JPH10208074A - 画像生成方法 - Google Patents

画像生成方法

Info

Publication number
JPH10208074A
JPH10208074A JP9009275A JP927597A JPH10208074A JP H10208074 A JPH10208074 A JP H10208074A JP 9009275 A JP9009275 A JP 9009275A JP 927597 A JP927597 A JP 927597A JP H10208074 A JPH10208074 A JP H10208074A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
images
panoramic
panoramic image
panorama
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9009275A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Noyama
英郎 野山
Makoto Kato
誠 加藤
Hideki Tokuyama
秀樹 徳山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP9009275A priority Critical patent/JPH10208074A/ja
Publication of JPH10208074A publication Critical patent/JPH10208074A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processing Or Creating Images (AREA)
  • Image Generation (AREA)
  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】少なくとも2つの異なる撮影位置で各々撮影し
て取り込んだ画像を用いて、想定した撮影位置で撮影し
た場合に得られるであろう画像を新たに生成する画像生
成方法を提供する。 【解決手段】少なくとも2つの撮影位置で各々撮影して
取り込んだ複数の画像から、各撮影位置を中心とした広
角的な景色が写っている画像(パノラマ画像)を生成
し、これらのパノラマ画像から、上記撮影位置間を結ぶ
線分上に想定した撮影位置におけるパノラマ画像(中間
パノラマ画像)を複数生成し、さらに、生成したこれら
のパノラマ画像および中間パノラマ画像の各々から、必
要な部分を切り出して組み合わせることで、上記撮影位
置間を結ぶ線分外に想定した撮影位置で撮影して取り込
んだ複数の画像から生成されるであろう新たなパノラマ
画像を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、実写した画像を用
いたプレゼンテーションシステム等のバーチャルリアリ
ティシステムに係り、撮影した取り込んだ静止画像や動
画像をディジタル化して扱う画像生成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明に関連のある従来技術としては、
以下の文献にその内容が報告されている。
【0003】(a)「A Study on Image Editing Techn
ology for Synthetic Sensation」,ICAT'94,63〜70
頁,University of Tokyo この文献に報告されている技術は、ヴァーチャルリアリ
ティのウォークスルー等における視点変更を実現するた
めに、ビデオカメラに位置センサを取り付けておき、ビ
デオカメラで撮影するのと同時に、位置センサでビデオ
カメラの動きを計測し、ビデオカメラで撮影した画像と
位置センサが計測した計測値(位置データ)とを同期さ
せて記録するようにしている。そして、記録した画像を
ディジタル化し、ディジタル化した画像を、対応する位
置データによって仕分けるようにしている。
【0004】そこで、画像の再生時には、希望の視点に
近い複数の画像を検索し、検索したこれらの画像に幾何
変換を加えた後で組み合わせて表示することで、視点変
更を実現しており、中割り補間は行わないという内容で
ある。
【0005】(b)「View Interpolation for Image S
ynthesis(1993)」,Computer Graphics Proc.,279〜
288頁,Apple Computer Inc. この文献に報告されている技術は、バーチャルリアリテ
ィのウォークスルー等における視点変更の際に、Z−buf
fer等の特別なハードウェアがないパソコンレベルで実
現することを目的としたものであり、系統的な視点位置
でレンダリングしたCG画像の集合(または、撮影され
た画像)を用い、予め準備してあるモーフィングの歪み
関数を用いて、中間画像を作成する方法である。
【0006】(c)「Epipolar-Plane Image Analysi
s:An Approach to Determining Structure from Motio
n(1987)」,International Journal of Computer Vis
ion.1,7〜55頁,Artificial Intelligence Center. この文献に報告されている技術は、光軸が平行かつ等間
隔になるように配置した多数のカメラで撮影した取り込
んだ画像を用い、「エピポーラライン(画像を水平方向
に切断する面)を撮影位置の順に並べたイメージを作る
と、3次元空間上の点は、このイメージ上で直線にな
る。」という性質を利用したものであり、全ての点の軌
跡を求めれば、代表的な位置のカメラ画像から中間画像
を生成することができるという内容である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術にお
いては、各々、以下のような問題点がある。
【0008】従来技術(a)は、画像の撮影と同時に、
ビデオカメラの位置データを記録しておき、位置データ
に基づいて画像を組み合わせ、疑似的な視点変更の画像
を作るものであるので、位置センサ等の、ビデオカメラ
の位置を計測するための特別な計測装置が必要になって
くる。
【0009】また、従来技術(b)は、遠近感のほとん
どない画像や、画像間の変化がほとんどないような画像
を、多数用意しなければならなず、物体同士の位置関係
が変ったり、位置関係によって物体が見え隠れするよう
な現象を考えていない。
【0010】詳しくは、従来技術(b)は、物体の位置
が多少ずれた複数の画像を用いて、その中間画像を作成
するものであり、この従来技術(b)を、情景を実写し
た画像に適用するためには、情景内に存在する物体同士
の位置関係が崩れない範囲で撮影した画像を多数用意し
なければならない。すなわち、視点を少しずつ変化させ
た多数の画像を用意するために、多視点から撮影しなけ
ればならない。
【0011】また、従来技術(c)は、規則的に配列し
た多数のカメラで撮影して取り込んだ画像を用いてお
り、従来技術(a)のように、撮影時にカメラの位置デ
ータを記録する必要はないが、カメラが常に一定方向を
向くように、カメラの位置を正確に調整する必要があ
り、また、カメラを規則的に動かしながら多数の画像を
撮影しなければならず、カメラを規則的に移動するため
の特別な移動装置が必要になってくる。
【0012】そこで、本発明の目的は、実写した画像を
ベースにしたプレゼンテーションシステム等のバーチャ
ルリアリティシステムにおいて、特別な装置を必要とし
たり、多数の画像を用意したりせずに、ウォークスルー
等における視点変更を実現し、色々な視点位置での画像
を観察することを可能とする画像生成方法を提供するこ
とにある。
【0013】すなわち、本発明が提供する画像生成方法
は、少なくとも2つの異なる撮影位置で各々撮影して取
り込んだ画像を用いて、想定した撮影位置で撮影した場
合に得られるであろう画像を新たに生成することを可能
とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、少なくとも2つの異なる視点位置の各々
について、該視点位置でカメラの向きを一定の回転角度
ごとに変えて撮影して取り込んだ複数の画像を、これら
の画像の重なり部分を互いに合わせるようにして、順に
円筒モデルの表面に投影した画像(以下、「パノラマ画
像」と称す。)を生成する処理と、生成したパノラマ画
像から、各パノラマ画像に対応する視点位置を結ぶ線分
上に想定した視点位置で撮影して取り込んだ画像から生
成されるであろう新たなパノラマ画像(以下、「中間パ
ノラマ画像」と称す。)を生成する処理と、上記線分外
に想定した視点位置を設定する処理と、上記パノラマ画
像および上記中間パノラマ画像の各々について、設定し
た視点位置で見た向きと同じ向きを該パノラマ画像また
は中間パノラマ画像に対応する視点位置で見た部分の画
像(以下、「部分画像」と称す。)を、該パノラマ画像
または中間パノラマ画像から切り取る処理と、切り取っ
た部分画像を組み合わせて、上記線分外に想定した視点
位置で撮影して取り込んだ画像から生成されるであろう
新たなパノラマ画像を生成する処理とを有することを特
徴とした画像生成方法を提供するようにしている。
【0015】ここで、上記円筒モデルの径は、上記円筒
モデルの表面に投影される1つの画像を挟む角度が、上
記カメラの水平方向の画角と一致するようにして定めら
れ、上記カメラの回転角度は、隣合う画像内に同じ物体
が写るようにして定められるようにする。
【0016】このように、本発明の画像生成方法では、
実際に撮影して取り込んだ複数の画像を、これらの画像
が連続的に繋がったパノラマ画像を加工し、さらに、加
工したパノラマ画像から中間パノラマ画像を生成するよ
うにしている。そして、視点変更を行って新たなパノラ
マ画像を生成する際に、これらのパノラマ画像および中
間パノラマ画像から切り取った部分画像を組み合わせる
ようにしている。
【0017】これにより、従来技術のように、取り込ん
だ画像そのものを組み合わせる必要がなくなるので、撮
影時に計測装置を用いてカメラの位置を記録しなくても
済むようになる。また、従来技術のように、移動装置を
用いて撮影しなくても、少なくとも2つの視点位置で撮
影するだけで済むようになる。さらに、パノラマ画像を
用いていることで、視点の移動範囲や視線の方向につい
ての制限が少なくなるので、最小限の撮影でウォークス
ルーの自由度を増すことができる。
【0018】なお、実際には、複数の部分画像を組み合
わせる際に、これらの部分画像を、切り取ったパノラマ
画像または中間パノラマ画像の視点位置に応じて拡大す
る必要が生じるので、部分画像を、短冊状の領域の画像
であるようにすると、組み合わせが容易になる。
【0019】また、本発明の画像生成方法において、上
記中間パノラマ画像を生成する処理は、上記パノラマ画
像の各々について、該パノラマ画像を、その中に写って
いる複数の物体の各々に相当する領域に分割する第1の
ステップと、上記第1のステップで分割した領域ごと
に、対応する視点位置からの距離の近さの順番を示す属
性情報を定義する第2のステップと、上記第1のステッ
プで分割した領域ごとに、該領域の画像から、対応する
視点位置と他のパノラマ画像に対応する視点位置との間
を結ぶ線分上に想定した視点位置で撮影して取り込んだ
画像から生成されるであろう中間パノラマ画像のうち
の、該領域と同じ領域の画像を生成する第3のステップ
と、上記第3のステップで生成した領域の画像を、上記
第2のステップで定義した属性情報が示す順番で重畳合
成して、上記中間パノラマ画像を生成する第4のステッ
プとを有するようにすることができる。
【0020】ここで、上記中間パノラマ画像を生成する
処理は、上記第4のステップで生成した中間パノラマ画
像内に欠損した画素がある場合に、該欠損した画素の画
素値を、その周囲に位置する画素の画素値を用いて補填
する第5のステップをさらに有するようにすることがで
きる。
【0021】これにより、各物体に相当する領域の画像
を独立に変形することができるようになる。すなわち、
多数の物体が混在する画像を用いる場合でも、物体同士
の位置関係が変わることによって起こる歪みが発生する
ことはなく、こういった極端な局所歪みによって画質が
低下するという現象を防ぐことができる。
【0022】なお、分割した領域の各々について、該領
域とその外の領域とを区別するためには、該領域に固有
のマスク値を与えるようにすればよい。
【0023】また、本発明の画像生成方法において、上
記部分画像を組み合わせて新たなパノラマ画像の一部を
生成する処理は、上記部分画像の各々について、該部分
画像内の画素の平均明度値を求める第1のステップと、
上記部分画像の各々について、該部分画像内の各画素の
画素値を、該部分画像内の画素の平均明度値が上記第1
のステップで求めた平均明度値の中間値と一致するよう
な値に補正する第2のステップとを有するようにした
り、上記部分画像の各々について、該部分画像内の画素
の平均明度値を求める第1のステップと、隣合う2つの
部分画像の組の各々について、これらの2つの部分画像
の境界部に位置する画素の明度値を、上記第1のステッ
プで求めた平均明度値の中間値に補正する第2のステッ
プと、上記2つの部分画像内の画素の各々について、該
画素の明度値と上記第2のステップで補正した後の明度
値との差分を求める第3のステップと、上記2つの部分
画像内の画素の各々について、上記境界部に位置する画
素との間の距離に応じて、上記第3のステップで求めた
差分の影響が少なくなるような値を求め、求めた値を該
画素の画素値に加算する第4のステップとを有するよう
にしたりすることができる。
【0024】これにより、複数の部分画像を組み合わせ
る際に、各部分画像の継ぎ目を滑らかに繋ぐことができ
るようになる。すなわち、最終的な出力画像に不自然な
境界が発生するのを防ぐことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0026】図3は本発明の画像生成方法を実施したコ
ンピュータシステムの基本的なハードウェア構成を示す
ブロック図である。
【0027】図中、300は画像表示装置、310はマ
ウス、320はスキャナ、330はカメラ、340はプ
ロセッサ、350は記憶装置、360は高速バスであ
る。
【0028】図3において、カメラ330は、被写体を
撮影して静止画像または動画像を取り込むためのもので
あり、1台であっても複数台であってもよい。また、ス
キャナ320は静止画像を取り込むためのものである。
【0029】なお、カメラ330やスキャナ320によ
って取り込まれた画像がディジタルデータである場合
は、該画像は、直接、記憶装置350に記録されるが、
アナログデータである場合は、図示していないA/D変
換装置を通してディジタルデータに変換された後、記憶
装置350に記録される。
【0030】また、図3において、画像表示装置300
は、カメラ330やスキャナ320によって取り込まれ
た画像や、本発明の画像生成方法によって生成された画
像を表示するためのものである。
【0031】なお、後述するように、操作者は、画像を
複数の領域に分割したり、画像間で特徴的な部分の対応
付けを行う際に、対象とする画像を見ながら作業を進め
る必要があるので、画像表示装置300には、本発明の
画像生成方法を実現するための画像処理の実行過程で生
成される画像も表示されることとなる。
【0032】また、図3において、マウス310は操作
者が各種指示を入力するためのものであり、例えば、操
作者が画像間で特徴的な部分の対応付けを行う際に、コ
ンピュータシステムと操作者との間の情報伝達媒体とな
る。
【0033】また、図3において、プロセッサ340
は、記憶装置350に記憶されているデータやプログラ
ムを用いて、本発明の画像生成方法を実現するための画
像処理を実行するものである。
【0034】また、図3において、高速バス360は、
これらの各ブロックを結合し、データ等を相互に転送す
る働きをするものである。
【0035】図4は記憶装置305上の記憶領域に確保
される格納領域を示す説明図である。
【0036】記憶装置350上の記憶領域400には、
入力した画像が格納される格納領域405と、これを加
工した画像等が格納される格納領域410〜445と、
プログラムが格納されている格納領域450とが確保さ
れている。
【0037】なお、各格納領域に格納される内容につい
ては、本発明に係る画像処理の説明と共に述べる。
【0038】図1は本発明の画像生成方法を実現するた
めの画像処理の処理概要を示すフローチャートである。
【0039】さて、本発明に係る画像処理においては、
まず、ステップ100で、画像を入力する。
【0040】詳しくは、ステップ100では、記憶装置
350上の記憶領域400に確保された格納領域405
(図4を参照されたい。)に、入力した画像(入力画
像)を格納する。
【0041】ここで、入力画像とは、ディジタルカメラ
によって撮影して取り込んだディジタルデータであるも
のとし、ディジタルカメラのレンズの中心とディジタル
カメラの三脚の回転軸とが一致するようにして撮影がな
されたものとする。そして、ステップ100では、同一
位置でディジタルカメラの向きを一定の回転角度ごとに
変えて撮影して取り込んだ複数の画像を、順次入力す
る。
【0042】また、ステップ100では、画像の入力を
少なくとも2回は行う。すなわち、少なくとも2つの異
なる位置で各々撮影して取り込んだ2組の画像を入力す
る。
【0043】続いて、ステップ105で、ステップ10
0で入力した画像の組の各々について、該組に属する複
数の画像を順に繋ぎ合わせ、1枚の画像の中に、ディジ
タルカメラによる撮影位置を中心とした1周分の景色が
写っているような広角的な画像(パノラマ画像)を生成
する。
【0044】詳しくは、ステップ105では、まず、図
5に示すように、半径d(530)の円筒モデル500
を仮定し、1つ目の入力画像である「写真1(51
0)」をこの円筒モデル500上に投影し、円筒モデル
500の表面に「写真1(510)」を貼り付ける。こ
の際の座標変換式は、(数1)によって表される。
【0045】
【数1】
【0046】ここで、x,yは、「写真1(510)」
の平面上の座標であり、x’,y’は、円筒モデル50
0上に投影したときの座標である。ただし、投影の中心
は、円筒モデル500の重心O(円筒モデル500の中
心軸540の中央)とし、「写真1(510)」の横方
向の中央が円筒モデル500の表面に接しているものと
する。
【0047】そして、2つ目の入力画像である「写真2
(520)」についても、「写真1(510)」と同様
の投影を行い、円筒モデル500の表面に「写真2(5
20)」を貼り付ける。このとき、「写真2(52
0)」と「写真1(510)」とは、ディジタルカメラ
の向きを一定の回転角度だけ変えて撮影して取り込んだ
画像であり、同じ景色が写っている部分が重なるように
して、「写真2(520)」の貼り付けを行う。
【0048】そこで、ディジタルカメラの回転軸は、円
筒モデル500の中心軸540に一致するようする必要
があり、ディジタルカメラの回転角度は、隣合う画像内
に同じ景色が写るような角度とする必要があり、また、
円筒モデル500の半径d(530)は、円筒モデル5
00の表面に貼り付けられる1つの画像を挾む角度が、
ディジタルカメラの水平方向の画角と一致するような値
とする必要がある。
【0049】同様に、3つ目の入力画像,4つ目の入力
画像,…を、順に、円筒モデル500の表面に貼り付け
ていくことで、1組の入力画像から1つのパノラマ画像
を生成することができる。
【0050】なお、パノラマ写真を撮るための専用装置
(例えば、スリットカメラ)を用いることができれば、
ステップ105を省くことができる。
【0051】また、本発明では、パノラマ画像を、ディ
ジタルカメラによる撮影位置を中心とした1周分の景色
が写っているような画像としているが、この範囲が半周
またはもっと小さい範囲であっても差し支えない。
【0052】このようにして、ステップ105では、少
なくとも2つの異なる位置におけるパノラマ画像を各々
生成し、記憶装置350上の記憶領域400に確保され
た格納領域410(図4を参照されたい。)に、生成し
たこれらのパノラマ画像を格納する。
【0053】続いて、ステップ110で、ステップ10
5で生成した複数のパノラマ画像の各々について、該パ
ノラマ画像を、その景色の中に写っている物体に応じ
て、複数の領域の画像(領域画像)に分割する。
【0054】詳しくは、ステップ110は、例えば、特
開平3−218581号公報に記載の「画像セグメンテ
ーション方法」に述べられているように、画像の1次微
分を利用し、操作者がマウス310から入力する指示に
従って、選択的なエッジ抽出を行い、境界線を延長して
物体を閉領域で囲むことによって実現することができ
る。
【0055】さらに、ステップ110では、分割した複
数の領域画像の各々について、該領域画像内の各画素
に、該領域画像を区別するためのマスク値を与え、記憶
装置350上の記憶領域400に確保された格納領域4
15(図4を参照されたい。)に、マスク値を与えた後
の複数の領域画像(マスク画像)を格納する。
【0056】このマスク画像は、例えば、図6の610
に示すように、その各画素が、パノラマ画像600の各
画素のデータ長と同じデータ長(例えば、8ビット)で
あるような、パノラマ画像600と縦横サイズが同じ画
像であるようにすることができ、各画素のデータを、パ
ノラマ画像600における各画素のデータ(RGBデー
タ)の代わりに、マスク値を示すデータであるようにす
ることができる。
【0057】そして、例えば、図6に示すように、パノ
ラマ画像600が、室内を実写した入力画像の組から生
成したパノラマ画像である場合は、ドア630が写って
いる領域画像650に対応するマスク値として「1」を
与え、窓635が写っている領域画像655に対応する
マスク値として「2」を与え、正面の壁640が写って
いる領域画像660に対応するマスク値として「3」を
与え、観葉植物605が写っている領域画像665に対
応するマスク値として「4」を与え、向かって右手の壁
615が写っている領域画像670に対応するマスク値
として「5」を与え、向かって左手の壁690が写って
いる領域画像645に対応するマスク値として「6」を
与え、その他の領域画像685に対応するマスク値とし
て「7」を与える。
【0058】続いて、ステップ115で、ステップ11
0で分割した複数の領域画像の各々に対して、後述する
ステップ135での重畳合成の順番を表す属性情報を定
義する。
【0059】パノラマ画像が実写した画像から生成され
ている場合には、その中に写っている物体の位置には前
後関係が生じているので、ステップ115では、属性情
報として、各物体の撮影位置からの距離の近さを示す順
番を定義するようにする。
【0060】そして、さらに、図6に示すように、ステ
ップ110で与えたマスク値ごとに、該マスク値を与え
た領域画像に対して定義した属性情報680を対応付け
るための属性テーブル620を作成し、記憶装置350
上の記憶領域400に確保された格納領域420(図4
を参照されたい。)に、作成した属性テーブル620を
格納する。
【0061】なお、図6に示した例では、領域画像ごと
に異なるマスク値を与えているので、属性テーブル62
0において、撮影位置からの距離が同じ物体に対応する
領域画像には、異なるマスク値であっても、同じ値の属
性情報が定義されることとなっているが、撮影位置から
の距離が同じ物体に対応する領域画像に、同じマスク値
を与えるようにすれば、属性情報が重複することはな
い。
【0062】また、ここでは、領域の分割および属性情
報の定義を操作者が行うようにしているが、撮影に使用
するカメラが、その内部の各素子に書き込まれる画素値
の奥行き情報を計測することが可能なカメラであるよう
な場合には、計測された奥行き情報から、自動的に、領
域の分割および属性情報の定義を行うようにすることも
可能である。
【0063】続いて、ステップ120およびステップ1
25で、ステップ110で分割した複数の領域画像の各
々に対して、該領域画像内の各画素を何処に移動して、
パノラマ画像全体をどのように歪ませるかを定義すると
共に、定義された歪ませ方に応じて、歪みを生成する。
【0064】この歪ませ方の定義方法としては、例え
ば、「Feature-Based Image Metamorphosis」に述べら
れているように、画像間で対応付ける部分を線分で指定
する方法を用いるようにすることができ、指定された各
線分に基づいて、歪み場を発生するために必要な、画像
内の各画素の歪み量を計算する。なお、この計算の際
に、指定された線分上にない画素については、各線分ま
での距離と線分に下した垂線の足の長さとに応じて、そ
の歪み量を算出する。
【0065】さて、詳しくは、ステップ120およびス
テップ125では、まず、操作者が、例えば、図7に示
す「パノラマ画像1(700)」および「パノラマ画像
2(710)」において、線分720と線分740、線
分725と線分745、線分730と線分750を、各
々対応付ける部分として指定すると、記憶装置350上
の記憶領域に確保された格納領域430(図4を参照さ
れたい。)に、指定された線分の対応関係を格納する。
【0066】なお、この格納領域430には、さらに、
パノラマ画像とその撮影位置とを対応付けて格納してお
くようにすることが好ましい。
【0067】続いて、「パノラマ画像1(700)」お
よび「パノラマ画像2(710)」の各々について、該
パノラマ画像からもう一方のパノラマ画像に変形する場
合の、該パノラマ画像内の各画素の歪み量である移動ベ
クトルDを、(数2)によって求め、記憶装置350上
の記憶領域400に確保された格納領域425(図4を
参照されたい。)に、求めた移動ベクトルDを格納す
る。
【0068】この移動ベクトルDは、実際には、画像空
間上の座標値によって表され、このようにして各画素に
ついて求められた移動ベクトルDの集合が、画像を変形
する際の歪みの場を表すことになる。
【0069】
【数2】
【0070】ただし、P,Qは、「パノラマ画像1(7
00)」において指定された線分720の両端を終点と
するベクトル、P’,Q’は、「パノラマ画像(71
0)」において指定された線分740の両端を終点とす
るベクトル、Xは、移動ベクトルDを求める対象である
「パノラマ画像1(700)」内の画素の位置を終点と
するベクトル、X’は、Xを移動した後の位置を終点と
するベクトルを示す。
【0071】また、Perpendicular( )は、( )内のベ
クトルと同じ長さであって、( )内のベクトルと垂直な
ベクトルを表す。また、小文字で表したパラメータは、
スカラー量を表す。
【0072】なお、指定された線分が複数本ある場合
は、各線分から決まる対応点の位置を重み平均する。す
なわち、各線分iに対して移動ベクトルDiを求め、求
めた各移動ベクトルDiに、線分の長さが長いほど大き
くなり、線分までの距離が大きくなるほど小さくなるよ
うな重みWiを乗じた値WiDiの和を、Wiの和で除
した値を、移動ベクトルDとするようにする。この重み
付き平均により求まる移動ベクトルDは、(数3)で表
すことができる。
【0073】
【数3】
【0074】なお、先の文献では、(数4)により定ま
るWiを用いている。
【0075】
【数4】
【0076】ただし、lengthは、線分iの長さ、dist
は、線分iまでの距離、a,b,pは、定数である。
【0077】このように、歪みの場を発生させて画像を
変形する処理を「モーフィング」と呼ぶ。
【0078】なお、歪ませ方の定義方法には、画像上に
貼り付けた格子点を移動することによって、画像の歪ま
せ方を定義する方法などもある。すなわち、画像上の全
ての格子点について、例えば、ある格子点が別の画像上
の特定の格子点に対応すると定義していく。そうする
と、実写画像内の全ての点(画素)は、画像上の4つの
格子点で囲まれた四角形を、対応する画像上の四角形に
幾何変換する変換式によって移すことができる。さら
に、滑らかにつながるように、高次式によって変換式を
表現することもある。このように、歪みの生成方法は、
「モーフィング」に限定されるものでない。
【0079】続いて、ステップ130で、ディジタルカ
メラによる撮影位置を基準としたときの観察者(操作者
と同一人物でも別人物であってもよい。)の相対的な視
点位置、および、観察者がどの方角を見ているかを示す
視線方向を入力する。
【0080】詳しくは、ステップ130では、例えば、
操作者が、マウス310を用いて、画像表示装置300
に表示された地図上の場所を指定するようにすることも
できるし、画像表示装置300にデフォルト位置におけ
る画像を表示すると共に、該デフォルト位置に対して前
方向に移動するとか右方向に向くといった指定をするよ
うにすることもできる。
【0081】続いて、ステップ135で、ステップ12
5で算出した各画素の歪み量(移動ベクトルD)に基づ
いて、ステップ110で分割した領域画像の各々を変形
し、変形した各領域画像を、ステップ115で定義した
属性情報に従って重畳合成することで、新たなパノラマ
画像を生成する。
【0082】なお、ステップ135の詳細については、
図2に示すフローチャートを用いて後述する。
【0083】最後に、ステップ140で、ステップ13
5で生成した新たなパノラマ画像を、画像表示装置30
0に表示する。
【0084】図2はステップ135の詳細な処理を示す
フローチャートである。
【0085】図2に示すように、ステップ200(図1
のステップ130に相当している。)では、ディジタル
カメラによる撮影位置を基準としたときの観察者の相対
的な視点位置、および、観察者がどの方角を見ているか
を示す視線方向を入力する。
【0086】もちろん、撮影位置を基準としたときの観
察者の相対的な視点位置の代わりに、撮影位置の絶対座
標および観察者の位置の絶対座標が入力されるようにし
てもよいが、例えば、2つの撮影位置を結ぶ直線をX
軸、その直線に直交する直線をY軸とし、X軸方向成分
として、2つの撮影位置を結ぶ線分上での内分比を取
り、Y軸成分として、撮影位置間の距離を「1」とした
相対距離でY軸方向の移動量を入力することができる。
【0087】また、視線方向については、東西南北の方
位を入力してもよいが、例えば、室内の場合であると、
テレビ等の目的物がある方向を基準として、そこから何
度という入力の仕方も可能である。
【0088】さて、いま、図1のステップ105によっ
て、少なくとも2つのパノラマ画像が生成されている。
さらに、図1のステップ125によって、これらの2つ
のパノラマ画像について、一方からもう一方に変形する
ための各画素の歪み量(移動ベクトルD)が算出されて
いる。
【0089】そこで、ステップ135では、まず、ステ
ップ205で、2つのパノラマ画像が各々得られた2つ
の撮影位置を結ぶ線分上の内分点のうち、どの内分点を
中間位置として、該中間位置におけるパノラマ画像(中
間パノラマ画像)を生成すべきであるかを決定する。
【0090】この中間位置の決定は、まず、予め定めた
視野角を示す情報に応じて、中間位置の個数を決定する
ようにし、続いて、決定した個数の中間位置を、2つの
パノラマ画像が各々得られた2つの撮影位置を結ぶ線分
上に、等間隔で割り振っていくことで、実現することが
できる。
【0091】例えば、図8に示すように、撮影位置80
0におけるパノラマ画像を「パノラマ画像1」とし、撮
影位置810におけるパノラマ画像を「パノラマ画像
2」とするとき、2つの撮影位置800,810を結ぶ
線分830上の中間位置820が決定されたとすると、
中間位置820における中間パノラマ画像(中間位置8
20にディジタルカメラがある場合に得られるであろう
パノラマ画像である。)は、「パノラマ画像1」および
「パノラマ画像2」の2つのパノラマ画像から生成する
ことができる。
【0092】また、例えば、図9において、パノラマ画
像700が撮影位置800における「パノラマ画像1」
であり、パノラマ画像710が撮影位置810における
「パノラマ画像2」であり、パノラマ画像900が中間
位置820における中間パノラマ画像である。ここで
は、決定された中間位置820が、パノラマ画像700
中のドア910の位置とパノラマ画像710中のドア9
20の位置との間を結ぶ線分の中点である例を示してお
り、中間パノラマ画像900中のドア930の位置は、
パノラマ画像700中のドア910の位置とパノラマ画
像710中のドア920の位置との中間になるようにし
て、中間パノラマ画像900が生成されている。
【0093】続いて、ステップ210で、ステップ20
0で入力した視点位置にディジタルカメラがある場合に
得られるであろうパノラマ画像(すなわち、生成すべき
新たなパノラマ画像である。)のうち、画像表示装置3
00に表示する範囲を、予め定めた視野角を示す情報か
ら決定する。
【0094】これは、ステップ205で決定した中間位
置における中間パノラマ画像を生成し、これらの中間パ
ノラマ画像を基にして新たなパノラマ画像を生成したと
しても、生成した新たなパノラマ画像のうち、画像表示
装置300に1度に表示できる範囲は限られているの
で、新たなパノラマ画像の表示範囲に相当する部分だけ
を生成した方が効率的であるからである。
【0095】続いて、ステップ215で、まず、ステッ
プ205で決定した中間位置における中間パノラマ画像
を生成し、生成した中間パノラマ画像の各々について、
ステップ210で決定した表示範囲の新たなパノラマ画
像を生成するために、該中間パノラマ画像のうちのどの
向きの画像が必要かを求める。
【0096】なお、中間パノラマ画像を生成するための
歪み量は、その中間位置に応じて、移動ベクトルDから
求めることができる。
【0097】また、中間パノラマ画像を生成する際に
は、図1のステップ110で分割した領域画像を歪み量
に基づいて変形し、変形後の領域画像を、図1のステッ
プ115で定義した属性情報に従った順番で重畳合成す
るようにする。すなわち、ここでは、ディジタルカメラ
に近いほど小さい値の属性情報が定義されているので、
属性情報の値が大きい順、すなわち、遠方にある順に、
変形後の領域画像を重ねていく。
【0098】例えば、図10に示すように、位置100
0におけるパノラマ画像1005であって、前方方向を
向いたパノラマ画像1005を新たに生成するために、
撮影位置1010におけるパノラマ画像700、およ
び、撮影位置1020におけるパノラマ画像710のほ
かに、中間位置1030〜1060における中間パノラ
マ画像が生成されているとする。
【0099】ここで、「位置1000において向き10
70に見える景色は、位置1010における同じ向き1
070でも観察できる。」という光学的性質を利用する
ことで、位置1000におけるパノラマ画像1005の
うち、向き1070に相当する部分の画像は、パノラマ
画像700のうちの、向き1070に相当する部分の画
像を拡大処理して生成することができるということが分
かる。すなわち、パノラマ画像700については、向き
1070に相当する部分の画像が、位置1000におけ
るパノラマ画像1005を生成するために必要であると
いうことが分かる。
【0100】同様に、その他のパノラマ画像1020お
よび中間パノラマ画像1030〜1060についても、
各々、位置1000におけるパノラマ画像1005への
向きに相当する部分の画像を適切な倍率で拡大すれば、
位置1000におけるパノラマ画像1005を擬似的に
生成することができる。
【0101】原理的には、向きが一致するパノラマ画像
上の位置は1つのみであるから、基になるパノラマ画像
が相当な数だけ必要になるが、ある程度の幅をもった短
冊状の領域の画像を、該向きに対応させても、実用上は
問題ない。もちろん、中間位置における中間パノラマ画
像は4つに限ったものではなく、多数あればあるほど、
生成したパノラマ画像が実際の景色に近いものになり、
短冊状の領域の画像を繋げたときの画質も良くなる。
【0102】そこで、ステップ215で求める画像は、
実際には、短冊状の領域の画像(短冊状領域画像)であ
るようにすることができ、続くステップ220で、ステ
ップ215で生成した中間パノラマ画像の各々につい
て、ステップ215で求めた短冊状領域画像を切り取
り、記憶装置350上の記憶領域400に確保された格
納領域435(図4を参照されたい。)に、切り取った
短冊状領域画像を格納する。
【0103】なお、この短冊状領域画像は、後に、適切
な倍率の拡大処理が施される。
【0104】例えば、図11に示すように、2つの撮影
位置の間の距離を2Lとし、その間に等間隔にn個の中
間位置を設ける場合は、隣合う位置1040,1050
間の距離は、l=2L/(n+1)で表される。
【0105】このようにして、距離lごとに中間パノラ
マ画像が配置されていると仮定するとき、位置1000
におけるパノラマ画像1005を、短冊状領域1120
〜1150のように分割し、各短冊状領域の画像を、例
えば、短冊状領域1120については、位置1010に
おけるパノラマ画像700から切り取った短冊状領域画
像から生成し、短冊状領域1130については、中間位
置1030における中間パノラマ画像から切り取った短
冊状領域画像から生成し、短冊状領域1140について
は、中間位置1040における中間パノラマ画像から切
り取った短冊状領域画像から生成し、短冊状領域115
0については、中間位置1050における中間パノラマ
画像から切り取った短冊状領域画像から生成することが
できる。
【0106】上述したように、ステップ220によっ
て、パノラマ画像および中間パノラマ画像の各々から、
ステップ210で決定したパノラマ画像の表示範囲に相
当する部分を生成するために必要な短冊状領域画像が切
り取られているので、続くステップ230では、これら
の短冊状領域画像を順番に並べることによって、新たな
パノラマ画像(実際には、表示範囲に相当する部分であ
る。)を生成し、記憶装置350上の記憶領域400に
確保された格納領域440(図4を参照されたい。)
に、生成した新たなパノラマ画像を格納する。なお、こ
のとき、同時に、各短冊状領域画像に、適切な倍率の拡
大処理を施すようにする。
【0107】いま、図12に示すように、位置1220
における新たなパノラマ画像1005を生成するため
に、位置1230におけるパノラマ画像700から切り
取った短冊状領域画像が、短冊状領域画像1120であ
り、位置1240におけるパノラマ画像1050から切
り取った短冊状領域画像が、短冊状領域画像1150で
あるとする。
【0108】パノラマ画像1050は、新たなパノラマ
画像1005への向きが、位置1220における視線方
向と一致するような、パノラマ画像であり、従って、3
つの位置1220,1230,1240は、共に、位置
1240を直角三角形の直角頂点とする3つの頂点にあ
ることとなるが、ここで、位置1230と位置1240
との間の距離がL1であり、位置1240と位置122
0との間の距離がL2であるとする。
【0109】さらに、短冊状領域画像1150がパノラ
マ画像1050の一部をS倍に拡大したものであると
き、短冊状領域画像1120は、パノラマ画像700の
一部を(数5)の倍率S’で拡大するようにすればよ
い。
【0110】
【数5】
【0111】ここで、Sの値は、現在の視点位置からス
テップ130で入力した視点位置への移動量に応じて定
められ、移動量が大きくなるほど、その値が大きくなる
ようになっている。
【0112】最後に、ステップ235で、新たなパノラ
マ画像に(数1)の逆変換を施し、ビュー平面に投影す
ることで、新たなパノラマ画像を通常の画像に戻し、記
憶装置350上の記憶領域400に確保された格納領域
445(図4を参照されたい。)に、戻した画像(投影
画像)を格納する。
【0113】さらに、この投影画像を画像表示装置30
0に転送することによって、ユーザに視点を変えたとき
の景色を見せることができる。
【0114】以上説明したように、本発明の実施形態に
よれば、異なる撮影位置で各々撮影して取り込んだ複数
の画像を用いて、想定した撮影位置で撮影した場合に得
られるであろう画像を新たに生成することができる。
【0115】さらに、この際に、単に1つの物体を色々
な視点から観察するのではなく、幾つかの物体が画像に
写っており、それらの位置関係が画像によって入れ替わ
るような場合でも、違和感のない画像を生成することが
できる。
【0116】また、本発明の実施形態によれば、異なる
撮影位置におけるパノラマ画像が最低2つあれば、ウォ
ークスルー等における視点変更を実現し、撮影位置付近
の平面内をインタラクティブな操作に合わせて観察でき
るようになる。
【0117】従って、実写した画像をベースにしたプレ
ゼンテーションシステム等のバーチャルリアリティシス
テムにおいて、従来技術で必要としていた特別な装置
(カメラパラメータの計測装置や移動装置等)を必要と
せずに、ウォークスルー等における視点変更を実現し、
色々な視点位置での画像を観察することが可能となる。
【0118】なお、以上に説明した実施形態において、
ステップ215で生成した中間パノラマ画像を記憶装置
350に格納しておくようにすれば、次回以降、別のパ
ノラマ画像を新たに生成する際に、既に生成して格納し
ている中間パノラマ画像については、これを利用し、生
成し直す必要がなくなる。
【0119】また、以上に説明した実施形態において
は、短冊状領域画像を切り取る基となる中間パノラマ画
像全体を生成しているが、中間パノラマ画像全体を生成
しなくても、短冊状領域画像に相当する部分(新たなパ
ノラマ画像の表示範囲に相当する部分を生成するために
必要な範囲の中間パノラマ画像)だけを生成するように
してもよい。
【0120】このようにする場合には、図2のステップ
215で、図2のステップ205で決定した中間位置に
おける中間パノラマ画像を実際に生成せずに、この中間
パノラマ画像の各々について、図2のステップ210で
決定した表示範囲の新たなパノラマ画像を生成するため
に、該中間パノラマ画像のうちのどの向きの画像(短冊
状領域画像)が必要かを求めるようにすると共に、求め
た短冊状領域画像を生成するために必要となる領域画像
および歪み量を選択するようにする。
【0121】そして、図2のステップ220で、図2の
ステップ215で選択した領域画像および歪み量を用い
て、図2のステップ205で決定した中間位置における
中間パノラマ画像の一部である短冊状領域画像を生成す
るようにする。
【0122】なお、短冊状領域画像を生成する際には、
図2のステップ215で選択した領域画像を、図2のス
テップ215で選択した歪み量に基づいて変形すること
で実現できるが、このとき、上述と同様に、変形後の領
域画像を、図1のステップ115で定義した属性情報に
従った順番で重畳合成するようにする。
【0123】さらに、以上に説明した実施形態は、住宅
内ウォークスルーシステムや旅行体験システムといっ
た、様々なプレゼンテーションシステムに利用すること
ができる。
【0124】例えば、住宅内ウォークスルーシステムに
利用する場合には、予め、住宅内を多数の撮影位置で撮
影しておき、このとき各撮影位置で取り込んだ複数の画
像から、複数のパノラマ画像を生成しておく。そして、
操作者が、生成した各パノラマ画像を、複数の領域に分
割して属性情報を与えておくと共に、これらのパノラマ
画像を線分を用いて対応付けるようにしておく。
【0125】ここまでの過程を実行することで、住宅内
ウォークスルーシステムを利用するための前準備が完了
するので、操作者は、前準備が完了すると、観察者であ
る顧客の前で、顧客の視点位置および視線方向を入力す
るようにする。
【0126】これにより、前準備で生成されているパノ
ラマ画像から中間パノラマ画像が生成され、生成された
中間パノラマ画像および既に生成されているパノラマ画
像から短冊状領域画像が切り取られ、さらに、これらの
短冊状領域画像が組み合わされて、入力された視点位置
および視線方向に応じた新たなパノラマ画像が生成され
ることとなる。生成された新たなパノラマ画像は、画像
表示装置300に、その表示範囲に相当する部分が表示
されるので、顧客は、画像表示装置300の表示内容を
見るだけで、実際に住宅内を歩いているときに観察する
景色と同じ景色を観察することが可能となる。
【0127】ところで、以上に説明した実施形態におい
ては、さらに、以下に述べるように、短冊状領域画像の
色調を調整する処理を行うことが好ましい。
【0128】図13は、複数のパノラマ画像および中間
パノラマ画像から各々生成した短冊状領域画像を組み合
わせて新たなパノラマ画像を生成する処理を示す説明図
である。
【0129】図13において、1300,1305,1
310は、各々、別々のパノラマ画像または中間パノラ
マ画像から生成された短冊状領域画像である。
【0130】一般的には、複数の領域の平均明度は独立
であり、従って、図13に示すように、各短冊状領域画
像をそのまま並べると、境界部がはっきりと見えてしま
う。
【0131】そこで、境界部の明度が滑らかに繋がるた
めに、短冊状領域画像の色調を調整する処理を行うよう
にする。
【0132】すなわち、図13のグラフに示すように、
短冊状領域画像1300内の各画素の明度平均値が、1
325に示す値であり、短冊状領域画像1305内の各
画素の明度平均値が、1330に示す値であり、短冊状
領域画像1310内の各画像の明度平均値が、1335
に示す値であるとするとき、2つの短冊領域画像が隣合
う境界部に位置する画素の画素値を、これらの明度平均
値の中間値に補正すると共に、境界部から遠ざかるにつ
れて滑らかにその短冊状領域画像が本来持っていた明度
値になるように、境界部付近に位置する画素の画素値を
補正するようにする。
【0133】このような処理を行うことで、生成したパ
ノラマ画像や最終的な出力画像に不自然な境界が発生す
るのを防ぐことができる。
【0134】また、以上に説明した実施形態において
は、さらに、以下に述べるように、中間パノラマ画像を
生成するときに起こる欠損部を補填する処理を行うこと
が好ましい。
【0135】図14は、2つのパノラマ画像から中間パ
ノラマ画像を生成するときに起こる欠損部、および、こ
の欠損部を補填する処理を示す説明図である。
【0136】いま、2つの位置1415,1425で各
々撮影して取り込んだ複数の画像から生成した2つのパ
ノラマ画像から、中間位置1420における中間パノラ
マ画像を生成する場合を考える。ところが、例えば、撮
影対象となる景色中に存在している物体1430は、位
置1415からは、物体1410に隠れて見えないし、
位置1425からは、物体1405に隠れて見えない。
すならち、どちらの位置1415,1425で撮影して
取り込んだ画像にも写っていない物体1430の画像
は、2つのパノラマ画像を補間して作るわけにはいかな
いので、その部分は欠損部となる。
【0137】そこで、このような理由で生じる欠損部を
補填する処理について、図14のフローチャートを用い
て説明する。
【0138】まず、ステップ1440で、欠損部を検出
する。欠損が生じたか否かの判断は、対象画像と同サイ
ズで各画素に1ビットを割り当てた領域を用意し、各画
素に値が書き込まれたときは、その領域のビットを立て
るようにすると、ビットが立ってない画素が欠損部であ
るという判断をすることができる。
【0139】続いて、ステップ1445で、欠損部周囲
に位置する画素を調べ、ステップ1450で、ステップ
1445で調べた画素の画素値から、補填すべき画素の
濃度値を求め、欠損部を修復する。
【0140】続いて、ステップ1455で、修復の対象
となる画素を移動する。例えば、欠損部内周を時計回り
になるように、対象画素の位置を移動する。欠損部がな
くなるまでは、これらの処理を繰り返すために、ステッ
プ1445に戻り、全ての欠損部が補填された時点で、
処理を終了する。
【0141】このような処理を行うことで、中間パノラ
マ画像を生成するときに起こる欠損部を補填することが
できる。
【0142】また、以上に説明した実施形態において
は、以下に述べるように、テーブルを用いることによっ
て、図2のステップ235でパノラマ画像を平面に投影
する処理を高速に行うことが可能となる。
【0143】図15は、パノラマ画像を平面に投影する
処理を高速に行うために用いられるテーブルを示す説明
図である。
【0144】図15に示すように、このテーブル150
0は、投影後の画像(画像表示装置300に表示される
画像である。)の画素の各々について、該画素に対応す
るデータを、投影間のパノラマ画像1510のどの画素
から読み出せばよいかという画素位置(x,y)152
0からなっている。
【0145】このテーブル1500を用いることで、幾
何計算をすることなしに、平面への高速な投影が可能に
なる。
【0146】また、以上に説明した実施形態において
は、パノラマ画像を生成するために、円筒モデル500
を用いているが、以下に述べるように、球モデルを用い
るようにしてもよい。
【0147】図16は写真を球モデルに投影する際の幾
何変換を示す説明図であり、1つの画像(写真)160
0を、球の中心1620に向けて、球表面1610に投
影する。
【0148】図5に示した円筒モデル500を用いる場
合には、ディジタルカメラの回転軸を、円筒モデル50
0の中心軸540に一致するようにしなければならなか
ったが、球モデルを用いる場合には、ディジタルカメラ
の中心さえ固定しておけば、自由な向きで撮影した画像
を貼り合わせることができる。
【0149】このように、上述したパノラマ画像の代わ
りに、球モデルに投影した画像を用いると、水平方向に
視線の向きを移動できるだけでなく、上下方向へ視線の
向きを変えて見ることができるようになる。
【0150】また、以上に説明した実施形態において
は、以下に述べるように、新たなパノラマ画像を生成す
る際に、撮影によって実際に得られた色彩値と中間パノ
ラマ画像の色彩値とを使い分けることで、生成後の画質
を向上するようにすることができる。
【0151】生成後の新たなパノラマ画像の中には、中
間パノラマ画像から切り取って拡大した短冊状領域から
生成された部分であっても、実際に撮影した画像から生
成されたパノラマ画像と同じ画素が存在する場合がある
ので、そのような画素については、パノラマ画像の画素
の色彩値を用いて、元の色彩値を再現するようにすれ
ば、生成後の新たなパノラマ画像の画質を向上すること
ができる。
【0152】図17は、新たなパノラマ画像を生成する
際に、撮影によって得られた色彩値と中間パノラマ画像
の色彩値とを使い分ける方法を示す説明図である。
【0153】図17に示すように、パノラマ画像170
0の画素の各々に、テーブル1710を対応付けてお
く。このテーブル1710は、色彩値となる赤,緑,青
の色の成分値R,G,Bと、撮影時のディジタルカメラ
の中心の絶対位置(x,y)と、2次元平面上で向きの
値θとが記録されたものである。
【0154】そうすれば、新たなパノラマ画像を生成す
る際に、このx,y,θの値から対応する画素がある場
合は、その色彩値をサンプリングすることができる。
【0155】なお、テーブル1710は、円筒モデル5
00を用いる場合のデータ構造を示しており、球モデル
を用いる場合のデータ構造は、テーブル1720に示す
ようになる。
【0156】また、以上に説明した実施形態において
は、新たなパノラマ画像を生成する際に、パノラマ画像
および中間パノラマ画像から生成した短冊状領域画像を
貼り付けるようにしているが、以下に述べるように、予
め用意されている複数のパノラマ画像から、自動的に、
新たなパノラマ画像を生成するようにすることができ
る。
【0157】図18は、予め用意されている複数のパノ
ラマ画像から、自動的に、新たなパノラマ画像を生成す
るための仕組みを示す説明図である。
【0158】図18において、1800は、生成すべき
新たなパノラマ画像が得られるであろう仮想的な撮影位
置、および、観察者の移動範囲を示す仮想的な地図上の
座標(x,y)を対応付けるためのテーブルであり、こ
の地図上の座標(x,y)には、各々、複数の領域画像
に分割されたパノラマ画像1810が対応付けられてい
る。
【0159】このパノラマ画像1810は、「領域1
(1820)」〜「領域4(1840)」のように、予
め複数の領域画像に分割されており、各領域画像には、
さらに、属性データ1850〜1880が対応付けられ
ている。
【0160】例えば、「領域1(1820)」には、予
め用意された複数のパノラマ画像のうちの、どのパノラ
マ画像について、該パノラマ画像中のどの範囲を、どの
ような拡大率で拡大し、どういった色補正を行うべきで
あるかを示す属性データ1850〜1880が対応付け
られている。
【0161】これにより、生成すべき新たなパノラマ画
像が得られるであろう仮想的な撮影位置が決まれば、予
め用意された複数のパノラマ画像から、自動的に、所望
のパノラマ画像を新たに生成することができるようにな
る。
【0162】なお、予め用意する複数のパノラマ画像
は、全てが実際に撮影して取り込んだ画像から生成した
パノラマ画像であってもよいし、実際に撮影した取り込
んだ画像から生成したパノラマ画像、および、これらか
ら生成した中間パノラマ画像であってもよい。
【0163】さらに、前者の場合には、スリットカメラ
等を用いて、複数の撮影位置で同時に撮影してパノラマ
画像を取り込むようにすれば、撮影と並行して、新たな
パノラマ画像を生成することが可能となり、また、取り
込むパノラマ画像が動画像であっても、即座に、新たな
パノラマ動画像を作り出すことが可能となる。
【0164】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
少なくとも2つの異なる撮影位置で各々撮影して取り込
んだ画像を用いて、想定した撮影位置で撮影した場合に
得られるであろう画像を新たに生成することができる。
【0165】さらに、この際に、単に1つの物体を色々
な視点から観察するのではなく、幾つかの物体が画像に
写っており、それらの位置関係が画像によって入れ替わ
るような場合でも、違和感のない画像を生成することが
できる。
【0166】また、本発明によれば、異なる撮影位置に
おけるパノラマ画像が最低2つあれば、ウォークスルー
等における視点変更を実現し、撮影位置付近の平面内を
インタラクティブな操作に合わせて観察できるようにな
る。
【0167】従って、実写した画像をベースにしたプレ
ゼンテーションシステム等のバーチャルリアリティシス
テムにおいて、従来技術で必要としていた特別な装置
(計測装置や移動装置等)を必要としたり、従来技術で
必要としていた多数の画像を用意したりせずに、ウォー
クスルー等における視点変更を実現し、色々な視点位置
での画像を観察することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像生成方法を実現するための画像処
理の処理概要を示す流れ図。
【図2】図1のステップ135の詳細な処理を示す流れ
図。
【図3】本発明の画像生成方法を実施したコンピュータ
システムの基本的なハードウェア構成を示すブロック
図。
【図4】記憶装置上の記憶領域に確保される格納領域を
示す説明図。
【図5】1組の画像からパノラマ画像を生成する際の説
明図。
【図6】マスク画像および属性テーブルの構造を示す説
明図。
【図7】2つのパノラマ画像を線分を用いて対応付ける
際の説明図。
【図8】中間パノラマ画像を作る際の説明図。
【図9】中間パノラマ画像の性質を示す説明図。
【図10】撮影位置を結ぶ線分上にない位置で得られる
であろう新たなパノラマ画像を生成する際の説明図。
【図11】パノラマ画像および中間パノラマ画像と、こ
れらから生成される新たなパノラマ画像との関係を示す
説明図。
【図12】パノラマ画像および中間パノラマ画像から、
新たなパノラマ画像を生成する際の画像変形処理につい
て示す説明図。
【図13】複数のパノラマ画像および中間パノラマ画像
から各々生成した短冊状領域画像を組み合わせて新たな
パノラマ画像を生成する処理を示した説明図。
【図14】2つのパノラマ画像から中間パノラマ画像を
生成するときに起こる欠損部、および、この欠損部を補
填する処理を示す説明図。
【図15】パノラマ画像を平面に投影する処理を高速に
行うために用いられるテーブルを示す説明図。
【図16】写真を球モデルに投影する際の幾何変換を示
す説明図。
【図17】新たなパノラマ画像を生成する際に、撮影に
よって得られた色彩値と中間パノラマ画像の色彩値とを
使い分ける方法を示す説明図。
【図18】複数の撮影位置におけるパノラマ画像から、
自動的に、新たなパノラマ画像を生成するための仕組み
を示した説明図。
【符号の説明】
300…画像表示装置、310…マウス、320…スキ
ャナ、330…カメラ、340…プロセッサ、350…
記憶装置、360…高速バス、400…記憶領域、40
5…入力画像格納領域、410…パノラマ画像格納領
域、415…マスク画像格納領域、420…属性テーブ
ル格納領域、425…移動ベクトル格納領域、430…
対応関係格納領域、435…短冊状領域画像格納領域、
440…新たなパノラマ画像格納領域、445…投影画
像格納領域、450…プログラム格納領域。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2つの異なる視点位置の各々に
    ついて、該視点位置を中心とした広角的な景色が写って
    いる画像(以下、「パノラマ画像」と称す。)を取得す
    る処理と、 所望の視点位置で見た向きの各々について、該向きと同
    じ向きを見た部分の画像(以下、「部分画像」と称
    す。)を、この部分画像を含むパノラマ画像から切り取
    り、切り取った部分画像を組み合わせて、該所望の視点
    位置で撮影して取り込んだ画像から生成されるであろう
    新たなパノラマ画像を生成する処理とを有することを特
    徴とする画像生成方法。
  2. 【請求項2】少なくとも2つの異なる視点位置の各々に
    ついて、該視点位置でカメラの向きを一定の回転角度ご
    とに変えて撮影して取り込んだ複数の画像を、これらの
    画像の重なり部分を互いに合わせるようにして、順に円
    筒モデルの表面に投影した画像(以下、「パノラマ画
    像」と称す。)を生成する処理と、 所望の視点位置で見た向きの各々について、該向きと同
    じ向きを見た部分の画像(以下、「部分画像」と称
    す。)を、この部分画像を含むパノラマ画像から切り取
    り、切り取った部分画像を組み合わせて、該所望の視点
    位置で撮影して取り込んだ画像から生成されるであろう
    新たなパノラマ画像を生成する処理とを有することを特
    徴とする画像生成方法。
  3. 【請求項3】少なくとも2つの異なる視点位置の各々に
    ついて、該視点位置を中心とした広角的な景色が写って
    いる画像(以下、「パノラマ画像」と称す。)を取得す
    る処理と、 取得したパノラマ画像から、各パノラマ画像に対応する
    視点位置を結ぶ線分上に想定した視点位置を中心とした
    広角的な景色が写るであろう新たなパノラマ画像(以
    下、「中間パノラマ画像」と称す。)を生成する処理
    と、 上記線分外に想定した視点位置を設定する処理と、 上記パノラマ画像および上記中間パノラマ画像の各々に
    ついて、設定した視点位置で見た向きと同じ向きを該パ
    ノラマ画像または中間パノラマ画像に対応する視点位置
    で見た部分の画像(以下、「部分画像」と称す。)を、
    該パノラマ画像または中間パノラマ画像から切り取る処
    理と、 切り取った部分画像を組み合わせて、上記線分外に想定
    した視点位置を中心とした広角的な景色が写るであろう
    新たなパノラマ画像を生成する処理とを有することを特
    徴とする画像生成方法。
  4. 【請求項4】少なくとも2つの異なる視点位置の各々に
    ついて、該視点位置でカメラの向きを一定の回転角度ご
    とに変えて撮影して取り込んだ複数の画像を、これらの
    画像の重なり部分を互いに合わせるようにして、順に円
    筒モデルの表面に投影した画像(以下、「パノラマ画
    像」と称す。)を生成する処理と、 生成したパノラマ画像から、各パノラマ画像に対応する
    視点位置を結ぶ線分上に想定した視点位置で撮影して取
    り込んだ画像から生成されるであろう新たなパノラマ画
    像(以下、「中間パノラマ画像」と称す。)を生成する
    処理と、 上記線分外に想定した視点位置を設定する処理と、 上記パノラマ画像および上記中間パノラマ画像の各々に
    ついて、設定した視点位置で見た向きと同じ向きを該パ
    ノラマ画像または中間パノラマ画像に対応する視点位置
    で見た部分の画像(以下、「部分画像」と称す。)を、
    該パノラマ画像または中間パノラマ画像から切り取る処
    理と、 切り取った部分画像を組み合わせて、上記線分外に想定
    した視点位置で撮影して取り込んだ画像から生成される
    であろう新たなパノラマ画像を生成する処理とを有する
    ことを特徴とする画像生成方法。
  5. 【請求項5】請求項4記載の画像生成方法であって、 上記円筒モデルの径は、 上記円筒モデルの表面に投影される1つの画像を挟む角
    度が、上記カメラの水平方向の画角と一致するようにし
    て定められ、 上記カメラの回転角度は、 隣合う画像内に同じ物体が写るようにして定められるこ
    とを特徴とする画像生成方法。
  6. 【請求項6】請求項4または5記載の画像生成方法であ
    って、 上記中間パノラマ画像を生成する処理は、 上記パノラマ画像の各々について、 該パノラマ画像を、その中に写っている複数の物体の各
    々に相当する領域に分割する第1のステップと、 上記第1のステップで分割した領域ごとに、対応する視
    点位置からの距離の近さの順番を示す属性情報を定義す
    る第2のステップと、 上記第1のステップで分割した領域ごとに、該領域の画
    像から、対応する視点位置と他のパノラマ画像に対応す
    る視点位置との間を結ぶ線分上に想定した視点位置で撮
    影して取り込んだ画像から生成されるであろう中間パノ
    ラマ画像のうちの、該領域と同じ領域の画像を生成する
    第3のステップと、 上記第3のステップで生成した領域の画像を、上記第2
    のステップで定義した属性情報が示す順番で重畳合成し
    て、上記中間パノラマ画像を生成する第4のステップと
    を有することを特徴とする画像生成方法。
  7. 【請求項7】請求項6記載の画像生成方法であって、 上記中間パノラマ画像を生成する処理は、 上記第4のステップで生成した中間パノラマ画像内に欠
    損した画素がある場合に、該欠損した画素の画素値を、
    その周囲に位置する画素の画素値を用いて補填する第5
    のステップをさらに有することを特徴とする画像生成方
    法。
  8. 【請求項8】請求項1,2,3,4,5,6または7記
    載の画像生成方法であって、 上記部分画像を組み合わせて新たなパノラマ画像の一部
    を生成する処理は、 上記部分画像の各々について、該部分画像内の画素の平
    均明度値を求める第1のステップと、 上記部分画像の各々について、該部分画像内の各画素の
    画素値を、該部分画像内の画素の平均明度値が上記第1
    のステップで求めた平均明度値の中間値と一致するよう
    な値に補正する第2のステップとを有することを特徴と
    する画像生成方法。
  9. 【請求項9】請求項1,2,3,4,5,6または7記
    載の画像生成方法であって、 上記部分画像を組み合わせて新たなパノラマ画像の一部
    を生成する処理は、 上記部分画像の各々について、該部分画像内の画素の平
    均明度値を求める第1のステップと、 隣合う2つの部分画像の組の各々について、これらの2
    つの部分画像の境界部に位置する画素の明度値を、上記
    第1のステップで求めた平均明度値の中間値に補正する
    第2のステップと、 上記2つの部分画像内の画素の各々について、該画素の
    明度値と上記第2のステップで補正した後の明度値との
    差分を求める第3のステップと、 上記2つの部分画像内の画素の各々について、上記境界
    部に位置する画素との間の距離に応じて、上記第3のス
    テップで求めた差分の影響が少なくなるような値を求
    め、求めた値を該画素の画素値に加算する第4のステッ
    プとを有することを特徴とする画像生成方法。
  10. 【請求項10】少なくとも2つの異なる視点位置の各々
    について、該視点位置を中心とした広角的な景色が写っ
    ている画像(以下、「パノラマ画像」と称す。)と、 仮想的な地図上の各座標値ごとに、該座標値を視点位置
    として、この視点位置を中心とした広角的な景色が写る
    であろうパノラマ画像を対応付け、さらに、これらのパ
    ノラマ画像ごとに、該パノラマ画像を構成する2つ以上
    の領域を対応付けた第1のテーブルと、 上記第1のテーブル中の領域ごとに、該領域の画像とな
    る画像を切り取るべき実写パノラマ画像、および、この
    実写パノラマ画像から画像を切り取るべき領域を対応付
    けた第2のテーブルとを記憶しており、 上記座標値のうちの任意の座標値が指定されると、上記
    第1のテーブルおよび上記第2のテーブルを参照し、該
    座標値に対応するパノラマ画像にさらに対応する領域の
    各々について、該領域に対応する実写パノラマ画像の領
    域の画像を切り取り、切り取った画像を組み合わせるこ
    とで、指定された座標値に対応するパノラマ画像を生成
    することを特徴とする画像生成方法。
JP9009275A 1997-01-22 1997-01-22 画像生成方法 Pending JPH10208074A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9009275A JPH10208074A (ja) 1997-01-22 1997-01-22 画像生成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9009275A JPH10208074A (ja) 1997-01-22 1997-01-22 画像生成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10208074A true JPH10208074A (ja) 1998-08-07

Family

ID=11715921

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9009275A Pending JPH10208074A (ja) 1997-01-22 1997-01-22 画像生成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10208074A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002014611A (ja) * 2000-04-28 2002-01-18 Minoruta Puranetariumu Kk プラネタリウムのまたは球面スクリーンへのビデオ投映方法と装置
JP2002366972A (ja) * 2001-06-08 2002-12-20 Univ Tokyo 擬似3次元空間表現システム、擬似3次元空間構築システム、ゲームシステム、及び電子地図提供システム
JP2003203251A (ja) * 2001-09-28 2003-07-18 Fuji Xerox Co Ltd ビデオシステム、仮想現実を生成するための方法、トランスポートプロトコル、コンピュータ読み取り可能記憶媒体、および、プログラム
WO2004079445A1 (en) * 2003-03-08 2004-09-16 Bae-Eok Park Optical tube assembly and reflective photographic apparatus for photographing and method for merging photographic images taken using the same to implement virtual reality
KR100609146B1 (ko) 2004-12-14 2006-08-08 한국전자통신연구원 사용자 공유를 위한 실사 파노라믹 콘텐츠의 장면저작/콘텐츠 생성 장치 및 그 방법
US7324135B2 (en) 2002-10-15 2008-01-29 Seiko Epson Corporation Panoramic composition of multiple image data
JP2010044651A (ja) * 2008-08-14 2010-02-25 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 複数画像間の関係付けおよび切り替え表示をするための方法、プログラム、および装置
WO2019050038A1 (ja) * 2017-09-11 2019-03-14 パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ 画像生成方法および画像生成装置
JP2020024687A (ja) * 2018-07-27 2020-02-13 大日本印刷株式会社 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002014611A (ja) * 2000-04-28 2002-01-18 Minoruta Puranetariumu Kk プラネタリウムのまたは球面スクリーンへのビデオ投映方法と装置
JP2002366972A (ja) * 2001-06-08 2002-12-20 Univ Tokyo 擬似3次元空間表現システム、擬似3次元空間構築システム、ゲームシステム、及び電子地図提供システム
JP2003203251A (ja) * 2001-09-28 2003-07-18 Fuji Xerox Co Ltd ビデオシステム、仮想現実を生成するための方法、トランスポートプロトコル、コンピュータ読み取り可能記憶媒体、および、プログラム
JP2009181587A (ja) * 2001-09-28 2009-08-13 Fuji Xerox Co Ltd ビデオシステム、及びビデオシステム用プログラム
US7324135B2 (en) 2002-10-15 2008-01-29 Seiko Epson Corporation Panoramic composition of multiple image data
WO2004079445A1 (en) * 2003-03-08 2004-09-16 Bae-Eok Park Optical tube assembly and reflective photographic apparatus for photographing and method for merging photographic images taken using the same to implement virtual reality
KR100609146B1 (ko) 2004-12-14 2006-08-08 한국전자통신연구원 사용자 공유를 위한 실사 파노라믹 콘텐츠의 장면저작/콘텐츠 생성 장치 및 그 방법
JP2010044651A (ja) * 2008-08-14 2010-02-25 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 複数画像間の関係付けおよび切り替え表示をするための方法、プログラム、および装置
WO2019050038A1 (ja) * 2017-09-11 2019-03-14 パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ 画像生成方法および画像生成装置
JPWO2019050038A1 (ja) * 2017-09-11 2020-10-15 パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカPanasonic Intellectual Property Corporation of America 画像生成方法および画像生成装置
US11017587B2 (en) 2017-09-11 2021-05-25 Panasonic Intellectual Property Corporation Of America Image generation method and image generation device
JP2020024687A (ja) * 2018-07-27 2020-02-13 大日本印刷株式会社 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Szeliski et al. Creating full view panoramic image mosaics and environment maps
US11869205B1 (en) Techniques for determining a three-dimensional representation of a surface of an object from a set of images
US11170561B1 (en) Techniques for determining a three-dimensional textured representation of a surface of an object from a set of images with varying formats
Peleg et al. Mosaicing on adaptive manifolds
Capel Image mosaicing
CN100437639C (zh) 图像处理装置和图像处理方法
JP4512584B2 (ja) イメージマッチング速度とブレンディング方法を改善したパノラマ映像提供方法および装置
US5594845A (en) Method and device for processing an image in order to construct a target image from a plurality of contiguous source images
US7583288B2 (en) Panoramic video
CN104246795B (zh) 用于超广角透镜图像的自适应透视修正的方法和系统
US20020113865A1 (en) Image processing method and apparatus
US5586231A (en) Method and device for processing an image in order to construct from a source image a target image with charge of perspective
JP3352475B2 (ja) 画像表示装置
Nielsen Surround video: a multihead camera approach
JPH10208074A (ja) 画像生成方法
JP6719596B2 (ja) 画像生成装置、及び画像表示制御装置
JP3660108B2 (ja) 画像保存方法及び機械読み取り可能媒体
JP3433882B2 (ja) 仮想空間生成装置
JP7447403B2 (ja) 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
Chiang et al. A new image morphing technique for smooth vista transitions in panoramic image-based virtual environment
JP2002092597A (ja) 画像処理方法及び装置
Ekpar A framework for interactive virtual tours
US11900635B2 (en) Organic camera-pose mapping
JP3648099B2 (ja) 画像合成表示方法および装置ならびに画像合成表示プログラムを記録した記録媒体
JPH10240967A (ja) モデル画像を用いた3次元物体のグラフィクスアニメーション装置及び方法