JPH10232940A - コーナ検出装置及びコーナ検出方法 - Google Patents

コーナ検出装置及びコーナ検出方法

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JPH10232940A
JPH10232940A JP9036107A JP3610797A JPH10232940A JP H10232940 A JPH10232940 A JP H10232940A JP 9036107 A JP9036107 A JP 9036107A JP 3610797 A JP3610797 A JP 3610797A JP H10232940 A JPH10232940 A JP H10232940A
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points
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signal
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JP9036107A
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English (en)
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Masafumi Kurashige
雅文 倉重
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Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明はコーナ検出装置に関し、簡易な構成
で、入力信号から所定領域の各コーナ位置を検出し得る
ようにする。 【解決手段】入力信号( keyT)を記憶する記憶手段
(9B)と、記憶手段に記憶された入力信号を検索範囲
の上限及び下限から順に水平方向に読み出すと共に検索
範囲の左端及び右端から順に垂直方向に読み出すことに
より信号レベルが最初に基準信号レベル以上となる点を
検出し、かつ記憶手段に記憶された入力信号を検索範囲
の各角から所定の角度で順に斜め方向に読み出すことに
より信号レベルが最初に基準信号レベル以上となる点を
検出し、当該検出された点の中から位置が異なる4点を
検出することによりコーナ位置を検出するコーナ検出手
段(9C)とを設けるようにした。これにより簡易な構
成及び短時間で検出対象の領域の各コーナ位置を検出す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。
【0002】発明の属する技術分野 従来の技術 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段 発明の実施の形態 (1)全体構成(図1〜図8) (2)画像変換器の構成(図9) (3)3次元変換アドレス発生器の変換アドレス発生方
法 (3−1)座標系の定義(図10) (3−2)3次元画像変換の基本アルゴリズム(図1
1) (3−3)変換行列T33の算出方法 (3−4)変換アドレスの発生方法 (4)コーナ検出器の構成(図12〜図25) (5)実施例の動作及び効果(図26及び図27) (6)他の実施例(図28〜図33) 発明の効果
【0003】
【発明の属する技術分野】本発明はコーナ検出装置及び
コーナ検出方法に関し、例えばニユーススタジオにおい
て、ニユースを読み上げるニユースキヤスタを撮像して
そのビデオ信号を発生し、そのビデオ信号に対して他の
ビデオ信号を挿入することにより、ニユースキヤスタの
背景の所定枠内に当該他のビデオ信号の映像を挿入する
ようになされたビデオ信号処理装置に適用して好適なも
のである。
【0004】
【従来の技術】従来、ニユース番組制作においては、ニ
ユースキヤスタが読み上げるニユース内容に応じたビデ
オイメージを、ニユースキヤスタの背景の所定枠内に挿
入することにより、ニユース内容に合つた映像を視聴者
に提供することが行われている。これにより視聴者は、
ニユースキヤスタが読み上げるニユース原稿と、ニユー
スキヤスタの背景に示されるビデオイメージとによつ
て、そのニユースの内容を一段と詳細に理解することが
できるようになる。
【0005】このようなビデオ信号の挿入処理は、従
来、次に説明するような方法によつて行われていた。ま
ず始めにニユースキヤスタの背景の所定枠内に挿入すべ
きビデオイメージ(以下、これをソースビデオイメージ
と呼ぶ)を示すソースビデオ信号を生成(又はVTR等
から再生)し、これをビデオイフエクタを介してミキサ
の一方の入力端子に入力する。またこれと並行してスタ
ジオのニユースキヤスタを撮像することによりスタジオ
ビデオ信号を得、これをミキサの他方の入力端子に入力
する。このミキサは、一方及び他方の入力端子にそれぞ
れ入力されたソースビデオ信号とスタジオビデオ信号と
をミツクスし、その結果得られる合成ビデオ信号をモニ
タに供給する。
【0006】オペレータは、このモニタに表示される合
成映像を見ながら、ソースビデオイメージの外形がニユ
ースキヤスタの背景の所定枠に一致するように、ソース
ビデオイメージを拡大、縮小、移動及び回転させるため
のパラメータをトラツクボール等の入力装置を介してビ
デオイフエクタに供給する。ビデオイフエクタは、供給
されたパラメータに基づいてソースビデオイメージに対
して拡大、縮小、移動及び回転の処理を施し、それらの
処理が施されたソースビデオ信号と、それらの処理が施
された後のソースビデオイメージの形状を示すキー信号
とをミキサに供給する。ミキサは、スタジオビデオ信号
のうちこのキー信号に基づいて示される位置にソースビ
デオ信号を挿入する。その結果得られる合成ビデオ信号
は、上述したようにモニタに供給され、表示される。オ
ペレータは、この表示される合成映像を見ながら、ソー
スビデオイメージの外形がニユースキヤスタの背景の所
定枠に一致するまで、拡大、縮小、移動及び回転のパラ
メータを繰り返しビデオイフエクタに供給する。このよ
うな処理を順次繰り返して行くことにより、従来の場合
には、ニユースキヤスタの背景の所定枠内にソースビデ
オイメージを挿入していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところでかかる従来の
挿入処理では、オペレータはソースビデオイメージの形
状がニユースキヤスタの背景の所定枠に一致するまで、
ソースビデオイメージの拡大、縮小、移動及び回転とい
つた変換処理に必要なパラメータをトラツクボール等の
入力装置を用いてマニユアル操作で入力しなければなら
ず、このためソースビデオイメージの形状をニユースキ
ヤスタの背景の所定枠に正確に一致させる迄に比較的時
間がかかると共に、その間、パラメータの入力操作をし
なければならないので操作が煩雑になるといつた問題が
ある。
【0008】これを解決する方法として、例えば米国特
許「USP 4,951,040 及びUSP 5,107,252 」に開示されて
いるような方法がある。この方法においては、オペレー
タはタツチタブレツトやスタイラス等の入力手段を用い
て、ソースビデオイメージの変換後の形を示す少なくと
も4点のコーナ位置を入力する。そして画像変換手段と
しては、入力された4点のコーナ位置を示すアドレス信
号に基づいて、指定された4点のコーナにソースビデオ
イメージのコーナが一致するように、当該ソースビデオ
イメージを変換する。これによりこの方法においては、
先に述べた方法に比して比較的短い時間でソースビデオ
イメージを所定枠内に挿入することができると共に、オ
ペレータの操作を軽減することができる。
【0009】しかしながらこの方法においても、ニユー
スキヤスタの背景の所定枠内にソースビデオイメージを
挿入する場合には、ソースビデオイメージの各コーナが
ニユースキヤスタの背景の所定枠の各コーナに一致する
ように、オペレータがタツチタブレツトやスタイラス等
の入力手段をマニユアル操作してコーナ位置を入力しな
ければならず、オペレータの操作を簡易にするという点
においては未だ不十分なところがある。
【0010】ところでスタジオビデオ信号からニユース
キヤスタの背景にある所定枠の4つのコーナの位置を自
動的に検出し得れば、そのコーナ位置を基準にして画像
変換のパラメータを決め、ニユースキヤスタの背景の所
定枠にソースビデオイメージを自動的に挿入し得るビデ
オ信号処理装置を実現し得ると思われる。このようなビ
デオ信号処理装置であれば、従来に比してオペレータの
操作を一段と軽減し得るので、使い勝手が向上すると思
われる。
【0011】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、簡易な構成で、入力信号から所定領域の各コーナ位
置を検出し得るコーナ検出装置及びその方法を提案しよ
うとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、入力信号の検索範囲の中から信号
レベルが基準信号レベル以上である4角形状の領域の各
コーナ位置を検出するコーナ検出装置において、入力信
号を記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された入力信
号を検索範囲の上限及び下限から順に水平方向に読み出
すと共に検索範囲の左端及び右端から順に垂直方向に読
み出すことにより信号レベルが最初に基準信号レベル以
上となる点を検出し、かつ記憶手段に記憶された入力信
号を検索範囲の各角から所定の角度で順に斜め方向に読
み出すことにより信号レベルが最初に基準信号レベル以
上となる点を検出し、当該検出された点の中から位置が
異なる4点を検出することによりコーナ位置を検出する
コーナ検出手段とを設けるようにした。
【0013】このようにして水平方向及び垂直方向に入
力信号を読み出すことによつて基準信号レベル以上とな
る点を検出すると共に、所定の角度で斜め方向に入力信
号を読み出すことによつて基準信号レベル以上となる点
を検出し、当該検出された点の中から位置が異なる4点
を検出することによりコーナ位置を検出するようにした
ことにより、簡易な構成及び短時間で検出対象の領域の
各コーナ位置を検出することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実
施例を詳述する。
【0015】(1)全体構成 図1において、1は全体として本発明を適用したビデオ
信号処理装置を示し、ビデオカメラ2によつてスタジオ
3を撮像することによりスタジオビデオ信号を生成する
ようになされている。この場合、ニユースキヤスタ4
は、スタジオ3内に置かれたテーブル5に近接した位置
でニユースの原稿を読むようにセツテイングされてい
る。またニユースキヤスタ4の斜め後方位置Sには、色
相が青色である4角形ABCDの青色板6が奥行き方向
に斜めに配置されている。この青色板6はソースビデオ
イメージの挿入位置を示すために配置されており、後述
するような映像合成によつてこの青色板6のところにソ
ースビデオイメージが挿入される。因みに、ソースビデ
オイメージを挿入しない場合には、青色板6は、モータ
等の昇降機構によつて、ビデオカメラ2の撮像範囲内に
入らない位置Tに移動させられる。なお、ニユースキヤ
スタ4及び青色板6の後方には、スタジオ3の壁がある
が、この壁は青色板6が容易に識別し得るように青色以
外の色相に選定されている。
【0016】このようにセツテイングされたスタジオ3
は、撮像素子としてCCDを有するデイジタル方式のビ
デオカメラ2によつて撮像される。その際、ビデオカメ
ラ2は、ニユースキヤスタ4を画面の中心とし、青色板
6やテーブル5が画面内に収まるようにスタジオ3を撮
像する。このビデオカメラ2によつて出力されるデイジ
タルの映像信号は、スタジオビデオ信号VBKとして、ク
ロマキー装置7に供給されると共に、ミキサ8の一方の
入力端子に供給される。
【0017】クロマキー装置7は、供給されたスタジオ
ビデオ信号VBKから色相が青色である映像信号を検出
し、その検出結果をターゲツトキー信号 keyTとして出
力する。このターゲツトキー信号 keyTは10ビツトのデ
イジタル信号であり、このデイジタル信号で示されたタ
ーゲツトキー信号 keyTの信号レベルはスタジオビデオ
信号VBKの色相に応じたレベルとなつている。すなわち
色相が青色からなるビデオ信号の領域においてはターゲ
ツトキー信号 keyTの信号レベルは高くなり、その他の
色相からなるビデオ信号の領域においてはターゲツトキ
ー信号 keyTの信号レベルは低くなる。従つて信号レベ
ルが「高」となる領域の形状は、青色板6の形状と一致
し、図2(A)に示すように、青色板6と同じ形状の4
角形ABCDとなる。また信号レベルが「高」となる領
域はスタジオビデオ信号VBK内の青色板6の位置と一致
している。なお、参考までに、図2(B)にスタジオビ
デオ信号を示す。このように青色板6の形状及び位置を
示すターゲツトキー信号 keyTは、続くコーナ検出器9
に供給される。
【0018】コーナ検出器9は、入力装置10に設けら
れた基準レベル用のボリユームを使用してオペレータが
入力した基準信号レベルSLEV を当該入力装置10から
受け、当該基準信号レベルSLEV と、クロマキー装置7
から供給されたターゲツトキー信号 keyTの信号レベル
とを比較する。そしてコーナ検出器9は、ターゲツトキ
ー信号 keyTの信号レベルが基準信号レベルSLEV 以上
となる領域を検出して青色板6の領域を検出し、その領
域の4つのコーナの表示座標系における位置を検出して
その4つのコーナの位置を示すアドレス信号S1を発生
する。このアドレス信号S1は、続く3次元変換アドレ
ス発生器11に供給される。なお、ここで言う表示座標
系とは、モニタスクリーンの水平方向をx軸、垂直方向
をy軸、モニタスクリーンに対する鉛直方向をz軸とし
た座標系である。
【0019】一方、ニユースキヤスタ4の背景の所定枠
内に挿入されるソースビデオ信号は、このビデオ信号処
理装置1の場合、次に説明するように2通りの方法によ
つて生成される。第1の方法は、予め磁気テープに記録
されているビデオ信号をビデオテープレコーダ(VT
R)12によつて再生することによりソースビデオ信号
を生成する方法である。第2の方法は、撮像素子として
CCDを有するビデオカメラ13を使用して被写体14
を撮像することによりソースビデオ信号を生成する方法
である。なお、ここではビデオテープレコーダ12及び
ビデオカメラ13は共にデイジタル方式のものであると
する。
【0020】ビデオテープレコーダ12及びビデオカメ
ラ13の出力端子は切換スイツチ15の入力端子の一方
及び他方に接続されている。これによりオペレータが切
換スイツチ15を切り換えれば、2つの方法で生成され
るソースビデオ信号のうち所望のビデオ信号を選択的に
選べるようになつている。切換スイツチ15によつて選
択されたデイジタルのビデオ信号はソースビデオ信号V
inとして画像変換器16に供給される。
【0021】なお、ソースビデオ信号Vinは、上述のい
ずれの方法によつて生成された場合でも、図1に示され
るように、有効映像領域EFGHを有する一般的なカラ
ー映像方式(例えばNTSC方式)の映像信号である。
【0022】ここでこのビデオ信号処理装置1では、こ
のように生成されたソースビデオ信号Vinの有効映像領
域EFGHのうち所望の映像領域を指定してそれをニユ
ースキヤスタ4の背景にある所定枠(ABCD)内に挿
入し得るようになされている。この映像領域の指定につ
いて、以下に具体的に説明する。但し、以降の説明で
は、オペレータが選択指定した映像領域を選択映像領域
IJKLと呼ぶことにする。
【0023】まずソースビデオ信号Vinは、上述したよ
うに画像変換器16に供給される。またこのソースビデ
オ信号Vinはこの他にもモニタ17に供給される。モニ
タ17はこのソースビデオ信号Vinを表示するものであ
り、モニタ画面上にソースビデオ信号Vinの有効映像領
域EFGHを表示する。
【0024】このモニタ17に対してはコントローラ1
8からの表示制御信号が供給されており、この表示制御
信号に基づいて、モニタ17の画面上には選択映像領域
IJKLを視覚的に識別し得るように当該選択映像領域
IJKLの外郭を示す識別線17Aが表示される。この
識別線17Aは、オペレータが入力装置10に備えられ
ている範囲指定ボリユームやキーボードを使用して範囲
指定情報を入力すると、その大きさが変化する。すなわ
ちオペレータが入力装置10の範囲指定ボリユームやキ
ーボードを使用して範囲指定情報を入力すると、コント
ローラ18はその範囲指定情報に応じた表示制御信号を
生成し、当該表示制御信号をモニタ17に供給すること
によつて識別線17Aの大きさを制御する。これにより
モニタ17の画面上には、オペレータが指定した大きさ
の識別線17Aが表示される。従つてオペレータは、モ
ニタ17に表示される画面を見ながら、ソースビデオイ
メージとして挿入したい領域が識別線17Aによつて囲
まれるように、入力装置10の範囲指定ボリユームやキ
ーボードを操作すれば良い。
【0025】ここでこの範囲指定について、さらに具体
的に説明する。上述したように、オペレータはモニタ1
7に表示されるソースビデオイメージを見ながら入力装
置10の範囲指定ボリユームやキーボードを操作し、有
効映像領域EFGHのうちのどの範囲を選択映像領域I
JKLとするかといつた範囲指定情報を入力する。その
際、オペレータはソースビデオ信号Vinの有効映像領域
EFGHの中心を基準とし、水平方向及び垂直方向の範
囲指定情報を入力する。例えば水平方向の範囲指定情報
として有効映像領域EFGHの中心からプラス80パーセ
ント及びマイナス80パーセントを、垂直方向の範囲指定
情報として有効映像領域EFGHの中心からプラス80パ
ーセント及びマイナス80パーセントをオペレータが入力
すると、図3(A)に示すような位置に識別線17Aが
表示される。すなわち有効映像領域EFGHの中心から
水平方向にプラス80パーセント及びマイナス80パーセン
トずれた位置に識別線17Aの縦線が表示され、有効映
像領域EFGHの中心から垂直方向にプラス80パーセン
ト及びマイナス80パーセントずれた位置に識別線17A
の横線が表示される。この場合、このように表示される
識別線17Aによつて囲まれる映像領域が選択映像領域
IJKLとして指定されたことになる。
【0026】また例えば水平方向の範囲指定情報として
有効映像領域EFGHの中心からプラス50パーセント及
びマイナス50パーセントを、垂直方向の範囲指定情報と
してプラス80パーセント及びマイナス20パーセントをオ
ペレータが入力すると、図3(B)に示すような位置に
識別線17Aが表示される。すなわち有効映像領域EF
GHの中心から水平方向にプラス50パーセント及びマイ
ナス50パーセントずれた位置に識別線17Aの縦線が表
示され、有効映像領域EFGHの中心から垂直方向にプ
ラス80パーセント及びマイナス20パーセントずれた位置
に識別線17Aの横線が表示される。この場合にも、こ
のように表示される識別線17Aによつて囲まれる映像
領域が選択映像領域IJKLとして指定されたことにな
る。
【0027】なお、水平方向の範囲指定情報として有効
映像領域EFGHの中心からプラス100 パーセント及び
マイナス100 パーセントを、垂直方向の範囲指定情報と
して有効映像領域EFGHの中心からプラス100 パーセ
ント及びマイナス100 パーセントを入力すると、図3か
ら明らかなように、識別線17Aは有効映像領域EFG
Hの外郭上に位置することになり、選択映像領域IJK
Lとしては有効映像領域EFGHそのものが指示される
ことになる。因みに、識別線17Aのデフオルト値とし
ては、水平及び垂直方向が共にプラス100 パーセント及
びマイナス100パーセントに設定されているので、オペ
レータが入力装置10の範囲指定ボリユームやキーボー
ドを操作しなければ、選択映像領域IJKLとしては有
効映像領域EFGHが指示される。
【0028】ここで再び図1に戻つて説明を続ける。オ
ペレータによる選択映像領域IJKLの指定が終了する
と、コントローラ18は、入力装置10からの範囲指定
情報に基づいて、指定された選択映像領域IJKLの4
つのコーナの位置を検出し、その4つのコーナの表示座
標系における位置を示すアドレス信号S2を発生する。
なお、上述したようにオペレータが範囲指定を行わなけ
れば、デフオルト値である有効映像映像領域EFGHの
4つのコーナの位置を示すアドレス信号S2を発生す
る。このアドレス信号S2は3次元変換アドレス発生器
11とセルフキー発生器19にそれぞれ供給される。因
みに、この説明から分かるように、コントローラ18
は、スタジオビデオ信号VBKに挿入する映像領域の各コ
ーナ位置を後述する3次元変換アドレス発生器11に対
して指定するソースコーナ指定回路を構成している。
【0029】3次元変換アドレス発生器11には、上述
したようにコーナ検出器9から供給された青色板6を示
す4角形ABCDの4つのコーナの位置を示すアドレス
信号S1と、コントローラ18から供給された選択映像
領域IJKLの4つのコーナの位置を示すアドレス信号
S2とが供給されている。また3次元変換アドレス発生
器11には、この他にも、スクリーンアドレス発生器2
2によつて生成されたスクリーンアドレス信号S3が供
給されている。このスクリーンアドレス信号S3は、後
述するモニタ21のモニタスクリーン上のアドレスを示
す信号である。スクリーンアドレス発生器22は内部に
画素周波数に対応した基準クロツク発生器を有してお
り、当該基準クロツク発生器で発生した基準クロツクに
基づいてモニタ21のラスタスキヤン順のスクリーンア
ドレスを発生し、これをスクリーンアドレス信号S3と
して出力している。
【0030】3次元アドレス発生器11は、コーナ検出
器9から供給された青色板6を示す4角形ABCDの4
つのコーナの位置を示すアドレス信号S1と、コントロ
ーラ18から供給された選択映像領域IJKLの4つの
コーナの位置を示すアドレス信号S2とに基づいて、選
択映像領域IJKLを4角形ABCDと同じ形状に変換
するための変換アドレスを演算によつて算出する。
【0031】具体的には、3次元アドレス発生器11
は、自然なパースペクテイブ変換処理(いわゆる遠近処
理)を施した選択映像領域IJKLが4角形ABCDに
挿入されるようにするための変換行列を、4角形ABC
Dの4つのコーナの位置を示すアドレス信号S1と選択
映像領域IJKLの4つのコーナの位置を示すアドレス
信号S2とに基づいて算出する。次に3次元アドレス発
生器11は、その変換行列の逆行列を算出し、当該逆行
列をスクリーンアドレス信号S3によつて得たスクリー
ンアドレスに順次乗算して行くことにより変換アドレス
を算出する。この変換アドレスは変換アドレス信号S4
として画像変換器16に供給される。
【0032】画像変換器16はフイールドメモリからな
り、入力されるソースビデオ信号Vinを順次フイールド
メモリに書き込んで行く。また画像変換器16は、3次
元変換アドレス発生器11から供給された変換アドレス
信号S4によつて指示されるフイルードメモリ内の位置
からソースビデオ信号Vinを読み出すことにより、ソー
スビデオイメージとしての選択映像領域IJKLが青色
板6と同じ形状の4角形ABCDに変換されたソースビ
デオ信号Vout を生成する。なお、変換アドレスは、ラ
スタスキヤン順に生成されたスクリーンアドレスに基づ
いて生成されているので、フイールドメモリ内に存在し
ない位置を示すことがある。その場合には、画像変換器
11はソースビデオ信号Vinの読み出し動作を行わな
い。
【0033】かくしてこのようにして生成されたソース
ビデオ信号VOUT は、図4に示すように、ソースビデオ
イメージである選択映像領域IJKLが青色板6を示す
4角形ABCDと同じ形状に変換されていると共に、そ
の4角形ABCDの位置に座標変換されたビデオ信号で
ある。なお、この図4から明らかなように、選択映像領
域EFGHと4角形ABCDとの対応関係は、選択映像
領域のコーナE、F、G、Hがそれぞれ4角形のコーナ
A、B、C、Dに対応するようになされている。
【0034】このようにして生成されたソースビデオ信
号Vout は続くミキサ8の他方の入力端子に供給され
る。
【0035】セルフキー発生器19は、コントローラ1
8から供給された選択映像領域IJKLの4つのコーナ
の位置を示すアドレス信号S2に基づいて、図5に示す
ように、信号レベルが「1」となる領域が選択映像領域
IJKLと同じ形状になるセルフキー信号S5を発生
し、これをキー信号用の変換器20に出力する。なお、
この図5から明らかなように、セルフキー信号S5が示
す領域全体の大きさは有効映像領域EFGHに対応して
いる。
【0036】キー信号用の変換器20は、基本的に画像
変換器16と同じ構成を有しており、入力されるセルフ
キー信号S5を順次フイールドメモリに書き込んで行
く。またキー信号用の変換器20は、3次元変換アドレ
ス発生器11から供給された変換アドレス信号S4によ
つて指示されるフイールドメモリ内の位置からセルフキ
ー信号S5を読み出すことにより、信号レベルが「1」
となる領域が青色板6と同じ形状の4角形ABCDに変
換されたセルフキー信号Kout を生成する。なお、この
変換器11の場合にも、変換アドレスがフイールドメモ
リ内に存在しない位置を示したときには、セルフキー信
号S5の読み出し動作を行わない。
【0037】かくしてこのようにして生成されたセルフ
キー信号Kout は、図6に示すように、信号レベルが
「1」となる領域が青色板6を示す4角形ABCDと同
じ形状に変換されていると共に、その4角形ABCDの
位置に座標変換された信号である。
【0038】このようにして生成されたセルフキー信号
out は続くミキサ8のキー入力端子に供給される。
【0039】ミキサ8は、画像変換器16から供給され
たソースビデオ信号Vout とビデオカメラ2から供給さ
れたスタジオビデオ信号VBKとを、キー信号入力端子に
供給されたセルフキー信号Kout に基づいて合成する。
すなわちミキサ8は、セルフキー信号Kout の信号レベ
ルが「0」のときビデオカメラ2から供給されたスタジ
オビデオ信号VBKを出力し、セルフキー信号Kout の信
号レベルが「1」のとき画像変換器16から供給された
ソースビデオ信号Vout を出力する。これによりスタジ
オビデオ信号VBKの青色板6の領域にソースビデオ信号
out が挿入された合成ビデオ信号Vmix が生成され
る。この合成ビデオ信号Vmix は外部の放送設備に供給
されると共に、モニタ21に供給される。
【0040】このようにして生成された合成ビデオ信号
mix をモニタ21に表示すると、図1に示すように、
当該モニタ21には、ニユースキヤスタ4の背景の所定
枠ABCD内にソースビデオイメージIJKLが挿入さ
れた合成ビデオ画面が表示される。
【0041】因みに、選択映像領域IJKLとして有効
映像領域EFGHの全領域を指定した場合には、図7に
示すように、ニユースキヤスタ4の背景の所定枠ABC
D内に有効映像領域EFGHの全体が挿入された合成ビ
デオ画面が表示される。
【0042】また選択映像領域IJKLとして図3
(B)に示したように有効映像領域EFGHの一部分だ
け(すなわち花びら部分だけ)を指定した場合には、図
8に示すように、ニユースキヤスタ4の背景の所定枠A
BCD内にその指定された部分だけが挿入された合成ビ
デオ画面が表示される。なお、この図8から明らかなよ
うに、有効映像領域EFGHの一部分だけを指定した場
合には、その指定された部分が拡大表示されることにな
る。
【0043】(2)画像変換器の構成 この項では、上述した画像変換器16の具体的構成につ
いて説明する。図9に示すように、画像変換器16は大
きく分けてフイルタ16A、メモリ16B、補間器16
C、書込みアドレス発生器16D及び読出しアドレス発
生器16Eを有している。切換スイツチ15から出力さ
れたソースビデオ信号Vinは、まずフイルタ16Aに供
給される。このフイルタ16Aはエリアシングの発生を
抑制するためのものであり、入力されるソースビデオ信
号Vinに対して水平及び垂直方向についての帯域制限を
施し、その結果得られる帯域制限されたソースビデオ信
号Vinをメモリ16Bに供給する。
【0044】このメモリ16Bは3つのフイールドメモ
リから構成されている。3つのフイールドメモリは常に
1つが書込み可能状態に制御され、残り2つが読出し可
能状態に制御される。この場合、書込み可能状態及び読
出し可能状態に制御されるフイールドメモリはフイール
ド周期で順次シフトして行く。例えば最初に第1のフイ
ールドメモリが書込み可能状態であり、第2及び第3の
フイールドメモリが読出し可能状態であるとすると、次
のフイールドのタイミングでは第2のフイールドメモリ
が書込み可能状態に制御され、第3及び第1のフイール
ドメモリが読出し可能状態に制御される。さらに次のフ
イールドのタイミングでは、第3のフイールドメモリが
書込み可能状態に制御され、第1及び第2のフイールド
メモリが読出し可能状態に制御される。なお、このよう
に3つのフイールドメモリの書込み及び読出し可能状態
がフイールド周期で切り換わつて行くことにより、後述
するような変換処理をリアルタイムで行うことが可能と
なる。
【0045】このようなメモリ16Bは、ソースビデオ
信号Vinが入力されると、書込みアドレス発生器16D
から供給されるシーケンシヤルの書込みアドレス信号S
10に基づいて、そのソースビデオ信号Vinを書込み可
能状態になつているフイールドメモリに順次書き込んで
行く。なお、書込みアドレス発生器16Dは内部にソー
スビデオ信号Vinの画素周波数に対応した基準クロツク
発生器を有しており、その基準クロツク発生器で発生し
た基準クロツクに基づいてシーケンシヤルのアドレス信
号S10を発生する。
【0046】またメモリ16Bは、この書込み動作と並
行して、読出しアドレス発生器16Eから供給される読
出しアドレス信号S11に基づいて、読出し可能状態に
なつている2つのフイールドメモリからソースビデオ信
号Vinを順次読み出して行く。この読み出されたソース
ビデオ信号は続く補間器16Cに供給される。
【0047】ここで読出しアドレス発生器16Eは、3
次元変換アドレス発生器11から供給された変換アドレ
ス信号S4に基づいて読出しアドレス信号S11を生成
する。この場合、読出しアドレス発生器16Eは、変換
アドレス信号S4によつて得られる変換アドレスの整数
部を読出しアドレスとして取り出し、その読出しアドレ
スを読出しアドレス信号S11としてメモリ16Bに供
給する。なお、取り出された読出しアドレスがメモリ1
6B内に存在しないアドレスであれば、読出しアドレス
信号S11を出力しないので、上述したように読出し動
作が停止することになる。
【0048】また読出しアドレス発生器16Eは、変換
アドレス信号S4によつて得られる変換アドレスの小数
部を取り出し、その小数部に基づいて補間器16Cで使
用する補間係数を生成する。この補間係数は、補間係数
信号S12として補間器16Cに供給される。
【0049】補間器16Cは、メモリ16Bから読み出
されたソースビデオ信号に対して補間処理を行うもので
あり、補間係数信号S12から得られる補間係数に基づ
いて、読み出されたソースビデオ信号に補間処理を施
す。なお、このように補間器16Cが設けられている理
由は、次に説明する通りである。3次元変換アドレス発
生器11から供給される変換アドレスは必ずしも整数と
は限らず、小数を含んでいることもある。このように変
換アドレスが小数を含んでいると、メモリ16B内には
小数のアドレスが実在しないので読出し動作ができなく
なる。このため変換アドレスを整数部と小数部に分け、
変換アドレスが小数を含んでいる場合には、整数部によ
つて読み出されたビデオデータを補間処理して小数部に
相当するビデオデータを得ている。これにより変換アド
レスが小数を含んでいる場合にも、その変換アドレスに
対応するビデオデータを得ることが可能となる。
【0050】かくしてこのように変換アドレスの整数部
に応じてメモリ16Bからソースビデオ信号を読み出す
と共に、変換アドレスの小数部に応じてその読み出した
ソースビデオ信号に補間処理を施すことにより、図4に
示したように、ソースビデオイメージの部分が青色板6
を示す4角形ABCDと同じ形状に変換されていると共
に、その4角形ABCDの位置に座標変換されたソース
ビデオ信号Vout が生成される。このソースビデオ信号
out は上述したようにミキサ8に供給される。
【0051】因みに、ここではフイルタ16A、メモリ
16B及び補間器16Cが1組であるとして説明した
が、実際には、ソースビデオ信号Vinの輝度信号及び色
差信号に対応させて、フイルタ16A、メモリ16B及
び補間器16Cは2組設けられている。すなわちこの画
像変換器16では、一方の組でソースビデオ信号Vin
輝度信号の変換処理を行い、他方の組でソースビデオ信
号Vinの色差信号の変換処理を行うようになされてい
る。
【0052】(3)3次元変換アドレス発生器の変換ア
ドレス発生方法 この項では、3次元変換アドレス発生器11における変
換アドレスの発生方法について説明する。ソースビデオ
信号Vinを青色板6で示される4角形ABCDのところ
に挿入する場合には、ソースビデオ信号Vinを3次元空
間へ写像し、それをさらにオペレータの視点位置を基点
としてモニタスクリーン面上に投影したものを、4角形
ABCDに挿入しなければならない。なぜなら青色板6
は3次元空間上に存在するものであり、4角形ABCD
はその3次元空間上に存在する青色板6をオペレータの
視点位置を基点としてモニタスクリーン面上に投影した
ものであるからである。従つて3次元変換アドレス発生
器11では、3次元空間への写像及び3次元空間から2
次元平面への投影を含む変換行列を算出し、その変換行
列の逆行列を算出して変換アドレスを生成しなければな
らない。この点について、以下に具体的に説明する。
【0053】(3−1)座標系の定義 まずここでは図10(A)及び(B)を用いて、3次元
空間の座標系について説明する。この実施例において使
用される3次元の座標系は、図10(A)及び(B)に
示すように、モニタスクリーンの中心を原点とし、モニ
タスクリーンの水平方向をx軸、モニタスクリーンの垂
直方向をy軸、モニタスクリーンに対する鉛直方向をz
軸としたxyzの直交座標系によつて定義される。この
場合、x軸に関してはモニタスクリーンの右方向を正方
向、モニタスクリーンの左方向を負方向とし、y軸に関
してはモニタスクリーンの上方向を正方向、モニタスク
リーンの下方向を負方向とし、z軸に関してはスクリー
ンの奥行き方向を正方向、スクリーンの手前側(すなわ
ちオペレータの視点がある側)を負方向とする。
【0054】またスクリーン領域内のx軸方向に関して
は、−4から+4の間の仮想的な座標値が設定され、ス
クリーン領域内のy軸方向に関しては、−3から+3の
間の仮想的な座標値が設定されている。もちろん、スク
リーン領域外にも、仮想的な座標値は設定されている。
またオペレータの視点位置PZについては、z軸上のz
座標が「−16」のところに仮想的に設定されている。
【0055】(3−2)3次元画像変換の基本アルゴリ
ズム 次にここでは、ソースビデオ信号Vinに対して3次元画
像変換処理(すなわち3次元空間への写像及び3次元空
間からモニタスクリーン面への投影)を施したビデオ信
号を生成する方法について説明する。
【0056】まずソースビデオ信号Vinは、3次元的な
処理は何もされず、そのままの状態で画像変換器16内
部のメモリ16Bに記憶される。このソースビデオ信号
inは、2次元のビデオ信号であるので、図10(A)
に示すように、3次元空間ではモニタスクリーン上の位
置M1 に存在するビデオ信号V1 である。
【0057】このソースビデオ信号Vinは上述したよう
に3次元空間内に存在する青色板6の位置に座標変換さ
れなければならない。ここで青色板6は、図10(A)
に示すように、z軸の正方向であつて、スクリーン面に
対して約45°傾いた位置M2に存在しているものとす
る。このような位置M2 に青色板6が存在するとする
と、ソースビデオ信号Vinに対してz軸の正方向への平
行移動と、y軸を中心とした約45°の回転処理を施さな
ければならない。このような座標変換処理は3次元の変
換行列T0 を使用することにより実行できる。すなわち
ソースビデオ信号Vinの各画素に3次元の変換行列T0
を乗算することにより、3次元空間に存在するビデオ信
号V2 を生成することができる。
【0058】この3次元の変換行列T0 は、一般に次式
【0059】
【数1】
【0060】によつて表すことができる。
【0061】この3次元の変換行列T0 に使用される変
換パラメータr11〜r33は、ソースビデオ信号Vinをx
軸回り、y軸回り及びz軸回りに回転させるための要
素、ソースビデオ信号Vinをx軸方向、y軸方向及びz
軸方向にスケールをそれぞれ拡大/縮小させるための要
素、及び、ソースビデオ信号Vinをx軸方向、y軸方向
及びz軸方向にそれぞれスキユーさせるための要素等を
含んだパラメータである。また変換パラメータlx 、l
y 、lz は、x軸、y軸及びz軸方向にソースビデオ信
号Vinをそれぞれ平行移動させるための要素を含んだパ
ラメータであり、変換パラメータsは、ソースビデオ信
号Vin全体を3次元のそれぞれの軸方向に一様に拡大/
縮小させるための要素を含んだパラメータである。
【0062】なお、この変換行列T0 は、回転変換等の
座標系と平行移動変換及び拡大縮小変換の座標系とを同
じ1つの座標系内で表現しているので4行4列の行列と
なる。一般にはこのような座標系は同次座標系(Homoge
neous Coordinate)と呼ばれている。
【0063】このように3次元の変換行列を使用して3
次元空間に座標変換されたビデオ信号V2 は、スタジオ
ビデオ信号VBKの中の4角形ABCDのところにはめ込
まれるため、オペレータの視点を基点としたモニタスク
リーン上へ投影処理を施さなければならない。すなわち
これは言い換えれば、図10(A)に示すように、z軸
上の仮想視点PZから3次元空間内の位置M2 に存在す
るビデオ信号V2 を見たときにxy平面上に透視される
ビデオ信号V3 を求めなければならない。この投影処理
は透視変換行列P0 を使用することにより実行できる。
すなわちビデオ信号V2 の各画素に対して透視変換行列
0 を乗算することにより、3次元空間に存在するビデ
オ信号V2 をxy平面上に透視したビデオ信号V3 を求
めることができる。
【0064】この透視変換行列P0 は、一般に次式
【0065】
【数2】
【0066】によつて表される。
【0067】この透視変換行列P0 のパラメータP
Z は、ビデオ信号V2 をxy平面上に透視する際に、遠
近法を適用するためのパースペクテイブ値である。通
常、このパースペクテイブ値PZ は、「1/16」が基準
値として設定されている。これは仮想視点PZのz座標
値が「−16」であることを意味している。なお、このパ
ースペクテイブ値PZ は、オペレータ設定により所望の
値に変更することも可能である。
【0068】かくしてこのような3次元空間への座標変
換と、3次元空間からxy平面への投影処理とをソース
ビデオ信号Vinに対して施すことにより、ソースビデオ
信号Vinをスタジオビデオ信号Vinの中の4角形ABC
Dにはめ込むことが可能となる。
【0069】ここで以上説明してきた変換処理の内容を
まとめると、次のようになる。すなわちこの変換処理
は、3次元の変換行列T0 によつてソースビデオ信号V
in(V1 )から3次元の変換ビデオ信号V2 を得るまで
の空間的画像変換ステツプと、透視変化行列P0 によつ
て3次元の変換ビデオ信号V2 から透視変換ビデオ信号
3 を得るまでの透視変換ステツプとから構成される。
従つて、ソースビデオ信号Vin(V1 )から透視変換ビ
デオ信号V3 を得るための変換行列Tは、3次元の変換
行列T0 と透視変換行列P0 との乗算式により、次式
【0070】
【数3】
【0071】に示すように表される。従つてこの(3)
式に示される変換行列T0 をソースビデオ信号Vinの各
画素に乗算すれば、スタジオビデオ信号VBKにはめ込む
ことができるソースビデオ信号Vout を生成することが
できる。
【0072】なお、このビデオ信号処理装置1において
は、ソースビデオ信号Vout を生成するとき、変換行列
0 をソースビデオ信号Vinに乗算しているのではな
く、実際には、変換行列T0 によつて示される画像変換
が施されるような読出しアドレスを求め、その読出しア
ドレスを基に画像変換器16のメモリ16Bからソース
ビデオ信号を読み出すことによりソースビデオ信号V
out を生成している。
【0073】すなわちこのビデオ信号処理装置1では、
ソースビデオ信号Vinを画像変換器16のメモリ16B
に順に書き込み、変換行列T0 によつて示される画像変
換が施されるような読出しアドレスに基づいてそのソー
スビデオ信号Vinを読み出すことにより、スタジオビデ
オ信号VBKにはめ込むことができるようなソースビデオ
信号Vout を生成している。
【0074】ところでメモリ16Bに書き込まれるソー
スビデオ信号Vin及びメモリ16Bから読み出されるソ
ースビデオ信号Vout は共に2次元のビデオデータであ
り、またメモリ16Bも2次元のデータを記憶するメモ
リである。このためメモリ16Bからの読出し動作に使
用される読出しアドレスの演算においては、3次元空間
上のz軸方向のデータを演算するためのパラメータは実
質的には使用されないことになる。従つて(3)式に示
した変換行列Tのうち、z軸方向のデータを演算するた
めの3列目及び3行目のパラメータは不要となる。
【0075】すなわち読出しアドレスの演算に実際に必
要となるパラメータを有する変換行列をT33とすると、
その変換行列T33は、(3)式の3列目及び3行目を除
いたものとなり、次式
【0076】
【数4】
【0077】によつて表される。
【0078】次にメモリ16Bからのソースビデオ信号
の読出し動作に使用する読出しアドレスの算出方法につ
いて説明する。まずここでは、始めに図11を用いて、
メモリ16B上の位置ベクトルと、モニタスクリーン上
の位置ベクトルとの関係について説明する。但し、以降
の説明では、説明を分かりやすくするため、メモリ16
B内の読出し可能状態にある2つのフイールドメモリが
1つのフレームメモリであると仮定して説明する。
【0079】まずフレームメモリ上の2次元のアドレス
を(XM ,YM )及び位置ベクトルを〔XM M 〕と
し、モニタスクリーン上のアドレスを(XS ,YS )及
び位置ベクトルを〔XS S 〕とする。続いてこのフ
レームメモリ上の2次元の位置ベクトル〔XM M
を同次座標系で表現すると、ベクトル〔xm
m0 〕と表すことができ、モニタスクリーン上の位置
ベクトル〔XS S 〕を同次座標系で表現すると、ベ
クトル〔xs s 1〕と表すことができる。なお、
この同次座標系のパラメータ「H0 」はベクトルの大き
さを表すパラメータである。
【0080】フレームメモリ上の位置ベクトル〔xm
m 0 〕に対して、変換行列T33を作用させること
によつて、フレームメモリ上の位置ベクトル〔xm
m0 〕がモニタスクリーン上の位置ベクトル〔xs
s 1〕に変換される。従つてフレームメモリ上の位
置ベクトル〔xm m 0 〕とモニタスクリーン上
の位置ベクトル〔xs s 1〕との関係式は、次式
【0081】
【数5】
【0082】によつて表すことができる。
【0083】なお、フレームメモリ上の位置ベクトル
〔xm m 0 〕において使用されている同次座標
系のパラメータ「H0 」及びモニタスクリーン上の位置
ベクトル〔xs s 1〕において使用されている同
次座標系のパラメータ「1」との関係は、変換行列T33
によつて、フレームメモリ上の位置ベクトル〔xm
m 〕がスクリーン上の位置ベクトル〔xs s 〕に変
換され、フレームメモリ上の位置ベクトル〔xm
m 〕の大きさ「H0 」がモニタスクリーン上の位置ベ
クトル〔xs s 〕の大きさ「1」になるように変換
されるということである。
【0084】ところでこのビデオ信号処理装置1のよう
に、フレームメモリに対して、変換行列T33に対応する
ような読出しアドレスを供給することによつて、ソース
ビデオ信号Vinに対して空間的な変換処理を施すような
装置においては、フレームメモリ上の点に対応するモニ
タスクリーン上の点を求めるのでは無く、モニタスクリ
ーン上の点に対応するフレームメモリ上の点を求める必
要がある。すなわち(5)式を変形した次式
【0085】
【数6】
【0086】に示すように、モニタスクリーン上の位置
ベクトル〔xs s 1〕を基準にして、変換行列T
33の逆行列T33 -1を用いてフレームメモリ上の位置ベク
トル〔xm m 0 〕を演算する必要がある。
【0087】次にこの考え方に基づいて、実際にフレー
ムメモリ上の2次元の位置ベクトル〔XM M 〕を求
める方法について以下に説明する。まず変換行列T
33を、次式
【0088】
【数7】
【0089】に示すように、パラメータa11〜a33で表
現し、逆行列T33 -1を、次式
【0090】
【数8】
【0091】に示すように、パラメータb11〜b33で表
現する。このように定義した逆行列T33 -1を上述した
(6)式に代入し、それを展開すると、次式
【0092】
【数9】
【0093】が得られる。この(9)式からフレームメ
モリ上の位置ベクトル〔xm m0 〕は、次式
【0094】
【数10】
【0095】に示すように表される。
【0096】ここでこのようにして求められるフレーム
メモリ上の同次座標系による位置ベクトル〔xm m
0 〕をフレームメモリ上の2次元の位置ベクトル
〔XMM 〕に変換する場合には、次のようにすれば良
い。すなわち2次元の位置ベクトル〔XM M 〕を同
次座標系に変換するときに使用したパラメータ「H0
は、同次座標系の位置ベクトル〔xm m 〕の大きさ
を表すパラメータであるので、同次座標系の位置ベクト
ルを2次元の位置ベクトルに変換するためには、同次座
標系の位置ベクトルの方向を表すパラメータ「xm 」及
び「ym 」を同次座標系の位置ベクトルの大きさを表す
パラメータ「H0 」で正規化すれば良い。従つてフレー
ムメモリ上の2次元の位置ベクトルの各パラメータ「X
M 」及び「YM 」は、次式
【0097】
【数11】
【0098】によつて求めることができる。
【0099】またモニタスクリーン上の同次座標系によ
る位置ベクトル〔xs s 1〕を2次元の位置ベク
トル〔XS S 〕に変換する場合も同様の考え方で行
うことができ、同次座標系の位置ベクトルの方向を表す
パラメータ「xs 」及び「ys 」を同次座標系の位置ベ
クトルの大きさを表すパラメータ「1」で正規化すれば
良い。従つてモニタスクリーン上の2次元の位置ベクト
ルの各パラメータ「XS 」及び「YS 」は、次式
【0100】
【数12】
【0101】によつて求めることができる。
【0102】かくしてこの(11)式に(10)式及び
(12)式を代入すると、フレームメモリ上の2次元の
位置ベクトルの各パラメータ「XM 」及び「YM 」は、
次式
【0103】
【数13】
【0104】
【数14】
【0105】に示すように表すことができ、この(1
3)及び(14)式によつてフレームメモリ上の位置ベ
クトル〔XM M 〕を求めることができると共に、フ
レームメモリ上の読出しアドレス(XM ,YM )を求め
ることができる。
【0106】次に(13)式及び(14)式に使用され
る逆行列T33 -1の各パラメータを求める。逆行列T33 -1
の各パラメータb11〜b33は、変換行列T33の各パラメ
ータa11〜a33を使用して、次式
【0107】
【数15】
【0108】
【数16】
【0109】
【数17】
【0110】
【数18】
【0111】
【数19】
【0112】
【数20】
【0113】
【数21】
【0114】
【数22】
【0115】
【数23】
【0116】に示すように表すことができる。但し、パ
ラメータW1 は、次式
【0117】
【数24】
【0118】に示される値である。
【0119】ここで各パラメータa11〜a33の値は、
(7)式の関係式から、次式
【0120】
【数25】
【0121】
【数26】
【0122】
【数27】
【0123】で表されるので、この(25)式〜(2
7)式を(15)式〜(24)式に代入すると、(1
5)式〜(24)式は、次式
【0124】
【数28】
【0125】
【数29】
【0126】
【数30】
【0127】
【数31】
【0128】
【数32】
【0129】
【数33】
【0130】
【数34】
【0131】
【数35】
【0132】
【数36】
【0133】
【数37】
【0134】のように変形し得る。
【0135】かくして(28)式〜(37)式を(1
3)式及び(14)式に代入すると、フレームメモリの
読出しアドレス(XM ,YM )は、次式
【0136】
【数38】
【0137】
【数39】
【0138】によつて求めることができる。なお、パラ
メータH0 は、(10)式に(34)式〜(36)式を
代入することにより、次式
【0139】
【数40】
【0140】によつて表される。
【0141】このようにフレームメモリの読出しアドレ
ス(XM ,YM )は、変換行列T33の各パラメータ(r
11〜r33、lx 、ly 、lz 、s及びPZ )を用いて表
すことができる。従つて(38)式から(40)式に対
して、モニタスクリーンのラスタスキヤン順に対応する
ように、スクリーンアドレス(XS ,YS )を画素毎に
供給すると、その供給されたスクリーンアドレスに対応
したフレームメモリ上の読出しアドレス(XM ,YM
を順に求めることができる。
【0142】(3−3)変換行列T33の算出方法 上述したように変換行列T33の各パラメータが分かれ
ば、(38)式から(40)式を使用してフレームメモ
リの読出しアドレス(XM ,YM )を求めることができ
る。ここではこの変換行列T33の各パラメータの算出方
法を説明する。
【0143】フレームメモリ上の位置ベクトルとモニタ
スクリーン上の位置ベクトルの関係は、上述したように
(5)式に示したような関係になつている。従つてこの
(5)式に位置ベクトルの実際の値を代入すれば変換行
列T33の各パラメータを求めることができる。
【0144】モニタスクリーン上の位置ベクトルとして
は、コーナ検出器9で検出した4角形ABCDの4つの
コーナA、B、C、Dの位置ベクトルを使用する。また
フレームメモリ上の位置ベクトルとしては、オペレータ
が指定した選択映像領域IJKLの4つのコーナI、
J、K、Lの位置ベクトルを使用する。なお、上述した
ようにコントローラ18からは、選択映像領域IJKL
の4つのコーナの表示座標系におけるアドレス信号S2
が送出されるので、3次元変換アドレス発生器11にお
いては、そのアドレス信号S2を基にして選択映像領域
IJKLの4つのコーナのメモリ上の位置ベクトルを算
出し、これをコーナI、J、K、Lの位置ベクトルとし
て使用する。
【0145】まず4角形ABCDの4つのコーナA、
B、C、Dの位置ベクトルを順に〔X1 1 〕、〔X
2 2 〕、〔X3 3 〕、〔X4 4 〕とし、オ
ペレータが指定した選択映像領域IJKLの4つのコー
ナI、J、K、Lの位置ベクトルを順に〔X′1 Y′
1 〕、〔X′2 Y′2 〕、〔X′3 Y′3 〕、
〔X′4 Y′4 〕とする。これらの位置ベクトルをそ
れぞれ同次座標系で表現すると、4つのコーナA、B、
C、Dの位置ベクトルは、次式
【0146】
【数41】
【0147】で表され、4つのコーナI、J、K、Lの
位置ベクトルは、次式
【0148】
【数42】
【0149】で表される。
【0150】この同次座標系の位置ベクトルをそれぞれ
(5)式に代入すると、次式
【0151】
【数43】
【0152】が得られる。
【0153】ここで変換行列T33を、次式
【0154】
【数44】
【0155】に示すように定義すると、(43)式は、
次式
【0156】
【数45】
【0157】に示すように変形し得る。この(45)式
を展開すると、次式
【0158】
【数46】
【0159】に示すようになり、これから各パラメータ
「Xi 」、「Yi 」及び「Ki 」について、次式
【0160】
【数47】
【0161】
【数48】
【0162】
【数49】
【0163】が得られる。
【0164】この(49)式を(47)式及び(48)
式に代入すると、パラメータ「Xi」及び「Yi 」に関
する式が、次式
【0165】
【数50】
【0166】
【数51】
【0167】のように得られる。
【0168】ここでこの(50)式及び(51)式の右
辺の分母分子をパラメータ「a33」で割ると、次式
【0169】
【数52】
【0170】
【数53】
【0171】に示すようになり、パラメータ「a33」で
割つてもパラメータ「Xi 」及び「Yi 」の値は変わら
ないことが分かる。従つて変換行列T33を、次式
【0172】
【数54】
【0173】に示される変換行列T33′で置き換えたと
しても、(45)式が成立することになる。すなわち次
式、
【0174】
【数55】
【0175】が成立することになる。
【0176】この(55)式をi=1〜4について展開
すると、次式
【0177】
【数56】
【0178】
【数57】
【0179】
【数58】
【0180】
【数59】
【0181】
【数60】
【0182】
【数61】
【0183】
【数62】
【0184】
【数63】
【0185】
【数64】
【0186】
【数65】
【0187】
【数66】
【0188】
【数67】
【0189】に示すように、パラメータ「a11′」〜
「a33′」及び「K1 」〜「K4 」に関する12個の連
立一次方程式が得られる。この連立一次方程式はパラメ
ータが全部で12個であるので解くことができる。従つ
てパラメータ「a11′」〜「a33′」を求めることがで
き、変換行列T33′を求めることができる。なお、変換
行列T33に関しては、求めた変換行列T33′に予め設定
される拡大/縮小のパラメータ「a33」を乗算すれば求
めることができる。
【0190】(3−4)変換アドレスの発生方法 3次元変換アドレス発生器11としては、以上説明して
きたような手順で画像変換器16に供給する変換アドレ
スを生成する。すなわち3次元変換アドレス発生器11
は、コーナ検出器9からアドレス信号S1として供給さ
れる4角形ABCDの4つのコーナの位置ベクトルと、
コントローラ18からアドレス信号S2として供給され
る選択映像領域IJKLの4つのコーナの位置ベクトル
とに基づいて、上述した変換行列T33の各パラメータに
関する連立一次方程式を設定し、その連立一次方程式を
解くことにより、変換行列T33を求める。次に3次元変
換アドレス発生器11は、その求めた変換行列T33の各
パラメータを使用して逆行列T33 -1を求め、その逆行列
33 -1の各パラメータとスクリーンアドレス発生器22
からスクリーンアドレス信号S3として供給されるスク
リーンアドレス(XS ,YS )とを基に画像変換器16
に供給する変換アドレス(XM ,YM )を求め、この変
換アドレスを変換アドレス信号S4として画像変換器2
0に供給する。なお、より具体的に言えば、変換行列T
33から逆行列T33 -1を求める手順は実際には省略され、
変換行列T33の各パラメータを使用して、上述した(3
8)式〜(40)式の演算を行い、直接的に変換アドレ
ス(XM ,YM )を求めている。
【0191】(4)コーナ検出器の構成 この項では、上述したコーナ検出器9の具体的構成につ
いて説明する。図12に示すように、コーナ検出器9に
おいては、クロマキー装置7から供給されたターゲツト
キー信号 keyTをフリーズ回路9Aによつて受けるよう
になされている。フリーズ回路9Aはターゲツトキー信
号 keyTの中から所望の1フレームのデータを抽出し、
これをフレームメモリ9Bに供給する。フレームメモリ
9Bの書き込み動作は制御回路9Cによつて制御され、
供給される1フレーム分のターゲツトキー信号 keyTの
データを順次内部のメモリ領域に格納し、当該データを
記憶して行く。
【0192】制御回路9Cはターゲツトキー信号 keyT
の中から4角形状の領域の各コーナ位置を検出するコー
ナ検出手段を構成している。この制御回路9Cには入力
装置10より供給される基準信号レベルSLEV が入力さ
れており、制御回路9Cはこの基準信号レベルSLEV
フレームメモリ9Bに格納されているターゲツトキー信
号 keyTのデータとに基づいて、ターゲツトキー信号 k
eyTの信号レベルが基準信号レベルSLEV 以上となる領
域の4つのコーナ位置を検出し、その4つのコーナ位置
を示すアドレス信号S1を生成する。その際、制御回路
9Cは、フレームメモリ9Bに格納されているデータを
所定方向から順に読み出して信号レベルが基準信号レベ
ルSLEV 以上となる点を探すことにより、コーナ位置を
検出するようになされている。
【0193】ここでこの制御回路9Cにおけるコーナ検
出方法を図13〜図15に示すフローチヤートを用い
て、以下に具体的に説明する。
【0194】まずステツプSP1から入つたステツプS
P2において、制御回路9Cは、オペレータが入力装置
10を使用して入力した基準信号レベルSLEV を当該入
力装置10より受ける。またこの他にも制御回路9C
は、ターゲツトキー信号 keyTの中からコーナ位置を検
索する際の初期検索範囲、後述するような同一点である
か否かを判定する際の判定基準値、さらには後述するよ
うな135 度以上の内角を持つた領域のコーナを検出する
か否かの検出条件等も初期設定として受ける。この初期
検索範囲及び判定基準値並びに検出条件等も、基準信号
レベルSLEV と同様に、入力装置10を使用してオペレ
ータにより入力される。
【0195】なお、初期検索範囲が設定される理由は、
ターゲツトキー信号 keyTの中に、信号レベルが基準信
号レベルSLEV 以上となる領域が2つ以上あるときが考
えられるからである。因みに、以降の説明では、ターゲ
ツトキー信号 keyTの中に検出対象の領域が1つだけ存
在するものとし、初期検索範囲としてターゲツトキー信
号 keyTの全体が指定されたものとして説明する。
【0196】次のステツプSP3においては、制御回路
9Cは、フレームメモリ9Bのデータを初期検索範囲の
上限及び下限から順に水平方向に読み出すと共に、フレ
ームメモリ9Bのデータを初期検索範囲の左端及び右端
から順に垂直方向に読み出すことによりコーナ位置を検
出する。具体的には、図16に示すように、まず制御回
路9Cは、フレームメモリ9Bに格納されているデータ
を初期検索範囲の上限である第1ライン目から順に水平
方向に読み出して行くことにより信号レベルが最初に基
準信号レベルSLEV 以上となる点(この図16では点
a)を探し、その点のアドレスを第1のコーナ位置HV
1として検出する(以下、この処理をトツプからの水平
スキヤンと呼ぶ)。次に制御回路9Cは、フレームメモ
リ9Bのデータを初期検索範囲の下限である最終ライン
から順に水平方向に読み出して行くことにより信号レベ
ルが最初に基準信号レベルSLEV 以上となる点(この図
16では点b)を探し、その点のアドレスを第2のコー
ナ位置HV2として検出する(以下、この処理をボトム
からの水平スキヤンと呼ぶ)。次に制御回路9Cは、フ
レームメモリ9Bのデータを初期検索範囲の左端である
ラインの先頭から順に垂直方向に読み出して行くことに
より信号レベルが最初に基準信号レベルSLEV以上とな
る点(この図16では点c)を探し、その点のアドレス
を第3のコーナ位置HV3として検出する(以下、この
処理をレフトからの垂直スキヤンと呼ぶ)。次に制御回
路9Cは、フレームメモリ9Bのデータを初期検索範囲
の右端であるラインの末尾から順に垂直方向に読み出し
て行くことにより信号レベルが最初に基準信号レベルS
LEV 以上となる点(この図16では点d)を探し、その
点のアドレスを第4のコーナ位置HV4として検出する
(以下、この処理をライトからの垂直スキヤンと呼
ぶ)。
【0197】因みに、これらの水平及び垂直スキヤンに
よつて検出された4つのコーナ位置HV1〜HV4は、
必ずしも別々の点になるとは限らず、領域の形状によつ
ては同一の点を示す場合もあり得る。
【0198】またステツプSP3においては、制御回路
9Cは、検出したこれらのコーナ位置HV1〜HV4を
基に、信号レベルが基準信号レベルSLEV 以上となる領
域の上限及び下限、並びに左端及び右端を検出し、これ
によつて次に行う斜めスキヤンの検索範囲を決める。な
お、以降の説明では、斜めスキヤンの検索範囲として初
期検索範囲と同じ範囲を指定したものとして説明する。
因みに、このように斜めスキヤンの検索範囲を新たに設
定することにより、斜めスキヤンに要する時間を短くす
ることができる。
【0199】次のステツプSP4においては、制御回路
9Cは、フレームメモリ9Bのデータをその検索範囲の
各角から順に斜め方向に読み出すことによりコーナ位置
を検出する。具体的には、図17に示すように、まず制
御回路9Cは、フレームメモリ9Bのデータを検索範囲
の左上角から順に斜め方向に読み出して行くことにより
信号レベルが最初に基準信号レベルSLEV 以上となる点
(この図17では点a)を探し、その点のアドレスを斜
めスキヤンによる第1のコーナ位置TLT1として検出
する。次に制御回路9Cは、フレームメモリ9Bのデー
タを検索範囲の左下角から順に斜め方向に読み出して行
くことにより信号レベルが最初に基準信号レベルSLEV
以上となる点(この図17では点c)を探し、その点の
アドレスを斜めスキヤンによる第2のコーナ位置TLT
2として検出する。次に制御回路9Cは、フレームメモ
リ9Bのデータを検索範囲の右上角から順に斜め方向に
読み出して行くことにより信号レベルが最初に基準信号
レベルSLEV 以上となる点(この図17では点d)を探
し、その点のアドレスを斜めスキヤンによる第3のコー
ナ位置TLT3として検出する。次に制御回路9Cは、
フレームメモリ9Bのデータを検索範囲の右下角から順
に斜め方向に読み出して行くことにより信号レベルが最
初に基準信号レベルSLEV 以上となる点(この図17で
は点b)を探し、その点のアドレスを斜めスキヤンによ
る第4のコーナ位置TLT4として検出する。
【0200】因みに、この斜めスキヤンにおいては、読
出アドレスを水平及び垂直方向に1アドレスずつシフト
して行くようになされており、これにより読出角度とし
ては水平ラインに対して45度又は−45度の傾きとなるよ
うに設定されている。
【0201】またこの斜めスキヤンによつて検出された
4つのコーナ位置TLT1〜TLT4も、必ずしも別々
の点になるとは限らず、領域の形状によつては同一の点
を示す場合もあり得る。
【0202】次のステツプSP5においては、制御回路
9Cは、水平及び垂直スキヤンによつて検出したコーナ
位置HV1〜HV4がそれぞれ同一点を示しているか否
かを調べると共に、斜めスキヤンによつて検出したコー
ナ位置TLT1〜TLT4がそれぞれ同一点を示してい
るか否かを調べる。具体的には、コーナ位置HV1〜H
V4が示す各点同士の距離を当該コーナ位置HV1〜H
V4のアドレスに基づいて調べ、その距離が判定基準値
以下であれば同一点であると判定し、判定基準値を越え
ていれば異なる点であると判定する。同様に、コーナ位
置TLT1〜TLT4に関しても、各点同士の距離を当
該コーナ位置TLT1〜TLT4のアドレスを基に調
べ、その距離が判定基準値以下であれば同一点であると
判定し、判定基準値を越えていれば異なる点であると判
定する。
【0203】このようにして制御回路9Cは、コーナ位
置HV1〜HV4及びコーナ位置TLT1〜TLT4に
ついてそれぞれ同一点であるか否か調べ、コーナ位置H
V1〜HV4及びコーナ位置TLT1〜TLT4がそれ
ぞれ異なつた何点を示しているかを調べる。そして制御
回路9Cは、その判定結果に応じて以降説明する所定の
処理ステツプに移る。まずステツプSP5の判定の結
果、コーナ位置HV1〜HV4及びコーナ位置TLT1
〜TLT4が共に異なる4点を示している場合には、ス
テツプSP6に移る。
【0204】ステツプSP6においては、制御回路9C
はコーナ位置HV1〜HV4とコーナ位置TLT1〜T
LT4が同じ4点を示しているか否かを調べる。具体的
には、コーナ位置HV1〜HV4で示される4点とコー
ナ位置TLT1〜TLT4で示される4点のうち対応す
る点同士の距離を調べ、その距離が判定基準値以下であ
れば同一点であると判定し、判定基準値を越えていれば
異なる点であると判定する。その結果、コーナ位置HV
1〜HV4とコーナ位置TLT1〜TLT4が互いに同
じ4点を示している場合にはステツプSP7に移り、異
なる点を示す部分がある場合にはステツプSP8に移
る。
【0205】ステツプSP7においては、制御回路9C
は、コーナ位置HV1〜HV4とコーナ位置TLT1〜
TLT4のうち対応する点同士の平均値を求め、コーナ
と思われる4つの点のアドレスを得る。ここで言う平均
値とは、コーナ位置HV1〜HV4及びコーナ位置TL
T1〜TLT4がそれぞれアドレスを示しているので、
アドレスの平均値のことである。この処理が終わると、
制御回路9Cは、次のステツプSP10に移り、ここで
その4点に関してエラー判定を行う。その結果、エラー
が検出されなければその4点をコーナ位置とし、ステツ
プSP11に移つて処理を終了し、エラーが検出されれ
ばコーナ検出に失敗したとし、ステツプSP3に戻つて
処理を繰り返す。因みに、ステツプSP3に戻る場合に
は、コーナ検出に失敗したことを示すメツセージを通知
すると共に、初期設定の内容を変更させるようなメツセ
ージを通知する。
【0206】一方、コーナ位置HV1〜HV4とコーナ
位置TLT1〜TLT4で異なる点を示す部分があつた
ためステツプSP8に移つた場合には、制御回路9C
は、ここでコーナ位置HV1〜HV4が示す各点につい
てエラー判定を行うと共に、コーナ位置TLT1〜TL
T4が示す各点についてエラー判定を行う。このエラー
判定方法は、ステツプSP10におけるエラー判定方法
と同じ方法であり、次に説明するような方法である。
【0207】すなわち図18に示すように、まずコーナ
位置HV1〜HV4が示す点a、bc、dのうち判定対
象となる2点を選び、次にその2点間を結ぶ連結直線の
垂線上(例えば連結直線の垂直2等分線上)に存在し、
かつ当該連結直線を挟んで互いに同距離に存在する2点
m、nのデータをフレームメモリ9Bから読み出し、そ
の読み出した2点m、nの信号レベルを調べる。その結
果、2点m、nのうち一方の点の信号レベルが基準信号
レベルSLE V 以上となつており、他方の点の信号レベル
が基準信号レベルSLEV を下回つていれば(すなわち連
結直線の両側のうち一方の側の信号レベルだけが基準信
号レベルSLEV 以上となつていれば)、判定対象の2点
は正しいと判定する。また図19に示すように、2点
m、nの信号レベルが共に基準信号レベルSLEV 以上で
あるか、或いは2点m、nの信号レベルが共に基準信号
レベルSLEV を下回つていれば、判定対象の2点はエラ
ーであると判定する。この処理をコーナ位置HV1〜H
V4で示される4点のうち各2点の組み合わせについて
行い、エラー判定を行う。但し、このエラー判定におけ
る2点の組み合わせは、連結直線が領域の辺となるよう
な2点とし、連結直線が領域の対角線となるような2点
は除外する。例えば図18に示すような位置関係にある
のであれば、点aと点bの組み合わせ及び点cと点dの
組み合わせは除外する。
【0208】なお、コーナ位置TLT1〜TLT4のエ
ラー判定もこれと同様である。
【0209】このようなステツプSP8におけるエラー
判定が終了すると、制御回路9Cは次のステツプSP9
に移り、その判定結果を調べる。その結果、水平及び垂
直スキヤンによつて検出したコーナ位置HV1〜HV4
が正しく、斜めスキヤンによつて検出したコーナ位置T
LT1〜TLT4がエラーである場合、並びに斜めスキ
ヤンによつて検出したコーナ位置TLT1〜TLT4が
正しく、水平及び垂直スキヤンによつて検出したコーナ
位置HV1〜HV4がエラーである場合には、正しい方
のコーナ位置HV1〜HV4又はTLT1〜TLT4を
コーナ位置とし、ステツプSP11に移つて処理を終了
する。
【0210】また水平及び垂直スキヤンによつて検出し
たコーナ位置HV1〜HV4と斜めスキヤンによつて検
出したコーナ位置TLT1〜TLT4が共に正しいか又
は共にエラーである場合には、コーナ検出に失敗したと
し、ステツプSP3に戻つて処理を繰り返す。因みに、
ステツプSP3に戻る場合には、同様に、コーナ検出に
失敗したことを示すメツセージを通知すると共に、初期
設定の内容を変更させるようなメツセージを通知する。
【0211】次にステツプSP5の判定の結果、一方の
スキヤンにより異なる4点が検出され、他方のスキヤン
により4点以外が検出された場合(図13においては
「!4」が4点以外であることを示す)について説明す
る。この場合、制御回路9Cは、コーナ検出に成功した
ものと見なし、異なる4点を示している方のコーナ位置
HV1〜HV4又はTLT1〜TLT4をコーナ位置と
して選んでステツプSP10に移り、そこでエラー判定
をした後、ステツプSP11に移つて処理を終了する。
【0212】因みに、この組み合わせのとき、検出成功
とする理由は、一方のスキヤンで4点検出できない場合
には他方のスキヤンで4点検出し易くなつているからで
ある。例えば図20(A)に示すように、検出対象の領
域の形状が菱形のときには水平及び垂直スキヤンでコー
ナを検出し易く、斜めスキヤンでコーナを検出し難くな
つており、この場合には、水平及び垂直スキヤンで4点
a、b、c、dが検出され、斜めスキヤンで2点a、b
が検出される可能性が高い。また図20(B)に示すよ
うに、検出対象の領域の形状が長方形のときには斜めス
キヤンでコーナを検出し易く、水平及び垂直スキヤンで
コーナを検出し難くなつており、この場合には、斜めス
キヤンで4点a、b、c、dが検出され、水平及び垂直
スキヤンで2点a、bが検出される可能性が高い。
【0213】このような理由により、この組み合わせの
ときには検出成功とし、4点検出された方のコーナ位置
HV1〜HV4又はTLT1〜TLT4をコーナ位置と
する。
【0214】次にステツプSP5の判定の結果、水平及
び垂直スキヤンと斜めスキヤンの両方で異なる3点が検
出された場合について説明する。この場合、制御回路9
CはステツプSP5からステツプSP12に移る。
【0215】ステツプSP12においては、制御回路9
Cは、コーナ位置HV1〜HV4及びコーナ位置TLT
1〜TLT4で示される計6点の中に距離の離れた4点
が存在するか否かを調べる。この方法は先に説明した同
一点であるか否かの判定方法と同じであり、各点同士の
距離を調べ、その距離が基準判定値を越えていれば距離
の離れた点(すなわち異なる点)であると判定する。
【0216】その結果、距離の離れた4点が検出された
場合には、その4点をコーナ位置としてステツプSP1
0に移り、そこでエラー判定した後にステツプSP11
に移つて処理を終了する。また距離の離れた4点が検出
されなかつた場合には、ステツプSP13に移り、そこ
で後述するような所定の判定処理を行い、その結果、肯
定結果が得られたらコーナ検出に失敗したと見なしてス
テツプSP3に戻つて処理を繰り返し、否定結果が得ら
れたらステツプSP14以降に進んでコーナ検出処理を
続行する。
【0217】因みに、このように距離の離れた4点が検
出される場合の例としては、図21に示すようなパター
ンが考えられる。すなわち図21に示すように、4つの
コーナのうち2つがそれぞれ点a、bの位置にあり、1
つが水平及び垂直スキヤンで検出できない領域H(又は
H′)内に存在する点cの位置にあり、残り1つが斜め
スキヤンで検出できない領域T′(又はT)内に存在す
る点dの位置にある場合が考えられる。このような位置
に各コーナが存在すると、水平及び垂直スキヤンでは点
a、b、dに存在する3つのコーナだけが検出され、斜
めスキヤンでは点a、b、cに存在する3つのコーナだ
けが検出される。なお、この場合には、上述のような距
離判定を行うことにより、点a、b、c、dに存在する
4つのコーナが検出される。
【0218】また距離の離れた4点が検出されない場合
の例としては、図22に示すようなパターンが考えられ
る。すなわち図22に示すように、4つのコーナのうち
2つがそれぞれ点a、bの位置にあり、1つが水平及び
垂直スキヤン並びに斜めスキヤンの両方で検出できない
領域TH(又はTH′)内に存在する点cの位置にあ
り、残り1つが水平及び垂直スキヤン並びに斜めスキヤ
ンの両方で検出できる領域内に存在する点dの位置にあ
る場合が考えられる。このような位置に各コーナが存在
すると、水平及び垂直スキヤン並びに斜めスキヤンのい
ずれにおいても点a、b、cに存在する3つのコーナだ
けが検出される。従つてこの場合には、上述のような距
離判定を行つても、3つのコーナしか検出できないこと
になる。
【0219】次にステツプSP5の判定の結果、水平及
び垂直スキヤンと斜めスキヤンで少なくとも一方のスキ
ヤンにより異なる2点だけが検出された場合について説
明する。
【0220】このような判定結果となる場合の例として
は、図23に示すようなパターンが考えられる。すなわ
ち図23に示すように、4つのコーナのうち2つがそれ
ぞれ点a、bの位置にあり、1つが水平及び垂直スキヤ
ン並びに斜めスキヤンの両方で検出できない領域TH
(又はTH′)内に存在する点cの位置にあり、残り1
つが一方のスキヤンで検出できない領域T′(又はT、
H、H′)内に存在する点dの位置にある場合が考えら
れる。このような位置に各コーナが存在すると、斜めス
キヤンでは点a、bに存在する2つのコーナだけが検出
され、水平及び垂直スキヤンでは点a、b、dに存在す
る3つのコーナだけが検出されることになる。
【0221】なお、この図23から分かるように、水平
及び垂直スキヤン並びに斜めスキヤンの両方で検出でき
ない領域TH(又はTH′)にコーナが存在すると、コ
ーナ検出対象の領域は135 度以上の内角を有することに
なる。
【0222】このように一方のスキヤンにより2点だけ
が検出された場合には、制御回路9Cは、ステツプSP
5からステツプSP13に移る。ステツプSP13にお
いては、制御回路9Cは初期設定において与えられた検
出条件を調べ、その結果、検出条件として内角が135 度
以内のものだけを検出するように設定されていれば、コ
ーナ検出に失敗したと見なし、ステツプSP3に戻つて
処理を繰り返し、内角が135 度以上のものも検出するよ
うに設定されていれば、ステツプSP14に進む。
【0223】因みに、検出条件としては、殆どの場合、
内角が135 度以内のものだけを検出するように設定され
る。これは、ビデオ信号処理装置1のようにコーナ検出
によつて求めた領域のところにソースビデオ信号Vin
挿入するような装置では、極端に変形された4角形の領
域を検出してもあまり意味がないからである。なぜなら
図24に示すように、135 度以上の内角を有する領域a
cbdを検出して当該領域acbdにソースビデオ信号
inを挿入すると、ソースビデオ信号Vinの識別ができ
なくなるおそれがあるからである。但し、識別ができな
くても、あえて映像信号の特殊効果として用いる場合
は、この限りではない。
【0224】内角が135 度以上のものも検出するように
設定されていたため、ステツプSP14に進んだ場合に
は、制御回路9Cは水平及び垂直スキヤンと斜めスキヤ
ンでそれぞれ異なる何点が検出されたかその組み合わせ
を調べる。その結果、水平及び垂直スキヤンと斜めスキ
ヤンで共に3点検出されている場合、並びに、一方のス
キヤンで3点検出され、他方のスキヤンで2点検出され
た場合には、ステツプSP15に進む。これに対して水
平及び垂直スキヤン並びに斜めスキヤンで共に2点しか
検出されなかつた場合には、ステツプSP17に進む。
【0225】因みに、両方のスキヤンで共に3点検出さ
れる場合の例としては、図22に示したように、1つの
コーナが水平及び垂直スキヤン並びに斜めスキヤンで検
出できない領域TH(又はTH′)に存在する場合が考
えられる。また一方のスキヤンで3点検出され、他方の
スキヤンで2点検出される場合の例としては、図23に
示したように、1つのコーナが水平及び垂直スキヤン並
びに斜めスキヤンで検出できない領域TH(又はT
H′)にあり、もう1つのコーナが一方のスキヤンで検
出できない領域T′、H′(又はT、H)に存在する場
合が考えられる。また両方のスキヤンで共に2点しか検
出されない場合の例としては、図24に示したように、
1つのコーナが水平及び垂直スキヤン並びに斜めスキヤ
ンで検出できない領域THに存在し、もう1つのコーナ
が水平及び垂直スキヤン並びに斜めスキヤンで検出でき
ない領域TH′に存在する場合か、もしくは2つのコー
ナが共に水平及び垂直スキヤン並びに斜めスキヤンで検
出できない領域TH又はTH′内に存在する場合が考え
られる。
【0226】ステツプSP15においては、検出された
3点から検出対象の領域の対角線を検出する。その際、
共に3点ずつ検出された場合であれば同じ点を検出して
いるのでいずれか一方のスキヤンにより得られた点を使
用し、一方のスキヤンで3点、他方のスキヤンで2点検
出された場合であれば3点検出した方のスキヤンで得ら
れた点を使用する。
【0227】また対角線の検出方法としては、図25に
示すように、3点のうちから判定対象となる2点を選
び、次にその2点間を結ぶ連結直線の垂線上(例えば連
結直線の垂直2等分線上)に存在し、かつ当該連結直線
を挟んで互いに同距離に存在する2点m、nのデータを
フレームメモリ9Bから読み出し、その読み出した2点
m、nの信号レベルを調べる。その結果、図25に示す
ように、2点m、nの信号レベルが共に基準信号レベル
LEV 以上であれば、判定対象の2点によつて対角線が
形成されていると判定する。この処理を3点のうちの各
2点について行い、対角線を検出する。
【0228】対角線が検出されると、次のステツプSP
16に進み、ここで対角線の角度で斜めスキヤンを行
い、4点目を検出する。その際、対角線の角度が0〜90
度の範囲であれば左上角又は右下角のうち4点目が存在
すると思われる方の角(すなわち3点目がある角に対し
て反対側の角)から斜めスキヤンを開始し、対角線の角
度が0〜−90度の範囲であれば右上角又は左下角のうち
4点目が存在すると思われる方の角から斜めスキヤンを
開始する。このようにしてステツプSP16では、対角
線の角度で斜めスキヤンを行い、4点目の位置を検出す
る。この処理により4点目が検出されると、その4点目
と先の3点とをコーナ位置とし、ステツプSP10に移
つてエラー判定を行つた後、ステツプSP11に移つて
処理を終了する。
【0229】なお、対角線の角度で斜めスキヤンを行う
場合には、その角度に応じて水平方向と垂直方向にシフ
トする読み出しアドレスの比率を変えれば容易に実行で
きる。
【0230】一方、両方のスキヤンで共に2点しか検出
されなかつたため、ステツプSP17に移つた場合に
は、検出された2点が検出対象の領域の対角線を形成し
ているか否かを調べる。その方法は対角線の検出方法と
同じであり、その2点間を結ぶ連結直線の垂線上(例え
ば連結直線の垂直2等分線上)に存在し、かつ当該連結
直線を挟んで互いに同距離に存在する2点m、nのデー
タをフレームメモリ9Bから読み出し、その読み出した
2点m、nの信号レベルを調べる。その結果、2点m、
nの信号レベルが共に基準信号レベルSLEV 以上であれ
ば、対角線を形成していると判定してステツプSP18
に進み、2点m、nのうち一方の信号レベルが基準信号
レベルSLEV 以上でなければ、対角線を形成していない
と判定してステツプSP19に進む。
【0231】ステツプSP18では、その2点によつて
形成される対角線の角度で斜めスキヤンを行い、3点目
及び4点目を検出する。その際、対角線の角度が0〜90
度の範囲であれば左上角及び右下角の両角から斜めスキ
ヤンを開始し、対角線の角度が0〜−90度の範囲であれ
ば右上角及び左下角の両角から斜めスキヤンを開始す
る。このようにしてステツプSP18では、2点によつ
て形成される対角線の角度で斜めスキヤンを行い、3点
目及び4点目の位置を検出する。この処理により3点目
及び4点目が検出されると、その3点目及び4点目と先
の2点とをコーナ位置とし、ステツプSP10に移つて
エラー判定を行つた後、ステツプSP11に移つて処理
を終了する。
【0232】これに対して2点が対角線を形成していな
いためステツプSP19に移つた場合には、その2点を
結ぶ連結直線の角度で斜めスキヤンを行い、3点目を検
出する。その際、連結直線の角度が0〜90度の範囲であ
れば左上角又は右下角のうち3点目があると思われる方
の角(すなわちステツプSP17の判定において基準信
号レベルSLEV 以上の点があつた方の角)から斜めスキ
ヤンを開始し、連結直線の角度が0〜−90度の範囲であ
れば右上角又は左下角のうち3点目があると思われる方
の角から斜めスキヤンを開始する。このようにしてステ
ツプSP19では、2点を結ぶ連結直線の角度で斜めス
キヤンを行い、3点目の位置を検出する。この処理によ
り3点目が検出されると、次のステツプSP20におい
て、その3点目と先の2点から検出対象の領域の対角線
を検出し、次のステツプSP21において、その対角線
の角度で斜めスキヤンして4点目の位置を検出する。こ
のような処理により3点目及び4点目が検出されると、
その3点目及び4点目並びに先の2点とをコーナ位置と
し、ステツプSP10に移つてエラー判定を行つた後、
ステツプSP11に移つて処理を終了する。
【0233】このようにしてコーナ検出器9において
は、フレームメモリ9Bに格納したターゲツトキー信号
keyTのデータを水平及び垂直方向に順に読み出すと共
に、所定角度からなる斜め方向に順に読み出すことによ
り、検出対象の領域のコーナと思われる位置HV1〜H
V4及びTLT1〜TLT4を検出し、それらの位置H
V1〜HV4及びTLT1〜TLT4を所定の判定手順
で解析することにより検出対象の領域の4つのコーナ位
置を検出するようになされている。また水平及び垂直方
向並びに所定角度からなる斜め方向の読み出しでは4つ
のコーナ位置を検出しきれなかつた場合には、上述の所
定角度とは異なる第2の角度で斜め方向に読み出すこと
によりコーナ位置を検出するようになされている。
【0234】(5)実施例の動作及び効果 以上の構成において、このビデオ信号処理装置1では、
ニユースキヤスタ4の背景にソースビデオイメージの挿
入先として青色板6を設置し、この青色板6を撮像対象
のニユースキヤスタ4と共にビデオカメラ2によつて撮
像し、スタジオビデオ信号VBKを生成する。このスタジ
オビデオ信号VBKはクロマキー装置に供給され、ここで
色相が青色である領域を示すターゲツトキー信号 keyT
が生成される。コーナ検出器9はこのターゲツトキー信
号 keyTを受け、当該ターゲツトキー信号 keyTに基づ
いて青色板6で示される4角形ABCDの4つのコーナ
A、B、C、Dの位置を検出し、その位置を示すアドレ
ス信号S1を3次元変換アドレス発生器11に供給す
る。
【0235】一方、ビデオテープレコーダ12による再
生又はビデオカメラ13による撮像によつて生成された
ソースビデオ信号Vinは画像変換器16に供給され、当
該画像変換器16の内部に設けられたメモリ16Bに順
に書き込まれて行く。またソースビデオ信号Vinは、モ
ニタ17にも供給され、当該モニタ17に表示される。
ビデオ信号処理装置1を操作するオペレータは、このモ
ニタ17に表示されるソースビデオ信号Vinを見ながら
入力装置10を操作し、スタジオビデオ信号VBKの4角
形ABCDにはめ込む選択映像領域IJKLの範囲を指
定する。この範囲指定情報は入力装置10からコントロ
ーラ18に送られる。コントローラ18はこの範囲指定
情報を基に選択映像領域IJKLの4つのコーナI、
J、K、Lの位置を検出し、その位置を示すアドレス信
号S2を3次元変換アドレス発生器11及びセルフキー
発生器19に供給する。
【0236】3次元変換アドレス発生器11は、コーナ
検出器9から供給された4角形ABCDの4つのコーナ
の位置を示すアドレス信号S1と、コントローラ18か
ら供給された選択映像領域IJKLの4つのコーナの位
置を示すアドレス信号S2とに基づいて、選択映像領域
IJKLを4角形ABCDと同じ形状に画像変換するた
めの変換アドレスを算出する。3次元変換アドレス発生
器11は、変換アドレスを求める場合、まず4角形AB
CDの4つのコーナの位置ベクトルと、選択映像領域I
JKLの4つのコーナの位置ベクトルとを基に3次元画
像変換処理の変換行列T33を求める。次に3次元変換ア
ドレス発生器11は、その変換行列T33の各パラメータ
を使用して変換行列T33の逆行列T33 -1を求め、この逆
行列T33 -1の各パラメータとスクリーンアドレス発生器
22からのスクリーンアドレス(XS ,YS )とに基づ
いて演算処理を行うことにより変換アドレス(XM ,Y
M)を順に求め、これを変換アドレス信号S4として画
像変換器16及び変換器20に供給する。
【0237】画像変換器16は、メモリ16Bに書き込
まれているソースビデオ信号Vinを変換アドレス信号S
4に基づいて順に読み出して行く。これによりスタジオ
ビデオ信号VBKの4角形ABCDに挿入し得るように3
次元画像変換処理が施されたソースビデオ信号Vout
生成される。
【0238】またセルフキー発生器19は、コントロー
ラ18からの選択映像領域IJKLの4つのコーナI、
J、K、Lの位置を示すアドレス信号S2を受け、当該
アドレス信号S2に基づいて選択映像領域IJKLの形
状に対応した領域が信号レベル「1」で、その他の領域
が信号レベル「0」でなるセルフキー信号S5を生成す
る。変換器20はこのセルフキー信号S5を内部のメモ
リに書き込み、これを3次元変換アドレス発生器11か
ら供給された変換アドレス信号S4に基づいて読み出し
て行く。これにより信号レベルが「1」となる領域が4
角形ABCDと同じ形状に変換されたセルフキー信号K
out が生成される。
【0239】ミキサ8は、セルフキー信号Kout に基づ
いて、画像変換が施されたソースビデオ信号Vout とス
タジオビデオ信号VBKとを切り換えて出力する。すなわ
ちセルフキー信号Kout の信号レベルが「0」のときに
はスタジオビデオ信号VBKを選択して出力し、セルフキ
ー信号Kout の信号レベルが「1」のときにはソースビ
デオ信号Vout を選択して出力する。これによりスタジ
オビデオ信号VBKの4角形ABCDのところにソースビ
デオ信号Vout が挿入された合成ビデオ信号Vmix が生
成される。
【0240】ここで各ビデオ信号のイメージを図26及
び図27に示す。図26に示すように、ソースビデオ信
号Vinのうち選択映像領域IJKLとして指定された部
分は、4角形ABCDの形状を示すターゲツトキー信号
keyTに基づいて画像変換され、図26(C)に示すよ
うに4角形ABCDの形状に変換される。この変換され
たソースビデオ信号Vout は、図27に示すように、ス
タジオビデオ信号VBKの4角形ABCDのところに合成
され、その結果、選択映像領域IJKLが4角形ABC
Dのところに挿入された合成ビデオ信号Vmix が生成さ
れる。
【0241】このようにしてこのビデオ信号処理装置1
では、スタジオビデオ信号VBKから4角形ABCDの4
つのコーナの位置を検出し、その検出した位置を示す位
置情報と、挿入する選択映像領域IJKLの4つのコー
ナ位置を示すの位置情報とに基づいて画像変換のための
変換行列T33を算出し、その変換行列T33の各パラメー
タを使用して変換行列T33の逆行列T33 -1を求め、その
逆行列T33 -1の各パラメータとスクリーンアドレスとに
基づいて画像変換のための変換アドレスを算出し、画像
変換器16のメモリ16Bに書き込んだソースビデオ信
号Vinをその変換アドレスに基づいて読み出すようにし
た。これにより従来のように変換後の形状を示すパラメ
ータをオペレータがトラツクボール等を用いて入力しな
くても、ニユースキヤスタ4の背景の所定枠(ABC
D)に一致するソースビデオイメージを有するソースビ
デオ信号Vout を自動的に生成し得る。従つてオペレー
タとしてはスタジオビデオ信号VBKに挿入する選択映像
領域IJKLを指定するだけの簡単な操作を行うだけで
良く(ソースビデオ信号Vin全体を挿入するのであれば
この操作も不要)、従来のようなソースビデオイメージ
を所定枠(ABCD)に正確に一致させるための煩雑な
マニユアル調整が不要になり、オペレータの操作を従来
に比して低減し得る。
【0242】またコーナ検出器9においては、フレーム
メモリ9Bに格納されているターゲツトキー信号 keyT
のデータを検索範囲の上限及び下限から順に水平方向に
読み出すと共に、検索範囲の左端及び右端から順に垂直
方向に読み出すことにより、信号レベルが最初に基準信
号レベルSLEV 以上となる点を検出し、続いてフレーム
メモリ9Bに格納されているターゲツトキー信号 keyT
のデータを検索範囲の各角から45度又は−45度の角度で
順に斜め方向に読み出すことにより、信号レベルが最初
に基準信号レベルSLEV 以上となる点を検出し、これら
の検出された点から位置が異なる4点を探してコーナ位
置を検出するようにした。このようにしたことにより、
コーナ検出器9においては簡易な構成及び短時間で4角
形状の領域の4つのコーナ位置を検出し得る。
【0243】またコーナ検出器9においては、水平及び
垂直方向の読み出し並びに斜め方向の読み出しで4つの
コーナ位置を検出し得なかつた場合には、それらの検出
によつて得られた点から領域の対角線を検出し、その対
角線の角度で斜め方向に読み出しを行うことにより検出
し得なかつたコーナ位置を検出する。さらに対角線を検
出できなかつた場合には、検出されている2点を結ぶ直
線の角度で斜め方向に読み出しを行うことにより検出し
得なかつたコーナ位置を検出する。これにより領域がど
のような形状に変形された場合でも確実に4つのコーナ
位置を検出することができる。
【0244】以上の構成によれば、検索範囲の上限及び
下限から順に水平方向に読み出すと共に検索範囲の左端
及び右端から順に垂直方向に読み出すことによりターゲ
ツトキー信号 keyTの信号レベルが最初に基準信号レベ
ルSLEV 以上となる点を検出し、続いて検索範囲の各角
から45度又は−45度の角度で順に斜め方向に読み出すこ
とによりターゲツトキー信号 keyTの信号レベルが最初
に基準信号レベルSLEV 以上となる点を検出し、これら
の検出された点から位置が異なる4点を探してコーナ位
置を検出するようにしたことにより、簡易な構成及び短
時間で4角形状の領域の4つのコーナ位置を検出し得
る。かくするにつき、オペレータがコーナ位置等を入力
しなくても、ニユースキヤスタの背景の所定枠にソース
ビデオイメージを自動的に挿入し得るビデオ信号処理装
置1を実現し得る。
【0245】(6)他の実施例 (6−1)なお上述の実施例においては、モニタ17に
ソースビデオ信号Vinを表示し、このモニタ17に表示
されるソースビデオ信号Vinの画面を見ながら選択映像
領域IJKLを指定した場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、モニタ17を設けずに、合成ビデオ信
号Vmix が表示されるモニタ21だけを設け、当該モニ
タ21に表示される合成ビデオ信号Vmix の画面を見な
がら選択映像領域IJKLを指定するようにしても上述
の場合と同様の効果を得ることができる。
【0246】このモニタ21を見ながらの選択映像領域
IJKLの指定方法について以下に具体的に説明する。
選択映像領域IJKLの範囲指定情報は、デフオルト値
として、有効映像領域EFGHの中心から水平方向にプ
ラス100 パーセント及びマイナス100 パーセント、垂直
方向にプラス100 パーセント及びマイナス100 パーセン
トが設定されており、有効映像領域EFGHの全てが選
択映像領域IJKLとして指定されている。従つてビデ
オ信号処理装置1を動作させた直後は、図7に示すよう
に、ニユースキヤスタ4の背景の所定枠ABCD内に有
効映像領域EFGHが挿入された合成ビデオ信号Vmix
がモニタ21に表示される。
【0247】オペレータはこのモニタ21に表示される
合成ビデオ信号Vmix の画面を見ながら、入力装置10
の範囲指定ボリユームやキーボードを操作して、選択映
像領域IJKLを指定するための範囲指定情報を入力す
る。例えば範囲指定ボリユームを操作して選択映像領域
IJKLの範囲指定情報を連続的に変換させた場合に
は、モニタ21に表示されている選択映像領域IJKL
の範囲が連続的に変化する。オペレータはこの選択映像
領域IJKLの範囲の変化を観察し、所望の選択映像領
域IJKLの範囲が表示されたら入力操作を止めて範囲
指定ボリユームを固定する。このような操作により、所
望の選択映像領域IJKLをニユースキヤスタの背景の
所定枠ABCDに挿入することができる。
【0248】また範囲指定ボリユームの代わりにキーボ
ードを用いて範囲指定情報の値を直接的に入力すること
も可能である。この場合、例えば水平方向の範囲指定情
報として、有効映像領域EFGHの中心からプラス80パ
ーセント及びマイナス80パーセントを入力し、垂直方向
の範囲指定情報として、有効映像領域EFGHの中心か
らプラス80パーセント及びマイナス80パーセントを入力
すると、有効映像領域EFGHのうちのその範囲が選択
映像領域IJKLとして選択される。従つてモニタ21
には、この選択された選択映像領域IJKLがニユース
キヤスタ4の背景の所定枠ABCDに挿入された合成ビ
デオ信号Vmix が表示される。
【0249】因みに、このような範囲指定を行つた場合
にも、コントローラ18の動作はモニタ17への表示コ
ントロールが無いだけで基本的に同じである。すなわち
コントローラ18は入力装置10から受けた範囲指定情
報に基づいて、選択映像領域IJKLの4つのコーナの
位置を検出し、その位置を示すアドレス信号S2を出力
する。
【0250】(6−2)また上述の実施例においては、
図28に示すように、選択映像領域IJKLのコーナ
I、J、K、Lがそれぞれ4角形ABCDのコーナA、
B、C、Dに対応するように当該選択映像領域IJKL
を4角形ABCDに挿入した場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、この対応関係を90°ずつずらすこ
とによつて選択映像領域IJKLの方向を変えて挿入す
るようにしても良い。
【0251】この選択映像領域IJKLの方向を変えて
挿入する方法について以下に具体的に説明する。オペレ
ータは選択映像領域IJKLを指定する範囲指定情報と
共に、選択映像領域IJKLの各コーナと4角形ABC
Dの各コーナの対応関係を示す方向情報を入力装置10
を介して入力する。この方向情報としては、選択映像領
域IJKLを回転させることによつてコーナを対応させ
るための回転角が入力される。なお、回転角は右回りの
方向を正方向とし、左回りを負方向とする。
【0252】例えば入力装置10から範囲指定情報と共
に、方向情報としてプラス90°が入力されると、コント
ローラ18はこれらの情報を受け取る。そしてコントロ
ーラ18は範囲指定情報を基に選択映像領域IJKLの
4つのコーナの位置を検出し、その位置を示すアドレス
信号S2と共に、方向情報を3次元変換アドレス発生器
11に送出する。
【0253】3次元変換アドレス発生器11は、コーナ
検出器9から供給された4角形ABCDの4つのコーナ
の位置を示すアドレス信号S1と、コントローラ18か
ら供給された選択映像領域IJKLの4つのコーナの位
置を示すアドレス信号S2と、プラス90°を示す方向情
報とに基づいて、図29に示すように、選択映像領域I
JKLを4角形BDACと一致させるための変換アドレ
ス(すなわち選択映像領域IJKLを90°回転させて対
応させる変換アドレス)を演算によつて生成する。かく
してこの変換アドレスを画像変換器16及びキー信号用
の変換器20に供給することにより、選択映像領域IJ
KLが右回りに90°回転した状態で挿入された合成ビデ
オ信号Vmix が生成される。
【0254】また入力装置10から方向情報としてプラ
ス 180°を示す方向情報が入力された場合には、コント
ローラ18は、このプラス 180°を示す方向情報を、選
択映像領域IJKLの4つのコーナの位置を示すアドレ
ス信号S2と共に3次元変換アドレス発生器11に供給
する。3次元変換アドレス発生器11は、コーナ検出器
9から供給された4角形ABCDの4つのコーナの位置
を示すアドレス信号S1と、コントローラ18から供給
された選択映像領域IJKLの4つのコーナの位置を示
すアドレス信号S2と、プラス 180°を示す方向情報と
に基づいて、図30に示すように、選択映像領域IJK
Lを4角形DCBAと一致させるための変換アドレス
(すなわち選択映像領域IJKLを 180°回転させて対
応させる変換アドレス)を演算によつて生成する。かく
してこの変換アドレスを画像変換器16及びキー信号用
の変換器20に供給することにより、選択映像領域IJ
KLが右回りに 180°回転した状態で挿入された合成ビ
デオ信号Vmix が生成される。
【0255】また入力装置10から方向情報としてプラ
ス 270°を示す方向情報が入力された場合には、コント
ローラ18は、このプラス 270°を示す方向情報を、選
択映像領域IJKLの4つのコーナの位置を示すアドレ
ス信号S2と共に3次元変換アドレス発生器11に供給
する。3次元変換アドレス発生器11は、コーナ検出器
9から供給された4角形ABCDの4つのコーナの位置
を示すアドレス信号S1と、コントローラ18から供給
された選択映像領域IJKLの4つのコーナの位置を示
すアドレス信号S2と、プラス 270°を示す方向情報と
に基づいて、図31に示すように、選択映像領域IJK
Lを4角形CADBと一致させるための変換アドレス
(すなわち選択映像領域IJKLを 270°回転させて対
応させる変換アドレス)を演算によつて生成する。かく
してこの変換アドレスを画像変換器16及びキー信号用
の変換器20に供給することにより、選択映像領域IJ
KLが右回りに 270°回転した状態で挿入された合成ビ
デオ信号Vmix が生成される。
【0256】(6−3)また上述の実施例においては、
水平方向と垂直方向の範囲指定情報を入力することによ
り長方形又は正方形の選択映像領域IJKLを指定した
場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば
キーボード等の入力装置10を用いて選択映像領域IJ
KLの各コーナI、J、K、Lの位置をそれぞれ独立に
指定し得るようにしても良い。このようにすれば、図3
2に示すように、単なる長方形や正方形でない任意の形
状の選択映像領域IJKLを4角形ABCDのところに
挿入することができ、より使い勝手を向上させることが
できる。
【0257】(6−4)また上述の実施例においては、
挿入するソースビデオイメージの形状を示すキー信号
(S5)をビデオ信号処理装置1内部で発生した場合に
ついて述べたが、本発明はこれに限らず、キー信号を外
部機器から受けるようにしても良い。この場合のビデオ
信号処理装置の構成を、図1との対応部分に同一符号を
付した図33に示す。
【0258】このビデオ信号処理装置30の場合には、
外部機器(図示せず)によつて別の画像処理が施された
ソースビデオ信号Vin′が入力される。このソースビデ
オ信号Vin′は、図1に示したビデオ信号処理装置1と
同様に画像変換器16に供給され、当該画像変換器16
内部のメモリに順に書き込まれて行く。またこのビデオ
信号処理装置30の場合には、ソースビデオ信号Vin
と共に外部機器によつて生成されたキー信号 keySが入
力されている。このキー信号 keySはソースビデオ信号
in′のうちソースビデオイメージとして4角形ABC
Dのところに挿入する領域の形状を示す信号であり、挿
入する映像領域に対応した領域では信号レベルが
「1」、その領域外では信号レベルが「0」になる信号
である。このキー信号 keySはコーナ検出器31及び変
換器20に入力される。
【0259】コーナ検出器31は、ターゲツトキー信号
keyTのコーナを検出するコーナ検出器9とほぼ同様の
構成を有し、キー信号 keySの4つのコーナの位置を検
出し、その4つのコーナの表示座標系における位置を示
すアドレス信号S20を3次元変換アドレス発生器11
に供給する。
【0260】3次元変換アドレス変換器11は、コーナ
検出器9から供給された4角形ABCDの4つのコーナ
の位置を示すアドレス信号S1と、コーナ検出器31か
ら供給されたキー信号 keySの4つのコーナの位置を示
すアドレス信号S20とに基づいて、ソースビデオ信号
in′を4角形ABCDのところに挿入するための変換
行列を算出し、その変換行列の逆行列とスクリーンアド
レス発生器22からのスクリーンアドレス信号S3とに
基づいて変換アドレスを算出する。すなわちこのビデオ
信号処理装置30の場合には、選択映像領域IJKLの
4つのコーナの位置情報の代わりに、コーナ検出器31
で検出されたキー信号 keySの4つのコーナの位置情報
を使用して変換アドレスを求める。
【0261】求めた変換アドレスは変換アドレス信号S
4として画像変換器16及びキー信号用の変換器20に
供給される。画像変換器16は、内部のメモリに書き込
まれているソースビデオ信号Vin′を変換アドレス信号
S4によつて得られる変換アドレスに基づいて読み出す
ことにより、画像変換されたソースビデオ信号Vout
生成する。同様に、変換器20は、内部のメモリに書き
込まれているキー信号keySを変換アドレス信号S4に
よつて得られる変換アドレスに基づいて読み出すことに
より、信号レベルが「1」となる領域が4角形ABCD
と同じ形状に変換されたキー信号Kout を生成する。か
くしてミキサ8において、このキー信号Kout に基づい
て、ソースビデオ信号Vout とスタジオビデオ信号VBK
とを選択して出力することにより、ソースビデオ信号V
in′が挿入された合成ビデオ信号Vmix が生成される。
【0262】(6−5)また上述の実施例においては、
ソースビデオイメージの挿入先が4角形ABCDであつ
た場合について述べたが、本発明はこれに限らず、少な
くとも4つの以上のコーナがあれば変換行列T33の各パ
ラメータを算出し得るので、ソースビデオイメージの挿
入先としては4つの以上のコーナを有する多角形であれ
ば良い。
【0263】(6−6)また上述の実施例においては、
ソースビデオ信号Vinを挿入しない場合に青色板6を昇
降機構を用いて退避させた場合について述べたが、本発
明はこれに限らず、スタジオスタツフ等が青色板6を退
避させるようにしても良い。
【0264】(6−7)また上述の実施例においては、
コーナ位置を検出する際、図14のステツプSP7に示
したように、コーナ位置HV1〜HV4及びTLT1〜
TLT4が同じ点を示していたら対応する点同士の平均
値を求めることにより4つのコーナ位置を求めるように
した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、コ
ーナ位置HV1〜HV4又はTLT1〜TLT4のうち
いずれか一方から得られる4点をそのままコーナ位置と
するようにしても良い。
【0265】(6−8)また上述の実施例においては、
図13〜図15に示したコーナ検出方法を、ビデオ信号
BKの所定領域にソースビデオ信号Vinを挿入して合成
ビデオ信号Vmix を生成するようなビデオ信号処理装置
1に適用した場合について述べたが、本発明はこれに限
らず、工場のライン等で画像信号を基に部品位置を検出
する時に本発明のコーナ検出方法を用いるようにしても
良い。要は、フアクトリーオートメーシヨンの分野等、
あらゆる分野において本発明のコーナ検出方法を適用す
ることができる。
【0266】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、水平方向
及び垂直方向に入力信号を読み出すことによつて基準信
号レベル以上となる点を検出すると共に、所定の角度で
斜め方向に入力信号を読み出すことによつて基準信号レ
ベル以上となる点を検出し、当該検出された点の中から
位置が異なる4点を検出することによりコーナ位置を検
出するようにしたことにより、簡易な構成及び短時間で
検出対象の領域の各コーナ位置を検出することができ
る。かくするにつき簡易な構成で、入力信号から所定領
域の各コーナ位置を検出し得るコーナ検出装置及びコー
ナ検出方法を実現し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるビデオ信号処理装置の
全体構成を示すブロツク図である。
【図2】ターゲツトキー信号 keyT及びスタジオビデオ
信号VBKのイメージを示す略線図である。
【図3】選択映像領域の範囲指定の説明に供する略線図
である。
【図4】ソースビデオ信号Vout のイメージを示す略線
図である。
【図5】セルフキー信号S5のイメージを示す略線図で
ある。
【図6】セルフキー信号Kout のイメージを示す略線図
である。
【図7】選択映像領域IJKLとして有効映像領域EF
GHの全体を指定したときの合成ビデオ信号Vmix のイ
メージを示す略線図である。
【図8】選択映像領域IJKLとして有効映像領域EF
GHの一部分を指定したときの合成ビデオ信号Vmix
イメージを示す略線図である。
【図9】画像変換器の構成を示すブロツク図である。
【図10】3次元画像変換処理の原理の説明に供する略
線図である。
【図11】メモリとモニタスクリーンの位置ベクトルの
対応関係の説明に供する略線図である。
【図12】コーナ検出器の構成を示すブロツク図であ
る。
【図13】コーナ検出器のコーナ検出方法を示すフロー
チヤートである。
【図14】コーナ検出器のコーナ検出方法を示すフロー
チヤートである。
【図15】コーナ検出器のコーナ検出方法を示すフロー
チヤートである。
【図16】水平及び垂直スキヤンの方向を示す略線図で
ある。
【図17】斜めスキヤンの方向を示す略線図である。
【図18】検出した点に対するエラー判定の説明に供す
る略線図である。
【図19】検出した点がエラーであるときの例を示す略
線図である。
【図20】一方のスキヤンでのみ4点検出し得る例を示
す略線図である。
【図21】3点ずつの検出によつて4つのコーナが検出
される場合の例を示す略線図である。
【図22】3点ずつの検出によつて4つのコーナが検出
されない場合の例を示す略線図である。
【図23】一方のスキヤンにより2点だけが検出される
場合の例を示す略線図である。
【図24】検出対象の領域が135 度以上の内角を有する
場合の例を示す略線図である。
【図25】対角線の検出方法の説明に供する略線図であ
る。
【図26】ソースビデオ信号Vinをスタジオビデオ信号
BKに挿入するときの各過程でのビデオ信号のイメージ
を示す略線図である。
【図27】ソースビデオ信号Vinをスタジオビデオ信号
BKに挿入するときの各過程でのビデオ信号のイメージ
を示す略線図である。
【図28】選択映像領域IJKLを回転させずに4角形
ABCDにはめ込んだ場合の説明に供する略線図であ
る。
【図29】選択映像領域IJKLを右回りに90°回転さ
せて4角形ABCDにはめ込んだ場合の説明に供する略
線図である。
【図30】選択映像領域IJKLを右回りに 180°回転
させて4角形ABCDにはめ込んだ場合の説明に供する
略線図である。
【図31】選択映像領域IJKLを右回りに 270°回転
させて4角形ABCDにはめ込んだ場合の説明に供する
略線図である。
【図32】選択映像領域IJKLとして任意の形状を指
定した場合の説明に供する略線図である。
【図33】他の実施例によるビデオ信号処理装置の構成
を示すブロツク図である。
【符号の説明】
1、30……ビデオ信号処理装置、2、13……ビデオ
カメラ、4……ニユースキヤスタ、6……青色板、7…
…クロマキー装置、8……ミキサ、9、31……コーナ
検出器、9A……フリーズ回路、9B……フレームメモ
リ、9C……制御回路、10……入力装置、11……3
次元変換アドレス発生器、12……ビデオテープレコー
ダ、15……切換スイツチ、16……画像変換器、16
A……フイルタ、16B……メモリ、16C……補間
器、16D……書込みアドレス発生器、16E……読出
しアドレス発生器、17、21……モニタ、18……コ
ントローラ、19……セルフキー発生器、20……変換
器。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力信号の検索範囲の中から信号レベルが
    基準信号レベル以上である4角形状の領域の各コーナ位
    置を検出するコーナ検出装置において、 上記入力信号を記憶する記憶手段と、 上記記憶手段に記憶された上記入力信号を上記検索範囲
    の上限及び下限から順に水平方向に読み出すと共に上記
    検索範囲の左端及び右端から順に垂直方向に読み出すこ
    とにより上記入力信号の信号レベルが最初に上記基準信
    号レベル以上となる点を検出し、かつ上記記憶手段に記
    憶された上記入力信号を上記検索範囲の各角から所定の
    角度で順に斜め方向に読み出すことにより上記入力信号
    の信号レベルが最初に上記基準信号レベル以上となる点
    を検出し、当該検出された点の中から位置が異なる4点
    を検出することにより上記コーナ位置を検出するコーナ
    検出手段とを具えることを特徴とするコーナ検出装置。
  2. 【請求項2】上記コーナ検出手段は、 検出された上記点同士の距離を調べ、当該距離が所定基
    準値を越えていれば位置が異なる点であると判定するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のコーナ検出装置。
  3. 【請求項3】上記コーナ検出手段は、 検出した上記4点のうち上記領域の辺を形成する2点を
    選び、当該2点を結ぶ直線の両側のうち一方の側の信号
    レベルだけが上記基準信号レベル以上となつているか否
    かを調べることにより検出した点が正しいか否かを判定
    することを特徴とする請求項1に記載のコーナ検出装
    置。
  4. 【請求項4】上記コーナ検出手段は、 水平方向及び垂直方向の読み出しにより基準信号レベル
    以上となる点を検出した後、検出した点を基に第2の検
    索範囲を決定し、上記斜め方向の読み出しを当該第2の
    検索範囲で行うことを特徴とする請求項1に記載のコー
    ナ検出装置。
  5. 【請求項5】上記コーナ検出手段は、 上記水平方向及び垂直方向の読み出し並びに上記斜め方
    向の読み出しによつて位置が異なる4点を検出し得なか
    つた場合、検出されている点から上記領域の対角線を検
    出し、当該対角線の角度で斜め方向に読み出しを行うこ
    とにより検出し得なかつた点を検出することを特徴とす
    る請求項1に記載のコーナ検出装置。
  6. 【請求項6】上記コーナ検出手段は、 上記対角線を検出し得なかつた場合、検出されている2
    点を結ぶ直線の角度で斜め方向に読み出しを行うことに
    より検出し得なかつた3点目を検出し、当該検出された
    3点から上記対角線を検出して当該対角線の角度で斜め
    方向に読み出しを行うことにより検出し得なかつた4点
    目を検出することを特徴とする請求項5に記載のコーナ
    検出装置。
  7. 【請求項7】入力信号の検索範囲の中から信号レベルが
    基準信号レベル以上である4角形状の領域の各コーナ位
    置を検出するコーナ検出方法において、 上記入力信号を所定の記憶手段に記憶する記憶ステツプ
    と、 上記記憶手段に記憶された上記入力信号を上記検索範囲
    の上限及び下限から順に水平方向に読み出すと共に上記
    検索範囲の左端及び右端から順に垂直方向に読み出すこ
    とにより上記入力信号の信号レベルが最初に上記基準信
    号レベル以上となる点を検出する第1の検出ステツプ
    と、 上記記憶手段に記憶された上記入力信号を上記検索範囲
    の各角から所定の角度で順に斜め方向に読み出すことに
    より上記入力信号の信号レベルが最初に上記基準信号レ
    ベル以上となる点を検出する第2の検出ステツプと、 上記第1及び第2の検出ステツプによつて検出された点
    の中から位置が異なる4点を検出することにより上記コ
    ーナ位置を検出する第3の検出ステツプとを具えること
    を特徴とするコーナ検出方法。
  8. 【請求項8】上記第3の検出ステツプは、 上記第1及び第2の検出ステツプによつて検出された上
    記点同士の距離を調べ、当該距離が所定基準値を越えて
    いれば位置が異なる点であると判定することを特徴とす
    る請求項7に記載のコーナ検出方法。
  9. 【請求項9】上記第3の検出ステツプは、 検出した上記4点のうち上記領域の辺を形成する2点を
    選び、当該2点を結ぶ直線の両側のうち一方の側の信号
    レベルだけが上記基準信号レベル以上となつているか否
    かを調べることにより検出した点が正しいか否かを判定
    することを特徴とする請求項7に記載のコーナ検出方
    法。
  10. 【請求項10】上記第1の検出ステツプは、 水平方向及び垂直方向の読み出しにより基準信号レベル
    以上となる点を検出した後、検出した点を基に第2の検
    索範囲を決定し、 上記第2の検出ステツプは、 上記第2の検索範囲で上記斜め方向の読み出しを行うこ
    とを特徴とする請求項7に記載のコーナ検出方法。
  11. 【請求項11】上記第3の検出ステツプは、 上記第1の検出ステツプによる上記水平方向及び垂直方
    向の読み出し、並びに上記第2の検出ステツプによる上
    記斜め方向の読み出しにより位置が異なる4点を検出し
    得なかつた場合、検出されている点から上記領域の対角
    線を検出し、当該対角線の角度で斜め方向に読み出しを
    行うことにより検出し得なかつた点を検出することを特
    徴とする請求項7に記載のコーナ検出方法。
  12. 【請求項12】上記第3の検出ステツプは、 上記対角線を検出し得なかつた場合、検出されている2
    点を結ぶ直線の角度で斜め方向に読み出しを行うことに
    より検出し得なかつた3点目を検出し、当該検出された
    3点から上記対角線を検出して当該対角線の角度で斜め
    方向に読み出しを行うことにより検出し得なかつた4点
    目を検出することを特徴とする請求項11に記載のコー
    ナ検出方法。
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