JPH1017220A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH1017220A
JPH1017220A JP17506696A JP17506696A JPH1017220A JP H1017220 A JPH1017220 A JP H1017220A JP 17506696 A JP17506696 A JP 17506696A JP 17506696 A JP17506696 A JP 17506696A JP H1017220 A JPH1017220 A JP H1017220A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 両面記録における再給紙時の用紙搬送品質を
容易に向上することのできる画像形成装置を提供する。 【解決手段】 両面トレイ1内にスタックされた用紙P
の用紙サイズと、図示しない濃度検知手段が検知した原
稿濃度とに応じて、吹付け手段3からのエアーの風速と
吸着室5の吸引の風速を制御して、用紙の分離と搬送を
確実にし、再給紙時の用紙搬送品質を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
等の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、記録用紙の両面にコピー、プリン
トを行うようにして、書類量を減量するとともに、資源
・環境保護の観点からも両面コピー・両面プリント(以
下、まとめて両面記録という)の必要性が高まってきて
いる。両面記録においては、1枚の用紙の裏表にそれぞ
れ画像を形成するため、所要時間が片面記録の約2倍と
なってしまう。そのため、両面記録を行う画像形成装置
においては生産性が重要になってくる。
【0003】ところで、従来の画像形成装置において、
両面記録を可能とするための用紙反転機構として、両面
トレイ(中間トレイ、スタックトレイなどとも呼ばれ
る)を備えるものは周知である。両面トレイからの再給
紙方式には次の2通りがある。すなわち、スタックされ
た用紙の上側から給紙する方式と、下側から給紙する方
式であるが、生産性を考慮すると、下側から給紙する方
式の方が有利である。下側から再給紙する場合の用紙分
離給送方法として、スタックされた用紙の先端に空気を
吹き付けて分離し、最下位紙のみを搬送ベルト等を介し
て吸着し呼び出すようにしたものがある。
【0004】このような方法で用紙を分離給送する場
合、両面トレイにスタックされる枚数が多いと、用紙の
状態によっては搬送性(搬送品質)が左右されることが
ある。これを防ぐため、例えば、特開平2-13207
0号公報に記載の再給紙装置では、スタック枚数により
風速を切り換えるような工夫を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、片面に
画像が形成された用紙をスタックする場合、形成された
画像の濃度,用紙サイズ,紙種によって紙間の密着力が
異なったり、用紙のカール状態等が異なるため、スタッ
ク枚数だけで風速切換を行っても、重送、不送り等を解
消できないことがあるという問題があった。
【0006】本発明は、従来の画像形成装置における上
述の問題を解決し、再給紙時の用紙搬送品質を容易に向
上することのできる画像形成装置を提供することを課題
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の課題は、本発明に
より、記録用紙の表裏両面に画像を形成する両面記録機
能を有する画像形成装置であって、原稿濃度又は形成さ
れる画像の濃度を検知する濃度検知手段と、片面に画像
が形成された用紙をスタックする両面トレイと、該両面
トレイ内にスタックされた用紙の端部にエアーを吹き付
けて少なくとも最下位の用紙からその上の用紙を浮揚さ
せるエアー吹付手段と、前記両面トレイ内にスタックさ
れた用紙をその下側から順次再給紙するための搬送手段
と、該搬送手段に前記両面トレイ内の最下位の用紙を吸
引力によって吸着する吸引手段とを備えた画像形成装置
において、前記両面トレイ内にスタックされた用紙サイ
ズと前記濃度検知手段が検知した濃度に応じて、前記エ
アー吹付手段と前記吸引手段の風速を制御することによ
り解決される。
【0008】また、本発明は、前記の課題を解決するた
めに、前記両面トレイ内にスタックされた用紙枚数を前
記風速制御の条件に加えることを提案する。さらに、本
発明は、前記の課題を解決するために、記録用紙の表裏
両面に画像を形成する両面記録機能を有する画像形成装
置であって、原稿濃度又は形成される画像の濃度を検知
する濃度検知手段と、片面に画像が形成された用紙をス
タックする両面トレイと、該両面トレイ内にスタックさ
れた用紙の端部にエアーを吹き付けて少なくとも最下位
の用紙からその上の用紙を浮揚させるエアー吹付手段
と、前記両面トレイ内にスタックされた用紙をその下側
から順次再給紙するための搬送手段と、該搬送手段に前
記両面トレイ内の最下位の用紙を吸引力によって吸着す
る吸引手段とを備えた画像形成装置において、記録用紙
の紙厚を設定する紙厚設定手段を有し、該設定手段によ
り設定された紙厚と前記濃度検知手段が検知した濃度に
応じて、前記エアー吹付手段と前記吸引手段の風速を制
御することを提案する。
【0009】さらに、本発明は、前記の課題を解決する
ために、前記両面トレイ内にスタックされた用紙枚数を
前記風速制御の条件に加えることを提案する。さらに、
本発明は、前記の課題を解決するために、前記両面トレ
イ内にスタックされた用紙サイズを前記風速制御の条件
に加えることを提案する。
【0010】さらに、本発明は、前記の課題を解決する
ために、前記両面トレイ内にスタックされた用紙サイズ
を前記風速制御の条件に加えることを提案する。
【0011】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。図1は、本発明の一実施形態である両面
複写装置における用紙反転部の概略を示す側面構成図で
ある。本実施形態の複写装置の基本的な構成は従来周知
のものと同様であるので、本発明に関わる用紙反転部を
中心に説明する。
【0012】この図に示す用紙反転部は、両面トレイ
1,搬送ローラ2,送風手段(吹き付け手段)3,搬送
ベルト4,吸着室5,フィードローラ9等により構成さ
れる。両面トレイ1は、用紙サイズにより移動可能なバ
ックフェンス6を有している。搬送ベルト4のループ内
に配置された吸着室5はダクトを通じて真空ポンプ(共
に図示せず)に連結される。搬送ベルト4には全体にわ
たって孔が開けられており、吸着室5の吸気が搬送ベル
ト面の吸気となって、搬送ベルト面に用紙を吸着する。
【0013】片面コピーされた用紙は搬送ローラ2によ
り両面トレイ1内に導かれ、バックフェンス6に突き当
たって整合され、トレイ内にスタックされる。用紙分離
のためのエアーは、送風手段3から図中矢印A方向に吹
き付けられ、用紙を浮揚させる。そして、吸着室5の吸
気により用紙を搬送ベルト4面に吸着し、1枚ずつ分離
して図の左方向に再給紙する。なお、再給紙方向下流側
にはフィードローラ9とリバースローラ8からなる分離
給送手段が設けられており、エアーによる分離が不完全
であった場合に備えている。また、本実施形態では、風
速切換手段7により、送風手段3の吹き付け風力及び吸
着室5の吸引風力を制御している。
【0014】図2は、本実施形態の複写装置における操
作パネルを示すもので、この操作部10には、コピース
タートを指示するプリントキー(スタートキー)11,
複写枚数等を指示するテンキー12,両面モードを指示
する両面キー13及びその他のモード設定を行うための
各モードキー(符号は付さず)、あるいは表示部14等
が設けられている。
【0015】図3は、本実施形態の複写機における制御
部を示すブロック図である。この図において、ROM2
1には複写装置全体の制御プログラムが格納されてい
る。CPU20は、そのプログラムを読み込みながら装
置の制御動作を行う。RAM22は、プログラムを実行
するためのレジスタ及び制御上のモードなどを記憶して
おく媒体であり、本実施形態におけるコピーモードも随
時このRAM22に記憶される。ドライバ23は、複写
動作を行うために必要な各種ソレノイド等の負荷を駆動
するための素子である。なお、この図には各種負荷につ
いては示されていない。メインモータ24は、複写装置
を駆動する駆動源であり、コピー動作が終了していれば
CPU20からのトリガーがオフとなり、停止される。
光学スキャナ25は、原稿画像を読み取るスキャナユニ
ットである。
【0016】操作部表示26は、操作部上の各モード表
示を総合したものであり、操作部出力としては、倍率,
濃度,コピー枚数,警告表示などがある。原稿検知セン
サ27は、スキャナユニット内に設置された原稿濃度検
知センサであり、原稿濃度に応じた出力を行う。各セン
サ入力28は複写動作を行うのに不可欠な各センサの入
力を総称するものである。それらのセンサとしては、例
えば、レジストセンサ,ペーパーエンドセンサ,排紙セ
ンサ,スキャナホームポジションセンサなどがある。
【0017】プリントキー入力29は、コピースタート
させるためのトリガーであり、コピー開始可能状態であ
るとCPU20が判断した場合、プリントキー11(図
2)の押下によりコピー動作が開始される。テンキー入
力30はコピー枚数の入力であり、コピーモードとして
CPU20を介してRAM22に記憶される。各モード
キー入力31はコピー倍率,濃度などのコピーモードを
設定するキーからの入力であり、テンキー入力と同様に
CPU20を介してRAM22に記憶される。
【0018】本実施形態の複写装置において、コピー動
作が開始されると光学スキャナ25が原稿を走査する。
その走査光は原稿濃度検知センサ27に取り込まれ、C
PU20によりその原稿が濃いか薄いかが判断される。
【0019】ここで、本実施形態の複写装置におけるコ
ピー動作について簡単に説明する。ユーザが原稿を所定
の位置にセットし、図2に示す操作部10によりコピー
枚数(リピート枚数)、コピー倍率、両面モード、用紙
サイズ、厚紙モード等のコピーモードを設定し、プリン
トキー11でコピー動作を開始させる。自動両面モード
が選択された場合、選択された給紙トレイから選択され
たサイズの用紙が枚数分給紙される。と同時に原稿を光
学スキャナ25が走査し、原稿濃度検知センサ27によ
り原稿濃度を検出する。給紙された用紙は、片面のコピ
ー終了後機内の両面トレイ1(図1)に随時スタックさ
れる。設定された枚数文の用紙をすべてスタックし終わ
ると、用紙の反対面にコピーすべく再給紙動作を行う。
用紙再給紙においては、両面トレイ1内にスタックされ
た用紙の先端部分に風を吹き付け、用紙の分離を行うと
ともに最下位の用紙を搬送ベルト4に吸着させ、確実に
用紙を分離して1枚ずつ搬送させる。両面トレイ1から
再給紙された用紙は、もう1面へのコピーが実行され、
機外に両面コピーとして排出される。
【0020】本実施形態においては、再給紙動作の際
に、用紙反転部におけるエアー吹き付け及び用紙吸引の
風速(風力)を所定のパラメータにより制御(可変)
し、再給紙時の用紙搬送品質を高めるようにしている。
風力制御のパラメータとしては原稿濃度によるパラメー
タと用紙サイズによる風力パラメータが設定されてい
る。原稿濃度によるパラメータの例を次の表1に示す。
濃度によるパラメータは、原稿濃度が濃い方が風力を強
くするように設定されている。また、用紙サイズによる
風力パラメータの例を次の表2に示す。用紙サイズによ
る風力パラメータは、用紙サイズが大きい方が風力を強
くするように設定されている。そして、次の式1に示さ
れる風力決定算出式により吹き付け及び吸引の風力を求
める。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【数1】
【0024】実際の制御では、まずコピーされる原稿濃
度を検出しておき、次に用紙サイズから得られた風力パ
ラメータと濃度パラメータとを掛け合わせ、最終的な風
力を決定する。例えば、A3サイズとA4サイズの用紙
では、A3サイズの場合の方がより大きい風力にて用紙
吸引及びエアー吹き付けを行う。原稿濃度が濃ければ用
紙間の密着力が高くなるため、より大きい風力を与え
る。逆に薄ければ少ない風力を与える。この様にして、
再給紙時の用紙の分離性能及び搬送品質を高めている。
以下、本実施形態における風力制御について図4のフロ
ーチャートを参照して説明する。
【0025】本実施形態の複写機では、両面コピーの場
合、まず裏面のコピーを初めに行い、ついで表面のコピ
ーが行われる。図4のフローチャートにおいて、裏面コ
ピーのスタート(ステップ1、以下ステップをSと略記
する)、終了(S2)後、表面のコピープロセスが開始
される(S3)。そして、両面トレイにスタックされて
いる用紙のサイズ(コピーモード設定時に決定されてい
る)が判断され(S4,S6,S8)、用紙サイズに応
じた風力パラメータが設定される(S5,S7,S9,
S10)。そして、設定された風力パラメータが、先に
設定された濃度パラメータ(フローチャート中には省略
されている)に掛け合わされ、算出された風力によるエ
アーの吹き付けと吸引動作が行われる(S11)。
【0026】次に、本発明の他の実施形態について説明
する。この実施形態の複写装置の基本的構成は図1から
図3に示した前記実施形態のものと同様であり、前記実
施形態とは異なる用紙反転部における風力制御について
のみ説明する。
【0027】本実施形態においては、用紙反転部におけ
る風力制御のパラメータとしては、原稿濃度によるパラ
メータと、用紙サイズと両面トレイにスタックされた用
紙枚数(スタック枚数)の組み合わせによる風力パラメ
ータが設定される。用紙サイズ及びスタック枚数は、コ
ピーモード設定時にそれぞれ給紙段(指定された給紙ト
レイ)、コピー枚数として決定される。原稿濃度による
パラメータの例は前記の表1と同じである。また、用紙
サイズとスタック枚数との組み合わせによる風力パラメ
ータの例を次の表3に示す。用紙サイズ及びスタック枚
数による風力パラメータは、用紙サイズが大きい方が、
また、スタック枚数が多い方が風力を強くするように設
定されている。そして、前述の式1により風力パラメー
タを原稿濃度によるパラメータと掛け合わせて吹き付け
及び吸引の風力を算出する。
【0028】
【表3】
【0029】用紙サイズとスタック枚数との組み合わせ
によっては、用紙サイズが小さくても大きな風力パラメ
ータが設定される場合もある。例えば、B4用紙100
枚とA3用紙10枚では、B4用紙100枚の場合の方
がより大きい風力にて用紙吸引及びエアー吹き付けを行
う。原稿濃度が濃ければ用紙間の密着力が高くなるた
め、より大きい風力を与える。逆に濃度が薄ければ少な
い風力を与える。この様にして、再給紙時の用紙の分離
性能及び搬送品質を高めている。以下、本実施形態にお
ける風力制御について図5のフローチャートを参照して
説明する。
【0030】図5のフローチャートにおいて、裏面コピ
ーが行われ(S1,S2)た後、表面のコピープロセス
が開始される(S3)。そして、両面トレイにスタック
されている用紙のサイズ(コピーモード設定時に決定さ
れている)が判断され(S4,S6,S8)、用紙サイ
ズに応じた風力パラメータを設定するための条件(風力
パラメータS)が決定される(S5,S7,S9,S1
0)。さらに、両面トレイにスタックされている枚数
(コピーモード設定時に決定されている)が判断され
(S11,S13,S15)、スタック枚数に応じた風
力パラメータを設定するための条件(風力パラメータ
P)が決定される(S12,S14,S16,S1
7)。この風力パラメータS及びPから用紙サイズとス
タック枚数の組み合わせによる風力パラメータ(表4)
を求め、式1によりその風力パラメータと先に設定され
た濃度パラメータ(フローチャート中には省略されてい
る)とを掛け合わせ、算出された風力によるエアーの吹
き付けと吸引動作が行われる(S18)。
【0031】次に、請求項3の発明に係る実施形態につ
いて説明する。この実施形態の複写装置の基本的構成は
図1から図3に示した前記実施形態のものと同様であ
り、前記実施形態とは異なる用紙反転部における風力制
御についてのみ説明する。
【0032】本実施形態においては、用紙反転部におけ
る風力制御のパラメータとしては、原稿濃度によるパラ
メータと用紙の紙厚(コピーモード設定時に厚紙モード
が指定されたか否かで決定される)による風力パラメー
タが設定されている。原稿濃度によるパラメータの例は
前記の表1と同じである。また、紙厚による風力パラメ
ータの例を次の表4に示す。紙厚によるパラメータは、
紙厚が厚い方が風力を強くするように設定されている。
そして、前述の式1により両パラメータを掛け合わせて
吹き付け及び吸引の風力を算出する。
【0033】
【表4】
【0034】例えば、厚紙と普通紙では厚紙の場合の方
がより大きい風力にて用紙吸引及びエアー吹き付けを行
う。原稿濃度が濃ければ用紙間の密着力が高くなるた
め、より大きい風力を与える。逆に濃度が薄ければ少な
い風力を与える。この様にして、再給紙時の用紙の分離
性能及び搬送品質を高めている。以下、本実施形態にお
ける風力制御について図6のフローチャートを参照して
説明する。
【0035】図6のフローチャートにおいて、裏面コピ
ーが行われ(S1,S2)た後、表面のコピープロセス
が開始される(S3)。そして、厚紙モードであるか否
かが判断され(S4)、厚紙モードであれば紙厚による
風力パラメータを厚紙に設定し(S5)、厚紙モードで
ない場合は紙厚による風力パラメータを普通紙(薄い
紙)に設定し(S6)、その紙厚による風力パラメータ
を先に設定された濃度パラメータ(フローチャート中に
は省略されている)に掛け合わせ、算出された風力によ
るエアーの吹き付けと吸引動作が行われる(S7)。
【0036】次に、本発明の第4の実施形態について説
明する。この実施形態の複写装置の基本的構成は図1か
ら図3に示した前記実施形態のものと同様であり、前記
実施形態とは異なる用紙反転部における風力制御につい
てのみ説明する。
【0037】本実施形態においては、用紙反転部におけ
る風力制御のパラメータとしては、原稿濃度によるパラ
メータと、用紙サイズと紙厚の組み合わせによる風力パ
ラメータが設定される。用紙サイズ及び紙厚は、コピー
モード設定時にそれぞれ決定される。原稿濃度によるパ
ラメータの例は前記の表1と同じである。また、用紙サ
イズと紙厚との組み合わせによる風力パラメータの例を
次の表5に示す。
【0038】
【表5】
【0039】用紙サイズ及び紙厚による風力パラメータ
は、用紙サイズが大きい方が、また、紙厚が厚い方が風
力を強くするように設定されている。そして、前述の式
1により風力パラメータを原稿濃度によるパラメータと
掛け合わせて吹き付け及び吸引の風力を算出する。以
下、本実施形態における風力制御について図7のフロー
チャートを参照して説明する。
【0040】図7のフローチャートにおいて、S1から
S10は図6のフローチャートと同様であり、用紙サイ
ズに応じた風力パラメータを設定するための条件(風力
パラメータS)が決定される。さらに、厚紙モードであ
るか否かが判断され(S11)、厚紙モードでない場合
は紙厚によるパラメータを設定するための条件(風力パ
ラメータP)を普通紙に決定し(S12)、厚紙モード
であれば紙厚によるパラメータを設定するための条件
(風力パラメータP)を厚紙に決定する(S13)。こ
の風力パラメータS及びPから用紙サイズと紙厚との組
み合わせによる風力パラメータ(表5)を求め、式1に
よりその風力パラメータと先に設定された濃度パラメー
タ(フローチャート中には省略されている)とを掛け合
わせ、算出された風力によるエアーの吹き付けと吸引動
作が行われる(S14)。
【0041】次に、本発明の第5の実施形態について説
明する。この実施形態の複写装置の基本的構成は図1か
ら図3に示した前記実施形態のものと同様であり、前記
実施形態とは異なる用紙反転部における風力制御につい
てのみ説明する。
【0042】本実施形態においては、用紙反転部におけ
る風力制御のパラメータとしては、原稿濃度によるパラ
メータと、紙厚モードが厚紙時または普通紙時にそれぞ
れ用紙サイズとスタック枚数の組み合わせにより決定さ
れる風力パラメータが設定される。用紙サイズ,スタッ
ク枚数及び紙厚は、コピーモード設定時にそれぞれ決定
される。原稿濃度によるパラメータの例は前記の表1と
同じである。また、紙厚モードが厚紙時における用紙サ
イズとスタック枚数との組み合わせによる風力パラメー
タの例を次の表6に示す。また、紙厚モードが普通紙時
における用紙サイズとスタック枚数との組み合わせによ
る風力パラメータの例を次の表7に示す。
【0043】
【表6】
【0044】
【表7】
【0045】そして、前述の式1により風力パラメータ
を原稿濃度によるパラメータと掛け合わせて吹き付け及
び吸引の風力を算出する。以下、本実施形態における風
力制御について図8のフローチャートを参照して説明す
る。
【0046】図8のフローチャートにおいて、S1から
S17までは図6のフローチャートと同様であり、用紙
サイズに応じた風力パラメータを設定するための条件
(風力パラメータS)と、スタック枚数に応じた風力パ
ラメータを設定するための条件(風力パラメータP)が
決定される。さらに、厚紙モードであるか否かが判断さ
れ(S18)、厚紙モードでない場合は紙厚によるパラ
メータを設定するための条件(風力パラメータA)を普
通紙に決定し(S19)、厚紙モードであれば紙厚によ
るパラメータを設定するための条件(風力パラメータ
A)を厚紙に決定する(S20)。この風力パラメータ
S,P,Aから用紙サイズとスタック枚数及び紙厚の組
み合わせによる風力パラメータ(表6又は7)を求め、
式1によりその風力パラメータと先に設定された濃度パ
ラメータ(フローチャート中には省略されている)とを
掛け合わせ、算出された風力によるエアーの吹き付けと
吸引動作が行われる(S21)。
【0047】本実施形態においては、例えばコピー枚数
が同じ場合、A3サイズとA4サイズではA3サイズの
方がより大きい風力にて吹き付け及び吸引を行う。ま
た、コピー枚数及び用紙サイズが同じでも、普通紙より
も厚紙の方がより大きい風力にて吹き付け及び吸引を行
う。このようにして再給紙時における用紙の分離性能、
搬送品質を高めることができる。
【0048】なお、上記各実施形態において、再給紙時
に両面トレイ内にスタックされている用紙枚数が1枚の
ときには、用紙反転部における搬送品質を高めるための
分離動作は不必要であるため、エアーの吹き付け動作を
行わないようにすることができる。これにより、用紙の
浮揚による不送りを防ぐことができ、低騒音化・省電力
化を行うこともできる。スタック枚数が1枚かどうか
は、コピーモード設定時に決定することができる。
【0049】また、上記各実施形態において表1〜表7
に示したパラメータは一つの例であり、パラメータの値
としては適宜設定することができる。以上、本発明の実
施形態として複写装置を例に挙げて説明したが、本発明
は複写装置以外の画像形成装置、例えばプリンタやファ
クシミリにも適用することができる。プリンタの場合で
あれば、原稿濃度を検知するのではなく、プリントすべ
き画像情報から画像の濃度を求めるようにすればよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像形成
装置によれば、用紙サイズと原稿又は画像濃度に応じて
エアー吹付手段と吸引手段の風速を制御するので、用紙
サイズの相違や紙間密着力の相違があっても最適な分離
搬送が可能となり、再給紙時の搬送不良を防止すること
ができる。
【0051】請求項2の構成により、両面トレイ内にス
タックされた用紙枚数を風速制御の条件に加味するの
で、両面記録の枚数が多い場合でも重送や不送りを防い
で搬送品質を向上させることができる。
【0052】請求項3の構成により、紙厚設定手段によ
り設定された紙厚と原稿又は画像濃度に応じてエアー吹
付手段と吸引手段の風速を制御するので、紙厚すなわち
用紙のコシの影響による再給紙時の搬送不良を防止する
ことができる。
【0053】請求項4の構成により、両面トレイ内にス
タックされた用紙枚数を紙厚と原稿又は画像濃度に応じ
た風速制御の条件に加味するので、記録枚数が多い場合
の紙厚と濃度の相互作用による搬送不良を防止すること
ができる。
【0054】請求項5の構成により、両面トレイ内にス
タックされた用紙サイズを用紙枚数と紙厚と原稿又は画
像濃度に応じた前記風速制御の条件に加味するので、多
様な条件に応じてより緻密な風速制御を行うことがで
き、再給紙時の搬送不良を防止することができる。
【0055】請求項6の構成により、再給紙枚数が1枚
のときはエアー吹き付け手段を停止させるので、用紙の
浮揚による不送りを防ぐとともに、低騒音化・省電力化
に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である両面複写装置におけ
る用紙反転部の概略を示す側面構成図である。
【図2】その実施形態の複写装置における操作パネルを
示す平面図である。
【図3】その実施形態の複写装置における制御部を示す
ブロック図である。
【図4】その実施形態における用紙吸引及びエアー吹き
付けの風速制御を示すフローチャートである。
【図5】本発明の他の実施形態における用紙吸引及びエ
アー吹き付けの風速制御を示すフローチャートである。
【図6】請求項3の発明に係る実施形態における用紙吸
引及びエアー吹き付けの風速制御を示すフローチャート
である。
【図7】本発明の第4の実施形態における用紙吸引及び
エアー吹き付けの風速制御を示すフローチャートであ
る。
【図8】本発明の第5の実施形態における用紙吸引及び
エアー吹き付けの風速制御を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 両面トレイ 2 搬送ローラ 3 送風手段(吹き付け手段) 4 搬送ベルト 5 吸着室 7 風速切換手段 9 フィードローラ 10 操作部 20 CPU

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録用紙の表裏両面に画像を形成する両
    面記録機能を有する画像形成装置であって、原稿濃度又
    は形成される画像の濃度を検知する濃度検知手段と、片
    面に画像が形成された用紙をスタックする両面トレイ
    と、該両面トレイ内にスタックされた用紙の端部にエア
    ーを吹き付けて少なくとも最下位の用紙からその上の用
    紙を浮揚させるエアー吹付手段と、前記両面トレイ内に
    スタックされた用紙をその下側から順次再給紙するため
    の搬送手段と、該搬送手段に前記両面トレイ内の最下位
    の用紙を吸引力によって吸着する吸引手段とを備えた画
    像形成装置において、 前記両面トレイ内にスタックされた用紙サイズと前記濃
    度検知手段が検知した濃度に応じて、前記エアー吹付手
    段と前記吸引手段の風速を制御することを特徴とする画
    像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記両面トレイ内にスタックされた用紙
    枚数を前記風速制御の条件に加えることを特徴とする、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 記録用紙の表裏両面に画像を形成する両
    面記録機能を有する画像形成装置であって、原稿濃度又
    は形成される画像の濃度を検知する濃度検知手段と、片
    面に画像が形成された用紙をスタックする両面トレイ
    と、該両面トレイ内にスタックされた用紙の端部にエア
    ーを吹き付けて少なくとも最下位の用紙からその上の用
    紙を浮揚させるエアー吹付手段と、前記両面トレイ内に
    スタックされた用紙をその下側から順次再給紙するため
    の搬送手段と、該搬送手段に前記両面トレイ内の最下位
    の用紙を吸引力によって吸着する吸引手段とを備えた画
    像形成装置において、 記録用紙の紙厚を設定する紙厚設定手段を有し、該設定
    手段により設定された紙厚と前記濃度検知手段が検知し
    た濃度に応じて、前記エアー吹付手段と前記吸引手段の
    風速を制御することを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記両面トレイ内にスタックされた用紙
    枚数を前記風速制御の条件に加えることを特徴とする、
    請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記両面トレイ内にスタックされた用紙
    サイズを前記風速制御の条件に加えることを特徴とす
    る、請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記両面トレイ内にスタックされた用紙
    枚数が1枚の場合には、前記エアー吹付手段によるエア
    ーの吹き付けを停止することを特徴とする、請求項1乃
    至5に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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