JPH1142741A - ホルムアルデヒドを捕捉する化粧シートおよびその製造方法 - Google Patents
ホルムアルデヒドを捕捉する化粧シートおよびその製造方法Info
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- JPH1142741A JPH1142741A JP9213867A JP21386797A JPH1142741A JP H1142741 A JPH1142741 A JP H1142741A JP 9213867 A JP9213867 A JP 9213867A JP 21386797 A JP21386797 A JP 21386797A JP H1142741 A JPH1142741 A JP H1142741A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 空気中へのホルムアルデヒドの発散量を低減
させるために、基材から発散するホルムアルデヒドを捕
捉することができ、またホルムアルデヒドを捕捉する層
を効率よく配置することができる化粧シートを提供する
こと。 【解決手段】 本発明の化粧シート(10)は、基材シート
(12)と、基材シート上の印刷層(14)と、印刷層上のトッ
プコート層(16)とを含み、基材シート、印刷層またはト
ップコート層の下側にホルムアルデヒド捕捉剤を含む水
性樹脂材料からなるホルムアルデヒド捕捉層(18a,18b,1
8c) が配置されている。基材から発散するホルムアルデ
ヒドは、ホルムアルデヒド捕捉層を通過する間にホルム
アルデヒド捕捉層中に捕捉される。ホルムアルデヒド捕
捉層はホルムアルデヒド捕捉剤を含む水性樹脂材料を塗
布することにより配置することができる。
させるために、基材から発散するホルムアルデヒドを捕
捉することができ、またホルムアルデヒドを捕捉する層
を効率よく配置することができる化粧シートを提供する
こと。 【解決手段】 本発明の化粧シート(10)は、基材シート
(12)と、基材シート上の印刷層(14)と、印刷層上のトッ
プコート層(16)とを含み、基材シート、印刷層またはト
ップコート層の下側にホルムアルデヒド捕捉剤を含む水
性樹脂材料からなるホルムアルデヒド捕捉層(18a,18b,1
8c) が配置されている。基材から発散するホルムアルデ
ヒドは、ホルムアルデヒド捕捉層を通過する間にホルム
アルデヒド捕捉層中に捕捉される。ホルムアルデヒド捕
捉層はホルムアルデヒド捕捉剤を含む水性樹脂材料を塗
布することにより配置することができる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材の表面材とし
て使用され、前記基材から発散するホルムアルデヒドを
捕捉する化粧シートまたは化粧フィルムに関する。
て使用され、前記基材から発散するホルムアルデヒドを
捕捉する化粧シートまたは化粧フィルムに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、建築物、車両等の内装材または家
具、住宅設備機器、家電製品等の表面材として、合板、
パーティクルボード、中密度繊維板（ＭＤＦ）のような
基材が用いられている。合板は単板を接着剤で接着して
製板したものであり、パーティクルボードおよびＭＤＦ
は植物繊維質に接着剤を添加して製板したものである。
製板の際に使用される接着剤は、尿素系樹脂の接着剤が
用いられる。しかし、この接着剤は尿素を含むために、
前記接着剤から人体に有害なホルムアルデヒドが遊離
し、これによりホルムアルデヒドが前記基材から空気中
へ発散する。
具、住宅設備機器、家電製品等の表面材として、合板、
パーティクルボード、中密度繊維板（ＭＤＦ）のような
基材が用いられている。合板は単板を接着剤で接着して
製板したものであり、パーティクルボードおよびＭＤＦ
は植物繊維質に接着剤を添加して製板したものである。
製板の際に使用される接着剤は、尿素系樹脂の接着剤が
用いられる。しかし、この接着剤は尿素を含むために、
前記接着剤から人体に有害なホルムアルデヒドが遊離
し、これによりホルムアルデヒドが前記基材から空気中
へ発散する。
【０００３】また、前記基材の表面には、該基材の表面
を保護するために、表面材として化粧シートが接着剤に
より接着される。このときに使用される接着剤も、尿素
系樹脂の接着剤が用いられるため、ホルムアルデヒドが
前記接着剤から遊離して空気中へ発散する。
を保護するために、表面材として化粧シートが接着剤に
より接着される。このときに使用される接着剤も、尿素
系樹脂の接着剤が用いられるため、ホルムアルデヒドが
前記接着剤から遊離して空気中へ発散する。
【０００４】このため、前記基材の製造段階および前記
基材に前記化粧シートを接着する段階において、ホルム
アルデヒドを含まない接着剤またはホルムアルデヒドの
含有量の少ない接着剤を用いることにより、空気中へ発
散するホルムアルデヒドの量を低減させることが図られ
ている。これらの接着剤は、前記基材の製造段階、また
は前記基材に化粧シートを接着する段階において用いら
れる。しかし、これらの接着剤は、ホルムアルデヒドの
含有量の大きい接着剤と比べて高価であり、接着強度が
小さいという問題がある。
基材に前記化粧シートを接着する段階において、ホルム
アルデヒドを含まない接着剤またはホルムアルデヒドの
含有量の少ない接着剤を用いることにより、空気中へ発
散するホルムアルデヒドの量を低減させることが図られ
ている。これらの接着剤は、前記基材の製造段階、また
は前記基材に化粧シートを接着する段階において用いら
れる。しかし、これらの接着剤は、ホルムアルデヒドの
含有量の大きい接着剤と比べて高価であり、接着強度が
小さいという問題がある。
【０００５】また、前記基材にホルムアルデヒド捕捉剤
の水溶液を塗布することにより、前記基材中に含まれる
ホルムアルデヒドを捕捉して、空気中へのホルムアルデ
ヒドの発散量を低減させることが提案されている。しか
し、この方法は、従来の基材の製造工程に加えて、前記
基材にホルムアルデヒド捕捉剤の水溶液を塗布するため
の工程と、前記水溶液を塗布したことにより増加した前
記基材の含水率を減少させるための工程とが必要であ
り、製造コストが高価になるという問題がある。
の水溶液を塗布することにより、前記基材中に含まれる
ホルムアルデヒドを捕捉して、空気中へのホルムアルデ
ヒドの発散量を低減させることが提案されている。しか
し、この方法は、従来の基材の製造工程に加えて、前記
基材にホルムアルデヒド捕捉剤の水溶液を塗布するため
の工程と、前記水溶液を塗布したことにより増加した前
記基材の含水率を減少させるための工程とが必要であ
り、製造コストが高価になるという問題がある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、空気
中へのホルムアルデヒドの発散量を低減させるために、
前記基材から発散するホルムアルデヒドを捕捉すること
ができる化粧シートを提供することにある。また、本発
明の他の目的は、前記基材から発散するホルムアルデヒ
ドを捕捉する層を効率よく設けることができる化粧シー
トを提供することにある。
中へのホルムアルデヒドの発散量を低減させるために、
前記基材から発散するホルムアルデヒドを捕捉すること
ができる化粧シートを提供することにある。また、本発
明の他の目的は、前記基材から発散するホルムアルデヒ
ドを捕捉する層を効率よく設けることができる化粧シー
トを提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明のホルムアルデヒ
ドを捕捉する化粧シート（以下「化粧シート」とい
う。）は、基材シートと、該基材シート上の印刷層と、
該印刷層上の透明または半透明のトップコート層とを含
み、前記基材シート、前記印刷層または前記トップコー
ト層の下側にはホルムアルデヒド捕捉剤を含む水性樹脂
材料からなるホルムアルデヒド捕捉層が配置されてい
る。また前記印刷層は、着色下地層と絵柄層とを含み、
前記着色下地層は前記基材シート上に配置され、前記絵
柄層は前記着色下地層上に配置されている。前記着色下
地層と前記絵柄層との間には前記ホルムアルデヒド捕捉
層が配置されている。
ドを捕捉する化粧シート（以下「化粧シート」とい
う。）は、基材シートと、該基材シート上の印刷層と、
該印刷層上の透明または半透明のトップコート層とを含
み、前記基材シート、前記印刷層または前記トップコー
ト層の下側にはホルムアルデヒド捕捉剤を含む水性樹脂
材料からなるホルムアルデヒド捕捉層が配置されてい
る。また前記印刷層は、着色下地層と絵柄層とを含み、
前記着色下地層は前記基材シート上に配置され、前記絵
柄層は前記着色下地層上に配置されている。前記着色下
地層と前記絵柄層との間には前記ホルムアルデヒド捕捉
層が配置されている。
【０００８】また、本発明の化粧シートは、基材シート
と、該基材シート上の印刷層と、該印刷層上の透明また
は半透明のトップコート層とを含む。前記印刷層を構成
するインキにはホルムアルデヒド捕捉剤が混入されてい
る。また前記印刷層は、着色下地層と絵柄層とを含み、
前記着色下地層は前記基材シート上に配置され、前記絵
柄層は前記着色下地層上に配置されている。前記着色下
地層を構成するインキおよび前記絵柄層を構成するイン
キの一方または双方には、ホルムアルデヒド捕捉剤が混
入されている。
と、該基材シート上の印刷層と、該印刷層上の透明また
は半透明のトップコート層とを含む。前記印刷層を構成
するインキにはホルムアルデヒド捕捉剤が混入されてい
る。また前記印刷層は、着色下地層と絵柄層とを含み、
前記着色下地層は前記基材シート上に配置され、前記絵
柄層は前記着色下地層上に配置されている。前記着色下
地層を構成するインキおよび前記絵柄層を構成するイン
キの一方または双方には、ホルムアルデヒド捕捉剤が混
入されている。
【０００９】さらに、本発明の化粧シートは、基材シー
トと、該基材シート上の印刷層と、該印刷層上の透明ま
たは半透明のトップコート層とを含む。前記基材シート
にはホルムアルデヒド捕捉剤が含浸されている。
トと、該基材シート上の印刷層と、該印刷層上の透明ま
たは半透明のトップコート層とを含む。前記基材シート
にはホルムアルデヒド捕捉剤が含浸されている。
【００１０】さらに、本発明の化粧シートは、基材シー
トと、該基材シート上の印刷層と、該印刷層上の透明ま
たは半透明のトップコート層とを含み、前記基材シー
ト、前記印刷層または前記トップコート層の下側にはホ
ルムアルデヒド捕捉剤を含む水性樹脂材料からなるホル
ムアルデヒド捕捉層が配置されている。前記印刷層を構
成するインキには、ホルムアルデヒド捕捉剤が混入され
ている。前記基材シートには、ホルムアルデヒド捕捉剤
が含浸されている。
トと、該基材シート上の印刷層と、該印刷層上の透明ま
たは半透明のトップコート層とを含み、前記基材シー
ト、前記印刷層または前記トップコート層の下側にはホ
ルムアルデヒド捕捉剤を含む水性樹脂材料からなるホル
ムアルデヒド捕捉層が配置されている。前記印刷層を構
成するインキには、ホルムアルデヒド捕捉剤が混入され
ている。前記基材シートには、ホルムアルデヒド捕捉剤
が含浸されている。
【００１１】
【発明の作用、効果】本発明によれば、前記基材シー
ト、前記印刷層または前記トップコート層の下側に前記
ホルムアルデヒド捕捉層を配置したことから、前記基材
から発散するホルムアルデヒドが前記ホルムアルデヒド
捕捉層を通過する間にホルムアルデヒドを前記ホルムア
ルデヒド捕捉剤と反応させて安定化させることができ、
ホルムアルデヒドを前記ホルムアルデヒド捕捉層中に捕
捉することができる。
ト、前記印刷層または前記トップコート層の下側に前記
ホルムアルデヒド捕捉層を配置したことから、前記基材
から発散するホルムアルデヒドが前記ホルムアルデヒド
捕捉層を通過する間にホルムアルデヒドを前記ホルムア
ルデヒド捕捉剤と反応させて安定化させることができ、
ホルムアルデヒドを前記ホルムアルデヒド捕捉層中に捕
捉することができる。
【００１２】また、本発明によれば、前記印刷層を構成
するインキにホルムアルデヒド捕捉剤を混入させたこと
から、前記基材から発散するホルムアルデヒドが前記印
刷層を通過する間にホルムアルデヒドを前記ホルムアル
デヒド捕捉剤と反応させて安定化させることができ、ホ
ルムアルデヒドを前記印刷層中に捕捉することができ
る。
するインキにホルムアルデヒド捕捉剤を混入させたこと
から、前記基材から発散するホルムアルデヒドが前記印
刷層を通過する間にホルムアルデヒドを前記ホルムアル
デヒド捕捉剤と反応させて安定化させることができ、ホ
ルムアルデヒドを前記印刷層中に捕捉することができ
る。
【００１３】さらに、本発明によれば、前記基材シート
にホルムアルデヒド捕捉剤溶液を含浸させたことから、
前記基材から発散するホルムアルデヒドが前記基材シー
トを通過する間にホルムアルデヒドを前記ホルムアルデ
ヒド捕捉剤と反応させて安定化させることができ、ホル
ムアルデヒドを前記基材シート中に捕捉することができ
る。
にホルムアルデヒド捕捉剤溶液を含浸させたことから、
前記基材から発散するホルムアルデヒドが前記基材シー
トを通過する間にホルムアルデヒドを前記ホルムアルデ
ヒド捕捉剤と反応させて安定化させることができ、ホル
ムアルデヒドを前記基材シート中に捕捉することができ
る。
【００１４】さらに、本発明によれば、前記基材シー
ト、前記印刷層または前記トップコート層の下側に前記
ホルムアルデヒド捕捉層を配置し、前記印刷層を構成す
るインキにホルムアルデヒド捕捉剤を混入し、前記基材
シートにホルムアルデヒド捕捉剤溶液を含浸させたこと
から、複数の層において前記基材から発散するホルムア
ルデヒドを捕捉することができる。したがって、前記基
材から前記ホルムアルデヒド捕捉化粧シートを通過して
空気中へ発散するアルデヒドの量をさらに低減させるこ
とができる。
ト、前記印刷層または前記トップコート層の下側に前記
ホルムアルデヒド捕捉層を配置し、前記印刷層を構成す
るインキにホルムアルデヒド捕捉剤を混入し、前記基材
シートにホルムアルデヒド捕捉剤溶液を含浸させたこと
から、複数の層において前記基材から発散するホルムア
ルデヒドを捕捉することができる。したがって、前記基
材から前記ホルムアルデヒド捕捉化粧シートを通過して
空気中へ発散するアルデヒドの量をさらに低減させるこ
とができる。
【００１５】
【発明の実施の形態】図１を参照すると、本発明に係る
化粧シート１０は、基材シート１２と、該基材シート上
の印刷層１４と、該印刷層上のトップコート層１６とを
含み、基材シート１２、印刷層１４およびトップコート
層１６の各下側に、ホルムアルデヒド捕捉剤（以下「捕
捉剤」という。）を含む水性樹脂材料からなるホルムア
ルデヒド捕捉層（以下「捕捉層」という。）１８ａ，１
８ｂ，１８ｃが配置されている。
化粧シート１０は、基材シート１２と、該基材シート上
の印刷層１４と、該印刷層上のトップコート層１６とを
含み、基材シート１２、印刷層１４およびトップコート
層１６の各下側に、ホルムアルデヒド捕捉剤（以下「捕
捉剤」という。）を含む水性樹脂材料からなるホルムア
ルデヒド捕捉層（以下「捕捉層」という。）１８ａ，１
８ｂ，１８ｃが配置されている。
【００１６】基材シート１２は、２３〜５０ｇ／ｍ２の
薄葉紙を使用することができる。また、基材シート１２
は、薄葉紙に代えて、２３〜５０ｇ／ｍ２の紙間強化
紙、５０〜１２０ｇ／ｍ２のラテックス含浸紙、また
は、ポリエチレン、ポリプロピレンポリエステル、ポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ
カーボネート、ポリビニルアルコール、ナイロン、セロ
ファンまたはＥＶＡフッ素系樹脂を含む熱可塑性樹脂の
フィルムまたはシートを使用することができる。
薄葉紙を使用することができる。また、基材シート１２
は、薄葉紙に代えて、２３〜５０ｇ／ｍ２の紙間強化
紙、５０〜１２０ｇ／ｍ２のラテックス含浸紙、また
は、ポリエチレン、ポリプロピレンポリエステル、ポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ
カーボネート、ポリビニルアルコール、ナイロン、セロ
ファンまたはＥＶＡフッ素系樹脂を含む熱可塑性樹脂の
フィルムまたはシートを使用することができる。
【００１７】印刷層１４の印刷は、グラビア印刷により
行うことができる。また、印刷層１４は、例えば、無地
または木目の柄のような模様の層で構成することができ
る。
行うことができる。また、印刷層１４は、例えば、無地
または木目の柄のような模様の層で構成することができ
る。
【００１８】トップコート層１６は、グラビア印刷によ
り印刷するかまたはグラビアロール、ロールコーター、
ナイフコーター等により塗布する。トップコート層１６
の材料は、印刷層１４の模様が目視できるように透明ま
たは半透明の材料であって、基材および印刷層１６を保
護するのに十分な表面の物性が得られる材料が好まし
い。このため、トップコート層１６の材料として、ポリ
ウレタン系樹脂を使用する。また、これに代えて、例え
ば、ラジカル重合型樹脂またはエポキシ系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂等の熱硬化性樹脂を使用することができ
る。
り印刷するかまたはグラビアロール、ロールコーター、
ナイフコーター等により塗布する。トップコート層１６
の材料は、印刷層１４の模様が目視できるように透明ま
たは半透明の材料であって、基材および印刷層１６を保
護するのに十分な表面の物性が得られる材料が好まし
い。このため、トップコート層１６の材料として、ポリ
ウレタン系樹脂を使用する。また、これに代えて、例え
ば、ラジカル重合型樹脂またはエポキシ系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂等の熱硬化性樹脂を使用することができ
る。
【００１９】捕捉層１８ａ，１８ｂ，１８ｃは、それぞ
れ、グラビアロール、ロールコーター、ナイフコーター
等により塗布する。また、捕捉層１８ａ，１８ｂ，１８
ｃは、それぞれ、捕捉剤と液状の水性樹脂材料との混合
物からなる。捕捉剤と水性樹脂材料とはデゾルバーで撹
拌混合される。捕捉剤は、ホルムアルデヒドと反応して
該ホルムアルデヒドを安定化させる化合物、例えば、尿
素系、エチレン尿素系、アミン系、アマイド系、酸イミ
ド系の水溶性化合物を用いることができる。また、水性
樹脂材料は、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂、ア
クリル系樹脂等を用いる。これにより、接着剤から遊離
したホルムアルデヒドを該ホルムアルデヒドが空気中へ
発散する前に捕捉層において捕捉することができる。
れ、グラビアロール、ロールコーター、ナイフコーター
等により塗布する。また、捕捉層１８ａ，１８ｂ，１８
ｃは、それぞれ、捕捉剤と液状の水性樹脂材料との混合
物からなる。捕捉剤と水性樹脂材料とはデゾルバーで撹
拌混合される。捕捉剤は、ホルムアルデヒドと反応して
該ホルムアルデヒドを安定化させる化合物、例えば、尿
素系、エチレン尿素系、アミン系、アマイド系、酸イミ
ド系の水溶性化合物を用いることができる。また、水性
樹脂材料は、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂、ア
クリル系樹脂等を用いる。これにより、接着剤から遊離
したホルムアルデヒドを該ホルムアルデヒドが空気中へ
発散する前に捕捉層において捕捉することができる。
【００２０】化粧シート１０は、基材シート１２の上面
に捕捉層１８ｂを設け、捕捉層１８ｂ上に印刷層１４を
設け、印刷層１４上に捕捉層１８ｃを設け、捕捉層１８
ｃ上にトップコート層１６を設け、基材シート１２の下
面に捕捉層１８ａを設けることにより造られる。捕捉層
１８ａは、基材シート１２の上面に捕捉層１８ｂを設け
る前に基材シート１２の下面に設けることができる。ま
た、捕捉層１８ａは、基材シート１２上に捕捉層１８
ｂ，１８ｃ、印刷層１４またはトップコート層１６を設
ける前に基材シート１２の下面に設けることができる。
に捕捉層１８ｂを設け、捕捉層１８ｂ上に印刷層１４を
設け、印刷層１４上に捕捉層１８ｃを設け、捕捉層１８
ｃ上にトップコート層１６を設け、基材シート１２の下
面に捕捉層１８ａを設けることにより造られる。捕捉層
１８ａは、基材シート１２の上面に捕捉層１８ｂを設け
る前に基材シート１２の下面に設けることができる。ま
た、捕捉層１８ａは、基材シート１２上に捕捉層１８
ｂ，１８ｃ、印刷層１４またはトップコート層１６を設
ける前に基材シート１２の下面に設けることができる。
【００２１】図１に示した印刷層１４は、図２に示すよ
うに、着色下地層２２と該着色下地層上の絵柄層２４と
から構成することができる。着色下地層２２はベタ刷り
層であり、絵柄層２４の絵柄の下地になる。着色下地層
２２と絵柄層２４との間には、捕捉層１８ｄが配置され
ている。
うに、着色下地層２２と該着色下地層上の絵柄層２４と
から構成することができる。着色下地層２２はベタ刷り
層であり、絵柄層２４の絵柄の下地になる。着色下地層
２２と絵柄層２４との間には、捕捉層１８ｄが配置され
ている。
【００２２】また、化粧シート１０は、捕捉層１８ａ，
１８ｂ，１８ｃ，１８ｄを配置することに代えて、捕捉
剤を印刷層１４を構成するインキに混入して、印刷層１
４を捕捉層として作用させることができる。このとき、
捕捉剤は水溶性であるので、印刷層１４を構成するイン
キは水性インキを用いる。
１８ｂ，１８ｃ，１８ｄを配置することに代えて、捕捉
剤を印刷層１４を構成するインキに混入して、印刷層１
４を捕捉層として作用させることができる。このとき、
捕捉剤は水溶性であるので、印刷層１４を構成するイン
キは水性インキを用いる。
【００２３】さらに、化粧シート１０は、捕捉層１８
ａ，１８ｂ，１８ｃ，１８ｄを配置することに代えて、
捕捉剤の水溶液を含浸させた基材シート１２を使用する
ことにより、基材シート１２を捕捉層として作用させる
ことができる。
ａ，１８ｂ，１８ｃ，１８ｄを配置することに代えて、
捕捉剤の水溶液を含浸させた基材シート１２を使用する
ことにより、基材シート１２を捕捉層として作用させる
ことができる。
【００２４】化粧シート１０は、捕捉層１８ａ，１８
ｂ，１８ｃ，１８ｄを配置することに加えて、捕捉剤が
混入されたインキで構成された印刷層１４を配置し、ま
た捕捉剤の水溶液を含浸させた基材シート１２を使用す
ることができる。化粧シート１０において、捕捉層１８
ａ，１８ｂ，１８ｃ，１８ｄは、少なくとも１つ配置す
ればよい。
ｂ，１８ｃ，１８ｄを配置することに加えて、捕捉剤が
混入されたインキで構成された印刷層１４を配置し、ま
た捕捉剤の水溶液を含浸させた基材シート１２を使用す
ることができる。化粧シート１０において、捕捉層１８
ａ，１８ｂ，１８ｃ，１８ｄは、少なくとも１つ配置す
ればよい。
【図１】本発明に係る化粧シートを示す部分断面図。
【図２】印刷層が着色下地層と絵柄層とを含む、本発明
に係る化粧シートを示す部分断面図。
に係る化粧シートを示す部分断面図。
１０ 化粧シート １２ 基材シート １４ 印刷層 １６ トップコート層 １８ 捕捉層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｅ０４Ｂ 1/92 Ｅ０４Ｂ 1/92 Ｅ０４Ｆ 13/00 Ｅ０４Ｆ 13/00 Ｂ 13/18 13/18 Ａ
Claims (15)
- 【請求項１】 基材シートと、該基材シート上の印刷層
と、該印刷層上の透明または半透明のトップコート層と
を含む化粧シートにおいて、ホルムアルデヒド捕捉剤を
含む水性樹脂材料からなるホルムアルデヒド捕捉層が前
記基材シート、前記印刷層または前記トップコート層の
各下側に配置されていることを特徴とする、ホルムアル
デヒドを捕捉する化粧シート。 - 【請求項２】 前記基材シートは、薄葉紙からなる、請
求項１に記載のホルムアルデヒドを捕捉する化粧シー
ト。 - 【請求項３】 前記印刷層は、前記基材シート上の着色
下地層と該着色下地層上の絵柄層とを含み、前記ホルム
アルデヒド捕捉層は、前記基材シートと前記着色下地層
との間、前記着色下地層と前記絵柄層との間または前記
絵柄層と前記トップコート層との間に配置されている、
請求項１に記載のホルムアルデヒドを捕捉する化粧シー
ト。 - 【請求項４】 前記トップコート層は、油性樹脂材料か
らなる、請求項１に記載のホルムアルデヒドを捕捉する
化粧シート。 - 【請求項５】 前記油性樹脂材料は、ポリウレタン樹脂
である、請求項４に記載のホルムアルデヒドを捕捉する
化粧シート。 - 【請求項６】 前記水性樹脂材料は、ポリビニルアルコ
ールまたはアクリル樹脂である、請求項１に記載のホル
ムアルデヒドを捕捉する化粧シート。 - 【請求項７】 前記ホルムアルデヒド捕捉剤は、ホルム
アルデヒドと反応してホルムアルデヒドを安定化させる
尿素系、エチレン尿素系、アミン系、アマイド系または
酸イミド系化合物である、請求項１に記載のホルムアル
デヒドを捕捉する化粧シート。 - 【請求項８】 基材シートと、該基材シート上の印刷層
と、該印刷層上の透明または半透明のトップコート層と
を含む化粧シートにおいて、ホルムアルデヒド捕捉剤が
前記印刷層を構成するインキに混入されている、ホルム
アルデヒドを捕捉する化粧シート。 - 【請求項９】 前記印刷層は、前記基材シート上の着色
下地層と該着色下地層上の絵柄層とを含み、前記ホルム
アルデヒド捕捉剤は、前記着色下地層を構成するインキ
および前記絵柄層を構成するインキの一方または双方に
混入されている、請求項８に記載のホルムアルデヒドを
捕捉する化粧シート。 - 【請求項１０】 基材シートと、該基材シート上の印刷
層と、該印刷層上の透明または半透明のトップコート層
とを含む化粧シートにおいて、ホルムアルデヒド捕捉剤
溶液が前記基材シートに含浸されている、ホルムアルデ
ヒドを捕捉する化粧シート。 - 【請求項１１】 基材シートと、該基材シート上の印刷
層と、該印刷層上の透明または半透明のトップコート層
とを含む化粧シートにおいて、ホルムアルデヒド捕捉剤
を含む水性樹脂材料からなるホルムアルデヒド捕捉層が
前記基材シート、前記印刷層または前記トップコート層
の各下側に配置され、前記印刷層を構成するインキにホ
ルムアルデヒド捕捉剤が混入され、また、前記基材シー
トにホルムアルデヒド捕捉剤溶液が含浸されている、ホ
ルムアルデヒドを捕捉する化粧シート。 - 【請求項１２】 基材シートの上面にホルムアルデヒド
捕捉剤を含む水性樹脂材料を塗布して第１のホルムアル
デヒド捕捉層を設け、該第１のホルムアルデヒド捕捉層
上に印刷をして印刷層を設け、該印刷層上にホルムアル
デヒド捕捉剤を含む水性樹脂材料を塗布して第２のホル
ムアルデヒド捕捉層を設け、該第２のホルムアルデヒド
捕捉層上に透明または半透明の樹脂材料を印刷または塗
布してトップコート層を設け、前記基材シートの下面に
ホルムアルデヒド捕捉剤を含む水性樹脂材料を塗布して
第３のホルムアルデヒド捕捉層を設けることを含む、ホ
ルムアルデヒドを捕捉する化粧シートの製造方法。 - 【請求項１３】 基材シートの面にホルムアルデヒド捕
捉剤が混入されているインキで印刷をして印刷層を設
け、該印刷層上に透明または半透明の樹脂材料を印刷ま
たは塗布してトップコート層を設けることを含む、ホル
ムアルデヒドを捕捉する化粧シートの製造方法。 - 【請求項１４】 ホルムアルデヒド捕捉剤溶液を含浸さ
せた基材シートの面に印刷をして印刷層を設け、該印刷
層上に透明または半透明の樹脂材料を印刷または塗布し
てトップコート層を設けることを含む、ホルムアルデヒ
ドを捕捉する化粧シートの製造方法。 - 【請求項１５】 ホルムアルデヒド捕捉剤溶液を含浸さ
せた基材シートの上面にホルムアルデヒド捕捉剤を含む
水性樹脂材料を塗布して第１のホルムアルデヒド捕捉層
を設け、該第１のホルムアルデヒド捕捉層上にホルムア
ルデヒド捕捉剤が混入されたインキで印刷をして印刷層
を設け、該印刷層上にホルムアルデヒド捕捉剤を含む水
性樹脂材料を塗布して第２のホルムアルデヒド捕捉層を
設け、該第２のホルムアルデヒド捕捉層上に透明または
半透明の樹脂材料を印刷または塗布してトップコート層
を設け、前記基材シートの下面にホルムアルデヒド捕捉
剤を含む水性樹脂材料を塗布して第３のホルムアルデヒ
ド捕捉層を設けることを含む、ホルムアルデヒドを捕捉
する化粧シートの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9213867A JPH1142741A (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | ホルムアルデヒドを捕捉する化粧シートおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9213867A JPH1142741A (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | ホルムアルデヒドを捕捉する化粧シートおよびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1142741A true JPH1142741A (ja) | 1999-02-16 |
Family
ID=16646342
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9213867A Pending JPH1142741A (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | ホルムアルデヒドを捕捉する化粧シートおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1142741A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2008005729A3 (en) * | 2006-06-30 | 2008-10-02 | Georgia Pacific Chemicals Llc | Reducing formaldehyde emissions from fiberglass insulation |
| WO2008005635A3 (en) * | 2006-06-30 | 2008-10-09 | Georgia Pacific Chemicals Llc | Reducing formaldehyde emissions from fiberglass insulation |
| JP2019155902A (ja) * | 2017-08-31 | 2019-09-19 | トッパン・フォームズ株式会社 | 積層体及びその製造方法 |
| JP2021021322A (ja) * | 2015-05-19 | 2021-02-18 | ソニー株式会社 | 複合基材及びその製造方法、複合建材パネルの製造方法、並びに、塗布装置 |
| CN117367921A (zh) * | 2023-12-08 | 2024-01-09 | 淄博市检验检测计量研究总院 | 质子膜气体透过率测量装置及测量方法 |
-
1997
- 1997-07-25 JP JP9213867A patent/JPH1142741A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2008005729A3 (en) * | 2006-06-30 | 2008-10-02 | Georgia Pacific Chemicals Llc | Reducing formaldehyde emissions from fiberglass insulation |
| WO2008005635A3 (en) * | 2006-06-30 | 2008-10-09 | Georgia Pacific Chemicals Llc | Reducing formaldehyde emissions from fiberglass insulation |
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| JP2019155902A (ja) * | 2017-08-31 | 2019-09-19 | トッパン・フォームズ株式会社 | 積層体及びその製造方法 |
| CN117367921A (zh) * | 2023-12-08 | 2024-01-09 | 淄博市检验检测计量研究总院 | 质子膜气体透过率测量装置及测量方法 |
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