JP4070830B2 - パチンコ機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、前面枠の前面に打球供給皿と下部貯留皿とを設けると共に、前面枠の裏面側に打球供給皿のパチンコ球を1個ずつ発射レールの発射部に供給する打球供給装置を設けてなるパチンコ機に関し、特に打球供給皿のパチンコ球を下部貯留皿に球抜きする際に打球供給装置内にパチンコ球が残らないようにすることができるようなパチンコ機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のパチンコ機においては、前面枠の前面側に打球供給皿と下部貯留皿とを設け、打球供給皿のパチンコ球を前面枠の裏面側に設けられた打球供給装置に導いて1個ずつ発射レールの発射部に供給するようにされている。一方、打球供給皿の底部には球抜孔が設けられると共に、該球抜孔にスライド板が配設されており、該スライド板を移動させて球抜孔を開放することにより打球供給皿のパチンコ球を下部貯留皿に抜き取ることができるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記したパチンコ機にあっては、打球供給皿のパチンコ球を底部の球抜孔から直接に下部貯留皿へ抜き出すようにしているため、打球供給装置に導かれたパチンコ球は抜き取られないでそのまゝ残されてしまうという問題点があった。そして、打球供給装置内に残されたパチンコ球を抜き取るためには例えばその残されたパチンコ球を遊技盤面に打ち込まないように弱い弾発力で発射して発射レールのファール口から下部貯留皿に戻して回収する等遊技者に面倒な操作を行わせる必要があった。
【0004】
そこで本発明は、打球供給皿のパチンコ球を下部貯留皿に抜き取る際に打球供給装置内に残されたパチンコ球を同時に下部貯留皿へ回収することができるようなパチンコ機を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のパチンコ機は、前面枠の前面側に打球供給皿と下部貯留皿とを設けると共に、前面枠の裏面側に打球供給皿のパチンコ球を整列して導き出す供給通路と該供給通路のパチンコ球を1個ずつ発射レールの発射部に供給する打球供給装置とを設け、前記供給通路の終端部分に球抜口を開設する。そし手、球抜口には常に付勢されて球抜口を閉じる位置と球抜き操作によって球抜口を開放する位置とに往復移動自在な可動底板を設ける。なお、球抜口の下方には通路部を設け、下部貯留皿に接続している球抜通路を通路部に接続させるようにする。
【0006】
一方、前記打球供給装置は、供給通路の最先端部のパチンコ球が流入する流入部と打球杆の発射動作に関連して上下方向に回動するフリッカー部材とを備える。このフリッカー部材は下方に回動されたとき流入部から流入するパチンコ球を上面で受け止めて待機させる球止部と上方に回動されたとき球止部から落下するパチンコ球を受け入れて保持し、かつ下方に回動されたときそのパチンコ球を発射レールの発射部に供給する球受部とを一体に有する。このため、打球供給皿のパチンコ球は供給通路を流下してその最先端部のパチンコ球が流入部からフリッカー部材の球止部上面に流入し、該球止部上面で受け止められて待機する。そして、この状態で打球杆の発射動作に関連してフリッカー部材が上下に回動することによって球止部上面で受け止められるパチンコ球が1個ずつ発射レールの発射部に供給される。
【0007】
また、前記可動底板には、球抜口を開放する位置でフリッカー部材の球止部上面で受け止められて待機するパチンコ球を流入部から球抜口に落下させる押片部を設けている。このため、球抜き操作によって可動底板を付勢に抗して球抜口を開放する位置に移動させると、打球供給皿のパチンコ球は供給通路を流下して球抜口から下方の通路部に落下し、さらに球抜通路を通って下部貯留皿に抜き取られる。また、フリッカー部材の球止部上面で受け止められて待機しているパチンコ球は可動底板の押片部によって流入部から球抜口に押し出されて打球供給皿のパチンコ球と一緒に下部貯留皿に回収されることになる。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に従い説明する。図1は本発明に係るパチンコ機の正面図、図2はガラス枠及び前面枠を開放して示すパチンコ機の下部部分の斜視図である。図において、1はパチンコ機の前面枠、2は前面枠1の後面に着脱自在に装着される遊技盤であって、該遊技盤2の右下側に発射レール3が装着されている。4は発射レール3の発射部5に先端が臨む打球杆、6は発射レール3の前面を覆う前面板であって、遊技盤2の上方部を覆うガラス扉枠7と共に前面枠1の一側に開閉自在に装着されている。前記前面板6の表面には打球供給皿8が設けられている。また、前面枠1の下部前面には打球供給皿8の余剰球を貯留する下部貯留皿9と操作ハンドル10が設けられている。
【0011】
前記打球供給皿8は図3に示すように本体部11と該本体部11の前面外側を覆うカバー部材12とから構成されている。本体部11はパチンコ球を貯留する皿部13と該皿部13の上縁部分を囲う飾板部14及び皿部13の下方に延出する側板部15とを有する。前記皿部13は底部が一方に緩やかに下り傾斜しその傾斜下部にパチンコ球が一列に整列される整流部16が形成されており、該整流部16の下流端が位置する前面板6には皿部13のパチンコ球を前面板6の裏側に流出させる上部通孔17が開設されている。また、前面板6には側板部15に形成された球抜通路18に連通する下部通孔19が開設されている。
【0012】
一方、前面板6の裏側には打球供給装置20が組み込まれた通路構成枠21が配設される。この通路構成枠21は図4に示すように前面板6に開設された上部通孔17に合致する流入口22及び下部通孔19に合致する流出口23が設けられた板状体24aと前面が開口した中空状の箱体24bとに二分割して形成し、そのそれぞれを合体してビス止め25,25することにより一体化される。この通路構成枠21の内部には流入口22と連通状に供給通路26が形成されており、該供給通路26の終端と打球供給装置20との間に球抜口27を設けている。また、供給通路26の下方には球抜口27から落下するパチンコ球を受けて流出口23に流出させる通路部28が形成されている。
【0013】
前記球抜口27には該球抜口27を開閉する可動底板29が設けられている。この可動底板29は打球供給皿8の側板部15に形成された箱状のガイド部30に左右方向へ往復移動自在に支持されており、その前側部分を前面板6に開設されたガイド長孔31a及び板状体24aの長溝32aから通路構成枠21の内部に臨ませて供給通路26の一部を構成している。
【0014】
前記打球供給装置20は図4ないし図6に示すように供給通路26の最先端部のパチンコ球が流入する流入部33と発射レール3の発射部5に対応する開口部34と上下方向に回動するフリッカー部材35とを備える。このフリッカー部材35は両側部に発射レール3と平行な回動支軸36,36が一体に突設されており、該回動支軸36,36を開口部34に形成された軸受凹部37,37に嵌めて上下に回動自在に支持され、かつ自然状態では図6(イ)実線のように下方に回動するように重心が置かれている。また、フリッカー部材35は流入部33から流入する供給通路26の最先端部のパチンコ球を上面で受け止めて待機させる球止部38と、上方に回動されたとき球止部38から落下するパチンコ球を受け入れて待機し、かつ下方に回動されたときそのパチンコ球を開口部34から発射レール3の発射部5に送り出す半円状の球受部39と、回動支軸36,36と平行であり、かつ通路構成枠21の外方へ突出する係合ピン40とを一体に設けて構成される。
【0015】
なお、前記係合ピン40は図5に示すように発射レール3の下方であり、かつ遊技盤2の前面側に軸41で回動自在に軸支された連動バー42の押上部43に当接可能なようになっている。また、連動レバー42は押上部43の一端から下方に垂下するレバー部44を一体に備え、このレバー部44が打球杆4に固着された引掛杆45と係合可能なように位置されている。
【0016】
一方、打球供給皿8の側板部15前面には図3及び図9に示すようにレバー部材46が軸47により揺動自在に軸支されると共に、操作部材48が左右方向へ摺動自在に設けられている。前記レバー部材46は軸47より上方と下方に長孔49及び50が形成されており、該下方の長孔49に可動底板29の前側面に突設した突起51を臨ませている。また、レバー部材46にはコイルばね52が連結されており、常に可動底板29を図9実線のように球抜口27を閉じる位置に付勢している。前記操作部材48は前側面に突設した突起57をレバー部材46の上方の長孔50に臨ませると共に、打球供給皿8の飾板部14に開設した透孔53から上方に突出されており、該操作部材48をスライドさせてレバー部材46を図9鎖線のように回動させることによって可動底板29を球抜口27を開放する位置に移動させることができるようになっている。
【0017】
前記可動底板29には打球供給装置20のフリッカー部材35の球止部38上方に出入自在な押片部54が一体に設けられている。この押片部54は前面板6に開設されたガイド長孔31b及び板状体24aの長溝32bから通路構成枠21の内部に臨まされており図5及び図8(イ)に示すように可動底板29が球抜口27を閉じる位置に付勢されているとき打球供給装置20の側方に位置し、図8(ロ)に示すように可動底板29が球抜口27を開放する位置に移動されると打球供給装置20内に突入してフリッカー部材35の球止部38上面で待機するパチンコ球を流入部33から球抜口27に押し出して落下させるようになっている。
【0018】
次に、このように構成したパチンコ機の作用を説明する。打球供給皿8に貯留されるパチンコ球は整流部16によって一列に整列されながら前面板6の上部通孔17から流入口22を経て通路構成枠21内の供給通路26に流入する。そして、供給通路26の最先端部のパチンコ球Bは流入部33から打球供給装置20に流入しフリッカー部材35の球止部38上面で受けられて待機する(図6(イ),図8(イ)参照)。
【0019】
この状態で打球杆4が図5鎖線のように発射準備位置に回動されると引掛杆45によって連動レバー42のレバー部44が引寄せられて該連動レバー42が軸41を支点として上方へ回動し、これの押上部43がフリッカー部材35の係合ピン40を上方へ押し上げる。このため、フリッカー部材35が回動支軸36,36を支点として図6(ロ)のように上方へ回動し、これによつて球止部38上面で待機していたパチンコ球Bは下方に落下して球受部39に受けられる。そして、打球杆4が図5実線のように発射動作位置に回動するとフリッカー部材35は連動レバー42による係合ピン40の押し上げが解除されて自重とパチンコ球Bの重量で図6(ロ)鎖線のように下方に回動し、球受部39のパチンコ球Bを開口部34から発射レール3の発射部5に送り出す。同時に後続する供給通路26の最先端部のパチンコ球B1を球止部38上面で受け止めて待機させるもので、その後は打球杆4の往復回動ごとに供給通路26の最先端部のパチンコ球が1個ずつ確実に発射レール3の発射部5に供給される。
【0020】
しかして、打球供給皿8内のパチンコ球を下部貯留皿9に抜き取るには操作部材48を図9鎖線のようにスライドしてレバー部材46をコイルばね52の付勢に抗して回動させる。これによって、可動底板29がレバー部材46の長孔50に係合する突起57を介して同図矢印方向に移動し図8(ロ)に示すように球抜口27を開放する。このため、打球供給皿8内のパチンコ球は供給通路26を通過して球抜口27から通路部28、前面板6の下部通孔19を経て球抜通路18に流出し、さらに前面板6に開設した流出孔55から遊技盤前面のシュート56を通って下部貯留皿9に排出される。また、打球供給装置20に導かれてフリッカー部材35の球止部38上面に残こされているパチンコ球Bは図8(ロ)に示すように可動底板29の押片部54によって流入部33から球抜口27に押し出されて通路部28に落下し打球供給皿8内のパチンコ球と同じように下部貯留皿9に排出される。
【0021】
そして、打球供給皿8内のパチンコ球を下部貯留皿9に抜き取った後、操作部材48のスライド操作を解除すると、コイルばね52の付勢によってレバー部材46が元の状態に復帰し、同時に可動底板29も図8(イ)に示す位置に移動して球抜口27を閉じる。なお、球抜きを途中で停止する場合に、可動底板29と打球供給装置20の流入部33との間でパチンコ球が挟まれるようなことがあっても該パチンコ球はフリッカー部材35の球止部38上面に押し出されることになるため球噛みが起こらず確実に球抜口29を閉じることができる。
【0022】
【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、本発明に係るパチンコ機は、打球供給装置内にパチンコ球を残すことなく打球供給皿のパチンコ球を下部貯留皿に全て抜き取ることができるようにしたものであるから、従来のパチンコ機のように打球供給装置内に残留するパチンコ球を下部貯留皿に回収するための面倒な操作を不要とすることができ、遊技者のサービス向上を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパチンコ機の正面図である。
【図2】ガラス枠及び前面板を開放した状態を示すパチンコ機の下部斜視図である。
【図3】打球供給皿部分の分解斜視図である。
【図4】通路構成枠の分解斜視図である。
【図5】通路構成枠部分の断面正面図である。
【図6】(イ),(ロ)は打球供給装置の作用を説明する断面側面図である。
【図7】球抜口と下部貯留皿との関連構成を示す要部の断面側面図である。
【図8】(イ),(ロ)は球抜き作用を説明する断面正面図である。
【図9】球抜き操作部部分の要部正面図である。
【符号の説明】
1 前面枠
3 発射レール
4 打球杆
5 発射部
8 打球供給皿
9 下部貯留皿
20 打球供給装置
26 供給通路
27 球抜口
29 可動底板
33 流入部
35 フリッカー部材
38 球止部
39 球受部
54 押片部
Claims (1)
- 前面枠の前面側に打球供給皿と下部貯留皿とを設けると共に、前面枠の裏面側に打球供給皿のパチンコ球を整列して導き出す供給通路と該供給通路のパチンコ球を1個ずつ発射レールの発射部に供給する打球供給装置とを設け、
前記供給通路の終端部分に球抜口を開設すると共に、該球抜口には常に付勢されて球抜口を閉じる位置と球抜き操作によって球抜口を開放する位置とに往復移動自在な可動底板を配設し、
前記打球供給装置は上下方向に回動するフリッカー部材を備え、該フリッカー部材は下方に回動されたとき前記供給通路から流入するパチンコ球を上面で受け止めて待機させる球止部と上方に回動されたとき球止部から落下するパチンコ球を受け入れて保持し、かつ下方に回動されたときそのパチンコ球を発射レールの発射部に供給する球受部とを一体に設けて構成されており、
前記可動底板には、球抜口を開放する位置でフリッカー部材の球止部上面で待機するパチンコ球を押し出して球抜口に落下させる押片部を設けてなることを特徴とするパチンコ機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28653895A JP4070830B2 (ja) | 1995-10-05 | 1995-10-05 | パチンコ機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28653895A JP4070830B2 (ja) | 1995-10-05 | 1995-10-05 | パチンコ機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0999136A JPH0999136A (ja) | 1997-04-15 |
JP4070830B2 true JP4070830B2 (ja) | 2008-04-02 |
Family
ID=17705714
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28653895A Expired - Lifetime JP4070830B2 (ja) | 1995-10-05 | 1995-10-05 | パチンコ機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP4070830B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5390421B2 (ja) * | 2010-01-19 | 2014-01-15 | 株式会社Mrd | 遊技機の打球供給皿の構造 |
-
1995
- 1995-10-05 JP JP28653895A patent/JP4070830B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0999136A (ja) | 1997-04-15 |
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