JPH10170739A - 高分子光導波路及びその作製方法 - Google Patents

高分子光導波路及びその作製方法

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JPH10170739A
JPH10170739A JP8351828A JP35182896A JPH10170739A JP H10170739 A JPH10170739 A JP H10170739A JP 8351828 A JP8351828 A JP 8351828A JP 35182896 A JP35182896 A JP 35182896A JP H10170739 A JPH10170739 A JP H10170739A
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JP
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optical waveguide
core
clad
optical
refractive index
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JP8351828A
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English (en)
Inventor
Takashi Kurihara
栗原  隆
Akira Tomaru
暁 都丸
Saburo Imamura
三郎 今村
Atsuo Otsuji
淳夫 大辻
Rihoko Suzuki
理穂子 鈴木
Toshihiro Motojima
敏博 元島
Akio Karasawa
昭夫 唐澤
Hirosuke Takuma
啓輔 詫摩
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Mitsui Chemicals Inc
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来得られることのなかった低複屈折かつ高
耐熱性の低損失光導波路及びその製法を提供する。 【解決手段】 式(化1)で表される化合物: 【化1】 (R1 、R2 :同一又は異なり、H、メチル基、m、
n:同一又は異なり0〜12の整数、X:H、アルキ
ル、アルコキシ、ニトロ、ハロゲン、p:1〜3の整
数)を用いて得られるラセミ重合体を用いる高分子光導
波路。膜塗布、硬化による当該高分子光導波路の作製方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子材料を用い
た光導波路に関するものであり、光通信、光情報処理、
微小光学あるいはその他の一般光学の分野で広く用いら
れる種々の光導波路、光導波路デバイス、光集積回路又
は光配線板に利用できる。
【0002】
【従来の技術】光導波路は、基板の表面若しくは基板表
面直下に、周囲よりわずかに屈折率の高い部分を作るこ
とにより光を閉じ込め、光の合波・分波やスイッチング
などを行う特殊な光部品である。具体的には、通信や光
情報処理の分野で有用な光合分波回路、周波数フィル
タ、光スイッチ又は光インターコネクション部品等が挙
げられる。光導波路デバイスの特長は、基本的には1本
1本の光ファイバを加工して作る光ファイバ部品と比較
して、精密に設計された導波回路を基に高機能をコンパ
クトに実現できること、量産が可能であること、多種類
の光導波路を1つのチップに集積可能であること等にあ
る。光導波路の開発の歴史を簡単に振り返ると、光導波
路デバイスは光ファイバ通信システムへの導入を想定し
て発達してきたといえる。光ファイバ通信の初期に当る
1970年代には、マルチモードファイバに対応したマ
ルチモード光導波路の研究が主であったが、1980年
代になると、シングルモードファイバを使った光通信シ
ステムが主流となったため、ここへの導入に合せてシン
グルモード光導波路の研究開発が活発化した。シングル
モード光導波路の利点は、導波光制御が容易であるこ
と、デバイスの小型化に有利であること、光パワー密度
が大きいこと、高速動作に適すること等である。一方、
マルチメディアの急速な立ち上りによって、高度なコン
ピュータ通信ばかりでなくオフィスや家庭にも光による
高速信号の配信の気運が高まる中、低コストの光部品と
してマルチモード光導波路部品が注目され始めている。
マルチモード光導波路はシングルモード光導波路に比べ
量産に適していることと接続等の取り扱いが格段に容易
なことに利点がある。従来、光導波路材料としては、透
明性に優れ光学異方性の小さい無機ガラスが主に用いら
れてきた。しかしながら、無機ガラスは、重く破損しや
すいこと、生産コストが高いこと等の問題を有してお
り、最近では、無機ガラスの代りに、可視域で極めて透
明であり通信波長でも1.3μm、1.55μmに窓の
ある透明性高分子を使って、光導波路部品を製造しよう
という動きが活発化してきている。高分子材料はスピン
コート法やディップ法等による薄膜形成が容易であり、
大面積の光導波路を作製するのに適している。また、成
膜に際して高温での熱処理工程を含まないことから石英
等の無機ガラス材料を用いる場合に比べて、プラスチッ
ク基板などの高温での熱処理が困難な基板の上にも光導
波路を作製できるという利点がある。更に、高分子の柔
軟性や強じん性を活かした基板フリーの光導波路フィル
ムの作製も可能である。また、製造が基本的に低温プロ
セスであること、金型を用いた量産など複製化への展開
が容易であること等により、ガラス系や半導体系の光導
波路に比べて低コスト化に対するポテンシャルが高い。
こうしたことから、光通信の分野で用いられる光集積回
路や、光情報処理の分野で用いられる光配線板等の光導
波路部品を、高分子光学材料を用いて大量・安価に製造
できることが期待されている。光導波路用高分子として
は、ポリメチルメタクリレートを始め各種の透明性高分
子が提案され精力的に光導波路化の研究開発が進められ
ている。従来、高分子光学材料は、耐熱性など耐環境性
の点で問題があるとされてきたが、近年、ベンゼン環な
どの芳香族基を含ませることあるいは無機高分子を用い
ることで耐熱性を向上した材料が報告されるに至ってい
る〔例えば、特開平3−43423号〕。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述したよ
うな従来の光学材料においては、まず耐溶剤性が低いと
いう欠点があった。また、インターミキシングと呼ばれ
る加工上の重大な問題点も有していた。ここでいうイン
ターミキシングとは、高分子膜を溶液塗布法により積層
する場合に、下層の表面が上層塗布溶液に溶解あるいは
膨潤されて界面が不均一になることをさす。インターミ
キシングが発生した場合、導波路形状が設計寸法より小
さくなったり、コアとクラッドとの間の屈折率差に変化
が生じ、光導波路としての所望の機能の発現が困難とな
る。したがって0.3〜数%の範囲で比屈折率差が制御
された同系統材料をコア材及びクラッド材として用いる
ことの多い光導波路の分野では、下部クラッド、コア、
上部クラッドを順次作り込んでいくプロセスにおいて、
同一あるいは極めて類似した溶剤を使用した塗布法を使
う限りにおいて、インターミキシングの抑制は極めて解
決の難しい課題であった。また、耐熱性の向上に効果的
なベンゼン環などの芳香族基を含む材料は複屈折が大き
いという、シングルモード光導波路用としては致命的と
もいえる欠点も有していた。一般に、ベンゼン環などの
芳香族基を含む材料を用いて高分子薄膜を形成した場
合、薄膜内でベンゼン環などの芳香族基が配向して複屈
折を発現する。このため、当該材料を用いて作製された
光導波路は偏波依存性を有することとなり、入射光の強
度が一定であったとしても偏波面の変動によりその出力
特性が変動してしまい、実際に光導波路として用いる場
合には極端に用途が限られてしまうという問題があっ
た。一方、芳香環がなく、かつ耐熱性にも優れる無機高
分子は厚膜形成あるいはその加工が容易でない欠点を持
っていた。すなわち厚膜にするとクラッキングが入りや
すく、またドライエッチングでその膜を加工するには特
殊な反応ガスを使用する必要があり、適当なマスク材料
がないなどの問題点があった。本発明はこのような現状
にかんがみてなされたものであり、その目的は、高い耐
溶剤性を持ちインターミキシングを回避し、耐熱性に優
れ、複屈折が小さく、加工性に優れた高分子光学材料を
用いて、従来得られることのなかった低複屈折かつ高耐
熱性の低損失光導波路を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明の第1の発明は、下記構造式(化1):
【0005】
【化1】
【0006】(式中、R1 及びR2 は、それぞれ独立に
水素又はメチル基を表す。m及びnは各々独立に0〜1
0の整数を表す。また、Xは、水素、アルキル基、アル
コキシ基、ニトロ基、ハロゲンを表し、pは、1〜3の
整数を表す)で表される不斉スピロ環を含有するアクリ
ル化合物を必須成分として得られるラセミ重合体を光学
コア及び/又は光学クラッドとして用いることを特徴と
する高分子光導波路に関する。また、本発明の第2の発
明は、上記第1の発明の高分子光導波路の作製方法に関
する発明であって、該高分子光導波路の作製方法におい
て、前記コアとクラッドをなす膜を各々成膜ごとに塗
布、硬化して形成し、コア形成に際してフォトリソ法及
び/又はリアクティブイオンエッチング法及び/又はフ
ォトロッキング法及び/又は金型法を用いることを特徴
とする。
【0007】本発明者らは、不斉スピロ環を含有するア
クリル化合物を必須成分としたラセミ混合物を平坦かつ
均一な薄膜を光硬化することにより、光導波路作製に必
要十分な耐溶剤性を得ることに成功した。また成膜はス
ピンコート法等の簡便な方法で容易に厚膜化でき、例え
ば、ドライエッチングによるシングルモード光導波路、
フォトリソ加工によるマルチモード光導波路の加工が容
易に行えることを見出した。また、2つのベンゼン環が
相互に2箇所の置換位置で結合した芳香環の導入により
耐熱性が顕著に向上することを見出した。同時にその芳
香族部分の光学活性構造は分子内でベンゼン環が直交し
た不斉スピロ環構造をとっており分子レベルで複屈折率
を小さくしている上、最終的にラセミ重合体化すること
により、バルクレベルでは更に複屈折率が低減されるこ
とを見出した。その結果、耐熱性確保のために芳香環分
率が高くなっているにもかかわらず、膜の複屈折は1×
10-4レベルまでに低減され、当該材料を用いて作製し
た光導波路の偏波依存性を許容値以下に抑止することに
成功した。本発明に用いられる不斉スピロ環を含有する
アクリル化合物を必須成分としたラセミ混合物が光硬化
性であることは、先に述べた耐溶剤性、厚膜作製性、フ
ォトリソ加工のほかに、金型法を使った複製化(量産
化)にも非常に有効であることを見出した。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内容を具体的に説
明する。本発明の光導波路が、光導波路デバイスとして
機能するために十分な耐熱性と低い複屈折率を有するの
は、光導波路材料として用いられる重合体の必須原料た
るアクリル化合物の主要成分である不整スピロ構造の芳
香環に由来する。当該不整スピロ系芳香環は、分子式両
端のベンゼン環がそれら2つを連結するスピロ部位によ
って互いにほぼ直交するように固定され、その結果、分
子レベルで複屈折率が生じにくくなっている。更に、本
発明で用いられる光導波路デバイス用重合体は、これら
不斉スピロ環を含有するアクリル化合物をラセミ状態
で、光又は熱により重合して得られるものであり、分子
レベルで痕跡的に残っている複屈折率も、光導波路材全
体としてラセミ体であることにより、無視できるレベル
にまで相殺される。このようにして、本発明は、偏波依
存性のない光導波路の提供を可能にするものである。更
に、本発明で用いられる不整スピロ系芳香環は、従来か
ら良く知られた樹脂用芳香環であるビスフェノール系化
合物と比較して、分子両端のベンゼン環の自由回転が極
端に拘束されている。その結果としてガラス転移温度な
どで表される耐熱性が顕著に向上し、光導波路デバイス
として機能するための温度範囲が十分に確保されるに至
っている。前記構造式(化1)で表される本発明で使用
する化合物の中では、特に、(R1 、R2 )の組合せ
が、(水素、水素)、(メチル基、水素)、(水素、メ
チル基)である下記構造式(化2)、(化3)又は(化
4)で表されるアクリル化合物を代表例として挙げるこ
とができる。
【0009】
【化2】
【0010】
【化3】
【0011】
【化4】
【0012】また、本発明の高分子光導波路の具体的例
示としては、該高分子光導波路が、コアとクラッドの屈
折率を調整する非芳香族化合物あるいは芳香環の一部が
フッ素化された化合物を含むことを特徴とするもの、可
視−近赤外領域の光波に対してシングルモード導波条件
を満たすことを特徴とするもの、可視−近赤外領域の光
波に対してマルチモード導波条件を満たすことを特徴と
するもの等が挙げられる。
【0013】本発明の高分子光導波路の作製過程で必要
とされる高分子薄膜は、コア用原料・クラッド用原料、
すなわち、当該アクリル化合物(これらを以下、モノマ
ーと略称する)を主成分とする光導波路用混合物(以上
を総称して以下、モノマー含有物とする)を各々所望の
厚さに塗布した後、モノマー中に含まれるアクリル基を
窒素雰囲気下で光重合あるいは熱重合することによって
得られる。反応を効率よく十分に起こさせるためには重
合開始剤を添加することが望ましい。重合開始剤として
は、一般に重合開始剤として用いられているものの中
で、できるだけ生成する膜に着色を与えない種類が望ま
しい。使用可能な光重合開始剤は、ベンゾイン、ベンジ
ル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピ
ルエーテル、アセトフェノン等を例示することができ
る。また場合によっては、これら光重合開始剤と公知の
光増感剤を同時に使用することも可能である。また、熱
重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキシド、p−ク
ロロベンゾイルパーオキシド、ジイソプロピルパーオキ
シカーボネート等の過酸化物、及びアゾビスイソブチロ
ニトリル等のアゾ化合物等を例示することができる。
【0014】膜形成方法としては、モノマー含有物をそ
のまま、あるいは溶媒に溶解し、基板あるいはクラッド
あるいはコア上に塗布し、その後光あるいは熱により硬
化膜を得る方法が代表的である。溶媒に溶解することに
より、該モノマー含有物は薄膜の形成工程に対応した適
当な粘性を有する流動体となる。この際に用いられる溶
媒としては、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロ
ベンゼン等の芳香族類、エタノール、n−プロピルアル
コール、i−プロピルアルコール、ブタノール等のアル
コール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、メチルイソアミルケトン等のケトン類、
酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル等のエステル類、
2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール等の
セロソルブ類、酢酸2−エトキシエチル、酢酸2−ブト
キシエチル等のセロソルブアセテート類、ジブチルエー
テル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレン
グリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ
メチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテ
ル等のエーテル類、テトラヒドロフラン、N−メチルピ
ロリドン、γ−ブチロラクトン等の複素環類等が挙げら
れる。該モノマー含有物は、溶媒の種類の選択と溶液濃
度の調整により、薄膜の形成工程に対応した適当な粘性
を得ることができる。
【0015】本発明に従って、実際に該モノマー含有物
を用いて光導波路を作製する場合は、まず、光導波路に
要求される導波モード条件に応じてモノマー含有物の屈
折率調整を行う必要がある。すなわち、コア材及びクラ
ッド材として精密に制御された屈折率差を有する少なく
とも2種のモノマー含有物を準備しなければならない。
屈折率の調整は、非芳香族系モノマーあるいは芳香環の
一部がフッ素化されたモノマーを屈折率を小さくする成
分として加えることによって行う。比屈折率差の大きさ
は導波すべき光のモードとコアの寸法に応じて決定され
るが、一般的には0.1%〜5%の範囲である。例え
ば、シングルモード光ファイバと導波光のモード径を合
せる場合、コア部の形状は8μm角の正方形、比屈折率
差は0.3%であることが望ましい。また、40μm角
程度のマルチモード光導波路の場合、マルチモード光フ
ァイバとのモード径を合せるには、比屈折率差1%程度
が一般的である。このようにして、該モノマー含有物を
ベースに、コア材、クラッド材の調整を行った後、図1
に模式的に示されるようなチャネル型の埋め込み光導波
路を作製するには、以下のような手順によるのが一般的
である。なお、図1は、高分子光導波路の断面構造の概
略を含む模式図である。図1において、符号1はコア、
2はクラッドを意味する。まず、クラッド材を基板に塗
布し、光又は熱により硬化し下部クラッドとする。次い
で、この上にコア材をスピンコート法等により塗布す
る。本発明の光導波路の大きな特徴の1つは、成膜毎に
膜を硬化させることでインターミキシングが完全に抑え
られることにある。次に、コア材も上記と同様の方法で
硬化させた後、コア層の上にエッチングマスクとなる層
を形成し、フォトリソグラフィー等により導波路パター
ンに加工する。エッチングマスクの材料としては、有機
フォトレジスト又は金属等が用いられる。次に、エッチ
ングマスク越しにコア層を反応性イオンエッチングする
ことにより所望の導波路パターンを形成することができ
る。この方法は、特に、シングルモード光導波路の作製
に有効である。コアが光反応性を持つ場合、マスクを通
して光を直接照射し、照射していない部分を溶媒で溶解
除去することにより導波路パターンを形成することもで
きる。この方法は、特に、マルチモード光導波路の作製
に有効である。最後に上部クラッド層を塗布し、硬化す
る。
【0016】本発明においては、以上に説明したような
光導波路作製法のほかに、フォトロッキング法や金型法
を活用しており、不斉スピロ環含有モノマーを主成分と
する光導波路用混合物用に適合した改良を施している。
その具体的方法として下記のものが例示される。フォト
ロッキング法が、不斉スピロ環を含有するアクリル化合
物を主成分とする紫外線硬化樹脂溶液と該紫外線硬化樹
脂溶液と屈折率の異なる屈折率制御用モノマーとを所定
の溶媒に溶かす工程と、これをクラッド上に塗布しフォ
トマスクを通して紫外線硬化する工程と、マスクされた
未硬化部分の前記屈折率制御用モノマーを揮発除去して
コア若しくはクラッドを形成する工程と、前記マスクさ
れた未硬化部分を紫外線硬化する工程と、を含むことを
特徴とする。金型法が、不斉スピロ環を含有するアクリ
ル化合物を含む紫外線硬化樹脂溶液を基板上に塗布して
クラッド層を形成する工程と、前記クラッド膜上に凸形
状の金型を押し付け光照射又は加熱により硬化させて凹
部を有するクラッドレプリカを形成する工程と、前記凹
部に不斉スピロ環を含有するアクリル化合物を主成分と
する紫外線硬化樹脂溶液を封入、硬化してコア部を形成
する工程と、を含むことを特徴とする。
【0017】一般に良く知られたフォトロッキング法と
は、光透過性に優れた高分子と屈折率の異なる屈折率制
御用モノマー(以下、屈折率制御用モノマーと呼ぶ)と
を所定の溶媒に溶かし、これをクラッド層上に塗布し、
フォトマスクを通して紫外線硬化を行い、マスクされた
未硬化部分の屈折率制御用モノマーを揮発除去して、コ
ア・クラッド構造を形成する方法である。屈折率制御用
モノマーがベースとなる高分子よりも屈折率の低い場合
は、非マスク部がクラッド、マスク部がコアとなる。本
発明においては、前述の光透過性高分子の代りに本発明
の特徴をなすモノマー含有物を使用することを特徴とす
る。ただし、屈折率制御用モノマーを揮発除去した後、
もう一度、該モノマー含有物を硬化させるプロセスが追
加される。本フォトロッキング法のメリットは、屈折率
制御用モノマーが除去される部分が従来の透過高分子で
はなく低分子量のモノマー含有物であるため、屈折率制
御モノマー除去に際して屈折率制御モノマーを除去した
部分の物理的じょう乱が少なく、物理的・光学的均一性
が高く保持されるため透明性に優れるという点にある。
次に、不斉スピロ環含有モノマーを用いた金型法を説明
する。本発明の特徴をなすモノマー含有物からなる膜に
凸形状を有する金型を押し付け、光照射あるいは加熱に
より硬化させ、凹形状を有する樹脂レプリカを作製す
る。このレプリカに、これより屈折率が高く調製された
モノマー含有物を封入し硬化させ、コア部を形成する。
この際、クラッドレプリカの溝よりはみ出したコア部分
をエッチング等により除去した後、その上層として前記
のクラッドレプリカ用モノマー含有物を塗布し硬化さ
せ、埋め込み光導波路を形成する。本発明で用いられる
該モノマー含有物は、他の光硬化性樹脂に比べ、密度ゆ
らぎが小さく、金型法で起こりやすい屈折率変動が回避
できる長所がある。
【0018】以上、説明した特徴を有しかつ説明した方
法により作製された光導波路は、耐溶剤性に優れ、また
材料本来の複屈折が小さくかつラセミ効果で更にバルク
の複屈折が低減され、その結果として光導波路として使
用した際の導波光の偏波依存性が小さく、更に低損失導
波が実現され、耐熱性にも優れている。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
【0020】実施例1 一般構造式(化2)においてmとnの和の平均値が3.
0で表される不斉スピロ環含有アクリル化合物40.2
wt%、溶媒59.5wt%、光開始剤0.2wt%、
熱開始剤0.1wt%を混合し、ポア径0.1μmのフ
ィルタでろ過して紫外線硬化樹脂溶液(A)を調製し
た。同様にして、フッ素含有脂肪族環状アクリル化合物
を含む不斉スピロ環含有アクリル混合物40.2wt
%、溶媒59.5wt%、光開始剤0.2wt%、熱開
始剤0.1wt%を混合し、同様にポア径0.1μmの
フィルタでろ過して紫外線硬化樹脂溶液(B)を調製し
た。両樹脂溶液は、膜化・硬化後の両者の比屈折率差
(波長1.3μm)を0.3%にするため、膜化・硬化
後の(A)(B)の屈折率が各々1.5392、1.5
345になるように、あらかじめ組成調製されたもので
ある。屈折率の高い樹脂溶液(A)をコア用、低い樹脂
溶液(B)をクラッド用として用いた。上記樹脂溶液
(A)及び(B)を用いた光導波路の作製は、以下の工
程に従って行った。まず、紫外線硬化樹脂溶液(B)を
シリコンウエハー上に滴下し、スピンコート法により薄
膜化した。これを高圧水銀灯照射(2000mJ/cm
2 )し、更に120℃で10分加熱して完全に硬化さ
せ、下部クラッドとした。硬化後の膜厚は18μmであ
った。次いで、この上に、(A)の樹脂膜をコートし
た。この際、(A)の樹脂膜と下部クラッド層との間に
はインターミキシングは全く見られなかった。引き続
き、(A)の樹脂膜を高圧水銀灯照射(1800mJ/
cm2 )、10分間の120℃加熱により完全に硬化さ
せ、コア層とした。膜厚は、設定通り8μmとなった。
次に、フォトリソグラフィにより、幅7μmから1μm
置きに11μmまでの直線状マスクパターンを形成し
た。次いで、反応性イオンエッチングにより、マスクパ
ターン以外のコア層をエッチングし、コアリッジを形成
した。この一部を取り出し、電子顕微鏡で断面形状構造
を確認したところ、エッチングはほぼ垂直に実現してお
り、高さ8μm、幅5μmから10μmのコアリッジが
形成されていることを確認した。最後にコアリッジ上
に、樹脂溶液(B)を塗布し、下部クラッドの場合と同
様にして硬化させ、埋め込み型チャネル構造からなる光
導波路を形成した。このようにして作製した光導波路の
両端をダイシングソーで切り落とし、長さ5cmの直線
光導波路を得た。断面を光透過モードで顕微鏡観察した
ところ、コアのみが明るく光ることを確認した。コア径
が8μm×8μmの光導波路を選び、伝搬損失を測定し
たところ、波長1.3μmで0.2dB/cm、1.5
5μmで0.6dB/cmであった。両通信波長におい
て、TEモードとTMモードの損失差(偏波依存損失)
は非常に小さかった。また導波は完全なシングルモード
であった。更に、この導波路の損失は120℃において
も、また、75℃/90%RHの条件下においても1箇
月以上変動しなかった。更に、方向性結合器用マスクパ
ターンを用い上記直線導波路と同様な工程で作製した方
向性結合器において、TEモードとTMモードでの結合
長がほぼ一致することを確認し、光導波路として使用し
た場合にも複屈折率はないか非常に小さいことが明らか
になった。
【0021】実施例2 一般構造式(化3)においてmとnの和の平均値が2.
0で表される不斉スピロ環含有アクリル化合物を用い、
実施例1と同様の工程を経て、波長1.3μmで0.3
%の比屈折率差を有するシングルモードの直線光導波路
及び方向性結合器を作製した。導波損失は、波長1.3
μmで0.2dB/cm、1.55μmで0.6dB/
cmであった。両通信波長において、TEモードとTM
モードの損失差(偏波依存損失)は非常に小さかった。
また導波は完全なシングルモードであった。更に、この
導波路の損失は120℃においても、また、75℃/9
0%RHの条件下においても1箇月以上変動しなかっ
た。方向性結合器においても実施例1と同様に、TEモ
ードとTMモードでの結合長がほぼ一致することを確認
し、光導波路として使用した場合にも複屈折率はないか
非常に小さいことが明らかになった。
【0022】実施例3 一般構造式(化4)においてmとnの和の平均値が3.
2で表される不斉スピロ環含有アクリル化合物を用い、
実施例1と同様の工程を経て、波長1.3μmで0.3
%の比屈折率差を有するシングルモードの直線光導波路
及び方向性結合器を作製した。導波損失は、波長1.3
μmで0.2dB/cm、1.55μmで0.6dB/
cmであった。両通信波長において、TEモードとTM
モードの損失差(偏波依存損失)は非常に小さかった。
また導波は完全なシングルモードであった。更に、この
導波路の損失は120℃においても、また、75℃/9
0%RHの条件下においても1箇月以上変動しなかっ
た。方向性結合器においても実施例1、2と同様に、T
EモードとTMモードでの結合長がほぼ一致することを
確認し、光導波路として使用した場合にも複屈折率はな
いか非常に小さいことが明らかになった。
【0023】実施例4 実施例1で用いた不斉スピロ環含有アクリル化合物を主
成分とする紫外線硬化樹脂溶液(A)をコア用、硬化時
にコアとの比屈折率差が1%になるように調製されたア
クリル系紫外線硬化樹脂溶液(B′)をクラッド用とし
て用意した。両樹脂溶液から作製した膜の硬化後の波長
850nmでの屈折率は、各々1.5451、1.52
96であった。このように、両者の比屈折率差は、設定
通り、1%となった。上記樹脂溶液(A)及び(B′)
を用いた光導波路の作製は、以下の工程に従って行っ
た。まず、紫外線硬化樹脂溶液(B′)をシリコンウエ
ハー上に滴下し、スピンコート法により薄膜化した。こ
れを高圧水銀灯照射(2000mJ/cm2 )し、更に
120℃で10分加熱して完全に硬化させ、下部クラッ
ドとした。硬化後の膜厚は40μmであった。次いで、
この上に、硬化後の厚さが40μmになるように(A)
の樹脂膜をコートした。この際、(A)の樹脂膜と下部
クラッド層との間にはインターミキシングは全く見られ
なかった。このようにして作製した樹脂膜に非接触で、
幅40μmの直線状パターンが形成できるフォトマスク
をマウントし、高圧水銀灯照射(2000mJ/c
2 )した。未硬化部分をウェットエッチングにより除
去して、幅、高さ共に40μmのコアリッジを作製し
た。このようにして作製したコアリッジは、フォトリソ
グラフィと反応性イオンエッチングによって作製した4
0μm×40μmのマルチモード光導波路用コアリッジ
と同等の形状であった。最後にコアリッジ上に、樹脂溶
液(B′)を用いてオーバークラッディングした。光硬
化後の熱硬化は20分行い、埋め込み型チャネル構造を
形成した。このようにして作製した光導波路の両端をダ
イシングソーで切り落とし、長さ5cmのマルチモード
の直線光導波路を得た。波長850nmの光透過モード
でニアフィールドパターンを観察したところ、コア部分
のみがマルチモード導波特有のパターンで明るく光るこ
とを観察した。更に、この波長での光伝搬損失を測定し
たところ、0.2dB/cmであった。更に、この導波
路の損失は120℃においても、また、75℃/90%
RHの条件下においても1箇月以上変動しなかった。本
実施例においては、クラッド用として調製した溶液
(B′)に、不斉スピロ環含有アクリル化合物が全溶質
に対して20wt%含まれている。ただし、不斉スピロ
環含有アクリル化合物を全く含まない市販のアクリル樹
脂をクラッド材として使用しても、比屈折率差が1%程
度の適切な値に保たれている限り、最終的にでき上るマ
ルチモード光導波路の性能の大きな変化は見られなかっ
たことを確認した。
【0024】実施例5 実施例4において得られたような不斉スピロ環含有アク
リル樹脂をコア・クラッドとするマルチモード光導波路
は、以下に具体的に示す金型法によって、更に簡便に量
産することができた。実施例4と同様にして、不斉スピ
ロ環含有アクリル化合物を主成分とする紫外線硬化樹脂
溶液(A)をコア用、硬化時にコアとの比屈折率差が1
%になるように調製されたアクリル系紫外線硬化樹脂溶
液(B′)をクラッド用として用意した。ただし、樹脂
溶液(A)(B′)共に、溶媒濃度は20wt%以下に
なるように調製した。マルチモード光導波路の金型法に
よる作製は以下の工程に従って行った。平滑なガラス基
板上に樹脂溶液(B′)をスピンコートし、厚さ60μ
mの厚膜を塗布した。ここに、凸状金型(凸部の高さ4
0μm、幅40μm、長さ6cm)を圧力をかけながら
押し当て、ガラス基板の裏面より高圧水銀灯照射(30
00mJ/cm2 )した。その後、金型を押し当てたま
ま、120℃で15分加熱して完全に硬化させ、凹状の
下部クラッド(凹部の深さ40μm、幅40μm、長さ
6cm)を作製した。次にこの凹部に、コア用樹脂溶液
(A)を注入し、再び高圧水銀灯で光硬化させることに
よりコアを形成した。この際、凹状下部クラッドとコア
との間でインターミキシングは全く見られなかった。コ
ア部を光硬化させた後、この上に樹脂溶液(B′)厚さ
20μmでスピンコートした。これを光と熱で完全に硬
化させ、上部クラッド層とした。この結果、埋め込みチ
ャネル構造のマルチモード光導波路が得られた。この光
導波路をダイシングソーによって5cmの長さに切り出
し、波長850nmの光透過モードでニアフィールドパ
ターンを観察したところ、コア部分のみがマルチモード
導波特有のパターンで明るく光ることを確認した。更
に、この波長での光伝搬損失を測定したところ、0.2
dB/cmであった。更に、この導波路の損失は120
℃においても、また、75℃/90%RH条件下におい
ても1箇月以上変動しなかった。更に、高精度に加工さ
れたシングルモード光導波路用金型を用いて、実施例1
において得られたシングルモード光導波路と同等の光導
波路作製を試みた。光導波路損失が実施例1に比べやや
劣ることを別にすれば、ほぼ同等の性能の光導波路を作
製できた。
【0025】実施例6 実施例4で用いた不斉スピロ環含有アクリル化合物を主
成分とする紫外線硬化樹脂溶液(A)に、1官能性メタ
クリレート系モノマーを添加、溶解させた。1官能性メ
タクリレート系モノマー無添加の場合と添加した場合と
で、最終的に硬化した膜の比屈折率差(波長850n
m)が1%になるように1官能性メタクリレートモノマ
ー量を調整して加えた。上記調製液を用いたフォトロッ
キング法によるマルチモード光導波路の作製は、以下の
工程に従って行った。上記調製液をシリコン基板上にス
ピンコートし、これを高圧水銀灯照射し、更に加熱して
完全に硬化させ、下部クラッドとした。次いで、コア用
に上記調製液をスピンコートした。ポジ型のフォトマス
クを非接触でマウントし高圧水銀灯を選択照射した。次
にこの薄膜を60℃に加熱しながら真空乾燥させた。こ
れにより、マスクされた未照射部分の1官能性メタクリ
レートモノマーは除去され、照射部のみ1官能性メタク
リレートモノマーが膜中に共重合により固定された。次
にマスクなしで、不斉スピロ環含有アクリル化合物のみ
となった部分を高圧水銀灯照射により硬化させ、コア−
クラッド構造を形成させた。上述した通り、未照射部
(コア)と照射部(クラッド)の比屈折率差1%は、設
定に対して誤差範囲内で実現されていた。更にこの上に
上記調製液を塗布し、下部クラッドを形成した場合と同
様に硬化させて上部クラッドを形成した。これらの操作
により、埋め込みチャネル構造のマルチモード光導波路
を作製した。この光導波路をダイシングソーによって5
cmの長さに切り出し、波長850nmの光透過モード
でニアフィールドパターンを観察したところ、コア部分
のみがマルチモード導波特有のパターンで明るく光るこ
とを確認した。更に、この波長での光伝搬損失を測定し
たところ、0.2dB/cmであった。更に、この導波
路の損失は120℃においても、また、75℃/90%
RHの条件下においても1箇月以上変動しなかった。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の不斉スピ
ロ環含有重合体からなる光導波路は、耐溶剤性に優れ、
また偏波依存性が小さく、更に低損失導波が実現され、
耐熱性にも優れている。また、本発明で説明した光導波
路の作製方法を用いれば、所望の光導波路を低コストで
大量に生産することが可能である。したがって、本発明
は、光通信、光情報処理、微小光学あるいはその他の一
般光学の分野で用いられる種々の光導波路デバイス(光
スイッチ、光フィルタなど)、光集積回路、又は、光配
線板等に広く適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高分子光導波路の断面構造の概略を含む模式図
である。
【符号の説明】
1:コア、2:クラッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 205/42 G02B 6/12 M (72)発明者 今村 三郎 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 大辻 淳夫 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 鈴木 理穂子 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 元島 敏博 東京都千代田区霞が関3丁目2番5号 三 井東圧化学株式会社内 (72)発明者 唐澤 昭夫 東京都千代田区霞が関3丁目2番5号 三 井東圧化学株式会社内 (72)発明者 詫摩 啓輔 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記構造式(化1): 【化1】 (式中、R1 及びR2 は、それぞれ独立に水素又はメチ
    ル基を表す。m及びnは各々独立に0〜10の整数を表
    す。また、Xは、水素、アルキル基、アルコキシ基、ニ
    トロ基、ハロゲンを表し、pは、1〜3の整数を表す)
    で表される不斉スピロ環を含有するアクリル化合物を必
    須成分として得られるラセミ重合体を光学コア及び/又
    は光学クラッドとして用いることを特徴とする高分子光
    導波路。
  2. 【請求項2】 請求項1における高分子光導波路が、コ
    アとクラッドの屈折率を調整する非芳香族化合物あるい
    は芳香環の一部がフッ素化された化合物を含むことを特
    徴とする高分子光導波路。
  3. 【請求項3】 請求項1における高分子光導波路が、可
    視−近赤外領域の光波に対してシングルモード導波条件
    を満たすことを特徴とする高分子光導波路。
  4. 【請求項4】 請求項1における高分子光導波路が、可
    視−近赤外領域の光波に対してマルチモード導波条件を
    満たすことを特徴とする高分子光導波路。
  5. 【請求項5】 下記構造式(化1): 【化1】 (式中、R1 及びR2 は、それぞれ独立に水素又はメチ
    ル基を表す。m及びnは各々独立に0〜10の整数を表
    す。また、Xは、水素、アルキル基、アルコキシ基、ニ
    トロ基、ハロゲンを表し、pは、1〜3の整数を表す)
    で表される不斉スピロ環を含有するアクリル化合物を必
    須成分として得られるラセミ重合体を光学コア及び/又
    は光学クラッドとして用いる高分子光導波路の作製方法
    において、前記コアとクラッドをなす膜を各々成膜ごと
    に塗布、硬化して形成し、コア形成に際してフォトリソ
    法及び/又はリアクティブイオンエッチング法及び/又
    はフォトロッキング法及び/又は金型法を用いることを
    特徴とする高分子光導波路の作製方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のフォトロッキング法が、
    不斉スピロ環を含有するアクリル化合物を主成分とする
    紫外線硬化樹脂溶液と該紫外線硬化樹脂溶液と屈折率の
    異なる屈折率制御用モノマーとを所定の溶媒に溶かす工
    程と、これをクラッド上に塗布しフォトマスクを通して
    紫外線硬化する工程と、マスクされた未硬化部分の前記
    屈折率制御用モノマーを揮発除去してコア若しくはクラ
    ッドを形成する工程と、前記マスクされた未硬化部分を
    紫外線硬化する工程と、を含むことを特徴とする高分子
    光導波路の作製方法。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の金型法が、不斉スピロ環
    を含有するアクリル化合物を含む紫外線硬化樹脂溶液を
    基板上に塗布してクラッド膜を形成する工程と、前記ク
    ラッド膜上に凸形状の金型を押し付け光照射又は加熱に
    より硬化させて凹部を有するクラッドレプリカを形成す
    る工程と、前記凹部に不斉スピロ環を含有するアクリル
    化合物を主成分とする紫外線硬化樹脂溶液を封入、硬化
    してコア部を形成する工程と、を含むことを特徴とする
    高分子光導波路の作製方法。
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