JPH10265624A - 防振材用ゴム組成物 - Google Patents

防振材用ゴム組成物

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JPH10265624A
JPH10265624A JP9356256A JP35625697A JPH10265624A JP H10265624 A JPH10265624 A JP H10265624A JP 9356256 A JP9356256 A JP 9356256A JP 35625697 A JP35625697 A JP 35625697A JP H10265624 A JPH10265624 A JP H10265624A
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崎 雅 昭 川
Tetsuo Tojo
條 哲 夫 東
Keiji Okada
田 圭 司 岡
Kenichi Morisono
園 賢 一 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】天然ゴム系防振ゴムと同程度の防振特性と耐久
性を有し、天然ゴム系防振ゴムよりも優れた耐熱性を有
し、かつ耐屈曲性にも優れた防振ゴム用組成物を提供す
ること。 【解決手段】(A)エチレンと芳香族ビニル化合物と非
共役ポリエンと、必要に応じて炭素原子数が3〜20の
α−オレフィンとから得られ、エチレン単位とα−オレ
フィン単位とのモル比(エチレン/α−オレフィン)が
100/0〜40/60の範囲にあり、エチレン単位と
α−オレフィン単位との合計量と、芳香族ビニル化合物
単位とのモル比(エチレン+α−オレフィン/芳香族ビ
ニル化合物)が99.5/0.5〜60/40、135
℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が1.0〜6.
0dl/g、ヨウ素価が5〜35である不飽和性オレフ
ィン系共重合体、(B)充填剤、および(C)加硫剤を
含有してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防振材用ゴム組成
物に関し、さらに詳しくは、自動車のエンジンマウント
インシュレーター、センターベアリングインシュレータ
ー、ラックアンドピニオン式ステアリング装置のインシ
ュレーター等で特に耐熱性が要求される防振材となる防
振材用ゴム組成物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】近年、自動車で使用される各種防
振ゴムは、特に耐熱性と防振特性が非常に厳しくなって
いる。すなわち、近年、自動車は、エンジンルーム内の
放熱スペースの減少、およびエンジンの高出力化が進ん
でいる結果、エンジンルーム内の雰囲気温度が上昇化す
る傾向にあり、各種防振ゴムの熱環境が厳しくなってき
ている。各種防振ゴムとしては、たとえば、エンジンマ
ウントインシュレーター、センターベアリングインシュ
レーター、ラックアンドピニオン式ステアリング装置の
インシュレーター(以下、ラックマウントインシュレー
ターという場合がある)などに使用されるゴムが挙げら
れる。以下、これらのインシュレーターについて、それ
ぞれ説明する。
【0003】まず、エンジンマウントインシュレーター
では、エンジンの大部分の荷重を支持する機能およびエ
ンジンより発生するトルク反力を支持する機能に加え
て、良好な防音、防振特性を満足させることが要求され
る。従来は、エンジンマウントインシュレーターは、適
度な振動減衰性能と優れた耐疲労性(耐久性)を有する
天然ゴムが主成分として用いられており、場合によって
は、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、クロ
ロプレンゴム、ブチルゴムなどが単独で、または多くの
場合、天然ゴムにブレンドして用いられている(以下
「天然ゴム系材料」という)。
【0004】しかしながら、上述したように、エンジン
ルーム内の熱環境が悪化している現在、耐熱性の面で、
天然ゴム系材料は限界にきている。一方、ブタジエンゴ
ム、スチレン・ブタジエンゴムは、単独では、耐久性が
天然ゴムと比較して劣り、しかも耐熱性が十分でないと
いう問題がある。また、クロロプレンゴムは、低温柔軟
性が劣るため、防振ゴム用途には、不適当である。ブチ
ルゴムは、ダンピング性能に優れているものの、動倍率
が極端に高いという根本的な問題があり、また、耐久性
も天然ゴムより劣るという問題がある。従来のエチレン
・プロピレンゴムについては、耐熱性に優れているもの
の、耐久性が天然ゴムと比較して劣るという欠点があ
る。
【0005】また、自動車のセンターベアリングインシ
ュレーターにおいても、上述したエンジンマウントイン
シュレーターの場合と同様に熱環境が悪化しており、従
来のセンターベアリングインシュレーターでは、耐熱性
が満足できなくなってきている。このセンターベアリン
グインシュレーターは、FR車、4WD車のプロペラシ
ャフト中央部に位置し、プロペラシャフトとセンターベ
アリングとの締結部に使用され、プロペラシャフトから
の振動がセンターベアリングを介してシャシーに直接伝
達されるのを防止するとともに、プロペラシャフトの挙
動を規制し支持する役割を担っている。従来、センター
ベアリングインシュレーターは、高強度と低ヘタリ性が
要求されるところから、天然ゴム系材料が使用されてき
た。従来のセンターベアリングインシュレーターは、天
然ゴム系材料であるため、100℃を超える熱環境では
熱老化が激しく実用に耐えない。また、天然ゴム系材料
の耐熱性を向上させる方法として、加硫剤であるイオウ
の添加量を減らして加硫を行なう半有効加硫ないし有効
加硫といわれる方法がある。しかしながら、このような
方法は、天然ゴム系材料の耐熱性は向上するが、その向
上効果は10℃程度であり、しかも、耐久性が悪化する
という欠点があり、要求品質を満足させるには至らなか
った。また、天然ゴム系材料よりも優れた耐熱性を有す
る原料ゴムとして、クロロプレンゴム、エチレン・プロ
ピレンゴム、ブチルゴム等が従来より知られているが、
これらのゴムは、上述したような問題ないし欠点があ
る。さらに、自動車のラックマウントインシュレーター
においても、上述したエンジンマウントインシュレータ
ー、センターベアリングインシュレーターの場合と同様
に熱環境が悪化しており、従来のラックマウントインシ
ュレーターでは、耐熱性が充分ではなくなってきてい
る。
【0006】ラックマウントインシュレーターは、ステ
アリングとラックとの締結部に使用され、タイヤからの
振動がラックを介してステアリングに直接伝達されるの
を防止するとともに、ステアリングの感度に良好な影響
を与える役割を担っている。したがって、ラックマウン
トインシュレーターは、適度な振動減衰性能と優れた耐
疲労性(耐久性)が要求されるが、従来は、これらの要
求を満たすラックマウントインシュレーター用の材料と
して、天然ゴム系材料が使用されている。しかしなが
ら、上述したように、エンジンルーム内の熱環境の悪化
により、耐熱性の面で、天然ゴム系材料は限界にきてい
る。一方、耐熱性に優れるEPDMでは、耐久性が天然
ゴム系材料と比較して劣るという欠点がある。
【0007】本願発明者らは、特開平6−1893号公
報において、天然ゴム系防振ゴムと同程度の防振特性と
耐久性を有するとともに、天然ゴム系材料よりも優れた
耐熱性を有する耐熱防振ゴム用ゴム組成物として、次の
ようなゴム組成物を提案した。
【0008】すなわちこの耐熱防振用ゴム用ゴム組成物
は、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体
ゴム(A)、イオウ(B)およびカーボンブラック
(C)を主成分とするゴム組成物であって、エチレン・
α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム(A)は、
(i)エチレンと炭素原子数3〜20のα- オレフィン
と非共役ジエンとからなり、(ii)エチレンとα−オレ
フィンとのモル比が65/35〜73/27であり、
(iii)135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]
が3.7〜4.2dl/gであり、(iv)パラフィン系
オイルを50phr油展した状態での230℃における
メルトフローインデックスが0.2〜0.5g/10分
であり、(v)ヨウ素価が10〜25であり、(vi)非
共役ジエンが5-エチリデン-2-ノルボルネン(ENB)
であり、かつ、この組成物は、加硫後の動的粘弾性試験
で求められる損失正接(tanδ)が0.03〜0.1
5である。
【0009】このゴム組成物は、防振特性と耐疲労性に
優れているが、このゴム組成物よりも、さらに優れた防
振特性と耐疲労性を有する防振材用ゴム組成物が望まれ
ていた。
【0010】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、天然ゴム系防
振ゴムと同程度の防振特性と耐久性を有するとともに、
天然ゴム系防振ゴムよりも優れた耐熱性を有し、また耐
屈曲性にも優れた防振材が得られる防振材用ゴム組成物
を提供することを目的としている。
【0011】
【発明の概要】本発明に係る防振材用ゴム組成物は、
(A)(i)エチレンと、(ii)下記式(I)で表され
る芳香族ビニル化合物と、(iii)非共役ポリエンと、
必要に応じて(iv)炭素原子数が3〜20のα−オレフ
ィンとから得られ、エチレン(i)から導かれる構成単
位と炭素原子数が3〜20のα−オレフィン(iv)から
導かれる構成単位とのモル比(エチレン/α−オレフィ
ン)が100/0〜40/60の範囲にあり、エチレン
(i)から導かれる構成単位と炭素原子数が3〜20の
α−オレフィン(iv)から導かれる構成単位との合計量
と、芳香族ビニル化合物(ii)から導かれる構成単位と
のモル比(エチレン+α−オレフィン/芳香族ビニル化
合物)が99.5/0.5〜60/40の範囲にあり、
135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が1.0
〜6.0dl/gの範囲にあり、ヨウ素価が5〜35の
範囲にある不飽和性オレフィン系共重合体、(B)充填
剤、および(C)加硫剤を含有してなることを特徴とし
ている。
【0012】
【化10】
【0013】(式中、R1 、R2 およびR3 は、互いに
同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原子
数が1〜8のアルキル基を示し、nは0〜5の整数であ
る。)本発明では、前記(iii)非共役ポリエンとし
て、下記一般式(II-a)で表され、かつ該非共役ポリエ
ンから導かれる構成単位が下記一般式(II-b)で表され
る化合物および、下記一般式(III-a)で表され、かつ
該非共役ポリエンから導かれる構成単位が下記一般式
(III-b)で表される化合物から選ばれる少なくとも1
種の非共役トリエンまたはテトラエンを挙げることがで
きる。
【0014】
【化11】
【0015】(式中、pおよびqは、互いに同一でも異
なっていてもよく、0または1であり(但し、pとqは
同時に0ではない)、fは0〜5の整数であり(但し、
pとqが共に1の場合は0ではない)、gは1〜6の整
数であり、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 および
7 は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子
または炭素原子数が1〜5のアルキル基を示し、R8
炭素原子数が1〜5のアルキル基を示し、R9 は水素原
子、炭素原子数が1〜5のアルキル基または−(C
2n−CR10=CR1112で表される基(ここで、n
は1〜5の整数であり、R10およびR11は、互いに同一
でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原子数が
1〜5のアルキル基を示し、R12は炭素原子数が1〜5
のアルキル基を示す)を示す(但し、pとqが共に1の
場合、R9 は水素原子または炭素原子数が1〜5のアル
キル基である)。)
【0016】
【化12】
【0017】(式中、p、q、f、g、R1 〜R9 は、
前記一般式(II-a)の場合と同じ意味である。)
【0018】
【化13】
【0019】(式中、p、q、f、g、R1 〜R9 は、
前記一般式(II-a)の場合と同じ意味である。)
【0020】
【化14】
【0021】(式中、p、q、f、g、R1 〜R9 は、
前記一般式(II-a)の場合と同じ意味である。) 前記一般式(II-a)で表される非共役トリエンまたはテ
トラエンは、下記一般式(IV-a)で表され、かつ該非共
役トリエンまたはテトラエンから導かれる構成単位が下
記一般式(IV-b)で表される化合物であることが好まし
く、前記一般式(III-a)で表される非共役トリエンま
たはテトラエンは、下記一般式(V-a)で表され、かつ
該非共役トリエンまたはテトラエンから導かれる構成単
位が下記一般式(V-b)で表される化合物であることが
好ましい。
【0022】
【化15】
【0023】(式中、fは0〜5の整数であり、gは1
〜6の整数であり、R1 ,R2 ,R5,R6 およびR
7 は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子ま
たは炭素原子数が1〜5のアルキル基を示し、R8 は炭
素原子数が1〜5のアルキル基を示し、R9 は水素原
子、炭素原子数が1〜5のアルキル基または−(C
2n−CR10=CR1112で表される基(ここで、n
は1〜5の整数であり、R10およびR11は、互いに同一
でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原子数が
1〜5のアルキル基を示し、R12は炭素原子数が1〜5
のアルキル基を示す)を示す。)
【0024】
【化16】
【0025】(式中、f、g、R1 、R2 、R5 〜R9
は、前記一般式(IV-a)の場合と同じ意味である。)
【0026】
【化17】
【0027】(式中、f、g、R1 、R2 、R5 〜R9
は、前記一般式(IV-a)の場合と同じ意味である。)
【0028】
【化18】
【0029】(式中、f、g、R1 、R2 、R5 〜R9
は、前記一般式(IV-a)の場合と同じ意味である。) 本発明では、前記(iii)非共役ポリエンが、前記一般
式(II-a)で表され、かつ該非共役ポリエンから導かれ
る構成単位が前記一般式(II-b)で表される化合物から
選ばれる少なくとも1種の非共役トリエンまたはテトラ
エンであることが好ましく、特に前記一般式(IV-a)で
表され、かつ該非共役ポリエンから導かれる構成単位が
前記一般式(IV-b)で表される化合物から選ばれる少な
くとも1種の非共役トリエンまたはテトラエンであるこ
とが好ましい。
【0030】本発明の防振材用ゴム組成物は、所望の形
状に成形した後、加硫を行なうことにより防振材が得ら
れる。
【0031】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る防振材用ゴム
組成物について具体的に説明する。本発明に係る防振材
用ゴム組成物は、(A)特定の不飽和性オレフィン系共
重合体、(B)充填剤および(C)加硫剤を含有してい
る。まず、本発明に係る防振材用ゴム組成物に用いられ
る各成分について説明する。
【0032】(A)不飽和性オレフィン系共重合体 (A)不飽和性オレフィン系共重合体は、(i)エチレ
ンと(ii)下記式(I)で表される芳香族ビニル化合物
と(iii)非共役ポリエンとのランダム共重合体、また
は(i)エチレンと(ii)下記式(I)で表される芳香
族ビニル化合物と(iii)非共役ポリエンと(iv)炭素
原子数が3〜20のα−オレフィンとのランダム共重合
体である。
【0033】(ii)芳香族ビニル化合物として具体的に
は、下記一般式(I)で表される化合物が用いられる。
【0034】
【化19】
【0035】式中、R1 、R2 およびR3 は、互いに同
一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原子数
1〜8アルキル基を示し、好ましくは水素原子または炭
素原子数1〜3のアルキル基である。
【0036】nは0〜5、好ましくは0〜3の整数であ
る。上記のような芳香族ビニル化合物としては、たとえ
ば、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、エ
チルスチレンなどのモノまたはポリアルキルスチレン、
メトキシスチレン、エトキシスチレン、ビニル安息香
酸、ビニル安息香酸メチル、ビニルベンジルアセテー
ト、ヒドロキシスチレン、クロロスチレン、ジビニルベ
ンゼンなどの官能基含有スチレン誘導体、アリルベンゼ
ン、4-フェニルブテン-1、3-フェニルブテン-1、4-(4-
メチルフェニル)ブテン-1、4-(3-メチルフェニル)ブ
テン-1、4-(2-メチルフェニル)ブテン-1、4-(4-エチ
ルフェニル)ブテン-1、4-(4-ブチルフェニル)ブテン
-1、5-フェニルペンテン-1、4-フェニルペンテン-1、3-
フェニルペンテン-1、5-(4-メチルフェニル)ペンテン
-1、4-(2-メチルフェニル)ペンテン-1、3-(4-メチル
フェニル)ペンテン-1、6-フェニルヘキセン-1、5-フェ
ニルヘキセン-1、4-フェニルヘキセン-1、3-フェニルヘ
キセン-1、6-(4-メチルフェニル)ヘキセン-1、5-(2-
メチルフェニル)ヘキセン-1、4-(4-メチルフェニル)
ヘキセン-1、3-(2-メチルフェニル)ヘキセン-1、7-フ
ェニルヘプテン-1、6-フェニルヘプテン-1、5-フェニル
ヘプテン-1、4-フェニルヘプテン-1、8-フェニルオクテ
ン-1、7-フェニルオクテン-1、6-フェニルオクテン-1、
5-フェニルオクテン-1、4-フェニルオクテン-1、3-フェ
ニルオクテン-1、10-フェニルデセン-1などのフェニル
置換アルケンが挙げられる。
【0037】これらの芳香族ビニル化合物のうち、スチ
レン、アリルベンゼン、4-フェニルブテン-1が好まし
く、特に、スチレンが好ましく用いられる。芳香族ビニ
ル化合物は、1種単独でまたは2種以上組合わせて用い
ることができる。
【0038】(iii)非共役ポリエンとしては、ジシク
ロペンタジエン、1,4-ヘキサジエン、シクロオクタジエ
ン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン、
ビニルノルボルネン、7-メチル-1,6-オクタジエンなど
のジエン化合物、1分子中に1個のビニル基を有する非
共役トリエンまたはテトラエン、および、1分子中に1
個の5-ノルボルネン-2-イル基を有する非共役トリエン
またはテトラエンがあげられる。この非共役トリエンま
たはテトラエン1分子当たりの総炭素原子数(2種以上
の非共役トリエンまたはテトラエンを含む場合にはその
平均炭素原子数で示す)は、通常特に限定されないが、
好ましくは9〜30個、より好ましくは10〜25個、
特に好ましくは10〜22個であることが望ましい。炭
素原子数がこのような範囲にある非共役トリエンまたは
テトラエンは、精製などの取扱いが容易であるので有利
である。ここで「トリエン」とは、1分子中に炭素−炭
素二重結合(C=C)を3個有する炭化水素化合物を意
味し、また「テトラエン」とは1分子中に炭素−炭素二
重結合を4個有する炭化水素化合物を意味する。なお、
この炭素−炭素二重結合には、ビニル基の炭素−炭素二
重結合および5-ノルボルネン-2-イル基の炭素−炭素二
重結合が含まれる。
【0039】非共役トリエンまたはテトラエンには、ビ
ニル基または5-ノルボルネン-2-イル基を含めて3個
(トリエンの場合)または4個(テトラエンの場合)の
炭素−炭素二重結合(C=C)が含まれているが、この
非共役トリエンまたはテトラエン1分子中に含まれる全
ての炭素−炭素二重結合に隣接した炭素原子に直接結合
している水素原子の総数は、通常特に限定されないが、
好ましくは9〜33個、より好ましくは12〜33個、
特に好ましくは14〜33個であることが望ましい。水
素原子の総数がこのような範囲にあると、架橋反応速度
の速い共重合体が得られるので好ましい。なお、この水
素原子数は、用いられる非共役トリエンまたはテトラエ
ンが2種以上の混合物である場合にはこれらの水素原子
数の平均で示す。
【0040】本発明では、非共役トリエンまたはテトラ
エンのなかでは、ビニル基または5-ノルボルネン-2-イ
ル基がメチレン基(−CH2 −)に結合している非共役
トリエンまたはテトラエンが好ましい。
【0041】このような非共役トリエンまたはテトラエ
ンのなかでも、下記一般式(II-a)または下記一般式
(III-a)で表される化合物が好ましい。
【0042】
【化20】
【0043】式中、pおよびqは、互いに同一でも異な
っていてもよく、0または1である(但しpとqは同時
に0ではない)。 fは0〜5の整数であり、好ましくは0〜2の整数であ
る(但しpとqが共に1の場合は0ではない)。
【0044】gは1〜6の整数であり、好ましくは1〜
3の整数である。R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6
およびR7 は、互いに同一でも異なっていてもよく、水
素原子または炭素原子数が1〜5のアルキル基を示し、
好ましくは水素原子または炭素原子数が1〜3のアルキ
ル基、より好ましくはR1 ,R2,R3 ,R4 ,R5
よびR6 が水素原子でありR7 が水素原子または炭素原
子数が1〜3のアルキル基である。
【0045】R8 は、水素原子または炭素原子数が1〜
5のアルキル基を示し、好ましくは水素原子または炭素
原子数が1〜3のアルキル基、より好ましくは炭素原子
数が1〜3のアルキル基である。
【0046】R9 は水素原子、炭素原子数が1〜5のア
ルキル基または−(CH2n−CR10=CR1112で表
される基(ここで、nは1〜5の整数であり、R10およ
びR11は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原
子または炭素原子数が1〜5のアルキル基を示し、R12
は炭素原子数が1〜5のアルキル基を示す)を示し、好
ましくは水素原子、炭素原子数が1〜3のアルキル基ま
たは−(CH2n−CR10=CR1112で表される基
(ここで、nは1〜3の整数であり、R10およびR
11は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子ま
たは炭素原子数が1〜3のアルキル基を示し、R12は炭
素原子数が1〜3のアルキル基を示す)である。但し、
pとqが共に1の場合、R9 は水素原子または炭素原子
数が1〜5のアルキル基である。
【0047】
【化21】
【0048】(式中、p、q、f、g、R1 〜R9 は、
前記一般式(II-a)の場合と同じ意味である。) (iii)非共役ポリエンが、前記一般式(II-a)または
(III-a)で表される非共役トリエンまたはテトラエンで
あると、防振材用ゴム組成物は加硫速度が速く、得られ
る防振材は強度特性に優れる。
【0049】このような前記一般式(II-a)で表される
非共役トリエンまたはテトラエンとして具体的には、以
下のような化合物が挙げられる。
【0050】
【化22】
【0051】また、前記一般式(III-a)で表される非
共役トリエンまたはテトラエンとして具体的には、前記
一般式(II-a)で表される非共役トリエンまたはテトラ
エンとして例示した化合物のビニル基を5-ノルボルネン
-2-イル基に置き換えた化合物が挙げられる。
【0052】前記一般式(II-a)で表される非共役トリ
エンまたはテトラエンの中では、下記一般式(IV-a)で
表される非共役トリエンまたはテトラエンが好ましい。
この非共役トリエンまたはテトラエンは、前記一般式
(II-a)で表される非共役トリエンまたはテトラエンに
おいて、pが1であり、qが0の化合物である。
【0053】また、前記一般式(III-a)で表される非
共役トリエンまたはテトラエンの中では、下記一般式
(V-a)で表される非共役トリエンまたはテトラエンが
好ましい。この非共役トリエンまたはテトラエンは、前
記一般式(III-a)で表される非共役トリエンまたはテ
トラエンにおいて、pが1であり、qが0の化合物であ
る。
【0054】
【化23】
【0055】式中、fは、0〜5の整数であり、好まし
くは0〜2の整数である。gは、1〜6の整数であり、
好ましくは1〜3の整数である。R1 ,R2 ,R5 ,R
6 およびR7 は、互いに同一でも異なっていてもよく、
前記一般式(II-a)と同じであり、好ましくは水素原子
または炭素原子数が1〜3のアルキル基、より好ましく
はR1 ,R2 ,R5 およびR6 が水素原子でありR7
水素原子または炭素原子数が1〜3のアルキル基であ
る。
【0056】R8 は、前記一般式(II-a)と同じであ
り、好ましくは水素原子または炭素原子数が1〜3のア
ルキル基、より好ましくは炭素原子数が1〜3のアルキ
ル基である。
【0057】R9 は、前記一般式(II-a)と同じであ
り、好ましくは水素原子または炭素原子数が1〜3のア
ルキル基である。
【0058】
【化24】
【0059】(式中、f、g、R1 、R2 、R5 〜R9
は、前記一般式(IV-a)の場合と同じ意味である。) (iii)非共役ポリエンが、前記一般式(IV-a)または
(V-a) で表される非共役トリエンまたはテトラエンで
あると、防振材用ゴム組成物は加硫速度が速く、得られ
る防振材は強度特性に優れる。
【0060】このような前記一般式(IV-a)で表される
非共役トリエンまたはテトラエンとして具体的には、以
下のような化合物が挙げられる。
【0061】
【化25】
【0062】
【化26】
【0063】
【化27】
【0064】
【化28】
【0065】前記一般式(V-a)で表される非共役トリ
エンまたはテトラエンとして具体的には、前記一般式
(IV-a)で表される非共役トリエンまたはテトラエンと
して例示した化合物のビニル基を5-ノルボルネン-2-イ
ル基に置き換えた化合物が挙げられる。
【0066】本発明では、(iii)非共役ポリエンは、
前記一般式(II-a)で表される化合物であることがさら
に好ましく、前記一般式(IV-a)で表される化合物であ
ることが特に好ましい。
【0067】(iii)非共役ポリエンが、前記一般式(I
I-a)で表される非共役トリエンまたはテトラエンであ
ると、防振材用ゴム組成物は加硫速度が速く、得られる
防振材は強度特性に優れる。
【0068】(iii)非共役ポリエンが、前記一般式 (I
V-a) で表される非共役トリエンまたはテトラエンであ
ると、防振材用ゴム組成物から得られる防振材は耐寒
性、低温特性、加硫強度に特に優れる。
【0069】前記非共役トリエンまたはテトラエンは、
トランス体およびシス体の混合物であってもよく、トラ
ンス体単独またはシス体単独であってもよい。これらの
(iii)非共役ポリエンは、1種単独でまたは2種以上
組合わせて用いることができる。
【0070】前記一般式(II-a)または(III-a)で表
される非共役トリエンまたはテトラエンは、たとえば、
EP0691354A1公報、WO96/20150公
報に記載されているような従来公知の方法によって調製
することができる。
【0071】(iv)炭素原子数が3〜20のα−オレフ
ィンとして具体的には、プロピレン、1-ブテン、1-ペン
テン、1-ヘキセン、3-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ペ
ンテン、3-エチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、
4-メチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ヘキセン、4,4-
ジメチル-1-ペンテン、4-エチル-1-ヘキセン、3-エチル
-1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-
テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エ
イコセンなどが挙げられ、これらのなかでは炭素原子数
が4以上のα−オレフィンが好ましく、特に1-ブテン、
1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセンが好ましい。これら
のα−オレフィンは、1種単独でまたは2種以上組合わ
せて用いることができる。
【0072】(A)不飽和性オレフィン系共重合体は、
エチレン(i)から導かれる構成単位と、芳香族ビニル
化合物(ii)から導かれる構成単位と、非共役ポリエン
(iii)から導かれる構成単位がそれぞれランダムに配
列して結合し、(iii)非共役ポリエンに起因する分岐
構造を有するとともに、主鎖は、実質的に線状構造とな
っている共重合体、またはエチレン(i)から導かれる
構成単位と、芳香族ビニル化合物(ii)から導かれる構
成単位と、非共役ポリエン(iii)から導かれる構成単
位と、炭素原子数が3〜20のα−オレフィン(iv)か
ら導かれる構成単位がそれぞれランダムに配列して結合
し、(iii)非共役ポリエンに起因する分岐構造を有す
るとともに、主鎖は、実質的に線状構造となっている共
重合体である。この共重合体が実質的に線状構造を有し
ており実質的にゲル状架橋重合体を含有しないことは、
該共重合体が有機溶媒に溶解し、不溶分を実質的に含ま
ないことにより確認することができる。たとえば極限粘
度[η]を測定する際に、該共重合体が135℃、デカ
リンに完全に溶解することにより確認することができ
る。
【0073】(A)不飽和性オレフィン系共重合体は、
エチレン(i)から導かれる構成単位と、炭素原子数が
3〜20のα−オレフィン(iv)から導かれる構成単位
とのモル比(エチレン/α−オレフィン)が100/0
〜40/60、好ましくは95/5〜55/45、より
好ましくは90/10〜60/40、さらに好ましくは
80/20〜60/40の範囲にあり、エチレン(i)
から導かれる構成単位と炭素原子数が3〜20のα−オ
レフィン(iv)から導かれる構成単位との合計量と、芳
香族ビニル化合物(ii)から導かれる構成単位とのモル
比(エチレン+α−オレフィン/芳香族ビニル化合物)
が99.5/0.5〜60/40、好ましくは99/1
〜70/30、好ましくは98/2〜80/20の範囲
にあることが望ましい。
【0074】エチレン(i)から導かれる構成単位と、
炭素原子数が3〜20のα−オレフィン(iv)から導か
れる構成単位とのモル比(エチレン/α−オレフィン)
が95/5〜55/45の範囲内にあると、本発明の防
振材用ゴム組成物から得られる防振材は、低温特性に優
れる。また、芳香族ビニル化合物(ii)から導かれる構
成単位の割合が前記範囲より少ないと本発明の防振材用
ゴム組成物から得られる防振材は、耐傷つき性、耐屈曲
性、防振性が劣ることがあり、芳香族ビニル化合物(i
i)から導かれる構成単位の割合が前記範囲より多い
と、強度特性、低温特性などが劣ることがある。
【0075】(A)不飽和性オレフィン系共重合体にお
いて、非共役ポリエン(iii)から導かれる構成単位の
含有割合は、通常0.01〜30モル%、好ましくは
0.05〜25モル%、より好ましくは0.1〜20モ
ル%の範囲内にあることが望ましい。
【0076】また、(A)不飽和性オレフィン系共重合
体のヨウ素価は、通常5〜35、好ましくは10〜3
0、より好ましくは15〜25の範囲内にあることが望
ましい。(A)不飽和性オレフィン系共重合体のヨウ素
価が前記範囲内にあると、防振材用ゴム組成物は、加硫
速度が速く、得られる防振材は防振特性、耐熱老化性に
優れる。
【0077】(A)不飽和性オレフィン系共重合体は、
135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が、通常
1.0〜6.0dl/g、好ましくは2.0〜5.5d
l/g、より好ましくは3.0〜5.0dl/gの範囲
にあることが望ましい。(A)不飽和性オレフィン系共
重合体の極限粘度[η]が前記範囲内にあると、(B)
充填材等との混練性に優れる。
【0078】本発明では(A)不飽和性オレフィン系共
重合体は、各構成単位のモル比、極限粘度[η]および
ヨウ素価のうち、少なくとも1つが前記範囲内にあるこ
とが好ましく、2つ以上が前記範囲内にあることがより
好ましく、特に各構成単位のモル比、極限粘度[η]お
よびヨウ素価のすべてが前記範囲内にあることが好まし
い。
【0079】このような(A)不飽和性オレフィン系共
重合体において(iii)非共役ポリエンが前記一般式(I
I-a)で表される場合には、不飽和性オレフィン系共重
合体(A)中においては該非共役トリエンまたはテトラ
エンから導かれる構成単位は、下記一般式(II-b)で表
される構造を有している。
【0080】
【化29】
【0081】(式中、p、q、f、g、R1 〜R9 は、
前記一般式(II-a)の場合と同じ意味である。) また、(iii)非共役ポリエンが前記一般式(III-a)で
表される場合には、不飽和性オレフィン系共重合体
(A)中においては該非共役トリエンまたはテトラエン
から導かれる構成単位は、下記一般式(III-b)で表さ
れる構造を有している。
【0082】
【化30】
【0083】(式中、p、q、f、g、R1 〜R9 は、
前記一般式(II-a)の場合と同じ意味である。) さらに、(iii)非共役ポリエンが前記一般式(IV-a)
で表される場合には、不飽和性オレフィン系共重合体
(A)中においては該非共役トリエンまたはテトラエン
から導かれる構成単位は、下記一般式(IV-b)で表され
る構造を有している。
【0084】
【化31】
【0085】(式中、f、g、R1 、R2 、R5 〜R9
は前記一般式(IV-a)の場合と同じ意味である。) また、(iii)非共役ポリエンが前記一般式(V-a)で
表される場合には、不飽和性オレフィン系共重合体
(A)中においては該非共役トリエンまたはテトラエン
から導かれる構成単位は、下記一般式(V-b)で表され
る構造を有している。
【0086】
【化32】
【0087】(式中、f、g、R1 、R2 、R5 〜R9
は前記一般式(IV-a)の場合と同じ意味である。) なお(iii)非共役ポリエンから導かれる構成単位が、
不飽和性オレフィン系共重合体(A)において前記各構
造を有していることは、共重合体の13C−NMRスペク
トルを測定することによって確認することができる。
【0088】不飽和性オレフィン系共重合体(A)の製
上記のような不飽和性オレフィン系共重合体(A)は、
(i)エチレンと、(ii)芳香族ビニル化合物と、(ii
i)非共役ポリエンと、必要に応じて(iv)炭素原子数
が3〜20のα−オレフィンとをオレフィン重合用触媒
の存在下に共重合させて得られる。
【0089】このようなオレフィン重合用触媒として
は、(a)バナジウム、ジルコニウム、チタニウムなど
の遷移金属の化合物と、(b)有機アルミニウム化合物
(有機アルミニウムオキシ化合物)および/またはイオ
ン化イオン性化合物とからなる触媒などが使用できる。
具体的には、固体状チタン触媒成分と有機アルミニウ
ム化合物とからなるチタン系触媒、可溶性バナジウム
化合物と有機アルミニウム化合物とからなるバナジウム
系触媒、周期律表第4族から選ばれる遷移金属のメタ
ロセン化合物と、有機アルミニウムオキシ化合物および
/またはイオン化イオン性化合物とからなるメタロセン
系触媒などが挙げられ、これらのうちでは特にメタロセ
ン系触媒が好ましい。
【0090】メタロセン系触媒を形成する周期律表第4
族から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物は、具体的
には、次式(VI)で表される。 M1 1 x … (VI) 式中、Mは周期律表第4族から選ばれる遷移金属であ
り、具体的にはジルコニウム、チタンまたはハフニウム
である。xは遷移金属Mの原子価を示し、遷移金属に配
位する配位子Lの個数を示す。
【0091】Lは遷移金属に配位する配位子であり、こ
れらのうち少なくとも1個の配位子Lは、シクロペンタ
ジエニル基、インデニル基、4,5,6,7-テトラヒドロイン
デニル基、フルオレニル基などのシクロペンタジエニル
骨格を有する配位子であり、このシクロペンタジエニル
骨格を有する配位子は、アルキル基、シクロアルキル
基、トリアルキルシリル基、ハロゲン原子などの置換基
を有していてもよい。
【0092】該メタロセン化合物が配位子Lとしてシク
ロペンタジエニル骨格を有する基を2個以上有する場合
には、そのうち2個のシクロペンタジエニル骨格を有す
る基同士は、アルキレン基、置換アルキレン基、シリレ
ン基、置換シリレン基などの結合基を介して結合されて
いてもよい。
【0093】シクロペンタジエニル骨格を有する配位子
以外のLとしては、炭素原子数が1〜12の炭化水素
基、アルコキシ基、アリーロキシ基、スルホン酸含有基
(−SO3a 、但し、Ra はアルキル基、ハロゲン原
子で置換されたアルキル基、アリール基、ハロゲン原子
で置換されたアリール基またはアルキル基で置換された
アリール基である。)、ハロゲン原子、水素原子などが
挙げられる。
【0094】以下に、Mがジルコニウムであり、かつシ
クロペンタジエニル骨格を有する配位子を2個含むメタ
ロセン化合物を例示する。ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムモノクロリドモノハイドライド、ビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビ
ス(1-メチル-3-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムビス(トリフルオロメタンスルホナト)、ビス
(1,3-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリド、エチレン-ビス(インデニル)ジメチルジル
コニウム、エチレン-ビス(インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル
-フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニル
シリレン-ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、メチルフェニルシリレン-ビス(インデニル)ジル
コニウムジクロリド、rac-エチレン-ビス(2-メチル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス(2-メチル-1-インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(4,7-ジメチル-1
-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリレン-ビス(2,4,7-トリメチル-1-インデニル)ジル
コニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2,4,
6-トリメチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(4-フェニル-1-インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン
-ビス(2-メチル-4-フェニル-1-インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチ
ル-4-(α-ナフチル)-1-インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-
(β-ナフチル)-1-インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-(1-アン
トリル)-1-インデニル)ジルコニウムジクロリドな
ど。
【0095】また、上記のような化合物においてジルコ
ニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金属に置き
換えたメタロセン化合物を例示することもできる。
【0096】さらに、ブリッジタイプのメタロセン化合
物として下記式[A]で示されるメタロセン化合物が挙
げられる。メタロセンが式[A]:
【0097】
【化33】
【0098】・・・・[A] [式[A]中、M1は周期律表の第IVB族の金属であ
り、具体的には、例えば、チタニウム、ジルコニウム、
ハフニウムを挙げることができる。
【0099】R1およびR2は、互いに同じでも異なって
いてもよく、水素原子、炭素原子数1〜10好ましくは
1〜3のアルキル基、炭素原子数1〜10好ましくは1
〜3のアルコキシ基、炭素原子数6〜10好ましくは6
〜8のアリール基、炭素原子数6〜10好ましくは6〜
8のアリールオキシ基、炭素原子数2〜10好ましくは
2〜4のアルケニル基、炭素原子数7〜40好ましくは
7〜10のアリールアルキル基、炭素原子数7〜40好
ましくは7〜12のアルキルアリール基、炭素原子数8
〜40好ましくは8〜12のアリールアルケニル基、ま
たはハロゲン原子好ましくは塩素原子である。
【0100】R3およびR4は、互いに同じでも異なって
いても良く、水素原子、ハロゲン原子好ましくは弗素原
子、塩素原子または臭素原子、ハロゲン化されていても
よい炭素原子数1〜10好ましくは1〜4のアルキル
基、炭素原子数6〜10好ましくは6〜8のアリール
基、−NR10 2、−SR10、−OSiR10 3、−SiR10
3または−PR10 2基であり、その際R10はハロゲン原子
好ましくは塩素原子、または、炭素原子数1〜10好ま
しくは1〜3のアルキル基、または炭素原子数6〜10
好ましくは6〜8のアリール基である。
【0101】R3およびR4は特に水素原子であることが
好ましい。R5およびR6は互いに同じでも異なっていて
もよく、好ましくは同じであり、R5およびR6は水素原
子でないという条件のもとでR3およびR4について記載
した意味を有する。R5およびR6は、好ましくはハロゲ
ン化されていてもよい炭素原子数1〜4のアルキル基、
具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基またはト
リフルオロメチル基等が挙げられ、メチル基が好まし
い。
【0102】R7は、下記:
【0103】
【化34】
【0104】=BR11、=AlR11、−Ge−、−Sn
−、−O−、−S−、=SO、=SO2、=NR11、=
CO、=PR11または=P(O)R11であり、その際R
11、R12およびR13は互いに同じでも異なっていてもよ
く、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10好ましく
は1〜4のアルキル基さらに好ましくはメチル基、炭素
原子数1〜10のフルオロアルキル基好ましくはCF3
基、炭素原子数6〜10好ましくは6〜8のアリール
基、炭素原子数6〜10のフルオロアリール基好ましく
はペンタフルオロフェニル基、炭素原子数1〜10好ま
しくは1〜4のアルコキシ基特に好ましくはメトキシ
基、炭素原子数2〜10好ましくは2〜4のアルケニル
基、炭素原子数7〜40好ましくは7〜10のアリール
アルキル基、炭素原子数8〜40好ましくは8〜12の
アリールアルケニル基、または炭素原子数7〜40好ま
しくは7〜12のアルキルアリール基であり、また「R
11とR12」または「R11とR13」とは、それぞれそれら
が結合する原子と一緒になって環を形成してもよい。
【0105】M2は珪素、ゲルマニウムまたは錫、好ま
しくは珪素またはゲルマニウムである。R7は、=CR
1112、=SiR1112、=GeR1112、−O−、−
S−、=SO、=PR11または=P(O)R11であるこ
とが好ましい。
【0106】R8およびR9は互いに同じであっても異な
っていてもよく、R11について記載したと同じ意味を有
する。mおよびnは互いに同じであっても異なっていて
もよく、0、1または2、好ましくは0または1であ
り、m+nは0、1または2、好ましくは0または1で
ある。
【0107】上記条件を充たす特に好ましいメタロセン
を下記(i)〜(iii)に示す。
【0108】
【化35】
【0109】[上記式(i)、(ii)及び(iii)中、M1
ZrまたはHfであり、R1およびR2はメチル基または
塩素原子であり、R5およびR6はメチル基、エチル基ま
たはトリフルオロメチル基であり、R8、R9、R10およ
びR12が上記の意味を有する。] このような式(i)、(ii)及び(iii)で示される化合
物の内でも、下記の化合物が特に好ましい。
【0110】rac-ジメチルメチレンビス(インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルメチレ
ンビス(2-メチル-1-インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、rac-ジフェニルメチレンビス(2-メチル-
1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-エチ
レン(2-メチル-1-インデニル)2-ジルコニウム-ジク
ロライド、rac-ジメチルシリレン(2-メチル-1-イ
ンデニル)2-ジルコニウム-ジクロライド、rac-ジメ
チルシリレン(2-メチル-1-インデニル)2-ジルコニ
ウム-ジメチル、rac-エチレン-(2-メチル-1-イン
デニル)2-ジルコニウム-ジメチル、rac-フェニル
(メチル)シリレン-(2ーメチル-1-インデニル)2-ジ
ルコニウム-ジクロライド、rac-ジフェニル-シリレ
ン-(2ーメチル-1-インデニル)2-ジルコニウム-ジク
ロライド、rac-メチルエチレン-(2ーメチル-1-イ
ンデニル)2-ジルコニウム-ジクロライド、rac-ジメ
チルシリレン-(2ーエチル-1-インデニル)2-ジルコニ
ウム-ジクロライド。このようなメタロセンの製造方法
については、従来より公知の方法にて製造することがで
きる(例:特開平4-268307号公報参照)。
【0111】本発明では、ブリッジタイプのメタロセン
化合物として、下記式[B]で示される遷移金属化合物
(メタロセン化合物)を用いることもできる。
【0112】
【化36】
【0113】・・・・[B] 式[B]中、Mは周期律表第IVB族の遷移金属原子を示
し、具体的には、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウ
ムである。
【0114】R1 およびR2 は、それぞれ独立に、水素
原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭
素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、ケイ素含有基、
酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有
基を示し、具体的には、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素な
どのハロゲン原子;メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、ノニル、ド
デシル、アイコシル、ノルボルニル、アダマンチルなど
のアルキル基、ビニル、プロペニル、シクロヘキセニル
などのアルケニル基、ベンジル、フェニルエチル、フェ
ニルプロピルなどのアリールアルキル基、フェニル、ト
リル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、エチル
フェニル、プロピルフェニル、ビフェニル、ナフチル、
メチルナフチル、アントラセニル、フェナントリルなど
のアリール基などの炭素数1から20の炭化水素基;前
記炭化水素基にハロゲン原子が置換したハロゲン化炭化
水素基;メチルシリル、フェニルシリルなどのモノ炭化
水素置換シリル、ジメチルシリル、ジフェニルシリルな
どのジ炭化水素置換シリル、トリメチルシリル、トリエ
チルシリル、トリプロピルシリル、トリシクロヘキシル
シリル、トリフェニルシリル、ジメチルフェニルシリ
ル、メチルジフェニルシリル、トリトリルシリル、トリ
ナフチルシリルなどのトリ炭化水素置換シリル、トリメ
チルシリルエーテルなどの炭化水素置換シリルのシリル
エーテル、トリメチルシリルメチルなどのケイ素置換ア
ルキル基、トリメチルシリルフェニルなどのケイ素置換
アリール基、などのケイ素含有基;ヒドロオキシ基、メ
トキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなどのアルコ
キシ基、フェノキシ、メチルフェノキシ、ジメチルフェ
ノキシ、ナフトキシなどのアリロ−キシ基、フェニルメ
トキシ、フェニルエトキシなどのアリールアルコキシ基
などの酸素含有基;前記酸素含有基の酸素がイオウに置
換した置換基などのイオウ含有基;アミノ基、メチルア
ミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルア
ミノ、ジブチルアミノ、ジシクロヘキシルアミノなどの
アルキルアミノ基、フェニルアミノ、ジフェニルアミ
ノ、ジトリルアミノ、ジナフチルアミノ、メチルフェニ
ルアミノなどのアリールアミノ基またはアルキルアリー
ルアミノ基などの窒素含有基;ジメチルフォスフィノ、
ジフェニルフォスフィノなどのフォスフィノ基などのリ
ン含有基である。
【0115】これらのうちR1 は炭化水素基であること
が好ましく、特にメチル、エチル、プロピルの炭素数1
〜3の炭化水素基であることが好ましい。またR2 は水
素、炭化水素基が好ましく、特に水素あるいは、メチ
ル、エチル、プロピルの炭素数1〜3の炭化水素基であ
ることが好ましい。
【0116】R3 、R4 、R5 およびR6 は、それぞれ
独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭
化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基を示
し、このうち水素、炭化水素基またはハロゲン化炭化水
素基であることが好ましい。R3 とR4 、R4 とR5
5 とR6 のうち少なくとも1組は、それらが結合して
いる炭素原子と一緒になって、単環の芳香族環を形成し
ていてもよい。
【0117】また芳香族環を形成する基以外の基は、炭
化水素基またはハロゲン化炭化水素基が2種以上ある場
合には、これらが互いに結合して環状になっていてもよ
い。なおR6 が芳香族基以外の置換基である場合、水素
原子であることが好ましい。
【0118】ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素
基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基として、具
体的には、前記R1 およびR2 と同様の基が例示でき
る。R3 とR4 、R4 とR5 、R5 とR6 のうち少なく
とも1組が互いに結合して形成する単環の芳香族環を含
む、Mに配位する配位子としては以下に示すようなもの
が挙げられる。
【0119】
【化37】
【0120】これらのうち上記式(1)で示されるもの
が好ましい。前記芳香族環はハロゲン原子、炭素数1〜
20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水
素基で置換されていてもよい。
【0121】前記芳香族環に置換するハロゲン原子、炭
素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン
化炭化水素基としては、前記R1 およびR2 と同様の基
が例示できる。
【0122】X1 およびX2 は、それぞれ独立に、水素
原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭
素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基また
はイオウ含有基を示し、具体的には、前記R1 およびR
2 と同様のハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素
基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有
基が例示できる。
【0123】イオウ含有基としては、前記R1 、R2
同様の基、およびメチルスルホネート、トリフルオロメ
タンスルフォネート、フェニルスルフォネート、ベンジ
ルスルフォネート、p-トルエンスルフォネート、トリメ
チルベンゼンスルフォネート、トリイソブチルベンゼン
スルフォネート、p-クロルベンゼンスルフォネート、ペ
ンタフルオロベンゼンスルフォネートなどのスルフォネ
ート基、メチルスルフィネート、フェニルスルフィネー
ト、ベンジルスルフィネート、p-トルエンスルフィネー
ト、トリメチルベンゼンスルフィネート、ペンタフルオ
ロベンゼンスルフィネートなどのスルフィネート基が例
示できる。
【0124】Yは、炭素数1〜20の2価の炭化水素
基、炭素数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2
価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、2価の
スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−
SO2 −、−NR7 −、−P(R7)−、−P(O)
(R7)−、−BR7 −または−AlR7 −[ただし、
7は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化
水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基]を示
し、具体的には、メチレン、ジメチルメチレン、1,2-エ
チレン、ジメチル-1,2- エチレン、1,3-トリメチレン、
1,4-テトラメチレン、1,2-シクロヘキシレン、1,4-シク
ロヘキシレンなどのアルキレン基、ジフェニルメチレ
ン、ジフェニル-1,2- エチレンなどのアリールアルキレ
ン基などの炭素数1から20の2価の炭化水素基;クロ
ロメチレンなどの上記炭素数1から20の2価の炭化水
素基をハロゲン化したハロゲン化炭化水素基;メチルシ
リレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n-
プロピル)シリレン、ジ(i-プロピル)シリレン、ジ
(シクロヘキシル)シリレン、メチルフェニルシリレ
ン、ジフェニルシリレン、ジ(p-トリル)シリレン、ジ
(p-クロロフェニル)シリレンなどのアルキルシリレ
ン、アルキルアリールシリレン、アリールシリレン基、
テトラメチル-1,2-ジシリレン、テトラフェニル-1,2-
ジシリレンなどのアルキルジシリレン、アルキルアリー
ルジシリレン、アリールジシリレン基などの2価のケイ
素含有基;上記2価のケイ素含有基のケイ素をゲルマニ
ウムに置換した2価のゲルマニウム含有基;上記2価の
ケイ素含有基のケイ素をスズに置換した2価のスズ含有
基置換基などであり、R7 は、前記R1 、R2 と同様の
ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1
〜20のハロゲン化炭化水素基である。
【0125】このうち2価のケイ素含有基、2価のゲル
マニウム含有基、2価のスズ含有基であることが好まし
く、さらに2価のケイ素含有基であることが好ましく、
このうち特にアルキルシリレン、アルキルアリールシリ
レン、アリールシリレンであることが好ましい。
【0126】以下に上記式[B]で表される遷移金属化
合物の具体的な例を示す。
【0127】
【化38】
【0128】
【化39】
【0129】
【化40】
【0130】本発明では、上記のような化合物において
ジルコニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金属
に置き換えた遷移金属化合物を用いることもできる。前
記遷移金属化合物は、通常ラセミ体としてオレフィン重
合用触媒成分として用いられるが、R型またはS型を用
いることもできる。
【0131】このような遷移金属化合物のインデン誘導
体配位子は、たとえば下記の反応ルートで、通常の有機
合成手法を用いて合成することができる。
【0132】
【化41】
【0133】本発明で用いられるこの遷移金属化合物
は、これらインデン誘導体から既知の方法、たとえば特
開平4−268307号公報に記載されている方法によ
り合成することができる。
【0134】本発明においては、ブリッジタイプのメタ
ロセン化合物としてまた下記式[C]で示される遷移金
属化合物(メタロセン化合物)を用いることもできる。
【0135】
【化42】
【0136】・・・・[C] 式[C]中、M、R1、R2、 R3 、R4 、R5 および
6としては、前記式[B]の場合と同様なものが挙げ
られる。
【0137】R3 、R4 、R5 およびR6 のうち、R3
を含む2個の基が、アルキル基であることが好ましく、
3 とR5 、またはR3 とR6 がアルキル基であること
が好ましい。このアルキル基は、2級または3級アルキ
ル基であることが好ましい。また、このアルキル基は、
ハロゲン原子、ケイ素含有基で置換されていてもよく、
ハロゲン原子、ケイ素含有基としては、R1 、R2 で例
示した置換基が挙げられる。
【0138】R3 、R4 、R5 およびR6 で示される基
のうち、アルキル基以外の基は、水素原子であることが
好ましい。炭素数1〜20の炭化水素基としては、メチ
ル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブ
チル、sec-ブチル、tert- ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、シクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、ド
デシル、アイコシル、ノルボルニル、アダマンチルなど
の鎖状アルキル基および環状アルキル基;ベンジル、フ
ェニルエチル、フエニルプロピル、トリルメチルなどの
アリールアルキル基などが挙げられ、2重結合、3重結
合を含んでいてもよい。
【0139】またR3 、R4 、R5 およびR6 から選ば
れる2種の基が互いに結合して芳香族環以外の単環ある
いは多環を形成していてもよい。ハロゲン原子として、
具体的には、前記R1 およびR2 と同様の基が例示でき
る。
【0140】X1 、X2、YおよびR7としては、前記式
[B]の場合と同様のものが挙げられる。以下に上記式
[C]で示されるメタロセン化合物(遷移金属化合物)
の具体的な例を示す。
【0141】rac-ジメチルシリレン-ビス(4,7-ジメチル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロ リド、rac-ジメチ
ルシリレン-ビス(2,4,7-トリメチル-1- インデニル)ジ
ルコニウムジ クロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス
(2,4,6-トリメチル-1- インデニル)ジルコニウムジ ク
ロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2,5,6-トリメチル
-1- インデニル)ジルコニウムジ クロリド、rac-ジメチ
ルシリレン-ビス(2,4,5,6-テトラメチル-1- インデニ
ル)ジルコニウ ムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2,4,5,6,7-ペンタメチル-1- インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチ
ル-4-n- プロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(4-i-プロ
ピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニ ウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピ
ル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピ
ル-6- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4- メチル-6
-i- プロピル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピ
ル-5- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4,6- ジ(i-
プロピル)-1-インデニル)ジ ルコニウムジクロリド、ra
c-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4,6- ジ(i- プロピ
ル)-7-メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- ブチル
-7- メチル-1- インデニル) ジルコニウムジクロリド、
rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-sec- ブチル-7
- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac
-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4,6- ジ(sec- ブチ
ル)-1-インデニル)ジ ルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリレン-ビス(2-メチル-4-tert-ブチル-7- メチル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチ
ルシリレン-ビス(2-メチル-4- シクロヘキシル-7- メチ
ル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリレン-ビス(2-メチル-4- ベンジル-7- メチル-1
- インデニル) ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリレン-ビス(2-メチル-4- フェニルエチル-7- メチル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチ
ルシリレン-ビス(2-メチル-4- フェニルジクロルメチル
-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、r
ac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4- クロロメチル-
7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、ra
c-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4- トリメチルシリ
ルメチル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4- トリ
メチルシロキシメチル-7- メチル-1- インデニル)ジル
コニウムジクロリド、rac-ジエチルシリレン-ビス(2-メ
チル-4-i- プロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、rac-ジ(i- プロピル) シリレン-ビ
ス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メチル-1-インデニル)
ジルコニウムジクロリド、rac-ジ(n- ブチル) シリレン
-ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メチル-1- インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ( シクロヘキシル)
シリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メチル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-メチルフェ
ニルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メチル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジフェ
ニルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メチル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジフェ
ニルシリレン-ビス(2-メチル-4,6- ジ(i- プロピル)-1-
インデニル)ジ ルコニウムジクロリド、rac-ジ(p- トリ
ル) シリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メチル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ(p-
クロロフェニル) シリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピ
ル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピ
ル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジブロミ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピ
ル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジメチル、r
ac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7-
メチル-1- インデニル)ジルコニウムメチルクロリド、
rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7
- メチル-1- インデニル)ジルコニウム-ビス(メタンス
ルホナト)、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i
- プロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウム-ビ
ス(p-フェニルスルフィナト)、rac-ジメチルシリレン
-ビス(2-メチル-3- メチル-4-i- プロピル-6- メチル-1
- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリレン-ビス(2-エチル-4-i- プロピル-6- メチル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス(2-フェニル-4-i- プロピル-6- メチル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド。
【0142】本発明では、上記のような化合物において
ジルコニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金属
に置き換えた遷移金属化合物を用いることもできる。上
記遷移金属化合物は、通常ラセミ体として用いられる
が、R型またはS型を用いることもできる。
【0143】このような遷移金属化合物のインデン誘導
体配位子は、たとえば前記と同様の反応ルートで、通常
の有機合成手法を用いて合成することができる。また上
記の式[C]で示される遷移金属化合物(メタロセン化
合物)は、これらインデン誘導体から既知の方法、たと
えば特開平4−268307号公報に記載の方法により
合成することができる。
【0144】本発明では、またブリッジタイプのメタロ
セン化合物として下記の式[D]で示される遷移金属化
合物(メタロセン化合物)を用いこともできる。
【0145】
【化43】
【0146】・・・・[D] 式[D]中、M、R1、X1 、X2およびYとしては、前
記式[B]あるいは前記式[C]の場合と同様のものが
挙げられる。
【0147】このうち、R1としては、炭化水素基であ
ることが好ましく、特にメチル、エチル、プロピル、ブ
チルの炭素数1〜4の炭化水素基であることが好まし
い。また、X1 、X2としては、ハロゲン原子、炭素数
1〜20の炭化水素基であることが好ましい。
【0148】R2 は、炭素数6〜16のアリール基を示
し、具体的には、フェニル、α-ナフチル、β-ナフチ
ル、アントラセニル、フェナントリル、ピレニル、アセ
ナフチル、フェナレニル(ペリナフテニル)、アセアン
トリレニルなどである。これらのうちフェニル、ナフチ
ルであることが好ましい。これらのアリール基は、前記
1 と同様のハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素
基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基で置換され
ていてもよい。
【0149】以下に上記式[D]で示される遷移金属化
合物(メタロセン化合物)の具体的な例を示す。rac-ジ
メチルシリレン-ビス(4-フェニル-1−インデニル)ジ
ルコニウムジクロ リド、rac-ジメチルシリレン-ビス
(2-メチル-4−フェニル-1-インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-
(α-ナフチル)-1-インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-(β-ナ
フチル)-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac
-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-(1-アントラセニ
ル)-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリレン-ビス(2-メチル-4-(2-アントラセニル)-1
-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス(2-メチル-4-(9-アントラセニル)-1-イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレ
ン-ビス(2-メチル-4-(9-フェナントリル)-1-インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビ
ス(2-メチル-4-(p-フルオロフェニル)-1-インデニル)
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス
(2-メチル-4-(ペンタフルオロフェニル)-1-インデ ニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビ
ス(2-メチル-4-(p-クロロフェニル)-1-インデニル)ジ
ルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2
-メチル-4-(m-クロロフェニル)-1-インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチ
ル-4-(o-クロロフェニル)-1-インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-
(o,p-ジクロロフェニル) フェニル-1- インデニル)ジル
コニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-
メチル-4-(p-ブロモフェニル)-1-インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチ
ル-4-(p-トリル)-1- インデニル)ジルコニウムジクロ
リド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-(m-ト
リル)-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-
ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-(o-トリル)-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス(2-メチル-4-(o,o'-ジメチルフェニル)-1-
インデニル) ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス(2-メチル-4-(p-エチルフェニル)-1-イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレ
ン-ビス(2-メチル-4-(p-i-プロピルフェニル)-1-イン
デニ ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレ
ン-ビス(2-メチル-4-(p-ベンジルフェニル)-1-インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2-メチル-4-(p-ビフェニル)-1-インデニル)ジル
コニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-
メチル-4-(m-ビフェニル)-1-インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-
(p-トリメチルシリルフェニル)-1-イ ンデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メ
チル-4-(m-トリメチルシリルフェニル)-1-イ ンデニル)
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス
(2-エチル−4-フェニル-1- インデニル)ジルコニウ ム
ジクロリド、rac-ジフェニルシリレン-ビス(2-エチル-4
-フェニル-1-インデニル)ジルコニウ ムジクロリド、ra
c-ジメチルシリレン-ビス(2-フェニル-4-フェニル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス(2-n-プロピル-4- フェニル-1- インデニ
ル)ジルコ ニウムジクロリド、rac-ジエチルシリレン-
ビス(2-メチル-4- フェニル-1- インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジ-(i-プロピル)シリレン-ビス
(2-メチル-4- フェニル-1- インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-ジ-(n-ブチル)シリレン-ビス(2-メ
チル-4- フェニル-1- インデニル)ジ ルコニウムジクロ
リド、rac-ジシクロヘキシルシリレン-ビス(2-メチル-
4- フェニル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、
rac-メチルフェニルシリレン-ビス(2-メチル-4- フェ
ニル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ
フェニルシリレン-ビス(2-メチル-4- フェニル-1- イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ(p-トリ
ル)シリレン-ビス(2-メチル-4- フェニル-1- インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ(p-クロロフェ
ニル)シリレン-ビス(2-メチル-4- フェニル-1- イン
デ ニル)ジルコニウムジクロリド、rac-メチレン-ビス
(2-メチル-4- フェニル-1- インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-エチレン-ビス(2-メチル-4- フェニ
ル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルゲルミレン-ビス(2-メチル-4- フェニル-1- イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルスズ-ビ
ス(2-メチル-4- フェニル-1- インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-
4- フェニル-1- インデニル)ジルコニウムジブロミド、
rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4- フェニル-1-
インデニル)ジルコニウムジメチル、rac-ジメチルシリ
レン-ビス(2-メチル-4- フェニル-1- インデニル)ジル
コニウムメチルクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス
(2-メチル-4- フェニル-1- インデニル)ジルコニウム
クロリドSO2Me、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メ
チル-4- フェニル-1- インデニル)ジルコニウムクロリ
ドOSO2Meなど。
【0150】本発明では、上記のような化合物において
ジルコニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金属
に置き換えた遷移金属化合物を用いることもできる。こ
のような式[D]で示される遷移金属化合物は、Journa
l of Organometallic Chem.288(1985)、第63〜67頁、ヨ
ーロッパ特許出願公開第0,320,762 号明細書および実施
例に準じて、たとえば下記のようにして製造することが
できる。
【0151】
【化44】
【0152】このような遷移金属化合物[D]は、通常
ラセミ体として用いられるが、R体またはS体を用いる
こともできる。また本発明では、メタロセン化合物とし
て下記一般式(VII)で示される遷移金属化合物を用い
ることもできる。
【0153】L2 2 2 … (VII) M2 は、周期率表第4族またはランタニド系列の金属で
あり、L2 は、非局在化π結合基の誘導体であり、金属
2 活性サイトに拘束幾何形状を付与しており、Xは、
互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子もしくは
ハロゲン原子であるか、または20個以下の炭素原子、
ケイ素原子もしくはゲルマニウム原子を含有する炭化水
素基、シリル基もしくはゲルミル基である。
【0154】このような前記一般式(VII)で示される
化合物のうちでは、下記一般式(VII') で示される遷移
金属化合物が好ましい。
【0155】
【化45】
【0156】式中、M2 はチタン、ジルコニウムまたは
ハフニウムであり、Xは、上記と同じである。CpはM
2 にπ結合しており、かつ置換基Zを有する置換シクロ
ペンタジエニル基である。
【0157】Zは酸素、イオウ、ホウ素または周期率表
第14族の元素(たとえばケイ素、ゲルマニウムまたは
スズ)であり、Yは窒素、リン、酸素またはイオウを含
む配位子であり、ZとYとで縮合環を形成してもよい。
【0158】このような前記一般式(VII')で示される
化合物としては、具体的に、(ジメチル(t-ブチルアミ
ド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)シラ
ン)チタンジクロリド、((t-ブチルアミド)(テトラ
メチル-η5-シクロペンタジエニル)-1,2-エタンジイ
ル)チタンジクロリドなどが挙げられる。
【0159】上記のようなメタロセン化合物は、1種単
独でまたは2種以上組合わせて用いることができる。ま
た上記のようなメタロセン化合物は、粒子状担体に担持
させて用いることもできる。
【0160】このような粒子状担体としては、Si
2 、Al23 、B23 、MgO、ZrO2 、Ca
O、TiO2 、ZnO、SnO2 、BaO、ThOなど
の無機担体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ-1-
ブテン、ポリ4-メチル-1-ペンテン、スチレン-ジビニル
ベンゼン共重合体などの有機担体を用いることができ
る。これらの粒子状担体は、1種単独でまたは2種以上
組合わせて用いることができる。
【0161】次に、メタロセン系触媒を形成する(b-
2)有機アルミニウムオキシ化合物およびイオン化イオ
ン性化合物について説明する。(b-2)有機アルミニウ
ムオキシ化合物は、従来公知のアルミノキサンであって
もよく、また特開平2−78687号公報に例示されて
いるようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化
合物であってもよい。
【0162】従来公知のアルミノキサンは、具体的に
は、下記一般式で表される。
【0163】
【化46】
【0164】式中、Rはメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基などの炭化水素基を示し、好ましくはメチ
ル基、エチル基、特に好ましくはメチル基である。mは
2以上の整数であり、好ましくは5〜40の整数であ
る。
【0165】ここで、アルミノキサンは式(OAl(R
1 ))で表されるアルキルオキシアルミニウム単位およ
び式(OAl(R2 ))で表されるアルキルオキシアル
ミニウム単位(ここで、R1 およびR2 はRと同様の炭
化水素基であり、R1 およびR2 は相異なる基を示
す。)からなる混合アルキルオキシアルミニウム単位か
ら形成されていてもよい。
【0166】なお有機アルミニウムオキシ化合物は、少
量のアルミニウム以外の金属の有機化合物成分を含有し
ていてもよい。イオン化イオン性化合物としては、ルイ
ス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン
化合物を例示することができる。
【0167】ルイス酸としては、BR3 (式中、Rはフ
ッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基などの置換
基を有していてもよいフェニル基またはフッ素原子であ
る。)で示される化合物が挙げられ、たとえばトルフル
オロボロン、トリフェニルボロン、トリス(4-フルオロ
フェニル)ボロン、トリス(3,5-ジフルオロフェニル)
ボロン、トリス(4-フルオロメチルフェニル)ボロン、
トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン、トリス(p-
トリル)ボロン、トリス(o-トリル)ボロン、トリス
(3,5-ジメチルフェニル)ボロンなどが挙げられる。
【0168】イオン性化合物としては、トリアルキル置
換アンモニウム塩、N,N-ジアルキルアニリニウム塩、ジ
アルキルアンモニウム塩、トリアリールホスフォニウム
塩などを挙げることができる。具体的に、トリアルキル
置換アンモニウム塩としては、たとえばトリエチルアン
モニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリプロピルアン
モニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリ(n-ブチル)
アンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素などが挙げられ
る。ジアルキルアンモニウム塩としては、たとえばジ
(1-プロピル)アンモニウムテトラ(ペンタフルオロフ
ェニル)ホウ素、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラ
(フェニル)ホウ素などが挙げられる。さらにイオン性
化合物として、トリフェニルカルベニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジメチルア
ニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート、フェロセニウムテトラ(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレートなどを挙げることもできる。
【0169】ボラン化合物としては、デカボラン(1
4)、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ノナボレ
ート、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕デカボレ
ート、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ド
デカハイドライドドデカボレート)ニッケル酸塩(III)
などの金属ボランアニオンの塩などが挙げられる。
【0170】カルボラン化合物としては、4-カルバノナ
ボラン(14)、1,3-ジカルバノナボラン(13)、ビ
ス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ウンデカハ
イドライド-7-カルバウンデカボレート)ニッケル酸塩
(IV)などの金属カルボランアニオンの塩などが挙げら
れる。
【0171】上記のようなイオン化イオン性化合物は、
1種単独でまたは2種以上組合わせて用いることができ
る。前記有機アルミニウムオキシ化合物またはイオン化
イオン性化合物は、上述した粒子状担体に担持させて用
いることもできる。
【0172】また触媒を形成するに際しては、有機アル
ミニウムオキシ化合物またはイオン化イオン性化合物と
ともに以下のような有機アルミニウム化合物を用いても
よい。
【0173】有機アルミニウム化合物としては、分子内
に少なくとも1個のAl−炭素結合を有する化合物が利
用できる。このような化合物としては、たとえば下記一
般式で表される有機アルミニウム化合物が挙げられる。
【0174】(R1 m Al(O(R2 ))npq (式中、R1 およびR2 は、互いに同一でも異なってい
てもよく、炭素原子数が通常1〜15、好ましくは1〜
4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは
0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0
≦q<3を満たす数であって、しかも、m+n+p+q
=3である。) 本発明では、上記のようなオレフィン重合用触媒の存在
下に(i)エチレン、(ii)芳香族ビニル化合物および
(iii)非共役ポリエン、必要に応じて(iv)α−オレ
フィンを通常液相で共重合させる。この際、一般に炭化
水素溶媒が用いられるが、α−オレフィンを溶媒として
用いてもよい。共重合はバッチ法または連続法のいずれ
の方法でも行うことができる。
【0175】メタロセン系触媒を用い、共重合をバッチ
法で実施する場合には、重合系内のメタロセン化合物の
濃度は、重合容積1リットル当り、通常0.00005
〜0.1ミリモル、好ましくは0.0001〜0.05
ミリモルの量で用いられる。有機アルミニウムオキシ化
合物は、メタロセン化合物中の遷移金属原子(M)に対
するアルミニウム原子(Al)のモル比(Al/M)
で、1〜10000、好ましくは10〜5000となる
ようなの量で用いられる。
【0176】イオン化イオン性化合物は、メタロセン化
合物に対するイオン化イオン性化合物のモル比(イオン
化イオン性化合物/メタロセン化合物)で、0.5〜2
0、好ましくは1〜10となるような量で用いられる。
【0177】また有機アルミニウム化合物が用いられる
場合には、重合容積1リットル当り、通常約0〜5ミリ
モル、好ましくは約0〜2ミリモルとなるような量で用
いられる。
【0178】共重合反応は、通常、温度が−20〜15
0℃、好ましくは0〜120℃、さらに好ましくは0〜
100℃の範囲で、圧力が0を超えて〜80kg/cm
2 、好ましくは0を超えて〜50kg/cm2 の範囲の
条件下に行なわれる。
【0179】(i)エチレン、(ii)芳香族ビニル化合
物および(iii)非共役ポリエン、必要に応じて(iv)
α−オレフィンは、上述のような特定組成の(A)不飽
和性オレフィン系共重合体が得られるような量で重合系
に供給される。さらに共重合に際しては、水素などの分
子量調節剤を用いることもできる。
【0180】上記のようにして(i)エチレン、(ii)
芳香族ビニル化合物および(iii)非共役ポリエン、必
要に応じて(iv)α−オレフィンを共重合させると、不
飽和性オレフィン系共重合体は通常これを含む重合液と
して得られる。この重合液は、常法により処理され
(A)不飽和性オレフィン系共重合体が得られる。
【0181】(B)充填剤 (B)充填剤には、補強性のある充填剤と補強性のない
充填剤とがある。補強性のある充填剤は、加硫ゴム(防
振材)の引張り強さ、引裂き強さ、耐摩耗性などの機械
的性質を高める効果がある。このような充填剤として具
体的には、シランカップリング剤などによる表面処理が
施されていてもよいカーボンブラック、シリカ、活性化
炭酸カルシウム、微粉タルクなどが挙げられる。充填剤
としてカーボンブラックを用いる場合、通常ゴムに使用
されるカーボンブラックならばその種類は問わず全て用
いることができる。
【0182】また、補強性のない充填剤は、物性にあま
り影響を与えることなく、ゴム製品の硬さを高めたり、
コストを引き下げることを目的として使用される。この
ような充填剤としては、具体的には、タルク、クレー、
炭酸カルシウムなどが挙げられる。
【0183】(C)加硫剤 加硫剤(C)としては、イオウおよびイオウ化合物が挙
げられる。イオウとして具体的には、粉末イオウ、沈降
イオウ、コロイドイオウ、表面処理イオウ、不溶性イオ
ウなどが挙げられる。
【0184】イオウ化合物として具体的には、塩化イオ
ウ、二塩化イオウ、高分子多硫化物などが挙げられる。
また、加硫温度で活性イオウを放出して加硫するイオウ
化合物、たとえばモルフォリンジスルフィド、アルキル
フェノールジスルフィド、テトラメチルチウラムジスル
フィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィドな
ども使用することができる。
【0185】これらのなかでは、粉末イオウが好ましく
用いられる。また加硫剤(C)としては、有機過酸化物
も使用することができ、有機過酸化物として具体的に
は、ジクミルペルオキシド、ジ-tert-ブチルペルオキシ
ド、ジ-tert-ブチルペルオキシ-3,3,5-トリメチルシク
ロヘキサン、tert-ブチルジクミルペルオキシド、ジ-te
rt-アミルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ-(tert-
ブチルペルオキシ)ヘキシン-3、2,5-ジメチル-2,5-ジ-
(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5
-ジ-(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン、α,α−ビ
ス(tert-ブチルペルオキシ-m-イソプロピル)ベンゼ
ン、tert-ブチルヒドロペルオキシド等のアルキルペル
オキシド類;tert-ブチルペルオキシアセテート、tert-
ブチルペルオキシイソブチレート、tert-ブチルペルオ
キシピバレート、tert-ブチルペルオキシマレイン酸、t
ert-ブチルペルオキシネオデカノエート、tert-ブチル
ペルオキシベンゾエート、ジtert-ブチルペルオキシフ
タレート等のペルオキシエステル類;ジシクロヘキサノ
ンペルオキシド等のケトンペルオキシド類などが挙げら
れる。これらは1種単独でまたは2種以上組合わせて用
いることができる。
【0186】これらのなかでは、1分半減期温度が13
0〜200℃である有機過酸化物が好ましく、具体的に
はジクミルペルオキシド、ジ-tert-ブチルペルオキシ
ド、ジ-tert-ブチルペルオキシ-3,3,5-トリメチルシク
ロヘキサン、tert-ブチルジクミルペルオキシド、ジ-te
rt-アミルペルオキシド、tert-ブチルヒドロペルオキシ
ド等が好ましい。
【0187】本発明では、上記のような各種加硫剤
(C)の中でも、イオウまたはイオウ系化合物、特にイ
オウを用いると優れた特性のゴム組成物を得ることがで
きるため好ましい。
【0188】防振材用ゴム組成物 本発明に係る防振材用ゴム組成物は、上記のような
(A)不飽和性オレフィン系共重合体、(B)充填剤お
よび(C)加硫剤を含有してなる。
【0189】(B)充填剤は、(A)不飽和性オレフィ
ン系共重合体100重量部に対して、通常30〜100
重量部、好ましくは30〜80重量部、さらに好ましく
は40〜70重量部の割合で用いられる。
【0190】(C)加硫剤は、イオウまたはイオウ系化
合物である場合には、(A)不飽和性オレフィン系共重
合体100重量部に対して、通常0.1〜10重量部、
好ましくは0.5〜5重量部の量で用いられる。
【0191】また(C)加硫剤が有機過酸化物である場
合には、(A)不飽和性オレフィン系共重合体100重
量部に対して、通常0.05〜15重量部、好ましくは
0.15〜5重量部の量で用いられる。
【0192】本発明に係る防振材用ゴム組成物は、
(A)不飽和性オレフィン系共重合体、(B)充填剤お
よび(C)加硫剤を従来公知のゴム状重合体混合法、た
とえはバンバリーミキサー、ニーダー、インターミック
スなどのインターナルミキサー類による混合法等を採用
することによって製造することができる。
【0193】なお本発明に係る防振材用ゴム組成物に
は、上記の不飽和性オレフィン系共重合体(A)、充填
剤(B)および加硫剤(C)に加えて、加硫促進剤、加
硫助剤、軟化剤、粘着付与剤、老化防止剤、発泡剤、加
工助剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、着色
剤、滑剤、難燃剤、ブルーミング防止剤およびその他の
防振材用ゴム配合剤を、本発明の目的を損なわない範囲
で配合することができる。
【0194】軟化剤としては、従来ゴムに配合されてい
る軟化剤が広く用いられ、具体的には、プロセスオイ
ル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスフ
ァルト、ワセリンなどの石油系軟化剤;コールタール、
コールタールピッチなどのコールタール系軟化剤;ヒマ
シ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油などの脂肪油系軟化
剤;トール油;サブ;蜜ロウ、カルナウバロウ、ラノリ
ンなどのロウ類;リシノール酸、パルミチン酸、ステア
リン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸
亜鉛などの脂肪酸および脂肪酸塩;石油樹脂、アタクチ
ックポリプロピレン、クマロンインデン樹脂などの合成
高分子物質を挙げることができる。なかでも石油系軟化
剤が好ましく用いられ、特にプロセスオイルが好ましく
用いられる。これらの軟化剤の配合量は、通常、不飽和
オレフィン系共重合体(A)100重量部に対して、1
50重量部以下、好ましくは100重量部以下である。
【0195】加硫促進剤として具体的には、N-シクロヘ
キシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N-オキ
シジエチレン-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド
(OBS)、N,N-ジイソプロピル-2-ベンゾチアゾール
スルフェンアミド、2-メルカプトベンゾチアゾール、2-
(2,4-ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチアゾー
ル、2-(2,6-ジエチル-4-モルホリノチオ)ベンゾチア
ゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド等のチアゾール
系化合物;ジフェニルグアニジン、トリフェニルグアニ
ジン、ジオルソニトリルグアニジン、オルソニトリルバ
イグアナイド、ジフェニルグアニジンフタレート等のグ
アニジン化合物;アセトアルデヒド−アニリン反応物、
ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、ヘキサメチレンテ
トラミン、アセトアルデヒドアンモニア等のアルデヒド
アミンまたはアルデヒド−アンモニア系化合物;2-メル
カプトイミダゾリン等のイミダゾリン系化合物;チオカ
ルバニリド、ジエチルチオユリア、ジブチルチオユリ
ア、トリメチルチオユリア、ジオルソトリルチオユリア
等のチオユリア系化合物;テトラメチルチウラムモノス
ルフィド(TMTM);テトラメチルチウラムジスルフ
ィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチ
ルチウラムジスルフィド、ペンタメチレンチウラムテト
ラスルフィド等のチウラム系化合物;ジメチルジチオカ
ルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ
-n-ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニルジ
チオカルバミン酸亜鉛、ブチルフェニルジチオカルバミ
ン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジ
メチルジチオカルバミン酸セレン、ジメチルジチオカル
バミン酸テルル等のジチオ酸塩系化合物;ジブチルキサ
ントゲン酸亜鉛等のザンテート系化合物;亜鉛華等の化
合物などを挙げることができる。
【0196】また、加硫促進剤の好ましい組合わせの例
としては、ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)
とN-シクロヘキシル-2- ベンゾチアゾリルスルフェンア
ミド(CBS)とテトラメチルチウラムジスルフィド
(TMTD)とジペンタメチレンチウラムテトラスルフ
ィド(DPTT)との組合わせなどが挙げられる。
【0197】これらの加硫促進剤は、不飽和性オレフィ
ン系共重合体(A)100重量部に対して、1〜20重
量部、好ましくは2〜10重量部の量で用いられる。本
発明に係る防振材用ゴム組成物から加硫ゴム(防振材)
を製造するには、前記のように調製した防振材用ゴム組
成物を意図する形状に成形した後に加硫を行なえばよ
い。
【0198】加硫ゴムを製造する方法としては、特に限
定されないが、具体的にはたとえば以下のような方法が
採用される。すなわち、バンバリーミキサーなどのミキ
サーを用い(A)不飽和性オレフィン系共重合体および
(B)充填剤、必要に応じて他のゴム配合剤などを80
〜170℃の温度で3〜10分間混練した後、オープン
ロールなどのロールを用い、(C)加硫剤、必要に応じ
て加硫促進剤を追加混合し、ロール温度40〜80℃で
5〜30分間混練した後、分出し、リボン状またはシー
ト状の未加硫の配合ゴムを調製する。なお上記のインタ
ーナルミキサー類での混練温度が低い場合には、加硫剤
(C)、加硫促進剤、発泡剤などを同時に混練すること
もできる。
【0199】このようにして調製された未加硫の配合ゴ
ム(防振材用ゴム組成物)を、押出成形機、カレンダー
ロール、またはプレスにより意図する形状に成形し、成
形と同時に150〜270℃の温度で1〜30分間加熱
するか、または成形物を加硫槽内に導入し、150〜2
70℃の温度で1〜30分間加熱することにより加硫ゴ
ムを得る。加硫は金型内で行ってもよく、また金型を用
いないで行ってもよい。金型を用いない場合は成形、加
硫の工程は通常連続的に実施される。加硫槽における加
熱方法としては熱空気、ガラスビーズ流動床、UHF
(極超短波電磁波)、スチームなどの加熱槽を用いるこ
とができる。
【0200】上記のように成形・加硫された加硫ゴム
は、ウェザーストリップ、ドアーグラスランチャンネ
ル、窓枠、ラジエータホース、ブレーキ部品、ワイパー
ブレードなどの自動車工業部品、ゴムロール、ベルト、
パッキン、ホースなどの工業用ゴム製品、アノードキャ
ップ、グロメットなどの電気絶縁材、建築用ガスケッ
ト、土木用シートなどの土木建材用品、ゴム引布などの
用途に用いることができる。特に自動車のエンジンマウ
ントインシュレーター、センターベアリングインシュレ
ーター、ラックアンドピニオン式ステアリング装置のイ
ンシュレーター等に好適である。
【0201】また、発泡剤含有の未加硫ゴム配合物を加
熱発泡させて得られる加硫発泡体は、断熱材、クッショ
ン材、シーリング材などの用途に用いることができる。
【0202】
【発明の効果】本発明に係る防振材用ゴム組成物から
は、天然ゴム系防振ゴムと同程度の防振特性および耐久
性に有するとともに、天然ゴム系防振ゴムよりも優れた
耐熱性を有し、また耐屈曲性にも優れた防振材が得られ
る。
【0203】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
【0204】
【合成例1】1.5リットルのオートクレーブを窒素で
充分に置換し、トルエン430ml、スチレン70m
l、4-エチリデン-8-メチル-1,7-ノナジエン(EMN
D)8mlを仕込んだ。さらにプロピレンを4.0kg
/cm2 になるように導入した。次いで攪拌しながら系
内を40℃に昇温しエチレンを15kg/cm2 になる
ように導入した。次に、別の反応器にメチルアルミノオ
キサン(東ソーアクゾ社製、3重量%トルエン溶液)
9.2mmol、公知の方法により合成した(ジメチル
(tert-ブチルアミド)(テトラメチル-η5-シクロペン
タジエニル)シラン)ジクロライドチタン0.018m
molを加え、この混合溶液を15分間攪拌した後、オ
ートクレーブに導入し重合を開始した。この重合中系内
の圧力を15kg/cm2 に保つようにエチレンを連続
供給し、30分間重合した。その後、5mlのメタノー
ルを添加し重合を終了した。重合終了後、1リットルの
メタノールで重合溶液からポリマーを析出させた。析出
したポリマーをさらに1リットルのメタノールで2回洗
浄し、130℃、12時間減圧乾燥した。得られたエチ
レン・プロピレン・スチレン・EMND共重合体(共重
合体(a))は、18gであり、エチレンから導かれる
構成単位と、プロピレンから導かれる構成単位とのモル
比(エチレン/プロピレン)は72/28であり、エチ
レンから導かれる構成単位とプロピレンから導かれる構
成単位との合計量と、スチレンから導かれる構成単位と
のモル比(エチレン+プロピレン/スチレン)は94/
6であった。この共重合体のヨウ素価は15であり、1
35℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]は3.9
dl/gであった。
【0205】
【合成例2】1.5リットルのオートクレーブを窒素で
充分に置換し、トルエン430ml、スチレン25m
l、EMND8mlを仕込んだ。さらにプロピレンを
3.0kg/cm2 になるように導入した。次いで攪拌
しながら系内を40℃に昇温しエチレンを10kg/c
2 になるように導入した。
【0206】その後、重合中系内の圧力を10kg/c
2 に保つようにエチレンを連続供給したこと以外は合
成例1と同様にして重合反応を行った。得られたエチレ
ン・プロピレン・スチレン・EMND共重合体(共重合
体(b))は、18gであり、エチレンから導かれる構
成単位と、プロピレンから導かれる構成単位とのモル比
(エチレン/プロピレン)は78/22であり、エチレ
ンから導かれる構成単位とプロピレンから導かれる構成
単位との合計量と、スチレンから導かれる構成単位との
モル比(エチレン+プロピレン/スチレン)は95/5
であった。この共重合体のヨウ素価は16であり、13
5℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]は3.5d
l/gであった。
【0207】
【合成例3】1.5リットルのオートクレーブを窒素で
充分に置換し、トルエン430ml、スチレン25m
l、EMND8.5mlを仕込んだ。さらに1-ブテンを
2.0kg/cm2 になるように導入した。次いで攪拌
しながら系内を40℃に昇温しエチレンを12kg/c
2 になるように導入した。
【0208】その後、重合中系内の圧力を12kg/c
2 に保つようにエチレンを連続供給したこと以外は合
成例1と同様にして重合反応を行った。得られたエチレ
ン・1-ブテン・スチレン・EMND共重合体(共重合体
(c))は、20gであり、エチレンから導かれる構成
単位と、1-ブテンから導かれる構成単位とのモル比(エ
チレン/1-ブテン)は80/20であり、エチレンから
導かれる構成単位と1-ブテンから導かれる構成単位との
合計量と、スチレンから導かれる構成単位とのモル比
(エチレン+1-ブテン/スチレン)は95/5であっ
た。この共重合体のヨウ素価は15であり、135℃、
デカリン中で測定した極限粘度[η]は3.3dl/g
であった。
【0209】
【合成例4】合成例1において、(ジメチル(tert-ブ
チルアミド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニ
ル)シラン)ジクロライドチタンを公知の方法で合成し
たイソプロピリデン-ビス(インデニル)ジルコニウム
ジクロリドに変更した以外は合成例1と同様に行い、エ
チレン・プロピレン・スチレン・EMND共重合体(共
重合体(e))を得た。得られたエチレン・プロピレン
・スチレン・EMND共重合体(共重合体(e))は、
エチレンから導かれる構成単位と、プロピレンから導か
れる構成単位とのモル比(エチレン/プロピレン)は7
4/26であり、エチレンから導かれる構成単位とプロ
ピレンから導かれる構成単位との合計量と、スチレンか
ら導かれる構成単位とのモル比(エチレン+プロピレン
/スチレン)は92/8であった。この共重合体のヨウ
素価は13であり、135℃、デカリン中で測定した極
限粘度[η]は2.4dl/gであった。
【0210】
【実施例1】加硫ゴムの製造 前記合成例1にて製造した共重合体(a)、亜鉛華、ス
テアリン酸、FEF−HSカーボンブラック(ニテロン
#10TM(新日鉄化学社製))、パラフィンオイル(PW
−90TM(出光興産社製))を、1.7リットルのバン
バリーミキサーを用いて6分間混練した。この混練物
に、さらに加硫促進剤ジメチルジチオカルバミン酸亜
鉛、加硫促進剤TMDT、加硫促進剤2-メルカプトベン
ゾチアゾールおよび硫黄を加え、8インチロール(前ロ
ール/後ロール:65/65℃、16/18rpm)で
混練し未加硫の配合ゴムを得た。
【0211】 共重合体(a):100重量部 亜鉛華: 5重量部 ステアリン酸: 1重量部 FEF-HSカーボンブラック: 60重量部 パラフィンオイル: 60重量部 加硫促進剤 :1.5重量部 (ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛) 加硫促進剤TMDT:0.5重量部 加硫促進剤 :0.5重量部 (2-メルカプトベンゾチアゾール) 硫黄:0.75重量部 上記のようにして得られた未加硫の配合ゴムを160℃
に加熱されたプレスにより15分間加熱し厚さ2mmの
加硫ゴムシートを作製し、下記の試験を行った。結果を
表1に示す。
【0212】[引張試験]JIS K 6301に従っ
て引張強度(TB)および伸び(EB)を測定した。
【0213】[圧縮永久歪試験]圧縮永久歪試験は、J
IS K 6301に準じて、120℃の雰囲気下で2
2時間行なって、それぞれの温度における圧縮永久歪
(CS)を測定した。これらの圧縮永久歪を耐へたり評
価の指標とした。
【0214】[硬さ試験]JIS K 6301に従っ
てJIS A硬度(HS)を測定した。 [伸長疲労試験(モンサント疲労試験)]加硫ゴムシー
トを打ち抜いてJIS K 6301に記載されている
1号形ダンベル試験片を調製し、この試験片の縦方向の
中心に2mmの傷を入れた。このようにして得られた試
験片60本のうち、20本について伸長率を40%と
し、設定温度40℃、回転速度300rpmの条件で伸
長疲労させ、そのダンベル切断時の回数の平均値および
その切断時の応力平均値を求めた。また伸長率80%、
150%の条件で同様に伸長疲労試験を行なった。
【0215】 モンサント疲労試験機:周波数5Hz、温度27℃ [動的粘弾性試験]動的粘弾性試験は、2mm厚の加硫
ゴムシートについて、レオメトリック社製の粘弾性試験
機(型式RDS−2)を用いて、測定温度25℃、周波
数10Hzおよび歪率1%の条件で行ない、動的弾性率
(kg/cm2 )と動的損失弾性率(kg/cm2 )を
求め、損失正接tanδを下式により求めた。
【0216】Gs =G’+ιG” (Gs :静的弾性率、実部G’:動的弾性率、虚部
G”:動的損失弾性率) tanδ=G”/G’ 損失正接(tanδ)は低燃費性の指標であり、損失正
接の値が小さい程低燃費性に優れている。ゴム材料に歪
を加えると、その発熱量は入力された歪の2乗に比例
し、周波数とtanδに比例することが理論的に知られ
ている。タイヤに伝えられた力が転がる力ではなく熱と
して消費される程低燃費性が失われるため、防振材の材
料としては発熱に関係するtanδが小さい程低燃費タ
イヤといえる。
【0217】
【実施例2】実施例1において、共重合体(a)に代え
て、合成例2にて製造した共重合体(b)を用いたこと
以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0218】
【実施例3】実施例1において、共重合体(a)に代え
て、合成例3にて製造した共重合体(c)を用いた以外
は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0219】
【実施例4】実施例1において、共重合体(a)に代え
て、合成例4にて製造した共重合体(e)を用いた以外
は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0220】
【比較例1】実施例1において、共重合体(a)に代え
て、エチレン・プロピレン・EMND共重合体(エチレ
ン/プロピレン(モル比)=68/32、ヨウ素価:2
2、135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]:
3.9dl/g)(共重合体(d))を用いた以外は、
実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0221】表1に示すように、実施例1〜4は、比較
例1に比べて疲労特性が優れていた。
【0222】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 園 賢 一 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井化学株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(i)エチレンと、 (ii)下記式(I)で表される芳香族ビニル化合物と、 (iii)非共役ポリエンと、必要に応じて(iv)炭素原
    子数が3〜20のα−オレフィンと、から得られ、エチ
    レン(i)から導かれる構成単位と炭素原子数が3〜2
    0のα−オレフィン(iv)から導かれる構成単位とのモ
    ル比(エチレン/α−オレフィン)が100/0〜40
    /60の範囲にあり、エチレン(i)から導かれる構成
    単位と炭素原子数が3〜20のα−オレフィン(iv)か
    ら導かれる構成単位との合計量と、芳香族ビニル化合物
    (ii)から導かれる構成単位とのモル比(エチレン+α
    −オレフィン/芳香族ビニル化合物)が99.5/0.
    5〜60/40の範囲にあり、135℃デカリン中で測
    定した極限粘度[η]が1.0〜6.0dl/gの範囲
    にあり、ヨウ素価が5〜35の範囲にある不飽和性オレ
    フィン系共重合体、(B)充填剤、および(C)加硫剤
    を含有してなることを特徴とする防振材用ゴム組成物; 【化1】 (式中、R1 、R2 およびR3 は、互いに同一でも異な
    っていてもよく、水素原子または炭素原子数が1〜8の
    アルキル基を示し、nは0〜5の整数である。)
  2. 【請求項2】前記(iii)非共役ポリエンは、下記一般
    式(II-a)で表され、かつ該非共役ポリエンから導かれ
    る構成単位が下記一般式(II-b)で表される化合物およ
    び、下記一般式(III-a)で表され、かつ該非共役ポリ
    エンから導かれる構成単位が下記一般式(III-b)で表
    される化合物から選ばれる少なくとも1種の非共役トリ
    エンまたはテトラエンである請求項1に記載の防振材用
    ゴム組成物; 【化2】 (式中、pおよびqは、互いに同一でも異なっていても
    よく、0または1であり(但し、pとqは同時に0では
    ない)、fは0〜5の整数であり(但し、pとqが共に
    1の場合は0ではない)、gは1〜6の整数であり、R
    1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 およびR7 は、互い
    に同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原
    子数が1〜5のアルキル基を示し、R8 は炭素原子数が
    1〜5のアルキル基を示し、R9 は水素原子、炭素原子
    数が1〜5のアルキル基または−(CH2n−CR10
    CR1112で表される基(ここで、nは1〜5の整数で
    あり、R10およびR11は、互いに同一でも異なっていて
    もよく、水素原子または炭素原子数が1〜5のアルキル
    基を示し、R12は炭素原子数が1〜5のアルキル基を示
    す)を示す(但し、pとqが共に1の場合、R9 は水素
    原子または炭素原子数が1〜5のアルキル基であ
    る)。) 【化3】 (式中、p、q、f、g、R1 〜R9 は、前記一般式
    (II-a)の場合と同じ意味である。) 【化4】 (式中、p、q、f、g、R1 〜R9 は、前記一般式
    (II-a)の場合と同じ意味である。) 【化5】 (式中、p、q、f、g、R1 〜R9 は、前記一般式
    (II-a)の場合と同じ意味である。)
  3. 【請求項3】前記一般式(II-a)で表される非共役トリ
    エンまたはテトラエンは、下記一般式(IV-a)で表さ
    れ、かつ該非共役トリエンまたはテトラエンから導かれ
    る構成単位が下記一般式(IV-b)で表される化合物であ
    り、前記一般式(III-a)で表される非共役トリエンま
    たはテトラエンは、下記一般式(V-a)で表され、かつ
    該非共役トリエンまたはテトラエンから導かれる構成単
    位が下記一般式(V-b)で表される化合物である請求項
    2に記載の防振材用ゴム組成物; 【化6】 (式中、fは0〜5の整数であり、gは1〜6の整数で
    あり、R1 ,R2 ,R5,R6 およびR7 は、互いに同一
    でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原子数が
    1〜5のアルキル基を示し、R8 は炭素原子数が1〜5
    のアルキル基を示し、R9 は水素原子、炭素原子数が1
    〜5のアルキル基または−(CH2n−CR10=CR11
    12で表される基(ここで、nは1〜5の整数であり、
    10およびR11は、互いに同一でも異なっていてもよ
    く、水素原子または炭素原子数が1〜5のアルキル基を
    示し、R12は炭素原子数が1〜5のアルキル基を示す)
    を示す。) 【化7】 (式中、f、g、R1 、R2 、R5 〜R9 は、前記一般
    式(IV-a)の場合と同じ意味である。) 【化8】 (式中、f、g、R1 、R2 、R5 〜R9 は、前記一般
    式(IV-a)の場合と同じ意味である。) 【化9】 (式中、f、g、R1 、R2 、R5 〜R9 は、前記一般
    式(IV-a)の場合と同じ意味である。)
  4. 【請求項4】前記(iii)非共役ポリエンは、前記一般
    式(II-a)で表され、かつ該非共役ポリエンから導かれ
    る構成単位が前記一般式(II-b)で表される化合物から
    選ばれる少なくとも1種の非共役トリエンまたはテトラ
    エンである請求項1に記載の防振材用ゴム組成物。
  5. 【請求項5】前記一般式(II-a)で表される非共役トリ
    エンまたはテトラエンは、前記一般式(IV-a)で表さ
    れ、かつ該非共役トリエンまたはテトラエンから導かれ
    る構成単位が前記一般式(IV-b)で表される化合物から
    選ばれる少なくとも1種の非共役トリエンまたはテトラ
    エンである請求項4に記載の防振材用ゴム組成物。
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