JPH10250641A - 合成樹脂製中空成形品とその製造方法 - Google Patents

合成樹脂製中空成形品とその製造方法

Info

Publication number
JPH10250641A
JPH10250641A JP5956197A JP5956197A JPH10250641A JP H10250641 A JPH10250641 A JP H10250641A JP 5956197 A JP5956197 A JP 5956197A JP 5956197 A JP5956197 A JP 5956197A JP H10250641 A JPH10250641 A JP H10250641A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reinforcing member
hollow molded
molded article
main body
synthetic resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5956197A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Rokkaku
明 六角
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hashimoto Forming Industry Co Ltd
Original Assignee
Hashimoto Forming Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hashimoto Forming Industry Co Ltd filed Critical Hashimoto Forming Industry Co Ltd
Priority to JP5956197A priority Critical patent/JPH10250641A/ja
Publication of JPH10250641A publication Critical patent/JPH10250641A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐荷重強度を向上することができる合成樹脂
製中空成形品とその製造方法の提供を図る。 【解決手段】 補強部材6の外表面を中空成形品本体5
の内部空間4に膨出した裏面部3の樹脂で被覆すると共
に、補強部材6の裏面を中空成形品本体5の裏面部3の
両側より流動してきて互いに融合した樹脂で被覆するこ
とにより、補強部材6と中空成形品本体5とを一体化
し、強度を向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車部品
として主として装飾目的のエアスポイラー、ボデーサイ
ドモールディング、バンパー、バンパーフェイシアの背
後に配置され主として補強目的のバンパーレインフォー
スメント等のように、外部から力を受ける部品として好
適な合成樹脂製中空成形品とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】実用新案登録第2515510号公報に
は、中空成形品本体の裏面部より内部空間に向けてリブ
を突設した合成樹脂製中空成形品が開示されている。
【0003】特開平7−17441号公報には、補強部
材の上面及び両側面を中空成形品本体の内部空間に膨出
した裏面部の樹脂で被覆して、該補強部材を中空成形品
本体と一体化した合成樹脂製中空成形品が開示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者で
は、中空成形品本体のブロー成形と同時にリブを形成す
る場合、リブの部分の材料が引き延ばされて、リブが薄
肉となり、十分な強度を得られない可能性がある。
【0005】又、リブが所定位置より倒れたように変位
して形成され易く、十分な強度を得ることができない。
【0006】後者では、成形後において中空成形品本体
が長手方向に曲げられた場合、補強部材が中空成形品本
体より剥離する可能性がある。
【0007】又、補強部材の全裏面が中空成形品本体の
裏面に露出しているため装飾性が損なわれてしまう。
【0008】そこで、本発明は強度を向上することがで
きる合成樹脂製中空成形品とその製造方法を提供しよう
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1にあっては、表
面部と裏面部とで内部空間を形成した合成樹脂製の中空
成形品本体と、この中空成形品本体の裏面部の所定位置
より内部空間に向けてリブ状に突設された補強部材とか
らなり、この補強部材の外表面を中空成形品本体の裏面
部の内部空間に膨出した樹脂で被覆すると共に、該補強
部材の裏面を中空成形品本体の裏面部に流動してきて互
いに融合した樹脂で被覆することにより、前記補強部材
と中空成形品本体とを一体化したことを特徴としてい
る。
【0010】この請求項1の構成によれば、補強部材の
略全体を中空成形品本体の内部に裏面部の樹脂で内包し
て、該補強部材と中空成形品本体と一体化したことによ
り、補強部材で適切な強度を担い、合成樹脂製中空成形
品の強度を向上することができる。
【0011】請求項2にあっては、請求項1に記載の中
空成形品本体と補強部材とを相溶性が有る合成樹脂で形
成し、中空成形品本体と補強部材とが接合面で互いに溶
着したことを特徴としている。
【0012】この請求項2の構成によれば、中空成形品
本体と補強部材とを接合面で互いに相溶性樹脂の溶着に
より一体化したことにより、中空成形品本体と補強部材
との相互の共働で強度を一層向上することができる。
【0013】請求項3にあっては、請求項2に記載の中
空成形品本体と補強部材とを同一の合成樹脂にしたこと
を特徴としている。
【0014】この請求項3の構成によれば、中空成形品
本体と補強部材と同一の合成樹脂で形成したことによ
り、中空成形品本体と補強部材との接合面での溶着を一
層強固なものにすることができる。
【0015】請求項4にあっては、請求項1に記載の中
空成形品本体と補強部材とを非相溶性の合成樹脂で形成
し、中空成形品本体と補強部材とを接合面で互いに接着
剤により接着して一体化されていることを特徴としてい
る。
【0016】この請求項4の構成によれば、中空成形品
本体と補強部材とを非相溶性の合成樹脂で形成し、中空
成形品本体と補強部材とを接合面で互いに接着剤により
接着して一体化したことにより、中空成形品本体と補強
部材とにそれぞれの主目的に合った物性の合成樹脂を使
用して、強度と装飾性とを一層向上することができる。
【0017】請求項5にあっては、請求項1〜4に記載
の補強部材の頂部を半円弧に形成したことを特徴として
いる。
【0018】この請求項5の構成によれば、補強部材の
頂部を半円弧に形成したことにより、補強部材の頂部外
表面を覆う中空成形品本体の樹脂の破断を防止すること
ができる。
【0019】請求項6にあっては、請求項1〜5に記載
の補強部材の裏面側の端部を断面ウェッジ状に形成して
樹脂の流れ込みを誘導するガイド面を形成したことを特
徴としているこの請求項6の構成によれば、補強部材の
裏面にガイド面を形成したことにより、コア型面とガイ
ド面とで口開き状にして中空成形品本体の樹脂の一部を
該中空成形品本体の補強部材の裏面側に流動しやすくす
ることができて、補強部材と中空成形品本体との一体化
を一層向上することができる。
【0020】請求項7にあっては、請求項1〜6に記載
の補強部材の長手方向の端末上縁が下側に向けてなだら
かに傾斜して下縁につながるように高さを徐々に減少し
て形成したことを特徴としている。
【0021】この請求項7の構成によれば、補強部材の
端末部で中空成形品本体を構成する一部の樹脂を無理な
く引き伸ばすことができると共に、裏面部の補強部材端
末に対応する部分にヒケ等の歪が生じるのを回避するこ
とができる。
【0022】請求項8にあっては、請求項1〜7に記載
の補強部材を中空成形品本体の外形に平行に設けたこと
を特徴としている。
【0023】この請求項8の構成によれば、補強部材を
中空成形品本体の外形に平行に設けたことにより、合成
樹脂製中空成形品の全体としての強度を偏らずに均一に
することができる。
【0024】請求項9にあっては、請求項1〜8に記載
の補強部材の上縁が中空成形品本体の表面部と離間して
いることを特徴としている。
【0025】この請求項9の構成によれば、補強部材の
上縁が中空成形品本体の表面部から離間しているので、
該表面部にヒケ等の歪が生じるのを回避することができ
る。
【0026】請求項10にあっては、請求項1〜9に記
載の中空成形品本体をブロー成形によって形成したこと
を特徴としている。
【0027】この請求項10の構成によれば、合成樹脂
製中空成形品をブロー成形で容易に得ることができる。
【0028】請求項11にあっては、請求項1〜10に
記載の中空成形品本体の全外表面に塗膜を形成したこと
を特徴としている。
【0029】この請求項11の構成によれば、合成樹脂
製中空成形品をそれが取り付けられる周囲の色に合わせ
ることができて装飾性を向上することができる。
【0030】請求項12にあっては、成形品の表面側を
形成するモールドハーフ型と成形品の裏面側を形成する
モールドハーフ型とを閉じたときに成形空間としてのキ
ャビティが形成されるブロー成形型を閉じる前に、成形
品の裏面側を形成するモールドハーフ型の所定位置にキ
ャビティの型面から所定の間隔を保って実質的に離れた
状態で補強部材を支持させてキャビティ内にセットし、
筒状のパリソンが成形型の所定位置に達したとき、成形
型を閉じて成形型のピンチ部でパリソンを挟むと共にキ
ャビティ内のパリソンの内部に加圧気体を吹き込み、該
パリソンを膨張させてキャビティの型面に密着させて内
部に中空を有する中空成形品本体を形成し、これと同時
に、中空成形品本体の裏面部を形成するパリソンの一部
の樹脂を補強部材で引き伸ばしながら補強部材の外表面
に被覆密着させ、かつ、キャビティの型面と補強部材の
裏面との間の所定の隙間に樹脂を流動させ、該流動した
樹脂の先端同志を融合させることにより、補強部材を全
体的に中空成形品本体を形成する樹脂の一部で覆うと共
に該補強部材を中空成形品本体の内部空間の中で保持さ
せることを特徴としている。
【0031】この請求項12の製造方法によれば、補強
部材の略全体を中空成形品本体の内部に裏面部の樹脂で
内包して該補強部材と中空成形品本体とを一体化した強
度と装飾性とに優れた合成樹脂製中空成形品をブロー成
形で容易に得ることができる。
【0032】請求項13にあっては、請求項12に記載
の補強部材の裏面に突設された複数の支持脚部を成形型
のキャビティの型面に設けた支持用孔に差し込んで、補
強部材をキャビティ内にセットすることを特徴としてい
る。
【0033】この請求項13の製造方法によれば、補強
部材をその支持脚部を介してキャビティの型面にセット
することにより、ブロー成形時に補強部材が倒れないよ
うに適切に保持することができて、強度の高い合成樹脂
製中空成形品を容易に得ることができる。
【0034】請求項14にあっては、請求項12に記載
の補強部材の裏面に形成された複数の支持ピン受孔を成
形型のキャビティの型面に設けた支持ピンに差し込ん
で、補強部材をキャビティ内にセットすることを特徴と
している。
【0035】この請求項14の製造方法によれば、補強
部材の裏面に突起物がないため、合成樹脂製中空成形品
を形成型より取り外した後に、補強部材を埋設した裏面
部の仕上げ加工を実質的に不要とし、作業性を向上する
ことができる。
【0036】請求項15にあっては、請求項14に記載
の支持ピンをキャビティ内に出没自在に設けたことを特
徴としている。
【0037】この請求項15の製造方法によれば、支持
ピンをキャビティ内に出没自在に設けてあるため、合成
樹脂製中空成形品の型抜き作業を容易に行うことができ
る。
【0038】請求項16にあっては、請求項12〜15
に記載の成形型に中空成形品本体を成形する型面に隣接
して、補強部材を成形する型面を形成して、補強部材を
中空成形品本体の成形と同時に同じパリソンから形成す
ることを特徴としている。
【0039】この請求項16の製造方法によれば、合成
樹脂製中空成形品のブロー成形と同時に補強部材を成形
できるため、生産効率を向上することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態をエアス
ポイラーを例としてとり上げ図面と共に詳述する。
【0041】図1〜4は第1実施形態を示したもので、
図1は合成樹脂製中空成形品としての自動車用のエアス
ポイラー1の側面を示し、図2はエアスポイラー1の平
面を示し、図3は図1のA−A線に沿って切断した断面
を示し、図4は図1のB−B線に沿って切断した断面を
示している。
【0042】この実施形態において、エアスポイラー1
は、表面部2と裏面部3とで内部空間4を形成した合成
樹脂製の中空成形品本体5と、この中空成形品本体5の
裏面部3の所定位置より内部空間4に向けてリブ状に突
設された合成樹脂製の補強部材6とを備えている。
【0043】中空成形品本体5の成形に用いられる樹脂
材料としては、ABSやPP等の汎用樹脂や、PPO
(ポリフェニレンオキサイド)やPA(ポリアミド)等
の耐熱性と強度の高いエンジニアリングプラスチックを
用いることができ、あるいは、これらの汎用樹脂やエン
ジニアリングプラスチック等のアロイや、更にはガラス
ファイバーやカーボンファイバー又はチタン酸カリウム
ウイスカー等の繊維強化材を混入したものを用いること
ができる。
【0044】この中空成形品本体5は車体に取り付けた
際に後側に突出するような平面湾曲形状の水平部7と、
水平部7の両側より下方に向けてなだらかに湾曲するよ
うに延設した取付脚部8とを有している。
【0045】前記取付脚部8は、その取付面8aにブロ
ー成形時にナット等のような取付具9が埋設され、ま
た、ブロー成形の際の気体吹込用孔10が加工跡として
残されるが、この気体吹込用孔10は空気流通孔として
そのまま残してもよいが、必要であれば別途グロメット
等で閉塞するようにしてもよい。
【0046】補強部材6は、中空成形品本体5の水平部
7の略中央において外形と平行となるような全体として
帯板状に形成され、本体部11の長手方向の端末部12
はその上縁が下側に向けてなだらかに傾斜して下縁につ
ながるように高さを徐々に減少した弧状に形成してあっ
て、本体部11の裏面には複数の支持脚部13を突設し
てある。
【0047】図3〜4に示すように、補強部材6はその
外表面が中空成形品本体5の内部空間4に膨出した裏面
部3の樹脂からなる薄肉なリブ凸条14で被覆されてい
て、中空成形品本体5の成形時に補強部材6の裏面に両
側より流動してきて互いに融合した樹脂で被覆されるこ
とにより、補強部材6が実質的に全体を中空成形品本体
5を構成する樹脂で囲まれて中空成形品本体5と一体化
している。
【0048】この実施形態においてはこの補強部材6を
覆うリブ凸条14と中空成形品本体5の表面部2との間
には隙間15を形成しているが、バンパーレインフォー
スメント等のように通常は目視されない部材として使用
されるときにはくっ付いて一体化しているほうが強度上
から好ましい。
【0049】又、補強部材6は、略縦長な三角形の断面
形状を有し、その頂部16を半円弧に形成している。
【0050】補強部材6の基部17は断面ウェッジ状に
形成して、ブロー成形時に中空成形品本体5の樹脂の一
部を補強部材6の裏面側に誘導するガイド面18を形成
してある。
【0051】補強部材6の本体部11は、高さhが厚さ
tより大きく、好ましくはh/t=2以上に設定するこ
とにより、上方からの荷重を高さhの方向で負担する
「はり」として作用するようになっている。
【0052】補強部材6は、その材質を中空成形品本体
5と同一材料か、同一でない場合でも溶解度パラメータ
(SP値)及び熱溶融温度が同一又は近似する材料を選
択することにより、中空成形品本体5のブロー成形時に
補強部材6を中空成形品本体5の合成樹脂で覆う際に、
補強部材6とリブ凸条14との接合面19を互いに熱溶
着させて強固に固着することができる。
【0053】又、補強部材6の材質として強度的に高い
物性の材料を使用する場合で、溶解度パラメータが中空
成形品本体5のSP値と大きく離れているときには、補
強部材6の表面に加熱活性形の接着剤層を予め形成して
おき、中空成形品本体5のブロー成形時に補強部材6を
中空成形品本体5の合成樹脂で覆う際に、前記合成樹脂
の熱で活性化させ補強部材6とリブ凸条14との接合面
19を互いに接着させて強固に固着するのが好ましい。
【0054】尚、図4中の符号20は、中空成形品本体
5の裏面部3の樹脂が補強部材6の裏面に左右方向より
流動してきて互いに融合したことをも模式的に示したウ
エルドラインである。
【0055】次に、上記エアスポイラー1を製造する方
法について、図5〜9を用いて説明する。
【0056】図5はエアスポイラー1を製造する際に使
用する成形型の一方のコア型30を示したもので、この
コア型30はガイドポスト内を摺動するガイドピン31
に沿って紙面と垂直方向に型開き及び型閉じするように
なっている。
【0057】コア型30の型分割面には中空成形品本体
成形用凹部32と補強部材成形用凹部33とを併設して
ある。
【0058】中空成形品本体成形用凹部32は、中央の
水平部成形用凹部34の底面に補強部材6の支持脚部1
3を差し込む複数の支持用孔35を形成し、水平部成形
用凹部34の長手方向の両端に取付脚部成形用凹部36
を連設し、取付脚部成形用凹部36の底面に気体吹込用
ピン37を備え、その全周縁が型分割面を構成するピン
チ部38で囲まれ、このピンチ部38の突出により中空
成形品本体成形用凹部32をその周囲のパリソン余剰部
取込用凹部39より隔成している。
【0059】補強部材成形用凹部33は、中央の本体部
成形用凹部40と、その長手方向の両端の端末部形成用
凹部41と、一側に複数の支持脚部成形用凹部42とを
備え、その全周縁が型分割面を構成するピンチ部43で
囲まれ、このピンチ部43の突出により補強部材成形用
凹部33をその周囲のパリソン余剰部取込用凹部39よ
り隔成している。
【0060】このコア型30の底部には、図7に示す熱
水管又は電熱ヒータ等のような加熱手段44を支持用孔
35の配置の周囲に対応して備えている。
【0061】図6はエアスポイラー1を製造する際に使
用する成形型の他方のキャビティ型45を示したもの
で、このキャビティ型45は前述のガイドピン31に沿
って紙面と垂直方向に型開き及び型閉じすることによ
り、該キャビティ型45の型分割面が前記コア型30の
型分割面と対応して開閉するようになっている。
【0062】キャビティ型45の型分割面には、コア型
30の中空成形品本体成形用凹部32と対応する中空成
形品本体成形用凹部46と、コア型30の補強部材成形
用凹部33と対応する補強部材成形用凹部47とを併設
してある。
【0063】この中空成形品本体成形用凹部32の全周
縁は型分割面を構成するピンチ部48で囲まれ、このピ
ンチ部48の突出により中空成形品本体成形用凹部46
をその周囲のパリソン余剰部取込用凹部49より隔成し
ている。
【0064】補強部材成形用凹部33の全周縁は型分割
面を構成するピンチ50部で囲まれ、このピンチ部50
の突出により補強部材成形用凹部47をその周囲のパリ
ソン51余剰部取込用凹部49より隔成している。
【0065】これらのコア型30とキャビティ型45と
を用いてエアスポイラー1を製造するには、先ず、コア
型30とキャビティ型45とを開いた状態にしておい
て、例えば前のブロー成形工程で製造された補強部材6
をその支持脚部13をコア型30の支持用孔35に挿入
して、補強部材6の本体部11と端末部12とを中空成
形品本体成形用凹部32の底面より離した状態で中空成
形品本体成形用凹部32の内部に立設状態にセットして
おく。
【0066】又、コア型30の取付脚部成形用凹部36
の気体吹込用ピン37の両側の底面には、図1に示すナ
ット9に相当する図外のナットを位置決めしてセットし
ておく。
【0067】そして、図外の押出機又は押出機のアキュ
ームレータより図5〜6に仮想線で示すブロー成形での
予備成形品としてのパリソン51をコア型30とキャビ
ティ型45との間に矢印X方向に沿うように円筒状又は
楕円筒状に押し出す。
【0068】次に、図7に示すように、コア型30とキ
ャビティ型45とを矢印W1方向へ閉じると、コア型3
0のピンチ部38,43とキャビティ型45のピンチ部
48,50とが接触し、パリソン51の主要部51a,
51bがコア型30の中空成形品本体成形用凹部32と
キャビティ型45の中空成形品本体成形用凹部46とか
なる中空成形品本体用キャビティ52の内部と、コア型
30の補強部材成形用凹部33とキャビティ型45の補
強部材成形用凹部47とからなる補強部材成形用キャビ
ティ53の内部とに取り込まれる。
【0069】この中空成形品本体用キャビティ52と補
強部材成形用キャビティ53とに取り込まれたパリソン
51の主要部51a,51bは、前記コア型30のピン
チ部38,43とキャビティ型45のピンチ部48,5
0との接触により、パリソン余剰部取込用凹部39,4
9に取り込まれたパリソン51の余剰部51c,51
d,51eより分離される。
【0070】又、中空成形品本体用キャビティ52の内
部では、パリソン51の主要部51aの裏面部3に相当
する部分の一部がコア型30に配置された補強部材6の
頭部16の側を被覆して内部に膨出している。
【0071】補強部材成形用キャビティ53の内部で
は、後のブロー成形に使用するための補強部材6に相当
するパリソン51の主要部51bが表面部2と裏面部3
とに相当する部分を互いに接合した中実状態に成形され
る。
【0072】この状態において、図5に示す気体吹込用
ピン37を取付脚部成形用凹部36の底面より内部へ向
けて移動して、中空成形品本体成形キャビティ52の内
部に取り込まれたパリソン51の主要部51aの一部よ
り内部に突き刺し、該気体吹込用ピン37よりブロー成
形用の加圧気体を該主要部51aの内部に吹き込み、そ
の内部の圧力Pを通常では5〜15kgf/cm2 に設
定することにより、該主要部51aが加圧気体で中空成
形品本体成形用キャビティ52の型面に押し付けられ中
空成形品本体5としてブロー成形される。
【0073】このとき、図7に示すように、補強部材6
が支持脚部13でコア型30に支持されていることに加
えて主要部51aの内部の圧力が同一であるので、図8
で示すように補強部材6に掛かる圧力Pが符号P1で示
すように左右で同一に働き、補強部材6が倒れることは
ない。
【0074】又、補強部材6の頂部16からコア型30
の中空成形品本体成形用キャビティ52の底面側に延び
る主要部51aの樹脂が基部17の側の符号P2を付し
た部分の圧力Pで引き延ばされながら補強部材6の裏面
を包み込むように流動して被覆する。
【0075】すなわち、補強部材6の基部17からコア
型30の中空成形品本体成形用キャビティ52の底面に
沿って延びる主要部51aの湾曲した部分の樹脂が、そ
の部分に掛かる符号P2を付した圧力Pで矢印Z方向に
流動する。
【0076】このとき、補強部材6の基部17のガイド
面18の働きで樹脂の流れ込みが誘導されて補強部材6
の裏面と中空成形品本体成形用キャビティ52の底面と
の間の隙間54に流入し、最後に、その流動した樹脂の
先端が相互に合流して融合する。
【0077】又、流動した樹脂の合流部分ではウエルド
が発生するが、補強部材6の支持脚部13まわりのコア
型30の底面が図8に多数の黒点を付したように加熱手
段44によって所定温度又はそれ以上に加熱されている
ことにより、この部分で樹脂が早期に固化することがな
く、流動性を保っているので流動しやすく、かつ該ウエ
ルドが再溶融してコア型30の底面に密着してから固化
するので、安定した流動を確保できて、またウエルドラ
イン20(図4参照)が目立たなくなり、装飾性を向上
することができる。
【0078】前記所定温度は、前記パリソン51の主要
部51aの内部が所定の圧力Pのもとで、樹脂の流動性
が高まる温度であり、樹脂の溶融温度以上が好ましい。
【0079】前記補強部材6の裏面と中空成形品本体成
形用キャビティ52の底面との間の隙間54は、汎用樹
脂の場合には0.5〜2.0mm程度が好ましいが、流
動性の良い材料では隙間が少なくて済み、流動性の悪い
材料では隙間を大きく設定する必要がある。
【0080】次に、パリソン51の主要部51a,51
bが固化される所定時間が経過した後に、コア型30と
キャビティ型45とを開き、主要部51aに相当する中
空成形品本体5と補強部材6とからなるエアスポイラー
1と、主要部51bに相当する補強部材6とを成形型よ
り取り外すと共に、余剰部51c〜51eを成形型より
除去する。
【0081】そして、図9に示すように、離型された中
空成形品本体5の裏面より外側に突出する補強部材6の
支持脚部13の突出部分13aを、点線Lで示す位置
で、中空成形品本体5の裏面部3の外側面に沿って切断
除去することにより、図1〜4に示すエアスポイラー1
を得ることができる。
【0082】以上の実施形態によれば、コア型30とキ
ャビティ型45とかなる中空成形品本体用キャビティ5
2を形成する成形型が閉じる前に、コア型30の中空成
形品本体成形凹部32の底面より所定の間隔を保って実
質的に離れた状態で補強部材6をコア型30の所定位置
に支持させるようにセットし、パリソン51が成形型の
所定位置に達した際に、コア型30とキャビティ型45
とを閉じてピンチ部38,43,48,50でパリソン
51を挟むと共に、パリソン51の主要部51aの内部
に加圧気体を吹き込み、該主要部51aを膨張させて中
空成形品本体用キャビティ52の型面に密着させて内部
に中空を有する中空成形品本体5を形成する。
【0083】これと同時に、中空成形品本体5の裏面部
3を形成するパリソン51の主要部51aの一部の樹脂
を補強部材6で引き伸ばしながら、該引き伸ばされた樹
脂を該補強部材6の外表面に被覆密着させ、かつ、中空
成形品本体成形キャビティ52の底面側の樹脂を該中空
成形品本体成形キャビティ52の底面と補強部材6の裏
面との間の隙間54に流動させ、該流動した樹脂の先端
同志を融合させる。
【0084】これにより、補強部材6を全体的に中空成
形品本体5を形成する樹脂の一部で覆うと共に該補強部
材6を中空成形品本体5の内部空間4の中で保持したエ
アスポイラー1を形成することができる。
【0085】この成形されたエアスポイラー1において
は、補強部材6を覆うリブ凸条14と中空成形品本体5
の表面部2との間に隙間15を形成してあるので、リブ
凸条14を中空成形品本体5の表面部2に接触させた場
合に比べて耐荷重強度は幾分下がるもののヒケ等の歪が
生じることがなく、中空成形品本体5の表面部2の装飾
性を高めることができる。
【0086】又、補強部材6が略縦長な三角形の断面形
状を有しているので、この部分を「はり」として作用さ
せることができ、実用上十分な耐荷重性を得ることがで
きる。
【0087】又、補強部材6の頂部16が半円弧に形成
されいるので、該頂部16により中空成形品本体5のリ
ブ凸条14が樹脂の引き伸ばしによって破断されるのを
防止することができる。
【0088】又、補強部材6の基部17にガイド面18
を形成したので、該ガイド面18により中空成形品本体
5の樹脂の一部を該中空成形品本体5のブロー成形時に
補強部材6の裏面側に流動しやすくすることができる。
【0089】又、補強部材6の長手方向端末部12の上
縁を下側に向けてなだらかに傾斜して下縁につながるよ
うに高さを徐々に減少した弧状に形成してあるので、端
末部12でパリソン51の主要部51aの一部の樹脂を
無理なく引き伸ばすことができ、中空成形品本体5の裏
面部3の前記端末部12に対応する部分にヒケ等の歪が
生じるのを回避することができる。
【0090】又、補強部材6を中空成形品本体5の外形
に平行に設けたので、エアスポイラー1の全体としての
強度を偏らずに均一にすることができる。
【0091】更に、補強部材6の支持脚部13以外の大
部分がエアスポイラー1の裏面部3の外側から見えない
ので、装飾性を向上することができる。
【0092】図10は第2実施形態としての補強部材5
5を示し、その全体形状は第1実施形態と同一である
が、第1実施形態の本体部11と同様の本体部56と、
第1実施形態の端末部12に相当する端末部57と、第
1実施形態の支持脚部13に相当する支持脚部58とを
備えるように、上記ブロー成形とは別の射出成形等によ
り形成することにより、第1実施形態の中空成形品本体
5とは材質が異なるものに適用したものである。
【0093】図11は第3実施形態としての補強部材6
0を示し、第1実施形態の本体部11と同様の本体部6
1と、第1実施形態の端末部12に相当する端末部62
と、本体部61の裏面に形成された支持ピン受孔63と
を備えるように、上記ブロー成形とは別の射出成形によ
り形成したものである。
【0094】図12は図11に示した補強部材60を用
いた第4実施形態としての製造方法を示している。
【0095】この第4実施形態において、コア型65
は、図5に示すコア型30より補強部材成形用凹部33
を取り除くと共に、複数の支持ピン66を図5に示す支
持用孔35に対応する位置に突設している。
【0096】又、キャビティ型67は図6に示すキャビ
ティ型45より補強部材成形用凹部47を取り除いてあ
る。
【0097】そして、型開きされたコア型65の支持ピ
ン66に補強部材60の支持ピン受孔63を嵌合装着す
ることにより、コア型65の所定位置に補強部材60を
立設した後に、パリソン51を型開きされたコア型65
とキャビティ型67との間に供給し、コア型65とキャ
ビティ型67とを閉じて、パリソン51の内部に加圧気
体を吹き込むことにより、第1実施形態と同様に、中空
成形品本体5と補強部材60とからなるエアスポイラー
1を得ることができる。
【0098】この第4実施形態によれば、補強部材60
に支持脚部13がないので、エアスポイラー1を形成型
より取り外した後に、支持脚部13を切断する必要がな
く、作業性を向上することができる。
【0099】図13は図12に示した支持ピン66をコ
ア型65に対して可動式に形成した第5実施形態として
の製造方法を示している。
【0100】この第5実施形態において、支持ピン66
はコア型65の内部に組み込まれたスライダー68を図
外の油圧シンリンダーのような駆動装置で矢印V方向へ
進退動作することにより中空成形品本体用キャビティ5
2の内部に進退可能になっている。
【0101】即ち、型開きされたコア型65の支持ピン
66に補強部材60の支持ピン受孔63を嵌合装着し、
スライダー68を後退動作させて補強部材60を中空成
形品本体用キャビティ52よりコア型65の内部に引き
込んだ後に、パリソン51を型開きされたコア型65と
キャビティ型67との間に供給し、コア型65とキャビ
ティ型67とを閉じる。
【0102】そして、パリソン51の内部に加圧気体を
吹き込んで、パリソン51を矢印U方向に膨張させなが
ら、スライダー68を前進動作させて、支持ピン66を
パリソン51の前進に同期して中空成形品本体用キャビ
ティ52の内部に突出させることにより、中空成形品本
体5の部分的な偏肉を防止することができる。
【0103】このスライダー68の前進動作はスライダ
ー68の前面68aが中空成形品本体用キャビティ52
の底面と一致する位置で停止される。
【0104】又、型閉じ途中において、パリソン51の
リブ凸条14となる部分がそれと対応するパリソン51
の表面部2となる部分に不用意に接触することを防止
し、成形されたスポイラー1の装飾性を向上することが
できる。
【0105】前記各実施形態では補強部材6を1ケ所に
だけ設けたが、複数の補強部材6を前後方向に互いに平
行に設けても良い。
【0106】前記実施形態では加熱手段44をコア型3
0の支持用孔35の配置の周囲にだけ設けたが、中空成
形品本体5に型面の高い転写性が要求される場合には、
上記加熱手段44に加えて成形型に熱水管又は電熱ヒー
タ等のような加熱手段を設けて温度制御し成形時の型面
の温度を高温に保つことが好ましい。
【0107】又、成形型に冷水管等の冷却手段を設けて
中空成形品本体5の成形後に急冷すれば、成形サイクル
を短縮することができる。
【0108】又、成形型に加熱手段と冷却手段とを設
け、加熱動作と冷却動作とを制御すれば、高い転写性と
短い成形サイクルとの両立を図ることができる。
【0109】又、成形後の中空成形品本体5の全外表面
に塗膜を形成すれば、エアスポイラー1を取り付ける車
体色に合わせて中空成形品本体5を得ることができて装
飾性を高めることができる。
【0110】更に、図1においては補強部材6を中空成
形品本体5の水平部7に対応した位置に設けたが、補強
部材6は中空成形品本体5の強度不足の部分に設ければ
足りるので、中空成形品本体5の水平部7より取付脚部
8の位置にまで及んでも良く、取付脚部8にだけ設けて
も良い。
【0111】
【発明の効果】以上、本発明によれば次に述べる効果を
奏せられる。
【0112】請求項1によれば、補強部材の略全体を中
空成形品本体の内部に裏面部の樹脂で内包して、該補強
部材と中空成形品本体と一体化したことにより、補強部
材で適切な強さを担い、合成樹脂製中空成形品の強度と
装飾性とを向上することができる。
【0113】請求項2によれば、中空成形品本体と補強
部材とを接合面で互いに相溶性樹脂の溶着により一体化
したことにより、中空成形品本体と補強部材との相互の
共働で強度を一層向上することができる。
【0114】請求項3によれば、中空成形品本体と補強
部材と同一の合成樹脂で形成したことにより、中空成形
品本体と補強部材との接合面での溶着を一層強固なもの
にすることができる。
【0115】請求項4によれば、中空成形品本体と補強
部材とを非相溶性の合成樹脂で形成し、中空成形品本体
と補強部材とを接合面で互いに接着剤により接着して一
体化したことにより、中空成形品本体と補強部材とにそ
れぞれの主目的に合った物性の合成樹脂を使用して、強
度と装飾性とを一層向上することができる。
【0116】請求項5によれば、補強部材の頂部を半円
弧に形成したことにより、中空成形品本体の補強部材の
頂部外表面を覆う樹脂の破断を防止することができる。
【0117】請求項6によれば、補強部材の裏面にガイ
ド面を形成したことにより、ガイド面で中空成形品本体
の樹脂の一部を該中空成形品本体の補強部材の裏面側に
流動しやすくすることができて、補強部材と中空成形品
本体との一体化を一層向上することができる。
【0118】請求項7によれば、補強部材の端末部で中
空成形品本体を構成する一部の樹脂を無理なく引き伸ば
すことができると共に、裏面部の補強部材端末に対応す
る部分にヒケ等の歪が生じるのを回避することができ
る。
【0119】請求項8によれば、補強部材を中空成形品
本体の外形に平行に設けたことにより、合成樹脂製中空
成形品の全体としての強度を偏らずに均一にすることが
できる。
【0120】請求項9によれば、補強部材の上縁が中空
成形品本体の表面部から離間しているので、該表面部に
ヒケ等の歪が生じるのを回避することができる。
【0121】請求項10によれば、合成樹脂製中空成形
品をブロー成形で容易に得ることができる。
【0122】請求項11によれば、合成樹脂製中空成形
品をそれが取り付けられる周囲の色に合わせることがで
きて装飾性を向上することができる。
【0123】請求項12によれば、補強部材の略全体を
中空成形品本体の内部に裏面部の樹脂で内包して該補強
部材と中空成形品本体とを一体化した強度と装飾性とに
優れた合成樹脂製中空成形品をブロー成形で容易に得る
ことができる。
【0124】請求項13によれば、補強部材をその支持
脚部を介してキャビティの型面にセットすることによ
り、ブロー成形時に補強部材が倒れないように適切に保
持することができて、強度の高い合成樹脂製中空成形品
を容易に得ることができる。
【0125】請求項14によれば、補強部材の裏面には
突起物がないため、合成樹脂製中空成形品を形成型より
取り外した後に、補強部材を埋設した裏面部の仕上げ加
工を行なう必要がなく、作業性を向上することができ
る。
【0126】請求項15によれば、支持ピンをキャビテ
ィ内に出没自在に設けてあるため、合成樹脂製中空成形
品の型抜き作業を容易に行うことができる。
【0127】請求項16の製造方法によれば、合成樹脂
製中空成形品のブロー成形でと同時に補強部材を成形で
きるため、生産効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のエアスポイラーを示す
側面図。
【図2】同実施形態のエアスポイラーを示す上面図。
【図3】同実施形態の図1のA−A線に沿う断面図。
【図4】同実施形態の図1のB−B線に沿う断面図。
【図5】同実施形態のコア型を示す平面図。
【図6】同実施形態のキャビティ型を示す平面図。
【図7】同実施形態の成形型を閉じた状態を示す断面
図。
【図8】同実施形態のブロー成形途中を示す断面図。
【図9】同実施形態の成形型より取り出した成形品の断
面図。
【図10】本発明の第2実施形態の補強部材の一部破断
側面図。
【図11】本発明の第3実施形態の補強部材の一部破断
側面図。
【図12】本発明の第4実施形態のブロー成形途中を示
す断面図。
【図13】本発明の第5実施形態のブロー成形途中を示
す断面図。
【符号の説明】
1 合成樹脂製中空成形品 2 表面部 3 裏面部 4 内部空間 5 中空成形品本体 6,55,60 補強部材 11 本体部 12 端末部 13,58 支持脚部 14 リブ凸条 15 隙間 16 頂部 17 基部 18 ガイド面 30 コア型 31 ガイドピン 35 支持用孔 45 キャビティ型 51 パリソン 52 中空成形品本体成形用キャビティ 53 補強部材成形用キャビティ 63 支持ピン受孔 66 支持ピン 68 スライダー

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面部と裏面部とで内部空間を形成した
    熱可塑性合成樹脂製の中空成形品本体と、この中空成形
    品本体の裏面部の所定位置より内部空間に向けてリブ状
    に突設された補強部材とからなり、この補強部材の外表
    面を中空成形品本体の裏面部の内部空間に膨出した樹脂
    で被覆すると共に、該補強部材の裏面を中空成形品本体
    の裏面部に流動してきて互いに融合した樹脂で被覆する
    ことにより、前記補強部材と中空成形品本体とを一体化
    したことを特徴とする合成樹脂製中空成形品。
  2. 【請求項2】 中空成形品本体と補強部材とを相溶性が
    有る合成樹脂で形成し、中空成形品本体と補強部材とが
    接合面で互いに溶着して一体化されていることを特徴と
    する請求項1記載の合成樹脂製中空成形品。
  3. 【請求項3】 中空成形品本体と補強部材とを同一の合
    成樹脂にしたことを特徴とする請求項2記載の合成樹脂
    製中空成形品。
  4. 【請求項4】 中空成形品本体と補強部材とを非相溶性
    の合成樹脂で形成し、中空成形品本体と補強部材とが接
    合面で互いに接着剤により接着して一体化されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製中空成形品。
  5. 【請求項5】 補強部材の頂部を半円弧に形成したこと
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の合成樹脂
    製中空成形品。
  6. 【請求項6】 補強部材の裏面側の端部を断面ウェッジ
    状に形成して樹脂の流れ込みを誘導するガイド面を形成
    したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の
    合成樹脂製中空成形品。
  7. 【請求項7】 補強部材の長手方向の端末上縁が下側に
    向けてなだらかに傾斜して下縁につながるように高さを
    徐々に減少して形成したことを特徴とする請求項1〜6
    のいずれかに記載の合成樹脂製中空成形品。
  8. 【請求項8】 補強部材を中空成形品本体の外形に平行
    に設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記
    載の合成樹脂製中空成形品。
  9. 【請求項9】 補強部材の上縁が中空成形品本体の表面
    部と離間していることを特徴とする請求項1〜8のいず
    れかに記載の合成樹脂製中空成形品。
  10. 【請求項10】 中空成形品本体をブロー成形によって
    形成したことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記
    載の合成樹脂製中空成形品。
  11. 【請求項11】 中空成形品本体の全外表面に塗膜を形
    成したことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記
    載の合成樹脂製中空成形品。
  12. 【請求項12】 成形品の表面側を形成するモールドハ
    ーフ型と成形品の裏面側を形成するモールドハーフ型と
    を閉じたときに成形空間としてのキャビティが形成され
    るブロー成形型を閉じる前に、成形品の裏面側を形成す
    るモールドハーフ型の所定位置にキャビティの型面から
    所定の間隔を保って実質的に離れた状態で補強部材を支
    持させてキャビティ内にセットし、筒状のパリソンが成
    形型の所定位置に達したとき、成形型を閉じて成形型の
    ピンチ部でパリソンを挟むと共にキャビティ内のパリソ
    ンの内部に加圧気体を吹き込み、該パリソンを膨張させ
    てキャビティの型面に密着させて内部に中空を有する中
    空成形品本体を形成し、これと同時に、中空成形品本体
    の裏面部を形成するパリソンの一部の樹脂を補強部材で
    引き伸ばしながら補強部材の外表面に被覆密着させ、か
    つ、キャビティの型面と補強部材の裏面との間の所定の
    隙間にパリソンの一部の樹脂を流動させ、該流動した樹
    脂の先端同志を融合させることにより、補強部材を全体
    的に中空成形品本体を形成する樹脂の一部で覆うと共に
    該補強部材を中空成形品本体の内部空間の中で保持させ
    ることを特徴とする合成樹脂製中空成形品の製造方法。
  13. 【請求項13】 補強部材の裏面に突設された複数の支
    持脚部を成形型のキャビティの型面に設けた支持用孔に
    差し込んで、補強部材をキャビティ内にセットすること
    を特徴とする請求項12に記載の合成樹脂製中空成形品
    の製造方法。
  14. 【請求項14】 補強部材の裏面に形成された複数の支
    持ピン受孔を成形型のキャビティの型面に設けた支持ピ
    ンに差し込んで、補強部材をキャビティ内にセットする
    ことを特徴とする請求項12に記載の合成樹脂製中空成
    形品の製造方法。
  15. 【請求項15】 支持ピンをキャビティ内に出没自在に
    設けたことを特徴とする請求項14に記載の合成樹脂製
    中空成形品の製造方法。
  16. 【請求項16】 成形型に中空成形品本体を成形する型
    面に隣設して、補強部材を成形する型面を形成して、補
    強部材を中空成形品本体の成形と同時に同じパリソンか
    ら形成することを特徴とする請求項12〜15のいずれ
    かに記載の合成樹脂製中空成形品の製造方法。
JP5956197A 1997-03-13 1997-03-13 合成樹脂製中空成形品とその製造方法 Pending JPH10250641A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5956197A JPH10250641A (ja) 1997-03-13 1997-03-13 合成樹脂製中空成形品とその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5956197A JPH10250641A (ja) 1997-03-13 1997-03-13 合成樹脂製中空成形品とその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10250641A true JPH10250641A (ja) 1998-09-22

Family

ID=13116788

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5956197A Pending JPH10250641A (ja) 1997-03-13 1997-03-13 合成樹脂製中空成形品とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10250641A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007253403A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Takagi Seiko Corp 樹脂製中空容器および樹脂製中空容器の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007253403A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Takagi Seiko Corp 樹脂製中空容器および樹脂製中空容器の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100710856B1 (ko) 멀티 인서트캡 블로성형방법 및 이를 이용한 차량용스포일러
JPH10250641A (ja) 合成樹脂製中空成形品とその製造方法
JP2521035Y2 (ja) 自動車外板用パネル部材
JP3749506B2 (ja) 貼り合わせブロー成形方法
JP3566376B2 (ja) 中空板体の製造方法
JPH11291297A (ja) 射出成形方法および射出成形型
JP3809658B2 (ja) ブーツのブロー成形装置及びその製造方法
JP4416283B2 (ja) 補強部材内蔵形ブロー成形品及びその製造方法
JPS6236856B2 (ja)
JP3759587B2 (ja) 表皮一体型車両用内装材の射出成形型および表皮一体型車両用内装材の射出成形法
JP3858408B2 (ja) 多層成形品成形用金型
JP2000000855A (ja) 射出成形型及び射出成形品の製造方法
JPH02179721A (ja) 閉断面バンパーの製造方法
JP5172157B2 (ja) 成形装置
JPH09155957A (ja) 中空板体の製造方法
JP3706406B2 (ja) ブロー成形パネルの製造方法およびその製造金型
JPH0365322A (ja) フレーム部材のブロー成形方法
JP2004230794A (ja) 射出成形方法及びその成形金型
JPH07276422A (ja) 樹脂製品の成形方法及び成形用金型装置
JPH01218819A (ja) ナットを埋設したプラスチックス吹込成形品の成形方法
JP3052811B2 (ja) モール及びそのブロー成形方法
JP2991927B2 (ja) 中空部を有する車両用樹脂成形品とその製造方法
JP4074913B2 (ja) 自動車用ウインドウモールディングおよび製造方法
JPS6172519A (ja) ブロ−成形における樹脂成形方法
JPH05208428A (ja) 複合合成樹脂成形体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040305

A711 Notification of change in applicant

Effective date: 20051110

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070403

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070731