JPH08225615A - エチレン系四元共重合体ゴム - Google Patents

エチレン系四元共重合体ゴム

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JPH08225615A
JPH08225615A JP32700395A JP32700395A JPH08225615A JP H08225615 A JPH08225615 A JP H08225615A JP 32700395 A JP32700395 A JP 32700395A JP 32700395 A JP32700395 A JP 32700395A JP H08225615 A JPH08225615 A JP H08225615A
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JP
Japan
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component
ethylene
atom
copolymer rubber
mol
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Pending
Application number
JP32700395A
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English (en)
Inventor
Keisaku Yamamoto
圭作 山本
Chiku Wakatsuki
築 若槻
Hidetake Hozumi
英威 穂積
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硫黄加硫が可能であり、かつジエン系ゴムと
容易に接着及び、ブレンドが可能で、機械的強度、耐磨
耗性、耐動的疲労性等の性能を効率的に付与できる低結
晶性エチレン系ランダム共重合体ゴムを提供する。 【解決手段】 エチレン、α−オレフィン、非共役ジエ
ン及びビニリデン芳香族モノマーからなり、下記(a)
〜(e)の条件を満足するエチレン系四元共重合体ゴ
ム。 (a)非共役ジエンの含量が0.1〜10モル%である
こと (b)ビニリデン芳香族モノマーの含有量が0.1〜4
5モル%であること (c)キシレン中、70℃で測定した極限粘度〔η〕が
0.5〜10dl/gであること (d)示差走査熱量計(DSC)によって測定したガラ
ス転移温度(Tg)が単一かつ0℃以下であること (e)メチルエチルケトン可溶部が2重量%以下である
こと

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエチレン系四元共重
合体ゴムに関するものである。更に詳しくは、本発明
は、硫黄加硫が可能であり、かつジエン系ゴムと容易に
接着及び、ブレンドが可能で、機械的強度、耐磨耗性、
耐動的疲労性等の性能を効率的に付与できる低結晶性エ
チレン系ランダム共重合体ゴムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】エチレン−プロピレン−非共役ジエン共
重合体(EPDM)は、主鎖に二重結合を含まないた
め、耐オゾン性、耐候性、耐熱老化性、耐薬品性に優れ
ることが知られている。また、EPDMは、分子量、非
共役ジエンの種類とその含有量、エチレン/プロピレン
比が調節可能であり、更に分子量分布や組成分布によ
り、加工性や物性が制御できる。このように優れた特徴
を有するEPDMであるが、機械的強度、耐磨耗性、耐
動的疲労性といった諸特性においては、実用上の要求水
準に照らして必ずしも十分とはいい難いという問題があ
った。すなわち、ポリマー構造や配合方法のコントロー
ルによる該諸特性の改良方法には限界がある。これらの
EPDMの特性を改良するために、機械的強度、耐磨耗
性、耐動的疲労性に優れた天然ゴム、イソプレンゴム、
SBR、BR等のジエン系ゴムとの接着及び、ブレンド
が手法として挙げられる。しかしながら、これらジエン
系ゴムとEPDMは、EPDMの極性の低さに由来する
極性差があり、相溶性や共加硫性の問題があり、期待す
るような接着効果及び、ブレンド効果が十分に発揮され
ない。そこで、上記のような問題を解決するため、エチ
レン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合の際、スチ
レンに代表されるビニリデン芳香族モノマーを同時に共
重合することでEPDM/ジエン系ゴムの極性を接近さ
せ、上記用途に優れた共重合体ゴムを得る方法が考えら
れる。
【0003】ビニリデン芳香族モノマーの共重合検討
は、エチレン−スチレン及び、エチレン−α−オレフィ
ン−スチレンの二元/三元共重合に関して、例えば特開
平3−163088に(第3級ブチルアミド)ジメチル
(テトラメチル−η5 −シクロペンタジエニル)シラン
チタンジクロライド/メチルアルモキサン触媒系による
合成例が、特開平5−194641には(第3級ブチル
アミド)ジメチル(テトラメチル−η5 −シクロペンタ
ジエニル)シランチタンジメチル/トリス(ペンタフル
オロフェニル)ボラン触媒系による合成例がそれぞれ記
載されている。しかしながら、この場合ポリマー中に架
橋サイトが存在しないため、硫黄加硫が不可能であり、
またジエン系ゴムとの硫黄加硫接着が困難である。そこ
で、非共役ジエン成分及びビニリデン芳香族モノマーを
同時にエチレン及びα−オレフィンと共重合する四元共
重合体の合成方法及び、各モノマー含量の最適範囲につ
いて鋭意検討したところ、硫黄加硫が可能であり、さら
にはEPDMのゴム特性を失うことなく、ジエン系ゴム
と加硫接着及び、ブレンドが可能なエチレン系四元共重
合体ゴムの開発に至った。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】かかる状況に鑑み、
本発明が解決しようとする課題は、硫黄加硫が可能であ
り、かつ機械的強度、耐磨耗性、耐動的疲労性等の性能
をジエン系ゴムとの接着及び、ブレンドによって効率的
に付与できる低結晶性エチレン系ランダム共重合体ゴム
を提供する点に存するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、エ
チレン、α−オレフィン、非共役ジエン及びビニリデン
芳香族モノマーからなり、下記(a)〜(e)の条件を
満足するエチレン系四元共重合体ゴムに係るものであ
る。 (a)非共役ジエンの含有量が0.1〜10モル%であ
ること (b)ビニリデン芳香族モノマーの含有量が0.1〜4
5モル%であること (c)キシレン中、70℃で測定した極限粘度〔η〕が
0.5〜10dl/gであること (d)示差走査熱量計(DSC)によって測定したガラ
ス転移温度(Tg)が単一かつ0℃以下であること (e)メチルエチルケトン可溶部が2重量%以下である
こと
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のα−オレフィンは、必ず
しも限定されないが、具体例としては、プロピレン、1
−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−
ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセンな
どをあげることができる。これらのα−オレフィンは、
その一種を単独で用いてもよく、又はその二種以上を併
用してもよい。
【0007】本発明共重合体ゴム中におけるα−オレフ
ィンの含有量は特に制限はなく、エチレンとα−オレフ
ィンの合計モル数として45モル%から99.8モル%
の範囲で任意に重合させることが可能である。他の2つ
のモノマー成分である非共役ジエンおよび、ビニリデン
芳香族モノマーの存在比とともに、該ゴムついて望まし
い特性を与えるべく選択可能である。一般的には、α−
オレフィンが過少又は過多な場合は、ゴム弾性が不十分
となることがある。
【0008】本発明の、非共役ジエンは、特に制限はな
く、環状又は鎖状のジエン化合物が用いられる。具体的
には、ジシクロペンタジエン、2−メチル−2,5−ノ
ルボルナジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、
5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−イソプ
ロペニル−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、
1,6−オクタジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジ
エン、5−メチレン−2−ノルボルネンなどがあげられ
る。
【0009】本発明の共重合体ゴム中における非共役ジ
エンの含有量は、0.1〜10モル%、好ましくは0.
5〜5モル%である。該含有量が過少な場合は十分な架
橋密度が得られず、硬度や圧縮永久歪み性の低下を生じ
る。一方、該含有量が過多な場合はガラス転移温度(T
g)及び硬度が上昇するため、柔軟なゴム弾性が得られ
なくなり、不都合である。
【0010】非共役ジエンの含有量は、例えばパーキン
エルマー社製FT−IR 1720Xを用い、例えば5
−エチリデン−2−ノルボルネンは、1650cm-1
吸収ピークをマーカーとして定量ができる。
【0011】本発明共重合体ゴムは、非共役ジエン成分
の選択により、加硫速度のコントロールが可能である。
共加硫や加硫接着を行う場合、必然的に同じ加硫時間と
なる。2種のゴムの適性加硫条件、特にこの場合、加硫
時間の差が大きいと、一定時間内に得られる架橋体の一
方は架橋があまかったり、一方は高密度な加硫が進行し
てしまったりする弊害が生じる。そのため、加硫接着や
共加硫に用いる場合、相手ゴムの加硫条件に近づくよう
な非共役ジエン成分を選択する事が好ましい。
【0012】本発明のビニリデン芳香族化合物として
は、必ずしも限定されないが、スチレン、α−メチルス
チレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレ
ン、3,4−ジメチルスチレン、p−エチルスチレン、
m−エチルスチレン、p−ターシャリーブチルスチレ
ン、p−ジビニルベンゼン、m−ジビニルベンゼン、ト
リビニルベンゼン、p−クロロスチレン、m−クロロス
チレン、o−クロロスチレン、p−ブロモスチレン、m
−ブロモスチレン、o−ブロモスチレン、p−フルオロ
スチレン、m−フルオロスチレン、o−フルオロスチレ
ン、o−メチル−p−フルオロスチレンなどがあげられ
る。これらのビニリデン芳香族化合物は、その一種を単
独で用いてもよく、又はその二種以上を併用してもよ
い。
【0013】本発明の共重合体ゴム中におけるビニリデ
ン芳香族化合物の含有量は、その上限が45モル%以下
であり、好ましくは35モル%以下、更に好ましくは2
5モル%以下である。その下限は0.1モル%以上であ
り、好ましくは1モル%以上、更に好ましくは2モル%
以上、特に好ましくは4モル%以上である。該含有量が
過少な場合は共重合体ゴムのジエン系ゴムとの接着性及
びブレンド改質効果に劣り、一方該含有量が過多な場合
はゴム弾性が不十分になる。
【0014】ビニリデン芳香族化合物の含有量は、日本
分光工業(株)製赤外分光光度計A−202型を用い、
例えばスチレンは1600cm-1の吸収ピークをマーカ
ーとして定量ができる。また、ビニリデン芳香族化合物
はその芳香環の存在により、高速液体クロマトグラフィ
ー(HLC)のUV検出クロマトグラムの面積計算から
定量が可能である。例えばHLCは東ソー(株)製HL
C−8120GPCに同社製紫外可視検出器UV−80
20を接続したものを用い、溶出溶媒はテトラヒドロフ
ラン、測定温度は40℃、使用カラムは東ソー(株)製
TSKgelSuperHM−Hを直列で2本接続した
ものを用いた。測定サンプルは0.1gを20mlのテ
トラヒドロフランに溶解した。得られたサンプル溶液の
5μlをインジェクションした。例えばスチレンの場合
UV波長を254nmに設定し得られたクロマトグラム
のピーク面積から、ポリスチレンを用いて作成したスチ
レン含量検量線から共重合体中のスチレン成分量が求め
られた。
【0015】本発明共重合体ゴムは、極性の高いビニリ
デン芳香族モノマーを選択する事で、少量の共重合でポ
リマーの極性上昇が実現し、所望の効果が得られる。
【0016】本発明の共重合体ゴムは、キシレン中、7
0℃で測定した極限粘度〔η〕が0.5〜10dl/
g、好ましくは1〜8dl/g、更に好ましくは1.5
〜5dl/gである。該極限粘度な過小な場合は、成型
加工性や機械的物性が低下する。一方、該極限粘度な過
大な場合は、成型加工性が低下する。
【0017】極限粘度〔η〕の測定は、70℃キシレン
中でウベローデ粘度計を用いて行った。サンプルは30
0mgを100mlのキシレンに溶解し、約3mg/m
lの溶液を調製した。さらに当該溶液を1/2、1/
3、1/5に希釈し、それぞれを70℃(±0.1℃)
の高温水槽中でウベローデ粘度計を用いて測定した。そ
れぞれの濃度で各3回繰り返し、得られた値を平均して
求めた。
【0018】本発明の共重合体ゴムは、示差走査熱量計
(DSC)によって測定したガラス転移温度(Tg)が
単一かつ0℃以下、好ましくは−5℃以下、更に好まし
くは−10℃以下のものである。ガラス転移温度が高す
ぎる場合は、共重合体ゴムの低温特性が低下する。
【0019】ガラス転移温度(Tg)は、たとえばセイ
コー電子工業社製DSC200を用い、サンプル量7m
gとし、室温から−20℃/minで−150℃まで冷
却し、その後5分間保持し、更に10℃/minで16
0℃まで昇温して測定される。
【0020】本発明の共重合体ゴムは、メチルエチルケ
トン可溶部が2重量%以下、好ましくは1.5重量%以
下、更に好ましくは1重量%以下のものである。メチル
エチルケトン可溶部が過多な場合は、ビニリデン芳香族
化合物のホモポリマーが生成し、低結晶性ランダム共重
合体ゴムとしての特性が失われる。
【0021】メチルエチルケトン可溶部は、以下のとお
り測定される。すなわち、試料を2mm厚6mm×32
mmにプレス成型し、精秤(Dg)後、メチルエチルケ
トン200ccを用い、バス温度90〜95℃で8時間
ソックスレー抽出を行う。抽出後、抽出残分を80℃で
1晩真空乾燥し精秤(Eg)する。メチルエチルケトン
可溶部(重量%)は、〔(D−E)/D〕×100で算
出される。
【0022】本発明の共重合体ゴムは、上記の(a)〜
(e)により規定されるものであるが、かかる本発明の
共重合体ゴムは、低結晶性ランダム共重合体ゴムでもあ
る。本発明の共重合体ゴムが低結晶性ランダム共重合体
ゴムであることは、次の方法により確認できる。すなわ
ち、検出器として示差屈折計(RI)と紫外可視検出計
(UV)を装備した液体クロマトグラフィ(HLC)を
用い、ビニリデン芳香族モノマーを高感度で検出するた
め、紫外可視検出器を254nmの波長検出に設定す
る。両検出計で同時に測定したクロマトグラムが相似形
であれば、共重合体中にビニリデン芳香族化合物が、ま
んべんなく存在する、つまりランダムに共重合している
ことになる。
【0023】本発明の共重合体ゴムは、下記(A)成分
〜(D)成分を、後記のとおり組み合わせて得られる触
媒系の存在下、エチレン、α−オレフィン、非共役ジエ
ン及びビニリデン芳香族モノマーを重合に付すことによ
り製造し得る。 (A)成分:化学式(1)又は(2)で表される遷移金
属錯体
【0024】
【0025】(ここで、Mは周期律表第IVB族の遷移金
属を表し、Cp1 及びCp2 はMとπ結合しているシク
ロペンタジエニル基又はその誘導基を表し、X1 及びX
2 はアニオン性配位子又は中性ルイス塩基配位子を表
し、Yは窒素原子、リン原子、酸素原子又は硫黄原子を
含有する配位子を表し、Zは酸素原子、硫黄原子、硼素
原子又は周期律表第IVA 族の原子を表す。ただし、Yと
Zは合一して縮合環を形成していてもよい。)
【0026】(B)成分:成分(A)中の遷移金属Mと
反応してイオン性の錯体を形成する化合物 (C)成分:有機アルミニウム化合物 (D)成分:アルモキサン
【0027】(A)成分は、前記化学式(1)又は
(2)で表される遷移金属錯体である。式中、Mは周期
律表第IVB族の遷移金属を表し、好ましくはジルコニウ
ム、ハフニウム、チタニウムである。Cp1 及びCp2
はMとπ結合しているシクロペンタジエニル基又はその
誘導基を表す。X1 及びX2 はアニオン性配位子又は中
性ルイス塩基配位子を表す。Yは窒素原子、リン原子、
酸素原子又は硫黄原子を含有する配位子を表す。Zは酸
素原子、硫黄原子、硼素原子又は周期律表第IVA族の原
子を表す。ただし、YとZは合一して縮合環を形成して
いてもよい。
【0028】化学式(1)の具体的な例としては、(第
3級ブチルアミド)(テトラメチル−η5 −シクロペン
タジエニル)−1,2−エタンジイルジルコニウムジク
ロリド、(第3級ブチルアミド)(テトラメチル−η5
−シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルチタ
ンジクロリド、(メチルアミド)(テトラメチル−η 5
−シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルジル
コニウムジクロリド、(メチルアミド)(テトラメチル
−η5 −シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイ
ルチタンジクロリド、(エチルアミド)(テトラメチル
−η5 −シクロペンタジエニル)−メチレンチタンジク
ロリド、(第3級ブチルアミド)ジメチル−(テトラメ
チル−η5 −シクロペンタジエニル)シランチタンジク
ロリド、(第3級ブチルアミド)ジメチル(テトラメチ
ル−η5 −シクロペンタジエニル)シランジルコニウム
ジベンジル、(ベンジルアミド)ジメチル(テトラメチ
ル−η5 −シクロペンタジエニル)シランチタンジクロ
リド、及び(フェニルホスフィド)ジメチル(テトラメ
チル−η5 −シクロペンタジエニル)シランジルコニウ
ムジベンジルからえらばれた金属配位錯体をあげること
ができる。
【0029】化学式(2)で表わされる化合物の具体的
としては、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジ
ブロミド、エチレンビス(インデニル)ジメチルジルコ
ニウム、エチレンビス(インデニル)ジフェニルジルコ
ニウム、エチレンビス(インデニル)メチルジルコニウ
ムモノクロリド、エチレンビス(インデニル)ジルコニ
ウムビス(メタンスルホナト)、エチレンビス(インデ
ニル)ジルコニウムビス(p−トルエンスルホナト)、
エチレンビス(インデニル)ジルコニウムビス(トリフ
ルオロメタンスルホナト)、エチレンビス(4,5,
6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロ
リド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル メチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジ
メチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(メチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシ
リレンビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(トリメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチ
ルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウム
ビス(トリフルオロメタンスルホナト)、ジメチルシリ
レンビス(4,5,6,7テトラヒドロインデニル)ジ
ルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレンビス(イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリ
レンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド及び上
記化合物におけるジルコニウムをハフニウム又はチタニ
ウムに置き換えた化合物が例示できる。なお、該例示に
おいて、シクロペンタジエニル環の二置換体は、1,2
−及び1,3−置換体を含み、三置換体は1,2,3−
及び1,2,4−置換体を含む。又、プロピル、ブチル
などのアルキル基は、n−、i−、sec−、tert−な
どの異性体を含む。かかる化合物は、単独で又は2種以
上組み合わせて用いることができる。
【0030】(B)成分は、上記の成分(A)中の遷移
金属Mと反応してイオン性の錯体を形成する化合物であ
る。すなわち、(B)成分は上記の遷移金属錯体をカチ
オン性の化合物にしうる化合物であり、生成したカチオ
ン性の化合物に対して弱く配位及び/又は相互作用をす
るが、反応しない対アニオンを提供するような化合物で
ある。その例として活性プロトンを含有するものとして
テトラキスフェニルボレート、テトラキス(ペンタフル
オロフェニル)ボレートのアンモニウム塩、スルホニウ
ム塩、ホスホニウム塩などがあげられ、活性プロトンを
含有せず且つカルボニウムイオンなどのルイス酸を有す
るものとしてトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)ボレートなどに代表されるイオ
ン性化合物があげられる。更に上記イオン性化合物の他
に、中性の化合物であっても中性の錯体(A)をカチオ
ン性化合物に変化させるに充分なルイス酸性度を持ち錯
体(A)をカチオン化した後、イオン性の対アニオンを
提供するトリス(ペンタフルオロフェニル)ボロンなど
に代表される電子受容体なども本発明において用いるこ
とができる。
【0031】その具体的な例として、以下化学式(3)
に示されるようなイオン対を有するイオン性化合物と中
性のルイス酸性の化合物をあげることができる。 〔D+ 〕〔E- 〕 (3)
【0032】化学式(3)で表される〔D+ 〕の例とし
ては、活性プロトンを含有するトリメチルアンモニウ
ム、トリエチルアンモウム、トリプロピルアンモニウ
ム、トリブチルアンモニウム、N,N−ジメチルアニリ
ニウム、N,N−ジエチルアニリニウム、N,N,2,
4,5−ペンタメチルアニリニウム、トリフェニルホス
ホニウム、トリ(o−トリル)ホスホニウム、トリ(p
−トリル)ホスホニウム、トリ(メシチル)ホスホニウ
ムなどの化合物、あるいは活性プロトンを含有しないト
リフェニルカルベニウムイオン、トロピリウムイオンな
どがあげられ、化合物〔E- 〕の例としては、テトラフ
ェニルボレート、テトラ(ペンタフルオロフェニル)ボ
レート、テトラ(o−フルオロフェニル)ボレート、テ
トラ(p−フルオロフェニル)ボレート、テトラ(m−
フルオロフェニル)ボレート、テトラ(3,5−ジフル
オロフェニル)ボレート、テトラ(2,5−ジフルオロ
フェニル)ボレート、テトラ(2,6−ジフルオロフェ
ニル)ボレート、テトラ(o−トリル)ボレート、テト
ラ(p−トリル)ボレート、テトラ(3,5−ジメチル
フェニル)ボレート、テトラ(2,5−ジメチルフェニ
ル)ボレート、オクタデカボレート、ドデカボレート、
1−カルバウンデカボレート、1−カルバドデカボレー
トなどの化合物をあげることができるが、これらに限定
されるものではない。
【0033】また、中性の化合物で(A)成分をカチオ
ン化する化合物として、トリ(ペンタフルオロフェニ
ル)ボラン、トリ(o−フルオロフェニル)ボラン、ト
リ(p−フルオロフェニル)ボラン、トリ(m−フルオ
ロフェニル)ボラン、トリ(3,5−ジフルオロフェニ
ル)ボラン、トリ(2,5−ジフルオロフェニル)ボラ
ン、ジメチルフルオロアルミニウムなどが好ましい例と
してあげられるが、これらに限定されるものではない。
【0034】(C)成分は有機アルミニウム化合物であ
り、下記化学式(4)で表される。 AlRb b'b'' (4)
【0035】ここで、Rb ,Rb'、Rb'' は各々同一で
も異なっていてもよく、水素、ハロゲン、アミド、アル
コキシ又は炭化水素基である。
【0036】(C)成分の具体例としては、トリメチル
アルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロ
ピルアルミニウム、トリ(n−プロピル)アルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウム、トリ(n−ブチル)
アルミニウム、トリ(n−ヘキシル)アルミニウム、ト
リ(n−オクチル)アルミニウム、ジメチルアルミニウ
ムクロライド、ジイソプロピルアルミニウムクロライ
ド、ジ(n−プロピル)アルミニウムクロライド、ジイ
ソブチルアルミニウムクロライド、ジ(n−ブチル)ア
ルミニウムクロライド、ジメチルアルミニウムエトキサ
イド、ジエチルアルミニウムエトキサイド、ジイソプロ
ピルアルミニウムエトキサイド、ジ(n−プロピル)ア
ルミニウムエトキサイド、ジイソブチルアルミニウムエ
トキサイド、ジ(n−ブチル)アルミニウムエトキサイ
ド、ジメチルアルミニウムハイドライド、ジ(n−プロ
ピル)アルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミ
ニウムハイドライド、ジ(n−ブチル)アルミニウムハ
イドライドなどを例示することができる。
【0037】(D)成分はアルモキサンであり、下記化
学式(5)又は(6)で表わされる。
【0038】
【0039】(RC ,RC',RC",RC"' ,RC"" は炭
素数1〜8の炭化水素基、s は重合度を示し、通常3〜
50、好ましくは7〜40である。)で示される鎖状ア
ルミノキサン。
【0040】
【0041】(RC は式(5)と同じものを示す。また
sは重合度を示し、好ましい繰り返し単位数は3〜5
0、好ましくは7〜40である。)で示される繰り返し
単位を有する環状アルキルアルミノキサン。(5)及び
(6)式の化合物の中で好ましいのは重合度7以上のア
ルミノキサンである。特に好ましいのは重合度7以上の
メチルアルミノキサンである。これら式(4)、(5)
及び(6)で表わされる有機アルミニウム化合物は、単
独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0042】本発明の共重合体ゴムは。上記(A)〜
(D)を下記のとおり組み合わせて得られる触媒系の一
種を用いて製造し得る。
【0043】触媒系−1:(A)+(B)+(C) 触媒系−2:(A)+(B)+(D) 触媒系−3:(A)+(D)
【0044】触媒系−1の場合、(A)成分と(B)成
分との使用条件は限定されないが、(A)成分:(B)
成分の比(モル比)は、通常1:0.01〜1:100、
好ましくは1:0.5〜1:10であり、特に好ましくは
1:1〜1:5である。
【0045】また、(C)成分の使用は(A)成分1モ
ルに対し、通常1〜1000モル、好ましくは1〜50
0モル、特に好ましくは1〜300モルである。触媒成
分の使用態様には制限はなく、たとえば(A)成分、
(B)成分を予め接触させ、あるいは更に接触生成物を
分離、洗浄して使用してもよく、重合系内で接触させて
使用してもよい。また(C)成分は、予め(A)成分、
(B)成分、あるいは(A)成分と(B)成分との接触
生成物と接触させて用いてもよい。
【0046】接触は、予め接触させてもよく、重合系内
で接触させてもよい。更に触媒成分はモノマー、重合溶
媒に予め加えたり、重合系内に加えることもできる。な
お、触媒成分は、必要により、無機あるいは有機の担体
に担持して用いることもできる。
【0047】触媒系−2の場合は、触媒系−1の(C)
成分が(D)成分に変わった場合であり、使用条件は触
媒系−1の場合と同じである。特に式(5)、(6)で
表わされる化合物は高価格であり、使用量は少ない程好
ましい。
【0048】触媒系−3の場合は、(A)成分と(D)
成分の割合は〔(D)成分のアルミニウムモル量〕/
〔(A)成分の遷移金属モル量〕として1〜106 、好
ましくは10〜104 である。触媒成分の使用態様には
制限はなく、(A)成分と(D)成分を重合系内に加え
る前に接触させても、接触させなくてもよい。上記組み
合わせ以外の触媒の組み合わせとして、 触媒系−4:(A)+(B)+(C)+(D) 触媒系−5:(A)+(B) も重合可能な組み合わせとして例示出来る。
【0049】触媒の調製に用いられる不活性炭化水素媒
体としては、具体的にはプロパン、ブタン、ペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯
油などの脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキ
サン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、エ
チレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタンなど
のハロゲン化炭化水素、あるいはこれらの混合物などを
あげることができる。また、調製温度は通常−100〜
250℃の範囲とすることが好ましく、圧力、時間は任
意に設定することができる。
【0050】重合方法としては、塊状重合、溶液重合、
懸濁重合、気相重合などのいずれの方法を用いてもよ
い。また、バッチ法でも連続法でもよい。重合溶媒を用
いる場合、たとえばベンゼン、トルエン、キシレン、エ
チルベンゼンなどの芳香族炭化水素、シクロペンタン、
シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭
化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなど
の脂肪族炭化水素、クロロホルム、ジクロロメタンなど
のハロゲン化炭化水素などを用いることができる。これ
らの溶媒は1種を単独で用いてもよく、2種以上のもの
を組合わせてもよい。また、α−オレフィンなどのモノ
マーを溶媒として用いてもよい。
【0051】重合条件に関し、重合温度は、通常−20
〜200℃、好ましくは0〜180℃、特に好ましくは
20〜150℃で圧力が通常、大気圧〜3000kg/
cm 2 、好ましくは大気圧〜2000kg/cm2 の条
件下で行なわれる。重合終了後の生成ポリマーは、従来
公知の分離・回収方法により重合溶液から回収し、乾燥
して固体状のランダム共重合体ゴムを得る。
【0052】共重合体ゴムの分子量は、重合温度などの
重合条件により調整することができ、また水素により調
節することもできる。
【0053】本発明の共重合体ゴムは、カーボンブラッ
ク、オイル、硫黄、パーオキサイドなどを添加して混練
することによりゴム組成物とし、成形、加硫することに
よりゴム製品とすることができる。
【0054】
【実施例】以下の実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、これらは例示のためのものであり、本発明を
限定するものと解すべきではない。
【0055】実施例1 容量2lのセパラブルフラスコ反応器に、攪袢器、温度
計、滴下ロート、還流冷却管をつけて減圧にしたのち、
窒素で置換する。このフラスコに乾燥したトルエン1l
を重合溶媒として導入した。ここにエチレン7NL/m
inとプロピレン1NL/minの混合ガスを常圧にて
連続フィードし、溶媒温度を50℃とした。モノマーと
してスチレンを300mmol重合槽に導入した後、ト
リイソブチルアルミニウム(以後TIBAと略記)2.
5mmolを重合槽に添加した。
【0056】その後(第3級ブチルアミド)ジメチル
(テトラメチル−η5 −シクロペンタジエニル)シラン
ジクロリドチタニウム(特開平3−163088号公報
に従って合成)を0.01mmolを重合槽に添加し
た。その15分後にトリフェニルカルベニウムテトラ
(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.05mmol
と5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)40m
molを別々の滴下ロートより同時に重合槽に添加し、
重合を開始した。1時間の重合の結果、エチレン−プロ
ピレン−ENB−スチレン4元共重合体が44.9g得
られた。詳細な結果は表4にまとめる。
【0057】実施例2 スチレン量100mmol、ENB量30mmolにし
た以外は、実施例1と同様の手法で実施した。詳細な結
果は表4にまとめる。
【0058】実施例3 容量2lのセパラブルフラスコ反応器に、攪袢器、温度
計、滴下ロート、還流冷却管をつけて減圧にしたのち、
窒素で置換する。このフラスコに乾燥したトルエン1l
を重合溶媒として導入した。ここにエチレン8NL/m
inとプロピレン1NL/minの混合ガスを常圧にて
連続フィードし、溶媒温度を30℃とした。モノマーと
してスチレンを100mmol、5−エチリデン−2−
ノルボルネン(ENB)を25mmol重合槽に導入し
た後、トリイソブチルアルミニウム(以後TIBAと略
記)2.5mmolを重合槽に添加した。
【0059】その後(第3級ブチルアミド)ジメチル
(テトラメチル−η5 −シクロペンタジエニル)シラン
ジクロリドチタニウム(特開平3−163088号公報
に従って合成)を0.01mmolを重合槽に添加し
た。その15分後にトリフェニルカルベニウムテトラ
(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.05mmol
を滴下ロートより重合槽に添加し、重合を開始した。
時間の重合の結果、エチレン−プロピレン−ENB−ス
チレン4元共重合体が43.6g得られた。詳細な結果
は表4にまとめる。
【0060】実施例4〜7 実施例3において、表1〜表2に示すようなモノマー添
加量及び重合条件に変化させた以外は基本的に同様の方
法で共重合体を得た。詳細な結果は表4〜表5にまとめ
る。
【0061】実施例8 実施例3において、表2に示すようなモノマー添加量及
び重合条件及び重合温度を0℃に変化させた以外は基本
的に同様の方法で共重合体を得た。詳細な結果は表5に
まとめる。
【0062】実施例9 実施例3において、α−オレフィン成分をプロピレンか
ら1ーブテンに変え、表2に示すようなモノマー添加量
及び重合条件にした以外は基本的に同様の方法で共重合
体を得た。詳細な結果は表5にまとめる。
【0063】比較例1〜3 実施例3において、表3に示すようなモノマー添加量及
び重合条件に変化させた以外は基本的に同様の方法で共
重合体を得た。詳細な結果は表6にまとめる。
【0064】
【表1】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実 施 例 1 2 3 4 5 重合時供給条件 エチレン NL/min 7 7 8 8 8 プロピレン NL/min 1 1 1 1 1 ENB mmol 40 30 25 25 25 スチレン mmol 300 100 100 300 500 TIBA mmol 2.5 2.5 2.5 2.5 2.5 (A) mmol *1 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 (B) mmol *2 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 重合温度 ℃ 50 50 30 30 30 重合時間 min 60 68 30 30 30 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0065】
【表2】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実 施 例 6 7 8 9 重合時供給条件 エチレン NL/min 8 8 8 9 プロピレン NL/min 1 1 1 0.5(1-ブテン) ENB mmol 50 100 25 25 スチレン mmol 300 300 300 300 TIBA mmol 2.5 2.5 2.5 2.5 (A) mmol *1 0.01 0.01 0.01 0.01 (B) mmol *2 0.05 0.05 0.05 0.05 重合温度 ℃ 30 30 0 30 重合時間 min 30 30 30 30 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0066】
【表3】
【0067】
【表4】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実 施 例 1 2 3 4 5 結果 収量 g 44.9 69.7 43.6 31.1 35.8 共重合体構造 エチレン mol% 59.9 68.9 65.2 72.6 69.8 プロピレン mol% 26.9 26.3 28.5 13.8 10.8 ENB mol% 1.9 1.2 2.0 1.7 1.4 スチレン mol% 11.3 3.6 4.3 11.9 18.0 特性 [η] dl/g *3 1.94 1.85 3.21 3.42 3.40 Tg ℃ -34.9 -49.4 -40.7 -25.3 -15.1 MEK 可溶部wt% *4 0.0 0.0 0.1 0.8 1.1 Mw×105 *5 3.78 3.44 8.93 9.10 13.1 Mn×105 *6 1.63 1.32 2.18 2.00 7.01 Mw/Mn 2.3 2.5 4.1 4.5 1.9 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0068】
【表5】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実 施 例 6 7 8 9 結果 収量 g 36.1 26.4 25.3 17.6 共重合体構造 エチレン mol% 59.2 56.1 55.2 78.6 プロピレン mol% 24.5 24.8 32.3 9.8 1-ブテン ENB mol% 3.8 7.6 1.3 1.7 スチレン mol% 12.5 11.5 11.2 9.9 特性 [η] dl/g *3 3.45 3.97 7.49 2.13 Tg ℃ -25.4 -12.3 -26.6 -34.6 MEK 可溶部wt% *4 0.0 0.2 0.4 0.4 Mw×105 *5 9.02 14.6 18.0 4.76 Mn×105 *6 3.86 4.97 2.62 2.48 Mw/Mn 1.9 1.9 6.9 1.9 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0069】
【表6】
【0070】*1 (A):(t−ブチルアミド)ジメ
チル(テトラメチル−η5 −シクロペンタジエニル)シ
ランジクロリドチタニウム *2 (B):トリフェニルカルベニウムテトラ(ペン
タフルオロフェニル)ボレート *3 〔η〕:キシレン中、70℃で測定した極限粘度 *4 MEK可溶部:メチルエチルケトン可溶部 *5 Mw:重量平均分子量(ポリスチレン換算) *6 Mn:数平均分子量(ポリスチレン換算)
【0071】分子量分布はゲルパーミエイションクロマ
トグラフ(GPC)法(Waters社製、150−C
ALC/GPC装置)により行った。溶出温度は140
℃、使用カラムは昭和電工社製Sodex Packe
d ColumnA−80M、分子量標準物質はポリス
チレン(東ソー社製、分子量68−8,400,00
0)を用いた。得られたポリスチレン換算の重量平均分
子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、さらにこの比
(Mw/Mn)を分子量分布とする。測定サンプルは約
5mgの共重合体を5mlのo−ジクロロベンゼンに溶
解、約1mg/mlの濃度とする。得られたサンプル溶
液の400μlをインジェクションした。溶出溶媒流速
は1.0ml/minとし、屈折率検出器にて検出し
た。
【0072】応用例1〜3、比較応用例1 実施例3〜5、比較例3で製造された共重合体とSBR
の加硫接着試験試験を実施した。本願発明共重合体ゴム
とSBR(住友化学工業(株)製)を表7、表8に従い
配合し、6インチロールにて混練し、1mm厚未加硫ゴ
ムシートを得た。これらの未加硫ゴムシートを150m
m×150mm×2mmの金型中で重ねて160℃に加
熱されたプレスにより、50Kg/cm2 で30分間加
熱して加硫接着シートを得た。この加硫の際、引張試験
つかみしろの未接着部分を残すために、150mm×5
0mmのテフロンシートを未加硫ゴムシートの間に挟ん
だ。
【0073】得られた加硫シートは150mm×20m
m×2mmの短冊型に裁断し、つかみしろを除いた10
0mm×20mmの加硫接着部分の剥離強度を測定し
た。測定には上島製作所(株)製引張試験機 P−57
(QUICK READER)を用い、引張速度200
mm/分で実施した。詳細な結果は表9にまとめる。
【0074】
【表7】 本願発明共重合体ゴム配合 −−−−−−−−−−−−−−−−−− 共重合体 100 シーストSO 50 パラフィン系オイル 15 ZnO 5 ステアリン酸 1 ソクシノール TS 1 ソクシノール M 0.25 イオウ 1 −−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0075】
【表8】 SBR配合 −−−−−−−−−−−−−−−−−− SBR#1502 100 IRB#6未乾燥品 50 ZnO 3 ステアリン酸 1 ソクシノール NS 1 イオウ 1.75 −−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0076】ソクシノール TS:テトラメチルチウラ
ム・モノスルフィド ソクシノール M :2−メルカプトベンゾチアゾール ソクシノール NS:N−t−ブチル−2−ベンゾチア
ゾールスルフィドアミド
【0077】
【表9】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 応用例 比較応用例 1 2 3 1 本願発明共重合体 実施例3 実施例4 実施例5 比較例3 スチレン mol% 4.3 11.9 18.0 0 SBR 接着強度 3.3 5.0 14.3 3.0 (Kg/20mm) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0078】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、硫
黄加硫が可能であり、かつジエン系ゴムと容易に接着及
び、ブレンドが可能で、機械的強度、耐磨耗性、耐動的
疲労性等の性能を効率的に付与できる低結晶性エチレン
系ランダム共重合体ゴムを提供することができた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン、α−オレフィン、非共役ジエ
    ン及びビニリデン芳香族モノマーからなり、下記(a)
    〜(e)の条件を満足するエチレン系四元共重合体ゴ
    ム。 (a)非共役ジエンの含量が0.1〜10モル%である
    こと (b)ビニリデン芳香族モノマーの含有量が0.1〜4
    5モル%であること (c)キシレン中、70℃で測定した極限粘度〔η〕が
    0.5〜10dl/gであること (d)示差走査熱量計(DSC)によって測定したガラ
    ス転移温度(Tg)が単一かつ0℃以下であること (e)メチルエチルケトン可溶部が2重量%以下である
    こと
  2. 【請求項2】 エチレン、α−オレフィン、非共役ジエ
    ン及びビニリデン芳香族モノマーを下記(A)〜(D)
    成分を下記のとおり組み合わせて得られる触媒系の一種
    を用いて製造し得る請求項1記載のエチレン系四元共重
    合体ゴム。 (A)成分:化学式(1)又は(2)で表される遷移金
    属錯体 (ここで、Mは周期律表第IVB族の遷移金属を表し、C
    1 及びCp2 はMとπ結合しているシクロペンタジエ
    ニル基又はその誘導基を表し、X1 及びX2 はアニオン
    性配位子又は中性ルイス塩基配位子を表し、Yは窒素原
    子、リン原子、酸素原子又は硫黄原子を含有する配位子
    を表し、Zは酸素原子、硫黄原子、硼素原子又は周期律
    表第IVA 族の原子を表す。ただし、YとZは合一して縮
    合環を形成していてもよい。) (B)成分:成分(A)中の遷移金属Mと反応してイオ
    ン性の錯体を形成する化合物 (C)成分:有機アルミニウム化合物 (D)成分:アルモキサン 触媒系−1:(A)+(B)+(C) 触媒系−2:(A)+(B)+(D) 触媒系−3:(A)+(D)
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10265624A (ja) * 1997-01-21 1998-10-06 Mitsui Chem Inc 防振材用ゴム組成物

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10265624A (ja) * 1997-01-21 1998-10-06 Mitsui Chem Inc 防振材用ゴム組成物

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