JP3935225B2 - パチンコ機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、前面枠の前面側に打球供給皿と下部貯留皿とを設けると共に、前面枠の裏面側に打球供給皿のパチンコ球を1個ずつ発射レールの発射部に供給する打球供給装置を設けてなるパチンコ機に関し、特に打球供給皿の球抜き時に打球供給装置内にパチンコ球が残らないようにすることができるようなパチンコ機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のパチンコ機においては、前面枠の前面側に打球供給皿と下部貯留皿とを設け、打球供給皿のパチンコ球を前面枠の裏面側に設けられた打球供給装置に導いて1個ずつ発射レールの発射部に供給するようにされている。一方、打球供給皿の底部には球抜孔が設けられると共に、該球抜孔にスライド板が配設されており、該スライド板を移動させて球抜孔を開放することにより打球供給皿のパチンコ球を下部貯留皿に抜き取ることができるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記したパチンコ機にあっては、打球供給皿のパチンコ球を底部の球抜孔から直接に下部貯留皿へ抜き出すようにしているため、打球供給装置に導かれたパチンコ球は抜き取られないでそのまゝ残されてしまうという問題点があった。
【0004】
そして、打球供給装置内に残されたパチンコ球を抜き取るためには、例えばその残されたパチンコ球を遊技盤面に打ち込まないように弱い弾発力で発射してファール口から下部貯留皿に戻して回収する等遊技者に面倒な操作を行わせる必要があった。
【0005】
そこで、本発明は、打球供給皿のパチンコ球を下部貯留皿に抜き取る際に打球供給装置内に残されたパチンコ球を同時に下部貯留皿へ回収することができるようなパチンコ機を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のパチンコ機は、前面枠の前面側に打球供給皿と下部貯留皿とを設けると共に、前面枠の裏面側に打球供給皿のパチンコ球を1個ずつ発射レールの発射部に供給する打球供給装置を設けている。打球供給装置は、打球供給皿に連通する球入口と発射レールの発射部に開口する球出口とを有する傾斜通路と該傾斜通路に差渡した横軸に上下に回動自在に軸支される供給制御部材とを備える。
【0007】
前記傾斜通路には下部貯留皿に連通する球抜口を開設し、該球抜口に常に付勢されて球抜口を閉じる位置と打球供給皿の球抜き操作によって球抜口を開放する位置とに移動自在な可動底体を配設している。
【0008】
一方、前記供給制御部材は、自然状態では下方に回動するように重心が設けられると共に、打球杆に連動する連動レバーによって上方に回動されるようになっており、下方に回動されたとき球入口から傾斜通路に流入する先頭のパチンコ球を可動底体上で受け止めて待機させる第1の球止部と、上方に回動されたとき可動底体上から移動するパチンコ球を受け止める第2の球止部とを有し、下方に回動されたとき第2の球止部で受け止めたパチンコ球が傾斜通路の傾斜によって発射レールの発射部に転がるようになっている。
【0009】
このため、打球供給皿のパチンコ球を下部貯留皿に抜き取るには、球抜き操作によって可動底体を付勢に抗して球抜口を開放する位置に移動させると打球供給皿のパチンコ球は打球供給装置の傾斜通路を流下して球抜口から下部貯留皿に排出されることになり、打球供給装置内にパチンコ球を残すことなく打球供給皿のパチンコ球をすべて抜き取ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に従い説明する。図1は本発明に係るパチンコ機の正面図、図2はガラス枠及び前面板を開放して示すパチンコ機の下部部分の斜視図である。図において、1はパチンコ機の前面枠、2は前面枠1の後面に着脱自在に装着される遊技盤であって、該遊技盤2の右下側に発射レール3が装着されている。4は発射レール3の発射部5に先端が臨む打球杆、6は発射レール3の前面を覆う前面板であって、遊技盤2の上方部を覆うガラス扉枠7と共に前面枠1の一側に開閉自在に装着されている。前記前面板6の表面には打球供給皿8が設けられている。また、前面枠1の下部前面には打球供給皿8の余剰球を貯留する下部貯留皿9と操作ハンドル10が設けられている。
【0011】
前記打球供給皿8は図3に示すように本体部11と該本体部11の前面外側を覆うカバー部材12とから構成されている。本体部11はパチンコ球を貯留する皿部13と該皿部13の上縁部分を囲う飾板部14及び皿部13の下方に延出する側板部15とを有する。前記皿部13は底部が一方に緩るやかに下り傾斜しその傾斜下部にパチンコ球が一列に整列される整流部16が形成されており、該整流部16の下流端が位置する前面板6には皿部13のパチンコ球を前面板6の裏側に流出させる上部通孔17が開設されている。
【0012】
一方、前面板6の裏側には打球供給装置18が設けられている。この打球供給装置18は図4に示すようにケース体19と供給制御部材20とにより構成される。ケース体19は本体部19aと側板部19bとに二分割して形成し、そのそれぞれを合体してビス止め21,21することにより一体化される。このケース体19の後側面には前面板6の上部通孔17に合致する球入口22が開設されている。また、ケース体19の内部には球入口22と連通しかつ発射レール3の発射部5に開口する球出口23が形成された傾斜通路24が設けられており、この傾斜通路24に球抜口25と該球抜口25を開閉する可動底体26が設けられている。
【0013】
前記可動底体26は常には図8(a)に示すように球抜口25を閉じて傾斜通路24の一部を構成するもので、ケース体19の後側面であり、かつ球入口22の下方部に形成された横長の開口部27に左右方向へ往復移動自在に支持されている。また、球抜口25は傾斜通路24のパチンコ球を開口部27に向けて流下させるように傾斜状に形成されており、該開口部27が位置する前面板6には球抜口25を通過するパチンコ球を前面板6の表側に流出させる下部通孔28が開設されている。
【0014】
前記供給制御部材20は、傾斜通路24の通路幅とほぼ等しい横幅の立体形とし、その後端部に円弧状曲面とした第1の球止部29を設け、下面に円弧状凹曲面とした第2の球止部30を形成している。また、前端部近くの側面に軸挿通孔31を穿設し、該軸挿通孔31に横軸32を通して傾斜通路24内に上下に回動自在に軸支されている。また、横軸32より後方に位置した側部にはケース体19の外側方へ突出する係合ピン33を突設し、該係合ピン33に重錘を兼ねたローラー34を設けている。これによって、供給制御部材20は自然状態のとき図6(a)に示すように横軸32を中心として下方に回動し、球入口22から傾斜通路24に流入する先頭のパチンコ球を第1の球止部29で受け止めて可動底体26上で待機させるように重心が置かれている。
【0015】
なお、前記係合ピン33は図5に示すように発射レール3の下方であり、かつ遊技盤2の前面側に軸35で回動自在に軸支された連動レバー36の押上部37に当接可能なようになっている。また、連動レバー36は押上部37の一端から下方に垂下するレバー部38を一体に備え、このレバー部38が打球杆4に固着された引掛杆39と係合可能なように位置されている。
【0016】
一方、図9に示すように前記打球供給皿8の側板部15前面にはL字形をなすレバー部材40が軸41により揺動自在に軸支されると共に、操作部材42が軸43により上下方向へ押圧自在に軸支されている。前記レバー部材40は軸41より下方に長孔44が形成されており、該長孔44に可動底体26の前面に突設したガイド片45の突起部46を臨ませてビス47で係止している。また、レバー部材40にはコイルばね48が連結されており、常に可動底体26を球抜口25を閉じる位置に付勢している。
【0017】
前記操作部材42はレバー部材40に接触状に位置して飾板部14に開設した透孔49から上方に突出されており、該操作部材42を押圧してレバー部材40を図9鎖線のように回動させることによつて可動底体26を球抜口25を開放する位置に移動させることができるようになっている(図8(b)参照)。また、側板部15には前面板6の下部通孔28に連通するように球抜通路50が形成されており、該球抜通路50の下流端が位置する前面板6に下部貯留皿9に連通する流出孔51が開設されている。なお、52は可動底体26のガイド片45を臨ませるためのガイド長孔、53は球抜口25の側方に形成された球逃し部である。
【0018】
次に、このように構成したパチンコ機の作用を説明する。打球供給皿8に貯留されるパチンコ球は整流部16によって一列に整列されながら前面板6の上部通孔17から球入口22を経て打球供給装置18の傾斜通路24に流入し、その先頭のパチンコ球Bが供給制御部材20の第1の球止部29で受け止められて可動底体26上で待機させられる(図6(a)及び図8(a)参照)。
【0019】
この状態で打球杆4が図5鎖線のように発射準備位置に回動されると引掛杆39によって連動レバー36のレバー部38が引寄せられて該連動レバー36が軸35を支点として上方へ回動し、これの押上部37が打球供給装置18の供給制御部材20の係合ピン33を上方へ押上げる。このため、供給制御部材20が横軸32を支点として図5鎖線のように上方に回動し、第1の球止部29で受け止められていたパチンコ球Bは傾斜通路24の傾斜に沿って移動し第2の球止部30で受け止められる(図6(b)参照)。
【0020】
そして、この状態から打球杆4が図5鎖線で示す発射準備位置から同図実線の発射動作位置に回動すると連動レバー36も同図実線位置に復帰し、応じて供給制御部材20がこれの自重とパチンコ球Bの重量とで下方に回動する。このため、第2の球止部30で受け止められていたパチンコ球Bは傾斜通路24を流れて球出口23から発射レール3の発射部5にスムーズに転がり出る(図6(c)参照)。同時に後続する傾斜通路24のパチンコ球B1を第1の球止部29で受け止めて可動底体26上で待機させるもので、その後は打球杆4の往復回動ごとに打球供給皿8のパチンコ球が1個ずつ確実に発射レール3の発射部5に供給される。
【0021】
しかして、打球供給皿8内のパチンコ球を下部貯留皿9に抜き取るには操作部材42を図9鎖線のように押圧してレバー部材40をコイルばね48の付勢に抗して回動させる。これによって、可動底体26がレバー部材40の長孔44に係合する突起部46を介して移動し球抜口25を開放する(図7及び図8(b)参照)。このため、供給制御部材20の第1の球止部30で可動底体26上で待機されていたパチンコ球Bが球抜口25に落下することになり、さらに後続する打球供給皿8内のパチンコ球が傾斜通路24を流下して球抜口25から開口部27,前面板6の下部通孔28を経て球抜通路50に流出し流出孔51から下部貯留皿9に排出される。このように操作部材42の押圧による球抜き操作によって打球供給装置18内のパチンコ球及び打球供給皿8内のパチンコ球を全て下部貯留皿9に抜き取ることができる。
【0022】
そして、打球供給皿8内のパチンコ球を下部貯留皿9に抜き取った後、操作部材42の押圧を解除するとコイルばね48の付勢によってレバー部材40が元の状態に復帰し、同時に打球供給装置18の可動底体26も図8(a)に示す元の位置に移動して球抜口25を閉じる。なお、球抜きを途中で停止する場合に、図8(c)鎖線で示すように可動底体26と球抜口25との間でパチンコ球が挟まれるようなことがあっても該パチンコ球は球逃し部53によって前面板6の下部通孔28に押し出されることになるため球噛みが起こらず確実に球抜口25を閉じることができる。
【0023】
【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、本発明にかかるパチンコ機は、打球供給装置内にパチンコ球を残すことなく打球供給皿のパチンコ球を下部貯留皿に全て抜き取ることができるようにしたものであるから、従来のように打球供給装置内に残留するパチンコ球を下部貯留皿に回収するための面倒な操作を不要とすることができ、遊技者のサービスの向上を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパチンコ機の正面図である。
【図2】ガラス枠及び前面板を解放した状態を示すパチンコ機の下部斜視図である。
【図3】打球供給皿部分の分解斜視図である。
【図4】打球供給装置の分解斜視図である。
【図5】打球供給装置部分の断面正面図である。
【図6】(a),(b),(c)は打球供給装置の作用を説明する縦断側面図である。
【図7】打球供給装置の球抜口と下部貯留皿との関連構成を示す要部の縦断側面図である。
【図8】(a),(b),(c)は球抜き状態を示す断面平面図である。
【図9】球抜き操作部分の要部正面図である。
【符号の説明】
1 前面枠
3 発射レール
4 打球杆
5 発射部
8 打球供給皿
9 下部貯留皿
18 打球供給装置
20 供給制御部材
22 球入口
23 球出口
24 傾斜通路
25 球抜口
26 可動底体
29 第1の球止部
30 第2の球止部
Claims (1)
- 前面枠の前面側に打球供給皿と下部貯留皿とを設けると共に、前面枠の裏面側に打球供給皿のパチンコ球を1個ずつ発射レールの発射部に供給する打球供給装置を設けてなるパチンコ機において、
前記打球供給皿には、パチンコ球を貯留する皿部が設けられ、該皿部にパチンコ球を一列に整列する整流部を形成し、
前記打球供給装置は、打球供給皿の整流部に連通する球入口と発射レールの発射部に開口する球出口とを有する傾斜通路と、該傾斜通路に上下に回動自在に軸支される供給制御部材とを備え、
前記傾斜通路に下部貯留皿に連通する球抜口を開設すると共に、該球抜口には常に付勢されて球抜口を閉じる位置と打球供給皿の球抜き操作によって球抜口を開放する位置とに往復移動自在な可動底体を配設して傾斜通路の一部を構成し、
前記供給制御部材は、下方に回動されたとき球入口から傾斜通路に流入する先頭のパチンコ球を可動底体上で受け止めて待機させる第1の球止部と、上方に回動されたとき可動底体上から移動するパチンコ球を受け止めると共に、下方に回動されたときそのパチンコ球を球出口から発射レールの発射部に送り出す第2の球止部とを設けてなることを特徴とするパチンコ機。
Priority Applications (1)
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JP25550495A JP3935225B2 (ja) | 1995-09-06 | 1995-09-06 | パチンコ機 |
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1995
- 1995-09-06 JP JP25550495A patent/JP3935225B2/ja not_active Expired - Fee Related
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