JP3343851B2 - 高分子光導波路 - Google Patents

高分子光導波路

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子材料を用い
た光導波路に関するものであり、光通信、光情報処理、
微小光学あるいはその他の一般光学の分野で広く用いら
れる種々の光導波路、光導波路デバイス、光集積回路又
は光配線板に利用できる。
【0002】
【従来の技術】光導波路は、基板の表面若しくは基板表
面直下に、周囲よりわずかに屈折率の高い部分を作るこ
とにより光を閉じ込め、光の合波・分波やスイッチング
などを行う特殊な光部品である。具体的には、通信や光
情報処理の分野で有用な光合分波回路、周波数フィル
タ、光スイッチ又は光インターコネクション部品等が挙
げられる。光導波路デバイスの特長は、基本的には1本
1本の光ファイバを加工して作る光ファイバ部品と比較
して、精密に設計された導波回路を基に高機能をコンパ
クトに実現できること、量産が可能であること、多種類
の光導波路を1つのチップに集積可能であること等にあ
る。光導波路の開発の歴史を簡単に振り返ると、光導波
路デバイスは光ファイバ通信システムへの導入を想定し
て発達してきたといえる。光ファイバ通信の初期に当る
1970年代には、マルチモードファイバに対応したマ
ルチモード光導波路の研究が主であったが、1980年
代になると、シングルモードファイバを使った光通信シ
ステムが主流となったため、ここへの導入に合せてシン
グルモード光導波路の研究開発が活発化した。シングル
モード光導波路の利点は、導波光制御が容易であるこ
と、デバイスの小型化に有利であること、光パワー密度
が大きいこと、高速動作に適すること等である。一方、
マルチメディアの急速な立ち上りによって、高度なコン
ピュータ通信ばかりでなくオフィスや家庭にも光による
高速信号の配信の気運が高まる中、低コストの光部品と
してマルチモード光導波路部品が注目され始めている。
マルチモード光導波路はシングルモード光導波路に比べ
量産に適していることと接続等の取り扱いが格段に容易
なことに利点がある。従来、光導波路材料としては、透
明性に優れ光学異方性の小さい無機ガラスが主に用いら
れてきた。しかしながら、無機ガラスは、重く破損しや
すいこと、生産コストが高いこと等の問題を有してお
り、最近では、無機ガラスの代りに、可視域で極めて透
明であり通信波長でも1.3μm、1.55μmに窓の
ある透明性高分子を使って、光導波路部品を製造しよう
という動きが活発化してきている。高分子材料はスピン
コート法やディップ法等による薄膜形成が容易であり、
大面積の光導波路を作製するのに適している。また、成
膜に際して高温での熱処理工程を含まないことから石英
等の無機ガラス材料を用いる場合に比べて、プラスチッ
ク基板などの高温での熱処理が困難な基板の上にも光導
波路を作製できるという利点がある。更に、高分子の柔
軟性や強じん性を活かした基板フリーの光導波路フィル
ムの作製も可能である。また、製造が基本的に低温プロ
セスであること、金型を用いた量産など複製化への展開
が容易であること等により、ガラス系や半導体系の光導
波路に比べて低コスト化に対するポテンシャルが高い。
こうしたことから、光通信の分野で用いられる光集積回
路や、光情報処理の分野で用いられる光配線板等の光導
波路部品を、高分子光学材料を用いて大量・安価に製造
できることが期待されている。光導波路用高分子として
は、ポリメチルメタクリレートやポリイミドなど各種の
透明性高分子が提案され精力的に光導波路化の研究開発
が進められている。これら高分子光導波路の一部は、既
に、ファイバ部品に対しては圧倒的にコンパクトな、ま
た、ガラス系光導波路部品に対してはより低価格な代替
部品として実用化され始めている。高分子光導波路の開
発動向については、高分子、1994年4月号、第27
1頁などに詳しい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】高分子光導波路が満た
すべき課題、すなわち、加工性・光学特性(透明性・光
学等方性)・耐熱性のうち、市場ニーズを考慮すると、
最も優先すべき透明性に次いで重要な特性は、耐熱性で
ある。しかし、例えば代表的な耐熱性光導波路であるポ
リイミド光導波路は、芳香族主鎖の剛直性故に、分子鎖
に柔軟性がなく必要十分な導波路加工性を与えない。更
に、ポリイミド光導波路は、芳香族基の配向に起因する
複屈折のため偏波依存性を有することとなり、入射光の
強度が一定であったとしても偏波面の変動によりその出
力特性が変動してしまい実際に光導波路として用いる場
合には極端に用途が限られてしまうという問題があっ
た。このように、耐熱性を考慮した高分子光導波路は、
剛直な芳香族鎖故に、光導波路として必須の加工性及び
光学等方性が十分に得られないという大きな問題を有し
ていた。本発明はこのような現状にかんがみてなされた
ものであり、その目的は、透明性・耐熱性を満足した上
で、従来は耐熱性の実現と両立することが困難であった
加工性と光学等方性をも同時に満足する高分子光導波路
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明は、下記一般式(化1):
【0005】
【化1】
【0006】(式中、R1 はそれぞれ独立に水素又はメ
チル基を表し、R2 はそれぞれ独立に置換基を有してい
ても良い直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基、ニトロ基
あるいはハロゲンを表し、k及びmはそれぞれ独立に0
〜20の整数を表す。ただしk+mは0であることはな
く、nは0〜3の整数であり、R3 はアルキレン基、ア
ラルキレン基又はアリーレン基を表す)で表される不斉
スピロ環含有ポリエステルを光学コア及び/あるいは光
学クラッドとして用いることを特徴とするシングルモー
ドあるいはマルチモードの高分子光導波路に関する。
【0007】本発明者らは、不斉スピロ環含有ジヒドロ
キシ化合物から誘導される構造単位を含有してなるポリ
エステルが可視域から近赤外域にわたって光学的に極め
て透明であると共に十分な耐熱性を有しており、高分子
光導波路材料として有用であることを見出した。更に、
不斉スピロ環含有ジヒドロユニットを構成する2つのベ
ンゼン環が互いに直交する構造であることにより、分子
鎖の剛直性や分子間のスタッキングが抑制され、光導波
路作製に十分な加工性が得られること、また、ベンゼン
環直交構造により複屈折率が分子レベルで解消されるこ
とも同時に見出した。ここでいう光導波路作製に十分な
加工性とは、積層化に際してインターミキシングを回避
できること、スピンコート法等の簡便な方法で容易に厚
膜化できドライエッチングによるシングルモード光導波
路の作製が容易に行えること、金型加工によるマルチモ
ード光導波路の作製が容易に行えることなどをさす。ま
た、複屈折率解消は、上述の分子内効果に加え、ラセミ
体を重合することによってバルクレベルで更に促進され
た。その結果、耐熱性確保のために芳香環分率が非常に
高いにもかかわらず、膜の複屈折は1×10-4レベルま
でに低減され、当該材料を用いて作製した光導波路の偏
波依存性を許容値以下に抑制することに成功した。以
上、説明したように、不斉スピロ環含有ジヒドロキシ化
合物から誘導される構造単位を含有してなるポリエステ
ルを用いた光導波路において、これまで耐熱性の実現に
伴って達成が困難となっていた導波路加工性や光学等方
性も同時に満たされることを見出し、本発明に至った。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。以下は、本発明のポリエステル光導波路の作製工程
を詳細に説明するものである。膜形成にはスピンコート
法が最も一般的である。この際に用いられる溶媒として
は、トリクロロエタン、クロロホルム等の塩素系脂肪族
類、クロロベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メ
チルイソアミルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸
ブチル、乳酸エチル等のエステル類、2−エトキシエタ
ノール、2−ブトキシエタノール等のセロソルブ類、酢
酸2−エトキシエチル、酢酸2−ブトキシエチル等のセ
ロソルブアセテート類、ジブチルエーテル、エチレング
リコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、
ジエチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル
類、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリドン、γ−
ブチロラクトン等の複素環類等が挙げられる。該ポリエ
ステルは、溶媒の種類の選択と溶液濃度の調整により、
薄膜の形成工程に対応した適当な粘性、重ね塗り特性を
得ることができる。
【0009】本発明に従って、実際に該ポリエステルを
用いて光導波路を作製する場合は、まず、光導波路に要
求される導波モード条件に応じて屈折率調整を行う必要
がある。すなわち、コア材及びクラッド材として精密に
制御された屈折率差を有する少なくとも2種のポリエス
テルを準備しなければならない。屈折率の調整は、不斉
スピロ系芳香環成分が大部分を占めるコア用ポリエステ
ルに対して、脂肪族成分あるいは部分フッ素化成分を多
く含むクラッド用ポリエステルを調製することによって
実現する。比屈折率差の大きさは導波すべき光のモード
とコアの寸法に応じて決定されるが、一般的には0.1
%〜5%の範囲である。例えば、シングルモード光ファ
イバと導波光のモード径を合せる場合、コア部の形状は
8μm角の正方形、比屈折率差は0.3%であることが
望ましい。また、40μm角程度のマルチモード光導波
路の場合、マルチモード光ファイバとのモード径を合せ
るには、比屈折率差1%程度が一般的である。このよう
にして、所望の比屈折率差に調整されたコア用/クラッ
ド用ポリエステルを用意した後、図1に模式的に示され
るようなチャネル型の埋め込み光導波路を作製するに
は、以下のような手順によるのが一般的である。なお、
図1は、高分子光導波路の断面構造の概略を含む模式図
である。図1において、符号1はコア、2はクラッドを
意味する。まず、スピンコート法によりクラッド用ポリ
エステル溶液から基板にクラッド膜を作製する。次い
で、この上にコア用ポリエステルを塗布する。このよう
な積層工程においてインターミキシングを防止する手立
てとしては、下層を加熱キュアすることによって上層用
溶剤に対する対溶剤性を確保する方法と、上層には、よ
り溶解性の劣る溶剤を用いる方法、更にその両者を併用
する方法がある。本発明においては、3つ目の方法を用
いている。インターミキシングが発生した場合、導波路
形状が設計寸法より小さくなったり、コアとクラッドと
の間の屈折率差に変化が生じ、光導波路としての所望の
機能の発現が困難となるため、このようなインターミキ
シング防止の工程は決して省略してはならない。次に、
コア層の上にエッチングマスクとなる層を形成し、フォ
トリソグラフィー等により導波路パターンに加工する。
エッチングマスクの材料としては、有機フォトレジスト
又は金属等が用いられる。次に、エッチングマスク越し
にコア層を反応性イオンエッチングすることにより所望
の導波路パターンを形成することができる。この方法
は、特に、シングルモード光導波路の作製に有効であ
り、作製時間を十分確保できる場合にはマルチモード光
導波路の作製にも有効である。
【0010】本発明のポリエステル光導波路は、以上説
明したようなフォトリソグラフィーと反応性イオンエッ
チングを利用する方法のほかに、フォトロッキング法や
金型法を利用して作製することもできる。ここでは、金
型法によるマルチモード光導波路の作製について説明す
る。マルチモード光導波路のクラッド用としては市販ポ
リエステルを使用する。ただし、加熱成形温度が、本発
明のコア用ポリエステルに比し十分に高いことが条件で
ある。屈折率はコア用ポリエステルより低く、コアに対
する比屈折率差が1%程度であることが望ましい。クラ
ッドへの光のしみだしは無視できるので極限透明性及び
光学等方性は、コア用ポリエステルより劣っても差支え
ない。まず、クラッド用市販ポリエステル膜に凸形状を
有する金型を押し付け凹形状に加熱成形後、徐冷して金
型を離型し、ポリエステルレプリカを作製する。このレ
プリカの溝部に、コア用ポリエステル膜を注入しコア部
を形成する。最後にクラッド用市販ポリエステルフィル
ムを加熱圧着して、埋め込み光導波路を形成する。
【0011】以上、説明した特徴を有しかつ説明した方
法により作製された光導波路は、加工性・光学特性(透
明性・光学等方性)・耐熱性をすべて満足する理想的な
高分子光導波路である。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
【0013】実施例1 構造式(化2)で表される不斉スピロ環含有ポリエステ
ル(1.3μm帯での屈折率:1.5565)をコアと
し、構造式(化3)で表される不斉スピロ環含有ポリエ
ステル(1.3μm帯での屈折率:1.5518)をク
ラッドとするシングルモード光導波路は下記のようにし
て作製した。
【0014】
【化2】
【0015】
【化3】
【0016】必要量の下層クラッドのトリクロロエチレ
ン溶液をシリコン基板に滴下し、スピンコート法により
薄膜化した。これを加熱乾燥キュアし、厚さ18μmの
下層クラッド膜を得た。次に、コアのトリクロロエチレ
ン/イソプロピルアルコール混合溶液を下層クラッド膜
上に滴下し滴下と同時にスピンコート法により塗膜し
た。この際、下層クラッド膜とコア膜との間にインター
ミキシングは全く見られなかった。これを加熱乾燥キュ
ア後の膜厚は、設定通り8μmとなった。次に、フォト
リソグラフィーにより、幅7μmから1μm置きに11
μmまでの直線状マスクパターンを形成した。次いで、
反応性イオンエッチングにより、マスクパターン以外の
コア層をエッチングし、コアリッジを形成した。この一
部を取り出し、電子顕微鏡で断面形状構造を確認したと
ころ、エッチングはほぼ垂直に実現しており、高さ8μ
m、幅5μmから10μmのコアリッジが形成されてい
ることを確認した。このように作製したコアリッジをも
う一度加熱乾燥キュア後、上部クラッド用トリクロロエ
チレン/イソプロピルアルコール混合溶液を塗布した。
これを乾燥して、埋め込み型チャネル構造からなる光導
波路を形成した。このようにして作製した光導波路の両
端をダイシングソーで切り落とし、長さ5cmの直線光
導波路を得た。断面を光透過モードで顕微鏡観察したと
ころ、コアのみが明るく光ることを確認した。コア径が
8μm×8μmの光導波路を選び、伝搬損失を測定した
ところ、波長1.3μmで0.3dB/cm、1.55
μmで0.7dB/cmであった。両通信波長におい
て、TEモードとTMモードの損失差(偏波依存損失)
は非常に小さかった。また導波は完全なシングルモード
であった。更に、この導波路の損失は100℃において
も、また、75℃/90%RHの条件下においても1箇
月以上変動しなかった。更に、方向性結合器用マスクパ
ターンを用い上記直線導波路と同様な工程で作製した方
向性結合器において、TEモードとTMモードでの結合
長がほぼ一致することを確認し、光導波路として使用し
た場合にも複屈折率はないか非常に小さいことが明らか
になった。
【0017】実施例2 構造式(化2)で表される不斉スピロ環含有ポリエステ
ル(850nm帯での屈折率:1.5632)をコアと
し、構造式(化4)で表される不斉スピロ環含有ポリエ
ステル(850nm帯での屈折率:1.5476)をク
ラッドとするマルチモード光導波路は下記のようにして
作製した。プロセスは実施例1と同様にフォトリソグラ
フィーと反応性イオンエッチングを用いた。ただしコア
口径が、40μm×40μmとなるようにした。長さ5
cmのマルチモード直線光導波路について、波長850
nmの光透過モードでニアフィールドパターンを観察し
たところ、コア部分のみがマルチモード導波特有のパタ
ーンで明るく光ることを確認した。更に、この波長での
光伝搬損失を測定したところ、0.2dB/cmであっ
た。更に、この導波路の損失は120℃においても、ま
た、75℃/90%RHの条件下においても1箇月以上
変動しなかった。
【0018】
【化4】
【0019】実施例3 実施例2において得られたようなマルチモード光導波路
は、以下に具体的に示す金型法によって、更に簡便に量
産することができた。ただし、クラッド材としては、市
販のポリエステルを用いた。平滑基板にポリエテスルを
スピンコートし、厚さ60μmの厚膜を得た。ここに、
凸状金型(凸部の高さ40μm、幅40μm、長さ6c
m)を圧力をかけながら加熱成形後、徐冷して金型を離
型し、ポリエステルレプリカを作製した。このレプリカ
の溝部に、コア用ポリエステル膜を注入しコア部を形成
した。最後にクラッド用ポリエステルフィルムを加熱圧
着して、埋め込み光導波路を形成した。この光導波路を
ダイシングソーによって5cmの長さに切り出し、波長
850nmの光透過モードでニアフィールドパターンを
観察したところ、コア部分のみがマルチモード導波特有
のパターンで明るく光ることを確認した。更に、この波
長での光伝搬損失を測定したところ、0.2dB/cm
であった。更に、この導波路の損失は120℃において
も、また、75℃/90%RHの条件下においても1箇
月以上変動しなかった。
【0020】実施例4 実施例2と同様な方法で得られた導波路を用いて4チャ
ンネルのマルチモードWDM送受信器を作製した。導波
路作製プロセスは実施例1と同様にフォトリソグラフィ
ーと反応性イオンエッチングを用いた。ただしコア口径
が、40μm×40μmであり、導波路は1X4のチャ
ンネルスプリッターとし、導波路部分の片側を45度ミ
ラーとした。 トランスミッターとして面発光レーザー
などの4個の異なる波長を持つ光源から発せられた光が
90度光路変換し、導波路に入り、それがスプリッター
により1つの導波路に合波する構造とした。出口はコネ
クターないしピグテイルによりマルチモードファイバと
接続した。一方レシーバーは入口をコネクターないしピ
グテイルによりマルチモードファイバと接続し、合波さ
れてきた光が導波路の1X4のチャンネルスプリッター
により分波される構造となっている。出口は干渉フィル
タにより目的の光のみが透過し、45度ミラーにより9
0度光路変換してフォトダイオード等の光検知器に入る
構造となっている。それぞれドライバーあるいはレシー
バーICによりEO、OE変換を行った。300mのマ
ルチモードGI光ファイバで光リンクを作製し、1チャ
ンネル当り500Mb/s、すなわちトータルで2G/
sの伝送が可能であることを確認した。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の不斉スピ
ロ環含有ポリエステル光導波路は、加工性・光学特性
(透明性・光学等方性)・耐熱性をすべて満足する理想
的な高分子光導波路である。また、本発明で説明した光
導波路の作製方法を用いれば、所望の光導波路を低コス
トで大量に生産することが可能である。したがって、本
発明は、光通信、光情報処理、微小光学あるいはその他
の一般光学の分野で用いられる種々の光導波路デバイス
(WDMトランシーバー、光スイッチ、光フィルタな
ど)、光集積回路、又は、光配線板等に広く適用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】高分子光導波路の断面構造の概略を含む模式図
である。
【符号の説明】
1:コア、2:クラッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−71316(JP,A) 特開 昭60−241056(JP,A) 特開 昭62−230874(JP,A) 特開 昭60−48003(JP,A) 特開 平3−73902(JP,A) 特開 平3−45910(JP,A) 特開 平5−281498(JP,A) 特開 昭62−50375(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/12 C08G 63/672 G02B 1/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(化1): 【化1】 (式中、R1 はそれぞれ独立に水素又はメチル基を表
    し、R2 はそれぞれ独立に置換基を有していても良い直
    鎖、分岐又は環状のアルコキシ基、ニトロ基あるいはハ
    ロゲンを表し、k及びmはそれぞれ独立に0〜20の整
    数を表す。ただしk+mは0であることはなく、nは0
    〜3の整数であり、R3 はアルキレン基、アラルキレン
    基又はアリーレン基を表す)で表される不斉スピロ環含
    有ポリエステルを光学コア及び/あるいは光学クラッド
    として用いることを特徴とするシングルモードあるいは
    マルチモードの高分子光導波路。
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