JPH10192083A - ヘッドレストのフレーム構造 - Google Patents
ヘッドレストのフレーム構造Info
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- JPH10192083A JPH10192083A JP9006604A JP660497A JPH10192083A JP H10192083 A JPH10192083 A JP H10192083A JP 9006604 A JP9006604 A JP 9006604A JP 660497 A JP660497 A JP 660497A JP H10192083 A JPH10192083 A JP H10192083A
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- Japan
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- headrest
- felt
- pole
- pad
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 製造コストが安価で、かつ、両側部の剛性が
大きいヘッドレストを得る。 【解決手段】 金属製の棒をU字形状に折り曲げること
によって形成されるポール材2と、発泡性合成樹脂原料
を用いた一体発泡成形法によって上記ポール材2の曲折
部分に形成されるパッド材3とからなり、上記ポール材
2のパッド材3から外部に突出した一対のポール22を
頂部に差し込むことによってシートバックに取り付けら
れるヘッドレストのフレーム構造において、上記ポール
22材2の曲折部分に、パッド材3の長手方向の略全長
に亘るように板状のフェルト材4が設けられ、このフェ
ルト材4がパッド材3に埋設されている。
大きいヘッドレストを得る。 【解決手段】 金属製の棒をU字形状に折り曲げること
によって形成されるポール材2と、発泡性合成樹脂原料
を用いた一体発泡成形法によって上記ポール材2の曲折
部分に形成されるパッド材3とからなり、上記ポール材
2のパッド材3から外部に突出した一対のポール22を
頂部に差し込むことによってシートバックに取り付けら
れるヘッドレストのフレーム構造において、上記ポール
22材2の曲折部分に、パッド材3の長手方向の略全長
に亘るように板状のフェルト材4が設けられ、このフェ
ルト材4がパッド材3に埋設されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用シートの
シートバックに設けられるヘッドレストのフレーム構造
に関するものである。
シートバックに設けられるヘッドレストのフレーム構造
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属製のパイプをU字形状に折り
曲げてポール材100とし、このポール材100の曲折
部分、すなわちフレーム部101に、発泡性合成樹脂か
らなるパッド材200を一体発泡成形法によって形成さ
せた図3に示すようなヘッドレスト300が知られてい
る。このヘッドレスト300は、パッド材200から外
部に突出した一対のポール102を、図略のシートバッ
クの頂部に設けられた幅方向一対の装着孔に差し込むこ
とによってシートに取り付けられる。シートボトムへの
着座者は、シートバックに背中を凭れ掛けさせた状態
で、頭部をパッド材200に支持させることにより、リ
ラックスした着座状態を維持することができる。
曲げてポール材100とし、このポール材100の曲折
部分、すなわちフレーム部101に、発泡性合成樹脂か
らなるパッド材200を一体発泡成形法によって形成さ
せた図3に示すようなヘッドレスト300が知られてい
る。このヘッドレスト300は、パッド材200から外
部に突出した一対のポール102を、図略のシートバッ
クの頂部に設けられた幅方向一対の装着孔に差し込むこ
とによってシートに取り付けられる。シートボトムへの
着座者は、シートバックに背中を凭れ掛けさせた状態
で、頭部をパッド材200に支持させることにより、リ
ラックスした着座状態を維持することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来のヘッドレスト300においては、パッド材20
0は、フレーム部101の存在しない両側部201の剛
性が低く、着座者の頭部がこの部分に移ると、頭部の支
持が不安定になって座り心地が悪くなるとともに、パッ
ド材200の変形時にフレーム部101とのこすれ音が
発生し、耳障りであるという問題点を有していた。
な従来のヘッドレスト300においては、パッド材20
0は、フレーム部101の存在しない両側部201の剛
性が低く、着座者の頭部がこの部分に移ると、頭部の支
持が不安定になって座り心地が悪くなるとともに、パッ
ド材200の変形時にフレーム部101とのこすれ音が
発生し、耳障りであるという問題点を有していた。
【0004】そこで、従来、上記フレーム部101に幅
方向に延びる金属製のフレーム板を溶接その他で固定
し、このフレーム板を埋設した状態で一体発泡成形を施
してパッド材200を形成させることがある。こうする
ことによってパッド材200の両側部201にフレーム
板が埋設された状態になるため、両側部201の剛性は
向上するが、フレーム板が金属製であるためヘッドレス
ト300が重くなって取り扱いが困難になるという新た
な問題点が提起される。
方向に延びる金属製のフレーム板を溶接その他で固定
し、このフレーム板を埋設した状態で一体発泡成形を施
してパッド材200を形成させることがある。こうする
ことによってパッド材200の両側部201にフレーム
板が埋設された状態になるため、両側部201の剛性は
向上するが、フレーム板が金属製であるためヘッドレス
ト300が重くなって取り扱いが困難になるという新た
な問題点が提起される。
【0005】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、製造コストが安価で、か
つ、両側部の剛性が大きいヘッドレストのフレーム構造
を提供することを目的としている。
ためになされたものであり、製造コストが安価で、か
つ、両側部の剛性が大きいヘッドレストのフレーム構造
を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
ヘッドレストのフレーム構造は、長尺の棒状体をU字形
状に形成することによって得られるポール材と、発泡性
合成樹脂原料を用いた一体発泡成形法によって上記ポー
ル材の曲折部分に形成されるパッド材とからなり、上記
パッド材から外部に突出したポール材の一対のポールを
シートバックの頂部に差し込むことによってシートバッ
クに取り付けられるヘッドレストのフレーム構造におい
て、上記ポール材の曲折部分に、パッド材の長手方向の
略全長に亘り、かつ、上下方向に延びるように板状のフ
ェルト材が設けられ、このフェルト材は、発泡性合成樹
脂原料が含浸された状態で硬化していることを特徴とす
るものである。
ヘッドレストのフレーム構造は、長尺の棒状体をU字形
状に形成することによって得られるポール材と、発泡性
合成樹脂原料を用いた一体発泡成形法によって上記ポー
ル材の曲折部分に形成されるパッド材とからなり、上記
パッド材から外部に突出したポール材の一対のポールを
シートバックの頂部に差し込むことによってシートバッ
クに取り付けられるヘッドレストのフレーム構造におい
て、上記ポール材の曲折部分に、パッド材の長手方向の
略全長に亘り、かつ、上下方向に延びるように板状のフ
ェルト材が設けられ、このフェルト材は、発泡性合成樹
脂原料が含浸された状態で硬化していることを特徴とす
るものである。
【0007】このヘッドレストのフレーム構造によれ
ば、一体発泡成形操作時に、発泡体原料(発泡性合成樹
脂原料)がフェルト材に浸透し、これによって発泡体原
料の発泡処理が完了した状態では、フェルト材の内部に
浸透した合成樹脂が固化した状態になるため、パッド材
の両側部はこの固化したフェルト材によって剛性が向上
する。
ば、一体発泡成形操作時に、発泡体原料(発泡性合成樹
脂原料)がフェルト材に浸透し、これによって発泡体原
料の発泡処理が完了した状態では、フェルト材の内部に
浸透した合成樹脂が固化した状態になるため、パッド材
の両側部はこの固化したフェルト材によって剛性が向上
する。
【0008】また、フェルト材は、従来の金属材料に比
べて軽量であり、しかも安価であるため、ヘッドレスト
の取り扱いが容易になるとともに、製造コストの低減化
を図ることが可能になる。
べて軽量であり、しかも安価であるため、ヘッドレスト
の取り扱いが容易になるとともに、製造コストの低減化
を図ることが可能になる。
【0009】本発明の請求項2記載のヘッドレストのフ
レーム構造は、請求項1記載のヘッドレストのフレーム
構造において、上記フェルト材は、目付量が500gf
/m2〜1500gf/m2のものであることを特徴とす
るものである。
レーム構造は、請求項1記載のヘッドレストのフレーム
構造において、上記フェルト材は、目付量が500gf
/m2〜1500gf/m2のものであることを特徴とす
るものである。
【0010】このヘッドレストのフレーム構造によれ
ば、目付量が500gf/m2未満である場合の、フェ
ルト材そのものが軟らかすぎることによる、フレームと
しての剛性が得られなくなるという不都合が回避される
とともに、1500gf/m2を越えた場合の、目が詰
まり過ぎていることによる合成樹脂の浸透不足が回避さ
れる。
ば、目付量が500gf/m2未満である場合の、フェ
ルト材そのものが軟らかすぎることによる、フレームと
しての剛性が得られなくなるという不都合が回避される
とともに、1500gf/m2を越えた場合の、目が詰
まり過ぎていることによる合成樹脂の浸透不足が回避さ
れる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るヘッドレス
トのフレーム構造の一実施形態を示す一部切欠き斜視図
である。この図に示すように、ヘッドレスト1は、ポー
ル材2と、このポール材2の上部を埋設したパッド材3
と、このパッド材3に埋設されたフェルト材4と、上記
パッド材3の外周面を被覆した表皮であるトリム5とを
備えて形成されている。上記パッド材3、上記フェルト
材4、および上記トリム5によってシートバックSの着
座者が頭部を凭れ掛けさせるヘッドレスト本体10が形
成されている。
トのフレーム構造の一実施形態を示す一部切欠き斜視図
である。この図に示すように、ヘッドレスト1は、ポー
ル材2と、このポール材2の上部を埋設したパッド材3
と、このパッド材3に埋設されたフェルト材4と、上記
パッド材3の外周面を被覆した表皮であるトリム5とを
備えて形成されている。上記パッド材3、上記フェルト
材4、および上記トリム5によってシートバックSの着
座者が頭部を凭れ掛けさせるヘッドレスト本体10が形
成されている。
【0012】上記ポール材2は、所定の径寸法および長
さ寸法を有する金属製の棒体を、中央部で逆U字形状に
折り曲げることによって形成され、その曲折部分でパッ
ド材3に埋設されるフレーム部21が設けられていると
ともに、ヘッドレスト本体103から外部に突出した部
分で幅方向一対のポール22が形成されている。このポ
ール22は、シートバックSの頂部に凹設された幅方向
一対の装着孔S1に嵌入するためのものであり、この嵌
入によってヘッドレスト1がシートバックSに装着され
るようになっている。
さ寸法を有する金属製の棒体を、中央部で逆U字形状に
折り曲げることによって形成され、その曲折部分でパッ
ド材3に埋設されるフレーム部21が設けられていると
ともに、ヘッドレスト本体103から外部に突出した部
分で幅方向一対のポール22が形成されている。このポ
ール22は、シートバックSの頂部に凹設された幅方向
一対の装着孔S1に嵌入するためのものであり、この嵌
入によってヘッドレスト1がシートバックSに装着され
るようになっている。
【0013】上記パッド材3は、発泡性合成樹脂の原料
を発泡させることによって得られた発泡体によって形成
されている。発泡性合成樹脂としては、熱可塑性樹脂フ
ォームとしてのポリスチレンフォーム、ポリエチレンフ
ォーム、ポリプロピレンフォーム、塩化ビニルフォーム
等が挙げられ、熱硬化性フォームとしてのウレタンフォ
ームやユリアフォーム等を挙げることができる。本実施
形態においてはウレタンフォームが採用されている。
を発泡させることによって得られた発泡体によって形成
されている。発泡性合成樹脂としては、熱可塑性樹脂フ
ォームとしてのポリスチレンフォーム、ポリエチレンフ
ォーム、ポリプロピレンフォーム、塩化ビニルフォーム
等が挙げられ、熱硬化性フォームとしてのウレタンフォ
ームやユリアフォーム等を挙げることができる。本実施
形態においてはウレタンフォームが採用されている。
【0014】上記フェルト材4は、繊維の集合体を多数
の針が植設されたニードル板の往復動で押圧し、針の運
動で繊維同士を相互に絡ませて得られたウェブであり、
目付量を適切に選択することによって、適度の剛性が得
られるとともに、溶融状態の発泡性合成樹脂の吸着性能
が良好になる。本実施形態においては、紡織工程や縫製
工程において得られる屑糸や屑布を原料とし、これにニ
ードリング処理を施すことによって得られる、いわゆる
スラブパッド材がフェルト材4として採用されている。
このようなフェルト材4が、ポール材2のフレーム部2
1に接着その他で固定され、これらフレーム部21およ
びフェルト材4によって本発明に係るフレーム構造が形
成されている。
の針が植設されたニードル板の往復動で押圧し、針の運
動で繊維同士を相互に絡ませて得られたウェブであり、
目付量を適切に選択することによって、適度の剛性が得
られるとともに、溶融状態の発泡性合成樹脂の吸着性能
が良好になる。本実施形態においては、紡織工程や縫製
工程において得られる屑糸や屑布を原料とし、これにニ
ードリング処理を施すことによって得られる、いわゆる
スラブパッド材がフェルト材4として採用されている。
このようなフェルト材4が、ポール材2のフレーム部2
1に接着その他で固定され、これらフレーム部21およ
びフェルト材4によって本発明に係るフレーム構造が形
成されている。
【0015】本実施形態においては、フェルト材4の目
付量は500gf/m2〜1500gf/m2の範囲内に
設定されている。このような目付量が採用されるのは、
目付量が500gf/m2未満の場合、フェルト材その
ものが軟らかすぎることにより、フレームとしての適切
な剛性を得ることができないからであり、1500gf
/m2を越えた場合、目が詰まり過ぎていることによっ
て溶融した合成樹脂を十分に浸透させることができず、
結果としてフェルト材4に適切な剛性を付与することが
できないからである。
付量は500gf/m2〜1500gf/m2の範囲内に
設定されている。このような目付量が採用されるのは、
目付量が500gf/m2未満の場合、フェルト材その
ものが軟らかすぎることにより、フレームとしての適切
な剛性を得ることができないからであり、1500gf
/m2を越えた場合、目が詰まり過ぎていることによっ
て溶融した合成樹脂を十分に浸透させることができず、
結果としてフェルト材4に適切な剛性を付与することが
できないからである。
【0016】上記トリム5は、ヘッドレスト1の外観視
を美麗にし、高級感を醸し出させるため、およびパッド
材3の保護のために用いられる被覆体であり、本実施形
態においては、合成樹脂製のシートが用いられている。
このシートをパッド材3の展開形状に裁断し、ついで袋
状に縫製することによってトリム5が形成される。この
トリム5を所定の金型に装填した後、フェルト材4の取
り付けられたポール材2のフレーム部21をトリム5の
中に装填し、ついで発泡性合成樹脂の原料をトリム5の
中に充填してから加熱等の所定の発泡処理を施す、いわ
ゆる一体発泡成形法によって、ヘッドレスト1を製造す
るようにしている。
を美麗にし、高級感を醸し出させるため、およびパッド
材3の保護のために用いられる被覆体であり、本実施形
態においては、合成樹脂製のシートが用いられている。
このシートをパッド材3の展開形状に裁断し、ついで袋
状に縫製することによってトリム5が形成される。この
トリム5を所定の金型に装填した後、フェルト材4の取
り付けられたポール材2のフレーム部21をトリム5の
中に装填し、ついで発泡性合成樹脂の原料をトリム5の
中に充填してから加熱等の所定の発泡処理を施す、いわ
ゆる一体発泡成形法によって、ヘッドレスト1を製造す
るようにしている。
【0017】図2は、一体発泡成形法によるヘッドレス
ト1の製造方法の一実施形態を説明するための断面視の
説明図であり、(イ)は、開放された下型のキャビティ
にトリム5、ポール材2およびフェルト材4を装填する
直前の状態、(ロ)は、下型のキャビティが上型によっ
て閉止された状態、(ハ)は、キャビティ内に形成され
たヘッドレスト本体10を取り出しつつある状態をそれ
ぞれ示している。
ト1の製造方法の一実施形態を説明するための断面視の
説明図であり、(イ)は、開放された下型のキャビティ
にトリム5、ポール材2およびフェルト材4を装填する
直前の状態、(ロ)は、下型のキャビティが上型によっ
て閉止された状態、(ハ)は、キャビティ内に形成され
たヘッドレスト本体10を取り出しつつある状態をそれ
ぞれ示している。
【0018】ヘッドレスト1を製造するための金型6
は、図2の(イ)に示すように、ヘッドレスト本体10
(図1)の立体形状に設定されたキャビティ61aを有
する下型61と、この下型61の上部開口61bを閉止
する蓋状の上型62とからなっている。上記上型62に
は、ポール材2の各ポール22を挿通するための幅方向
一対の挿通孔62aが穿設されているとともに、挿通孔
62a間には発泡原料を装入するための、雌ねじの螺設
された原料装入孔62bが設けられている。この原料装
入孔62bは、雄ねじの螺設された閉止栓63によって
閉止されるようになっている。ヘッドレスト1は、この
ような金型6を用いて一体発泡成形法によって製造され
る。
は、図2の(イ)に示すように、ヘッドレスト本体10
(図1)の立体形状に設定されたキャビティ61aを有
する下型61と、この下型61の上部開口61bを閉止
する蓋状の上型62とからなっている。上記上型62に
は、ポール材2の各ポール22を挿通するための幅方向
一対の挿通孔62aが穿設されているとともに、挿通孔
62a間には発泡原料を装入するための、雌ねじの螺設
された原料装入孔62bが設けられている。この原料装
入孔62bは、雄ねじの螺設された閉止栓63によって
閉止されるようになっている。ヘッドレスト1は、この
ような金型6を用いて一体発泡成形法によって製造され
る。
【0019】すなわち、まず、図2の(イ)に示すよう
に、袋状に縫製されたトリム5が、その開口を上方に向
けた状態で下型61のキャビティ61a内に装填され、
ついでポール材2がそのフレーム部21を下方に向けた
状態でトリム5内に装填される。その後、トリム5内に
装填されたポール材2のフレーム部21にフェルト材4
が貼着される。これによってヘッドレスト本体10に該
当する部分が下型61のキャビティ61aに装填された
状態になる。
に、袋状に縫製されたトリム5が、その開口を上方に向
けた状態で下型61のキャビティ61a内に装填され、
ついでポール材2がそのフレーム部21を下方に向けた
状態でトリム5内に装填される。その後、トリム5内に
装填されたポール材2のフレーム部21にフェルト材4
が貼着される。これによってヘッドレスト本体10に該
当する部分が下型61のキャビティ61aに装填された
状態になる。
【0020】ついで、図2の(ロ)に示すように、キャ
ビティ61aから外部に突出した一対のポール22に上
型62の挿通孔62aが外嵌された状態で上型62が下
型61に被せられ、上型62が外れないように図略のロ
ック手段で下型61に固定されるとともに、ポール材2
は係止部材64によって動かないように上型62に固定
される。
ビティ61aから外部に突出した一対のポール22に上
型62の挿通孔62aが外嵌された状態で上型62が下
型61に被せられ、上型62が外れないように図略のロ
ック手段で下型61に固定されるとともに、ポール材2
は係止部材64によって動かないように上型62に固定
される。
【0021】この状態で、液状の発泡体原料7の必要量
が原料装入孔62bを通してトリム5内に供給される。
そして発泡体原料7の供給が完了してから原料装入孔6
2bが閉止栓63によって閉止され、ついで発泡体原料
7の加熱等による発泡処理が施されてキャビティ61a
内にヘッドレスト本体10が形成される。
が原料装入孔62bを通してトリム5内に供給される。
そして発泡体原料7の供給が完了してから原料装入孔6
2bが閉止栓63によって閉止され、ついで発泡体原料
7の加熱等による発泡処理が施されてキャビティ61a
内にヘッドレスト本体10が形成される。
【0022】上記発泡処理において、発泡体原料7のト
リム5内への供給途中でフェルト材4に付着した発泡体
原料7、および、発泡過程で体積の増加によりフェルト
材4に到達した発泡体原料7は、フェルト材4内の繊維
と繊維との間に浸透し、ついで発泡する。そして、狭隘
な繊維間での発泡体原料7の発泡により発生した気体は
逃げ場がないため高圧になり、結局、発泡処理が完了し
た時点では、フェルト材4の内部は、上記高圧気体を介
して繊維同士が相互に押圧された圧縮状態になり、これ
によってフェルト材4は剛性が向上する。
リム5内への供給途中でフェルト材4に付着した発泡体
原料7、および、発泡過程で体積の増加によりフェルト
材4に到達した発泡体原料7は、フェルト材4内の繊維
と繊維との間に浸透し、ついで発泡する。そして、狭隘
な繊維間での発泡体原料7の発泡により発生した気体は
逃げ場がないため高圧になり、結局、発泡処理が完了し
た時点では、フェルト材4の内部は、上記高圧気体を介
して繊維同士が相互に押圧された圧縮状態になり、これ
によってフェルト材4は剛性が向上する。
【0023】ついで、係止部材64の係止状態を解消し
た後、図2の(ハ)に示すように、下型61から上型6
2を外してキャビティ61aからヘッドレスト本体10
を取り出すことにより、ヘッドレスト1が得られる。
た後、図2の(ハ)に示すように、下型61から上型6
2を外してキャビティ61aからヘッドレスト本体10
を取り出すことにより、ヘッドレスト1が得られる。
【0024】このようにして得られた本発明のヘッドレ
ストのフレーム構造によれば、金属製の棒をU字形状に
折り曲げることによって形成されるポール材2のフレー
ム部21に、パッド材3の長手方向の略全長に亘るよう
に板状のフェルト材4が設けられた状態でこのフェルト
材4がパッド材3に埋設されているため、一体発泡成形
処理時に、発泡体原料7がフェルト材4に浸透し、発泡
処理が完了した状態では、フェルト材4の内部に浸透し
た合成樹脂が固化した状態になり、この固化したフェル
ト材4によってパッド材3の両側部の剛性を向上させる
ことができる。
ストのフレーム構造によれば、金属製の棒をU字形状に
折り曲げることによって形成されるポール材2のフレー
ム部21に、パッド材3の長手方向の略全長に亘るよう
に板状のフェルト材4が設けられた状態でこのフェルト
材4がパッド材3に埋設されているため、一体発泡成形
処理時に、発泡体原料7がフェルト材4に浸透し、発泡
処理が完了した状態では、フェルト材4の内部に浸透し
た合成樹脂が固化した状態になり、この固化したフェル
ト材4によってパッド材3の両側部の剛性を向上させる
ことができる。
【0025】従って、シートへの着座者が頭部をヘッド
レスト本体10の側部に凭れ掛けさせても、その部分が
変形して安定性が損なわれるという従来の問題点が解消
され、安定した休息姿勢を確保することができる。
レスト本体10の側部に凭れ掛けさせても、その部分が
変形して安定性が損なわれるという従来の問題点が解消
され、安定した休息姿勢を確保することができる。
【0026】また、フェルト材4は、従来の金属材料に
比べて軽量であり、しかも安価であるため、ヘッドレス
トの取り扱いが容易になるとともに、製造コストの低減
化を図ることができる。
比べて軽量であり、しかも安価であるため、ヘッドレス
トの取り扱いが容易になるとともに、製造コストの低減
化を図ることができる。
【0027】さらに、フェルト材4は、目付量500g
f/m2〜1500gf/m2のものが採用されているた
め、目付量が500gf/m2未満である場合、フェル
ト材4そのものが軟らかすぎることによってフレームと
しての剛性が得られ難くなるという不都合が回避される
とともに、目付量が1500gf/m2を越えた場合、
フェルト材4の繊維同士の目が詰まり過ぎ、これによっ
て発泡体原料7の浸透不足が起り、フェルト材4に所定
の剛性を備えさせることができなくなるという不都合が
回避される。
f/m2〜1500gf/m2のものが採用されているた
め、目付量が500gf/m2未満である場合、フェル
ト材4そのものが軟らかすぎることによってフレームと
しての剛性が得られ難くなるという不都合が回避される
とともに、目付量が1500gf/m2を越えた場合、
フェルト材4の繊維同士の目が詰まり過ぎ、これによっ
て発泡体原料7の浸透不足が起り、フェルト材4に所定
の剛性を備えさせることができなくなるという不都合が
回避される。
【0028】本発明は、上記の実施形態に限定されるも
のではなく、以下の内容をも包含するものである。
のではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0029】(1)上記の実施形態においては、パッド
材3の外周面がトリム5によって被覆されているが、本
発明は、パッド材3がトリム5で被覆されることが必須
ではなく、特にトリム5を採用しなくてもよい。
材3の外周面がトリム5によって被覆されているが、本
発明は、パッド材3がトリム5で被覆されることが必須
ではなく、特にトリム5を採用しなくてもよい。
【0030】(2)上記の実施形態においては、ポール
材2のフレーム部21にフェルト材4を接着により固定
したが、本発明は、フェルト材4をフレーム部21に固
定することに限定されるものではなく、特に固定しなく
てもよい。
材2のフレーム部21にフェルト材4を接着により固定
したが、本発明は、フェルト材4をフレーム部21に固
定することに限定されるものではなく、特に固定しなく
てもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明の請求項1記載のヘッドレストの
フレーム構造によれば、金属製の棒をU字形状に折り曲
げることによって形成されるポール材の曲折部分に、パ
ッド材の長手方向の略全長に亘るように板状のフェルト
材が設けられた状態でこのフェルト材がパッド材に埋設
されているため、一体発泡成形操作時に、発泡体原料が
フェルト材に浸透し、これによって発泡体原料の発泡処
理が完了した状態では、フェルト材の内部に浸透した合
成樹脂が固化した状態になり、これによるフェルト材の
硬化により、パッド材の両側部の剛性を向上させること
ができる。
フレーム構造によれば、金属製の棒をU字形状に折り曲
げることによって形成されるポール材の曲折部分に、パ
ッド材の長手方向の略全長に亘るように板状のフェルト
材が設けられた状態でこのフェルト材がパッド材に埋設
されているため、一体発泡成形操作時に、発泡体原料が
フェルト材に浸透し、これによって発泡体原料の発泡処
理が完了した状態では、フェルト材の内部に浸透した合
成樹脂が固化した状態になり、これによるフェルト材の
硬化により、パッド材の両側部の剛性を向上させること
ができる。
【0032】また、フェルト材は、従来の金属材料に比
べて軽量であり、しかも安価であるため、ヘッドレスト
の取り扱いが容易になるとともに、製造コストの低減化
を図ることができる。
べて軽量であり、しかも安価であるため、ヘッドレスト
の取り扱いが容易になるとともに、製造コストの低減化
を図ることができる。
【0033】本発明の請求項2記載のヘッドレストのフ
レーム構造によれば、フェルト材として目付量が500
gf/m2〜1500gf/m2のものを採用したため、
目付量が500gf/m2未満である場合の、フェルト
材そのものが軟らかすぎることによる、フレームとして
の剛性が得られなくなるという不都合が回避されるとと
もに、1500gf/m2を越えた場合の、目が詰まり
過ぎていることによる合成樹脂の浸透不足を回避するこ
とができる。
レーム構造によれば、フェルト材として目付量が500
gf/m2〜1500gf/m2のものを採用したため、
目付量が500gf/m2未満である場合の、フェルト
材そのものが軟らかすぎることによる、フレームとして
の剛性が得られなくなるという不都合が回避されるとと
もに、1500gf/m2を越えた場合の、目が詰まり
過ぎていることによる合成樹脂の浸透不足を回避するこ
とができる。
【図1】本発明に係るヘッドレストのフレーム構造の一
実施形態を示す一部切欠き斜視図である。
実施形態を示す一部切欠き斜視図である。
【図2】一体発泡成形法によるヘッドレストの製造方法
の一実施形態を説明するための断面視の説明図であり、
(イ)は、開放された下型のキャビティにトリム、ポー
ル材およびフェルト材を装填する直前の状態、(ロ)
は、下型のキャビティが上型によって閉止された状態、
(ハ)は、キャビティ内に形成されたヘッドレスト本体
を取り出しつつある状態をそれぞれ示している。
の一実施形態を説明するための断面視の説明図であり、
(イ)は、開放された下型のキャビティにトリム、ポー
ル材およびフェルト材を装填する直前の状態、(ロ)
は、下型のキャビティが上型によって閉止された状態、
(ハ)は、キャビティ内に形成されたヘッドレスト本体
を取り出しつつある状態をそれぞれ示している。
【図3】従来のヘッドレストのフレーム構造を例示する
正面視の断面図である。
正面視の断面図である。
1 ヘッドレスト 10 ヘッドレスト本体 2 ポール材 21 フレーム部 22 ポール 3 パッド材 4 フェルト材 5 トリム 6 金型 61 下型 61a キャビティ 62 上型 62a 挿通孔 62b 原料装入孔 63 閉止栓 64 係止部材 7 発泡体原料 S シートバック S1 装着孔
Claims (2)
- 【請求項1】 長尺の棒状体をU字形状に形成すること
によって得られるポール材と、発泡性合成樹脂原料を用
いた一体発泡成形法によって上記ポール材の曲折部分に
形成されるパッド材とからなり、上記パッド材から外部
に突出したポール材の一対のポールをシートバックの頂
部に差し込むことによってシートバックに取り付けられ
るヘッドレストのフレーム構造において、上記ポール材
の曲折部分に、パッド材の長手方向の略全長に亘り、か
つ、上下方向に延びるように板状のフェルト材が設けら
れ、このフェルト材は、発泡性合成樹脂原料が含浸され
た状態で硬化していることを特徴とするヘッドレストの
フレーム構造。 - 【請求項2】 上記フェルト材は、目付量が500gf
/m2〜1500gf/m2のものであることを特徴とす
る請求項1記載のヘッドレストのフレーム構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9006604A JPH10192083A (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | ヘッドレストのフレーム構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9006604A JPH10192083A (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | ヘッドレストのフレーム構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10192083A true JPH10192083A (ja) | 1998-07-28 |
Family
ID=11642959
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9006604A Pending JPH10192083A (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | ヘッドレストのフレーム構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10192083A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01105540U (ja) * | 1988-01-07 | 1989-07-17 | ||
JPH0670700U (ja) * | 1993-03-22 | 1994-10-04 | アラコ株式会社 | 座席用異硬度パッド |
JPH0683318U (ja) * | 1993-05-11 | 1994-11-29 | デルタ工業株式会社 | ヘッドレスト成形用金型 |
JPH0711456U (ja) * | 1993-07-30 | 1995-02-21 | デルタ工業株式会社 | 自動車用シートのヘッドレスト |
-
1997
- 1997-01-17 JP JP9006604A patent/JPH10192083A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01105540U (ja) * | 1988-01-07 | 1989-07-17 | ||
JPH0670700U (ja) * | 1993-03-22 | 1994-10-04 | アラコ株式会社 | 座席用異硬度パッド |
JPH0683318U (ja) * | 1993-05-11 | 1994-11-29 | デルタ工業株式会社 | ヘッドレスト成形用金型 |
JPH0711456U (ja) * | 1993-07-30 | 1995-02-21 | デルタ工業株式会社 | 自動車用シートのヘッドレスト |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040107 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061031 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061219 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070130 |