JPH0867712A - クロロスルホン化エチレン−α−オレフィン共重合体の製造方法 - Google Patents

クロロスルホン化エチレン−α−オレフィン共重合体の製造方法

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JPH0867712A
JPH0867712A JP20528694A JP20528694A JPH0867712A JP H0867712 A JPH0867712 A JP H0867712A JP 20528694 A JP20528694 A JP 20528694A JP 20528694 A JP20528694 A JP 20528694A JP H0867712 A JPH0867712 A JP H0867712A
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JP
Japan
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ethylene
olefin copolymer
dichloride
cyclopentadienyl
chlorosulfonated
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Application number
JP20528694A
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English (en)
Inventor
Taido Miyagawa
泰道 宮川
Toshinori Karasuda
敏典 烏田
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた加硫物性を有し、耐熱性及び耐寒性に
優れたクロロスルホン化エチレン−α−オレフィン共重
合体を提供する。 【構成】 エチレン−α−オレフィン共重合体を塩素化
及びクロロスロホン化するクロロスルホン化エチレン−
α−オレフィン共重合体の製造方法であって、当該エチ
レン−α−オレフィン共重合体が、エチレンと炭素数が
3以上のα−オレフィンからなり、1)MFRが0.0
01から100g/10分の範囲にあり、2)密度
(d)が0.85から0.96g/cm3の範囲にあ
り、3)示差走査熱量測定法(DSC)による最大ピー
ク温度(Tm)がポリマー中の炭素数1000個あたり
の短鎖分岐数(SCB)との間に下記(1)式の条件を
満たすものであるクロロスルホン化エチレン−α−オレ
フィン共重合体の製造方法。 Tm<−1.5SCB+135 (1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の触媒を用いて重
合されるエチレン−α−オレフィン共重合体を塩素化並
びにクロロスルホン化することにより得られるクロロス
ルホン化エチレン−α−オレフィン共重合体の製造法に
関する。さらに詳しくは、優れた加硫物性を有し、更に
耐熱性及び耐寒性に優れたクロロスルホン化エチレン−
α−オレフィン共重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】クロロスルホン化ポリオレフィンは、原
料であるポリオレフィンに塩素並びにクロロスルホン基
を導入し、原料ポリオレフィンの結晶を破壊することに
よって得られるエラストマーであり、金属酸化物、加硫
促進剤又は各種無機充填剤等と共に、容易に加硫され
て、耐候性、耐オゾン性、耐熱性、耐薬品性、耐油性、
明色性に優れたゴムとして使用される。
【0003】クロロスルホン化ポリオレフィンの物性
は、原料ポリオレフィンに大きく依存するため、ポリオ
レフィンの物性は非常に重要である。
【0004】現在、クロロスルホン化ポリオレフィンの
原料ポリオレフィンとしては、高圧法による低密度ポリ
エチレン、中低圧法による高密度ポリエチレン、線状低
密度ポリエチレン及び超低密度ポリエチレン等が使用さ
れている。
【0005】高圧法による低密度ポリエチレンを原料と
するクロロスルホン化ポリエチレンは、粘度が低く、流
れやすい性質を有するために、塗料、接着剤等に使われ
ている。反面、加硫物の強度が小さいために、電線、ホ
ース、ガスケット等の工業用部品として使われているこ
とは少ない。
【0006】中低圧法による高密度ポリエチレンを原料
とするクロロスルホン化ポリエチレンは、粘度が高く流
れにくい性質を持つものの、低密度ポリエチレンに比べ
て加硫物の強度が大きいことから、耐オゾン性、耐熱
性、耐薬品性、耐油性等の特徴を生かし、電線、ホー
ス、ガスケット等の工業用部品として多く使われてい
る。しかしながら、結晶性の高い高密度ポリエチレン
は、得られるクロロスルホン化ポリエチレンにゴム的性
質を発現させる為に多量の塩素を導入することが必要で
ある為、低温特性に劣った物性を示す。この低温特性を
改良するためには可塑剤等の添加剤を多量に配合するこ
とが必要であり、その結果得られる加硫ゴムの強度等の
物性が劣ったものとなる。
【0007】そこで、低温特性に優れたクロロスルホン
化ポリオレフィンの製造方法として、原料となるポリオ
レフィンに、配位触媒としてチーグラー・ナッタ型触媒
やフィリップス型触媒を用いたエチレン−α−オレフィ
ン共重合体を用い、導入塩素量を低減したクロロスルホ
ン化ポリオレフィンの製造方法が報告されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般に
用いられているチーグラー・ナッタ型触媒やフィリップ
ス型触媒によって得られるエチレン−α−オレフィン共
重合体は、その組成分布が均一でない為に、組成分布の
均一なエチレン−α−オレフィン共重合体に比べて原料
となるポリオレフィンの結晶を破壊するためにより多く
の塩素が必要となる。この為十分な低温特性を有するク
ロロスルホン化エチレン−α−オレフィン共重合体を得
ることができない。必要な塩素量を低減させ、低温特性
を改良するためには、原料となるエチレン−α−オレフ
ィン共重合体のαオレフィン共重合比率を増加させるこ
とにより可能となるが、主鎖中の三級炭素が増加するこ
とにより耐熱性が低下するという問題が生じる。
【0009】以上のことから、耐寒性と耐熱性のバラン
スに優れ、可塑剤等の添加剤を配合しても十分な加硫物
性を示すクロロスルホン化エチレン−α−オレフィン共
重合体が求められている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成
するに至ったものである。すなわち、本発明はエチレン
と炭素数が3以上のα−オレフィンからなり、 1)MFRが0.001から100g/10分の範囲に
あり、 2)密度(d)が0.85から0.96g/cm3の範
囲にあり、 3)示差走査熱量測定法(DSC)による最大ピーク温
度(Tm)がポリマー中の炭素数1000個あたりの短
鎖分岐数(SCB)との間に下記(1)式の条件を満た
すエチレン−α−オレフィン共重合体を塩素化及びクロ
ロスロホン化することを特徴とするクロロスルホン化エ
チレン−α−オレフィン共重合体の製造方法に関するも
のである。
【0011】 Tm<−1.5SCB+135 (1) また、本発明は、原料であるエチレン−α−オレフィン
共重合体が、シクロペンタジエニル誘導体を含有する有
機遷移金属化合物成分(A)と、これと反応してイオン
性の錯体を形成する化合物(B)及び/又は有機金属成
分(C)からなる重合触媒を用いることにより合成され
たものである、クロロスルホン化エチレン−α−オレフ
ィン共重合体の製造方法に関するものである。
【0012】以下に、本発明についてさらに詳細に説明
する。
【0013】(1)エチレン−α−オレフィン共重合体 本発明で使用されるエチレン−α−オレフィン共重合体
は、MFRが0.001から100g/10分の範囲に
あるが、得られるクロロスルホン化エチレン−α−オレ
フィン共重合体の加工性を向上させ、優れた加硫物性を
得るために、0.01から50g/10分の範囲が好ま
しく、さらに優れた加工性及び加硫物性を得るために、
0.1から30g/10分の範囲がさらに好ましい。M
FRが0.001未満では得られるクロロスルホン化エ
チレン−α−オレフィンのムーニー粘度が高く、流動性
が劣ることにより加工性が低下し、また、伸び等の加硫
物性も劣る。一方、MFRが100を越えるとムーニー
粘度が低くなり、粘着等、加工上の問題が生じ、また、
強度や耐衝撃性が劣る。
【0014】本発明で使用されるエチレン−α−オレフ
ィン共重合体は、密度(d)が0.85〜0.96g/
cm3の範囲である。該密度がこの範囲外のものは工業
的な製造が困難であり、また、密度が0.85g/cm
3未満ではフィルムにブロッキングが発生しやすくな
り、さらに剛性が低くなる。0.96g/cm3を超え
ると柔軟性、耐衝撃性、引き裂き強度が劣り好ましくな
い。さらに、該密度の範囲外のエチレン−α−オレフィ
ンを原料に用いて得られるクロロスルホン化エチレン−
α−オレフィンは、密度が0.85g/cm3未満で
は、十分なゴム弾性を発現させるのに十分な塩素付加量
が少量となり、耐油性等が劣る。また、最適塩素量以上
の塩素を付加した場合、ムーニー粘度が高くなり、物性
上好ましくない。一方、0.96g/cm3を越える
と、塩素付加量が多く必要となり、耐寒性、動的疲労性
が低下する。また、必要塩素量以下の塩素付加量では、
原料のエチレン−α−オレフィンの結晶が残存し、圧縮
永久歪みが大きくなる等の問題が生じる。
【0015】さらに、本発明で使用されるエチレン−α
−オレフィン共重合体は、示差走査型熱量計(DSC)
の測定によって得られる吸熱曲線におけるピークが非常
にシャープであり、従来のチーグラー・ナッタ触媒によ
り製造される直鎖状低密度ポリエチレンが複数のピーク
を示し、複雑であったのに対して異なった性状を示すも
のである。すなわち、本発明の該エチレン−α−オレフ
ィン共重合体の吸熱曲線の最大ピーク温度(Tm
(℃))は赤外吸収スペクトルの測定から求めた炭素数
1000個あたり短鎖分岐数(SCB)との間に下記
(1)式の条件を満たしている。
【0016】 Tm<−1.5(SCB)+135 (1) エチレン−α−オレフィン共重合体のTmとSCBが上
の関係を満たしていることは、従来のチーグラー・ナッ
タ触媒で製造される直鎖状ポリエチレンに比較して均質
な結晶構造を有しており、従来、含まれていた分岐数の
少ない高融点を示すポリマーを含まないことを示してお
り、このことはα−オレフィンに起因する短鎖分岐がポ
リマー鎖中に従来に比べ均一に分散し、狭い組成分布に
よると思われる。このことから、上記の関係を満たす場
合、ヒートシール性、ヘイズが優れ、加工性、透明性が
良好なエチレン−α−オレフィン共重合体であることを
示す。
【0017】本発明で使用されるエチレン−α−オレフ
ィン共重合体は、エチレンと炭素数3以上のα−オレフ
ィンを共重合してなるものである。ここで炭素数3以上
のα−オレフィン単位としては、例えば、プロピレン、
ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル
−1−ペンテン、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン
−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1、ト
リデセン−1、テトラデセン−1、ペンタデセン−1、
ヘキサデセン−1、ヘプタデセン−1、オクタデセン−
1、ノナデセン−1、エイコセン−1などが用いられる
が、上記したα−オレフィンはエチレンと共重合させる
際に2種類以上を用いることもできる。また、これらの
α−オレフィンは、通常得られる該エチレン−α−オレ
フィン共重合体中に1〜40重量%共重合される。
【0018】以上述べてきたエチレン−α−オレフィン
共重合体は、例えば以下の方法により製造することがで
きる。
【0019】すなわち、シクロペンタジエニル誘導体を
含有する有機遷移金属化合物成分(A)及びこれと反応
してイオン性の錯体を形成する化合物(B)、または有
機遷移金属化合物成分(A)、化合物(B)及び有機金
属成分(C)のいずれかの触媒の存在下でエチレンと炭
素数3以上のα−オレフィンを共重合することにより、
エチレン−α−オレフィン共重合体を製造する方法をあ
げることができる。ここで炭素数3以上のα−オレフィ
ン単位としては、例えば、プロピレン、ブテン−1、ペ
ンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−1−ペンテ
ン、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン
−1、ウンデセン−1、ドデセン−1、トリデセン−
1、テトラデセン−1、ペンタデセン−1、ヘキサデセ
ン−1、ヘプタデセン−1、オクタデセン−1、ノナデ
セン−1、エイコセン−1などがあげられる。
【0020】ここで触媒のシクロペンタジエニル誘導体
を含有する有機遷移金属化合物成分(A)は、下記一般
式(2)又は一般式(3)
【0021】
【化1】
【0022】
【化2】
【0023】[式中、M1はチタン原子、ジルコニウム
原子又はハフニウム原子であり、Yは各々独立して水素
原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基又は
炭素数6〜20のアリール基、アリールアルキル基若し
くはアルキルアリール基であり、R1、R2は各々独立
して下記一般式(4)、一般式(5)、一般式(6)又
は一般式(7)
【0024】
【化3】
【0025】(式中、R6は各々独立して水素原子、炭
素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリー
ル基、アリールアルキル基若しくはアルキルアリール基
である。)で表される配位子であり、当配位子はM1と
一緒にサンドイッチ構造を形成し、R4、R5は各々独
立して下記一般式(8)、一般式(9)、一般式(1
0)又は一般式(11)
【0026】
【化4】
【0027】(式中、R7は各々独立して水素原子、炭
素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリー
ル基、アリールアルキル基若しくはアルキルアリール基
である。)で表される配位子であり、当配位子はM1と
一緒にサンドイッチ構造を形成し、R3は、下記一般式
(12)
【0028】
【化5】
【0029】(式中、R8は各々独立して水素原子、炭
素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリー
ル基、アリールアルキル基若しくはアルキルアリール基
であり、M2は炭素原子、珪素原子、ゲルマニウム原子
又は錫原子である。)で表され、R4及びR5を架橋す
るように作用しており、pは1〜5の整数である。]で
表される遷移金属化合物である。
【0030】前記一般式(2)又は一般式(3)で表さ
れる化合物としては、例えば、ビス(シクロペンタジエ
ニル)チタニウムジクロライド、ビス(シクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(シクロペン
タジエニル)ハフニウムジクロライド、ビス(メチルシ
クロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ビス
(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロラ
イド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ハフニウム
ジクロライド、ビス(ブチルシクロペンタジエニル)チ
タニウムジクロライド、ビス(ブチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(ブチルシクロ
ペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ビス(ペン
タメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライ
ド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロライド、ビス(ペンタメチルシクロペンタ
ジエニル)ハフニウムジクロライド、ビス(インデニ
ル)チタニウムジクロライド、ビス(インデニル)ジル
コニウムジクロライド、ビス(インデニル)ハフニウム
ジクロライド、メチレンビス(シクロペンタジエニル)
チタニウムジクロライド、メチレンビス(シクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロライド、メチレンビス
(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、メ
チレンビス(メチルシクロペンタジエニル)チタニウム
ジクロライド、メチレンビス(メチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロライド、メチレンビス(メチ
ルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、メ
チレンビス(ブチルシクロペンタジエニル)チタニウム
ジクロライド、メチレンビス(ブチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロライド、メチレンビス(ブチ
ルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、メ
チレンビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタ
ニウムジクロライド、メチレンビス(テトラメチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、メチレ
ンビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ハフニウ
ムジクロライド、エチレンビス(インデニル)チタニウ
ムジクロライド、エチレンビス(インデニル)ジルコニ
ウムジクロライド、エチレンビス(インデニル)ハフニ
ウムジクロライド、エチレンビス(テトラヒドロインデ
ニル)チタニウムジクロライド、エチレンビス(テトラ
ヒドロインデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレ
ンビス(テトラヒドロインデニル)ハフニウムジクロラ
イド、エチレンビス(2−メチル−1−インデニル)チ
タニウムジクロライド、エチレンビス(2−メチル−1
−インデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビ
ス(2−メチル−1−インデニル)ハフニウムジクロラ
イド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−9−
フルオレニル)チタニウムジクロライド、イソプロピリ
デン(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジル
コニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペン
タジエニル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライ
ド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−2,7
−ジメチル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライ
ド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−2,7
−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロラ
イド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−2,
7−ジメチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロラ
イド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−2,
7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)チタニウムジ
クロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル
−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコ
ニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタ
ジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニ
ル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シ
クロペンタジエニル−9−フルオレニル)チタニウムジ
クロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニ
ル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジ
フェニルメチレン(シクロペンタジエニル−9−フルオ
レニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン
(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フル
オレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレ
ン(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フ
ルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメ
チレン(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9
−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニル
メチレン(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブ
チル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジ
フェニルメチレン(シクロペンタジエニル−2,7−ジ
−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロ
ライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−
2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ハフニウ
ムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエ
ニル−9−(2−ジメチルアミノフルオレニル))チタ
ニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタ
ジエニル−9−(2−ジメチルアミノフルオレニル))
ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロ
ペンタジエニル−9− (2−ジメチルアミノフルオレ
ニル))ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン
(シクロペンタジエニル−9−(2−ジメチルアミノフ
ルオレニル))チタニウムジクロライド、ジフェニルメ
チレン(シクロペンタジエニル−9−(2−ジメチルア
ミノフルオレニル))ジルコニウムジクロライド、ジフ
ェニルメチレン(シクロペンタジエニル−9−(2−ジ
メチルアミノフルオレニル))ハフニウムジクロライ
ド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−9−
(2−メトキシフルオレニル))チタニウムジクロライ
ド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−9−
(2−メトキシフルオレニル))ジルコニウムジクロラ
イド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−9
−(2−メトキシフルオレニル))ハフニウムジクロラ
イド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−9
−(4−ジメチルアミノフルオレニル))チタニウムジ
クロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニ
ル−9−(4−ジメチルアミノフルオレニル))ジルコ
ニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペン
タジエニル−9−(4−ジメチルアミノフルオレニ
ル))ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレン
(シクロペンタジエニル−9−(4−メトキシフルオレ
ニル))チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレン
(シクロペンタジエニル−9−(4−メトキシフルオレ
ニル))ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレ
ン (シクロペンタジエニル−9−(4−メトキシフル
オレニル))ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチ
レン(シクロペンタジエニル−9−(2,7−ビスジメ
チルアミノフルオレニル))チタニウムジクロライド、
ジフェニルメチレン (シクロペンタジエニル−9−
(2,7−ビスジメチルアミノフルオレニル))ジルコ
ニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペン
タジエニル−9−(2,7−ビスジメチルアミノフルオ
レニル))ハフニウムジクロライド、ジフェニルメチレ
ン(シクロペンタジエニル−9−(2,7−ビスメトキ
シフルオレニル))チタニウムジクロライド、ジフェニ
ルメチレン(シクロペンタジエニル−9−(2,7−ビ
スメトキシフルオレニル))ジルコニウムジクロライ
ド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−9−
(2,7−ビスメトキシフルオレニル))ハフニウムジ
クロライド、ジメチルシランジイルビス(シクロペンタ
ジエニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジ
イルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
ライド、ジメチルシランジイルビス(シクロペンタジエ
ニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイル
ビス(メチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロ
ライド、ジメチルシランジイルビス(メチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシラ
ンジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)ハフニウ
ムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(ブチルシ
クロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジメチ
ルシランジイルビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス
(ブチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライ
ド、ジメチルシランジイルビス(2,4,5−トリメチ
ルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジ
メチルシランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペン
タジエニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシラン
ジイルビス(3−メチルシクロペンタジエニル)チタニ
ウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(4−t
−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル)チタニウ
ムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(テトラメ
チルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(インデニル)チタニウムジ
クロライド、ジメチルシランジイルビス(2−メチル−
インデニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシラン
ジイルビス(テトラヒドロインデニル)チタニウムジク
ロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニ
ル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジメ
チルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジ
メチル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、
ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7
−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)チタニウムジク
ロライド、ジメチルシランジイルビス(2,4,5−ト
リメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロラ
イド、ジメチルシランジイルビス (2,4−ジメチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジ
メチルシランジイルビス(3−メチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイ
ルビス(4−t−ブチル−2−メチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイ
ルビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(インデ
ニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイ
ルビス(2−メチル−インデニル)ジルコニウムジクロ
ライド、ジメチルシランジイルビス(テトラヒドロイン
デニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジ
イル(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジル
コニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロ
ペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル
(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9
−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチル
シランジイルビス(2,4,5−トリメチルシクロペン
タジエニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシラン
ジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)
ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス
(3−メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロ
ライド、ジメチルシランジイルビス(4−t−ブチル−
2−メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロラ
イド、ジメチルシランジイルビス(テトラメチルシクロ
ペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシ
ランジイルビス(インデニル)ハフニウムジクロライ
ド、ジメチルシランジイルビス(2−メチル−インデニ
ル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビ
ス(テトラヒドロインデニル)ハフニウムジクロライ
ド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル−9
−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシ
ランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル
−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジメチ
ルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−
t−ブチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライ
ド、ジエチルシランジイルビス(2,4,5−トリメチ
ルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジ
エチルシランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペン
タジエニル)チタニウムジクロライド、ジエチルシラン
ジイルビス(3−メチルシクロペンタジエニル)チタニ
ウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(4−t
−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル)チタニウ
ムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(テトラメ
チルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、
ジエチルシランジイルビス(インデニル)チタニウムジ
クロライド、ジエチルシランジイルビス(2−メチル−
インデニル)チタニウムジクロライド、ジエチルシラン
ジイルビス(テトラヒドロインデニル)チタニウムジク
ロライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニ
ル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジエ
チルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジ
メチル−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、
ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7
−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)チタニウムジク
ロライド、ジエチルシランジイルビス(2,4,5−ト
リメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロラ
イド、ジエチルシランジイルビス(2,4−ジメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジエ
チルシランジイルビス(3−メチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイル
ビス(4−t−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイル
ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(インデニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイル
ビス (2−メチル−インデニル)ジルコニウムジクロ
ライド、ジエチルシランジイルビス(テトラヒドロイン
デニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジ
イル(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジル
コニウムジクロライド、ジエチルシランジイル(シクロ
ペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイル
(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9
−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチル
シランジイルビス(2,4,5−トリメチルシクロペン
タジエニル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシラン
ジイルビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ハフニ
ウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(4−t
−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル)ハフニウ
ムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(テトラメ
チルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、
ジエチルシランジイルビス(インデニル)ハフニウムジ
クロライド、ジエチルシランジイルビス(2−メチル−
インデニル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシラン
ジイルビス(テトラヒドロインデニル)ハフニウムジク
ロライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニ
ル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジエ
チルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジ
メチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、
ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル−2,7
−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ハフニウムジク
ロライド、ジフェニルシランジイルビス(2,4,5−
トリメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロラ
イド、ジフェニルシランジイルビス(2,4−ジメチル
シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジフ
ェニルシランジイルビス(3−メチルシクロペンタジエ
ニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシランジイ
ルビス(4−t−ブチル−2−メチルシクロペンタジエ
ニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシランジイ
ルビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)チタニウ
ムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(インデ
ニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシランジイ
ルビス(2−メチル−インデニル)チタニウムジクロラ
イド、ジフェニルシランジイルビス(テトラヒドロイン
デニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシランジ
イル(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)チタ
ニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロ
ペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニ
ル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル
(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9
−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニル
シランジイルビス(2,4,5−トリメチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシ
ランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイ
ルビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(4−t
−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(テト
ラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロラ
イド、ジフェニルシランジイルビス(インデニル)ジル
コニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス
(2−メチル−インデニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ジフェニルシランジイルビス(テトラヒドロインデ
ニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジ
イル(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジル
コニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シク
ロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイ
ル(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−
9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェ
ニルシランジイルビス(2,4,5−トリメチルシクロ
ペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニル
シランジイルビス(3−メチルシクロペンタジエニル)
ハフニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス
(4−t−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル)
ハフニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス
(テトラメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジク
ロライド、ジフェニルシランジイルビス(インデニル)
ハフニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス
(2−メチル−インデニル)ハフニウムジクロライド、
ジフェニルシランジイルビス(テトラヒドロインデニ
ル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル
(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ハフニウ
ムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペン
タジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ハ
フニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シク
ロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フル
オレニル)ハフニウムジクロライド等のジクロル体及び
上記IVb族遷移金属化合物のジメチル体、ジエチル
体、ジヒドロ体、ジフェニル体、ジベンジル体等を例示
することができる。
【0031】また、上記有機遷移金属化合物成分(A)
と反応してイオン性の錯体を形成する化合物(B)とし
ては、イオン性の錯体を形成するものであればいずれで
もよく、イオン化イオン性化合物として、非配位性の嵩
高いアニオンを有する下記一般式(13)、 [C+][A-] (13) 但し、[C+]はカチオンであり、具体的には、活性プ
ロトンを含有するものとしてプロトンそれ自身あるいは
トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、ト
リプロピルアンモニウム、トリブチルアンモニウム、
N,N−ジメチルアニリニウム、N,N−ジエチルアニ
リニウム、トリフェニルホスホニウム、トリ(o−トリ
ル)ホスホニウム、トリ(p−トリル)ホスホニウム、
トリ(メシチル)ホスホニウム等で表されるようなブレ
ンステッド酸又は活性プロトンを含有しないカルボニウ
ム、オキソニウム若しくはスルホニウムカチオンであ
り、具体的にはトリフェニルカルベニウム、トロピリウ
ムイオン、トリメチルオキソニウム、トリエチルオキソ
ニウム、トリフェニルオキソニウム等で表されるような
化合物、さらに金属原子や有機金属の陽イオンであるリ
チウムイオン、マグネシウムイオン、パラジウムイオ
ン、白金イオン、銅イオン、銀イオン、金イオン、水銀
イオンおよびこれらにエーテルなどの塩基が配位したエ
ーテラート化合物、フェロセニウムイオン、ジメチルフ
ェロセニウムイオンなどがあげられるが、これらに限定
されるものではない。また[A-]はアニオンであり、
特に限定するものではないが、上記した有機遷移金属化
合物成分(A)とは反応せずに弱く配位しているにすぎ
ず、例えば、電荷を有するマグネシウム、アルミニウム
などの金属又はハロゲン、ホウ素、リンなどのような非
金属を含み、かさ高く、非求核性であることが好まし
く、[AlR4 -]、[BR4 -]、[PR6 -]又は [C
lO4 -]のような化合物であり、具体的にはテトラフェ
ニルボレート、テトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート、テトラ(o−フルオロフェニル)ボレート、テト
ラ(p−フルオロフェニル)ボレート、テトラ(m−フ
ルオロフェニル)ボレート、テトラ(2,5−ジフルオ
ロフェニル)ボレート、テトラ(1,5−ジフルオロフ
ェニル)ボレート、テトラ(1,6−ジフルオロフェニ
ル)ボレート、テトラ(o−トリル)ボレート、テトラ
(p−トリル)ボレート、テトラ(2,5−ジメチルフ
ェニル)ボレート、テトラ(1,5−ジメチルフェニ
ル)ボレート、テトラフェニルアルミネート、テトラ
(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、テトラ(o
−フルオロフェニル)アルミネート、テトラ(p−フル
オロフェニル)アルミネート、テトラ(m−フルオロフ
ェニル)アルミネート、テトラ(2,5−ジフルオロフ
ェニル)アルミネート、テトラ(1,5−ジフルオロフ
ェニル)アルミネート、テトラ(1,6−ジフルオロフ
ェニル)アルミネート、テトラ(o−トリル)アルミネ
ート、テトラ(p−トリル)アルミネート、テトラ
(2,5−ジメチルフェニル)アルミネート、テトラ
(1,5−ジメチルフェニル)アルミネート、オクタデ
カボレート、ドデカボレート、1−カルバウンデカボレ
ート、1−カルバドデカボレート等があげられるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0032】イオン化イオン性化合物は、具体的には、
リチウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート、
アニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレー
ト、トリフェニルカルベニウムテトラキスペンタフルオ
ロフェニルボレート、トロピニウムテトラキスペンタフ
ルオロフェニルボレート、リチウムテトラキスペンタフ
ルオロフェニルアルミネート、アニリニウムテトラキス
ペンタフルオロフェニルアルミネート、トリフェニルカ
ルベニウムテトラキスペンタフルオロフェニルアルミネ
ート、トロピニウムテトラキスペンタフルオロフェニル
アルミネートなどがあげられるがこれらに限定されるも
のではない。
【0033】さらに、化合物成分(B)の例としてアル
ミニウムと酸素の結合を有するものをあげることがで
き、具体的な例として、下記一般式(14)又は一般式
(15)で表されるアルミノオキサン等があげられる。
【0034】
【化6】
【0035】
【化7】
【0036】[式中、R9は同一でも異なっていてもよ
く、水素、ハロゲン、アルコキシド又は炭化水素基であ
り、具体的な例として塩素、臭素、ヨウ素、メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェノキ
シ基、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘ
キシル基、フェニル基、トリル基、シクロヘキシル基等
があげられ、qは0〜100の整数である。]。
【0037】この種の化合物の製法は公知であり、
(1)吸着水を有する化合物、結晶水を含有する塩類
(硫酸マグネシウム水和物、硫酸銅水和物、硫酸アルミ
ニウム水和物など)の炭化水素媒体懸濁液にトリアルキ
ルアルミニウムを添加して反応させる方法又は(2)直
接水を炭化水素媒体中のトリアルキルアルミニウムと作
用させる方法を例示することができる。
【0038】以上、有機遷移金属化合物成分(A)と反
応してイオン性の錯体を形成する化合物(B)を例示し
たが、有機遷移金属化合物成分(A)をイオン性の錯体
にする化合物であれば特に限定するものではなくいずれ
も使用することができ、さらに2種類以上の成分を組み
合わせて用いることもできる。
【0039】また、本触媒では必要に応じて有機金属成
分(C)を用いることができる。その有機金属化合物
(C)としては、周期表I、IA、II、IIA、II
B、III又はIIIB族の金属原子からなり、少なく
とも1個以上のアルキル基を有するものがあげられる。
好ましくはリチウム、ホウ素、アルミニウム、マグネシ
ウム、亜鉛からなり、同一でも異なっていてもよいが、
水素、炭素で金属に結合したアルキル、アリール、アラ
ルキルなどの炭化水素基、酸素で金属に結合したアルコ
キシド又はハロゲンなどの置換基を有し、その内1個以
上のアルキル基を有するものがあげられる。
【0040】使用される有機金属化合物の具体的な例と
しては、メチルリチウム、ブチルリチウムなどのアルキ
ルリチウム、トリエチルボランなどのアルキルボラン、
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、ト
リイソブチルアルミニウムなどのアルキルアルミニウ
ム、ジメチルアルミニウムフルオライド、ジメチルアル
ミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライ
ド、ジイソブチルアルミニウムクロライドなどのアルキ
ルアルミニウムハライド、ジエチルアルミニウムハイド
ライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどの
アルキルアルミニウムハイドライド、ジブチルマグネシ
ウム、ブチルエチルマグネシウムなどのアルキルマグネ
シウム、塩化メチルマグネシウム、臭化メチルマグネシ
ウム、塩化ブチルマグネシウム、臭化ブチルマグネシウ
ムなどのグリニャール化合物、ジエチル亜鉛、ジフェニ
ル亜鉛などのアルキル亜鉛などがあげられるが、これら
に限られるものではない。これらの有機金属化合物は目
的に応じて単一でも、2種類以上を組合わせて用いても
良いが、単独で用いる際には有機金属化合物としては、
好ましくはアルミニウムを有するものがあげられる。
【0041】ここで触媒調整の際の成分(A)と成分
(B)の比は特に限定するものではないが、効率的に遷
移金属化合物をカチオン化し、残存触媒除去工程の省略
化のために、成分(A)と成分(B)のモル比が成分
(A):成分(B)=100:1から1:100000
0の範囲が好ましく、さらに遷移金属化合物のカチオン
化の効率の向上、残存触媒除去工程の省略化及び経済性
を考慮すると、1:1から1:100000の範囲がさ
らに好ましい。
【0042】これらの成分(A)と成分(B)から触媒
を調整する方法に関しては特に限定するものではなく、
調整の方法の例として、各成分に関して不活性な溶媒中
あるいは重合を行うモノマーを溶媒として混合させるこ
とがあげられる。またこれらの成分を反応させる順番に
関しても特に限定するものではない。この処理を行う温
度も特に限定するものではなく、また処理時間も特に限
定するものではない。
【0043】触媒調整の際、必要に応じて加えられる有
機金属化合物(C)の比は特に限定するものではない
が、遷移金属化合物の活性化及び触媒毒の除去としての
触媒成分(C)の役割の向上、残存触媒除去工程の省略
化のために、成分(A)と成分(C)のモル比が成分
(A):成分(C)=100:1から1:100000
0の範囲が好ましく、さらに遷移金属化合物の活性化の
効率の向上、残存触媒除去工程の省略化及び経済性を考
慮すると、1:1から1:100000の範囲がさらに
好ましい。
【0044】また、本発明で用いられるエチレン−α−
オレフィン共重合体の製造は液相でも気相でも行える。
重合を液相で行う場合の溶媒としては一般に用いられる
有機溶剤であればいずれでもよく、具体的にはベンゼ
ン、トルエン、キシレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、塩化メチレン等があげられ、またはプロピレン、ブ
テン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オ
クテン−1などのオレフィンそれ自身を溶媒として用い
ることもできる。
【0045】重合反応に用いられる炭素数3以上のα−
オレフィン単位としては、例えば、プロピレン、ブテン
−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−1−
ペンテン、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、
デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1、トリデセ
ン−1、テトラデセン−1、ペンタデセン−1、ヘキサ
デセン−1、ヘプタデセン−1、オクタデセン−1、ノ
ナデセン−1、エイコセン−1などが用いられ、これら
α−オレフィンは2種類以上を用いることもできる。
【0046】さらに、上記した触媒系を用いた本発明の
共重合体の製造における重合温度は特に制限はないが−
100℃から300℃の範囲で行うことが好しく、また
重合圧力は特に制限はないが通常、常圧から1500k
g/cm2で行われ、常圧から3500kg/cm2の範
囲で行うことも可能である。
【0047】なお、上記した触媒系は、担体に担持させ
てなる固体触媒として用い、エチレンとα−オレフィン
を共重合させてなることにより、本発明の共重合体を得
ることもできる。このような固体触媒は有機遷移金属化
合物成分(A)、この成分(A)とこれと反応してイオ
ン性の錯体を形成する化合物(B)との混合物、成分
(A)と有機金属化合物(C)との反応生成物、化合物
(B)自体又は有機金属化合物(C)自体を、例えば、
シリカ、アルミナ、塩化マグネシウム、スチレン−ジビ
ニルベンゼンコポリマ−又はポリエチレンのような担体
上に付着させることによって得ることができる。
【0048】(2)エチレン−α−オレフィン共重合体
の塩素化及びクロロスルホン化本発明においてクロロス
ルホン化エチレン−α−オレフィン共重合体を得る方法
としては上記した所定のエチレン−α−オレフィン共重
合体を塩素化及びクロロスルホン化するものである。
【0049】このエチレン−α−オレフィン共重合体の
塩素化及びクロロスルホン化法としては、エチレン−α
−オレフィン共重合体を溶媒に溶解して行う方法(溶液
法)、エチレン−α−オレフィン共重合体を溶媒に懸濁
して行う方法(懸濁法)又は粒状のエチレン−α−オレ
フィン共重合体に直接ガスを反応させる方法(気相法)
等がある。
【0050】これらの製法につき、本発明の意図を損わ
ない限り特に限定するものではないが、溶液法が品質の
面から好ましい。
【0051】以下に、溶液法を例にとってクロロスルホ
ン化エチレン−α−オレフィン共重合体の合成の一般的
な製造法を示す。
【0052】エチレン−α−オレフィン共重合体を溶媒
に溶解し均一溶液とした後、ラジカル発生剤を触媒とし
て、塩素と亜硫酸ガス、塩素と塩化スルフリル又は塩化
スルフリルを単独で、反応液へ添加することから反応を
行う。
【0053】溶解するエチレン−α−オレフィン共重合
体の量は任意でよいが、反応の粘度が高くなるために5
〜30重量%であるものが反応上好ましい。
【0054】反応に用いる溶媒としては、クロロホル
ム、ジクロロエタン、トリクロロエタン、ブロモクロロ
メタン、クロロベンゼン、フルオロベンゼン等の塩素化
反応に対し不活性であり、また昨今のオゾン層保護の観
点からオゾン層破壊能力のない又は実質的に小さなハロ
ゲン化炭化水素溶媒が用いられる。
【0055】触媒となるラジカル発生剤としては、α,
α’−アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘ
キサンカルボニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−
ジメチルバレロニトリル)のようなアゾ系ラジカル開始
剤や、過酸化ベンゾイル、過酸化t−ブチル、過酸化ア
セチルのような有機過酸化物ラジカル開始剤がある。好
ましくはα,α’−アゾビスイソブチロニトリルであ
る。またラジカル発生剤を用いる代わりに紫外線を照射
してもよい。
【0056】前述のように、塩素化並びにクロロスルホ
ン化を行う反応試薬は、塩素と亜硫酸ガス、塩素と塩化
スルフリル、または塩化スルフリルの3種が知られてい
るが、工業的には塩素と塩化スルフリル、または塩化ス
ルフリルが好ましい。特に、クロロスルホン化エチレン
−α−オレフィン共重合体の耐寒性を改良するためには
塩化スルフリル単独による反応が好ましい。塩化スルフ
リルを用いる場合には、硫黄を付加させるために、ピリ
ジン、キノリン、ジメチルアミン、ニコチン、ピペリジ
ン等のアミン化合物を助触媒として用いる。
【0057】クロロスルホン化エチレン−α−オレフィ
ン共重合体の塩素量は10〜60重量%である。塩素量
が10重量%未満である場合には、原料ポリオレフィン
共重合体の結晶が多量に残存するために十分なゴム弾性
が得られず、一方、塩素量が60重量%を越える場合に
は、耐熱性が低下するという問題が生ずる。これらのう
ち、クロロスルホン化エチレン−α−オレフィン共重合
体の特徴である耐油性の向上と、極性基である塩素基の
影響によるガラス転移温度の上昇防止のため、20〜4
0重量%が好ましく、また、得られる加硫物の動的特性
の指標となるtanδを小さくし、連続的な動的歪みが
与えられた場合の内部発熱を小さくして、動的特性を向
上させるために、20〜35重量%がさらに好ましい。
【0058】また、クロロスルホン化エチレン−α−オ
レフィン共重合体の硫黄量は0.2〜3.0重量%であ
る。硫黄量が0.2重量%未満である場合には、加硫速
度が長時間となり、硫黄量が3.0重量%を越える場合
には、加硫速度が短くなり、いずれも加硫成形する際に
大きな問題となる。これらのうち、加硫物の強度を向上
させ、加硫物の伸びの低下を防止して、得られる加硫物
の物性を向上させるために、0.3〜2.0重量%が好
ましく、また、得られる加硫物の動的特性の指標となる
tanδを小さくし、屈曲時の亀裂成長性を小さくし
て、自動車用ベルト、自動車用ブーツ及び空気バネ等の
動的用途に好適に使用できるようにするために、0.4
〜1.3重量%がさらに好ましい。
【0059】反応の終了後、溶液中に残存している塩化
水素及び亜硫酸ガスを窒素等の不活性ガスを吹込むこと
から系外に除く。必要に応じて安定剤としてのエポキシ
化合物を添加する。2,2’−ビス(4−グリシジルオ
キシフェニル)プロパンが好ましい。
【0060】得られたクロロスルホン化エチレン−α−
オレフィン共重合体の溶液は、水蒸気蒸留、ドラム乾燥
又は押出し乾燥等によりゴムと溶媒が分離される。
【0061】水蒸気蒸留は熱水中にポリマー溶液をフィ
ードする方法である。ドラム乾燥は加熱された回転ドラ
ム表面にポリマー溶液をフィードしてポリマーをフィル
ムとして取りだす方法である。押出し乾燥は反応液を予
備濃縮した後、ベント付き押出し乾燥機にフィードして
分離する方法である。本発明は以上のどのプロセスによ
り分離、乾燥を行うことも可能である。
【0062】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0063】なお、実施例及び比較例において得られた
エチレン−α−オレフィン共重合体の性質は、酸化防止
剤等公知の添加剤を添加した重合体を押し出し機により
溶融造粒したものを用い、下記の方法により測定し評価
した。
【0064】MFR:ASTM D−1238による
メルトインデックス。
【0065】(190℃、荷重2160g) 重合体のα−オレフィン含有量:赤外線吸収スペクト
ル測定装置(日本分光(株)社製、FT−IR5M型)
により得られた赤外吸収スペクトルより測定。レファレ
ンスとしてポリメチレンまたは分岐をほとんど含まない
高密度ポリエチレンを使用して、差スペクトル法により
末端メチル基の影響を除外して測定した。定量は下記
(16)式による。
【0066】SCB=fK (16) (但し、SCBは炭素数1000個あたりの短鎖分岐
数、fは換算係数、Kは吸光係数である。) なお、吸光係数は13C−NMRにより濃度を決めたポ
リエチレンを用いて決定した。α−オレフィンR−CH
=CH2のRが直鎖状アルキル基の場合は、末端メチル
基数が短鎖分岐数を表し、Rが分岐アルキル基、例えば
4−メチル−ペンテン−1の場合は、分岐はi−ブチル
分岐になり分岐末端のメチル基数の半分をもって短鎖分
岐数とする。
【0067】共重合体の融点(Tm):DSC測定装
置(セイコー電子工業(株)社製、DSC−200)に
より測定し、熱プレス成形した厚みが約100μmのフ
ィルムから約5mgの試料を秤量し、80℃から80℃
/分の昇温速度で230℃まで昇温し5分間保持する。
10℃/分の速度で−10℃まで降温し−10℃で5分
間保持する。次に再び10℃/分の速度で230℃まで
昇温し、昇温中に現れたピークのうち最大のピークの頂
点の位置の温度(℃)をTmとする。
【0068】分子量、分子量分布、極限粘度の測定:
GPC測定装置(WATERS社製、150C型GP
C)により測定。分子量の検量線はユニバーサルキャリ
ブレ−ション法により、分子量既知のポリスチレン試料
(絶対分子量=2600〜864万の範囲)を用い校正
されている。カラム=東ソー(株)社製、TSK−GE
L、GMHHR−H(S)、検出器=屈折計及び示差圧
連続粘度計(ビスコテック社製)、溶媒=o−ジクロロ
ベンゼン、測定温度=140℃ ヘイズ:JIS Z 8722による散乱光量(%)
を測定する。
【0069】ヒートシール強度:200μmのフィル
ムにプレス成形し、120℃で10mm、シールした場
合の剥離強度を測定する。
【0070】塩素、硫黄量:燃焼フラスコ法 加硫ゴム物性:JIS K 6301 低温特性:JIS K 6301 さらに、実施例、比較例中の重合操作、反応および溶媒
精製はすべて不活性ガス雰囲気下で行ない、反応に用い
た溶媒等はすべて予め精製、乾燥あるいは/また脱酸素
を行ったものを用いた。反応に用いた化合物は公知の方
法により合成、同定したものを用いた。
【0071】実施例1 1)エチレン−α−オレフィン共重合体の製造法 高温高圧重合用に装備された反応器を用いて、まずエチ
レン、ヘキセンを連続的に反応器内に圧入し全圧を95
0kg/cm2に、ヘキセン−1濃度を31モル%にな
るように設定した。そして、反応器を1500rpmで
撹拌した。別の容器でジフェニルメチレン(シクロペン
タジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライ
ドのトルエン溶液にトリイソブチルアルミニウムのトル
エン溶液をアルミニウムがジルコニウム当り250倍モ
ルになるように加えた。さらにそこにN,Nージメチル
アニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボ
レートのトルエン溶液をホウ素がジルコニウム当り2倍
モルになるように加えた。得られた触媒溶液を反応器に
供給し、反応器の温度を133〜160℃になるように
設定して連続的に重合を行った。その結果、MFRが
2.6g/10min.であり、密度が0.915g/
cm3であるエチレン・1−ヘキセン共重合体を得た。
【0072】IRの測定から求めた短鎖分岐数(SC
B)が炭素数1000個あたり13.9個、該共重合体
の溶融張力(MT)は1.7gであり、ヘイズは3.7
%であり、ヒートシール強度は1.10kg/10mm
であった。またGPCより求めたMw/Mnは2.1で
あり、DSCで測定した吸熱曲線における最大ピーク位
置の温度が109℃であった。
【0073】2)エチレン−α−オレフィン共重合体の
塩素化及びクロロスルホン化反応 10リッターのオートクレーブに1,1,2−トリクロ
ロエタンを5.7kgと、上記エチレン−α−オレフィ
ン共重合体を400g仕込んだ。クロロスルホン化反応
の助触媒としてピリジン0.06g添加した後、反応器
のジャケットに上記を通し、120℃で2時間保持する
ことによってエチレン−α−オレフィン共重合体を均一
に溶解した。またこの間、反応器に5リッター/分の流
速で窒素ガスを導入し、反応器に混入した空気を排除し
た。ラジカル開始剤として1gのα,α’−アゾビスイ
ソブチロニトリルを1,1,2−トリクロロエタン1.
0kgに溶解した。この溶液を連続的に反応器へと添加
しつつ、800gの塩化スルフリルを別の投入口より反
応器へ添加することから反応を行った。この間3時間を
要したが、反応器の圧力を2.0kg/cm2に保っ
た。反応の終了後、圧力を常圧に戻し、窒素を導入する
ことにより反応溶液に残存する亜硫酸ガスと塩化水素ガ
スを除いた。安定剤として3.0gの2,2’−ビス
(4−グリシジルオキシフェニル)プロパンを添加した
後、この反応溶液を155℃に加熱したドラムドライヤ
ーにフィードして、生成物としてのクロロスルホン化エ
チレン−α−オレフィン共重合体を溶剤から分離した。
生成物は乳白色の色相を有しており、分析の結果このク
ロロスルホン化エチレン−α−ポリオレフィン共重合体
は29.8%の塩素と0.8%の硫黄を含むことが判っ
た。生ゴムのムーニー粘度(ML1+4,100℃)は7
9であった。生成物は表1に示す配合により混練され、
加硫物性及び低温特性等を測定した。これらの結果をま
とめて表2に示す。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】実施例2 塩化スルフリルの使用量を700gに変更した以外は実
施例1と同様の方法にてクロロスルホン化エチレン−α
−オレフィン共重合体を得た。生成物は乳白色の色相を
有しており、分析の結果このクロロスルホン化エチレン
−α−オレフィン共重合体は32.9%の塩素と0.8
%の硫黄を含むことが判った。生成物は表1に示す配合
により混練され、加硫物性及び低温特性等を測定した。
これらの結果をまとめて表2に示す。
【0077】比較例1 原料のエチレン−α−オレフィン共重合体をチーグラー
・ナッタ型触媒にて製造された線状低密度ポリエチレン
(東ソー(株)製のニポロンZ ZF230−1,MF
R=2.0g/10min,密度=0.920g/cm
3,短鎖分岐数(SCB)=13.2,Mw/Mn=
3.7,DSCで測定した吸熱曲線における最大ピーク
位置の温度=125度)を用いた以外は、実施例1と同
様の方法にてクロロスルホン化エチレン−α−オレフィ
ン共重合体を得た。生成物は乳白色の色相を有してお
り、分析の結果このクロロスルホン化エチレン−α−オ
レフィン共重合体は29.9%の塩素と0.8%の硫黄
を含むことが判った。生成物は表1に示す配合により混
練され、加硫物性及び低温特性等を測定した。これらの
結果をまとめて表2に示す。
【0078】比較例2 塩化スルフリルの使用量を700gに変更した以外は比
較例1と同様の方法にてクロロスルホン化エチレン−α
−オレフィン共重合体を得た。生成物は乳白色の色相を
有しており、分析の結果このクロロスルホン化エチレン
−α−オレフィン共重合体は32.9%の塩素と0.7
%の硫黄を含むことが判った。生成物は表1に示す配合
により混練され、加硫物性及び低温特性等を測定した。
これらの結果をまとめて表2に示す。
【0079】
【発明の効果】以上の実施例及び比較例を比較すると、
本発明により得られるクロロスルホン化エチレン−α−
オレフィン共重合体は、原料ポリオレフィンの分子量の
目安となるMFRが大きいのにもかかわらず、100%
引張圧力、引張強さ及び伸びが比較例に比べて大きい。
原料ポリオレフィンのMFRが大きいということは、原
料ポリオレフィンの分子量が小さいことを示しており、
分子量の小さい原料ポリオレフィンを用いたにもかかわ
らず、優れた加硫物性を示しているものである。
【0080】また、熱老化後の伸びの変化率及び120
℃での圧縮永久歪が小さく、本発明によって得られるク
ロロスルホン化エチレン−α−オレフィン共重合体の耐
熱性が優れていることを示している。
【0081】耐寒性については、塩素量及び原料ポリオ
レフィンのα−オレフィン共重合量が同程度であるにも
かかわらず、ガラス転移温度、ゲーマン捩じり試験での
2及び−20℃での圧縮永久歪が小さいため、本発明
によって得られるクロロスルホン化エチレン−α−オレ
フィン共重合体の耐寒性が優れることを示している。こ
のことは、本発明に用いられる原料エチレン−α−オレ
フィン共重合体のα−オレフィンの組成分布が均一であ
るためであり、本発明によって得られるクロロスルホン
化エチレン−α−オレフィン共重合体の結晶融解熱が比
較例に比べて小さいことからもわかる。
【0082】本発明によって得られるクロロスルホン化
エチレン−α−オレフィン共重合体は、自動車用ベル
ト、自動車用ブーツ、空気バネ等の動的用途に用いるこ
とができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンと炭素数が3以上のα−オレフ
    ィンからなり、 1)MFRが0.001から100g/10分の範囲に
    あり、 2)密度(d)が0.85から0.96g/cm3の範
    囲にあり、 3)示差走査熱量測定法(DSC)による最大ピーク温
    度(Tm)がポリマー中の炭素数1000個あたりの短
    鎖分岐数(SCB)との間に下記(1)式の条件を満た
    すエチレン−α−オレフィン共重合体を塩素化及びクロ
    ロスロホン化することを特徴とするクロロスルホン化エ
    チレン−α−オレフィン共重合体の製造方法。 Tm<−1.5SCB+135 (1)
  2. 【請求項2】 エチレンと炭素数が3以上のα−オレフ
    ィンからなり、 1)MFRが0.001から100g/10分の範囲に
    あり、 2)密度(d)が0.85から0.96g/cm3の範
    囲にあり、 3)示差走査熱量測定法(DSC)による最大ピーク温
    度(Tm)がポリマー中の炭素数1000個あたりの短
    鎖分岐数(SCB)との間に下記(1)式の条件を満た
    すエチレン−α−オレフィン共重合体が、シクロペンタ
    ジエニル誘導体を含有する有機遷移金属化合物成分
    (A)及びこれと反応してイオン性の錯体を形成する化
    合物(B)、または有機遷移金属化合物成分(A)、化
    合物(B)及び有機金属成分(C)からなる重合触媒を
    用いることにより合成されたものであることを特徴とす
    る請求項1に記載のクロロスルホン化エチレン−α−オ
    レフィン共重合体の製造方法。 Tm<−1.5SCB+135 (1)
  3. 【請求項3】 クロロスルホン化エチレン−α−オレフ
    ィン共重合体の塩素量が10〜60重量%、硫黄量が
    0.2〜3.0重量%であることを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載のクロロスルホン化エチレン−α−
    オレフィン共重合体の製造方法。
JP20528694A 1994-08-30 1994-08-30 クロロスルホン化エチレン−α−オレフィン共重合体の製造方法 Pending JPH0867712A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006037077A (ja) * 2004-06-24 2006-02-09 Tosoh Corp クロロスルホン化エチレン−α−オレフィン共重合体及びその製造方法
JP2009161597A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Tosoh Corp クロロスルホン化ポリエチレン、その製造方法及び用途

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006037077A (ja) * 2004-06-24 2006-02-09 Tosoh Corp クロロスルホン化エチレン−α−オレフィン共重合体及びその製造方法
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