JPH11190000A - ホルムアルデヒド捕捉壁紙 - Google Patents

ホルムアルデヒド捕捉壁紙

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JPH11190000A
JPH11190000A JP36753797A JP36753797A JPH11190000A JP H11190000 A JPH11190000 A JP H11190000A JP 36753797 A JP36753797 A JP 36753797A JP 36753797 A JP36753797 A JP 36753797A JP H11190000 A JPH11190000 A JP H11190000A
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formaldehyde
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trapping
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JP36753797A
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Hisafumi Nishida
尚史 西田
Seishi Ikemoto
精志 池本
Yoshiaki Aota
良明 青田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有毒なホルムアルデヒドの捕捉機能を有し、
意匠性、経済性に優れた壁紙を提供することである。 【解決手段】 紙質系シートの上面に接着剤層を介して
不織布を貼着し、必要に応じて絵柄印刷層、表面保護層
を積層した積層体において、前記不織布の上面側にホル
ムアルデヒド捕捉層が設けられているホルムアルデヒド
捕捉壁紙とすることである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅、ホテル、公
共施設等の壁面に用いられる壁紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、内装材として使用される壁紙とし
ては、軟質ポリ塩化ビニル樹脂に熱分解型発泡剤を添加
したものや、紙質系シートの上面に、アクリル系、オレ
フィン系等の水性エマルジョン樹脂に、マイクロカプセ
ル型発泡剤を添加した塗料を塗工したものが多く用いら
れているが、その他にも和風調な意匠及び施工性、コス
ト等の点からより通気性の高い不織布を接着剤を介して
貼着した壁紙が利用されることも多くなってきている。
【0003】しかし、この不織布を利用したものの場合
は、特に通気性が高く、以下のことがより問題となるも
のであつた。即ち、壁紙は、壁面の下地材の表面に貼合
せて使用されており、これらの壁面の下地材を構成する
基材は、一般的に木材合板、木質繊維板、パーチクルボ
ード等の木質系基材、石膏ボード、石膏スラグボード等
の石膏系基材、パルプセメント板、石綿スレート板、石
綿セメント板、木片セメント板等の繊維セメント板、G
RCおよびコンクリート等である。ところが、壁紙を貼
り合わせる下地材の中には、ホルムアルデヒドを発生さ
せる材料が用いられているものが多く存在する。例え
ば、木質系基材は接着剤によって結合されており、この
接着剤としては接着性能やコストの点から尿素系、メラ
ミン系あるいはフェノール系樹脂の接着剤を用いること
が多い。ところが、これらの接着剤には遊離のホルムア
ルデヒドが含まれており、また、樹脂の分解によってホ
ルムアルデヒドが遊離してくる。従って、このような木
質系基材に壁紙をそのまま貼合せるとホルムアルデヒド
は強い刺激臭、いわゆるホルマリン臭を有する有毒物質
であり、上記の木質系基材はこのホルムアルデヒドを放
出し、衛生環境を損なうことになる。また、壁面の下地
材に壁紙を貼合せるときに用いられる接着剤にも、接着
剤の安定剤、防腐剤としてホルムアルデヒドが含まれて
いるものがあり、これらの接着剤を用いた場合にも、ホ
ルムアルデヒドが空気中に放出され、同じく室内等の衛
生環境を損なうという問題もあった。
【0004】さらに、建築物の内装には、天井材、床材
等の内装材、扉、襖等の造作材等、木質系基材からなる
下地材に接着剤を介して化粧シートを貼着した化粧材ま
たは化粧板が多く用いられており、これらの内装材、造
作材およびそれらを貼着する接着剤からもホルムアルデ
ヒドが空気中に放出され室内等の衛生環境を損なう恐れ
もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするとこ
ろは、有毒なホルムアルデヒドの捕捉機能を有し、意匠
性、経済性に優れた壁紙を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の解決手段は、紙質系シートの上面に接着剤層
を介して不織布を貼着し、必要に応じて絵柄印刷層、表
面保護層を積層した積層体において、前記不織布の上面
側にホルムアルデヒド捕捉層が設けられていることを特
徴とするホルムアルデヒド捕捉壁紙とすることである。
このような構成とすることにより、意匠性の面ではボリ
ューム感が現れ、壁紙表面の風合いがよくなり、性能の
面では吸放湿性や結露防止性に優れたものでありなが
ら、天井材あるいは床材等の建築物内装に利用される下
地材等の基材の結合、あるいは基材への化粧シートまた
は壁紙の貼着のために使用する接着剤から発生し、室内
に放散されるホルムアルデヒドが、積層体の不織布の上
面側に設けられたホルムアルデヒド捕捉層によって捕
捉、吸着されるため、壁紙の表面側からホルムアルデヒ
ドが放出されることが少なくなり、さらに、壁紙貼着面
以外から室内に放出されたホルムアルデヒドをも吸着す
ることよりホルムアルデヒドによる刺激臭がすることの
非常に少なくなるものである。
【0007】また、前記積層体の前記表面保護層をホル
ムアルデヒド捕捉層として設けてもよいものである。こ
うすることによって、わざわざホルムアルデヒド捕捉層
を他に形成することなく、ホルムアルデヒドを捕捉、吸
着する性能を十分に発揮することができる。
【0008】また、前記積層体の前記表面保護層の表面
にホルムアルデヒド捕捉層を設けてもよいものである。
こうすることによって、天井材、床材等に用いられてい
る木質系基材などから発生するホルムアルデヒドを効率
的に捕捉、吸着することができ、室内を常に衛生環境の
よい状態に保持することができる。
【0009】前記積層体の前記表面保護層が、水性アク
リル系エマルジョン樹脂よりなり、また、表面保護層に
防炎剤が添加されていることを特徴とするものである。
こうすることによって、耐汚染性、耐摩耗性等の表面物
性に優れ、難燃性を有する壁紙とすることができる。
【0010】さらに、前記積層体の紙質系シートの下面
にホルムアルデヒド捕捉層が設けられていることによ
り、壁面の下地材である基材の結合、あるいは基材への
壁紙の貼着のために使用する接着剤から発生するホルム
アルデヒドが積層体の紙質系シートの下面に設けたホル
ムアルデヒド捕捉剤を含有するホルムアルデヒド捕捉層
によって捕捉、吸着されるため壁紙の表面側からホルム
アルデヒドが放出されることが少なくなり、よってホル
ムアルデヒドによる刺激臭がすることの非常に少なくな
るものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
を図面を参照しながら説明する。図1〜図5は本発明の
壁紙の実施形態の積層構成を示す断面図であり、1、1
0、20、30、40はホルムアルデヒド捕捉壁紙、2
は紙質系シート、3は接着剤層、4は不織布層、5は絵
柄印刷層、5aはベタインキ層、5bは絵柄インキ層、
6は表面保護層、7はホルムアルデヒド捕捉層をそれぞ
れ表している。
【0012】本発明のホルムアルデヒド捕捉壁紙1の構
成は図1に示すように、紙質系シート2の上面に接着剤
層3を介して不織布4を積層し、その上からホルムアル
デヒド捕捉層7が積層され、さらにベタインキ層5aと
絵柄インキ層5bからなる絵柄印刷層5および表面保護
層6を積層した構成からなるものであり、紙質系シート
2および不織布4が通気性を有しているため、壁面下地
材および壁紙と下地材との貼合せに用いられる接着剤か
ら発生するホルムアルデヒドを捕捉、吸着する性能を十
分に発揮しやすくしたものであり、壁紙表面の風合いを
変えるとともに吸放湿性や結露防止効果を持たせること
ができる。
【0013】本発明に使用する紙質系シート2はセルロ
ース繊維を主体として、必要に応じて合成繊維、無機繊
維、合成パルプ等を適宜配合し、自己消火性填料、他の
填料、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、着色剤、サイ
ズ剤、定着剤等を適宜添加し抄紙することで得られ、特
に、70〜100g/m2 の秤量を有する厚さ0.10
〜0.12mmの壁紙用の難燃紙が好ましく用いられ
る。
【0014】本発明に使用される不織布4は、公知の製
造方法により、綿、麻等の天然繊維、ポリエチレン、ポ
リエステル、ナイロン、ポリプロピレン等の合成繊維な
どの単独またはこれらの組み合わせの多層構造シートを
用いることができる。また、これらの繊維とパルプから
なる多層構造の複合不織布も使用することができる。紙
質系シート2に不織布4を貼付けることで、壁紙全体に
ボリューム感が現れると共に表面の風合いがよくなり意
匠性に優れたものとなる。さらに、通気性を有している
ことにより、その上面にホルムアルデヒド捕捉層を印刷
工程等通常の工程で設けるだけで、ホルムアルデヒドを
捕捉、吸着可能とできる。また、上面に設けられること
により、壁紙貼着面以外の箇所から発生したホルムアル
デヒドをも容易に吸着可能となり、室内環境を良好に保
ことが出来る。
【0015】また、本発明の紙質系シート2の上に、不
織布4を貼着したもので、この際に使用する接着剤3と
しては、酢酸ビニル系樹脂からなるものが一般的であ
り、接着剤にワックスを含有させることで、壁紙施工時
のオープンタイムを長くすることも可能である。
【0016】また、ホルムアルデヒド捕捉層7は、硝化
綿/アルキッド系、セルロース系、アクリル系、アクリ
ルポリオール系、エステル系等の溶剤タイプや酢酸ビニ
ル系、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル系、ポ
リオレフィン系、SBR系、シリコーン、ポリウレタ
ン、ポリブデン等の水性エマルジョンタイプのビヒクル
に下記のホルムアルデヒド捕捉作用のある物質と添加剤
等を任意に加えて混練りした塗工液を塗布することによ
り形成することができる。ホルムアルデヒド捕捉作用の
ある代表的な物質は有機アミノ化合物であり、この化合
物はホルムアルデヒドと容易に反応し、その生成物がホ
ルムアルデヒドを解離せず、無害で安定な物質であっ
て、例えば、尿素、エチレン尿素、プロピレン尿素、5
−ヒドロキシプロピレン尿素、5−メトキシプロピレン
尿素、5−メチルプロピレン尿素、パラバン酸(グリオ
キザールモノウレイン)、4,5−ジメトキシエチレン
尿素、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、ジシアン
ジアミド、2−ヒドラゾベンゾチアゾールもしくはその
誘導体、等のアミン類、アミド類、イミド類などが挙げ
られる。また、必要に応じて水酸化アンモニウムを添加
してもよい。さらに、前記ホルムアルデヒド捕捉物質を
シリカ、タルク、クレー、活性炭、ゼオライト、セピオ
ライト等の無機質系粉末に担持させたものであってもよ
い。
【0017】また、ホルムアルデヒド捕捉層7の形成
は、前記壁紙用基体シートの不織布4の上面に、前記有
機アミン化合物からなるホルムアルデヒド捕捉剤を混練
した塗工液を周知のロールコート法で容易に形成するこ
とができる。また、後述する図2に示すように、前記積
層体の絵柄印刷層5、あるいは、図3に示すように、表
面保護層6の上面に、スポンジロールコート法、ナイフ
コート法等でホルムアルデヒド捕捉層7を容易に形成す
ることも可能である。図2の場合のホルムアルデヒド捕
捉層7は表面保護層6としての特性を備えているもので
あってもよい。
【0018】不織布層4に付される絵柄印刷層5は、全
面ベタ刷りのベタインキ層5aと例えば、木目、石目、
天然皮革の表面柄、布目、抽象柄等を表現する絵柄イン
キ層5bが付されており、インキのビヒクルとしては公
知のものが使用でき、例えばアクリル系、塩化ビニル
系、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリオレ
フィン、ニトロセルロース、ウレタン系等の樹脂系から
なる単体又は複数の混合体に必要に応じて、ホルムアル
デヒド捕捉剤、顔料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤
等を適宜混合したものを用いることが出来る。
【0019】絵柄印刷層5の上、或いは不織布層4の
上、すなわち、壁紙の最表面には、壁紙に耐摩耗性、耐
擦傷性、耐汚染性等の物性を付与することを目的とし
て、透明樹脂からなる表面保護層6が形成されており、
該透明樹脂からなる表面保護層6に使用される樹脂とし
ては、水性アクリル系エマルジョン樹脂が好ましく用い
られるものである。
【0020】また、上記表面保護層6に添加される防炎
剤としては、一般的に使用される水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム等の無機質材が使用できるが、前記
の樹脂中に難燃性を持たせるため、自己消火性を有する
水酸化アルミニウムが好ましく、かかる難燃剤の使用量
としては、アクリル系樹脂100重量部に対して30〜
200重量部程度であることが望ましい。また表面保護
層6を形成するのには、グラビアコート、ロールコー
ト、リバースコート、ナイフコート等、公知の方法を任
意に用いて行えば良いものである。
【0021】本発明の壁紙の第2の実施形態のホルムア
ルデヒド捕捉壁紙10の積層構成を図2に示す。以下、
既に説明した構成要素と同一の符号によって表記し、重
複する説明は省略する。ホルムアルデヒド捕捉壁紙10
は、図2に示すように、紙質系シート2の上面に接着剤
層3を介して不織布4を積層しその上からベタインキ層
5aと絵柄インキ層5bからなる絵柄印刷層5および表
面保護層6を積層した構成からなるもので、絵柄印刷層
5の上面に設けられる表面保護層6を形成する樹脂中に
ホルムアルデヒド捕捉剤を含ませホルムアルデヒド捕捉
層7’とすることにより、天井材、床材等に用いられて
いる木質系基材などから発生するホルムアルデヒドを効
率的に捕捉、吸着することができ、室内を常に衛生環境
の良い状態に保持することができる。また、ホルムアル
デヒド捕捉層7を一層別途に設けずに済むため、工数の
低減ひいてはコスト低減になる。
【0022】本発明の壁紙の第3の実施形態のホルムア
ルデヒド捕捉壁紙20の積層構成を図3に示す。本実施
形態のホルムアルデヒド捕捉壁紙20は紙質系シート2
の上面に接着剤層3を介して不織布4を積層し、その上
からベタインキ層5aと絵柄インキ層5bからなる絵柄
印刷層5を積層し、その上から表面保護層6が積層さ
れ、該表面保護層6の上面にホルムアルデヒド捕捉層7
を積層した構成からなるものであり、天井材、床材等に
用いられている木質系基材などから発生するホルムアル
デヒドを効率的に捕捉、吸着するため室内環境を常に衛
生環境の良い状態にすることのできるものである。ま
た、この場合、第2の実施形態のように表面保護層6に
ホルムアルデヒド捕捉剤を含有したものとし、さらなる
効果を有するものとしてもよい。
【0023】本発明の壁紙の第4の実施形態のホルムア
ルデヒド捕捉壁紙30の積層構成を図4に示す。ホルム
アルデヒド捕捉壁紙30は、図3と同様の絵柄印刷層5
の上面に表面保護層6が積層され、該表面保護層6の上
面にホルムアルデヒド捕捉層7を積層した構成に、さら
に、紙質系シート2の下面にホルムアルデヒド捕捉層
7”を積層することにより、積層体の表裏両面にホルム
アルデヒド捕捉層7が設けられたものを示している。そ
うすることで紙質系シート2の下面に設けたホルムアル
デヒド捕捉層7”が下地材である基材の結合、あるいは
基材への壁紙の貼着のために使用する接着剤から発生す
るホルムアルデヒドを捕捉、吸着し空気中への放出を防
止し、表面保護層6の上面に設けたホルムアルデヒド捕
捉層7が天井材、床材から放出された空気中のホルムア
ルデヒドを捕捉、吸着するため室内環境を常に衛生環境
の良い状態にすることができるものである。
【0024】本発明の壁紙の第5の実施形態のホルムア
ルデヒド捕捉壁紙40の積層構成を図5に示す。ホルム
アルデヒド捕捉壁紙40は、図2と同様の絵柄印刷層5
の上面に表面保護層を兼ねたホルムアルデヒド捕捉層
7’が形成された構成に、さらに、紙質系シート2の下
面にホルムアルデヒド捕捉層7”を積層した、積層体の
表裏両面にホルムアルデヒド捕捉層7が設けられたもの
を示しており、本発明の第4の実施形態の壁紙30と同
様な効果を有するものである。
【0025】ここで、ホルムアルデヒド捕捉層7”の形
成は、前記積層体の紙質系基材シート2の下面に、前記
有機アミン化合物からなるホルムアルデヒド捕捉剤を混
練した塗工液を周知のロールコート法、スポンジロール
コート法、ナイフコート法等で容易に形成することがで
き、絵柄印刷層5の上面に設けられているホルムアルデ
ヒド捕捉層7’を絵柄印刷層5形成時に形成し、後から
紙質系基材シート2の他方の面にホルムアルデヒド捕捉
層7”を形成するようにしてもよいものである。また、
このホルムアルデヒド捕捉層7”を形成する塗工液を合
成樹脂系の水性エマルジョン塗料とした場合、ホルムア
ルデヒド捕捉剤の添加を容易に行うことができ、ホルム
アルデヒド捕捉性能をより高めることが出来るものであ
る。
【0026】また、上記第1〜5の実施形態において
は、絵柄印刷層5を積層した構成のホルムアルデヒド捕
捉壁紙として説明を行ったが、不織布目をそのまま利用
した意匠が良い場合には、絵柄印刷層5のないものとし
ても構わないものである。
【0027】
【実施例】実施例1 秤量90g/m2 の難燃性裏打紙(特種製紙(株)製、
AW−2)に水性アクリル系エマルジョン樹脂系接着剤
(東ペ(株)製、XB−4583)を介して、不織布
(三和不織布(株)製、KP−9340P)を貼り合わ
せ壁紙用基体シートを作成する。次いで、壁紙用基体シ
ートの不織布面にホルムアルデヒド捕捉剤(三木理研
(株)製、FC−18−6)を含有するアクリル樹脂系
メタノール溶液(ザ・インクテック(株)製、FCコー
ト液C)をグラビアコーターにて1.4g/m2 (乾燥
時)になるように塗工し、さらにアクリル系インキを使
用してグラビア印刷で着色ベタインキ層と絵柄模様イン
キ層を印刷し、更に水性アクリル系エマルジョン樹脂溶
液をスポンジロールコーターで8g/m2 (乾燥時)に
なるように塗布しホルムアルデヒド捕捉壁紙を作製し
た。
【0028】実施例2 実施例1で得られた壁紙用基体シートの不織布面にアク
リル系インキを使用してグラビア印刷で着色ベタインキ
層と絵柄模様インキ層を印刷し、さらにホルムアルデヒ
ド捕捉剤(一方社油脂工業(株)製、エアクリーンP
W)を含む水性アクリル系エマルジョン樹脂溶液をスポ
ンジロールコーターで8g/m2 (乾燥時)になるよう
に塗布しホルムアルデヒド捕捉壁紙を作製した。
【0029】実施例3 実施例1で得られた壁紙用基体シートの不織布面にアク
リル系インキを使用してグラビア印刷で着色ベタインキ
層と絵柄模様インキ層を印刷し、更に水性アクリル系エ
マルジョン樹脂溶液をスポンジロールコーターで8g/
2 (乾燥時)になるように塗布した。次いで、ホルム
アルデヒド捕捉剤を含有する表面保護用塗料(日信化学
(株)製、ビニブランS888)を2.0g/m2 (乾
燥時)になるようにグラビアコーターにて塗布し本発明
のホルムアルデヒド捕捉壁紙を作製した。
【0030】実施例4 実施例3で得られた壁紙用基体シートのもう一方の面で
ある難燃性裏打紙面にホルムアルデヒド捕捉剤(三木理
研(株)製、FC−18−6)を含有するアクリル樹脂
系メタノール溶液(ザ・インクテック(株)製、FCコ
ート液C)をグラビアコーターにて3.6g/m2 (乾
燥時)になるように塗工した以外実施例3と同様にして
ホルムアルデヒド捕捉壁紙を作製した。
【0031】比較例1 実施例1で得られた壁紙用基体シートの不織布面にアク
リル系インキを使用してグラビア印刷で着色ベタインキ
層と絵柄模様インキ層を印刷し、更に水性アクリル系エ
マルジョン樹脂溶液をスポンジロールコーターで8g/
2 (乾燥時)になるように塗布し壁紙を作製した。
【0032】上記の実施例1〜4および比較例1の各壁
紙をラワン材単板相互を尿素系接着剤で貼合せた2.5
mmの木質合板の表裏両面に壁紙用接着剤(ヤヨイ化学
(株)製、アミノール)を用いてそれぞれ貼合せた。そ
して前記の各貼合せ板から5×15cmの試料片12枚
を切り取り、その12枚の試料片を直径24cmのデシ
ケーター中に入れ、そのデシケーターの底部中央に置い
たシャーレに300mlの蒸留水を入れ、20℃で24
時間静置したあと、蒸留水に吸収されたホルムアルデヒ
ドの量をアセチルアセトン比色法で測定した。このよう
にしてホルムアルデヒド濃度を測定した結果、ホルムア
ルデヒド放散量は、実施例1の壁紙で1.4mg/l、
実施例2の壁紙で1.4mg/l、実施例3の壁紙で
1.3mg/l、実施例4の壁紙で0.6mg/l、比
較例1の壁紙では4.7mg/lであった。
【0033】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明のホルムアル
デヒド捕捉壁紙は、マイクロカプセル型発泡剤等の発泡
剤を用いることもなく、紙質系基材シートの上面に接着
剤層を介して不織布を貼着し、その上面に絵柄印刷層、
表面保護層、ホルムアルデヒド捕捉層を設けた構成とす
るため、製造コストの安いものとなり、またボリューム
感、表面の風合い等の意匠性に優れたホルムアルデヒド
捕捉性を有する壁紙が得られる。
【0034】また、本発明のホルムアルデヒド捕捉壁紙
は、壁面の下地材の結合あるいは下地材への壁紙の貼着
のために使用する接着剤から発生するホルムアルデヒ
ド、および天井材、床材等壁紙を貼着していない箇所か
ら放出されるホルムアルデヒドも有効に捕捉することが
できる。
【0035】さらに、紙質系基材シートに接着剤層を介
して不織布を貼着したものとすることで、水性エマルジ
ョン塗料の塗工性、密着性が向上し、ホルムアルデヒド
捕捉剤を壁紙に多く付着させることが可能となり、その
捕捉性能が高まり、かつ生産時に有機溶剤の蒸発もな
く、防火、作業環境に適したものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の壁紙の第1の実施形態の積層構成を示
す断面図である。
【図2】本発明の壁紙の第2の実施形態の積層構成を示
す断面図である。
【図3】本発明の壁紙の第3の実施形態の積層構成を示
す断面図である。
【図4】本発明の壁紙の第4の実施形態の積層構成を示
す断面図である。
【図5】本発明の壁紙の第5の実施形態の積層構成を示
す断面図である。
【符号の説明】 1、10、20、30、40 ホルムアルデヒド捕捉壁
紙 2 紙質系シート 3 接着剤層 4 不織布層 5 絵柄印刷層 5a ベタインキ層 5b 絵柄インキ層 6 表面保護層 7、7’、7” ホルムアルデヒド捕捉層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙質系シートの上面に接着剤層を介して
    不織布を貼着し、必要に応じて絵柄印刷層、表面保護層
    を積層した積層体において、前記不織布の上面側にホル
    ムアルデヒド捕捉層が設けられていることを特徴とする
    ホルムアルデヒド捕捉壁紙。
  2. 【請求項2】 前記積層体の前記表面保護層が、ホルム
    アルデヒド捕捉層として設けられていることを特徴とす
    る請求項1に記載のホルムアルデヒド捕捉壁紙。
  3. 【請求項3】 前記積層体の前記表面保護層の表面にホ
    ルムアルデヒド捕捉層が設けられていることを特徴とす
    る請求項1、2に記載のホルムアルデヒド捕捉壁紙。
  4. 【請求項4】 前記積層体の前記表面保護層が、水性ア
    クリル系エマルジョン樹脂よりなることを特徴とする請
    求項1〜3に記載のホルムアルデヒド捕捉壁紙。
  5. 【請求項5】 前記積層体の前記表面保護層に防炎剤が
    添加されていることを特徴とする請求項1〜4に記載の
    ホルムアルデヒド捕捉壁紙。
  6. 【請求項6】 前記積層体の紙質系シートの下面にホル
    ムアルデヒド捕捉層が設けられていることを特徴とする
    請求項1〜5に記載のホルムアルデヒド捕捉壁紙。
JP36753797A 1997-12-25 1997-12-25 ホルムアルデヒド捕捉壁紙 Withdrawn JPH11190000A (ja)

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