JPH10269A - パチンコ機における打球供給皿の球抜き装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 打球供給皿のパチンコ球を下部球皿に抜き取
る際に打球供給装置内にパチンコ球が残らないようにす
る。 【解決手段】 打球供給皿８のパチンコ球を前面枠１の
裏面側に導いて垂直下方に誘導する球通路２３と、該球
通路２３の先頭に位置するパチンコ球を１個ずつ発射レ
ール３の発射位置５に供給する球送り部材２１とからな
る打球供給装置１９を備えたパチンコ機であって、前記
球通路２３の側面に球抜取口３０を開設すると共に、該
球抜取口３０と下部球皿９とを連通する球抜通路３２を
設け、前記球抜取口３０には、常に付勢されて球抜取口
３０を閉鎖し、球抜き操作により球抜通路３２と直交方
向に移動して球抜取口３０を開放する開閉板３３を設け
ると共に、前記球送り部材２１の球支持部２７上面を球
抜取口３０に向けて下り傾斜する傾斜面２７ａとして形
成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機の前面
枠の前面側に設けられた打球供給皿のパチンコ球を打球
杆に連動して１個ずつ発射レールの発射位置に供給する
打球供給装置を備えたパチンコ機において、打球供給皿
のパチンコ球を打球供給装置内に残すことなくすべて下
部球皿に抜き取ることができるようにしたパチンコ機に
おける打球供給皿の球抜装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のパチンコ機においては、前面枠の
前面側に打球供給皿と下部球皿とを設け、打球供給皿の
パチンコ球を前面枠の裏面側に設けられた打球供給装置
に導いて１個ずつ発射レールの発射位置に供給するよう
にされている。一方、打球供給皿の底部には球抜孔が設
けられると共に、該球抜孔にスライド板が配設されてお
り、該スライド板を移動させて球抜孔を開放することに
より打球供給皿のパチンコ球を下部球皿に抜き取るよう
にしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記した従来のパチン
コ機にあっては、打球供給皿のパチンコ球を該打球供給
皿の底部の球抜孔から直接に下部球皿へ抜き取るように
しているため、打球供給装置に導かれたパチンコ球は抜
き取られないでそのまゝ打球供給装置内に残ってしまう
という問題点があった。

【０００４】そして、打球供給装置内に残ったパチンコ
球を抜き取るためには、例えばその残されたパチンコ球
を弱い弾発力で発射してファール球口から下部球皿に戻
して回収する等遊技者に面倒な操作を行わせる必要があ
った。

【０００５】本発明は、上記した問題点に鑑みなされた
もので、その目的とするところは、打球供給皿のパチン
コ球を下部球皿に抜き取る際に打球供給装置内に残され
たパチンコ球も残らず下部球皿に抜き取ることができる
ようなパチンコ機における打球供給皿の球抜装置を提供
することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、前面枠の前面側に設けられた打球供給皿
のパチンコ球を前面枠の裏面側に導いて垂直下方に誘導
する球通路と、上下方向へ回動自在に軸支され、下方に
回動した状態のとき球通路の先頭に位置するパチンコ球
を球支持部の上面で受けて待機させると共に、上方に回
動することにより球支持部で待機するパチンコ球を球受
凹部に受け入れ、かつ下方への回動によって球受凹部の
パチンコ球を発射レールの発射位置に供給する球送り部
材とからなる打球供給装置を備えたパチンコ機であっ
て、前記球通路の側面に球抜取口を開設すると共に、該
球抜取口と前面枠の前面側に設けられた下部球皿とを連
通する球抜通路を設け、前記球抜取口には、常に付勢さ
れて球抜取口を閉鎖し、球抜き操作により球抜通路と直
交方向に移動して球抜取口を開放する開閉板を設けると
共に、前記球送り部材の球支持部上面を球抜取口に向け
て下り傾斜する傾斜面として形成したものである。

【０００７】上記のように構成されたパチンコ機におけ
る打球供給皿の球抜装置は、球抜き操作によって開閉板
を球抜取口を開放する位置に移動させると、先ず球送り
部材の球支持部の上面で待機する球通路の先頭のパチン
コ球がその傾斜面によって球抜取口から球抜通路に流出
し、次いで後続する打球供給皿のパチンコ球も球通路を
通って球送り部材の球支持部上面から球抜通路に連続し
て流出しすべて下部球皿に抜き取られる。

【０００８】

【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施の形態を図
面に従い説明する。図１は本発明に係るパチンコ機の正
面図、図２はガラス枠及び前面板を開放して示すパチン
コ機の下部部分の斜視図である。図において、１はパチ
ンコ機の前面枠、２は前面枠１の後面に着脱自在に装着
される遊技盤であって、該遊技盤２の右下側に発射レー
ル３が装着されている。４は発射レール３の発射部５に
先端が臨む打球杆、６は発射レール３の前面を覆う前面
板であって、遊技盤２の上方部を覆うガラス扉枠７と一
緒に前面枠１の一側に開閉自在に装着されている。前記
前面板６の表面には打球供給皿８が設けられている。ま
た、前面枠１の下部前面には打球供給皿８の余剰球を貯
留する下部球皿９と打球発射用の操作ハンドル１０が設
けられている。

【０００９】前記打球供給皿８は、図３に示すように本
体部１１と該本体部１１の前面外側を覆うカバー部材１
２とから構成されている。本体部１１はパチンコ球を貯
留する皿部１３と該皿部１３の上縁部分を囲う飾板部１
４及び皿部１３の下方に延出する側板部１５とを有す
る。前記皿部１３は底部が一方に緩やかに下り傾斜して
その傾斜下部にパチンコ球が一列に整列される整流部１
６が形成されており、該整流部１６の下流端が位置する
前面板６には皿部１３のパチンコ球を前面板６の裏側に
流出させる球出口１７が開設されている。また、前面板
６には後述する開閉板３３を臨ませるためのガイド用の
縦長孔１８が開設されている。

【００１０】一方、前面板６の裏側には打球供給装置１
９が設けられている。この打球供給装置１９は、打球供
給皿８に貯留されるパチンコ球を前面板６の球出口１７
から１個ずつ発射レール３の発射位置５に供給するため
のもので、通路構成部材２０と球送り部材２１とにより
構成されている。

【００１１】前記通路構成部材２０は、図４に示すよう
に前面板６の球出口１７に合致する流入口２２が開設さ
れた台板部２０ａと内部に球通路２３が形成された本体
部２０ｂとに二分割して形成されており、該球通路２３
の終端に球送り部材２１が配設されている。前記球通路
２３は球出口１７から前面板６の裏面側に導かれる打球
供給皿８のパチンコ球を下方に誘導するように垂直状に
形成されると共に、その下部前面に発射レール３の発射
位置５に対応する供給口２４が形成されている。

【００１２】前記球送り部材２１は、両側部に発射レー
ル３と平行な回動支軸２５が一体に突設されており、該
回動支軸２５を供給口２４に形成された軸受凹部２６，
２６に嵌めて上下方向へ回動自在に支持されている。こ
の球送り部材２１は、自然状態では下方に回動するよう
に重心が設けられている。また、球送り部材２１は下方
に回動した状態（図５（イ）参照）のとき球通路２３の
先頭に位置するパチンコ球を上面で受け止めて支持する
球支持部２７と、上方に回動（図５（ロ）実線参照）す
ることにより球支持部２７から落下するパチンコ球を受
け入れて保持し、かつ下方に回動されたときそのパチン
コ球を供給口２４から発射レール３の発射位置５に送り
出す半円状の球受凹部２８と、球通路２３から外方へ突
出する係合ピン２９とが一体に設けられている。

【００１３】しかして、前記打球供給装置１９の球通路
２３の側面であり、かつ球送り部材２１の球支持部２７
に対応する位置に球抜取口３０を開設している。また、
球通路２３と一体に球抜取口３０から流出するパチンコ
球を遊技盤２の下方のファール球回収シュート３１を介
して下部球皿９に導く球抜通路３２が形成されている。

【００１４】前記球抜取口３０には、該球抜取口３０を
開閉する開閉板３３が設けられている。この開閉板３３
は図７に示すように後側部分が打球供給皿８の側板部１
５に設けられたガイド部５２に前後方向、すなわち球抜
通路３２と直交する方向に往復移動自在に支持されてお
り、かつ板状に形成された前側部分を前面板６の縦長孔
１８から球抜取口３０に出入自在に臨ませている。

【００１５】一方、打球供給皿８の側板部１５の前面側
には図７に示すように開閉板３３を球抜き操作するため
の逆Ｌ字形をなすレバー部材３４と操作部材３５とが設
けられている。レバー部材３４は、軸３６により揺動自
在に軸支されており、該軸３６より下方に形成された長
孔３７に開閉板３３の後端に突設された突起３８を臨ま
せている。また、レバー部材３４には復帰用のコイルば
ね３９が連結されており、該コイルばね３９によって開
閉板３３を球抜取口３０を閉じる位置に付勢している。

【００１６】また、前記操作部材３５は、軸４０によっ
て上下方向へ回動自在に軸支されると共に、レバー部材
３４に接触状に位置して飾板部１４の透孔４１から上方
に突出されており、該操作部材３５を押圧してレバー部
材３４を図７鎖線のように回動させることによって開閉
板３３を球抜取口３０を開放する位置に移動させること
ができるようになっている。

【００１７】前記球送り部材２１の球支持部２７の上面
は図６に示すように球抜取口３０に向けて下り傾斜する
傾斜面２７ａとして形成されている。また、球送り部材
２１の係合ピン２９は、発射レール３の下方であり、か
つ遊技盤２の前面側に軸４２で回動自在に軸支された連
動レバー４３の押上部４４に当接可能なようになってい
る。また、連動レバー４３は軸４２より下方に垂下する
レバー部材４５を一体に備え、該レバー部材４５が打球
杆４に固着された引掛杆４６と係合可能なように位置さ
れている。

【００１８】本発明は、上記のような構成からなるもの
で、次にその作用について説明する。図５（イ）に示す
ように打球供給皿８に貯留されるパチンコ球は、整流部
１６によって一列に整列されながら前面板６の球出口１
７から流入口２２を経て球通路２３に連続して流入し、
その先頭に位置するパチンコ球Ｂが下方に回動した状態
に置かれている球送り部材２１の球支持部２７上面の傾
斜面２７ａに支持されて待機する。なお、この際に球支
持部２７上のパチンコ球Ｂは図８（イ）に示すように側
面が開閉板３３に当接して球抜取口３０への流出が阻止
されている。また、この状態で打球供給皿８に貯留され
るパチンコ球の過大な球圧が開閉板３３に加えられるよ
うなことがあっても該開閉板３３が球抜き方向に移動し
て球抜取口３０を開放するようなことはなく確実に球抜
取口３０を閉鎖し続ける。

【００１９】一方、この状態で打球杆４が図６鎖線のよ
うに発射準備位置に回動されると引掛杆４６によって連
動レバー４３のレバー部４５が引寄せられて該連動レバ
ー４３が軸４２を支点として上方（時計廻り方向）へ回
動し、これの押上部４４が球送り部材２１の係合ピン２
９を上方へ押上げる。このため、球送り部材２１が回動
支軸２５を支点として図５（ロ）実線のように上方（反
時計廻り方向）へ回動し、球支持部２７の傾斜面２７ａ
で支持されていたパチンコ球Ｂが球受凹部２８に落下し
て保持される。

【００２０】そして、打球杆４が図６実線で示す発射位
置に回動すると、球送り部材２１は連動レバー４３の押
上部４４による押し上げが解除されて自重とパチンコ球
Ｂの重量で図５（ロ）鎖線のように下方（時計廻り方
向）に回動し、球受凹部２８のパチンコ球Ｂを供給口２
４から発射レール３の発射位置５に供給する。同時に後
続するパチンコ球Ｂ１を球支持部２７の傾斜面２７ａで
支持するもので、その後は打球杆４の往復回動ごとに球
通路２３のパチンコ球が１個ずつ発射位置５に供給され
ることになる。

【００２１】しかして、打球供給皿８のパチンコ球を下
部球皿９に抜き取るには操作部材３５を図７鎖線のよう
に押圧してレバー部材３４をコイルばね３９の復帰勢力
に抗して回動させる。これによって、開閉板３０がレバ
ー部材３４の長孔３７に係合する突起３８を介して同図
矢印Ａ方向に移動し打球供給装置１９の球通路２３から
後退して図８（ロ）に示すように球抜取口３３を開放す
る。

【００２２】このため、先ず球送り部材２１の球支持部
２７の傾斜面２７ａで受けられて球通路２３で待機する
先頭のパチンコ球Ｂがその傾斜面２７ａによって球抜取
口３３から球抜通路３２に流出し、次いで後続する打球
供給皿８のパチンコ球も球通路２３を通って球送り部材
２１の球支持部２７上に落下し、該球支持部２７の傾斜
面２７ａによって球抜通路３２へ連続して流出しすべて
下部球皿９に抜き取られる。

【００２３】そして、打球供給皿８のパチンコ球を下部
球皿９に抜き取った後、操作部材３５の押圧を解除する
と、コイルばね３９の復帰勢力によってレバー部材３４
が図７実線で示す元の位置に復帰し、同時に開閉板３０
も図８（イ）に示す位置に移動して球抜取口３３を閉鎖
する。

【００２４】次に、図９ないし図１１を参照して第２実
施の形態について説明する。この第２実施の形態では、
打球供給皿８と打球供給装置１９の両方からパチンコ球
を抜き取ることができるようにしたものである。なお図
９ないし図１１において前記第１実施の形態と同じ構造
のものには同一符号を付して示している。これについて
説明すると、図９に示すように打球供給皿８の整流部１
６の下流端底部に球抜孔４７が開設されている。また、
打球供給皿８の側板部１５には球抜孔４７と連通状の球
抜通路４８が形成されており、該球抜通路４８は、前面
板６に開設された流出口４９及びファール球回収シュー
ト３１を介して下部球皿９に連通されている。なお、打
球供給装置１９の球通路２３と一体に設けられた球抜通
路３２は、前面板６に開設された連通孔５０を介して前
記球抜通路４８に連通されている。

【００２５】一方、開閉板３０には、球抜孔４７を開閉
する水平板部５１が一体に形成されている。その他の構
成は第１実施の形態と同じである。

【００２６】しかして、操作部材３５を図１０鎖線のよ
うに押圧してレバー部材３４をコイルばね３９の復帰勢
力に抗して回動させると開閉板３０が同図矢印（Ａ）方
向に移動し、球通路２３の球抜取口３３を開放すると共
に、打球供給皿８の球抜孔４７を開放する。このため、
打球供給皿８のパチンコ球は球抜孔４７から球抜通路４
８に流出し、さらに前面板６に開設した流出口４９から
ファール球回収シュート３１を通って下部球皿９に抜き
取られる。また、打球供給装置１９の球通路２３に導か
れて球送り部材２１の球支持部２７上に残っているパチ
ンコ球は、その球支持部２７の傾斜面２７ａによって球
抜取口３３から球抜通路４８に流出し、さらに連通孔５
０から球抜通路４８に流出して下部球皿９に抜き取られ
る。

【００２７】

【発明の効果】以上、説明したところから明らかなよう
に、本発明に係るパチンコ機における打球供給皿の球抜
装置によれば、打球供給皿のパチンコ球を下部球皿に抜
き取る際に打球供給装置内に残留するパチンコ球を同時
に抜き取ることができるようにしたものであるから、従
来のように打球供給装置に残されたパチンコ球を下部貯
留皿に回収するための面倒な操作を不要とすることがで
き、遊技者のサービス向上を図れる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るパチンコ機の正面図である。

【図２】ガラス枠及び前面板を開放した状態を示すパチ
ンコ機の下部部分の斜視図である。

【図３】打球供給皿部分の分解斜視図である。

【図４】打球供給装置の分解斜視図である。

【図５】打球供給装置の作用を説明する断面側面図で、
（イ）は球送り部材が下方に回動した状態を示し、
（ロ）は球送り部材が上方に回動した状態を示すもので
ある。

【図６】打球供給装置の断面正面図である。

【図７】打球供給皿と下部球皿との関連構成を示す要部
の断面側面図である。

【図８】打球供給装置部分の断面平面図で、（イ）は球
抜取口を閉鎖した状態、（ロ）は球抜取口を開放した状
態を示すものである。

【図９】第２実施の形態に係る打球供給皿の分解斜視図
である。

【図１０】第２実施の形態に係る打球供給皿と下部球皿
との関連構成を示す要部の断面側面図である。

【図１１】第２実施の形態に係る打球供給装置部分の断
面平面図で、（イ）は球抜取口及び球抜孔を閉鎖した状
態、（ロ）は球抜取口及び球抜孔を開放した状態を示す
ものである。

【符号の説明】

１ 前面枠 ３ 発射レール ５ 発射位置 ８ 打球供給皿 ９ 下部球皿 １９ 打球供給装置 ２１ 球送り部材 ２３ 球通路 ２７ 球支持部 ２７ａ 傾斜面 ２８ 球受凹部 ３０ 球抜取口 ３２ 球抜通路 ３３ 開閉板 ４７ 球抜孔 ４８ 球抜通路 ５１ 開閉板の水平板部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前面枠の前面側に設けられた打球供給皿
   のパチンコ球を前面枠の裏面側に導いて垂直下方に誘導
   する球通路と、上下方向へ回動自在に軸支され、下方に
   回動した状態のとき球通路の先頭に位置するパチンコ球
   を球支持部の上面で受けて待機させると共に、上方に回
   動することにより球支持部で待機するパチンコ球を球受
   凹部に受け入れ、かつ下方への回動によって球受凹部の
   パチンコ球を発射レールの発射位置に供給する球送り部
   材とからなる打球供給装置を備えたパチンコ機であっ
   て、 前記球通路の側面に球抜取口を開設すると共に、該球抜
   取口と前面枠の前面側に設けられた下部球皿とを連通す
   る球抜通路を設け、 前記球抜取口には、常に付勢されて球抜取口を閉鎖し、
   球抜き操作により球抜通路と直交方向に移動して球抜取
   口を開放する開閉板を設けると共に、前記球送り部材の
   球支持部上面を球抜取口に向けて下り傾斜する傾斜面と
   して形成したことを特徴とするパチンコ機における打球
   供給皿の球抜装置。