JPH10273558A - ポリエン系エラストマー組成物 - Google Patents

ポリエン系エラストマー組成物

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JPH10273558A
JPH10273558A JP35625197A JP35625197A JPH10273558A JP H10273558 A JPH10273558 A JP H10273558A JP 35625197 A JP35625197 A JP 35625197A JP 35625197 A JP35625197 A JP 35625197A JP H10273558 A JPH10273558 A JP H10273558A
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JP
Japan
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represented
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tetraene
carbon atoms
group
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Application number
JP35625197A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiji Okada
田 圭 司 岡
Kenichi Morisono
園 賢 一 森
Masaaki Kawasaki
崎 雅 昭 川
Tetsuo Tojo
條 哲 夫 東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Priority to JP35625197A priority Critical patent/JPH10273558A/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】耐熱性、耐候性および耐動的疲労性に優れると
ともに、制振性、防振性、強度特性、接着性に優れる加
硫可能なポリエン系エラストマー組成物を得ること。 【解決手段】加硫可能なポリエン系エラストマー組成物
は、エチレンと、芳香族ビニル化合物と、特定の直鎖状
または分岐鎖状の非共役トリエンまたはテトラエンと、
必要に応じて炭素原子数が3〜20のα−オレフィンと
から得られる不飽和性オレフィン系共重合体(A)およ
びジエン系ゴムを組成物(B)とからなり前記(A)と
(B)との重量比((A)/(B))が1/99〜99
/1の範囲にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、耐候性、
耐オゾン性および耐動的疲労性(耐屈曲疲労性)に優れ
るとともに、防振性、制振性、強度特性などに優れた加
硫物が得られる加硫可能なポリエン系エラストマー組成
物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】天然ゴム、イソプレンゴム、スチ
レン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(B
R)などのジエン系ゴムは、加工性、強度などの特性に
優れていることから、タイヤ、自動車部品、一般工業用
部品などの用途に広く用いられている。しかしながら、
これらのジエン系ゴムは、耐候性、耐オゾン性に劣って
いるため、その製品寿命が短いという問題点がある。
【0003】このような点を改良したジエン系ゴムとし
て、米国特許第4,645,793号明細書には、ジエ
ン系ゴムとエチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムと
のブレンド物が開示されている。しかしながら、このブ
レンド物は、耐候性、耐オゾン性が改良されているもの
の、強度特性が充分でなかったり、ジエン系ゴムに比べ
て耐動的疲労性(耐屈曲疲労性)が低下したり、制振
性、防振性が低下したり、あるいは繊維との接着力が低
下するなどの問題点がある。
【0004】また、特開平8−143712号公報に
は、エチレン・α−オレフィン・芳香族ビニル化合物・
非共役ジエン共重合体とエラストマーとの混合物を架橋
しなるエラストマー組成物が記載されており、このよう
な組成物は、引張強さ、耐摩耗性などの力学的性質に優
れることが記載されている。しかしながら、この組成物
は、加硫速度、強度特性、繊維との接着性などが必ずし
も充分ではなかった。
【0005】このような状況のもと、耐熱性、耐候性、
耐オゾン性および耐動的疲労性に優れるとともに、制振
性、防振性、強度特性などに優れたエラストマー組成物
が従来より望まれていた。
【0006】本発明者らは、上記のような特性を有する
エラストマー組成物を得るべく鋭意研究した結果、エチ
レンと炭素原子数が3〜20のα−オレフィンと芳香族
ビニル化合物と特定の非共役トリエンまたはテトラエン
とから得られる不飽和性オレフィン系共重合体およびジ
エン系ゴムからなる組成物は、上記特性を有する加硫物
が得られ、かつ加硫速度が速いことを見出し本発明を完
成するに至った。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、耐熱性、耐候
性、耐オゾン性および耐動的疲労性(耐屈曲疲労性)に
優れるとともに、制振性、防振性、強度特性などに優れ
る加硫物が得られるような加硫可能なポリエン系エラス
トマー組成物を提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】本発明に係るポリエン系エラストマー組
成物は、(A)(i)エチレンと、(ii)下記式(I)
で表される芳香族ビニル化合物と、(iii)非共役トリ
エンまたはテトラエンと、必要に応じて(iv)炭素原子
数が3〜20のα−オレフィンとから得られる不飽和性
オレフィン系共重合体、および(B)ジエン系ゴムから
なり、前記(A)不飽和性オレフィン系共重合体と、前
記(B)ジエン系ゴムとの重量比((A)/(B))が
1/99〜99/1の範囲にあることを特徴としてい
る。
【0009】
【化10】
【0010】(式中、R1 、R2 およびR3 は、互いに
同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原子
数が1〜8のアルキル基を示し、nは0〜5の整数であ
る。) 本発明では、前記(iii)非共役トリエンまたはテトラ
エンとして、下記一般式(II-a)で表され、かつ該非共
役トリエンまたはテトラエンから導かれる構成単位が下
記一般式(II-b)で表される化合物および、下記一般式
(III-a)で表され、かつ該非共役トリエンまたはテト
ラエンから導かれる構成単位が下記一般式(III-b)で
表される化合物から選ばれる少なくとも1種の非共役ト
リエンまたはテトラエンを挙げることができる。
【0011】
【化11】
【0012】(式中、pおよびqは、互いに同一でも異
なっていてもよく、0または1であり(但し、pとqは
同時に0ではない)、fは0〜5の整数であり(但し、
pとqが共に1の場合は0ではない)、gは1〜6の整
数であり、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 および
7 は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子
または炭素原子数が1〜5のアルキル基を示し、R8
炭素原子数が1〜5のアルキル基を示し、R9 は水素原
子、炭素原子数が1〜5のアルキル基または−(C
2n−CR10=CR1112で表される基(ここで、n
は1〜5の整数であり、R10およびR11は、互いに同一
でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原子数が
1〜5のアルキル基を示し、R12は炭素原子数が1〜5
のアルキル基を示す)を示す(但し、pとqが共に1の
場合、R9 は水素原子または炭素原子数が1〜5のアル
キル基である)。)
【0013】
【化12】
【0014】(式中、p、q、f、g、R1 〜R9 は、
前記一般式(II-a)の場合と同じ意味である。)
【0015】
【化13】
【0016】(式中、p、q、f、g、R1 〜R9 は、
前記一般式(II-a)の場合と同じ意味である。)
【0017】
【化14】
【0018】(式中、p、q、f、g、R1 〜R9 は、
前記一般式(II-a)の場合と同じ意味である。) 前記一般式(II-a)で表される非共役トリエンまたはテ
トラエンは、下記一般式(IV-a)で表され、かつ該非共
役トリエンまたはテトラエンから導かれる構成単位が下
記一般式(IV-b)で表される化合物であることが好まし
く、前記一般式(III-a)で表される非共役トリエンま
たはテトラエンは、下記一般式(V-a)で表され、かつ
該非共役トリエンまたはテトラエンから導かれる構成単
位が下記一般式(V-b)で表される化合物であることが
好ましい。
【0019】
【化15】
【0020】(式中、fは0〜5の整数であり、gは1
〜6の整数であり、R1 ,R2 ,R5,R6 およびR
7 は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子ま
たは炭素原子数が1〜5のアルキル基を示し、R8 は炭
素原子数が1〜5のアルキル基を示し、R9 は水素原
子、炭素原子数が1〜5のアルキル基または−(C
2n−CR10=CR1112で表される基(ここで、n
は1〜5の整数であり、R10およびR11は、互いに同一
でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原子数が
1〜5のアルキル基を示し、R12は炭素原子数が1〜5
のアルキル基を示す)を示す。)
【0021】
【化16】
【0022】(式中、f、g、R1 、R2 、R5 〜R9
は、前記一般式(IV-a)の場合と同じ意味である。)
【0023】
【化17】
【0024】(式中、f、g、R1 、R2 、R5 〜R9
は、前記一般式(IV-a)の場合と同じ意味である。)
【0025】
【化18】
【0026】(式中、f、g、R1 、R2 、R5 〜R9
は、前記一般式(IV-a)の場合と同じ意味である。) 本発明では、前記(iii)非共役トリエンまたはテトラ
エンが、前記一般式(II-a)で表され、かつ該非共役ト
リエンまたはテトラエンから導かれる構成単位が前記一
般式(II-b)で表される化合物から選ばれる少なくとも
1種の非共役トリエンまたはテトラエンであることが好
ましく、特に前記一般式(IV-a)で表され、かつ該非共
役トリエンまたはテトラエンから導かれる構成単位が前
記一般式(IV-b)で表される化合物から選ばれる少なく
とも1種の非共役トリエンまたはテトラエンであること
が好ましい。
【0027】本発明では、前記(A)不飽和性オレフィ
ン系共重合体は、エチレン(i)から導かれる構成単位
と、炭素原子数が3〜20のα−オレフィン(iv)から
導かれる構成単位とのモル比(エチレン/α−オレフィ
ン)が100/0〜40/60の範囲にあり、エチレン
(i)から導かれる構成単位と炭素原子数が3〜20の
α−オレフィン(iv)から導かれる構成単位との合計量
と、芳香族ビニル化合物(ii)から導かれる構成単位と
のモル比(エチレン+α−オレフィン/芳香族ビニル化
合物)が99.5/0.5〜70/30の範囲にある共
重合体であることが好ましい。
【0028】また前記(A)不飽和性オレフィン系共重
合体は、135℃、デカリン中で測定した極限粘度
[η]が0.1〜10dl/gの範囲にある共重合体で
あることが好ましい。
【0029】さらに前記(A)不飽和性オレフィン系共
重合体は、ヨウ素価が1〜50の範囲にある共重合体で
あることが好ましい。前記(B)ジエン系ゴムとして
は、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエン
ゴムおよびブタジエンゴムからなる群より選ばれる少な
くとも1種のゴムが挙げられる。
【0030】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るポリエン系エ
ラストマー組成物について具体的に説明する。
【0031】本発明に係るポリエン系エラストマー組成
物は、(A)特定の不飽和性オレフィン系共重合体およ
び(B)ジエン系ゴムとから形成されている。まず、本
発明に係るポリエン系エラストマー組成物に用いられる
各成分について説明する。
【0032】(A)不飽和性オレフィン系共重合体 (A)不飽和性オレフィン系共重合体は、(i)エチレ
ンと、(ii)下記式(I)で表される芳香族ビニル化合
物と、(iii)非共役トリエンまたはテトラエンと、必
要に応じて(iv)炭素原子数が3〜20のα−オレフィ
ンとから得られるランダム共重合体である。
【0033】(ii)芳香族ビニル化合物として具体的に
は、下記一般式(I)で表される化合物が用いられる。
【0034】
【化19】
【0035】式中、R1 、R2 およびR3 は、互いに同
一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原子数
1〜8アルキル基を示し、好ましくは水素原子または炭
素原子数1〜3のアルキル基である。
【0036】nは0〜5、好ましくは0〜3の整数であ
る。上記のような芳香族ビニル化合物としては、たとえ
ば、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、エ
チルスチレンなどのモノまたはポリアルキルスチレン、
メトキシスチレン、エトキシスチレン、ビニル安息香
酸、ビニル安息香酸メチル、ビニルベンジルアセテー
ト、ヒドロキシスチレン、クロロスチレン、ジビニルベ
ンゼンなどの官能基含有スチレン誘導体、アリルベンゼ
ン、4-フェニルブテン-1、3-フェニルブテン-1、4-(4-
メチルフェニル)ブテン-1、4-(3-メチルフェニル)ブ
テン-1、4-(2-メチルフェニル)ブテン-1、4-(4-エチ
ルフェニル)ブテン-1、4-(4-ブチルフェニル)ブテン
-1、5-フェニルペンテン-1、4-フェニルペンテン-1、3-
フェニルペンテン-1、5-(4-メチルフェニル)ペンテン
-1、4-(2-メチルフェニル)ペンテン-1、3-(4-メチル
フェニル)ペンテン-1、6-フェニルヘキセン-1、5-フェ
ニルヘキセン-1、4-フェニルヘキセン-1、3-フェニルヘ
キセン-1、6-(4-メチルフェニル)ヘキセン-1、5-(2-
メチルフェニル)ヘキセン-1、4-(4-メチルフェニル)
ヘキセン-1、3-(2-メチルフェニル)ヘキセン-1、7-フ
ェニルヘプテン-1、6-フェニルヘプテン-1、5-フェニル
ヘプテン-1、4-フェニルヘプテン-1、8-フェニルオクテ
ン-1、7-フェニルオクテン-1、6-フェニルオクテン-1、
5-フェニルオクテン-1、4-フェニルオクテン-1、3-フェ
ニルオクテン-1、10-フェニルデセン-1などなどのフェ
ニル置換アルケンが挙げられる。
【0037】これらの芳香族ビニル化合物のうち、スチ
レン、アリルベンゼン、4-フェニルブテン-1が好まし
く、特に、スチレンが好ましく用いられる。芳香族ビニ
ル化合物は、1種単独でまたは2種以上組合わせて用い
ることができる。
【0038】(iii)非共役トリエンまたはテトラエン
は、1分子中に1個のビニル基を有する非共役トリエン
またはテトラエンあるいは、1分子中に1個の5-ノルボ
ルネン-2-イル基を有する非共役トリエンまたはテトラ
エンである。この(iii)非共役トリエンまたはテトラ
エン1分子当たりの総炭素原子数(2種以上の非共役ト
リエンまたはテトラエンを含む場合にはその平均炭素原
子数で示す)は、通常特に限定されないが、好ましくは
9〜30個、より好ましくは10〜25個、特に好まし
くは10〜22個であることが望ましい。炭素原子数が
このような範囲にある非共役トリエンまたはテトラエン
は、精製などの取扱いが容易であるので有利である。こ
こで「トリエン」とは、1分子中に炭素−炭素二重結合
(C=C)を3個有する炭化水素化合物を意味し、また
「テトラエン」とは1分子中に炭素−炭素二重結合を4
個有する炭化水素化合物を意味する。なお、この炭素−
炭素二重結合には、ビニル基の炭素−炭素二重結合およ
び5-ノルボルネン-2-イル基の炭素−炭素二重結合が含
まれる。
【0039】(iii)非共役トリエンまたはテトラエン
には、ビニル基または5-ノルボルネン-2-イル基を含め
て3個(トリエンの場合)または4個(テトラエンの場
合)の炭素−炭素二重結合(C=C)が含まれている
が、この(iii)非共役トリエンまたはテトラエン1分
子中に含まれる全ての炭素−炭素二重結合に隣接した炭
素原子に直接結合している水素原子の総数は、通常特に
限定されないが、好ましくは9〜33個、より好ましく
は12〜33個、特に好ましくは14〜33個であるこ
とが望ましい。水素原子の総数がこのような範囲にある
と、架橋反応速度の速い共重合体が得られるので好まし
い。なお、この水素原子数は、用いられる非共役トリエ
ンまたはテトラエンが2種以上の混合物である場合には
これらの水素原子数の平均で示す。
【0040】本発明では、非共役トリエンまたはテトラ
エンのなかでは、ビニル基または5-ノルボルネン-2-イ
ル基がメチレン基(−CH2 −)に結合している非共役
トリエンまたはテトラエンが好ましい。
【0041】このような(iii)非共役トリエンまたは
テトラエンのなかでも、下記一般式(II-a)または下記
一般式(III-a)で表される化合物が好ましい。
【0042】
【化20】
【0043】式中、pおよびqは、互いに同一でも異な
っていてもよく、0または1である(但しpとqは同時
に0ではない)。fは0〜5の整数であり、好ましくは
0〜2の整数である(但しpとqが共に1の場合は0で
はない)。
【0044】gは1〜6の整数であり、好ましくは1〜
3の整数である。R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6
およびR7 は、互いに同一でも異なっていてもよく、水
素原子または炭素原子数が1〜5のアルキル基を示し、
好ましくは水素原子または炭素原子数が1〜3のアルキ
ル基、より好ましくはR1 ,R2,R3 ,R4 ,R5
よびR6 が水素原子でありR7 が水素原子または炭素原
子数が1〜3のアルキル基である。
【0045】R8 は、水素原子または炭素原子数が1〜
5のアルキル基を示し、好ましくは水素原子または炭素
原子数が1〜3のアルキル基、より好ましくは炭素原子
数が1〜3のアルキル基である。
【0046】R9 は水素原子、炭素原子数が1〜5のア
ルキル基または−(CH2n−CR10=CR1112で表
される基(ここで、nは1〜5の整数であり、R10およ
びR11は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原
子または炭素原子数が1〜5のアルキル基を示し、R12
は炭素原子数が1〜5のアルキル基を示す)を示し、好
ましくは水素原子、炭素原子数が1〜3のアルキル基ま
たは−(CH2n−CR10=CR1112で表される基
(ここで、nは1〜3の整数であり、R10およびR
11は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子ま
たは炭素原子数が1〜3のアルキル基を示し、R12は炭
素原子数が1〜3のアルキル基を示す)である。但し、
pとqが共に1の場合、R9 は水素原子または炭素原子
数が1〜5のアルキル基である。
【0047】
【化21】
【0048】(式中、p、q、f、g、R1 〜R9 は、
前記一般式(II-a)の場合と同じ意味である。) (iii)非共役トリエンまたはテトラエンが、前記一般
式(II-a)または (III-a)で表される非共役トリエンま
たはテトラエンであると、ポリエン系エラストマー組成
物は加硫速度が速く、得られる加硫物は強度特性に優れ
る。
【0049】このような前記一般式(II-a)で表される
非共役トリエンまたはテトラエンとして具体的には、以
下のような化合物が挙げられる。
【0050】
【化22】
【0051】また、前記一般式(III-a)で表される非
共役トリエンまたはテトラエンとして具体的には、前記
一般式(II-a)で表される非共役トリエンまたはテトラ
エンとして例示した化合物のビニル基を5-ノルボルネン
-2-イル基に置き換えた化合物が挙げられる。
【0052】前記一般式(II-a)で表される非共役トリ
エンまたはテトラエンの中では、下記一般式(IV-a)で
表される非共役トリエンまたはテトラエンが好ましい。
この非共役トリエンまたはテトラエンは、前記一般式
(II-a)で表される非共役トリエンまたはテトラエンに
おいて、pが1であり、qが0の化合物である。
【0053】また、前記一般式(III-a)で表される非
共役トリエンまたはテトラエンの中では、下記一般式
(V-a)で表される非共役トリエンまたはテトラエンが
好ましい。この非共役トリエンまたはテトラエンは、前
記一般式(III-a)で表される非共役トリエンまたはテ
トラエンにおいて、pが1であり、qが0の化合物であ
る。
【0054】
【化23】
【0055】式中、fは、0〜5の整数であり、好まし
くは0〜2の整数である。gは、1〜6の整数であり、
好ましくは1〜3の整数である。R1 ,R2 ,R5 ,R
6 およびR7 は、互いに同一でも異なっていてもよく、
前記一般式(II-a)と同じであり、好ましくは水素原子
または炭素原子数が1〜3のアルキル基、より好ましく
はR1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 およびR6 が水素原子
でありR7 が水素原子または炭素原子数が1〜3のアル
キル基である。
【0056】R8 は、前記一般式(II-a)と同じであ
り、好ましくは水素原子または炭素原子数が1〜3のア
ルキル基、より好ましくは炭素原子数が1〜3のアルキ
ル基である。
【0057】R9 は、前記一般式(II-a)と同じであ
り、好ましくは水素原子または炭素原子数が1〜3のア
ルキル基である。
【0058】
【化24】
【0059】(式中、f、g、R1 、R2 、R5 〜R9
は、前記一般式(IV-a)の場合と同じ意味である。) (iii)非共役トリエンまたはテトラエンが、前記一般
式(IV-a)または (V-a) で表される非共役トリエンま
たはテトラエンであると、ポリエン系エラストマー組成
物は加硫速度が速く、得られる加硫物は強度特性に優れ
る。
【0060】このような前記一般式(IV-a)で表される
非共役トリエンまたはテトラエンとして具体的には、以
下のような化合物が挙げられる。
【0061】
【化25】
【0062】
【化26】
【0063】
【化27】
【0064】
【化28】
【0065】前記一般式(V-a)で表される非共役トリ
エンまたはテトラエンとして具体的には、前記一般式
(IV-a)で表される非共役トリエンまたはテトラエンと
して例示した化合物のビニル基を5-ノルボルネン-2-イ
ル基に置き換えた化合物が挙げられる。
【0066】本発明では、(iii)非共役トリエンまた
はテトラエンは、前記一般式(II-a)で表される化合物
であることがさらに好ましく、前記一般式(IV-a)で表
される化合物であることが特に好ましい。
【0067】(iii)非共役トリエンまたはテトラエン
が、前記一般式(II-a)で表される非共役トリエンまた
はテトラエンであると、ポリエン系エラストマー組成物
は加硫速度が速く、得られる加硫物は強度特性に優れ
る。
【0068】(iii)非共役トリエンまたはテトラエン
が、前記一般式 (IV-a) で表される非共役トリエンまた
はテトラエンであると、得られる加硫物は耐寒性、低温
特性、加硫強度に特に優れる。
【0069】前記非共役トリエンまたはテトラエンは、
トランス体およびシス体の混合物であってもよく、トラ
ンス体単独またはシス体単独であってもよい。これらの
非共役トリエンまたはテトラエンは、1種単独でまたは
2種以上組合わせて用いることができる。
【0070】前記(iii)非共役トリエンまたはテトラ
エンは、たとえば、EP0691354A1公報、WO
96/20150公報に記載されているような従来公知
の方法によって調製することができる。
【0071】必要に応じて用いられる(iv)炭素原子数
が3〜20のα−オレフィンとして具体的には、プロピ
レン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、3-メチル-1
-ブテン、3-メチル-1-ペンテン、3-エチル-1-ペンテ
ン、4-メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ヘキセン、4,4-
ジメチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4-エ
チル-1-ヘキセン、3-エチル-1-ヘキセン、1-ヘプテン、
1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ド
デセン、1-テトラデセン、1-ペンタデセン、1-ヘキサデ
セン、1-ヘプタデセン、1-オクタデセン、1-ノナデセ
ン、1-エイコセン、9-メチル-デセン-1、11-メチル-ド
デセン-1、12-エチル-テトラデセン-1などが挙げられ、
好ましくはプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オク
テン、1-デセンが用いられる。これらのα−オレフィン
は、1種単独でまたは2種以上組合わせて用いることが
できる。
【0072】(A)不飽和性オレフィン系共重合体は、
エチレン(i)から導かれる構成単位と、芳香族ビニル
化合物(ii)から導かれる構成単位と、非共役トリエン
またはテトラエン(iii)から導かれる構成単位と、必
要に応じて炭素原子数が3〜20のα−オレフィン(i
v)から導かれる構成単位が、それぞれランダムに配列
して結合し、(iii)非共役トリエンまたはテトラエン
に起因する分岐構造を有するとともに、主鎖は、実質的
に線状構造となっている。この共重合体が実質的に線状
構造を有しており実質的にゲル状架橋重合体を含有しな
いことは、該共重合体が有機溶媒に溶解し、不溶分を実
質的に含まないことにより確認することができる。たと
えば極限粘度[η]を測定する際に、該共重合体が13
5℃、デカリンに完全に溶解することにより確認するこ
とができる。
【0073】(A)不飽和性オレフィン系共重合体は、
エチレン(i)から導かれる構成単位と、炭素原子数が
3〜20のα−オレフィン(iv)から導かれる構成単位
とのモル比(エチレン/α−オレフィン)が100/0
〜40/60、好ましくは99/1〜40/60、より
好ましくは95/5〜55/45の範囲にあり、エチレ
ン(i)から導かれる構成単位と炭素原子数が3〜20
のα−オレフィン(iv)から導かれる構成単位との合計
量と、芳香族ビニル化合物(ii)から導かれる構成単位
とのモル比(エチレン+α−オレフィン/芳香族ビニル
化合物)が99.5/0.5〜70/30、好ましくは
99/1〜85/15、より好ましくは98/2〜90
/10の範囲にあることが望ましい。
【0074】(A)不飽和性オレフィン系共重合体を構
成する各成分単位の含有割合が上記のような範囲にある
と、ポリエン系エラストマー組成物から得られる加硫物
は、耐動的疲労性に優れ、防振性、制振性、低温特性の
バランスに特に優れる。
【0075】(A)不飽和性オレフィン系共重合体にお
いて、非共役トリエンまたはテトラエン(iii)から導
かれる構成単位の含有割合は、通常0.01〜30モル
%、好ましくは0.05〜25モル%、より好ましくは
0.1〜20モル%の範囲内にあることが望ましい。ヨ
ウ素価は、通常1〜50、好ましくは3〜50、より好
ましくは5〜40の範囲内にあることが望ましい。
【0076】(A)不飽和性オレフィン系共重合体は、
極限粘度[η]が、通常0.1〜10dl/g、好まし
くは1.0〜7.0dl/gの範囲にあることが望まし
い。極限粘度[η]は、(A)不飽和性オレフィン系共
重合体の分子量の尺度であり、極限粘度[η]が上記の
ような範囲にあると、得られる加硫物は、耐候性、耐オ
ゾン性、耐熱老化性、低温特性、耐動的疲労性などの特
性に優れる。
【0077】本発明では(A)不飽和性オレフィン系共
重合体は、各構成単位のモル比、極限粘度[η]および
ヨウ素価のうち、少なくとも1つが前記範囲内にあるこ
とが好ましく、2つ以上が前記範囲内にあることがより
好ましく、特に各構成単位のモル比、極限粘度[η]お
よびヨウ素価のすべてが前記範囲内にあることが好まし
い。
【0078】このような(A)不飽和性オレフィン系共
重合体において(iii)非共役トリエンまたはテトラエ
ンが前記一般式(II-a)で表される場合には、不飽和性
オレフィン系共重合体(A)中においては該非共役トリ
エンまたはテトラエンから導かれる構成単位は、下記一
般式(II-b)で表される構造を有している。
【0079】
【化29】
【0080】(式中、p、q、f、g、R1 〜R9 は、
前記一般式(II-a)の場合と同じ意味である。) また、(iii)非共役トリエンまたはテトラエンが前記
一般式(III-a)で表される場合には、不飽和性オレフ
ィン系共重合体(A)中においては該非共役トリエンま
たはテトラエンから導かれる構成単位は、下記一般式
(III-b)で表される構造を有している。
【0081】
【化30】
【0082】(式中、p、q、f、g、R1 〜R9 は、
前記一般式(II-a)の場合と同じ意味である。) さらに、(iii)非共役トリエンまたはテトラエンが前
記一般式(IV-a)で表される場合には、不飽和性オレフ
ィン系共重合体(A)中においては該非共役トリエンま
たはテトラエンから導かれる構成単位は、下記一般式
(IV-b)で表される構造を有している。
【0083】
【化31】
【0084】(式中、f、g、R1 、R2 、R5 〜R9
は前記一般式(IV-a)の場合と同じ意味である。) また、(iii)非共役トリエンまたはテトラエンが前記
一般式(V-a)で表される場合には、不飽和性オレフィ
ン系共重合体(A)中においては該非共役トリエンまた
はテトラエンから導かれる構成単位は、下記一般式(V
-b)で表される構造を有している。
【0085】
【化32】
【0086】(式中、f、g、R1 、R2 、R5 〜R9
は前記一般式(IV-a)の場合と同じ意味である。) なお(iii)非共役トリエンまたはテトラエンから導か
れる構成単位が、不飽和性オレフィン系共重合体(A)
において前記各構造を有していることは、共重合体の13
C−NMRスペクトルを測定することによって確認する
ことができる。
【0087】不飽和性オレフィン系共重合体(A)の製
上記のような不飽和性オレフィン系共重合体(A)は、
(i)エチレンと、(ii)芳香族ビニル化合物と、(ii
i)非共役トリエンまたはテトラエンと、必要に応じて
(iv)炭素原子数が3〜20のα−オレフィンとを、オ
レフィン重合用触媒の存在下に共重合させて得られる。
また本発明の目的を損なわない範囲でジシクロペンタジ
エン、1,4-ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレ
ンノルボルネン、エチリデンノルボルネン、ビニルノル
ボルネンなどを共重合してもよい。
【0088】このようなオレフィン重合用触媒として
は、(a)バナジウム、ジルコニウム、チタニウムなど
の遷移金属の化合物と、(b)有機アルミニウム化合物
(有機アルミニウムオキシ化合物)および/またはイオ
ン化イオン性化合物とからなる触媒などが使用できる。
具体的には、固体状チタン触媒成分と有機アルミニウ
ム化合物とからなるチタン系触媒、可溶性バナジウム
化合物と有機アルミニウム化合物とからなるバナジウム
系触媒、周期律表第4族から選ばれる遷移金属のメタ
ロセン化合物と、有機アルミニウムオキシ化合物および
/またはイオン化イオン性化合物とからなるメタロセン
系触媒などが挙げられ、これらのうちでは特にメタロセ
ン系触媒が好ましい。
【0089】メタロセン系触媒を形成する周期律表第4
族から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物は、具体的
には、次式(VI)で表される。 M1 1 x … (VI) 式中、Mは周期律表第4族から選ばれる遷移金属であ
り、具体的にはジルコニウム、チタンまたはハフニウム
である。xは遷移金属Mの原子価を示し、遷移金属に配
位する配位子Lの個数を示す。
【0090】Lは遷移金属に配位する配位子であり、こ
れらのうち少なくとも1個の配位子Lは、シクロペンタ
ジエニル基、インデニル基、4,5,6,7-テトラヒドロイン
デニル基、フルオレニル基などのシクロペンタジエニル
骨格を有する配位子であり、このシクロペンタジエニル
骨格を有する配位子は、アルキル基、シクロアルキル
基、トリアルキルシリル基、ハロゲン原子などの置換基
を有していてもよい。
【0091】該メタロセン化合物が配位子Lとしてシク
ロペンタジエニル骨格を有する基を2個以上有する場合
には、そのうち2個のシクロペンタジエニル骨格を有す
る基同士は、アルキレン基、置換アルキレン基、シリレ
ン基、置換シリレン基などの結合基を介して結合されて
いてもよい。
【0092】シクロペンタジエニル骨格を有する配位子
以外のLとしては、炭素原子数が1〜12の炭化水素
基、アルコキシ基、アリーロキシ基、スルホン酸含有基
(−SO3a 、但し、Ra はアルキル基、ハロゲン原
子で置換されたアルキル基、アリール基、ハロゲン原子
で置換されたアリール基またはアルキル基で置換された
アリール基である。)、ハロゲン原子、水素原子などが
挙げられる。
【0093】以下に、Mがジルコニウムであり、かつシ
クロペンタジエニル骨格を有する配位子を2個含むメタ
ロセン化合物を例示する。ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムモノクロリドモノハイドライド、ビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビ
ス(1-メチル-3-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムビス(トリフルオロメタンスルホナト)、ビス
(1,3-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリド、エチレン-ビス(インデニル)ジメチルジル
コニウム、エチレン-ビス(インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル
-フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニル
シリレン-ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、メチルフェニルシリレン-ビス(インデニル)ジル
コニウムジクロリド、rac-エチレン-ビス(2-メチル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス(2-メチル-1-インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(4,7-ジメチル-1
-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリレン-ビス(2,4,7-トリメチル-1-インデニル)ジル
コニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2,4,
6-トリメチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(4-フェニル-1-インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン
-ビス(2-メチル-4-フェニル-1-インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチ
ル-4-(α-ナフチル)-1-インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-
(β-ナフチル)-1-インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-(1-アン
トリル)-1-インデニル)ジルコニウムジクロリドな
ど。
【0094】また、上記のような化合物においてジルコ
ニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金属に置き
換えたメタロセン化合物を例示することもできる。
【0095】さらに、ブリッジタイプのメタロセン化合
物として下記式[A]で示されるメタロセン化合物が挙
げられる。メタロセンが式[A]:
【0096】
【化33】
【0097】・・・・[A] [式[A]中、M1は周期律表の第IVB族の金属であ
り、具体的には、例えば、チタニウム、ジルコニウム、
ハフニウムを挙げることができる。
【0098】R1およびR2は、互いに同じでも異なって
いてもよく、水素原子、炭素原子数1〜10好ましくは
1〜3のアルキル基、炭素原子数1〜10好ましくは1
〜3のアルコキシ基、炭素原子数6〜10好ましくは6
〜8のアリール基、炭素原子数6〜10好ましくは6〜
8のアリールオキシ基、炭素原子数2〜10好ましくは
2〜4のアルケニル基、炭素原子数7〜40好ましくは
7〜10のアリールアルキル基、炭素原子数7〜40好
ましくは7〜12のアルキルアリール基、炭素原子数8
〜40好ましくは8〜12のアリールアルケニル基、ま
たはハロゲン原子好ましくは塩素原子である。
【0099】R3およびR4は、互いに同じでも異なって
いても良く、水素原子、ハロゲン原子好ましくは弗素原
子、塩素原子または臭素原子、ハロゲン化されていても
よい炭素原子数1〜10好ましくは1〜4のアルキル
基、炭素原子数6〜10好ましくは6〜8のアリール
基、−NR10 2、−SR10、−OSiR10 3、−SiR10
3または−PR10 2基であり、その際R10はハロゲン原子
好ましくは塩素原子、または、炭素原子数1〜10好ま
しくは1〜3のアルキル基、または炭素原子数6〜10
好ましくは6〜8のアリール基である。
【0100】R3およびR4は特に水素原子であることが
好ましい。R5およびR6は互いに同じでも異なっていて
もよく、好ましくは同じであり、R5およびR6は水素原
子でないという条件のもとでR3およびR4について記載
した意味を有する。R5およびR6は、好ましくはハロゲ
ン化されていてもよい炭素原子数1〜4のアルキル基、
具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基またはト
リフルオロメチル基等が挙げられ、メチル基が好まし
い。
【0101】R7は、下記:
【0102】
【化34】
【0103】=BR11、=AlR11、−Ge−、−Sn
−、−O−、−S−、=SO、=SO2、=NR11、=
CO、=PR11または=P(O)R11であり、その際R
11、R12およびR13は互いに同じでも異なっていてもよ
く、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10好ましく
は1〜4のアルキル基さらに好ましくはメチル基、炭素
原子数1〜10のフルオロアルキル基好ましくはCF3
基、炭素原子数6〜10好ましくは6〜8のアリール
基、炭素原子数6〜10のフルオロアリール基好ましく
はペンタフルオロフェニル基、炭素原子数1〜10好ま
しくは1〜4のアルコキシ基特に好ましくはメトキシ
基、炭素原子数2〜10好ましくは2〜4のアルケニル
基、炭素原子数7〜40好ましくは7〜10のアリール
アルキル基、炭素原子数8〜40好ましくは8〜12の
アリールアルケニル基、または炭素原子数7〜40好ま
しくは7〜12のアルキルアリール基であり、また「R
11とR12」または「R11とR13」とは、それぞれそれら
が結合する原子と一緒になって環を形成してもよい。
【0104】M2は珪素、ゲルマニウムまたは錫、好ま
しくは珪素またはゲルマニウムである。R7は、=CR
1112、=SiR1112、=GeR1112、−O−、−
S−、=SO、=PR11または=P(O)R11であるこ
とが好ましい。
【0105】R8およびR9は互いに同じであっても異な
っていてもよく、R11について記載したと同じ意味を有
する。mおよびnは互いに同じであっても異なっていて
もよく、0、1または2、好ましくは0または1であ
り、m+nは0、1または2、好ましくは0または1で
ある。
【0106】上記条件を充たす特に好ましいメタロセン
を下記(i)〜(iii)に示す。
【0107】
【化35】
【0108】[上記式(i)、(ii)及び(iii)中、M1
ZrまたはHfであり、R1およびR2はメチル基または
塩素原子であり、R5およびR6はメチル基、エチル基ま
たはトリフルオロメチル基であり、R8、R9、R10およ
びR12が上記の意味を有する。] このような式(i)、(ii)及び(iii)で示される化合
物の内でも、下記の化合物が特に好ましい。
【0109】rac-ジメチルメチレンビス(インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルメチレ
ンビス(2-メチル-1-インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、rac-ジフェニルメチレンビス(2-メチル-
1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-エチ
レン(2-メチル-1-インデニル)2-ジルコニウム-ジク
ロライド、rac-ジメチルシリレン(2-メチル-1-イ
ンデニル)2-ジルコニウム-ジクロライド、rac-ジメ
チルシリレン(2-メチル-1-インデニル)2-ジルコニ
ウム-ジメチル、rac-エチレン-(2-メチル-1-イン
デニル)2-ジルコニウム-ジメチル、rac-フェニル
(メチル)シリレン-(2ーメチル-1-インデニル)2-ジ
ルコニウム-ジクロライド、rac-ジフェニル-シリレ
ン-(2ーメチル-1-インデニル)2-ジルコニウム-ジク
ロライド、rac-メチルエチレン-(2ーメチル-1-イ
ンデニル)2-ジルコニウム-ジクロライド、rac-ジメ
チルシリレン-(2ーエチル-1-インデニル)2-ジルコニ
ウム-ジクロライド。このようなメタロセンの製造方法
については、従来より公知の方法にて製造することがで
きる(例:特開平4-268307号公報参照)。
【0110】本発明では、ブリッジタイプのメタロセン
化合物として、下記式[B]で示される遷移金属化合物
(メタロセン化合物)を用いることもできる。
【0111】
【化36】
【0112】・・・・[B] 式[B]中、Mは周期律表第IVB族の遷移金属原子を示
し、具体的には、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウ
ムである。
【0113】R1 およびR2 は、それぞれ独立に、水素
原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭
素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、ケイ素含有基、
酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有
基を示し、具体的には、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素な
どのハロゲン原子;メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、ノニル、ド
デシル、アイコシル、ノルボルニル、アダマンチルなど
のアルキル基、ビニル、プロペニル、シクロヘキセニル
などのアルケニル基、ベンジル、フェニルエチル、フェ
ニルプロピルなどのアリールアルキル基、フェニル、ト
リル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、エチル
フェニル、プロピルフェニル、ビフェニル、ナフチル、
メチルナフチル、アントラセニル、フェナントリルなど
のアリール基などの炭素数1から20の炭化水素基;前
記炭化水素基にハロゲン原子が置換したハロゲン化炭化
水素基;メチルシリル、フェニルシリルなどのモノ炭化
水素置換シリル、ジメチルシリル、ジフェニルシリルな
どのジ炭化水素置換シリル、トリメチルシリル、トリエ
チルシリル、トリプロピルシリル、トリシクロヘキシル
シリル、トリフェニルシリル、ジメチルフェニルシリ
ル、メチルジフェニルシリル、トリトリルシリル、トリ
ナフチルシリルなどのトリ炭化水素置換シリル、トリメ
チルシリルエーテルなどの炭化水素置換シリルのシリル
エーテル、トリメチルシリルメチルなどのケイ素置換ア
ルキル基、トリメチルシリルフェニルなどのケイ素置換
アリール基、などのケイ素含有基;ヒドロオキシ基、メ
トキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなどのアルコ
キシ基、フェノキシ、メチルフェノキシ、ジメチルフェ
ノキシ、ナフトキシなどのアリロ−キシ基、フェニルメ
トキシ、フェニルエトキシなどのアリールアルコキシ基
などの酸素含有基;前記酸素含有基の酸素がイオウに置
換した置換基などのイオウ含有基;アミノ基、メチルア
ミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルア
ミノ、ジブチルアミノ、ジシクロヘキシルアミノなどの
アルキルアミノ基、フェニルアミノ、ジフェニルアミ
ノ、ジトリルアミノ、ジナフチルアミノ、メチルフェニ
ルアミノなどのアリールアミノ基またはアルキルアリー
ルアミノ基などの窒素含有基;ジメチルフォスフィノ、
ジフェニルフォスフィノなどのフォスフィノ基などのリ
ン含有基である。
【0114】これらのうちR1 は炭化水素基であること
が好ましく、特にメチル、エチル、プロピルの炭素数1
〜3の炭化水素基であることが好ましい。またR2 は水
素、炭化水素基が好ましく、特に水素あるいは、メチ
ル、エチル、プロピルの炭素数1〜3の炭化水素基であ
ることが好ましい。
【0115】R3 、R4 、R5 およびR6 は、それぞれ
独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭
化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基を示
し、このうち水素、炭化水素基またはハロゲン化炭化水
素基であることが好ましい。R3 とR4 、R4 とR5
5 とR6 のうち少なくとも1組は、それらが結合して
いる炭素原子と一緒になって、単環の芳香族環を形成し
ていてもよい。
【0116】また芳香族環を形成する基以外の基は、炭
化水素基またはハロゲン化炭化水素基が2種以上ある場
合には、これらが互いに結合して環状になっていてもよ
い。なおR6 が芳香族基以外の置換基である場合、水素
原子であることが好ましい。
【0117】ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素
基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基として、具
体的には、前記R1 およびR2 と同様の基が例示でき
る。R3 とR4 、R4 とR5 、R5 とR6 のうち少なく
とも1組が互いに結合して形成する単環の芳香族環を含
む、Mに配位する配位子としては以下に示すようなもの
が挙げられる。
【0118】
【化37】
【0119】これらのうち上記式(1)で示されるもの
が好ましい。前記芳香族環はハロゲン原子、炭素数1〜
20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水
素基で置換されていてもよい。
【0120】前記芳香族環に置換するハロゲン原子、炭
素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン
化炭化水素基としては、前記R1 およびR2 と同様の基
が例示できる。
【0121】X1 およびX2 は、それぞれ独立に、水素
原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭
素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基また
はイオウ含有基を示し、具体的には、前記R1 およびR
2 と同様のハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素
基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有
基が例示できる。
【0122】イオウ含有基としては、前記R1 、R2
同様の基、およびメチルスルホネート、トリフルオロメ
タンスルフォネート、フェニルスルフォネート、ベンジ
ルスルフォネート、p-トルエンスルフォネート、トリメ
チルベンゼンスルフォネート、トリイソブチルベンゼン
スルフォネート、p-クロルベンゼンスルフォネート、ペ
ンタフルオロベンゼンスルフォネートなどのスルフォネ
ート基、メチルスルフィネート、フェニルスルフィネー
ト、ベンジルスルフィネート、p-トルエンスルフィネー
ト、トリメチルベンゼンスルフィネート、ペンタフルオ
ロベンゼンスルフィネートなどのスルフィネート基が例
示できる。
【0123】Yは、炭素数1〜20の2価の炭化水素
基、炭素数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2
価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、2価の
スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−
SO2 −、−NR7 −、−P(R7)−、−P(O)
(R7)−、−BR7 −または−AlR7 −[ただし、
7は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化
水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基]を示
し、具体的には、メチレン、ジメチルメチレン、1,2-エ
チレン、ジメチル-1,2- エチレン、1,3-トリメチレン、
1,4-テトラメチレン、1,2-シクロヘキシレン、1,4-シク
ロヘキシレンなどのアルキレン基、ジフェニルメチレ
ン、ジフェニル-1,2- エチレンなどのアリールアルキレ
ン基などの炭素数1から20の2価の炭化水素基;クロ
ロメチレンなどの上記炭素数1から20の2価の炭化水
素基をハロゲン化したハロゲン化炭化水素基;メチルシ
リレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n-
プロピル)シリレン、ジ(i-プロピル)シリレン、ジ
(シクロヘキシル)シリレン、メチルフェニルシリレ
ン、ジフェニルシリレン、ジ(p-トリル)シリレン、ジ
(p-クロロフェニル)シリレンなどのアルキルシリレ
ン、アルキルアリールシリレン、アリールシリレン基、
テトラメチル-1,2-ジシリレン、テトラフェニル-1,2-
ジシリレンなどのアルキルジシリレン、アルキルアリー
ルジシリレン、アリールジシリレン基などの2価のケイ
素含有基;上記2価のケイ素含有基のケイ素をゲルマニ
ウムに置換した2価のゲルマニウム含有基;上記2価の
ケイ素含有基のケイ素をスズに置換した2価のスズ含有
基置換基などであり、R7 は、前記R1 、R2 と同様の
ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1
〜20のハロゲン化炭化水素基である。
【0124】このうち2価のケイ素含有基、2価のゲル
マニウム含有基、2価のスズ含有基であることが好まし
く、さらに2価のケイ素含有基であることが好ましく、
このうち特にアルキルシリレン、アルキルアリールシリ
レン、アリールシリレンであることが好ましい。
【0125】以下に上記式[B]で表される遷移金属化
合物の具体的な例を示す。
【0126】
【化38】
【0127】
【化39】
【0128】
【化40】
【0129】本発明では、上記のような化合物において
ジルコニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金属
に置き換えた遷移金属化合物を用いることもできる。前
記遷移金属化合物は、通常ラセミ体としてオレフィン重
合用触媒成分として用いられるが、R型またはS型を用
いることもできる。
【0130】このような遷移金属化合物のインデン誘導
体配位子は、たとえば下記の反応ルートで、通常の有機
合成手法を用いて合成することができる。
【0131】
【化41】
【0132】本発明で用いられるこの遷移金属化合物
は、これらインデン誘導体から既知の方法、たとえば特
開平4−268307号公報に記載されている方法によ
り合成することができる。
【0133】本発明においては、またブリッジタイプの
メタロセン化合物として下記式[C]で示される遷移金
属化合物(メタロセン化合物)を用いることもできる。
【0134】
【化42】
【0135】・・・・[C] 式[C]中、M、R1、R2、 R3 、R4 、R5 および
6としては、前記式[B]の場合と同様なものが挙げ
られる。
【0136】R3 、R4 、R5 およびR6 のうち、R3
を含む2個の基が、アルキル基であることが好ましく、
3 とR5 、またはR3 とR6 がアルキル基であること
が好ましい。このアルキル基は、2級または3級アルキ
ル基であることが好ましい。また、このアルキル基は、
ハロゲン原子、ケイ素含有基で置換されていてもよく、
ハロゲン原子、ケイ素含有基としては、R1 、R2 で例
示した置換基が挙げられる。
【0137】R3 、R4 、R5 およびR6 で示される基
のうち、アルキル基以外の基は、水素原子であることが
好ましい。炭素数1〜20の炭化水素基としては、メチ
ル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブ
チル、sec-ブチル、tert- ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、シクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、ド
デシル、アイコシル、ノルボルニル、アダマンチルなど
の鎖状アルキル基および環状アルキル基;ベンジル、フ
ェニルエチル、フエニルプロピル、トリルメチルなどの
アリールアルキル基などが挙げられ、2重結合、3重結
合を含んでいてもよい。
【0138】またR3 、R4 、R5 およびR6 から選ば
れる2種の基が互いに結合して芳香族環以外の単環ある
いは多環を形成していてもよい。ハロゲン原子として、
具体的には、前記R1 およびR2 と同様の基が例示でき
る。
【0139】X1 、X2、YおよびR7としては、前記式
[B]の場合と同様のものが挙げられる。以下に上記式
[C]で示されるメタロセン化合物(遷移金属化合物)
の具体的な例を示す。
【0140】rac-ジメチルシリレン-ビス(4,7-ジメチル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロ リド、rac-ジメチ
ルシリレン-ビス(2,4,7-トリメチル-1- インデニル)ジ
ルコニウムジ クロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス
(2,4,6-トリメチル-1- インデニル)ジルコニウムジ ク
ロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2,5,6-トリメチル
-1- インデニル)ジルコニウムジ クロリド、rac-ジメチ
ルシリレン-ビス(2,4,5,6-テトラメチル-1- インデニ
ル)ジルコニウ ムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2,4,5,6,7-ペンタメチル-1- インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチ
ル-4-n- プロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(4-i-プロ
ピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニ ウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピ
ル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピ
ル-6- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4- メチル-6
-i- プロピル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピ
ル-5- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4,6- ジ(i-
プロピル)-1-インデニル)ジ ルコニウムジクロリド、ra
c-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4,6- ジ(i- プロピ
ル)-7-メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- ブチル
-7- メチル-1- インデニル) ジルコニウムジクロリド、
rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-sec- ブチル-7
- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac
-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4,6- ジ(sec- ブチ
ル)-1-インデニル)ジ ルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリレン-ビス(2-メチル-4-tert-ブチル-7- メチル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチ
ルシリレン-ビス(2-メチル-4- シクロヘキシル-7- メチ
ル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリレン-ビス(2-メチル-4- ベンジル-7- メチル-1
- インデニル) ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリレン-ビス(2-メチル-4- フェニルエチル-7- メチル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチ
ルシリレン-ビス(2-メチル-4- フェニルジクロルメチル
-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、r
ac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4- クロロメチル-
7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、ra
c-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4- トリメチルシリ
ルメチル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4- トリ
メチルシロキシメチル-7- メチル-1- インデニル)ジル
コニウムジクロリド、rac-ジエチルシリレン-ビス(2-メ
チル-4-i- プロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、rac-ジ(i- プロピル) シリレン-ビ
ス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メチル-1-インデニル)
ジルコニウムジクロリド、rac-ジ(n- ブチル) シリレン
-ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メチル-1- インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ( シクロヘキシル)
シリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メチル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-メチルフェ
ニルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メチル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジフェ
ニルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メチル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジフェ
ニルシリレン-ビス(2-メチル-4,6- ジ(i- プロピル)-1-
インデニル)ジ ルコニウムジクロリド、rac-ジ(p- トリ
ル) シリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7- メチル
-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ(p-
クロロフェニル) シリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピ
ル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピ
ル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジブロミ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピ
ル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウムジメチル、r
ac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7-
メチル-1- インデニル)ジルコニウムメチルクロリド、
rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i- プロピル-7
- メチル-1- インデニル)ジルコニウム-ビス(メタンス
ルホナト)、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-i
- プロピル-7- メチル-1- インデニル)ジルコニウム-ビ
ス(p-フェニルスルフィナト)、rac-ジメチルシリレン
-ビス(2-メチル-3- メチル-4-i- プロピル-6- メチル-1
- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリレン-ビス(2-エチル-4-i- プロピル-6- メチル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス(2-フェニル-4-i- プロピル-6- メチル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド。
【0141】本発明では、上記のような化合物において
ジルコニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金属
に置き換えた遷移金属化合物を用いることもできる。上
記遷移金属化合物は、通常ラセミ体として用いられる
が、R型またはS型を用いることもできる。
【0142】このような遷移金属化合物のインデン誘導
体配位子は、たとえば前記と同様の反応ルートで、通常
の有機合成手法を用いて合成することができる。また上
記の式[C]で示される遷移金属化合物(メタロセン化
合物)は、これらインデン誘導体から既知の方法、たと
えば特開平4−268307号公報に記載の方法により
合成することができる。
【0143】本発明では、またブリッジタイプのメタロ
セン化合物として下記の式[D]で示される遷移金属化
合物(メタロセン化合物)を用いこともできる。
【0144】
【化43】
【0145】・・・・[D] 式[D]中、M、R1、X1 、X2およびYとしては、前
記式[B]あるいは前記式[C]の場合と同様のものが
挙げられる。
【0146】このうち、R1としては、炭化水素基であ
ることが好ましく、特にメチル、エチル、プロピル、ブ
チルの炭素数1〜4の炭化水素基であることが好まし
い。また、X1 、X2としては、ハロゲン原子、炭素数
1〜20の炭化水素基であることが好ましい。
【0147】R2 は、炭素数6〜16のアリール基を示
し、具体的には、フェニル、α-ナフチル、β-ナフチ
ル、アントラセニル、フェナントリル、ピレニル、アセ
ナフチル、フェナレニル(ペリナフテニル)、アセアン
トリレニルなどである。これらのうちフェニル、ナフチ
ルであることが好ましい。これらのアリール基は、前記
1 と同様のハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素
基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基で置換され
ていてもよい。
【0148】以下に上記式[D]で示される遷移金属化
合物(メタロセン化合物)の具体的な例を示す。rac-ジ
メチルシリレン-ビス(4-フェニル-1−インデニル)ジ
ルコニウムジクロ リド、rac-ジメチルシリレン-ビス
(2-メチル-4−フェニル-1-インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-
(α-ナフチル)-1-インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-(β-ナ
フチル)-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac
-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-(1-アントラセニ
ル)-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリレン-ビス(2-メチル-4-(2-アントラセニル)-1
-インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス(2-メチル-4-(9-アントラセニル)-1-イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレ
ン-ビス(2-メチル-4-(9-フェナントリル)-1-インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビ
ス(2-メチル-4-(p-フルオロフェニル)-1-インデニル)
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス
(2-メチル-4-(ペンタフルオロフェニル)-1-インデ ニ
ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビ
ス(2-メチル-4-(p-クロロフェニル)-1-インデニル)ジ
ルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2
-メチル-4-(m-クロロフェニル)-1-インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチ
ル-4-(o-クロロフェニル)-1-インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-
(o,p-ジクロロフェニル) フェニル-1- インデニル)ジル
コニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-
メチル-4-(p-ブロモフェニル)-1-インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチ
ル-4-(p-トリル)-1- インデニル)ジルコニウムジクロ
リド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-(m-ト
リル)-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-
ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-(o-トリル)-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス(2-メチル-4-(o,o'-ジメチルフェニル)-1-
インデニル) ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス(2-メチル-4-(p-エチルフェニル)-1-イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレ
ン-ビス(2-メチル-4-(p-i-プロピルフェニル)-1-イン
デニ ル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレ
ン-ビス(2-メチル-4-(p-ベンジルフェニル)-1-インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-
ビス(2-メチル-4-(p-ビフェニル)-1-インデニル)ジル
コニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-
メチル-4-(m-ビフェニル)-1-インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4-
(p-トリメチルシリルフェニル)-1-イ ンデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メ
チル-4-(m-トリメチルシリルフェニル)-1-イ ンデニル)
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス
(2-エチル−4-フェニル-1- インデニル)ジルコニウ ム
ジクロリド、rac-ジフェニルシリレン-ビス(2-エチル-4
-フェニル-1-インデニル)ジルコニウ ムジクロリド、ra
c-ジメチルシリレン-ビス(2-フェニル-4-フェニル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リレン-ビス(2-n-プロピル-4- フェニル-1- インデニ
ル)ジルコ ニウムジクロリド、rac-ジエチルシリレン-
ビス(2-メチル-4- フェニル-1- インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、rac-ジ-(i-プロピル)シリレン-ビス
(2-メチル-4- フェニル-1- インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-ジ-(n-ブチル)シリレン-ビス(2-メ
チル-4- フェニル-1- インデニル)ジ ルコニウムジクロ
リド、rac-ジシクロヘキシルシリレン-ビス(2-メチル-
4- フェニル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、
rac-メチルフェニルシリレン-ビス(2-メチル-4- フェ
ニル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ
フェニルシリレン-ビス(2-メチル-4- フェニル-1- イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ(p-トリ
ル)シリレン-ビス(2-メチル-4- フェニル-1- インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジ(p-クロロフェ
ニル)シリレン-ビス(2-メチル-4- フェニル-1- イン
デ ニル)ジルコニウムジクロリド、rac-メチレン-ビス
(2-メチル-4- フェニル-1- インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、rac-エチレン-ビス(2-メチル-4- フェニ
ル-1- インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルゲルミレン-ビス(2-メチル-4- フェニル-1- イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルスズ-ビ
ス(2-メチル-4- フェニル-1- インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-
4- フェニル-1- インデニル)ジルコニウムジブロミド、
rac-ジメチルシリレン-ビス(2-メチル-4- フェニル-1-
インデニル)ジルコニウムジメチル、rac-ジメチルシリ
レン-ビス(2-メチル-4- フェニル-1- インデニル)ジル
コニウムメチルクロリド、rac−ジメチルシリレン-
ビス(2-メチル-4- フェニル-1- インデニル)ジルコニ
ウムクロリドSO2Me、rac-ジメチルシリレン-ビス
(2-メチル-4- フェニル-1- インデニル)ジルコニウム
クロリドOSO2Meなど。
【0149】本発明では、上記のような化合物において
ジルコニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金属
に置き換えた遷移金属化合物を用いることもできる。こ
のような式[D]で示される遷移金属化合物は、Journa
l of Organometallic Chem.288(1985)、第63〜67頁、ヨ
ーロッパ特許出願公開第0,320,762 号明細書および実施
例に準じて、たとえば下記のようにして製造することが
できる。
【0150】
【化44】
【0151】このような遷移金属化合物[D]は、通常
ラセミ体として用いられるが、R体またはS体を用いる
こともできる。また本発明では、メタロセン化合物とし
て下記一般式(VII)で示される遷移金属化合物を用い
ることもできる。
【0152】L2 2 2 … (VII) M2 は、周期率表第4族またはランタニド系列の金属で
あり、L2 は、非局在化π結合基の誘導体であり、金属
2 活性サイトに拘束幾何形状を付与しており、Xは、
互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子もしくは
ハロゲン原子であるか、または20個以下の炭素原子、
ケイ素原子もしくはゲルマニウム原子を含有する炭化水
素基、シリル基もしくはゲルミル基である。
【0153】このような前記一般式(VII)で示される
化合物のうちでは、下記一般式(VII') で示される遷移
金属化合物が好ましい。
【0154】
【化45】
【0155】式中、M2 はチタン、ジルコニウムまたは
ハフニウムであり、Xは、上記と同じである。CpはM
2 にπ結合しており、かつ置換基Zを有する置換シクロ
ペンタジエニル基である。
【0156】Zは酸素、イオウ、ホウ素または周期率表
第14族の元素(たとえばケイ素、ゲルマニウムまたは
スズ)であり、Yは窒素、リン、酸素またはイオウを含
む配位子であり、ZとYとで縮合環を形成してもよい。
【0157】このような前記一般式(VII')で示される
化合物としては、具体的に、(ジメチル(t-ブチルアミ
ド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)シラ
ン)チタンジクロリド、((t-ブチルアミド)(テトラ
メチル-η5-シクロペンタジエニル)-1,2-エタンジイ
ル)チタンジクロリドなどが挙げられる。
【0158】上記のようなメタロセン化合物は、1種単
独でまたは2種以上組合わせて用いることができる。ま
た上記のようなメタロセン化合物は、粒子状担体に担持
させて用いることもできる。
【0159】このような粒子状担体としては、Si
2 、Al23 、B23 、MgO、ZrO2 、Ca
O、TiO2 、ZnO、SnO2 、BaO、ThOなど
の無機担体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ-1-
ブテン、ポリ4-メチル-1-ペンテン、スチレン-ジビニル
ベンゼン共重合体などの有機担体を用いることができ
る。これらの粒子状担体は、1種単独でまたは2種以上
組合わせて用いることができる。
【0160】次に、メタロセン系触媒を形成する(b-
2)有機アルミニウムオキシ化合物およびイオン化イオ
ン性化合物について説明する。(b-2)有機アルミニウ
ムオキシ化合物は、従来公知のアルミノキサンであって
もよく、また特開平2−78687号公報に例示されて
いるようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化
合物であってもよい。
【0161】従来公知のアルミノキサンは、具体的に
は、下記一般式で表される。
【0162】
【化46】
【0163】式中、Rはメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基などの炭化水素基を示し、好ましくはメチ
ル基、エチル基、特に好ましくはメチル基である。mは
2以上の整数であり、好ましくは5〜40の整数であ
る。
【0164】ここで、アルミノキサンは式(OAl(R
1 ))で表されるアルキルオキシアルミニウム単位およ
び式(OAl(R2 ))で表されるアルキルオキシアル
ミニウム単位(ここで、R1 およびR2 はRと同様の炭
化水素基であり、R1 およびR2 は相異なる基を示
す。)からなる混合アルキルオキシアルミニウム単位か
ら形成されていてもよい。
【0165】なお有機アルミニウムオキシ化合物は、少
量のアルミニウム以外の金属の有機化合物成分を含有し
ていてもよい。イオン化イオン性化合物としては、ルイ
ス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン
化合物を例示することができる。
【0166】ルイス酸としては、BR3 (式中、Rはフ
ッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基などの置換
基を有していてもよいフェニル基またはフッ素原子であ
る。)で示される化合物が挙げられ、たとえばトルフル
オロボロン、トリフェニルボロン、トリス(4-フルオロ
フェニル)ボロン、トリス(3,5-ジフルオロフェニル)
ボロン、トリス(4-フルオロメチルフェニル)ボロン、
トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン、トリス(p-
トリル)ボロン、トリス(o-トリル)ボロン、トリス
(3,5-ジメチルフェニル)ボロンなどが挙げられる。
【0167】イオン性化合物としては、トリアルキル置
換アンモニウム塩、N,N-ジアルキルアニリニウム塩、ジ
アルキルアンモニウム塩、トリアリールホスフォニウム
塩などを挙げることができる。具体的に、トリアルキル
置換アンモニウム塩としては、たとえばトリエチルアン
モニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリプロピルアン
モニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリ(n-ブチル)
アンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素などが挙げられ
る。ジアルキルアンモニウム塩としては、たとえばジ
(1-プロピル)アンモニウムテトラ(ペンタフルオロフ
ェニル)ホウ素、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラ
(フェニル)ホウ素などが挙げられる。さらにイオン性
化合物として、トリフェニルカルベニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジメチルア
ニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート、フェロセニウムテトラ(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレートなどを挙げることもできる。
【0168】ボラン化合物としては、デカボラン(1
4)、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ノナボレ
ート、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕デカボレ
ート、ビス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ド
デカハイドライドドデカボレート)ニッケル酸塩(III)
などの金属ボランアニオンの塩などが挙げられる。
【0169】カルボラン化合物としては、4-カルバノナ
ボラン(14)、1,3-ジカルバノナボラン(13)、ビ
ス〔トリ(n-ブチル)アンモニウム〕ビス(ウンデカハ
イドライド-7-カルバウンデカボレート)ニッケル酸塩
(IV)などの金属カルボランアニオンの塩などが挙げら
れる。
【0170】上記のようなイオン化イオン性化合物は、
1種単独でまたは2種以上組合わせて用いることができ
る。前記有機アルミニウムオキシ化合物またはイオン化
イオン性化合物は、上述した粒子状担体に担持させて用
いることもできる。
【0171】また触媒を形成するに際しては、有機アル
ミニウムオキシ化合物またはイオン化イオン性化合物と
ともに以下のような有機アルミニウム化合物を用いても
よい。
【0172】有機アルミニウム化合物としては、分子内
に少なくとも1個のAl−炭素結合を有する化合物が利
用できる。このような化合物としては、たとえば下記一
般式で表される有機アルミニウム化合物が挙げられる。
【0173】(R1 m Al(O(R2 ))npq (式中、R1 およびR2 は、互いに同一でも異なってい
てもよく、炭素原子数が通常1〜15、好ましくは1〜
4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは
0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0
≦q<3を満たす数であって、しかも、m+n+p+q
=3である。) 本発明では、上記のようなオレフィン重合用触媒の存在
下に(i)エチレン、(ii)芳香族ビニル化合物、(ii
i)非共役トリエンまたはテトラエン、必要に応じて(i
v)α−オレフィンを通常液相で共重合させる。この
際、一般に炭化水素溶媒が用いられるが、α−オレフィ
ンを溶媒として用いてもよい。共重合はバッチ法または
連続法のいずれの方法でも行うことができる。
【0174】メタロセン系触媒を用い、共重合をバッチ
法で実施する場合には、重合系内のメタロセン化合物の
濃度は、重合容積1リットル当り、通常0.00005
〜1.0ミリモル、好ましくは0.0001〜0.5ミ
リモルの量で用いられる。有機アルミニウムオキシ化合
物は、メタロセン化合物中の遷移金属原子(M)に対す
るアルミニウム原子(Al)のモル比(Al/M)で、
1〜10000、好ましくは10〜5000となるよう
なの量で用いられる。
【0175】イオン化イオン性化合物は、メタロセン化
合物に対するイオン化イオン性化合物のモル比(イオン
化イオン性化合物/メタロセン化合物)で、0.5〜2
0、好ましくは1〜10となるような量で用いられる。
【0176】また有機アルミニウム化合物が用いられる
場合には、重合容積1リットル当り、通常約0〜5ミリ
モル、好ましくは約0〜2ミリモルとなるような量で用
いられる。
【0177】共重合反応は、通常、温度が−20〜15
0℃、好ましくは0〜120℃、さらに好ましくは0〜
100℃の範囲で、圧力が0を超えて〜80kg/cm
2 、好ましくは0を超えて〜50kg/cm2 の範囲の
条件下に行なわれる。
【0178】(i)エチレン、(ii)芳香族ビニル化合
物、(iii)非共役トリエンまたはテトラエン、必要に
応じて(iv)α−オレフィンは、上述のような特定組成
の(A)不飽和性オレフィン系共重合体が得られるよう
な量で重合系に供給される。さらに共重合に際しては、
水素などの分子量調節剤を用いることもできる。
【0179】上記のようにして(i)エチレン、(ii)
芳香族ビニル化合物、(iii)非共役トリエンまたはテ
トラエン、必要に応じて(iv)α−オレフィンを共重合
させると、不飽和性オレフィン系共重合体は通常これを
含む重合液として得られる。この重合液は、常法により
処理され(A)不飽和性オレフィン系共重合体が得られ
る。
【0180】(B)ジエン系ゴム (B)ジエン系ゴムとしては、従来公知のジエン系ゴム
が用いられ、具体的には、天然ゴム、イソプレンゴム、
スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム
(BR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリ
ル−ブタジエンゴム(NBR)などが挙げられる。
【0181】天然ゴムとしては、グリーンブック(天然
ゴム各種等級品の国際品質包装標準)により規格化され
た天然ゴムが一般に用いられる。また、イソプレンゴム
としては、比重が0.91〜0.94であり、ムーニー
粘度[ML1+4(100℃)]が30〜120である
イソプレンゴムが一般に用いられる。
【0182】SBRとしては、比重が0.91〜0.9
8であり、ムーニー粘度[ML1+4(100℃)]が
20〜120であるSBRが一般に用いられる。BRと
しては、比重が0.90〜0.95であり、ムーニー粘
度[ML1+4(100℃)]が20〜120であるB
Rが一般に用いられる。
【0183】これらのジエン系ゴムは、1種単独でまた
は2種以上組合わせて用いることができる。前記ジエン
系ゴムのうち、天然ゴム、イソプレンゴム、SBR、B
Rまたはこれらの混合物が好ましく用いられる。
【0184】ポリエン系エラストマー組成物 本発明に係るポリエン系エラストマー組成物は、該組成
物を形成する不飽和性オレフィン系共重合体(A)とジ
エン系ゴム(B)との重量比〔(A)/(B)〕が1/
99〜99/1、好ましくは1/99〜90/10、よ
り好ましくは2/98〜80/20、さらに好ましくは
2/98〜70/30の範囲にある。
【0185】ポリエン系エラストマー組成物には、SR
F、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF、F
T、MTなどのカーボンブラック、微粉ケイ酸などのゴ
ム補強剤;軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、
タルク、クレー、シリカなどの充填剤を配合してもよ
い。これらのゴム補強剤および充填剤の種類および配合
量は、ポリエン系エラストマー組成物の用途により適宜
選択できるが、配合量は通常、不飽和性オレフィン系共
重合体(A)とジエン系ゴム(B)との合計量100重
量部に対して300重量部以下、好ましくは200重量
部以下である。
【0186】本発明に係るポリエン系エラストマー組成
物は、前記不飽和性オレフィン系共重合体(A)および
ジエン系ゴム(B)、必要に応じてゴム補強剤、充填剤
などを配合し、従来公知の方法で混練することにより製
造することができる。
【0187】本発明に係るポリエン系エラストマー組成
物は、未加硫のままでも用いることもできるが、該組成
物を加硫して加硫物として用いた場合に最もその特性を
発揮することができる。すなわち、得られるポリエン系
エラストマー組成物は、加硫速度が速く、しかも強度特
性、耐候性、耐オゾン性に優れた加硫物を得ることがで
きる。
【0188】本発明に係るポリエン系エラストマー組成
物から加硫物を製造するには、通常一般のゴムを加硫す
るときと同様に、未加硫の配合ゴムを一度調製し、次に
この配合ゴムを意図する形状に成形した後に加硫を行な
えばよい。加硫方法としては、加硫剤を使用する方法、
および電子線を照射する方法のいずれを採用してもよ
い。
【0189】加硫方法として加硫剤を使用する方法を採
用する場合は、未加硫の配合ゴムは、不飽和性オレフィ
ン系共重合体(A)、ジエン系ゴム(B)および加硫
剤、必要に応じて加硫促進剤、加硫助剤、充填剤、軟化
剤などを混合し混練することにより調製することができ
る。
【0190】加硫方法として電子線を照射する方法を採
用する場合は、未加硫の配合ゴムは、不飽和性オレフィ
ン系共重合体(A)およびジエン系ゴム(B)に、必要
に応じて充填剤、軟化剤などを混合し混練することによ
り調製することができる。
【0191】未加硫の配合ゴム中の不飽和性オレフィン
系共重合体(A)とジエン系ゴム(B)との合計量は、
意図する加硫物の性能、用途に応じて適宜選択できる
が、通常20重量%以上、好ましくは25重量%以上で
ある。また、不飽和性オレフィン系共重合体(A)とジ
エン系ゴム(B)との重量比〔(A)/(B)〕が1/
99〜99/1、好ましくは1/99〜90/10、よ
り好ましくは2/98〜80/20、さらに好ましくは
2/98〜70/30の範囲である。
【0192】未加硫の配合ゴムを調製する際に用いられ
る軟化剤としては、従来ゴムに配合されている軟化剤が
広く用いられ、具体的には、プロセスオイル、潤滑油、
パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセ
リンなどの石油系軟化剤;コールタール、コールタール
ピッチなどのコールタール系軟化剤;ヒマシ油、アマニ
油、ナタネ油、ヤシ油などの脂肪油系軟化剤;トール
油;サブ;蜜ロウ、カルナウバロウ、ラノリンなどのロ
ウ類;リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸バリ
ウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛などの
脂肪酸および脂肪酸塩;石油樹脂、アタクチックポリプ
ロピレン、クマロンインデン樹脂などの合成高分子物質
を挙げることができる。なかでも石油系軟化剤が好まし
く用いられ、特にプロセスオイルが好ましく用いられ
る。これらの軟化剤の配合量は、加硫物の用途により適
宜選択できるが、通常、不飽和オレフィン系共重合体
(A)とジエン系ゴム(B)との合計量100重量部に
対して、150重量部以下、好ましくは100重量部以
下である。
【0193】加硫剤としては、イオウ系化合物および有
機過酸化物を挙げることができる。特にイオウ系化合物
を使用した場合に加硫物の性能を最もよく発揮できる。
イオウ系化合物として具体的には、イオウ、塩化イオ
ウ、二塩化イオウ、モルホリンジスルフィド、アルキル
フェノールジスルフィド、テトラメチルチウラムジスル
フィド、ジメチルジチオカルバミン酸セレンなどが挙げ
られる。なかでもイオウが好ましく用いられる。イオウ
系化合物は、不飽和エチレン系共重合体(A)とジエン
系ゴム(B)との合計量100重量部に対して0.1〜
10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の量で用いら
れる。
【0194】加硫剤としてイオウ化合物を使用するとき
は、加硫促進剤を併用することが好ましく、加硫促進剤
として具体的には、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾ
ールスルフェンアミド(CBZ)、N-オキシジエチレン
-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N-ジイソプ
ロピル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、2-メル
カプトベンゾチアゾール、2-(2,4-ジニトロフェニル)
メルカプトベンゾチアゾール、2-(2,6-ジエチル-4-モ
ルホリノチオ)ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジ
スルフィド等のチアゾール系化合物;ジフェニルグアニ
ジン(DPG)、トリフェニルグアニジン、ジオルソニ
トリルグアニジン、オルソニトリルバイグアナイド、ジ
フェニルグアニジンフタレート等のグアニジン化合物;
アセトアルデヒド−アニリン反応物、ブチルアルデヒド
−アニリン縮合物、ヘキサメチレンテトラミン、アセト
アルデヒドアンモニア等のアルデヒドアミンまたはアル
デヒド−アンモニア系化合物;2-メルカプトイミダゾリ
ン等のイミダゾリン系化合物;チオカルバニリド、ジエ
チルチオユリア、ジブチルチオユリア、トリメチルチオ
ユリア、ジオルソトリルチオユリア等のチオユリア系化
合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド;テトラメ
チルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジス
ルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ペンタ
メチレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム系化合
物;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオ
カルバミン酸亜鉛、ジ-n-ブチルジチオカルバミン酸亜
鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ブチルフ
ェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバ
ミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸セレ
ン、ジメチルジチオカルバミン酸テルル等のジチオ酸塩
系化合物;ジブチルキサントゲン酸亜鉛等のザンテート
系化合物;亜鉛華等の化合物などを挙げることができ
る。
【0195】これらの加硫促進剤は、不飽和性オレフィ
ン系共重合体(A)とジエン系ゴム(B)との合計量1
00重量部に対して、0.1〜20重量部、好ましくは
0.2〜10重量部の量で用いられる。
【0196】有機過酸化物としては、従来ゴムの過酸化
物加硫に使用されるものが広く用いられ、たとえば、ジ
クミルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、
ジ-t-ブチルパーオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサ
ン、t-ブチルヒドロパーオキサイド、t-ブチルクミルパ
ーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,5-ジメチ
ル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシン)ヘキシン-3、2,5-
ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、
2,5-ジメチル-2,5-モノ(t-ブチルパーオキシ)-ヘキサ
ン、α,α'-ビス(t-ブチルパーオキシ-m-イソプロピ
ル)ベンゼンなどが挙げられる。なかでもジクミルパー
オキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、ジ-t-ブチル
パーオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサンが好まし
く用いられる。これらの有機過酸化物は、1種単独でま
たは2種以上組合わせて用いることができる。有機過酸
化物は、不飽和性オレフィン系共重合体(A)とジエン
系ゴム(B)との合計量100gに対して0.0003
〜0.05モル、好ましくは0.001〜0.03モル
の範囲で使用される。
【0197】加硫剤として有機過酸化物を使用するとき
は、加硫助剤を併用することが好ましく、加硫助剤とし
て具体的には、硫黄;p-キノンジオキシムなどのキノン
ジオキシム系化合物;ポリエチレングリコールジメタク
リレートなどのメタクリレート系化合物;ジアリルフタ
レート、トリアリルシアヌレート、などのアリル系化合
物;その他マレイミド系化合物;ジビニルベンゼンなど
が挙げられる。このような加硫助剤は、使用する有機過
酸化物1モルに対して0.5〜2モル、好ましくは約等
モルの量で用いられる。
【0198】本発明では、未加硫の配合ゴムに、さらに
ゴム補強剤、老化防止剤、加工助剤などを配合すること
ができ、その種類および配合量は、加硫物の用途、意図
する加硫物の性能等に応じて適宜選択できる。
【0199】加硫物を製造する方法としては、特に限定
されないが、具体的にはたとえば以下のような方法が採
用される。加硫方法として、加硫剤を用いる方法を採用
する場合は、バンバリーミキサーなどのミキサーを用い
不飽和性オレフィン系共重合体(A)およびジエン系ゴ
ム(B)、必要に応じて充填剤、軟化剤などを80〜1
70℃の温度で3〜10分間混練した後、オープンロー
ルなどのロールを用い、加硫剤、必要に応じて加硫促進
剤または加硫助剤を追加混合し、ロール温度40〜80
℃で5〜30分間混練した後、分出し、リボン状または
シート状の未加硫の配合ゴムを調製する。このようにし
て調製された未加硫の配合ゴムを、押出成形機、カレン
ダーロール、またはプレスにより意図する形状に成形
し、成形と同時に150〜270℃の温度で1〜30分
間加熱するか、または成形物を加硫槽内に導入し、15
0〜270℃の温度で1〜30分間加熱することにより
加硫物を得る。加硫は金型内で行ってもよく、また金型
を用いないで行ってもよい。金型を用いない場合は成
形、加硫の工程は通常連続的に実施される。加硫槽にお
ける加熱方法としては熱空気、ガラスビーズ流動床、U
HF(極超短波電磁波)、スチームなどの加熱槽を用い
ることができる。
【0200】加硫方法として、電子線を照射する方法を
採用する場合は、バンバリーミキサーなどのミキサーを
用い不飽和性オレフィン系共重合体(A)およびジエン
系ゴム(B)、必要に応じて充填剤、軟化剤などを80
〜170℃の温度で3〜10分間混練した後、オープン
ロールなどのロール類を用い、ロール温度40〜80℃
で5〜30分間混練した後、分出し、リボン状またはシ
ート状の未加硫の配合ゴムを調製する。このようにして
調製された未加硫の配合ゴムは押出成形機、カレンダー
ロール、またはプレスにより意図する形状に成形し、電
子線を照射することにより加硫物が得られる。電子線の
照射は、0.1〜10MeV(メガエレクトロンボル
ト)、好ましくは0.3〜2MeVのエネルギーを有す
る電子を、吸収線量が0.5〜35Mrad(メガラッ
ド)、好ましくは0.5〜10Mradになるように行
うことが望ましい。
【0201】以上のようにして製造された加硫物は、耐
熱性、耐候性、防振性および耐動的疲労性に優れるとと
もに、制振性、防振性、強度特性に優れている。また、
表面硬度にも優れている。
【0202】このような加硫物は、タイヤ、防振ゴム、
振動部のカバー材等の自動車工業部品;ゴムロール、ベ
ルト等の工業用ゴム製品;電気絶縁材;土木建材用品;
ゴム引布などの用途に用いることができる。
【0203】なかでも、耐動的疲労性の要求される用途
には優れた性能を発揮し、たとえばタイヤサイドウォー
ル、防振ゴム、ゴムロール、ベルト、ワイパーブレー
ド、各種パッキンなどに好ましく用いられる。
【0204】さらに、本発明に係るポリエン系エラスト
マー組成物からは発泡体を製造することもでき、発泡体
を製造する場合には、通常ゴムに使用される発泡剤、お
よび必要に応じて発泡助剤を配合し発泡させることによ
り製造できる。これらの発泡剤は不飽和性オレフィン系
共重合体(A)とジエン系ゴム(B)との合計量100
重量部に対して0.5〜30重量部、好ましくは1〜2
0重量部の量で用いられる。得られる発泡体のみかけ比
重は、通常0.03〜0.7の範囲である。得られた発
泡体は、断熱材、断熱材、クッション材、シーリング材
などの用途に用いることができる。
【0205】
【発明の効果】本発明に係るポリエン系エラストマー組
成物は、耐熱性、耐候性、耐オゾン性および耐動的疲労
性に優れるとともに、制振性、防振性、強度特性に優れ
た加硫物が得られる。
【0206】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
【0207】
【合成例1】1.5リットルのオートクレーブを窒素で
充分に置換し、ヘキサン430ml、スチレン35m
l、4-エチリデン-8-メチル-1,7-ノナジエン(EMN
D)6.5mlを仕込んだ。さらにプロピレンを2.5
kg/cm2 になるように導入した。次いで攪拌しなが
ら系内を40℃に昇温しエチレンを8kg/cm2 にな
るように導入した。次に、別の反応器にメチルアルミノ
オキサン(東ソーアクゾ社製、3重量%トルエン溶液)
9.2mmol、公知の方法により合成した(ジメチル
(tert-ブチルアミド)(テトラメチル-η5-シクロペン
タジエニル)シラン)ジクロライドチタン0.018m
molを加え、この混合溶液を15分間攪拌した後、オ
ートクレーブに導入し重合を開始した。この重合中系内
の圧力を8kg/cm2 に保つようにエチレンを連続供
給し、30分間重合した。その後、5mlのメタノール
を添加し重合を終了した。重合終了後、1リットルのメ
タノールで重合溶液からポリマーを析出させた。析出し
たポリマーをさらに1リットルのメタノールで2回洗浄
し、130℃、12時間減圧乾燥した。得られたエチレ
ン・プロピレン・スチレン・EMND共重合体(共重合
体(a))は、15gであり、エチレンから導かれる構
成単位と、プロピレンから導かれる構成単位とのモル比
(エチレン/プロピレン)は74/26であり、エチレ
ンから導かれる構成単位とプロピレンから導かれる構成
単位との合計量と、スチレンから導かれる構成単位との
モル比(エチレン+プロピレン/スチレン)は96/4
であった。この共重合体のヨウ素価は18であり、13
5℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]は2.5d
l/gであった。
【0208】
【合成例2】1.5リットルのオートクレーブを窒素で
充分に置換し、トルエン380ml、スチレン100m
l、EMND4.5mlを仕込んだ。さらにプロピレン
を3.8kg/cm2 になるように導入した。次いで攪
拌しながら系内を70℃に昇温しエチレンを6kg/c
2 になるように導入した。
【0209】その後、重合中系内の圧力を6kg/cm
2 に保つようにエチレンを連続供給したこと以外は合成
例1と同様にして重合反応を行った。得られたエチレン
・プロピレン・スチレン・EMND共重合体(共重合体
(b))は、27gであり、エチレンから導かれる構成
単位と、プロピレンから導かれる構成単位とのモル比
(エチレン/プロピレン)は53/47であり、エチレ
ンから導かれる構成単位とプロピレンから導かれる構成
単位との合計量と、スチレンから導かれる構成単位との
モル比(エチレン+プロピレン/スチレン)は88/1
2であった。この共重合体のヨウ素価は12であり、1
35℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]は1.9
dl/gであった。
【0210】
【合成例3】1.5リットルのオートクレーブを窒素で
充分に置換し、トルエン460ml、スチレン17m
l、EMND8mlを仕込んだ。さらに1-ブテンを1.
5kg/cm2 になるように導入した。次いで攪拌しな
がら系内を50℃に昇温しエチレンを8kg/cm2
なるように導入した。
【0211】その後、重合中系内の圧力を8kg/cm
2 に保つようにエチレンを連続供給したこと以外は合成
例1と同様にして重合反応を行った。得られたエチレン
・1-ブテン・スチレン・EMND共重合体(共重合体
(c))は、14gであり、エチレンから導かれる構成
単位と、1-ブテンから導かれる構成単位とのモル比(エ
チレン/1-ブテン)は81/19であり、エチレンから
導かれる構成単位と1-ブテンから導かれる構成単位との
合計量と、スチレンから導かれる構成単位とのモル比
(エチレン+1-ブテン/スチレン)は98/2であっ
た。この共重合体のヨウ素価は22であり、135℃、
デカリン中で測定した極限粘度[η]は1.8dl/g
であった。
【0212】
【合成例4】1.5リットルのオートクレーブを窒素で
充分に置換し、トルエン460ml、スチレン25m
l、EMND4ml、1-オクテンを25mlを仕込ん
だ。次いで攪拌しながら系内を70℃に昇温しエチレン
を7kg/cm2 になるように導入した。
【0213】その後、重合中系内の圧力を7kg/cm
2 に保つようにエチレンを連続供給したこと以外は合成
例1と同様にして重合反応を行った。得られたエチレン
・1-オクテン・スチレン・EMND共重合体(共重合体
(d))は、21gであり、エチレンから導かれる構成
単位と、1-オクテンから導かれる構成単位とのモル比
(エチレン/1-オクテン)は90/10であり、エチレ
ンから導かれる構成単位と1-オクテンから導かれる構成
単位との合計量と、スチレンから導かれる構成単位との
モル比(エチレン+1-オクテン/スチレン)は97/3
であった。この共重合体のヨウ素価は8であり、135
℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]は1.8dl
/gであった。
【0214】
【合成例5】合成例1において、(ジメチル(tert-ブ
チルアミド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニ
ル)シラン)ジクロライドチタンを公知の方法で合成し
たイソプロピリデン-ビス(インデニル)ジルコニウム
ジクロリドに変更した以外は合成例1と同様に行い、エ
チレン・プロピレン・スチレン・EMND共重合体(共
重合体(e))を得た。得られたエチレン・プロピレン
・スチレン・EMND共重合体(共重合体(e))は、
エチレンから導かれる構成単位と、プロピレンから導か
れる構成単位とのモル比(エチレン/プロピレン)は7
6/24であり、エチレンから導かれる構成単位とプロ
ピレンから導かれる構成単位との合計量と、スチレンか
ら導かれる構成単位とのモル比(エチレン+プロピレン
/スチレン)は95/5であった。この共重合体のヨウ
素価は20であり、135℃、デカリン中で測定した極
限粘度[η]は2.0dl/gであった。
【0215】
【実施例1】加硫ゴムの製造 前記合成例1にて製造した共重合体(a)、天然ゴム
(RSS1号(マレーシア産))、亜鉛華、ステアリン
酸、FEFカーボンブラック(旭#60TM(旭カーボン社
製))、ナフテン系オイル(サンセン4240TM(日本サン
石油社製))、加硫促進剤CBZ(サンセラーCM
TM(三新化学社製))および硫黄を下記のような量で加
えてオープンロール(前ロール/後ロール:50/60
℃、16/18rpm)で混練し未加硫の配合ゴムを得
た。なお、配合に際して、天然ゴムは常法に従い、まず
40℃に調節したオープンロールで素練りし、ムーニー
粘度[ML1+4(100℃)]60とした。
【0216】 共重合体(a):30重量部 天然ゴム:70重量部 亜鉛華: 5重量部 ステアリン酸: 1重量部 FEFカーボンブラック:40重量部 ナフテン系オイル:20重量部 加硫促進剤CBZ:1.5重量部 硫黄:2.5重量部 上記のようにして得られた未加硫の配合ゴムを160℃
に加熱されたプレスにより20分間加熱し加硫物シート
を作製し、下記の試験を行った。結果を表1に示す。
【0217】[引張試験]JIS K 6301に従っ
て引張強度(TB)および伸び(EB)を測定した。
【0218】[硬さ試験]JIS K 6301に従っ
てJIS A硬度(HS)を測定した。 [屈曲試験]屈曲試験は、JIS K 6301に従い
デマッチャー試験機による亀裂成長に対する抵抗性を調
べた。すなわち、亀裂が15mmになるまでの屈曲回数
を測定し、耐動的疲労性の指標とした。
【0219】[耐オゾン試験]耐オゾン試験は、オゾン
試験槽内で行い、条件は、オゾン濃度が80ppm、伸
長率が80%、温度が40℃、時間が96時間の静的試
験であった。耐オゾン性の評価は、表面の劣化状態をJ
IS K 6301の基準に従って行った。表面状態の
評価基準は、以下の通りであり、たとえば「C−5」と
いうように表示する。
【0220】亀裂の数 A … 亀裂少数 B … 亀裂多数 C … 亀裂無数亀裂の大きさおよび深さ 1 … 肉眼では見えないが10倍の拡大鏡では確認で
きるもの 2 … 肉眼で確認できるもの 3 … 亀裂が深くて比較的大きいもの(1mm未満) 4 … 亀裂が深くて大きいもの(1mm以上3mm未
満) 5 … 3mm以上の亀裂または切断を起こしそうなも
の [動的粘弾性試験(tanδ)]動的粘弾性試験は、2
mm厚の加硫ゴムシートについて、レオメトリック社製
の粘弾性試験(型式RDS−2)を用いて、測定温度2
5℃、周波数10Hzおよび歪率1%の条件で行ない、
動的弾性率(kg/cm2)と動的損失弾性率(kg/
cm2)を求め、損失正接tanδ(振動減衰性の指
標)を下式により求めた。
【0221】Gs =G' +ιG'' (Gs :静的弾性率、実部G' :動的弾性率、虚部
G'':動的損失弾性率) tanδ=G''/G'
【0222】
【実施例2】実施例1において、共重合体(a)に代え
て、合成例2にて製造した共重合体(b)を用いたこと
以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0223】
【実施例3】実施例1において、共重合体(a)に代え
て、合成例3にて製造した共重合体(c)を用いた以外
は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0224】
【実施例4】実施例1において、共重合体(a)に代え
て、合成例4にて製造した共重合体(d)を用いた以外
は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0225】
【比較例1】実施例1において、共重合体(a)を用い
ないで、天然ゴムを100重量部で用いた以外は、実施
例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0226】
【実施例5】実施例1において、天然ゴムRSS1号に
代えて、SBR(商品名:ニポール1502、日本ゼオ
ン(株)製)を用い、FEFカーボンブラックに代え
て、HAFカーボンブラック(HAF旭#70TM(旭カ
ーボン社製))を用い、加硫促進剤CBZに代えて、加
硫促進剤CBZと加硫促進剤DPG(サンセラーD
TM(三新化学社製))を用い、配合を下記のようにした
以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0227】 共重合体(a):30重量部 SBR:70重量部 亜鉛華: 5重量部 ステアリン酸: 1重量部 HAFカーボンブラック:50重量部 ナフテン系オイル: 5重量部 加硫促進剤CBZ:0.5重量部 加硫促進剤DPG: 1重量部 硫黄: 2重量部
【0228】
【比較例2】実施例5において、共重合体(a)を用い
ないで、SBRを100重量部用いた以外は、実施例5
と同様に行った。結果を表1に示す。
【0229】
【実施例6】実施例5において、SBRに代えて、イソ
プレンゴム(商品名:ニポール IR 2200、日本
ゼオン(株)製)を用いた以外は、実施例5と同様に行
った。結果を表1に示す。
【0230】
【比較例3】実施例6において、共重合体(a)を用い
ないで、イソプレンゴムを100重量部用いた以外は、
実施例6と同様に行った。結果を表1に示す。
【0231】
【実施例7】実施例5において、SBRに代えて、BR
(商品名:ニポール BR 1220、日本ゼオン
(株)製)を用いた以外は、実施例5と同様に行った。
結果を表1に示す。
【0232】
【比較例4】実施例7において、共重合ゴム(a)を用
いないで、BRを100重量部用いた以外は、実施例7
と同様に行った。結果を表1に示す。
【0233】
【実施例8】実施例1において、共重合体(a)に代え
て、合成例5にて製造した共重合体(e)を用いたこと
以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0234】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東 條 哲 夫 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(i)エチレンと、 (ii)下記式(I)で表される芳香族ビニル化合物と、 (iii)非共役トリエンまたはテトラエンと、 必要に応じて (iv)炭素原子数が3〜20のα−オレフィンとから得
    られる不飽和性オレフィン系共重合体、および (B)ジエン系ゴムからなり、前記(A)不飽和性オレ
    フィン系共重合体と、前記(B)ジエン系ゴムとの重量
    比((A)/(B))が1/99〜99/1の範囲にあ
    ることを特徴とするポリエン系エラストマー組成物; 【化1】 (式中、R1 、R2 およびR3 は、互いに同一でも異な
    っていてもよく、水素原子または炭素原子数が1〜8の
    アルキル基を示し、nは0〜5の整数である。)
  2. 【請求項2】前記(iii)非共役トリエンまたはテトラ
    エンは、下記一般式(II-a)で表され、かつ該非共役ト
    リエンまたはテトラエンから導かれる構成単位が下記一
    般式(II-b)で表される化合物および、下記一般式(II
    I-a)で表され、かつ該非共役トリエンまたはテトラエ
    ンから導かれる構成単位が下記一般式(III-b)で表さ
    れる化合物から選ばれる少なくとも1種の非共役トリエ
    ンまたはテトラエンである請求項1に記載のポリエン系
    エラストマー組成物; 【化2】 (式中、pおよびqは、互いに同一でも異なっていても
    よく、0または1であり(但し、pとqは同時に0では
    ない)、fは0〜5の整数であり(但し、pとqが共に
    1の場合は0ではない)、gは1〜6の整数であり、R
    1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 およびR7 は、互い
    に同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原
    子数が1〜5のアルキル基を示し、R8 は炭素原子数が
    1〜5のアルキル基を示し、R9 は水素原子、炭素原子
    数が1〜5のアルキル基または−(CH2n−CR10
    CR1112で表される基(ここで、nは1〜5の整数で
    あり、R10およびR11は、互いに同一でも異なっていて
    もよく、水素原子または炭素原子数が1〜5のアルキル
    基を示し、R12は炭素原子数が1〜5のアルキル基を示
    す)を示す(但し、pとqが共に1の場合、R9 は水素
    原子または炭素原子数が1〜5のアルキル基であ
    る)。) 【化3】 (式中、p、q、f、g、R1 〜R9 は、前記一般式
    (II-a)の場合と同じ意味である。) 【化4】 (式中、p、q、f、g、R1 〜R9 は、前記一般式
    (II-a)の場合と同じ意味である。) 【化5】 (式中、p、q、f、g、R1 〜R9 は、前記一般式
    (II-a)の場合と同じ意味である。)
  3. 【請求項3】前記一般式(II-a)で表される非共役トリ
    エンまたはテトラエンは、下記一般式(IV-a)で表さ
    れ、かつ該非共役トリエンまたはテトラエンから導かれ
    る構成単位が下記一般式(IV-b)で表される化合物であ
    り、前記一般式(III-a)で表される非共役トリエンま
    たはテトラエンは、下記一般式(V-a)で表され、かつ
    該非共役トリエンまたはテトラエンから導かれる構成単
    位が下記一般式(V-b)で表される化合物である請求項
    2に記載のポリエン系エラストマー組成物; 【化6】 (式中、fは0〜5の整数であり、gは1〜6の整数で
    あり、R1 ,R2 ,R5,R6 およびR7 は、互いに同一
    でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原子数が
    1〜5のアルキル基を示し、R8 は炭素原子数が1〜5
    のアルキル基を示し、R9 は水素原子、炭素原子数が1
    〜5のアルキル基または−(CH2n−CR10=CR11
    12で表される基(ここで、nは1〜5の整数であり、
    10およびR11は、互いに同一でも異なっていてもよ
    く、水素原子または炭素原子数が1〜5のアルキル基を
    示し、R12は炭素原子数が1〜5のアルキル基を示す)
    を示す。) 【化7】 (式中、f、g、R1 、R2 、R5 〜R9 は、前記一般
    式(IV-a)の場合と同じ意味である。) 【化8】 (式中、f、g、R1 、R2 、R5 〜R9 は、前記一般
    式(IV-a)の場合と同じ意味である。) 【化9】 (式中、f、g、R1 、R2 、R5 〜R9 は、前記一般
    式(IV-a)の場合と同じ意味である。)
  4. 【請求項4】前記(iii)非共役トリエンまたはテトラ
    エンは、前記一般式(II-a)で表され、かつ該非共役ト
    リエンまたはテトラエンから導かれる構成単位が前記一
    般式(II-b)で表される化合物から選ばれる少なくとも
    1種の非共役トリエンまたはテトラエンである請求項1
    に記載のポリエン系エラストマー組成物。
  5. 【請求項5】前記一般式(II-a)で表される非共役トリ
    エンまたはテトラエンは、前記一般式(IV-a)で表さ
    れ、かつ該非共役トリエンまたはテトラエンから導かれ
    る構成単位が前記一般式(IV-b)で表される化合物から
    選ばれる少なくとも1種の非共役トリエンまたはテトラ
    エンである請求項4に記載のポリエン系エラストマー組
    成物。
  6. 【請求項6】前記(A)不飽和性オレフィン系共重合体
    は、エチレン(i)から導かれる構成単位と、炭素原子
    数が3〜20のα−オレフィン(iv)から導かれる構成
    単位とのモル比(エチレン/α−オレフィン)が100
    /0〜40/60の範囲にあり、エチレン(i)から導
    かれる構成単位と炭素原子数が3〜20のα−オレフィ
    ン(iv)から導かれる構成単位との合計量と、芳香族ビ
    ニル化合物(ii)から導かれる構成単位とのモル比(エ
    チレン+α−オレフィン/芳香族ビニル化合物)が9
    9.5/0.5〜70/30の範囲にある共重合体であ
    る請求項1〜5のいずれかに記載のポリエン系エラスト
    マー組成物。
  7. 【請求項7】前記(A)不飽和性オレフィン系共重合体
    は、135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]が
    0.1〜10dl/gの範囲にある共重合体である請求
    項1〜6のいずれかに記載のポリエン系エラストマー組
    成物。
  8. 【請求項8】前記(A)不飽和性オレフィン系共重合体
    は、ヨウ素価が1〜50の範囲にある共重合体である請
    求項1〜7のいずれかに記載のポリエン系エラストマー
    組成物。
  9. 【請求項9】前記(B)ジエン系ゴムは、天然ゴム、イ
    ソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴムおよびブタジ
    エンゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種のゴム
    である請求項1〜8のいずれかに記載のポリエン系エラ
    ストマー組成物。
JP35625197A 1997-01-30 1997-12-08 ポリエン系エラストマー組成物 Pending JPH10273558A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH10265624A (ja) * 1997-01-21 1998-10-06 Mitsui Chem Inc 防振材用ゴム組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH10265624A (ja) * 1997-01-21 1998-10-06 Mitsui Chem Inc 防振材用ゴム組成物

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