JP3889850B2 - 畦塗り機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は畦塗り機に係り、主として水田を区画する旧畦を畦塗り修復して整畦するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の畦塗り機としては、たとえば、実開平7−25704号公報に記載されているように、トラクタに連結する本体ケースに旧畦(元畦)方向の回転軸に旧畦の側面を削るロータリ爪及び泥を畦上面に飛散するロータリブレードを有するロータリーを正面視時計方向に回転自在に設け、前記本体ケースに前記ロータリブレードからの泥を畦上面に振動によって整形して新畦を形成する畦整形板を設け、前記本体ケースに取り付けた軸受アームを前記ロータリーの前方に向かって突出し、この軸受アームの先端部に旧畦の肩部を削り取る前処理プラウを回転自在に設け、前記ロータリーの土寄せ反力と逆方向の畦切り反力を発生される姿勢に前記前処理プラウを取り付ける構成が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記公報に記載の構成では、前処理プラウは軸受アームを介して本体ケースに取り付けられ、この本体ケースにて旧畦の肩部を削り取る深さが規制されているため、整畦作業時にトラクタが上下動した際にはこのトラクタによって本体ケースが上下動されるとともに前処理プラウが上下動され、この前処理プラウが旧畦の肩部に深く入り過ぎ、雑草等が生える状態に根を残すことなく旧畦の肩部を深く削り過ぎ易く、すなわち、雑草等の根を残した状態で旧畦を畦塗り修復して新畦に整畦した場合には雑草等が生えた根により畦が締め固められるが、雑草等が生える状態に根を残すことなく旧畦を畦塗り修復した場合には新畦は崩れ易い、という問題がある。
【0004】
また、ロータリーは旧畦方向の回転軸にロータリ爪及びロータリブレードを有し正面視時計方向に回転されるため、畦塗り機を牽引するトラクタの牽引抵抗が大きくなり易い、という問題がある。
【0005】
さらに、前処理プラウ、ロータリー及び振動機構を備えた畦整形板はトラクタの車輪の外側方に突出した状態で本体ケースに位置固定されているため、道路走行時及び圃場への出入り時の非畦塗り作業では、前処理プラウ、ロータリー及び振動機構を備えた畦整形板はトラクタの一方側の車輪の外側方に大きく突出して片寄ったままの状態でトラクタの懸架機構にて持ち上げ移動されることになり、この前処理プラウ、ロータリー及び振動機構を備えた畦整形板にてトラクタ側に偏荷重が生じて重量バランスが損なわれ、道路走行時及び圃場への出入り時の安定走行を確保する上で好ましくなく、交通障害が生じ易い、という問題がある。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、整畦作業時にトラクタが上下動しても旧畦の上面部を切削処理するディスクの切削深さを確実に規制してこのディスクにて雑草等の根を残す所定の深さで旧畦の上面部を切削処理でき、トラクタの牽引抵抗も比較的小さく、道路走行時及び圃場への出入り時の非畦塗り作業では、トラクタ側に偏荷重が生じて重量バランスが損なわれることが少なく、道路走行時及び圃場への出入り時の安定走行を確保でき、交通障害の問題も解消できる畦塗り機を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の畦塗り機は、トラクタの懸架機構に連結される連結部を有する機枠と、この機枠に回転自在に設けられ旧畦に交差する方向の回転軸に畦塗り用の泥土を切削して跳ね上げる多数の切削刃を有するロータリーと、このロータリーの後方に位置して前記機枠に回転自在に設けられ前記ロータリーの多数の切削刃にて跳ね上げられた畦塗り用の泥土を旧畦に塗り付けて旧畦を修復整畦する畦塗り体と、前記ロータリーの前方に設けられ旧畦の上面部を切削処理する前処理手段と、を具備し、前記前処理手段は、前記機枠の一側端部に前方に向かって略水平状に突出された取付アームと、前記ロータリーの前方に位置して前記取付アームに上下方向に位置調節可能にかつ旧畦の側方に向かって傾斜した状態で回転自在に軸架され旧畦の上面部を雑草等の根を残す所定の深さに切削するディスクと、このディスクの前方に位置して前記取付アームに上下方向に位置調節可能にかつ回転自在に軸架され旧畦の上面部を走行して前記ディスクの切削深さを規制する接地輪と、を有する、ものである。
【0008】
そして、トラクタにて機枠が旧畦際に沿って牽引進行されるとともに、この機枠の一側端部に突出された取付アームのディスクにて旧畦の上面部が雑草等の根を残す所定の深さに順次切削され、これらの切削土が旧畦の側方に向かって順次排除される。この際、トラクタが上下動しても接地輪にてディスクの切削深さが規制されているため、このディスクが旧畦の上面部に対して深く入り込んで深く切削し過ぎることなくこのディスクにて旧畦の上面部が雑草等の根を残す所定の深さに順次切削処理される。
【0009】
また、機枠が牽引進行されるとともに、ロータリー及び畦塗り体がそれぞれ駆動回転されることにより、このロータリーの各切削刃にて旧畦の側面部及び旧畦際が順次切削されるとともに、これらの切削土が畦塗り用の泥土として畦塗り体に向かって跳ね上げ供給される。
【0010】
この際、ロータリーの各切削刃は旧畦に交差する方向の回転軸に設けられているため、このロータリーは機枠の牽引進行に向かって回転駆動されることにより、旧畦方向の回転軸に設けるものに比べトラクタの牽引抵抗も比較的小さく軽減される。
【0011】
また、畦塗り体に供給された畦塗り用の泥土は、この畦塗り体にて旧畦の側面部及び上面部に沿って順次塗り付けられ、旧畦の側部は下方に向かって拡開した傾斜面に順次修復されると同時に、旧畦の上部が水平状面に順次修復される。したがって、旧畦は所定の形態に順次整畦される。
【0012】
請求項2記載の畦塗り機は、請求項1記載の畦塗り機において、取付アームは、機枠の一側端部に突設された取付軸に上下方向に回動可能に取り付けられ、ディスク及び接地輪を旧畦の上面部を切削処理する作業位置及びこのディスク及び接地輪をロータリーの後上方に傾倒した非作業位置にそれぞれ移動可能とした、ものである。
【0013】
そして、畦塗り作業時は機枠の一側端部の取付軸を中心として取付アームを下降回動することにより、この取付アームのディスク及び接地輪を旧畦の上面部を切削処理する作業位置に簡単に設置され、この接地輪にてディスクが旧畦の上面部を雑草等の根を残す所定の深さ位置に規制される。
【0014】
また、非畦塗り作業時は機枠の一側端部の取付軸を中心として取付アームを上昇回動することにより、この取付アームのディスク及び接地輪をロータリーの後上方に傾倒した非作業位置に簡単に設置され、全体の形態が小形化され、圃場への出入り及び走行移動が容易になる。
【0015】
請求項3記載の畦塗り機は、請求項1または2記載の畦塗り機において、取付アームは、基端部に機枠の一側端部に突設された取付軸に回動自在に嵌合された円筒状の嵌合部と、この嵌合部の一端部に一体に形成され前記取付軸の基端部に一体に形成された固定板に接合する可動板と、この可動板を前記固定板に位置決めする着脱可能な固定ピンと、を有する、ものである。
【0016】
そして、取付アームは円筒状の嵌合部にて機枠の一側端部の取付軸を中心として上下方向にスムーズに回動され、この取付アームのディスク及び接地輪を旧畦の上面部を切削処理する作業位置及びロータリーの後上方に傾倒した非作業位置に容易に移動される。
【0017】
また、このディスク及び接地輪を作業位置に移動した際及びロータリーの後上方に傾倒した非作業位置に移動した際には取付軸の固定板に嵌合部の可動板を固定ピンにて位置決めすることにより、ディスク及び接地輪を有する取付アームをそれぞれの位置に確実に位置決めされる。
【0018】
請求項4記載の畦塗り機は、請求項1乃至3のいずれかに記載の畦塗り機において、取付アームは、機枠の一側端部に旧畦の幅方向に位置調節可能に取り付けられている、ものである。
【0019】
そして、取付アームを旧畦の幅方向に位置を移動調節することにより、この取付アームのディスク及び接地輪を旧畦の幅方向の所定の位置に簡単に設置され、したがって、取付アームのディスク及び接地輪を旧畦の状況に応じて旧畦の上面部を切削する適正位置に簡単に可変調整される。
【0020】
請求項5記載の畦塗り機は、請求項1記載の畦塗り機において、ロータリー及び畦塗り体は、トラクタの一方の車輪より外側方に突出させた畦塗り作業位置及びトラクタの内側方に後退させた非畦塗り作業位置にそれぞれ移動可能とした、ものである。
【0021】
そして、畦塗り作業時は、ロータリー及び畦塗り体を外側方に向かって移動することにより、このロータリー及び畦塗り体がトラクタの一方の車輪より外側方に突出され、このロータリー及び畦塗り体が畦塗り作業位置に簡単に位置設定される。
【0022】
また、非畦塗り作業時は、ロータリー及び畦塗り体をトラクタの内側方に向かって後退移動することにより、このロータリー及び畦塗り体がトラクタの内側方に後退され、このロータリー及び畦塗り体が非畦塗り作業位置に簡単に位置設定され、このロータリー及び畦塗り体がそれぞれトラクタの一方側の車輪から外側方に大きく突出することが防止される。
【0023】
そして、機枠の後方の所定位置にロータリー及び畦塗り体が配置され、このロータリー及び畦塗り体にてトラクタ側に偏荷重が生じて重量バランスが損なわれることがなく、圃場への出入り及び道路での安定走行が確保され、交通障害の問題も解消される。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0025】
1は機枠で、この機枠1は中空角柱状の左右方向の主フレーム2を有し、この主フレーム2の両端部にロワアーム3がそれぞれ前下方に向かって傾斜して一体に突設され、この両側のロワアーム3の先端部に連結部4がそれぞれ突設され、この両側の連結部4は左右方向のロワピン5にてそれぞれ形成されている。
【0026】
また、前記主フレーム2の中間上部にマスト6が前上方に向かって傾斜して一体に突設され、このマスト6の先端部に連結部7が設けられ、この連結部7は着脱可能な連結ピン8にて形成されている。また、前記主フレーム2の下部に沿って板状の取付フレーム9が一体に固着され、この取付フレーム9の左右方向の略中間部に軸受体10にて前後方向の動力中継軸11が回転自在に軸架され、この動力中継軸11は前後に前記軸受体10の前後部から突出された連結軸部12をそれぞれ有している。
【0027】
また、前記主フレーム2の両側端部にこの主フレーム2の上下から後方に向かって取付板13がそれぞれ相対して平行に一体に突設され、この両側端部の上下の取付板13に上下方向の取付軸14がそれぞれ挿脱自在に取り付けられている。
【0028】
さらに、前記一方側のロワアーム3の外側部に上下面に開口した中空筒状のホルダー15が一体に固着され、前記他方側のロワアーム3の外側部に角柱状の左右方向の支持アーム16が外側方に向かって水平状に一体に突設され、この支持アーム16の突出端部に上下面に開口した中空筒状のホルダー17が一体に固着されている。
【0029】
18は前記主フレーム2の後方に配置される機枠1としての可動フレームで、この可動フレーム18は左右方向に延在した中空パイプ状のフレーム本体19を有し、このフレーム本体19の一端部に前後方向の第1の伝動ケース20が上下方向に回動自在に取り付けられ、前記フレーム本体19の他端部に前記第1の伝動ケース20と平行に前後方向の回動板21が上下方向に回動自在に取り付けられている。
【0030】
また、前記フレーム本体19は中間部に入力軸22を前方に向けて回転自在に突出したミッション23が設けられ、このミッション23の第1の出力軸24が前記フレーム本体19内の一方側に回転自在に設けられ、この第1の出力軸24の出力端部が前記第1の伝動ケース20の基端部内に回転自在に突出されている。
【0031】
また、前記ミッション23の第2の出力軸25が前記フレーム本体19内の他方側に回転自在に設けられている。また、前記ミッション23内に前記第1の出力軸24のベベルギヤ26、前記第2の出力軸25のベベルギヤ27及びこの両ベベルギヤ26,27に噛合した前記入力軸22のベベルギヤ28がそれぞれ設けられている。
【0032】
また、前記第1の伝動ケース20と前記回動板21との先端部間に前記フレーム本体19と平行に中空パイプ状の左右方向の第2の伝動ケース29が取り付けられ、この第2の伝動ケース29内に左右方向の伝動軸30が回転自在に設けられ、この伝動軸30の一端部が前記第1の伝動ケース20の先端部内に回転自在に突出され、この伝動軸30の突出端部は前記第1の出力軸24の出力端部に前記第1の伝動ケース20内に設けた連動媒体31を介して連動連結されている。
【0033】
つぎに、前記伝動軸30の他端部は前記第2の伝動ケース29の他端部に設けた軸受体32にて回転自在に軸支され、この伝動軸30の他端部にこの伝動軸30の延長方向の外側方に向かって畦塗り用の泥土を切削して後述する畦塗り体に跳ね上げるロータリー33が回転自在に連結されている。
【0034】
前記ロータリー33は前記伝動軸30の他端部に連結された左右方向すなわち旧畦Aに交差する方向の回転軸34と、この回転軸34に軸方向に間隔をおいて周側部にブラケット34a を介して放射状に突設された多数の切削刃35と、前記回転軸34の外端部の円盤状のブラケット34a の外側部に突設され旧畦Aの側部に土盛り段部Bを形成する円盤状のブラケット34a の半径方向の切削突片36と、を有して構成されている。
【0035】
そして、前記多数の切削刃35の中で、前記切削突片36を固着した円盤状のブラケット34a の複数の切削刃35は他の切削刃35の長さより短くその先端部が内側方に向かって折り曲げ形成され、この長さの短い各切削刃35a にて旧畦Aの下側部を切削し、他の長さの長い各切削刃35b にて旧畦Aの畦際を切削して畦塗り用の泥土として後述する畦塗り体に跳ね上げるようになっている。
【0036】
また、前記回動板21の先端部に前記ロータリー33の前方面、上方面及び両側方面をそれぞれ被覆したカバー体37が固着されている。そして、前記ロータリー33がアップカット方向に回転駆動されることにより、その各切削刃35にて旧畦の側部及び畦際を畦塗り用の泥土として切削されるとともに、これらの泥土は前記カバー体37に案内されてこのカバー体37の後方面から後述する畦塗り体に跳ね上げ供給されるようになっている。
【0037】
また、前記フレーム本体19の他端部に後下方に向かって下降傾斜した前後方向の第3の伝動ケース38が固定され、この第3の伝動ケース38内に前記第2の出力軸25の出力端部が突出されている。また、前記第3の伝動ケース38の後端部に軸受体39が固定され、この軸受体39に左右方向の回転軸40が回転自在に軸架され、この回転軸40の一端部が前記第3の伝動ケース38内に突出され、この回転軸40の突出端部は前記第2の出力軸25の出力端部に連動媒体41を介して連動連結されている。
【0038】
つぎに、前記回転軸40の他端部に前記ロータリー33の後方に位置してこのロータリー33の各切削刃35にて跳ね上げられた泥土を旧畦Aに塗り付けて旧畦Aを修復する畦塗り体42が固着されている。この畦塗り体42は旧畦Aの側部を下方に向かって拡開した傾斜面に修復する円錐形状の側面修復部43と、この側面修復部43の縮径端部に一体に連設され旧畦Aの上部を水平状面に修復する円筒状の上面修復部44と、を有している。
【0039】
そして、前記畦塗り体42は前記回転軸40にてダウンカット方向に回転駆動されることにより、その側面修復部43にて旧畦Aの側部を下方に向かって拡開した傾斜面に修復すると同時にその上面修復部44にて旧畦Aの上部を水平状面に修復するようになっている。また、前記畦塗り体42は前記カバー体37に連続した延長カバー部37a にて上方部が被覆されるようになっている。
【0040】
つぎに、前記フレーム本体19の両側部に前後方向の連結アーム45がそれぞれ前方に向かって水平かつ平行に一体に固着され、この両側部の連結アーム45の先端部の上下に取付板46がそれぞれ相対して平行に一体に固着され、この両側部の上下の取付板46に前記両側部の取付軸14と略同間隔で上下方向の連結軸47がそれぞれ挿脱自在に装着されている。
【0041】
つぎに、前記機枠1の主フレーム2に平行リンク48にて前記可動フレーム18が左右方向に移動自在に連結され、この可動フレーム18の前記ロータリー33及び前記畦塗り体42がトラクタの一方側の車輪より外側方に突出させた畦塗り作業位置及びトラクタの内側方に後退させた非畦塗り作業位置に移動可能になっている。
【0042】
前記平行リンク48は所定の間隔をおいて平行に配設される前後方向の一対のリンク49にて形成され、この一対のリンク49の一端部に形成された軸挿通部50が前記主フレーム2の両側部の上下の取付板13間にそれぞれ挿入された状態で、この軸挿通部50が前記取付軸14にてそれぞれ回動自在に取り付けられている。また、前記一対のリンク49の他端部に形成された軸挿通部51が前記フレーム本体19の両側部の上下の取付板46間にそれぞれ挿入された状態で、この軸挿通部51が前記連結軸47にてそれぞれ回動自在に取り付けられている。
【0043】
そして、前記一対のリンク49及びこの一対のリンク49を連結した両側部の連結アーム45にて前記機枠1の主フレーム2に前記可動フレーム18のフレーム本体19が所定の高さ位置に支持され、かつ、このフレーム本体19の他端部に固定された前記第3の伝動ケース38を介して前記畦塗り体42が所定の高さ位置に支持されている。
【0044】
そうして、前記一対のリンク49にて前記前側左右の取付軸14及び後側左右の連結軸47を介して前記機枠1の主フレーム2に対して前記可動フレーム18が左右方向に移動自在に連結支持されていることにより、この可動フレーム18の前記ロータリー33及び前記畦塗り体42がトラクタの一方側の車輪より外側方に突出させた畦塗り作業位置及びトラクタの内側方に後退させた非畦塗り作業位置に移動可能になっている。
【0045】
つぎに、前記機枠1の主フレーム2に前記ロータリー33及び前記畦塗り体42を畦塗り作業位置及び非畦塗り作業位置に移動させた前記一対のリンク49を回動移動不能に支持する平行リンク支持手段52が回動自在に取り付けられている。
【0046】
前記平行リンク支持手段52は前記一対のリンク49及びこの一対のリンク49の両端部間を結んで形成される平行四辺形の一方の対角位置に配設される支持片53にて形成され、この支持片53は一端部が前記主フレーム2の一方の取付軸14の下端部に回動自在に取り付けられ、その他側部にこの支持片53の他端部に向かって所定の間隔をおいて離間し前記他方の連結軸47に係脱自在に係合する係合部としての複数の係合孔54がそれぞれ形成されている。
【0047】
つぎに、前記第3の伝動ケース38の前端部に略コ字形状のブラケット55が前方に向かって一体に突設され、このブラケット55に前記回動板21を介して前記ロータリー33を上下方向に設定位置を調節可能に支持する調節手段56が取り付けられている。
【0048】
前記調節手段56は、前記ブラケット55に支持された左右方向の中空円筒状の軸支体57と、この軸支体57内に回動自在に挿通された回動軸58と、この回動軸58の一端部に取り付けられ上下方向に貫通した摺動孔59を有するブロック状の支持体60と、この支持体60の摺動孔59内に摺動自在に挿通された摺動軸部61を有する上下方向の調節螺杆62と、前記支持体60の上部に位置して前記調節螺杆62に固着されこの調節螺杆62を抜け止め支持するストッパー63と、を有している。
【0049】
また、前記調節手段56は、前記支持体60の下方に位置して前記調節螺杆62に形成された環状係止部64に係止されこの調節螺杆62を被覆した調節螺杆62より大径の中空筒状の上下方向のガイド体65と、前記調節螺杆62に螺合されこの調節螺杆62の回動により前記ガイド体65内に沿って上下動される上下方向の調節支杆66と、前記回動板21に突設された略L字形状のブラケット67に軸架され前記調節支杆66の下端部に形成された軸支部68に回動自在に挿通した取付支軸69と、前記調節螺杆62の上端部に突設されこの調節螺杆62を回動操作する操作ハンドル70と、を有している。
【0050】
そして、前記操作ハンドル70を回動操作することにより、この調節螺杆62にて調節支杆66が上下動されるとともに、この調節支杆66にて取付支軸69及びブラケット67を介して回動板21が前記フレーム本体19を中心として上下方向に回動され、かつ、この回動板21にて一端部が第1の伝動ケース20に支持されている第2の伝動ケース29が上下方向に回動され、この第2の伝動ケース29に連結したロータリー33が上下方向に設定位置が調節されるようになっている。
【0051】
つぎに、前記機枠1の支持アーム16に固定されたホルダー17に前記ロータリー33の前方に位置して旧畦Aの上面部を切削処理する前処理手段71が取り付けられている。前記前処理手段71は、前記ホルダー17に取り付けられたアーム取付部材72と、このアーム取付部材72に取り付けられた前後方向の取付アーム73と、この取付アーム73に支持されたディスク74と、このディスク74の前方に位置して前記取付アーム73に支持された接地輪75と、を有して構成されている。
【0052】
また、前記アーム取付部材72は、前記ホルダー17内に嵌合された支柱76を有し、この支柱76の下端部に両端面を開口した摺動孔77を有する左右方向の角筒状の支持体78が水平状に一体に固着されている。また、前記支持体78の摺動孔77内に角柱状の摺動体79が摺動可能に嵌合され、この摺動体79の一側端部すなわち外端部に軸方向の取付軸80が一体に突設され、この取付軸80の基端部に円盤状の固定板81が一体に形成され、この固定板81の両側部に取付孔82がそれぞれ形成されている。
【0053】
そして、前記ホルダー17に前記支柱76がロックピン83及び位置決め用のスプリング84を有する抜止めピン85にて固定されるようになっている。また、前記支持体78に前記摺動体79が摺動されることにより、前記取付アーム73が旧畦Aの幅方向に位置調節され、その選択された所定の位置に固定ボルト86にて支持体78に摺動体79が固定されるようになっている。
【0054】
また、前記取付アーム73は、前後方向の角柱部材にて形成され、その基端部に前記取付軸80に回動自在に嵌合する嵌合孔87を有する円筒状の嵌合部88が一体に形成され、この嵌合部88の一端部に前記固定板81に接合する円盤状の可動板89が一体に形成され、この可動板89の両側部に前記固定板81の両側部の取付孔82に連通する可動板89の周方向の取付長孔90がそれぞれ形成されている。
【0055】
また、前記嵌合部88の嵌合孔87内に前記取付軸80を嵌合するとともに、この取付軸80の固定板81に嵌合部88の可動板89を接合した状態で、前記可動板89の一方側の取付長孔90から前記固定板81の一方側の取付孔82に固定ピン91が着脱可能に挿着され、この固定ピン91の先端部に止めピン92が着脱可能に装着されている。また、前記取付軸80の先端部に前記嵌合部88を抜け止めするナット93が螺着されている。
【0056】
そして、前記取付アーム73は固定板81に挿着した固定ピン91に対して可動板89の一方側の取付長孔90の範囲内で上下方向に回動可能になっており、この取付アーム73にて前記ディスク74及び接地輪75が旧畦Aの上面部の変化に対応するようになっている。
【0057】
また、前記取付アーム73は、その前後方向の略中間部に一体に固着された断面矩形状の支柱ホルダー94を有し、この支柱ホルダー94に角柱状のディスク支柱95が上下方向に位置調節可能に嵌合され、このディスク支柱95は所定の位置で前記支柱ホルダー94に設けた固定ボルト96にて支柱ホルダー94に固定されるようになっている。
【0058】
また、前記ディスク支柱95の下端部に軸受体97にて前記ディスク74が旧畦Aの上面部の側方に向かってすなわち前記ロータリー33に向かって所定の傾斜角度に傾斜した状態で回転自在に軸架されている。そして、前記ディスク支柱95にて前記ディスク74が上下動調節され、このディスク74が所定の位置に設定されることにより、このディスク74にて前記ロータリー33に先行して旧畦Aの上面部が雑草等の根を残す所定の深さに切削されるようになっている。
【0059】
さらに、前記取付アーム73は、その前端部に一体に固着された断面矩形状の支柱ホルダー98を有し、この支柱ホルダー98に角柱状の車輪支柱99が上下方向に位置調節可能に嵌合され、この車輪支柱99は所定の位置で前記支柱ホルダー98に設けた固定ボルト100 にて支柱ホルダー98に固定されるようになっている。
【0060】
また、前記車輪支柱99の下端部に二股状に支持片101 が相対して平行に下方に向かって一体に突出され、この相対する支持片101 の下端部に軸架した車軸102 にて前記接地輪75が回転自在に軸架されている。そして、前記車輪支柱99にて前記接地輪75が上下動調節され、この接地輪75が所定の位置に設定されることにより、この接地輪75にて前記ディスク74に先行してこのディスク74の切削深さが規制されるようになっている。
【0061】
つぎに、前記実施の形態の作用を説明する。
【0062】
トラクタの懸架機構すなわち、トップリンク及び両側部のロワリンクに連結されたクイックカプラの上部フックを機枠1の連結ピン8に係合するとともに前記クイックカプラの左右の下部フックを機枠1の両側部のロワピン5にそれぞれ係合する。
【0063】
また、トラクタAの動力取出軸(PTO軸)に動力伝達軸(図示せず)の一端部をユニバーサルジョイントを介して連結するとともに、この動力伝達軸の他端部を機枠1の動力中継軸11の前側部の連結軸部12にユニバーサルジョイントを介して連結する。
【0064】
さらに、機枠1の動力中継軸11の後側部の連結軸部12に動力伝達軸(図示せず)の一端部をユニバーサルジョイントを介して連結するとともに、この動力伝達軸の他端部を可動フレーム18のフレーム本体19に設けたミッション23の入力軸22にユニバーサルジョイントを介して連結する。
【0065】
つぎに、畦塗り作業時は、前処理手段71を位置決めした固定ピン91を引き抜き、アーム取付部材72の取付軸80を中心として嵌合部88を介して取付アーム73を前下方に向かって下降回動することにより、この取付アーム73の前後の接地輪75及びディスク74がそれぞれ旧畦Aの上面部に下降され、この接地輪75が旧畦Aの上面部に接地されるとともに、ディスク74が旧畦Aの上面部に雑草等の根を残す所定の深さに突き刺さる状態に下降される。
【0066】
そして、取付アーム73の可動板89の一方側の取付長孔90からアーム取付部材72の固定板81の一方側の取付孔82に固定ピン91を挿通するとともに、この固定ピン91に止めピン92を装着して固定ピン91を抜け止めする。
【0067】
これにより、アーム取付部材72に取付アーム73が前方に向かって略水平状に突出した状態に取り付けられ、かつ、この取付アーム73が固定ピン91を介して可動板89の一方側の取付長孔90の範囲内で上下動可能に取り付けられる。そして、取付アーム73の接地輪75にてディスク74が旧畦Aの上面部に雑草等の根を残す所定の切削深さに規制される。
【0068】
この際、必要に応じてアーム取付部材72の固定ボルト86を弛緩し、このアーム取付部材72の支持体78に対して取付アーム73を取り付けた取付軸80及び固定板81を有する摺動体79を旧畦Aの幅方向に進退動することにより、取付アーム73が旧畦Aの幅方向に移動され、この取付アーム73の前後の接地輪75及びディスク74がそれぞれ旧畦Aの幅方向の所定の位置に簡単に可変調節される。
【0069】
そして、取付アーム73の前後の接地輪75及びディスク74を旧畦Aの幅方向の所定の位置に位置決めし、このアーム取付部材72の固定ボルト86を締着することにより、この固定ボルト86にてアーム取付部材72の固定板81に取付アーム73の可動板89が取り付けられ、したがって、取付アーム73の前後の接地輪75及びディスク74は旧畦Aの上面部を切削する適正位置に設定される。
【0070】
また、必要に応じて取付アーム73の支柱ホルダー94の固定ボルト96を弛緩し、この支柱ホルダー94に対してディスク74のディスク支柱95を上下動調節することにより、このディスク74が旧畦Aの上面部を雑草等の根を残す所定の切削深さ位置に簡単に調節される。そして、支柱ホルダー94の固定ボルト96を締着することにより、ディスク74が所定の切削深さ位置に設定された状態で支柱ホルダー94にディスク支柱95が固定される。
【0071】
また、必要に応じて取付アーム73の支柱ホルダー98の固定ボルト100 を弛緩し、この支柱ホルダー98に対して接地輪75の車輪支柱99を上下動調節することにより、この接地輪75が旧畦Aの上面部に接地してディスク74の切削深さを規制する所定の高さ位置に簡単に調節される。そして、支柱ホルダー98の固定ボルト100 を締着することにより、接地輪75がディスク74の切削深さを規制する所定の高さ位置に設定された状態で支柱ホルダー98に車輪支柱99が固定される。
【0072】
このようにして、前処理手段71の取付アーム73が旧畦Aの幅方向の所定の位置に簡単に調節設定され、また、この取付アーム73の前後の接地輪75及びディスク74が上下方向に簡単に調節設定され、かつ、この接地輪75がディスク74の切削深さを規制する高さ位置に簡単に調節設定される。
【0073】
つぎに、平行リンク支持手段52すなわち支持片53を連結軸47から取り外すことにより、平行リンク48の支持が解除される。そして、機枠1の主フレーム2に対して平行リンク48を介して可動フレーム18を外側方に向かって押動することにより、この平行リンク48にて可動フレーム18が主フレーム2に対して離間しつつ外側方に向かって水平移動され、この可動フレーム18のロータリー33及びこのロータリー33の後方に位置した畦塗り体42がトラクタの一方側の車輪より外側方に突出され、かつ、このロータリー33の外端部に位置する各切削刃35a ,35b 及び切削突片36が前処理手段71のディスク74の後方に位置して突出される。
【0074】
この際、ロータリー33及び畦塗り体42はトラクタの大きさに応じて突出量を可変調節し、本機を牽引するトラクタに対応し、このトラクタの一方側の車輪より外方の適正位置に突出する。
【0075】
また、可動フレーム18のロータリー33及び畦塗り体42が畦塗り作業位置に突出移動された時点で、支持片53の所定の位置の係合孔54内に連結軸47を挿入するとともに、この連結軸47に支持片53を抜け止めする図示しない抜止めピンを装着することにより、この支持片53が平行リンク48の対角位置の一方の取付軸14と他方の連結軸47との間に掛け渡された状態で位置決めされる。
【0076】
そして、この支持片53にて平行リンク48が回動移動不能に支持されて位置固定されることにより、この可動フレーム18が位置固定されるとともに、この可動フレーム18のロータリー33及び畦塗り体42がトラクタAの一方側の車輪より外側方に突出され、かつ、このロータリー33の外端部に位置する各切削刃35a ,35b 及び切削突片36が前処理手段71のディスク74の後方に位置して突出された畦塗り作業位置に位置決めされる。
【0077】
つぎに、トラクタにて機枠1が旧畦A際に沿って牽引進行されるとともに、前処理手段71の接地輪75が旧畦Aの上面部に沿って回転走行されるとともに、この接地輪75にて切削深さが規制されているディスク74が旧畦Aの上面部の土の抵抗を受けて回転され、このディスク74にて旧畦Aの上面部が雑草等の根を残す所定の深さに亘って順次切削され、これらの切削土がディスク74の傾斜方向に順次排出される。
【0078】
また、トラクタのPTO軸からの出力により動力伝達軸を介して動力中継軸11が回転され、この動力中継軸11にて動力伝達軸を介して可動フレーム18のミッション23の入力軸22が回転され、この入力軸22のベベルギヤ28にて第1の出力軸24のベベルギヤ26及び第2の出力軸25のベベルギヤ27がそれぞれ回転される。
【0079】
そして、第1の出力軸24にて第1の伝動ケース20内の連動媒体31及び第2の伝動ケース29内の伝動軸30がそれぞれ回転され、この伝動軸30にてロータリー33がアップカット方向に向かって回転駆動される。また、第2の出力軸25にて第3の伝動ケース38内の連動媒体41を介して回転軸40が回転され、この回転軸40にて畦塗り体42がダウンカット方向に向かって泥土に対してスリップ回転する早い速度で回転駆動される。
【0080】
また、ロータリー33が回転駆動されることにより、このロータリー33の各切削刃35にて旧畦Aの側面部及び旧畦A際が順次切削されるとともに、これらの切削土が各切削刃35にてカバー体37に沿って持ち回られ、かつ、このカバー体37の案内作用により畦塗り用の泥土として畦塗り体42に向かって供給される。
【0081】
この際、ロータリー33の切削突片36にて旧畦Aの側面部の上部が順次切削されることにより、この旧畦Aの側面部の上部には土盛り段部Bが順次形成され、また、ロータリー33の短い長さの各切削刃35a にて旧畦Aの側面部の下部が順次切削されるとともに、このロータリー33の長さの長い各切削刃35b にて旧畦A際が順次切削される。
【0082】
また、ロータリー33がアップカット方向に向かって回転駆動されることにより、このロータリー33の各切削刃35にて切削土がカバー体37に沿って持ち回られるとともに、これらの切削土が旧畦Aに対して上方から落下され、畦塗り体42の前方に畦塗り用の泥土として十分に供給される。また、切削土が旧畦Aに対して上方から落下供給されることにより、ロータリー33に畦塗り体42を可及的に近付けた位置に配設することができ、前後方向の全長を可及的に短小化することが可能になる。
【0083】
また、畦塗り体42に供給された畦塗り用の泥土は、この畦塗り体42の側面修復部43にて旧畦Aの側面部に沿って順次塗り付けられ、この旧畦Aの側部は下方に向かって拡開した傾斜面に順次修復されると同時に、この畦塗り体42の上面修復部44にて旧畦Aの上面部に沿って順次塗り付けられ、この旧畦Aの上部が水平状面に順次修復される。
【0084】
この際、旧畦Aの側面部の上部には切削突片36にて形成された土盛り段部Bを有することにより、この土盛り段部Bにロータリー33からの畦塗り用の泥土の一部が土盛りされ、この土盛り段部Bにて畦塗り用の泥土が支えられた状態で順次固く塗り付けられる。そして、この土盛り段部Bにて旧畦Aの側面部に塗り付けられた泥土が簡単に崩れ落ちることが防止される。
【0085】
したがって、畦塗り体42の側面修復部43及び上面修復部44にて旧畦Aの側面部及び旧畦Aの上面部が順次固く締め固められ旧畦Aが所定の形態に順次整畦される。
【0086】
つぎに、非畦塗り作業時は、前処理手段71の固定ピン91を引き抜き、アーム取付部材72の固定板81に対する取付アーム73の可動板89の位置決めを解除し、アーム取付部材72の取付軸80を中心として取付アーム73を後上方に向かって上昇回動することにより、この取付アーム73のディスク74及び接地輪75がロータリー33の後上方に傾倒した非作業位置に簡単に設置され、すなわち、ディスク74及び接地輪75を有する取付アーム73が後上方に傾倒した非作業位置に簡単に設置される。
【0087】
そして、取付アーム73の可動板89の他方側の取付長孔90からアーム取付部材72の固定板81の他方側の取付孔82に固定ピン91を挿通し、この固定ピン91に止めピン92を装着することにより、この固定ピン91がそれぞれ抜け止めされ、ディスク74及び接地輪75を有する取付アーム73が後上方に傾倒した状態で固定される。したがって、ディスク74及び接地輪75を有する取付アーム73が折り畳まれ、このディスク74及び接地輪75を有する取付アーム73にて全体の形態が小形化され、圃場への出入り及び走行移動が容易になる。
【0088】
また、平行リンク支持手段52の支持片53を連結軸47から取り外すことにより、平行リンク48の支持が解除される。そして、機枠1の主フレーム2に対して平行リンク48を介して可動フレーム18を内側方に向かって押動することにより、この平行リンク48にて可動フレーム18が主フレーム2に対して接近しつつ内側方に向かって水平移動され、この可動フレーム18のロータリー33及びこのロータリー33の後方に位置した畦塗り体42がトラクタの内側方に後退される。
【0089】
この際、すなわち、可動フレーム18並びにこの可動フレーム18のロータリー33及び畦塗り体42を非畦塗り作業位置に後退移動する際に、このロータリー33すなわち、ロータリー33のカバー体37が機枠1の一方側のロワピン5またはロワアーム3に当接して非畦塗り作業位置に移動できない場合には、調節手段56を調節操作することにより、ロータリー33及びカバー体37が機枠1の一方側のロワピン5またはロワアーム3から離間した位置に下降回動される。したがって、可動フレーム18のロータリー33及び畦塗り体42が非畦塗り作業位置にスムーズに後退移動される。
【0090】
すなわち、調節手段56の操作ハンドル70を回動操作することにより、この操作ハンドル70にて調節螺杆62が回動され、この調節螺杆62にて調節支杆66が下降され、この調節支杆66の下端部の軸支部68にて取付支軸69及びブラケット67を介して回動板21が下方に向かって押動される。そして、この回動板21が可動フレーム18のフレーム本体19を中心として下降回動され、この回動板21により下降される第2の伝動ケース29にて第1の伝動ケース20が可動フレーム18のフレーム本体19を中心として下降回動される。
【0091】
したがって、回動板21及び第1の伝動ケース20によりフレーム本体19を中心として下降回動される第2の伝動ケース29にてロータリー33及びカバー体37がこの第2の伝動ケース29と同時に下降回動され、このロータリー33及びカバー体37が機枠1の一方側のロワピン5またはロワアーム3から離間した位置に下降回動され、このロータリー33及びカバー体37が一方側のロワピン5またはロワアーム3に当接することなく非畦塗り作業位置にスムーズに後退移動される。
【0092】
また、可動フレーム18のロータリー33及び畦塗り体42が非畦塗り作業位置に後退移動された時点で、支持片53の所定の位置の係合孔54内に他方の連結軸47を挿入するとともに、この連結軸47に支持片53を抜け止めする抜止めピンを装着することにより、この支持片53が平行リンク48の対角位置の一方の取付軸14と他方の連結軸47との間に掛け渡された状態で位置決めされる。
【0093】
そして、この支持片53にて平行リンク48が回動移動不能に支持されて位置固定されることにより、この可動フレーム18が位置固定されるとともに、この可動フレーム18のロータリー33及び畦塗り体42がトラクタAの内側方に後退移動された非畦塗り作業位置に位置決めされ、このロータリー33及び畦塗り体42がそれぞれトラクタAの一方側の車輪から外側方に大きく突出することが防止される。
【0094】
したがって、機枠1の後方の所定位置に可動フレーム18並びにこの可動フレーム18のロータリー33及び畦塗り体42が配置固定され、このロータリー33及び畦塗り体42にてトラクタA側に偏荷重が生じて重量バランスが損なわれることがなく、道路走行時及び圃場への出入り時の安定走行が確保され、かつ、道路走行時の交通障害の問題も解消される。
【0095】
つぎに、畦塗り作業時は、ロータリー33及びカバー体37が一方側のロワピン5またはロワアーム3から離間した位置に下降された状態を呈しているので、可動フレーム18並びにこの可動フレーム18のロータリー33及び畦塗り体42をスムーズに畦塗り作業位置に移動される。
【0096】
そして、調節手段56の操作ハンドル70を、前記可動フレーム18のロータリー33及び畦塗り体42を非畦塗り作業位置に後退移動させる場合と反対方向に向かって回動して調節操作することにより、この操作ハンドル70にて調節螺杆62が回動され、この調節螺杆62にて調節支杆66が上昇され、この調節支杆66の下端部の軸支部68にて取付支軸69及びブラケット67を介して回動板21が引上げ回動される。
【0097】
また、この回動板21が可動フレーム18のフレーム本体19を中心として上昇回動され、この回動板21により上昇される第2の伝動ケース29にて第1の伝動ケース20が可動フレーム18のフレーム本体19を中心として上昇回動される。
【0098】
したがって、回動板21及び第1の伝動ケース20によりフレーム本体19を中心として上昇回動される第2の伝動ケース29にてロータリー33及びカバー体37がこの第2の伝動ケース29と同時に上昇回動され、このロータリー33が旧畦Aを切削する所定の位置に上昇される。
【0099】
また、可動フレーム18のロータリー33及び畦塗り体42を畦塗り作業位置及び非畦塗り作業位置にオフセットされる際は、機枠1の主フレーム2の両側部の取付軸14及び可動フレーム18の両側部の連結軸47を中心として一対のリンク49がそれぞれ回動され、この一対のリンク49にて機枠1の主フレーム2に対して可動フレーム18がスムーズに移動され、この可動フレーム18のロータリー33及び畦塗り体42が容易に畦塗り作業位置及び非畦塗り作業位置にオフセットされる。
【0100】
つぎに、前記実施の形態では、ロータリー33はアップカット方向に向かって回転駆動される場合について説明したが、これに限らず、ロータリー33はダウンカット方向に向かって回転駆動するようにしてもよい。
【0101】
この場合には、たとえば、可動フレーム18のフレーム本体19に設けたミッション23の入力軸22を後方に向かって延長し、この入力軸22の延長部に第1の出力軸24のベベルギヤ26に噛合するベベルギヤ(図示せず)を固着し、この第1の出力軸24のベベルギヤ26は入力軸22のベベルギヤ28には噛合させず、このベベルギヤ28には第2の出力軸25のベベルギヤ27のみを噛合させる。
【0102】
このように構成することにより、ロータリー33はダウンカット方向に向かって回転駆動されるとともに、畦塗り体42はダウンカット方向に向かって回転駆動される。そして、前記実施の形態の場合と同様にロータリー33及び畦塗り体42にて旧畦Aが順次修復されて所定の形態に整畦される。
【0103】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、トラクタにて機枠が旧畦際に沿って牽引進行されることにより、この機枠の一側端部に突出された取付アームのディスクにて旧畦の上面部を雑草等の根を残す所定の深さで順次確実に切削でき、これらの切削土を旧畦の側方に向かって順次排除できる。この際、接地輪にてディスクの切削深さを規制するため、このディスクが旧畦の上面部に対して深く入り込んで深く切削し過ぎることがなく、このディスクにて旧畦の上面部を雑草等の根を残す所定の深さで順次確実に切削処理できる。
【0104】
また、ディスクにて雑草等の根を残す所定の深さで旧畦の上面部を切削処理するので、旧畦を畦塗り整畦後は畦に残存させた根が蘇生して張り巡ることによりこの根にて畦を更に締め固めさせることができ、簡単に崩れ落ちない畦を得ることができる。
【0105】
また、ロータリーの各切削刃にて旧畦の側面部及び旧畦際を順次切削するとともに、これらの切削土が畦塗り用の泥土として畦塗り体に向かって跳ね上げ供給されるが、この際、ロータリーの各切削刃は旧畦に交差する方向の回転軸に設けられているため、このロータリーは機枠の牽引進行に向かって回転駆動されることにより、旧畦方向の回転軸に設けるものに比べトラクタの牽引抵抗も比較的小さく軽減することができる。
【0106】
さらに、取付アームにディスク及び接地輪をそれぞれ上下方向に位置調節可能に軸架したので、ディスク及び接地輪をそれぞれ旧畦の状況に応じて上下方向に可変調節することができるが、ディスクの切削深さに応じてこのディスクの切削深さを規制する位置に接地輪を簡単にかつ確実に可変調節することができる。
【0107】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、畦塗り作業時は機枠の一側端部の取付軸を中心として取付アームを下降回動することにより、この取付アームのディスク及び接地輪を旧畦の上面部を切削処理する作業位置に簡単に設置できる。
【0108】
また、非畦塗り作業時は機枠の一側端部の取付軸を中心として取付アームを上昇回動することにより、この取付アームのディスク及び接地輪をロータリーの後上方に傾倒した非作業位置に簡単に設置でき、全体の形態の小形化に寄与でき、圃場への出入り及び走行移動を容易にできる。
【0109】
請求項3の発明によれば、請求項1または2の発明の効果に加え、取付アームは円筒状の嵌合部にて機枠の一側端部の取付軸を中心として上下方向にスムーズに回動され、この取付アームのディスク及び接地輪を旧畦の上面部を切削処理する作業位置及びロータリーの後上方に傾倒した非作業位置に容易に移動することができる。
【0110】
また、このディスク及び接地輪を作業位置に移動した際及びロータリーの後上方に傾倒した非作業位置に移動した際には取付軸の固定板に嵌合部の可動板を固定ピンにて位置決めすることにより、ディスク及び接地輪を有する取付アームをそれぞれの位置に確実に位置決めすることができ、これらの状態の取付アームを安定した状態に保持することができる。
【0111】
請求項4の発明によれば、請求項1乃至3のいずれかの発明の効果に加え、取付アームを旧畦の幅方向に位置を移動調節することにより、この取付アームのディスク及び接地輪を旧畦の幅方向の所定の位置に簡単に設置でき、したがって、取付アームのディスク及び接地輪を旧畦の状況に応じて旧畦の上面部を切削する適正位置に簡単に可変調整することができる。
【0112】
請求項5の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、畦塗り作業時は、ロータリー及び畦塗り体を外側方に向かって移動することにより、このロータリー及び畦塗り体がトラクタの一方の車輪より外側方に突出され、このロータリー及び畦塗り体を畦塗り作業位置に簡単に位置設定できる。
【0113】
また、非畦塗り作業時は、ロータリー及び畦塗り体をトラクタの内側方に向かって後退移動することにより、このロータリー及び畦塗り体をトラクタの内側方に後退され、このロータリー及び畦塗り体を非畦塗り作業位置に簡単に位置設定でき、このロータリー及び畦塗り体がそれぞれトラクタの一方側の車輪から外側方に大きく突出することを防止できる。
【0114】
したがって、ロータリー及び畦塗り体を、トラクタの一方側の車輪より外側方に突出させた畦塗り作業位置及びトラクタの内側方に後退させた非畦塗り作業位置にそれぞれ簡単にオフセットすることができ、非畦塗り作業時ではロータリー及び畦塗り体にてトラクタ側に偏荷重が生じて重量バランスが損なわれることを確実に防止でき、道路走行時及び圃場への出入り時の安定走行を確保でき、道路走行時の交通障害の問題も解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す畦塗り機の平面図である。
【図2】同上側面図である。
【図3】同上前処理手段の分解斜視図である。
【図4】同上畦塗り作業状態を示す背面図である。
【図5】同上調節手段の断面図である。
【図6】同上前処理手段の作動状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 機枠
4,7 連結部
18 機枠としての可動フレーム
33 ロータリー
34 回転軸
35 切削刃
42 畦塗り体
71 前処理手段
73 取付アーム
74 ディスク
75 接地輪
80 取付軸
81 固定板
88 嵌合部
89 可動板
91 固定ピン
A 旧畦

Claims (5)

  1. トラクタの懸架機構に連結される連結部を有する機枠と、この機枠に回転自在に設けられ旧畦に交差する方向の回転軸に畦塗り用の泥土を切削して跳ね上げる多数の切削刃を有するロータリーと、このロータリーの後方に位置して前記機枠に回転自在に設けられ前記ロータリーの多数の切削刃にて跳ね上げられた畦塗り用の泥土を旧畦に塗り付けて旧畦を修復整畦する畦塗り体と、前記ロータリーの前方に設けられ旧畦の上面部を切削処理する前処理手段と、を具備し、
    前記前処理手段は、前記機枠の一側端部に前方に向かって略水平状に突出された取付アームと、前記ロータリーの前方に位置して前記取付アームに上下方向に位置調節可能にかつ旧畦の側方に向かって傾斜した状態で回転自在に軸架され旧畦の上面部を雑草等の根を残す所定の深さに切削するディスクと、このディスクの前方に位置して前記取付アームに上下方向に位置調節可能にかつ回転自在に軸架され旧畦の上面部を走行して前記ディスクの切削深さを規制する接地輪と、を有する、
    ことを特徴とする畦塗り機。
  2. 取付アームは、機枠の一側端部に突設された取付軸に上下方向に回動可能に取り付けられ、ディスク及び接地輪を旧畦の上面部を切削処理する作業位置及びこのディスク及び接地輪をロータリーの後上方に傾倒した非作業位置にそれぞれ移動可能とした、
    ことを特徴とする請求項1記載の畦塗り機。
  3. 取付アームは、基端部に機枠の一側端部に突設された取付軸に回動自在に嵌合された円筒状の嵌合部と、この嵌合部の一端部に一体に形成され前記取付軸の基端部に一体に形成された固定板に接合する可動板と、この可動板を前記固定板に位置決めする着脱可能な固定ピンと、を有する、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の畦塗り機。
  4. 取付アームは、機枠の一側端部に旧畦の幅方向に位置調節可能に取り付けられている、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の畦塗り機。
  5. ロータリー及び畦塗り体は、トラクタの一方の車輪より外側方に突出させた畦塗り作業位置及びトラクタの内側方に後退させた非畦塗り作業位置にそれぞれ移動可能とした、
    ことを特徴とする請求項1記載の畦塗り機。
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