JPH10235808A - 化粧シート及び化粧板 - Google Patents

化粧シート及び化粧板

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JPH10235808A
JPH10235808A JP6213697A JP6213697A JPH10235808A JP H10235808 A JPH10235808 A JP H10235808A JP 6213697 A JP6213697 A JP 6213697A JP 6213697 A JP6213697 A JP 6213697A JP H10235808 A JPH10235808 A JP H10235808A
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formaldehyde
decorative
sheet
layer
decorative sheet
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JP6213697A
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Seiji Kuroda
誠二 黒田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着剤により結合される木質系基材、または
基材との接着に尿素系等の接着剤を使用するものに対し
て、有害なホルムアルデヒドの捕捉機能を持つ化粧シー
ト及び化粧板を提供することにある。 【解決手段】 基材シートにホルムアルデヒド捕捉剤を
含有した溶剤系インキにより形成された装飾処理層を有
する化粧シートを形成し、この化粧シートを基材に貼着
して基材より発散するホルムアルデヒドの放出を抑制し
た化粧板とすることである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種家具類や建築
内装材等に用いられる化粧シートあるいはそれを用いる
化粧板に関するものであり、特に基材からのホルムアル
デヒドの放出を防止した化粧シートあるいは化粧板に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の化粧シートとしては、基
材シートに紙又は合成樹脂シートを使用しこれに印刷を
施してなる印刷シートがそのまま用いられ、木材合板、
木質繊維板、パーティクルボード等木質系基材の表面に
化粧シートを貼り合わせて使用されている。ところが、
化粧シートを貼り合わせるこれら木質系基材は接着剤に
よって結合されており、この接着剤としては接着性能や
コストの点から尿素系、メラミン系あるいはレゾルシノ
ール系樹脂の接着剤を用いることが多い。ところが、こ
れらの接着剤には遊離のホルムアルデヒドが含まれてお
り、また、樹脂の分解によってホルムアルデヒドが遊離
してくる。従って、このような木質系基材に化粧シート
をそのまま貼り合わせると、ホルムアルデヒドが室内等
に発散される。また、ホルムアルデヒドは強い刺激臭、
いわゆるホルマリン臭を有する有毒物質であり、上記の
各木質系基材はこのホルムアルデヒドを放出し、衛生環
境を損なうことになる。
【0003】そこで、これらの木質系基材からのホルム
アルデヒドの放出を防止する方法として数多くの提案が
なされている。たとえば、酢酸ビニル系樹脂等のホルム
アルデヒドを含まない樹脂を使用したり、ホルムアルデ
ヒドを捕捉する尿素を添加した尿素樹脂接着剤を用いる
等の対策がとられているが、ホルムアルデヒドを含まな
い樹脂は接着力が弱いため、合板の場合には層間の接着
力が不十分になるという問題点があり、木質繊維板、パ
ーティクルボードの場合には強度等の物性が変わってし
まうという問題があり、ホルムアルデヒド捕捉剤を接着
剤に添加して使用すると、価格が高くなる上に、出来上
がったものの物性が変わる恐れがあるという問題があっ
た。また、化粧板に化粧シートを貼着する接着剤からも
ホルムアルデヒドが放出される恐れがあるという問題も
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる問題点
に鑑みてなされたものであって、その目的とするところ
は、接着剤により結合される木質系基材、または基材と
の接着に尿素系等の接着剤を使用するものに対して、有
害なホルムアルデヒドの捕捉機能を持つ化粧シートおよ
び化粧板を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の解決手段は、基材シートに装飾処理層が設け
られた化粧シートにおいて、前記装飾処理層が、ホルム
アルデヒド捕捉剤を含有した溶剤系インキにより形成さ
れていることを特徴とする化粧シートとすることであ
る。このような構成とすることにより、基材あるいは基
材に化粧シートを貼着するために使用する接着剤から発
生するホルムアルデヒドは、化粧シートの装飾処理層に
含まれるホルムアルデヒド捕捉剤によって捕捉、吸着さ
れるため、表面側からホルムアルデヒドが放出されるこ
とが少なくなり、よってホルムアルデヒドによる刺激臭
がすることの非常に少なくなるものであり、通常の化粧
シートが有する装飾処理層にホルムアルデヒド捕捉剤を
含ませることにより、わざわざホルムアルデヒド捕捉層
を他に形成することなく効果を発揮させられる。また、
装飾処理層を溶剤系インキによって形成するため、イン
キの乾燥も容易に行われるようになり、紙質系シートに
印刷しても基材の縮み、弛みの発生がなく鮮明な印刷が
できる。
【0006】また、装飾処理層にホルムアルデヒド捕捉
剤を含有した溶剤系インキにより全面ベタ層を形成した
構成とすることによって、ホルムアルデヒドの捕捉、吸
着性能が向上し、表面側からのホルムアルデヒドの放出
をより少なくすることができる。
【0007】また、前記装飾処理層を、水溶性ホルムア
ルデヒド捕捉剤を担持した無機質系粒子を含有した溶剤
系インキにより形成することにより、水溶性ホルムアル
デヒド捕捉剤を溶剤系インキに混練することが容易であ
る。
【0008】また、前記基材シートが紙質系シートから
なることにより、表面の印刷も行い易いものとなるとと
もにその通気性により、基材端面から放出される可能性
が少なくなり、発生するホルムアルデヒドがホルムアル
デヒド捕捉剤により捕捉、吸着され表面への放出がより
少なくなるものである。
【0009】また、前記基材シートにホルムアルデヒド
捕捉剤が含有されているものとすることで、基材あるい
は基材に化粧シートを貼着するために使用する接着剤か
ら発生するホルムアルデヒドが、基材シートに含まれる
ホルムアルデヒド捕捉剤によって捕捉、吸着されるた
め、さらに表面側からのホルムアルデヒドの発生を少な
くすることが可能である。
【0010】前記目的を達成するために、本発明ではま
た、前記の基材シートに装飾処理層が設けられた化粧シ
ートを基材に貼着するものである。化粧シートを貼着し
た化粧板は、基材から、又は、それに化粧シートを貼着
するために使用する接着剤から発生するホルムアルデヒ
ドが、化粧シートの装飾処理層或いは基材シートに含有
するホルムアルデヒド捕捉剤により捕捉、吸着されるの
で、ホルムアルデヒドの表面からの放出が少なくなる。
さらに、前記装飾処理層の全面上部にホルムアルデヒド
捕捉剤を含有した溶剤系インキによる全面ベタ層を有す
ることにより、発生したホルムアルデヒドの捕捉される
確率がさらに高くなり、表面への放出が少なくなるとと
もに、化粧板表面の摩耗、化学薬品等の影響も防止でき
るものである。
【0011】また、前記基材シートが透明性を有し、且
つ前記装飾処理層が、少なくとも前記基材シートの前記
基材側に形成させている構成とすることにより、装飾処
理層の表面保護がなされ、かつ表裏に装飾処理層を設け
ることにより、意匠性も向上し、かつその装飾処理層の
両方にホルムアルデヒド捕捉剤を含有することにより、
さらに高い捕捉効果が得られるものである。
【0012】また、ホルムアルデヒド捕捉用シートを、
ホルムアルデヒド捕捉層が基材側に面するよう貼着した
ことにより、基材側から発生するホルムアルデヒドをよ
り有効に捕捉できるようになる。
【0013】さらに、前記装飾処理層が設けられた化粧
シートを貼着した基材の面と反対側にホルムアルデヒド
捕捉性、ホルムアルデヒド不透過性および防湿性のうち
少なくとも1つを有するシートを貼着した化粧板として
もよい。この化粧板は片面にホルムアルデヒド捕捉性を
有し、もう1つの面にホルムアルデヒド捕捉性、あるい
は、ホルムアルデヒド不透過性を有しているため、基材
あるいは基材に化粧シートを貼着するために使用する接
着剤から発生するホルムアルデヒドはホルムアルデヒド
捕捉剤により捕捉、吸着されるか、またはホルムアルデ
ヒド不透過性層によって遮断されるため、ホルムアルデ
ヒドが表面に放出されることが少なくなり、よってホル
ムアルデヒドによる刺激臭がすることの非常に少なくな
るものである。また、基材の裏面からの吸湿あるいは放
湿による化粧板自体の反りも防止できるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
を図面を参照しながら説明する。図1は本発明の化粧シ
ートの実施形態の積層構成を示す断面図、図2〜図5は
本発明の化粧板の実施形態の積層構成を示す断面図であ
り、1は化粧シート、2は基材シート、3はベタインキ
層、4は絵柄インキ層、5は装飾処理層、6は木質系基
材、7は接着剤層、8は表面保護層、9は裏打材層、1
0、20、30、40は化粧板をそれぞれ表している。
【0015】本発明の化粧シート1の構成は図1に示す
ように、基材シート2の表面にベタインキ層3と絵柄イ
ンキ層4からなる装飾処理層5を積層した構成からな
り、この装飾処理層5をホルムアルデヒド捕捉剤を含有
した溶剤系インキにより形成したことを特徴としてい
る。
【0016】本発明の化粧シート1に使用される基材シ
ート2としては、例えば、薄葉紙、晒クラフト紙、チタ
ン紙、板紙、石膏ボード紙、パーチメント紙等の紙、ポ
リエチレンフイルム、ポリプロピレンフイルム、ポリ塩
化ビニルフイルム、ポリエチレンテレフタレートフイル
ム、ポリカーボネートフイルム、ナイロンフイルム等の
プラスチックフイルム等の単層あるいは2種類以上の複
数層からなるものであり、特に重さが20〜80g/m
2 の薄葉紙が、価格が安価であるだけでなく、表面が平
滑で印刷適性に優れている点および通気性に優れている
点から好ましく用いられる。
【0017】また、基材シート2には、顔料又は染料の
練り込みによる着色インキによるベタインキ層3、及
び、例えば、木目、石目、布目、皮絞、文字、図形等の
模様を現出する絵柄インキ層4等の装飾処理層5がグラ
ビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷等の通常の
印刷方式によって形成されている。
【0018】装飾処理層5を形成する印刷インキは、セ
ルロース系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル体樹脂、
ポリアミド系樹脂等をアルコールや酢酸エチル、トルエ
ン等の有機溶剤に溶解したバインダー中に、これらのホ
ルムアルデヒド捕捉剤を混練りすることによりインキ化
し、用いられる。また、ホルムアルデヒド捕捉剤が水溶
性のものの場合には、シリカ、タルク、クレー等の無機
質系粉末に担持させることにより、上記のバインダー内
に混練り可能となり、インキ化して用いることができ
る。
【0019】本発明で使用可能なホルムアルデヒド捕捉
作用のある代表的な物質は有機アミノ化合物であり、こ
の化合物はホルムアルデヒドと容易に反応し、その生成
物がホルムアルデヒドを解離せず、無害で安定な物質で
あって、例えば、尿素などのアミド類、エチレン尿素、
プロピレン尿素、5−ヒドロキシプロピレン尿素、5−
メトキシプロピレン尿素、5−メチルプロピレン尿素、
パラバン酸(グリオキザールモノウイレン)、4,5−
ジメトキシエチレン尿素等の環状アルキレン尿素、ピロ
リジン、ピペリジン、ホルモリン等の飽和環状第二アミ
ン、2−ヒドラゾベンゾチアゾールもしくはその誘導
体、ジシアンジアミド、等のアミン類、酸イミド類など
が挙げられ、中でも尿素、また、飽和環状第二アミンが
好ましい。さらに必要に応じて水酸化アンモニウムを添
加してもよいものである。
【0020】本発明の化粧シート1を貼着した化粧板の
第1の実施形態を図2に示す。以下、既に説明した構成
要素と同一の符号によって表記し、重複する説明は省略
する。化粧板10は木質系基材6の表面に接着剤層7を
介して、基材シート2の表面にベタインキ層3と絵柄イ
ンキ層4からなる装飾処理層5が形成された化粧シート
1を積層した構成とされ、この装飾処理層5をホルムア
ルデヒド捕捉剤を添加した溶剤系インキにより形成した
ものを示している。また、図示してないが、後述する表
面保護層と同様のものを表面に形成してもよいものであ
る。
【0021】本発明の第2の実施形態の化粧板20の積
層構成を図3に示す。本実施形態の化粧板20は第1実
施形態の化粧板10とホルムアルデヒド捕捉剤含有の化
粧シートの構成が異なるものである。即ち、化粧板20
の化粧シート1は化粧シート1の装飾処理層5の上面全
面に透明インキによる表面保護層8を形成したものであ
る。このように、装飾処理層5の上面全面にわたつて透
明インキにより表面保護層8を形成することにより、化
粧板表面の摩耗、水、化学薬品等の影響から保護するこ
とができる。使用される樹脂としては、セルロース系樹
脂、アクリル系樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキ
シ樹脂、フッソ樹脂等がある。さらに必要に応じて、抗
菌剤、抗カビ剤等の添加を行い、必要な性能を有するも
のとしても良いものである。
【0022】本発明の第3の実施形態の化粧板30の積
層構成を図4に示す。本実施形態の化粧板30は第1実
施形態の化粧板10とホルムアルデヒド捕捉剤含有の化
粧シートの構成が異なるものである。即ち、化粧板30
の化粧シートは基材シート2が透明性を有し、且つ前記
ホルムアルデヒド捕捉剤を含有した溶剤系インキによる
装飾処理層5が、少なくとも基材シート2の木質系基材
6側に形成されている。このように基材シート2の木質
系基材6側に装飾処理層5を形成することにより、発生
したホルムアルデヒドがさらに捕捉される確率が高くな
り、表面への放出が少なくなるとともに、装飾処理層5
が立体的となり意匠性に優れたものとなる。また、表裏
に装飾処理層5を設けることにより、意匠性も向上し、
且つ、その装飾処理層5の両方にホルムアルデヒド捕捉
剤を含有することにより、さらに高い捕捉効果がえられ
るものである。この場合も、図示してないが、もちろん
表面保護層を必要に応じて形成してもよいものである。
【0023】本発明の第4の実施形態の化粧板40の積
層構成を図5に示す。本実施形態の化粧板40は図3と
同様の表面構成において、基材6の下面(裏面)に接着
剤層7を介して熱可塑性樹脂層9bの両面に薄葉紙9a
を貼着した3層構造よりなる裏打材層9が貼着された構
成であり、表裏面にホルムアルデヒド捕捉性、またはホ
ルムアルデヒド不透過性を有するシートを貼着したもの
を示している。裏打材層9の熱可塑性樹脂層9bはホル
ムアルデヒドを透過させにくい性能と防湿性を有してい
るため、基材6の吸湿または放湿による反りと、ホルム
アルデヒドの放出を防止することができる。また、図示
はしていないが、裏打材層9として薄葉紙9aの上面に
ホルムアルデヒド捕捉剤層を設けたホルムアルデヒド捕
捉性シートを貼着してホルムアルデヒドの放出を防止す
ることができるものである。
【0024】本発明の化粧シートを貼合させる木質系基
材6としては、ホルムアルデヒド発散性樹脂を層間の接
着剤として用いた木材合板(所謂集成材も含む)、ホル
ムアルデヒド発散性樹脂をバインダーとするパーティク
ルボード又は木質繊維板(MDF等)等があり、その他
に、本発明においては、ホルムアルデヒド発散性樹脂単
体、ホルムアルデヒド発散性樹脂を繊維質材料と混練又
は含浸して複合化したもの(広義のFRP)等も用いる
ことができる。
【0025】また、これら各種木質系基材6への貼合せ
方法としては、例えば接着剤を間に介して板状基材に加
圧ローラーで加圧して積層する方法、成形基材の表面に
化粧シートを間に接着剤層を介して対向乃至は載置し、
成形基材側からの真空吸引による圧力差により化粧シー
トを成形基材表面に積層する所謂真空プレス積層法、円
柱、多角柱等の柱状基材の長軸方向に、化粧シートを間
に接着剤層を介して供給しつつ、複数の向きの異なるロ
ーラーにより、柱状体を構成する複数の側面に順次化粧
シートを加圧接着して積層していく、所謂ラッピング加
工方法等がある。なお本発明の化粧シートは木質系基材
の一方の表面のみに貼っただけでも効果を奏するが、よ
り大きな効果を上げるためには木質系基材の表裏両面に
貼るのが好ましい。
【0026】そしてこれら表面化粧された被着体は、壁
面、床、天井等の建築物内装用装飾材、窓枠、扉、手摺
り等の建具類の表面装飾材、箪笥等の家具の表面装飾材
等に用いられる。また必要に応じて、抗菌剤や防カビ剤
等を本発明の化粧シート、あるいは化粧板の基材以外の
層に添加等を行い、必要な性能を有するものとしても良
いものである。
【0027】実施例1 秤量30g/m2の紙間強化薄葉紙を使用し、その薄葉紙の
上にグラビア印刷により、ホルムアルデヒド捕捉剤をア
クリル系樹脂バインダー、メタノールにてインキ化した
溶剤系インキを使用して着色ベタインキ層を印刷し、そ
の上にニトロセルローズ系インキにて木目模様絵柄層を
印刷し、ホルムアルデヒド捕捉性に優れた化粧シートを
作製した。この化粧シートを、ホルムアルデヒド捕捉剤
を含有する印刷層が露出するように、エチレン/酢酸ビ
ニル系接着剤を塗布した2.5mmのMDFの接着剤面
に貼り合わせることによりホルムアルデヒド捕捉性に優
れた化粧板が得られた。
【0028】実施例2 秤量30g/m2の紙間強化薄葉紙を使用し、その薄葉紙の
上にグラビア印刷により、ホルムアルデヒド捕捉剤を担
持したクレー系顔料を10%添加した硝化綿/アルキッ
ド系インキを使用して着色ベタインキ層を印刷し、その
上にニトロセルローズ系インキにて木目模様絵柄層を印
刷し、ホルムアルデヒド捕捉性に優れた化粧シートを作
製した。この化粧シートを、ホルムアルデヒド捕捉剤を
含有する印刷層が露出するように、エチレン/酢酸ビニ
ル系接着剤を塗布した2.5mmのMDFの接着剤面に
貼り合わせることによりホルムアルデヒド捕捉性に優れ
た化粧板が得られた。
【0029】実施例3 厚さ150μmの透明ポリ塩化ビニルフイルムの裏面に
塩化ビニル樹脂系インキで木目模様絵柄層を印刷し、次
にホルムアルデヒド捕捉剤を担持したクレー系顔料を1
0%添加した塩化ビニル樹脂系インキ着色ベタ層を印刷
する。続いてターンバーを用いてフイルムを反転し、該
透明ポリ塩化ビニルフイルムの表面にマット剤を含有し
たアクリル系黒色の艶消しインキで木目模様の導管部に
同調したパターンを印刷したのちに、加熱、乾燥させ
て、絵柄の同調した、ホルムアルデヒド捕捉性に優れた
化粧シートを作製した。この化粧シートを、ホルムアル
デヒド捕捉剤層が木質系基材側になるように、エチレン
/酢酸ビニル系接着剤を塗布した2.5mmのMDFの
接着剤面に貼り合わせることによりホルムアルデヒド捕
捉性に優れた化粧板が得られた。
【0030】実施例4 秤量30g/m2の紙間強化薄葉紙を使用し、その薄葉紙の
上にグラビア印刷により、ホルムアルデヒド捕捉剤を担
持したクレー系顔料を10%添加した硝化綿/アルキッ
ド系インキを使用して着色ベタインキ層を印刷し、その
上にニトロセルローズ系インキにて木目模様絵柄層を印
刷し、ホルムアルデヒド捕捉性に優れた化粧シートを作
製した。秤量30g/m2の紙間強化薄葉紙を使用し、その
薄葉紙の上面にホルムアルデヒド捕捉剤(三木理研
(株)製、FC−18−6)を含有する水溶液をロール
コーターにて5g/m2(乾燥時)になるように塗工しホル
ムアルデヒド捕捉用シートを得た。次いで、基材として
2.5mmのMDFを用意し、その片方の面に上記のホ
ルムアルデヒド捕捉性に優れた化粧シートを、もう一方
の面に上記のホルムアルデヒド捕捉用シートを、MDF
側にホルムアルデヒド捕捉剤層が面するように、酢酸ビ
ニル系エマルジョン型接着剤を用いて接着し、ホルムア
ルデヒド捕捉性に優れた化粧板が得られた。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の化粧シー
トは、基材シートに設けられる装飾処理層を形成するイ
ンキにホルムアルデヒド捕捉剤を含有した溶剤系インキ
を用いることにより、木質系基材等から放出される人体
に有毒なホルムアルデヒドの放出量を抑制することがで
きる。また基材シートに紙質系シートを用いても基材の
縮み、弛みの発生がなく印刷することができ、乾燥も容
易に行われるため、鮮明な印刷ができ、ホルムアルデヒ
ド捕捉性、および、意匠性に優れた化粧シート及び化粧
板を得ることができる。
【0032】また、基材シートに透明性を有するものを
使用し、その基材側に装飾処理層を設けることによって
も、意匠表現が可能、且つホルムアルデヒド捕捉も可能
である。さらに、その場合表裏両面に装飾層を設けるこ
とにより意匠性が向上し、また、その両面の装飾層にホ
ルムアルデヒド捕捉剤を含有することで、さらに、高い
捕捉効率が得られるものである。
【0033】さらに、基材の一方の面に接着剤を介して
ホルムアルデヒド捕捉剤を含有した溶剤系インキを用い
形成された装飾処理層を有する化粧シートを積層し、も
う一方の面にホルムアルデヒド捕捉性、ホルムアルデヒ
ド不透過性および防湿性のうち少なくとも1つを有する
シートが積層されている化粧板においては、片面にホル
ムアルデヒド捕捉性を有し、もう1つの面にホルムアル
デヒド捕捉性、あるいは、ホルムアルデヒド不透過性を
有しているため、基材あるいは基材に化粧シートを貼着
するために使用する接着剤から発生するホルムアルデヒ
ドはホルムアルデヒド捕捉剤により捕捉、吸着される
か、またはホルムアルデヒド不透過性層によって遮断さ
れるため、ホルムアルデヒドが表面に放出されることが
ない。よってホルムアルデヒドによる刺激臭がすること
の非常に少なくなるものである。また、基材の裏面から
の吸湿あるいは放湿による化粧板自体の反りも防止でき
る化粧板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧シートの第1の実施形態の積層構
成を示す断面図である。
【図2】本発明の化粧板の第1の実施形態の積層構成を
示す断面図である。
【図3】本発明の化粧板の第2の実施形態の積層構成を
示す断面図である。
【図4】本発明の化粧板の第3の実施形態の積層構成を
示す断面図である。
【図5】本発明の化粧板の第4の実施形態の積層構成を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 化粧シート 2 基材シート 3 ベタインキ層 4 絵柄インキ層 5 装飾処理層 6 木質系基材 7 接着剤層 8 表面保護層 9 裏打材層 9a 薄葉紙 9b 熱可塑性樹脂層 10、20、30、40 化粧板

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材シートに装飾処理層が設けられた化
    粧シートにおいて、前記装飾処理層が、ホルムアルデヒ
    ド捕捉剤を含有した溶剤系インキにより形成されている
    ことを特徴とする化粧シート。
  2. 【請求項2】 前記装飾処理層に、ホルムアルデヒド捕
    捉剤を含有した溶剤系インキにより形成された全面ベタ
    層が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の
    化粧シート。
  3. 【請求項3】 前記装飾処理層を形成するインキが、水
    溶性ホルムアルデヒド捕捉剤を担持した無機質系粒子を
    含有した溶剤系インキよりなることを特徴とする請求項
    1、2に記載の化粧シート。
  4. 【請求項4】 前記基材シートが紙質系シートからなる
    ことを特徴とする請求項1〜3に記載の化粧シート。
  5. 【請求項5】 前記基材シートにホルムアルデヒド捕捉
    剤を含有することを特徴とする請求項1〜4に記載の化
    粧シート。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいづれかに記載の化粧シ
    ートを基材に貼着したことを特徴とする化粧板。
  7. 【請求項7】 前記ホルムアルデヒド捕捉用シートを、
    ホルムアルデヒド捕捉層が基材側に面するよう貼着した
    ことを特徴とする請求項6に記載の化粧板。
  8. 【請求項8】 前記基材シートが透明性を有し、且つ前
    記装飾処理層が、少なくとも前記基材シートの前記基材
    側に形成されていることを特徴とする請求項6、7に記
    載の化粧板。
  9. 【請求項9】 前記7、8のいづれかに記載の化粧板に
    おいて、前記装飾処理層が設けられた化粧シートを貼着
    した基材の面と反対側にホルムアルデヒド捕捉性、ホル
    ムアルデヒド不透過性および防湿性のうち少なくとも1
    つを有するシートを貼着したことを特徴とする化粧板。
JP6213697A 1996-10-30 1997-02-28 化粧シート及び化粧板 Pending JPH10235808A (ja)

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