
向と反対側に向かってそれぞれ次第に回転半径を大きく
した円弧状の複数の径大部69を有する複数の泥土塗付け
面79にて形成したことにより、この複数の泥土塗付け面
79にて旧畦Aの側面部Bにこの旧畦Aの側面部Bの泥土
を十分に生かしこの泥土を掻き出すことなく順次塗り付
けられ、かつ、この複数の径大部69にて旧畦Aの側面部
Bに除々に強く押し付けて順次固く塗り付けられる。
【0080】また、側面修復体43の外周面80を形成した
泥土塗付け面79を有する複数の泥土塗付け板67は、回転
軸としての軸受体63に固着された略円錐形状の取付基板
66の外周面に順次配設して取り付けられていることによ
り、この略円錐形状の取付基板66の外周面に複数の泥土
塗付け板67がそれぞれ確実に取り付けられ、この取付基
板66にて複数の泥土塗付け板67が旧畦Aの側面部Bに泥
土を塗り付ける際に強い土圧を受けても複数の泥土塗付
け板67が確実に保持され、複数の泥土塗付け板67が変形
することを防止される。
【0081】したがって、側面修復体43にて旧畦Aの側
面部Bが十分に固く締め固められて下方に向かって拡開
した傾斜側面に順次修復される。
【0082】また、上面修復部84の外周面99を、この上
面修復部84の回転方向に所定の間隔をおいてこの上面修
復部84の回転中心を中心として回転半径を小さくした複
数の径小部91及びこの複数の径小部91からこの上面修復
部84の回転方向と反対側に向かってそれぞれ上面修復部
84の回転中心を中心として次第に回転半径を大きくした
複数の径大部92を有する複数の泥土塗付け面96にて形成
したことにより、この複数の泥土塗付け面96にて旧畦A
の上面部Cにこの旧畦Aの上面部Cの泥土を十分に生か
しこの泥土を掻き出すことなく塗付けられ、この複数の
径大部92にて旧畦Aの上面部Cに泥土が除々に強く押し
付けられて順次固く塗り付けられる。
【0083】また、上面修復部84の外周面99を形成した
泥土塗付け面96を有する複数の円弧状板90は、円筒体82
の外周面に順次配設して複数の円弧状板90の一端部の径
小部91上に隣接する円弧状板90の他端部の径大部92をそ
れぞれ重合固定して取り付けられていることにより、こ
の円筒体82にて複数の円弧状板90が旧畦Aの上面部Cに
泥土を塗り付ける際に強い土圧を受けても複数の円弧状
板90が確実に保持され、複数の円弧状板90が変形するこ
とを防止される。
【0084】したがって、上面修復部84にて旧畦Aの上
面部Cが十分に固く締め固められて水平状面に順次修復
される。
【0085】このようにして、畦塗り体42の側面修復体
43及び上面修復体44にて旧畦Aの側面部B及び旧畦Aの
上面部Cがそれぞれ十分に固く締め固められて旧畦Aが
所定の形態に順次整畦される。
【0086】つぎに、非畦塗り作業時は、平行リンク支
持手段52の支持片53を連結軸47から取り外すことによ
り、平行リンク48の支持が解除される。そして、機枠1
の主フレーム2に対して平行リンク48を介して可動フレ
ーム18を内側方に向かって押動することにより、この平
行リンク48にて可動フレーム18が主フレーム2に対して
接近しつつ内側方に向かって水平移動され、この可動フ
レーム18のロータリー33及びこのロータリー33の後方に
位置した畦塗り体42がトラクタEの内側方に後退され
る。
【0087】この際、すなわち、可動フレーム18並びに
この可動フレーム18のロータリー33及び畦塗り体42を非
畦塗り作業位置に後退移動する際に、このロータリー33
すなわち、ロータリー33のカバー体37が機枠1の一方側
のロワピン5またはロワアーム3に当接して非畦塗り作
業位置に移動できない場合には、調節手段56を調節操作
することにより、ロータリー33及びカバー体37が機枠1
の一方側のロワピン5またはロワアーム3から離間した
位置に下降回動される。したがって、可動フレーム18の
ロータリー33及び畦塗り体42が非畦塗り作業位置にスム
ーズに後退移動される。
【0088】すなわち、調節手段56の操作ハンドル61を
回動操作することにより、この操作ハンドル61にて調節
螺杆59が回動され、この調節螺杆59にて調節支杆58が下
降され、この調節支杆58の下端部にてブラケット57を介
して回動板21が下方に向かって押動される。そして、こ
の回動板21が可動フレーム18のフレーム本体19を中心と
して下降回動され、この回動板21により下降される第2
の伝動ケース29にて第1の伝動ケース20が可動フレーム
18のフレーム本体19を中心として下降回動される。
【0089】したがって、回動板21及び第1の伝動ケー
ス20によりフレーム本体19を中心として下降回動される
第2の伝動ケース29にてロータリー33及びカバー体37が
この第2の伝動ケース29と同時に下降回動され、このロ
ータリー33及びカバー体37が機枠1の一方側のロワピン
5またはロワアーム3から離間した位置に下降回動さ
れ、このロータリー33及びカバー体37が一方側のロワピ
ン5またはロワアーム3に当接することなく非畦塗り作
業位置にスムーズに後退移動される。
【0090】また、可動フレーム18のロータリー33及び
畦塗り体42が非畦塗り作業位置に後退移動された時点
で、支持片53の所定の位置の係合孔54内に他方の連結軸
47を挿入するとともに、この連結軸47に支持片53を抜け
止めする抜止めピンを装着することにより、この支持片
53が平行リンク48の対角位置の一方の取付軸14と他方の
連結軸47との間に掛け渡された状態で位置決めされる。
【0091】そして、この支持片53にて平行リンク48が
回動移動不能に支持されて位置固定されることにより、
この可動フレーム18が位置固定されるとともに、この可
動フレーム18のロータリー33及び畦塗り体42がトラクタ
Aの内側方に後退移動された非畦塗り作業位置に位置決
めされ、このロータリー33及び畦塗り体42がそれぞれト
ラクタAの一方側の車輪から外側方に大きく突出するこ
とが防止される。
【0092】したがって、機枠1の後方の所定位置に可
動フレーム18並びにこの可動フレーム18のロータリー33
及び畦塗り体42が配置固定され、このロータリー33及び
畦塗り体42にてトラクタA側に偏荷重が生じて重量バラ
ンスが損なわれることがなく、道路走行時及び圃場への
出入り時の安定走行が確保され、かつ、道路走行時の交
通障害の問題も解消される。
【0093】つぎに、畦塗り作業時は、ロータリー33及
びカバー体37が一方側のロワピン5またはロワアーム3
から離間した位置に下降され状態を呈しているので、可
動フレーム18並びにこの可動フレーム18のロータリー33
及び畦塗り体42をスムーズに畦塗り作業位置に移動され
る。
【0094】そして、調節手段56の操作ハンドル61を、
前記可動フレーム18のロータリー33及び畦塗り体42を非
畦塗り作業位置に後退移動させる場合と反対方向に向か
って回動して調節操作することにより、この操作ハンド
ル61にて調節螺杆59が回動され、この調節螺杆59にて調
節支杆58が上昇され、この調節支杆58の下端部にてブラ
ケット57を介して回動板21が引上げ回動される。そし
て、この回動板21が可動フレーム18のフレーム本体19を
中心として上昇回動され、この回動板21により上昇され
る第2の伝動ケース29にて第1の伝動ケース20が可動フ
レーム18のフレーム本体19を中心として上昇回動され
る。
【0095】したがって、回動板21及び第1の伝動ケー
ス20によりフレーム本体19を中心として上昇回動される
第2の伝動ケース29にてロータリー33及びカバー体37が
この第2の伝動ケース29と同時に上昇回動され、このロ
ータリー33が旧畦Aを切削する所定の位置に上昇され
る。
【0096】また、可動フレーム18のロータリー33及び
畦塗り体42を畦塗り作業位置及び非畦塗り作業位置にオ
フセットされる際は、機枠1の主フレーム2の両側部の
取付軸14及び可動フレーム18の両側部の連結軸47を中心
として一対のリンク49がそれぞれ回動され、この一対の
リンク49にて機枠1の主フレーム2に対して可動フレー
ム18がスムーズに移動され、この可動フレーム18のロー
タリー33及び畦塗り体42が容易に畦塗り作業位置及び非
畦塗り作業位置にオフセットされる。
【0097】前記実施の形態において、側面修復体43の
複数の泥土塗付け板67は取付基板66を固着した軸受体63
を中心として全体を同一の回転半径で湾曲した形態に形
成してもよく、また、取付基板66は一端部を前記軸受体
63を中心として回転半径を小さくした径小部として形成
し、この径小部から他端部に向かって前記軸受体63を中
心として回転半径を次第に大きくした円弧状の径大部と
して形成した形態に形成するようにしてもよい。
【0098】つぎに、前記実施の形態では、畦塗り体42
の略円錐形状の側面修復体43の中心部に回転軸としての
軸受体63を固着し、この軸受体63を中心として畦塗り体
42の側面修復体43及び上面修復体44を回転させる場合に
ついて説明したが、これに限らず、畦塗り体42の側面修
復体43及び上面修復体44は軸受体63を中心として偏心回
転させるようにしてもよい。
【0099】この場合は、たとえば、図10及び図11
に示すように、軸受体63の外端部に円盤状のフランジ64
を固着する際に軸受体63の外端部に円盤状のフランジ64
の偏心位置を一体に固着し、すなわち、円盤状のフラン
ジ64の偏心位置に軸受体63を一体に固着し、このフラン
ジ64の周縁部に前記実施の形態に用いた複数のボルト82
a を挿通する複数の挿通孔100 をそれぞれ形成する。
【0100】そして、軸受体63のフランジ64に取付基板
66の縮径端部65を介して円筒体82の内端板85を当接した
状態でこのフランジ64の複数の挿通孔100 に円筒体82の
中間板87から前記内端板85及び縮径端部65を挿通した複
数のボルト82a をそれぞれ挿通し、これらの各ボルト82
a にナット82b をそれぞれ螺着して締め付けることによ
り、これらが共締めされて一体に固着されている。
【0101】その他の構成については前記実施の形態の
場合と同様であるから前記実施の形態と同一構成につい
ては前記実施の形態に用いた符号を記入してそれらの説
明を省略する。
【0102】このように構成することにより、回転軸40
にて軸受体63が回転されるとともに、この軸受体63を中
心として畦塗り体42の側面修復体43及び上面修復体44が
それぞれ図12に示すように偏心回転される。
【0103】そして、側面修復体43に供給された畦塗り
用の泥土は、この側面修復体43を構成する複数の泥土塗
付け面79の径大部69にて泥土を掻き出すことなく旧畦A
の側面部Bに除々に強く押しつけ順次塗付けられるとと
もに、この複数の泥土塗付け面79にて構成される側面修
復体43の外周面80の偏心回転により泥土が旧畦Aの側面
部Bに十分に固く締め固められ、したがって、旧畦Aの
側面部Bが下方に向かって拡開した傾斜側面に順次固く
修復される。
【0104】すなわち、側面修復体43の外周面80は図1
2に示すように実線に示す状態と2点鎖線に示す状態と
を繰り返しながら回転進行され、旧畦Aの側面部Bに対
しては2点鎖線に示すように複数の泥土塗付け面79が順
次旧畦Aの側面部Bに食い込む状態に突出し、これらの
泥土塗付け面79にて旧畦Aの側面部Bの泥土が旧畦Aの
側面部Bに強く押圧されながら順次塗付けられ、したが
って、旧畦Aの側面部Bの泥土が固く締め固められ、こ
の旧畦Aの側面部Bが下方に向かって拡開した傾斜側面
に順次固く修復される。
【0105】また、上面修復体44に供給された畦塗り用
の泥土は、この上面修復体44を構成する複数の泥土塗付
け面96の径大部92にて泥土を掻き出すことなく旧畦Aの
上面部Cに除々に強く押しつけ順次塗付けられるととも
に、この複数の泥土塗付け面96にて構成される上面修復
体44の外周面99の偏心回転により泥土が旧畦Aの上面部
Cに十分に固く締め固められ、したがって、旧畦Aの上
面部Cが水平状面に順次固く修復される。
【0106】すなわち、上面修復体44の外周面99は図1
2に示すように実線に示す状態と2点鎖線に示す状態と
を繰り返しながら回転進行され、旧畦Aの上面部Cに対
しては2点鎖線に示すように複数の泥土塗付け面96が順
次旧畦Aの上面部Cに食い込む状態に突出し、これらの
泥土塗付け面96にて旧畦Aの上面部Cの泥土が旧畦Aの
上面部Cに強く押圧されながら順次塗付けられ、したが
って、旧畦Aの上面部Cの泥土が固く締め固められ、こ
の旧畦Aの上面部Cが水平状面に順次固く修復される。
【0107】さらに、肩修復部83に供給された畦塗り用
の泥土は、この肩修復部83にてこの泥土を掻き出すこと
なく旧畦Aの肩部Dに沿って順次塗付けられて十分に固
く締め固められ、この旧畦Aの肩部Dが円弧状面に順次
修復される。
【0108】すなわち、肩修復部83の外周面部は図12
に示すように実線に示す状態と2点鎖線に示す状態とを
繰り返しながら回転進行され、旧畦Aの肩部Dに対して
は2点鎖線に示すように肩修復部83の外周面部が順次旧
畦Aの肩部Dに食い込む状態に突出し、旧畦Aの肩部D
の泥土が旧畦Aの肩部Dに強く押圧されながら順次塗付
けられ、したがって、旧畦Aの肩部Dの泥土が固く締め
固められ、この旧畦Aの肩部Dが円弧状面に順次固く修
復される。
【0109】したがって、畦塗り体42の側面修復体43、
上面修復体44及び肩修復部83にて全体として旧畦Aが所
定の形態に固く修復されて整畦される。
【0110】つぎに、前記図10乃至図12に示す実施
の形態では、畦塗り体42の側面修復体43及び上面修復体
44は偏心位置に設けた回転軸としての軸受体63を中心と
して偏心回転させる場合について説明したが、これに限
らず、畦塗り体42の側面修復体43は、回転軸としての軸
受体63を偏心位置に設けることなく略円錐形状の取付基
板66の中心部に軸受体63を設け、この軸受体63を中心と
して取付基板66の外周面に沿って順次配設する略扇形状
の複数の泥土塗付け板67を偏心回転させるようにしても
よい。
【0111】この場合は、たとえば、図13及び図14
に示すように、取付基板66の外周面に沿って順次配設す
る複数の泥土塗付け板67は、6枚の泥土塗付け板67a ,
67b,67c ,67d ,67e ,67f にて構成され、これらの
各泥土塗付け板67a ,67b ,67c ,67d ,67e ,67f の
相互の取り付けは、まず、隣接する泥土塗付け板67a,6
7b の相互及び隣接する泥土塗付け板67a ,67f の相互
では、その径小部68の端縁部70を取付基板66の外面にそ
れぞれ接合し、この径小部68の端縁部70に隣接する径大
部69の端縁部70に突設した取付片73をそれぞれ当接し、
これらの相互を前記実施の形態の場合と同様にボルト77
・ナット78にてそれぞれ連結する。
【0112】また、隣接する泥土塗付け板67b ,67c の
相互及び隣接する泥土塗付け板67e,67f の相互では、
その径小部68の端縁部70を取付基板66の外面にそれぞれ
接合し、この径小部68の端縁部70の外側部に所定の高さ
の第1の外側スペーサ102 を配置するとともに、この端
縁部70の内側部に前記第1の外側スペーサ102 の高さの
略半分の高さの第1の内側スペーサ103 を配置し、この
端縁部70の第1の外側スペーサ102 及び第1の内側スペ
ーサ103 に隣接する径大部69の端縁部70に突設した取付
片73をそれぞれ当接し、これらの相互を前記実施の形態
の場合と同様にボルト77・ナット78にてそれぞれ連結す
る。
【0113】また、隣接する泥土塗付け板67c ,67d の
相互及び隣接する泥土塗付け板67d,67e の相互では、
その径小部68の端縁部70を取付基板66の外面にそれぞれ
接合し、この径小部68の端縁部70の外側部に前記第1の
外側スペーサ102 の高さの略2倍大の高さの第2の外側
スペーサ104 を配置するとともに、この端縁部70の内側
部に前記第1の外側スペーサ102 と略同じ高さの第2の
内側スペーサ105 を配置し、この端縁部70の第2の外側
スペーサ104 及び第2の内側スペーサ105 に隣接する径
大部69の端縁部70に突設した取付片73をそれぞれ当接
し、これらの相互を前記実施の形態の場合と同様にボル
ト77・ナット78にてそれぞれ連結する。
【0114】そして、取付基板66の外周面に沿って順次
配設固定された6枚の泥土塗付け板67a ,67b ,67c ,
67d ,67e ,67f は、その泥土塗付け板67c ,67d ,67
e ,67f の相互間にそれぞれ介在させた前記第1の外側
スペーサ102 と第2の外側スペーサ104 及び第1の内側
スペーサ103 と第2の内側スペーサ105 により、畦塗り
体42の側面修復体43は全体的には略楕円形状に構成さ
れ、この側面修復体43は軸受体63を中心として偏心回転
されるようになっている。
【0115】その他の構成については前記実施の形態の
場合と同様であるから前記実施の形態と同一構成につい
ては前記実施の形態に用いた符号を記入してそれらの説
明を省略する。
【0116】このように構成することにより、回転軸40
にて軸受体63が回転されるとともに、この軸受体63を中
心として畦塗り体42の側面修復体43が図14に示すよう
に偏心回転される。
【0117】そして、側面修復体43に供給された畦塗り
用の泥土は、この側面修復体43を構成する複数の泥土塗
付け面79の径大部69にて泥土を掻き出すことなく旧畦A
の側面部Bに除々に強く押しつけ順次塗付けられるとと
もに、この複数の泥土塗付け面79にて構成される側面修
復体43の外周面80の偏心回転により泥土が旧畦Aの側面
部Bに十分に固く締め固められ、したがって、旧畦Aの
側面部Bが下方に向かって拡開した傾斜側面に順次固く
修復される。
【0118】すなわち、側面修復体43の外周面80は図1
4に示すように実線に示す状態と2点鎖線に示す状態と
を繰り返しながら回転進行され、旧畦Aの側面部Bに対
しては2点鎖線に示すように複数の泥土塗付け面79が順
次旧畦Aの側面部Bに食い込む状態に突出し、これらの
泥土塗付け面79にて旧畦Aの側面部Bの泥土が旧畦Aの
側面部Bに強く押圧されながら順次塗付けられ、したが
って、旧畦Aの側面部Bの泥土が固く締め固められ、こ
の旧畦Aの側面部Bが下方に向かって拡開した傾斜側面
に順次固く修復される。
【0119】また、上面修復体44に供給された畦塗り用
の泥土は、この上面修復体44を構成する複数の泥土塗付
け面96の径大部92にて泥土を掻き出すことなく旧畦Aの
上面部Cに除々に強く押しつけ順次塗付けられるととも
に、この複数の泥土塗付け面96にて泥土が旧畦Aの上面
部Cに十分に固く締め固められ、したがって、旧畦Aの
上面部Cが水平状面に順次固く修復される。
【0120】さらに、肩修復部83に供給された畦塗り用
の泥土は、この肩修復部83にてこの泥土を掻き出すこと
なく旧畦Aの肩部Dに沿って順次塗付けられて十分に固
く締め固められ、この旧畦Aの肩部Dが円弧状面に順次
修復される。
【0121】したがって、畦塗り体42の側面修復体43、
上面修復体44及び肩修復部83にて全体として旧畦Aが所
定の形態に固く修復されて整畦される。
【0122】なお、各泥土塗付け板67a ,67b ,67c ,
67d ,67e ,67f の相互の取り付け時には第1の外側ス
ペーサ102 及び第2の外側スペーサ104 並びに第1の内
側スペーサ103 及び第2の内側スペーサ105 はそれぞれ
必要に応じて前記配置関係のもとで高さを変えて組み付
けることにより、側面修復体43の偏心量が可変調整さ
れ、この側面修復体43が軸受体63を中心として偏心回転
される。
【0123】また、前記実施の形態では、第1の外側ス
ペーサ102 及び第2の外側スペーサ104 並びに第1の内
側スペーサ103 及び第2の内側スペーサ105 を用いて軸
受体63を中心として側面修復体43を偏心回転させる場合
について説明したが、これに限らず、側面修復体43はこ
の側面修復体43を構成する複数の泥土塗付け板67の径大
部69の端縁部70にそれぞれの配置位置に応じて取付片73
の高さを可変調整して形成するとともに、これらの泥土
塗付け板67をそれぞれの取付片73を介して前記実施の形
態の場合と同様に連結するようにしてもよい。
【0124】このように構成することにより、側面修復
体43は部品点数の少ない簡単な構成によって全体的には
略楕円形状に構成され、この側面修復体43は軸受体63を
中心として偏心回転される。そして、この側面修復体43
の各泥土塗付け面79にて旧畦Aの側面部Bの泥土が旧畦
Aの側面部Bに強く押圧されながら順次塗付けられ、し
たがって、旧畦Aの側面部Bの泥土が固く締め固めら
れ、この旧畦Aの側面部Bが下方に向かって拡開した傾
斜側面に順次固く修復される。
【0125】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、側面修復体の
外周面を、この側面修復体の回転方向に所定の間隔をお
いて縮径端部から拡径端部に亘って回転半径を小さくし
た径小部及びこの径小部からこの側面修復体の回転方向
と反対側に向かってそれぞれ次第に回転半径を大きくし
た円弧状の径大部を有する複数の泥土塗付け面にて形成
したので、この複数の泥土塗付け面にて旧畦の側面部に
この旧畦の側面部の泥土を十分に生かしこの泥土を掻き
出すことなく旧畦の側面部に除々に強く押し付けて順次
固く塗り付けることができ、したがって、旧畦の側面部
が十分に固く締め固められて下方に向かって拡開した傾
斜側面に修復して整畦することができ、この畦の傾斜側
面が崩れ落ちることを確実に防止できる。
【0126】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加え、略扇形状の複数の泥土塗付け板は、その
径大部の端縁部に突設された取付片に隣接する泥土塗付
け板の径小部の端縁部を順次取り付けることにより、こ
の複数の泥土塗付け板にて側面修復体の回転方向に所定
の間隔をおいて縮径端部から拡径端部に亘って回転半径
を小さくした複数の径小部及びこの径小部からこの側面
修復体の回転方向と反対側に向かってそれぞれ次第に回
転半径を大きくした円弧状の複数の径大部を有する複数
の泥土塗付け面からなる側面修復体の外周面を簡単に構
成することができる。
【0127】また、側面修復体が駆動回転されることに
より、この複数の泥土塗付け板の泥土塗付け面にて旧畦
の側面部にこの旧畦の側面部の泥土を十分に生かしこの
泥土を掻き出すことなく旧畦の側面部に除々に強く押し
付けて順次固く塗り付けることができ、したがって、旧
畦の側面部が十分に固く締め固められて下方に向かって
拡開した傾斜側面に修復して整畦することができる。
【0128】請求項3の発明によれば、請求項1または
2の発明の効果に加え、複数の泥土塗付け板は、回転軸
に固着された略円錐形状の取付基板の外周面に順次配設
して取り付けるので、この略円錐形状の取付基板の外周
面に複数の泥土塗付け板をそれぞれ確実に取り付けるこ
とができ、この取付基板にて複数の泥土塗付け板が土圧
を受けても複数の泥土塗付け板を確実に保持することが
できる。
【0129】請求項4の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加え、上面修復体は、側面修復体の縮径端部に
嵌合し旧畦の肩部を略円弧状面に修復する拡開部を形成
した略円筒状の肩修復部と、この肩修復部に連設され旧
畦の上面部を水平状面に修復する上面修復部とを有する
ので、略円筒状の肩修復部にて旧畦の肩部を順次略円弧
状面に修復できると同時に、上面修復部にて旧畦の上面
部を順次水平状面に修復できる。また、旧畦の肩部が順
次略円弧状面に修復されることにより、整畦された畦が
肩部から簡単に崩れることを防止できる。
【0130】請求項5の発明によれば、請求項4の発明
の効果に加え、上面修復部は、旧畦の上面部を修復する
外周面を、この上面修復部の回転方向に所定の間隔をお
いてこの上面修復部の回転中心を中心として回転半径を
小さくした径小部及びこの径小部からこの上面修復部の
回転方向と反対側に向かってそれぞれ上面修復部の回転
中心を中心として次第に回転半径を大きくした径大部を
有する複数の泥土塗付け面にて形成したので、、複数の
泥土塗付け面にて旧畦の上面部にこの旧畦の上面部の泥
土を十分に生かしこの泥土を掻き出すことなく旧畦の上
面部に除々に強く押し付けて順次固く塗り付けることが
でき、したがって、旧畦の上面部が十分に固く締め固め
られて水平状面に順次修復して整畦することができ、こ
の畦が水平状面から簡単に崩れることを防止できる。
【0131】請求項6の発明によれば、請求項5の発明
の効果に加え、複数の円弧状板は、この円弧状板の一端
部上に隣接する円弧状板の他端部を重合固定して順次取
り付けることにより、この複数の円弧状板にて上面修復
体の回転方向に所定の間隔をおいて回転半径を小さくし
た複数の径小部及びこの径小部からこの上面修復体の回
転方向と反対側に向かってそれぞれ次第に回転半径を大
きくした複数の径大部を有する複数の泥土塗付け面から
なる上面修復体の外周面を簡単に構成することができ
る。
【0132】また、この上面修復体が駆動回転されるこ
とにより、この複数の円弧状板の泥土塗付け面にて旧畦
の上面部にこの旧畦の上面部の泥土を十分に生かしこの
泥土を掻き出すことなく旧畦の上面部に除々に強く押し
付けて順次固く塗り付けることができ、したがって、旧
畦の上面部が十分に固く締め固められて水平状面に順次
修復して整畦することができる。
【0133】請求項7の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加え、側面修復体は、機枠に回転自在に設けら
れた回転軸にこの回転軸を中心として偏心回転可能に設
けたので、側面修復体に供給された畦塗り用の泥土は、
この側面修復体を構成する複数の泥土塗付け面の径大部
にて泥土を掻き出すことなく旧畦の側面部に除々に強く
押しつけ順次塗付けることができるとともに、この複数
の泥土塗付け面にて構成される側面修復体の外周面が全
体として偏心回転されることにより、この外周面にて泥
土を旧畦の側面部に塗付けながら十分に固く締め固める
ことができ、したがって、旧畦の側面部を下方に向かっ
て拡開した傾斜側面に順次固く修復することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す畦塗り機の平面図
である。
【図2】同上側面図である。
【図3】同上畦塗り体の側面図である。
【図4】同上断面図である。
【図5】同上一部の分解斜視図である。
【図6】同上泥土塗付け板の正面図である。
【図7】同上泥土塗付け板を変形して半径を異なる状態
にした説明図である。
【図8】同上上面修復体の拡大断面図である。
【図9】同上畦塗り作業状態を示す説明図である。
【図10】他の実施の形態を示す畦塗り体の断面図であ
る。
【図11】同上回転軸の偏心状態を示す説明図である。
【図12】同上畦塗り作業状態を示す説明図である。
【図13】更に他の実施の形態を示す畦塗り体の側面図
である。
【図14】同上畦塗り作業状態を示す畦塗り体の断面図
である。
【符号の説明】
1 機枠 4,7 連結部 33 ロータリー 36 切削刃 40,63 回転軸 42 畦塗り体 43 側面修復体 44 上面修復体 66 取付基板 67 泥土塗付け板 68,91 径小部 69,92 径大部 70,72 端縁部 73 取付片 79,96 泥土塗付け面 80,99 外周面 81 段差部 82 円筒体 83 肩修復部 84 上面修復部 89 拡開部 90 円弧状板 A 旧畦 B 側面部 C 上面部 D 肩部 E トラクタ F 懸架機構
フロントページの続き (72)発明者 松井 浩 長野県小県郡丸子町大字塩川5155番地 松 山株式会社内 (72)発明者 上杉 洋一 長野県小県郡丸子町大字塩川5155番地 松 山株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラクタの懸架機構に連結される連結部
    を有する機枠と、この機枠に回転自在に設けられ畦塗り
    用の泥土を切削して跳ね上げる多数の切削刃を有するロ
    ータリーと、このロータリーの後方に位置して前記機枠
    に回転自在に設けられ前記ロータリーの各切削刃にて跳
    ね上げられた泥土を旧畦に塗り付けて旧畦を修復する畦
    塗り体と、を具備し、 前記畦塗り体は、前記機枠に回転自在に設けられた回転
    軸と、この回転軸に固着され前記旧畦の側面部を下方に
    向かって拡開した傾斜側面に修復する側面修復体と、こ
    の側面修復体に連設され前記旧畦の上面部を水平状面に
    修復する上面修復体と、を有し、 前記側面修復体は、前記旧畦の側面部に泥土を塗り付け
    る外周面を、この側面修復体の回転方向に所定の間隔を
    おいて前記回転軸を中心として回転半径を小さくした径
    小部及びこの径小部からこの側面修復体の回転方向と反
    対側に向かってそれぞれ前記回転軸を中心として次第に
    回転半径を大きくした円弧状の径大部を有する複数の泥
    土塗付け面にて形成する、 ことを特徴とする畦塗り機。
  2. 【請求項2】 複数の泥土塗付け面は、一端部を径小部
    とし他端部を径大部とする略扇形状の複数の泥土塗付け
    板にて形成し、この複数の泥土塗付け板は径大部の端縁
    部にこの端縁部から内側に向かって突設され隣接する泥
    土塗付け板の径小部の端縁部を取り付ける取付片をそれ
    ぞれ有し、この取付片にて隣接する泥土塗付け板の径小
    部の端縁部と径大部の端縁部との間に段差部を形成す
    る、 ことを特徴とする請求項1記載の畦塗り機。
  3. 【請求項3】 複数の泥土塗付け板は、回転軸に固着さ
    れた略円錐形状の取付基板の外周面に順次配設して取り
    付ける、 ことを特徴とする請求項1または2記載の畦塗り機。
  4. 【請求項4】 上面修復体は、側面修復体の縮径端部に
    嵌合し旧畦の肩部を略円弧状面に修復する拡開部を形成
    した略円筒状の肩修復部と、この肩修復部に連設され旧
    畦の上面部を水平状面に修復する上面修復部と、を有す
    る、 ことを特徴とする請求項1記載の畦塗り機。
  5. 【請求項5】 上面修復部は、前記旧畦の上面部を修復
    する外周面を、この上面修復部の回転方向に所定の間隔
    をおいてこの上面修復部の回転中心を中心として回転半
    径を小さくした径小部及びこの径小部からこの上面修復
    部の回転方向と反対側に向かってそれぞれ上面修復部の
    回転中心を中心として次第に回転半径を大きくした径大
    部を有する複数の泥土塗付け面にて形成した、 ことを特徴とする請求項4記載の畦塗り機。
  6. 【請求項6】 複数の泥土塗付け面は、肩修復部に連設
    された円筒体の外周面に取り付けられる複数の円弧状板
    にて形成し、この複数の円弧状板は上面修復部の回転方
    向を一端部とし上面修復部の回転方向と反対側を他端部
    とし、この円弧状板の一端部上に隣接する円弧状板の他
    端部を重合固定して、複数の円弧状板の一端部を回転半
    径を小さくした径小部とするとともに複数の円弧状板の
    他端部を回転半径を大きくした径大部とする、 ことを特徴とする請求項5記載の畦塗り機。
  7. 【請求項7】 側面修復体は、機枠に回転自在に設けら
    れた回転軸にこの回転軸を中心として偏心回転可能に設
    けた、 ことを特徴とする請求項1記載の畦塗り機。
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