JP3944288B2 - パチンコ機における球受皿の球抜装置 - Google Patents

パチンコ機における球受皿の球抜装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はパチンコ機の前面に取着される球受皿のパチンコ球を球抜口を開閉して球抜きするパチンコ機における球受皿の球抜装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ機における球受皿の球抜装置として例えば実公平4−21572号公報に開示されるものが有る。該装置は図11に示されるように、打球供給皿100の皿部101に球抜口102が形成されており、打球供給皿100の上面開口103に操作部材104が上下方向に回動自在に設けられている。また、打球供給皿100内には横方向へ摺動自在に設けられかつ付勢部材105により常時球抜口102を閉塞する位置に付勢される球抜部材106と前記操作部材104の下面に接触する横向きの腕107を一体に備えかつ下端の係合ピン108を球抜部材106に係合させたL字形のリンク部材109を揺動自在に軸110に支持して構成されている。
そして、操作部材104の押圧により腕107を押し下げてリンク部材109を回動させることにより球抜部材106を球抜口102が開放する位置に摺動させるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記球抜装置にあっては、特に腕107の寸法に対しリンク部材109の垂直高さを長くすることにより、操作部材104の僅かな回動ストロークで球抜部材106の摺動ストロークを増大させるようにして球抜き操作が楽に行なえるようにしようとするものである。しかし、操作部材104を押圧する位置のほぼ真下に腕107が配置されているためリンク部材109の軸110またはリンク部材109自体により操作部材104の動きが制約され、操作部材104を切欠いて変形させたり、操作部材104を大きくしたりするなどスペースを大きくとる問題があった。
【0004】
しかも腕107は操作部材104の押圧によりほぼ真下に移動するにすぎないため操作部材104の回動ストロークが僅かで済むものの始めから大きな押圧力を必要とするので、操作部材104を強く押さねばならず、か弱い女性客などにとっては操作しずらいという問題が有った。
【0005】
そこで、本発明は上記課題を解決すべくなされたもので、その目的とするところは、スペースをとらず操作部材を軽く押圧するのみで球抜操作が楽に行なえるようにしたパチンコ機における球受皿の球抜装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本発明に係るパチンコ機における球受皿の球抜装置は、パチンコ球を貯留する皿部を有する球受皿本体と、該球受皿本体に設けられた操作部材の回動により回動支軸を中心として回動し、球抜口を直接的に又は球抜部材を介して開閉するリンク部材と、該リンク部材を球抜口を閉止する位置に付勢する付勢部材とからなり、前記操作部材はその一側部が軸支されると共に他側部の外側端面に下方へ弧状に突出するカム面が形成され、前記リンク部材には該リンク部材の回動支軸と平行に突出され前記カム面に接する押圧部を設け、該押圧部を前記操作部材のカム面で押圧することによりリンク部材を球抜口が開放される位置に移動させるようにした。
【0007】
そこで、操作部材を押圧するとき、リンク部材に突出形成した押圧部を操作部材下面のカム面で押圧するので、リンク部材に操作部材の動きを制約されず押圧動作がスムーズとなり、その操作が楽に行なえることとなる。
【0008】
また前記カム面は円弧面に形成するのが好ましく、円弧面にすることで球抜きの動作がなめらかになる。
【0009】
なお本発明のパチンコ機における球受皿の球抜装置は、パチンコ機の前面枠の前面に設けられる打球供給皿または打球供給皿の余剰球を貯留する余剰球受皿のいずれにも適用可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るパチンコ機における球受皿の球抜装置の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明が適用されるパチンコ機の正面図、図2はガラス扉枠及び前面板を開放した状態のパチンコ機の下部部分の斜視図である。図において、1はパチンコ機の前面枠、2は該前面枠1の後側に着脱自在に装着される遊技盤であって、該遊技盤2の右下側に発射レール3が装着されている。4は発射レール3の発射位置5に先端が臨む打球杆、6は発射レール3の前面を覆う前面板であって、遊技盤2の前面を覆うガラス扉枠7と共に前面枠1の窓孔8の一側に開閉自在に装着される。前記前面板6の前面に、パチンコ球払出装置(図示せず。)から払い出されたパチンコ球を貯留し、そのパチンコ球を後述する打球供給装置21に供給する打球供給皿9が装着されている。また、前記前面枠1の下部前面には打球供給皿9に充満してオーバーフローするパチンコ球を貯留する余剰球受皿10及び発射位置5から発射されるパチンコ球の弾発力を調節する操作ハンドル11が設けられている。
【0011】
前記打球供給皿9は、図3に示されるように球受皿本体12と該球受皿本体12の前面外側を覆うカバー部材13とから構成されている。球受皿本体12はパチンコ球を貯留する皿部14と、該皿部14の上縁部分を囲う飾板部15及び皿部14の下方に延出する側板部16とを有する。前記皿部14は底部が一方に緩やかに下り傾斜し、その傾斜下部にパチンコ球が一列に整列されて流下する整流部17が形成されている。この整流部17の下流端が位置する前面板6には皿部14のパチンコ球を前面板6の裏側に流出させる球出口18が開設されている。また、前面板6には側板部16に形成された球抜通路19に連通する下部通孔20が開設されている。
【0012】
一方、前面板6の裏面には前記球出口18と対応させて打球供給装置21が装着されている。該打球供給装置21はケース体22と球送り部材23と球抜部材24とからなる。ケース体22は図4に示されるように本体部22aとカバー部22bとの二部材で構成されている。本体部22aには前面板6の球出口18と連通する球入口25が設けられると共に、前記整流部17と連通し、球出口18から流出するパチンコ球を一列に整列させて導く下り傾斜の球通路26が形成されており、該球通路26の終端に球抜口27を介して球送部材23が配置され、球通路26内の最先位置にあるパチンコ球を1個ずつ前記発射レール3の発射位置5に導くようにしている。また、球抜口27の下方には該球抜口27から落下するパチンコ球を受けて下部通孔20に流出させる球抜路28が形成される。また本体部22aの側壁には球通路26の終端部に対応するように一文字状のガイド孔29が開設されている。
【0013】
前記球送部材23は、全体をほぼ円形形状としかつパチンコ球の直径とほぼ等しい厚さの立体形とした球送本体23aと内部に重錘30が設けられると共に球送本体23aから一側へ突出する係合腕23bとを一体に備えており、本体部22aに突設された回動支軸31により回動自在に支持されている。そして、自然状態では球送部材23が重錘30により回動支軸31を中心に下方へ回動している。
【0014】
また、前記球送本体23aには、球通路26の終端下方に位置する外周面に形成されパチンコ球を下方から支持する球止部32と該球止部32で支持したパチンコ球が嵌入し得る半円状の球受凹部33とが設けられており、該球受凹部33の底部33aは嵌入したパチンコ球が発射レール3の発射位置5に対応させてカバー部22bに設けた供給口34側に転がるように傾斜面として形成されている。
【0015】
前記球抜口27は球抜部材24の一方端に突設した球抜板部35により球抜口27を開閉するようにしている。この球抜板部材24は、図3に示すように、摺動板部24aを一体に備えており、該摺動板部24aは打球供給皿9の側板部16に形成された箱状のガイド部36に左右方向へ往復移動自在に支持されている。また前面板6には前記本体部22aのガイド孔29に合致する一条のガイド長孔37が開設され、球抜部材24の球抜板部35を前面板6の前記ガイド長孔37及び本体部22aのガイド孔29から球通路26終端に開設する球抜口27へ臨ませて該球抜口27を開閉自在にする。
【0016】
また、前記球抜部材24には打球供給装置21の球送部材23の球止部32上方に出入り自在な押片部38が一体に設けられている。この押片部38は前面板6に開設されたガイド長孔37及び本体部22aのガイド孔29からケース体22の中に臨ませて、図7(イ)に示すように、球抜部材24が球抜口27を閉じる位置に付勢されているときは打球供給装置21の側方に位置し、球抜部材24が球抜口27を解放する位置に移動すると、図7(ロ)に示すように、球通路26内に突入して球送部材23の球止部32上面に待機するパチンコ球Bを球抜口27へ押し出して球抜路28へ落下させるようになっている。
【0017】
しかして、打球供給皿9の側板部16の前面には、図5及び図8に示すように、リンク部材39が回動支軸40により揺動自在に軸支され、該リンク部材39には回動支軸40と平行に突出するピン状の押圧部41を設け、下方には球抜部材24の前側面に突設した突起42を臨ませる長孔43が穿設されている。また、リンク部材39には付勢部材としてのコイルばね44が連結されており、常に球抜部材24を図5実線のように球抜板部35で球抜口27を閉じる位置に付勢している。なお、リンク部材39の押圧部41の形状はピン型に限られることなくL型の突片等でもよい。
【0018】
操作部材45は一側部が側板部16の前面に軸支46され上下方向に回動自在に設けられており、他側部の操作部45aが飾板部15上面の開口47から上方へ突出している。また、操作部材45の下面に下方へ弧状に突出するカム面48が形成され、該カム面48がリンク部材39の押圧部41に接して操作部材45が保持されている。そして、操作部材45の自由端側を押圧することにより球抜部材24の球抜口27を解放する位置に移動させることができるようになっている。なお、操作部材45のカム面48は弧状として説明するが直線状のテーパー面でもよい。
【0019】
次に、このように構成されるパチンコ機の作用を説明する。打球供給皿9に貯留されるパチンコ球は、整流部17によって一列に整列されながら前面板6の球出口18に入り球入口25を介してケース体22内の球通路26に流入し、図6実線のように最先のパチンコ球Bが球送り部材23の球止部32上に乗り、後続するパチンコ球も球通路26に連続して待機している。
【0020】
一方、この状態で遊技者が操作ハンドル11を操作することにより打球杆4が図6鎖線のように発射準備位置に回動されると、引掛杆49によって連動レバー50のレバー部51が引寄せられ該連動レバー50が軸52を支点として上方へ回動し、その押上部53が球送部材23の係合腕23bを上方へ押し上げる。このため、球送部材23が回動支軸31を支点として図6鎖線のように上方へ回動し、前記最先のパチンコ球Bが球受凹部33に受け入れられる。
【0021】
そして、この状態で打球杆4が図6実線で示す発射動作位置に回動すると、球送部材23は係合腕23bの押し上げ動作から開放され重錘30の自重で下方に回動し、球受凹部33に受け入れられたパチンコ球Bが供給口34から発射レール3の発射位置5に送り出される。同時に後続する球通路26内のパチンコ球B1を球送本体23aの球止部32で受け止めるもので、その後は打球杆4の往復回動ごとに球通路26内の最先に有るパチンコ球Bが1個ずつ発射レール3の発射位置5に供給される。
【0022】
一方、打球供給皿9内のパチンコ球を余剰球受皿10へ抜き取るには、操作部材45の操作部45aを図5鎖線のように押圧して下面のカム面48によってリンク部材39をコイルばね44の付勢に抗して回動させる。これによって、球抜部材24がリンク部材39の長孔43に係合する突起42を介して同図矢印方向に移動し図7(ロ)に示すように球抜口27を開放する。このため、球抜板部35の上面で支持されていたパチンコ球はその支持を失って球抜口27から球抜路28に落下し、前面板6の下部通孔20を経て球抜通路19に流出し、さらに前面板6に開設した流出口54から球抜シュート55を通って余剰球受皿10に排出される。また、打球供給装置21に導かれて球送部材23の球止部32上面に残されているパチンコ球Bは、図7(ロ)に示すように、球抜部材24の押片部38によって球抜口27に押されて落下し、打球供給皿9内のパチンコ球と同じように余剰球受皿10に排出される。
【0023】
そして、打球供給皿9内のパチンコ球を余剰球受皿10に抜き取った後、操作部材45の押圧を解除すると、コイルばね44の付勢によってリンク部材39が元の状態に復帰し、同時に球抜部材24も図7(イ)に示す位置に移動して球抜口27を閉じる。
【0024】
このように球抜きする際、操作部材45を押圧するとき該操作部材45下面のカム面48でリンク部材39に突出形成した押圧部41を楔を打ち込むように少しずつ押圧していくので操作部材45の押圧動作がスムーズでその操作が極めて楽に行なえる。
【0025】
また図9に示すようにリンク部材39と操作部材45の回動支軸40,46位置を変えずにカム面48の設ける場所を変えることで球抜方向を変えることができる。
【0026】
また図10に示すものは他の実施の形態の球抜装置であり、本発明のリンク部材39に突出する押圧部41を押圧するようにした構成によりこの実施の形態のようにリンク部材39と操作部材45と同じ軸56で回動するようにもできより一層スペースをとらず、しかも部品点数を減らしコストダウンを図ることができる。
【0027】
なお、本発明は、球抜口27が前面板6裏側のケース体22内に設けたパチンコ機について説明したが、打球供給皿9の整流部17の底部に設けたパチンコ機についても適用できること勿論である。
【0028】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係るパチンコ機における球抜装置はリンク部材に回動支軸と平行方向に突出形成した押圧部を操作部材の下面のカム面で押圧するようにしたから、リンク部材による操作部材の動きに制約がなくなりスペースをとらず、また押圧動作がスムーズとなり、球抜操作が極めて楽に行なえるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用されるパチンコ機の正面図。
【図2】 ガラス扉枠及び前面板を開放した状態のパチンコ機の下部部分の斜視図。
【図3】 打球供給皿部分の分解斜視図。
【図4】 打球供給装置の分解斜視図。
【図5】 球抜装置部分の正面断面図。
【図6】 打球供給装置の正面断面図。
【図7】 打球供給装置の断面図で、(イ)は球抜口の閉鎖状態を示し、(ロ)は球抜口の開放状態を示す断面図。
【図8】 打球供給皿と余剰球受皿との関連構成を示す側面断面図。
【図9】 他の実施の形態を示す球抜装置部分の正面図。
【図10】 他の実施の形態を示す球抜装置部分の正面図。
【図11】 従来の球抜装置部分の正面断面図。
【符号の説明】
12 球受皿本体
14 皿部
24 球抜部材
27 球抜口
39 リンク部材
40 回動支軸
41 押圧部
44 コイルばね(付勢部材)
45 操作部材
46 回動支軸
48 カム面

Claims (1)

  1. パチンコ球を貯留する皿部を有する球受皿本体と、前記球受皿本体に設けられた操作部材の回動により回動支軸を中心として回動し、球抜口を直接的に又は球抜部材を介して開閉するリンク部材と、前記リンク部材を前記球抜口を閉止する位置に付勢する付勢部材とからなり、
    前記操作部材はその一側部が軸支されると共に他側部の外側端面に下方へ弧状に突出するカム面が形成され、前記リンク部材には該リンク部材の回動支軸と平行に突出され前記カム面に接する押圧部を設け、前記押圧部を前記操作部材のカム面で押圧することにより前記リンク部材を前記球抜口が開放される位置に移動させるようにしたことを特徴とするパチンコ機における球受皿の球抜装置。
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