JPH10296919A - ホルムアルデヒド捕捉用シート及び化粧板 - Google Patents

ホルムアルデヒド捕捉用シート及び化粧板

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JPH10296919A
JPH10296919A JP2504498A JP2504498A JPH10296919A JP H10296919 A JPH10296919 A JP H10296919A JP 2504498 A JP2504498 A JP 2504498A JP 2504498 A JP2504498 A JP 2504498A JP H10296919 A JPH10296919 A JP H10296919A
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JP
Japan
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formaldehyde
sheet
layer
capturing
decorative
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JP2504498A
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English (en)
Inventor
Seiji Kuroda
誠二 黒田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホルムアルデヒド捕捉機能を持つ、ホルムア
ルデヒド捕捉用シート及びその化粧板を提供することに
ある。 【解決手段】 基材シートにホルムアルデヒド捕捉剤を
含有した溶液を塗工して、ホルムアルデヒド捕捉層を有
するホルムアルデヒド捕捉用シートを形成し、このシー
トを基材に貼着して基材より発散されるホルムアルデヒ
ドの放出を抑制した化粧板とすることである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種家具類や建築
内装材等に用いられる化粧シート用の基材シートあるい
は化粧板に関するものであり、特に基材から放出するホ
ルムアルデヒドを捕捉するシートあるいは化粧板に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、合板、中密度繊維板、パーテ
ィクルボード等の木質系基材の表面に化粧シートを貼着
してなる化粧板が多用されている。これら木質系基材は
接着剤によって結合されており、この接着剤としては接
着性能やコストの点から尿素系、メラミン系あるいはレ
ゾルシノール系樹脂の接着剤を用いることが多い。とこ
ろが、これらの接着剤には遊離のホルムアルデヒドが含
まれており、また、樹脂の分解によってホルムアルデヒ
ドが遊離してくる。ホルムアルデヒドは強い刺激臭、い
わゆるホルマリン臭を有する有毒物質であり、上記の各
木質系基材はこのホルムアルデヒドを放出し、衛生環境
を損なうことになる。
【0003】そこで、これらの木質系基材からのホルム
アルデヒドの放出を防止する方法として数多くの提案が
なされている。例えば、酢酸ビニル系樹脂接着剤等のホ
ルムアルデヒドを含まない樹脂を使用したり、ホルムア
ルデヒドを捕捉する尿素を添加した尿素樹脂接着剤を用
いる等の対策がとられているが、ホルムアルデヒドを含
まない樹脂は接着力が弱いため、合板の場合には、層間
の接着力が不十分になるという問題点があり、木質繊維
板、パーティクルボードの場合には、強度等の物性が変
わってしまうという問題があり、ホルムアルデヒド捕捉
剤を接着剤に添加して使用すると、価格が高くなる上
に、出来上がったものの物性が変わる恐れがあるという
問題があった。また、化粧板に化粧シートを貼着する接
着剤からもホルムアルデヒドが放出される恐れがあると
いう問題もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる問題点
に鑑みてなされたものであって、その目的とするところ
は、有害なホルムアルデヒドの捕捉機能を持つホルムア
ルデヒド捕捉用シート及び化粧板を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の解決手段は、基材シートにホルムアルデヒド
捕捉層を設ける。このホルムアルデヒド捕捉用シート
は、ホルムアルデヒドを捕捉、吸着するものとなり、基
材あるいは基材に化粧シートを貼着するために使用する
接着剤から発生するホルムアルデヒドは、ホルムアルデ
ヒド捕捉用シートのホルムアルデヒド捕捉層に含まれる
ホルムアルデヒド捕捉剤によって捕捉、吸着されるため
表面側からホルムアルデヒドが放出されることがなく、
よってホルムアルデヒドによる刺激臭がすることの非常
に少なくなるものである。
【0006】ホルムアルデヒド捕捉用シートは基材シー
トに装飾処理層を形成した構成とすることができる。こ
の場合、装飾処理層は、基材シートの一方の面にホルム
アルデヒド捕捉層を設け、他の面に装飾処理層を設けて
もよく、また、一方の面にホルムアルデヒド捕捉層、装
飾処理層を順次形成してもよく、ホルムアルデヒド捕捉
層が装飾処理層を兼ねている構成としてもよい。
【0007】前記ホルムアルデヒド捕捉層はホルムアル
デヒド捕捉剤を含有する水溶液を塗工することにより形
成することができる。こうすることにより、基材シート
面にホルムアルデヒド捕捉層を設けることが容易であ
り、また、水溶液よりなるため有機溶剤の蒸発もなく、
防火、作業環境の上からも好ましいものである。
【0008】また、前記基材シートが紙質系シートから
なることにより、ホルムアルデヒド捕捉剤水溶液をその
表裏面に塗工による形成が行いやすく、その通気性によ
り、基材端面から放出される可能性が少なくなり、発生
するホルムアルデヒドがホルムアルデヒド捕捉剤により
捕捉、吸着され表面への放出がより少なくなるものであ
る。
【0009】前記目的を達成するために、本発明では、
また、ホルムアルデヒド捕捉層が設けられたホルムアル
デヒド捕捉用シートを基材に貼着する。このような構成
とすることにより、基材あるいは基材に基材シートを貼
着するために使用する接着剤から発生するホルムアルデ
ヒドがホルムアルデヒド捕捉層中のホルムアルデヒド捕
捉剤により捕捉、吸着されるため、ホルムアルデヒドが
表面に放出されることがない。
【0010】また、ホルムアルデヒド捕捉用シートを、
ホルムアルデヒド捕捉層が基材側に面するよう貼着した
ことにより、基材側から発生するホルムアルデヒドをよ
り有効に捕捉できるようになる。
【0011】さらに、前記ホルムアルデヒド捕捉用シー
トを貼着した面と反対側にホルムアルデヒド捕捉性、ホ
ルムアルデヒド不透過性および防湿性のうち少なくとも
1つを有するシートを貼着した化粧板としてもよい。こ
の化粧板は片面にホルムアルデヒド捕捉性を有し、もう
一つの面にホルムアルデヒド捕捉性、あるいは、ホルム
アルデヒド不透過性を有しているため、基材あるいは基
材に基材シートを貼着するために使用する接着剤から発
生するホルムアルデヒドはホルムアルデヒド捕捉層中の
ホルムアルデヒド捕捉剤により捕捉、吸着されるか、ま
たはホルムアルデヒド不透過性層によって遮断されるた
め、ホルムアルデヒドが表面に放出されることがない。
よってホルムアルデヒドによる刺激臭がすることの非常
に少なくなるものである。また、基材の裏面からの吸湿
あるいは放湿による化粧板自体の反りも防止できるもの
である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
を図面を参照しながら説明する。図1〜図3は本発明の
ホルムアルデヒド捕捉用シートの実施形態の積層構成を
示す断面図、図4〜図8は本発明の化粧板の実施形態の
積層構成を示す断面図であり、1a、1b、1cはホル
ムアルデヒド捕捉用シート、2は基材シート、3はホル
ムアルデヒド捕捉層、4は装飾処理層、5は接着剤層、
6は基材、7は表面保護層、8は薄葉紙、9は熱可塑性
樹脂層、10、20、30、40、50は化粧板をそれ
ぞれ表している。
【0013】本発明のホルムアルデヒド捕捉用シート1
aの構成は図1に示すように、基材シート2にホルムア
ルデヒド捕捉層3を積層した構成を基本構成としてお
り、このホルムアルデヒド捕捉層3を基材シート2の表
面にホルムアルデヒド捕捉剤を含有した溶液を塗工する
ことにより形成したことを特徴としている。
【0014】また、本発明のホルムアルデヒド捕捉用シ
ートの第2の実施形態の積層構成は図2に示すように、
図1に示したホルムアルデヒド捕捉用シート1aのホル
ムアルデヒド捕捉層3の反対側に装飾処理層4を設けた
構成、あるいは図3に示すように、基材シート2の一方
の面に設けたホルムアルデヒド捕捉層3の上面に装飾処
理層4を順に積層する構成としてもよいものである。さ
らに、図に示してないがホルムアルデヒド捕捉層3を装
飾処理層としてよく、また、ホルムアルデヒド捕捉層3
を基材シート2の両面に形成してもよいものである。
【0015】本発明に用いられる基材シート2として
は、例えば、薄葉紙、晒クラフト紙、チタン紙、板紙、
石膏ボード紙等の紙、ポリエチレンフイルム、ポリプロ
ピレンフイルム、ポリ塩化ビニルフイルム、ポリエチレ
ンテレフタレートフイルム、ポリカーボネートフイル
ム、ナイロンフイルム等のプラスチックフイルム等の単
層あるいは2種類以上の複数層からなるものであり、特
に重さが20〜80g/m2 の薄葉紙が、価格が安価で
あるだけでなく、ホルムアルデヒド捕捉剤を含有した溶
液が水溶液の場合に、塗工適性に優れている点および通
気性に優れている点から好ましく用いられる。
【0016】また、基材シート2には、顔料又は染料の
練り込みによる着色インキによる着色ベタ層、例えば、
木目、石目、布目、皮絞、文字、図形等の模様を現出す
る絵柄印刷層及びこれらの印刷層を保護するための透明
樹脂層等の装飾処理層4がグラビア印刷、オフセット印
刷、スクリーン印刷等の通常の印刷方式によって形成さ
れている。装飾処理層4を形成する印刷インキは、硝化
綿/アルキッド系、セルロース系、塩化ビニル系、塩−
酢ビ系、アクリル系、アクリルポリオール系等の溶剤系
バインダー用樹脂を利用したものが用いられ、、木目の
「照り」を良く表現できるようにするためには、パール
顔料や金属粉などの光輝性顔料を添加したものが好まし
い。またこれらの装飾処理層4を形成するインキにホル
ムアルデヒド捕捉剤を含有させることはやぶさかでな
い。
【0017】ホルムアルデヒド捕捉作用のある代表的な
物質は有機アミノ化合物であり、この化合物はホルムア
ルデヒドと容易に反応し、その生成物がホルムアルデヒ
ドを解離せず、無害で安定な物質であって、例えば、ジ
シアンジアミド、尿素などのアミド類、エチレン尿素、
プロピレン尿素、5−ヒドロキシプロピレン尿素、5−
メトキシプロピレン尿素、5−メチルプロピレン尿素、
パラバン酸(グリオキザールモノウイレン)、4,5−
ジメトキシエチレン尿素等の環状アルキレン尿素、ピロ
リジン、ピペリジン、ホルモリン等の飽和環状第二アミ
ン、2−ヒドラゾベンゾチアゾールもしくはその誘導
体、スルファニル酸等のアミン類、酸イミド類などが挙
げられ、中でも尿素、飽和環状第二アミンが好ましい。
さらに必要に応じて水酸化アンモニウムを添加してもよ
く、本発明では、これらのホルムアルデヒド捕捉剤を含
有する溶液を通常のグラビアコート、ロールコート、ナ
イフコート等の塗装機を用いて基材シート2面に塗工し
ホルムアルデヒド捕捉層3を形成する。
【0018】これらのホルムアルデヒド捕捉剤を混練り
するバインダーとしては、例えばセルロース系樹脂、ビ
ニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂等
に、アルコール、酢酸エチル、トルエン等の有機溶剤を
適宜加え、必要に応じてその他の添加剤を加えたものを
用いることができる。また、上記のホルムアルデヒド捕
捉剤を、シリカ、タルク、クレー、活性炭、ゼオライ
ト、セピオライト等の無機質系粉末に担持したものを用
いることで、混練りするバインダーの幅を広げることも
可能である。
【0019】本発明のホルムアルデヒド捕捉用シート1
aを貼着した化粧板の第1の実施形態の化粧板10の積
層構成を図4に示す。以下、既に説明した構成要素と同
一の符号によって表記し、重複する説明は省略する。化
粧板10は基材6の表面に接着剤層5を介して基材シー
ト2の上面に形成したホルムアルデヒド捕捉層3を積層
したホルムアルデヒド捕捉用シート1aを貼着した構成
とされ、このホルムアルデヒド捕捉層3をホルムアルデ
ヒド捕捉剤を含有した溶液を塗工することにより形成し
たものを示している。
【0020】本発明の化粧板の第2の実施形態の化粧板
20の積層構成を図5に示す。本実施形態の化粧板20
は第1の実施形態の化粧板10とホルムアルデヒド捕捉
用シートの構成が異なるものであり、化粧板20のホル
ムアルデヒド捕捉用シート1bは、基材シート2の上面
に装飾処理層4を形成したものである。
【0021】本発明の化粧板の第3の実施形態の化粧板
30の積層構成を図6に示す。本実施形態の化粧板30
は図5と同様の表面構成において、基材6の下面(裏
面)に接着剤層5を介して、基材シート2の表面にホル
ムアルデヒド捕捉層3を積層したホルムアルデヒド捕捉
用シート1aが貼着された構成であり、表裏面共にホル
ムアルデヒド捕捉性を有するシートであるホルムアルデ
ヒド捕捉用シート1a、1bを貼着したものを示してい
る。
【0022】本発明の化粧板の第4の実施形態の化粧板
40の積層構成を図7に示す。本実施形態の化粧板40
は第3実施形態の化粧板30と基材6の下面(裏面)に
貼着するシートの構成が異なるものである。即ち、化粧
板40の下面(裏面)に貼着されるシートは、その表面
に装飾処理層4を形成し、さらにその上面全面に装飾処
理層4を保護する表面保護層7を設けた構成からなるも
のである。
【0023】本発明の化粧板の第5の実施形態の化粧板
50の積層構成を図8に示す。本実施形態の化粧板50
は第3実施形態の化粧板30と基材6の下面(裏面)に
貼着するシートの構成が異なるものであり、その構成は
熱可塑性樹脂層9の両面に薄葉紙8を貼着した3層構造
よりなり、熱可塑性樹脂層9はホルムアルデヒドを透過
させにくい性能と防湿性を有しているため、基材6の吸
湿または放湿による反りと、ホルムアルデヒドの放出を
防止することができる。
【0024】本実施例において基材シート2は要求され
る物性に応じて選定すればよく、非対象物への貼着適性
や木質系基材の反り等を防止するための防湿性、あるい
は本発明の主目的である基材からのホルムアルデヒドの
放出の防止等の物性を満足すればよいものである。
【0025】また、本実施例においては図7の裏面のみ
にて例示を行なったが、本発明のホルムアルデヒド捕捉
用シート、あるいは基材に貼着された化粧板の最表面に
は、摩耗、水、化学薬品等の影響から保護するために、
透明性を有する樹脂からなる表面保護層を形成してもよ
いものであり、使用される樹脂としては、セルロース系
樹脂、アクリル系樹脂、二液硬化ポリウレタン樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂等が
ある。ここで、表面保護層を形成する樹脂にはホルムア
ルデヒド捕捉剤を含有させてもよく、例えば、二液硬化
ポリウレタン樹脂中にスルファニル酸をシリカに担持さ
せたホルムアルデヒド捕捉剤を10〜30重量%程度含
有させた溶液として1〜10g/m2 (乾燥時)塗工す
ることにより形成すればよいものである。
【0026】さらに必要に応じて、抗菌剤や防カビ剤等
を本発明のホルムアルデヒド捕捉用シート、あるいは化
粧板の基材以外の層に添加等を行い、必要な性能を有す
るものとしても良いものである。
【0027】本発明のホルムアルデヒド捕捉用シート1
a、1bを貼り合わせる基材6としては、ホルムアルデ
ヒド発散性樹脂を層間の接着剤として用いた木材合板
(所謂集成材も含む)、ホルムアルデヒド発散性樹脂を
バインダーとする木質繊維板(MDF等)又はパーティ
クルボード等があり、その他に、本発明においては、ホ
ルムアルデヒド発散性樹脂単体、ホルムアルデヒド発散
性樹脂を繊維質材料と混練又は含浸して複合化したもの
(広義のFRP)等も用いることができる。
【0028】上記第1〜第5の実施形態において、各基
材への貼合せ方法としては、例えば、(1)接着剤を間
に介して板状基材に加圧ローラーで加圧して積層する方
法、(2)基材の表面にホルムアルデヒド捕捉用シート
層を間に接着剤層を介して対向乃至は載置し、基材側か
ら真空吸引による圧力差によりホルムアルデヒド捕捉用
シート層を基材表面に積層する方法、(3)円柱、多角
柱層の柱状基材の長軸方向に、ホルムアルデヒド捕捉用
シート層を間に接着剤層を介して供給しつつ、複数の向
きの異なるローラーにより柱状体を構成する複数の側面
に順次ホルムアルデヒド捕捉用シート層を加圧接着して
積層していく、所謂ラッピング加工方法等がある。なお
本発明の化粧板は第1〜第2の実施形態に示すような基
材の一方の表面のみに貼られただけのものでも効果を奏
するが、より大きな効果を上げるためには第3〜第5の
実施形態に示すような基材の表裏両面に貼るのが好まし
い。
【0029】実施例1 秤量30g/m2 の紙間強化薄葉紙(天間特殊製紙
(株)製「HP−30」)を使用し、その薄葉紙の上面
にホルムアルデヒド捕捉剤層を形成してホルムアルデヒ
ド捕捉用シートを得た。ホルムアルデヒド捕捉剤層の形
成は、ホルムアルデヒド捕捉剤(三木理研(株)製「F
C−18−6」)を含有する水溶液をロールコーターに
て5g/m2 (乾燥時)になるように塗工した。次い
で、基材としてラワン材単板相互を尿素樹脂系接着剤で
貼合せた木質合板を用意し、その片方の面に上記のホル
ムアルデヒド捕捉用シートを木質合板側にホルムアルデ
ヒド捕捉剤層が面するように、酢酸ビニル系エマルジョ
ン型接着剤を用いて接着しホルムアルデヒド捕捉剤含有
化粧板を得た。
【0030】実施例2 秤量30g/m2 の紙間強化薄葉紙(天間特殊製紙
(株)製「HP−30」)を使用し、その薄葉紙の上面
にホルムアルデヒド捕捉剤層を形成してホルムアルデヒ
ド捕捉用シートを得た。ホルムアルデヒド捕捉剤層の形
成は、ホルムアルデヒド捕捉剤(三木理研(株)製「F
C−18−6」)を含有する水溶液をロールコーターに
て5g/m2 (乾燥時)になるように塗工した。上記で
得たホルムアルデヒド捕捉用シートのホルムアルデヒド
捕捉剤層を形成してない面にセルロース系インキ(昭和
インク工業所(株)製「SAM」)を使用してグラビア
印刷で木目柄を印刷し化粧シートを得た。次いで、基材
としてラワン材単板相互を尿素樹脂系接着剤で貼合せた
木質合板を用意し、その片方の面に上記の化粧シート
を、もう一方の面に上記のホルムアルデヒド捕捉用シー
トを、共に木質合板側にホルムアルデヒド捕捉剤層が面
するように、酢酸ビニル系エマルジョン型接着剤を用い
て接着し、ホルムアルデヒド捕捉剤含有化粧板を得た。
【0031】実施例3 秤量30g/m2 の紙間強化薄葉紙(天間特殊製紙
(株)製「HP−30」)を使用し、その薄葉紙の上面
にホルムアルデヒド捕捉剤層を形成してホルムアルデヒ
ド捕捉用シートを得た。ホルムアルデヒド捕捉剤層の形
成は、ホルムアルデヒド捕捉剤(三木理研(株)製「F
C−18−6」)をアクリル系樹脂バインダー、メタノ
ールにてインキ化し、4g/m2 (乾燥時)になるよう
にグラビア印刷にて塗工した。次いで、基材としてラワ
ン材単板相互を尿素樹脂系接着剤で貼合せた木質合板を
用意し、その片方の面に上記の化粧シートを、もう一方
の面に上記のホルムアルデヒド捕捉用シートを、共に木
質合板側にホルムアルデヒド捕捉剤層が面するように、
酢酸ビニル系エマルジョン型接着剤を用いて接着し、ホ
ルムアルデヒド捕捉剤含有化粧板を得た。
【0032】比較例1 秤量30g/m2 の紙間強化薄葉紙(天間特殊製紙
(株)製「HP−30」)を使用し、その薄葉紙の上面
にセルロース系インキ(昭和インク工業所(株)製「S
AM」)を使用してグラビア印刷で木目柄を印刷し化粧
シートを得た。次いで、基材としてラワン材単板相互を
尿素樹脂系接着剤で貼合せた木質合板を用意し、その片
方の面に上記のホルムアルデヒド捕捉用シートを酢酸ビ
ニル系エマルジョン型接着剤を用いて接着し化粧板を得
た。
【0033】そして、上記の化粧板から5×15cmの
試料片12枚を切り取り、その12枚の試料片を直径2
4cmのデシケーター中に入れ、そのデシケーターの底
部中央に置いたシャーレに300mlの蒸留水を入れ、
20℃で24時間静置したあと、蒸留水に吸収されたホ
ルムアルデヒドの量をアセチルアセトン比色法で測定し
た。このようにしてホルムアルデヒド濃度を測定した結
果、ホルムアルデヒド発生量は、実施例1の化粧板で
2.9mg/l、実施例2の化粧板では0.7mg/
l、実施例3の化粧板で1.0mg/l、比較例の化粧
板では5.0mg/lであった。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のホルムア
ルデヒド捕捉用シートは、基材シートに設けられるホル
ムアルデヒド捕捉層をホルムアルデヒド捕捉剤を含有し
た溶液を塗工することにより形成したものであるから基
材シート面に十分なホルムアルデヒド捕捉層を設けるこ
とが容易であり、基材等から放出される人体に有毒なホ
ルムアルデヒドの放出量を抑制することができる。また
ホルムアルデヒド捕捉層をホルムアルデヒド捕捉剤水溶
液により形成することで、ホルムアルデヒド捕捉剤を基
材シート上に多く付着させることが可能となり、その捕
捉性能が高まり、かつ有機溶剤の蒸発もなく、防火、作
業環境に適したものとなる。さらに、基材シートに紙質
系シートを用いることでホルムアルデヒド捕捉層の密着
性も向上し、印刷も容易に行われるため、鮮明な装飾処
理層ができ、ホルムアルデヒド捕捉性、および、意匠性
に優れたホルムアルデヒド捕捉用シートを得ることがで
きる。
【0035】また、基材の一方の面に接着剤層を介して
ホルムアルデヒド捕捉用シートを積層し、もう一方の面
にホルムアルデヒド捕捉性、ホルムアルデヒド不透過性
および防湿性のうち少なくとも1つを有するシートが積
層されている化粧板においては、基材あるいは該基材に
化粧シートを貼着するために使用する接着剤から発生す
る、刺激臭の非常に強いホルムアルデヒドは、その放出
を該ホルムアルデヒド捕捉用シート層側ではホルムアル
デヒド捕捉用シート層中に含有されるホルムアルデヒド
捕捉剤によって捕捉、吸着され、もう一方の面からの放
出はホルムアルデヒド捕捉性、ホルムアルデヒド不透過
性および防湿性のうち少なくとも1つを有するシートで
遮断、または捕捉、吸着されるため表面からホルムアル
デヒドが放出されることがなく、よってホルムアルデヒ
ドによる刺激臭がすることの非常に少なくなるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のホルムアルデヒド捕捉用シートの第1
の実施形態の積層構成を示す断面図である。
【図2】本発明のホルムアルデヒド捕捉用シートの第2
の実施形態の積層構成を示す断面図である。
【図3】本発明のホルムアルデヒド捕捉用シートの第3
の実施形態の積層構成を示す断面図である。
【図4】本発明の化粧板の第1の実施形態の積層構成を
示す断面図である。
【図5】本発明の化粧板の第2の実施形態の積層構成を
示す断面図である。
【図6】本発明の化粧板の第3の実施形態の積層構成を
示す断面図である。
【図7】本発明の化粧板の第4の実施形態の積層構成を
示す断面図である。
【図8】本発明の化粧板の第5の実施形態の積層構成を
示す断面図である。
【符号の説明】
1a、1b、1c ホルムアルデヒド捕捉用シート 2 基材シート 3 ホルムアルデヒド捕捉層 4 装飾処理層 5 接着剤層 6 基材 7 表面保護層 8 薄葉紙 9 熱可塑性樹脂層 10、20、30、40、50 化粧板

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材シートにホルムアルデヒド捕捉層が
    設けられていることを特徴とするホルムアルデヒド捕捉
    用シート。
  2. 【請求項2】 前記基材シートに装飾処理層が形成され
    ていることを特徴とする請求項1に記載のホルムアルデ
    ヒド捕捉用シート。
  3. 【請求項3】 前記ホルムアルデヒド捕捉層が装飾処理
    層を兼ねていることを特徴とする請求項2に記載のホル
    ムアルデヒド捕捉用シート。
  4. 【請求項4】 前記基材シートの一方の面にホルムアル
    デヒド捕捉層が設けられ、他の面に装飾処理層が形成さ
    れていることを特徴とする請求項2に記載のホルムアル
    デヒド捕捉用シート。
  5. 【請求項5】 前記基材シートの一方の面にホルムアル
    デヒド捕捉層、装飾処理層が順次形成されていることを
    特徴とする請求項2に記載のホルムアルデヒド捕捉用シ
    ート。
  6. 【請求項6】 前記ホルムアルデヒド捕捉層がホルムア
    ルデヒド捕捉剤を含有する水溶液を塗工することにより
    形成されていることを特徴とする請求項1〜5に記載の
    ホルムアルデヒド捕捉用シート。
  7. 【請求項7】 前記基材シートが紙質系シートからなる
    ことを特徴とする請求項1〜6に記載のホルムアルデヒ
    ド捕捉用シート。
  8. 【請求項8】 前記請求項1〜7記載のホルムアルデヒ
    ド捕捉用シートを基材に貼着したことを特徴とする化粧
    板。
  9. 【請求項9】 前記ホルムアルデヒド捕捉用シートを、
    ホルムアルデヒド捕捉層が基材側に面するよう貼着した
    ことを特徴とする請求項8に記載の化粧板。
  10. 【請求項10】 前記ホルムアルデヒド捕捉層が設けら
    れた基材シートを貼着した基材の面と反対面にホルムア
    ルデヒド捕捉性、ホルムアルデヒド不透過性および防湿
    性のうち少なくとも1つを有するシートを貼着したこと
    を特徴とする請求項8、9記載の化粧板。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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CN114561813A (zh) * 2022-03-29 2022-05-31 浙江德易遮阳科技股份有限公司 一种双通道除醛的遮阳复合材料

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