JPH1030605A - 油圧モータ制御装置 - Google Patents

油圧モータ制御装置

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JPH1030605A
JPH1030605A JP20424396A JP20424396A JPH1030605A JP H1030605 A JPH1030605 A JP H1030605A JP 20424396 A JP20424396 A JP 20424396A JP 20424396 A JP20424396 A JP 20424396A JP H1030605 A JPH1030605 A JP H1030605A
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relief
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valve
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧モータの起動時や停止時に発生する衝撃
を緩和すると共に、油圧モータの起動や停止が遅れる等
の問題を解消できるようにする。 【解決手段】 油圧モータ11と方向切換弁15との間
に位置して分岐管路18A,18Bの途中には、電磁比
例式のソレノイド部33A,33Bを備える一対のリリ
ーフ弁31A,31Bを設ける。また、油圧モータ11
の回転速度Vを速度センサ35で検出し、コントローラ
36で油圧モータ11の起動時(停止時)における回転
速度Vの変化率を加速度(減速度)として求めるように
する。そして、コントローラ36ではリリーフ弁31
A,31Bのリリーフ設定圧を加速度(減速度)に応じ
て低圧設定値から高圧設定値まで増大させ、このときの
増加特性を上部旋回体側の慣性負荷(慣性モーメント)
に対応させる構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル等の建設機械に好適に用いられる油圧モータ制御装置
に関し、特に、旋回用油圧モータの起動時や停止時に衝
撃が発生するのを緩和できるようにした油圧モータ制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6および図7に従来技術の油圧モータ
制御装置として、油圧ショベルの旋回用油圧回路を例に
挙げて示す。
【0003】図において、1は油圧ショベルの基台とな
る下部走行体、2は該下部走行体1上に旋回可能に搭載
された上部旋回体を示し、該上部旋回体2は骨組み構造
をなす旋回フレーム3を備え、該旋回フレーム3上には
運転室4、機械室5およびカウンタウエイト6等が設け
られている。
【0004】ここで、上部旋回体2には旋回フレーム3
の中央部側に後述の図7に示す旋回用の油圧モータ11
が旋回用減速機(図示せず)等と共に配設され、上部旋
回体2は下部走行体1上で油圧モータ11により旋回駆
動される構成となっている。また、上部旋回体2には旋
回フレーム3の前部側に作業装置7が俯仰動可能に設け
られ、該作業装置7はブーム8、アーム9およびバケッ
ト10等によって構成されている。
【0005】11は上部旋回体2の旋回フレーム3上に
配設される旋回用の油圧モータを示し、該油圧モータ1
1は斜板型または斜軸型の油圧モータ等によって構成さ
れ、その出力軸11Aにより上部旋回体2全体を前記減
速機等を介して旋回駆動するものである。また、該油圧
モータ11にはネガティブ式のブレーキ装置(図示せ
ず)が付設され、このブレーキ装置は上部旋回体2の旋
回停止時に制動力を付与し、例えば坂道の途中等で上部
旋回体2が下部走行体1に対して不用意に旋回(回転)
してしまうのを規制する構成となっている。
【0006】12はタンク13と共に油圧源を構成する
油圧ポンプを示し、該油圧ポンプ12は上部旋回体2の
機械室5内に原動機(図示せず)と共に設けられ、この
原動機で回転駆動されることによってタンク13内の作
動油を後述する主管路14A,14Bのいずれかに吐出
させるものである。
【0007】14A,14Bは油圧モータ11を油圧ポ
ンプ12、タンク13に接続する一対の主管路、15は
該主管路14A,14Bの途中に配設された方向切換弁
を示し、該方向切換弁15はオペレータが操作レバー1
5Aを手動操作することにより中立位置(イ)から切換
位置(ロ),(ハ)に切換えられ、この切換位置
(ロ),(ハ)で油圧ポンプ12から油圧モータ11に
給排する圧油の方向を切換える構成となっている。
【0008】16は油圧モータ11と方向切換弁15と
の間の位置で主管路14A,14Bを分岐管路17A,
17B、18A,18Bを介してタンク13に接続する
タンク管路、19A,19Bは分岐管路17A,17B
の途中にそれぞれ配設されたメイクアップ用のチェック
弁を示し、該チェック弁19A,19Bはタンク13か
ら主管路14A,14B側に向けて作動油(油液)が流
通するのを許すことにより、主管路14A,14B内が
負圧状態になるのを防止するものである。
【0009】20A,20Bは油圧モータ11と方向切
換弁15との間に位置して分岐管路18A,18Bの途
中にそれぞれ設けられた一対のリリーフ弁としてのオー
バロードリリーフ弁で、該オーバロードリリーフ弁20
A,20Bは圧力設定ばね21A,21Bを有し、該圧
力設定ばね21A,21Bにより予めリリーフ設定圧が
一定の圧力値に決められている。
【0010】そして、オーバロードリリーフ弁20A,
20Bは油圧モータ11の慣性回転時等に主管路14A
または14B内に、例えばリリーフ設定圧以上の圧力
(過剰圧)が発生すると、オーバロードリリーフ弁20
A,20Bの弁体(図示せず)が開弁することにより、
この圧力(過剰圧)をタンク管路16側へとリリーフさ
せるものである。
【0011】さらに、22は油圧ポンプ12の吐出側と
タンク13との間に配設されたメインのリリーフ弁を示
し、該リリーフ弁22は油圧ポンプ12の最高吐出圧を
設定し、これ以上の過剰圧をタンク13側にリリーフさ
せるものである。
【0012】このように構成される油圧ショベルの旋回
用油圧回路では、まず方向切換弁15が中立位置(イ)
にあるときには、油圧モータ11に付設した前記ブレー
キ装置が制動ばね等によって油圧モータ11の出力軸1
1A側に制動を与え、上部旋回体2が不用意に動いてし
まうのを防止している。
【0013】次に、上部旋回体2を一方向に旋回させる
ためにオペレータが方向切換弁15を中立位置(イ)か
ら、例えば切換位置(ロ)に切換えると、油圧ポンプ1
2からの圧油がモータ駆動圧となって主管路14A側に
供給され、前記ブレーキ装置による制動が解除されて油
圧モータ11が回転駆動されるようになり、上部旋回体
2は前記減速機を介して油圧モータ11により一方向に
旋回し始める。そして、油圧モータ11からの戻り油は
主管路14Bを介してタンク13側に排出される。
【0014】次に、油圧モータ11の回転を停止させる
ために、方向切換弁15を再び中立位置(イ)に戻す
と、油圧ポンプ12から主管路14A側への圧油の供給
が断たれ、主管路14Bは方向切換弁15によりタンク
13に対して遮断される。そして、このときに上部旋回
体2からの慣性負荷等で油圧モータ11が慣性回転する
ようになると、該油圧モータ11はポンプ作用を行な
い、主管路14A側から吸込んだ圧油を主管路14B側
に吐出することにより主管路14B側を高圧とし、これ
を油圧モータ11のブレーキ圧として該油圧モータ11
に油圧ブレーキをかける。
【0015】そして、オーバロードリリーフ弁20B
は、主管路14B側のブレーキ圧(圧力)が圧力設定ば
ね21Bによるリリーフ設定圧まで上昇すると、オーバ
ロードリリーフ弁20Bの弁体が開弁し、このときの過
剰圧をタンク管路16側に排出することにより、油圧モ
ータ11を徐々に停止させる。
【0016】また、油圧ショベルの上部旋回体2を他方
向に旋回すべく方向切換弁15を切換位置(ハ)に切換
えたときには、油圧ポンプ12からの圧油がモータ駆動
圧となって主管路14B側に供給され、油圧モータ11
からの戻り油は主管路14Aを介してタンク13側に排
出される。そして、油圧モータ11の回転を停止させる
ため、方向切換弁15を中立位置(イ)に戻したとき
に、油圧モータ11が慣性回転するようになると、主管
路14A側が高圧となってオーバロードリリーフ弁20
Aの弁体が開弁し、このときの過剰圧をタンク管路16
側に排出することにより、油圧モータ11を徐々に停止
させる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、オーバロードリリーフ弁20A,20Bの
リリーフ設定圧を、圧力設定ばね21A,21Bにより
一定の圧力値に設定(固定)しているに過ぎないから、
上部旋回体2側の慣性負荷(慣性モーメント)が小さい
状態のときには油圧モータ11の停止時または起動時に
衝撃等が発生し易くなり、逆に慣性負荷が大きくなった
ときには油圧モータの停止または起動が遅れ易くなると
いう問題がある。
【0018】即ち、油圧ショベルの上部旋回体2は旋回
フレーム3の前部側に図6に示す如く作業装置7を備え
る構成であるから、該作業装置7のバケット10内に掘
削土砂等を積込んでいるときと、積込んでいないとき、
さらには作業装置7のブーム8を上向きに仰動させ、ア
ーム9をブーム8側に小さく折り畳むようにした場合
と、ブーム8を下向きに俯動させ、図6に示す如くアー
ム8を前方に大きく延ばすようにした場合とでは、上部
旋回体2を油圧モータ11で旋回駆動(停止)するとき
の慣性負荷(慣性モーメント)が大きく変わってしま
い、油圧モータ11に供給すべきモータ駆動圧(停止時
のブレーキ圧)が土砂等の積込み具合や作業装置7の姿
勢(ブーム8の俯仰動等)によって大きく変化すること
になる。
【0019】しかし、従来技術では、オーバロードリリ
ーフ弁20A,20Bのリリーフ設定圧が圧力設定ばね
21A,21Bにより一定の圧力値に固定されているか
ら、圧力設定ばね21A,21Bのばね荷重を高めに設
定しリリーフ設定圧を、例えば200kg/cm2 を越
える高い圧力値とした場合は、前記方向切換弁15を中
立位置(イ)に戻して回転(旋回)中の油圧モータ11
を停止させるときに、該油圧モータ11の慣性回転によ
って主管路14B(14A)内には高圧のブレーキ圧が
発生し、このブレーキ圧でオーバロードリリーフ弁20
B(20A)が開弁するときに衝撃が発生し易くなり、
この傾向は特に慣性負荷が小さいときほど顕著になると
いう問題がある。
【0020】また、圧力設定ばね21A,21Bのばね
荷重を低めに設定しリリーフ設定圧を、例えば100k
g/cm2 程度の低い圧力値まで下げるようにすると、
前記方向切換弁15を中立位置(イ)に戻して油圧モー
タ11が停止するまで慣性回転するときに、油圧モータ
11の主管路14B(14A)内に発生するブレーキ圧
がこのリリーフ設定圧(100kg/cm2 程度)を越
えた時点で、オーバロードリリーフ弁20B(20A)
は早期に開弁するようになり、特に慣性負荷が大きくな
った状態では、このときの負荷をオーバロードリリーフ
弁20B(20A)で十分には吸収しきれずに、油圧モ
ータ11の停止時期が遅れてしまうという問題がある。
【0021】一方、方向切換弁15を中立位置(イ)か
ら切換位置(ロ)または(ハ)に切換えて油圧モータ1
1を起動する場合でも、オーバロードリリーフ弁20
A,20Bのリリーフ設定圧を高めに設定すると、上部
旋回体2側の慣性負荷(慣性モーメント)が小さい状態
のときに起動時の衝撃が大きくなり、逆にリリーフ設定
圧を低めに設定すると、上部旋回体2側の慣性負荷(慣
性モーメント)が大きい状態のときに油圧モータ11の
起動が遅れて、上部旋回体2を早期に旋回駆動できなく
なるという問題がある。
【0022】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は油圧モータの起動時や停止時に
衝撃等が発生するのを効果的に緩和でき、例えば上部旋
回体の旋回動作等を円滑化できる上に、油圧モータの起
動や停止が遅れる等の問題を確実に解消でき、信頼性を
高めることができるようにした油圧モータ制御装置を提
供することを目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1に記載の発明は、油圧モータと、該油
圧モータを油圧源に接続する一対の主管路と、該各主管
路の途中に設けられ、前記油圧源から油圧モータに給排
する圧油の方向を切換える方向切換弁と、該方向切換弁
と油圧モータとの間に位置して前記各主管路の途中に設
けられ、該各主管路内の圧力を可変に制御する圧力制御
手段と、前記油圧モータの回転速度を検出する速度検出
手段と、該速度検出手段からの信号に基づき前記油圧モ
ータの回転速度の変化率を演算する変化率演算手段と、
該変化率演算手段で演算した回転速度の変化率に基づき
前記圧力制御弁の設定圧を変化させる設定圧可変手段と
からなる構成を採用している。
【0024】このように構成することにより、変化率演
算手段で演算した回転速度の変化率が小さいときには、
油圧モータの回転速度がほとんど変化していない場合で
あるから、例えば設定圧可変手段で圧力制御弁の設定圧
を高く(増圧)することによって前記油圧モータの駆動
圧(ブレーキ圧)を高めることができ、該油圧モータの
回転速度を速やかに増速(減速)できる。一方、前記回
転速度の変化率が大きいときには、油圧モータの回転速
度が急激に変化している場合であるから、例えば設定圧
可変手段で圧力制御弁の設定圧を低く抑えることによっ
て前記油圧モータの駆動圧(ブレーキ圧)を下げること
ができ、油圧モータの回転速度が大きく急変するのを防
止できる。
【0025】また、請求項2に記載の発明では、前記油
圧モータを、基台上で上部旋回体を旋回駆動する旋回用
油圧モータによって構成している。これにより、旋回用
油圧モータの回転速度がほとんど変化しない場合には、
設定圧可変手段で圧力制御弁の設定圧を例えば高く(増
圧)することによって、旋回用油圧モータの駆動圧(ブ
レーキ圧)を高めることができ、該油圧モータの回転速
度を速やかに増速(減速)できる。一方、旋回用油圧モ
ータの回転速度が急激に変化している場合には、設定圧
可変手段で圧力制御弁の設定圧を例えば低く抑えること
によって、旋回用油圧モータの駆動圧(ブレーキ圧)を
下げることができ、旋回用油圧モータの回転速度が大き
く急変するのを防止できる。
【0026】さらに、請求項3に記載の発明では、前記
方向切換弁が中立位置と切換位置とのいずれかに切換操
作されたか否かを判定する操作判定手段を備え、前記変
化率演算手段は、該操作判定手段によって前記方向切換
弁が切換操作されたと判定した時点から微少な一定時間
が経過するまでの間に前記油圧モータの回転速度の変化
率を演算する構成としている。
【0027】これにより、前記操作判定手段の判定結果
から油圧モータの起動時と停止時とを判別でき、油圧モ
ータの起動(停止)時には前記変化率演算手段による油
圧モータの回転速度の変化率を起動(停止)時の加速度
(減速度)として取り出すことができる。そして、起動
(停止)時の微少な一定時間における油圧モータの加速
度(減速度)が小さいときには、例えば上部旋回体側の
慣性負荷が大きい場合であると判断でき、前記圧力制御
弁の設定圧を高く(増圧)することによって油圧モータ
の駆動圧(ブレーキ圧)を高めつつ、該油圧モータの回
転速度を速やかに増速(減速)できる。
【0028】さらにまた、請求項4に記載の発明では、
前記圧力制御手段を、前記各主管路内のリリーフ設定圧
を可変に制御する設定圧可変式のリリーフ弁により構成
し、前記設定圧可変手段は、前記操作判定手段によって
方向切換弁が切換操作されたと判定した時点で前記リリ
ーフ弁のリリーフ設定圧を低圧設定値とし、その後に微
少な一定時間が経過した時点では該リリーフ弁のリリー
フ設定圧を、前記変化率演算手段による回転速度の変化
率に応じて前記低圧設定値よりも高い設定値に増大させ
る構成としている。
【0029】この結果、油圧モータを起動(停止)し始
めるときには、リリーフ弁のリリーフ設定圧を予め低圧
設定値とし、その後に微少な一定時間が経過した時点で
該リリーフ弁のリリーフ設定圧をより高い設定値に増大
させることができ、このときの設定値を前記油圧モータ
の加速度(減速度)に応じて変化させることにより、該
油圧モータの加速度(減速度)を例えば上部旋回体側の
慣性負荷に適した大きさに制御できる。
【0030】さらに、請求項5に記載の発明では、前記
変化率演算手段による回転速度の変化率を予め決められ
た判定値と比較判定する比較判定手段を備え、該比較判
定手段により前記回転速度の変化率が判定値よりも小さ
いと判定したときには、前記設定圧可変手段によりリリ
ーフ弁のリリーフ設定圧を高圧設定値に増大させ、前記
比較判定手段により前記回転速度の変化率が判定値より
も大きいと判定したときには、前記設定圧可変手段によ
りリリーフ弁のリリーフ設定圧を前記低圧設定値と高圧
設定値との間で前記回転速度の変化率に対応した設定値
まで増大させた後に、前記高圧設定値まで徐々に増大さ
せる構成としている。
【0031】この結果、油圧モータを起動(停止)し始
めて微少な一定時間が経過するまでの間に、例えば上部
旋回体側の慣性負荷が予め決められた判定値より大きい
か小さいかを比較判定でき、回転速度の変化率が判定値
よりも小さく、慣性負荷が大きいと判定したときにはリ
リーフ弁のリリーフ設定圧を高圧設定値に増大させるこ
とによって、油圧モータの回転速度を速やかに増速(減
速)できる。
【0032】また、前記回転速度の変化率が判定値より
も大きく、例えば上部旋回体側の慣性負荷が小さいと判
定したときには、前記リリーフ弁のリリーフ設定圧を前
記低圧設定値と高圧設定値との間で、前記回転速度の変
化率(慣性負荷)に対応した設定値まで増大させた後
に、前記高圧設定値まで徐々に増大させることにより、
油圧モータの加速度(減速度)を上部旋回体側の慣性負
荷に適した大きさに制御できる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って説明する。そして、図1ないし図5は本発
明の実施例を示し、本実施例では前述した図6および図
7に示す従来技術と同一構成要素に同一符号を付し、そ
の説明を省略するものとする。
【0034】図中、31A,31Bは油圧モータ11と
方向切換弁15との間に位置して分岐管路18A,18
Bの途中にそれぞれ設けられた圧力制御弁としての一対
のリリーフ弁を示し、該リリーフ弁31A,31Bは従
来技術で述べたオーバロードリリーフ弁20A,20B
とほぼ同様に構成され、圧力設定ばね32A,32Bを
有しているものの、該リリーフ弁31A,31Bは電磁
比例式のソレノイド部33A,33Bを備えることによ
り設定圧可変式のリリーフ弁として構成されている。
【0035】ここで、リリーフ弁31A,31Bのソレ
ノイド部33A,33Bは後述のコントローラ36から
制御信号が出力されることにより、この制御信号の電流
値に応じてリリーフ弁31A,31Bのリリーフ設定圧
を、例えば90〜260kg/cm2 の範囲で変化させ
る。そして、このリリーフ設定圧は例えば図2に示す特
性線の如く、後述の加速度(減速度)が大きい状態では
低圧設定値PL (例えば90kg/cm2 )まで下が
り、加速度(減速度)が小さくなるに応じて高圧設定値
PH (例えば260kg/cm2 )まで増大される構成
となっている。
【0036】34は方向切換弁15に設けられた位置検
出器を示し、該位置検出器34は方向切換弁15が中立
位置(イ)または切換位置(ロ),(ハ)のいずれの位
置にあるかを検出し、その検出信号をコントローラ36
に出力するものである。そして、コントローラ36は位
置検出器34と共に操作判定手段を構成し、方向切換弁
15が中立位置(イ)から切換位置(ロ)または(ハ)
に切換えられる油圧モータ11の起動時と、方向切換弁
15が逆に切換位置(ロ),(ハ)から中立位置(イ)
に戻される油圧モータ11の停止時とを判別するように
なっている。
【0037】35は油圧モータ11の回転速度を検出す
る速度検出手段としての速度センサを示し、該速度セン
サ35は油圧モータ11の出力軸11A等に近接して配
設され、出力軸11Aの回転を検出することによりその
検出信号をコントローラ36に出力する構成となってい
る。
【0038】36はマイクロコンピュータ等から構成さ
れたコントローラを示し、該コントローラ36は入力側
が位置検出器34および速度センサ35等に接続され、
出力側がリリーフ弁31A,31Bのソレノイド部33
A,33B等に接続されている。そして、コントローラ
36はその記憶回路内に図4および図5に示すプログラ
ム等を格納し、油圧モータ11の起動時制御処理および
停止時制御処理等を行うようになっている。
【0039】また、コントローラ36の記憶回路はその
記憶エリア36A内に、後述のタイマTと、例えば0.
5〜1.0秒程度の微少な一定時間T1 と、油圧モータ
11の起動時における加速度αa の比較判定を行うため
に予め決められた判定値αa0と、油圧モータ11の停止
時における減速度αd の比較判定を行うために予め決め
られた判定値αd0と、図2に示す加速度(減速度)に対
するリリーフ設定圧の特性マップ等とが格納されてい
る。
【0040】そして、この特性マップでは、速度センサ
35で検出した油圧モータ11の回転速度Vによる加速
度αa または減速度αd が、例えば1G(重力加速度)
以下となるときにリリーフ弁31A,31Bによるリリ
ーフ設定圧を低圧設定値PL(例えば90kg/cm
2 )から、加速度αa (減速度αd )が小さくなるに応
じて反比例的に高圧設定値PH (例えば260kg/c
2 )まで増大させ、加速度αa または減速度αd が1
G(重力加速度)以上となったときには、リリーフ弁3
1A,31Bによるリリーフ設定圧を低圧設定値PL に
保持する特性となっている。
【0041】本実施例による油圧ショベルの旋回用油圧
回路は上述の如き構成を有するもので、その基本的作動
については従来技術によるものと格別差異はない。
【0042】そこで、本実施例の特徴であるコントロー
ラ36による油圧モータ11の起動時制御処理および停
止時制御処理について図4および図5を参照して説明す
る。
【0043】まず、図4の起動時制御処理では処理動作
がスタートすると、ステップ1で位置検出器34からの
検出信号に基づき、方向切換弁15が中立位置(イ)か
ら切換位置(ロ)または切換位置(ハ)に切換えられた
か否かを判定し、「NO」と判定する間は油圧モータ1
1が停止している場合であるから、リリーフ弁31A,
31Bのソレノイド部33A,33Bに出力する制御信
号の電流値を、例えば最低レベル(零)としてリリーフ
弁31A,31Bのリリーフ設定圧を高圧設定値PH に
保持することにより、油圧モータ11のブレーキ圧を最
高圧まで高めるようにして該油圧モータ11を停止状態
に置く。
【0044】そして、ステップ1で「YES」と判定し
たときには方向切換弁15が中立位置(イ)から、例え
ば切換位置(ロ)に切換操作され、油圧モータ11を起
動させようとする場合であるから、ステップ2に移って
リリーフ弁31A,31Bのソレノイド部33A,33
Bに出力する制御信号の電流値を、例えば最高レベルま
で上昇させることによりリリーフ弁31A,31Bのリ
リーフ設定圧を高圧設定値PH から低圧設定値PL まで
減少させる。
【0045】この結果、油圧モータ11の主管路14
A,14Bのうち、例えば主管路14A側に油圧ポンプ
12から圧油(モータ駆動圧)が供給され、主管路14
A内の圧力は方向切換弁15のストローク量に対応した
速度で上昇(増大)してゆく。しかし、リリーフ弁31
Aのリリーフ設定圧が前記低圧設定値PL となっている
から、主管路14A内の圧力がこの低圧設定値PL 以上
に上昇することはなく、油圧モータ11はこの低圧設定
値PL 、またはこれ以下のモータ駆動圧で回転駆動され
るものである。
【0046】なお、ステップ2の処理は、例えば方向切
換弁15を中立位置(イ)から切換位置(ロ)に切換え
た場合であるから、リリーフ弁31Aのリリーフ設定圧
のみを高圧設定値PH から低圧設定値PL に減少させる
ようにしてもよい。また、逆に方向切換弁15を切換位
置(ハ)に切換えたときには、リリーフ弁31Bのリリ
ーフ設定圧のみを高圧設定値PH から低圧設定値PL に
減少させる構成としてもよいものである。
【0047】次に、ステップ3ではタイマTをスタート
させ、ステップ4に移って速度センサ35からの信号に
基づき油圧モータ11の起動時における回転速度Vを、
まず起動初期の回転速度Vi として読込む。そして、次
のステップ5では微少な一定時間T1 (例えば0.5〜
1.0秒程度)が経過したか否かを判定し、「NO」と
判定する間はステップ4に戻って速度センサ35から油
圧モータ11の回転速度Vを順次読込み、ステップ5で
「YES」と判定したときにステップ6に移ってタイマ
Tを停止させる。なお、ステップ5で「YES」と判定
する前に、ステップ4で最後に読込んだ回転速度Vが、
時間T1 の経過時に読込んだ最後の回転速度Ve とな
る。
【0048】次に、ステップ7では前記起動初期の回転
速度Vi と最後の回転速度Ve との速度差(Ve −Vi
)を時間T1 で割算することにより、油圧モータ11
の起動時における回転速度Vの変化率を、
【0049】
【数1】αa =(Ve −Vi )/T1 加速度αa として演算し、ステップ8に移ってこのとき
の加速度αa が予め決めた判定値αa0以下であるか否か
を判定する。
【0050】そして、ステップ8で「YES」と判定し
たときには、上部旋回体2側の慣性負荷(慣性モーメン
ト)が大きいために、油圧モータ11の起動初期におけ
る加速度αa を大きくできず、前述の如く主管路14A
内のモータ駆動圧を低圧設定値PL に設定した状態で
は、油圧モータ11を早期に旋回駆動(起動)するのが
困難と判定できるから、ステップ9に移ってリリーフ弁
31A,31Bのリリーフ設定圧を高圧設定値PH まで
増大させ、ステップ10でリターンする。
【0051】この結果、リリーフ弁31A,31Bのリ
リーフ設定圧は図3中に点線で示す特性線37の如く、
一定時間T1 の経過後に低圧設定値PL から高圧設定値
PHに短時間で増大されるようになり、主管路14A内
のモータ駆動圧を高圧設定値PH まで昇圧させることに
よって、油圧モータ11を早期に旋回駆動(起動)する
ことができる。
【0052】また、前記ステップ8で「NO」と判定し
たときには、油圧モータ11の起動初期における加速度
αa が判定値αa0よりも大きくなっているから、ステッ
プ11に移って図2に示す特性マップを読出し、このと
きの加速度αa (例えば加速度αM )に適したリリーフ
設定圧を、例えば中間圧の設定値PM として算定しつ
つ、リリーフ弁31A,31Bのリリーフ設定圧を図3
中に実線で示す特性線38のように、時間T1 の経過後
に低圧設定値PL から中間圧の設定値PM まで短時間で
増大させる。
【0053】そして、次なるステップ12ではリリーフ
弁31A,31Bのリリーフ設定圧を中間圧の設定値P
M から徐々に高圧設定値PH まで増大させ、例えば主管
路14A内のモータ駆動圧を図3中の特性線38に沿っ
た圧力、またはそれ以下の圧力まで昇圧させる。この結
果、油圧モータ11を上部旋回体2側の慣性負荷(慣性
モーメント)に適したモータ駆動圧で回転駆動でき、油
圧モータ11の起動時における回転速度が急激に変化す
るのを抑えることができる。
【0054】なお、前記ステップ9、ステップ11およ
びステップ12の処理でも、前記ステップ2の処理で述
べたように、例えば方向切換弁15を中立位置(イ)か
ら切換位置(ロ)に切換えた場合には、リリーフ弁31
Aのリリーフ設定圧のみを高圧設定値PH または中間圧
の設定値PM へと可変に制御するようにしてもよく、逆
に方向切換弁15を切換位置(ハ)に切換えたときに
は、リリーフ弁31Bのリリーフ設定圧のみを高圧設定
値PH または中間圧の設定値PM へと可変に制御する構
成としてもよいものである。
【0055】また、前記ステップ2による加速度αa が
十分に大きい場合には、図3に一点鎖線で示す特性線3
9の如く、前記ステップ11でリリーフ設定圧を低圧設
定値PL とし、ステップ12の処理でリリーフ設定圧を
低圧設定値PL から徐々に高圧設定値PH まで増大させ
るように制御してもよい。
【0056】次に、図5を参照して油圧モータ11の停
止時制御処理について説明するに、まず、処理動作がス
タートすると、ステップ21で位置検出器34からの検
出信号に基づき、方向切換弁15が切換位置(ロ)また
は切換位置(ハ)から中立位置(イ)に戻されたか否か
を判定し、「NO」と判定する間は油圧モータ11が回
転している場合であるから、リリーフ弁31A,31B
のリリーフ設定圧を高圧設定値PH に保持し、バケット
10による土砂等の掘削作業で慣性負荷が増大したとき
にも、上部旋回体2側を油圧モータ11で確実に旋回駆
動できるようにする。
【0057】そして、ステップ21で「YES」と判定
したときには方向切換弁15が、例えば切換位置(ロ)
から中立位置(イ)に切換操作され、油圧モータ11を
停止させようとする場合であるから、ステップ22に移
ってリリーフ弁31A,31Bのリリーフ設定圧を高圧
設定値PH から低圧設定値PL まで減少させる。
【0058】この結果、油圧モータ11が慣性回転を始
めてポンプ作用を行い、該油圧モータ11からの戻り油
が主管路14A,14Bのうち、例えば主管路14B側
に封じ込められることによって、該主管路14B側にブ
レーキ圧が発生するようになった場合でも、リリーフ弁
31Bのリリーフ設定圧が前記低圧設定値PL となって
いるから、主管路14B内のブレーキ圧がこの低圧設定
値PL 以上に上昇することはなく、慣性回転している油
圧モータ11の回転速度が急激に減速されることはな
い。
【0059】なお、ステップ22の処理は、例えば方向
切換弁15を切換位置(ロ)から中立位置(イ)に戻し
た場合であるから、リリーフ弁31Bのリリーフ設定圧
のみを高圧設定値PH から低圧設定値PL に減少させる
ようにしてもよい。また、逆に方向切換弁15を切換位
置(ハ)から中立位置(イ)に戻した場合には、リリー
フ弁31Aのリリーフ設定圧のみを高圧設定値PH から
低圧設定値PL に減少させる構成としてもよいものであ
る。
【0060】次に、ステップ23ではタイマTをスター
トさせ、ステップ24に移って速度センサ35からの信
号に基づき油圧モータ11の停止時における回転速度V
を、まず慣性回転初期の回転速度Vi として読込む。そ
して、次のステップ25では微少な一定時間T1 (例え
ば0.5〜1.0秒程度)が経過したか否かを判定し、
「NO」と判定する間はステップ24に戻って速度セン
サ35から油圧モータ11の回転速度Vを順次読込み、
ステップ25で「YES」と判定したときにステップ2
6に移ってタイマTを停止させる。なお、ステップ25
で「YES」と判定する前に、ステップ24で最後に読
込んだ回転速度Vが、時間T1 の経過時に読込んだ後の
回転速度Ve となる。
【0061】次に、ステップ27では前記慣性回転初期
の回転速度Vi と後の回転速度Veとの速度差(Vi −
Ve )を時間T1 で割算することにより、油圧モータ1
1の停止(慣性回転)時における回転速度Vの変化率
を、
【0062】
【数2】αd =(Vi −Ve )/T1 減速度αd として演算し、ステップ28に移ってこのと
きの減速度αd が予め決めた判定値αd0以下であるか否
かを判定する。
【0063】そして、ステップ28で「YES」と判定
したときには、上部旋回体2側の慣性負荷(慣性モーメ
ント)が大きいために、油圧モータ11の慣性回転初期
における減速度αd を大きくできず、前述の如く主管路
14B内のブレーキ圧を低圧設定値PL に設定した状態
では、油圧モータ11を早く停止させるのが困難と判定
できるから、ステップ29に移ってリリーフ弁31A,
31Bのリリーフ設定圧を高圧設定値PH まで増大さ
せ、ステップ30でリターンする。
【0064】この結果、リリーフ弁31A,31Bのリ
リーフ設定圧は図3中に点線で示す特性線37の如く、
一定時間T1 の経過後に低圧設定値PL から高圧設定値
PHに短時間で増大されるようになり、主管路14B内
のブレーキ圧を高圧設定値PH まで昇圧させることによ
って、油圧モータ11の停止動作が遅れるの防止するこ
とができる。
【0065】また、前記ステップ28で「NO」と判定
したときには、油圧モータ11の慣性回転初期における
減速度αd が判定値αd0よりも大きくなっているから、
ステップ31に移って図2に示す特性マップを読出し、
このときの減速度αd (例えば減速度αM )に適したリ
リーフ設定圧を、例えば中間圧の設定値PM として算定
しつつ、リリーフ弁31A,31Bのリリーフ設定圧を
図3中に実線で示す特性線38のように、時間T1 の経
過後に低圧設定値PL から中間圧の設定値PMまで短時
間で増大させる。
【0066】そして、次なるステップ32ではリリーフ
弁31A,31Bのリリーフ設定圧を中間圧の設定値P
M から徐々に高圧設定値PH まで増大させ、例えば主管
路14B内のブレーキ圧を図3中の特性線38に沿った
圧力、またはそれ以下の圧力まで昇圧させる。この結
果、油圧モータ11を上部旋回体2側の慣性負荷(慣性
モーメント)に適したブレーキ圧で停止動作させること
ができ、油圧モータ11の慣性回転時における回転速度
が急激に変化するのを抑えることができる。
【0067】なお、前記ステップ29、ステップ31お
よびステップ32の処理でも、前記ステップ22の処理
で述べたように、例えば方向切換弁15を切換位置
(ロ)から中立位置(イ)に戻した場合には、リリーフ
弁31Bのリリーフ設定圧のみを高圧設定値PH または
中間圧の設定値PM へと可変に制御するようにしてもよ
く、逆に方向切換弁15を切換位置(ハ)から中立位置
(イ)に戻したときには、リリーフ弁31Aのリリーフ
設定圧のみを高圧設定値PH または中間圧の設定値PM
へと可変に制御する構成としてもよいものである。
【0068】また、前記ステップ27による減速度αd
が十分に大きい場合には図3に一点鎖線で示す特性線3
9の如く、前記ステップ31でリリーフ設定圧を低圧設
定値PL とし、ステップ32の処理でリリーフ設定圧を
低圧設定値PL から徐々に高圧設定値PH まで増大させ
るように制御してもよい。
【0069】かくして、本実施例によれば、上部旋回体
2側を旋回駆動する油圧モータ11の起動時または停止
時にリリーフ弁31A,31Bのリリーフ設定圧を、低
圧設定値PL (例えば90kg/cm2 )から高圧設定
値PH (例えば260kg/cm2 )の範囲内で可変に
制御でき、このときのリリーフ設定圧を図2に示す特性
マップに基づいて上部旋回体2側の慣性負荷(慣性モー
メント)に適した設定値とすることができる。
【0070】そして、このリリーフ設定圧の設定値が高
圧設定値PH よりも低い、例えば中間の設定値PM また
は低圧設定値PL の場合には、図3に示す特性線38ま
たは39の如くリリーフ設定圧をその後に徐々に高圧設
定値PH まで増大させることにより、油圧モータ11の
回転速度が急激に変化するのを効果的に防止でき、油圧
モータ11を円滑に起動または停止させることができ
る。
【0071】従って、旋回用の油圧モータ11を起動す
るとき、または停止させるときに上部旋回体2からの慣
性負荷(慣性モーメント)によって油圧モータ11の回
転速度が急変したり、油圧回路内等に衝撃が発生したり
するのを効果的に緩和でき、上部旋回体2の旋回動作を
円滑化することができる上に、油圧モータ11の起動や
停止が遅れる等の問題も解消でき、旋回用油圧モータ制
御装置としての信頼性を確実に高めることができる。
【0072】なお、前記実施例では、図4および図5に
示すプログラムのうち、ステップ7およびステップ27
が変化率演算手段の具体例を示し、ステップ9、ステッ
プ11およびステップ12とステップ29、ステップ3
1およびステップ32とが設定圧可変手段の具体例を示
している。また、ステップ1およびステップ21は操作
判定手段の具体例であり、ステップ8およびステップ2
8が比較判定手段の具体例である。
【0073】また、前記実施例では、油圧ショベルの旋
回用油圧回路を例に挙げて説明したが、本発明はこれに
限定されるものではなく、例えば油圧クレーン等の種々
の建設機械に設ける旋回用油圧モータ制御回路に適用し
てもよい。また、例えば油圧ショベルや油圧クレーン等
の種々の建設機械に設ける走行用またはロープウインチ
用等の油圧モータ制御回路に適用してもよい。さらに、
油圧モータ11としては斜板型または斜軸型の油圧モー
タに限らず、例えばラジアルピストン型の油圧モータ等
を用いるようにしてもよい。
【0074】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に記載の発
明によれば、速度検出手段からの信号に基づき変化率演
算手段で油圧モータの回転速度の変化率を演算し、設定
圧可変手段では該変化率演算手段で演算した回転速度の
変化率に基づき圧力制御弁の設定圧を変化させる構成と
したから、例えば油圧モータの回転速度がほとんど変化
しない場合には、設定圧可変手段で圧力制御弁の設定圧
を高く(増圧)することによって前記油圧モータの駆動
圧(ブレーキ圧)を高めることができ、該油圧モータの
回転速度を速やかに増速(減速)できる。一方、油圧モ
ータの回転速度が急激に変化している場合には、例えば
設定圧可変手段で圧力制御弁の設定圧を低く抑えること
によって前記油圧モータの駆動圧(ブレーキ圧)を下げ
ることができ、油圧モータの回転速度が大きく急変する
のを防止できる。従って、油圧モータの起動時や停止時
に衝撃等が発生するのを効果的に緩和できると共に、油
圧モータの起動や停止が遅れる等の問題を確実に解消で
き、信頼性を高めることができる。
【0075】また、請求項2に記載の発明では、基台上
で上部旋回体を旋回駆動する旋回用油圧モータとして前
記油圧モータを構成することにより、旋回用油圧モータ
の回転速度がほとんど変化しない場合には、設定圧可変
手段で圧力制御弁の設定圧を例えば高くすることによっ
て、旋回用油圧モータの駆動圧(ブレーキ圧)を高める
ことができ、該油圧モータの回転速度を速やかに増速
(減速)できる。一方、旋回用油圧モータの回転速度が
急激に変化している場合には、設定圧可変手段で圧力制
御弁の設定圧を例えば低く抑えることによって、旋回用
油圧モータの駆動圧(ブレーキ圧)を下げることがで
き、旋回用油圧モータの回転速度が大きく急変するのを
防止できる。従って、旋回用油圧モータの起動時や停止
時に衝撃等が発生するのを効果的に緩和でき、上部旋回
体の旋回動作等を円滑化できる上に、油圧モータの起動
や停止が遅れる等の問題を確実に解消でき、信頼性を高
めることができる。
【0076】さらに、請求項3に記載の発明では、前記
方向切換弁が中立位置と切換位置とのいずれかに切換操
作されたか否かを判定する操作判定手段を備えることに
より、該操作判定手段の判定結果から油圧モータの起動
時と停止時とを判別でき、油圧モータの起動(停止)時
には前記変化率演算手段による油圧モータの回転速度の
変化率を起動(停止)時の加速度(減速度)として取り
出しつつ、起動(停止)時の微少な一定時間における油
圧モータの加速度(減速度)が小さいときには、例えば
上部旋回体側の慣性負荷が大きい場合であると判断で
き、前記圧力制御弁の設定圧を高く(増圧)することに
よって油圧モータの駆動圧(ブレーキ圧)を高めつつ、
該油圧モータの回転速度を速やかに増速(減速)でき
る。一方、前記一定時間における油圧モータの加速度
(減速度)が大きいときには、例えば上部旋回体側の慣
性負荷が小さい場合であると判断でき、前記圧力制御弁
の設定圧を低くすることによって油圧モータの駆動圧
(ブレーキ圧)が急激に変化するのを抑えることができ
る。
【0077】さらにまた、請求項4に記載の発明では、
前記圧力制御手段を、前記各主管路内のリリーフ設定圧
を可変に制御する設定圧可変式のリリーフ弁により構成
し、前記設定圧可変手段は、前記操作判定手段によって
方向切換弁が切換操作されたと判定した時点で前記リリ
ーフ弁のリリーフ設定圧を低圧設定値とし、その後に微
少な一定時間が経過した時点では該リリーフ弁のリリー
フ設定圧を、前記変化率演算手段による回転速度の変化
率に応じて前記低圧設定値よりも高い設定値に増大させ
る構成としているから、油圧モータを起動(停止)し始
めるときには、リリーフ弁のリリーフ設定圧を予め低圧
設定値とし、その後に微少な一定時間が経過した時点で
該リリーフ弁のリリーフ設定圧をより高い設定値に増大
させることができ、このときの設定値を前記油圧モータ
の加速度(減速度)に応じて変化させることにより、該
油圧モータの加速度(減速度)を例えば上部旋回体側の
慣性負荷に適した大きさに制御できる。
【0078】さらに、請求項5に記載の発明では、前記
変化率演算手段による回転速度の変化率を予め決められ
た判定値と比較判定する比較判定手段を備え、該比較判
定手段により前記回転速度の変化率が判定値よりも小さ
いと判定したときには、前記設定圧可変手段によりリリ
ーフ弁のリリーフ設定圧を高圧設定値に増大させ、前記
比較判定手段により前記回転速度の変化率が判定値より
も大きいと判定したときには、前記設定圧可変手段によ
りリリーフ弁のリリーフ設定圧を前記低圧設定値と高圧
設定値との間で前記回転速度の変化率に対応した設定値
まで増大させた後に、前記高圧設定値まで徐々に増大さ
せる構成としているから、油圧モータを起動(停止)し
始めて微少な一定時間が経過するまでの間に、例えば上
部旋回体側の慣性負荷が予め決められた判定値より大き
いか小さいかを比較判定でき、回転速度の変化率が判定
値よりも小さく、慣性負荷が大きいと判定したときには
リリーフ弁のリリーフ設定圧を高圧設定値に増大させる
ことによって、油圧モータの回転速度を速やかに増速
(減速)できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による油圧モータ制御装置が適
用された油圧ショベルの旋回用油圧回路図である。
【図2】コントローラの記憶エリア内に格納した加速度
(減速度)に対するリリーフ設定圧の特性マップを示す
説明図である。
【図3】リリーフ設定圧の制御特性を示す特性線図であ
る。
【図4】コントローラによる油圧モータの起動時制御処
理を示す流れ図である。
【図5】コントローラによる油圧モータの停止時制御処
理を示す流れ図である。
【図6】従来技術による油圧モータ制御装置が設けられ
た油圧ショベルの斜視図である。
【図7】従来技術による油圧モータ制御装置が適用され
た油圧ショベルの旋回用油圧回路図である。
【符号の説明】
1 下部走行体(基台) 2 上部旋回体 7 作業装置 11 油圧モータ 12 油圧ポンプ(油圧源) 13 タンク 14A,14B 主管路 15 方向切換弁 31A,31B リリーフ弁(圧力制御弁) 32A,32B 圧力設定ばね 33A,33B ソレノイド部 34 位置検出器 35 速度センサ(速度検出手段) 36 コントローラ 36A 記憶エリア

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧モータと、該油圧モータを油圧源に
    接続する一対の主管路と、該各主管路の途中に設けら
    れ、前記油圧源から油圧モータに給排する圧油の方向を
    切換える方向切換弁と、該方向切換弁と油圧モータとの
    間に位置して前記各主管路の途中に設けられ、該各主管
    路内の圧力を可変に制御する圧力制御手段と、前記油圧
    モータの回転速度を検出する速度検出手段と、該速度検
    出手段からの信号に基づき前記油圧モータの回転速度の
    変化率を演算する変化率演算手段と、該変化率演算手段
    で演算した回転速度の変化率に基づき前記圧力制御弁の
    設定圧を変化させる設定圧可変手段とから構成してなる
    油圧モータ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記油圧モータは、基台上で上部旋回体
    を旋回駆動する旋回用油圧モータによって構成してなる
    請求項1に記載の油圧モータ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記方向切換弁が中立位置と切換位置と
    のいずれかに切換操作されたか否かを判定する操作判定
    手段を備え、前記変化率演算手段は、該操作判定手段に
    よって前記方向切換弁が切換操作されたと判定した時点
    から微少な一定時間が経過するまでの間に前記油圧モー
    タの回転速度の変化率を演算する構成としてなる請求項
    1または2に記載の油圧モータ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記圧力制御手段は、前記各主管路内の
    リリーフ設定圧を可変に制御する設定圧可変式のリリー
    フ弁により構成し、前記設定圧可変手段は、前記操作判
    定手段によって方向切換弁が切換操作されたと判定した
    時点で前記リリーフ弁のリリーフ設定圧を低圧設定値と
    し、その後に微少な一定時間が経過した時点では該リリ
    ーフ弁のリリーフ設定圧を、前記変化率演算手段による
    回転速度の変化率に応じて前記低圧設定値よりも高い設
    定値に増大させる構成としてなる請求項3に記載の油圧
    モータ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記変化率演算手段による回転速度の変
    化率を予め決められた判定値と比較判定する比較判定手
    段を備え、該比較判定手段により前記回転速度の変化率
    が判定値よりも小さいと判定したときには、前記設定圧
    可変手段によりリリーフ弁のリリーフ設定圧を高圧設定
    値に増大させ、前記比較判定手段により前記回転速度の
    変化率が判定値よりも大きいと判定したときには、前記
    設定圧可変手段によりリリーフ弁のリリーフ設定圧を前
    記低圧設定値と高圧設定値との間で前記回転速度の変化
    率に対応した設定値まで増大させた後に、前記高圧設定
    値まで徐々に増大させる構成としてなる請求項4に記載
    の油圧モータ制御装置。
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