JP3378510B2 - 畦塗り機 - Google Patents

畦塗り機

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JP3378510B2
JP3378510B2 JP26345098A JP26345098A JP3378510B2 JP 3378510 B2 JP3378510 B2 JP 3378510B2 JP 26345098 A JP26345098 A JP 26345098A JP 26345098 A JP26345098 A JP 26345098A JP 3378510 B2 JP3378510 B2 JP 3378510B2
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rotary
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old ridge
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洋一 上杉
正明 松林
行雄 斉藤
敏明 宮本
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松山株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は畦塗り機に係り、水
田を区画する旧畦を畦塗り修復して新畦に整畦するもの
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、旧畦の畦塗り作業は、旧畦の水漏
れを防ぐとともに、旧畦の側面部等の崩れた部分及び旧
畦の上面部が踏圧されて凹んだ凹部を平らに補修するた
めに行われているが、この旧畦の畦塗り作業時には、旧
畦の締め固められた固い土部分をできるだけ残した状態
で旧畦に泥土を塗り付けて旧畦を修復することが望まし
く、また、旧畦の表面部の雑草等は、その雑草等を根元
から除去するとともに、これら雑草等の根は旧畦の表層
部に補強用に残した状態で旧畦に泥土を塗り付けること
が望ましい。
【0003】そこで、これら旧畦の畦塗り作業には労力
を要することから人手によることなく機械的手段によっ
て行なうものとして特開平60−98903号公報に記
載された構成が知られている。
【0004】すなわち、前記特開平60−98903号
公報には、走行車体に連結される機体に畦際の泥土を切
削して旧畦上に盛土する盛土ロータリーを回転自在に設
け、この盛土ロータリーの後方に位置して前記機体に前
記盛土ロータリーにて盛土された泥土を旧畦上に叩き締
め固めて旧畦を整畦する畦叩き板を上下動自在に設け、
前記盛土ロータリーの前方に位置して前記機体に旧畦の
上面部を切削する前処理ロータリーを回転自在に設け、
前記盛土ロータリーは、前記機体の進行方向すなわち、
旧畦の側方に位置して旧畦の延在方向を軸方向として並
設された複数の回転軸の周面部に畦際を切削する複数の
切削爪をそれぞれ設け、前記前処理ロータリーは、前記
機体の進行方向すなわち、旧畦の上方に位置して旧畦の
延在方向を軸方向とする回転軸の周面部に旧畦の上面部
を切削する複数の前処理爪をそれぞれ設ける構成が記載
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公
報に記載された畦塗り機の構成では、前処理ロータリー
の複数の前処理爪は旧畦の延在方向を軸方向とする回転
軸を中心として回転されるため、特開平60−9890
3号公報の第2図に示されているように、複数の前処理
爪にて旧畦の上面部の固い土部分が凹弧状に刳り取られ
て切削され、旧畦の上面部の固い土部分が削り取られ過
ぎることがあり、また、雑草等の根も除去され易く、さ
らに、凹弧状に刳り取られた切削凹部内に盛土する土量
も多くを必要とする問題がある。
【0006】また、前処理ロータリーの複数の前処理爪
は旧畦の延在方向を軸方向とする回転軸の周面部に設け
られ、盛土ロータリーの複数の切削爪は旧畦の延在方向
を軸方向として並設された複数の回転軸の周面部に設け
られているため、これら複数の前処理爪及び複数の切削
爪は走行車体の走行方向に対して交差する方向に向かっ
ての回転となり、走行車体の走行時に前処理ロータリー
の複数の前処理爪が旧畦の上面部の土圧を受けるととも
に、盛土ロータリーの複数の切削爪が畦際等の土圧を受
け、これら各前処理爪及び各切削爪が走行車体の走行抵
抗となる問題がある。
【0007】本発明は、このような課題に鑑みてなされ
たもので、旧畦の上面部を削り取り過ぎることなく水平
状に切削して前処理でき、かつ、旧畦の表層部に雑草等
の根を残した状態で前処理でき、走行車体の走行抵抗を
軽減できる畦塗り機を提供することを目的とするもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の畦塗り機
は、走行車体に連結される機枠及びこの機枠の進行方向
に対して左右方向に移動自在の可動機枠とを有する機体
と、この機体の前記可動機枠に回転自在に設けられ旧畦
の畦際及び旧畦の田面側の側面部を切削してこの切削し
た土を旧畦の表面上に盛土する盛土ロータリーと、この
盛土ロータリーの後方に位置して前記機体の前記可動機
に回転自在に設けられ前記盛土ロータリーにて旧畦の
表面上に盛土された土をこの旧畦の表面に塗り付けて旧
畦を修復する畦塗り体と、前記盛土ロータリーの外側前
方に位置して前記機体の前記可動機枠に回転自在に設け
られ旧畦の上面部を畦塗り用に前処理する前処理ロータ
リーとを具備し、前記盛土ロータリーは、旧畦と交差す
る略水平方向を軸方向として配置され駆動系により回転
される回転軸と、この回転軸の周面部に軸方向に放射状
に突設され旧畦の畦際及び旧畦の側面部の土を切削して
旧畦の表面上に跳ね上げて盛土する複数の切削爪とを有
し、前記前処理ロータリーは、旧畦の上方に位置して略
水平方向を軸方向として配置され前記盛土ロータリーの
前記駆動系により連動回転される連動回転軸と、この連
動回転軸の周面部に軸方向に放射状に突設され旧畦の上
面部を切削して水平状に前処理する複数の前処理爪とを
し、前記可動機枠を前記機枠の一端側外方に向かって
移動することにより前記盛土ロータリー、前記畦塗り体
及び前記前処理ロータリーが前記走行車体の一方側の車
輪より外側方に突出する畦塗り作業位置に移動され、前
記可動機枠を前記機枠の一端側内方に向かって移動する
ことにより前記盛土ロータリー、前記畦塗り体及び前記
前処理ロータリーが前記走行車体の一方側の車輪より内
側方に後退する非畦塗り作業位置に移動されるものであ
る。
【0009】そして、走行車体にて機体が旧畦に沿って
進行されるとともに、前処理ロータリー、盛土ロータリ
ー及び畦塗り体がそれぞれ回転されることにより、前処
理ロータリーの複数の前処理爪にて旧畦の上面部が切削
されて畦塗り用に順次水平状に前処理される。このと
き、旧畦の上面部の固い土部分が凹弧状に刳り取られる
ことがないため、旧畦の上面部の固い土部分が削り取ら
れ過ぎることがなく、また、旧畦の表層部に雑草等の根
を残した状態で前処理される。
【0010】また、盛土ロータリーの複数の切削爪にて
旧畦の畦際及び旧畦の側面部が畦塗り用の土として切削
されるとともに、これらの土が跳ね上げられて旧畦の削
りとられた表面上に順次盛土される。このとき、盛土さ
れる旧畦の上面部が予め水平状に前処理されているた
め、旧畦の水平状の上面部にはこの旧畦の上面部を修復
する必要量の土量が盛土される。
【0011】さらに、畦塗り体にて旧畦上に盛土された
土がこの旧畦の上面部及び側面部の表面に塗り付けられ
て旧畦が修復されて順次新畦に整畦される。
【0012】また、走行車体にて機体が旧畦に沿って進
行されるとき、前処理ロータリーの複数の前処理爪及び
盛土ロータリーの複数の切削爪は、走行車体の進行に向
かって回転されることにより、これら複数の前処理爪及
び複数の切削爪による推進力にて走行車体の走行抵抗が
軽減される。
【0013】請求項2記載の畦塗り機は、請求項1記載
の畦塗り機において、機体は、盛土ロータリーを深浅調
節する第1の調節手段を有し、前記盛土ロータリーは、
前記第1の調節手段にて旧畦の畦際及び旧畦の田面側の
側面部を切削して旧畦の表面上に跳ね上げる所定の位置
に深浅調節可能に支持されているものである。
【0014】そして、第1の調節手段を調節操作するこ
とにより、この第1の調節手段にて盛土ロータリーが旧
畦の畦際及び旧畦の側面部を切削して旧畦の削りとられ
た表面上に跳ね上げる所定の位置に深浅調節される。
【0015】請求項3記載の畦塗り機は、請求項1記載
の畦塗り機において、機体は、前処理ロータリーの前処
理位置を上下動調節する第2の調節手段を有し、前記前
処理ロータリーは、前記第2の調節手段にて旧畦の上面
部に対して上下方向に位置調節自在に、かつ、この調節
位置で上動可能に支持されているものである。
【0016】そして、第2の調節手段を調節操作するこ
とにより、この第2の調節手段にて前処理ロータリーが
旧畦の上面部に対してこの旧畦の上面部を切削して前処
理する所定の位置に調節される。
【0017】また、前処理ロータリーにて旧畦の上面部
を切削して前処理するとき、この前処理ロータリーの前
処理爪が旧畦の上面部に存在した石等の障害物に当接し
た場合は前処理ロータリーが上動して障害物から回避す
る。
【0018】請求項4記載の畦塗り機は、請求項1記載
の畦塗り機において、複数の前処理爪は、これら前処理
爪の先端部に旧畦の上面部を水平状に切削する水平状の
切削刃をそれぞれ有するものである。
【0019】そして、複数の前処理爪の先端部の水平状
の切削刃にて旧畦の上面部が切削されて旧畦の上面が全
体として水平状に前処理される。
【0020】請求項5記載の畦塗り機は、請求項1記載
の畦塗り機において、畦塗り体は、旧畦の上面部に盛土
された土をこの旧畦の上面部に塗り付けて旧畦の上面部
を水平状に修復する円筒状の上面修復部と、この上面修
復部の端部に固定され旧畦の側面部に盛土された土をこ
の旧畦の側面部に塗り付けて旧畦の側面部を下方に向か
って拡開傾斜した傾斜面に修復する田面側に向かって拡
開した円錐形状の側面修復部とを有して構成されている
ものである。
【0021】そして、畦塗り体の上面修復部にて旧畦の
上面部が水平状に修復されるとともに、この畦塗り体の
側面修復部にて旧畦の側面部が下方に向かって拡開傾斜
した傾斜面に修復されて順次新畦に整畦される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面を参照して説明する。
【0023】図1、図2及び図3において、1は機体
で、この機体1は走行車体としてのトラクタTに連結さ
れる機枠2と、この機枠2の進行方向に対して左右方向
に移動自在に設けられた可動機枠3とを有し、前記可動
機枠3には、畦塗り用の土を切削して旧畦A上に盛土す
る回転自在の盛土ロータリー4と、この盛土ロータリー
4の後方に位置して旧畦A上に盛土された土をこの旧畦
Aの表面に塗り付けて旧畦Aを修復する回転自在の畦塗
り体5と、前記盛土ロータリー4の外側前方に位置して
旧畦Aの上面部を畦塗り用に前処理する回転自在の前処
理ロータリー6とがそれぞれ設けられている。
【0024】前記機枠2は、中空角柱状部材にて左右方
向に延在して形成された主フレーム7を有し、この主フ
レーム7の両端近傍部にロワアーム8がそれぞれ前下方
に向かって傾斜して一体に突設され、この両側のロワア
ーム8の先端部に連結ピン9がそれぞれ外側方に向かっ
て水平状に突設されている。
【0025】また、前記主フレーム7の中間下部に軸受
体10が固定され、この軸受体10内に前記主フレーム7と
交差する方向の前後方向の入力軸11が抜止めされた状態
で回転自在に軸支されている。この入力軸11は、先端側
のスプライン軸部が前記軸受体10の先端部から前方に向
かって突出されているとともに、後端側のスプライン軸
部が前記軸受体10の後端部から後方に向かって突出され
ている。
【0026】そして、前記入力軸11の先端側のスプライ
ン軸部にはトラクタTの動力取出軸に連結した第1の動
力伝達軸の一端部がスプライン嵌合により連結され、前
記入力軸11の後端側のスプライン軸部には後述する出力
軸に第2の動力伝達軸の一端部がスプライン嵌合により
連結されるようになっている。
【0027】また、前記主フレーム7の中間上部にトッ
プアーム12が前上方に向かって傾斜して一体に突設さ
れ、このトップアーム12の先端部に連結ピン13が着脱可
能に取り付けられている。そして、前記両側部のロワア
ーム8の連結ピン9及び前記トップアーム12の連結ピン
13にトラクタTの三点懸架機構の三点連結部がそれぞれ
回動自在に連結されるようになっている。
【0028】さらに、図1、図2及び図3に示すよう
に、前記主フレーム7の両端部には上下に離間した一対
の連結板14がそれぞれ後方に向かって平行に一体に突設
され、この両端部の一対の連結板14の後端部間に連結軸
15がそれぞれ着脱自在に垂直状に取り付けられている。
【0029】そして、前記両側のロワアーム8及びトッ
プアーム12を有する主フレーム7と、入力軸11を有する
軸受体10と、連結軸15を有する左右一対の連結板14とに
より前記機枠2が構成されている。
【0030】つぎに、前記可動機枠3は、図1、図2及
び図3に示すように、中空円筒状部材にて左右方向に延
在して形成された第1の伝動ケース16と、この第1の伝
動ケース16の一端部に上下方向に回動自在に設けられ前
下方に向かって突出された第2の伝動ケース17と、この
第2の伝動ケース17の前端部に固定され前上方に向かっ
て傾斜して突出された第3の伝動ケース18と、前記第1
の伝動ケース16の後方に位置してこの第1の伝動ケース
16に支持された中空円筒状部材にて左右方向に延在して
形成された第4の伝動ケース19とを有している。
【0031】そして、前記第1の伝動ケース16は、この
第1の伝動ケース16の中間部より左側に偏位した位置に
固定されたギヤケース20を備えている。このギヤケース
20には、前記第1の伝動ケース16と交差する方向の前後
方向に延在した出力軸21が回転自在に軸支され、この出
力軸21は先端側に前記ギヤケース20の前端部から前方に
向かって突出したスプライン軸部を有するとともに、後
端部に前記ギヤケース20内に位置してべべルギヤ22が固
定されている。
【0032】また、前記ギヤケース20の両側に位置して
前記第1の伝動ケース16内には第1の連動軸23及び第2
の連動軸24がそれぞれ第1の伝動ケース16内に設けられ
た図示しない軸受体にて回転自在に軸支されている。そ
して、前記第1の連動軸23の一端部には前記第1の伝動
ケース16の一端側内に位置してスプロケット25が固定さ
れ、この第1の連動軸23の他端部には前記ギヤケース20
内に位置して前記出力軸21のべべルギヤ22に噛合したべ
べルギヤ26が固定されている。
【0033】また、前記第2の連動軸24一端部には前記
ギヤケース20内に位置して前記出力軸21のべべルギヤ22
に噛合したべべルギヤ27が固定され、この第2の連動軸
24の他端部は前記第1の伝動ケース16の他端部に固定さ
れたチェンケース28内に突出されている。
【0034】さらに、前記ギヤケース20の両側方に位置
して前記第1の伝動ケース16の左右には板状の連結部材
29がそれぞれ前方に向かって略水平状に一体に突設さ
れ、この左右の連結部材29の先端部に上下に離間した一
対の連結板30がそれぞれ固定され、この一対の連結板30
間には連結軸31がそれぞれ着脱可能に垂直状に取り付け
られている。
【0035】そして、前記左右の一対の連結板30間に取
り付けられた左右の連結軸31と、前記主フレーム7の左
右の一対の連結板14間に取り付けられた左右の連結軸15
とは略同じ間隔で離間して取り付けられている。
【0036】また、前記左右の連結部材29のうち、右側
の連結部材29に支柱32が固定され、この支柱32の上部に
支持フレーム33が設けられている。この支持フレーム33
は、前記支柱32の上部に外側方に向かって水平状に固定
され中空円筒状部材にて左右方向に延在して形成された
支持部材34と、この支持部材34の一端側に互いに離間し
て前方に向かって突出した状態で上下方向に回動自在に
取り付けられた一対のブラケット35と、この一対のブラ
ケット35間に位置して前記支持部材34に前方に向かって
突出して一体に固定された支持アーム36と、を有してい
る。
【0037】つぎに、前記第2の伝動ケース17は、中空
筒状部材にて形成され、一端部に回動体37を有し、この
回動体37が前記第1の伝動ケース16の一端部にこの第1
の伝動ケース16の一端部を中心として回動自在に取り付
けられている。また、この第2の伝動ケース17の先端部
には、旧畦Aの田面側Bに位置して旧畦Aの畦際及び旧
畦Aの側面部Cを畦塗り用の土として切削して旧畦A上
に盛土する前記盛土ロータリー4が回転自在に設けられ
ている。
【0038】前記盛土ロータリー4は、図1、図2及び
図5に示すように、前記第2の伝動ケース17の先端部に
設けられた軸受体38にて旧畦Aと交差する略水平方向を
軸方向として配置され回転自在に軸支された回転軸39
と、この回転軸39の周面部に軸方向に放射状に突出され
た複数の爪ホルダー40と、これら各爪ホルダー40に着脱
可能に取り付けられて放射状に突出され旧畦Aの畦際及
び旧畦Aの田面側Bの側面部Cを切削して旧畦Aの表面
上に跳ね上げて盛土する複数の切削爪41とを有してい
る。
【0039】前記回転軸39は、この回転軸39の内端側が
前記第2の伝動ケース17の先端部を貫通した状態で前記
軸受体38にて片持式に回転自在に軸支されている。そし
て、この第2の伝動ケース17の先端部から外側方の旧畦
Aと交差する略水平方向に向かって突出された回転軸39
の部分の周面部に前記複数の切削爪41が放射状に突出さ
れている。
【0040】また、前記第2の伝動ケース17の先端部内
に位置して前記回転軸39の内端側にはスプロケット42が
固定され、このスプロケット42と前記第1の伝動ケース
16内の第1の連動軸23の一端側に固定されたスプロケッ
ト25との間には無端チェーン43が回行自在に掛け回され
ている。また、前記回転軸39の内端部は前記第2の伝動
ケース17の先端部から内側方に向かって突出された連動
軸部44として形成されている。
【0041】また、前記複数の切削爪41は、旧畦Aの畦
際及び旧畦Aの側面部Cを略垂直状に切削する縦切刃41
a と、この縦切刃41a の先端部から略水平状に折り曲げ
られ旧畦Aの畦際及び旧畦Aの側面部Cを略水平状に切
削する横切刃41b とにて形成され、これら複数の切削爪
41は、横切刃41b にて旧畦A側が浅く、田面側Bが深く
切削されるように縦切刃41a の長さを異ならせて形成さ
れている。
【0042】そして、旧畦A側には縦切刃41a の長さが
短いすなわち回転半径が小さい切削爪41が配設され、田
面側B側には縦切刃41a の長さが順次長くなるすなわち
回転半径が順次大きくなる切削爪41が配設され、これら
長短の各切削爪41にて旧畦Aの側面部Cが略階段状に切
削されるようになっている。
【0043】つぎに、前記第3の伝動ケース18は、中空
筒状部材にて形成され、前記第2の伝動ケース17の前端
部に前上方に向かって傾斜した状態に突出して固定さ
れ、この第3の伝動ケース18の一端部すなわち後端部内
には前記盛土ロータリー4の回転軸39の連動軸部44が回
転自在に突出され、この連動軸部44にスプロケット45が
固定されている。
【0044】また、前記第3の伝動ケース18の先端部に
左右方向に延在した連動軸46が回転自在に軸支され、こ
の連動軸46には前記第3の伝動ケース18の先端部内に位
置してスプロケット47が固定され、このスプロケット47
と前記連動軸部44のスプロケット45との間には無端チェ
ーン48が回行自在に掛け回されている。
【0045】また、前記第3の伝動ケース18の先端部か
ら外側方に向かって突出した前記連動軸46の突出部に伝
動軸49の一方の自在継手50がスプライン嵌合により連結
され、この伝動軸49の他方の自在継手51をスプライン嵌
合により連結した回転軸52が前記支持フレーム33の内側
のブラケット35の先端部に固定された変速ボックス53に
回転自在に軸支されている。
【0046】そして、前記ギヤケース20に設けた出力軸
21と、前記第1の連動軸23と、前記相対するスプロケッ
ト25,42及びこれらスプロケット25,42間に掛け回した
無端チェーン43とにて前記盛土ロータリー4の回転軸39
を回転させる駆動系54が構成されている。また、この駆
動系54にて前記前記第3の伝動ケース18内のスプロケッ
ト45,47及びこれらスプロケット45,47間に掛け回した
前記無端チェーン48、前記連動軸46及び前記伝動軸49を
介して前記回転軸52が回転され、この回転軸52にて前記
前処理ロータリー6が連動回転されるようになってい
る。
【0047】つぎに、前記前処理ロータリー6は、図
1、図2及び図5に示すように、前記支持フレーム33の
左右のブラケット35の先端部間に旧畦Aの上面部Dの上
方に位置して略水平方向を軸方向として配置され回転自
在に軸支された連動回転軸55と、この連動回転軸55の周
面部に軸方向に放射状に突設された複数の爪ホルダー56
と、これら各爪ホルダー56に着脱可能に取り付けられて
放射状に突出され旧畦Aの上面部Dを切削して水平状に
前処理する複数の前処理爪57と、を有している。
【0048】そして、前記連動回転軸55は、この連動回
転軸55の両端部に連結用のフランジ58をそれぞれ有し、
この一端部のフランジ58が前記支持フレーム33の外側の
ブラケット35の先端部に回転自在に軸支された支軸59の
フランジ60に着脱自在に連結され、この他端部のフラン
ジ58が前記変速ボックス53に軸支された前記回転軸52の
フランジ61に着脱自在に連結されている。
【0049】そして、前記連動回転軸55は、前記盛土ロ
ータリー4の駆動系54にて連動回転されるようになって
いる。また、前記前処理ロータリー6の連動回転軸55
は、前記変速ボックス53内に設けられた変速機構を変速
調節することにより、所定の回転数に調節され、この前
処理ロータリー6が所定の回転速度で回転されて旧畦A
の上面部Dが前処理されるようになっている。
【0050】また、前記複数の前処理爪57は、旧畦Aの
上面部Dすなわち上層部を所定の深さに略垂直状に切削
する縦切刃57a と、この縦切刃57a の先端部から略水平
状に折り曲げられ旧畦Aの上面部Dすなわち上層部を水
平状に切削する水平状の切削刃57b とにて形成されてい
る。そして、これらの各前処理爪57の切削刃57b にて旧
畦Aの上面部Dすなわち上層部を所定の深さで水平状に
切削して前処理するようになっている。
【0051】つぎに、前記第4の伝動ケース19は、図1
に示すように、この第4の伝動ケース19の略中間に位置
して固定され前後方向に延在した板状の取付部材62を有
し、この取付部材62は前記第1の伝動ケース16に固定さ
れた右側の連結部材29に連結固定されている。また、こ
の第4の伝動ケース19の一端部に前記畦塗り体5が回転
自在に設けられているとともに、この第4の伝動ケース
19の他端部が前記第1の伝動ケース16の他端部に固定さ
れたチェンケース28に固定されている。
【0052】また、前記第4の伝動ケース19内に第3の
連動軸63が挿通されて回転自在に軸支され、この第3の
連動軸63の一端部が前記第4の伝動ケース19の一端部か
ら外側方に向かって突出され、この第3の連動軸63の他
端部が前記チェンケース28内に突出され、このチェンケ
ース28内に位置して第3の連動軸63の他端部にスプロケ
ット64が固定されている。また、前記チェンケース28内
に位置してこのチェンケース28内に突出された前記第2
の連動軸24にスプロケット65が固定されている。そし
て、前記第2の連動軸24のスプロケット65と前記第3の
連動軸63のスプロケット64との間に無端チェーン66が回
行自在に掛け回されている。
【0053】前記畦塗り体5は、図1に示すように、前
記第3の連動軸63の一端部に固定部材67にて固定されて
いる。この畦塗り体5は、旧畦Aの上面部Dに盛土され
た土をこの旧畦Aの上面部Dに塗り付けて旧畦Aの上面
部Dを水平状に修復する円筒状の上面修復部68と、この
上面修復部68の内端部に固定され旧畦Aの肩部Eを面取
り状に修復する肩修復部69と、この肩修復部69の内端部
に固定され旧畦Aの側面部Cを田面側Bの下方に向かっ
て拡開傾斜した傾斜面に修復する円錐形状の側面修復部
70と、を有している。
【0054】そして、前記側面修復部70は略扇形状に形
成された複数の修復板71にてこれらの各修復板71を互い
に隣接する側端縁部のそれぞれを重ね合わせて全体とし
て円錐形状に形成されてる。
【0055】また、前記第1の伝動ケース16に設けられ
た支柱32に支持アーム72が固定され、この支持アーム72
の後端部に前記第4の伝動ケース19と平行に延長アーム
73が固定され、この延長アーム73の一端部に前記畦塗り
体5の上方を被覆するカバー体74が支持されている。ま
た、前記支持フレーム33の左右のブラケット35に前記前
処理ロータリー6の上方を被覆するカバー体75が支持さ
れている。さらに、前記第2の伝動ケース17に複数の取
付片76が固定され、これら複数の取付片76に前記盛土ロ
ータリー4の上方を被覆するカバー体77が支持されてい
る。
【0056】つぎに、前記第1の伝動ケース16の前記支
持部材34に前記第2の伝動ケース17の先端部に設けられ
た前記盛土ロータリー4を深浅調節する第1の調節手段
78が設けられている。この第1の調節手段78は、図2及
び図6に示すように、前記第2の伝動ケース17の上方に
位置して前記支持部材34に固定された支持アーム79と、
この支持アーム79に定位置で回転自在に支持された調節
螺杆80と、この調節螺杆80に上下動自在に螺合された上
下動杆81と、前記調節螺杆80と前記上下動杆81との嵌合
部を被覆するカバー体82とを有している。
【0057】そして、前記支持アーム79は、この支持ア
ーム79の先端部に平面視略コ字形状に形成された支持枠
83が固定され、この支持枠83内に位置してこの支持枠83
の両側に設けた支軸84にて挿通孔85を有する円筒状のホ
ルダー86が回動自在に軸支されている。
【0058】また、前記調節螺杆80は、この調節螺杆80
の上端近傍部に前記ホルダー86の挿通孔85内に回転自在
に挿通された円筒状の回転部87を有し、この回転部87の
上端部に前記ホルダー86の上面より上方に突出した状態
で支持される支持部88が形成され、この支持部88に前記
ホルダー86の上面に設けたスリーブ89を介してハンドル
90を有する嵌合体91が嵌合され、この嵌合体91はこの嵌
合体91から前記支持部88に挿通した固定ピン92にてこの
支持部88に固定されている。また、前記調節螺杆80に
は、この調節螺杆80の略中間部から下端にかけてこの調
節螺杆80の周面に雄ねじ93が形成されている。
【0059】また、前記上下動杆81は、中空円筒状に形
成され、その内周部に前記調節螺杆80の雄ねじ93を螺合
する雌ねじ94を有するねじ孔95が軸方向に形成され、こ
の上下動杆81の雌ねじ94を有するねじ孔95内に前記調節
螺杆80がこの雄ねじ93と雌ねじ94との螺合により挿入さ
れ、この調節螺杆80の回転によりこの調節螺杆80に上下
動杆81が上下動自在に設けられている。
【0060】さらに、前記カバー体82は、上下方向に延
在した円筒状に形成され、前記ホルダー86の下方に位置
したカバー体82の上面板部82a に前記調節螺杆80を回転
自在に挿通した挿通孔96が形成され、この上面板部82a
に連続した円筒状のカバー部97にて前記調節螺杆80と前
記上下動杆81との嵌合部を被覆している。また、前記カ
バー体82の上面板部82a と前記ホルダー86との間に前記
調節螺杆80を回転自在に挿通した挿通孔98を有するスリ
ーブ99が介在固定されている。
【0061】また、前記上下動杆81の下端部に支軸100
にて前記第2の伝動ケース17に固定された取付片101 が
回動自在に軸支されている。
【0062】そして、前記第1の調節手段78にて第1の
伝動ケース16の支持部材34に前記盛土ロータリー4を先
端部に有する第2の伝動ケース17が上下方向に回動自在
に支持され、前記ハンドル90にて調節螺杆80を回転操作
することにより、この調節螺杆80にて前記上下動杆81が
上下動され、この上下動杆81にて前記支軸100 及び取付
片101 により前記第2の伝動ケース17が前記第1の伝動
ケース16を中心として上下方向に回動され、この第2の
伝動ケース17の先端部の前記盛土ロータリー4が旧畦A
の畦際及び旧畦Aの田面側Bの側面部Cを切削して旧畦
Aの表面上に跳ね上げる所定の位置に深浅調節されるよ
うになっている。
【0063】つぎに、前記第1の伝動ケース16に設けら
れた前記支持フレーム33に前記前処理ロータリー6の前
処理位置を上下動調節する第2の調節手段102 が設けら
れている。この第2の調節手段102 は、図2に示すよう
に、前記支持フレーム33に設けられた前記支持アーム36
と、この支持アーム36に上下動自在に設けられた調節杆
103 と、この調節杆103 の下端部に支軸104 にて回動自
在に軸支され前記前処理ロータリー6を設けた前記左右
のブラケット35間に固定された固定板105 とを有してい
る。
【0064】そして、前記支持アーム36は、この支持ア
ーム36の先端部に平面視略コ字形状に形成された支持枠
106 が固定され、この支持枠106 内に位置して支持枠10
6 の両側に設けた支軸107 にて挿通孔108 を有する円筒
状のホルダー109 が回動自在に軸支されている。
【0065】また、調節杆103 は、前記ホルダー109 内
に上下動自在に挿通可能な径で上下方向に延在して形成
され、その上部に上下方向に所定の間隔をおいてこの調
節杆103 の周面に開口した複数の調節孔110 がそれぞれ
形成され、これら複数の調節孔110 のうち選択した位置
の調節孔110 に挿脱自在に挿通する固定ピン111 を有し
ている。
【0066】そして、前記ホルダー109 の上方に位置し
てこのホルダー109 の上面から上方に突出された調節杆
103 の選択した位置の調節孔110 に固定ピン111 を挿通
することにより、前記支持アーム36に調節杆103 が固定
ピン111 にて抜止めされた状態で支持されるとともに、
この調節杆103 にて支持される前記左右のブラケット35
の先端部の前記前処理ロータリー6が旧畦Aの上面部D
を前処理する所定の位置に支持されるようになってい
る。
【0067】また、前記ホルダー109 に対して前記調節
杆103 を上下動して前記前処理ロータリー6を旧畦Aの
上面部Dに対して上下方向に位置調節し、この前処理ロ
ータリー6を前処理する所定の位置に位置決めした状態
で、ホルダー109 の上面から上方に突出された調節杆10
3 の選択した位置の調節孔110 に固定ピン111 を挿通す
ることにより、この前処理ロータリー6が前処理する所
定の位置に位置決め調節される。
【0068】そして、この前処理ロータリー6にて旧畦
Aの上面部Dを前処理するときに、その前処理爪57が旧
畦Aの上面部D上の石等の塊体により押し上げられたと
きは、固定ピン111 がホルダー109 の上面に位置して調
節杆103 を下方に抜止めした状態となっているが、この
固定ピン111 にて調節杆103 の上動が阻止されることが
ないので、前処理ロータリー6が調節位置で上動される
ようになっている。
【0069】すなわち、前記第2の調節手段102 にて前
記第1の伝動ケース16の支持部材34に前記前処理ロータ
リー6を先端部に有する前記左右のブラケット35が上下
方向に回動自在に支持され、この左右のブラケット35の
先端部の前処理ロータリー6が旧畦Aの上面部Dに対し
て上下方向に位置調節自在に、かつ、この調節位置で上
動可能に支持されている。
【0070】つぎに、120 は前記機枠2にこの機枠2の
進行方向に対して左右方向に前記可動機枠3を移動自在
に連結しこの可動機枠3に設けられた前記盛土ロータリ
ー4、畦塗り体5及び前処理ロータリー6を前記機枠2
の一端側外方に突出させた作業位置及びこの作業位置か
ら前記機枠2の一端側内方に後退させた非作業位置にそ
れぞれ移動させる平行に枢着した一対のリンクである。
【0071】前記一対のリンク120 は、図1乃至図4に
示すように、前後方向に延在した互いに同じ長さの板状
部材にて形成され、これら一対のリンク120 の両端部に
は前記機枠2の連結軸15及び前記可動機枠3の連結軸31
をそれぞれ回動自在に挿通する円筒状の軸支部121 がそ
れぞれ形成されている。
【0072】そして、前記一対のリンク120 の一端部の
軸支部121 が前記機枠2の左右の上下一対の連結板14間
に位置してこれら連結軸15にてそれぞれ回動自在に枢着
されている。また、前記一対のリンク120 の他端部の軸
支部121 が前記可動機枠3の左右の上下一対の連結板30
間に位置してこれら連結軸31にてそれぞれ回動自在に枢
着されている。
【0073】また、前記機枠2の左右の連結軸15の相互
の間隔と前記可動機枠3の左右の連結軸31の相互の間隔
とはそれぞれ同じ間隔で配置されているので、これら相
対する前後の連結軸15,31に一対のリンク120 の両端部
をそれぞれ枢着することにより、この一対のリンク120
は前記機枠2と前記可動機枠3との間に平行に枢着され
ている。
【0074】そして、前記一対のリンク120 により、前
記可動機枠3の前記盛土ロータリー4、畦塗り体5及び
前処理ロータリー6が、前記機枠2の一端側外方に突出
させ前記機枠2を牽引するトラクタTの一方側の車輪E
より外側方に突出させた畦塗り作業位置及びこの畦塗り
作業位置より前記機枠2の一端側内方に後退させトラク
タTの一方側の車輪Eより内側方に後退させた非畦塗り
作業位置にそれぞれ切換え移動されるようになってい
る。
【0075】また、前記可動機枠3の前記盛土ロータリ
ー4、畦塗り体5及び前処理ロータリー6が移動される
前記機枠2の一端側内方の前記非畦塗り作業位置は、前
記可動機枠3の前記盛土ロータリー4、畦塗り体5及び
前処理ロータリー6にて本畦塗り機が全体として重量バ
ランスが崩れない位置となっている。
【0076】つぎに、122 は前記一対のリンク120 によ
り前記可動機枠3の前記盛土ロータリー4、畦塗り体5
及び前処理ロータリー6を畦塗り作業位置及び非畦塗り
作業位置に移動させた状態でこの可動機枠3を固定する
可動機枠固定手段である。
【0077】前記可動機枠固定手段122 は、図2及び図
3に示すように、前記機枠2の主フレーム7の略中間部
に固定された取付枠123 と、この取付枠123 に取付軸12
4 にて一端部が回動自在に軸支されたロッド125 と、こ
のロッド125 の他端側が進退自在に挿通され他端部が前
記可動機枠3の左側の連結軸31に回動自在に軸支されシ
リンダー126 とを有している。
【0078】そして、前記取付枠123 は、前記主フレー
ム7の後部に固定された固定部の上下に取付板127 を設
けて側面視略コ字形状に形成され、前記上下の取付板12
7 間に前記取付軸124 が軸支されている。
【0079】また、前記ロッド125 は、このロッド125
の一端側に前記可動機枠3の前記盛土ロータリー4、畦
塗り体5及び前処理ロータリー6が畦塗り作業位置に移
動されたときロックピン128 を挿通する第1の連通孔12
9 が形成されているとともに、このロッド125 の他端側
に前記可動機枠3の前記盛土ロータリー4、畦塗り体5
及び前処理ロータリー6が非畦塗り作業位置に移動され
たとき前記ロックピン128 を挿通する第2の連通孔130
が形成されている。
【0080】さらに、前記シリンダー126 は、このシリ
ンダー126 の一端側に前記第1の連通孔129 及び第2の
連通孔130 に連通するピン挿通孔131 が形成され、この
ピン挿通孔131 から前記第1の連通孔129 または前記第
2の連通孔130 に前記ロックピン128 が選択的に挿脱自
在に挿通されるようになっている。また、このロックピ
ン128 はハンドル128aを備えている。
【0081】そして、前記盛土ロータリー4、畦塗り体
5及び前処理ロータリー6を畦塗り作業位置及び非畦塗
り作業位置に切換え移動するときは、前記ロックピン12
8 をピン挿通孔131 から引き抜いた状態でシリンダー12
6 に対してロッド125 が進退動して切換え移動される。
【0082】また、前記盛土ロータリー4、畦塗り体5
及び前処理ロータリー6が畦塗り作業位置に移動された
とき、シリンダー126 のピン挿通孔131 からロッド125
の第1の連通孔129 にロックピン128 を挿通することに
より、盛土ロータリー4、畦塗り体5及び前処理ロータ
リー6が畦塗り作業位置に固定され、また、盛土ロータ
リー4、畦塗り体5及び前処理ロータリー6が非畦塗り
作業位置に移動されたとき、シリンダー126 のピン挿通
孔131 からロッド125 の第2の連通孔130 にロックピン
128 を挿通することにより、盛土ロータリー4、畦塗り
体5及び前処理ロータリー6が非畦塗り作業位置に固定
されるようになっている。
【0083】つぎに、132 は前記機枠2側の入力軸11の
回転を前記可動機枠3側の出力軸21に伝達する動力伝達
軸で、この動力伝達軸132 は、図3に示すように、互い
にスプライン嵌合により周回方向が固定で軸方向にのみ
伸縮自在に嵌合された内筒体133 及び外筒体134 と、前
記内筒体133 の端部に設けられ前記出力軸21にスプライ
ン嵌合により固定された自在継手135 と、前記外筒体13
4 の端部に設けられ前記入力軸11にスプライン嵌合によ
り固定された自在継手136 とを有している。
【0084】そして、前記盛土ロータリー4、畦塗り体
5及び前処理ロータリー6が畦塗り作業位置及びこれら
が非畦塗り作業位置に移動されるとき、前記動力伝達軸
132の内筒体133 及び外筒体134 が伸縮するとともに、
前記両端部の自在継手135 ,136 がそれぞれ折れ曲がる
ように回動して前記盛土ロータリー4、畦塗り体5及び
前処理ロータリー6の移動を可能にするようになってい
る。
【0085】つぎに、前記実施の形態の作用を説明す
る。
【0086】機枠2のトップアーム12に連結ピン13にて
トラクタTのトップリンクを連結するとともに、機枠2
の両側のロワアーム8に連結ピン9にてトラクタの両側
のロワリンクをそれぞれ連結する。また、機枠2の入力
軸6に図示しない動力伝達軸体の一端部のユニバーサル
ジョイントをスプライン嵌合により連結するとともに、
この動力伝達軸体の他端部のユニバーサルジョイントを
トラクタTの動力取出軸にスプライン嵌合により連結す
る。
【0087】つぎに、畦塗り作業時は、トラクタTの一
方側の車輪Eを修復する旧畦Aの畦際に配置した状態
で、可動機枠固定手段122 のロックピン128 をシリンダ
ー126のピン挿通孔131 から引き抜き、このシリンダー1
26 とロッド125 とのロックを解除し、このシリンダー1
26 に対してロッド125 を進退可能な状態にする。
【0088】そして、一対のリンク120 により可動機枠
3を機枠2の一端側外方に向かって移動することによ
り、この可動機枠3の盛土ロータリー4、畦塗り体5及
び前処理ロータリー6がそれぞれ機枠2の一端側外方の
トラクタTの一方側の車輪Eより外側方に突出され、こ
れら盛土ロータリー4、畦塗り体5及び前処理ロータリ
ー6が、それぞれ図4に示すように、旧畦Aを修復する
畦塗り作業位置に移動される。
【0089】すなわち、盛土ロータリー4は旧畦Aの田
面側Bに位置して旧畦Aの畦際及び旧畦Aの側面部Cを
切削して旧畦Aの表面上に跳ね上げて盛土する位置に移
動されるとともに、畦塗り体5は旧畦Aの表面上に盛土
された土をこの旧畦Aの表面に塗り付けて旧畦Aを修復
する位置に移動され、かつ、前処理ロータリー6は盛土
ロータリー4の外側前方に位置して旧畦Aの上面部Dを
畦塗り用に前処理する位置に移動される。
【0090】このとき、一対のリンク120 はそれぞれの
前後の連結軸15,31を中心として回動されるとともに、
この一対のリンク120 にて可動機枠3が機枠2の一端側
外方に向かって移動される。また、可動機枠固定手段12
2 のシリンダー126 は連結軸31を中心として回動される
とともに、このロッド125 は主フレーム7に固定された
取付枠123 の取付軸124 を中心として回動され、かつ、
このロッド125 はシリンダー126 に対して伸縮する状態
に進退して回動される。
【0091】さらに、動力伝達軸132 の両端部の自在継
手135 ,136 がそれぞれ折り曲がる状態で回動しながら
動力伝達軸132 が入力軸11を中心として機枠2の一端側
外方に向かって移動される。したがって、一対のリンク
120 により可動機枠3が機枠2の一端側外方に向かって
スムーズに移動される。
【0092】また、可動機枠3の盛土ロータリー4、畦
塗り体5及び前処理ロータリー6がそれぞれ畦塗り作業
位置に移動されると、可動機枠固定手段122 のシリンダ
ー126 の先端側に形成されたピン挿通孔131 にロッド12
5 の第1の連通孔129 が連通する。
【0093】そして、このシリンダー126 のピン挿通孔
131 からロッド125 の第1の連通孔129 にロックピン12
8 を挿通することにより、このロックピン128 にてシリ
ンダー126 にロッド125 が固定され、このシリンダー12
6 及びロッド125 にて機枠2の主フレーム7と可動機枠
3の第1の伝動ケース16とを繋ぎ止める1本のかすがい
体が構成される。
【0094】また、この1本のかすがい体を構成したシ
リンダー126 及びロッド125 にて機枠2の主フレーム7
に可動機枠3が固定されるとともに、この可動機枠3の
盛土ロータリー4、畦塗り体5及び前処理ロータリー6
がそれぞれ畦塗り作業位置に固定される。また、シリン
ダー126 及びロッド125 にて機枠2の主フレーム7に可
動機枠3が固定されることにより、このシリンダー126
及びロッド125 にて一対のリンク120 が回動不能にな
る。
【0095】また、盛土ロータリー4が田面側Bに位置
して旧畦Aの畦際及び旧畦Aの側面部Cを切削する位置
に移動された状態で、旧畦Aの修復状況等により必要に
応じて、第1の調節手段78のハンドル90を回動操作する
と、このハンドル90にて調節螺杆80がホルダー86に支持
された状態で定位置で回動されるとともに、この調節螺
杆80に沿って上下動杆81が上下動される。
【0096】そして、この上下動杆81にて第2の伝動ケ
ース17が第1の伝動ケース16を中心として上下方向に回
動されるとともに、この第2の伝動ケース17の盛土ロー
タリー4が上下動され、この盛土ロータリー4が畦塗り
体5の位置を基準として旧畦Aの畦際及び旧畦Aの側面
部Cを切削する所定の作業位置に調節される。
【0097】さらに、前処理ロータリー6が旧畦Aの上
面部Dを前処理する所定の位置に移動された状態で、旧
畦Aの上面部Dを前処理する状況、たとえば、旧畦Aの
上面部Dの荒れ状況等により必要に応じて、調節杆103
の調節孔110 から固定ピン111 を引き抜く。
【0098】そして、ホルダー109 に対して調節杆103
を上下動すると、この調節杆103 にて前処理ロータリー
6を先端部に設けた左右のブラケット35が支持フレーム
33の支持部材34を中心として上下方向に回動される。ま
た、左右のブラケット35が上下方向に回動されるとき、
左側のブラケット35に軸支された回転軸52にて伝動軸49
の他方の自在継手51が折れ曲がる状態で回動され、この
伝動軸49の他方の自在継手51により回転軸52を設けた左
側のブラケット35及び右側のブラケット35が上下方向に
容易に回動される。
【0099】また、左右のブラケット35が上下方向に回
動されることにより、この左右のブラケット35にて前処
理ロータリー6が旧畦Aの上面部Dに対して上下方向に
位置調節され、この前処理ロータリー6が旧畦Aの上面
部Dを前処理する所定の位置に位置決めされた状態で、
ホルダー109 の上面から上方に突出された調節杆103の
選択した位置の調節孔110 に固定ピン111 を再び挿通す
る。これにより、この前処理ロータリー6が畦塗り体5
の位置を基準として旧畦Aの上面部Dを前処理する所定
の位置に位置決めされる。
【0100】さらに、畦塗り作業位置に可動機枠3の盛
土ロータリー4、畦塗り体5及び前処理ロータリー6が
それぞれ位置固定された状態で、田面側Bの状況等によ
り必要に応じて、ホルダー113 に対して支柱115 を上下
動することにより、この支柱115 の下端部の規制輪116
が上下動調節される。
【0101】そして、この規制輪116 をこの輪本体118
の周面が地面に対して所定の接地圧で接地し、かつ、こ
の規制輪116 の環状刃119 が回転して地面を垂直状に切
断しながら直進移動する高さに調節する。また、この状
態でホルダー113 に対して支柱115 を固定することによ
り、下端部の規制輪116 が環状刃119 にて地面を垂直状
に切断しながら直進移動可能に調節された高さ位置に位
置固定される。
【0102】つぎに、トラクタTにて機枠2を連結した
畦塗り機が牽引進行されるとともに、このトラクタTの
動力取出軸にて動力伝達軸体を介して入力軸11が回転さ
れることにより、この入力軸11により回転されるて動力
伝達軸132 にて可動機枠3側の出力軸21が回転される。
【0103】また、出力軸21が回転されると、この出力
軸21に連動される第1の連動軸23及び無端チェーン43に
て盛土ロータリー4が回転されながら進行されるととも
に、この盛土ロータリー4の駆動系54に連動される無端
チェーン48、伝動軸49及び回転軸52にて前処理ロータリ
ー6が回転されながら進行され、さらに、出力軸21に連
動される第2の連動軸24、チェンケース28内の無端チェ
ーン66及び第3の連動軸63にて畦塗り体5が回転されな
がら進行される。
【0104】そして、前処理ロータリー6の複数の前処
理爪57にて旧畦Aの上面部Dが切削されるが、これらの
前処理爪57は先端部に水平状の切削刃57b を有すること
により、これらの前処理爪57の先端部の水平状の切削刃
57b にて旧畦Aの上面部Dが畦塗り用に順次水平状に切
削され、この旧畦Aの上面部Dが平らに地均しした状態
に順次前処理される。
【0105】このとき、前処理爪57は旧畦Aの上面部D
を横切る方向を軸方向として配置された連動回転軸55に
放射状に突設され、かつ、これらの先端部の切削刃57b
が水平状に形成されていることにより、旧畦Aの上面部
Dの固い土部分が凹弧状に刳り取られることがないた
め、旧畦Aの上面部Dの固い土部分が削り取られ過ぎる
ことがなく、また、旧畦Aの上面部Dの雑草等は根元部
分から切断されるとともに、旧畦Aの表層部に雑草等の
根を残した状態で前処理される。
【0106】また、前処理ロータリー6の複数の前処理
爪57にて旧畦Aの上面部Dを切削して前処理するとき
に、その前処理爪57が旧畦Aの上面部D上の石等の塊体
により押し上げられると、これら塊体にて前処理ロータ
リー6が調節位置で上動されて塊体を乗り越える。
【0107】すなわち、固定ピン111 はホルダー109 の
上面に位置して調節杆103 を下方に抜止めした状態とな
っているだけで、この固定ピン111 にて調節杆103 の上
動が阻止されることがなく、また、前処理ロータリー6
を軸支した左右のブラケット35は支持フレーム33の支持
部材34にこの支持部材34を中心として上下方向に回動自
在に支持されているとともに、前処理ロータリー6の連
動回転軸55の他端部を連結した変速ボックス53の回転軸
52が伝動軸49の他方の自在継手51に連結されているの
で、前処理ロータリー6の前処理爪57が旧畦Aの上面部
D上の石等の塊体により押し上げられると、前処理ロー
タリー6の連動回転軸55の他端部にて伝動軸49の他方の
自在継手51が折れ曲がり、前処理ロータリー6の上動が
阻止されることがなく、したがって、塊体にて前処理ロ
ータリー6が調節位置で上動されて塊体を乗り越える。
【0108】また、盛土ロータリー4の複数の切削爪41
にて旧畦Aの畦際及び旧畦Aの側面部Cが切削される
が、これらの複数の切削爪41は、旧畦A側には縦切刃41
a の長さが短いすなわち回転半径が小さい切削爪41が配
設され、田面側Bには縦切刃41a の長さが順次長くなる
すなわち回転半径が順次大きくなる切削爪41が配設され
ていることにより、これらの複数の切削爪41にて旧畦A
の側面部Cの上部から田面側Bに向かって旧畦Aの側面
部C側が浅く、田面側Bが順次深くなる状態で略階段状
に切削されるとともに、これらの土が跳ね上げられて旧
畦Aの削りとられた表面上に順次盛土される。
【0109】このとき、盛土される旧畦Aの上面部Dが
予め水平状に地均しした状態に前処理されているため、
旧畦Aの水平状の上面部Dにはこの旧畦Aの上面部Dを
修復する必要量の土量が盛土される。また、旧畦Aの側
面部Cには略階段状に切削された階段状部分に盛土され
る。
【0110】さらに、畦塗り体5にて旧畦Aの表面上に
盛土された土がこの旧畦Aの上面部D及び側面部Cの表
面に塗り付けられて旧畦Aが修復されて新畦に順次整畦
される。すなわち、畦塗り体5の上面修復部68にて旧畦
Aの上面部Dの固い土部分に土が順次塗り付けられて締
め固められ旧畦Aの上面部Dが水平状に順次修復される
とともに、この畦塗り体5の肩修復部69にて旧畦Aの肩
部に土が順次塗り付けられて締め固められ旧畦Aの肩部
が下方に向かって傾斜した面取り状に順次修復され、か
つ、畦塗り体5の側面修復部70にて旧畦Aの側面部Cに
土が順次塗り付けられて締め固められ旧畦Aの側面部C
が下方に向かって拡開傾斜した傾斜面に順次修復され
る。
【0111】このとき、旧畦Aの側面部Cには略階段状
に切削された階段状部分に盛土されていることにより、
この旧畦Aの側面部Cに塗り付けられて締め固められる
土は旧畦Aの側面部Cを切削された階段状部分で受け止
められ、この階段状部分にて旧畦Aの側面部Cに塗り付
けられた土が崩落し難い状態に締め固められる。
【0112】したがって、畦塗り体5にて旧畦Aは上面
が水平状で側面が下方に向かって拡開傾斜した傾斜面に
修復された新畦に順次整畦される。そして、旧畦Aの表
面部に塗り付けられて締め固められる土により、旧畦A
のひび割れ部分及びもぐら等により開けられた穴等が確
実に塞ぎ込まれ、この新畦を挟んだ一方の田面側Bから
他方の田面側B等の側方に水漏れすることを確実に防止
できる新畦に順次整畦される。
【0113】また、トラクタTにて機体1が旧畦Aに沿
って進行されるとき、前処理ロータリー6の複数の前処
理爪57及び盛土ロータリー4の複数の切削爪41は、トラ
クタTの進行に向かって回転されることにより、これら
複数の前処理爪57及び複数の切削爪41による推進力によ
りトラクタTの走行抵抗が軽減される。
【0114】つぎに、非畦塗り作業時は、可動機枠固定
手段122 のロックピン128 をシリンダー126 のピン挿通
孔131 から引き抜くこにより、このシリンダー126 とロ
ッド125 との固定が解除され、このシリンダー126 に対
してロッド125 が進退可能になり、機枠2の主フレーム
7に対する可動機枠3の固定が解除される。
【0115】また、一対のリンク120 により可動機枠3
を機枠2の一端側内方に向かって移動することにより、
この可動機枠3の盛土ロータリー4、畦塗り体5及び前
処理ロータリー6が、それぞれ図4に示すトラクタの一
方側の車輪Eの外側方の畦塗り作業位置から図1に示す
ように機枠2の一端側内方のトラクタの一方側の車輪E
より内側方に後退され、この可動機枠3の盛土ロータリ
ー4、畦塗り体5及び前処理ロータリー6がそれぞれ畦
塗り作業を行なわない所定の非畦塗り作業位置に移動さ
れる。
【0116】このとき、一対のリンク120 は、それぞれ
の前後の連結軸15,31を中心として回動され、可動機枠
固定手段122 のシリンダー126 は、連結軸31を中心とし
て回動されるとともに、このロッド125 は、主フレーム
7に固定された取付枠123 の取付軸124 を中心として回
動され、かつ、このロッド125 はシリンダー126 に対し
て伸縮する状態に進退して回動される。
【0117】また、動力伝達軸132 の両端部の自在継手
135 ,136 がそれぞれ折り曲がる状態で回動しながら動
力伝達軸132 が入力軸11を中心として機枠2の一端側内
方に向かって移動される。したがって、一対のリンク12
0 により可動機枠3が機枠2の一端側内方に向かってス
ムーズに移動される。
【0118】また、可動機枠3の盛土ロータリー4、畦
塗り体5及び前処理ロータリー6がそれぞれ非畦塗り作
業位置に移動されると、可動機枠固定手段122 のシリン
ダー126 の先端側に形成されたピン挿通孔131 にロッド
125 の第2の連通孔130 が連通する。
【0119】そして、このシリンダー126 のピン挿通孔
131 からロッド125 の第2の連通孔130 にロックピン12
8 を挿通することにより、このロックピン128 にてシリ
ンダー126 にロッド125 が固定され、このシリンダー12
6 及びロッド125 にて機枠2の主フレーム7と可動機枠
3の第1の伝動ケース16とを繋ぎ止める1本のかすがい
体が構成される。
【0120】また、この1本のかすがい体を構成したシ
リンダー126 及びロッド125 にて機枠2の主フレーム7
に可動機枠3が位置固定されるとともに、この可動機枠
3の盛土ロータリー4、畦塗り体5及び前処理ロータリ
ー6がそれぞれ非畦塗り作業位置に固定される。また、
シリンダー126 及びロッド125 にて機枠2の主フレーム
7に可動機枠3が固定されることにより、このシリンダ
ー126 及びロッド125にて一対のリンク120 が回動不能
になる。
【0121】そして、可動機枠3の盛土ロータリー4、
畦塗り体5及び前処理ロータリー6を畦塗り作業位置か
ら非畦塗り作業位置に切換え移動できるので、この可動
機枠3の盛土ロータリー4、畦塗り体5及び前処理ロー
タリー6を非畦塗り作業位置に移動したとき、この盛土
ロータリー4、畦塗り体5及び前処理ロータリー6にて
トラクタT側に偏荷重が生じて重量バランスが損なわれ
ることがなく、道路走行時及び圃場への出入り時の安定
走行が確保され、かつ、道路走行時の交通障害の問題も
解消される。
【0122】つぎに、前記実施の形態では、縦切刃57a
と水平状の切削刃57b とを有する複数の前処理爪57を備
えた前処理ロータリー6を、支持フレーム33の外側のブ
ラケット35のフランジ60と変速ボックス53に軸支された
回転軸52のフランジ61とに着脱自在に連結する場合につ
いて説明したので、縦切刃57a と水平状の切削刃57bと
を有する複数の前処理爪57を備えた前処理ロータリー6
に変えて、旧畦Aの上面部Dを薄く切削しながら旧畦A
の上面部Dに繁茂する雑草等を根元から切断する複数の
前処理爪137 を備えた前処理ロータリー138 を、支持フ
レーム33の外側のブラケット35のフランジ60と変速ボッ
クス53に軸支された回転軸52のフランジ61とに着脱自在
に連結するようにしてもよい。
【0123】この場合は、たとえば、図7及び図8に示
すように、前処理ロータリー138 は、支持フレーム33の
外側のブラケット35のフランジ60と変速ボックス53に軸
支された回転軸52のフランジ61とに着脱自在に連結する
フランジ139 を両端部に有する連動回転軸140 と、この
連動回転軸140 にこの連動回転軸140 の軸方向に間隔を
おいて固定された複数の爪取付体141 と、これら複数の
爪取付体141 のそれぞれに回動自在に取り付けられた複
数の前記前処理爪137 と、を有している。
【0124】そして、前記複数の爪取付体141 は、前記
連動回転軸140 の周面に相対して離間して固定された一
対の取付片142 をそれぞれ有し、この一対の取付片142
間に取付軸143 が固定され、この取付軸143 に略U字形
状の爪取付具144 が回動自在に軸支されている。
【0125】また、前記複数の前処理爪137 は、上端部
が狭く下端部が広い形状で正面視略三角形状に形成さ
れ、その上端部に前記爪取付具144 に回動自在に取り付
けられた取付部145 が形成されているとともに、その下
端部に旧畦Aの上面部Dを薄く切削しながら旧畦Aの上
面部Dに繁茂する雑草等を根元から切断する水平状の切
削刃146 が形成されている。
【0126】そして、支持フレーム33の外側のブラケッ
ト35のフランジ60と変速ボックス53に軸支された回転軸
52のフランジ61とに連動回転軸140 の両端部のフランジ
139を着脱自在に連結することにより、この支持フレー
ム33の外側のブラケット35のフランジ60と変速ボックス
53に軸支された回転軸52のフランジ61との間に前処理ロ
ータリー138 が回転自在に設けられる。
【0127】また、前記前処理ロータリー138 の連動回
転軸140 は変速ボックス53内に設けられた変速機構を変
速調節することにより、所定の回転数に調節され、この
前処理ロータリー138 が所定の回転速度で回転されて旧
畦Aの上面部Dが前処理されるようになっている。
【0128】このように構成することにより、前記実施
の形態の場合と同様に盛土ロータリー4の駆動系54によ
り前処理ロータリー138 が回転されると、この前処理ロ
ータリー138 の複数の前処理爪137 の水平状の切削刃14
6 にて旧畦Aの上面部Dを薄く水平状に切削しながら旧
畦Aの上面部Dに繁茂する雑草等が根元から切断され、
この旧畦Aの上面部Dが水平状に前処理されるととも
に、この旧畦Aの表層部に雑草等の根を残した状態で前
処理される。
【0129】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、前処理ロータ
リーの複数の前処理爪にて旧畦の上面部を切削して畦塗
り用に水平状に前処理でき、このとき、旧畦の上面部の
固い土部分が凹弧状に刳り取られることがないため、旧
畦の上面部の固い土部分が削り取られ過ぎることがな
く、旧畦の表層部に雑草等の根を残した状態で前処理で
きる。
【0130】また、盛土ロータリーの複数の切削爪にて
旧畦の畦際及び旧畦の側面部を切削してこれらの土を跳
ね上げて旧畦の削りとられた表面上に盛土できるが、こ
のとき、盛土される旧畦の上面部が予め水平状に前処理
されているため、旧畦の水平状の上面部に必要量の土量
を確実に盛土できる。
【0131】また、前処理ロータリーの複数の前処理爪
は旧畦の上方に位置して略水平方向を軸方向として配置
された連動回転軸に突設し、盛土ロータリーの複数の切
削爪は旧畦と交差する略水平方向を軸方向として配置さ
れた回転軸に突設したので、これら前処理ロータリーの
複数の前処理爪及び盛土ロータリーの複数の切削爪は、
走行車体の進行方向に向かって回転され、これら複数の
前処理爪及び複数の切削爪による推進力にて走行車体の
走行抵抗を軽減できる。
【0132】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加え、第1の調節手段を調節操作することによ
り、この第1の調節手段にて盛土ロータリーを旧畦の畦
際及び旧畦の田面側の側面部を切削して旧畦の表面上に
跳ね上げる所定の位置に簡単かつ確実に深浅調節でき
る。
【0133】請求項3の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加え、第2の調節手段を調節操作することによ
り、この第2の調節手段にて前処理ロータリーを旧畦の
上面部に対してこの旧畦の上面部を切削して前処理する
所定の位置に簡単かつ確実に調節される。また、前処理
ロータリーにて旧畦の上面部を切削して前処理すると
き、この前処理ロータリーの前処理爪が旧畦の上面部に
存在した石等の障害物に当接した場合は前処理ロータリ
ーを障害物から回避させることができる。
【0134】請求項4の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加え、複数の前処理爪の先端部の水平状の切削
刃にて旧畦の上面部を切削して旧畦の上面を全体として
確実に水平状に前処理できる。
【0135】請求項5の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加え、畦塗り体の上面修復部にて旧畦の上面部
が水平状に修復できるとともに、この畦塗り体の側面修
復部にて旧畦の側面部を下方に向かって拡開傾斜した傾
斜面に修復でき、したがって、旧畦を水漏れしない状態
に修復して新畦に整畦できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す畦塗り機を示すも
ので、畦塗り作業機器を非畦塗り作業位置に移動した状
態の平面図である。
【図2】同上側面図である。
【図3】同上機体の一部の拡大平面図である。
【図4】同上畦塗り作業機器を畦塗り作業位置に移動し
た状態を示す平面図である。
【図5】同上畦塗り作業状態を示す説明図である。
【図6】同上第1の調節手段を示す拡大断面図である。
【図7】他の実施の形態の前処理ロータリーの平面図で
る。
【図8】同上断面図である。
【符号の説明】
1 機体 4 盛土ロータリー 5 畦塗り体 6,138 前処理ロータリー 39 回転軸 41 切削爪 54 駆動系 55,140 連動回転軸 57,137 前処理爪 57b ,146 切削刃 68 上面修復部 70 側面修復部 78 第1の調節手段 102 第2の調節手段 A 旧畦 B 田面側 C 側面部 D 上面部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 敏明 長野県小県郡丸子町大字塩川5155番地 松山株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−33006(JP,A) 特開 平7−132002(JP,A) 特開 平9−215404(JP,A) 特開 昭60−98903(JP,A) 特開 昭62−201501(JP,A) 特開 平9−84409(JP,A) 特開 平11−243706(JP,A) 特開 平10−290601(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01B 35/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行車体に連結される機枠及びこの機枠
    の進行方向に対して左右方向に移動自在の可動機枠とを
    有する機体と、 この機体の前記可動機枠に回転自在に設けられ旧畦の畦
    際及び旧畦の田面側の側面部を切削してこの切削した土
    を旧畦の表面上に盛土する盛土ロータリーと、 この盛土ロータリーの後方に位置して前記機体の前記可
    動機枠に回転自在に設けられ前記盛土ロータリーにて旧
    畦の表面上に盛土された土をこの旧畦の表面に塗り付け
    て旧畦を修復する畦塗り体と、 前記盛土ロータリーの外側前方に位置して前記機体の前
    記可動機枠に回転自在に設けられ旧畦の上面部を畦塗り
    用に前処理する前処理ロータリーとを具備し、 前記盛土ロータリーは、旧畦と交差する略水平方向を軸
    方向として配置され駆動系により回転される回転軸と、
    この回転軸の周面部に軸方向に放射状に突設され旧畦の
    畦際及び旧畦の側面部の土を切削して旧畦の表面上に跳
    ね上げて盛土する複数の切削爪とを有し、 前記前処理ロータリーは、旧畦の上方に位置して略水平
    方向を軸方向として配置され前記盛土ロータリーの前記
    駆動系により連動回転される連動回転軸と、この連動回
    転軸の周面部に軸方向に放射状に突設され旧畦の上面部
    を切削して水平状に前処理する複数の前処理爪とを有
    し、 前記可動機枠を前記機枠の一端側外方に向かって移動す
    ることにより前記盛土ロータリー、前記畦塗り体及び前
    記前処理ロータリーが前記走行車体の一方側の車輪より
    外側方に突出する畦塗り作業位置に移動され、前記可動
    機枠を前記機枠の一端側内方に向かって移動することに
    より前記盛土ロータリー、前記畦塗り体及び前記前処理
    ロータリーが前記走行車体の一方側の車輪より内側方に
    後退する非畦塗り作業位置に移動される ことを特徴とす
    る畦塗り機。
  2. 【請求項2】 機体は、盛土ロータリーを深浅調節する
    第1の調節手段を有し、前記盛土ロータリーは、前記第
    1の調節手段にて旧畦の畦際及び旧畦の田面側の側面部
    を切削して旧畦の表面上に跳ね上げる所定の位置に深浅
    調節可能に支持されている、 ことを特徴とする請求項1記載の畦塗り機。
  3. 【請求項3】 機体は、前処理ロータリーの前処理位置
    を上下動調節する第2の調節手段を有し、前記前処理ロ
    ータリーは、前記第2の調節手段にて旧畦の上面部に対
    して上下方向に位置調節自在に、かつ、この調節位置で
    上動可能に支持されている、 ことを特徴とする請求項1記載の畦塗り機。
  4. 【請求項4】 複数の前処理爪は、これら前処理爪の先
    端部に旧畦の上面部を水平状に切削する水平状の切削刃
    をそれぞれ有する、ことを特徴とする請求項1記載の畦
    塗り機。
  5. 【請求項5】 畦塗り体は、旧畦の上面部に盛土された
    土をこの旧畦の上面部に塗り付けて旧畦の上面部を水平
    状に修復する円筒状の上面修復部と、この上面修復部の
    端部に固定され旧畦の側面部に盛土された土をこの旧畦
    の側面部に塗り付けて旧畦の側面部を下方に向かって拡
    開傾斜した傾斜面に修復する田面側に向かって拡開した
    円錐形状の側面修復部とを有して構成されている、 ことを特徴とする請求項1記載の畦塗り機。
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