JPH10278003A - 突板化粧板 - Google Patents

突板化粧板

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JPH10278003A
JPH10278003A JP11041897A JP11041897A JPH10278003A JP H10278003 A JPH10278003 A JP H10278003A JP 11041897 A JP11041897 A JP 11041897A JP 11041897 A JP11041897 A JP 11041897A JP H10278003 A JPH10278003 A JP H10278003A
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JP
Japan
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veneer
substance
intermediate material
ammonia
paper
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP11041897A
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English (en)
Inventor
Seiji Kuroda
誠二 黒田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 突板化粧板の基材等や突板化粧板の下地のコ
ンクリート等から発生するホルムアルデヒドやアンモニ
アに代表されるアルカリ性ガス等の揮発性物質を捕捉す
ることができる突板化粧板を提供することを目的とする
ものである。 【解決手段】 基材,中間材,ないしは、基材,中間材
が1回以上繰り返して積層された積層体の中間材面に突
板が積層された突板化粧板において、前記中間材に揮発
性物質を捕捉する物質を含有することを特徴とする突板
化粧板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、突板化粧板の構成
に関し、その目的は突板化粧板やその下地となるコンク
リート等から空気中に放出されるホルムアルデヒド,ア
ンモニア等の揮発性物質を捕捉することができる構成と
した突板化粧板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、突板化粧板は家具類や壁,床材あ
るいは天井材などの建築内装材等に供されている。しか
し、これらの突板化粧板を構成する基材は、一般的に木
材合板,木質繊維板,パーチクルボードなどの木質系基
材、石膏ボード,石膏スラグボードなどの石膏系基材、
パルプセメント板,石綿スレート板,石綿セメント板,
木片セメント板などの繊維セメント板、GRCおよびコ
ンクリート、ジアリルフタレート樹脂,ベンゾグアナミ
ン樹脂,フェノール樹脂,メラミン樹脂,不飽和ポリエ
ステル樹脂,エポキシ樹脂,ウレタン樹脂などの樹脂を
含浸した樹脂含浸紙等である。
【0003】また、上記基材の中で、たとえば、木質系
基材は接着剤により結合されて板状に成形されたもので
あり、この接着剤としては接着性能やコストの点から尿
素系あるいはメラミン系あるいはフェノール系樹脂の接
着剤が多く用いられると共に硬化剤や触媒として塩化ア
ンモニウムが用いられている。これらの尿素系あるいは
メラミン系あるいはフェノール系樹脂には、遊離のホル
ムアルデヒドが含まれており、樹脂の分解によってホル
ムアルデヒドが遊離し空気中に放出されるし、また、硬
化剤あるいは触媒として用いた塩化アンモニウムが空気
中の水分や中間材等を貼着する際に用いられる水溶性の
接着剤等の影響によりアンモニアガスとなって空気中に
放出され、室内等の衛生環境を損なうということで問題
になっている。さらには、石膏系基材や繊維セメント
板、GRCおよびコンクリート等からもセメント製造時
に加えられる硬化促進剤などにより、アンモニアに代表
されるアルカリ性ガスが空気中に放出される可能性もあ
る。
【0004】ところで、突板化粧板は、一般に突板と基
材の間に突板の反りや干割れを防止するために、たとえ
ば、不織布あるいは布,紙等の中間材を介して積層され
ているものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
問題点に鑑みてなされたものであり、突板と基材との間
に突板の反りや干割れを防止するための紙や不織布,布
等を介して積層された突板化粧板において、前記突板化
粧板の基材から空気中に放出されるホルムアルデヒドや
アンモニア等の揮発性物資を捕捉することができる突板
化粧板を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために、請求項1記載の発明は、基材,中間
材、ないしは、基材,中間材が1回以上繰り返して積層
された積層体の中間材面に突板が積層された突板化粧板
において、前記中間材に揮発性物質を捕捉する物質を含
有することを特徴とするものである。このような構成と
することにより、突板化粧板の基材等や、また、突板化
粧板の下地のコンクリート等から発生する揮発性物資は
前記中間材に設けられた揮発性物資を捕捉する物質によ
り捕捉あるいは吸着されるために、空気中に放出される
量を大幅に減少することができるものである。
【0007】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の突板化粧板において、前記物質がホルムアルデヒド
捕捉物質であることを特徴とするものである。このよう
に構成することにより、基材から発生するホルムアルデ
ヒドは前記中間材に設けられたホルムアルデヒドを捕捉
する物質により捕捉あるいは吸着されるために、空気中
に放出される量を大幅に減少することができるものであ
る。
【0008】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の突板化粧板において、前記物質がアンモニアに代表
されるアルカリ性ガス捕捉物質であることを特徴とする
ものである。このように構成することにより、突板化粧
板の基材等や突板化粧板の下地のコンクリート等から発
生するアンモニアに代表されるアルカリ性ガスは前記中
間材に設けられたアンモニアに代表されるアルカリ性ガ
スを捕捉する物質により捕捉あるいは吸着されるため
に、空気中に放出される量を大幅に減少することができ
るものである。
【0009】また、請求項4記載の発明は、請求項1記
載の突板化粧板において、前記中間材が斤量20〜80
g/m2 である少なくとも1枚の紙からなり、前記紙が
サイズ度0〜1秒(JIS-P-8122),透気度7〜15秒(JI
S-P-8117)の物性を有すると共に、突板と対向する前記
中間材の紙目が前記突板の板目と直交するように積層さ
れていることを特徴とするものである。このように構成
することにより、突板と中間材である紙あるいは中間材
である紙と基材を接着剤を用いて積層する際に、前記接
着剤が紙の層間へ十分に浸透し、紙の層間強度を強くす
ることができると共に突板の干割れを防止することがで
きる。また、基材から発生するホルムアルデヒドやアン
モニア等の揮発性物質が前記中間材を通過する間に前記
中間材に設けられたホルムアルデヒドやアンモニア等を
捕捉する物質で捕捉する時間を与えるものである。さら
に、突板の板目と前記突板と対向する前記中間材の紙目
とを直交するように積層することで突板の反りを防止す
ることができる。
【0010】また、請求項5記載の発明は、請求項1、
4記載の突板化粧板において、前記中間材が樹脂を含浸
した紙からなることを特徴とするものである。このよう
に構成することにより、紙の層間強度を安定的に強くす
ることができると共に突板の干割れを防止することがで
きる。
【0011】また、請求項6記載の発明は、請求項1、
4、5記載の突板化粧板において、前記中間材が紙を互
いに紙目が直交するように積層した2層以上の紙層から
構成されていることを特徴とするものである。このよう
に構成することにより、突板の反りを尚一層防止するこ
とができる。
【0012】また、請求項7記載の発明は、請求項6記
載の突板化粧板において、前記中間材の紙層がホルムア
ルデヒド捕捉物質を含有する紙層とアンモニアに代表さ
れるアルカリ性ガス捕捉物質を含有する紙層を交互に積
層した2層以上の構成からなることを特徴とするもので
ある。このように構成することにより、基材等から発生
する揮発性物質を捕捉する層を揮発性物質単位に分離し
て設けることができ、一層に色々な揮発性物質を捕捉す
る物質を含有させる場合に比べて、各揮発性物質を捕捉
する物質を確実に捕捉できる程度に多量に含有させるこ
とができると共に色々な種類の揮発性物質を捕捉する物
質をその必要性に応じて必要層設けることができ、さら
に各揮発性物質を捕捉する物質を各層に設けたことによ
り、各揮発性物質を捕捉する物質同士の相互作用を無視
することができる。
【0013】また、請求項8記載の発明は、請求項6、
7記載の突板化粧板において、前記中間材の紙層がホル
ムアルデヒド捕捉物質を含有する紙層、紙層、アンモニ
アに代表されるアルカリ性ガス捕捉物質を含有する紙層
を順に積層した3層構成ないしは前記積層を順に繰り返
した4層以上の構成からなることを特徴とするものであ
る。このように種類の異なる捕捉物質を含有する紙層間
に紙層を設けることにより、前記種類の異なる捕捉物質
を前記紙層で遮蔽し、尚一層各揮発性物質を捕捉する物
質同士の相互作用を無視することができる。
【0014】また、請求項9記載の発明は、請求項1〜
8記載の突板化粧板において、前記中間材のアンモニア
に代表されるアルカリ性ガス捕捉物質を含有する紙層が
ホルムアルデヒド捕捉物質を含有する紙層よりも突板側
に形成されていることを特徴とするものである。ホルム
アルデヒド捕捉物質はアミド類やアミン類が代表的な物
質であり、ホルムアルデヒドを捕捉する捕捉層を設ける
ことは、逆にアンモニアやアミン等の揮発性物質を発生
させる因ともなり得るために、このように構成すること
により、ホルムアルデヒドを捕捉する捕捉層からも発生
するであろうアンモニアやアミン等の揮発性物質を捕捉
できる。
【0015】また、請求項10記載の発明は、請求項1〜
9記載の突板化粧板において、前記突板化粧板の木口あ
るいは裏面に前記揮発性物質を捕捉する物質を含有する
捕捉シートないしは前記揮発性物質を透過させにくいシ
ートが設けられていることを特徴とするものである。こ
のように突板化粧板の木口あるいは裏面に前記揮発性物
質を捕捉する物質を含有する捕捉シートないしは前記揮
発性物質を透過させにくいシートを設けることにより、
突板化粧板から外部へ放出される前記揮発性物質を一層
少なくすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】上記の本発明について、図面等を
用いて以下に更に詳しく説明する。図1は本発明の突板
化粧板の第1の実施形態の層構成を示す断面図、図2は
本発明の突板化粧板の第2の実施形態の層構成を示す断
面図であり、図中の1は突板化粧板、2は突板、3,
3',3"は中間材、4は基材、5は接着剤層をそれぞれ示
す。
【0017】図1は本発明の突板化粧板の第1の実施形
態の層構成を示す断面図であって、突板化粧板1は突板
2,中間材3,基材4が順に接着剤層5を介して積層さ
れている。前記突板2はスライスした木の薄いシート
で、一般的にオーク,チーク,メイプル材の厚みが0.1
〜 1.0mm、好ましくは0.1 〜 0.3mm程度のものが用いら
れる。中間材3は斤量が20〜80g/m2 で、サイズ
度が0〜1秒(JIS-P-8122)、透気度が7〜15秒(JIS-
P-8117)の物性を有する紙が用いられ、この紙にホルム
アルデヒドやアンモニア等の揮発性物質を捕捉する物質
を含有した塗工液を周知のロールコート法やグラビアコ
ート法等で塗工してホルムアルデヒドやアンモニア等の
揮発性物質を捕捉する捕捉層が形成されている。
【0018】ホルムアルデヒドを捕捉する代表的な物質
は有機アミノ化合物であり、この化合物はホルムアルデ
ヒドと容易に反応し、その生成物がホルムアルデヒドを
解離せず、無害で安定な物質であって、たとえば、尿
素、エチレン尿素、プロピレン尿素、5ーヒドロキシプ
ロピレン尿素、5ーメトキシプロピレン尿素、5ーメチ
ルプロピレン尿素、パラバン酸(グリオキザールモノウ
イレン)、4,5ージメトキシエチレン尿素、ピロリジ
ン、ピペリジン、ホルモリン、2ーヒドラゾベンゾチア
ゾールもしくはその誘導体、ジシアンジアミド等のアミ
ン類、アミド類、イミド類などが挙げられる。また、必
要に応じて水酸化アンモニウムを添加してもよい。さら
に、前記ホルムアルデヒド捕捉物質をシリカ、タルク、
クレー、活性炭、ゼオライト、セピオライト等の無機質
系粉末に担持させたものであってもよい。
【0019】また、アンモニアを捕捉する代表的な物質
は酸化ジルコニウム,リン酸ジルコニウム等のジルコニ
ウム酸化物、クロム,マンガン,コバルト,銅,バナジ
ウム等の酸化物、チタン,アルミニウム,マグネシウ
ム,カルシウム,珪素等から選ばれる1種以上と亜鉛と
を主成分とする酸化物凝集粒子、硫化鉄、酸化鉄や硫化
鉄にLーアスコルビン酸を結合させたもの、珪酸マグネ
シウム、金属イオン(Cr,Mn,Co,Ni,Cu,
V等)と高分子からなるキレート化合物、ゼオライト、
活性炭、あるいは、酸,金属イオン(Cr,Mn,C
o,Ni,Cu,V等),ハロゲン化物を担持させた添
着炭やスルホン化炭等の1種以上からなるものが挙げら
れる。
【0020】また、上記のホルムアルデヒドやアンモニ
ア捕捉物質を含有した塗工液は、セルロース系樹脂、ビ
ニル系樹脂、エステル系樹脂、硝化綿/ポリアミド系樹
脂、アクリル系樹脂、硝化綿/アルキッド系樹脂等の溶
剤タイプやエマルジョンタイプのビヒクルに前記ホルム
アルデヒドもしくはアンモニア捕捉物質の1種あるいは
それ以上と添加剤等を任意に加えて混練りすることによ
り得ることができる。ホルムアルデヒド捕捉物質やアン
モニア捕捉物質の塗工量は突板化粧板の製造時に使用さ
れたホルムアルデヒドやアンモニアを発生させる要因物
質の使用量により異なるが、ホルムアルデヒドやアンモ
ニア発生予想量に対して概ね1.5 〜2.0倍の量であれば
良好な効果が得られる。また、塗工液は顔料を加えて着
色してもよいことはいうまでもない。
【0021】また、基材4は木材合板,木質繊維板,パ
ーチクルボードなどの木質系基材、石膏ボード,石膏ス
ラグボードなどの石膏系基材、パルプセメント板,石綿
スレート板,石綿セメント板,木片セメント板などの繊
維セメント板、GRCおよびコンクリート、ジアリルフ
タレート樹脂,ベンゾグアナミン樹脂,フェノール樹
脂,メラミン樹脂,不飽和ポリエステル樹脂,エポキシ
樹脂,ウレタン樹脂などの樹脂を含浸した樹脂含浸紙等
が用いられる。
【0022】突板2と、ホルムアルデヒドないしはアン
モニア捕捉物質等の揮発性物質を捕捉する捕捉層が形成
された中間材3と、基材4とを接着する接着剤層5は、
ロールコート,スプレーコート,刷毛塗りなどの手法で
塗布された酢酸ビニル系,エチレン・酢酸ビニル系,エ
ポキシ系,アクリル系,ゴム系などの接着剤で形成さ
れ、前記突板2と前記中間材3と前記基材4とを前記接
着剤層5を介して積層することにより突板化粧板とな
る。その際、前記中間材3の紙目を突板2の板目と直交
するように積層することにより、突板2の干割れや反り
を防止することができる。
【0023】図2は本発明の突板化粧板の第2の実施形
態の層構成を示す断面図であって、突板化粧板1は突板
2,中間材3',中間材3",基材4が順に接着剤層5を介
して積層されている。この場合、前記中間材3'がアンモ
ニアを捕捉する物質が塗工されたアンモニア捕捉層を形
成し、前記中間材3"がホルムアルデヒドを捕捉する物質
が塗工されたホルムアルデヒド捕捉層を形成している。
このような層構成にすることにより、突板化粧板の基材
等から発生するアンモニアはいうにおよばず、ホルムア
ルデヒド捕捉層からも発生するであろうアンモニアをも
捕捉することができる。また、図に示した実施形態は、
中間材が2つの層以下からなる実施例であるが、揮発性
物質を捕捉する捕捉層を揮発性物質単位に設けることが
できるため、捕捉する必要のある揮発性物質が3種類以
上であっても、その種類に応じて捕捉層を形成して積層
すればよく、簡単に揮発性物質を捕捉する突板化粧板を
作製することができる。
【0024】ところで、上記実施形態では説明を省略し
たが、本発明においては突板化粧板の木口あるいは裏面
に、ホルムアルデヒドあるいはアンモニアに代表される
アルカリ性ガス等の揮発性物質を透過させにくいシー
ト、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩
化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルア
ルコール、ポリカーボネート、ポリアミド、アクリル、
エチレンー酢酸ビニル共重合、エチレンービニルアルコ
ール共重合、ビニロン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリ
デン、アイオノマー、エチレンーアクリル酸共重合体、
エチレンーメタクリル酸共重合体、エチレンーアクリル
酸メチル共重合体等の合成樹脂フィルム、あるいは、前
記合成樹脂フィルムに蒸着を施したフィルム、あるい
は、アルミニウム、銅、鉄、錫等の金属箔、あるいは、
これらの積層体等を設けることにより、突板化粧板から
前記揮発性物質が外部へ放出されるのを防止することが
できる。また、前記合成樹脂フィルムあるいはこれらに
蒸着を施したフィルムあるいは前記金属箔にホルムアル
デヒドあるいはアンモニアに代表されるアルカリ性ガス
等の揮発性物質を捕捉する捕捉層が形成されていてもよ
く、この場合は尚一層確実に突板化粧板から前記揮発性
物質が外部へ放出されるのを防止することができる。ま
た、前記揮発性物質を捕捉する捕捉層が形成された紙か
らなる揮発性物質捕捉シートを突板化粧板の木口あるい
は裏面に設けることによっても、突板化粧板から前記揮
発性物質が外部へ放出されるのを防止することができ
る。
【0025】
【実施例】上記の本発明について、以下に実施例をあげ
て、更に詳しく説明する。 実施例1 斤量30g/ m2 の薄葉紙の片面に周知のロールコート
法にてホルムアルデヒド捕捉物質〔三木理研(株)製
FCー18ー6〕を含有する水溶液をドライ時に5g/
2 となるように塗工し、ホルムアルデヒド捕捉層を形
成した中間材を作製した。次いで、基材としてラワン材
単板相互を尿素樹脂系接着剤で貼合せた12mmの木質合板
と、前記ホルムアルデヒド捕捉層を形成した中間材と、
0.3mm のオーク材の突板とをエチレンー酢酸ビニル系接
着剤を用い、特に突板と中間材は突板の板目と中間材の
紙目が直交するように接着し、ホルムアルデヒド捕捉物
質含有突板化粧板を得た。 実施例2 斤量30g/ m2 の薄葉紙の片面に周知のロールコート
法にてアンモニア捕捉物質〔ゼオライトと添着炭〕を硝
化綿を溶媒に溶解したバインダーに混練りした塗工液を
ドライ時に5g/ m2 となるように塗工し、アンモニア
捕捉層を形成した中間材を作製した。次いで、基材とし
てラワン材単板相互を尿素樹脂系接着剤で貼合せた12mm
の木質合板と、前記アンモニア捕捉層を形成した中間材
と、0.3mm のオーク材の突板とをエチレンー酢酸ビニル
系接着剤を用い、特に突板と中間材は突板の板目と中間
材の紙目が直交するように接着し、アンモニア捕捉物質
含有突板化粧板を得た。 実施例3 実施例1、2で作製したホルムアルデヒド捕捉層を形成
した中間材とアンモニア捕捉層を形成した中間材とを、
紙目が互いに直交するようにエチレンー酢酸ビニル系接
着剤を用いて積層した積層体を作製し、前記積層体のホ
ルムアルデヒド捕捉層を形成した中間材と、基材である
ラワン材単板相互を尿素樹脂系接着剤で貼合せた12mmの
木質合板とをエチレンー酢酸ビニル系接着剤を用いて接
着すると共に前記積層体のアンモニア捕捉層を形成した
中間材と、0.3mm のオーク材の突板とを前記アンモニア
捕捉層を形成した中間材の紙目と前記突板の板目が直交
するようにエチレンー酢酸ビニル系接着剤を用いて接着
し、ホルムアルデヒドとアンモニア捕捉物質含有突板化
粧板を得た。 比較例1 ホルムアルデヒド捕捉層を形成した中間材のかわりに、
斤量30g/ m2 の薄葉紙を用いた以外は実施例1と同
じ方法で比較対象となる突板化粧板を得た。
【0026】上記の実施例1〜3および比較例1の各突
板化粧板の木口と木質合板面に150μmの塩化ビニルフ
ィルムを貼着することによりシールした試験サンプルを
日本農林規格に定めるホルムアルデヒド定量試験に準じ
て実施し、その結果を表1にまとめて示した。また、実
施例1〜3および比較例1の各突板化粧板を3か月間3
0°Cの恒温室に放置後に、一定量のアンモニア水を入
れたデシケーター中にアンモニア水に接触しないように
設置してデシケーターを密封し、25°Cの恒温室に1
週間静置した後に、デシケーターを開封してアンモニア
の臭気を官能検査し、その結果を表2にまとめて示し
た。
【0027】
【表1】 表1からも明らかなように、本発明のホルムアルデヒド
を捕捉する捕捉層を設けた突板化粧板は突板化粧板の基
材から発生するホルムアルデヒドを捕捉している効果が
認められた。
【0028】
【表2】 表2からも明らかなように、本発明のアンモニアを捕捉
する捕捉層を設けた突板化粧板は雰囲気中のアンモニア
を捕捉している効果が認められた。また、今回の実施例
および比較例で作製した各突板化粧板は、試験の結果、
突板に反りや干割れが生じることがないことが確認され
た。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の突板化粧
板は、ホルムアルデヒドおよびアンモニアを捕捉する捕
捉物質を突板化粧板の中間材に形成することにより、突
板化粧板の基材等や突板化粧板の下地のコンクリート等
から発生するホルムアルデヒドやアンモニアを有効に捕
捉することができる。また、本発明の突板化粧板は、揮
発性物質を捕捉する捕捉層を揮発性物質単位に設けるこ
とができるため、捕捉する必要のある揮発性物質の種類
に応じて捕捉層を形成して積層すればよく、簡単に揮発
性物質を捕捉する突板化粧板を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる突板化粧板の第1の実施形態の
層構成を示す断面図である。
【図2】本発明にかかる突板化粧板の第2の実施形態の
層構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 突板化粧板 2 突板 3,3',3" 中間材 4 基材 5 接着層
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04F 15/04 601 E04F 15/04 601Z

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材,中間材、ないしは、基材,中間材
    が1回以上繰り返して積層された積層体の中間材面に突
    板が積層された突板化粧板において、前記中間材に揮発
    性物質を捕捉する物質を含有することを特徴とする突板
    化粧板。
  2. 【請求項2】 前記物質がホルムアルデヒド捕捉物質で
    あることを特徴とする請求項1に記載する突板化粧板。
  3. 【請求項3】 前記物質がアンモニアに代表されるアル
    カリ性ガス捕捉物質であることを特徴とする請求項1に
    記載する突板化粧板。
  4. 【請求項4】 前記中間材が斤量20〜80g/m2
    ある少なくとも1枚の紙からなり、前記紙がサイズ度0
    〜1秒(JIS-P-8122),透気度7〜15秒(JIS-P-8117)
    の物性を有すると共に、突板と対向する前記中間材の紙
    目が前記突板の板目と直交するように積層されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載する突板化粧板。
  5. 【請求項5】 前記中間材が樹脂を含浸した紙からなる
    ことを特徴とする請求項1、4に記載する突板化粧板。
  6. 【請求項6】 前記中間材が紙を互いに紙目が直交する
    ように積層した2層以上の紙層から構成されていること
    を特徴とする請求項1、4、5に記載する突板化粧板。
  7. 【請求項7】 前記中間材の紙層がホルムアルデヒド捕
    捉物質を含有する紙層とアンモニアに代表されるアルカ
    リ性ガス捕捉物質を含有する紙層を交互に積層した2層
    以上の構成からなることを特徴とする請求項6に記載す
    る突板化粧板。
  8. 【請求項8】 前記中間材の紙層がホルムアルデヒド捕
    捉物質を含有する紙層、紙層、アンモニアに代表される
    アルカリ性ガス捕捉物質を含有する紙層を順に積層した
    3層構成ないしは前記積層を順に繰り返した4層以上の
    構成からなることを特徴とする請求項6、7に記載する
    突板化粧板。
  9. 【請求項9】 前記中間材のアンモニアに代表されるア
    ルカリ性ガス捕捉物質を含有する紙層がホルムアルデヒ
    ド捕捉物質を含有する紙層よりも突板側に形成されてい
    ることを特徴とする請求項1〜8に記載する突板化粧
    板。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9記載の突板化粧板におい
    て、前記突板化粧板の木口あるいは裏面に前記揮発性物
    質を捕捉する物質を含有する捕捉シートないしは前記揮
    発性物質を透過させにくいシートが設けられていること
    を特徴とする突板化粧板。
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