JPH06273631A - 光導波路 - Google Patents

光導波路

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JPH06273631A
JPH06273631A JP5082423A JP8242393A JPH06273631A JP H06273631 A JPH06273631 A JP H06273631A JP 5082423 A JP5082423 A JP 5082423A JP 8242393 A JP8242393 A JP 8242393A JP H06273631 A JPH06273631 A JP H06273631A
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JP
Japan
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optical waveguide
resin
clad
refractive index
waveguide
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JP5082423A
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English (en)
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Shiro Nishi
史郎 西
Norio Murata
則夫 村田
Toru Maruno
透 丸野
Makoto Hikita
真 疋田
Akira Tomaru
暁 都丸
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 段差の無い平坦性に優れたクラッド層を持
ち、加工性に優れた光導波路を提供する。 【構成】 光導波路のクラッド部において、屈折率を
1.40〜1.62の範囲で制御でき、かつ無溶剤で塗
布可能な紫外線硬化樹脂として、フッ素を分子内に含ま
ない脂肪族環状エポキシ樹脂、又はビスフェノール型エ
ポキシ樹脂、又はブロム化エポキシ樹脂を必須成分とす
る紫外線硬化樹脂を用いる光導波路。 【効果】 溶媒を用いないクラッド材を使用するために
導波路形成工程が簡略化され、また平坦化できるため多
層の光配線が可能な光導波路を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光回路などに使用でき、
平坦性に優れ、二次加工が容易なクラッド部を持つ光導
波路に関する。
【0002】
【従来の技術】光導波路の材料としては石英がよく用い
られていたが、加工温度が高い、大面積のものが作製し
がたい、また、多層の光配線を考えた場合、クラッド材
に石英を用いると段差が生じて配線し難いという問題が
あった。最近、加工し易さの観点からポリメチルメタク
リレート等を利用したプラスチック導波路の研究が進ん
でいるが、このような樹脂を用いた場合でも樹脂は溶剤
に溶かした状態で基板などに塗布してクラッド等にする
ため、溶剤を除去したときに段差が生じ、やはり多層の
光配線を考えた場合は同様の問題が避けられない。光導
波路における光伝送損失要因は固有要因として、赤外振
動吸収の高長波、電子繊維に基づく紫外吸収などの吸収
損失、密度・濃度ゆらぎによるレイリー散乱による散乱
損失が挙げられ、外的要因としては遷移金属・OH基・
その他不純物による吸収損失、ほこり・気泡などの不純
物、コア/クラッドの界面不整・コア径の変動・マイク
ロベンディング・配向複屈折などの構造不整による散乱
損失が挙げられる。光はコア/クラッド界面で全反射し
ながら伝播するが、実際には光の波動的性質によってク
ラッド部にも僅かにしみこむため、クラッド部に用いる
紫外線硬化樹脂にはこれらの損失要因をできる限り除去
することが望ましい。レイリー散乱に関しては、屈折率
の異なる領域の共存は好ましくなく、クラッド部におい
ても結晶性高分子、ブロック共重合、グラフト共重合な
どのミクロ相分離構造を呈するものは好ましくない。ま
た、熱運動による固体内の揺らぎも押さえるためには線
形高分子よりも紫外線等により三次元硬化する樹脂が望
ましい。また、コア/クラッド界面のはく離も、伝送損
失の要因となるため、クラッド樹脂にはコア材への良好
な密着性、接着性が要求される。光導波路のコアには石
英(屈折率1.46)やBK7(屈折率1.52)、S
K16(屈折率1.62)、F2(屈折率1.62)な
どのガラス材料、ポリメチルメタクリレート(屈折率
1.49)、ポリスチレン(屈折率1.59)、ポリカ
ーボネート(屈折率1.59)などのプラスチック材料
が挙げられる。クラッド部の屈折率はこれらのコア材の
屈折率よりも小さいことが要求される。一般的なマルチ
モードの導波路のクラッド材はコア材の2〜3%以上の
屈折率差があれば好適である。例えば、シングルモード
で光導波させる場合、コア部の断面が8μm□のとき
0.3%屈折率の小さなクラッドが要求されるため、こ
のような導波路に用いるクラッド材の屈折率は1000
分の5の精度が要求される。したがって上記に挙げたコ
ア材(屈折率1.46〜1.62)に対しクラッド材の
屈折率は1.40〜1.62の範囲で制御できることが
望ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は段差の
無い平坦性に優れたクラッド層を持ち、加工性に優れた
光導波路を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明の第1の発明は、光導波路に関する発明であって、
光導波路のクラッド部において、屈折率を1.40〜
1.62の範囲で制御でき、かつ無溶剤で塗布可能な、
フッ素を分子内に含まない脂肪族環状エポキシ樹脂を必
須成分とする紫外線硬化樹脂を用いることを特徴とす
る。また、本発明の第2の発明は他の光導波路に関する
発明であって、光導波路のクラッド部において、屈折率
を1.40〜1.62の範囲で制御でき、かつ無溶剤で
塗布可能な、ビスフェノール型エポキシ樹脂を必須成分
とする紫外線硬化樹脂を用いることを特徴とする。そし
て、本発明の第3の発明は他の光導波路に関する発明で
あって、光導波路のクラッド部において、屈折率を1.
40〜1.62の範囲で制御でき、かつ無溶剤で塗布可
能な、ブロム化エポキシ樹脂を必須成分とする紫外線硬
化樹脂を用いることを特徴とする。
【0005】本発明者らは前記の目的を達成するために
鋭意研究を重ねた結果、フッ素を分子内に含まない脂肪
族環状エポキシ樹脂又はビスフェノール型エポキシ樹脂
又はブロム化エポキシ樹脂を主成分とする接着剤は、組
成を変えることにより屈折率を自由に制御できること、
これらのエポキシ樹脂を主成分とする紫外線硬化樹脂の
硬化前の粘度が低く、スピンコーティング等の塗布性に
優れ、硬化収縮率も小さいため光導波路のクラッド層に
適用したとき平坦性に極めて優れていることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0006】本発明における紫外線硬化樹脂の他の構成
要素として、例えば、従来のエポキシ樹脂、又はその変
性物のほか、希釈剤、硬化(重合開始)剤、カップリン
グ剤等を含んでもよい。脂肪族環状エポキシ樹脂とビス
フェノール型エポキシ樹脂は単独で用いても良いし、混
合物として用いてもよい。所定の屈折率の紫外線硬化樹
脂を得るためには、混合物を用いる方が好適である。混
合物として用いる場合その配合比は1:99〜99:1
の範囲内であれば相分離等することなく好適に混合でき
る。また、ブロム化エポキシ樹脂を必須成分とする紫外
線硬化樹脂を用いる場合、ブロム化エポキシ樹脂の量は
1重量%以上であれば良く、屈折率を高めるためには紫
外線硬化樹脂中におけるブロム化エポキシ樹脂の含有量
を増加させることが望ましい。
【0007】本発明の樹脂組成物のうち、フッ素を分子
内に含まない脂肪族環状エポキシ化合物として使用され
るエポキシ化合物の例としては、3,4−エポキシシク
ロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカ
ルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチ
ル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレー
ト、ビニルシクロヘキセンジオキシド、アリルシクロヘ
キセンジオキシド、3,4−エポキシ−4−メチルシク
ロヘキシル−2−プロピレンオキシド、2−(3,4−
エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エ
ポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン、ビス(3,
4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、ビス(3,
4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エーテル、ビス
(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、
ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)ジエチルシロ
キサンなどが挙げられる。
【0008】ビスフェノール型エポキシ樹脂の例として
はビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノ
ールADジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグ
リシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジル
エーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビ
スフェノールGジグリシジルエーテル、テトラメチルビ
スフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノール
ヘキサフルオロアセトンジグリシジルエーテル、ビスフ
ェノールCジグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0009】ブロム化エポキシ樹脂の例としては、ジブ
ロモメチルフェニルグリシジルエーテル、ジブロモフェ
ニルグリシジルエーテル、ブロモメチルフェニルグリシ
ジルエーテル、ブロモフェニルグリシジルエーテル、ジ
ブロモメタクレシジルグリシジルエーテル、ジブロモネ
オペンチルグリコールジグリシジルエーシル、臭素化フ
ェノールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0010】上記に挙げた脂肪族環状エポキシ樹脂、ビ
スフェノール型エポキシ樹脂、ブロム化エポキシ樹脂以
外に副成分として種々のエポキシ樹脂を加えることがで
きる。加える樹脂はエポキシ基を持っていればどのよう
な樹脂でもよいが、例えば、ポリブタジエンジグリシジ
ルエーテル、ポリ−1,4−(2,3−エポキシブタ
ン)−co−1,2−(3,4−エポキシ)−co−
1,4−ブタジエンジオール、ネオペンチルグリコール
ジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグ
リシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジ
ルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエ
ーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、トリメチロー
ルプロパンポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポ
リグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジ
ルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ア
リルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジ
ルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、フェノール
ペンタ(オキシエチレン)グリシジルエーテル、p−te
rt−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ラウリルアル
コールペンタデカ(オキシエチレン)グリシジルエーテ
ル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、ペンタエリス
リトールポリグリシジルエーテル、トリグリシジルトリ
ス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、レゾル
シンジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエ
ステル、ヒドロキノンジグリシジルエーテル、テレフタ
ル酸ジグリシジルエステル、グリシジルフタルイミド、
セチルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエー
テル、p−オクチルフェニルグリシジルエーテル、p−
フェニルフェニルグリシジルエーテル、グリシジルベン
ゾエート、グリシジルアセテート、グリシジルブチレー
ト、スピログリコールジグリシジルエーテル、1,3−
ビス−〔1−(2,3−エポキシプロポキシ)−1−ト
リフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル〕
ベンゼン、1,4−ビス〔1−(2,3−エポキシプロ
ポキシ)−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリ
フルオロエチル〕ベンゼン、4,4′−ビス(2,3−
エポキシプロポキシ)オクタフルオロビフェニル、テト
ラグリシジル−m−キシリレンジアミン、テトラグリシ
ジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジル−パラ
アミノフェノール、トリグリシジル−メタアミノフェノ
ール、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルトリブロム
アニリン、テトラグリシジルビスアミノメチルシクロヘ
キサン、テトラフルオロプロピルグリシジルエーテル、
オクタフルオロペンチルグリシジルエーテル、ドデカフ
ルオロオクチルジグリシジルエーテル、スチレンオキシ
ド、リモネンジエポキシド、リモネンモノオキシド、α
−ピネンエポキシド、β−ピネンエポキシドなどのエポ
キシ化合物が挙げられる。
【0011】本発明における紫外線硬化樹脂の光開始剤
としては、紫外線によりエポキシ基と反応するものであ
れば何でもよいが、例えば、p−メトキシベンゼンジア
ゾニウムヘキサフルオロホスフェート等の芳香族ジアゾ
ニウム塩、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホ
スフェート等の芳香族スルホニウム塩、ジフェニルヨー
ドニウムヘキサフルオロホスフェート等の芳香族ヨード
ニウム塩、芳香族ヨードシル塩、芳香族スルホキソニウ
ム塩、メタロセン化合物などが挙げられる。
【0012】更に、本発明の紫外線硬化樹脂に基板やコ
ア材との接着性を良くするためにシランカップリング剤
を加えることができる。シランカップリング剤の例とし
ては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β
−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、N−ビス〔β−(アミノエチ
ル)〕−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジ
ルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン塩酸塩、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエ
トキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−クロ
ロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザ
ン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニル
トリメトキシシラン、オクタデシルジメチル〔3−(ト
リメトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロリド、
γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリク
ロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロ
ロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ベンジルトリメ
チルシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリス(2−メトキ
シエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘ
キシル)エチルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−イソシアヌルプロピルト
リエトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシランな
どが挙げられる。
【0013】クラッド中にゴミが存在すると散乱損失を
招くため、上記に記載された原料を用いて紫外線硬化樹
脂や熱硬化樹脂を製造する段階で光の波長オーダーのゴ
ミまで除去する必要がある。このため、クラッド材料の
製造においてもクリーンルーム内での製造やろ過工程が
望ましい。
【0014】本発明における光導波路の作製方法として
はコアに石英を用いる場合と高分子を用いる場合とでは
若干異なるが、ここでは高分子を用いる場合について説
明する(図1参照)。図1は導波路の作製方法を示す工
程図である。図1において、Aは基板、Bは下層クラッ
ド、Cはコア層、Dは上部クラッド、Eはレジスト、F
はマスク、Gは側面のクラッドを示す。(1)任意の基
板に下層クラッドとなるコアよりも屈折率の小さな樹脂
を塗布する。塗布後、加熱乾燥などにより溶媒を除去す
る。ここにはもちろん、本発明における紫外線硬化樹脂
又は熱硬化樹脂を用いてもよい。本発明の硬化樹脂を塗
布した場合は紫外線又は加熱により硬化する。本発明の
硬化樹脂を用いると溶媒除去の工程は省くことができ
る。(2)この上にコアとなる樹脂(例えばポリメチル
メタクリレートなどの光透過性の優れたもの)を塗布
し、加熱乾燥などにより溶媒を除去する。(3)そし
て、コアの上部に上層のクラッドとして下層クラッドと
同様、コアより少し屈折率の小さな樹脂を塗布する。塗
布後、加熱乾燥などにより溶媒を除去する。ここにおい
ても、本発明における紫外線硬化樹脂又は熱硬化樹脂を
用いてもよい。本発明の硬化樹脂を塗布した場合は紫外
線又は加熱により硬化する。ここまでの工程で用いるク
ラッド材は元々段差のないところに用いるため、本発明
における紫外線硬化樹脂又は熱硬化樹脂を用いなくて
も、平坦性を保つことが出来る。しかしながら、本発明
の紫外線硬化樹脂又は熱硬化樹脂を用いることにより、
無溶剤で実施できるため、工程の簡略化が可能であり、
省資源であり、コア部への溶剤の浸透を防ぐことができ
るため好適である。上部クラッド層を形成後、(4)フ
ォトレジストを塗布して(5)パターニングを行い、
(6)反応性イオンエッチング等で導波路パタンを形成
する。下層クラッドまでエッチングできたら、(7)本
発明の紫外線硬化樹脂又は熱硬化樹脂を塗布し、(8)
紫外線又は加熱により硬化する。ここで下層クラッド、
上層クラッド、並びに最後に形成するコア側面部のクラ
ッドは同じ屈折率であることが望ましく、同一の材料で
ある方が好適である。更に、多層の光配線を行う場合
は、(2)〜(8)を繰返せばよい。このとき、(8)
で形成した導波路の上部が平坦でないときはその上にコ
ア層を精度良く形成出来ないため、導波性能が低下す
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。なお
実施例中の部は重量部である。
【0016】実施例1 フッ素を分子中に含まない脂肪族環状エポキシである
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポ
キシシクロヘキサンカルボキシレート(ユニオンカーバ
イト社製、商品名ERL-4221)100部に、ビニルシクロ
ヘキセンジオキシド(ユニオンカーバイト社製、商品名
ERL-4206)20部、光開始剤としてスルホニウム塩(旭
電化工業社製、商品名オプトマーSP170 )2部、シラン
カップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン(日本ユニカー社製、商品名A-187)2部
を配合し、屈折率1.516の紫外線硬化樹脂を調製し
た。シリコン基板上に本実施例で調製した紫外線硬化樹
脂をスピンコート法により10μmの厚さに積層し、紫
外線照射により硬化した。次にポリイソプロピルメタク
リレートをスピンコート法により5μmの厚さに積層し
た。この上に通常のフォトプロセスにより幅5μmのレ
ジストパタンを形成し、酸素ガス中の反応性リアクティ
ブイオンエッチングを行った後、レジストを除去するこ
とにより導波路のコア部を形成した。次に本実施例で調
製した紫外線硬化樹脂を15μmの厚さにスピンコート
し紫外線を照射すると、硬化した樹脂の最上面は平坦に
なった。その結果、コア部上面部と硬化した樹脂の最上
面の距離は10μmになった。波長633nmのHe−N
eレーザー光を用い、光導波損失を調べたら0.3dB/
cmであった。次に、その上に、ポリイソプロピルメタク
リレートをスピンコート法により厚さ5μmに積層し、
通常のフォトプロセスにより幅5μmのレジストパタン
を形成し、酸素ガス中の反応性リアクティブイオンエッ
チングを行った後、レジストを除去することにより導波
路のコア部を形成した。そして、本実施例で調製した熱
硬化樹脂を15μmの厚さにスピンコートし紫外線を照
射すると、硬化した樹脂の最上面は平坦になった。導波
路部全体の厚さは40μmになった。波長633nmのH
e−Neレーザー光を用い、光導波路損失を調べたら上
下2つの導波路共0.5dB/cm以下であり、クロストー
クも観測されなかった。平坦性の評価は光導波路の断面
を走査形電子顕微鏡(日立製作所製S800 )で観察し
た。屈折率はメトリコン社製PC2000形プリズムカプラ
ーを使用して測定した。
【0017】実施例2〜17 実施例1における主成分のERL4221 及びERL4206 の配合
組成を変えるほか、脂肪族環状エポキシの代りに、ビス
フェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールA
Dジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジ
ルエーテル、ビスフェノールヘキサフルオロアセトンジ
グリシジルエーテル等のビスフェノール型エポキシ樹脂
や、ブロム化エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製:
商品名エピコート5050、日本化薬社製:商品名BR-25
0)、下記の構造式(化1)で示されるシクロヘキシル
フッ素化エポキシ樹脂、
【0018】
【化1】
【0019】及び下記の構造式(化2)で示されるテト
ラフルオロプロピルグリシジルエーテルを用い、
【0020】
【化2】
【0021】光開始剤にSP170 の代りにスルホニウム塩
(旭電化工業社製、商品名オプトマーSP150 )を用い、
シランカップリング剤にA-187の代りにγ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン(日本ユニカー社製、商品名A
-1100)、又はγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン(日本ユニカー社製、商品名A-174)を用いて表
1の配合組成で紫外線硬化樹脂を得た。これらについて
実施例1と同じ評価を行った。ただし、クラッドとし
て、紫外線硬化樹脂の屈折率が1.48以下のコアには
ポリメチルメタクリレート、1.54以下のコアにはポ
リイソプロピルメタクリレート、1.58以下のコアに
はポリスチレン、1.63以下のコアにはポリα−ナフ
チルメタクリレートを用いた。評価結果を表1に示す。
【0022】比較例1 シリコン基板上にポリメチルメタクリレートをスピンコ
ート法により10μmの厚さに積層した。次にポリスチ
レンをスピンコート法により5μmの厚さに積層した。
この上に通常のフォトプロセスにより幅5μmのレジス
トパタンを形成し、酸素ガス中の反応性リアクティブイ
オンエッチングを行った後、レジストを除去することに
より導波路のコア部を形成した。次にポリメチルメタク
リレートを15μmの厚さにスピンコートし、溶媒除去
後乾燥したが、樹脂の最上面は平坦にならず導波路のコ
ア部上部が凸部になり、クラッド部上面の凹部の最も深
い(平坦な)部分との高さの差は最大で1μmであっ
た。その結果、コア部上面部と硬化した樹脂の最上面の
距離は11μmになった。次に、その上に、ポリスチレ
ンをスピンコート法により厚さ5μmに積層し、通常の
フォトプロセスにより幅5μmのレジストパタンを下層
に既に形成した導波路の直上部に形成し、酸素ガス中の
反応性リアクティブイオンエッチングを行った後、レジ
ストを除去することにより導波路のコア部を形成した。
そして、ポリメチルメタクリレートを15μmの厚さに
スピンコートし、溶媒除去後乾燥したが、最上面は平坦
にならなかった。波長633nmのHe−Neレーザー光
を用い、光導波損失を調べたら下の導波路は0.4dB/
cmであり、上部の導波路は17dB/cmになった。結果を
表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】注 1.光導波特性は上下の導波路の光損
失が両方とも0.5dB/cm以下の場合○とした。 2.エポキシ樹脂の略号は3,4−エポキシシクロヘキ
シルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキ
シレート(4221)、ビニルシクロヘキセンジオキシ
ド(4206)、ビスフェノールAジグリシジルエーテ
ル(A)、ビスフェノールADジグリシジルエーテル
(AD)、ビスフェノールFジグリシジルエーテル
(F)、ビスフェノールヘキサフルオロアセトンジグリ
シジルエーテル(HFA)、ブロム化エポキシ樹脂エピ
コート5050(5050)、ブロム化エポキシ樹脂B
R−250(250)、シクロヘキシルフッ素化エポキ
シ樹脂(CHEp)、テトラフルオロプロピルグリシジ
ルエーテル(TFPEp)とした。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は溶媒を用
いないクラッド材を使用するために導波路形成工程が簡
略化され、また平坦化できるため多層の光配線が可能な
光導波路を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】導波路の作製方法を示す工程図である。
【符号の説明】
A:基板、B:下層クラッド、C:コア層、D:上部ク
ラッド、E:レジスト、F:マスク、G:側面のクラッ
フロントページの続き (72)発明者 疋田 真 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 都丸 暁 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光導波路のクラッド部において、屈折率
    を1.40〜1.62の範囲で制御でき、かつ無溶剤で
    塗布可能な、フッ素を分子内に含まない脂肪族環状エポ
    キシ樹脂を必須成分とする紫外線硬化樹脂を用いること
    を特徴とする光導波路。
  2. 【請求項2】 光導波路のクラッド部において、屈折率
    を1.40〜1.62の範囲で制御でき、かつ無溶剤で
    塗布可能な、ビスフェノール型エポキシ樹脂を必須成分
    とする紫外線硬化樹脂を用いることを特徴とする光導波
    路。
  3. 【請求項3】 光導波路のクラッド部において、屈折率
    を1.40〜1.62の範囲で制御でき、かつ無溶剤で
    塗布可能な、ブロム化エポキシ樹脂を必須成分とする紫
    外線硬化樹脂を用いることを特徴とする光導波路。
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