JP2002057879A - 画像処理装置と画像処理方法及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

画像処理装置と画像処理方法及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JP2002057879A
JP2002057879A JP2000243311A JP2000243311A JP2002057879A JP 2002057879 A JP2002057879 A JP 2002057879A JP 2000243311 A JP2000243311 A JP 2000243311A JP 2000243311 A JP2000243311 A JP 2000243311A JP 2002057879 A JP2002057879 A JP 2002057879A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮影条件によらず簡易に適正な画像を得るこ
とができる画像処理装置と画像処理方法及び該方法を実
現するためのプログラムを記録した記録媒体を提供す
る。 【解決手段】 被写体を撮影することにより得られる画
像の歪みを補正する画像処理装置であって、上記画像か
ら抽出された対向する少なくとも二組の線分をそれぞれ
外挿することによって得られる少なくとも二つの交点を
用いて算出された変換行列により、上記画像を構成する
各点を座標変換する画像歪み補正部40を備えたことを
特徴とする画像処理装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理装置と画
像処理方法及びコンピュータ記録媒体に関し、さらに詳
しくは、撮像状態によらず適正な画像を得るための画像
処理装置と画像処理方法、及び該方法を実現するための
プログラムを記録した記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンピュータネットワークの急速な進歩
と共にビジネスのあり方も多様化し、あらゆる局面で重
要な情報を素早く取得する必要が生じている。それに伴
い、至る所で携帯型の入力装置を駆使してビジネスに必
要な文書情報を簡便かつ高精細に入力することへの要求
が高まっている。特に、デジタルスチルカメラの急速な
普及及びその高解像化に伴い、撮影した画像に加工処理
を施すことにより、仕事や娯楽に有効な電子情報として
活用しようという応用例も見られるようになった。
【0003】代表的な第一の応用例としては、A4紙面
や大型のポスター等の被写体面を撮影するとき、撮像面
と被写体面が平行でない状態で撮影した場合には、画像
の歪み(これを「あおり歪み」ともいう。)が生じる
が、これを補正することによって取得した文書画像情報
の判読性を向上させる技術がある。そして、このような
技術に関しては特開平3−94383号公報において、
既知の想定された固定形状内に入力画像を配置して該固
定形状の歪み方を調べることにより、本来の被写体面上
での形状に合致させるための変換パラメータを発見し、
あおり歪みを補正するという技術が開示されている。
【0004】しかしながら、この技術では撮影対象を形
状が既に知られた固定図形内に配置させる必要があり、
また該固定図形に対するデータを予め得ておく必要もあ
る。
【0005】また、特開平5−101221号公報にお
いては、被写体面に直交格子を導入して各格子点の空間
座標を求め、撮像面に設けられた座標系に直交変換を施
して射影することにより、画像歪みを補正するという技
術が開示されている。しかしながら、このような技術に
おいては、上記各格子点の2次元座標を手動で入力する
必要があるため、簡便な操作により被写体面を撮影する
のは困難である。
【0006】また、特開平6−197261号公報にお
いては、被写体像の輪郭を検出して得られた輪郭情報か
らあおり歪みに対する補正量を算出した上で補正処理を
行い、該補正処理後の画像に対して最大補間量分を間引
くような画像処理を行うことにより、画質を均一にする
という技術が開示されている。しかしながら、上記のよ
うな処理においては被写体の縦横比を考慮することな
く、例えば台形の被写体像を横方向に引き伸ばして長方
形に変換するので、得られる被写体像は本来の被写体と
相似でない図形に変形されるという問題がある。
【0007】また、特開平9−289600号公報にお
いては、カメラの撮像面と被写体面とのなす傾斜角を入
力する角度設定手段と、被写体までの距離を測定する測
距手段とを備え、角度設定手段へ傾斜角を入力した状態
で被写体を撮影することにより、上記傾斜角と測距手段
で検出された被写体距離に基づいて被写体を正面から見
た画像に補正するという技術が開示されている。しかし
ながら、このような技術において上記傾斜角を正確に手
動で入力するのは非常に困難であり、その結果高い精度
で画像のあおり歪みを補正することは困難となる。
【0008】また、特開平11−98485号公報にお
いては、回転軸に固定されたカメラの方向に関する情報
に基づいて、撮影対象の幾何形状が正しく再現されるよ
うに画像のあおり歪みを補正するという技術が開示され
ている。しかし、この技術においてはカメラを回転軸に
固定する必要があるため装置規模が増大し、利用者によ
る撮影の自由度が低下するという問題がある。
【0009】また、特開平11−238123号公報に
おいては、撮像により得られた画像が表示されるディス
プレイ画面上で、画像要素及び画像要素間の関係を指示
することにより、該画像のあおり歪みを補正する方法等
が開示されている。しかし、この方法では被写体面の法
線ベクトルと底辺とにより作られる平面と、撮像板の底
辺とが平行である状態において被写体を撮影した場合以
外には、あおり歪みを正確に補正することができず、限
定された撮影条件下でのみしか該方法を適用できないと
いう問題がある。
【0010】また、第二の応用例としては、携帯可能な
画像入力装置で新聞紙等の大面積の紙面情報やパネルや
壁に描かれた絵柄等を分割撮影して、得られた複数枚の
画像を貼り合わせることにより1枚の合成画像を作成す
るものがある。すなわち、CCD(Charge Coupled Dev
ice)に代表される撮像素子の画素数が増加するに伴
い、デジタルカメラの解像度は近年向上しているが、上
記のように細かいパターンを有する被写体、すなわち高
い周波数成分を含む被写体を撮影して電子化するにはま
だまだ解像度が不足する。従って、画像を貼り合わせる
ことにより擬似的に高精細画像を作成して、デジタルカ
メラの解像度不足を補うというアプローチがなされてい
る。
【0011】このような応用例は、被写体が平面状とみ
なせる場合にアフィン変換や射影変換のような幾何補正
式を用いて、被写体の一部分を分割撮影した画像を貼り
合わせる技術であり、各分割画像の被写体像を基準とな
る画像における被写体の見え方に変換して貼り合わせる
というものである。なお、このような技術の概要は文献
『コンピュータビジョン−技術評論と将来展望−』(松
山隆司ほか、新技術コミュニケーションズ)に記載され
ている。
【0012】しかしながら、このような応用例におい
て、基準となる画像において被写体像にあおり歪みが生
じていた場合には、貼り合わせた合成画像においてもあ
おり歪みが含まれてしまうという問題がある。この問題
について図1を参照しつつ説明する。なお、図中fは撮
影装置に含まれた光学系の焦点距離を示す。
【0013】図1に示されるように、例えば被写体面1
を位置P1と位置P2から撮影することによって得られ
た二つの画像を合成する場合を考える。ここで、位置P
2から撮影して得られた分割画像7は、位置P1からの
撮影において基準とされる画像面3を引き伸ばした面に
写像すると被写体像5となる。従って図1に示されるよ
うに、分割画像7は被写体像5として、画像面3上にお
いて位置P1から撮影された画像と合成される。そし
て、このようにして得られた合成画像は、基準となる画
像面が拡大される広画角の光学系を用いて被写体面1を
撮影した画像と等価なものとなる。
【0014】従って、上記のように作成された合成画像
では、被写体に対する遠近効果が通常の撮影で得られる
画像よりも大きくなるため、より大きなあおり歪みが生
じやすいという問題がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
を解消するためになされたもので、撮影条件によらず簡
易に適正な画像を得ることができる画像処理装置と画像
処理方法及び該方法を実現するためのプログラムを記録
した記録媒体を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、被写体を
撮影することにより得られる画像の歪みを補正する画像
処理装置であって、画像から抽出された対向する少なく
とも二組の線分をそれぞれ外挿することによって得られ
る少なくとも二つの交点を用いて算出された変換行列に
より、画像を構成する各点を座標変換する画像補正手段
を備えたことを特徴とする画像処理装置を提供すること
により達成される。このような手段によれば、様々な撮
影条件において撮影されることにより生じた画像の歪み
を、簡易な構成を有する画像処理装置により補正するこ
とができる。
【0017】また、本発明の目的は、被写体を撮影する
ことにより得られる画像の歪みを補正する画像処理装置
であって、画像から抽出された少なくとも二組の線分を
それぞれ外挿することによって得られた少なくとも二つ
の消失点を用いて算出された変換行列により、画像を構
成する各点を座標変換する画像補正手段を備えたことを
特徴とする画像処理装置を提供することにより達成され
る。このような手段によれば、様々な撮影条件において
撮影されることにより生じた画像の歪みを、簡易な構成
を有する画像処理装置により確実に補正することができ
る。
【0018】また、ここで画像補正手段は、被写体を撮
影した光学系の画像パラメータ及び消失点を用いること
によって、変換行列を算出するものとすれば、補正後の
画像を被写体の表面に描かれた原像と相似なものとする
ことができる。
【0019】また、画像補正手段は、被写体を部分的に
撮影することにより得られた複数の画像がつなぎ合わさ
れることにより生成された合成画像を入力する場合に
は、合成画像の作成の際に基準とされた画像を撮影した
光学系の画像パラメータ及び消失点を用いることによ
り、変換行列を算出するものとすることができる。この
ような手段によれば、あおり歪みが生じ易い合成画像に
対して、簡易な構成を有する画像処理装置により該歪み
を補正することができる。なお、上記画像パラメータ
は、光学系における焦点距離を含むものとすることがで
きる。
【0020】また、画像補正手段は、少なくとも二組の
線分が被写体上でなす角度及び消失点を用いて変換行列
を算出するものとすれば、被写体を撮影した光学系の焦
点距離が未知の場合においても、該歪みを高精度に補正
することができる。
【0021】また、画像補正手段は、一組の線分におけ
る座標変換後の方向がユーザにより指定された場合に
は、方向に応じて変換行列を算出するものとすることが
できる。このような手段によれば、歪みが補正された画
像の向きを画像面内において自由に変更することができ
る。
【0022】また、本発明の目的は、被写体を撮影する
ことにより得られる画像の歪みを補正する画像処理方法
であって、画像から抽出された対向する少なくとも二組
の線分をそれぞれ外挿することによって得られる少なく
とも二つの交点を算出するステップと、少なくとも二つ
の交点を用いて変換行列を求めるステップと、画像を構
成する各点を変換行列により座標変換するステップとを
有することを特徴とする画像処理方法を提供することに
より達成される。このような手段によれば、様々な撮影
条件において撮影されることにより生じた画像の歪み
を、簡易な画像処理により補正することができる。
【0023】また、本発明の目的は、被写体を撮影する
ことにより得られる画像の歪みを補正する画像処理方法
であって、画像から抽出された少なくとも二組の線分を
それぞれ外挿することによって少なくとも二つの消失点
を算出する第一のステップと、少なくとも二つの消失点
を用いて変換行列を求める第二のステップと、変換行列
により、画像を構成する各点を座標変換する第三のステ
ップとを有することを特徴とする画像処理方法を提供す
ることにより達成される。このような手段によれば、様
々な撮影条件において撮影されることにより生じた画像
の歪みを、簡易な画像処理により確実に補正することが
できる。
【0024】また、第二のステップでは、被写体を撮影
した光学系の画像パラメータ及び消失点を用いることに
よって、変換行列を算出することとすれば、容易に補正
後の画像を被写体の表面に描かれた原像と相似なものと
することができる。
【0025】また、被写体を部分的に撮影することによ
り得られた複数の画像がつなぎ合わされることにより生
成された合成画像を画像処理する場合には、第二のステ
ップにおいて、合成画像の作成の際に基準とされた画像
を撮影した光学系の画像パラメータ及び消失点を用いる
ことにより変換行列を算出することとすれば、あおり歪
みが生じ易い合成画像に対して、簡易な画像処理により
該歪みを補正することができる。なお、上記画像パラメ
ータは、光学系における焦点距離を含むものとすること
ができる。
【0026】また、第二のステップでは、少なくとも二
組の線分が被写体上でなす角度及び消失点を用いて変換
行列を算出することとすれば、被写体を撮影した光学系
の焦点距離が未知の場合においても、該歪みを高精度に
補正することができる。
【0027】また、一組の線分における座標変換後の方
向がユーザにより指定された場合には、第二のステップ
において、方向に応じて変換行列を算出することとすれ
ば、歪みが補正された画像の向きを画像面内において容
易に変更することができる。
【0028】また、本発明の目的は、被写体を撮影する
ことにより得られる画像の歪みをコンピュータによる画
像処理により補正するためのプログラムを記録したコン
ピュータ読み取り可能な記録媒体であって、プログラム
は、コンピュータに対して、画像から抽出された対向す
る少なくとも二組の線分をそれぞれ外挿することによっ
て得られる少なくとも二つの交点を算出させ、少なくと
も二つの交点を用いて変換行列を求めさせ、画像を構成
する各点を変換行列により座標変換させることを特徴と
するコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供するこ
とにより達成される。このような手段によれば、上記プ
ログラムをコンピュータに実行させることによって、様
々な撮影条件において撮影されることにより生じた画像
の歪みを、簡易な画像処理により補正することができ
る。
【0029】また、本発明の目的は、被写体を撮影する
ことにより得られる画像の歪みをコンピュータによる画
像処理により補正するためのプログラムを記録したコン
ピュータ読み取り可能な記録媒体であって、プログラム
は、コンピュータに対して、画像から抽出された少なく
とも二組の線分をそれぞれ外挿することによって少なく
とも二つの消失点を算出させ、少なくとも二つの消失点
を用いて変換行列を求めさせ、変換行列により、画像を
構成する各点を座標変換させることを特徴とするコンピ
ュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにより達
成される。このような手段によれば、上記プログラムを
コンピュータに実行させることによって、様々な撮影条
件において撮影されることにより生じた画像の歪みを、
簡易な画像処理により確実に補正することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下において、本発明の実施の形
態を図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一符
号は同一又は相当部分を示す。
【0031】一般的に、被写体面においては、互いに向
かい合う境界線の組や、同一方向に描かれた罫線の組、
あるいは互いに平行な向きに並んでいる文字列の組等の
ように、相互に平行な直線状パターンが存在することが
多い。以下においては、このような被写体面における平
行な直線状パターンの組を「平行パターン対」と呼ぶこ
とにする。
【0032】また、上記平行パターン対は、縦及び横方
向の両方向に存在することが多い。すなわち、一の被写
体面において2組の平行パターン対が存在することが頻
繁にある。ここで、この2組の平行パターン対を画像に
投影した場合の歪み方と、被写体面と撮像面の相対的な
向きとの間には、ある代数的な関係が成立する。従っ
て、平行パターン対を画像に投影して形成される像(以
下「画像パターン対」と呼ぶ)を2組以上入力又は検出
することができれば、被写体面と撮像面の相対的な向き
を計算により求め、それに基づいてあおり歪み補正を行
うことができる。
【0033】本発明は、このような原理に基づいて上記
目的を達成するものである。すなわち、本発明の実施の
形態に係る画像処理装置2によれば、例えば図2(a)
に示されるように、「ABC」という文字が書かれた被
写体面1を該被写体面1に対して傾いた方向から撮影し
た場合であっても、あおり歪みを有する画像4ではな
く、図2(b)に示される歪みが補正された画像6を得
ることができる。なお以下においては、説明を簡単にす
るために、撮影する平面状の被写体の形状は矩形である
と仮定する。
【0034】図3は、本発明の実施の形態に係る画像処
理装置の基本構成を示すブロック図である。図3に示さ
れるように、本実施の形態に係る画像処理装置は、中央
演算処理装置(CPU)11と、同期型ダイナミックラ
ンダムアクセスメモリ(SDRAM)12と、ハードデ
ィスクドライブ(HDD)13と、入力インタフェース
(入力I/F)14と、電源15と、表示インタフェー
ス(表示I/F)16と、記録装置17と、外部インタ
フェース(外部I/F)18と、ディスプレイ19と、
バスBUSとを備える。
【0035】ここで、CPU11と、SDRAM12
と、HDD13と、入力I/F14と、電源15と、表
示I/F16と、記録装置17と、外部I/F18は、
共にバスBUSに接続される。また、ディスプレイ19
は表示I/F16に接続される。
【0036】上記において、入力I/F14は、マウス
等のポインティングデバイスやキーボード、ボタンなど
からなり、ディスプレイ19はCRTなどからなる。ま
た、記録装置17はCD−RW(Compact Disk ReWrita
ble)ドライブ等により構成され、外部I/F18はデ
ジタルカメラやプリンタ等の外部機器やインターネット
などの電気通信回線に対して、有線又は無線接続するた
めに使用される。
【0037】また、SDRAM12はCPU11の作業
領域として利用され、以下に説明する画像処理方法を実
行するための処理プログラムや、その他の制御プログラ
ムなどの固定情報が記憶される。そして、該処理プログ
ラムは例えば記録装置17を介してSDRAM12にロ
ードされ、又はHDD13に一旦保存された後であって
必要なときにSDRAM12にロードされ、あるいは外
部I/F18に接続された電気通信回線を介してSDR
AM12にロードされる。
【0038】一方、画像処理の対象とされる画像信号
は、記録装置17又は外部I/F18に接続されたデジ
タルカメラなどのデバイス若しくは電気通信回線から供
給される。
【0039】図4は、本発明の実施の形態に係るデジタ
ルカメラの構成を示すブロック図である。図4に示され
るように、本実施の形態に係るデジタルカメラは、CP
U11と、SDRAM12と、入力インタフェース(入
力I/F)14と、電源15と、表示インタフェース
(表示I/F)16と、記録装置17と、外部インタフ
ェース(外部I/F)18と、ディスプレイ19と、読
み出し専用メモリ(ROM)20と、レンズ21と、絞
り機構22と、シャッタ23と、光電変換素子24と、
駆動部25と、前処理回路26と、モータ駆動部27
と、液晶ディスプレイ(LCD)28とを備える。
【0040】ここで、CPU11とSDRAM12、入
力I/F14、電源15、表示I/F16、記録装置1
7、外部I/F18、ROM20、前処理回路26、及
びモータ駆動部27はバスBUSに接続され、レンズ2
1と絞り機構22及びシャッタ23はモータ駆動部27
に接続される。また、光電変換素子24及び前処理回路
26は共に駆動部25に接続され、LCD28は表示I
/F16に接続される。
【0041】このような構成を有するデジタルカメラに
おいては、入力I/F14はペン等のポインティングデ
バイスやカメラ本体に設置されたボタン等からなり、光
電変換素子24はCCD等からなる。
【0042】また、駆動部25は光電変換素子24を制
御すると共に、光電変換素子24により得られた画像信
号に対して、プリアンプやAGC(Auto Gain Contro
l)回路等により増幅やクランプ等のアナログ信号処理
を施し、アナログ−デジタル(A/D)変換器により該
変換を実行する。また、前処理回路26は、駆動部25
で生成されたデジタル信号に対して自動ホワイトバラン
ス(Automatic White Balance −AWB)や、エッジ強
調、γ補正等の前処理を施すと共に、画像圧縮/伸長処
理を実行する。
【0043】また、モータ駆動部27は被写体の撮像に
際し、フォーカスやズーム、アイリス、シャッタースピ
ード等を制御するため、レンズ21や絞り機構22、シ
ャッター23を駆動する。そして、ROM20はCPU
11の作業領域として利用されると共に、以下に説明す
る画像処理方法を実行するための処理プログラムを記憶
する。また、SDRAM12はCPU11の作業領域と
して利用されると共に、以下に説明する画像処理方法を
実行するための処理プログラムやその他の制御プログラ
ムなどの固定情報を記憶する。ここで、該処理プログラ
ムは、例えばROM20に予め格納され、又は記録装置
17を介してSDRAM12にロードされ、又は外部I
/F18に接続された電気通信回線を介してSDRAM
12にロードされる。一方、上記制御プログラムは、例
えばROM20に予め格納される。
【0044】以下において、本実施の形態に係る画像処
理装置と画像処理方法についてより詳しく説明する。 [実施の形態1]図5は、本発明の実施の形態1に係る
画像処理装置の構成を示すブロック図である。図5に示
されるように、実施の形態1に係る画像処理装置は、撮
像部31と、信号処理部32と、メモリ制御部33と、
主制御部34と、フレームメモリ35と、インタフェー
ス(I/F)36と、表示部37と、外部記憶部38
と、平行パターン検出部39と、画像歪み補正部40と
を備える。
【0045】ここで、撮像部31は信号処理部32に接
続され、信号処理部32はメモリ制御部33と主制御部
34及びインタフェース36に接続され、フレームメモ
リ35はメモリ制御部33に接続される。また、平行バ
ターン検出部39は主制御部34とメモリ制御部33及
びフレームメモリ35に接続され、画像歪み補正部40
は平行パターン検出部39とフレームメモリ35に接続
される。
【0046】また、表示部37及び外部記憶部38はイ
ンタフェース36に接続される。以下において、図5に
示された実施の形態1に係る画像処理装置と図3及び図
4に示された実施の形態との対応関係について説明す
る。
【0047】図5に示された撮像部31には図4に示さ
れたレンズ21と絞り機構22、シャッタ23、光電変
換素子24、駆動部25、及び前処理回路26が含ま
れ、信号処理部32及びメモリ制御部33はCPU11
により構成される。また、主制御部34はCPU11と
ROM20により構成され、フレームメモリ35はSD
RAM12により構成される。そして、インタフェース
36は表示I/F16と外部I/F18を含み、表示部
37はディスプレイ19又はLCD28により構成され
る。
【0048】また、外部記憶部38はHDD13又は記
録装置17により構成され、より具体的にはCD−RW
や光磁気ディスクなどが使用できるが、モデムカード等
を利用することにより電気通信回線を介して画像信号を
直接遠隔地の記録媒体に送信できるようにしても良い。
【0049】また、平行パターン検出部39及び画像歪
み補正部40は、CPU11と入力I/F14により構
成される。
【0050】そして、上記のような構成を有する画像処
理装置において、信号処理部32は撮像部31で撮像さ
れ又はインタフェース36を介して外部から入力された
画像に対して所定の処理を施す。また、主制御部34は
画像処理装置を構成する各部を集中的に制御し、フレー
ムメモリ35はメモリ制御部33の命令により画像信号
を蓄積する。また、表示部37はインタフェース36を
介して供給された画像信号を表示し、外部記憶部38は
インタフェース36を介して画像信号等の種々の信号を
読み書きする。
【0051】以下において、図5に示された各部の動作
を具体的に説明する。まず信号処理部32は供給された
画像信号に対して圧縮や伸長、色分解、ホワイトバラン
ス調整、γ補正等の種々の画像処理を施す。また、メモ
リ制御部33は信号処理部32において処理された画像
信号をフレームメモリ35に格納したり、その逆にフレ
ームメモリ35に格納された画像信号を読み出す。そし
て、この場合にはフレームメモリ35から読み出された
画像信号は、信号処理部32において圧縮などが施され
たのちインタフェース36を介して外部記憶部38に保
存される。
【0052】また、外部記憶部38に記憶された画像信
号を読み出す場合は、まずインタフェース36を介して
信号処理部32に画像信号が供給され、信号処理部32
において画像伸長が施される。一方、外部記憶部38及
びフレームメモリ35から読み出された画像信号を表示
する場合は、まず読み出された該信号が信号処理部32
においてデジタル−アナログ変換(D/A変換)され、
増幅などの信号処理がなされる。そして、該処理がなさ
れた信号は、インタフェース36を介して表示部37に
送信される。
【0053】また、平行パターン検出部39は、被写体
面における平行パターン対の投影像である画像パターン
対を、少なくとも二組入力または検出するが、この動作
については後に詳しく説明する。また、画像歪み補正部
40は、フレームメモリ35に記憶された画像における
被写体像のあおり歪みを補正するが、この動作について
も後に詳しく説明する。
【0054】次に、図5に示された画像処理装置におけ
る動作を、図6に示されたフローチャートを参照しつつ
説明する。まず、ステップS1において、信号処理部3
2は撮像部31により撮影された被写体面の画像、ある
いは予め別途撮影されインタフェース36を介して供給
された画像を入力する。
【0055】そして、ステップS2において、平行パタ
ーン検出部39は、被写体面上における平行パターン対
の画像への投影像である画像パターン対を入力又は検出
する。なお、各画像パターン対は2つの線状パターンに
より構成されている。
【0056】以下において、平行パターン検出部39に
ついて詳しく説明する。図7は、図5に示された平行パ
ターン検出部の構成及び動作を説明する図である。図7
に示されるように、平行パターン検出部39は表示部3
7の表面に設置された透明タッチパネル391と、画像
パターン対を指定するポインティングデバイス392に
より構成される。
【0057】そして、表示部37において「平行パター
ン入力」という文字がオーバレイ表示されると、ユーザ
は表示部37に表示された画像上に存在する線状パター
ンを指定することにより、画像パターン対を二組入力す
る。具体的には、表示部37において、ユーザに対し一
組目の画像パターン対を入力するよう指示されると、該
ユーザはポインティングデバイス392を用いて第一の
線状パターンの始点位置を指定する。すると、表示部3
7に十字型のポインタ及び「1−1」という字が表示さ
れ、第一の線状パターンの始点が入力されたことがユー
ザに通知される。
【0058】続いて、第一の線状パターンの終点を指定
すると、表示部37上に十字型のポインタ及び「1−
2」という字が表示され、第一の線状パターンの終点が
入力されたことがユーザに通知される。
【0059】これにより、図7に示されるように、「1
−1」及び「1−2」と表示された二つのポインタを結
ぶ直線393aが、上記第一の線状パターンとして平行
パターン検出部39に記憶される。同様に、ユーザは第
二の線状パターンの始点と終点をポインティングデバイ
ス392で指定することにより、「2−1」及び「2−
2」と表示された二つのポインタを結ぶ直線393b
が、上記第二の線状パターンとして平行パターン検出部
39に記憶される。
【0060】以上より、第一及び第二の線状パターンか
らなる一組の画像パターン対の平行パターン検出部39
に対する入力が完了される。そして、同様な動作によ
り、二組目以降の画像パターン対が平行パターン検出部
39に入力される。
【0061】また、図5に示された平行パターン検出部
39は、以下のように文字列上の一点をユーザが指定す
ることによって、該文字列を構成する線状パターンを順
次記憶するものとしても良い。すなわち、このような平
行パターン検出部39は、図8に示されるように、ユー
ザがポインティングデバイス392により表示部37に
示された文字列などの線状パターン付近を指定したと
き、該指定された点付近の線状パターンを自動検出して
第一の線状パターンを示す直線393aを表示する。な
おこのとき、図8に示されるように、直線393aの周
辺に「1」という数字が表示され、第一の線状パターン
の入力が完了したことがユーザに通知される。
【0062】ここで、線状パターンの自動検出方法につ
いて簡単に説明する。線状パターンが直線である場合に
は、例えば画像にソベル(Sobel)フィルタ等の微分オ
ペレータを施す。これにより、微分値がしきい値より大
きな部分は白色、小さな部分は黒色で示されるエッジ画
像を生成し、該エッジ画像において、指定された点付近
のエッジセグメントを統合することにより該直線が自動
検出される。
【0063】そして、線状パターンが文字列である場合
には、例えば特許第2895122号公報に示されるよ
うな矩形の局所的統合処理によって、指定された点付近
の行又は列を切り出し、文字列を自動検出することがで
きる。
【0064】また、図8に示されるように、ユーザが第
二の線状パターン付近の点をポインティングデバイス3
92により指定すると、第二の線状パターンを示す直線
393b及び「2」という数字が表示され、第二の線状
パターンが入力されたことがユーザに通知される。そし
て、以上のような動作により、一組目の画像パターン対
の入力が完了される。なお、同様な動作を繰り返すこと
により、二組以上の画像パターン対が平行パターン検出
部39に入力される。
【0065】次に、画像歪み補正部40は、図6に示さ
れたステップS3において、信号処理部32に供給され
た画像のあおり歪みを補正するためのあおり歪み補正パ
ラメータを算出し、ステップS4において該パラメータ
を用いてあおり歪みを補正した画像(以下「歪み補正画
像」ともいう)を生成する。
【0066】以下において、図5に示された画像歪み補
正部40の構成及び動作について詳しく説明する。画像
歪み補正部40は、平行パターン検出部39に入力さ
れ、あるいは検出された二組の画像パターン対に基づい
て、該画像のあおり歪みを補正する。ここで、該画像の
あおり歪みを補正するためには、各々の画像パターン対
を構成する互いの線状パターンがなす角度に基づいて、
該画像上において局所的な拡大や縮小を施す方法もある
が、ここでは射影変換を利用して該あおり歪みを補正す
る例について説明する。
【0067】図9は、図5に示された画像歪み補正部4
0の構成を示すブロック図である。図9に示されるよう
に、画像歪み補正部40は消失点検出部401と、射影
変換部402と、座標変換部403とを含む。ここで、
消失点検出部401は平行パターン検出部39及びフレ
ームメモリ35に接続され、射影変換部402は消失点
検出部401に接続される。また、座標変換部403は
射影変換部402に接続される。
【0068】以下においては、図5に示された撮像部3
1の光学系が図10に示されるように、焦点距離をfと
する中心射影モデル(又は透視変換モデル)で近似され
ると仮定して図9に示された各部の動作を説明する。な
お、「中心射影モデル」とは、図10に示されるよう
に、画像中心CIを有する画像面3に対象点POの画像
を形成する場合、光学中心oと対象点POを結ぶ直線が
画像面3と交わる点Q(x,y)を対象点POの像とす
るモデルをいう。なお、該点Qは視線ベクトルEVによ
り表現される。
【0069】図9に示された消失点検出部401は、平
行パターン検出部39で得られた二組の画像パターン対
におけるそれぞれの交点を検出する。なお、消失点検出
部401には、フレームメモリ35から画像パラメータ
が供給される。ここで、「画像パラメータ」とは、図1
0に示された画像面3と光軸(z軸)とが交差する点
(画像中心CI)の座標や焦点距離f等といった画像撮
影時における撮像部31の光学的なパラメータを指称す
る。
【0070】一方、撮像部31の光学系が上記のように
中心射影モデルである場合、実空間中の平行線は画像面
内では一点で交わるという定理が成り立ち、該交点は
「消失点」と呼ばれている。
【0071】そして、例えば図11(a)に示されるよ
うな点P及び点P、点Q、点Qに囲まれた矩形
の被写体を画像処理装置2によって斜め方向から撮影す
ることによって、図11(b)に示されるような対応す
る点p及び点p、点q、点qに囲まれる画像が
得られた場合について説明する。
【0072】この場合、図11(a)に示されるよう
に、実空間においては、点Pと点P を結ぶ直線と、
点Qと点Qを結ぶ直線、及び点Pと点Qを結ぶ
直線と、点Pと点Qを結ぶ直線とはそれぞれ互いに
平行である。
【0073】しかしながら、図11(b)に示されるよ
うに、点pと点pを結ぶ直線と、点qと点q
結ぶ直線は消失点V1で交わり、点pと点qを結ぶ
直線と、点pと点qを結ぶ直線とは消失点V2にお
いて交わる。なお、上記消失点の座標は、画像バターン
対を構成する2つの線状パターンについてそれぞれ直線
方程式を求め、求められた二つの直線方程式を連立させ
て解く等の一般的な方法によって得ることができる。
【0074】また、図9に示された射影変換部402
は、消失点検出部401により得られた二つの消失点の
座標、及び消失点検出部401から供給された画像パラ
メータにより、被写体像におけるあおり歪みを補正する
ための射影変換を求めるものである。そして、該射影変
換では、次の式(1)により点(x,y)が点(x’,
y’)に写像される。
【0075】
【数1】 ここで、上記の式(1)における9つの未知数bから
を以下の行列Bとしてまとめることができる。
【0076】
【数2】 なお、上記行列Bを射影変換行列と呼ぶこととする。そ
して、この射影変換行列Bを用いると、上記式(1)に
より示された射影変換は次の式(3)により表すことが
できる。
【0077】
【数3】 なお、上記式(3)においてsは、左辺の第三要素を1
に正規化するための定数を示す。ここで、上記式(1)
及び式(3)から明らかなように、行列Bはスケール倍
の自由度を有しているため、実質的な自由度は8とな
る。以下においては、射影幾何学に基づき被写体像のあ
おり歪みを補正する射影変換行列を求める手順を詳しく
説明する。
【0078】射影幾何学においては、画像面上の点
(x,y)に定数zを付け加えた3次元ベクトル(x,
y,z)を計算に用いると便利なことが知られている。
以下においては、この3次元ベクトルを拡張ベクトルと
呼ぶことにする。そして特に、定数zの値が焦点距離f
に一致する場合は、拡張ベクトルが画像面上の点(x,
y)に対応する視線の向きを示す。そこで、以下におい
ては画像面上の点(x,y)に焦点距離fを付加した3
次元ベクトル(x,y,f)を視線ベクトルと呼ぶこと
とする。
【0079】ここで、図11(b)に示された消失点V
1及び消失点V2の視線ベクトルを、それぞれ以下の式
(4)及び式(5)とおく。
【0080】
【数4】 そして、射影幾何学においては、拡張ベクトルの第三要
素zが焦点距離fである場合に限り、空間中で方向ベク
トルがmである直線は、画像面上において視線ベクトル
がmである消失点を持つという定理が成り立つ。すなわ
ち、消失点V1を持つ画像パターン対に対応する平行パ
ターン対の空間中の方向は視線ベクトルvで表され、
消失点V2を持つ画像パターン対に対応する平行パター
ン対の空間中の方向は視線ベクトルvで表される。従
って、被写体面の向きは視線ベクトルv及び視線ベク
トルvの両方に直交し、次の式(6)により示される
ベクトルnにより表すことができる。
【0081】
【数5】 なお、式(6)においてNはベクトル(v×v)を
単位ベクトルに正規化する作用素であり、任意のベクト
ルvに対して以下の式(7)に示される演算を施すもの
である。
【0082】
【数6】 なお、式(7)において|v|はベクトルvのノルムを
示す。
【0083】次に、あおり歪みを補正する射影変換行列
Bの算出手順を詳しく説明する。ここで、本実施の形態
では撮像部31における光軸の向きと被写体面の向きと
の関係に基づいて、あおり歪みを補正するパラメータを
計算する。具体的には、図12に示されるように、上記
式(6)により算出されたベクトルnを単位法線ベクト
ルとする平面、すなわち被写体面に平行な平面を被投影
面101として、該被投影面101に向かってあおり歪
みを含んだ被写体像を持つ画像面100を投影(射影変
換)することにより歪み補正画像102を生成する。
【0084】以下において、あおり歪みを補正するパラ
メータの計算方法を説明する。まず、図13に示される
ように、撮像部31の光軸をなすz軸を被投影面101
の単位法線ベクトルnに一致させる座標変換を表す回転
行列Rを求める。この場合、次の式(8)に示された関
係が成立する。
【0085】
【数7】 そして、上記式(8)を満たす回転行列Rは多数存在す
るが、ここでは回転行列Rを次の式(9)により定義す
る。
【0086】
【数8】 但し、行列R及び行列Rは次の式(10)により示
される。
【0087】
【数9】 ここで、上記式(9)及び式(10)により示された回
転行列は、図14に示されるように、以下の順序でxy
z座標系を回転させることにより、x’y’z’座標系
に変換する演算に相当する。すなわち、最初にxyz座
標系をy軸周りに角度βだけ回転させる。そして、この
ような回転により得られた座標系をx座標系
とするとき、このx座標系をx軸周りに角
度αだけ回転する。
【0088】ここで、ベクトルnを次の式(11)のよ
うに表す。
【0089】
【数10】 そして、上記の式(8)及び式(9)を用いると、回転
角は次式のように導出される。
【0090】
【数11】 ここで、求められた回転角を式(9)及び式(10)に
代入することによって、行列Rを一意に定めることがで
きる。
【0091】次に、上記のような手順により求められた
回転行列Rを用いて、画像面上の任意の点(x,y,
f)を被投影面上の点(x’,y’,z’)に座標変換
する。そして、この座標変換は次式(14)により示さ
れる射影変換により表すことができる。
【0092】
【数12】 ここで、kは撮像部31の光学中心oから被投影面10
1までの距離を示す拡大係数であるため、kは作成され
る歪み補正画像の大きさを表す係数を意味する。また、
sは射影変換後のベクトルのz’座標をkにするための
定数である。そして、以上の手順で式(3)の行列Bを
以下の式(15)により示される行列とすることによ
り、あおり歪みを補正するための射影変換行列Bを求め
ることができる。
【0093】
【数13】 そして、図9に示された座標変換部403は、射影変換
部402により算出された射影変換行列Bを基に、被写
体像を座標変換して歪み補正画像を作成する。ここで、
より具体的には、射影変換後の点(x’,y’)に対応
する変換前の点(x,y)を式(3)により計算し、計
算された座標(x,y)の近傍における画素値を基に、
歪み補正画像を構成する点(x’,y’)における画素
値を補間演算により決定する。
【0094】なお、該補間演算は、双一次補間法やB−
スプライン補間法などの方法を用いて行うことができ
る。
【0095】また、上記において消失点が無限遠点とな
る場合、すなわち画像パターン対を構成する2つの線状
パターンが平行となる場合には、線状パターンの画像面
上での向きが(m,m)であるとき、消失点の視線
ベクトルを第三要素として0を加えた(m,m
0)とすればよい。
【0096】また、焦点距離fが未知である場合でも、
適当な値f’を用いて点(x,y)に対し拡張ベクトル
(x,y,f’)を生成し、上記手順を実行することに
よって、被写体像のあおり歪みを補正することができ
る。但し、この場合は実空間中における方向ベクトルと
画像面上の消失点との間に成立する上記定理は成立しな
いため、実際には元の被写体面の縦横比が一致しない歪
み補正画像が得られる。従って、焦点距離及び画像中心
などの画像パラメータを用いて視線ベクトル(x,y,
f)を生成することにより、元の被写体面に相似な被写
体像を持つ歪み補正画像を得ることができる。
【0097】以上より、本発明の実施の形態1に係る画
像処理装置及び画像処理方法によれば、二組の画像パタ
ーン対を用いて被写体面の向きを求めることにより、あ
らゆる撮影条件下で撮影された被写体像であっても、簡
易に該被写体像のあおり歪みを補正して適正な画像を得
ることができる。また、上記画像パラメータを利用する
ことにより、被写体面に相似であると共にあおり歪みが
補正された画像を生成することもできる。
【0098】さらには、該あおり歪みの補正において上
記のような射影変換を用いることにより、少ない処理コ
ストで信頼性の高い該補正を実現することができる。 [実施の形態2]図15は、本発明の実施の形態2に係
る画像処理装置の構成を示すブロック図である。図15
に示されるように、実施の形態2に係る画像処理装置
は、図5に示された実施の形態1に係る画像処理装置と
同様な構成を有するが、インタフェース36には予め生
成された合成画像が外部から入力されると共に、撮像部
31を備えていない点で相違するものである。
【0099】すなわち、本実施の形態2に係る画像処理
装置は、合成画像に対してあおり歪みを補正するもので
ある。ここで上記合成画像は、図16(a)に示される
ように、被写体面10の一部を画像処理装置200によ
って複数の視点D1〜Dnから分割的に撮影し、該撮影
により得られた複数の画像4a,4b,4nを貼り合わ
せることによって生成されるものである。
【0100】より具体的には、図16(b)に示される
ように、ある一つの画像例えば画像4nを基準として、
分割された各画像4a,4bをこの画像4nに対して貼
り合わせることにより合成画像41が生成される。そし
て、本実施の形態2に係る画像処理装置200において
は、該合成画像41のあおり歪みが補正され、図16
(c)に示された歪み補正画像60が得られる。
【0101】以下において、本実施の形態2に係る画像
処理装置の動作を、図17のフローチャートを参照しつ
つ説明する。まず、ステップS1において、インタフェ
ース36を介して予め生成された合成画像を入力し、フ
レームメモリ35に記憶する。そして、該合成画像の入
力が終了すると、平行パターン検出部39はステップS
2において、被写体面における平行パターン対の投影像
である画像パターン対を二組入力または検出する。
【0102】次に、画像歪み補正部40は、ステップS
3において、入力された合成画像のあおり歪みを補正す
るためのあおり歪み補正パラメータを算出し、ステップ
S4において該パラメータを用いてあおり歪みを補正し
た合成画像を生成する。
【0103】ここで、上記実施の形態1に係る画像処理
方法と同様な方法によって、合成画像におけるあおり歪
みを補正する場合、該合成画像の画像パラメータが既知
である必要があるが、該合成画像の画像パラメータを知
ることは可能である。例えば、被写体面の一部分をそれ
ぞれ撮影した分割画像を、射影変換を用いて貼り合わせ
ることにより合成画像を生成する場合には、各分割画像
を基準となる画像に整合するよう変換して貼り合わせ
る。
【0104】そして、このような方法により生成された
合成画像は、上記基準となる画像を撮影した時の画像面
を拡大する広画角の光学系を用いて、被写体面を撮影す
ることにより得られる画像と等価なものとなる。すなわ
ち、合成画像の焦点距離及び画像中心は、貼り合わせの
基準となる画像の焦点距離及び画像中心とそれぞれ一致
することとなる。
【0105】従って、貼り合わせの基準となる画像の画
像パラメータが既知ならば、合成画像の焦点距離及び画
像中心を得ることができ、上記実施の形態1に係る画像
処理方法を適用することによって、合成画像における被
写体像のあおり歪みを補正することが可能である。
【0106】以上より、本発明の実施の形態2に係る画
像処理装置及び画像処理方法によれば、二組の画像パタ
ーン対を入力又は検出することによって、分割画像を貼
り合わせるためあおり歪みが目立ち易い合成画像のあお
り歪みを補正し、適正な合成画像を得ることができる。
【0107】また、本実施の形態2に係る画像処理装置
及び画像処理方法によれば、画像パラメータを利用する
ことによって、被写体面に相似であると共に歪み補正が
施された被写体像を生成することができる。そしてさら
には、あおり歪み補正に射影変換を用いることによっ
て、少ない処理コストで信頼性の高いあおり歪み補正を
実現することができる。 [実施の形態3]本発明の実施の形態3に係る画像処理
装置は、図5に示された実施の形態1に係る画像処理装
置と同様な構成を有するが、画像歪み補正部40の機能
が相違するものである。
【0108】すなわち、本実施の形態3に係る画像処理
装置は、被写体面において既知の角度で交わる2組以上
の平行パターン対の投影像である画像パターン対を入力
または検出する。ここで、入力した画像パターン対に対
応する2組の平行パターン対が被写体面上でなす角度が
既知である場合には、焦点距離fが未知でも被写体面に
相似であると共に歪み補正がなされた被写体像を生成す
ることができる。
【0109】以下においては、被写体面における2組の
平行パターン対のなす角度がψであると仮定して、本実
施の形態を説明する。
【0110】図18は、本発明の実施の形態3に係る画
像処理方法を示すフローチャートである。図18に示さ
れるように、まずステップS1においては、ユーザは撮
像部により被写体面を撮像し、又は予め撮影された画像
を外部から入力する。次に、ステップS2において、平
行パターン検出部は被写体面においてなす角度がψであ
る平行パターン対の投影像である画像パターン対を検出
すると共に、インタフェースを介して上記角度ψを外部
から入力する。なお、上記角度ψとしては、一例として
90度とすることができる。
【0111】そして、画像歪み補正部は、ステップS3
においてあおり歪み補正パラメータを算出し、ステップ
S4において算出された該パラメータを利用してあおり
歪みを補正した画像を作成する。
【0112】以下において、本実施の形態3に係る画像
歪み補正部の動作について説明する。なお、本実施の形
態3に係る画像歪み補正部は、図9に示された実施の形
態1に係る画像歪み補正部40と同様な構成を有する。
【0113】まず、消失点検出部は、平行パターン検出
部で得られた二組の画像パターン対における各消失点を
検出する。なお、消失点の座標は、上記実施の形態1に
おいて説明された方法により求めることができる。
【0114】また、射影変換部は、消失点検出部により
求められた二組の消失点の座標及び上記角度ψに基づ
き、被写体像におけるあおり歪みを補正するための射影
変換行列Bを求める。ここで、消失点検出部が検出した
二つの消失点の拡張ベクトルを、それぞれ以下の式(1
6)及び式(17)とおく。
【0115】
【数14】 なお、上記式(16)及び式(17)におけるzは、定
数を意味する。
【0116】ここで、二つの消失点に対応する拡張ベク
トルv’,v’のなす角度はψであるとわかってい
るため、空間中における方向ベクトルと画面上における
消失点との関係についての上記定理により、上記拡張ベ
クトルv’,v’の第三要素zが焦点距離fである
場合に限り、次式(18)が成立する。
【0117】
【数15】 すなわち、上記式(18)を解くことにより、焦点距離
fを計算することができる。
【0118】以上のような方法により、既知の角度ψで
交わる平行パターン対の投影像である画像パターン対を
入力することによって、焦点距離fを計算することがで
きる。そして、このように求められた焦点距離fと上記
式(4)乃至式(15)を用いて、上記実施の形態1と
同様な方法により、あおり歪みを補正するための射影変
換行列Bを求めることができる。
【0119】また、座標変換部は、上記射影変換部によ
り算出された射影変換行列Bを基に、画像を座標変換し
て歪み補正画像を作成する。具体的には、射影変換後の
座標(x’,y’)に対応する変換前の座標(x,y)
を式(3)に基づいて計算し、計算された座標(x,
y)の近傍における画素値を基に座標(x’,y’)に
おける画素値を補間演算により決定する。なお、この補
間演算は、双一次補間法やB−スプライン補間法などの
既存の方法を用いて行うことができる。
【0120】また、ほとんどの被写体面においては、縦
及び横方向の境界線や縦罫線及び横罫線など、少なくと
も二組の平行パターン対が互いに直交しているため、上
記平行パターン検出部においては、互いに直交している
平行パターン対の投影像である画像パターン対を検出す
るようにしても良い。なお、この場合には、式(18)
において角度ψに90度を代入して焦点距離fを求めれ
ばよいが、該焦点距離fは次式(19)により求められ
る。
【0121】
【数16】 すなわち、上記式(19)によれば、式(18)による
計算よりも遥かに簡単に焦点距離fを求めることができ
る。そしてさらに、互いに直交している平行パターン対
に対応する画像パターン対を入力するよう予め設定する
こととすれば、上記角度ψを別途入力する必要がなくな
り、利便性を一層高めることができる。
【0122】なお、上記において、いずれか一方の消失
点が無限遠点となる場合には、焦点距離fを計算するこ
とはできない。このとき、上記実施の形態1と同様に、
焦点距離fが未知の場合でも、適当な値f’を用いて点
(x,y)より拡張ベクトル(x,y,f’)を生成し
て上記手順を実行することができるが、この場合にはあ
おり歪みを補正することはできるものの、実際の被写体
面と縦横比が一致しない画像が生成される。
【0123】以上より、本発明の実施の形態3に係る画
像処理装置及び画像処理方法によれば、平行パターン対
のなす角度が既知の画像パターン対を二組用いることに
より、いずれか一方の消失点が無限遠点でない限り、撮
影時の焦点距離が未知であっても、被写体面に相似であ
ると共に歪み補正がなされた被写体像を生成することが
できる。 [実施の形態4]本発明の実施の形態4に係る画像処理
装置は、図5に示された上記実施の形態1に係る画像処
理装置と同様な構成を有するが、画像歪み補正部40の
機能が相違するものである。以下においては、該相違点
について詳しく説明する。
【0124】本実施の形態4に係る画像処理装置は、あ
おり歪みを補正した画像における被写体像の傾きを補正
することを特徴とする。例えば、上記実施の形態1にお
いては、式(14)に示された回転行列Rを用いて座標
変換することにより、画像のあおり歪みを補正すると説
明したが、この座標変換は被写体面の法線ベクトルを回
転軸とする1軸周りの自由度を残している。すなわち、
図19(a)に示されるように、画像処理装置2が被写
体面1に対して傾いている場合などには、撮影時の撮像
部31の姿勢により、画像面3内で被写体像が傾いた歪
み補正画像が得られることがある。
【0125】従って、本実施の形態に係る画像処理装置
は、図19(b)に示されるように、画像処理装置2が
被写体面1に対して傾いていない状態で撮影されたとき
に得られる歪み補正画像、すなわち画像面内3で被写体
像が傾いていない補正画像を得ることを目的とするもの
である。
【0126】以下において、本実施の形態4に係る画像
処理装置の動作を、図20に示されたフローチャートを
参照しつつ説明する。まず、ステップS1において、信
号処理部32は撮像部31により撮影された被写体面の
画像を入力する。
【0127】そして、ステップS2において、平行パタ
ーン検出部39は、被写体面上における平行パターン対
の画像への投影像である画像パターン対を入力又は検出
する。なお、各画像パターン対は2つの線状パターンに
より構成されている。
【0128】次に、ステップS3において、ステップS
2で入力された画像パターン対のうち一の画像パターン
対に対して、あおり歪み補正後の向きを指定する。そし
て、以下に詳しく説明する画像歪み補正部41は、ステ
ップS4において、ステップS2において入力された画
像パターン対と、ステップS3で指定された上記向きと
に基づいて、撮影した画像のあおり歪みを補正するパラ
メータを算出する。またステップS5では、画像歪み補
正部41は、ステップS4で算出されたパラメータを用
いてあおり歪みを補正した画像を作成する。
【0129】以下において、本実施の形態4に係る画像
歪み補正部41について詳しく説明する。図21は、本
実施の形態4に係る画像歪み補正部41の構成を示すブ
ロック図である。図21に示されるように、この画像歪
み補正部41は消失点検出部401と、射影変換部40
2と、座標変換部403と、向き指定部404とを備え
る。ここで、消失点検出部401は平行パターン検出部
39に接続され、射影変換部402は消失点検出部40
1に接続される。また、座標変換部403は射影変換部
402に接続され、向き指定部404は射影変換部40
2に接続される。
【0130】上記のような構成を有する画像歪み補正部
41においては、消失点検出部401は平行パターン検
出部39で得られた二組の画像パターン対においてそれ
ぞれ消失点を検出する。そして、射影変換部402は、
消失点検出部401から供給された二つの消失点の座標
に基づき、被写体におけるあおり歪みを補正するための
射影変換行列Bを求める。また、座標変換部403は、
射影変換部402により算出された射影変換行列Bを基
に、画像を座標変換して歪み補正画像を作成する。
【0131】また、向き指定部404は、図22に示さ
れるように、表示部37の表面に設置された透明タッチ
パネル404aと、入力された画像パターン対のうち一
つの画像パターン対に対してあおり歪み補正後の向きを
指定するポインティングデバイス404bとにより構成
される。
【0132】ここで例えば、図22(a)に示されるよ
うに、画像パターン対を入力した後、表示部37におい
て「向き指定」という文字がオーバレイ表示される。す
ると、ユーザはポインティングデバイス404bによ
り、表示部37上で入力した画像パターン対のうち一つ
の画像パターン対に対して、あおり歪みを補正した後の
画像における該画像パターンの向きを入力する。
【0133】すなわち、例えば図22(b)に示される
ように、第一の画像パターン対を構成する直線393a
及び直線393bに対し、あおり歪み補正後に横方向
(水平方向)を向くように指定すると、該画像パターン
対はそれぞれ直線393c及び直線393dのように横
方向(水平方向)を向くように補正される。
【0134】以下において、このような画像処理を実行
するときの動作を説明する。まず、撮像部31の光軸
(z軸)を被投影面の単位法線ベクトルnに一致させる
座標変換を示す回転行列Rは、上記式(8)で与えられ
る。次に、第一の画像パターン対の消失点に対応する単
位視線ベクトルをvとおくと、vを横方向すなわち
単位ベクトル[1,0,0] に変換する座標変換
は、回転行列Rを用いて以下の式(20)により示され
る。
【0135】
【数17】 ここで、回転行列Rは直交行列なので、同一直線上にな
い変換前後のベクトルが二組与えられれば一意に求めら
れ、式(8)及び式(20)により以下の式(21)が
求められる。
【0136】
【数18】 但し、uはnとvの両方に直交する単位ベクトルであ
り、次式(22)で表される。
【0137】
【数19】 これは、式(8)から式(13)による計算において残
された回転行列Rの1軸周りの自由度が、一つの画像パ
ターン対における補正後の向きを規定することにより拘
束されることを意味する。そして、以上の計算によって
求められた回転行列Rを式(15)に代入することによ
り、あおり歪みを補正する射影変換行列Bが求められ
る。
【0138】また、座標変換部403は、射影変換部4
02により算出された射影変換行列Bを基に、画像を座
標変換して歪み補正画像を生成する。具体的には、射影
変換後の座標(x’,y’)に対応する変換前の座標
(x,y)を式(3)に基づいて計算し、計算された座
標(x、y)の近傍における画素値を基に座標(x’,
y’)における画素値を補間演算により決定する。な
お、該補間演算は、双一次補間法やB−スプライン補間
法などの既存の方法を用いて行えばよい。
【0139】以上より、本実施の形態4に係る画像処理
装置及び画像処理方法によれば、上記実施の形態1と同
様な効果を得ることができると共に、さらに、あおり歪
みが補正された画像の画像面内における傾きを任意に変
更することができるため、一層見た目の良い画像を得る
ことができる。
【0140】また、例えば、得られた該画像に対して文
字認識処理などを行う場合においては、該認識精度が向
上するため、文書情報の取得から符号化までの後処理コ
ストを大幅に減らすこともできる。 [実施の形態5]本発明の実施の形態5に係る画像処理
装置は、図5に示された上記実施の形態1に係る画像処
理装置と同様な構成を有するが、画像歪み補正部40の
機能が相違するものである。以下においては、該相違点
について詳しく説明する。
【0141】また、本実施の形態5に係る画像処理装置
は、上記実施の形態4と同様に、あおり歪みを補正した
画像における被写体像の傾きを補正することを特徴とす
る。
【0142】以下において、本実施の形態5に係る画像
処理装置の動作を図23のフローチャートを参照しつつ
説明する。まず、ステップS1において、信号処理部3
2は撮像部31により撮影された被写体面の画像、ある
いは予め撮影された画像を入力する。そして、ステップ
S2において、平行パターン検出部39は、被写体面内
における二つの平行パターン対の画像への投影像である
二組の画像パターン対を入力又は検出する。なお、各画
像パターン対は2つの線状パターンにより構成されてい
る。
【0143】次に、以下に詳しく説明する画像歪み補正
部42は、ステップS3において、撮影した画像のあお
り歪みを補正するパラメータを算出し、ステップS4で
該算出されたパラメータを用いてあおり歪みを補正した
画像を作成する。そして、ステップS5において、歪み
補正がなされた画像における被写体像の画面内における
傾きを補正する。
【0144】以下において、本実施の形態5に係る画像
歪み補正部42について詳しく説明する。図24は、本
実施の形態5に係る画像歪み補正部42の構成を示すブ
ロック図である。図21に示されるように、この画像歪
み補正部42は消失点検出部401と、射影変換部40
2と、座標変換部403と、傾き補正部405とを備え
る。ここで、消失点検出部401は平行パターン検出部
39に接続され、射影変換部402は消失点検出部40
1に接続される。また、座標変換部403は射影変換部
402に接続され、傾き補正部405は座標変換部40
3に接続される。
【0145】上記のような構成を有する画像歪み補正部
42においては、消失点検出部401は平行パターン検
出部39で得られた二組の画像パターン対においてそれ
ぞれ消失点を検出する。そして、射影変換部402は、
消失点検出部401から供給された二つの消失点の座標
に基づき、被写体におけるあおり歪みを補正するための
射影変換行列Bを求める。また、座標変換部403は、
射影変換部402により算出された射影変換行列Bを基
に、画像を座標変換して歪み補正画像を作成する。
【0146】また、傾き補正部405は、図25に示さ
れるように、表示部37の表面に設置された透明タッチ
パネル405aと、傾きを補正する角度を入力するポイ
ンティングデバイス405bにより構成され、歪み補正
画像の画像面内における傾きを補正するための座標変換
を求めるものである。例えば、本実施の形態に係る画像
処理装置の筐体に配設されたスイッチ(図示していな
い)を押して、傾き補正モードを起動すると、図25に
示されるように、表示部37の透明タッチパネル405
a上において「傾き補正」という文字がオーバレイ表示
される。すると、ユーザはポインティングデバイス40
5bにより表示部37上で円弧を描き、被写体像の傾き
を補正する回転の方向及び回転の大きさをゼスチャ入力
する。
【0147】そして、このようにして入力された回転角
をθとすると、次式(23)により歪み補正画像におけ
る点(x’,y’)から点(x’’,y’’)への合同
変換を算出する。
【0148】
【数20】 但し、点(x’,y’)は回転の中心となる座標で
あり、通常は画像中心が回転中心座標として選択され
る。
【0149】そして、傾き補正部405の算出結果は座
標変換部403に出力され、式(23)の合同変換式を
基に、歪み補正画像における被写体像の傾きを補正した
画像を作成する。具体的には、射影変換後の座標
(x’’,y’’)に対応する変換前の座標(x’,
y’)を式(23)に基づいて計算し、計算された座標
(x’、y’)の近傍における画素値を基に座標
(x’’,y’’)における画素値を補間演算により決
定する。なお、該補間演算は、双一次補間法やB−スプ
ライン補間法などの既存の方法を用いて行えばよい。
【0150】以上より、本実施の形態5に係る画像処理
装置及び画像処理方法によっても、上記実施の形態4と
同様な効果を得ることができる。 [実施の形態6]本発明の実施の形態6に係る画像処理
装置は、図5に示された上記実施の形態1に係る画像処
理装置と同様な構成を有するが、画像歪み補正部40の
機能が相違するものである。以下においては、該相違点
について詳しく説明する。
【0151】ここで、本実施の形態6に係る画像処理装
置は、さらにあおり歪みを補正した画像の大きさを該補
正前の画像の大きさと概ね等しくすることを特徴とする
ものである。
【0152】以下において、本実施の形態6に係る画像
処理装置の動作を図26のフローチャートを参照しつつ
説明する。まず、ステップS1において、信号処理部3
2は撮像部31により撮影された被写体面の画像、ある
いは予め撮影された画像を入力する。そして、ステップ
S2において、平行パターン検出部39は、被写体面内
における二つの平行パターン対の画像への投影像である
二組の画像パターン対を入力又は検出する。なお、各画
像パターン対は2つの線状パターンにより構成されてい
る。
【0153】次に、以下に詳しく説明する画像歪み補正
部43は、ステップS3において、撮影した画像のあお
り歪みを補正するパラメータを算出し、ステップS4
で、あおり歪みを補正した画像の大きさを該補正前の大
きさとほぼ同じにするための拡大係数kを計算する。そ
してさらに、ステップS5において、画像歪み補正部4
3は、該算出されたパラメータ及び拡大係数kを用いて
あおり歪みを補正した画像を作成する。
【0154】以下において、本実施の形態6に係る画像
歪み補正部43について詳しく説明する。図27は、本
実施の形態6に係る画像歪み補正部43の構成を示すブ
ロック図である。図27に示されるように、この画像歪
み補正部43は消失点検出部401と、射影変換部40
2と、座標変換部403と、画像正規化部406とを備
える。ここで、消失点検出部401は平行パターン検出
部39に接続され、射影変換部402は消失点検出部4
01に接続される。また、座標変換部403は射影変換
部402に接続され、画像正規化部406は消失点検出
部401と座標変換部403との間に射影変換部402
と並列に接続される。
【0155】上記のような構成を有する画像歪み補正部
43においては、消失点検出部401は平行パターン検
出部39で得られた二組の画像パターン対においてそれ
ぞれ消失点を検出する。そして、射影変換部402は、
消失点検出部401から供給された二つの消失点の座標
に基づき、被写体におけるあおり歪みを補正するための
射影変換行列Bを求める。また、座標変換部403は、
射影変換部402により算出された射影変換行列Bを基
に、画像を座標変換して歪み補正画像を作成する。
【0156】また、画像正規化部405は、式(14)
において、あおり歪みを補正した画像を補正前とほぼ同
じ大きさとするための拡大係数kの値を求める。ここで
拡大係数kは、図28に示されるように、撮像部31の
光学中心oと被写体面に平行な被投影面101との距離
を表し、作成される歪み補正画像の大きさを規定する。
【0157】そこで、図28に示されるように、焦点距
離f、及び撮像部31の光軸(z軸)と被投影面101
の法線ベクトルとのなす角φを用いて、拡大係数kを次
式(24)により算出される値とする。
【0158】
【数21】 これにより、あおり歪みを補正した画像104の大きさ
は、図28に示された斜線部で示されるように、補正前
の画像103の大きさと概ね等しくなる。ここで、撮像
部31の光軸(z軸)の単位ベクトルと、式(8)によ
り示された被投影面101の法線ベクトルnを用いて、
以下の式(25)で示される関係が成立する。
【0159】
【数22】 これにより、上記式(24)は次式(26)のように変
形される。
【0160】
【数23】 従って、上記式(26)により算出された拡大係数kを
用いて式(14)により示される座標変換を行うことに
より、あおり歪み補正前後の画像の大きさをほぼ同じに
することができる。
【0161】なお、上記拡大係数kの算出方法は、式
(26)を用いる方法に限定されるものでない。すなわ
ち例えば、あおり歪み補正前の画像における図29
(a)に示された点P,P,P,Pに対し、一
旦kを1と置いて式(14)に示された座標変換を施す
ことにより、図29(b)に示されたあおり歪み補正後
の点P’,P’,P’,P’をそれぞれ計算す
る。次に、該点P’,P’,P’,P’に囲ま
れた外接矩形の面積S’を求める。ここで、あおり歪み
補正前の画像における点P,P,P,Pにより
囲まれた矩形の面積をSとすると、上記拡大係数kは次
式(27)によっても算出することができる。
【0162】
【数24】 以上より、本実施の形態6に係る画像処理装置及び画像
処理方法によれば、上記実施の形態1と同様な効果を得
ることができると共に、さらに、あおり歪みを補正した
画像を所望の大きさにすることができる。 [実施の形態7]本発明の実施の形態7に係る画像処理
装置は、図5に示された上記実施の形態1に係る画像処
理装置と同様な構成を有するが、画像歪み補正部40の
機能が相違するものである。以下においては、該相違点
について詳しく説明する。
【0163】ここで、本実施の形態7に係る画像処理装
置についても、上記実施の形態6と同様に、あおり歪み
を補正した画像の大きさを該補正前の画像の大きさと概
ね等しくすることができることを特徴とするものであ
る。
【0164】そして、本実施の形態7に係る画像処理装
置は、上記実施の形態6に係る画像処理装置と同様に動
作するが、図26に示されたステップS4においては、
ユーザが画像歪み補正部に対して、あおり歪みを補正し
た画像の大きさを設定する。これにより、ステップS5
において、本実施の形態7に係るあおり歪み補正部44
は、ステップS3において算出されたあおり歪み補正パ
ラメータと上記のようにユーザによって設定された大き
さとにより、あおり歪みを補正した画像を生成する。
【0165】以下において、本実施の形態7に係る画像
歪み補正部44について詳しく説明する。図30は、本
実施の形態7に係る画像歪み補正部44の構成を示すブ
ロック図である。図30に示されるように、この画像歪
み補正部44は消失点検出部401と、射影変換部40
2と、座標変換部403と、画像サイズ設定部407と
を備える。ここで、消失点検出部401は平行パターン
検出部39に接続され、射影変換部402は消失点検出
部401に接続される。また、座標変換部403は射影
変換部402に接続され、画像サイズ設定部407は消
失点検出部401と座標変換部403との間に射影変換
部402と並列に接続される。
【0166】上記において、画像サイズ設定部407
は、図31に示されるように、表示部37の表面に設置
された透明タッチパネル407aと、あおり歪み補正前
後の画像の拡大倍率を設定するポインティングデバイス
407bにより構成される。
【0167】ここで、例えば本実施の形態6に係る画像
処理装置の筐体に配設されたスイッチを押すことによ
り、画像サイズ設定モードを起動すると、図31に示さ
れるように表示部37において「画像サイズ設定」とい
う文字がオーバレイ表示される。すると、ユーザはポイ
ンティングデバイス407bを用いて表示部37上に表
された倍率を選択することにより、歪み補正がなされた
画像の倍率が入力される。
【0168】このとき、該入力された倍率をgとする
と、上記実施の形態5に係る画像処理方法と同様に、式
(14)の拡大係数kを次式(28)により算出する。
【0169】
【数25】 従って、式(28)により算出された拡大係数kの値を
用いて式(14)の座標変換を行うことにより、所望の
大きさの歪み補正画像を得ることができる。なお、拡大
係数kの計算方法は、式(28)による計算に限定され
るものではなく、式(27)のkの値に基づいて以下の
式(29)により算出することもできる。
【0170】
【数26】 以上より、本発明の実施の形態7に係る画像処理装置及
び画像処理方法によっても、上記実施の形態6と同様な
効果を得ることができる。
【0171】なお、上記全ての実施の形態に係る画像処
理方法は、コンピュータプログラムにより記述できる。
従って、該プログラムを例えばCD−ROM171やフ
ロッピー(登録商標)ディスク等のコンピュータ読み取
り可能な記録媒体に記録して、図32(a)に示される
ようにコンピュータPCに装着することにより、該プロ
グラムをコンピュータPCに実行させることにより容易
に該画像処理を実現することができる。
【0172】また、図32(b)に示されるように、上
記全ての実施の形態に係る画像処理装置は、デジタルカ
メラ2aとして一つの筐体に収容してもよく、この場合
には上記プログラムが記録されたフロッピーディスク1
72等の小型記録媒体を該デジタルカメラ2aに装着し
て、該プログラムを該デジタルカメラ2a自身に実行さ
せることにより、該デジタルカメラ2aに上記画像処理
の機能を持たせることができる。
【0173】
【発明の効果】上述の如く、本発明に係る画像処理によ
れば、様々な撮影条件において撮影されることにより生
じた画像の歪みを簡易に補正することができるため、適
正な画像を容易に得ることができる。
【0174】また、少なくとも二つの消失点を用いて変
換行列を求めることとすれば、様々な撮影条件において
撮影されることにより生じた画像の歪みを簡易な画像処
理により確実に補正することができるため、精度の高い
適正な画像を得ることができる。
【0175】また、光学系の画像パラメータ及び消失点
を用いることによって変換行列を算出することとすれ
ば、容易に補正後の画像を被写体の表面に描かれた原像
と相似なものとすることができるため、より高精度な補
正を実現することができる。
【0176】また、合成画像を画像処理する場合には、
合成画像の作成の際に基準とされた画像を撮影した光学
系の画像パラメータ及び消失点を用いることにより変換
行列を算出することとすれば、あおり歪みが生じ易い合
成画像に対しても、簡易な画像処理により該歪みを補正
することができる。
【0177】また、少なくとも二組の線分が被写体上で
なす角度及び消失点を用いて変換行列を算出することと
すれば、被写体を撮影した光学系の焦点距離が未知の場
合においても該歪みを高精度に補正することができるた
め、該焦点距離を得るための装置及び動作が不用とな
り、より簡易に適正な画像を得ることができる。
【0178】また、一組の平行な線分における座標変換
後の方向がユーザにより指定された場合には、該方向に
応じて変換行列を算出することとすれば、歪みが補正さ
れた画像の向きを画像面内において容易に変更すること
ができるため、一層見た目の良い画像を得ることがで
き、また、得られた画像に対する後処理コストを低減す
ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】合成画像を得る際の従来からの問題を説明する
図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る画像処理装置の動作
を説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る画像処理装置の基本
構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るデジタルカメラの構
成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る画像処理装置の構
成を示すブロック図である。
【図6】図5に示された画像処理装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図7】図5に示された平行パターン検出部の構成及び
動作を説明する図である。
【図8】図5に示された平行パターン検出部の他の動作
を説明する図である。
【図9】図5に示された画像歪み補正部の構成を示すブ
ロック図である。
【図10】図5に示された撮像部の光学系を説明する図
である。
【図11】図9に示された消失点検出部の動作を説明す
る図である。
【図12】図5に示された画像歪み補正部によるパラメ
ータ算出動作を説明する第一の図である。
【図13】図5に示された画像歪み補正部によるパラメ
ータ算出動作を説明する第二の図である。
【図14】図5に示された画像歪み補正部によるパラメ
ータ算出動作を説明する第三の図である。
【図15】本発明の実施の形態2に係る画像処理装置の
構成を示すブロック図である。
【図16】本発明の実施の形態2に係る画像処理装置の
動作を説明する図である。
【図17】図15に示された画像処理装置の動作を示す
フローチャートである。
【図18】本発明の実施の形態3に係る画像処理装置の
動作を示すフローチャートである。
【図19】本発明の実施の形態4に係る画像処理装置の
動作を説明する図である。
【図20】本発明の実施の形態4に係る画像処理装置の
動作を示すフローチャートである。
【図21】本発明の実施の形態4に係る画像歪み補正部
の構成を示すブロック図である。
【図22】図21に示された向き指定部の構成及び動作
を説明する図である。
【図23】本発明の実施の形態5に係る画像処理装置の
動作を示すフローチャートである。
【図24】本発明の実施の形態5に係る画像歪み補正部
の構成を示すブロック図である。
【図25】図24に示された傾き補正部の構成及び動作
を説明する図である。
【図26】本発明の実施の形態6に係る画像処理装置の
動作を説明するフローチャートである。
【図27】本発明の実施の形態6に係る画像歪み補正部
の構成を示すブロック図である。
【図28】図27に示された画像歪み補正部の動作を説
明する第一の図である。
【図29】図27に示された画像歪み補正部の動作を説
明する第二の図である。
【図30】本発明の実施の形態7に係る画像歪み補正部
の構成を示すブロック図である。
【図31】図30に示された画像サイズ設定部の構成及
び動作を説明する図である。
【図32】本発明に係る他の実施の形態を説明する図で
ある。
【符号の説明】
1,10 被写体面 2,200 画像処理装置 2a デジタルカメラ 3,100 画像面 4,4a〜4n,6,41,60,103,104 画
像 5 被写体像 7 分割画像 11 中央演算処理装置(CPU) 12 同期型ダイナミックランダムアクセスメモリ(S
DRAM) 13 ハードディスクドライブ(HDD) 14 入力インタフェース(入力I/F) 15 電源 16 表示インタフェース(表示I/F) 17 記録装置 18 外部インタフェース(外部I/F) 19 ディスプレイ 20 読み出し専用メモリ(ROM) 21 レンズ 22 絞り機構 23 シャッタ 24 光電変換素子 25 駆動部 26 前処理回路 27 モータ駆動部 28 液晶ディスプレイ(LCD) 31 撮像部 32 信号処理部 33 メモリ制御部 34 主制御部 35 フレームメモリ 36 インタフェース(I/F) 37 表示部 38 外部記憶部 39 平行パターン検出部 40,41,42,43,44 画像歪み補正部 101 被投影面 102 歪み補正画像 171 CD−ROM 172 フロッピーディスク 390 ポインタ 391,404a,405a,407a 透明タッチパ
ネル 392,404b,405b,407b ポインティン
グデバイス 393a〜393d 直線 401 消失点検出部 402 射影変換部 403 座標変換部 404 向き指定部 405 傾き補正部 406 画像正規化部 407 画像サイズ設定部 BUS バス PO 対象点 CI 画像中心 EV 視線ベクトル v1,v2 消失点 D1〜Dn 視点 P1,P2 位置 PC コンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 伸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 5B057 BA02 CA12 CA16 CB12 CB16 CD12 5C022 AA13 AC31 AC42 AC54 AC69 AC74 5C023 AA02 AA03 AA10 AA11 AA37 BA02 BA11 CA02 CA03 DA02 DA04 DA08 5C076 AA19 AA23 BA07

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体を撮影することにより得られる画
    像の歪みを補正する画像処理装置であって、 前記画像から抽出された対向する少なくとも二組の線分
    をそれぞれ外挿することによって得られる少なくとも二
    つの交点を用いて算出された変換行列により、前記画像
    を構成する各点を座標変換する画像補正手段を備えたこ
    とを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 被写体を撮影することにより得られる画
    像の歪みを補正する画像処理装置であって、 前記画像から抽出された少なくとも二組の線分をそれぞ
    れ外挿することによって得られた少なくとも二つの消失
    点を用いて算出された変換行列により、前記画像を構成
    する各点を座標変換する画像補正手段を備えたことを特
    徴とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記画像補正手段は、前記被写体を撮影
    した光学系の画像パラメータ及び前記消失点を用いるこ
    とによって、前記変換行列を算出する請求項2に記載の
    画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記画像補正手段は、前記被写体を部分
    的に撮影することにより得られた複数の画像がつなぎ合
    わされることにより生成された合成画像を入力する場合
    には、前記合成画像の作成の際に基準とされた画像を撮
    影した光学系の画像パラメータ及び前記消失点を用いる
    ことにより、前記変換行列を算出する請求項2に記載の
    画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記画像パラメータは、前記光学系にお
    ける焦点距離を含む請求項3又は請求項4に記載の画像
    処理装置。
  6. 【請求項6】 前記画像補正手段は、前記少なくとも二
    組の線分が前記被写体上でなす角度及び前記消失点を用
    いて前記変換行列を算出する請求項2に記載の画像処理
    装置。
  7. 【請求項7】 前記画像補正手段は、一組の前記線分に
    おける前記座標変換後の方向がユーザにより指定された
    場合には、前記方向に応じて前記変換行列を算出する請
    求項2に記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 被写体を撮影することにより得られる画
    像の歪みを補正する画像処理方法であって、 前記画像から抽出された対向する少なくとも二組の線分
    をそれぞれ外挿することによって得られる少なくとも二
    つの交点を算出するステップと、 前記少なくとも二つの交点を用いて変換行列を求めるス
    テップと、 前記画像を構成する各点を前記変換行列により座標変換
    するステップとを有することを特徴とする画像処理方
    法。
  9. 【請求項9】 被写体を撮影することにより得られる画
    像の歪みを補正する画像処理方法であって、 前記画像から抽出された少なくとも二組の線分をそれぞ
    れ外挿することによって少なくとも二つの消失点を算出
    する第一のステップと、 前記少なくとも二つの消失点を用いて変換行列を求める
    第二のステップと、 前記変換行列により、前記画像を構成する各点を座標変
    換する第三のステップとを有することを特徴とする画像
    処理方法。
  10. 【請求項10】 前記第二のステップでは、前記被写体
    を撮影した光学系の画像パラメータ及び前記消失点を用
    いることによって、前記変換行列を算出する請求項9に
    記載の画像処理方法。
  11. 【請求項11】 前記被写体を部分的に撮影することに
    より得られた複数の画像がつなぎ合わされることにより
    生成された合成画像を画像処理する場合には、前記第二
    のステップにおいて、前記合成画像の作成の際に基準と
    された画像を撮影した光学系の画像パラメータ及び前記
    消失点を用いることにより、前記変換行列を算出する請
    求項9に記載の画像処理方法。
  12. 【請求項12】 前記画像パラメータは、前記光学系に
    おける焦点距離を含む請求項10又は請求項11に記載
    の画像処理方法。
  13. 【請求項13】 前記第二のステップでは、前記少なく
    とも二組の線分が前記被写体上でなす角度及び前記消失
    点を用いて前記変換行列を算出する請求項9に記載の画
    像処理方法。
  14. 【請求項14】 一組の前記線分における前記座標変換
    後の方向がユーザにより指定された場合には、前記第二
    のステップにおいて、前記方向に応じて前記変換行列を
    算出する請求項9に記載の画像処理方法。
  15. 【請求項15】 被写体を撮影することにより得られる
    画像の歪みをコンピュータによる画像処理により補正す
    るためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可
    能な記録媒体であって、前記プログラムは、 前記コンピュータに対して、前記画像から抽出された対
    向する少なくとも二組の線分をそれぞれ外挿することに
    よって得られる少なくとも二つの交点を算出させ、 前記少なくとも二つの交点を用いて変換行列を求めさ
    せ、 前記画像を構成する各点を前記変換行列により座標変換
    させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記
    録媒体。
  16. 【請求項16】 被写体を撮影することにより得られる
    画像の歪みをコンピュータによる画像処理により補正す
    るためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可
    能な記録媒体であって、前記プログラムは、 前記コンピュータに対して、前記画像から抽出された少
    なくとも二組の線分をそれぞれ外挿することによって少
    なくとも二つの消失点を算出させ、 前記少なくとも二つの消失点を用いて変換行列を求めさ
    せ、 前記変換行列により、前記画像を構成する各点を座標変
    換させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な
    記録媒体。
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